JP2002362683A - タンクの仮設構造体およびタンクの屋根部補修方法 - Google Patents

タンクの仮設構造体およびタンクの屋根部補修方法

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JP2002362683A
JP2002362683A JP2001173811A JP2001173811A JP2002362683A JP 2002362683 A JP2002362683 A JP 2002362683A JP 2001173811 A JP2001173811 A JP 2001173811A JP 2001173811 A JP2001173811 A JP 2001173811A JP 2002362683 A JP2002362683 A JP 2002362683A
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tank
roof
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scaffold
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Shinya Sagawa
慎也 寒川
Noboru Higuchi
昇 樋口
Yukiro Taketomi
幸郎 武富
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Mitsui Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンクを利用しながらも、貯蔵水の水質を劣
化させることなく、屋根部を取り替えることなく補修す
ることのできる新規なタンクの仮設構造体およびタンク
の屋根部補修方法を提供する。 【解決手段】 タンクTの仮設構造体Kを、貯蔵水Wの
上側の貯蔵空間Uを密閉するとともに、貯蔵水Wに接触
しても水質を悪化させる物質を放出しない仮設密閉構造
体11と、この仮設密閉構造体11よりも上側の貯蔵空
間Uに架設され、仮設密閉構造体11を損傷させる落下
物Oを遮断する仮設張力構造体21と、この仮設張力構
造体21よりも上側の貯蔵空間Uに、屋根部5から吊り
下げた吊り足場体41とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水、例えば飲料
用または工業用などの水を貯蔵するタンク、いわゆる貯
水タンクの屋根部を補修する工事に使用するタンクの仮
設構造体、および貯水タンクの屋根部を取り替えること
なく補修するタンクの屋根部補修方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、貯水タンクは、プレストレストコ
ンクリート造(以下、「PC造」と言う。)タンクによ
って構築されることが多く、タンク本体部と、このタン
ク本体部の頂部に架設された屋根部とで構成されてい
る。そして、タンク本体部は、円形の底版と、この底版
の周縁に立設された所要の厚さを有する平面視円環状に
形成された円筒状の側壁とで、内部に内容物としての水
道水を貯蔵する貯蔵空間を有するように構成されてい
る。なお、側壁は、PC造で構成され、コンクリート中
に縦方向および横方向にPC鋼材が配設されている。そ
して、屋根部は、タンク本体部と一体化した鉄筋コンク
リート造(以下、「RC造」と言う。)の屋根板体(ス
ラブ)をドーム状に形成したドーム状屋根である。
【0003】次に、屋根部の屋根板体は、コンクリート
断面厚さを薄くし(通常10cm程度が多い。)、鉄筋
を配筋しているので、鉄筋のかぶり厚さを適正に確保で
きず、水道水からの塩素雰囲気に曝され、コンクリート
の経時的劣化が進行するので、耐久性に劣ることがあ
る。したがって、RC造の屋根部の耐用年数がタンク本
体部の耐用年数よりも短い場合、タンク本体部自体は未
だ使用できるのに、タンク全体を取り壊さなければなら
ないので、不経済である。そこで、屋根部を取り替える
ことなく補修して再利用する屋根部補修方法が要望さ
れ、種々の屋根部補修方法が提案されているが、タンク
の利用(稼働)を一時中止、中断して補修する方法であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タンク
内の貯蔵水が、例えば飲料用であれば、飲料水は毎日使
用、利用するものであり、タンクが1基しかない場合、
タンクの利用を中止、中断すれば、給水できなくなる。
そこで、タンクを利用しながらも、貯蔵水の水質を劣化
させることなく、屋根部を補修して再利用する屋根部補
修方法、および屋根部補修方法に使用する仮設構造体が
望まれている。
【0005】この発明は、上記したような要望に応える
ためになされたもので、タンクを利用しながらも、貯蔵
水の水質を劣化させることなく、屋根部を取り替えるこ
となく補修することのできる新規なタンクの仮設構造体
およびタンクの屋根部補修方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、タン
クの屋根部を補修する際に、屋根部と貯蔵水との間の貯
蔵空間に配設されるタンクの仮設構造体であって、貯蔵
水の上側の貯蔵空間を密閉するとともに、水に接触して
も水質を悪化させる物質を放出しない第1仮設手段と、
この第1仮設手段よりも上側の貯蔵空間に架設され、第
1仮設手段を損傷させる落下物を遮断する第2仮設手段
と、この第2仮設手段よりも上側の貯蔵空間に、屋根部
から吊り下げた吊り足場体とで構成したものである。請
求項2の発明は、請求項1に記載のタンクの仮設構造体
において、吊り足場体を、屋根部に固着される複数の固
着部材と、この固着部材に吊り下げられる複数の吊り部
材と、この吊り部材に支持される足場部材とで構成した
ものである。請求項3の発明は、請求項2に記載のタン
クの仮設構造体において、吊り足場体を、作業者が足場
部材に乗って屋根部に手が届き、見上げ作業の行える上
下方向の位置に屋根部から吊り下げたものである。請求
項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に
記載のタンクの仮設構造体において、吊り足場体を複数
に分割したものである。
【0007】請求項5の発明は、タンクの屋根部を補修
するタンクの部補修方法であって、貯蔵水の上側の貯蔵
空間を密閉するように、水に接触しても水質を悪化させ
る物質を放出しない第1仮設手段を架設し、この第1仮
設手段よりも上側の貯蔵空間に、第1仮設手段を損傷さ
せる落下物を遮断する第2仮設手段を架設し、この第2
仮設手段よりも上側の貯蔵空間に、屋根部から吊り足場
体を吊り下げた後、屋根部を取り替えることなく補修す
る方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1実施形態で
あるタンクの仮設構造体を示す説明図であり、この発明
の特徴を図1に示すタンクの仮設構造体を例にとって簡
単に説明する。
【0009】この発明は、水(水道水、井戸水などの飲
料用水、工業用水)を貯蔵するタンクTを稼動している
状態で、その屋根部5を取り替えることなく補修できる
ようにすること目的とする。したがって、仮設構造体K
は、工事期間中、貯蔵水Wの水質を劣化させないことが
前提条件となる。さらに、屋根部5の開口部(5a)を
利用して材料を搬入し、人力によって貯蔵空間Uの狭隘
空間で組み立て作業をすることができる、材料、構造体
とすることが望ましい。なお、貯蔵空間U内の作業は、
例えば貯蔵水W面上に浮かべたボートを作業用足場とし
ながら行われるので、仮設構造体Kを軽量で、可撓性、
引張り強度の高い材料を使用して構成し、貯蔵空間U内
で平面的に展開された張力構造とすることが望ましい。
【0010】そこで、仮設構造体Kを、貯蔵水Wの上側
の貯蔵空間Uを密閉するとともに、貯蔵水Wに接触して
も水質を悪化させる物質を放出しない仮設密閉構造体
(第1仮設手段)11と、この仮設密閉構造体11より
も上側の貯蔵空間Uに架設され、仮設密閉構造体11を
損傷させる落下物Oを遮断する仮設張力構造体(第2仮
設手段)21と、この仮設張力構造体21よりも上側の
貯蔵空間Uに、屋根部5から吊り下げた吊り足場体41
とで構成する。なお、上下の位置関係は、上から屋根部
5、吊り足場体41、仮設張力構造体21、仮設密閉構
造体11、貯蔵水Wの順になっている。
【0011】上記した屋根部5は、RC造の屋根板体
(スラブ)によってドーム状屋根に形成されている。そ
して、仮設構造体Kは、仮設密閉構造体11に貯蔵空間
Uを密閉する機能を付与し、仮設張力構造体21に構造
体機能と落下物遮断機構とを付与し、吊り足場体41に
足場機能を付与している。さらに、仮設密閉構造体11
に薄いシート状の密閉シート12を使用していることか
ら、仮設密閉構造体11には貯蔵水Wに接触しても水質
を悪化させる物質を放出しない材質であることが要求さ
れ、仮設張力構造体21には、仮設密閉構造体11を損
傷させる落下物Oを遮断することが要求される。
【0012】上記した仮設密閉構造体11は、貯蔵空間
Uを密閉する機能を有する。そして、密閉機能は水面の
上方空間を密閉する機能であるので、タンクTのタンク
本体部1と仮設密閉構造体11とは、直接貯蔵水Wに接
触する容器の内面となる。また、仮設密閉構造体11
は、屋根部5を補修する際にコンクリート破片などの固
体物(落下物)O、粉塵、濁水が貯蔵水Wに落下、侵入
することを防ぐ機能を有する。このため、仮設密閉構造
体11を、貯蔵空間Uを密閉する密閉シート12と、こ
の密閉シート12で密閉した貯蔵空間Uを外気に通気さ
せる連通部13とで構成する。
【0013】上記した仮設張力構造体21は、自重、作
業荷重などの鉛直荷重を支持する構造体機能と、落下物
遮断機能とを有する。そして、構造体機能は、仮設張力
構造体21に加わる鉛直荷重のみならず、必要ならば仮
設密閉構造体11に加わる鉛直荷重をも支持し、密閉シ
ート12に要求される強度を軽減するものである。ま
た、落下物遮断機能は、密閉シート12を破損する恐れ
のあるコンクリート破片などの固体物Oを密閉シート1
2上に落下しないように遮断する機能と、作業者の落下
防止の安全性を保持する機能などを言う。このため、仮
設張力構造体21を、貯蔵空間Uに架設される張力構造
部材22と、この張力構造部材22の上側に配設される
落下物遮断部材23とで構成する。
【0014】上記した吊り足場体41は、屋根部5の、
例えば内側に固着される複数の固着部材42と、この固
着部材42に吊り下げられる複数の吊り部材43と、こ
の吊り部材43に支持される、例えば差し渡して固定さ
れる足場部材44とで構成する。そして、吊り足場体4
1を、作業者が足場部材44に乗って屋根部5に手が届
き、見上げ作業の行える上下方向の位置に屋根部5から
吊り下げるのが望ましい。
【0015】仮設構造体Kは、仮設密閉構造体11と、
仮設張力構造体21と、吊り足場体41とからなり、屋
根部5と貯蔵水Wとの間を遮断する保護手段と、足場機
能とを有する。したがって、この発明によれば、タンク
Tを使用しながらも、貯蔵水Wの水質を劣化させること
なく、そして、屋根部5を取り替えることなく補修して
再利用することができる。また、足下の安定した足場上
で補修作業を行うことになるため、補修作業を安全に、
効率よく行うことができる。
【0016】仮設構造体Kは、屋根部5から下方へ、吊
り足場体41、仮設張力構造体21、仮設密閉構造体1
1の順に、3重構造を形成している。ドーム状の屋根部
5は上方へ凸に湾曲し、一方、張力構造を構成している
仮設張力構造体21は下方へ凸に湾曲している。したが
って、屋根部5と仮設張力構造体21との間の貯蔵空間
Uは、タンクTの中央部で上下方向へ膨らんだ凸レンズ
状に形成されている。この屋根部5と仮設張力構造体2
1との間の貯蔵空間U内で、吊り足場体41を自由に設
置することができる。屋根部5から吊り足場体41を吊
り下げているので、屋根部5の内面と吊り足場体41の
足場部材44との距離(上下方向の長さ)を、作業者が
屋根部5の補修作業をし易いように自由に上下方向の位
置(レベル)を設定することができる。吊り足場体41
を設けることにより、仮設張力構造体21とタンクT
(側壁3、屋根部5)との接合部、または、仮設密閉構
造体11のタンクT(側壁3)との接合部は、それぞれ
の構造的特徴に応じて最適な位置(レベル)を選択する
ことができる。
【0017】以下、この発明の第1実施形態を図1に基
づいて詳細に説明する。図1において、飲料用または工
業用などの水を貯蔵するタンクTは、底版2、この底版
2の周縁に周回して立設され、所要の壁厚を有した環状
平面形をなす側壁3からなるタンク本体部1と、側壁3
の上端に架設され、貯蔵空間Uの上側を閉塞するドーム
状の屋根部5とで構成されている。そして、屋根部5に
は、図示を省略されているが、保守点検のための点検孔
または作業孔として開口部(5a)が設けられている。
なお、タンクTは、PC造として説明する。
【0018】仮設密閉構造体(第1仮設手段)11は、
貯蔵水Wの上側の貯蔵空間Uを密閉し、貯蔵水Wに固体
物O、粉塵、濁水などが混入するのを防止する密閉シー
ト12と、この密閉シート12で密閉した貯蔵空間Uを
外気(外部)に連通させる連通部13とで構成されてい
る。
【0019】上記した密閉シート12は、貯蔵水Wと直
接接触しても有害物質、塵埃を放出せずに水質を維持す
る材料、材質であることが要求されるので、貯蔵水Wの
水質を維持することができるものであればよく、例えば
水道法、食品衛生法などに適合する材料、材質が好まし
いが、必ずしも限定されるものではない。そして、密閉
シート12は、屋根部5の一部を取り壊した場合には屋
根葺き材の機能を発揮するため、防水性、所要の強度を
有する材料を使用して雨仕舞のよい構造とする。
【0020】また、密閉シート12は、天然ゴム、合成
ゴム、熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなど)などの熱
可塑性材料などで構成された薄いシート材として形成さ
れる。例えば、エチレンと酢酸ビニルを共重合した熱可
塑性プラスチックは、塩素、可塑性を含まない無毒で柔
軟な樹脂であり、食品衛生法第10条第1項に基づいて
定められた食品添加物などの規格基準(厚生省告示第3
70号)に適合するもので、飲食物、飲料水の容器にも
使用し得るものである。
【0021】この密閉シート12は、所定の材質を有す
る薄いシート状の部材を使用して、貯蔵水Wの上方の貯
蔵空間Uを塞ぐ1枚の大きなシートとして形成され、そ
の平面視周縁部をタンク本体部1(側壁3)に固着、支
持されている膜構造を構成する。そして、密閉シート1
2は、貯蔵空間Uの平面形状に合わせて構成され、周縁
を側壁3に固定されるが、貯蔵空間Uを塞ぐ1枚の大き
なシートであっても、分割した複数のシート片をタンク
T内で、例えばファスナなどによって接合するものであ
ってもよい。
【0022】また、密閉シート12には、連通部13を
接続する開口12aが設けられ、中央部分に排水用の釜
場12bが設けられるとともに、図示は省略されている
が、人が出入りでき、さらには後述するボートBを出し
入れすることができる、例えばファスナなどで開閉可能
とされた作業用開口部(12c)が所定位置に設けられ
ている。さらに、密閉シート12は、貯蔵水Wの上方の
略水平面に貯蔵空間Uの内部形状に合わせた平面形に形
成されているが、貯蔵水Wの上方空間を塞ぐものであれ
ばよく、例えば水平面に対して傾斜するように配設して
もよい。
【0023】なお、貯蔵空間U内は貯蔵水Wの最高水位
が上下するので、密閉された貯蔵空間U内と外気との圧
力差を同一に保持するために、密閉シート12に連通部
13を取り付けることが望ましい。そして、連通部13
は、水の出入りに伴う貯蔵空間Uの通気をすること、粉
塵、濁水などが貯蔵水Wに侵入することを防止すること
ができるように、構造、配置個所、配置数を工夫する。
【0024】また、連通部13は、密閉シート12と同
一素材で筒状に形成し、一方の開放端を、例えばファス
ナなどで着脱可能に密閉シート12に密接させて接合
し、他方の開放端を貯蔵空間U内へ塵埃を侵入させない
ようにタンク本体部1の外部へ延ばし、下側へ向けてあ
る。このため、工事中は風の方向を観測して開放端から
粉塵が侵入しないように、連通部13を移動させること
ができる。
【0025】次に、密閉シート12とタンクTとの接合
部について説明する。図5において、51は側壁3に一
部が埋め込まれるアンカーボルト、52はアンカーボル
ト51に螺合するボルト、53はアンカーボルト51が
挿通される押さえプレートを示し、アンカーボルト51
とボルト52とで締結具が構成される。この締結具は、
密閉シート12の周縁部を側壁3に固定するものであ
る。なお、アンカーボルト51〜押さえプレート53
は、耐腐食性を考慮してステンレス製または樹脂合成製
とするのが望ましい。
【0026】そして、密閉シート12は自重などの鉛直
荷重を自身の引張り強度によって抵抗する膜構造を構成
するので、その周縁部の接合部には密閉シート12に作
用する引張力が、側壁3に対して略垂直に作用する引張
力として伝達される。したがって、密閉シート12の周
縁部の接合部は、この引張力を伝達するものであればよ
く、他の構成による締結具であってもよい。なお、密閉
シート12の周縁部を側壁3に接合する際、密閉シート
12が過大に弛まないように、所定の張力を加えてもよ
い。
【0027】図1において、仮設張力構造体(第2仮設
手段)21は、張力構造を構成する張力構造部材22
と、落下物遮断部材23とで構成されている。そして、
張力構造部材22は、作業者などの作業荷重および/ま
たは後述する吊り部材31を介した仮設密閉構造体1
1、特に密閉シート12の鉛直荷重を支持する支持機能
を有する。
【0028】上記した張力構造部材22は、軽量、可撓
性、引張り強度、作業性に優れた材料、例えば高張力化
学繊維(アラミド繊維)を帯状シート部材または棒状部
材に形成した構造部材である。この張力構造部材22
を、屋根部5の開口部(5a)から搬入し、密閉シート
12の上方空間の水平面上に架設し、その端部をタンク
T(側壁3または屋根部5)に固定する。そして、図3
に示すように、複数の張力構造部材22を、貯蔵空間U
の平面形状に合わせて、所定の間隔で平面視格子状に配
置して、張力構造(テンション構造)を構成する。な
お、張力構造とは、張力構造部材22に加わる鉛直荷重
(自重、作業荷重など)を張力構造部材22の引張り耐
力により、支点(張力構造部材22の材端部とタンクT
との接合部)に伝達する構造を言う。
【0029】図1において、張力構造部材22は、密閉
シート12の上方の略水平面に、貯蔵空間Uの内部形状
に合わせた平面形に架設されている。しかし、張力構造
部材22は、貯蔵空間Uの横方向に架設され、屋根部5
(または側壁3)に支持、固定された張力構造を形成す
ればよく、例えば水平面に対して傾斜するように配設し
たり、貯蔵空間Uの中央部で下方へ凸部を有する湾曲形
にしてもよい。そして、複数の張力構造部材22同士の
水平間隔は、貯蔵空間Uの平面形状、張力構造部材22
に作用する引張力、張力構造部材22とタンクTとの接
合部の構造、落下物遮断部材23を支持するスパン長さ
などを考慮して設定する。
【0030】次に、張力構造部材22とタンクTとの接
合部を図5に基づいて説明する。図5において、5bは
貫通孔を示し、屋根部5の側壁3に近い部分に張力構造
部材22の平面的配置に対応して適当な間隔で周方向に
設けられている。61は締結具としてのアンカーボルト
を示し、貫通孔5bに対応させて貯蔵空間Uの外側に位
置する側壁3に一部が埋め込まれ、張力構造部材22の
端部が取り付けられて固定される。
【0031】張力構造部材22は自重などの鉛直荷重を
自身の引張り強度によって抵抗する張力構造を構成する
ので、その端部の接合部には張力構造の材軸方向に作用
する引張力が、屋根部5(または側壁3)に対しても横
方向力(略水平力)として作用する。したがって、張力
構造部材22の端部の接合部は、この横方向力を伝達す
るものであればよく、他の構造による締結具であっても
よく、例えば図5に示すアンカーボルト61の代わりに
他の形状の締結金具を使用してもよい。さらに、屋根部
5に貫通孔5bを設けずに、屋根部5(または側壁3)
の内面に接合部を形成してもよい。なお、張力構造部材
22の端部をタンクTに接合する際、張力構造部材22
が過大に弛まないように、所定の張力を加えてもよい。
【0032】上記した張力構造部材22として、アラミ
ド繊維の他に、高張力化学繊維の炭素繊維を挙げること
ができ、これらの高張力化学繊維は、所定の幅にした帯
状シート材または組み紐状にした棒状体として利用す
る。また、張力構造部材22として金属材、例えばピア
ノ線などを挙げることができる。なお、張力構造部材2
2の平面配置はタンクT内の水平面形状に最適なもので
あれよく、例えば放射状でもよい。
【0033】上記した落下物遮断部材23は、屋根部5
を補修する際、密閉シート12および連通部13を損傷
させる大きさのコンクリート破片などの固体物Oである
落下物を遮断する篩の機能を有し、作業者の落下を防止
する安全対策としての機能を兼ねるとともに、作業を行
う足場となるものである。図4に示す落下物遮断部材2
3は養生ネットで構成され、図1に示すように、連通部
13を貫通させる開口23aが開口12aに対応させて
設けられる。なお、密閉シート12および連通部13を
損傷させる固体物Oとは、一例として直径10cm程度
のコンクリート破片を挙げることができるが、落下物O
を篩う大きさは、7cmが好ましく、さらには5cmが
望ましい。
【0034】図5において、24は落下物遮断部材23
を張力構造部材22に取り付ける取付具を示す。なお、
落下物遮断部材23として、養生ネットの他に、養生金
網、軽量な板体(金属製、木造、樹脂、その他)などを
使用できるが、軽量な板体を使用する場合、重量が重く
なる反面、足場板として利用することができる。
【0035】図1、図2および図5において、31は吊
り部材を示し、密閉シート12を張力構造部材22に吊
り下げるものであり、例えば下端が密閉シート12に接
着固定され、上端が張力構造部材22に結び付けて固定
される。この張力構造部材22が密閉シート12に加わ
る鉛直荷重を支持することにより、密閉シート12に加
わる荷重、荷重支持スパンが軽減されて、密閉シート1
2に要求される強度が小さくなり、薄いシートを使用す
ることができるので、経済性、作業性がよくなる。さら
に、密閉シート12の周縁部と側壁3との接合部に加わ
る引張力(横方向力)が減少するので、接合部の構造、
設置個所数を少なくすることができる。なお、小規模な
タンクT、または厚さを厚くして密閉シート12の強度
を高めた場合、吊り部材31は不要となる。
【0036】図1において、吊り足場体41は、屋根部
5の内側に固着される、例えばアンカーボルトなどの複
数の固着部材42と、この固着部材42に吊り下げられ
る複数の吊り部材43と、この吊り部材43に差し渡し
て固定される足場部材44とで構成されている。なお、
上記した固着部材42は、配置位置、配置数を工夫す
る。
【0037】上記した吊り部材43は、軽量、可撓性、
引張り強度、作業性に優れた材料、例えば高張力化学繊
維(アラミド繊維、炭素繊維)を帯状シート部材または
棒状部材に形成したもの、チェーン、鉄筋などを使用す
ることができ、足場部材44の鉛直荷重を支持する支持
部材である。この吊り部材43を固着部材42から落下
物遮断部材23の上方空間に、図6に示すように、作業
者が足場部材44に乗って屋根部5に手が届き、または
安定した足場部材44の上に設置した調整台に乗って屋
根部5に手が届き、見上げ作業の行える、屋根部5から
の上下方向の位置に吊り下げる。なお、吊り部材43
は、開口部5aから搬入する。
【0038】上記した足場部材44は、図6および図7
に示すように、吊り部材43に吊り下げられて固定され
る単管(パイプ)44aと、この単管44aの上に敷き
詰めて固定される足場板44bとで構成されている。こ
の単管44aおよび足場板44bを、屋根部5の開口部
(5a)から搬入し、図6および図7に示すように、配
置する。
【0039】次に、タンクTの屋根部5の補修について
説明する。図8〜図10は屋根部5の補修過程を示す説
明図であり、図1〜図7と同一部分に同一符号を付して
説明を省略する。なお、各図には、連通部13の図示が
省略されている。
【0040】まず、タンクTの開口部5aから貯蔵空間
U内へボートBを搬入して空気を入れることにより、貯
蔵水WにボートBを浮かべる。このボートBは、開口部
5aから搬入できるように軽量で可撓性の材質、構造に
形成され、少なくとも貯蔵水Wに接触する部分は、密閉
シート12と同一素材で形成され、貯蔵水Wに接触して
も水質を悪化させる物質、塵埃などを放出しないシート
が貼り付けられている。なお、ボートBは水面へ放り投
げられることにより、着水した衝撃でボンベからガスが
噴出して水に浮くものであってもよい。
【0041】次に、作業者は開口部5aからボートBに
乗り込み、貯蔵水Wの上側に位置する側壁3の同一レベ
ルの円周方向に、図5に示すように、所定の間隔でアン
カーボルト51を打設、または螺合させる。なお、アン
カーボルト51を取り付けるとき、貯蔵水Wの中へコン
クリート片などが落ちないように養生する必要がある。
【0042】そして、図8に示すように、折り畳んだ密
閉シート12をロープによって仮受けしながら、開口部
5aから貯蔵空間U内へ入れ、ボートBに乗った作業者
は密閉シート12を展開し、その周縁部を側壁3に取り
付け、固定する。この密閉シート12の周縁部と側壁3
との取り付け詳細は、図5に示すように、密閉シート1
2の周縁を下側へ折り曲げ、押さえプレート53によっ
て密閉シート12を側壁3に当接させ、ボルト52をア
ンカーボルト51に螺合させて密閉シート12の周縁を
側壁3に固定する。この作業を順次行うことにより、密
閉シート12を架設し、貯蔵水Wの上側の貯蔵空間Uを
密閉する。
【0043】次に、密閉シート12の図示を省略した作
業用開口部(12c)から作業者は脱出し、ボートBを
折り畳んで作業用開口部(12c)から密閉シート12
の上側へ搬出した後に開口部5aからタンクT外へ搬出
する。
【0044】次に、図9に示すように、屋根部5の側壁
3に近い位置に、適当な間隔で周方向へ貫通孔5bを開
設するとともに、図5に示すように、貫通孔5bに対応
させてアンカーボルト61を側壁3に打設する。次に、
張力構造部材22を屋根部5の開口部5aから貯蔵空間
U内へ搬入し、その両端部を貫通孔5bに貫通させ、側
壁3のアンカーボルト61に緊結する。逆に、張力構造
部材22を貫通孔5bから貯蔵空間U内へ挿入してもよ
い。
【0045】そして、複数の張力構造部材22を、平面
視格子状に配設し、その周縁部をタンク本体部1に固
着、支持させて張力構造を構成する。この複数の張力構
造部材22の平面上の間隔は、例えば、間隔が縦横に1
m〜2mとなるようにし〔図3では(7×2=)14
本〕、図9に示すように、この張力構造部材22に吊り
部材31を利用して密閉シート12を吊り下げる。
【0046】次に、図10に示すように、開口部5aか
ら落下物遮断部材23を貯蔵空間U内へ搬入し、張力構
造部材22の上に落下物遮断部材23を敷くとともに、
張力構造部材22に落下物遮断部材23を、取付具24
を利用して移動しないように取り付ける。
【0047】そして、図示しないが、連通部13を搬入
して密閉シート12上に取り付ける。連通部13の一端
を開口23a、張力構造部材22に貫通させて開口12
aの周縁の密閉シート12に密接させて連結するととも
に、連通部13の他端側を開口部5aから貯蔵空間Uの
外へ延ばし、タンクTの外部に位置する連通部13の部
分をタンクTの下側へ向ける。
【0048】このように仮設密閉構造体11および仮設
張力構造体21を配設し、貯蔵水Wの上の貯蔵空間Uを
密閉シート12で密閉し、この密閉シート12で密閉し
た貯蔵空間Uを連通部13でタンクTの外側に連通させ
て連通部13の先端(他端側)をタンクTの下側へ向け
たので、貯蔵水Wに塵埃などが混入しなくなるととも
に、貯蔵水Wが増減するときの貯蔵空間Uの圧力を一定
に保つことができる。
【0049】次に、図1への図示を省略したが、屋根部
5の開口部5aから落下物遮断部材23の上側の貯蔵空
間U内へ仮足場部材を順次搬入し、落下物遮断部材23
の上に仮足場を組み立てる。そして、図1および図6に
示すように、開口部5aから搬入した複数の固着部材4
2を、仮足場を利用して屋根部5の内側に固着させた
後、各固着部材42に吊り部材43を吊り下げる。この
際、屋根部5と足場部材44との上下方向の長さを、見
上げ作業ができるような間隔となるように調整するのが
望ましい。
【0050】次に、足場板44bを載せることができる
ように、単管44aを各吊り部材43に差し渡して固定
した後、足場板44bを単管44aの上に敷き並べ、移
動しないように取り付ける。なお、単管44aおよび足
場板44bは、開口部5aから搬入する。
【0051】このように吊り足場体41を吊り下げたな
らば、作業者は仮足場または仮設張力構造体21から足
下の安定する足場板44bに乗り、足場板44bの上を
自由に移動しながら開口部5aから搬入した補修機器、
補修材を利用して屋根部5の内側の補修を行う。
【0052】そして、屋根部5の内側の補修が終了した
ならば、吊り足場体41を分解して開口部5aから搬出
した後、仮足場も分解して開口部5aから搬出して撤去
する。次に、仮設張力構造体21およびアンカーボルト
61を撤去する。そして、ボートBを屋根部5の開口部
5aから搬入して密閉シート12の作業用開口部(12
c)を介して貯蔵水Wに浮かべ、開口部5aから挿入し
たロープによって密閉シート12を仮受けできる状態に
した後、作業者はボートBに乗り込み、密閉シート12
を固定している締結具などを順次取り外し、密閉シート
12および連通部13、すなわち仮設密閉構造体11を
タンクTの外へ取り出す。次に、作業者は開口部5aか
ら脱出するとともに、ボートBを折り畳んで開口部5a
からタンクT外へ搬出し、補修作業が終了する。
【0053】図11はこの発明の第2実施形態である仮
設構造体を示す説明図である。この第2実施形態が第1
実施形態と異なるのは、吊り足場体41を、各部分で楽
な姿勢で見上げ作業が行えるように複数に分割したこ
と、仮設密閉構造体11の連通部13の構造、配置と、
釜場を設けていないこと、仮設張力構造体21の端部を
タンクTの側壁3に接合していること、密閉シート12
を張力構造部材22に吊り下げる吊り部材を設けていな
いことである。
【0054】この吊り足場体41は、ドーム状の屋根部
5に対応させて各部分で適正な見上げ作業が行えるよう
に、例えば円形をした中央部分と、環状の周縁部分とに
分割する。なお、吊り足場体41の分割した中央部分と
周縁部分とを、半径方向および/または周方向に、適正
な見上げ作業の上下方向の位置となるようにさらに分割
してもよい。
【0055】そして、連通部13は、密閉シート12か
ら突設する短い筒状に形成され、その先端部が仮設張力
構造体21より下方の貯蔵空間U内にあるために屈曲形
成され、開口端を下に向けたり、横に向けてある。な
お、連通部13は、防塵、防水ができる構造であれば、
必ずしもその先端部をタンクTの外部に配設する必要は
ない。そして、複数の連通部13を配置している。さら
に、仮設密閉構造体11と仮設張力構造体21との上下
方向のレベル差は、タンクTの形状、規模に応じて適宜
定められる。
【0056】上記した仮設構造体Kに係わる実施形態で
は、タンクTを、プレストレストコンクリート造(PC
造)として説明したが、RC造、鋼製でもよい。また、
密閉シート12に釜場12bを設けたが、汚水などは弛
んだ部分に集まるので、釜場12bを設けなくてもよ
い。さらに、仮設張力構造体21、すなわち張力構造部
材22を、締結具を使用して貯蔵空間Uの外側に位置す
る側壁3に締結して架設したが、貯蔵空間Uの内側に位
置する側壁3に締結して架設してもよい。
【0057】そして、仮設張力構造体21を張力構造体
22と落下物遮断部材23とで構成したが、篩機能を有
する1枚のシートとしたり、または落下物Oを全て遮断
する1枚のシートとし、密閉シート12上に落下物Oを
落とさないようにしてもよい。また、吊り部材31で密
閉シート12を張力構造部材22に吊り下げたが、口径
の小さなタンクTの場合などは、落下物Oが少なくなる
ので、密閉シート12を吊り部材31で吊り下げなくて
もよい。
【0058】上記した屋根部5の補修方法では、ボート
Bを作業途中でタンクT外に搬出したり、再度、搬入す
る手順を採ったが、工事中を通して、ボートBを貯蔵水
W上に浮かべたままにしておいてもよい。さらに、仮設
密閉構造体11および仮設張力構造体21を架設する前
に締結具を取り付けておいたが、仮設密閉構造体11お
よび仮設張力構造体21は架設しながら締結具で固定し
てもよい。
【0059】また、仮設張力構造体21の上に設けた仮
設足場を利用して吊り足場体41を屋根部5に吊り下げ
たが、仮設張力構造体21の上から直接吊り下げること
ができれば、仮設足場を仮設張力構造体21の上に仮設
しなくてもよい。そして、吊り足場体41の固着部材4
2を、屋根部5の内側から屋根部5に固着させたが、密
閉シート12で貯蔵水Wを覆っているので、屋根部5の
外部から屋根部5に取付孔を開け、この取付孔を利用し
て固着部材42を取り付け、屋根部5の補修が終了した
ならば、固着部材42を取り外して取付孔を元の状態に
修復してもよい。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
仮設構造体は、貯蔵水の上側の貯蔵空間を密閉するとと
もに、水に接触しても水質を悪化させる物質を放出しな
い第1仮設手段と、この第1仮設手段よりも上側の貯蔵
空間に架設され、第1仮設手段を損傷させる落下物を遮
断する第2仮設手段と、この第2仮設手段よりも上側の
貯蔵空間に、屋根部から吊り下げた吊り足場体とで構成
されているので、タンクを使用しながらも、貯蔵水の水
質を劣化させることなく、屋根部を取り替えることなく
補修してタンク本体部を再利用することができる。ま
た、仮設構造体は吊り足場体を備えているので、足下の
安定した足場上を縦横に移動しながら補修作業を行うこ
とになるため、補修作業を安全に、効率よく行うことが
できる。
【0061】そして、吊り足場体の足場部材を、作業者
が乗って屋根部に手が届き、見上げ作業の行える上下方
向の位置に屋根部から吊り下げたので、屋根部をはつっ
たり、パテを取り付けるなどの緻密な作業を足下の安定
した足場部材上から楽に、かつ正確に行うことができ
る。さらに、吊り足場体を複数に分割したので、屋根部
がドーム状であっても、吊り足場体を屋根部の補修部位
に応じた適正な上下方向の位置に吊り下げることがで
き、作業者が足場に乗って屋根部の内側の見上げ作業を
容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態であるタンクの仮設構
造体を示す説明図である。
【図2】密閉シートを架設した平面状態を示す説明図で
ある。
【図3】張力構造部材を架設した平面状態を示す説明図
である。
【図4】落下物遮断部材を配設した平面状態を一部破断
して示す説明図である。
【図5】密閉シート、張力構造部材、落下物遮断部材の
取り合いの側面状態を示す説明図である。
【図6】吊り足場体の取り付け状態を示す説明図であ
る。
【図7】吊り足場体の足場板を敷き詰めた状態を示す説
明図である。
【図8】屋根構造体の補修過程(密閉シートの架設作
業)を示す説明図である。
【図9】屋根構造体の補修過程(張力構造部材の架設作
業)を示す説明図である。
【図10】屋根構造体の補修過程(落下物遮断部材の敷
設作業)を示す説明図である。
【図11】この発明の第2実施形態であるタンクの仮設
構造体を示す説明図である。
【符号の説明】
T タンク 1 タンク本体部 2 底版 3 側壁 5 屋根部 5a 開口部 5b 貫通孔 K 仮設構造体 11 仮設密閉構造体(第1仮設手段) 12 密閉シート 12a 開口 12b 釜場 13 連通部 21 仮設張力構造体(第2仮設手段) 22 張力構造部材 23 落下物遮断部材 23a 開口 24 取付具 31 吊り部材 41 吊り足場体 42 固着部材 43 吊り部材 44 足場部材 44a 単管 44b 足場板 51 アンカーボルト 52 ボルト 53 押さえプレート 61 アンカーボルト U 貯蔵空間 W 貯蔵水 O 固体物(落下物) B ボート
フロントページの続き (72)発明者 武富 幸郎 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目9番1号 三井建設株式会社幕張事務所内 Fターム(参考) 2E003 DA05 2E176 AA23 BB23 3E070 AA03 AB02 DA05 JB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクの屋根部を補修する際に、屋根部
    と貯蔵水との間の貯蔵空間に配設されるタンクの仮設構
    造体であって、 貯蔵水の上側の貯蔵空間を密閉するとともに、水に接触
    しても水質を悪化させる物質を放出しない第1仮設手段
    と、 この第1仮設手段よりも上側の貯蔵空間に架設され、第
    1仮設手段を損傷させる落下物を遮断する第2仮設手段
    と、 この第2仮設手段よりも上側の貯蔵空間に、屋根部から
    吊り下げた吊り足場体とで構成されている、 ことを特徴とするタンクの仮設構造体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のタンクの仮設構造体に
    おいて、 吊り足場体は、屋根部に固着される複数の固着部材と、
    この固着部材に吊り下げられる複数の吊り部材と、この
    吊り部材に支持される足場部材とで構成されている、 ことを特徴とするタンクの仮設構造体。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のタンクの仮設構造体に
    おいて、 吊り足場体を、作業者が足場部材に乗って屋根部に手が
    届き、見上げ作業の行える上下方向の位置に屋根部から
    吊り下げた、 ことを特徴とするタンクの仮設構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
    記載のタンクの仮設構造体において、 吊り足場体は、複数に分割されている、 ことを特徴とするタンクの仮設構造体。
  5. 【請求項5】 タンクの屋根部を補修するタンクの部補
    修方法であって、 貯蔵水の上側の貯蔵空間を密閉するように、水に接触し
    ても水質を悪化させる物質を放出しない第1仮設手段を
    架設し、 この第1仮設手段よりも上側の貯蔵空間に、第1仮設手
    段を損傷させる落下物を遮断する第2仮設手段を架設
    し、 この第2仮設手段よりも上側の貯蔵空間に、屋根部から
    吊り足場体を吊り下げた後、 屋根部を取り替えることなく補修する、 ことを特徴とするタンクの屋根部補修方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008207850A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd 円形貯水タンクの密閉機構及び該機構用の可撓性シート製中空管環状体の製造方法並びに該機構の貯水タンクへの適用方法
CN104727538A (zh) * 2015-03-30 2015-06-24 山东双得利建设科技有限公司 厂房屋顶加固维修用脚手架装置及脚手架搭设方法
CN105113776A (zh) * 2015-09-18 2015-12-02 武汉一冶钢结构有限责任公司 一种球罐上极内顶部平台的支撑装置及搭建方法
JP6278581B1 (ja) * 2017-09-06 2018-02-14 株式会社エムケー技研 サイロ内部を補修する方法

Cited By (5)

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