JP2002362366A - Atc地上装置 - Google Patents

Atc地上装置

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JP2002362366A JP2001166936A JP2001166936A JP2002362366A JP 2002362366 A JP2002362366 A JP 2002362366A JP 2001166936 A JP2001166936 A JP 2001166936A JP 2001166936 A JP2001166936 A JP 2001166936A JP 2002362366 A JP2002362366 A JP 2002362366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道区間の境界の近傍における列車の誤検出
の影響を抑制することにより、運行の円滑化・運行ダイ
ヤの高密度化を実現する。 【解決手段】 ATC送信器は、時点9において、軌道
区間Dに先行列車T1が存在し、かつ軌道区間Bに後行
列車T2が存在する場合には、軌道区間Cの軌道回路に
よる後行列車T2の検出に基づく非常停止信号02を、
軌道区間Bに対して出力せず、予めメモリリレーにより
保持している通常停止信号01を代わりに出力する。軌
道区間C,Dの境界の近傍における列車の誤検出、とく
に後行列車T2が軌道区間Bに存在するにもかかわらず
軌道区間Cによって検出される事態が生じた場合にも、
その後行列車T2の非常停止による運行への影響を抑制
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ATC地上装置に
関し、特に無絶縁軌道回路への適用に好適なものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】列車自動制御装置(Automatic Train Co
ntrol system, ATC)では、直列に設定されている複
数の軌道区間のそれぞれに対して、ATC地上装置から
上限速度信号を出力し、車両側ではこの上限速度信号を
受信しその上限速度に達した場合に列車の制動装置を作
動させることで、列車の速度が上限速度を下回るように
制御している。
【0003】そしてATC地上装置は、複数の編成の列
車が同じ軌道を連続して通行する場合につき、先行列車
が存在する軌道区間(以下適宜第1軌道区間という)に
対して外方側に隣接する軌道区間(以下適宜第2軌道区
間という)に対しては非常停止信号を出力し、この第2
軌道区間に対して外方側に隣接する軌道区間(以下適宜
第3軌道区間という)に対しては、通常停止信号を出力
するように設定されている。このように設定されている
理由は、先行列車が存在する第1軌道区間に隣接してい
る第2軌道区間に後行列車が進入する場合には、その外
方である第3軌道区間への進入の場合に比して、後行列
車を制動する必要性が高いからである。
【0004】なお、従来のATC地上装置の構成は図5
に示すとおりであり、出力されるATC信号の種類を選
択する主回路133a、列車を検知する踏み込み検知回
路133c、踏み込み検知を条件にATC信号の送信を
許可する送信許可回路133dを備えている。主回路1
33aでは、ある軌道区間Bに対して出力されるATC
信号として、先行列車がない場合には上限速度75km
/hを示す「B75」が選択されるが、先行列車が他の
軌道区間Eに存在(軌道リレーETRが落下)している
場合には上限速度40km/hを示す「B40」が選択
される。また、先行列車が他の軌道区間Dに存在(軌道
リレーDTRが落下)している場合には通常停止信号で
ある「B01」が選択され、先行列車が他の軌道区間C
に存在(軌道リレーCTRが落下)している場合には非
常停止信号である「B02」が選択される。この非常停
止信号である「B02」には、無信号状態が適用され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】他方、列車に搭載され
たATC車上装置は、非常停止信号を受信した場合には
空気制動管の吐出弁を制御してこれを開放させ、また通
常停止信号を受けた場合には、列車の制動装置を制御し
て制動動作を行わせるように設定されている。したがっ
て、列車が通常停止信号を受けた場合には、その通常停
止信号が解除されれば直ちに運転を再開できるが、非常
停止信号を受けた場合には、その非常停止信号が解除さ
れた場合に運転を再開するには、複雑な復帰操作と、駅
務室との交信による安全確認を行う必要がある。
【0006】ところが、無絶縁軌道回路の場合、これを
構成するそれぞれの軌道区間同士の境界点の近傍では、
列車が存在する軌道区間に対して内方側に隣接する他方
の軌道区間によって、列車が検出されてしまう場合があ
る。
【0007】例えば、図4に示すように、いま、時点8
における軌道区間D(第1軌道区間)に先行列車が存在
する場合には、ATC地上装置の上述の設定に従い、そ
の外方側に隣接する軌道区間C(第2軌道区間)に対し
ては非常停止信号「02」が、また更に外方側に隣接す
る軌道区間B(第3軌道区間)に対しては通常停止信号
「01」が、それぞれ出力される。この状態において、
後行列車は軌道区間Bで通常停止信号「01」を受けて
停止するが(時点9)、この停止位置が、軌道区間Bと
軌道区間Cとの境界点の近傍(例えば境界点から15m
だけ外方側)である場合には、この後行列車がまだ軌道
区間Cに進入していないにもかかわらず、軌道区間Cに
設けられた列車検出器によって当該後行列車が検出され
てしまう。すると軌道区間Bに対しては、軌道区間Cに
列車が存在する場合にその隣接する外方の軌道区間に対
して与えられるべき信号、すなわち非常停止信号「0
2」が出力される。その結果、当該列車では上述のAT
C車上装置の設定に従って空気制動管の吐出弁が開放さ
れてしまい、複雑な復帰操作と、駅務室との交信による
安全確認を行う必要が生ずることになる。
【0008】この現象を回避するには列車の運転間隔を
長くすればよいが、それでは輸送能力を低下させてしま
う。また、通常停止信号「01」を受信した場合の停止
位置が軌道区間C,Dの境界点に対して十分に外方側に
なるように軌道区間Bの長さを設定する方法もあるが、
軌道区間の長尺化と設計上の自由度の低下を招いてい
た。
【0009】そこで本発明の目的は、軌道区間の境界の
近傍における列車の誤検出の影響を抑制することによ
り、運行の円滑化・運行ダイヤの高密度化を実現するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、内方側
から外方側に向け第1軌道区間、第2軌道区間および第
3軌道区間が順に設定されている無絶縁軌道回路に対
し、上限速度信号・通常停止信号・非常停止信号のいず
れかを出力する制御手段を備えたATC地上装置であっ
て、前記制御手段は、前記第1軌道区間に先行列車が存
在し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が存在する場合
には、前記第2軌道区間による前記後行列車の検出に基
づく非常停止信号を、前記第3軌道区間に対して出力し
ないことを特徴とするATC地上装置である。
【0011】第1の本発明では、制御手段は、第1軌道
区間に先行列車が存在し、かつ第3軌道区間に後行列車
が存在する場合には、第2軌道区間による後行列車の検
出に基づく非常停止信号を、第3軌道区間に対して出力
しない。したがって第1の本発明では、軌道区間の境界
の近傍における列車の誤検出、とくに後行列車が第3軌
道区間に存在するにもかかわらず第2軌道区間によって
検出される事態が生じた場合にも、その後行列車の運行
への影響を抑制でき、運行の円滑化・運行ダイヤの高密
度化を実現できる。
【0012】第2の本発明は、第1の本発明のATC地
上装置であって、前記制御手段は、前記第1軌道区間に
先行列車が存在し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が
進入したことを条件に、前記第3軌道区間に対し通常停
止信号を出力することを特徴とするATC地上装置であ
る。
【0013】第2の本発明では、制御手段が、第1軌道
区間に先行列車が存在し、かつ第3軌道区間に後行列車
が進入したことを条件に、第3軌道区間に対し通常停止
信号を出力することとしたので、上記誤検出が生じた場
合に第3軌道区間に通常停止信号が出力され、後行列車
の運転再開をスムーズに行うことができる。
【0014】第3の本発明は、第2の本発明のATC地
上装置であって、前記制御手段は、前記第1軌道区間に
先行列車が存在し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が
進入したことを条件に、その時点で前記第3軌道区間に
与えられている通常停止信号の出力を保持することを特
徴とするATC地上装置である。
【0015】第3の本発明では、第1軌道区間に先行列
車が存在し、かつ第3軌道区間に後行列車が進入したこ
とを条件に、その時点で第3軌道区間に与えられている
通常停止信号の出力を保持することとしたので、保持動
作のみにより第2の本発明と同様の効果を実現でき好適
である。
【0016】第4の本発明は、第3の本発明のATC地
上装置であって、前記制御手段は、前記第1軌道区間に
先行列車が存在しなくなった場合に、前記通常停止信号
の出力の保持を解除することを特徴とするATC地上装
置である。
【0017】第4の本発明では、第1軌道区間に先行列
車が存在しなくなった場合に、通常停止信号の出力の保
持を解除することとしたので、簡易な構成により上記各
効果を実現でき好適である。
【0018】第5の本発明は、内方側から外方側に向け
第1軌道区間、第2軌道区間および第3軌道区間が順に
設定されている無絶縁軌道回路に対し、上限速度信号・
通常停止信号・非常停止信号のいずれかを出力する制御
をコンピュータに行わせるための信号制御プログラムを
記録した記録媒体であって、前記信号制御プログラムは
前記コンピュータに、前記第1軌道区間に先行列車が存
在し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が存在する場合
には、前記第2軌道区間による前記後行列車の検出に基
づく非常停止信号を、前記第3軌道区間に対して出力さ
せないことを特徴とする信号制御プログラムを記録した
記録媒体である。第5の本発明では、第1ないし第4の
本発明の効果を実現するための有用な手段を、コンピュ
ータプログラムを記録した記録媒体として提供できる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態につい
て、以下に図面を参照しながら説明する。図1におい
て、本発明の実施形態に係る無絶縁軌道回路21は、非
共振式の無絶縁軌道回路であって、進行方向である図中
右側を内方とし、図中左側を外方としている。無絶縁軌
道回路21には、軌道区間A,B,C,D,E,F,G
(図中「軌道A」等と表示している)が外方側から順に
設定されている。
【0020】これら軌道区間AないしGには、それぞれ
ATC/TD地上装置30が接続されている。これを、
軌道区間Bに接続されたATC/TD地上装置30を例
として説明すると、軌道区間Bの外方側端部の近傍には
TD(列車検知装置)受信器31が接続され、また、軌
道区間Bの内方側端部の近傍には、TD送信器32およ
びATC送信器33が分岐して接続されている。なお、
他の軌道区間A,C,D,E,F,Gにも、同様のAT
C/TD地上装置30が接続されているが、その機械的
構成は軌道区間Bに接続されているものと同様である。
【0021】ATC送信器33は、図3に示されるとお
り、出力されるATC信号の種類を選択する主回路33
a、列車を検知する踏み込み検知回路33c、および踏
み込み検知を条件にATC信号の送信を許可する送信許
可回路33dを含んでいるが、特に本実施形態では、軌
道区間Bに与えられている通常停止信号の出力を後述す
る条件下で保持するためのメモリ回路33bを備えてい
る。
【0022】主回路33aは、軌道区間Cについて設け
られた軌道リレーCTR、軌道区間Dについて設けられ
た軌道リレーDTR、および軌道区間Eについて設けら
れた軌道リレーETRを備えている点で上記従来例にお
ける主回路133aと同様であるが、特に、軌道区間B
に与えられている通常停止信号の出力を保持するための
メモリリレー41を備えている。
【0023】メモリ回路33bは、軌道区間Bについて
設けられた軌道リレーBTR、軌道区間Dについて設け
られた軌道リレーDTRを備えているほか、選択されて
いる信号が通常停止信号B01である場合に扛上する検
知リレー42、および後述するメモリ指示信号を検出し
た場合に扛上する検知リレー43を備えている。
【0024】踏み込み検知回路33cは、軌道リレーB
TR,CTRを備えている点で上記従来例における踏み
込み検知回路133cと同様であるが、特に、非常停止
信号を抑制するための検知リレー44を備えている。
【0025】送信許可回路33dは、踏み込み検知回路
33cの出力に応じて扛上する許可リレー45、および
非励磁接点に接続された抵抗器からなる室内ダミー46
を備えており、上記従来例における送信許可回路133
dと同様の構成である。
【0026】本実施形態に係る各列車T,T1,T2
は、いずれも上記従来例におけるものと同様のATC車
上装置を搭載しており、このATC車上装置は、非常停
止信号を受信した場合には空気制動管の吐出弁を制御し
てこれを開放させ、また通常停止信号を受けた場合に
は、列車の制動装置を制御して制動動作を行わせるよう
に設定されている。
【0027】次に、本実施形態の動作について、図2に
従って説明する。図2は、軌道回路BについてのATC
送信器33において、主回路33aによって選択される
ATC信号を示しており、同図における左端列の数字1
ないし11は、それぞれ時点(タイミング)を示してい
る。
【0028】まず、時点1ないし時点7で示される通常
の走行の場合、すなわち1編成の列車Tのみが軌道回路
を通過する場合の動作について説明する。
【0029】時点1ないし時点3においては、軌道区間
CないしEのいずれにも列車Tが存在していないため、
主回路33aにおける軌道リレーCTR,DTR,ET
Rは全て扛上しており、したがって主回路33aでは、
上限速度75km/hを示すATC信号「B75」(以
下、上限速度信号B75という)が選択され、列車Tは
当該上限速度に近い通常の走行速度で軌道区間Bを通過
する。
【0030】時点4ないし時点6においては、列車Tが
軌道区間C,D,Eをこの順で通過するため、主回路3
3aにおける軌道リレーCTR,DTR,ETRが順次
に落下し、これにより主回路33aでは、非常停止信号
を示すATC信号「02」(以下、非常停止信号B02
という)、通常停止信号を示すATC信号「01」(以
下、通常停止信号B01という)、および上限速度40
km/hを示すATC信号「B40」(以下、上限速度
信号B40という)が、この順に選択される。時点7で
は軌道リレーCTR,DTR,ETRは全て扛上してお
り、主回路33aでは上限速度信号B75が選択され
る。なお、時点4ないし時点6では後行列車が進入して
いないため、踏み込み検知回路33cおよび送信許可回
路33dが動作せず、したがって選択されたこれらの信
号は、軌道区間Bには出力されない。
【0031】次に、時点8ないし時点11で示される場
合、すなわち2編成の列車T1,T2(以下それぞれ、
先行列車T1、および後行列車T2という)が存在する
場合の動作について説明する。
【0032】時点8において、いま、軌道区間Bに後行
列車T2が、また軌道区間Dに先行列車T1が存在する
場合、主回路33aの軌道リレーDTRが先行列車T1
を検出して落下する一方、軌道リレーCTRが扛上して
いるため、主回路33aでは通常停止信号B01が選択
される。
【0033】他方、主回路33aによる通常停止信号B
01の選択を受けて、メモリ回路33bの検知リレー4
3が扛上し、これにより信号保持指令B01Sが出力さ
れる。なお、この信号保持指令B01Sを受けて、メモ
リ回路33bの検知リレー43が自己保持動作を行う。
【0034】この信号保持指令B01Sにより、主回路
33aのメモリリレー41が扛上する。なお、この時点
では、メモリリレー41は信号伝達系路とはされていな
い。
【0035】また踏み込み検知回路33cでは、軌道リ
レーBTRの落下と、主回路33aに選択されている通
常停止信号B01を受けた検知リレー44の落下とによ
り、送信許可信号BSRが出力される。これにより送信
許可回路33dの許可リレー45が接続状態になり、こ
の時点で主回路33aに選択されている通常停止信号B
01が、軌道区間Bに出力される。その結果、後行列車
T2では、車上装置によって後行列車T2の制動装置が
制御され、制動動作が行われる。
【0036】次に時点9では、後行列車T2が通常停止
信号B01に従って減速しながら、軌道区間Bにおける
軌道区間Cとの境界点の近傍であってその外方側(例え
ば、境界点から15mだけ外方側)の地点に到達する
と、軌道区間C(第2軌道区間)による後行列車T2の
検出が行われてしまう事態、すなわち、後行列車T2が
軌道区間Cに進入していないにもかかわらず、軌道リレ
ーCTRが誤って落下してしまう事態が生ずる。
【0037】しかしながら本実施形態では、このとき主
回路33cのメモリリレー41が上述のとおり扛上して
いるため、主回路33aにおける電力は軌道リレーCT
R、メモリリレー41および軌道リレーDTRを順に経
由し、このため主回路33aでは、通常停止信号B01
が、引き続き選択される。
【0038】他方、踏み込み検知回路33cでは、軌道
リレーCTRが落下するが、ここでは検知リレー44が
上述のとおり扛上しているため、送信許可信号BSRが
引き続き出力される。したがって、この時点においても
なお、通常停止信号B01が、軌道区間Bに引き続いて
出力される。
【0039】時点10においては、先行列車T1が軌道
区間Dから軌道区間Eに移動すると、これに応じてメモ
リ回路33bでは軌道リレーDTRが落下し断状態とな
るため、信号保持指令B01Sが解除される。また、主
回路33aのメモリリレー41が落下し、これにより、
通常停止信号B01の選択が終了し、非常停止信号02
が選択される。
【0040】なお、このとき踏み込み検知回路33cで
は、B01の選択の終了に伴う検知リレー44の落下に
より、送信許可信号BSRが送信されなくなり、これを
受けて送信許可回路の許可リレー45が室内ダミー44
側に落下する。したがって、軌道回路BについてのAT
C送信器33からの出力は無信号状態になる。
【0041】しかしながら、このとき軌道区間Cについ
てのATC送信器(図示せず)における出力信号が、通
常停止信号である「C01」(以下、通常停止信号C0
1という)とされており、かつ後行列車T2が上述のと
おり軌道区間Bにおける軌道区間Cとの境界点の近傍で
あってその外方側の地点に存在するため、後行列車T2
における車上装置はこの通常停止信号C01に従って、
後行列車T2を通常停止状態に制御する。したがって後
行列車T2では、非常停止状態の制御は行われず、空気
制動管の吐出弁が開放されてしまう事態が回避される。
【0042】同様に時点11では、後行列車T2は、軌
道区間Cについて与えられる上限速度40km/hを示
す信号「C40」を受信し、これに従って運転を再開
し、その上限速度40km/hを下回る速度で走行す
る。
【0043】以上のとおり本実施形態では、ATC送信
器33は、時点9において、第1軌道区間(軌道区間
D)に先行列車T1が存在し、かつ第3軌道区間(軌道
区間B)に後行列車T2が存在する場合には、第2軌道
区間(軌道区間C)の軌道回路による後行列車T2の検
出に基づく非常停止信号B02を、第3軌道区間(軌道
区間B)に対して出力しない。したがって本実施形態で
は、軌道区間の境界の近傍における列車の誤検出、とく
に後行列車T2が第3軌道区間(軌道区間B)に存在す
るにもかかわらず第2軌道区間(軌道区間C)によって
検出される事態が生じた場合にも、その後行列車T2の
運行への影響を抑制でき、運行の円滑化・運行ダイヤの
高密度化を実現できる。
【0044】また本実施形態では、ATC送信器33
が、第1軌道区間(軌道区間D)に先行列車T1が存在
し、かつ第3軌道区間(軌道区間B)に後行列車T2が
進入したことを条件に、第3軌道区間(軌道区間B)に
対し通常停止信号B01を出力することとしたので、上
記誤検出が生じた場合に第3軌道区間(軌道区間B)に
代用の信号としての通常停止信号B01が出力され、後
行列車T2の運転再開をスムーズに行うことができる。
【0045】また本実施形態では、第1軌道区間(軌道
区間D)に先行列車T1が存在し、かつ第3軌道区間
(軌道区間B)に後行列車T2が進入したことを条件
に、その時点で第3軌道区間(軌道区間B)に与えられ
ている通常停止信号B01の出力を保持することとした
ので、保持動作のみにより上記効果を実現でき好適であ
る。
【0046】また本実施形態では、第1軌道区間(軌道
区間D)に先行列車T1が存在しなくなった場合に、通
常停止信号B01の出力の保持を解除することとしたの
で、簡易な構成により上記効果を実現でき好適である。
【0047】また本実施形態では、非常停止信号B02
を無信号状態に設定しているので、時点10,11にお
いて後行列車T2が軌道区間Bにおける軌道区間Cとの
境界点の近傍であってその外方側の地点に存在する場合
に、第2軌道区間(軌道区間C)に対する信号を利用し
て運転を続行でき好適である。
【0048】なお、上記実施形態では、電磁リレー装置
を利用した回路構成により本発明を実施した例について
説明したが、本発明は例えば、周知のサーバコンピュー
タおよびこれにインストールされたコンピュータプログ
ラムにより同様の論理を実現する構成によっても実施す
ることができ、かかる構成も本発明の範疇に属するもの
である。
【0049】また、そのようなコンピュータプログラム
は、これをCD−ROMなどの公知の記録媒体に記録し
てもよい。すなわち同プログラムは、内方側から外方側
に向け第1軌道区間、第2軌道区間および第3軌道区間
が順に設定されている無絶縁軌道回路に対し、上限速度
信号・通常停止信号・非常停止信号のいずれかを出力す
る制御をコンピュータに行わせるための信号制御プログ
ラムを記録した記録媒体であって、前記信号制御プログ
ラムは前記コンピュータに、前記第1軌道区間に先行列
車が存在し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が存在す
る場合には、前記第2軌道区間による前記後行列車の検
出に基づく非常停止信号を、前記第3軌道区間に対して
出力させないことを特徴とする信号制御プログラムを記
録した記録媒体として取引でき、本発明の効果を実現す
るための有用な手段として用いることができる。
【0050】また、上記実施形態では、本発明を非共振
式の無絶縁軌道回路21について適用した例について説
明したが、本発明は共振式の無絶縁軌道回路に適用する
ことも可能である。また、本発明は鉄道だけでなく、モ
ノレールなどの他の軌道系輸送機関についても適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の概略構成を示す機能ブロ
ック図である。
【図2】 実施形態における信号現示展開図である。
【図3】 軌道区間Bに係る現示構成結線図である。
【図4】 従来例における信号現示展開図である。
【図5】 従来例における現示構成結線図である。
【符号の説明】
21 無絶縁軌道回路、30 ATC/TD地上装置、
33 ATC送信器、33a,133a 主回路、33
b メモリ回路、33c,133c 踏み込み検知回
路、33d,133d 送信許可回路、A,B,C,
D,E,F,G 軌道区間、T1 先行列車、T2 後
行列車。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H161 AA01 BB03 BB06 BB07 CC02 CC05 DD03 DD04 DD18 EE01 EE04 EE07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内方側から外方側に向け第1軌道区間、
    第2軌道区間および第3軌道区間が順に設定されている
    無絶縁軌道回路に対し、上限速度信号・通常停止信号・
    非常停止信号のいずれかを出力する制御手段を備えたA
    TC地上装置であって、 前記制御手段は、前記第1軌道区間に先行列車が存在
    し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が存在する場合に
    は、前記第2軌道区間による前記後行列車の検出に基づ
    く非常停止信号を、前記第3軌道区間に対して出力しな
    いことを特徴とするATC地上装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のATC地上装置であっ
    て、 前記制御手段は、前記第1軌道区間に先行列車が存在
    し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が進入したことを
    条件に、前記第3軌道区間に対し通常停止信号を出力す
    ることを特徴とするATC地上装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のATC地上装置であっ
    て、 前記制御手段は、前記第1軌道区間に先行列車が存在
    し、かつ前記第3軌道区間に後行列車が進入したことを
    条件に、その時点で前記第3軌道区間に与えられている
    通常停止信号の出力を保持することを特徴とするATC
    地上装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のATC地上装置であっ
    て、 前記制御手段は、前記第1軌道区間に先行列車が存在し
    なくなった場合に、前記通常停止信号の出力の保持を解
    除することを特徴とするATC地上装置。
  5. 【請求項5】 内方側から外方側に向け第1軌道区間、
    第2軌道区間および第3軌道区間が順に設定されている
    無絶縁軌道回路に対し、上限速度信号・通常停止信号・
    非常停止信号のいずれかを出力する制御をコンピュータ
    に行わせるための信号制御プログラムを記録した記録媒
    体であって、 前記信号制御プログラムは前記コンピュータに、前記第
    1軌道区間に先行列車が存在し、かつ前記第3軌道区間
    に後行列車が存在する場合には、前記第2軌道区間によ
    る前記後行列車の検出に基づく非常停止信号を、前記第
    3軌道区間に対して出力させないことを特徴とする信号
    制御プログラムを記録した記録媒体。
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