JP2002361465A - 複合溶接用ノズル - Google Patents

複合溶接用ノズル

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JP2002361465A
JP2002361465A JP2001168201A JP2001168201A JP2002361465A JP 2002361465 A JP2002361465 A JP 2002361465A JP 2001168201 A JP2001168201 A JP 2001168201A JP 2001168201 A JP2001168201 A JP 2001168201A JP 2002361465 A JP2002361465 A JP 2002361465A
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gas nozzle
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Hideki Okado
英毅 尾角
Ikuo Wani
郁雄 和仁
Yukio Suzuki
幸生 鈴木
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/346Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in combination with welding or cutting covered by groups B23K5/00 - B23K25/00, e.g. in combination with resistance welding
    • B23K26/348Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in combination with welding or cutting covered by groups B23K5/00 - B23K25/00, e.g. in combination with resistance welding in combination with arc heating, e.g. TIG [tungsten inert gas], MIG [metal inert gas] or plasma welding

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームの侵入深さが大きく溶接効率の
高いかつ溶接品質の高い複合溶接を常に実施できるよう
なTIGとレーザの複合溶接用ノズルを提供する。 【解決手段】 レーザ溶接ノズル1とスカート形シール
ドガスノズル2とTIGトーチ3とビード位置センサ4
とガスノズル駆動装置5を備え、シールドガスノズル2
はレーザ溶接ノズル1に対して回動でき、TIGトーチ
3はシールドガスノズル2のスカート部21の中間に電
極31の方向がレーザビーム12の作用位置に向いてい
て、ビード位置センサ4はTIGトーチ3に対してレー
ザビーム軸11を挟んだ反対側のスカート部21に設け
られ、ガスノズル駆動装置5はビード位置センサ4が検
出する溶接ビード位置に追従するようにシールドガスノ
ズル2を駆動してTIGトーチ3がレーザビーム軸11
の進行方向前方に位置するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビームとT
IGアークを用いた複合溶接用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ溶接は、狭い溶接範囲に対して溶
け込み深さの深い溶接を行うことができる。一方、TI
G溶接は、溶け込み深さは浅いが広い溶接範囲に対して
溶接を行うことができる。近年、広い溶接範囲に対して
大きな溶け込み深さを得るため、同一の溶接部に対して
レーザ溶接とTIG溶接を同時に行う複合溶接法が用い
られるようになってきた。レーザビームとTIGアーク
の複合溶接を行う装置として、TIG溶接ヘッドを母材
の表面に対して斜めに配置してタングステン電極と母材
の間にアークを発生させ、さらに集光レンズ系で集光し
たレーザをTIGアークと反対側から母材に斜めに照射
するようにしたもので、アークによる溶接ポイントとレ
ーザ光による照射ポイントが一致するように、TIG溶
接ヘッドと集光レンズ系の相対位置を保持するようにし
た装置が知られている。しかし、この方法では、レーザ
光が母材に対して斜めに入射するため溶融池が非対称形
になり溶接形状が悪化する上、レーザビームの能力に対
して溶け込み深さが十分でない。また、溶接位置は溶接
姿勢が変化したときにもアークによる溶接ポイントとレ
ーザ光の照射ポイントが一致するように調整することが
困難である。
【0003】特開平9−122950には、このような
欠点を解消する方法として、TIG溶接用タングステン
電極とレーザの光軸を同軸になるようにした複合溶接ヘ
ッドが開示されている。開示された複合溶接ヘッドは、
レーザ集光レンズ系の光軸に孔を穿いて、この孔にタン
グステン電極を内包保持する電極ホルダーを嵌装するこ
とにより、同軸構造として、対象面に垂直な姿勢で溶接
加工するようにしたものである。レーザ光は、タングス
テン電極先端よりも先のポイントに集光させるようにす
る。この開示方法では、TIG溶接ヘッドとレーザノズ
ルを同軸に一体化しているため、レーザ溶接とTIG溶
接を同一部分に同時に精度良く行うことができる。しか
し、タングステン電極ホルダーを光学レンズ系の内に組
み込むため構造が複雑で特殊な工作を必要とする。ま
た、レーザ光軸とTIG溶接電極の軸が一致するため、
TIG溶接をレーザ溶接に先行して実施することができ
ない。
【0004】一方、被溶接部材に対して垂直に作用する
レーザビームの前方から斜めにTIGアークを発生させ
るように配置した複合溶接ヘッドを使用して複合溶接を
行う方法がある。この複合溶接法は、金属が液相化する
とレーザエネルギーの吸収効率が劇的に増大することを
利用するもので、レーザビーム照射前にTIGアークに
より母材の一部を溶融させて、この金属溶融部分にレー
ザビームを照射するようにしたものである。この方法で
はレーザ溶接の効率が著しく向上する。またTIGアー
クのアーク圧により溶融金属が後方に吹き寄せられるた
め、レーザビームで溶接しなければならない板厚がその
分だけ減少するので、より厚い板の溶接が可能になる。
しかし、TIGの電極が溶接進行方向に対して片寄る
と、アーク圧の影響を受けて溶融金属が左右の片側に寄
せられるために、溶接ビードの形状が片寄り溶接品位が
悪化し、さらには溶融金属が寄った側の反対側に溶接面
が凹んだアンダーカットが発生することになる。また、
TIGアークにより溶融池の面積が広がるため、溶融金
属が凝固するまでの時間が延びるので、ガスシールドに
よる溶接部表面の保護が不十分になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、TIGとレーザの複合溶接におい
て、レーザビームの侵入深さが大きく溶接効率の高いか
つ溶接品質の高い複合溶接を常に実施できるような複合
溶接用ノズルを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の複合溶接用ノズルは、レーザ溶接ノズルと
TIGトーチとシールドガスノズルとビード位置センサ
とガスノズル駆動装置を備え、シールドガスノズルは下
方に向けて拡大するスカート形状をなしてレーザ溶接ノ
ズルに対してレーザビーム軸を囲繞して回動できるよう
に取り付けられ、TIGトーチはシールドガスノズルの
スカート形状の中間に電極の方向がレーザ溶接ノズルの
作用位置に向くように設けられ、ビード位置センサはT
IGトーチに対してレーザビーム軸を挟んだ反対側のシ
ールドガスノズルスカート形状部分に設けられ、ガスノ
ズル駆動装置はビード位置センサが検出する溶接ビード
位置に追従するようにシールドガスノズルを駆動してT
IGトーチがレーザビーム軸の進行方向の前方に位置す
るように制御することを特徴とする。本発明の複合溶接
用ノズルによれば、レーザビームの軸の周りに回動する
シールドガスノズルのスカート形状部にTIGトーチが
直接固定されていて、同じくスカート形状部に固定され
たビード位置センサの検出結果に基づいて、シールドガ
スノズルの回転位置を制御する。
【0007】TIG電極の先端が溶接方向から外れてい
る場合、アーク圧により溶融金属が溶接線を挟んだ反対
側に押し付けられるため、片方が押し付けられた溶融金
属で盛り上がるのに対して、もう片方は溶融金属が不足
し、凝固後のビード断面は特に上部が非対称になる。さ
らには、TIG電極が片寄った方向にアンダーカットや
アンダーフィルを生じることがある。本発明の複合溶接
用ノズルを用いれば、溶接ビード形状に片寄りが生じた
ときには、ノズル後方に設置されたビード位置センサが
溶接ビードの片寄りを検出するので、ガスノズル駆動装
置により溶接ビードが正しい位置に来るようにTIGト
ーチを常にレーザビームに対して溶接線前方位置に維持
することができる。また、溶接ビードの位置が正常であ
る場合には、溶接ビードの中央にセンサ位置を維持する
ように制御することにより、TIG電極の位置を常態に
維持することができる。このようにして、TIG溶接に
より生じた溶融金属をレーザ照射位置に置いて、金属に
対するレーザエネルギの吸収効率を高め、溶け込み深さ
を大きくすることができる。また、TIGトーチは溶接
線に対して片寄らないようになるので、溶接ビードは中
央が盛り上がった理想的な形状になり、アンダーカット
のない高い溶接品質が得られる。
【0008】また、本発明の複合溶接用ノズルにおける
シールドガスノズルのスカート形状は、TIGトーチの
取り付け位置の反対側における部分が緩やかに広がって
広く溶接部を保護するようにすることが好ましい。TI
G溶接がレーザ溶接に先行するため、表面の溶融池が大
きくなり、溶融金属が凝固するまでの時間が延びるが、
シールドガスの保護領域をレーザビーム照射位置より後
方に拡大することにより、溶融部分が完全に凝固するま
でに起こる酸化などの溶接劣化作用を防止して良質な溶
接をすることができる。さらに、本発明のシールドガス
ノズルは、レーザ溶接ノズルの付近で開口が狭い絞り形
状を有していることが好ましい。このような形状を与え
ることにより、絞りの内側から供給されるレーザガスや
TIGガスなどのシールドガスの流速が絞り位置で増大
して、スパッタなどが絞りの内側に位置する光学レンズ
系に飛び込み難くなるので、レンズの損傷を有効に防止
することができる。
【0009】本発明のビード位置センサは、溶接ビード
の表面形状を計測する装置やビードの高さを測定するセ
ンサを1個または複数取り付けて使用することができ
る。TIGアークにより溶接部材の金属表面の一部が溶
融し、溶融金属がアーク圧により後方に押し付けられ
る。このため溶融金属表面が窪み、窪みの底部にレーザ
ビームが照射してキーホールが形成される。溶接が進む
とキーホールが前方に移動し、後方にはキーホールを埋
めた溶融金属が凝固して深溶け込みの溶接ビードが形成
される。溶接ビードが固化する過程では、側面から冷却
され凝固していくため、中央部が最後に残って膨れ上が
り、一般に山形のビードを形成する。
【0010】また、より簡便なビード位置センサとし
て、温度または温度分布を計測するセンサを用いてもよ
い。たとえば、ビード位置センサとして1対の温度セン
サを用いることができる。形成されたばかりの溶接ビー
ドは、側面から冷却され中央位置が最も高温になってい
るので、溶接進行方向に垂直な方向の温度パターンを計
測して最も高い温度を示すところを検出すれば、その位
置が溶接ビードの中央位置になる。また、温度分布は中
央が高く両側に垂れたパターンを示すので、中央線を挟
んで2個の温度センサを設置し、両センサが同じ温度を
示すような位置を探ると、両センサの中間位置が溶接ビ
ードの中央位置になる。
【0011】また、ビード位置センサとして1対のロー
ラを用いることもできる。溶接ビードは通常中央が最も
高い山形になっているので、ローラが山を挟むように配
置して、両ローラの回転軸を同じ高さに維持できるよう
な位置を探ると、ローラの中間位置が山の頂点を示すこ
とになる。このように、溶接ビードの盛り上がり形状に
基づいてビードの中央位置を推定することも可能であ
る。また、ビード位置センサとしてシールドガスノズル
に対して位置を固定したCCDカメラを用いて、溶接部
を撮影して得られた画像を解析してビードの中央位置を
推定する方法を用いても良い。ビード中央部分は冷却す
るのが最も遅いため発色に差があるので、色に基づいて
中央位置を検出することができる。また、溶融部分が固
化するときに形成する稜線により検出してもよい。な
お、溶接途中またはプログラム途中で溶接線が直線から
変化するときには、ビード位置センサを使用しないで、
加工機の数値制御と連動させることにより方向転換に合
わせて、レーザビームに対してTIG電極が常に溶接方
向前方に位置するようにすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下実施例を用いて本発明を詳細
に説明する。図1は、本発明実施例の複合溶接用ノズル
の概念を表す断面図、図2は本実施例のビード位置セン
サとTIG電極のシールドガスノズルにおける配置を示
す平面図、図3は典型的な溶接ビードの平面図、図4は
典型的な溶接ビードの断面図である。
【0013】本発明実施例の複合溶接用ノズルは、レー
ザノズル1にレーザビーム軸11に対して回動可能なシ
ールドガスノズル2を設け、シールドガスノズル2にT
IG溶接ヘッド3とビード位置センサ4を載置し、さら
にシールドガスノズル2の駆動装置5を備えたものであ
る。レーザノズル1には図示しない光学レンズ系が収納
されていて、レーザ発生装置から供給されるレーザ光を
集光し、光軸11を中心として収束するレーザビーム1
2として被加工体61に照射する。レーザビーム12は
溶接部に対して垂直に照射するように配置されている。
【0014】レーザノズル1の先端には、レーザノズル
1の軸11の周りを回動できるようにしたシールドガス
ノズル2が設けられている。シールドガスノズル2は口
径が胴部で一旦小さくなって絞り22を形成し、絞り2
2の下側でラッパ状に広がってスカート部21を形成し
ている。スカート部21は溶接進行方向前方に急峻な傾
斜を持つが、後方には緩やかな傾斜を持ってスカート部
21が覆う領域をより大きく広げている。シールドガス
は絞り22の上流に供給され、流速を早めて絞り22を
通過した後、スカート部21の下に広がる。
【0015】TIG溶接ヘッド3はスカート部21の溶
接進行方向前方の傾斜部に設けられている。TIG溶接
ヘッド3のTIG電極31は、レーザ光軸12に向かっ
て斜めに設けられていて、図外の溶接電源からケーブル
32を通じてTIG電極31に溶接電流を供給すること
ができる。ビード位置センサ4は、スカート部21の溶
接進行方向後方の傾斜部に設けられている。本実施例の
ビード位置センサ4はビードの温度分布に基づいてビー
ド中心線を検出するもので、スカート部21の軸線23
を挟んで1対の温度検出端41が配置されている。ビー
ド位置センサ4の検出出力は駆動装置5に供給され、駆
動装置5がシールドガスノズル2をレーザビーム12の
光軸11の周りに水平方向に回動させてTIG溶接ヘッ
ド3の位置を調整する。
【0016】本実施例の複合溶接用ノズルでは、TIG
電極31に溶接電流を供給するとTIG電極31と被加
工体61との間にTIGアーク33が形成される。TI
Gアーク33は被加工体61の一部を溶融し溶融池を形
成する。このとき、TIGアーク33が発生するアーク
圧によって溶融金属が溶接方向後方に吹き寄せられて窪
みを形成する。レーザビーム12は窪みの最深位置にあ
る溶融金属の上から垂直に照射し、溶融池の表面下で焦
点を結ぶように調整されている。レーザビーム12は溶
融状態の金属表面に照射するため固相状態と比較して遙
かに効率よくエネルギ吸収されるので、溶融池の最深位
置の金属が溶融して深いキーホール62を形成する。
【0017】複合溶接用ノズルが溶接線に沿って前方に
移動する間に、キーホール62は周囲から埋められて溶
融金属部63を形成し、さらに冷却固化して凝固部64
となって、図3の平面図に示すような深溶け込みの溶接
ビードが形成される。また、溶融金属部63の固化は側
面から進行するため、図4に表した図3のAで示す位置
における断面図にあるように、中央部が最後に残って稜
線部65となり、一般に山形の溶接ビードが形成され
る。また、完全に冷却されるまでは稜線部65が最も高
温になっていて、溶接ビードを縦断する方向の温度分布
も稜線部65を挟んだ山形になっている。
【0018】TIG電極31の先端が溶接線から外れた
ときは、アーク圧により溶融金属が溶接線を挟んだ反対
側に押し付けられるため、凝固後のビード表面が溶融金
属が押し付けられた方向に盛り上がるのに対して、その
反対側では溶融金属が不足するため稜線65の位置が溶
接線からずれる。溶融帰属の不足が著しいときには、ア
ンダーカットあるいはアンダーフィルが生じることがあ
る。ビード位置センサ4として使用される1対の温度検
出端41はスカート部21の軸線23を挟んで対称の位
置に固設されていて、それぞれ直下の金属表面温度を計
測しているので、溶接ビードの稜線部65が軸線23か
らずれて来ると、それぞれの温度検出端41が検出する
温度に差異が生じるので検知することができる。また、
温度検出端41の検出温度が同じになるようにシールド
ガスノズル2の回動を制御すれば、スカート部21の軸
線23の方向を溶接ビードの稜線部65に追従させるこ
とができる。
【0019】ビード位置センサ4の検出出力は駆動装置
5に入力されるので、実際に形成された溶接ビードの位
置が溶接線からずれている場合には、駆動装置5がシー
ルドガスノズル2を水平方向に回動させてTIG溶接ヘ
ッド3が常に片寄りなく溶接線上に位置するように調整
する。このように、TIG溶接ヘッド3の位置を調整し
て、実際に形成される溶接ビードを溶接線上に維持する
ことにより、アンダーカットなどの欠陥を持たない良質
な溶接を自動で行うことができる。また、TIG電極と
レーザビームの集光位置の関係を固定して、常に最も凹
んだ部分にレーザビームを照射するようにすることがで
きる。したがって、溶接の度にTIG電極の位置を厳密
に調整する必要がないため、作業負荷が軽減し操作性に
優れる上に、最大の溶け込み深さを達成して効率よく溶
接することができる。なお、アーク圧が偏りを有する場
合にも、実際に形成されるビードの形状に基づいて位置
制御するので、適正な溶接を行うことができる。
【0020】さらに、TIGアークを使用するため表面
溶融部が広がって溶融金属が固化するまでの時間が延び
るため、従来のノズルを使用する場合は溶融金属が凝固
する前に周囲の空気に触れて酸化し溶接品位を劣化させ
る傾向があったが、本実施例の複合溶接用ノズルでは、
シールドガスノズルのスカート部が溶接進行後方側に広
がっているため、金属表面が冷却して酸化反応が進行し
ないようになるまでシールドガスで保護して溶接品位を
高めることができる。また、シールドガスの吹き出し部
分に絞りを設けたため、溶接部で生じるスパッタなどが
レーザビーム出射部に侵入してレーザ集光光学レンズ系
を汚したり損傷を与えることを防止して、装置を高性能
に維持し、保全作業を軽減することができる。なお、絞
りはさらに洗練されたベンチェリー形など適当な形状の
ものを利用することができることはいうまでもない。さ
らに、本実施例の複合溶接用ノズルは、TIG溶接用の
シールドガスとレーザ溶接用のシールドガスを共通化し
てシールドガス供給ラインを1本化するので、レギュレ
ータ調整も1個で済んで経済的である。
【0021】なお、上記実施例では、溶接ビードの位置
を1対の温度検出端で検出したが、赤外線温度センサな
どを用いて温度分布を直接測定して、最高温度位置を検
出しても良い。また、磁気センサなどを用いて溶接ビー
ドの形状を非接触で測定することによりビードの稜線部
を検出することができる。さらに、シールドガスノズル
に1対のローラを取り付けて、回転軸が水平になるよう
にノズル方向を調整するようにすれば、ローラは常に稜
線部を間に挟む状態になるので、これら1対のローラを
溶接ビードに追従するセンサとして利用することができ
る。さらに、CCDカメラを用いて中央位置を検出する
ようにしても良い。なお、溶接線が折れたり曲がってい
る場所では、上記のシールドガスノズルの方向制御を中
断して、数値制御装置や溶接制御装置により予めプログ
ラムされた軌跡にしたがって溶接ヘッドを案内し、直線
部分に入ってから再びノズルの方向制御を復活するよう
にすることが好ましい。
【0022】
【発明の効果】本発明のTIGとレーザの複合溶接用ノ
ズルによれば、TIGとレーザビームの配置を形成され
た溶接ビードの位置に基づいて最適な位置に固定するこ
とができるので、レーザビームの侵入深さが大きく溶接
効率が高く溶接品質が高い複合溶接を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の複合溶接用ノズルの概念を表す
断面図である。
【図2】本実施例のビード位置センサとTIG電極のシ
ールドガスノズルにおける配置を示す平面図である。
【図3】典型的な溶接ビードの平面図である。
【図4】典型的な溶接ビードの断面図である。
【符号の説明】
1 レーザノズル 11 レーザビーム軸 12 レーザビーム 2 シールドガスノズル 21 スカート部 22 絞り 23 スカート部軸線 3 TIG溶接ヘッド 31 TIG電極 32 ケーブル 33 TIGアーク 4 ビード位置センサ 41 温度検出端 5 駆動装置 61 被加工体 62 キーホール 63 溶融金属部 64 凝固部 65 稜線部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 26/14 B23K 26/14 Z (72)発明者 鈴木 幸生 千葉県野田市二ツ塚118番地 川崎重工業 株式会社野田工場内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB12 4E068 BC01 CA10 CB05 CC02 CC03 CD15 CH02 CH04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ溶接ノズルとTIGトーチとシー
    ルドガスノズルとビード位置センサとガスノズル駆動装
    置を備え、前記シールドガスノズルは下方に向けて拡大
    するスカート形状をなし、前記レーザ溶接ノズルに対し
    てレーザビーム軸を囲繞して回動できるように取り付け
    られ、前記TIGトーチは前記シールドガスノズルのス
    カート形状の中間に電極の方向が前記レーザ溶接ノズル
    の作用位置に向くように設けられ、前記ビード位置セン
    サは前記TIGトーチに対して前記レーザビーム軸を挟
    んだ反対側に前記シールドガスノズルのスカート形状部
    分に設けられ、前記ガスノズル駆動装置が該ビード位置
    センサにより検出する溶接ビード位置に追従するように
    前記シールドガスノズルを駆動して前記TIGトーチが
    前記レーザビーム軸の進行方向の前方に位置するように
    制御することを特徴とするレーザとTIGアークの複合
    溶接を行う複合溶接用ノズル。
  2. 【請求項2】 前記シールドガスノズルのスカート形状
    は、前記TIGトーチの取り付け位置の反対側における
    部分が緩やかに広がって溶接部の保護面積を拡大する形
    状になっていることを特徴とする請求項1記載の複合溶
    接用ノズル。
  3. 【請求項3】 前記シールドガスノズルは、前記レーザ
    溶接ノズルの付近で開口が狭い絞り形状を有して、シー
    ルドガスの流速を増大させるようになっていることを特
    徴とする請求項1または2記載の複合溶接用ノズル。
  4. 【請求項4】 前記ビード位置センサが1対の温度セン
    サであって溶接ビードの最高温度部分に基づいてビード
    の中央位置を推定することを特徴とする請求項1から3
    のいずれかに記載の複合溶接用ノズル。
  5. 【請求項5】 前記ビード位置センサが1対のローラで
    あって溶接ビードの盛り上がり形状に基づいてビードの
    中央位置を推定することを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載の複合溶接用ノズル。
  6. 【請求項6】 前記ビード位置センサがCCDカメラで
    あって、溶接部を撮像し、得られた画像を解析した結果
    に基づいてビードの中央位置を推定することを特徴とす
    る請求項1から3のいずれかに記載の複合溶接用ノズ
    ル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010284698A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Ihi Corp レーザ用トーチヘッド及びハイブリッド溶接装置
KR101164716B1 (ko) * 2009-09-24 2012-07-11 부경대학교 산학협력단 가스 노즐, 이를 구비하는 용접토치 조립체 및 용접장치
CN111203654A (zh) * 2020-01-15 2020-05-29 苏州德创测控技术咨询有限公司 激光焊接轨迹追踪监测系统
CN112276364A (zh) * 2020-10-30 2021-01-29 深圳市迈思克科技有限公司 一种设有激光打标的螺柱焊复合机

Cited By (4)

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