JP2002360083A - 高設ベッド栽培装置 - Google Patents

高設ベッド栽培装置

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JP2002360083A
JP2002360083A JP2001168475A JP2001168475A JP2002360083A JP 2002360083 A JP2002360083 A JP 2002360083A JP 2001168475 A JP2001168475 A JP 2001168475A JP 2001168475 A JP2001168475 A JP 2001168475A JP 2002360083 A JP2002360083 A JP 2002360083A
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heat
culture soil
pipe
holding sheet
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Hajime Fushihara
肇 伏原
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NEW AGRI NETWORK CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 培養土を太陽光を利用して効率よく加熱で
き、且つ過度の温度上昇を防止できる高設ベッド栽培装
置を提供する。 【解決手段】 培養土12を下側から支持する可撓性の
保持シート部材13、及び内部に流体を通過させる保温
パイプ15が長手方向に沿って配置され、培養土12の
温度を所定温度に保持する高設ベッド栽培装置1におい
て、保温パイプ15は、培養土12を充填した保持シー
ト部材13を下側から支持する熱伝達用パイプ4の内側
に隙間をあけて配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイチゴなどの野菜類
や花などの植物を植栽している培養土の温度調整を簡単
に行うことができる高設ベッド栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イチゴ等の地際部に植栽される植
物の栽培方法は、畝を20cm程度の高さにつくり、こ
れにイチゴなどを植え付けて栽培し、果実も地際になっ
た果実を腰を屈めながら収穫していた。また、厳寒期の
栽培については、植物の生育を遅滞なく生育せしめるこ
とにより収穫を継続して行うことが収益性の向上につな
がるので、植栽しているビニルハウス等の栽培施設内全
体に加温機で暖めた空気を充満させ、必要な最低温度を
確保することによって植物の温度を制御していた。さら
に、栽培管理姿勢を楽にするために、架台の上部で栽培
を行うこともあった。
【0003】この場合には、図4に示すように、パイプ
材を組み立てて構成した架台50の上部に、中間部51
が弛んだシート材52を、架台50の上部に断面U字状
に取り付け、シート材52の内部に培養土53を充填し
た栽培装置54を用いることも行われていた。栽培装置
54の培養土53には、内部に湯56を挿通させて周囲
の培養土53の温度を所定温度に保持する保温パイプ5
5が埋設されていた。また、例えば、特開平11−17
8454号公報に示される高設栽培装置においては、図
5に示すように、発泡ポリスチレンからなって、内部底
面に蒲鉾状の凸状部57が形成された培土収容器58
を、図示しない保持手段によって高位置に保持し、凸状
部57の裏側の凹部59に保温パイプ60を配置してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の栽培方法においては、労働負担が大きく、安定した
作業を行うことが困難であった。また、加温機等を用い
る場合には、重油や灯油等の燃料代が負担になってい
た。さらに、養液栽培においては、初期投資額が非常に
高価であり、しかも植物の生育が安定しないという欠点
があった。また、栽培装置54では、培養土53の内部
に保温パイプ55を設けていたので、保温パイプ55の
内部を挿通する湯56の熱量は、保温パイプ55を介し
てその周囲の培養土53に直接伝達される。従って、培
養土53の保温パイプ55に直接接触している部分と、
保温パイプ55から離れている部分の温度差が大きくな
り、生育にむらが発生することがあった。
【0005】また、保温パイプ55と培養土53が直接
接触しているので、湯56と培養土53との間の熱伝達
率が高くなり、保温パイプ55の上流側では熱の移動量
が大きく、下流側では小さくなる、すなわち、栽培装置
54の下流側では培養土53の温度を上昇させることが
困難になるため、栽培装置54の長さにも制約が発生し
ていた。また、下流側での培養土53の温度を上昇させ
るためには、保温パイプ55の直径を大きくして湯56
の流量を増加させるか、又は流速を増加させる必要があ
った。また、この場合には、保温パイプ55をU字状に
屈曲させて配置し、一方側から他方側への流れと、その
逆側の流れを形成して熱の移動を均一化しようとする場
合もあった。また、湯をそれぞれ対向させて流すことも
あった。
【0006】しかしながらいずれの場合でも、装置が大
型化し、また、装置の設置及び運転に多大な費用増加が
発生していた。また、培土収容器58においては、保温
パイプ60が、培土収容器58との間に隙間を有して配
置されているので、保温パイプ60内を通過する湯から
培土61への熱の移動量を抑えることができたが、培土
収容器58は、発泡ポリスチレン製であったので、非常
に嵩張り、保管が大変であるという問題があった。ま
た、発泡ポリスチレン製の容器は、厚みが厚いので、温
度制御装置の故障等により急速な温度上昇や下降が必要
になったときには対応ができないという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、培養土
を太陽光を利用して効率よく加熱でき、且つ過度の温度
上昇を防止できる高設ベッド栽培装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の高設ベッド栽培装置は、培養土を下側から
支持する可撓性の保持シート部材、及び内部に流体を通
過させる保温パイプが長手方向に沿って配置され、前記
培養土の温度を所定温度に保持する高設ベッド栽培装置
において、前記保温パイプは、培養土を充填した前記保
持シート部材を下側から支持する熱伝達用パイプの内側
に隙間をあけて配置されている。ここで、保持シート部
材には、吸水性が小さく伸縮しにくい耐候性に優れた合
成樹脂、又は不織布を用いることができる。熱伝達用パ
イプ及び保温パイプは、例えば、ステンレス鋼管や亜鉛
めっき鋼管等の金属製のものや、塩化ビニル樹脂等の合
成樹脂製のものを用いることができる。また、保温パイ
プには、可撓性管を用いることも可能である。保持シー
トの下部に熱伝達用パイプを当接させているので、保持
シート及び保持シートに支持された培養土の形状は、熱
伝達用パイプの形状に合わせて容易に変形することがで
きる。また、保温パイプを熱伝達用パイプの内側に隙間
をあけて配置しているので、保温パイプと熱伝達用パイ
プの直径は、それぞれ接触しない範囲で自由に変更する
ことができ、培養土の過度の温度上昇を防止しながら熱
伝達率を調整することができる。
【0008】また、前記保持シート部材の下側に、太陽
光を吸収して熱源とする濃色の吸熱シート部材を隙間を
あけて設け、前記培養土に、その両端部が前記吸熱シー
ト部材の両外側を覆う透明の被覆部材の中間部を上方か
ら被せて設け、前記吸熱シート部材で、前記隙間及び前
記保持シート部材を介して前記培養土を温め、さらに前
記被覆部材を介して前記培養土に植栽された植物の果実
を温めることも可能である。ここで、濃色とは、太陽光
を吸収できればよく、例えば、黒や紺色のものが用いら
れる。被覆部材は、例えば、合成樹脂製の可撓性のシー
トが用いられ、保持シート部材に一体的に接続されて用
いられる場合もある。太陽光により温められた吸熱シー
ト部材は熱源となり、周囲の空気を温める。温められた
空気は、吸熱シート部材、保持シート部材、及び被覆部
材で囲まれた前記隙間内で対流しながらさらに温度を上
昇させ、保持シート部材を介して培養土を温める。ま
た、培養土に植えられたイチゴ等の植物の果実を、保持
培養土の外側の被覆部材に当接させておくと、前記隙間
の空気の熱量が被覆部材を介して前記果実に伝達され、
果実の着色を促進させることができる。
【0009】さらに、前記吸熱シート部材は、幅方向の
中間部が凹んだ溝状に形成されて長手方向の一側を下げ
て配置され、前記培養土に付与され前記保持シート部材
から滴下する水分を集水し、長手方向の一側に移動させ
ることも可能である。かかる構成によって、集水と吸熱
を同一部材で兼用して行うことができ、装置の構造を簡
単にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態に係
る高設ベッド栽培装置1の斜視図、図2は同高設ベッド
栽培装置1の部分正断面図である。高設ベッド栽培装置
1は、前後に伸びるガイドパイプ2、3を両側の上端部
にそれぞれ備え、ガイドパイプ2、3の間であって、ガ
イドパイプ2、3の上端レベルより少し下側には、熱伝
達用パイプ4が配置されている。そして、ガイドパイプ
2、3の長手方向には、ガイドパイプ2、3及び熱伝達
用パイプ4を所定間隔おきに支持する実質的に矩形状に
組み立てられた支持脚5が設けられている。
【0011】支持脚5は、ガイドパイプ2、3の下部
に、それぞれの上端部が溶接固定されて立設するポール
部材6、7と、ポール部材6、7の上部を水平に接続す
る上連結部材8、ポール部材6、7の下部を水平に接続
する下連結部材9を備えている。また、両側のポール部
材6、7の中央より少し上側には、棒状のシート拡張部
材10がそれぞれ外側に向けて突出して設けられてい
る。また、上連結部材8の上側の中央部には、熱伝達用
パイプ4の下部を支持する固定部材11が設けられてい
る。なお、各部材の固定方法は、溶接の他に例えば、ボ
ルト及びナット等の締結部材を用いて行うことも可能で
ある。高設ベッド栽培装置1の上部には、培養土12を
下側から支持する可撓性で細長の保持シート部材13が
中間部を弛ませて被せられている。培養土を充填した保
持シート部材13は、両側部をガイドパイプ2、3に支
持され、また、中央部を熱伝達用パイプ4に支持されて
実質的にW字状に形成されている。
【0012】使用される培養土12は、化学的な緩衝能
の高い有機質資材からなり、養液が投入された場合に土
中の養液濃度に応じて自動的に吸収及び排出するので、
養液の制御を簡便に行うことができる。保持シート部材
13の下側には、太陽光を吸収して熱源とする濃色、例
えば黒色の合成樹脂からなる可撓性の吸熱シート部材1
6が隙間をあけて設けられている。吸熱シート部材16
は昼間に太陽光を受け、自身が熱源として熱を発生す
る。吸熱シート部材16が発生した熱は周囲の空気に伝
達され、上方に配置された培養土12を温めることがで
きる。
【0013】なお、吸熱シート部材16の位置は、太陽
光を十分に受けられる範囲で、保持シート部材13にで
きるだけ近い位置であることが好ましい。また横断面の
両端を、培養土12に上方から被さって設けられる被覆
部材14の両端部にできるだけ近接する位置に設置す
る。かかる構成によって、温められた空気が移動する保
持シート部材13との間の隙間の体積を小さくして、効
率よく温めることができる。さらに、吸熱シート部材1
6の下側の空気層と遮断することにより、温度の低い部
分との対流を防ぐことができ、保持シート部材13と吸
熱シート部材16の隙間の空気を効率よく暖めることが
できる。
【0014】また、吸熱シート部材16は、幅方向の中
間部が凹んだ断面U字状に形成され、且つ長手方向の一
側を下げて傾斜して配置されており、培養土12に付与
され保持シート部材13から滴下する不要な水分を集水
し、長手方向の一側に流して排出することができる。吸
熱シート部材16の断面形状は、U字状以外にV字状、
上方に開口したコ字状その他の溝状に形成することがで
きる。また、前述したように、保持シート部材13は、
W字状に形成されているので、U字溝形状やコ字溝形状
に形成するより表面積を大きくして熱を受けやすくなっ
ており、また、中央下部が下方に開口して断面逆U字状
に形成されているので、温められて上昇する空気が逃げ
にくくなっている。かかる構成によって、吸熱シート部
材16は、隙間及び保持シート部材13を介して培養土
12を効率よく温めることができる。
【0015】培養土12及びガイドパイプ2、3には、
透明の被覆部材14が被せられ、被覆部材14の両端部
は吸熱シート部材16の両外側に被さって取り付けられ
ている。ガイドパイプ2、3にそれぞれ設けられたシー
ト拡張部材10は、被覆部材14の下部の内側にそれぞ
れ当接しており、被覆部材14は、鉛直方向に立設する
ガイドパイプ2、3に対して傾斜配置される。かかる構
成によって、培養土12に植栽された植物の果実は、ガ
イドパイプ2、3の外側で、被覆部材14に当接して支
持されるので、揺動せずに安定して栽培を行うことがで
きる。また、吸熱シート部材16が、被覆部材14を介
して培養土12に植栽された植物の果実を温めるので、
果実の着色を促進することができる。さらに、培養土1
2は、被覆部材14の中間部及び保持シート部材13で
覆われるので、暖房効率をよくすることができる。一
方、高温期には、被覆部材14を除去することによって
培養土12を周囲の空気に接触させ、温度を容易に下げ
ることができる。
【0016】保持シート部材13の中央付近を下側から
支持する熱伝達用パイプ4の内側には、内部に流体を通
過させる保温パイプ15が周囲に隙間をあけて配置され
ている。熱伝達用パイプ4の直径は、例えば20〜30
mm、保温パイプ15の直径は、例えば13〜16mm
に形成されている。また、保持シート部材13のそれぞ
れ下方に突出する半円状の両側部の直径は、例えば、1
00〜200mmに形成されている。熱伝達用パイプ4
内の保温パイプ15の周囲には、空気が充填されてい
る。保温パイプ15内に湯を通過させると、湯の有する
熱量は、保温パイプ15に伝達され、さらに周囲の空気
を介して熱伝達用パイプ4に伝達される。そして、熱伝
達用パイプ4に接触している培養土12を温めることが
できる。かかる構成によって、保温パイプ15の周囲に
培養土12を直接接触させた場合に比較して、接触部分
の面積を広くすることができ、培養土12を全体的に温
めることができる。また、培養土12との間に空気層と
熱伝達用パイプ4を介しているので、培養土12との接
触部分が所定温度以上に加熱されることを防止して、植
物の生育状態をよくすることができる。また、接触面積
が広いので、培養土12の温度を均一にして、生育状態
をさらに向上させることができる。
【0017】続いて、本発明に係る高設ベッド栽培装置
1の設置手順について説明する。まず、ガイドパイプ
2、3、熱伝達用パイプ4、及び支持脚5からなる架台
17を施設内に設置する。設置するときには、例えば、
施設内に予め設けられたアンカーボルトに支持脚5を締
結固定することができる。次に、吸熱シート部材16及
び保持シート部材13を取り付け、有機質を主体とする
培養土12を断面W字状に形成した保持シート部材13
の内部に充填し、さらに、被覆部材14を取り付ける。
次いで、培養土12に苗を植え付ける。なお、苗を植え
付けた後で被覆部材14を取り付けてもよく、また、予
め苗を培養土12を用いて生育させておき、これを、培
養土12の充填時に保持シート部材13上に移動させて
もよい。
【0018】次に、熱伝達用パイプ4内に保温パイプ1
5を挿通する。保温パイプ15が培養土12に直接接触
していないので、保温パイプ15の着脱はいつの時点で
も行うことができ、メンテナンスも容易に行うことがで
きる。また、熱伝達用パイプ4も培養土12に直接接触
せず、保持シート部材13を間に設けているので、培養
土12や土中の養液等の影響を受けず、寿命を長くする
ことができる。なお、培養土12の上側には、被覆部材
14を設置する前に、灌水用のノズルが、例えば5〜3
0cmおきに形成された図示しない散水パイプを、装置
の長手方向に平行に設けておく。
【0019】次に、本発明に係る高設ベッド栽培装置1
の使用手順について説明する。散水パイプからは、所定
量の水が定期的又は連続的に送られる。供給された水は
培養土中で植栽物に吸収されるが、余った水分は培養土
12内を通過し、保持シート部材13に形成された図示
しない排水孔から吸熱シート部材16上に滴下する。そ
して、吸熱シート部材16の溝状に形成された中間部に
沿って装置の長手方向一側に移動した水は、装置の長手
方向の一端部で集水され、前述した散水パイプを介して
装置に再度供給される。かかる構成によって、無駄な水
の消費を抑えるとともに、汚損した排水が地下水に混入
等することを防止できる。施設内の温度が、植栽物の生
育に適した温度より低い場合には、保温パイプ15内に
例えば、40〜50℃の湯を流す。そして、保温パイプ
15の周囲の空気層と熱伝達用パイプ4を介して広範囲
の培養土12を徐々に温める。空気層を介して温めるの
で、湯の熱量が培養土12に急激に移動することがな
く、特に下流側での湯温が低いために周囲の培養土12
の温度を上昇させることができないという不具合の発生
を防止することができる。
【0020】また、施設内の温度が適温より高い場合に
は、保温パイプ15内に例えば、0〜20℃の冷水を流
すことができ、また、被覆部材14を除去して、外気に
曝すことにより培養土12の温度を下げることができ
る。培養土12の下部の保持シート部材13は、可撓性
を有して厚みの薄い素材で形成されているので、培養土
12と周囲の空気との間の熱交換は発泡ポリスチレン等
の厚みの厚い保温容器を用いた場合より効率よく行うこ
とができる。植栽物の果実は、両側のガイドパイプ2、
3より外側に移動させて、被覆部材14の両側部に当接
させておく。太陽光により温められた吸熱シート部材1
6を熱源として、被覆部材14を介して果実を温め、着
色を促進することができる。果実の収穫後には、散水パ
イプからの送水をストップすることによって、植栽物を
枯らすことができ、また、培養土12を乾燥させて重量
を軽くすることができるので、装置の撤去を迅速且つ簡
便に行うことができる。
【0021】次いで、図3(A)を参照して、別に実施
形態に係る支持脚18について説明する。支持脚18
は、支持脚5の代わりに用いられ、ガイドパイプ2、3
及び熱伝達用パイプ4を支持するものである。従って、
前述した他の部材と同一の部材には、同一の番号を付し
て説明は省略する。支持脚18は、ガイドパイプ2、3
の下部をそれぞれ支持して交差配置された支持部材1
9、20と、支持部材19、20の上端部を接続し、該
上端部より少し下方に配置された中央部で、熱伝達用パ
イプ4を支持する上部連結部材21と、支持脚19、2
0の下端部を接続し、その両端部を支持脚19、20の
下端部より両外側にそれぞれ少し突出させた下部連結部
材22を有している。下部連結部材22を両外側に突出
して設けることによって、設置時に作業者の足によって
力を加えやすくなり、また、複数の支持脚の突出部分に
直管23、24を乗せて、図示しない作業台車のレール
として用いることも可能である。下部連結部材22は、
例えば、設置場所に予め設けられたアンカー24、25
にボルト等を用いて締結固定することができる。
【0022】また、図3(B)に示すように、軟弱な地
盤に設置する場合には、上方に開口するT溝を有する鋼
材26の溝部に固定用パイプ27を嵌入して溶接した設
置台28を用いることができ、設置を容易に行うことが
できる。以上、本発明の実施の形態について説明してき
たが、本発明に係る高設ベッド栽培装置は、前記実施の
形態に限定されるものではなく、例えば、被覆部材14
は、中央部が培養土12を覆い、両端部が吸熱シート部
材16の両外側に被さる一つの部材として説明したが、
これを2分割又は3分割して用いることも可能である。
また、各部材の長手方向の長さは任意で、例えば、ガイ
ドパイプや保持シート部材は、複数のパイプやシートを
連結して構成することも可能である。さらに、保温パイ
プと熱伝達用パイプの間の隙間には、空気の他に窒素等
の気体、水等の液体の他、ガラス玉等の固体を詰めるこ
とも可能であり、これによって、熱伝達率を変化させる
ことができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば次の効果を奏する。 (1)保持シートの下部に熱伝達用パイプを当接させて
いるので、保持シート及び保持シートに支持された培養
土の形状を、熱伝達用パイプの形状に合わせて容易に変
形することができる。また、保持シートで培養土を支持
するので、設置前後の保持シートを平面状に積層して保
管することができ、保温パイプが培養土に直接接触しな
いので、培養土の過度の温度上昇を防止し、植栽物の根
に加わるストレスを軽減することができる。また、栽培
槽が長くなると、上流側の放熱量が多くなるが、空気層
を介して放熱するので、長手方向の温度分布を均一化す
ることができる。また、培養土が接触する熱伝達用パイ
プの直径を大きくできるので、培養土の温度分布をさら
に均一化することができる。また、装置の稼働中でも、
保温パイプを熱伝達用パイプから抜き出すことができる
ので、メンテナンスを容易に行うことができる。さら
に、熱伝達用パイプが保持シート部材の下部に当接して
いるので、培養土に直接接触せず、熱伝達用パイプの腐
食等を防止することができる。 (2)保持シートの下側に吸熱シート部材を設け、その
両側に被覆部材を設けているので、保持シートの下側の
隙間から温められた空気が逃げることを防止して、太陽
光を利用して効率よく加熱することができる。また、被
覆部材を介して果実を温めることができるので、簡単な
構成で着色を促進することができる。 (3)吸熱シート部材は中間部が凹んで長手方向の一側
を下げて配置されているので、集水と吸熱を同一部材で
兼用して行うことができ、装置の構造を簡略化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る高設ベッド栽培装置
を示す斜視図である。
【図2】 高設ベッド栽培装置の使用状態を示す正断面
図である。
【図3】 高設ベッド栽培装置の別の実施形態に係る支
持脚の使用状態を示す正断面図である。
【図4】 従来例に係る高設ベッド栽培装置の部分正断
面図である。
【図5】 他の従来例に係る高設ベッド栽培装置の部分
正断面図である。
【符号の説明】
1 高設ベッド栽培装置 2,3 ガイドパイプ 4 熱伝達用パイプ 5 支持脚 6,7 ポール部材 8 上連結部材 9 下連結部材 10 シート拡張部材 11 固定部材 12 培養土 13 保持シート部材 14 被覆部材 15 保温パイプ 16 吸熱シート部材 17 架台 18 支持脚 19,20 支持部材 21 上部連結部材 22 下部連結部材 23 直管 24,25 アンカー 26 鋼材 27 固定用パイプ 28 設置台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01G 9/02 A01G 9/02 103U

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培養土を下側から支持する可撓性の保持
    シート部材、及び内部に流体を通過させる保温パイプが
    長手方向に沿って配置され、前記培養土の温度を所定温
    度に保持する高設ベッド栽培装置において、 前記保温パイプは、培養土を充填した前記保持シート部
    材を下側から支持する熱伝達用パイプの内側に隙間をあ
    けて配置されていることを特徴とする高設ベッド栽培装
    置。
  2. 【請求項2】 前記保持シート部材の下側には、太陽光
    を吸収して熱源とする濃色の吸熱シート部材が隙間をあ
    けて設けられ、前記培養土には、その両端部が前記吸熱
    シート部材の両外側を覆う透明の被覆部材の中間部が、
    上方から被さって設けられ、前記吸熱シート部材は、前
    記隙間及び前記保持シート部材を介して前記培養土を温
    め、さらに前記被覆部材を介して前記培養土に植栽され
    た植物の果実を温めることを特徴とする請求項1記載の
    高設ベッド栽培装置。
  3. 【請求項3】 前記吸熱シート部材は、幅方向の中間部
    が凹んだ溝状に形成されて長手方向の一側を下げて配置
    され、前記培養土に付与され前記保持シート部材から滴
    下する水分を集水し、長手方向の一側に移動させること
    を特徴とする請求項2記載の高設ベッド栽培装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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