JP2002359964A - 半導体スイッチング素子の駆動装置及び電力変換器の駆動装置 - Google Patents

半導体スイッチング素子の駆動装置及び電力変換器の駆動装置

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JP2002359964A
JP2002359964A JP2001164976A JP2001164976A JP2002359964A JP 2002359964 A JP2002359964 A JP 2002359964A JP 2001164976 A JP2001164976 A JP 2001164976A JP 2001164976 A JP2001164976 A JP 2001164976A JP 2002359964 A JP2002359964 A JP 2002359964A
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semiconductor switching
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pulse width
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power converter
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Fumio Nagaune
文男 長畦
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体スイッチング素子に逆並列された環流
ダイオードが極端に短い時間幅でオンすることがないよ
うにして、スパイク電圧や電圧振動等により環流ダイオ
ードが破壊されるのを防止する。 【解決手段】 環流ダイオード22,32が逆並列に接
続された半導体スイッチング素子21,31の駆動装置
において、半導体スイッチング素子21,31がほぼ1
μsec以上のオフ期間を保持するように最少オフパル
ス幅を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環流ダイオードが
逆並列に接続された絶縁ゲートバイポーラトランジスタ
(IGBT)やバイポーラトランジスタ等の半導体スイ
ッチング素子のゲートまたはベースを駆動する駆動装
置、及び、これらの半導体スイッチング素子により構成
されるアームを備えた電圧形インバータ等の電力変換器
の駆動装置に関し、特に、半導体スイッチング素子のオ
フ期間を最適に制御するための駆動装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体スイッチング素子は、家電分野、
情報処理分野、産業分野等、各種分野において幅広く利
用されている基本的な能動素子である。特に、情報処理
分野における安定化電源や産業分野、車両分野における
モータ駆動装置等では、図3(A)に示すような環流ダ
イオードを備えた三相インバータ(三相電圧形インバー
タ)や図3(B)に示す直流チョッパが、電力変換器の
基本回路としてそれぞれ広く利用されている。
【0003】なお、図3(A),(B)において、P,
Nはそれぞれ直流入力端子、21,31はIGBT等の
半導体スイッチング素子、22,32は半導体スイッチ
ング素子21,31に逆並列接続された環流ダイオー
ド、23は交流出力端子、24,34は駆動回路、33
は負荷インダクタンス、35は負荷インダクタンス33
に並列接続された環流ダイオードである。上記構成にお
いて、半導体スイッチング素子21,31は駆動回路2
4,34からのゲート駆動信号によりオン、オフを繰り
返して電力制御を行い、出力端子23や負荷インダクタ
ンス33に電力を供給している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した従来の回
路構成では、駆動回路24,34の出力信号のオフ期間
(半導体スイッチング素子21,31のオフパルス幅)
を制御する手段を備えていない。従って、図4(A)に
示すように半導体スイッチング素子がオンからオフにな
った後、1μsec以下という極めて短い時間幅(オフ
パルス幅)で再びオンする事態が起こる可能性がある。
【0005】このようにオフパルス幅が極めて短い場合
には、半導体スイッチング素子21,31に逆並列接続
された環流ダイオード22,32が極めて短い期間、オ
ン状態となり、直ちに逆回復状態を経てオフ状態とな
る。ここで、図5は環流ダイオードの様々な順電流オン
パルス幅(tw)における電流、電圧の逆回復波形を示
している。なお、このデータは、1800V/800A
のIGBTモジュールに備えられた環流ダイオードを対
象としたものである。
【0006】例えば、図5のa)に示すようにオンパル
ス幅が0.5μsecと極端に短い状態での逆回復時に
は、極めて大きいスパイク電圧が発生するとともに逆電
圧の傾きも大きくなり、更には電圧波形の振動が発生す
る。これにより、環流ダイオード22,32が破壊して
しまうおそれがあった。
【0007】上述したスパイク電圧や逆電圧の傾きが大
きくなるのは、環流ダイオードのオン期間が極めて短い
ため、環流ダイオードの高抵抗層に少数キャリアが十分
に注入されないことによる。ここで、図6は、環流ダイ
オードの順電流オンパルス幅が短い場合(a)と長い場
合(b)の、高抵抗層(n層)における少数キャリア
(正孔)の濃度(単位はcm−3)を示したものであ
り、オンパルス幅が短い(a)の場合には少数キャリア
の濃度が(b)に比べて小さくなっている。
【0008】また、図5のa)に見られるような高いス
パイク電圧後の電圧波形の振動は、環流ダイオードが完
全に空乏化してコンデンサ状態になったことによる、外
部インダクタンスとの共振に起因するものである。
【0009】そこで本発明は、半導体スイッチング素子
に逆並列された環流ダイオードが極端に短い時間幅でオ
ンすることがないようにして、スパイク電圧等により環
流ダイオードが破壊されるのを防止する半導体スイッチ
ング素子の駆動装置及び電力変換器の駆動装置を提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1に記載した発明は、環流ダイオードが逆並
列に接続された半導体スイッチング素子の駆動装置にお
いて、前記半導体スイッチング素子がほぼ1μsec以
上のオフ期間を保持するように最少オフパルス幅を設定
したものである。
【0011】また、請求項2に記載した発明は、環流ダ
イオードが逆並列に接続された半導体スイッチング素子
により構成されるアームを備えた電力変換器の駆動装置
において、前記半導体スイッチング素子がほぼ1μse
c以上のオフ期間を保持するように最少オフパルス幅を
設定したものである。
【0012】なお、上記電力変換器としては、請求項3
に記載した電圧形インバータのほか、直流チョッパ、コ
ンバータ等が考えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。まず、図2は本実施形態が適用される電
力変換器の主要部を示すもので、図2(A)は三相イン
バータ、図2(B)は直流チョッパである。なお、図3
と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。本
実施形態では、IGBT等の半導体スイッチング素子2
1,31を駆動する駆動回路24,34に、それぞれ最
少オフパルス幅規制回路10を設け、その出力信号によ
って半導体スイッチング素子21,31の最少オフパル
ス幅がほぼ1μsec以上となるように制御することと
した。
【0014】なお、この実施形態では最少オフパルス幅
の設定手段(規制手段)を規制回路10としてハードウ
ェアにより構成しているが、ソフトウェアによって同様
の機能を実現可能であるのは言うまでもなく、本発明に
おける最少オフパルス幅の設定手段はハードウェア,ソ
フトウェアの双方を包含する。
【0015】次に、図1は最少オフパルス幅規制回路1
0の一例を示すものであり、図1(A)はその回路構成
図、図1(B)はその動作説明図である。図1(A)に
おいて、11は制御回路(図示せず)の出力信号Xが入
力されるタイマであり、その出力信号はオア回路12の
一方の入力端子に加えられている。また、オア回路12
の他方の入力端子には制御回路の出力信号Xがそのまま
加えられており、オア回路12の出力信号Yは駆動回路
24,34への入力信号となっている。
【0016】上記タイマ11は、例えば入力信号Xの立
ち上がり時点から一定期間は「High」レベルの信号
を出力するように動作するものであり、その一定期間は
最少オフパルス幅Toffとして例えば1μsec以上
に設定されている。
【0017】このため、図1(B)のケース1に示すよ
うに、入力信号Xが「High」レベルである期間(半
導体スイッチング素子のオフ期間)が最少オフパルス幅
ffよりも長い場合には、オア回路12を介して入
力信号Xがそのまま駆動回路24,34の入力信号Yと
なる。このとき、駆動回路24,34では入力信号Yに
応じた駆動信号を生成し、その駆動信号により半導体ス
イッチング素子21,31をオフさせることにより、環
流ダイオード22,32のオン期間は、最少オフパルス
幅Toffより長く確保されることになる。
【0018】また、図1(B)のケース2に示すよう
に、入力信号Xの「High」レベルである期間が最少
オフパルス幅Toffよりも短い場合には、タイマ11
によって、「High」レベルである期間が少なくとも
最少オフパルス幅Toffより長い信号が生成され、こ
の信号がオア回路12を介して駆動回路24,34の入
力信号Yとなる。従って、駆動回路24,34により駆
動される半導体スイッチング素子21,31のオフ期間
は少なくとも最少オフパルス幅Toffより長くなり、
環流ダイオード22,32のオン期間は、最少オフパル
ス幅Toffより長く確保されることになる。
【0019】上述した如く、本実施形態によれば、半導
体スイッチング素子21,31のオフ期間が常に1μs
ec以上になるように設定することができる。このた
め、環流ダイオード22,32が1μsec以下の極め
て短いオン期間から逆回復状態へ移行するのを防ぎ、図
5に示したような過大なスパイク電圧や逆電圧の傾き、
更には電圧波形の振動が発生するのを防止することがで
きる。
【0020】なお、本発明は、環流ダイオードが逆並列
接続された各種半導体スイッチング素子の駆動装置を基
本として、これらの半導体スイッチング素子をアームに
有する電圧形インバータ、直流チョッパ、コンバータ等
の電力変換器に適用可能である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、環流ダイ
オードが逆並列された半導体スイッチング素子のオフパ
ルス幅をほぼ1μsec以上とすることにより、環流ダ
イオードがほぼ1μsec以下という極めて短時間のオ
ン状態から逆回復状態になるのを防止することができ
る。これにより、高いスパイク電圧や逆電圧の傾き、共
振による電圧波形の振動等に起因する環流ダイオードの
破壊を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す最少オフパルス幅規制
回路の構成及びその動作説明図である。
【図2】本発明の実施形態が適用される電力変換器の主
要部の説明図である。
【図3】従来の電力変換器の主要部の説明図である。
【図4】図3における半導体スイッチング素子及び環流
ダイオードの動作を示す波形図である。
【図5】環流ダイオードの様々な順電流オンパルス幅に
おける逆回復波形を示す図である。
【図6】環流ダイオードの順方向オンパルス幅の長短に
応じた高抵抗層中の少数キャリアの濃度を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 最少オフパルス幅規制回路 11 タイマ 12 オア回路 21 半導体スイッチング素子 22,32,35 環流ダイオード 23 交流出力端子 24,34 駆動回路 33 負荷リアクトル P,N 直流入力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環流ダイオードが逆並列に接続された半
    導体スイッチング素子の駆動装置において、 前記半導体スイッチング素子がほぼ1μsec以上のオ
    フ期間を保持するように最少オフパルス幅を設定したこ
    とを特徴とする半導体スイッチング素子の駆動装置。
  2. 【請求項2】 環流ダイオードが逆並列に接続された半
    導体スイッチング素子により構成されるアームを備えた
    電力変換器の駆動装置において、 前記半導体スイッチング素子がほぼ1μsec以上のオ
    フ期間を保持するように最少オフパルス幅を設定したこ
    とを特徴とする電力変換器の駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電力変換器の駆動装置に
    おいて、 電力変換器が電圧形インバータであることを特徴とする
    電力変換器の駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2000023471A (ja) * 1998-06-29 2000-01-21 Hitachi Ltd インバータ装置
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