JP2002359739A - 画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム、並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム、並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2002359739A
JP2002359739A JP2001162438A JP2001162438A JP2002359739A JP 2002359739 A JP2002359739 A JP 2002359739A JP 2001162438 A JP2001162438 A JP 2001162438A JP 2001162438 A JP2001162438 A JP 2001162438A JP 2002359739 A JP2002359739 A JP 2002359739A
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Koji Tone
剛治 刀根
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の入力画像に対する画像処理動作を単一
の処理ユニットで同時並行して円滑に実行処理できる画
像処理装置を提供すること。 【解決手段】 異なる複数系統の画像データが個別に入
出力され各系統の画像データの入出力を制御する第1、
第2の入力I/F301,304と、前記各系統から入
力された画像データそれぞれに対応する所定の画像処理
を施し出力する演算処理部709とを備え、演算処理部
709には、第1、第2の入力I/F301,304か
ら出力された各系統の画像データに対応した画像処理を
並列的に実行する演算器714と、演算器714での演
算実行を制御し、演算器714での各系統の画像データ
に対する画像処理の実行順を使用頻度などの前記系統別
の優先度に対応して変更制御自在な統括制御部307を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル画像
データに対する画像処理をおこなう、より詳しくは、複
写機、ファクシミリ、プリンター、スキャナーなどの機
能を複合したディジタル複合機において、ディジタル画
像データに対する画像処理、特に、複数の入力画像を同
時に処理、出力する画像処理装置、画像処理方法、およ
びその方法をコンピュータに実行させるプログラム、並
びにそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アナログ複写機からディジタル化
された画像データの処理をおこなうディジタル複写機が
登場し、さらに、ディジタル複写機が複写機としての機
能だけでなく、複写機の機能に加えて、ファクシミリの
機能、プリンターの機能、スキャナーの機能などの各機
能を複合したディジタル複合機が存在する。
【0003】図22は、従来技術にかかるディジタル複
合機のハードウエア構成を示すブロック図である。図2
2に示すように、ディジタル複合機は、読み取りユニッ
ト2201、画像処理ユニット2202、ビデオ制御部
2203、書き込みユニット2204の一連の各構成
部、さらにはメモリー制御ユニット2205およびメモ
リー・モジュール2206によって形成される複写機を
構成する部分(複写機部分)と、マザーボード2211
を介して、追加的にファクシミリ制御ユニット221
2、プリンター制御ユニット2213、スキャナー制御
ユニット2214などのユニットが接続されることによ
って、ディジタル複合機としての各機能を実現してい
た。
【0004】したがって、複写機としての機能を実現す
る複写機部分は、読み取りユニット2201、画像処理
ユニット2202、ビデオ制御部2203、書き込みユ
ニット2204の各構成部は、システム・コントローラ
ー2207、RAM2208、ROM2209によって
各構成部の一連の動作が制御されているのに対し、ファ
クシミリ制御ユニット2212、プリンター制御ユニッ
ト2213、スキャナー制御ユニット2214などの各
ユニットは、複写機における確立された一連の動作の一
部を利用することにより各ユニットの機能を実現するも
のであった。
【0005】換言すると、上記一連の構成部による一つ
のシステムとして確立している複写機部分にファクシミ
リ制御ユニット2212、プリンター制御ユニット22
13、スキャナー制御ユニット2214をアドオンする
ことにより、ディジタル複合機の機能を実現するもので
あった。これは、上記一連の構成部をASIC(App
lication Specific Integra
ted Circuit)などのハードウエアにより構
成することにより、処理速度を重視する(処理の高速化
を図る)という背景によるものであった。
【0006】また、読み取り信号の画像処理、メモリー
への画像蓄積、複数機能の並行動作およびそれぞれの画
像処理を最適化する『画像処理装置』などが開示されて
おり、各種の画像処理を一つの画像処理構成で実行でき
るものがあった。
【0007】このようなディジタル複写機における一般
的な同時並行の画像処理をファクシミリ送信と、プリン
ト出力の例を用いて説明する。一方のファクシミリ送信
では、読み取り部で原稿を読み取り、得られたディジタ
ル画像信号を画像処理部にて所定の処理1(ファクシミ
リ送信用の画像処理など)を施して記録信号を生成し、
その記録信号を蓄積可能なメモリー部に一旦保持する。
その後、メモリー部を介して、メモリー部を共有するフ
ァクシミリ部のアプリケーションに対してデータを転送
する動作がおこなわれる。
【0008】他方のプリント出力では、上記の一方のフ
ァクシミリ送信の操作、処理に並行して同時に、前記読
み取り部などからあらかじめ入力され、メモリー部に保
持されていた記録信号を所定の処理2(プリント出力用
の画像処理など)を施して、レーザ素子を光変調させ
て、原稿画像に対応した潜像を感光体上に形成させる印
刷出力部へ転送する。このように異なる複数系統の処理
1、処理2は、各々に対応した処理ユニットが個々の処
理動作を実行することにより、並行動作をおこなうよう
になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術におけるディジタル複合機においては、上述のと
おり複写機部分が一つのシステムとして確立しているこ
とから、ファクシミリ制御ユニット2212、プリンタ
ー制御ユニット2213、スキャナー制御ユニット22
14など、上記複写機部分に接続されたユニットについ
ては、各機能を実現するために複写機部分とは別個にそ
れぞれ独立してシステムを構築しなければならないとい
う問題点があった。
【0010】したがって、各制御ユニットの機能を実現
するために必要なメモリー・モジュール2206は各ユ
ニットがそれぞれ備えるように構成しなければならな
い。そのため、各ユニットが複写機部分の備えているメ
モリー・モジュール2206を有効に活用できないばか
りか、各ユニットごとに重複したメモリー・モジュール
2206を備えることによる装置全体としてのサイズの
増大化、コストの増大化を招いてしまうという問題点が
あった。
【0011】特に、従来のディジタル複合機においてプ
リント出力とファクシミリ送信や、プリント出力とスキ
ャナー読み取りなどの2つの画像処理を同時に受け付け
並行した画像処理を実行させるには、個別な2つの処理
ユニットを配置してこれらの同時並行動作で実現させて
いたため、同一な2つの処理ユニットが必要となり、装
置全体としてのサイズの増大化、コストの増大化を招い
てしまうという問題点があった。
【0012】この問題を解消するために、異なる系統の
2つの画像に対する並行動作を単一の処理ユニット(演
算器)で実行することが考えられるが、単純に単一の演
算器で並行動作を実行させるには、演算器に高性能なも
のが必要となり、周辺部も含めて処理ユニットの規模を
拡大しなければならず、上記同様にコスト増大などの問
題が生じることになる。また、個々の処理を単一の処理
ユニットで実行させた場合には、実行可能な処理が限定
されたり、実行処理待ちの系統が生じるおそれがあっ
た。
【0013】たとえば、ディジタル複合機が提供するコ
ピー機能、スキャナー機能、ファクシミリ機能のうち任
意の2つの機能を同時並行処理させることが考えられ
る。一般的にはディジタル複合機に限らないが、スキャ
ナー機能およびファクシミリ機能に比してコピー機能の
方が使用頻度が高く、また、使用時間も長いことが多
い。
【0014】したがって、上記ディジタル複合機では、
第1にコピー機能の性能の維持が必要であり、コピー機
能の使用時に複合してスキャナー機能、あるいはファク
シミリ機能を使用した際であっても、コピー機能の性能
の低下は避けなければならない。しかし、複数の各機能
の同時並行処理を単一の処理ユニットで実行させた場合
には、コピー機能の処理効率が低下するおそれが生じ
る。
【0015】従来のディジタル複合機は、各機能の複合
化を図ろうとした際に上記システムの内容全般にわたり
変更するという作業が必要となった。また、ディジタル
複合機を利用する利用者に対しても、同時並行処理時に
性能低下が生じると操作性および信頼性の低下につなが
るため、この解決が必要である。
【0016】また、従来のディジタル複写機では、パネ
ルなどから、コピー優先モード、ファクシミリ優先モー
ドなどを選択することで、優先度に応じて画像処理の実
行順を変更することはできたが、自動的には変更でき
ず、さらに一旦動作が開始されると途中で優先度を変更
することはできなかった。
【0017】すなわち、コピー動作と同時に処理をする
場合、たとえばファクシミリなどはコピーが終了するま
で処理を待つ必要があり、状況が変化してもユーザーが
モードを変更しない限り、処理をする系統別の優先度は
変更されず、処理の効率や性能が悪くなる場合が生じる
という問題点があった。
【0018】さらに、前記系統別の優先度について、過
去の系統別入力回数に基づいて変更することができず過
去のデータに基づいてより効率的な優先度の変更が困難
であった。
【0019】以上のように、従来のディジタル複合機に
あっては、モジュールなどの共有化、ユニットごとの交
換による機能向上、複数機能の分割、同時並行処理の性
能向上など、システムにおける各資源の有効活用を図る
という点で最適な制御構成が構築されていないという問
題点があった。
【0020】なお、複数の画像データを時分割で処理す
るためのデータの処理順序を制御する技術は、コンピュ
ータのTSS(Time Sharing Syste
m)すなわち、複数の端末からの処理要求に対し、それ
を受けるコンピュータは処理時間を非常に短い時間単位
に区切り、優先順位を勘案しつつ、その単位ごとに順次
処理をおこなうことで、複数のユーザーが同時に1台の
コンピュータを対話型処理で使用できるシステムでおこ
なわれていた。
【0021】しかし、上記コンピュータのTSSを用い
てデータの処理順序を制御する技術は、ディジタル複合
機などの画像処理装置において、各系統別(コピー、フ
ァクシミリ、プリンター、スキャナーなど)の処理をお
こなうための技術ではなかった。
【0022】この発明は、上述した従来技術による問題
点を解消するため、系統別処理の優先度を自由に設定変
更可能であり、複数の異なる優先度を持つ入力画像に対
する画像処理動作を、処理効率や性能の低下を感じさせ
ずに、単一の処理ユニットで同時並行して円滑に実行処
理できる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法
をコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1の発明にかかる画像処理
装置は、異なる複数系統の画像データが個別に入出力さ
れ各系統の画像データの入出力を制御する入出力制御手
段と、前記入力された系統別の画像データに対応する所
定の画像処理を実施する演算処理手段を備えた画像処理
装置において、前記演算処理手段は、前記系統の数より
少ない演算器と、該演算器での演算実行を制御し前記複
数の入出力制御手段の選択切替えをおこなう統括制御手
段とを備え、前記統括制御手段が、前記演算器に演算を
実行させる際に、前記各系統別に実施する画像処理の優
先度を自動的に設定変更し、該優先度に基づいて前記入
出力制御手段を選択し切替えるように制御することを特
徴とする。
【0024】この請求項1の発明によれば、異なる複数
系統の画像データに対する画像処理を系統別の優先度を
有して並列実行可能であり、優先度に対応して画像処理
の処理順を変更できるため、優先度に応じて、複数の入
力画像に対する画像処理動作を画像処理の数より少ない
数(たとえば単一)の演算器で画像処理を実行できる。
【0025】また、系統別処理の優先度を自動で設定変
更できるため、ディジタル複合機の動作状況に合致した
画像処理動作をおこなうことができ、複数の画像処理を
同時に処理すべき場合にも、処理効率や性能の低下を感
じさせずに実行処理することができる。
【0026】また、請求項2の発明にかかる画像処理装
置は、請求項1に記載の発明において、前記入出力制御
手段の各系統にはそれぞれ、入力される画像データを一
定量蓄積可能な入力用メモリーと、前記演算器から出力
される画像処理後の画像データを一定量蓄積可能な出力
用メモリーと、前記入力用メモリー、および前記出力用
メモリー内の画像データの蓄積量を監視し、前記入力用
メモリーの画像データの蓄積量が所定量に達した場合に
前記演算器に対して画像データを出力し、前記演算器か
ら出力される画像データが前記出力用メモリーに蓄積さ
れ、その蓄積量が所定量に達した場合に画像データを外
部出力するデータ制御手段と、を備え、前記統括制御手
段が、前記各系統に設けられた入出力メモリーが画像デ
ータの出力を開始する前記所定量を、前記入出力メモリ
ーが画像データを蓄積可能な前記一定量を超えないよう
に制御するとともに、前記入力用メモリーまたは前記出
力用メモリーと前記演算器との間でやり取りする画像デ
ータの出力順を前記優先度に対応して変更制御自在なこ
とを特徴とする。
【0027】この請求項2の発明によれば、画像処理前
後に配置された入力用メモリーおよび出力用メモリーを
有効に活用して各系統の画像データを格納し、データ制
御手段と統括制御手段により、入出力メモリーから演算
器に対する画像データの出力順を、優先度に対応して変
更制御自在であるため、異なる複数系統の画像データに
対する画像処理を並列的に実行可能となり、演算器での
画像処理の効率化を図ることができる。
【0028】また、請求項3の発明にかかる画像処理装
置は、請求項2に記載の発明において、前記統括制御手
段は、前記入出力制御手段における画像データの入出力
制御、および前記演算処理手段における画像データに対
する画像処理をそれぞれ実行制御するグローバルプロセ
ッサーと、前記グローバルプロセッサーによる実行制御
のための制御プログラムを格納するプログラムメモリー
と、を備え、前記グローバルプロセッサーは、前記各系
統別に入出力制御手段での入出力の優先度および/また
は前記演算処理手段での画像処理実行の優先度を、前記
制御プログラムの処理手順のプログラマブルな変更に基
づき可変自在なことを特徴とする。
【0029】この請求項3の発明によれば、異なる系統
の入出力制御および演算処理を優先度に応じたプログラ
マブルな変更により容易に可変できる。
【0030】また、請求項4の発明にかかる画像処理装
置は、請求項3に記載の発明において、前記グローバル
プロセッサーに、前記各系統の入出力制御手段に入力さ
れる画像データに対する画像処理の実行順の優先度を設
定保持可能な優先順位切り替え手段を有し、該優先順位
切り替え手段に設定された優先度にしたがって、制御プ
ログラムの処理手順をプログラマブルに変更させること
を特徴とする。
【0031】この請求項4の発明によれば、優先度を系
統別に設定保持して各系統の画像処理を円滑に実行でき
る。また、優先度の変更をプログラマブルに容易に変更
できるようになる。
【0032】また、請求項5の発明にかかる画像処理装
置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記演算処理手段に設けられる演算器は、画像デー
タの入力順に各系統別の画像処理を順次実行する順次実
行型のプロセッサーで構成されることを特徴とする。
【0033】この請求項5の発明によれば、画像処理を
実行する演算器が安価な順次実行型のプロセッサーであ
っても、複数系統の画像データを効率よく並列処理で
き、低コスト化を図ることができるようになる。
【0034】また、請求項6の発明にかかる画像処理装
置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記演算処理手段に設けられる演算器は、SIMD
型プロセッサーにより構成されることを特徴とする。
【0035】この請求項6の発明によれば、SIMD型
プロセッサーの高速な演算により、画像処理の実行速度
の高速化が図れるようになる。
【0036】また、請求項7の発明にかかる画像処理装
置は、請求項4に記載の発明において、前記優先順位切
り替え手段に設定される優先度を設定する優先順位切り
替え設定生成手段を備え、前記優先順位切り替え設定生
成手段が、各系統の優先度を時間的に切り替える優先期
間を設定して優先順位切り替え手段に送出し、前記優先
順位切り替え手段が、前記各系統に設定された優先期間
に基づき、優先期間中に該当する系統に対する前記入出
力制御手段での画像データの入出力制御および/または
前記演算処理手段での画像処理実行を優先させることを
特徴とする。
【0037】この請求項7の発明によれば、各系統の優
先度を時間的な優先期間の設定に基づき切り替えること
ができ、優先期間に該当するか否かの簡単な処理で各系
統別の画像処理を実行できるようになる。
【0038】また、請求項8の発明にかかる画像処理装
置は、請求項7に記載の発明において、前記優先順位切
り替え設定生成手段は、一定周期のカウント値の時間情
報を生成する周期カウント手段と、前記周期カウント手
段が出力する一定周期のカウント値を前記各系統別に設
定した優先度に対応した優先期間をそれぞれ分割して設
定出力する優先順位設定選択手段を備えたことを特徴と
する。
【0039】この請求項8の発明によれば、カウンタな
どを用いて各系統の優先期間を容易に分割設定できるよ
うになり、構成の簡素化を図ることができる。
【0040】また、請求項9の発明にかかる画像処理装
置は、請求項7,8のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記優先順位切り替え設定生成手段は、各系統の画
像データの入力頻度に応じて各系統の優先期間をそれぞ
れ演算し設定出力する使用頻度測定手段を備えたことを
特徴とする。
【0041】この請求項9の発明によれば、各系統の画
像データの入力頻度に基づき、優先期間を自動設定でき
るようになり、各系統別の画像処理の実際の使用頻度に
適応した優先度を設定できるようになる。
【0042】また、請求項10の発明にかかる画像処理
装置は、請求項9に記載の発明において、前記使用頻度
測定手段は、各系統別に前回入力された画像データの入
力回数に対して所定の重み付けを設定して各系統の優先
期間をそれぞれ演算し設定出力することを特徴とする。
【0043】この請求項10の発明によれば、各系統別
に前回入力された画像データの入力回数に対して所定の
重み付けを設定して各系統の優先期間をそれぞれ設定出
力することができるようになり、重み付けの設定により
前回の入力に重みを付けて新しい入力に対する使用頻度
への反映速度を遅くすることができるなど、使用状況に
応じた優先度の設定変更が可能となる。
【0044】また、請求項11の発明にかかる画像処理
装置は、請求項1〜10のいずれか一つに記載の発明に
おいて、画像データを読み取る画像読取手段、画像メモ
リーを制御して画像データの書き込み/読み出しをおこ
なう画像メモリー制御手段および前記各手段間のデータ
のやり取りを制御する画像データ制御手段を前記入出力
制御手段の入力手段に接続し、前記演算処理手段を、前
記画像メモリー制御手段および/または画像データを転
写紙などに書き込む画像書込手段に接続し、前記演算処
理手段が、前記画像読取手段により読み取られ、前記画
像データ制御手段を介して入力される第1の画像データ
および前記画像メモリー制御手段により読み出された第
2の画像データを受信し、該第1、第2の画像データに
対して前記優先度に基づく画像処理を実行し、前記第1
の画像データおよび/または前記第2の画像データおよ
び/または前記第3の画像データを前記画像データ制御
手段を介して前記画像メモリー制御手段へおよび/また
は前記画像書込手段へ送信することを特徴とする。
【0045】この請求項11の発明によれば、2系統の
異なる画像データに対する画像処理の効率化が図れ、画
像データの読み取り、書き込み/読み出し、転写紙への
書き込みを組み合わせた並列処理を円滑に実行できるよ
うになる。
【0046】また、請求項12に記載の発明にかかる画
像処理装置は、請求項1〜11のいずれか一つに記載の
発明において、前記統括制御手段が、前記演算器での各
系統のうちの一方の系統の処理が終了するまで待つこと
なく、両方の処理を時分割で切り替えることで並列処理
をすることを特徴とする。
【0047】この請求項12に記載の発明によれば、一
方の系統の処理が終了するまで待つことなく、両方の処
理を時分割で切り替えて並列的に処理することで、系統
別(たとえば複写機とファクシミリ)の優先度に応じて
画像処理の実行順を変更することができる。
【0048】また、複数の画像処理を同時に処理すべき
場合にも、処理効率や性能の低下を感じさせずに実行処
理をおこなうことができる。
【0049】また、請求項13に記載の発明にかかる画
像処理装置は、請求項1〜12のいずれか一つに記載の
発明において、前記系統別の優先度について、過去の系
統別入力回数に基づいて変更することを特徴とする。
【0050】この請求項13に記載の発明によれば、過
去のデータに基づいてより効率的な優先度の変更が可能
となる。
【0051】また、複数の画像処理を同時に処理すべき
場合にも、処理効率や性能の低下を感じさせずに実行処
理をおこなうことができる。
【0052】また、請求項14の発明にかかる画像処理
方法は、異なる複数系統の画像データが個別に入出力さ
れ各系統の画像データを制御する入出力制御手段を備
え、前記入力された系統別の画像データに対応する所定
の画像処理を実施する画像処理装置の画像処理方法にお
いて、前記各系統別に実施する画像処理の優先度を自動
的に設定変更し、当該優先度に基づいて前記入出力制御
手段を選択し切替えることを特徴とする。
【0053】この請求項14の発明によれば、各系統別
の優先度に基づき、画像データの同時入力時であっても
画像処理の実行順を定めて画像処理の効率化を図れる、
優先度の変更にしたがい画像処理の実行順を容易に変更
が可能となる。
【0054】また、請求項15の発明にかかる画像処理
方法は、請求項14に記載の発明において、前記画像処
理の実行順として、各系統の画像データの入力受け付け
順および/または各系統別の画像処理の実行順を含み、
これらの実行順を優先度に対応して変更制御自在なこと
を特徴とする。
【0055】この請求項15の発明によれば、設定され
た優先度に基づき各系統の入力受け付け順と画像処理の
実行順を制御して画像処理パフォーマンスの最適化を図
ることができる。
【0056】また、請求項16の発明にかかる画像処理
方法は、請求項14,15のいずれか一つに記載の発明
において、前記画像処理は、画像データの入力順に各系
統別の画像処理を順次実行する順次実行型の単一の演算
器により実行されるものであり、前記設定された優先度
にしたがい、前記演算器に対する各系統の画像データの
入力制御および/または画像処理の演算を順次実行させ
る工程を含むことを特徴とする。
【0057】この請求項16の発明によれば、順次実行
型の単一の演算器を用いつつ各系統の画像処理を並列処
理できるようになり、画像処理の効率化および低コスト
化を同時に図れるようになる。
【0058】また、請求項17の発明にかかる画像処理
方法は、請求項16に記載の発明において、前記優先度
として、一定周期を各系統の優先度に応じた所定期間に
それぞれ分割した優先期間として設定する工程と、前記
優先期間中、該当する系統に対する画像データの入出力
制御および/または画像処理実行を優先させる工程と、
を含むことを特徴とする。
【0059】この請求項17の発明によれば、各系統の
優先度を時間的な優先期間の設定に基づき切り替えるこ
とができ、優先期間に該当するか否かの簡単な処理で各
系統別の画像処理を実行できるようになる。また、各系
統の優先期間を容易に分割設定でき、構成の簡素化を図
ることができる。
【0060】また、請求項18の発明にかかる画像処理
方法は、請求項14〜17のいずれか一つに記載の発明
において、前記優先度は、各系統の画像データの入力頻
度に応じて各系統の優先期間をそれぞれ演算し設定する
工程を含むことを特徴とする。
【0061】この請求項18の発明によれば、各系統の
画像データの入力頻度に基づき、優先期間を自動設定で
きるようになり、各系統別の画像処理の実際の使用頻度
に適応した優先度を設定できるようになる。
【0062】また、請求項19の発明にかかる画像処理
方法は、請求項18に記載の発明において、前記各系統
の画像データの入力頻度は、各系統別に前回入力された
画像データの入力回数に対して所定の重み付けを設定し
て得る工程を含むことを特徴とする。
【0063】この請求項19の発明によれば、各系統別
に前回入力された画像データの入力回数に対して所定の
重み付けを設定して各系統の優先期間をそれぞれ設定出
力することができるようになり、重み付けの設定により
前回の入力に重みを付けて新しい入力に対する使用頻度
への反映速度を遅くすることができるなど、使用状況に
応じた優先度の設定変更が可能となる。
【0064】また、請求項20の発明にかかる画像処理
方法は、請求項14〜19のいずれか一つに記載の発明
において、画像データの読取処理、蓄積処理、送受信処
理など、複数系統の処理ユニットから出力される画像デ
ータを画像処理ユニットで受信する入力工程と、前記各
処理ユニットから受信した画像データに各系統別の所定
の画像(加工編集)処理を実行する画像処理工程と、前
記画像処理工程実行後の画像データを画像処理ユニット
から書込処理、蓄積処理、送受信処理など、複数の処理
ユニットのうち所定の処理ユニットへ送信する出力工程
を有し、前記画像処理ユニットに対する画像データの入
力工程実行時に、複数系統の画像データが同時に入力要
求された場合には、前記各系統別に設定された優先度に
対応した入力順で各系統の画像データの入力を受け付
け、順次系統別に所定の画像処理を実行する工程と、を
有することを特徴とする。
【0065】この請求項20の発明によれば、複数の処
理ユニットから出力される複数系統の異なる画像データ
の入力、画像処理、出力の効率化が図れ、複数系統の画
像データの並列処理を円滑に実行でき画像データの処理
パフォーマンスの最適化を図ることができる。
【0066】また、請求項21の発明にかかるコンピュ
ータに実行させるプログラムは、前記請求項14〜20
のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行
させることを特徴とする。
【0067】この請求項21の発明によれば、請求項1
4〜20のいずれか一つに記載された方法をコンピュー
タに実行させることができ、コンピュータを用いた複数
系統の画像データの並列処理パフォーマンスの向上が図
れるようになる。
【0068】また、請求項22の発明にかかるコンピュ
ータに実行させるプログラムは、請求項21に記載のプ
ログラムにおいて、各系統別に設定した優先度を、プロ
グラム処理手順の変更に基づき可変自在なことを特徴と
する。
【0069】この請求項22の発明によれば、各系統の
優先度を容易に変更でき、各系統の画像データの処理パ
フォーマンスの向上を図ることができる。
【0070】また、請求項23の発明にかかるコンピュ
ータに実行させるプログラムは、前記請求項22に記載
のプログラムにおいて、一定周期をタイマのカウントに
より得る処理手順と、前記一定周期のカウント値を優先
度に応じて前記各系統別の優先期間に分割し各系統の優
先期間を示す優先順位切り替え設定信号を生成出力する
処理手順とを備えたことを特徴とする。
【0071】この請求項23の発明によれば、タイマカ
ウントによって各系統の優先期間を容易に分割設定でき
るようになり、それによって優先度設定の簡素化を図る
ことができる。
【0072】また、請求項24の発明にかかるコンピュ
ータ読み取り可能な記録媒体は、前記請求項21〜23
のいずれか一つに記載されたプログラムを記録したこと
を特徴とする。
【0073】この請求項24の発明にかかる記録媒体
は、請求項21〜23に記載されたコンピュータに実行
させるプログラムを記録したことで、そのプログラムを
コンピュータ読み取り可能となり、これによって、請求
項21〜23の動作をコンピュータによって実現するこ
とができる。
【0074】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる画像処理装置、画像処理方法およびその方
法をコンピュータに実行させるプログラム、並びにその
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0075】まず、本実施の形態にかかる画像処理装置
の原理について説明する。図1は、この発明の本実施の
形態にかかる画像処理装置の構成を機能的に示すブロッ
ク図である。図1において、画像処理装置は、以下に示
す5つのユニットを含む構成である。
【0076】上記5つのユニットとは、画像データ制御
ユニット100と、画像データを読み取る画像読取ユニ
ット101と、画像を蓄積する画像メモリーを制御して
画像データの書き込み/読み出しをおこなう画像メモリ
ー制御ユニット102と、画像データに対し加工編集な
どの画像処理を施す画像処理ユニット103と、画像デ
ータを転写紙などに書き込む画像書込ユニット104
と、である。
【0077】上記各ユニットは、画像データ制御ユニッ
ト100を中心に、画像読取ユニット101と、画像メ
モリー制御ユニット102と、画像処理ユニット103
と、画像書込ユニット104とがそれぞれ画像データ制
御ユニット100に接続されている。
【0078】(画像データ制御ユニット100)画像デ
ータ制御ユニット100によりおこなわれる処理として
は以下のようなものがある。
【0079】たとえば、(1)データのバス転送効率を
向上させるためのデータ圧縮処理(一次圧縮)、(2)
一次圧縮データの画像データへの転送処理、(3)画像
合成処理(複数ユニットからの画像データを合成するこ
とが可能である。また、データバス上での合成も含
む。)、(4)画像シフト処理(主走査および副走査方
向の画像のシフト)、(5)画像領域拡張処理(画像領
域を周辺へ任意量だけ拡大することが可能)、(6)画
像変倍処理(たとえば、50%または200%の固定変
倍)、(7)パラレルバス・インターフェース処理、
(8)シリアルバス・インターフェース処理(後述する
プロセス・コントローラー211とのインターフェー
ス)、(9)パラレルデータとシリアルデータのフォー
マット変換処理、(10)画像読取ユニット101との
インターフェース処理、(11)画像処理ユニット10
3とのインターフェース処理、などである。
【0080】(画像読取ユニット101)画像読取ユニ
ット101によりおこなわれる処理としては以下のよう
なものがある。
【0081】たとえば、(1)光学系による原稿反射光
の読み取り処理、(2)CCD(Charge Cou
pled Device:電荷結合素子)での電気信号
への変換処理、(3)A/D変換器でのディジタル化処
理、(4)シェーディング補正処理(光源の照度分布ム
ラを補正する処理)、(5)スキャナーγ補正処理(読
み取り系の濃度特性を補正する処理)、などである。
【0082】(画像メモリー制御ユニット102)画像
メモリー制御ユニット102によりおこなわれる処理と
しては以下のようなものがある。
【0083】たとえば、(1)システム・コントローラ
ーとのインターフェース制御処理、(2)パラレルバス
制御処理(パラレルバスとのインターフェース制御処
理)、(3)ネットワーク制御処理、(4)シリアルバ
ス制御処理(複数の外部シリアルポートの制御処理)、
(5)内部バスインターフェース制御処理(操作部との
コマンド制御処理)、(6)ローカルバス制御処理(シ
ステム・コントローラーを起動させるためのROM、R
AM、フォントデータのアクセス制御処理)、(7)メ
モリー・モジュールの動作制御処理(メモリー・モジュ
ールの書き込み/読み出し制御処理など)、(8)メモ
リー・モジュールへのアクセス制御処理(複数のユニッ
トからのメモリー・アクセス要求の調停をおこなう処
理)、(9)データの圧縮/伸張処理(メモリー有効活
用のためのデータ量を削減するための処理)、(10)
画像編集処理(メモリー領域のデータクリア、画像デー
タの回転処理、メモリー上での画像合成処理など)、な
どである。
【0084】(画像処理ユニット103)画像処理ユニ
ット103によりおこなわれる処理としては以下のよう
なものがある。
【0085】たとえば、(1)シェーディング補正処理
(光源の照度分布ムラを補正する処理)、(2)スキャ
ナーγ補正処理(読み取り系の濃度特性を補正する処
理)、(3)MTF補正処理、(4)平滑処理、(5)
主走査方向の任意変倍処理、(6)濃度変換(γ変換処
理:濃度ノッチに対応)、(7)単純多値化処理、
(8)単純二値化処理、(9)誤差拡散処理、(10)
ディザ処理、(11)ドット配置位相制御処理(右寄り
ドット、左寄りドット)、(12)孤立点除去処理、
(13)像域分離処理(色判定、属性判定、適応処
理)、(14)密度変換処理、(15)画像読取ユニッ
ト101、画像メモリー制御ユニット102などから入
力される2つの画像データに対する同時並行による画像
処理、などである。
【0086】(画像書込ユニット104)画像書込ユニ
ット104によりおこなわれる処理としては以下のよう
なものがある。
【0087】たとえば、(1)エッジ平滑処理(ジャギ
ー補正処理)、(2)ドット再配置のための補正処理、
(3)画像信号のパルス制御処理、(4)パラレルデー
タとシリアルデータのフォーマット変換処理、などであ
る。
【0088】(ディジタル複合機のハードウエア構成)
つぎに、本実施の形態にかかる画像処理装置がディジタ
ル複合機を構成する場合のハードウエア構成について説
明する。図2は本実施の形態にかかる画像処理装置のハ
ードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0089】図2のブロック図において、本実施の形態
にかかる画像処理装置は、読取ユニット201と、セン
サー・ボード・ユニット202と、画像データ制御部2
03と、画像処理プロセッサー204と、ビデオ・デー
タ制御部205と、作像ユニット(エンジン)206と
を備える。また、本実施の形態にかかる画像処理装置
は、シリアルバス210を介して、プロセス・コントロ
ーラー211と、RAM212と、ROM213とを備
える。
【0090】また、本実施の形態にかかる画像処理装置
は、パラレルバス220を介して、画像メモリー・アク
セス制御部221とファクシミリ制御ユニット224と
を備え、さらに、画像メモリー・アクセス制御部221
に接続されるメモリー・モジュール222と、システム
・コントローラー231と、RAM232と、ROM2
33と、操作パネル234とを備える。
【0091】ここで、上記各構成部と、図1に示した各
ユニット100〜104との関係について説明する。す
なわち、読取ユニット201およびセンサー・ボード・
ユニット202により、図1に示した画像読取ユニット
101の機能を実現する。また同様に、画像データ制御
部203により、画像データ制御ユニット100の機能
を実現する。また同様に、画像処理プロセッサー204
により画像処理ユニット103の機能を実現する。
【0092】また同様に、ビデオ・データ制御部205
および作像ユニット(エンジン)206により画像書込
ユニット104を実現する。また同様に、画像メモリー
・アクセス制御部221およびメモリー・モジュール2
22により画像メモリー制御ユニット102を実現す
る。
【0093】つぎに、各構成部の内容について説明す
る。原稿を光学的に読み取る読取ユニット201は、ラ
ンプとミラーとレンズから構成され、原稿に対するラン
プ照射の反射光をミラーおよびレンズにより受光素子に
集光する。
【0094】受光素子、たとえばCCDは、センサー・
ボード・ユニット202に搭載され、CCDにおいて電
気信号に変換された画像データはディジタル信号に変換
された後、センサー・ボード・ユニット202から出力
(送信)される。
【0095】センサー・ボード・ユニット202から出
力(送信)された画像データは画像データ制御部203
に入力(受信)される。機能デバイス(処理ユニット)
およびデータバス間における画像データの伝送は画像デ
ータ制御部203がすべて制御する。
【0096】画像データ制御部203は、画像データに
関し、センサー・ボード・ユニット202、パラレルバ
ス220、画像処理プロセッサー204間のデータ転
送、画像データに対するプロセス・コントローラー21
1と画像処理装置の全体制御を司るシステム・コントロ
ーラー231との間の通信をおこなう。また、RAM2
12はプロセス・コントローラー211のワークエリア
として使用され、ROM213はプロセス・コントロー
ラー211のブートプログラムなどを記憶している。
【0097】センサー・ボード・ユニット202から出
力(送信)された画像データは画像データ制御部203
を経由して画像処理プロセッサー204に転送(送信)
され、光学系およびディジタル信号への量子化にともな
う信号劣化(スキャナー系の信号劣化とする)を補正
し、再度、画像データ制御部203へ出力(送信)され
る。
【0098】画像メモリー・アクセス制御部221は、
メモリー・モジュール222に対する画像データの書き
込み/読み出しを制御する。また、パラレルバス220
に接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM
232はシステム・コントローラー231のワークエリ
アとして使用され、ROM233はシステム・コントロ
ーラー231のブートプログラムなどを記憶している。
【0099】操作パネル234は、画像処理装置がおこ
なうべき処理を入力する。たとえば、処理の種類(複
写、ファクシミリ送信、画像読込、プリントなど)およ
び処理の枚数などを入力する。これにより、画像データ
制御情報の入力をおこなうことができる。
【0100】つぎに、読み取った画像データにはメモリ
ー・モジュール222に蓄積して再利用するジョブと、
メモリー・モジュール222に蓄積しないジョブとがあ
り、それぞれの場合について説明する。メモリー・モジ
ュール222に蓄積する例としては、1枚の原稿につい
て複数枚を複写する場合に、読取ユニット201を1回
だけ動作させ、読取ユニット201により読み取った画
像データをメモリー・モジュール222に蓄積し、蓄積
された画像データを複数回読み出すという方法がある。
【0101】メモリー・モジュール222を使わない例
としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合に、読み
取り画像データをそのまま再生すればよいので、画像メ
モリー・アクセス制御部221によるメモリー・モジュ
ール222へのアクセスをおこなう必要はない。
【0102】まず、メモリー・モジュール222を使わ
ない場合、画像処理プロセッサー204から画像データ
制御部203へ転送されたデータは、再度画像データ制
御部203から画像処理プロセッサー204へ戻され
る。画像処理プロセッサー204においては、センサー
・ボード・ユニット202におけるCCDによる輝度デ
ータを面積階調に変換するための画質処理をおこなう。
【0103】画質処理後の画像データは画像処理プロセ
ッサー204からビデオ・データ制御部205に転送さ
れる。面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に
関する後処理およびドットを再現するためのパルス制御
をおこない、その後、作像ユニット206において転写
紙上に再生画像を形成する。
【0104】つぎに、メモリー・モジュール222に蓄
積し画像読み出し時に付加的な処理、たとえば画像方向
の回転、画像の合成などをおこなう場合の画像データの
流れについて説明する。画像処理プロセッサー204か
ら画像データ制御部203へ転送された画像データは、
画像データ制御部203からパラレルバス220を経由
して画像メモリー・アクセス制御部221に送られる。
【0105】ここでは、システム・コントローラー23
1の制御に基づいて画像データとメモリー・モジュール
222のアクセス制御、外部PC(パーソナル・コンピ
ュータ)223のプリント用データの展開、メモリー・
モジュール222の有効活用のための画像データの圧縮
/伸張をおこなう。
【0106】画像メモリー・アクセス制御部221へ送
られた画像データは、データ圧縮後メモリー・モジュー
ル222へ蓄積され、蓄積された画像データは必要に応
じて読み出される。読み出された画像データは伸張さ
れ、本来の画像データに戻し画像メモリー・アクセス制
御部221からパラレルバス220を経由して画像デー
タ制御部203へ戻される。
【0107】画像データ制御部203から画像処理プロ
セッサー204への転送後は画質処理、およびビデオ・
データ制御部205でのパルス制御をおこない、作像ユ
ニット206において転写紙上に再生画像を形成する。
【0108】画像データの流れにおいて、パラレルバス
220および画像データ制御部203でのバス制御によ
り、ディジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ
送信機能は読み取られた画像データを画像処理プロセッ
サー204にて画像処理を実施し、画像データ制御部2
03およびパラレルバス220を経由してファクシミリ
制御ユニット224へ転送する。ファクシミリ制御ユニ
ット224にて通信網へのデータ変換をおこない、公衆
回線(PN)225へファクシミリデータとして送信す
る。
【0109】一方、受信されたファクシミリデータは、
公衆回線(PN)225からの回線データをファクシミ
リ制御ユニット224にて画像データへ変換され、パラ
レルバス220および画像データ制御部203を経由し
て画像処理プロセッサー204へ転送される。この場
合、特別な画質処理はおこなわず、ビデオ・データ制御
部205においてドット再配置およびパルス制御をおこ
ない、作像ユニット206において転写紙上に再生画像
を形成する。
【0110】複数ジョブ、たとえば、コピー機能、ファ
クシミリ送受信機能、プリンター出力機能が並行に動作
する状況において、読取ユニット201、作像ユニット
206およびパラレルバス220の使用権のジョブへの
割り振りをシステム・コントローラー231およびプロ
セス・コントローラー211において制御する。
【0111】プロセス・コントローラー211は画像デ
ータの流れを制御し、システム・コントローラー231
はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理す
る。また、ディジタル複合機の機能選択は操作パネル
(操作部)234において選択入力し、コピー機能、フ
ァクシミリ機能などの処理内容を設定する。
【0112】システム・コントローラー231とプロセ
ス・コントローラー211は、パラレルバス220、画
像データ制御部203およびシリアルバス210を介し
て相互に通信をおこなう。具体的には、画像データ制御
部203内においてパラレルバス220とシリアルバス
210とのデータ・インターフェースのためのデータフ
ォーマット変換をおこなうことにより、システム・コン
トローラー231とプロセス・コントローラー211間
の通信をおこなう。
【0113】(画像処理ユニット103/画像処理プロ
セッサー204)つぎに、画像処理ユニット103を構
成する画像処理プロセッサー204における処理の概要
について説明する。図3は本実施の形態にかかる画像処
理装置の画像処理プロセッサー204の処理の概要を示
すブロック図である。
【0114】図3のブロック図において、画像処理プロ
セッサー204は、第1入力インターフェース(I/
F)301と、スキャナー画像処理部302と、第1出
力I/F303と、第2入力I/F304と、画質処理
部305と、第2出力I/F306と、統括制御部30
7を含む構成となっている。
【0115】上記構成において、読み取られた画像デー
タ(第1入力データ)はセンサー・ボード・ユニット2
02、画像データ制御部203を介して画像処理プロセ
ッサー204の第1入力インターフェース(I/F)3
01からスキャナー画像処理部302へ伝達される。
【0116】スキャナー画像処理部302は、読み取ら
れた画像データの劣化を補正することを目的とした画像
処理を実行する。具体的には、シェーディング補正、ス
キャナーγ補正、MTF補正などをおこなう。補正処理
ではないが、拡大/縮小の変倍処理もおこなうことがで
きる。読み取り画像データの補正処理が終了すると、第
1出力インターフェース(I/F)303を介して画像
データ制御部203へ画像データを転送する。
【0117】転写紙への出力の際は、画像データ制御部
203からの画像データを第2入力I/F304より受
信し、画質処理部305において面積階調処理をおこな
う。画質処理後の画像データは第2出力I/F306を
介してビデオ・データ制御部205または画像データ制
御部203へ出力される。
【0118】また、第1入力データと異なる画像処理の
ために読み取られた画像データ(第2入力データ)は、
センサー・ボード・ユニット202、画像データ制御部
203を介して画像処理プロセッサー204の第2入力
インターフェース(I/F)304から画質処理部30
5へ伝達される。
【0119】画質処理部305における面積階調処理
は、濃度変換処理、ディザ処理、誤差拡散処理などがあ
り、階調情報の面積近似を主な処理とする。一旦、スキ
ャナー画像処理部302により処理された画像データ
(第1入力データ)をメモリー・モジュール222に蓄
積しておけば、画質処理部305でつぎに面積階調処理
を実行することもでき、画質処理を変えることによって
種々の再生画像を確認することができる。
【0120】たとえば、再生画像の濃度を振って(変更
して)みたり、ディザマトリクスの線数を変更してみた
りすることにより、再生画像の雰囲気を容易に変更する
ことができる。この際、処理を変更するごとに画像を読
取ユニット201からの読み込みをやり直す必要はな
く、メモリー・モジュール222から蓄積された画像デ
ータを読み出すことにより、同一画像データに対して、
何度でも異なる処理を迅速に実施することができる。
【0121】また、スキャナー画像処理と階調処理をあ
わせて実施して、画像データ制御部203へ出力するこ
ともできる。このように処理内容は統括制御部307に
よってプログラマブルに変更することができる。
【0122】統括制御部307は、第1入力I/F30
1と第2入力I/F304から入力される第1入力デー
タ、第2入力データの入力処理、スキャナー画像処理部
302と画質処理部305における画像処理、第1出力
I/F303と第2出力I/F306からの画像データ
の出力をそれぞれ統括制御する(統括制御の詳細につい
ては後述する)。この統括制御部307はシリアルI/
F308を介して画像データ制御部203との間でデー
タおよび実行命令を送受信する。
【0123】(画像データ制御ユニット100/画像デ
ータ制御部203)つぎに、画像データ制御ユニット1
00を構成する画像データ制御部203における処理の
概要について説明する。図4は本実施の形態にかかる画
像処理装置の画像データ制御部203の処理の概要を示
すブロック図である。
【0124】図4のブロック図において、画像データ入
出力制御部401は、センサー・ボード・ユニット20
2からの画像データを入力(受信)し、画像処理プロセ
ッサー204に対して画像データを出力(送信)する。
すなわち、画像データ入出力制御部401は、画像読取
ユニット101と画像処理ユニット103(画像処理プ
ロセッサー204)とを接続するための構成部であり、
画像読取ユニット101により読み取られた画像データ
を画像処理ユニット103へ送信するためだけの専用の
入出力部であるといえる。
【0125】また、画像データ入力制御部402は、画
像処理プロセッサー204でスキャナー画像補正された
画像データを入力(受信)する。入力された画像データ
はパラレルバス220における転送効率を高めるため
に、データ圧縮部403においてデータ圧縮処理をおこ
なう。その後、データ変換部404を経由し、パラレル
データI/F405を介してパラレルバス220へ送出
される。
【0126】パラレルバス220からパラレルデータI
/F405を介して入力される画像データは、バス転送
のために圧縮されているため、データ変換部404を経
由してデータ伸張部406へ送られ、そこでデータ伸張
処理をおこなう。伸張された画像データは画像データ出
力制御部407において画像処理プロセッサー204へ
転送される。
【0127】また、画像データ制御部203は、パラレ
ルデータとシリアルデータの変換機能も備えている。シ
ステム・コントローラー231はパラレルバス220に
データを転送し、プロセス・コントローラー211はシ
リアルバス210にデータを転送する。画像データ制御
部203は2つのコントローラーの通信のためにデータ
変換をおこなう。
【0128】また、シリアルデータI/Fは、シリアル
バス210を介してプロセス・コントローラー211と
のデータのやり取りをする第1シリアルデータI/F4
08と、画像処理プロセッサー204とのデータのやり
取りに用いる第2シリアルデータI/F409を備え
る。画像処理プロセッサー204との間に独立に1系統
持つことにより、画像処理プロセッサー204とのイン
ターフェースを円滑化することができる。
【0129】コマンド制御部410は、入力された命令
にしたがって、上述した画像データ制御部203内の各
構成部および各インターフェースの動作を制御する。
【0130】(画像書込ユニット104/ビデオ・デー
タ制御部205)つぎに、画像書込ユニット104の一
部を構成するビデオ・データ制御部205における処理
の概要について説明する。図5は本実施の形態にかかる
画像処理装置のビデオ・データ制御部205の処理の概
要を示すブロック図である。
【0131】図5のブロック図において、ビデオ・デー
タ制御部205は、入力される画像データに対して、作
像ユニット206の特性に応じて、追加の処理をおこな
う。すなわち、エッジ平滑処理部501がエッジ平滑処
理によるドットの再配置処理をおこない、パルス制御部
502がドット形成のための画像信号のパルス制御をお
こない、上記の処理がおこなわれた画像データを作像ユ
ニット206へ出力する。
【0132】画像データの変換とは別に、パラレルデー
タとシリアルデータのフォーマット変換機能を備え、ビ
デオ・データ制御部205単体でもシステム・コントロ
ーラー231とプロセス・コントローラー211の通信
に対応することができる。すなわち、パラレルデータを
送受信するパラレルデータI/F503と、シリアルデ
ータを送受信するシリアルデータI/F504と、パラ
レルデータI/F503およびシリアルデータI/F5
04により受信されたデータを相互に変換するデータ変
換部505とを備えることにより、両データのフォーマ
ットを変換する。
【0133】(画像メモリー制御ユニット102/画像
メモリー・アクセス制御部221)つぎに、画像メモリ
ー制御ユニット102の一部を構成する画像メモリー・
アクセス制御部221における処理の概要について説明
する。図6は本実施の形態にかかる画像処理装置の画像
メモリー・アクセス制御部221の処理の概要を示すブ
ロック図である。
【0134】図6のブロック図において、画像メモリー
・アクセス制御部221は、パラレルバス220との画
像データのインターフェースを管理し、また、メモリー
・モジュール222への画像データのアクセス、すなわ
ち格納(書き込み)/読み出しを制御し、また、主に外
部のPC223から入力されるコードデータの画像デー
タへの展開を制御する。
【0135】そのために、画像メモリー・アクセス制御
部221は、パラレルデータI/F601と、システム
・コントローラーI/F602と、メモリー・アクセス
制御部603と、ラインバッファー604と、ビデオ制
御部605と、データ圧縮部606と、データ伸張部6
07と、データ変換部608と、を含む構成である。
【0136】ここで、パラレルデータI/F601は、
パラレルバス220との画像データのインターフェース
を管理する。また、メモリー・アクセス制御部603
は、メモリー・モジュール222への画像データのアク
セス、すなわち格納(書き込み)/読み出しを制御す
る。
【0137】また、入力されたコードデータは、ライン
バッファー604において、ローカル領域でのデータの
格納をおこなう。ラインバッファー604に格納された
コードデータは、システム・コントローラーI/F60
2を介して入力されたシステム・コントローラー231
からの展開処理命令に基づき、ビデオ制御部605にお
いて画像データに展開される。
【0138】展開された画像データもしくはパラレルデ
ータI/F601を介してパラレルバス220から入力
された画像データは、メモリー・モジュール222に格
納される。この場合、データ変換部608において格納
対象となる画像データを選択し、データ圧縮部606に
おいてメモリー使用効率を上げるためにデータ圧縮をお
こない、メモリー・アクセス制御部603にてメモリー
・モジュール222のアドレスを管理しながらメモリー
・モジュール222に画像データを格納(書き込み)す
る。
【0139】メモリー・モジュール222に格納(蓄
積)された画像データの読み出しは、メモリー・アクセ
ス制御部603において読み出し先アドレスを制御し、
読み出された画像データをデータ伸張部607において
伸張する。伸張された画像データをパラレルバス220
へ転送する場合、パラレルデータI/F601を介して
データ転送をおこなう。
【0140】(画像処理プロセッサー204の内部構
成)つぎに、画像処理プロセッサー204の内部構成に
ついて説明する。図7は、画像処理プロセッサー204
の内部構成を示すブロック図である。同図において、図
3を用いて概要を説明した共通の構成部には同一の符号
を付してある。
【0141】同図に示すように、第1入力I/F301
は、第1入力データの入力を制御する入力制御手段(入
力制御手段1)701と、一定データ量の画像を蓄積可
能なバッファー用の入力用メモリー(入力1用メモリ
ー)702を有している。同様に、第2入力I/F30
4は、第2入力データの入力を制御する入力制御手段
(入力制御手段2)703と、入力用メモリー(入力2
用メモリー)704を有している。
【0142】第1出力I/F303は、画像データの出
力(第1出力データ)を制御する出力制御手段(出力制
御手段1)705と、一定データ量の画像を蓄積可能な
バッファー用の出力用メモリー(出力1用メモリー)7
06を有している。同様に、第2出力I/F306は、
画像データの出力(第2出力データ)を制御する出力制
御手段(出力制御手段2)707と、出力用メモリー
(出力2用メモリー)708を有している。
【0143】前述したスキャナー画像処理部302、お
よび画質処理部305におけるそれぞれ異なる画像処理
の内容は、図7に示す演算処理部709によって実行さ
れる。演算処理部709は、第1入力レジスター(入力
1レジスター)710、第1出力レジスター(出力1レ
ジスター)711、第2入力レジスター(入力2レジス
ター)712、第2出力レジスター(出力2レジスタ
ー)713、演算器714を有している。
【0144】演算器714は、入力される異なる画像デ
ータ(第1入力データ、第2入力データ)に対して異な
る画像処理を処理可能に構成されている。
【0145】統括制御部307は、第1入力I/F30
1、第2入力I/F304、第1出力I/F303、第
2出力I/F306における2系統の画像データの入出
力制御、および、演算処理部709における画像処理に
かかる演算制御をおこなう。この統括制御部307は、
グローバルプロセッサー部715、統括制御のための制
御プログラムが格納されたプログラムメモリー部71
6、制御処理時のワークエリアとして用いられるデータ
メモリー部717を有している。
【0146】グローバルプロセッサー部715は、シリ
アルI/F308を介して第1、第2入力I/F30
1、304からの処理要求を監視し、要求に応じてプロ
グラムメモリー部716内の制御プログラムが対応する
処理フローを選択して演算器714の演算を制御する。
【0147】画像処理プロセッサー204に対する第1
入力データ(画像データ)は、第1入力I/F301に
入力される。入力制御手段701は、前段(画像データ
制御部203)からのライトコントロール信号のライト
指示により、入力用メモリー702に第1入力データ
(Data1)をアドレス(Address)指定と、
ライトコントロール信号(R/Wcntl)の制御で格
納する。
【0148】第1入力データをバッファー用としての一
旦入力用メモリー702に格納することで、外部の画像
データ制御部203からの画像データの入力速度と、画
像処理プロセッサー204内での画像データの転送速度
の速度差を吸収した速度変換が可能となる。また、2つ
の入力データを同時並行処理する場合に、一方の入力デ
ータをスキャナー画像処理部302で画像処理している
期間、他方の入力データの画像処理の待機が可能とな
る。
【0149】入力用メモリー702内に所定のデータ量
が格納された場合、入力制御手段701は、入力用メモ
リー702より所定の量の入力データを読み出し、スキ
ャナー画像処理部302の演算器に転送し、転送終了の
時点で、統括制御部307のグローバルプロセッサー部
715に対しての処理要求フラグを立てる。
【0150】入力用メモリー702に対するデータのリ
ードおよびライトのアクセス速度は、入力データの入力
速度の2倍以上の転送能力を有しており、リード制御と
ライト制御を時間的に分割しておこなうことで、入力デ
ータを入力用メモリー702に書き込むライト処理と、
入力用メモリー702から読み出し演算器内の入力レジ
スターへ転送するリード処理を同時におこなうことが可
能である。
【0151】この画像処理プロセッサー204は、第1
入力I/F301と第2入力I/F304の2つの入力
手段を有することにより、2系統の入力データの並列入
力を受け付けて演算処理部709への転送が実行可能と
なっている。
【0152】第1入力I/F301から出力された第1
入力データは、演算処理部709の第1入力レジスター
710に格納され、グローバルプロセッサー部715の
制御で、演算器714により所定の画像処理が施され、
その結果が第1出力レジスター711に格納される。
【0153】演算処理部709内でのデータ転送、演算
処理の内容は、すべてプログラムメモリー部716内に
格納された制御プログラムに基づき実行される。グロー
バルプロセッサー部715は、プログラムメモリー部7
16内の制御プログラムにしたがい、第1入力レジスタ
ー710、演算器714、演算器714内での演算処
理、第1出力レジスター711の制御処理を実行する。
【0154】この演算処理部709内においても、第1
入力データに対する第1入力レジスター710、第1出
力レジスター711と同一な構成が、第2入力データに
対する第2入力レジスター712と第2出力レジスター
713として設けられている。このように、第1入力デ
ータ、および第2入力データ用のレジスターを系統別に
設ける構成によって、2系統の入力データを単一の演算
器714で画像処理可能である。
【0155】上記説明では、第1、第2の入力I/F3
01、304、演算処理部709の第1、第2の入力レ
ジスター710、712、第1、第2の出力レジスター
711、713、第1、第2の出力I/F303、30
6を2系統設ける構成としたが、これらを2系統以上複
数系統分設けることにより、対応して複数系統の入力デ
ータを単一の演算器714で画像処理可能となる。
【0156】演算器714は、単一の構成であるため上
記2系統の入力データを完全に同一なタイミングで処理
することはできないが、各系統の入力データに対する画
像処理を時分割処理することで、複数系統の入力データ
を受け付けて同時並行による画像処理が可能である。
【0157】また、グローバルプロセッサー部715
は、第1入力I/F301、第2入力I/F304から
出力された画像データについて、演算処理部709の演
算器714への転送終了を示す処理要求フラグを監視す
る。グローバルプロセッサー部715は、第1入力I/
F301および第2入力I/F304双方からの処理要
求に応じて演算器714での画像処理を実行するが、処
理要求フラグの監視回数、頻度、時間、優先度などは、
プログラムメモリー部716の制御プログラムが対応す
る処理フローを選択して実行する。
【0158】演算処理部709の第1出力レジスター7
11に格納された画像処理後の第1出力データ(Dat
a1)は、グローバルプロセッサー部715からの指示
により第1出力I/F303の出力制御手段705が出
力用メモリー706に格納する。
【0159】出力用メモリー706に出力データが格納
された場合、出力制御手段705の制御で、出力用メモ
リー706内のデータをアドレス(Address)指
定と、リードコントロール信号(R/Wcntl)の制
御で読み出し、後段(画像データ制御部203)への出
力データとして、ライト制御信号に同期して出力する。
【0160】また、この画像処理プロセッサー204
は、上記した第1出力I/F303と第2出力I/F3
06の2つの出力手段を有するため、演算器714の画
像処理結果である2系統の出力データの並列出力を受け
付けて画像データ制御部203に出力が可能である。
【0161】つぎに、第1入力I/F301および第2
入力I/F304に設けられる入力制御手段701、7
03の構成を説明する。図8は、一方の入力制御手段7
01の内部構成を示すブロック図である。他方の入力制
御手段703については同様の構成であるため説明を省
略する。
【0162】入力制御手段701は、アドレス・データ
制御部805により、前段の入力手段からの第1入力デ
ータを入力用メモリー702にライト蓄積する。この際
に、そのライトしたデータ量に対応してライト済WOR
D数レジスター801の値を更新する。
【0163】ライト済WORD数レジスター801の値
が、演算処理部709へ転送可能なデータ量を示すリー
ドWORD数レジスター802の値に達した時点で、入
力用メモリー702から演算処理部709へのリード転
送が可能となる。
【0164】そして、グローバルプロセッサー部715
は、入力制御手段701内のリード転送GOフラグ部8
03に任意の値を書き込むことで、入力用メモリー70
2から演算処理部709へ、リードWORD数レジスタ
ー802の値のデータ量分、入力データの転送がおこな
われ、終了後に転送達成フラグ部804に所定のフラグ
を書き込む。
【0165】グローバルプロセッサー部715は、転送
達成フラグ部804のフラグ状態を監視しており、転送
達成時の所定のフラグに応じて演算処理部709での画
像処理を開始制御する。
【0166】グローバルプロセッサー部715が実行す
る入力制御手段701内のリード転送GOフラグ部80
3、および転送達成フラグ部804に対する各フラグの
フラグ書き込み回数、頻度、優先度、時間の制御、およ
び、転送達成フラグ部804にフラグ書き込み後におけ
る演算処理部709での画像処理制御は、プログラムメ
モリー部716内の処理フローに基づく。
【0167】そして、この実施形態では、第1、第2の
入力I/F301、304、第1、第2の出力I/F3
03、306が2系統以上複数系統有し、演算処理部7
09で同時に2系統以上の入力データを処理可能な構成
であるため、複数の入力データの処理要求を受け付けて
並列処理が可能である。
【0168】(SIMD型プロセッサーの構成)図9
は、演算処理部709として用いることができるSIM
D型プロセッサーの概略構成を示す説明図である。SI
MD(Single Instruction str
eam Multiple Data stream)
は複数のデータに対し、単一の命令を並列に実行させる
もので、複数のPE(プロセッサー・エレメント)より
構成される。
【0169】それぞれのPEはデータを格納するレジス
ター(Reg)901、他のPEのレジスターをアクセ
スするためのマルチプレクサー(MUX)902、バレ
ルシフター(Shift Expand)903、論理
演算器(ALU)904、論理結果を格納するアキュム
レーター(A)905、アキュムレーター905の内容
を一時的に退避させるテンポラリー・レジスター(F)
906から構成される。
【0170】各レジスター901は、アドレスバスおよ
びデータバス(リード線およびワード線)に接続されて
おり、処理を規定する命令コード、処理の対象となるデ
ータを格納する。レジスター901の内容は論理演算器
904に入力され、演算処理結果はアキュムレーター9
05に格納される。結果をPE外部に取り出すために、
テンポラリー・レジスター906に一旦退避させる。テ
ンポラリー・レジスター906の内容を取り出すことに
より、対象データに対する処理結果が得られる。
【0171】命令コードは各PEに同一内容で与え、処
理の対象データをPEごとに異なる状態で与え、隣接P
Eのレジスター901の内容をマルチプレクサー902
において参照することで、演算結果は並列処理され、各
アキュムレーター905に出力される。
【0172】たとえば、画像データ1ラインの内容を各
画素ごとにPEに配置し、同一の命令コードで演算処理
させれば、1画素ずつ逐次処理するよりも短時間で1ラ
イン分の処理結果が得られる。特に、空間フィルター処
理、シェーディング補正処理はPEごとの命令コードは
演算式そのもので、PEすべてに共通に処理を実施する
ことができる。
【0173】(画像処理プロセッサー204の画像処理
の内容)つぎに、画像処理プロセッサー204の演算処
理部709が実行する画像処理の例を説明する。図10
は、空間フィルターの一例を示す説明図である。MTF
補正機能は空間フィルターの構成により実現する。
【0174】図10において、二次元の空間フィルター
が、A〜Yまでのフィルター係数をともなって構成され
る場合に、入力画像データに関しては、すべての画像に
同一の演算処理でフィルター処理を実施している。たと
えば、入力画像データ(i行、j列)を中心にして空間
フィルター処理をおこなう場合、それぞれi行、j列の
画像に対し、対応する係数との演算処理理をおこなう。
(i,j)の画素は係数値Mとの演算を、(i,j+
1)の画素は係数値Nとの演算をそれぞれおこない、フ
ィルターマトリクス内の計算結果が、注目画素(i,
j)の処理結果として出力される。
【0175】注目画素が(i,j+1)の場合、(i,
j+1)の画素は係数値Nとの演算をおこない、(i,
j+2)の画素は係数値Oとの演算をおこない、フィル
ターマトリクス内の計算結果が、注目画素(i,j+
1)の処理結果として出力される。
【0176】入力画像データが異なり、処理のためのパ
ラメーターが共通な処理となっている。この空間フィル
ター処理において、係数値A〜Yの値は固定ではなく、
入力画像の特性、所望の画像品質に応じて値は任意に変
更できる。また変更できないと画像処理機能の柔軟性が
確保できなくなる場合がある。
【0177】演算処理部709での実施は、係数値をプ
ロセス・コントローラー211よりダウンロードし、読
み取りユニットの構成が変更になり、読み取り画像劣化
の特性が変更になっても、ロードするデータの内容を変
更することでシステムの変更に対応できる。
【0178】図11は、演算処理部709での画像処理
の例としてシェーディング補正の概略を示す説明図であ
る。また、図12は、シェーディング・データの概略を
示す説明図である。シェーディング補正は照明系の照度
分布に基づく反射光特性の不均一性を補正するもので、
原稿の読み取りに先立ち濃度が均一な基準白板を読み取
り、シェーディング補正のための基準データを生成し、
このシェーディング・データに基づき、読み取り画像の
読み取り位置に依存する反射分布の正規化をおこなう。
【0179】図12に示すように、シェーディング・デ
ータは、原稿読み取り位置nに依存して反射分布が異な
る。原稿読み取り位置の端部では均一濃度の白板が暗く
読まれる。Snは読み取り位置nでの白板読み取り信号
レベルを示しており、Snが大きいほど明るく読まれた
ことを示している。
【0180】シェーディング補正は、位置に依存するデ
ータに関して、同一内容の処理を各読み取り画像データ
に対し実施することでランプの光量分布ムラを補正す
る。図11に示すSデータは、図12に示す白板読み取
りによって生成されたシェーディング・データである。
また、図11に示すDデータは、各読み取りラインの読
み取り画像データである。また、nは読み取り位置を示
す。
【0181】Cデータは、Dデータのシェーディング補
正後のデータであり、
【0182】Cn=A*(Dn/Sn)
【0183】で正規化される。ここで、Aは正規化係数
である。
【0184】演算処理部709においては、Sデータを
ローカル・メモリーに格納し、入力されたDデータに対
し対応するDn、Sn間で補正演算をおこなう。
【0185】(演算処理部709の同時並行処理)つぎ
に、演算処理部709に対する2系統の入力データの並
行処理について説明する。この演算処理部709におけ
る画像処理は、前述したグローバルプロセッサー部71
5がプログラムメモリー部716に格納された制御プロ
グラムに基づき実行するものであり、グローバルプロセ
ッサー部715が実行する制御処理を例に説明する。
【0186】以下に説明する演算処理部709の演算器
714は、複数系統の入力を同時に受け付け、および処
理可能な前記SIMD型プロセッサーなどを用いた構成
ではなく、入力データを順次処理する順次処理型プロセ
ッサーを用いた例で説明する。ここで、第1入力データ
と、第2入力データに対する画像処理の処理要求は異な
り、単一の演算器714は、この異なる各処理要求に対
応した画像処理の演算をおこなう。
【0187】(2系統入力の順次処理)図13は、本実
施の形態にかかる画像処理装置の画像データのデータフ
ローの別の一例を示す説明図であり、入力順に順次処理
する処理内容を示すフローチャートである。グローバル
プロセッサー部715は、図13に示す処理内容で第1
入力I/F301、第2入力I/F304に設けられた
入力制御手段701、703の転送達成フラグ部804
の転送達成フラグの監視、演算器714での画像演算処
理、リード転送GOフラグ部803のトリガを制御す
る。
【0188】図13のフローチャートにおいて、グロー
バルプロセッサー部715は、第1入力データと第2入
力データの入力を交互に受け付ける。はじめに、第1入
力I/F301の入力制御手段701に対する入力デー
タの転送達成フラグ部804の確認をおこなう(ステッ
プS1301)。確認の結果、転送達成フラグが書き込
まれていれば(ステップS1301:Yes)、演算器
714にて第1入力データに対応した所定の画像処理の
演算を実行(入力1画像処理フロー実行)させる(ステ
ップS1302)。この演算は、プログラムメモリー部
716の制御プログラムに記載された該当する処理手順
(サブルーチン)に基づいて制御される。
【0189】そして、演算器714での演算終了後、次
の第1入力データの入力のためにリード転送GOフラグ
部803にトリガを立てる(ステップS1303)。ま
た、ステップS1301で転送達成フラグが立っていな
い場合においても(ステップS1301:No)、同様
にリード転送GOフラグ部803のトリガを立てる(ス
テップS1303)。
【0190】つぎに、グローバルプロセッサー部715
は、入力制御手段703に対する第2入力データの転送
達成フラグの確認をおこなう(ステップS1304)。
確認の結果、転送達成であれば(ステップS1304:
Yes)、演算器714にて第2入力データに対応した
画像処理の演算を実行(入力2画像処理フロー実行)さ
せる(ステップS1305)。
【0191】そして、演算器714での演算終了後、次
の第2入力データの入力のためにリード転送GOフラグ
部803のトリガを立てる(ステップS1306)。ま
た、ステップS1304で転送達成フラグが立っていな
い場合においても(ステップS1304:No)、同様
に、リード転送GOフラグ部803のトリガを立てる
(ステップS1306)。この後ステップS1301に
復帰する。
【0192】上記の処理を繰り返すことにより、第1、
第2の2つの入力データに対して、単一の演算器714
で異なる画像処理の演算を施すことが可能となる。そし
て、上記の処理によれば、グローバルプロセッサー部7
15は、第1、第2入力データの処理要求をいずれも同
一の比率(同一の優先度)で入力順に受け付けて画像処
理させる。これにより、第1入力データ、第2入力デー
タの入力速度に応じて入力速度が速い入力データを先に
受け付けて画像処理できるようになる。
【0193】(2系統入力の優先順処理)図14は、本
実施の形態にかかる画像処理装置の画像データのデータ
フローの別の一例を示す説明図であり、入力に優先度を
設定した処理内容を示すフローチャートである。同図に
おける優先度は、第1入力I/F301側の優先度の方
を高く設定したものである。この優先度の設定、および
演算器714での演算処理は、プログラムメモリー部7
16の制御プログラムに記載された該当する処理手順
(サブルーチン)によって制御される。
【0194】図14のフローチャートにおいて、グロー
バルプロセッサー部715は、第1入力I/F301の
入力制御手段701に入力された第1入力データの転送
達成フラグ部804のフラグ確認をおこなう(ステップ
S1401)。確認の結果、転送達成フラグが書き込ま
れていれば(ステップS1401:Yes)、演算器7
14にて第1入力データに対して所定の画像処理にした
がった演算(入力1画像処理フロー実行)をおこなう
(ステップS1402)。
【0195】そして、演算器714での演算終了後、次
の第1入力データの入力のために、入力制御手段701
のリード転送GOフラグ部803にトリガを立てる(ス
テップS1403)。この後、ステップS1401に復
帰する。
【0196】ステップS1401にて、第1入力データ
の転送達成フラグが立っていない場合には(ステップS
1401:No)、入力制御手段701のリード転送G
Oフラグ部803にトリガを立てて(ステップS140
4)、つぎに、グローバルプロセッサー部715は、第
2入力I/F304の入力制御手段703に入力された
第2入力データの転送達成フラグ部804のフラグ確認
をおこなう(ステップS1405)。
【0197】確認の結果、転送達成フラグが書き込まれ
ていれば(ステップS1405:Yes)、演算器71
4にて第2入力データに対し所定の画像処理にしたがっ
た演算(入力2画像処理フロー実行)をおこなう(ステ
ップS1406)。演算器714での演算終了後、次の
第2入力データの入力のために、入力制御手段703の
リード転送GOフラグ部803にトリガを立てる(ステ
ップS1407)。この後ステップS1401に復帰す
る。
【0198】一方、ステップS1405において、確認
の結果、転送達成フラグが書き込まれていなければ(ス
テップS1405:No)、次の第2入力データの入力
のために、入力制御手段703のリード転送GOフラグ
部803にトリガを立てて(ステップS1408)、こ
の後ステップS1401に復帰する。
【0199】上記処理を繰り返すことにより、第1、第
2入力データに対して、単一の演算器714で異なる画
像処理の演算を施すことが可能となる。また、上記処理
によれば、グローバルプロセッサー部715は、第1、
第2入力データの処理要求の受け付けについて、常に第
1入力データの入力の受け付けを優先させることができ
る。第2入力データについては、第1入力データがない
場合、あるいは第1入力データの処理終了後に受け付け
る。したがって、第1入力データ側の画像処理を優先し
て実行できるようになる。
【0200】上記の説明では、第1入力データ側の画像
処理を優先させる処理について説明したが、操作設定な
どにより、第2入力データ側の画像処理を優先させるこ
ともできる。この際、プログラムメモリー部716の制
御プログラムに記載された該当する処理手順(サブルー
チン)を起動、あるいは設定変更すればよい。
【0201】(2系統入力の優先順位選択型処理)図1
5は、本実施の形態にかかる画像処理装置の画像データ
のデータフローの別の一例を示す説明図であり、入力の
優先度を選択可能な処理内容を示すフローチャートおよ
びブロック図である。同図における優先度は、優先順位
切り替え部1511の選択設定により第1入力I/F3
01、あるいは第2入力I/F304のいずれか一方の
優先度を高く設定できる。グローバルプロセッサー部7
15は、図15に示すように、プログラムメモリー部7
16に格納された制御プログラムに基づき、入力制御手
段701、703の転送達成フラグ部804、およびリ
ード転送GOフラグ部803のトリガをそれぞれ監視
し、演算器714での演算処理を実行させる。
【0202】グローバルプロセッサー部715は、上記
処理に加えて、優先順位切り替え部1511に対して優
先順位切り替え信号を制御出力する。これらの監視、優
先度選択、および演算器714での演算処理は、プログ
ラムメモリー部716の制御プログラムに記載された該
当する処理手順(サブルーチン)によって制御される。
【0203】優先順位切り替え部1511は、グローバ
ルプロセッサー部715外部のデータRAMもしくはレ
ジスターで構成することができ、グロバールプロセッサ
ー部715からの優先順位切り替え信号によりデータリ
ード/ライトが可能な構成である。
【0204】加えて、優先順位切り替え部1511は、
外部からのリード/ライトが可能であり、装置外部から
の優先順位の切り替え設定も可能である。図示の例で
は、優先順位切り替え部1511が第1入力データ、第
2入力データそれぞれに対応した第1レジスター151
2、第2レジスター1513を有し、優先順位切り替え
信号により、優先順位が高い一方のレジスターをON、
同時に優先順位が低い他方のレジスターをOFFに変更
可能である。
【0205】図15のフローチャートにおいて、グロー
バルプロセッサー部715は、第1入力I/F301の
入力制御手段701に入力された第1入力データの転送
達成フラグ部804のフラグ確認をおこなう(ステップ
S1501)。確認の結果、転送達成フラグが書き込ま
れていれば(ステップS1501:Yes)、演算器7
14にて第1入力データに対して所定の画像処理にした
がった演算をおこなう(ステップS1502)。
【0206】そして、演算器714での演算終了後、次
の第1入力データの入力のために、入力制御手段701
のリード転送GOフラグ部803にトリガを立てる(ス
テップS1503)。一方、ステップS1501でのフ
ラグ確認の結果、転送達成フラグが書き込まれていなけ
れば(ステップS1501:No)、次の第1入力デー
タの入力のために、入力制御手段701のリード転送G
Oフラグ部803にトリガを立てた(ステップS150
5)後、第2入力を受け付けるべく、ステップS150
6に移行する。
【0207】つぎに、ステップS1503の実行後、優
先順位設定の確認をおこなう(ステップS1504)。
グローバルプロセッサー部715は、優先順位切り替え
部1511の第1レジスター1512の優先順位がON
の場合は(ステップS1504:ON)、つぎに、第1
入力データの入力を優先して受け付ける。この場合、ス
テップS1501に復帰して第1入力データの入力を受
け付けるべく、入力制御手段701の転送達成フラグ部
804のフラグ確認に移行する。
【0208】ステップS1504にて優先順位切り替え
部1511の第1レジスター1512の優先順位がOF
Fの場合は(ステップS1504:OFF)、つぎに、
第2入力データの入力を優先して受け付ける。この場
合、第2入力データの入力を受け付けるべく、入力制御
手段703の転送達成フラグ部804のフラグ確認を実
行する(ステップS1506)。
【0209】ステップS1506の処理で転送達成フラ
グが立っていない場合には(ステップS1506:N
o)、第2の入力データの入力のために、入力制御手段
703のリード転送GOフラグ部803にトリガを立て
た(ステップS1510)後、ステップS1501に復
帰して第1入力データの受け付けに移行する。
【0210】このステップS1506で転送達成フラグ
部804の転送達成フラグが立っていれば(ステップS
1506:Yes)、演算器714にて第2入力データ
に対して所定の画像処理にしたがった演算をおこなう
(ステップS1507)。つぎに、第2の入力データの
入力のために、入力制御手段703のリード転送GOフ
ラグ部803にトリガを立てる(ステップS150
8)。
【0211】つぎに、ステップS1508の実行後、優
先順位設定の確認をおこなう(ステップS1509)。
グローバルプロセッサー部715は、優先順位切り替え
部1511の第2レジスター1513の優先順位がON
の場合は(ステップS1509:ON)、つぎに、第2
入力データの入力を優先して受け付ける。
【0212】この場合、ステップS1506に移行して
第2入力データの入力を受け付けるべく、入力制御手段
703の転送達成フラグ部804のフラグ確認を実行す
る。ステップS1509にて優先順位がOFFの場合は
(ステップS1509:OFF)、ステップS1501
に復帰して第1入力データの受け付けに移行する。
【0213】上記処理を繰り返すことにより、第1、第
2入力データに対して、単一の演算器714で異なる画
像処理の演算を施すことが可能となる。また、上記処理
によれば、グローバルプロセッサー部715は、第1、
第2入力データの処理要求の受け付けについて、双方の
優先度を変更設定することができ、一方の入力データの
入力の受け付けを優先させた際に、他方の入力データに
ついては、一方の入力データがない場合、あるいは一方
の入力データの処理終了後に受け付ける。したがって、
設定変更によって、所望する入力データ側の画像処理を
優先して実行できるようになる。
【0214】優先度の変更は、所望する任意の時期にお
こなうことができ、いずれの時期であっても設定変更後
の優先度に基づき、優先度が高い側の入力データの入力
を優先して受け付け、画像処理できるようになる。
【0215】(優先順位切り替え設定生成部1601)
つぎに、前記優先順位切り替え部1511の優先度変更
の具体的構成について説明する。図16は、本実施の形
態にかかる画像処理装置の画像データのデータフローの
別の一例を示す説明図であり、優先順位切り替え設定に
かかる処理の概要を示すフローチャートおよびブロック
図である。図16に示す各処理内容は図15と同一であ
り各処理の説明は同一の符号を附して省略する。
【0216】優先順位切り替え部1511における優先
度を設定するための優先順位切り替え信号は、優先順位
切り替え設定生成部1601によって設定生成される。
この優先順位切り替え設定生成部1601は、グローバ
ルプロセッサー部715の制御、およびプログラムメモ
リー部716の処理手順(サブルーチン)の実行順を選
択する。
【0217】優先順位切り替え設定生成部1601は、
設定した時間周期をカウント可能なタイマ部1602を
有する。このタイマ部1602は、周期カウント部16
03による時間単位の周期カウンタ値を優先順位設定選
択部1604へ逐次転送するよう構成されている。
【0218】優先順位設定選択部1604は、第1、第
2の入力データに対する処理時間をそれぞれ設定し、一
定時間周期をこれら第1、第2の入力データの処理時間
の合計とすることにより、一定時間周期内において第
1、第2の入力データに対する入力処理時間を所定比に
分割する。そして、優先順位設定選択部1604は、周
期カウント値をもとに、前述した優先順位切り替え信号
【0219】 (一方の入力データの優先期間)/(一定時間周期)
【0220】に相当する期間ずつ選択的に発生すること
により、優先順位切り替え部1511の第1レジスター
1512、第2レジスター1513をそれぞれON/O
FF状態に設定する。
【0221】図17は、優先順位切り替え設定生成部1
601が生成出力する優先順位切り替え設定信号のタイ
ミングチャートである。図示の例は、一定時間周期を1
00%としたとき、第1入力データ(入力1)の優先処
理時間を70%とし、第2入力データ(入力2)の優先
処理時間を30%に設定したものである。タイマ部16
02の周期カウント部1603において0〜99までの
周期で周期カウント値を生成するものとする。
【0222】この場合、優先順位設定選択部1604
は、周期カウント値を基に、第1入力データの優先順位
切り替え設定信号[0]については、カウント値0〜69
までアクティブ(H)となり、その後70〜99まで非
アクティブ(L)となる出力を得る。一方、第2入力デ
ータの優先順位切り替え設定信号[1]は、第1入力デ
ータに対する反転状態、すなわち、カウント値が0〜6
9までを非アクティブ(L)とし、その後の70〜99
までをアクティブ(H)となる出力を得る。
【0223】このように、優先順位切り替え設定生成部
1601で生成、出力された優先順位切り替え設定信号
[1:0]は、優先順位切り替え部1511のデコード部
(不図示)でデコードされ、第1レジスター1512、
第2レジスター1513をON/OFFいずれかに切り
替える。
【0224】上記の例では、第1入力データの優先期間
(入力1優先期間)が70%、第2入力データの優先期
間(入力2優先期間)が30%であり、グローバルプロ
セッサー部715は、この比率に基づき、第1入力デー
タに対する入力受け付け、および画像処理を優先させる
ことができる。上記説明した比率設定は、優先順位設定
選択部1604によって任意に設定することができる。
【0225】なお、上記の優先期間の比率設定に基づ
く、第1、第2の入力データに対する優先度は、第1入
力I/F301、第2入力I/F304における各入力
データの入力受け付け期間に相当する。これに限らず、
演算処理部709が第1入力レジスター710、第2入
力レジスター712を有し、各入力データをバッファー
する構成であるため、演算器714における2系統の入
力データに対する異なる画像処理の演算処理を並行動作
させるための期間にも相当する。
【0226】つぎに、図18は、優先順位切り替え部1
511の他の構成例を示す図である。優先順位切り替え
部1511に設けられるデコード部1801は、優先順
位切り替え設定生成部1601から出力される優先順位
切り替え設定信号[1:0]をデコードし、第1のメモリ
ー1802、第2のメモリー1803のうち、優先期間
に対応してアクティブ(H)な期間中は、該当するいず
れか一方のメモリー1802,1803側にスイッチを
切り替え状態のまま保持することにより、ON状態にさ
せる構成にする。
【0227】この際、OFF状態の一方のメモリーは、
非アクティブ状態(L)を書き込むに限らず、スイッチ
OFFによりON状態を解消する(保持データを消失さ
せる)構成としてもよい。このように、デコード部18
01によるスイッチ動作で各メモリー1802,180
3に優先期間に対応したON/OFF状態を切り替える
構成にもできる。
【0228】デコード部1801は、上記の一定時間周
期の間、必ずいずれか一方のメモリー1802,180
3にスイッチが切り替えられた状態を保持している構成
である。したがって、この優先順位切り替え部1511
は、優先期間をスイッチの切り替え期間に一致して用い
る。
【0229】また、優先順位切り替え部1511は、あ
らかじめの設定によって、デコード部1801のスイッ
チをニュートラル状態に保持する構成としてもよい。こ
のニュートラル状態とは、スイッチが第1、第2のメモ
リー1802,1803のいずれにも切り替えられてい
ない中間位置(図中点線状態)を示す。
【0230】第1、第2のメモリー1802,1803
は、このニュートラル状態時には優先期間が初期状態
(デフォルト設定)となるよう設定しておく。これによ
り、スイッチがニュートラル時には、第1入力データと
第2入力データの優先期間が同一、すなわち、いずれも
一定時間周期を100%として50%ずつの優先期間に
設定することができる。同状態によれば、入力データに
優先順がなく、入力順に受け付け画像処理する構成であ
る図13に記載した一連の処理を実行できるようにな
る。
【0231】つぎに、図19は、優先順位切り替え設定
生成部1601の他の構成例を示すブロック図である。
この図に示す優先順位切り替え設定生成部1601は、
第1入力データ、および第2入力データの入力回数に基
づき優先順を設定し、優先順に対応した優先期間を有す
る優先順位切り替え設定信号を優先順位切り替え部15
11に出力する構成である。
【0232】優先順位切り替え設定生成部1601に
は、第1のカウンタ1901、第2のカウンタ190
2、優先順位演算部1903を設ける。第1のカウンタ
1901は、第1入力I/F301に対する第1入力デ
ータの入力回数をカウントする。第2のカウンタ190
2は、第2入力I/F304に対する第2入力データの
入力回数をカウントする。
【0233】優先順位演算部1903は、これら第1の
カウンタ1901,第2のカウンタ1902のカウント
値に基づき過去の第1入力データ、第2入力データの入
力頻度を元に優先度を演算し、対応する優先期間を含む
優先順位切り替え設定信号を優先順位切り替え部151
1に出力する。
【0234】優先順位演算部1903における演算内容
は、
【0235】 第1入力データの優先度=(第1入力データの入力回数)/[(第1入力デー タの入力回数)+(第2入力データの入力回数)]×100…(演算式1)
【0236】 第2入力データの優先度=(第2入力データの入力回数)/[(第1入力デー タの入力回数)+(第2入力データの入力回数)]×100…(演算式2)
【0237】によりそれぞれ求める。
【0238】上記演算により、過去の第1入力データ、
第2入力データを合計した入力回数と、この合計の入力
回数に対する第1入力データ、第2入力データそれぞれ
の入力回数の割合(%)を得ることができ、この割合に
基づき各系統別の優先期間をそれぞれ設定することがで
きる。このように、過去の系統別の入力回数に基づく優
先度を設定することにより、実際の使用状態に適応した
優先度を設定できるようになる。
【0239】つぎに、図20は、本実施の形態にかかる
画像処理装置の画像データのデータフローの別の一例を
示す説明図であり、優先順位切り替え設定生成部160
1の他の構成例を示すフローチャートおよびブロック図
である。この図に示す優先順位切り替え設定生成部16
01には、複数の各系統の入力の使用頻度を測定可能な
使用頻度測定部2001を有する。使用頻度測定部20
01には、各入力の画像処理フロー実行の情報が入力さ
れる。図示のように、第1入力データ、第2入力データ
の画像処理フロー(ステップS1502、ステップS1
507)が実行されるごとにアクティブが設定され、そ
の系統の入力の使用状態であることを検出する。
【0240】使用頻度測定部2001は、上記のアクテ
ィブが設定されるごとに、入力頻度を測定開始する。そ
の測定処理例を示す。ここで第1入力データ、第2入力
データ2の2系統の入力があるとする。
【0241】第1入力データの画像処理フロー(ステッ
プS1502)が実行された場合には、
【0242】第1入力データの入力回数度=(前回の第
1入力データの入力回数度×重み係数)+{1×(1−
重み係数)}
【0243】同様に、第2入力データの画像処理フロー
(ステップS1507)が実行された場合は、
【0244】第2入力データの入力回数度=(前回の第
2入力データの入力回数度×重み係数)+{1×(1−
重み係数)}
【0245】をそれぞれ演算実行する。
【0246】上記式の重み係数は、前回入力と今回入力
の、入力回数への反映度を重み付けできるものであり、
0〜1の範囲で任意の実数値を設定可能とする。重み係
数を大きくすることで、前回の入力に重みを付けること
となり、新しい入力に対する使用頻度への反映速度を遅
くすることなどが、可能となる。各系統の入力の入力回
数度が求められた後、使用頻度測定部2001は、第1
入力データの使用頻度、および第2入力データの使用頻
度を前述した演算式1,2に基づきそれぞれ求める。
【0247】これらの演算式1,2を実行することによ
り、図17に示す一定時間を100とした時間中の第1
入力データ、第2入力データの優先処理時間が測定され
たことになる。測定された、2つの優先処理時間はタイ
マ部1602に入力される。タイマ部1602は、前述
したように、周期カウント部1603で時間周期をカウ
ントし、その周期カウントからの時間周期カウンタ値を
タイマ部1602内の優先順位設定選択部1604へ転
送する。
【0248】優先順位設定選択部1604では、複数の
入力画像データに対する処理時間を設定することで、一
定時間周期を複数の入力画像データの処理時間合計と
し、一定時間周期内を複数の入力処理時間の比に分割す
る。優先順位設定選択部1604は、カウント値をもと
に、優先順位切り替え信号を優先順位切り替え部151
1に出力して、第1,第2レジスター1512,151
3をON/OFF状態に設定する。
【0249】図21は、図20に示した優先順位切り替
え設定生成部1601が生成出力する優先順位切り替え
設定信号のタイミングチャートである。ここで、第1入
力データの優先時間(入力1の優先処理時間)を第1入
力データの使用頻度(入力1の使用頻度)=Aとし、第
2入力データの優先時間(入力2の優先処理時間)を第
2入力データの使用頻度(入力2の使用頻度)=Bとす
る。タイマ部1602の周期カウント部1603は、0
〜99までの周期でカウント値を生成するものとする。
【0250】優先順位設定選択部1604は、周期カウ
ント値を基に、第1入力データの優先順位切り替え設定
信号は、カウント値0〜(A−1)までアクティブとな
り、その後、A〜(A+B)まで非アクティブとなる出
力を得る。もう一方の第2入力データの優先順位切り替
え設定信号は、カウンタ値が0〜(A−1)までを非ア
クティブとなり、その後、A〜(A+B)までをアクテ
ィブとなる出力を得る。
【0251】このように、優先順位切り替え設定生成部
1601で生成、出力された優先順位切り替え設定信号
[1:0]は、優先順位切り替え部1511のデコード
部1801(図18参照)にてデコードされ、第1レジ
スター1512、第2レジスター1513を第1入力デ
ータ(入力1)の使用頻度A、第2入力データ(入力
2)の使用頻度Bの比率に基づき、ON/OFFに切り
替える。これにより、グローバルプロセッサー部715
は、この比率に基づき、比率の高い系統側の画像データ
に対する入力受け付け、および画像処理を優先させるこ
とができ、かつ2系統の画像データに対する画像処理の
並行動作が実現できる。
【0252】本発明の画像処理装置における入力データ
は、たとえば、前述したように第1入力I/F301に
入力される第1入力データがスキャナー画像データであ
り、第2入力I/F304に入力される第2入力データ
が面積階調処理用のデータである。
【0253】本発明の画像処理装置は、複数ジョブ、た
とえば、コピー機能、ファクシミリ送受信機能、プリン
ター出力機能を並行に動作する状況において、一般的に
使用頻度が高いコピー機能使用時に入力される系統の優
先度を高く設定し、他のプリンター出力機能、ファクシ
ミリ送受信機能使用時に入力される系統の優先度を低く
設定することができるようになる。これにより、画像処
理装置の基本性能を低下させることなく、複数ジョブの
実行が可能となる。
【0254】上記説明した実施形態では、入力データが
第1入力データと第2入力データの2系統の構成につい
て説明したが、複数系統の入力とすることもできる。こ
の場合、複数の各系統にそれぞれ上記同様の入力I/F
を系統数分設け、演算処理部709には系統数分の入力
レジスター、出力レジスターを設ける。そして、優先順
位切り替え設定生成部1601は、各系統に対して優先
順位切り替え設定信号を生成出力する。
【0255】以上説明したように、本実施の形態にかか
る画像処理装置は、複数系統の各画像データに対する画
像処理に優先度を持たせたので、優先度順に画像処理を
実行させることができ、複数系統の画像データの同時入
力時における画像処理のパフォーマンスを向上させるこ
とができ、画像処理装置全体の処理効率の向上が可能と
なる。
【0256】また、本実施の形態にかかる画像処理装置
は、演算処理部に対する各系統の画像データをそれぞれ
メモリーに格納して優先度に応じた入力の受け付け、演
算処理を実行するので、画像データの入出力を円滑かつ
効率的におこなえ、メモリー制御の入出力デバイスへの
適応化が図れる。
【0257】また、優先度は、制御プログラムの処理手
順を変更することにより、容易に対応することができ
る。また、演算処理部の演算器は、順次実行型のプロセ
ッサーを用いて優先度に対応した処理順で並行処理する
ことができる。また、SIMD型プロセッサーを用いて
より高速な演算処理を実行することもできる。
【0258】本発明の画像処理装置は、画像読取ユニッ
トおよび/または画像データ制御ユニットおよび/また
は画像メモリー制御ユニットおよび/または画像処理ユ
ニットおよび/または画像書込ユニットおよび/または
ファクシミリ制御ユニットをそれぞれ独立のユニットと
して構成したので、MFP、単体スキャナー、単体プリ
ンターなど、データ処理系が似ている機器の作り分けを
容易におこなうことができ、低コストで多機能なシステ
ムを構築できる。
【0259】なお、本実施の形態で説明した画像処理方
法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・
コンピュータやワークステーションなどのコンピュータ
で実行することにより実現することができる。このプロ
グラムは、ハードディスク、フロッピー(登録商標)デ
ィスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュー
タで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータ
によって記録媒体から読み出されることによって実行さ
れる。またこのプログラムは、上記記録媒体を介して、
インターネットなどのネットワークを介して配布するこ
とができる。
【0260】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、異なる複数系統の画像データが個別に入
出力され各系統の画像データの入出力を制御する入出力
制御手段と、前記入力された系統別の画像データに対応
する所定の画像処理を実施する演算処理手段を備えた画
像処理装置において、前記演算処理手段は、前記系統の
数より少ない演算器と、該演算器での演算実行を制御し
前記複数の入出力制御手段の選択切替えをおこなう統括
制御手段とを備え、前記統括制御手段が、前記演算器に
演算を実行させる際に、前記各系統別に実施する画像処
理の優先度を自動的に設定変更し、該優先度に基づいて
前記入出力制御手段を選択し切替えるように制御するこ
とを特徴とするようにしたので、異なる複数系統の画像
データに対する画像処理を系統別の優先度を有して並列
実行可能であり、優先度に対応して画像処理の処理順を
変更でき、優先度に応じた画像処理を実行することが可
能な画像処理装置が得られるという効果を奏する。
【0261】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明において、前記入出力制御手段の各
系統にはそれぞれ、入力される画像データを一定量蓄積
可能な入力用メモリーと、前記演算器から出力される画
像処理後の画像データを一定量蓄積可能な出力用メモリ
ーと、前記入力用メモリー、および前記出力用メモリー
内の画像データの蓄積量を監視し、前記入力用メモリー
の画像データの蓄積量が所定量に達した場合に前記演算
器に対して画像データを出力し、前記演算器から出力さ
れる画像データが所定量に達した場合に画像データを外
部出力するデータ制御手段を備え、前記統括制御手段
が、前記各系統に設けられた入出力メモリーから前記演
算器に対する画像データの出力順を前記優先度に対応し
て変更制御自在としたので、画像処理前後に配置された
入力用メモリーおよび出力用メモリーを有効に活用して
各系統の画像データを格納するため、演算器での画像処
理の効率化を図ることが可能な画像処理装置が得られる
という効果を奏する。
【0262】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明において、前記統括制御手段は、前
記入出力制御手段における画像データの入出力制御、お
よび前記演算処理手段における画像データに対する画像
処理をそれぞれ実行制御するグローバルプロセッサー
と、前記グローバルプロセッサーによる実行制御のため
の制御プログラムを格納するプログラムメモリーを備
え、前記グローバルプロセッサーは、前記各系統別に入
出力制御手段での入出力の優先度および/または前記演
算処理手段での画像処理実行の優先度を、前記制御プロ
グラムの処理手順のプログラマブルな変更に基づき可変
自在としたので、異なる系統の入出力制御および演算処
理を優先度に応じたプログラマブルな変更により容易に
可変にすることが可能な画像処理装置が得られるという
効果を奏する。
【0263】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項3に記載の発明において、前記グローバルプロセッ
サーには、前記各系統の入出力制御手段に入力される画
像データに対する画像処理の実行順の優先度を設定保持
可能な優先順位切り替え手段を有し、該優先順位切り替
え手段に設定された優先度にしたがって、制御プログラ
ムの処理手順をプログラマブルに変更させるので、優先
度を系統別に設定保持して各系統の画像処理を円滑に実
行することが可能な画像処理装置が得られるという効果
を奏する。また、優先度の変更をプログラマブルに容易
に変更することが可能な画像処理装置が得られるという
効果を奏する。
【0264】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記
演算処理手段に設けられる演算器は、画像データの入力
順に各系統別の画像処理を順次実行する順次実行型のプ
ロセッサーとしたので、画像処理を実行する演算器が安
価な順次実行型のプロセッサーであっても、複数系統の
画像データを効率よく並列処理でき、低コスト化を図る
ことが可能な画像処理装置が得られるという効果を奏す
る。
【0265】また、請求項6に記載の発明によれば、請
求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記
演算処理手段に設けられる演算器は、SIMD型プロセ
ッサーとしたので、高速な演算により、画像処理の実行
速度の高速化を図ることが可能な画像処理装置が得られ
るという効果を奏する。
【0266】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項4に記載の発明において、前記優先順位切り替え手
段に設定される優先度を設定する優先順位切り替え設定
生成手段を備え、前記優先順位切り替え設定生成手段
は、各系統の優先度を時間的に切り替える優先期間を設
定して優先順位切り替え手段に送出し、前記優先順位切
り替え手段は、前記各系統に設定された優先期間に基づ
き、優先期間中に該当する系統に対する前記入出力制御
手段での画像データの入出力制御および/または前記演
算処理手段での画像処理実行を優先させるので、各系統
の優先度を時間的な優先期間の設定に基づき切り替える
ことができ、優先期間に該当するか否かの簡単な処理で
各系統別の画像処理を実行することが可能な画像処理装
置が得られるという効果を奏する。
【0267】また、請求項8に記載の発明によれば、請
求項7に記載の発明において、前記優先順位切り替え設
定生成手段は、一定周期のカウント値の時間情報を生成
する周期カウント手段と、前記周期カウント手段が出力
する一定周期のカウント値を前記各系統別に設定した優
先度に対応した優先期間をそれぞれ分割して設定出力す
る優先順位設定選択手段を備えたので、カウンタなどを
用いて各系統の優先期間を容易に分割設定できるように
なり、構成の簡素化を図ることが可能な画像処理装置が
得られるという効果を奏する。
【0268】また、請求項9に記載の発明によれば、請
求項7,8のいずれか一つに記載の発明において、前記
優先順位切り替え設定生成手段は、各系統の画像データ
の入力頻度に応じて各系統の優先期間をそれぞれ演算し
設定出力するので、各系統の画像データの入力頻度に基
づき、優先期間を自動設定できるようになり、各系統別
の画像処理の実際の使用頻度に適応した優先度を設定す
ることが可能な画像処理装置が得られるという効果を奏
する。
【0269】また、請求項10に記載の発明によれば、
請求項9に記載の発明において、前記使用頻度測定手段
は、各系統別に前回入力された画像データの入力回数に
対して所定の重み付けを設定して各系統の優先期間をそ
れぞれ演算し設定出力するので、各系統別に前回入力さ
れた画像データの入力回数に対して所定の重み付けを設
定して各系統の優先期間をそれぞれ設定出力することが
できるようになり、重み付けの設定により前回の入力に
重みを付けて新しい入力に対する使用頻度への反映速度
を遅くすることができるなど、使用状況に応じた優先度
の設定変更が可能な画像処理装置が得られるという効果
を奏する。
【0270】また、請求項11に記載の発明によれば、
請求項1〜10のいずれか一つに記載の発明において、
画像データを読み取る画像読取手段、画像メモリーを制
御して画像データの書き込み/読み出しをおこなう画像
メモリー制御手段および前記各手段間のデータのやり取
りを制御する画像データ制御手段を前記入出力制御手段
の入力手段に接続し、前記演算処理手段を、前記画像メ
モリー制御手段および/または画像データを転写紙など
に書き込む画像書込手段に接続し、前記演算処理手段
は、前記画像読取手段により読み取られた第1の画像デ
ータおよび前記画像メモリー制御手段により読み出され
た第2の画像データを受信し、該第1、第2の画像デー
タに対して前記優先度に基づく画像処理を実行し、前記
第1の画像データおよび/または前記第2の画像データ
および/または前記第3の画像データを前記画像メモリ
ー制御手段へおよび/または前記画像書込手段へ送信す
るので、2系統の異なる画像データに対する画像処理の
効率化が図れ、画像データの読み取り、書き込み/読み
出し、転写紙への書き込みを組み合わせた並列処理を円
滑に実行することが可能な画像処理装置が得られるとい
う効果を奏する。
【0271】また、請求項12に記載の発明によれば、
請求項1〜11のいずれか一つに記載の発明において、
前記統括制御手段が、前記演算器での各系統のうちの一
方の系統の処理が終了するまで待つことなく、両方の処
理を時分割で切り替えることで並列処理をするため、一
方の系統の処理が終了するまで待つことなく、両方の処
理を時分割で切り替えて並列的に処理することで、系統
別(たとえば複写機とファクシミリ)の優先度に応じて
画像処理の実行順を変更することができ、これによっ
て、異なる複数系統の画像データに対する画像処理を系
統別の優先度を有して並列実行可能であり、優先度に対
応して画像処理の処理順を変更でき、優先度に応じた画
像処理を実行することが可能な画像処理装置が得られる
という効果を奏する。
【0272】また、請求項13に記載の発明によれば、
請求項1〜12のいずれか一つに記載の発明において、
前記系統別の優先度について、過去の系統別入力回数に
基づいて変更するため、過去のデータに基づいてより効
率的な優先度の変更が可能となり、これによって、異な
る複数系統の画像データに対する画像処理を系統別の優
先度を有して並列実行可能であり、優先度に対応して画
像処理の処理順を変更でき、優先度に応じた画像処理を
実行することが可能な画像処理装置が得られるという効
果を奏する。
【0273】また、請求項14に記載の発明によれば、
異なる複数系統の画像データが個別に入出力され各系統
の画像データを制御する入出力制御手段を備え、前記入
力された系統別の画像データに対応する所定の画像処理
を実施する画像処理装置の画像処理方法において、前記
各系統別に実施する画像処理の優先度を自動的に設定変
更し、当該優先度に基づいて前記入出力制御手段を選択
し切替えるようにするので、各系統別の優先度に基づ
き、画像データの同時入力時であっても画像処理の実行
順を定めて画像処理の効率化を図れる、優先度の変更に
したがい画像処理の実行順を容易に変更することが可能
な画像処理方法が得られるという効果を奏する。
【0274】また、請求項15に記載の発明によれば、
請求項14に記載の発明において、前記画像処理の実行
順として、各系統の画像データの入力受け付け順および
/または各系統別の画像処理の実行順を含み、これらの
実行順を優先度に対応して変更制御自在としたので、設
定された優先度に基づき各系統の入力受け付け順と画像
処理の実行順を制御して画像処理パフォーマンスの最適
化を図ることが可能な画像処理方法が得られるという効
果を奏する。
【0275】また、請求項16に記載の発明によれば、
請求項14,15のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記画像処理は、画像データの入力順に各系統別の
画像処理を順次実行する順次実行型の単一の演算器によ
り実行されるものであり、前記設定された優先度にした
がい、前記演算器に対する各系統の画像データの入力制
御および/または画像処理の演算を順次実行させる工程
を含むので、順次実行型の単一の演算器を用いつつ各系
統の画像処理を並列処理できるようになり、画像処理の
効率化および低コスト化を同時に図ることが可能な画像
処理方法が得られるという効果を奏する。
【0276】また、請求項17に記載の発明によれば、
請求項16に記載の発明において、前記優先度として、
一定周期を各系統の優先度に応じた所定期間にそれぞれ
分割した優先期間として設定する工程と、前記優先期間
中、該当する系統に対する画像データの入出力制御およ
び/または画像処理実行を優先させる工程と、を含むの
で、各系統の優先度を時間的な優先期間の設定に基づき
切り替えることができ、優先期間に該当するか否かの簡
単な処理で各系統別の画像処理を実行できるという効果
を奏する。また、各系統の優先期間を容易に分割設定で
き、構成の簡素化を図ることが可能な画像処理方法が得
られるという効果を奏する。
【0277】また、請求項18に記載の発明によれば、
請求項14〜17のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記優先度は、各系統の画像データの入力頻度に応
じて各系統の優先期間をそれぞれ演算し設定する工程を
含むので、各系統の画像データの入力頻度に基づき、優
先期間を自動設定できるようになり、各系統別の画像処
理の実際の使用頻度に適応した優先度を設定することが
可能な画像処理方法が得られるという効果を奏する。
【0278】また、請求項19に記載の発明によれば、
請求項18に記載の発明において、前記各系統の画像デ
ータの入力頻度は、各系統別に前回入力された画像デー
タの入力回数に対して所定の重み付けを設定して得る工
程を含むので、各系統別に前回入力された画像データの
入力回数に対して所定の重み付けを設定して各系統の優
先期間をそれぞれ設定出力することができるようにな
り、重み付けの設定により前回の入力に重みを付けて新
しい入力に対する使用頻度への反映速度を遅くすること
ができるなど、使用状況に応じた優先度の設定変更が可
能にな画像処理方法が得られるという効果を奏する。
【0279】また、請求項20に記載の発明によれば、
請求項14〜19のいずれか一つに記載の発明におい
て、画像データの読取処理、蓄積処理、送受信処理な
ど、複数系統の処理ユニットから出力される画像データ
を画像処理ユニットで受信する入力工程と、前記各処理
ユニットから受信した画像データに各系統別の所定の画
像(加工編集)処理を実行する画像処理工程と、前記画
像処理工程実行後の画像データを画像処理ユニットから
書込処理、蓄積処理、送受信処理など、複数の処理ユニ
ットのうち所定の処理ユニットへ送信する出力工程を有
し、前記画像処理ユニットに対する画像データの入力工
程実行時に、複数系統の画像データが同時に入力要求さ
れた場合には、前記各系統別に設定された優先度に対応
した入力順で各系統の画像データの入力を受け付け、順
次系統別に所定の画像処理を実行する工程と、を有する
ので、複数の処理ユニットから出力される複数系統の異
なる画像データの入力、画像処理、出力の効率化が図
れ、複数系統の画像データの並列処理を円滑に実行でき
画像データの処理パフォーマンスの最適化を図ることが
可能な画像処理方法が得られるという効果を奏する。
【0280】また、請求項21に記載の発明によれば、
請求項14〜20のいずれか一つに記載された方法をコ
ンピュータに実行させるので、コンピュータを用いた複
数系統の画像データの並列処理パフォーマンスの向上を
図ることが可能なコンピュータ読み取り可能なプログラ
ムが得られるという効果を奏する。
【0281】また、請求項22に記載の発明によれば、
請求項21に記載の発明において、前記各系統別に設定
した優先度を、プログラム処理手順の変更に基づき可変
自在としたので、各系統の優先度を容易に変更でき、各
系統の画像データの処理パフォーマンスの向上を図るこ
とが可能なコンピュータ読み取り可能なプログラムが得
られるという効果を奏する。
【0282】また、請求項23に記載の発明によれば、
請求項22に記載の発明において、前記一定周期をタイ
マのカウントにより得る処理手順と、前記一定周期のカ
ウント値を優先度に応じて前記各系統別の優先期間に分
割し各系統の優先期間を示す優先順位切り替え設定信号
を生成出力する処理手順とを備えたので、タイマカウン
トによって各系統の優先期間を容易に分割設定できるよ
うになり、優先度設定の簡素化を図ることが可能なコン
ピュータ読み取り可能なプログラムが得られるという効
果を奏する。
【0283】また、請求項24に記載の発明によれば、
前記請求項21〜23のいずれか一つに記載されたプロ
グラムを記録したので、そのプログラムをコンピュータ
読み取り可能となり、これによって、請求項21〜23
の動作をコンピュータによって実現することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の本実施の形態にかかる画像処理装置
の構成を機能的に示すブロック図である。
【図2】本実施の形態にかかる画像処理装置のハードウ
エア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像処理
プロセッサーの処理の概要を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像デー
タ制御部の処理の概要を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態にかかる画像処理装置のビデオ・
データ制御部の処理の概要を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像メモ
リー・アクセス制御部の処理の概要を示すブロック図で
ある。
【図7】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像処理
プロセッサーの処理の概要を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態にかかる画像処理装置の入力制御
手段の処理の概要を示すブロック図である。
【図9】本発明の形態にかかる画像処理装置に用いられ
るSIMD型プロセッサーの概略構成を示す説明図であ
る。
【図10】本実施の形態にかかる画像処理装置のスキャ
ナーの概略(空間フィルターの一例)を示す説明図であ
る。
【図11】本実施の形態にかかる画像処理装置のシェー
ディング補正の概略を示す説明図である。
【図12】本実施の形態にかかる画像処理装置のシェー
ディング・データの概略を示す説明図である。
【図13】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像デ
ータのデータフローの一例を示す説明図である。
【図14】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像デ
ータのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図15】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像デ
ータのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図16】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像デ
ータのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図17】本実施の形態にかかる画像処理装置の優先期
間を説明するためのタイミングチャートである。
【図18】本実施の形態にかかる画像処理装置の優先順
位切り替え部の構成を示すブロック図である。
【図19】本実施の形態にかかる画像処理装置の優先順
位切り替え設定生成部の構成を示すブロック図である。
【図20】本実施の形態にかかる画像処理装置の画像デ
ータのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図21】本実施の形態にかかる画像処理装置の優先期
間を説明するためのタイミングチャートである。
【図22】従来技術にかかるディジタル複合機のハード
ウエア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 画像データ制御ユニット 101 画像読取ユニット 102 画像メモリー制御ユニット 103 画像処理ユニット 104 画像書込ユニット 201 読取ユニット 202 センサー・ボード・ユニット 203 画像データ制御部 204 画像処理プロセッサー 205 ビデオ・データ制御部 206 作像ユニット(エンジン) 210 シリアルバス 211 プロセス・コントローラー 212,232 RAM 213,233 ROM 220 パラレルバス 221 画像メモリー・アクセス制御部 222 メモリー・モジュール 223 パーソナル・コンピュータ(PC) 224 ファクシミリ制御ユニット 225 公衆回線 231 システム・コントローラー 234 操作パネル 301 第1入力インターフェース(I/F) 302 スキャナー画像処理部 303 第1出力I/F 304 第2入力I/F 305 画質処理部 306 第2出力I/F 307 統括制御部 401 画像データ入出力制御部 402 画像データ入力制御部 403 データ圧縮部 404 データ変換部 405,408,409 I/F(インターフェース) 406 データ伸張部 407 画像データ出力制御部 410 コマンド制御部 501 エッジ平滑処理部 502 パルス制御部 503,504,601,602 I/F(インターフ
ェース) 505 データ変換部 603 メモリー・アクセス制御部 604 ラインバッファー 605 ビデオ制御部 606 データ圧縮部 607 データ伸張部 608 データ変換部 701,703 入力制御手段 702,704 入力用メモリー 705,707 出力制御手段 706,708 出力用メモリー 709 演算処理部 710,712 入力レジスター 711,713 出力レジスター 714 演算器 715 グローバルプロセッサー部 716 プログラムメモリー部 717 データメモリー部 801 ライト済WORD数レジスター 802 リードWORD数レジスター 803 リード転送GOフラグ部 804 転送達成フラグ部 805 アドレス・データ制御部 901 レジスター(Reg) 902 マルチプレクサー(MUX) 903 バレルシフター(Shift Expand) 904 論理演算器(ALU) 905 アキュムレーター(A) 906 テンポラリー・レジスター(F) 1511 優先順位切り替え部 1512,1513 レジスター 1601 優先順位切り替え設定生成部 1602 タイマ部 1603 周期カウント部 1604 優先順位設定選択部 1801 デコード部 1802,1803メモリー 1901,1902 カウンタ 1903 優先順位演算部 2001 使用頻度測定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C087 AA03 AA09 AA16 AA18 AB05 BA01 BA03 BB10 BC02 BD40 2C187 AD03 5B057 BA02 CH04 CH11 CH18 5C062 AA05 AB17 AB40 AB46 AC02 AC03 5C077 LL20 NP07 PP43 RR16 SS02 TT02

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる複数系統の画像データが個別に入
    出力され各系統の画像データの入出力を制御する入出力
    制御手段と、前記入力された系統別の画像データに対応
    する所定の画像処理を実施する演算処理手段を備えた画
    像処理装置において、 前記演算処理手段は、前記系統の数より少ない演算器
    と、該演算器での演算実行を制御し前記複数の入出力制
    御手段の選択切替えをおこなう統括制御手段と、を備
    え、 前記統括制御手段が、前記演算器に演算を実行させる際
    に、前記各系統別に実施する画像処理の優先度を自動的
    に設定変更し、該優先度に基づいて前記入出力制御手段
    を選択し切替えるように制御することを特徴とする画像
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記入出力制御手段の各系統にはそれぞ
    れ、 入力される画像データを一定量蓄積可能な入力用メモリ
    ーと、 前記演算器から出力される画像処理後の画像データを一
    定量蓄積可能な出力用メモリーと、 前記入力用メモリー、および前記出力用メモリー内の画
    像データの蓄積量を監視し、前記入力用メモリーの画像
    データの蓄積量が所定量に達した場合に前記演算器に対
    して画像データを出力し、前記演算器から出力される画
    像データが前記出力用メモリーに蓄積され、その蓄積量
    が所定量に達した場合に画像データを外部出力するデー
    タ制御手段と、 を備え、 前記統括制御手段は、前記各系統に設けられた入出力メ
    モリーが画像データの出力を開始する前記所定量を、前
    記入出力メモリーが画像データを蓄積可能な前記一定量
    を超えないように制御するとともに、前記入力用メモリ
    ーまたは前記出力用メモリーと前記演算器との間でやり
    取りする画像データの出力順を前記優先度に対応して変
    更制御自在なことを特徴とする請求項1に記載の画像処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記統括制御手段は、前記入出力制御手
    段における画像データの入出力制御、および前記演算処
    理手段における画像データに対する画像処理をそれぞれ
    実行制御するグローバルプロセッサーと、 前記グローバルプロセッサーによる実行制御のための制
    御プログラムを格納するプログラムメモリーと、 を備え、 前記グローバルプロセッサーは、前記各系統別に入出力
    制御手段での入出力の優先度および/または前記演算処
    理手段での画像処理の実行の優先度を、前記制御プログ
    ラムの処理手順のプログラマブルな変更に基づき可変自
    在なことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記グローバルプロセッサーには、前記
    各系統の入出力制御手段に入力される画像データに対す
    る画像処理の実行順の優先度を設定保持可能な優先順位
    切り替え手段を有し、 該優先順位切り替え手段に設定された優先度にしたがっ
    て、制御プログラムの処理手順をプログラマブルに変更
    させることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記演算処理手段に設けられる演算器
    は、画像データの入力順に各系統別の画像処理を順次実
    行する順次実行型のプロセッサーで構成されることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理
    装置。
  6. 【請求項6】 前記演算処理手段に設けられる演算器
    は、SIMD(Single Instruction
    stream Multiple Datastre
    am)型プロセッサーにより構成されることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記優先順位切り替え手段に設定される
    優先度を設定する優先順位切り替え設定生成手段を備
    え、 前記優先順位切り替え設定生成手段は、各系統の優先度
    を時間的に切り替える優先期間を設定して優先順位切り
    替え手段に送出し、 前記優先順位切り替え手段は、前記各系統に設定された
    優先期間に基づき、優先期間中に該当する系統に対する
    前記入出力制御手段での画像データの入出力制御および
    /または前記演算処理手段での画像処理実行を優先させ
    ることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記優先順位切り替え設定生成手段は、 一定周期のカウント値の時間情報を生成する周期カウン
    ト手段と、 前記周期カウント手段が出力する一定周期のカウント値
    を前記各系統別に設定した優先度に対応した優先期間を
    それぞれ分割して設定出力する優先順位設定選択手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記優先順位切り替え設定生成手段は、
    各系統の画像データの入力頻度に応じて各系統の優先期
    間をそれぞれ演算し設定出力する使用頻度測定手段を備
    えたことを特徴とする請求項7,8のいずれか一つに記
    載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記使用頻度測定手段は、各系統別に
    前回入力された画像データの入力回数に対して所定の重
    み付けを設定して各系統の優先期間をそれぞれ演算し設
    定出力する請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 画像データを読み取る画像読取手段、
    画像メモリーを制御して画像データの書き込み/読み出
    しをおこなう画像メモリー制御手段および前記各手段間
    のデータのやり取りを制御する画像データ制御手段を前
    記入出力制御手段の入力手段に接続し、 前記演算処理手段を、前記画像メモリー制御手段および
    /または画像データを転写紙などに書き込む画像書込手
    段に接続し、 前記演算処理手段は、 前記画像読取手段により読み取られ、前記画像データ制
    御手段を介して入力される第1の画像データおよび前記
    画像メモリー制御手段により読み出された第2の画像デ
    ータを受信し、該第1、第2の画像データに対して前記
    優先度に基づく画像処理を実行し、 前記第1の画像データおよび/または前記第2の画像デ
    ータおよび/または前記第3の画像データを前記画像デ
    ータ制御手段を介して前記画像メモリー制御手段へおよ
    び/または前記画像書込手段へ送信することを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれか一つに記載の画像処理装
    置。
  12. 【請求項12】 前記統括制御手段は、前記演算器での
    各系統のうちの一方の系統の処理が終了するまで待つこ
    となく、両方の処理を時分割で切り替えることで並列処
    理をすることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一
    つに記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記系統別の優先度については、過去
    の系統別入力回数に基づいて変更することを特徴とする
    請求項1〜12のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 異なる複数系統の画像データが個別に
    入出力され各系統の画像データを制御する入出力制御手
    段を備え、前記入力された系統別の画像データに対応す
    る所定の画像処理を実施する画像処理装置の画像処理方
    法において、 前記各系統別に実施する画像処理の優先度を自動的に設
    定変更し、当該優先度に基づいて前記入出力制御手段を
    選択し切替えることを特徴とする画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記画像処理の実行順として、各系統
    の画像データの入力受け付け順および/または各系統別
    の画像処理の実行順を含み、これらの実行順を優先度に
    対応して変更制御自在なことを特徴とする請求項14に
    記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記画像処理は、画像データの入力順
    に各系統別の画像処理を順次実行する順次実行型の単一
    の演算器により実行されるものであり、 前記設定された優先度にしたがい、前記演算器に対する
    各系統の画像データの入力制御および/または画像処理
    の演算を順次実行させる工程を含むことを特徴とする請
    求項14,15のいずれか一つに記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 前記優先度として、一定周期を各系統
    の優先度に応じた所定期間にそれぞれ分割した優先期間
    として設定する工程と、 前記優先期間中、該当する系統に対する画像データの入
    出力制御および/または画像処理実行を優先させる工程
    と、 を含むことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方
    法。
  18. 【請求項18】 前記優先度は、各系統の画像データの
    入力頻度に応じて各系統の優先期間をそれぞれ演算し設
    定する工程を含むことを特徴とする請求項14〜17の
    いずれか一つに記載の画像処理方法。
  19. 【請求項19】 前記各系統の画像データの入力頻度
    は、各系統別に前回入力された画像データの入力回数に
    対して所定の重み付けを設定して得る工程を含むことを
    特徴とする請求項18に記載の画像処理方法。
  20. 【請求項20】 画像データの読取処理、蓄積処理、送
    受信処理など、複数系統の処理ユニットから出力される
    画像データを画像処理ユニットで受信する入力工程と、 前記各処理ユニットから受信した画像データに各系統別
    の所定の画像(加工編集)処理を実行する画像処理工程
    と、 前記画像処理工程実行後の画像データを画像処理ユニッ
    トから書込処理、蓄積処理、送受信処理など、複数の処
    理ユニットのうち所定の処理ユニットへ送信する出力工
    程と、 を有し、 前記画像処理ユニットに対する画像データの入力工程実
    行時に、複数系統の画像データが同時に入力要求された
    場合には、前記各系統別に設定された優先度に対応した
    入力順で各系統の画像データの入力を受け付け、順次系
    統別に所定の画像処理を実行する工程と、 を有することを特徴とする請求項14〜19のいずれか
    一つに記載の画像処理方法。
  21. 【請求項21】 前記請求項14〜20のいずれか一つ
    に記載された方法をコンピュータに実行させることを特
    徴とするプログラム。
  22. 【請求項22】 前記各系統別に設定した優先度を、プ
    ログラム処理手順の変更に基づき可変自在なことを特徴
    とする請求項21に記載のコンピュータに実行させるプ
    ログラム。
  23. 【請求項23】 一定周期をタイマのカウントにより得
    る処理手順と、 前記一定周期のカウント値を優先度に応じて前記各系統
    別の優先期間に分割し各系統の優先期間を示す優先順位
    切り替え設定信号を生成出力する処理手順と、 を備えたことを特徴とする請求項22に記載のコンピュ
    ータに実行させるプログラム。
  24. 【請求項24】 前記請求項21〜23のいずれか一つ
    に記載されたプログラムを記録したことを特徴とするコ
    ンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007334419A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理システム、及び制御プログラム
US7502129B2 (en) 2003-08-06 2009-03-10 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image transmission apparatus and control method

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