JP2002359685A - 音声メモ記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声による用件の伝達やスケジュール管理
を、任意の電話機を用い簡単な操作で行えるようにす
る。 【解決手段】 電話回線ａに接続され電話機の呼び出し
に応答して通話状態を確立するとともにダイヤル機能を
有し電話機に対して呼び出し要求を行う接続手段ｂと、
通話中に電話機のプッシュボタンに入力された予約日時
および送信先電話番号を取得する予約日時取得手段ｃお
よび送信先電話番号取得手段ｄと、通話中に電話機使用
者が発した音声を取得する音声取得手段ｅと、取得した
送信先電話番号と音声とが記憶される記憶手段ｆと、取
得した予約日時が記憶されるとともにタイマ機能を有し
予約日時に至ると対応する送信先電話番号へダイヤルす
るよう接続手段ｂに要求する予約日時記憶・制御手段ｇ
と、電話機が応答して通話状態が確立されると送信先電
話番号に対応する音声を再生して電話機に発信する音声
再生手段ｈとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、音声を予約日時に
指定電話番号へ送信する音声メモ記録再生装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】この種の技術としては、例えば、特開平
７−５８８１７号公報および特開平５−１９１５３２号
公報に記載のものが知られている。これらの従来技術
は、使用者の音声、送信先電話番号および予約日時を記
憶するメモリを備えた携帯電話機を用い、予約日時に至
ると自動的に送信先電話番号にダイヤルし、接続後予め
録音した音声を再生するものである。

【０００３】また、携帯電話機を用いて使用者自身のス
ケジュール管理を実現するものとしては、例えば、特開
平１１−１３６３９７号公報に記載のものが公知であ
る。この従来技術は、アラーム機能、タイマ機能および
音声の録音再生機能を備え、予約日時になるとアラーム
が鳴り、コールボタンを押すことによって予め録音した
音声が再生され、音声を用いて使用者自身がスケジュー
ルを確認することができるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にあっては、電話機内のメモリに音声を記憶させ
る構造上、テキストデータに比してデータ量が大きく、
数秒程度でも多くのメモリ領域を消費する音声データを
数件記憶させるためには、大型で高価なメモリを電話機
に内蔵しなければならない。したがって、それだけ電話
機が大型化して携帯性が損われるとともに、製造原価が
嵩みコストアップを招くという問題があった。加えて、
上記従来技術のうち、最初に例示した特開平７−５８８
１７号および特開平５−１９１５３２号公報に記載の技
術では、第三者へ用件を伝達することは可能であるが、
使用者の電話機自身へは電話をかけることができないの
で、自己のスケジュール管理を目的とした利用ができな
い。

【０００５】一方、最近では、アラーム機能によって予
約日時にアラームを鳴らし、画面上に文字を表示するス
ケジュール管理機能を備えた携帯電話やＰＤＡ（携帯情
報端末:Personal Digital Assistants）も普及し始めて
いるが、キータッチやペン入力によって文字を打ち込む
構造上、操作が非常に煩雑となり、高齢者や機械の操作
に不馴れな者には苦痛である。

【０００６】本発明は、上記従来技術が抱える問題点に
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、任意の電話機を使用し、簡単な操作でもって音声に
よる用件の伝達やスケジュール管理を行うことができる
音声メモ記録再生装置を提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の音声メモ記録再生装置では、図１のクレー
ム対応図に示すように、電話回線ａに接続され、電話機
の呼び出しに応答して通話状態を確立するとともに、ダ
イヤル機能を有し電話機に対して呼び出し要求を行う接
続手段ｂと、通話中に電話機のプッシュボタンに入力さ
れた予約日時および送信先電話番号を取得する予約日時
取得手段ｃおよび送信先電話番号取得手段ｄと、通話中
に電話機使用者が発した音声を取得する音声取得手段ｅ
と、取得した送信先電話番号と音声とが記憶される記憶
手段ｆと、取得した予約日時が記憶されるとともに、タ
イマ機能を有し予約日時に至ると対応する送信先電話番
号へダイヤルするよう接続手段ｂに要求する予約日時記
憶・制御手段ｇと、電話機が応答して通話状態が確立さ
れた場合、送信先電話番号に対応する音声を再生して電
話機に発信する音声再生手段ｈと、を備えることを特徴
とする。

【０００８】請求項２記載の発明では、請求項１記載の
音声メモ記録再生装置において、送信先電話番号取得手
段ｄは、電話機の発信者番号通知から送信先電話番号を
取得することを特徴とする。

【０００９】請求項３記載の発明では、請求項１または
２記載の音声メモ記録再生装置において、送信先電話番
号を複数指定可能であることを特徴とする。

【００１０】請求項４記載の発明では、請求項１〜３の
いずれか１項に記載の音声メモ記録再生装置において、
音声取得手段ｅは、取得したアナログ音声信号をデジタ
ル化した後圧縮した状態で記憶手段ｆに記憶させ、再生
する際に伸長した後アナログ音声信号に復元することを
特徴とする。

【００１１】

【作用および効果】請求項１記載の音声メモ記録再生装
置では、装置が電話局の交換機を介して音声登録を行う
者（発信者）の電話機から呼び出し信号を受けると、接
続手段ｂが電話回線ａに応答信号を返し、電話機との通
話状態が確立される。通話状態が確立され、電話機から
予約日時と送信先電話番号のトーン信号、および音声信
号が入力されると、予約日時取得手段ｃ、送信先電話番
号取得手段ｄおよび音声取得手段ｅによって、送信先電
話番号のトーン信号と音声信号は記憶手段ｆに記憶さ
れ、予約日時のトーン信号は予約日時記憶・制御手段ｇ
に記憶されて登録が完了する。

【００１２】記憶した予約日時に至ると、予約日時記憶
・制御手段ｇのタイマ機能によって、対応する送信先電
話番号へダイヤルするよう接続手段ｂに要求が送られ、
これを受けて接続手段ｂは、電話回線ａに発呼信号を送
出し、続いて送信先電話番号へダイヤルする。相手が呼
び出し音に応答して電話機との通話状態が確立された場
合、音声再生手段ｈが送信先電話番号に対応する音声を
再生し、用件が伝達される。

【００１３】したがって、本発明の音声メモ記録再生装
置にあっては、予約日時と送信先電話番号とを電話機の
プッシュボタンで入力し、用件を音声入力するだけで、
誰でも手早くかつ簡単に、予約日時に指定電話番号へ音
声を送信することができる。よって、高齢者や機械の操
作に不馴れな者であっても、容易に使いこなすことが可
能である。また、本発明の音声メモ記録再生装置は、登
録を行う電話機自身に音声を記憶させる必要が無いの
で、電話機にメモリを内蔵しそのメモリ容量によって記
憶件数に制限のあった従来品と比較して、より多くの件
数を記憶させることができる。そして、既存の電話機を
使用することができるので、例えば、多数の営業社員を
抱える会社等で利用する場合の導入コストが低く抑えら
れる。

【００１４】請求項２記載の音声メモ記録再生装置で
は、送信先電話番号取得手段ｄは発信者番号通知によっ
て発信者自身の電話機の電話番号を取得し、これが送信
先電話番号として記憶手段ｆに記憶される。よって、ス
ケジュール管理や防備録として利用する際に、毎回同じ
電話番号を入力する手間を省くことができ、操作が簡素
化されて使い勝手が向上する。

【００１５】請求項３記載の音声メモ記録再生装置で
は、複数の相手に対して同一用件を伝える必要がある場
合に、音声を一度登録するだけで済むので、登録手続き
の簡素化を図ることができる。

【００１６】請求項４記載の音声メモ記録再生装置で
は、圧縮されていない音声を記憶する場合と比較して、
記憶手段ｆに対する占有率を低減させることができるの
で、記憶手段ｆの容量を増やすことなくより多くの用件
を蓄積することができるというメリットを有する。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図２は、本実施の形態の音声メ
モ記録再生システムを示す概略構成図である。図におい
て、１は電話回線、２は市販されている一般的な携帯電
話（電話機）、３は会社や家庭に設置された音声メモ記
録再生装置である。なお、本実施の形態では、説明の便
宜上、登録を行う電話機として一台の携帯電話２のみを
設定しているが、実際は一般加入電話、公衆電話、ＰＨ
Ｓ等、任意の電話機を台数制限無く用いることができ
る。

【００１８】前記音声メモ記録再生装置３は、図３のブ
ロック図に示すように、通信Ｉ／Ｆ部（接続手段）４
と、信号検知部５および信号変換部６と、ハードディス
ク（記憶手段）７と、音声案内部８と、時計９と、制御
部１０とを備えている。

【００１９】前記通信Ｉ／Ｆ部４は、通信に必要な制御
を行うものであり、電話回線１に接続され、携帯電話２
からの呼び出しに応答して通話状態の確立／切断を行う
とともに、携帯電話２を呼び出すダイヤル機能を備えて
いる。前記信号検知部５は、通信Ｉ／Ｆ部４で受信した
トーン信号（ＤＴＭＦ信号）およびアナログ音声信号を
検知するためのものである。

【００２０】前記信号変換部６は、予約日時と送信先電
話番号とをトーン信号から数値データに変換する。ま
た、この信号変換部６は、アナログ音声信号をコーデッ
クによりデジタル信号（μ−ＬＡＷ−ＰＣＭの音声デー
タ）に変換し、圧縮系によりＡＤＰＣＭ方式で圧縮する
機能と、ＡＤＰＣＭデータを伸長系でＡＤＰＣＭ方式に
より伸長してμ−ｌａｗデータにし、コーデックでアナ
ログ音声に戻して再生する機能を備えている。

【００２１】前記ハードディスク７は、信号変換部６に
よって数値データ化された予約日時および送信先電話番
号と、同じく信号変換部６によってデジタル化された
後、圧縮された音声データとが互いに関連付けられた状
態でストアされる。前記音声案内部８は、携帯電話２へ
登録手順を知らせるための音声がＩＣ化されている。

【００２２】前記制御部１０は、ＣＰＵ、ＲＯＭおよび
ＲＡＭ等からなり、ＲＯＭに焼き付けられたプログラム
をＣＰＵが実行し、通信Ｉ／Ｆ部４、信号検知部５、信
号変換部６、ハードディスク７、音声案内部８の制御を
行う。また、ＲＡＭはプログラムの作業領域として使用
される。

【００２３】次に、音声メモ記録再生装置３の処理につ
いて説明する。まず、図４のフローチャートに基づい
て、音声登録時の処理を述べる。通信Ｉ／Ｆ部４が携帯
電話２からの呼び出し信号を受けると、通信Ｉ／Ｆ部４
は応答信号を返して通話状態を確立する（Ｓ１）。携帯
電話２との通話状態が確立されると、制御部１０は音声
案内部８に記憶された予約日時の入力を促すメッセージ
を音声で出力する（Ｓ２）。このメッセージは通信Ｉ／
Ｆ部４から携帯電話２へ送られる。

【００２４】携帯電話２のプッシュボタンが押され、信
号検知部５でトーン信号が検知されると、制御部１０は
このトーン信号を信号変換部６に送って数値データに変
換してから、ハードディスク７の予約日時データ記憶領
域に記憶する（Ｓ３）。続いて、送信先電話番号の入力
を促すメッセージを音声で出力し（Ｓ４）、信号検知部
５でトーン信号が検知されると、制御部１０はこのトー
ン信号を信号変換部６に送って数値データに変換した
後、ハードディスク７の送信先電話番号データ記憶領域
に予約日時の数値データと関連付けて記憶する（Ｓ
５）。

【００２５】次に、音声案内部８は登録する音声の入力
を促すメッセージを出力し（Ｓ６）、信号検知部５でア
ナログ音声信号が検知されると、制御部１０はこのアナ
ログ音声信号を信号変換部６でデジタル化してから圧縮
処理を施し、ハードディスク７の音声データ記憶領域に
予約日時および送信先電話番号の数値データと関連付け
て記憶する（Ｓ７）。最後に、音声案内部８はスケジュ
ールの登録が完了した旨の音声を出力し（Ｓ８）、音声
の出力後、制御部１０は通信Ｉ／Ｆ部４に切断要求を送
り、通信Ｉ／Ｆ部４は電話回線１に切断信号を出力して
回線を切断する（Ｓ９）。

【００２６】次に、図５のフローチャートに基づいて、
予約日時が訪れた場合の処理を述べる。制御部１０は、
予約日時が時計９の現在時刻と一致した時点で、当該予
約日時と対応する送信先電話番号の数値データを送信先
電話番号データ記憶領域から検索し、その数値データを
通信Ｉ／Ｆ部４に送って携帯電話２へ接続要求を行う
（Ｓ１１）。

【００２７】携帯電話２との通話状態が確立されると、
制御部１０は信号変換部６に当該送信先電話番号と対応
する音声データを音声データ記憶領域から検索してＲＡ
Ｍに展開し、伸長してからアナログ音声信号に戻し（Ｓ
１２）、再生する（Ｓ１３）。再生された音声は、通信
Ｉ／Ｆ部４から電話回線１を介して携帯電話２へ送られ
る。なお、音声は、携帯電話２側から切断信号が送られ
るまで繰り返し再生される。

【００２８】携帯電話２から切断信号が送られると、通
信Ｉ／Ｆ部４は回線を切断し（Ｓ１４）、今回再生した
音声データ、予約日時および送信先電話番号の数値デー
タをハードディスク７のそれぞれの記憶領域から削除し
て処理を終了する（Ｓ１５）。

【００２９】以上説明してきたように、本実施の形態の
音声メモ記録再生システムにあっては、携帯電話２から
予約日時と送信先電話番号をプッシュボタンで入力し、
その後音声を発するだけで、誰でも簡単に予約日時に指
定した相手に音声によるメッセージを伝えることができ
る。また、音声データは携帯電話２ではなく音声メモ記
録再生装置３のハードディスク７にストアされるので、
任意の携帯電話を利用することができる。

【００３０】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成は本実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
等があっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形態
では、一つの予約日時に対して一つの送信先電話番号を
設定した例を示したが、通信Ｉ／Ｆ部（接続手段）を複
数設けることによって、一つの予約日時に対して複数の
送信先電話番号を設定し、同時に音声を伝達することも
可能である。また、一件登録する度に回線を切断せず、
連続して複数件登録を行えるようにしてもよい。

【００３１】また、記憶手段としては、ハードディスク
に限らず任意の記憶媒体が使用可能であり、ＲＡＭディ
スクやＥＥＰＲＯＭ等を用いてもよい。音声圧縮方式は
任意であり、ＣＥＬＰ（Code Excite Linear Predictio
n ）方式等を用いてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の音声メモ記録再生装置を示すクレーム
対応図である。

【図２】実施の形態の音声メモ記録再生システムを示す
概略構成図である。

【図３】実施の形態の音声メモ記録再生装置の構成を示
すブロック図である。

【図４】音声登録時の処理を示すフローチャートであ
る。

【図５】予約日時が訪れた時の処理を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

ａ 電話回線 ｂ 接続手段 ｃ 予約日時取得手段 ｄ 送信先電話番号取得手段 ｅ 音声取得手段 ｆ 記憶手段 ｇ 予約日時記憶・制御手段 ｈ 音声再生手段 １ 電話回線 ２ 携帯電話（電話機） ３ 音声メモ記録再生装置 ４ 通信Ｉ／Ｆ部（接続手段） ５ 信号検知部 ６ 信号変換部 ７ ハードディスク（記憶手段） ８ 音声案内部 ９ 時計 １０ 制御部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5D045 AB04 DB00 5K024 AA72 AA75 BB05 CC11 DD01 EE01 FF05 HH03 5K067 AA34 BB04 DD54 FF05 FF07 FF40 GG01 GG11 HH05 HH16 HH23

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電話回線に接続され、電話機の呼び出し
   に応答して通話状態を確立するとともに、ダイヤル機能
   を有し電話機に対して呼び出し要求を行う接続手段と、 通話中に電話機のプッシュボタンに入力された予約日時
   および送信先電話番号を取得する予約日時取得手段およ
   び送信先電話番号取得手段と、 通話中に電話機使用者が発した音声を取得する音声取得
   手段と、 取得した送信先電話番号と音声とが記憶される記憶手段
   と、 取得した予約日時が記憶されるとともに、タイマ機能を
   有し予約日時に至ると対応する送信先電話番号へダイヤ
   ルするよう接続手段に要求する予約日時記憶・制御手段
   と、 電話機が応答して通話状態が確立された場合、送信先電
   話番号に対応する音声を再生して電話機に発信する音声
   再生手段と、を備えることを特徴とする音声メモ録音再
   生装置。
2. 【請求項２】 送信先電話番号取得手段は、電話機の発
   信者番号通知から送信先電話番号を取得することを特徴
   とする請求項１記載の音声メモ記録再生装置。
3. 【請求項３】 送信先電話番号を複数指定可能であるこ
   とを特徴とする請求項１または２記載の音声メモ記録再
   生装置。
4. 【請求項４】 音声取得手段は、取得したアナログ音声
   信号をデジタル化した後圧縮した状態で記憶手段に記憶
   させ、再生する際に伸長した後アナログ音声信号に復元
   することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記
   載の音声メモ記録再生装置。