JP2002354219A - 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム - Google Patents
電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラムInfo
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- JP2002354219A JP2002354219A JP2001154101A JP2001154101A JP2002354219A JP 2002354219 A JP2002354219 A JP 2002354219A JP 2001154101 A JP2001154101 A JP 2001154101A JP 2001154101 A JP2001154101 A JP 2001154101A JP 2002354219 A JP2002354219 A JP 2002354219A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 様々な画像フォーマットのデータに対する電
子透かしの埋め込み処理における改良された構成を提供
する。 【解決手段】 例えばHD画像とSD画像等、様々なフ
ォーマットデータに対する電子透かしの埋め込みに際
し、モニターに映し出される画像に対する視聴者からの
角周波数や角速度を基準に、人間に認知し難い部分を探
し出すことにより、電子透かし埋め込み領域を選択する
構成とした。例えばSD画像を基準画像とする電子透か
しパターンの埋め込み方を示すパラメータを格納し、こ
れを、他の画像フォーマットの電子透かしパターン埋め
込み時に変換して使用する構成としたので、1つの基準
画像についての電子透かし埋め込み処理用パラメータを
持つのみで様々な画像フォーマットに対して適用するこ
とが可能となる。
子透かしの埋め込み処理における改良された構成を提供
する。 【解決手段】 例えばHD画像とSD画像等、様々なフ
ォーマットデータに対する電子透かしの埋め込みに際
し、モニターに映し出される画像に対する視聴者からの
角周波数や角速度を基準に、人間に認知し難い部分を探
し出すことにより、電子透かし埋め込み領域を選択する
構成とした。例えばSD画像を基準画像とする電子透か
しパターンの埋め込み方を示すパラメータを格納し、こ
れを、他の画像フォーマットの電子透かしパターン埋め
込み時に変換して使用する構成としたので、1つの基準
画像についての電子透かし埋め込み処理用パラメータを
持つのみで様々な画像フォーマットに対して適用するこ
とが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像等のデータに
著作権情報、編集情報などの付加情報を埋め込みまたは
読み取る技術に関し、例えば画像中に通常の観察状態で
は認識困難な付加情報として電子透かし(ウォーターマ
ーク:Digital Watermarkingまたは、DataHidingとも呼
ばれる)を埋め込む処理を実行する電子透かし埋め込み
処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びに
プログラムに関する。
著作権情報、編集情報などの付加情報を埋め込みまたは
読み取る技術に関し、例えば画像中に通常の観察状態で
は認識困難な付加情報として電子透かし(ウォーターマ
ーク:Digital Watermarkingまたは、DataHidingとも呼
ばれる)を埋め込む処理を実行する電子透かし埋め込み
処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びに
プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル技術の進歩に伴い、記録、再生
処理の繰り返し実行による画質劣化、音質劣化等の発生
しないデジタル記録再生装置が普及し、また一方では、
様々な画像、音楽等のデジタルコンテンツがDVD,C
Dなどの媒体またはネットワーク等を通じて配信、流通
可能な状態となってきている。
処理の繰り返し実行による画質劣化、音質劣化等の発生
しないデジタル記録再生装置が普及し、また一方では、
様々な画像、音楽等のデジタルコンテンツがDVD,C
Dなどの媒体またはネットワーク等を通じて配信、流通
可能な状態となってきている。
【0003】デジタル記録再生では、アナログ記録再生
と異なり、記録再生処理を繰り返し実行してもデータの
劣化が発生しないため、オリジナルデータと同様の品質
が保たれる。このようなデジタル記録再生技術の普及は
不正コピーの氾濫を招く結果となり、著作権の保護とい
う観点から大きな問題となっている。
と異なり、記録再生処理を繰り返し実行してもデータの
劣化が発生しないため、オリジナルデータと同様の品質
が保たれる。このようなデジタル記録再生技術の普及は
不正コピーの氾濫を招く結果となり、著作権の保護とい
う観点から大きな問題となっている。
【0004】デジタルコンテンツについての不正な複製
(コピー)による著作権侵害に対処するため、デジタル
コンテンツに複製制御のための複製制御情報を付加し、
コンテンツの記録再生時に複製制御情報を読み取り、読
み取られた制御情報に従った処理を実行することにより
不正な複製を防止する構成が提案されている。
(コピー)による著作権侵害に対処するため、デジタル
コンテンツに複製制御のための複製制御情報を付加し、
コンテンツの記録再生時に複製制御情報を読み取り、読
み取られた制御情報に従った処理を実行することにより
不正な複製を防止する構成が提案されている。
【0005】コンテンツ複製制御態様には様々な態様が
あるが、例えば代表的方式として、CGMS(Copy
Generation Management Sys
tem:コピー・ジェネレーション・マネージメント・
システム)方式がある。このCGMS方式は、アナログ
映像信号(CGMS−Aと呼ばれる)であれば、その輝
度信号の垂直ブランキング期間内の特定の1水平区間、
例えばNTSC信号の場合には、第20水平区間の有効
映像部分に重畳する20ビットの付加情報のうちの2ビ
ットを複製制御用の情報として重畳し、また、デジタル
映像信号(CGMS−Dと呼ばれる)であれば、デジタ
ル映像データに挿入付加する付加情報として、複製制御
用の2ビットの情報を含めて伝送する方式である。
あるが、例えば代表的方式として、CGMS(Copy
Generation Management Sys
tem:コピー・ジェネレーション・マネージメント・
システム)方式がある。このCGMS方式は、アナログ
映像信号(CGMS−Aと呼ばれる)であれば、その輝
度信号の垂直ブランキング期間内の特定の1水平区間、
例えばNTSC信号の場合には、第20水平区間の有効
映像部分に重畳する20ビットの付加情報のうちの2ビ
ットを複製制御用の情報として重畳し、また、デジタル
映像信号(CGMS−Dと呼ばれる)であれば、デジタ
ル映像データに挿入付加する付加情報として、複製制御
用の2ビットの情報を含めて伝送する方式である。
【0006】このCGMS方式の場合の2ビットの情報
(以下、CGMS情報という)の意味内容は、[00]
……複製可能[10]……1回複製可能(1世代だけ複
製可能) [11]……複製禁止(絶対複製禁止) である。
(以下、CGMS情報という)の意味内容は、[00]
……複製可能[10]……1回複製可能(1世代だけ複
製可能) [11]……複製禁止(絶対複製禁止) である。
【0007】上述のCGMS方式は代表的な複製制御方
式の1例であり、他にもコンテンツの著作権保護のため
の方式が様々ある。例えば放送局が行なうデジタル放送
などでは、デジタルデータを構成するトランスポートス
トリーム(TS)パケットに含まれる番組配列情報(S
I:Service Information)内にデジタル複製制御記述
子(Digital Copy Control Descriptor)を格納し、受
信機器において受信したデータを記録装置に記録する際
に記述子に従った複製世代制御を行なう方式がある。
式の1例であり、他にもコンテンツの著作権保護のため
の方式が様々ある。例えば放送局が行なうデジタル放送
などでは、デジタルデータを構成するトランスポートス
トリーム(TS)パケットに含まれる番組配列情報(S
I:Service Information)内にデジタル複製制御記述
子(Digital Copy Control Descriptor)を格納し、受
信機器において受信したデータを記録装置に記録する際
に記述子に従った複製世代制御を行なう方式がある。
【0008】しかし、上述の制御情報は例えばコンテン
ツのヘッダ等にビットデータとして付加されるものであ
り、付加されたデータの改竄の可能性を完全に排除する
ことが困難である。データ改竄の可能性の排除という点
で有利な構成が電子透かし(ウォーターマーク)であ
る。電子透かし(ウォーターマーク)は、通常のコンテ
ンツ(画像データまたは音声データ)の再生状態では視
覚あるいは知覚困難であり、電子透かしの検出、埋め込
みは特定のアルゴリズムの実行、または特定のデバイス
による処理によってのみ可能となる。受信器、記録再生
装置等におけるコンテンツ処理時に電子透かし(ウォー
ターマーク(WM))を検出して、電子透かしに従った
制御を行なうことにより、より信頼度の高い制御が可能
となる。
ツのヘッダ等にビットデータとして付加されるものであ
り、付加されたデータの改竄の可能性を完全に排除する
ことが困難である。データ改竄の可能性の排除という点
で有利な構成が電子透かし(ウォーターマーク)であ
る。電子透かし(ウォーターマーク)は、通常のコンテ
ンツ(画像データまたは音声データ)の再生状態では視
覚あるいは知覚困難であり、電子透かしの検出、埋め込
みは特定のアルゴリズムの実行、または特定のデバイス
による処理によってのみ可能となる。受信器、記録再生
装置等におけるコンテンツ処理時に電子透かし(ウォー
ターマーク(WM))を検出して、電子透かしに従った
制御を行なうことにより、より信頼度の高い制御が可能
となる。
【0009】電子透かし(ウォーターマーク(WM))
によってコンテンツに埋め込まれる情報としては、上述
の複製制御情報に限らず、コンテンツの著作権情報、コ
ンテンツ加工情報、コンテンツ構成情報、コンテンツ処
理情報、コンテンツ編集情報、あるいはコンテンツ再生
処理方式等、様々な情報が埋め込み可能であり、例えば
コンテンツの編集処理時に編集情報を埋め込み、各編集
ステップにおいて、電子透かしを参照して処理ステップ
を確認することなどが行なわれる。このような編集情報
は、例えばコンテンツの編集ステップ毎にコンテンツに
対して新たな電子透かしとして埋め込まれ、最終的にコ
ンテンツから取り除かれるなどの処理が行なわれる。
によってコンテンツに埋め込まれる情報としては、上述
の複製制御情報に限らず、コンテンツの著作権情報、コ
ンテンツ加工情報、コンテンツ構成情報、コンテンツ処
理情報、コンテンツ編集情報、あるいはコンテンツ再生
処理方式等、様々な情報が埋め込み可能であり、例えば
コンテンツの編集処理時に編集情報を埋め込み、各編集
ステップにおいて、電子透かしを参照して処理ステップ
を確認することなどが行なわれる。このような編集情報
は、例えばコンテンツの編集ステップ毎にコンテンツに
対して新たな電子透かしとして埋め込まれ、最終的にコ
ンテンツから取り除かれるなどの処理が行なわれる。
【0010】[電子透かしの埋め込み]データに対する
電子透かしの埋め込みおよび検出態様としては様々な手
法が提案されている。ここで適用する電子透かしは、元
信号としてのデータ、例えば画像のもつ統計的性質に基
づいた手法であり、この画像のもつ統計的性質に基づい
た電子透かしの埋め込み処理について説明する。電子透
かしの埋め込み対象となる元画像をP、元画像Pに対し
て埋め込む電子透かしパターンをWとする。このとき、
電子透かしパターンWは、下式の性質を満たすものとす
る。
電子透かしの埋め込みおよび検出態様としては様々な手
法が提案されている。ここで適用する電子透かしは、元
信号としてのデータ、例えば画像のもつ統計的性質に基
づいた手法であり、この画像のもつ統計的性質に基づい
た電子透かしの埋め込み処理について説明する。電子透
かしの埋め込み対象となる元画像をP、元画像Pに対し
て埋め込む電子透かしパターンをWとする。このとき、
電子透かしパターンWは、下式の性質を満たすものとす
る。
【0011】
【数1】
【0012】例として、元画像Pと、電子透かしパター
ンWを下式のようにおく。すなわち、
ンWを下式のようにおく。すなわち、
【0013】
【数2】
【0014】ただし、上記式では、簡単のため元画像P
の大きさを5×4ピクセルとしている。画像では隣り合
うピクセルは一般的に近い値を持つという性質があるこ
とから、元画像Pの隣り合う各要素を近い値として設定
してある。上記[数2]に示す例では、元画像Pと電子
透かしパターンWの大きさを同じに設定したが、元画像
Pと電子透かしパターンWの大きさは、必ずしも同じ大
きさである必要はない。同じ大きさでないときは元画像
と電子透かしパターンの重なっている部分について演算
を施すことになる。
の大きさを5×4ピクセルとしている。画像では隣り合
うピクセルは一般的に近い値を持つという性質があるこ
とから、元画像Pの隣り合う各要素を近い値として設定
してある。上記[数2]に示す例では、元画像Pと電子
透かしパターンWの大きさを同じに設定したが、元画像
Pと電子透かしパターンWの大きさは、必ずしも同じ大
きさである必要はない。同じ大きさでないときは元画像
と電子透かしパターンの重なっている部分について演算
を施すことになる。
【0015】電子透かしの埋め込み処理は下式に基づい
て実行される。
て実行される。
【0016】
【数3】M=P+W
【0017】ここで、Mは元画像Pに対して電子透かし
パターンWを埋め込んだ画像を示す。Mの値は、前記の
[数2]に示す例では次のように計算される。
パターンWを埋め込んだ画像を示す。Mの値は、前記の
[数2]に示す例では次のように計算される。
【0018】
【数4】
【0019】[電子透かしの検出]電子透かしの検出は
この電子透かしパターンWを用いる。電子透かしWの埋
め込まれていない元画像Pに対する電子透かしの検出を
下式のように定義する。
この電子透かしパターンWを用いる。電子透かしWの埋
め込まれていない元画像Pに対する電子透かしの検出を
下式のように定義する。
【0020】
【数5】x=P・W
【0021】と定義する。ここで演算子“・”は行列の
内積であり、xは元画像Pと電子透かしパターンWとの
内積値である。
内積であり、xは元画像Pと電子透かしパターンWとの
内積値である。
【0022】電子透かしパターンの要素の総和が0であ
ること([数1]参照のこと)と、画像の隣り合うピク
セルは一般に近い値を持つ傾向があることから、内積値
xは0の近傍値となる。上記[数2]に示した例では、
その内積値は以下のようになる。
ること([数1]参照のこと)と、画像の隣り合うピク
セルは一般に近い値を持つ傾向があることから、内積値
xは0の近傍値となる。上記[数2]に示した例では、
その内積値は以下のようになる。
【0023】
【数6】
【0024】次に、電子透かしの埋め込まれている画像
Mに対して同様の演算を施す。電子透かしWの埋め込ま
れている画像Mに対する電子透かしの検出は、上記と同
様、下記式に従って内積値x’を求める。
Mに対して同様の演算を施す。電子透かしWの埋め込ま
れている画像Mに対する電子透かしの検出は、上記と同
様、下記式に従って内積値x’を求める。
【0025】
【数7】
【0026】元画像Pと電子透かしパターンWとの内積
値が0の近傍値になるのに対し、電子透かしの埋め込ま
れた画像Mと電子透かしパターンWとの内積値x’は、
電子透かしパターンW自身の内積値の近傍となる。すな
わち、
値が0の近傍値になるのに対し、電子透かしの埋め込ま
れた画像Mと電子透かしパターンWとの内積値x’は、
電子透かしパターンW自身の内積値の近傍となる。すな
わち、
【0027】
【数8】W・W
【0028】上記式[数8]の近傍の値となる。この内
積値W・Wは電子透かしの埋め込み強度の尺度として利
用できる。電子透かしパターンを埋め込む際に目標とす
る内積値W・Wが大きいとき電子透かしの埋め込み強度
が「強い」と表現し、内積値W・Wが小さいとき電子透
かしの埋め込み強度が「弱い」と表現する。
積値W・Wは電子透かしの埋め込み強度の尺度として利
用できる。電子透かしパターンを埋め込む際に目標とす
る内積値W・Wが大きいとき電子透かしの埋め込み強度
が「強い」と表現し、内積値W・Wが小さいとき電子透
かしの埋め込み強度が「弱い」と表現する。
【0029】また、元画像Pと電子透かしパターンWの
内積値x、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透か
しパターンWとの内積値x’の絶対値が大きな値となる
とき電子透かしの検出強度が「強い」と表現し、内積値
xや内積値x’の絶対値が小さな値となるとき電子透か
しの検出強度が「弱い」と表現する。
内積値x、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透か
しパターンWとの内積値x’の絶対値が大きな値となる
とき電子透かしの検出強度が「強い」と表現し、内積値
xや内積値x’の絶対値が小さな値となるとき電子透か
しの検出強度が「弱い」と表現する。
【0030】また、電子透かしの検出強度が強いことを
画像と電子透かしパターンとの相関が「大きい」又は
「高い」、電子透かしの検出強度が弱いことを画像と電
子透かしパターンとの相関が「小さい」又は「低い」と
表現することもある。
画像と電子透かしパターンとの相関が「大きい」又は
「高い」、電子透かしの検出強度が弱いことを画像と電
子透かしパターンとの相関が「小さい」又は「低い」と
表現することもある。
【0031】元画像Pと電子透かしパターンWの内積値
x、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透かしパタ
ーンWとの内積値x’を様々な画像において求めると、
それらの相対頻度分布は確率密度関数fとf’によって
表され、図1のようになる。
x、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透かしパタ
ーンWとの内積値x’を様々な画像において求めると、
それらの相対頻度分布は確率密度関数fとf’によって
表され、図1のようになる。
【0032】画像に電子透かしが埋め込まれているかど
うかを判断する際は、電子透かしの埋め込まれていない
画像Pと電子透かしパターンWとの内積値xが0を中心
に分布することと、電子透かしが埋め込まれている画像
Mと電子透かしパターンWとの内積値x’が電子透かし
パターンW自身の内積値であるW・Wを中心に分布する
ことを利用する。電子透かしの有無を確認したい画像と
電子透かしパターンWとの内積値x”を求め、ある閾値
(th)に対する比較を行ない電子透かしパターンの有
無の判別を行なう。具体的には下式が適用可能である。
うかを判断する際は、電子透かしの埋め込まれていない
画像Pと電子透かしパターンWとの内積値xが0を中心
に分布することと、電子透かしが埋め込まれている画像
Mと電子透かしパターンWとの内積値x’が電子透かし
パターンW自身の内積値であるW・Wを中心に分布する
ことを利用する。電子透かしの有無を確認したい画像と
電子透かしパターンWとの内積値x”を求め、ある閾値
(th)に対する比較を行ない電子透かしパターンの有
無の判別を行なう。具体的には下式が適用可能である。
【0033】
【数9】x”<th then no-watermarkx”≧th
then watermarked
then watermarked
【0034】上記式は、電子透かしの有無を確認したい
画像と電子透かしパターンWとの内積値x”が閾値(t
h)より小であるときは電子透かしパターンの埋め込み
なし。内積値x”が閾値(th)以上であるときは電子
透かしパターンの埋め込みありと判定することを示して
おり、図示すると図2のようになる。
画像と電子透かしパターンWとの内積値x”が閾値(t
h)より小であるときは電子透かしパターンの埋め込み
なし。内積値x”が閾値(th)以上であるときは電子
透かしパターンの埋め込みありと判定することを示して
おり、図示すると図2のようになる。
【0035】この閾値(th)は内積値xの確率密度関
数fと内積値x’の確率密度関数f’の統計的性質から
定める値である。電子透かしが埋め込まれていないにも
かかわらず閾値(th)を超えること、つまり電子透か
しが埋め込まれていないにもかかわらず電子透かしが埋
め込まれていると判定することを“false positive”と
いう。逆に電子透かしが埋め込まれているにもかかわら
ず閾値に満たないこと、つまり電子透かしが埋め込まれ
ているにもかかわらず電子透かしが埋め込まれていない
と判定することを“false negative”という。
数fと内積値x’の確率密度関数f’の統計的性質から
定める値である。電子透かしが埋め込まれていないにも
かかわらず閾値(th)を超えること、つまり電子透か
しが埋め込まれていないにもかかわらず電子透かしが埋
め込まれていると判定することを“false positive”と
いう。逆に電子透かしが埋め込まれているにもかかわら
ず閾値に満たないこと、つまり電子透かしが埋め込まれ
ているにもかかわらず電子透かしが埋め込まれていない
と判定することを“false negative”という。
【0036】このような誤判定である“false positiv
e”になる確率pFPと“false negative”になる確率p
FNを定めると閾値(th)は定まる。但し、確率密度関
数f’の分布の中心位置W・Wが十分に大きくないと確
率pFPと確率pFNをともに満足させることが不可能にな
りうる。そこで、電子透かしパターンWの元画像への埋
め込み処理を上記式[数3]から下式に変更する。すな
わち、
e”になる確率pFPと“false negative”になる確率p
FNを定めると閾値(th)は定まる。但し、確率密度関
数f’の分布の中心位置W・Wが十分に大きくないと確
率pFPと確率pFNをともに満足させることが不可能にな
りうる。そこで、電子透かしパターンWの元画像への埋
め込み処理を上記式[数3]から下式に変更する。すな
わち、
【0037】
【数10】M=P+cW
【0038】に変更する。上記式において、cは負でな
いスカラー値である。この変更に伴い、電子透かしの埋
め込み強度を電子透かしパターンW自身の内積値W・W
から、スカラー値を乗じたcW・Wとする。
いスカラー値である。この変更に伴い、電子透かしの埋
め込み強度を電子透かしパターンW自身の内積値W・W
から、スカラー値を乗じたcW・Wとする。
【0039】閾値を定めるためには、まず電子透かしを
用いるアプリケーションにて必要とされる確率pFPと確
率pFNを定め、そのときの境界値thFPと境界値thFN
を定める。このとき、下式が満足されていることが必要
である。
用いるアプリケーションにて必要とされる確率pFPと確
率pFNを定め、そのときの境界値thFPと境界値thFN
を定める。このとき、下式が満足されていることが必要
である。
【0040】
【数11】thFP≦thFN
【0041】次に、上記式thFP≦thFNを満たすよう
に確率密度関数fと確率密度関数f’の統計的性質を勘
案しながら確率密度関数f’の中心位置cW・Wを定め
る。最後に閾値(th)を定める。閾値(th)のとり
得る範囲は図3の通りである。
に確率密度関数fと確率密度関数f’の統計的性質を勘
案しながら確率密度関数f’の中心位置cW・Wを定め
る。最後に閾値(th)を定める。閾値(th)のとり
得る範囲は図3の通りである。
【0042】電子透かしパターンWを元画像Pに埋め込
む際、元画像Pに対する変更が多ければ多いほど、つま
りcW・Wが大きければ大きいほど、画像の受けるダメ
ージは大きくなる。そこで、cW・Wが所望の確率pFP
と確率pFNを満たし、かつ、cW・Wが最小となるよう
にスカラー値cを定めることが一般的である。つまり下
式に示す関係が成立する。これは具体的には図4に示す
関係となる。
む際、元画像Pに対する変更が多ければ多いほど、つま
りcW・Wが大きければ大きいほど、画像の受けるダメ
ージは大きくなる。そこで、cW・Wが所望の確率pFP
と確率pFNを満たし、かつ、cW・Wが最小となるよう
にスカラー値cを定めることが一般的である。つまり下
式に示す関係が成立する。これは具体的には図4に示す
関係となる。
【0043】
【数12】thFP=thFN=th
【0044】電子透かしを用いるアプリケーションによ
っては、確率pFPと確率pFNに関して極めて小さな値が
求められることがある。特に確率pFPはその要求が著し
い。例えば、電子透かしを著作権保護に利用する場合、
違法複製画像を合法的な画像と誤って判断したとしても
ユーザークレームにはつながり難いのに対し、合法的な
画像を誤って違法複製画像だと判断するとユーザークレ
ームにつながる可能性が大きいためである。図4の例よ
りも確率pFPと確率pFNを小さくした例が図5である。
っては、確率pFPと確率pFNに関して極めて小さな値が
求められることがある。特に確率pFPはその要求が著し
い。例えば、電子透かしを著作権保護に利用する場合、
違法複製画像を合法的な画像と誤って判断したとしても
ユーザークレームにはつながり難いのに対し、合法的な
画像を誤って違法複製画像だと判断するとユーザークレ
ームにつながる可能性が大きいためである。図4の例よ
りも確率pFPと確率pFNを小さくした例が図5である。
【0045】確率pFPと確率pFNは限りなく0に近いこ
とが理想的である。しかしながら、そのように閾値(t
h)を定めると埋め込まなければならない電子透かしの
強度cW・Wが増大してしまい、電子透かしの埋め込み
による画質への影響が無視できなくなる。電子透かしの
検出の信頼性と電子透かしによる画質への影響はトレー
ドオフの関係にある。
とが理想的である。しかしながら、そのように閾値(t
h)を定めると埋め込まなければならない電子透かしの
強度cW・Wが増大してしまい、電子透かしの埋め込み
による画質への影響が無視できなくなる。電子透かしの
検出の信頼性と電子透かしによる画質への影響はトレー
ドオフの関係にある。
【0046】電子透かしの検出の信頼性を確保しつつ、
電子透かしの画質への影響を極力抑える種々の手法が提
案されている。広く採用されている基本的な方法とし
て、元画像内のエッジ部分に強く埋め込み平坦な部分に
は弱く埋め込むというものが挙げられる。ピクセル値の
変更が数値的に同じであるとき、平坦な部分ではその変
更が目立ちやすいが、エッジ部分ではその変更が目立ち
難いという人間の視覚特性を利用したものである。エッ
ジ部分と平坦部分で電子透かしの埋め込み強度に強弱を
つけた場合であっても、画像全体として一定量の電子透
かしパターンが埋め込まれていれば、その電子透かしの
検出の信頼性はほぼ同程度となる。
電子透かしの画質への影響を極力抑える種々の手法が提
案されている。広く採用されている基本的な方法とし
て、元画像内のエッジ部分に強く埋め込み平坦な部分に
は弱く埋め込むというものが挙げられる。ピクセル値の
変更が数値的に同じであるとき、平坦な部分ではその変
更が目立ちやすいが、エッジ部分ではその変更が目立ち
難いという人間の視覚特性を利用したものである。エッ
ジ部分と平坦部分で電子透かしの埋め込み強度に強弱を
つけた場合であっても、画像全体として一定量の電子透
かしパターンが埋め込まれていれば、その電子透かしの
検出の信頼性はほぼ同程度となる。
【0047】[埋め込み情報の多ビット化]ここまでの
内容は画像に対しての電子透かしパターンの埋め込み処
理方法とその電子透かしの検出処理方法である。この電
子透かし埋め込み検出方法では、画像に電子透かしパタ
ーンが埋め込まれているのかそれとも埋め込まれていな
いのかの2通りしか判別ができない。言い換えれば1ビ
ットの情報しか表現できない。以下では埋め込む情報を
多ビット化する方法について触れる。
内容は画像に対しての電子透かしパターンの埋め込み処
理方法とその電子透かしの検出処理方法である。この電
子透かし埋め込み検出方法では、画像に電子透かしパタ
ーンが埋め込まれているのかそれとも埋め込まれていな
いのかの2通りしか判別ができない。言い換えれば1ビ
ットの情報しか表現できない。以下では埋め込む情報を
多ビット化する方法について触れる。
【0048】多ビットの情報を電子透かしにて画像に埋
め込む方法は、複数の電子透かしパターンを用いる方法
と画像を小領域に分割する方法とこれらの複合に大別さ
れる。
め込む方法は、複数の電子透かしパターンを用いる方法
と画像を小領域に分割する方法とこれらの複合に大別さ
れる。
【0049】複数の電子透かしパターンを用いる方法で
は、複数の電子透かしパターンのそれぞれに異なる意味
を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって所望の情
報を表現する方法と複数の電子透かしパターンを同時に
重ねて画像に埋め込みその組み合わせによって所望の情
報を表現する方法、そして、これら2つの方法を複合し
た方法が考えられる。複数の電子透かしパターンを元画
像に埋め込む様子を図6に示す。
は、複数の電子透かしパターンのそれぞれに異なる意味
を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって所望の情
報を表現する方法と複数の電子透かしパターンを同時に
重ねて画像に埋め込みその組み合わせによって所望の情
報を表現する方法、そして、これら2つの方法を複合し
た方法が考えられる。複数の電子透かしパターンを元画
像に埋め込む様子を図6に示す。
【0050】複数の電子透かしパターンのそれぞれに異
なる意味を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって
所望の情報を表現する方法では、画像に埋め込みたい情
報のビット数をbとしたとき、必要となる電子透かしパ
ターンの種類nはn=2bとなる。他方、複数の電子透
かしパターンを同時に重ねて画像に埋め込みその組み合
わせによって所望の情報を表現する方法では、必要とな
る電子透かしパターンの種類nはn=bとなる。但し、
後者は電子透かしパターンの種類が少なくて済むもの
の、電子透かしパターンを画像に複数重ねて埋め込むた
め画像の劣化に対する適切な処置を必要とする場合が多
い。最後にこれら2つの方法を複合した方法では、必要
となる電子透かしパターンの種類nはb≦n≦2bとな
り、両方法の特徴を併せ持ったものとなる。
なる意味を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって
所望の情報を表現する方法では、画像に埋め込みたい情
報のビット数をbとしたとき、必要となる電子透かしパ
ターンの種類nはn=2bとなる。他方、複数の電子透
かしパターンを同時に重ねて画像に埋め込みその組み合
わせによって所望の情報を表現する方法では、必要とな
る電子透かしパターンの種類nはn=bとなる。但し、
後者は電子透かしパターンの種類が少なくて済むもの
の、電子透かしパターンを画像に複数重ねて埋め込むた
め画像の劣化に対する適切な処置を必要とする場合が多
い。最後にこれら2つの方法を複合した方法では、必要
となる電子透かしパターンの種類nはb≦n≦2bとな
り、両方法の特徴を併せ持ったものとなる。
【0051】画像を小領域に分割する方法は、多ビット
の情報を電子透かしにて画像に埋め込むもう1つの方法
であり、小領域毎に異なる役割を持たせることで画像の
中に複数の電子透かしを同時に存在させようというもの
である。小領域の配置の仕方は種々提案されている。こ
こでは図7のように小領域を格子状に配置した例で説明
を行なう。図7におけるi,jは負でない整数である。
の情報を電子透かしにて画像に埋め込むもう1つの方法
であり、小領域毎に異なる役割を持たせることで画像の
中に複数の電子透かしを同時に存在させようというもの
である。小領域の配置の仕方は種々提案されている。こ
こでは図7のように小領域を格子状に配置した例で説明
を行なう。図7におけるi,jは負でない整数である。
【0052】画像を小領域に分割する際に分割数が問題
になる。画像に埋め込みたい情報がbビットであると
き、画像をb個の小領域に分割する方法がまず考えらる
が、様々な画像に対して電子透かしパターンを埋め込む
場合、画像の持つ視覚特性を考慮して電子透かしパター
ンを埋め込むことが多いことからこの方法は問題が発生
しやすい。例えば埋め込み画像のエッジ部分に強く、画
像の平坦部分に弱く埋め込むなどの処理を加えるとき、
あるビットに対応する小領域が偶然にも平坦部分であっ
た場合に、そこの領域に埋め込まれている電子透かしを
検出できない恐れがある。たとえ1つの領域でも電子透
かしの検出に失敗した領域があると、残りの領域に埋め
込まれている電子透かしが検出されたとしても、全体の
組み合わせとしての意味がなくなるという事態に陥る。
画像を小領域に分割するときには、bよりも多い小領域
に分割する方が、様々な画像に対して安定して電子透か
しの検出を行なえるという利点がある。たとえ1小領域
で電子透かしパターンの埋め込み強度が非常に弱くなっ
たとしても、同じビット情報を埋め込む残りの小領域で
必要な電子透かしパターンの埋め込み量が確保されてい
れば全体として電子透かしの検出が可能となるのであ
る。
になる。画像に埋め込みたい情報がbビットであると
き、画像をb個の小領域に分割する方法がまず考えらる
が、様々な画像に対して電子透かしパターンを埋め込む
場合、画像の持つ視覚特性を考慮して電子透かしパター
ンを埋め込むことが多いことからこの方法は問題が発生
しやすい。例えば埋め込み画像のエッジ部分に強く、画
像の平坦部分に弱く埋め込むなどの処理を加えるとき、
あるビットに対応する小領域が偶然にも平坦部分であっ
た場合に、そこの領域に埋め込まれている電子透かしを
検出できない恐れがある。たとえ1つの領域でも電子透
かしの検出に失敗した領域があると、残りの領域に埋め
込まれている電子透かしが検出されたとしても、全体の
組み合わせとしての意味がなくなるという事態に陥る。
画像を小領域に分割するときには、bよりも多い小領域
に分割する方が、様々な画像に対して安定して電子透か
しの検出を行なえるという利点がある。たとえ1小領域
で電子透かしパターンの埋め込み強度が非常に弱くなっ
たとしても、同じビット情報を埋め込む残りの小領域で
必要な電子透かしパターンの埋め込み量が確保されてい
れば全体として電子透かしの検出が可能となるのであ
る。
【0053】図8に埋め込み情報が8ビットであるとき
の小領域の分割例を示す。同じビットに対応する複数の
小領域が画像中に割り当てられている。
の小領域の分割例を示す。同じビットに対応する複数の
小領域が画像中に割り当てられている。
【0054】[電子透かしパターンの埋め込みの流れ]
電子透かしパターンの画像への埋め込み処理を実行する
装置における処理例を図9に示す。電子透かしパターン
生成部1604は画像に埋め込む埋め込み情報1602
と電子透かしパターン生成キー(key)記憶部1603の
電子透かしパターン生成キー(key)から電子透かしパタ
ーンを生成する。
電子透かしパターンの画像への埋め込み処理を実行する
装置における処理例を図9に示す。電子透かしパターン
生成部1604は画像に埋め込む埋め込み情報1602
と電子透かしパターン生成キー(key)記憶部1603の
電子透かしパターン生成キー(key)から電子透かしパタ
ーンを生成する。
【0055】埋め込み情報1602は、電子透かしとし
て埋め込む情報であり、複製制御情報、著作権情報、編
集情報などの任意な情報である。電子透かしパターン生
成キー(key)は、具体的には電子透かしパターンを画
像に埋め込む際の画像分割情報や、ビット配列情報など
であり、埋め込み情報1602を電子透かしパターンと
して生成するために必要となる加工情報である。
て埋め込む情報であり、複製制御情報、著作権情報、編
集情報などの任意な情報である。電子透かしパターン生
成キー(key)は、具体的には電子透かしパターンを画
像に埋め込む際の画像分割情報や、ビット配列情報など
であり、埋め込み情報1602を電子透かしパターンと
して生成するために必要となる加工情報である。
【0056】電子透かしパターン埋め込み部1605で
は、電子透かしパターン生成部1604にて生成された
電子透かしパターンを元画像1601へ埋め込む。元画
像のエッジ部分や平坦部分での電子透かしパターンの埋
め込み強度を調整するのはこの電子透かしパターン埋め
込み部1605である。電子透かしパターンの埋め込ま
れた画像は電子透かし埋め込み画像1606として出力
される。
は、電子透かしパターン生成部1604にて生成された
電子透かしパターンを元画像1601へ埋め込む。元画
像のエッジ部分や平坦部分での電子透かしパターンの埋
め込み強度を調整するのはこの電子透かしパターン埋め
込み部1605である。電子透かしパターンの埋め込ま
れた画像は電子透かし埋め込み画像1606として出力
される。
【0057】[電子透かしの検出の流れ]電子透かしの
検出処理を実行する装置における処理例を図10に示
す。電子透かしパターン生成部1703は電子透かしパ
ターン生成キー(key)記憶部1702の電子透かしパタ
ーン生成キー(key)から電子透かしパターンを生成す
る。
検出処理を実行する装置における処理例を図10に示
す。電子透かしパターン生成部1703は電子透かしパ
ターン生成キー(key)記憶部1702の電子透かしパタ
ーン生成キー(key)から電子透かしパターンを生成す
る。
【0058】電子透かしパターン生成キー(key)は、
具体的には電子透かしパターンを画像に埋め込む際の画
像分割情報や、ビット配列情報などであり、電子透かし
パターンの検出に必要となる情報である。
具体的には電子透かしパターンを画像に埋め込む際の画
像分割情報や、ビット配列情報などであり、電子透かし
パターンの検出に必要となる情報である。
【0059】電子透かしパターン修正部1704は、画
像情報検査部1705にて得られる入力画像1701の
画像フォーマットを用いて、電子透かしパターン生成部
1703で生成された電子透かしパターンを修正する。
ここで実行される修正処理は、例えば入力画像サイズが
720×480のSD画像であるか、あるいは1920
×1080のHD画像であるかに応じて、生成した電子
透かしパターンを適応させる処理である。この処理につ
いては、次に詳細に説明する。
像情報検査部1705にて得られる入力画像1701の
画像フォーマットを用いて、電子透かしパターン生成部
1703で生成された電子透かしパターンを修正する。
ここで実行される修正処理は、例えば入力画像サイズが
720×480のSD画像であるか、あるいは1920
×1080のHD画像であるかに応じて、生成した電子
透かしパターンを適応させる処理である。この処理につ
いては、次に詳細に説明する。
【0060】検出部1706では、電子透かしパターン
修正部1704にて修正された電子透かしパターンを用
いて、入力画像1701の電子透かしを検出する。検出
部1706にて検出された情報は検出情報1707とし
て出力される。
修正部1704にて修正された電子透かしパターンを用
いて、入力画像1701の電子透かしを検出する。検出
部1706にて検出された情報は検出情報1707とし
て出力される。
【0061】[画像のフォーマット変換]昨今、テレビ
放送などに用いられる画像情報として、例えばハイビジ
ョン画像と呼ばれる高画質画像(HD:High Definitio
n)が様々な通信媒体あるいは記憶媒体を介して提供さ
れている。高画質画像(HD:High Definition)データ
は、従来の標準画像(SD:Standard Definition)と
異なるアスペクト比(画像の縦と横の長さの比)、異な
る周波数帯域を持つ画像であり、例えば再生装置側に高
画質画像(以下HD画像とする)の処理機能がない場合
は、HD画像を標準画像(以下SD画像とする)に変換
(ダウンコンバート)する処理が実行されて表示され
る。また、逆にSD画像からHD画像への変換処理(ア
ップコンバート)が実行されることもある。
放送などに用いられる画像情報として、例えばハイビジ
ョン画像と呼ばれる高画質画像(HD:High Definitio
n)が様々な通信媒体あるいは記憶媒体を介して提供さ
れている。高画質画像(HD:High Definition)データ
は、従来の標準画像(SD:Standard Definition)と
異なるアスペクト比(画像の縦と横の長さの比)、異な
る周波数帯域を持つ画像であり、例えば再生装置側に高
画質画像(以下HD画像とする)の処理機能がない場合
は、HD画像を標準画像(以下SD画像とする)に変換
(ダウンコンバート)する処理が実行されて表示され
る。また、逆にSD画像からHD画像への変換処理(ア
ップコンバート)が実行されることもある。
【0062】画像のサイズやアスペクト比等を変換する
ことを画像のフォーマット変換という。以下では、SD
画像からHD画像へのアップコンバートや、HD画像か
らSD画像へのダウンコンバートもフォーマット変換の
一種として扱うことにする。ある画像に対して電子透か
しパターンを埋め込み、その画像のフォーマットを変換
した場合、埋め込んだ電子透かしの検出は、例えば、図
10で説明した電子透かしパターン修正部1704にて
修正された電子透かしパターンの適用により実行するこ
とがあるが、修正を行なった場合でも検出が困難になっ
たりエラーとなったりすることがある。
ことを画像のフォーマット変換という。以下では、SD
画像からHD画像へのアップコンバートや、HD画像か
らSD画像へのダウンコンバートもフォーマット変換の
一種として扱うことにする。ある画像に対して電子透か
しパターンを埋め込み、その画像のフォーマットを変換
した場合、埋め込んだ電子透かしの検出は、例えば、図
10で説明した電子透かしパターン修正部1704にて
修正された電子透かしパターンの適用により実行するこ
とがあるが、修正を行なった場合でも検出が困難になっ
たりエラーとなったりすることがある。
【0063】例えば、図11(a)は、SD(Standard
Definition)画像に電子透かしパターンを埋め込み、そ
の画像をアップコンバートしてHD(High Definition)
画像にする様子を示している。元のSD画像から電子透
かしを検出することは容易であるものの、HD画像から
の検出は容易であるとはいえない。理由として、画像の
フォーマット変換が整数にて行なわれていないことが挙
げられる。例えば、SD画像サイズを720×480、
HD画像サイズを1920×1080とすると、SD画
像からHD画像への変換は、水平方向が8/3倍、垂直
方向が9/4倍という変換である。但し、画像サイズを
(水平方向のピクセル数)×(垂直方向のピクセル数)
と表記している。
Definition)画像に電子透かしパターンを埋め込み、そ
の画像をアップコンバートしてHD(High Definition)
画像にする様子を示している。元のSD画像から電子透
かしを検出することは容易であるものの、HD画像から
の検出は容易であるとはいえない。理由として、画像の
フォーマット変換が整数にて行なわれていないことが挙
げられる。例えば、SD画像サイズを720×480、
HD画像サイズを1920×1080とすると、SD画
像からHD画像への変換は、水平方向が8/3倍、垂直
方向が9/4倍という変換である。但し、画像サイズを
(水平方向のピクセル数)×(垂直方向のピクセル数)
と表記している。
【0064】このように非整数倍の変換が行なわれる
と、画像に埋め込まれている電子透かしパターンも同様
に非整数倍の変換をされることになる。電子透かしの検
出は、電子透かしパターン埋め込み画像に対して電子透
かしパターンを乗じることで実現されるので、画像に埋
め込まれた電子透かしパターンが微妙な変形をしていた
場合には、電子透かしを検出するのに用いる電子透かし
パターンにも画像と同様の変形を施す必要がある。検出
に用いる電子透かしパターンに施す変形が適当なもので
なければ、電子透かしの検出が失敗する可能性がある。
と、画像に埋め込まれている電子透かしパターンも同様
に非整数倍の変換をされることになる。電子透かしの検
出は、電子透かしパターン埋め込み画像に対して電子透
かしパターンを乗じることで実現されるので、画像に埋
め込まれた電子透かしパターンが微妙な変形をしていた
場合には、電子透かしを検出するのに用いる電子透かし
パターンにも画像と同様の変形を施す必要がある。検出
に用いる電子透かしパターンに施す変形が適当なもので
なければ、電子透かしの検出が失敗する可能性がある。
【0065】図11(b)は、図11(a)とは逆に、
HD画像に電子透かしパターンを埋め込み、その画像を
ダウンコンバートしてSD画像にし、このSD画像から
電子透かしを検出する様子を示している。図11(a)
と同様に、この変換は非整数倍の変換であり、適当な変
形を施された電子透かしパターンを検出に用いなけれ
ば、電子透かしの検出が失敗する可能性がある。
HD画像に電子透かしパターンを埋め込み、その画像を
ダウンコンバートしてSD画像にし、このSD画像から
電子透かしを検出する様子を示している。図11(a)
と同様に、この変換は非整数倍の変換であり、適当な変
形を施された電子透かしパターンを検出に用いなけれ
ば、電子透かしの検出が失敗する可能性がある。
【0066】画像がフォーマット変換されることで電子
透かしの検出がどのように難しくなるのかを、例を挙げ
ながら説明する。図12にこれから説明する変換を示
す。ここでは元画像を720×480のSD画像、変換
後の画像を1920×1080のHD画像として説明す
るが、この組み合わせに限るものではない。
透かしの検出がどのように難しくなるのかを、例を挙げ
ながら説明する。図12にこれから説明する変換を示
す。ここでは元画像を720×480のSD画像、変換
後の画像を1920×1080のHD画像として説明す
るが、この組み合わせに限るものではない。
【0067】SD画像をHD画像にアップコンバートし
たときに、SD画像内の8×8ピクセルの小領域はHD
画像内において図13のように変換される。図13の下
部に示す小領域がSD画像の8×8ピクセルの小領域で
あり、この小領域がHD画像に変換、すなわちアップコ
ンバートされると、SD画像の縦8ピクセルは、HD画
像において8×(1080/480)ピクセル、SD画
像の横8ピクセルは、HD画像において8×(1920
/720)ピクセルに変換されることになる。この図の
ようにピクセルサイズを分数で表現できれば問題は起き
ないが、現実には1/3ピクセルや1/4ピクセルなど
の端数をもったピクセルは存在しない。図13におい
て、色分けは、白を値1、黒を値−1としている。図1
3の上段に示すHD画像の各矩形領域には複数のピクセ
ルが存在し、その実体は、例えば図14、または図15
のようになる。
たときに、SD画像内の8×8ピクセルの小領域はHD
画像内において図13のように変換される。図13の下
部に示す小領域がSD画像の8×8ピクセルの小領域で
あり、この小領域がHD画像に変換、すなわちアップコ
ンバートされると、SD画像の縦8ピクセルは、HD画
像において8×(1080/480)ピクセル、SD画
像の横8ピクセルは、HD画像において8×(1920
/720)ピクセルに変換されることになる。この図の
ようにピクセルサイズを分数で表現できれば問題は起き
ないが、現実には1/3ピクセルや1/4ピクセルなど
の端数をもったピクセルは存在しない。図13におい
て、色分けは、白を値1、黒を値−1としている。図1
3の上段に示すHD画像の各矩形領域には複数のピクセ
ルが存在し、その実体は、例えば図14、または図15
のようになる。
【0068】SD画像内の8×8ピクセルの小領域が、
HD画像内において実際にどのようになるのかを示した
例の1つが図14である。SD画像内で8×8ピクセル
であった小領域はHD画像内で(8×(1920/72
0))×(8×(1080/480))、すなわち(6
4/3)×18ピクセルとなる。現実には1/3ピクセ
ルや1/4ピクセルなどの端数をもったピクセルは存在
しないので、HD画像のピクセルにおいて、白と黒の境
界に存在するピクセルは、白または黒のいずれかに設定
されることになる。1つの方法としては例えば白50%
以上であれば白、黒50%以上であれば黒として設定す
る。あるいは黒の設定がわずかでもあれば黒に設定する
などの方法がある。
HD画像内において実際にどのようになるのかを示した
例の1つが図14である。SD画像内で8×8ピクセル
であった小領域はHD画像内で(8×(1920/72
0))×(8×(1080/480))、すなわち(6
4/3)×18ピクセルとなる。現実には1/3ピクセ
ルや1/4ピクセルなどの端数をもったピクセルは存在
しないので、HD画像のピクセルにおいて、白と黒の境
界に存在するピクセルは、白または黒のいずれかに設定
されることになる。1つの方法としては例えば白50%
以上であれば白、黒50%以上であれば黒として設定す
る。あるいは黒の設定がわずかでもあれば黒に設定する
などの方法がある。
【0069】この結果、SDからHDに変換した場合
は、SD画像のピクセル分布とHD画像のピクセル分布
とが正確に一致しないという問題が発生する。SDから
HDに変換した場合、垂直方向は8ピクセルであったも
のが18ピクセルになり、SD画像における1ピクセル
は、HD画像における18/8=9/4ピクセルとな
る。その結果、SD画像における1ピクセルあるいは2
ピクセルなどの整数ピクセルをHD画像において整数ピ
クセルとして設定できず端数が生じてしまう。その結
果、図14の上段に示すように白と黒の境界に存在する
ピクセルが発生し、例えば白50%以上であれば白、黒
50%以上であれば黒として設定され、誤差が発生する
ことになる。
は、SD画像のピクセル分布とHD画像のピクセル分布
とが正確に一致しないという問題が発生する。SDから
HDに変換した場合、垂直方向は8ピクセルであったも
のが18ピクセルになり、SD画像における1ピクセル
は、HD画像における18/8=9/4ピクセルとな
る。その結果、SD画像における1ピクセルあるいは2
ピクセルなどの整数ピクセルをHD画像において整数ピ
クセルとして設定できず端数が生じてしまう。その結
果、図14の上段に示すように白と黒の境界に存在する
ピクセルが発生し、例えば白50%以上であれば白、黒
50%以上であれば黒として設定され、誤差が発生する
ことになる。
【0070】水平方向についても同様であり、SD画像
における1ピクセルは、HD画像における(64/3)
/8=8/3ピクセルとなり、SD画像における整数ピ
クセルをHD画像において整数ピクセルとして設定でき
ず端数が生じてしまう。その結果、図14の上段に示す
ように白と黒の境界に存在するピクセルが発生し、例え
ば白50%以上であれば白、黒50%以上であれば黒と
して設定され、誤差が発生することになる。
における1ピクセルは、HD画像における(64/3)
/8=8/3ピクセルとなり、SD画像における整数ピ
クセルをHD画像において整数ピクセルとして設定でき
ず端数が生じてしまう。その結果、図14の上段に示す
ように白と黒の境界に存在するピクセルが発生し、例え
ば白50%以上であれば白、黒50%以上であれば黒と
して設定され、誤差が発生することになる。
【0071】図15は、SD画像内の8×8ピクセルの
小領域が、HD画像内において実際にどのようになるの
かを示した他の例である。図14の上段に示すHD画像
では、左端部をSD画像の左端部と一致させる処理と
し、右端に2/3ピクセルの余りピクセル領域を発生さ
せた場合の例であり、図15(a)は、SD画像内の8
×8ピクセルの小領域をHD画像の中央に設定し、両端
に1/3ピクセルの余りピクセル領域を発生させた場合
の例、図15(b)は、右端部をSD画像の右端部と一
致させる処理とし、左端に2/3ピクセルの余りピクセ
ル領域を発生させた場合の例である。いずれの場合もS
D画像とHD画像の変換において整数ピクセルから整数
ピクセルに変換することはできないので、結果として白
領域または黒領域の比率にずれが発生することになる。
小領域が、HD画像内において実際にどのようになるの
かを示した他の例である。図14の上段に示すHD画像
では、左端部をSD画像の左端部と一致させる処理と
し、右端に2/3ピクセルの余りピクセル領域を発生さ
せた場合の例であり、図15(a)は、SD画像内の8
×8ピクセルの小領域をHD画像の中央に設定し、両端
に1/3ピクセルの余りピクセル領域を発生させた場合
の例、図15(b)は、右端部をSD画像の右端部と一
致させる処理とし、左端に2/3ピクセルの余りピクセ
ル領域を発生させた場合の例である。いずれの場合もS
D画像とHD画像の変換において整数ピクセルから整数
ピクセルに変換することはできないので、結果として白
領域または黒領域の比率にずれが発生することになる。
【0072】先に説明したように電子透かしの画像に対
する埋め込み処理においては、図7や図8のように画像
を小領域分割して、各小領域毎に電子透かしパターンの
埋め込みが行われる。この各小領域各々がSD画像の8
×8ピクセルで定義されていると仮定する。すると、S
D画像を8×8ピクセル単位に図7や図8のように小領
域に分割したものは、HD画像では(64/3)×18
ピクセル単位の小領域に相当するものとなる。
する埋め込み処理においては、図7や図8のように画像
を小領域分割して、各小領域毎に電子透かしパターンの
埋め込みが行われる。この各小領域各々がSD画像の8
×8ピクセルで定義されていると仮定する。すると、S
D画像を8×8ピクセル単位に図7や図8のように小領
域に分割したものは、HD画像では(64/3)×18
ピクセル単位の小領域に相当するものとなる。
【0073】しかし、上述したように実際には端数ピク
セルは許されないため、HD画像における各分割小領域
の設定は、例えば、図16のような設定になる。図16
の斜線部分は、隣り合う小領域同士が互いに重なる部分
を示している。これは、図14の横方向22ピクセル中
の右側1ピクセルや図15(a)の両側1ピクセルや、
図15(b)の左側1ピクセルの部分に相当する。
セルは許されないため、HD画像における各分割小領域
の設定は、例えば、図16のような設定になる。図16
の斜線部分は、隣り合う小領域同士が互いに重なる部分
を示している。これは、図14の横方向22ピクセル中
の右側1ピクセルや図15(a)の両側1ピクセルや、
図15(b)の左側1ピクセルの部分に相当する。
【0074】HD画像では小領域が図16のように設定
することが可能であることから、HD画像からの電子透
かしの検出を行なうとき、斜線部分を無視して検出する
という方法が考えられる。斜線部分のピクセルの値は、
斜線部分以外のピクセルの値ほど電子透かしパターンを
含んでいないため、斜線部分以外のピクセルのみを用い
て電子透かしの検出を行なうのである。
することが可能であることから、HD画像からの電子透
かしの検出を行なうとき、斜線部分を無視して検出する
という方法が考えられる。斜線部分のピクセルの値は、
斜線部分以外のピクセルの値ほど電子透かしパターンを
含んでいないため、斜線部分以外のピクセルのみを用い
て電子透かしの検出を行なうのである。
【0075】また、SD画像をアップコンバートして得
られたHD画像において、隣の小領域との重なりはある
ものの、図17のように、図16で示した小領域の境界
部の斜線部分をどちらかの小領域に含めるという処理方
法も考えられる。図17では、斜線部分に占める割合の
多い小領域に斜線部分を含める処理を行なったものであ
る。このような処理により、SD画像の8×8ピクセル
の小領域はHD画像の21×18ピクセルまたは22×
18ピクセルの小領域に対応することになる。
られたHD画像において、隣の小領域との重なりはある
ものの、図17のように、図16で示した小領域の境界
部の斜線部分をどちらかの小領域に含めるという処理方
法も考えられる。図17では、斜線部分に占める割合の
多い小領域に斜線部分を含める処理を行なったものであ
る。このような処理により、SD画像の8×8ピクセル
の小領域はHD画像の21×18ピクセルまたは22×
18ピクセルの小領域に対応することになる。
【0076】上述のようにコンバート処理された画像に
おいて、図16や図17のような小領域の設定方法を実
行して電子透かしを検出しようとする場合であっても、
電子透かしパターンWは[数1]を満たさなければなら
ないことに注意が必要である。
おいて、図16や図17のような小領域の設定方法を実
行して電子透かしを検出しようとする場合であっても、
電子透かしパターンWは[数1]を満たさなければなら
ないことに注意が必要である。
【0077】例えば、図17のAの部分に当たる小領域
に図14のようなパターンが埋め込まれていると仮定す
る。値としては、1と−1の2種類のみを用い、中間値
はこの2値に丸める。HD画像における電子透かしパタ
ーンWを求めると、図18のようになる。この21×1
8ピクセルのパターンWには、1(白ピクセル)が18
0個あり、−1(黒ピクセル)が198個ある。この結
果、コンバートされたHD画像においては、 Σi,jWi,j≠0 となり、[数1]を満足しないものとなる。
に図14のようなパターンが埋め込まれていると仮定す
る。値としては、1と−1の2種類のみを用い、中間値
はこの2値に丸める。HD画像における電子透かしパタ
ーンWを求めると、図18のようになる。この21×1
8ピクセルのパターンWには、1(白ピクセル)が18
0個あり、−1(黒ピクセル)が198個ある。この結
果、コンバートされたHD画像においては、 Σi,jWi,j≠0 となり、[数1]を満足しないものとなる。
【0078】電子透かしパターンWが[数1]を満たし
ていないとき、その検出結果は大きな誤差を伴う可能性
が大きい。例えば、±1にて構成される8×8ピクセル
の電子透かしパターンWが埋め込まれていると仮定す
る。このとき、この小領域から検出される検出値xとし
て64が期待できる。この64は、電子透かしパターン
W同士の内積W・Wによって得られる値である([数
7]、[数8]参照)。しかし、もし電子透かしパター
ンWが[数1]を満足せず、電子透かしパターンWの総
和が0でなく1であったとしたら、この1と画素値を乗
じた値が誤差として含まれることになる。
ていないとき、その検出結果は大きな誤差を伴う可能性
が大きい。例えば、±1にて構成される8×8ピクセル
の電子透かしパターンWが埋め込まれていると仮定す
る。このとき、この小領域から検出される検出値xとし
て64が期待できる。この64は、電子透かしパターン
W同士の内積W・Wによって得られる値である([数
7]、[数8]参照)。しかし、もし電子透かしパター
ンWが[数1]を満足せず、電子透かしパターンWの総
和が0でなく1であったとしたら、この1と画素値を乗
じた値が誤差として含まれることになる。
【0079】すなわち、電子透かしの検出時に実行され
る処理、先に説明した[数7]の式に従って、電子透か
しの埋め込まれている画像Mと電子透かしWの内積x’
の演算が実行される。演算結果は、この数式に含まれる
P・Wの値の大きさがW・Wに対して相対的に無視でき
ないレベルで大となってしまう。ピクセル値はピクセル
が8ビットで表現されていれば、0,1,…255であ
る。この0,1,…255という誤差は電子透かしの検
出値として得られるはずの64を無意味なものとするの
に十分な大きさである。
る処理、先に説明した[数7]の式に従って、電子透か
しの埋め込まれている画像Mと電子透かしWの内積x’
の演算が実行される。演算結果は、この数式に含まれる
P・Wの値の大きさがW・Wに対して相対的に無視でき
ないレベルで大となってしまう。ピクセル値はピクセル
が8ビットで表現されていれば、0,1,…255であ
る。この0,1,…255という誤差は電子透かしの検
出値として得られるはずの64を無意味なものとするの
に十分な大きさである。
【0080】HD画像における小領域の分割を図16や
図17のように定めた場合、図18にて示したような電
子透かしパターンWをどんなに緻密に求めても[数1]
を満たすことはない。それは、図16や図17のように
表現した時点で領域の丸めによる誤差が乗っているため
である。
図17のように定めた場合、図18にて示したような電
子透かしパターンWをどんなに緻密に求めても[数1]
を満たすことはない。それは、図16や図17のように
表現した時点で領域の丸めによる誤差が乗っているため
である。
【0081】図18にて示したような電子透かしパター
ンWの中の値を調整することで電子透かしパターンWが
[数1]を満たすようにすることができる。しかしなが
ら、元々領域の丸めによる誤差を含んでいるものを後か
ら調整しているため、電子透かしの正確な検出が困難と
なる。
ンWの中の値を調整することで電子透かしパターンWが
[数1]を満たすようにすることができる。しかしなが
ら、元々領域の丸めによる誤差を含んでいるものを後か
ら調整しているため、電子透かしの正確な検出が困難と
なる。
【0082】[各種画像フォーマットに対応した電子透
かしパターン埋め込み制御方法]また、電子透かし埋め
込み対象画像である元画像におけるエッジ部分のような
輝度変化の激しい部分に電子透かしパターンを強く埋め
込み、平坦な部分に電子透かしパターンを弱く埋め込む
といった処理を行なうためには、エッジ部分のような輝
度変化の激しい部分と平坦な部分を元画像上で区別する
手段が必要となる。例えば、図19に示す画像を考え
る。明るい部分は輝度が高く、暗い部分は輝度が低いこ
とを示している。図19の線分Aを抜き出し、線分上2
4画素の画素値を示したものが図20である。図20に
おける区間A0,A2に相当する画素は画素間の変化が少
ない。つまり平坦な部分である。区間A1に相当する画
素は画素間の変化が大きい。つまりエッジ部分である。
区間A1における画素で実際に画素間の変化が著しいの
は画素p2〜p5であり、画素p0〜p2、p5〜p7は画素
間の変化が大きいとは言えない。しかし、人間の視覚特
性では画素p2〜p5だけでなく、その付近の画素p0〜
p2、p5〜p7においても、画素値の変更が認知され難
い。つまり、エッジ部分とその付近は、画素値変更が目
立たない。このようにして画素値変更が目立たない部分
を抽出したのが、図21の黒線部分となる。この黒線部
分では、電子透かしパターンを埋め込むために画素値を
ある程度大きく変更しても、その変更を認知することは
難しいことから、黒線部分に電子透かしパターンを強く
埋め込むことができる。
かしパターン埋め込み制御方法]また、電子透かし埋め
込み対象画像である元画像におけるエッジ部分のような
輝度変化の激しい部分に電子透かしパターンを強く埋め
込み、平坦な部分に電子透かしパターンを弱く埋め込む
といった処理を行なうためには、エッジ部分のような輝
度変化の激しい部分と平坦な部分を元画像上で区別する
手段が必要となる。例えば、図19に示す画像を考え
る。明るい部分は輝度が高く、暗い部分は輝度が低いこ
とを示している。図19の線分Aを抜き出し、線分上2
4画素の画素値を示したものが図20である。図20に
おける区間A0,A2に相当する画素は画素間の変化が少
ない。つまり平坦な部分である。区間A1に相当する画
素は画素間の変化が大きい。つまりエッジ部分である。
区間A1における画素で実際に画素間の変化が著しいの
は画素p2〜p5であり、画素p0〜p2、p5〜p7は画素
間の変化が大きいとは言えない。しかし、人間の視覚特
性では画素p2〜p5だけでなく、その付近の画素p0〜
p2、p5〜p7においても、画素値の変更が認知され難
い。つまり、エッジ部分とその付近は、画素値変更が目
立たない。このようにして画素値変更が目立たない部分
を抽出したのが、図21の黒線部分となる。この黒線部
分では、電子透かしパターンを埋め込むために画素値を
ある程度大きく変更しても、その変更を認知することは
難しいことから、黒線部分に電子透かしパターンを強く
埋め込むことができる。
【0083】図22は、水平方向m画素、垂直方向n画
素の画像である。画像(a)と画像(b)がどれだけ似
ているかを示す尺度として、次のような相関係数rを定
義できる。Aijは画像(a)における座標(i,j)の
画素値を表し、Bijは画像(b)における座標(i,
j)の画素値を表す。
素の画像である。画像(a)と画像(b)がどれだけ似
ているかを示す尺度として、次のような相関係数rを定
義できる。Aijは画像(a)における座標(i,j)の
画素値を表し、Bijは画像(b)における座標(i,
j)の画素値を表す。
【0084】
【数13】
【0085】相関係数rの値が1に近い程2つの画像が
似ており、相関係数rの値が0に近い程2つの画像が似
ていないことを示している。
似ており、相関係数rの値が0に近い程2つの画像が似
ていないことを示している。
【0086】エッジ部分のような輝度変化の激しい部分
と平坦な部分を元画像上で区別する手段として相関係数
を利用できる。例えば、図23(a)のように5×5画
素の領域Aを画像内に設定し、この領域とこの領域を水
平垂直方向に少しずらした領域Bの相関係数rを求め
る。この相関係数rの値によって、領域Aの中心画素
が、画像内のエッジ部分であるのか、それとも、平坦部
分であるのかを判定する。相関係数rの値の絶対値が0
に近ければ、領域Aと領域Bは似ておらず、領域Aの中
心画素はエッジ部分である可能性が高い。相関係数rの
値が1に近ければ、領域Aと領域Bは似ており、領域A
の中心画素は平坦部分である可能性が高い。図23
(b)のように、画像内を走査しながらこの判定を行な
うことで、画像内のエッジ部分を特定できる。
と平坦な部分を元画像上で区別する手段として相関係数
を利用できる。例えば、図23(a)のように5×5画
素の領域Aを画像内に設定し、この領域とこの領域を水
平垂直方向に少しずらした領域Bの相関係数rを求め
る。この相関係数rの値によって、領域Aの中心画素
が、画像内のエッジ部分であるのか、それとも、平坦部
分であるのかを判定する。相関係数rの値の絶対値が0
に近ければ、領域Aと領域Bは似ておらず、領域Aの中
心画素はエッジ部分である可能性が高い。相関係数rの
値が1に近ければ、領域Aと領域Bは似ており、領域A
の中心画素は平坦部分である可能性が高い。図23
(b)のように、画像内を走査しながらこの判定を行な
うことで、画像内のエッジ部分を特定できる。
【0087】エッジ部分の特定に相関係数を用いる替わ
りに、画像中の高周波成分を取り出すフィルタリングに
用いるハイパスフィルターやバンドパスフィルター等を
利用することもできる。ハイパスフィルターやバンドパ
スフィルターを元画像にかけることにより、図21に示
したようなエッジ部分やその付近の部分を抽出すること
ができる。
りに、画像中の高周波成分を取り出すフィルタリングに
用いるハイパスフィルターやバンドパスフィルター等を
利用することもできる。ハイパスフィルターやバンドパ
スフィルターを元画像にかけることにより、図21に示
したようなエッジ部分やその付近の部分を抽出すること
ができる。
【0088】電子透かしパターンの埋め込み制御に利用
できる画像の特徴として、エッジ部分や平坦部分の違い
以外に、画像の動きも挙げられる。一般に画像の動き量
が多いときは画素値の変更を認知し難い。よって、画像
の動き量を探索し、動き量が多いときは電子透かしパタ
ーンの埋め込み量を増やすことが可能である。
できる画像の特徴として、エッジ部分や平坦部分の違い
以外に、画像の動きも挙げられる。一般に画像の動き量
が多いときは画素値の変更を認知し難い。よって、画像
の動き量を探索し、動き量が多いときは電子透かしパタ
ーンの埋め込み量を増やすことが可能である。
【0089】電子透かしを画像に埋め込むとき、画像の
特徴を利用することが多い。エッジ部分や動き量の多い
部分に電子透かしパターンを強く埋め込んでも、その電
子透かしパターンを認知することは難しい。画像に埋め
込まれた電子透かしパターンは様々な画像処理によって
減衰することから、予め強く埋め込みを行なった方が安
全である。そこで、人間の視覚特性上認知し難い部分に
電子透かしパターンを強く埋め込むことで、画像内の総
埋め込み量を確保する。
特徴を利用することが多い。エッジ部分や動き量の多い
部分に電子透かしパターンを強く埋め込んでも、その電
子透かしパターンを認知することは難しい。画像に埋め
込まれた電子透かしパターンは様々な画像処理によって
減衰することから、予め強く埋め込みを行なった方が安
全である。そこで、人間の視覚特性上認知し難い部分に
電子透かしパターンを強く埋め込むことで、画像内の総
埋め込み量を確保する。
【0090】例えば、現在の映像提供システムで最も普
及している解像度であるSD(standard definition)画
像において、電子透かしパターン埋め込みを実行したと
き、そのSD画像に対して適用した電子透かしパターン
埋め込み方式を全くそのままの設定でHD(high defini
tion)画像に適用することはできない。もしも、SD画
像とHD画像の関係が図24に示すように、SD画像内
の画素の大きさがHD画像内の画素の大きさにそのまま
対応し、かつ、これらの画像を映し出すモニターの大き
さが、SD画像とHD画像の画素数の違いの分だけ異な
るのであれば問題はない。すなわち、図24に示すよう
に、図24(a)に示す720×480のサイズのSD
画像をHD画像として図24(b)に示す1920×1
080のサイズ内で、720×480の領域にのみ表示
するのであれば問題は少ない。
及している解像度であるSD(standard definition)画
像において、電子透かしパターン埋め込みを実行したと
き、そのSD画像に対して適用した電子透かしパターン
埋め込み方式を全くそのままの設定でHD(high defini
tion)画像に適用することはできない。もしも、SD画
像とHD画像の関係が図24に示すように、SD画像内
の画素の大きさがHD画像内の画素の大きさにそのまま
対応し、かつ、これらの画像を映し出すモニターの大き
さが、SD画像とHD画像の画素数の違いの分だけ異な
るのであれば問題はない。すなわち、図24に示すよう
に、図24(a)に示す720×480のサイズのSD
画像をHD画像として図24(b)に示す1920×1
080のサイズ内で、720×480の領域にのみ表示
するのであれば問題は少ない。
【0091】しかしながら、実際は図25に示すよう
に、HD画像を映し出せるモニターでは、図25(a)
に示す720×480のサイズのSD画像を、図25
(b)に示すように、HD画像表示領域1920×10
80のサイズ内の最大領域を使用して表示する方法が一
般的である。これは一般的にエッジクロップ(edge cro
p)とよばれる処理である。又、SD画像からHD画像へ
のアップコンバートやHD画像からSD画像へのダウン
コンバートでも、同様に図25(a)に示す720×4
80のサイズのSD画像が図25(b)に示すHD画像
表示領域1920×1080の白部分に対応するような
変換が行なわれる。このようにモニター上に表示される
ときに同じ位の大きさで表示されるということは、HD
画像内の画素はSD画像内の画素よりも相対的に小さく
なる。例えば、図26(a)のSD画像における5×5
画素の小領域は、図26(b)のHD画像においても5
×5画素であることに変わりはない。しかし、図26
(b)のHD画像における5×5画素の小領域は、図2
6(a)のSD画像における5×5画素の小領域と比べ
て、モニター上では水平垂直方向共に約半分の大きさで
映し出されることになる。
に、HD画像を映し出せるモニターでは、図25(a)
に示す720×480のサイズのSD画像を、図25
(b)に示すように、HD画像表示領域1920×10
80のサイズ内の最大領域を使用して表示する方法が一
般的である。これは一般的にエッジクロップ(edge cro
p)とよばれる処理である。又、SD画像からHD画像へ
のアップコンバートやHD画像からSD画像へのダウン
コンバートでも、同様に図25(a)に示す720×4
80のサイズのSD画像が図25(b)に示すHD画像
表示領域1920×1080の白部分に対応するような
変換が行なわれる。このようにモニター上に表示される
ときに同じ位の大きさで表示されるということは、HD
画像内の画素はSD画像内の画素よりも相対的に小さく
なる。例えば、図26(a)のSD画像における5×5
画素の小領域は、図26(b)のHD画像においても5
×5画素であることに変わりはない。しかし、図26
(b)のHD画像における5×5画素の小領域は、図2
6(a)のSD画像における5×5画素の小領域と比べ
て、モニター上では水平垂直方向共に約半分の大きさで
映し出されることになる。
【0092】SD画像とHD画像の対応のための調整処
理としては、図25のようなエッジクロップ(edge cro
p)と呼ばれる処理以外に、図27(a)に示すような、
画像の上下部分を切り取って調整するレターボックス(l
etter box)や、図27(b)に示すようなスクイーズ(s
queeze)という処理もある。図27(a)に示すSD画
像は図27(c)に示すHD画像をレターボックス処理
でダウンコンバートした画像であり、図27(b)に示
すSD画像は図27(c)に示すHD画像をスクイーズ
でダウンコンバートした画像である。
理としては、図25のようなエッジクロップ(edge cro
p)と呼ばれる処理以外に、図27(a)に示すような、
画像の上下部分を切り取って調整するレターボックス(l
etter box)や、図27(b)に示すようなスクイーズ(s
queeze)という処理もある。図27(a)に示すSD画
像は図27(c)に示すHD画像をレターボックス処理
でダウンコンバートした画像であり、図27(b)に示
すSD画像は図27(c)に示すHD画像をスクイーズ
でダウンコンバートした画像である。
【0093】SD画像とHD画像のような、フォーマッ
トの違う画像についてのコンバート処理が実行される可
能性のある画像についての電子透かしの埋め込み位置に
関しては、以下に述べるような問題点が発生する。な
お、ここでは、議論の簡略化のために図25のようなエ
ッジクロップ処理を実行する場合を例として説明する
が、図27に示すレターボックスやスクイーズでも同様
の問題がある。
トの違う画像についてのコンバート処理が実行される可
能性のある画像についての電子透かしの埋め込み位置に
関しては、以下に述べるような問題点が発生する。な
お、ここでは、議論の簡略化のために図25のようなエ
ッジクロップ処理を実行する場合を例として説明する
が、図27に示すレターボックスやスクイーズでも同様
の問題がある。
【0094】SD画像用に確定された電子透かしパター
ン埋め込み方法をそのまま変更なしにHD画像に適用し
た場合の例を図28に示す。例えば、SD画像で画素値
の変更が認知し難い部分の選択が図28(a)の黒線部
分のように判定されたとする。画素値の変更が認知し難
い部分は、一般には画素値の変化が激しい部分、すなわ
ち高周波領域として特定される。
ン埋め込み方法をそのまま変更なしにHD画像に適用し
た場合の例を図28に示す。例えば、SD画像で画素値
の変更が認知し難い部分の選択が図28(a)の黒線部
分のように判定されたとする。画素値の変更が認知し難
い部分は、一般には画素値の変化が激しい部分、すなわ
ち高周波領域として特定される。
【0095】もしも、この図28(a)に示すSD画像
が図28(b)に示すHD画像をダウンコンバートした
画像であった場合、図28(a)に示すSD画像を処理
したときと同じ処理をこの図28(b)に示すHD画像
に施すと、HD画像で画素値の変更が認知し難い部分の
選択は図28(b)に示すHD画像の黒線部分のように
なる。見て明らかなように、図28(b)に示すHD画
像では黒線部分が細くなっている。本来であれば、図2
8(a)に示すSD画像の黒線部分のように選択されて
いるべきなのであるが、SD画像用の方法をそのままH
D画像に適用してしまったためにこのようなことが起こ
る。
が図28(b)に示すHD画像をダウンコンバートした
画像であった場合、図28(a)に示すSD画像を処理
したときと同じ処理をこの図28(b)に示すHD画像
に施すと、HD画像で画素値の変更が認知し難い部分の
選択は図28(b)に示すHD画像の黒線部分のように
なる。見て明らかなように、図28(b)に示すHD画
像では黒線部分が細くなっている。本来であれば、図2
8(a)に示すSD画像の黒線部分のように選択されて
いるべきなのであるが、SD画像用の方法をそのままH
D画像に適用してしまったためにこのようなことが起こ
る。
【0096】図28のようなことが起こる原因を図29
に示す。図28(b)における線分Aの48画素の画素
値を示したのが図29(a)である。画素値の変更を認
知し難い領域として、本来ならば、区間A1の16画素
が選択されるべきであるが、画素値の変更を認知し難い
領域の判定をSD画像用の判定基準で行なったために、
図29(b)のように画素値の変更を認知し難い領域は
区間A1’の8画素のみであると判定してしまってい
る。このために、図28において、SD画像(a)の斜
線部分よりも、HD画像(b)の斜線部分の方が細くな
っている。
に示す。図28(b)における線分Aの48画素の画素
値を示したのが図29(a)である。画素値の変更を認
知し難い領域として、本来ならば、区間A1の16画素
が選択されるべきであるが、画素値の変更を認知し難い
領域の判定をSD画像用の判定基準で行なったために、
図29(b)のように画素値の変更を認知し難い領域は
区間A1’の8画素のみであると判定してしまってい
る。このために、図28において、SD画像(a)の斜
線部分よりも、HD画像(b)の斜線部分の方が細くな
っている。
【0097】画像の動き量によって電子透かしパターン
の埋め込み強度を調整している場合も問題が起こること
がある。SD画像において、電子透かしパターンを認知
し難くなる動き量を、そのままHD画像に適用してしま
うと、電子透かしパターンを認知し易い場合がある。例
えば、動画映像を図30(a)のSD画像として提供す
る場合、SD動画像の30フレームで何らかの移動物体
(車)が位置Aから位置Bに動いたとする。この動き
は、720×480のサイズのSD画像での動きであ
る。これを1920×1080のサイズの図30(b)
のHD画像で同じ画素数分、移動物体(車)を位置Aか
ら位置Bに動かしてもモニター上では約半分しか動かな
いことになる。
の埋め込み強度を調整している場合も問題が起こること
がある。SD画像において、電子透かしパターンを認知
し難くなる動き量を、そのままHD画像に適用してしま
うと、電子透かしパターンを認知し易い場合がある。例
えば、動画映像を図30(a)のSD画像として提供す
る場合、SD動画像の30フレームで何らかの移動物体
(車)が位置Aから位置Bに動いたとする。この動き
は、720×480のサイズのSD画像での動きであ
る。これを1920×1080のサイズの図30(b)
のHD画像で同じ画素数分、移動物体(車)を位置Aか
ら位置Bに動かしてもモニター上では約半分しか動かな
いことになる。
【0098】このため、図30(a)のSD画像におい
て、電子透かしパターンを、認知し難い動き量を持つ領
域を選択する際のSD画像用選択基準によって、SD画
像に電子透かしパターンを認知し難いように埋め込むこ
とはできるが、このSD画像用選択基準をそのまま変更
せずに、HD画像において電子透かしパターンを認知し
難い動き量を持つ領域を選択する際の選択基準として用
いると、この選択基準によって選択された画像領域は、
電子透かしパターンを認知し難い動き量を持つ領域であ
るとは限らず、通常の観察状態でも認知される領域にな
る場合がある。すなわち、図30(b)のHD画像にお
いて、電子透かしパターンを認知し難い動き量であると
は限らないのである。理由は図26でも説明したよう
に、モニター上では、HD画像の画素の大きさがSD画
像の画素の大きさと比べて水平垂直方向共に約半分であ
るためである。これはHD画像において電子透かしパタ
ーンを認知し難い動き量を持つ領域を選択する際のHD
画像用選択基準を、SD画像において電子透かしパター
ンを認知し難い動き量を持つ領域を選択する際の選択基
準として用いた場合も同様であり、一方のフォーマット
の動画像において、認知し難い動き量を持つ領域として
選択する際の選択基準が、他のフォーマットの動画像に
おいて認知し難い動き量を持つ領域を選択するための選
択基準として利用できるとは限らない。
て、電子透かしパターンを、認知し難い動き量を持つ領
域を選択する際のSD画像用選択基準によって、SD画
像に電子透かしパターンを認知し難いように埋め込むこ
とはできるが、このSD画像用選択基準をそのまま変更
せずに、HD画像において電子透かしパターンを認知し
難い動き量を持つ領域を選択する際の選択基準として用
いると、この選択基準によって選択された画像領域は、
電子透かしパターンを認知し難い動き量を持つ領域であ
るとは限らず、通常の観察状態でも認知される領域にな
る場合がある。すなわち、図30(b)のHD画像にお
いて、電子透かしパターンを認知し難い動き量であると
は限らないのである。理由は図26でも説明したよう
に、モニター上では、HD画像の画素の大きさがSD画
像の画素の大きさと比べて水平垂直方向共に約半分であ
るためである。これはHD画像において電子透かしパタ
ーンを認知し難い動き量を持つ領域を選択する際のHD
画像用選択基準を、SD画像において電子透かしパター
ンを認知し難い動き量を持つ領域を選択する際の選択基
準として用いた場合も同様であり、一方のフォーマット
の動画像において、認知し難い動き量を持つ領域として
選択する際の選択基準が、他のフォーマットの動画像に
おいて認知し難い動き量を持つ領域を選択するための選
択基準として利用できるとは限らない。
【0099】このように、SD画像とHD画像のよう
な、フォーマットの違う画像についての電子透かしの埋
め込みにおいては、一つの画像フォーマットで認知し難
い部分を選択する選択基準を、他のフォーマットで認知
し難い部分を選択する選択基準としてそのまま変更せず
に利用した場合に選択される画像部分は、必ずしも認知
しにくい部分にあたらず、通常の画像観察において認知
されてしまう可能性が発生するといった問題点が発生す
る。
な、フォーマットの違う画像についての電子透かしの埋
め込みにおいては、一つの画像フォーマットで認知し難
い部分を選択する選択基準を、他のフォーマットで認知
し難い部分を選択する選択基準としてそのまま変更せず
に利用した場合に選択される画像部分は、必ずしも認知
しにくい部分にあたらず、通常の画像観察において認知
されてしまう可能性が発生するといった問題点が発生す
る。
【0100】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題に鑑みてなされたものであり、フォーマット変
換(コンバート)処理によって変換前後の画像の対応、
すなわち画素(ピクセル)が正確に対応しない場合であ
っても、変換後の画像において正確な電子透かしの検出
の実行を可能とし、さらに、SD(standard definitio
n)画像やHD(highdefinition)画像など異なる画像フォ
ーマットの変換が行なわれてもモニター上で同様な視覚
特性を示すように電子透かしパターンを埋め込むことを
可能とする電子透かし埋め込み処理装置、および電子透
かし埋め込み処理方法、並びにプログラムを提供するこ
とを目的とする。
術の課題に鑑みてなされたものであり、フォーマット変
換(コンバート)処理によって変換前後の画像の対応、
すなわち画素(ピクセル)が正確に対応しない場合であ
っても、変換後の画像において正確な電子透かしの検出
の実行を可能とし、さらに、SD(standard definitio
n)画像やHD(highdefinition)画像など異なる画像フォ
ーマットの変換が行なわれてもモニター上で同様な視覚
特性を示すように電子透かしパターンを埋め込むことを
可能とする電子透かし埋め込み処理装置、および電子透
かし埋め込み処理方法、並びにプログラムを提供するこ
とを目的とする。
【0101】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
電子透かしパターン埋め込み処理を実行する電子透かし
埋め込み処理装置であり、特定の基準画像フォーマット
に対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメータを
格納した記憶手段と、電子透かしパターン埋め込み処理
対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対比
データに基づいて、前記記憶手段に格納された前記パラ
メータを用いて前記元画像における電子透かし埋め込み
領域判定処理を実行する画像特性調査手段と、前記画像
特性調査手段の判定領域に基づいて、電子透かしパター
ンの埋め込み処理を実行する電子透かしパターン埋め込
み手段と、を有することを特徴とする電子透かし埋め込
み処理装置にある。
電子透かしパターン埋め込み処理を実行する電子透かし
埋め込み処理装置であり、特定の基準画像フォーマット
に対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメータを
格納した記憶手段と、電子透かしパターン埋め込み処理
対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対比
データに基づいて、前記記憶手段に格納された前記パラ
メータを用いて前記元画像における電子透かし埋め込み
領域判定処理を実行する画像特性調査手段と、前記画像
特性調査手段の判定領域に基づいて、電子透かしパター
ンの埋め込み処理を実行する電子透かしパターン埋め込
み手段と、を有することを特徴とする電子透かし埋め込
み処理装置にある。
【0102】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記記憶手段に格納された
前記電子透かし埋め込み領域探索用パラメータは、前記
基準画像フォーマットに対応する画像における相関係数
算出用小領域サイズ、または画像フィルタリング用ハイ
パスフィルタ係数、または動画像における動き量を示す
パラメータ、少なくともいずれかのパラメータを含むこ
とを特徴とする。
装置の一実施態様において、前記記憶手段に格納された
前記電子透かし埋め込み領域探索用パラメータは、前記
基準画像フォーマットに対応する画像における相関係数
算出用小領域サイズ、または画像フィルタリング用ハイ
パスフィルタ係数、または動画像における動き量を示す
パラメータ、少なくともいずれかのパラメータを含むこ
とを特徴とする。
【0103】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記画像特性調査手段は、
電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における対応画素数を算出し、該算出結果に基づい
て電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する構成であ
ることを特徴とする。
装置の一実施態様において、前記画像特性調査手段は、
電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における対応画素数を算出し、該算出結果に基づい
て電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する構成であ
ることを特徴とする。
【0104】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記画像特性調査手段は、
電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における電子透かしパターン埋め込み領域の対応角
周波数を一致させて、前記元画像に対する電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴と
する。
装置の一実施態様において、前記画像特性調査手段は、
電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における電子透かしパターン埋め込み領域の対応角
周波数を一致させて、前記元画像に対する電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴と
する。
【0105】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記画像特性調査手段は、
電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における電子透かしパターン埋め込み領域の対応角
速度を一致させて、前記元画像に対する電子透かし埋め
込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴とす
る。
装置の一実施態様において、前記画像特性調査手段は、
電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における電子透かしパターン埋め込み領域の対応角
速度を一致させて、前記元画像に対する電子透かし埋め
込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴とす
る。
【0106】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記記憶手段は、唯一の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータを格納し、前記画像特性調査手段は、
前記記憶手段に格納された前記パラメータを用いて、電
子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前記
基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、前記
元画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行
する構成であることを特徴とする。
装置の一実施態様において、前記記憶手段は、唯一の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータを格納し、前記画像特性調査手段は、
前記記憶手段に格納された前記パラメータを用いて、電
子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前記
基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、前記
元画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行
する構成であることを特徴とする。
【0107】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記記憶手段は、複数の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータを格納し、前記画像特性調査手段は、
前記記憶手段に格納された複数のパラメータから選択し
たパラメータを用いて、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、前記元画像における電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴と
する。
装置の一実施態様において、前記記憶手段は、複数の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータを格納し、前記画像特性調査手段は、
前記記憶手段に格納された複数のパラメータから選択し
たパラメータを用いて、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、前記元画像における電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴と
する。
【0108】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み処
理装置は、さらに、予め設定された第1の画像フォーマ
ットに対応する電子透かしパターンを生成する電子透か
しパターン生成手段と、前記電子透かしパターン生成手
段において生成した電子透かしパターンに基づいて、前
記第1の画像フォーマットと異なる第2の画像フォーマ
ットに対応する修正電子透かしパターンを生成する処理
を実行する電子透かしパターン修正手段と、を有し、前
記電子透かしパターン埋め込み手段は、前記電子透かし
パターン修正手段において修正された電子透かしパター
ンをデータに埋め込む処理を実行する構成であることを
特徴とする。
装置の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み処
理装置は、さらに、予め設定された第1の画像フォーマ
ットに対応する電子透かしパターンを生成する電子透か
しパターン生成手段と、前記電子透かしパターン生成手
段において生成した電子透かしパターンに基づいて、前
記第1の画像フォーマットと異なる第2の画像フォーマ
ットに対応する修正電子透かしパターンを生成する処理
を実行する電子透かしパターン修正手段と、を有し、前
記電子透かしパターン埋め込み手段は、前記電子透かし
パターン修正手段において修正された電子透かしパター
ンをデータに埋め込む処理を実行する構成であることを
特徴とする。
【0109】さらに、本発明の第2の側面は、電子透か
しパターン埋め込み処理を実行する電子透かし埋め込み
処理方法であり、電子透かしパターン埋め込み処理対象
である元画像と記憶手段に格納された電子透かし埋め込
み領域探索用パラメータに対応する基準画像フォーマッ
トとの対比データを取得するステップと、前記対比デー
タに基づいて、前記基準画像フォーマットに対応する電
子透かし埋め込み領域探索用パラメータを用いて前記元
画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行す
る電子透かし埋め込み領域判定処理ステップと、前記電
子透かし埋め込み領域判定処理ステップにおける判定領
域に基づいて、電子透かしパターンの埋め込み処理を実
行する電子透かしパターン埋め込みステップと、を有す
ることを特徴とする電子透かし埋め込み処理方法にあ
る。
しパターン埋め込み処理を実行する電子透かし埋め込み
処理方法であり、電子透かしパターン埋め込み処理対象
である元画像と記憶手段に格納された電子透かし埋め込
み領域探索用パラメータに対応する基準画像フォーマッ
トとの対比データを取得するステップと、前記対比デー
タに基づいて、前記基準画像フォーマットに対応する電
子透かし埋め込み領域探索用パラメータを用いて前記元
画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行す
る電子透かし埋め込み領域判定処理ステップと、前記電
子透かし埋め込み領域判定処理ステップにおける判定領
域に基づいて、電子透かしパターンの埋め込み処理を実
行する電子透かしパターン埋め込みステップと、を有す
ることを特徴とする電子透かし埋め込み処理方法にあ
る。
【0110】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域探索用パラメータは、前記基準画像フォーマットに対
応する画像における相関係数算出用小領域サイズ、また
は画像フィルタリング用ハイパスフィルタ係数、または
動画像における動き量を示すパラメータ、少なくともい
ずれかのパラメータを含むことを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域探索用パラメータは、前記基準画像フォーマットに対
応する画像における相関係数算出用小領域サイズ、また
は画像フィルタリング用ハイパスフィルタ係数、または
動画像における動き量を示すパラメータ、少なくともい
ずれかのパラメータを含むことを特徴とする。
【0111】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、両画像における対応画素数を算出
し、該算出結果に基づいて電子透かし埋め込み領域判定
処理を実行する処理であることを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、両画像における対応画素数を算出
し、該算出結果に基づいて電子透かし埋め込み領域判定
処理を実行する処理であることを特徴とする。
【0112】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、両画像における電子透かしパター
ン埋め込み領域の対応角周波数を一致させて、前記元画
像に対する電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する
処理であることを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、両画像における電子透かしパター
ン埋め込み領域の対応角周波数を一致させて、前記元画
像に対する電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する
処理であることを特徴とする。
【0113】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、両画像における電子透かしパター
ン埋め込み領域の対応角速度を一致させて、前記元画像
に対する電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する処
理であることを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、両画像における電子透かしパター
ン埋め込み領域の対応角速度を一致させて、前記元画像
に対する電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する処
理であることを特徴とする。
【0114】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、記憶手段に格納された唯一の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータを用いて、電子透かしパターン埋め込
み処理対象である元画像と前記基準画像フォーマットと
の対比データに基づいて、前記元画像における電子透か
し埋め込み領域判定処理を実行することを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、記憶手段に格納された唯一の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータを用いて、電子透かしパターン埋め込
み処理対象である元画像と前記基準画像フォーマットと
の対比データに基づいて、前記元画像における電子透か
し埋め込み領域判定処理を実行することを特徴とする。
【0115】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、記憶手段に格納された複数の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータから選択したパラメータを用いて、電
子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前記
基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、前記
元画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行
することを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み領
域判定処理ステップは、記憶手段に格納された複数の基
準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め込み領域
探索用パラメータから選択したパラメータを用いて、電
子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前記
基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、前記
元画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行
することを特徴とする。
【0116】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み処
理方法は、さらに、予め設定された第1の画像フォーマ
ットに対応する電子透かしパターンを生成する電子透か
しパターン生成ステップと、前記電子透かしパターン生
成手段において生成した電子透かしパターンに基づい
て、前記第1の画像フォーマットと異なる第2の画像フ
ォーマットに対応する修正電子透かしパターンを生成す
る処理を実行する電子透かしパターン修正ステップとを
有し、前記電子透かしパターン埋め込みステップは、前
記電子透かしパターン修正ステップにおいて修正された
電子透かしパターンをデータに埋め込む処理を実行する
ことを特徴とする。
方法の一実施態様において、前記電子透かし埋め込み処
理方法は、さらに、予め設定された第1の画像フォーマ
ットに対応する電子透かしパターンを生成する電子透か
しパターン生成ステップと、前記電子透かしパターン生
成手段において生成した電子透かしパターンに基づい
て、前記第1の画像フォーマットと異なる第2の画像フ
ォーマットに対応する修正電子透かしパターンを生成す
る処理を実行する電子透かしパターン修正ステップとを
有し、前記電子透かしパターン埋め込みステップは、前
記電子透かしパターン修正ステップにおいて修正された
電子透かしパターンをデータに埋め込む処理を実行する
ことを特徴とする。
【0117】さらに、本発明の第3の側面は、電子透か
しパターン埋め込み処理をコンピュータ・システム上で
実行せしめるプログラムであって、電子透かしパターン
埋め込み処理対象である元画像と記憶手段に格納された
電子透かし埋め込み領域探索用パラメータに対応する基
準画像フォーマットとの対比データを取得するステップ
と、前記対比データに基づいて、前記基準画像フォーマ
ットに対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメー
タを用いて前記元画像における電子透かし埋め込み領域
判定処理を実行する電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップと、前記電子透かし埋め込み領域判定処理ステッ
プにおける判定領域に基づいて、電子透かしパターンの
埋め込み処理を実行する電子透かしパターン埋め込みス
テップと、を有することを特徴とするプログラムにあ
る。
しパターン埋め込み処理をコンピュータ・システム上で
実行せしめるプログラムであって、電子透かしパターン
埋め込み処理対象である元画像と記憶手段に格納された
電子透かし埋め込み領域探索用パラメータに対応する基
準画像フォーマットとの対比データを取得するステップ
と、前記対比データに基づいて、前記基準画像フォーマ
ットに対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメー
タを用いて前記元画像における電子透かし埋め込み領域
判定処理を実行する電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップと、前記電子透かし埋め込み領域判定処理ステッ
プにおける判定領域に基づいて、電子透かしパターンの
埋め込み処理を実行する電子透かしパターン埋め込みス
テップと、を有することを特徴とするプログラムにあ
る。
【0118】なお、本発明のプログラムは、例えば、様
々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ
・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供す
る媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記憶媒体に格
納されて提供可能であり、本発明のプログラムは、例え
ば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピ
ュータ・システムに対して、コンピュータ・プログラム
をコンピュータ可読な形式で提供する媒体に記憶可能で
ある。媒体は、CDやFD、MOなどの記録媒体、ある
いは、ネットワークなどの伝送媒体など、その形態は特
に限定されない。
々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ
・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供す
る媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記憶媒体に格
納されて提供可能であり、本発明のプログラムは、例え
ば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピ
ュータ・システムに対して、コンピュータ・プログラム
をコンピュータ可読な形式で提供する媒体に記憶可能で
ある。媒体は、CDやFD、MOなどの記録媒体、ある
いは、ネットワークなどの伝送媒体など、その形態は特
に限定されない。
【0119】このようなプログラムは、プロセッサ制御
の下でプログラムの読み取りに基づき、システムの有す
る各種機能の実行を規程するとともに、システム上の協
働的作用を発揮するものであり、本発明の他の側面と同
様の作用効果を得ることができるものである。
の下でプログラムの読み取りに基づき、システムの有す
る各種機能の実行を規程するとともに、システム上の協
働的作用を発揮するものであり、本発明の他の側面と同
様の作用効果を得ることができるものである。
【0120】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0121】
【発明の実施の形態】まず、本発明における電子透かし
の埋め込み処理と検出処理に適用される画像に対して実
行されるフォーマット変換処理について説明する。な
お、以下ではフォーマット変換の例としてテレビ放送な
どに用いられる例えばハイビジョン画像と呼ばれる高画
質画像(HD:High Definition)と、従来の標準画像
(SD:Standard Definition)との変換例を説明する
が、本発明は、HD画像とSD画像間の変換処理のみに
適用されるものではなく、他の異なるアスペクト比(画
像の縦と横の長さの比)や画像サイズを持つ画像変換処
理においても適用可能である。
の埋め込み処理と検出処理に適用される画像に対して実
行されるフォーマット変換処理について説明する。な
お、以下ではフォーマット変換の例としてテレビ放送な
どに用いられる例えばハイビジョン画像と呼ばれる高画
質画像(HD:High Definition)と、従来の標準画像
(SD:Standard Definition)との変換例を説明する
が、本発明は、HD画像とSD画像間の変換処理のみに
適用されるものではなく、他の異なるアスペクト比(画
像の縦と横の長さの比)や画像サイズを持つ画像変換処
理においても適用可能である。
【0122】[画像のフォーマット変換]HD画像(高
画質画像(HD:High Definition))データは、従来の
SD画像(標準画像(SD:Standard Definition))
と異なるアスペクト比と画像サイズ(解像度)を持つ画
像であり、例えば再生装置側に高画質画像(以下HD画
像とする)の処理機能がない場合は、HD画像を標準画
像(以下SD画像とする)に変換(ダウンコンバート)
する処理が実行されて表示される。また、逆にSD画像
からHD画像への変換処理(アップコンバート)が実行
される。画像のサイズ(解像度)やアスペクト比等を変
換することを画像のフォーマット変換という。
画質画像(HD:High Definition))データは、従来の
SD画像(標準画像(SD:Standard Definition))
と異なるアスペクト比と画像サイズ(解像度)を持つ画
像であり、例えば再生装置側に高画質画像(以下HD画
像とする)の処理機能がない場合は、HD画像を標準画
像(以下SD画像とする)に変換(ダウンコンバート)
する処理が実行されて表示される。また、逆にSD画像
からHD画像への変換処理(アップコンバート)が実行
される。画像のサイズ(解像度)やアスペクト比等を変
換することを画像のフォーマット変換という。
【0123】図31に電子透かし埋め込み画像のフォー
マット変換処理について説明する図を示す。図31
(a)は、画像サイズ720×480のSD(Standard
Definition)画像に電子透かしパターンを埋め込み、そ
の画像をアップコンバートして画像サイズ1920×1
080のHD(High Definition)画像にした後、電子透
かしを検出する処理を示している。図31(b)は、
(a)の逆の処理であり、画像サイズ1920×108
0のHD(High Definition)画像に電子透かしパターン
を埋め込み、その画像をダウンコンバートして画像サイ
ズ720×480のSD(Standard Definition)画像に
した後、電子透かしを検出する処理を示している。
マット変換処理について説明する図を示す。図31
(a)は、画像サイズ720×480のSD(Standard
Definition)画像に電子透かしパターンを埋め込み、そ
の画像をアップコンバートして画像サイズ1920×1
080のHD(High Definition)画像にした後、電子透
かしを検出する処理を示している。図31(b)は、
(a)の逆の処理であり、画像サイズ1920×108
0のHD(High Definition)画像に電子透かしパターン
を埋め込み、その画像をダウンコンバートして画像サイ
ズ720×480のSD(Standard Definition)画像に
した後、電子透かしを検出する処理を示している。
【0124】従来は、このような画像変換を行なうと、
先述したように電子透かしを埋め込んだ各小領域(例え
ばSD画像の8×8ピクセル)がコンバート後の小領域
として設定されるピクセル数が整数値にならず、前述の
[数1]:Σi,jWi,j=0を満足せず、電子透かしの検
出エラーが発生してしまうという結果を招いていた。
先述したように電子透かしを埋め込んだ各小領域(例え
ばSD画像の8×8ピクセル)がコンバート後の小領域
として設定されるピクセル数が整数値にならず、前述の
[数1]:Σi,jWi,j=0を満足せず、電子透かしの検
出エラーが発生してしまうという結果を招いていた。
【0125】本発明の構成は、このようなエラーの発生
しない構成を提供するものである。本発明の構成におい
て、SD画像で電子透かしを埋め込み、これをHD画像
に変換する場合のHD画像の小領域の設定構成例を図3
2を用いて説明する。
しない構成を提供するものである。本発明の構成におい
て、SD画像で電子透かしを埋め込み、これをHD画像
に変換する場合のHD画像の小領域の設定構成例を図3
2を用いて説明する。
【0126】[小領域の設定および電子透かしパター
ン]図32はHD画像の小領域A、B、Cを切り出した
構成を示している。図16、図17の小領域A,B,C
と同様である。例えばSD画像の各小領域(8×8ピク
セル)に電子透かしを埋め込み(図7,8参照)、その
後、SD画像からHD画像へのアップコンバート処理を
実行した例であり、変換前のSD画像の小領域(8×8
ピクセル)が変換後のHD画像の22×18ピクセルの
小領域A,B,Cに対応する。
ン]図32はHD画像の小領域A、B、Cを切り出した
構成を示している。図16、図17の小領域A,B,C
と同様である。例えばSD画像の各小領域(8×8ピク
セル)に電子透かしを埋め込み(図7,8参照)、その
後、SD画像からHD画像へのアップコンバート処理を
実行した例であり、変換前のSD画像の小領域(8×8
ピクセル)が変換後のHD画像の22×18ピクセルの
小領域A,B,Cに対応する。
【0127】図32の各小領域は、重なった部分を両サ
イドの小領域両方に含めている。すなわち、例えば小領
域Aと小領域Bの重なりの領域部分2001は小領域A
の電子透かしの検出のときにも、小領域Bの電子透かし
の検出のときにも使用されることになる。小領域Bと小
領域Cの重なりの領域部分2002も同様である。小領
域Bの電子透かしの検出のときにも、小領域Cの電子透
かしの検出のときにも使用されることになる。
イドの小領域両方に含めている。すなわち、例えば小領
域Aと小領域Bの重なりの領域部分2001は小領域A
の電子透かしの検出のときにも、小領域Bの電子透かし
の検出のときにも使用されることになる。小領域Bと小
領域Cの重なりの領域部分2002も同様である。小領
域Bの電子透かしの検出のときにも、小領域Cの電子透
かしの検出のときにも使用されることになる。
【0128】本発明の構成では、画像フォーマット変換
後の画像である図32の画像中に設定される各小領域
A,B,Cは一定サイズを有し、この決められたサイズ
の小領域毎に、画像フォーマット変換前の電子透かしパ
ターン埋め込み画像中の電子透かしと同様のパターンを
精度良く埋め込み、また検出することができる。
後の画像である図32の画像中に設定される各小領域
A,B,Cは一定サイズを有し、この決められたサイズ
の小領域毎に、画像フォーマット変換前の電子透かしパ
ターン埋め込み画像中の電子透かしと同様のパターンを
精度良く埋め込み、また検出することができる。
【0129】小領域Aに当てはめる電子透かしパターン
WHDの例を図33に示す。この例は図14に対応するも
のである。図33において、垂直方向は18ピクセルで
あるが、上9ピクセルと下9ピクセルは同じ値を持つの
で上9ピクセルのみのパターン内の値を示した。また、
電子透かしパターンWHDの要素値は±1に限定していな
い。この電子透かしパターンWHDは、HD画像の小領域
Aに対応するSD画像の小領域の電子透かしパターンW
SDを完全に反映させており、電子透かしパターンWHDの
各要素値の総和は0となる。
WHDの例を図33に示す。この例は図14に対応するも
のである。図33において、垂直方向は18ピクセルで
あるが、上9ピクセルと下9ピクセルは同じ値を持つの
で上9ピクセルのみのパターン内の値を示した。また、
電子透かしパターンWHDの要素値は±1に限定していな
い。この電子透かしパターンWHDは、HD画像の小領域
Aに対応するSD画像の小領域の電子透かしパターンW
SDを完全に反映させており、電子透かしパターンWHDの
各要素値の総和は0となる。
【0130】この図33に示す電子透かしパターンWHD
の定め方の例を図34に示す。SD画像サイズ2101
をHD画像サイズに変換するとき、SD画像サイズにお
けるピクセルはHD画像サイズにおいて、水平方向に1
/3ピクセル、垂直方向に1/4ピクセルの端数を持
つ。すなわち、画像サイズ720×480のSD(Stand
ard Definition)画像と画像サイズ1920×1080
のHD(High Definition)画像において、SD画像サイ
ズにおける1ピクセルは、HD画像の水平方向におい
て、(1920/720)=(2+2/3)ピクセルと
なり、HD画像の垂直方向において、(1080/48
0)=(2+1/4)ピクセルとなり、SD画像サイズ
における各ピクセルはHD画像サイズにおいて、水平方
向に1/3ピクセル、垂直方向に1/4ピクセルの端数
を持つ。
の定め方の例を図34に示す。SD画像サイズ2101
をHD画像サイズに変換するとき、SD画像サイズにお
けるピクセルはHD画像サイズにおいて、水平方向に1
/3ピクセル、垂直方向に1/4ピクセルの端数を持
つ。すなわち、画像サイズ720×480のSD(Stand
ard Definition)画像と画像サイズ1920×1080
のHD(High Definition)画像において、SD画像サイ
ズにおける1ピクセルは、HD画像の水平方向におい
て、(1920/720)=(2+2/3)ピクセルと
なり、HD画像の垂直方向において、(1080/48
0)=(2+1/4)ピクセルとなり、SD画像サイズ
における各ピクセルはHD画像サイズにおいて、水平方
向に1/3ピクセル、垂直方向に1/4ピクセルの端数
を持つ。
【0131】この端数を整数で扱えるようにするため
に、HD画像サイズを水平方向に3倍、垂直方向に4倍
した画像サイズ2102を考える。この画像サイズ21
02は、HD画像が1920×1080であるから、
(1920×3)×(1080×4)、すなわち576
0×4320のサイズとなる。この5760×4320
のサイズは、SD画像サイズ720×480を水平方向
に8倍、垂直方向に9倍したものとなる。すなわちHD
画像、SD画像の双方の整数倍の最小の画像サイズであ
り、最小公倍数の画像サイズである。
に、HD画像サイズを水平方向に3倍、垂直方向に4倍
した画像サイズ2102を考える。この画像サイズ21
02は、HD画像が1920×1080であるから、
(1920×3)×(1080×4)、すなわち576
0×4320のサイズとなる。この5760×4320
のサイズは、SD画像サイズ720×480を水平方向
に8倍、垂直方向に9倍したものとなる。すなわちHD
画像、SD画像の双方の整数倍の最小の画像サイズであ
り、最小公倍数の画像サイズである。
【0132】この最小公倍数の画像サイズ(5760×
4320)では例えばSD画像サイズにおける3×4ピ
クセルは、24×36ピクセルに相当する。最小公倍数
の画像サイズ2102において24×36ピクセルは、
HD画像サイズでは8×9ピクセルとなる。
4320)では例えばSD画像サイズにおける3×4ピ
クセルは、24×36ピクセルに相当する。最小公倍数
の画像サイズ2102において24×36ピクセルは、
HD画像サイズでは8×9ピクセルとなる。
【0133】すなわち、SD画像サイズにおける3×4
ピクセルは、最小公倍数の画像サイズ(5760×43
20)では24×36ピクセル、HD画像サイズでは8
×9ピクセルとなり、すべて整数値として設定可能とな
る。
ピクセルは、最小公倍数の画像サイズ(5760×43
20)では24×36ピクセル、HD画像サイズでは8
×9ピクセルとなり、すべて整数値として設定可能とな
る。
【0134】HD画像サイズにおける8×9ピクセルを
構成する各1ピクセルは、最小公倍数の画像サイズ(5
760×4320)においては、(24/8)×(36
/9)=3×4ピクセルとなる。最小公倍数の画像サイ
ズ(5760×4320)における3×4ピクセルにお
ける各ピクセル値を白または黒の±1として設定する
と、3×4の12ピクセルの取り得る値の総和は−1
2,…,+12となる。この最小公倍数の画像サイズ
(5760×4320)における3×4ピクセルにおけ
る総和として求められる値−12,…,+12をHD画
像サイズにおける8×9ピクセルを構成する各1ピクセ
ルに対応して設定することで、HD画像サイズにおける
電子透かしパターンの要素値が図33に示したように−
12,…,+12として設定される。
構成する各1ピクセルは、最小公倍数の画像サイズ(5
760×4320)においては、(24/8)×(36
/9)=3×4ピクセルとなる。最小公倍数の画像サイ
ズ(5760×4320)における3×4ピクセルにお
ける各ピクセル値を白または黒の±1として設定する
と、3×4の12ピクセルの取り得る値の総和は−1
2,…,+12となる。この最小公倍数の画像サイズ
(5760×4320)における3×4ピクセルにおけ
る総和として求められる値−12,…,+12をHD画
像サイズにおける8×9ピクセルを構成する各1ピクセ
ルに対応して設定することで、HD画像サイズにおける
電子透かしパターンの要素値が図33に示したように−
12,…,+12として設定される。
【0135】図33と図34で示したHD画像における
電子透かしパターンWHDの定め方を、画像サイズと埋め
込む電子透かしパターンの大きさが同じ場合について改
めて図35を用いて説明する。
電子透かしパターンWHDの定め方を、画像サイズと埋め
込む電子透かしパターンの大きさが同じ場合について改
めて図35を用いて説明する。
【0136】SD画像2201の水平方向サイズを
XSD、垂直方向サイズをYSDとし、HD画像2203の
水平方向サイズをXHD、垂直サイズをYHDとする。XSD
とXHDの最小公倍数をXLCM=lcm(XSD,XHD)と表
し、YSDとYHDの最小公倍数をYLC M=lcm(YSD,
YHD)と表すことにする。すると、水平方向サイズがX
LCM、垂直方向がYLCMである画像サイズ2202は、S
D画像サイズ2201からも、HD画像サイズ2203
からも整数倍で求まる画像サイズである。
XSD、垂直方向サイズをYSDとし、HD画像2203の
水平方向サイズをXHD、垂直サイズをYHDとする。XSD
とXHDの最小公倍数をXLCM=lcm(XSD,XHD)と表
し、YSDとYHDの最小公倍数をYLC M=lcm(YSD,
YHD)と表すことにする。すると、水平方向サイズがX
LCM、垂直方向がYLCMである画像サイズ2202は、S
D画像サイズ2201からも、HD画像サイズ2203
からも整数倍で求まる画像サイズである。
【0137】この最小公倍数に対応する画像サイズ22
02を用いてHD画像サイズ2203における電子透か
しパターンWHDを求める。まず、SD画像サイズ220
1を最小公倍数に対応する画像サイズ2202に変換す
る。このとき、SD画像サイズにおける電子透かしパタ
ーンWSDの要素値を画像サイズ2202における電子透
かしパターンWLCMでもそのまま用いる。
02を用いてHD画像サイズ2203における電子透か
しパターンWHDを求める。まず、SD画像サイズ220
1を最小公倍数に対応する画像サイズ2202に変換す
る。このとき、SD画像サイズにおける電子透かしパタ
ーンWSDの要素値を画像サイズ2202における電子透
かしパターンWLCMでもそのまま用いる。
【0138】次に、画像サイズ2202に拡大された電
子透かしパターンWLCMを、HD画像サイズの電子透か
しパターンWHDにおける1要素に対応する単位領域22
04ごとにまとめる。その単位領域2204のサイズ
は、水平方向はXLCM/XHDであり、垂直方向はYLCM/
YHDである。HD画像サイズ2203における電子透か
しパターンWHDの1要素に対応する単位領域2204ご
とにまとめられた値はそのままHD画像サイズの電子透
かしパターンWHDの要素値となる。このようにして得ら
れる電子透かしパターンWHDは、SD画像サイズの電子
透かしパターンWSDをよく近似し、かつ、[数1]を満
たしたものとなる。画像に埋め込む電子透かしパターン
のサイズが画像サイズより小さい場合も考え方は同様で
ある。
子透かしパターンWLCMを、HD画像サイズの電子透か
しパターンWHDにおける1要素に対応する単位領域22
04ごとにまとめる。その単位領域2204のサイズ
は、水平方向はXLCM/XHDであり、垂直方向はYLCM/
YHDである。HD画像サイズ2203における電子透か
しパターンWHDの1要素に対応する単位領域2204ご
とにまとめられた値はそのままHD画像サイズの電子透
かしパターンWHDの要素値となる。このようにして得ら
れる電子透かしパターンWHDは、SD画像サイズの電子
透かしパターンWSDをよく近似し、かつ、[数1]を満
たしたものとなる。画像に埋め込む電子透かしパターン
のサイズが画像サイズより小さい場合も考え方は同様で
ある。
【0139】SD画像サイズの電子透かしパターンWSD
からHD画像サイズの電子透かしパターンWHDを求める
図35に示した方法の処理の流れを図36のフローチャ
ートを用いて説明する。
からHD画像サイズの電子透かしパターンWHDを求める
図35に示した方法の処理の流れを図36のフローチャ
ートを用いて説明する。
【0140】まずステップ2401でSD画像サイズの
電子透かしパターンWSDを準備する。続いて、2402
では、SD画像サイズとHD画像サイズの最小公倍数と
なる画像サイズに電子透かしパターンWSDを拡大して電
子透かしパターンWLCMを求める。2403では、この
電子透かしパターンWLCM内の要素を(XLCM/XHD)×
(YLCM/YHD)単位に総和を求める。ここで求めた各
々の総和を、2404ではHD画像サイズの電子透かし
パターンWHDの1つの要素の値として構成する。電子透
かしパターンWHDの全要素の値が定まれば終了である。
電子透かしパターンWSDを準備する。続いて、2402
では、SD画像サイズとHD画像サイズの最小公倍数と
なる画像サイズに電子透かしパターンWSDを拡大して電
子透かしパターンWLCMを求める。2403では、この
電子透かしパターンWLCM内の要素を(XLCM/XHD)×
(YLCM/YHD)単位に総和を求める。ここで求めた各
々の総和を、2404ではHD画像サイズの電子透かし
パターンWHDの1つの要素の値として構成する。電子透
かしパターンWHDの全要素の値が定まれば終了である。
【0141】図35を用いた説明、および図36の処理
フローはSD画像サイズの電子透かしパターンWSDから
HD画像サイズの電子透かしパターンWHDを求める処理
例を示しているが、HD画像サイズの電子透かしパター
ンWHDからSD画像サイズの電子透かしパターンWSDを
求める処理についても、同様に実行可能である。また、
例に示したSD画像サイズ、HD画像サイズ以外の画像
間における処理も同様に実行できる。
フローはSD画像サイズの電子透かしパターンWSDから
HD画像サイズの電子透かしパターンWHDを求める処理
例を示しているが、HD画像サイズの電子透かしパター
ンWHDからSD画像サイズの電子透かしパターンWSDを
求める処理についても、同様に実行可能である。また、
例に示したSD画像サイズ、HD画像サイズ以外の画像
間における処理も同様に実行できる。
【0142】また、図35、図36では、SD画像サイ
ズとHD画像サイズの最小公倍数の画像サイズを用い
て、SD画像サイズの電子透かしパターンWSDからHD
画像サイズの電子透かしパターンWHDを導いた。だが、
図32のような重なりを許した小領域の設定方法を用い
れば、SD画像サイズの電子透かしパターンWSDからH
D画像サイズの電子透かしパターンWHDを直接求めるこ
とも可能である。例えば、精度の高い補間などである。
但し、電子透かしパターンWHDは、前述の[数1]を満
たすように注意が必要である。
ズとHD画像サイズの最小公倍数の画像サイズを用い
て、SD画像サイズの電子透かしパターンWSDからHD
画像サイズの電子透かしパターンWHDを導いた。だが、
図32のような重なりを許した小領域の設定方法を用い
れば、SD画像サイズの電子透かしパターンWSDからH
D画像サイズの電子透かしパターンWHDを直接求めるこ
とも可能である。例えば、精度の高い補間などである。
但し、電子透かしパターンWHDは、前述の[数1]を満
たすように注意が必要である。
【0143】ここまでの例で用いてきたSD画像サイズ
とHD画像サイズでは、図16のように全ての各小領域
間において重なりが生じるということはなかったが、一
般には全ての各小領域間において重なりが生じる可能性
がある。よって、重なりを考慮した場合、図8に示した
元画像サイズにおける各小領域は、画像フォーマットの
変換の後で図37のように各隣接する小領域間に重なり
2501を持ったものになる。従って、この変換後の小
領域に合わせて、検出に用いる電子透かしパターンを用
意することになる。
とHD画像サイズでは、図16のように全ての各小領域
間において重なりが生じるということはなかったが、一
般には全ての各小領域間において重なりが生じる可能性
がある。よって、重なりを考慮した場合、図8に示した
元画像サイズにおける各小領域は、画像フォーマットの
変換の後で図37のように各隣接する小領域間に重なり
2501を持ったものになる。従って、この変換後の小
領域に合わせて、検出に用いる電子透かしパターンを用
意することになる。
【0144】画像フォーマットの変換後の画像から電子
透かしを検出するために用意された上記電子透かしパタ
ーンを、電子透かしの埋め込み時に利用することでコン
バート処理のなされた画像おいても正確で効率のよい電
子透かし検出が可能となる。
透かしを検出するために用意された上記電子透かしパタ
ーンを、電子透かしの埋め込み時に利用することでコン
バート処理のなされた画像おいても正確で効率のよい電
子透かし検出が可能となる。
【0145】例えば、SD画像で最も効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法にてHD画像用の電子透かしパターンWHDを作成す
る。この電子透かしパターンWHDをHD画像に埋め込ん
だ場合、この電子透かしの埋め込まれたHD画像がダウ
ンコンバートされて得られるSD画像上の電子透かしパ
ターンは、SD画像にSD画像用の電子透かしパターン
WSDを埋め込んだ場合と同様なものとなる。
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法にてHD画像用の電子透かしパターンWHDを作成す
る。この電子透かしパターンWHDをHD画像に埋め込ん
だ場合、この電子透かしの埋め込まれたHD画像がダウ
ンコンバートされて得られるSD画像上の電子透かしパ
ターンは、SD画像にSD画像用の電子透かしパターン
WSDを埋め込んだ場合と同様なものとなる。
【0146】[電子透かし埋め込み処理装置]SD画像
またはHD画像において埋め込まれた電子透かしをHD
画像またはSD画像に変換し、変換後の画像においても
正確な電子透かし検出を可能とする電子透かしの埋め込
み処理装置の構成における処理例を図38に示す。
またはHD画像において埋め込まれた電子透かしをHD
画像またはSD画像に変換し、変換後の画像においても
正確な電子透かし検出を可能とする電子透かしの埋め込
み処理装置の構成における処理例を図38に示す。
【0147】元画像2601は、電子透かしパターンの
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
【0148】電子透かしパターン生成部2604は画像
に埋め込む埋め込み情報2602と電子透かしパターン
生成キー(key)記憶部2603の電子透かしパターン生
成キー(key)から電子透かしパターンを生成する。
に埋め込む埋め込み情報2602と電子透かしパターン
生成キー(key)記憶部2603の電子透かしパターン生
成キー(key)から電子透かしパターンを生成する。
【0149】埋め込み情報2602は、電子透かしとし
て埋め込む情報であり、複製制御情報、著作権情報、編
集情報など様々であり、任意な情報である。電子透かし
パターン生成キー(key)は、具体的には電子透かしパ
ターンを画像に埋め込む際の画像分割情報や、ビット配
列情報などであり、埋め込み情報2602を電子透かし
パターンとして生成するために必要となる加工情報であ
る。
て埋め込む情報であり、複製制御情報、著作権情報、編
集情報など様々であり、任意な情報である。電子透かし
パターン生成キー(key)は、具体的には電子透かしパ
ターンを画像に埋め込む際の画像分割情報や、ビット配
列情報などであり、埋め込み情報2602を電子透かし
パターンとして生成するために必要となる加工情報であ
る。
【0150】電子透かしパターン修正部2605は電子
透かしパターン生成部2604にて生成された電子透か
しパターンを、画像情報検査部2606から得られる元
画像2601の画像フォーマットに従って修正する。
透かしパターン生成部2604にて生成された電子透か
しパターンを、画像情報検査部2606から得られる元
画像2601の画像フォーマットに従って修正する。
【0151】例えば、HD画像に電子透かしを埋め込む
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
【0152】図39に電子透かしパターン修正部260
5の詳細を示す。電子透かしパターン修正部2605
は、変換処理前後画像の最小公倍数画像における電子透
かしパターンWLCM生成手段2611と、変換処理前
(埋め込み対象)画像の電子透かしパターンWb生成手
段2612を有する。電子透かしパターン生成部260
4は、変換処理後画像に対応する電子透かしパターンW
aを生成する。
5の詳細を示す。電子透かしパターン修正部2605
は、変換処理前後画像の最小公倍数画像における電子透
かしパターンWLCM生成手段2611と、変換処理前
(埋め込み対象)画像の電子透かしパターンWb生成手
段2612を有する。電子透かしパターン生成部260
4は、変換処理後画像に対応する電子透かしパターンW
aを生成する。
【0153】電子透かしパターン修正部2605の電子
透かしパターンWLCM生成手段2611は、電子透かし
を埋め込む画像情報の持つ画像サイズと、電子透かしパ
ターン生成部2604の生成した電子透かしパターンに
対応する変換後の画像サイズとから両画像の最小公倍数
画像における電子透かしパターンWLCMを生成する。こ
れは図36のフロー2402に従った処理である。
透かしパターンWLCM生成手段2611は、電子透かし
を埋め込む画像情報の持つ画像サイズと、電子透かしパ
ターン生成部2604の生成した電子透かしパターンに
対応する変換後の画像サイズとから両画像の最小公倍数
画像における電子透かしパターンWLCMを生成する。こ
れは図36のフロー2402に従った処理である。
【0154】電子透かしパターンWLCM生成手段261
1の生成した電子透かしパターンWL CMは、電子透かし
パターンWb生成手段2612に入力され、電子透かし
パターンWb生成手段2612において、図36のフロ
ー2403、2404に従った処理が実行されて変換処
理前(埋め込み対象)画像の電子透かしパターンWbが
生成され、生成された電子透かしパターンWbが電子透
かしパターン埋め込み部2607に出力される。なお、
この際、電子透かしが例えば多ビット構成であり小領域
に埋め込む方式が採用される場合は、図34で説明した
重複領域を有する小領域の設定処理が実行され、設定さ
れた小領域に応じて電子透かしパターンWbが生成され
る。
1の生成した電子透かしパターンWL CMは、電子透かし
パターンWb生成手段2612に入力され、電子透かし
パターンWb生成手段2612において、図36のフロ
ー2403、2404に従った処理が実行されて変換処
理前(埋め込み対象)画像の電子透かしパターンWbが
生成され、生成された電子透かしパターンWbが電子透
かしパターン埋め込み部2607に出力される。なお、
この際、電子透かしが例えば多ビット構成であり小領域
に埋め込む方式が採用される場合は、図34で説明した
重複領域を有する小領域の設定処理が実行され、設定さ
れた小領域に応じて電子透かしパターンWbが生成され
る。
【0155】電子透かしパターン埋め込み部2607で
は、電子透かしパターン修正部2605にて修正された
電子透かしパターンを元画像2601へ埋め込む。元画
像のエッジ部分や平坦部分での電子透かしパターンの埋
め込み強度を調整するのはこの電子透かしパターン埋め
込み部2607である。電子透かしパターンの埋め込ま
れた画像は電子透かし埋め込み画像2608として出力
される。
は、電子透かしパターン修正部2605にて修正された
電子透かしパターンを元画像2601へ埋め込む。元画
像のエッジ部分や平坦部分での電子透かしパターンの埋
め込み強度を調整するのはこの電子透かしパターン埋め
込み部2607である。電子透かしパターンの埋め込ま
れた画像は電子透かし埋め込み画像2608として出力
される。
【0156】図38、図39の処理構成によれば、SD
画像で正確に電子透かしが検出できるようにHD画像に
修正された電子透かしパターンを埋め込んだり、HD画
像で正確に電子透かしが検出できるようにSD画像に修
正された電子透かしパターンを埋め込む処理が可能とな
る。
画像で正確に電子透かしが検出できるようにHD画像に
修正された電子透かしパターンを埋め込んだり、HD画
像で正確に電子透かしが検出できるようにSD画像に修
正された電子透かしパターンを埋め込む処理が可能とな
る。
【0157】[電子透かし検出処理装置]次に、SD画
像またはHD画像において埋め込まれた電子透かしをH
D画像またはSD画像に変換が実行され、変換後の画像
おいても正確な電子透かし検出を可能とする電子透かし
の検出処理装置の構成における処理例を図40に示す。
像またはHD画像において埋め込まれた電子透かしをH
D画像またはSD画像に変換が実行され、変換後の画像
おいても正確な電子透かし検出を可能とする電子透かし
の検出処理装置の構成における処理例を図40に示す。
【0158】電子透かしパターン生成部2803は電子
透かしパターン生成キー(key)記憶部2802の電子透
かしパターン生成キー(key)から電子透かしパターンを
生成する。
透かしパターン生成キー(key)記憶部2802の電子透
かしパターン生成キー(key)から電子透かしパターンを
生成する。
【0159】電子透かしパターン生成キー(key)は、
具体的には電子透かしパターンを画像に埋め込む際の画
像分割情報や、ビット配列情報などであり、電子透かし
パターンの検出に必要となる情報である。
具体的には電子透かしパターンを画像に埋め込む際の画
像分割情報や、ビット配列情報などであり、電子透かし
パターンの検出に必要となる情報である。
【0160】電子透かしパターン修正部2804は、画
像情報検査部2805にて得られる入力画像2801の
画像フォーマットを用いて、電子透かしパターン生成部
2803で生成された電子透かしパターンを修正する。
像情報検査部2805にて得られる入力画像2801の
画像フォーマットを用いて、電子透かしパターン生成部
2803で生成された電子透かしパターンを修正する。
【0161】図41に電子透かしパターン修正部280
4の詳細を示す。電子透かしパターン修正部2804
は、変換処理前後画像の最小公倍数画像における電子透
かしパターンWLCM生成手段2811と、変換処理後
(検出対象)画像に適用する電子透かしパターンWb生
成手段2812を有する。電子透かしパターン生成部2
803は、変換処理前画像に対応する電子透かしパター
ンWaを生成する。
4の詳細を示す。電子透かしパターン修正部2804
は、変換処理前後画像の最小公倍数画像における電子透
かしパターンWLCM生成手段2811と、変換処理後
(検出対象)画像に適用する電子透かしパターンWb生
成手段2812を有する。電子透かしパターン生成部2
803は、変換処理前画像に対応する電子透かしパター
ンWaを生成する。
【0162】電子透かしパターン修正部2804の電子
透かしパターンWLCM生成手段2811は、電子透かし
を検出する画像情報の持つ画像サイズと、電子透かしパ
ターン生成部2803の生成した電子透かしパターンに
対応する変換前の画像サイズとから両画像の最小公倍数
画像における電子透かしパターンWLCMを生成する。こ
れは図36のフロー2402に従った処理である。
透かしパターンWLCM生成手段2811は、電子透かし
を検出する画像情報の持つ画像サイズと、電子透かしパ
ターン生成部2803の生成した電子透かしパターンに
対応する変換前の画像サイズとから両画像の最小公倍数
画像における電子透かしパターンWLCMを生成する。こ
れは図36のフロー2402に従った処理である。
【0163】電子透かしパターンWLCM生成手段281
1の生成した電子透かしパターンWL CMは、電子透かし
パターンWb生成手段2812に入力され、電子透かし
パターンWb生成手段2812において、図36のフロ
ー2403、2404に従った処理が実行されて変換処
理後(検出対象)画像用の電子透かしパターンWbが生
成され、生成された電子透かしパターンWbが検出部2
806に出力される。なお、この際、電子透かしが例え
ば多ビット構成であり小領域に埋め込む方式が採用され
ている場合は、図34で説明した重複領域を有する小領
域の設定処理が実行され、設定された小領域に応じて電
子透かしパターンWbが生成される。
1の生成した電子透かしパターンWL CMは、電子透かし
パターンWb生成手段2812に入力され、電子透かし
パターンWb生成手段2812において、図36のフロ
ー2403、2404に従った処理が実行されて変換処
理後(検出対象)画像用の電子透かしパターンWbが生
成され、生成された電子透かしパターンWbが検出部2
806に出力される。なお、この際、電子透かしが例え
ば多ビット構成であり小領域に埋め込む方式が採用され
ている場合は、図34で説明した重複領域を有する小領
域の設定処理が実行され、設定された小領域に応じて電
子透かしパターンWbが生成される。
【0164】なお、前述したように、各小領域間におけ
る重なりを考慮した場合、図8に示した元画像サイズに
おける各小領域は、画像フォーマットの変換の後で図3
7のように各隣接する小領域間に重なり2501を持っ
たものになる。従って、この変換後の小領域に合わせ
て、検出に用いる電子透かしパターンを用意することに
なる。
る重なりを考慮した場合、図8に示した元画像サイズに
おける各小領域は、画像フォーマットの変換の後で図3
7のように各隣接する小領域間に重なり2501を持っ
たものになる。従って、この変換後の小領域に合わせ
て、検出に用いる電子透かしパターンを用意することに
なる。
【0165】図32のような重なりを許した小領域の設
定方法を用いれば、SD画像サイズの電子透かしパター
ンWSDからHD画像サイズの電子透かしパターンWHDを
直接求めることも可能である。例えば、精度の高い補間
などである。但し、電子透かしパターンWHDは、前述の
[数1]を満たすように注意が必要である。
定方法を用いれば、SD画像サイズの電子透かしパター
ンWSDからHD画像サイズの電子透かしパターンWHDを
直接求めることも可能である。例えば、精度の高い補間
などである。但し、電子透かしパターンWHDは、前述の
[数1]を満たすように注意が必要である。
【0166】検出部2806では、電子透かしパターン
修正部2804にて修正された電子透かしパターンWb
を用いて、入力画像2801の電子透かしを検出する。
検出部2806にて検出された情報は検出情報2807
として出力される。
修正部2804にて修正された電子透かしパターンWb
を用いて、入力画像2801の電子透かしを検出する。
検出部2806にて検出された情報は検出情報2807
として出力される。
【0167】図40、図41の処理構成によれば、電子
透かしの埋め込み後にSD画像、HD画像間の変換が実
行された画像であっても変換後の画像で正確に電子透か
しが検出できる。
透かしの埋め込み後にSD画像、HD画像間の変換が実
行された画像であっても変換後の画像で正確に電子透か
しが検出できる。
【0168】さらに、電子透かしパターンが人間に認知
され難い部分を特定する画像情報調査部を有する電子透
かしパターンの画像への埋め込み処理装置構成例を図4
2に示す。
され難い部分を特定する画像情報調査部を有する電子透
かしパターンの画像への埋め込み処理装置構成例を図4
2に示す。
【0169】元画像3101は、電子透かしパターンの
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
【0170】電子透かしパターン生成部3106は画像
に埋め込む埋め込み情報3102と電子透かしパターン
生成キー(key)記憶部3105の電子透かしパターン
生成キー(key)から電子透かしパターンを生成する。
ここで生成される電子透かしパターンは、SD画像など
基準となる画像に対するものである。
に埋め込む埋め込み情報3102と電子透かしパターン
生成キー(key)記憶部3105の電子透かしパターン
生成キー(key)から電子透かしパターンを生成する。
ここで生成される電子透かしパターンは、SD画像など
基準となる画像に対するものである。
【0171】画像情報調査部3103は、入力画像31
01の画像の大きさやアスペクト比などの情報を調べ、
電子透かしパターン修正部3107に出力する。電子透
かしパターン修正部3107は、電子透かしパターン生
成部3106で生成された電子透かしパターンを、画像
情報調査部3103から得られる元画像3101の画像
フォーマットの結果に基づいて修正する。
01の画像の大きさやアスペクト比などの情報を調べ、
電子透かしパターン修正部3107に出力する。電子透
かしパターン修正部3107は、電子透かしパターン生
成部3106で生成された電子透かしパターンを、画像
情報調査部3103から得られる元画像3101の画像
フォーマットの結果に基づいて修正する。
【0172】例えば、HD画像に電子透かしを埋め込む
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
【0173】画像特性調査部3104は、入力画像31
01のエッジ部分の探索や動き量の探索などを行ない、
電子透かしパターンが人間に認知され難い部分を特定す
る。電子透かしパターン埋め込み部3108は、この電
子透かしパターンが人間に認知され難い部分に関する情
報を用いて、電子透かしパターン修正部3107で修正
された電子透かしパターンを入力画像3101に埋め込
む。電子透かしパターンの埋め込まれた画像は電子透か
し埋め込み画像3109として出力される。電子透かし
パターン生成キー(key)とは、図7に示した画像の小
領域への分割の仕方や図8に示した埋め込み情報のビッ
トに対応する小領域の割り当て方等の規定を表現してい
るものである。
01のエッジ部分の探索や動き量の探索などを行ない、
電子透かしパターンが人間に認知され難い部分を特定す
る。電子透かしパターン埋め込み部3108は、この電
子透かしパターンが人間に認知され難い部分に関する情
報を用いて、電子透かしパターン修正部3107で修正
された電子透かしパターンを入力画像3101に埋め込
む。電子透かしパターンの埋め込まれた画像は電子透か
し埋め込み画像3109として出力される。電子透かし
パターン生成キー(key)とは、図7に示した画像の小
領域への分割の仕方や図8に示した埋め込み情報のビッ
トに対応する小領域の割り当て方等の規定を表現してい
るものである。
【0174】図42の処理構成によれば、入力画像31
01のエッジ部分の探索や動き量の探索などを行ない、
電子透かしパターンが人間に認知され難い部分を特定す
る画像特性調査部3104を設けたので、電子透かしの
埋め込み後にSD画像、HD画像間の変換が実行された
画像であっても変換後の画像で正確に電子透かしが検出
でき、また、埋め込み領域を人間に認知され難い部分に
限定して実行可能となる。
01のエッジ部分の探索や動き量の探索などを行ない、
電子透かしパターンが人間に認知され難い部分を特定す
る画像特性調査部3104を設けたので、電子透かしの
埋め込み後にSD画像、HD画像間の変換が実行された
画像であっても変換後の画像で正確に電子透かしが検出
でき、また、埋め込み領域を人間に認知され難い部分に
限定して実行可能となる。
【0175】[フォーマット変換による視覚特性の変化
を考慮した電子透かし埋め込み]上述した図38、ある
いは図42に示す電子透かし埋め込み処理構成によれ
ば、SD画像で正確に電子透かしが検出できるようにH
D画像に修正された電子透かしパターンを埋め込んだ
り、HD画像で正確に電子透かしが検出できるようにS
D画像に修正された電子透かしパターンを埋め込む処理
が可能となる。また、図40の電子透かし検出処理装置
構成によれば、電子透かしの埋め込み後にSD画像、H
D画像間の変換が実行された画像であっても変換後の画
像で正確に電子透かしが検出できる。
を考慮した電子透かし埋め込み]上述した図38、ある
いは図42に示す電子透かし埋め込み処理構成によれ
ば、SD画像で正確に電子透かしが検出できるようにH
D画像に修正された電子透かしパターンを埋め込んだ
り、HD画像で正確に電子透かしが検出できるようにS
D画像に修正された電子透かしパターンを埋め込む処理
が可能となる。また、図40の電子透かし検出処理装置
構成によれば、電子透かしの埋め込み後にSD画像、H
D画像間の変換が実行された画像であっても変換後の画
像で正確に電子透かしが検出できる。
【0176】しかし、前述したように、人間の視覚特性
を考慮すると、例えばSD画像上で認知されにくい部分
とHD画像上で認知されにくい部分が必ずしも一致せ
ず、フォーマット変換(コンバート)により、電子透か
しが通常の観察状態で認知されてしまう可能性が発生す
ることがある。すなわち、SD画像上で認知されにくい
部分を選択してSD画像用に調整した電子透かしパター
ン埋め込み方法によってHD画像に電子透かしパターン
の埋め込みを行なうと、人間の視覚特性を利用した効果
がSD画像で実現されていたようにはHD画像で実現さ
れないことがある。このことは、図24〜図30を用い
て説明した通りである。この原因は、SD画像内の画素
とHD画像内の画素の大きさが同一モニター上では異な
ることにある。以下、この問題点を解決する処理構成、
すなわちフォーマット変換による視覚特性の変化を考慮
した電子透かし埋め込み処理装置および方法について説
明する。
を考慮すると、例えばSD画像上で認知されにくい部分
とHD画像上で認知されにくい部分が必ずしも一致せ
ず、フォーマット変換(コンバート)により、電子透か
しが通常の観察状態で認知されてしまう可能性が発生す
ることがある。すなわち、SD画像上で認知されにくい
部分を選択してSD画像用に調整した電子透かしパター
ン埋め込み方法によってHD画像に電子透かしパターン
の埋め込みを行なうと、人間の視覚特性を利用した効果
がSD画像で実現されていたようにはHD画像で実現さ
れないことがある。このことは、図24〜図30を用い
て説明した通りである。この原因は、SD画像内の画素
とHD画像内の画素の大きさが同一モニター上では異な
ることにある。以下、この問題点を解決する処理構成、
すなわちフォーマット変換による視覚特性の変化を考慮
した電子透かし埋め込み処理装置および方法について説
明する。
【0177】SD画像とHD画像のように画像フォーマ
ットが異なる画像に対して周波数や物体の大きさや速度
など画像の特性を調べる際に、単純に画素を基準にした
尺度を用いる替わりに、視聴者が実際にモニター上に見
る像を尺度として用いることで、画像フォーマットの異
なる画像であっても人間の視覚特性にとって同様の振る
舞いを示すようにすることができる。
ットが異なる画像に対して周波数や物体の大きさや速度
など画像の特性を調べる際に、単純に画素を基準にした
尺度を用いる替わりに、視聴者が実際にモニター上に見
る像を尺度として用いることで、画像フォーマットの異
なる画像であっても人間の視覚特性にとって同様の振る
舞いを示すようにすることができる。
【0178】図43は同じ画素数を持つ物体Aが(a)
SD画像(720×480)としてモニターに映し出さ
れている場合と、(b)HD画像(1920×108
0)としてモニターに映し出されている場合を示してい
る。点Oは視聴者の視点である。(a)SD画像の場
合、物体Aは点Oから角周波数fSDとして認知される。
これに対して、(b)HD画像の場合、物体Aは点Oか
ら角周波数fHDとして認知される。角周波数fHDは角周
波数fSDの約2倍の周波数である。このように、同じ画
素数の物体AであってもSD画像であるかHD画像であ
るかによって視聴者から見た角周波数は異なったものと
なる。
SD画像(720×480)としてモニターに映し出さ
れている場合と、(b)HD画像(1920×108
0)としてモニターに映し出されている場合を示してい
る。点Oは視聴者の視点である。(a)SD画像の場
合、物体Aは点Oから角周波数fSDとして認知される。
これに対して、(b)HD画像の場合、物体Aは点Oか
ら角周波数fHDとして認知される。角周波数fHDは角周
波数fSDの約2倍の周波数である。このように、同じ画
素数の物体AであってもSD画像であるかHD画像であ
るかによって視聴者から見た角周波数は異なったものと
なる。
【0179】図44は同じ画素数の物体AがSD画像と
HD画像において同じフレーム数で同じ画素数だけ移動
した場合のモニター上での様子を示している。点Oは視
聴者の視点である。(a)SD画像の場合、物体Aは点
Oから角速度νSDで移動していると認知される。これに
対して、(b)HD画像の場合、物体Aは点Oから角速
度νHDで移動していると認知される。角速度νHDは角速
度νSDの約2分の1の速度である。このように、同じ画
素数の物体Aが同じフレーム数で同じ画素数だけ移動し
ても、SD画像であるかHD画像であるかによって視聴
者から見た角速度は異なったものとなる。
HD画像において同じフレーム数で同じ画素数だけ移動
した場合のモニター上での様子を示している。点Oは視
聴者の視点である。(a)SD画像の場合、物体Aは点
Oから角速度νSDで移動していると認知される。これに
対して、(b)HD画像の場合、物体Aは点Oから角速
度νHDで移動していると認知される。角速度νHDは角速
度νSDの約2分の1の速度である。このように、同じ画
素数の物体Aが同じフレーム数で同じ画素数だけ移動し
ても、SD画像であるかHD画像であるかによって視聴
者から見た角速度は異なったものとなる。
【0180】図43で示した角周波数の違いの問題は、
図45のようにすることで解決される。つまり、SD画
像であっても、HD画像であっても、モニター上で映し
出される像の角周波数が同じになるように物体Aの画素
数や周波数を定める処理を実行するのである。図45の
ようにfHD=fSDとする処理を行なうことによって、物
体AはSD画像でもHD画像でも視聴者にとって同様な
視覚特性を示すことになる。
図45のようにすることで解決される。つまり、SD画
像であっても、HD画像であっても、モニター上で映し
出される像の角周波数が同じになるように物体Aの画素
数や周波数を定める処理を実行するのである。図45の
ようにfHD=fSDとする処理を行なうことによって、物
体AはSD画像でもHD画像でも視聴者にとって同様な
視覚特性を示すことになる。
【0181】具体的には、例えばSD画像を基準画像と
したとき、SD画像上で認知され難い部分領域、すなわ
ち電子透かしの埋め込み領域として角周波数fSDの領域
が設定されているとすると、入力画像がSD画像である
場合は、角周波数fSDに相当する画素領域を電子透かし
の埋め込み領域として設定すればよく、また、電子透か
し埋め込み対象画像としてHD画像が入力されてきたと
きには、HD画像上の画素によって判定するのではな
く、角周波数fSDと同一の角周波数fHDによって設定さ
れる画素領域を電子透かしの埋め込み領域として設定す
る。この方法により、1つの基準画像における画像特性
基準を用いて、フォーマットの異なる画像の電子透かし
埋め込み領域を設定することが可能となる。
したとき、SD画像上で認知され難い部分領域、すなわ
ち電子透かしの埋め込み領域として角周波数fSDの領域
が設定されているとすると、入力画像がSD画像である
場合は、角周波数fSDに相当する画素領域を電子透かし
の埋め込み領域として設定すればよく、また、電子透か
し埋め込み対象画像としてHD画像が入力されてきたと
きには、HD画像上の画素によって判定するのではな
く、角周波数fSDと同一の角周波数fHDによって設定さ
れる画素領域を電子透かしの埋め込み領域として設定す
る。この方法により、1つの基準画像における画像特性
基準を用いて、フォーマットの異なる画像の電子透かし
埋め込み領域を設定することが可能となる。
【0182】また、動画等における移動物体について発
生する図44に示した角速度の違いの問題は、図46の
ようにすることで解決される。つまり、SD画像であっ
ても、HD画像であっても、モニター上で映し出される
像の角速度が同じになるように物体Aの移動量を定める
処理を実行するのである。図46のようにνHD=νSDと
する処理を行なうことによって、物体AはSD画像でも
HD画像でも視聴者にとって同様な視覚特性を示すこと
になる。
生する図44に示した角速度の違いの問題は、図46の
ようにすることで解決される。つまり、SD画像であっ
ても、HD画像であっても、モニター上で映し出される
像の角速度が同じになるように物体Aの移動量を定める
処理を実行するのである。図46のようにνHD=νSDと
する処理を行なうことによって、物体AはSD画像でも
HD画像でも視聴者にとって同様な視覚特性を示すこと
になる。
【0183】具体的には、例えばSD画像を基準画像と
した動画像について、SD画像上で認知され難い部分領
域、すなわち電子透かしの埋め込み領域として、連続す
る画像フレームにおいて角速度νSDで移動する領域が設
定されているとすると、入力画像がSD画像である場合
は、角速度νSDで移動する領域を、連続フレームにおけ
る電子透かしの埋め込み領域として設定すればよく、ま
た、電子透かし埋め込み対象画像としてHD画像が入力
されてきたときには、HD画像上の対応する各フレーム
の画素によって電子透かし埋め込み領域を設定するので
はなく、対応するフレームにおいて、角速度νSDと同一
の角速度νHDで移動する領域をHD画像の連続フレーム
上での電子透かしの埋め込み領域として設定する。この
方法により、1つの基準画像における画像特性基準を用
いて、フォーマットの異なる画像の電子透かし埋め込み
領域を設定することが可能となる。これによって、物体
の移動に伴う電子透かしの領域の設定はSD画像でもH
D画像でも視聴者にとって同様な視覚特性を示すことに
なる。
した動画像について、SD画像上で認知され難い部分領
域、すなわち電子透かしの埋め込み領域として、連続す
る画像フレームにおいて角速度νSDで移動する領域が設
定されているとすると、入力画像がSD画像である場合
は、角速度νSDで移動する領域を、連続フレームにおけ
る電子透かしの埋め込み領域として設定すればよく、ま
た、電子透かし埋め込み対象画像としてHD画像が入力
されてきたときには、HD画像上の対応する各フレーム
の画素によって電子透かし埋め込み領域を設定するので
はなく、対応するフレームにおいて、角速度νSDと同一
の角速度νHDで移動する領域をHD画像の連続フレーム
上での電子透かしの埋め込み領域として設定する。この
方法により、1つの基準画像における画像特性基準を用
いて、フォーマットの異なる画像の電子透かし埋め込み
領域を設定することが可能となる。これによって、物体
の移動に伴う電子透かしの領域の設定はSD画像でもH
D画像でも視聴者にとって同様な視覚特性を示すことに
なる。
【0184】SD画像とHD画像のように異なる画像フ
ォーマット間で、角周波数を揃える具体的方法の例を図
47に示す。元画像内のエッジ部分のような画素値の変
化の著しい部分を探索する方法をSD画像において図4
7(a)に示すように5×5画素の小領域の相関係数を
用いて走査することで行なう場合を考える。SD画像
(a)では5×5画素の小領域の相関係数で判定した
が、HD画像(b)では11×11画素の小領域の相関
係数を用いて走査する。
ォーマット間で、角周波数を揃える具体的方法の例を図
47に示す。元画像内のエッジ部分のような画素値の変
化の著しい部分を探索する方法をSD画像において図4
7(a)に示すように5×5画素の小領域の相関係数を
用いて走査することで行なう場合を考える。SD画像
(a)では5×5画素の小領域の相関係数で判定した
が、HD画像(b)では11×11画素の小領域の相関
係数を用いて走査する。
【0185】先に図25を用いて説明したように、表示
画面はSD画像であってもHD画像であっても、モニタ
ー上には可能な限り大きく映し出す処理を行なうのが一
般的である。このため、モニター上ではHD画像の画素
に比べてSD画像の画素の方が1080/480=2.
25倍大きい。よって、HD画像における小領域の大き
さをSD画像における小領域の大きさよりも水平垂直共
に約2.25倍した11×11画素が、SD画像におけ
る5×5画素とモニター上で同程度の大きさとなる。こ
のように小領域の大きさを調整することで角周波数を揃
えることができる。但し、小領域の大きさの変更に伴
い、画素値の変更が認知し難いと判定する相関係数の値
も調整する必要がある。
画面はSD画像であってもHD画像であっても、モニタ
ー上には可能な限り大きく映し出す処理を行なうのが一
般的である。このため、モニター上ではHD画像の画素
に比べてSD画像の画素の方が1080/480=2.
25倍大きい。よって、HD画像における小領域の大き
さをSD画像における小領域の大きさよりも水平垂直共
に約2.25倍した11×11画素が、SD画像におけ
る5×5画素とモニター上で同程度の大きさとなる。こ
のように小領域の大きさを調整することで角周波数を揃
えることができる。但し、小領域の大きさの変更に伴
い、画素値の変更が認知し難いと判定する相関係数の値
も調整する必要がある。
【0186】図47では相関係数を求める際の小領域の
大きさを調整したが、小領域の大きさはそのままで、画
素値の変更を認知し難いと判断する相関係数の値のみを
調整するという方法であっても対応できる。但し、SD
画像における特性に近づけることは難しい。
大きさを調整したが、小領域の大きさはそのままで、画
素値の変更を認知し難いと判断する相関係数の値のみを
調整するという方法であっても対応できる。但し、SD
画像における特性に近づけることは難しい。
【0187】図47では相関係数を求める際の小領域の
大きさを調整したが、小領域の大きさは11×11画素
でなくとも対応できる。小領域の大きさを11×11画
素よりも小さく、5×5画素よりも大きくすることで演
算量を減少させられるという利点があり、かつ、SD画
像における特性に近づけることも比較的容易である。小
領域の大きさを11×11画素より大きくすることでも
対応できるが、演算量が増大することから注意が必要で
ある。小領域の大きさの変更に伴い、画素値の変更が認
知し難いと判断する相関係数の値も調整する必要があ
る。
大きさを調整したが、小領域の大きさは11×11画素
でなくとも対応できる。小領域の大きさを11×11画
素よりも小さく、5×5画素よりも大きくすることで演
算量を減少させられるという利点があり、かつ、SD画
像における特性に近づけることも比較的容易である。小
領域の大きさを11×11画素より大きくすることでも
対応できるが、演算量が増大することから注意が必要で
ある。小領域の大きさの変更に伴い、画素値の変更が認
知し難いと判断する相関係数の値も調整する必要があ
る。
【0188】エッジ部分の特定に相関係数を用いる替わ
りに、画像中の高周波成分を取り出すフィルタリングに
用いるハイパスフィルターやバンドパスフィルター等を
利用する場合、SD画像とHD画像が同一のモニター上
に映し出されることを想定して、視聴者からの角周波数
や角速度が同じようになるように、ハイパスフィルター
やバンドパスフィルターの周波数特性を変更すること
で、SD画像でもHD画像でも視聴者にとって同様な視
覚特性を得ることができる。
りに、画像中の高周波成分を取り出すフィルタリングに
用いるハイパスフィルターやバンドパスフィルター等を
利用する場合、SD画像とHD画像が同一のモニター上
に映し出されることを想定して、視聴者からの角周波数
や角速度が同じようになるように、ハイパスフィルター
やバンドパスフィルターの周波数特性を変更すること
で、SD画像でもHD画像でも視聴者にとって同様な視
覚特性を得ることができる。
【0189】画像の動き量を利用して電子透かしパター
ンの埋め込み強度を調整する場合も、視聴者からの角周
波数や角速度が同じようになるように、画像の動き量を
判定することで、SD画像でもHD画像でも視聴者にと
って同様な視覚特性を得ることができる。
ンの埋め込み強度を調整する場合も、視聴者からの角周
波数や角速度が同じようになるように、画像の動き量を
判定することで、SD画像でもHD画像でも視聴者にと
って同様な視覚特性を得ることができる。
【0190】SD画像やHD画像など異なる画像フォー
マットの視聴者からの角周波数や角速度を実測する替わ
りに、ある特定のフォーマットの画像、例えばSD画像
に関して、視聴者からの角周波数や角速度などの視覚特
性を求めることで、それを他の画像フォーマットに転用
することができる。例えば、他の画像フォーマットでは
SD画像の画像の大きさとその画像フォーマットの画像
の大きさの比を利用することにより、SD画像に関して
得られている視覚特性をその画像フォーマットに転用す
ることができる。
マットの視聴者からの角周波数や角速度を実測する替わ
りに、ある特定のフォーマットの画像、例えばSD画像
に関して、視聴者からの角周波数や角速度などの視覚特
性を求めることで、それを他の画像フォーマットに転用
することができる。例えば、他の画像フォーマットでは
SD画像の画像の大きさとその画像フォーマットの画像
の大きさの比を利用することにより、SD画像に関して
得られている視覚特性をその画像フォーマットに転用す
ることができる。
【0191】つまり、図47に示すように小領域の大き
さを示すパラメータや、[数13]より求まる値から画
素値の変更が認知し難いと判断する閾値を示すパラメー
タ、そして、図30のように物体が単位フレーム当たり
何画素移動しているのかを示すパラメータ等をある基準
となる画像フォーマットに対して設定しておく。電子透
かしパターンの埋め込み時には、その基準となる画像フ
ォーマットと入力画像の画像の大きさの比から、基準画
像のパラメータを修正して用いるのである。
さを示すパラメータや、[数13]より求まる値から画
素値の変更が認知し難いと判断する閾値を示すパラメー
タ、そして、図30のように物体が単位フレーム当たり
何画素移動しているのかを示すパラメータ等をある基準
となる画像フォーマットに対して設定しておく。電子透
かしパターンの埋め込み時には、その基準となる画像フ
ォーマットと入力画像の画像の大きさの比から、基準画
像のパラメータを修正して用いるのである。
【0192】SD画像の水平方向画素数をXSD、垂直方
向画素数をYSDとし、HD画像の水平方向画素数を
XHD、垂直方向画素数をYHDとする。すると、これらの
比RX,RY、
向画素数をYSDとし、HD画像の水平方向画素数を
XHD、垂直方向画素数をYHDとする。すると、これらの
比RX,RY、
【0193】
【数14】RX=XHD/XSD RY=YHD/YSD
【0194】から、HD画像における何画素がSD画像
の1画素に当たるかが得られる。HD画像において周波
数や移動量を求める際にはこの比RX,RYを用いること
でSD画像における周波数や移動量を求めることができ
る。以上により、SD画像に関して視聴者からの角周波
数や角速度などの視覚的な特性が求まっている場合に、
その特性情報をHD画像にも簡単に転用することができ
る。
の1画素に当たるかが得られる。HD画像において周波
数や移動量を求める際にはこの比RX,RYを用いること
でSD画像における周波数や移動量を求めることができ
る。以上により、SD画像に関して視聴者からの角周波
数や角速度などの視覚的な特性が求まっている場合に、
その特性情報をHD画像にも簡単に転用することができ
る。
【0195】SD画像とHD画像のように異なる画像フ
ォーマット間でも同様な視覚特性が得られる、電子透か
しパターン埋め込み処理装置の構成例を図48に示す。
ォーマット間でも同様な視覚特性が得られる、電子透か
しパターン埋め込み処理装置の構成例を図48に示す。
【0196】元画像4401は、電子透かしパターンの
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
【0197】電子透かしパターン生成部4407は、画
像に埋め込む情報4402と、電子透かしパターン生成
キー(key)記憶部4406の電子透かしパターン生成
キー(key)から電子透かしパターンを生成する。ここ
で生成される電子透かしパターンはSD画像など基準と
なる画像に対するものである。
像に埋め込む情報4402と、電子透かしパターン生成
キー(key)記憶部4406の電子透かしパターン生成
キー(key)から電子透かしパターンを生成する。ここ
で生成される電子透かしパターンはSD画像など基準と
なる画像に対するものである。
【0198】画像情報調査部4403は、SD画像など
基準とする画像の大きさやアスペクト比、また動画であ
る場合は単位時間あたりのフレーム数を示すフレームレ
ートなどの情報と、入力画像4401の画像の大きさや
アスペクト比、フレームレートを比較し、各画像情報の
比較処理を実行し、比較算出結果を画像特性調査部44
05および電子透かしパターン修正部4408に出力す
る。
基準とする画像の大きさやアスペクト比、また動画であ
る場合は単位時間あたりのフレーム数を示すフレームレ
ートなどの情報と、入力画像4401の画像の大きさや
アスペクト比、フレームレートを比較し、各画像情報の
比較処理を実行し、比較算出結果を画像特性調査部44
05および電子透かしパターン修正部4408に出力す
る。
【0199】電子透かしパターン修正部4408は、電
子透かしパターン生成部4407で生成された電子透か
しパターンを、画像情報調査部4403の結果として取
得する基準画像と入力画像の比較情報に基づいて修正す
る。
子透かしパターン生成部4407で生成された電子透か
しパターンを、画像情報調査部4403の結果として取
得する基準画像と入力画像の比較情報に基づいて修正す
る。
【0200】例えば、HD画像に電子透かしを埋め込む
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
【0201】画像特性調査部4405は、画像特性基準
記憶部4404の画像特性基準をもとに、画像情報調査
部4403で得られた基準画像の大きさに対する入力画
像の大きさの情報を用いて、入力画像4401のエッジ
部分の探索や動き量の探索などを行ない、電子透かしパ
ターンが人間に認知され難い部分を特定する。
記憶部4404の画像特性基準をもとに、画像情報調査
部4403で得られた基準画像の大きさに対する入力画
像の大きさの情報を用いて、入力画像4401のエッジ
部分の探索や動き量の探索などを行ない、電子透かしパ
ターンが人間に認知され難い部分を特定する。
【0202】画像特性基準記憶部4404の保持する画
像特性基準は、ある特定の基準画像フォーマットに関し
て人間に認知され難い部分を特定するために用いる情報
としての電子透かし埋め込み領域探索用パラメータであ
り、例えば図23で示したような相関係数を求める際の
小領域の大きさや画像中の高周波成分を取り出すフィル
タリングに用いるハイパスフィルターの係数や動き量な
どの情報が格納される。具体的には、基準画像フォーマ
ットに対応する画像における相関係数算出用小領域サイ
ズ、画像フィルタリング用ハイパスフィルタ係数、動画
像における動き量を示すパラメータなどである。
像特性基準は、ある特定の基準画像フォーマットに関し
て人間に認知され難い部分を特定するために用いる情報
としての電子透かし埋め込み領域探索用パラメータであ
り、例えば図23で示したような相関係数を求める際の
小領域の大きさや画像中の高周波成分を取り出すフィル
タリングに用いるハイパスフィルターの係数や動き量な
どの情報が格納される。具体的には、基準画像フォーマ
ットに対応する画像における相関係数算出用小領域サイ
ズ、画像フィルタリング用ハイパスフィルタ係数、動画
像における動き量を示すパラメータなどである。
【0203】SD画像を基準画像とした場合には、画像
特性基準記憶部4404は、SD画像において人間に認
知され難い部分を特定するために用いる情報が格納され
る。このとき、画像特性調査部4405は、画像特性基
準記憶部4404のSD画像を基準画像とした画像特性
基準をもとに、画像情報調査部4403で得られた基準
画像の大きさに対する入力画像の大きさの情報を用い
て、入力画像4401のエッジ部分の探索や動き量の探
索などを行ない、電子透かしパターンが人間に認知され
難い部分を特定する。
特性基準記憶部4404は、SD画像において人間に認
知され難い部分を特定するために用いる情報が格納され
る。このとき、画像特性調査部4405は、画像特性基
準記憶部4404のSD画像を基準画像とした画像特性
基準をもとに、画像情報調査部4403で得られた基準
画像の大きさに対する入力画像の大きさの情報を用い
て、入力画像4401のエッジ部分の探索や動き量の探
索などを行ない、電子透かしパターンが人間に認知され
難い部分を特定する。
【0204】例えば、画像特性調査部4405は、入力
画像がSD画像であれば、画像特性基準記憶部4404
のSD画像を基準画像とした情報をそのまま適用可能で
あるが、入力画像がHD画像である場合には、先に図4
5乃至図47で説明したように、SD画像を基準画像と
した情報に基づいて、HD画像上における認知され難い
部分の特定処理を行なう。
画像がSD画像であれば、画像特性基準記憶部4404
のSD画像を基準画像とした情報をそのまま適用可能で
あるが、入力画像がHD画像である場合には、先に図4
5乃至図47で説明したように、SD画像を基準画像と
した情報に基づいて、HD画像上における認知され難い
部分の特定処理を行なう。
【0205】画像特性調査部4405は、電子透かしパ
ターン埋め込み処理対象である元画像と基準画像フォー
マットとの対比データに基づいて、両画像における対応
画素数を算出し、該算出結果に基づいて電子透かし埋め
込み領域の設定処理を実行する。また、元画像と基準画
像フォーマットとの対比データに基づいて、両画像にお
ける電子透かしパターン埋め込み領域の対応角周波数を
一致させて、元画像に対する電子透かし埋め込み領域設
定処理を実行する。また元画像が動画である場合は、元
画像と基準画像フォーマットとの対比データに基づい
て、両画像における電子透かしパターン埋め込み領域の
対応角速度を一致させて、元画像に対する電子透かし埋
め込み領域設定処理を実行する。
ターン埋め込み処理対象である元画像と基準画像フォー
マットとの対比データに基づいて、両画像における対応
画素数を算出し、該算出結果に基づいて電子透かし埋め
込み領域の設定処理を実行する。また、元画像と基準画
像フォーマットとの対比データに基づいて、両画像にお
ける電子透かしパターン埋め込み領域の対応角周波数を
一致させて、元画像に対する電子透かし埋め込み領域設
定処理を実行する。また元画像が動画である場合は、元
画像と基準画像フォーマットとの対比データに基づい
て、両画像における電子透かしパターン埋め込み領域の
対応角速度を一致させて、元画像に対する電子透かし埋
め込み領域設定処理を実行する。
【0206】例えばSD画像が基準画像であり、画像特
性基準記憶部4404にSD画像上の認知され難い部分
領域、すなわち電子透かしの埋め込み領域特定情報とし
て、図23で示したような相関係数を求める際の小領域
の大きさや画像中の高周波成分を取り出すフィルタリン
グに用いるハイパスフィルターの係数や動き量などの情
報が格納され、これらの情報に基づいて、SD画像につ
いては、角周波数fSDの領域が認知され難い部分領域、
すなわち電子透かしの埋め込み領域として設定されたと
すると、入力画像がSD画像である場合は、角周波数f
SDに相当する画素領域を電子透かしの埋め込み領域とし
て設定し、また、電子透かし埋め込み対象画像としてH
D画像が入力されたときには、HD画像上の画素によっ
て判定するのではなく、角周波数fSDと同一の角周波数
fHDによって設定される画素領域を電子透かしの埋め込
み領域として設定する。この方法により、1つの基準画
像における画像特性基準を用いて、フォーマットの異な
る画像の電子透かし埋め込み領域を設定することが可能
となる。
性基準記憶部4404にSD画像上の認知され難い部分
領域、すなわち電子透かしの埋め込み領域特定情報とし
て、図23で示したような相関係数を求める際の小領域
の大きさや画像中の高周波成分を取り出すフィルタリン
グに用いるハイパスフィルターの係数や動き量などの情
報が格納され、これらの情報に基づいて、SD画像につ
いては、角周波数fSDの領域が認知され難い部分領域、
すなわち電子透かしの埋め込み領域として設定されたと
すると、入力画像がSD画像である場合は、角周波数f
SDに相当する画素領域を電子透かしの埋め込み領域とし
て設定し、また、電子透かし埋め込み対象画像としてH
D画像が入力されたときには、HD画像上の画素によっ
て判定するのではなく、角周波数fSDと同一の角周波数
fHDによって設定される画素領域を電子透かしの埋め込
み領域として設定する。この方法により、1つの基準画
像における画像特性基準を用いて、フォーマットの異な
る画像の電子透かし埋め込み領域を設定することが可能
となる。
【0207】また、動画像についての処理の場合には、
画像特性調査部4405は、SD画像を基準画像とした
動画像についてのSD画像上で認知され難い部分領域を
特定する情報としての動き量情報を画像特性基準記憶部
4404から取得し、取得情報に基づいて、SD画像で
は、連続する画像フレームにおいて角速度νSDで移動す
る領域が設定されたとき、入力画像がSD画像である場
合は、角速度νSDで移動する領域を、連続フレームにお
ける電子透かしの埋め込み領域として設定し、また、電
子透かし埋め込み対象画像としてHD画像が入力された
ときには、HD画像上の対応する各フレームの画素によ
って電子透かし埋め込み領域を設定するのではなく、対
応するフレームにおいて、角速度νSDと同一の角速度ν
HDで移動する領域をHD画像の連続フレーム上での電子
透かしの埋め込み領域として設定する。この方法によ
り、1つの基準画像における画像特性基準を用いて、フ
ォーマットの異なる画像の電子透かし埋め込み領域を設
定することが可能となり、物体の移動に伴う電子透かし
の移動はSD画像でもHD画像でも視聴者にとって同様
な視覚特性を示すことになる。
画像特性調査部4405は、SD画像を基準画像とした
動画像についてのSD画像上で認知され難い部分領域を
特定する情報としての動き量情報を画像特性基準記憶部
4404から取得し、取得情報に基づいて、SD画像で
は、連続する画像フレームにおいて角速度νSDで移動す
る領域が設定されたとき、入力画像がSD画像である場
合は、角速度νSDで移動する領域を、連続フレームにお
ける電子透かしの埋め込み領域として設定し、また、電
子透かし埋め込み対象画像としてHD画像が入力された
ときには、HD画像上の対応する各フレームの画素によ
って電子透かし埋め込み領域を設定するのではなく、対
応するフレームにおいて、角速度νSDと同一の角速度ν
HDで移動する領域をHD画像の連続フレーム上での電子
透かしの埋め込み領域として設定する。この方法によ
り、1つの基準画像における画像特性基準を用いて、フ
ォーマットの異なる画像の電子透かし埋め込み領域を設
定することが可能となり、物体の移動に伴う電子透かし
の移動はSD画像でもHD画像でも視聴者にとって同様
な視覚特性を示すことになる。
【0208】電子透かしパターン埋め込み部4409
は、画像特性調査部4405から取得される電子透かし
パターンが人間に認知され難い部分に関する情報を用い
て、電子透かしパターン修正部4408で修正された電
子透かしパターンを入力画像4401に埋め込む。電子
透かしパターンの埋め込まれた画像は電子透かし埋め込
み画像4410として出力される。
は、画像特性調査部4405から取得される電子透かし
パターンが人間に認知され難い部分に関する情報を用い
て、電子透かしパターン修正部4408で修正された電
子透かしパターンを入力画像4401に埋め込む。電子
透かしパターンの埋め込まれた画像は電子透かし埋め込
み画像4410として出力される。
【0209】図48に示した電子透かしパターン埋め込
み処理装置における処理例を説明したフローを図49に
示す。ステップS4501では、電子透かしパターンを
埋め込む元画像を入力する。ステップS4502では、
画像情報調査部4403において、入力画像の大きさ、
アスペクト比やフレームレートなど画像の情報を調べ
る。
み処理装置における処理例を説明したフローを図49に
示す。ステップS4501では、電子透かしパターンを
埋め込む元画像を入力する。ステップS4502では、
画像情報調査部4403において、入力画像の大きさ、
アスペクト比やフレームレートなど画像の情報を調べ
る。
【0210】ステップS4503では、電子透かしパタ
ーン修正部4408において、入力画像の画像情報に合
わせて電子透かしパターンを修正する。ステップS45
04では、画像特性調査部4405が、相関係数を求め
る際の小領域の大きさなど、予め用意してある画像特性
基準を画像特性基準記憶部4404から取得する。ステ
ップS4505では、入力画像の画像情報に合わせて画
像特性基準を修正する。
ーン修正部4408において、入力画像の画像情報に合
わせて電子透かしパターンを修正する。ステップS45
04では、画像特性調査部4405が、相関係数を求め
る際の小領域の大きさなど、予め用意してある画像特性
基準を画像特性基準記憶部4404から取得する。ステ
ップS4505では、入力画像の画像情報に合わせて画
像特性基準を修正する。
【0211】ステップS4506では、画像特性調査部
4405が、修正された画像特性基準に基づいて人間が
電子透かしパターンを認知し難い部分を調査する。ステ
ップS4507では、電子透かしパターン埋め込み部4
409が、ステップS4506で求められた電子透かし
パターンが認知され難い部分を利用して、電子透かしパ
ターンを元画像に埋め込む。ステップS4508では、
電子透かしパターンが埋め込まれた画像を出力する。
4405が、修正された画像特性基準に基づいて人間が
電子透かしパターンを認知し難い部分を調査する。ステ
ップS4507では、電子透かしパターン埋め込み部4
409が、ステップS4506で求められた電子透かし
パターンが認知され難い部分を利用して、電子透かしパ
ターンを元画像に埋め込む。ステップS4508では、
電子透かしパターンが埋め込まれた画像を出力する。
【0212】図48に示した電子透かし埋め込み処理装
置によれば、1つの基準画像における画像特性基準を用
いて、フォーマットの異なる画像の電子透かし埋め込み
領域を設定することが可能となり、フォーマットが異な
る場合でも電子透かしパターンが人間に認知され難い部
分の特定が効率的に実行可能となる。
置によれば、1つの基準画像における画像特性基準を用
いて、フォーマットの異なる画像の電子透かし埋め込み
領域を設定することが可能となり、フォーマットが異な
る場合でも電子透かしパターンが人間に認知され難い部
分の特定が効率的に実行可能となる。
【0213】図48に示す電子透かし埋め込み処理装置
は、ある1つの画像フォーマットに対する画像特性基準
情報に基づき、それを入力画像の画像フォーマットによ
って調整することで、異なる画像フォーマット間でも同
様な視覚特性が得られる電子透かしパターン埋め込み処
理例であった。次に、画像特性基準情報を予め複数用意
しておき、入力画像の画像フォーマットによって使い分
ける電子透かしパターン埋め込み処理装置の構成例につ
いて、図50を用いて説明する。画像フォーマットには
多数の種類が存在するが、例えば、SD画像の代表とし
て720×480画素、HD画像の代表として1920
×1080画素の画像特性基準を用意しておく。画像が
入力されたら、その入力画像に近い方を選択し、それに
修正を加える処理を実行する。図50に示す電子透かし
埋め込み処理装置の構成について説明する。
は、ある1つの画像フォーマットに対する画像特性基準
情報に基づき、それを入力画像の画像フォーマットによ
って調整することで、異なる画像フォーマット間でも同
様な視覚特性が得られる電子透かしパターン埋め込み処
理例であった。次に、画像特性基準情報を予め複数用意
しておき、入力画像の画像フォーマットによって使い分
ける電子透かしパターン埋め込み処理装置の構成例につ
いて、図50を用いて説明する。画像フォーマットには
多数の種類が存在するが、例えば、SD画像の代表とし
て720×480画素、HD画像の代表として1920
×1080画素の画像特性基準を用意しておく。画像が
入力されたら、その入力画像に近い方を選択し、それに
修正を加える処理を実行する。図50に示す電子透かし
埋め込み処理装置の構成について説明する。
【0214】元画像4601は、電子透かしパターンの
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
【0215】電子透かしパターン生成部4607は、画
像に埋め込む情報4602と、電子透かしパターン生成
キー(key)記憶部4606の電子透かしパターン生成
キー(key)から電子透かしパターンを生成する。
像に埋め込む情報4602と、電子透かしパターン生成
キー(key)記憶部4606の電子透かしパターン生成
キー(key)から電子透かしパターンを生成する。
【0216】画像情報調査部4603は、SD画像など
基準とする画像の大きさやアスペクト比、また動画であ
る場合は単位時間あたりのフレーム数を示すフレームレ
ートなどの情報と、入力画像4401の画像の大きさや
アスペクト比、フレームレートを比較し、各画像情報の
比較処理を実行し、比較算出結果を画像特性調査部46
05、画像特性基準記憶部4604、および電子透かし
パターン修正部4608に出力する。
基準とする画像の大きさやアスペクト比、また動画であ
る場合は単位時間あたりのフレーム数を示すフレームレ
ートなどの情報と、入力画像4401の画像の大きさや
アスペクト比、フレームレートを比較し、各画像情報の
比較処理を実行し、比較算出結果を画像特性調査部46
05、画像特性基準記憶部4604、および電子透かし
パターン修正部4608に出力する。
【0217】電子透かしパターン修正部4608は、電
子透かしパターン生成部4607で生成された電子透か
しパターンを、画像情報調査部4603から取得される
基準画像と入力画像の比較情報に基づいて修正する。
子透かしパターン生成部4607で生成された電子透か
しパターンを、画像情報調査部4603から取得される
基準画像と入力画像の比較情報に基づいて修正する。
【0218】例えば、HD画像に電子透かしを埋め込む
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
処理である場合において、SD画像でも正確に効率良く
電子透かしを検出するために、図35,図36を用いて
説明した方法に従ってSD画像用の電子透かしパターン
WSDを修正し、HD画像用の電子透かしパターンWHDを
得る。また、SD画像に電子透かしを埋め込む処理であ
る場合において、HD画像でも正確に効率良く電子透か
しを検出するために、図35,図36を用いて説明した
方法に従ってHD画像用の電子透かしパターンWHDを修
正し、SD画像用の電子透かしパターンWSDを得る。
【0219】画像特性基準記憶部4604は、画像情報
調査部4603からの基準画像と入力画像の比較情報に
基づいて、格納されている複数の画像特性基準中から最
も効率的に対応処理が実行可能な画像特性基準を選択
し、画像特性調査部4605に出力する。
調査部4603からの基準画像と入力画像の比較情報に
基づいて、格納されている複数の画像特性基準中から最
も効率的に対応処理が実行可能な画像特性基準を選択
し、画像特性調査部4605に出力する。
【0220】画像特性基準記憶部4604の保持する画
像特性基準は、複数の画像フォーマット、例えばSD画
像およびHD画像フォーマット等の複数の基準画像フォ
ーマットに関して人間に認知され難い部分を特定するた
めに用いる情報が格納されている。すなわち、各基準画
像フォーマットに対応する画像における相関係数算出用
小領域サイズ、画像フィルタリング用ハイパスフィルタ
係数、動画像における動き量を示すパラメータなどの情
報が、各画像フォーマットに対応付けられて格納され、
画像情報調査部4603から入力される入力画像情報に
従って、格納されている複数の画像特性基準中から最も
効率的に対応処理が実行可能な画像特性基準を選択し、
画像特性調査部4605に出力する。
像特性基準は、複数の画像フォーマット、例えばSD画
像およびHD画像フォーマット等の複数の基準画像フォ
ーマットに関して人間に認知され難い部分を特定するた
めに用いる情報が格納されている。すなわち、各基準画
像フォーマットに対応する画像における相関係数算出用
小領域サイズ、画像フィルタリング用ハイパスフィルタ
係数、動画像における動き量を示すパラメータなどの情
報が、各画像フォーマットに対応付けられて格納され、
画像情報調査部4603から入力される入力画像情報に
従って、格納されている複数の画像特性基準中から最も
効率的に対応処理が実行可能な画像特性基準を選択し、
画像特性調査部4605に出力する。
【0221】画像特性調査部4605は、画像特性基準
記憶部4604から入力される画像特性基準をもとに、
入力画像4601のエッジ部分の探索や動き量の探索な
どを行ない、電子透かしパターンが人間に認知され難い
部分を特定する。
記憶部4604から入力される画像特性基準をもとに、
入力画像4601のエッジ部分の探索や動き量の探索な
どを行ない、電子透かしパターンが人間に認知され難い
部分を特定する。
【0222】例えば、画像特性調査部4605は、入力
画像が720×480画素のSD画像であれば、画像特
性基準記憶部4604の720×480画素のSD画像
を基準画像とした情報を取得し、これをそのまま適用す
る。また、入力画像が1920×1080画素のHD画
像である場合には、画像特性基準記憶部4604の19
20×1080画素のHD画像を基準画像とした情報を
取得し、これをそのまま適用する。また、SD画像であ
っても720×480画素でない場合や、HD画像であ
っても1920×1080画素でない場合、そして、そ
れ以外のフォーマットである場合には、先に図45乃至
図47で説明したように、720×480画素のSD画
像または1920×1080画素のHD画像を基準画像
とした情報に基づいて、入力画像上における認知され難
い部分の特定処理を行なう。
画像が720×480画素のSD画像であれば、画像特
性基準記憶部4604の720×480画素のSD画像
を基準画像とした情報を取得し、これをそのまま適用す
る。また、入力画像が1920×1080画素のHD画
像である場合には、画像特性基準記憶部4604の19
20×1080画素のHD画像を基準画像とした情報を
取得し、これをそのまま適用する。また、SD画像であ
っても720×480画素でない場合や、HD画像であ
っても1920×1080画素でない場合、そして、そ
れ以外のフォーマットである場合には、先に図45乃至
図47で説明したように、720×480画素のSD画
像または1920×1080画素のHD画像を基準画像
とした情報に基づいて、入力画像上における認知され難
い部分の特定処理を行なう。
【0223】電子透かしパターン埋め込み部4609
は、画像特性調査部4405から取得される電子透かし
パターンが人間に認知され難い部分に関する情報を用い
て、電子透かしパターン修正部4608で修正された電
子透かしパターンを入力画像4601に埋め込む。電子
透かしパターンの埋め込まれた画像は電子透かし埋め込
み画像4610として出力される。
は、画像特性調査部4405から取得される電子透かし
パターンが人間に認知され難い部分に関する情報を用い
て、電子透かしパターン修正部4608で修正された電
子透かしパターンを入力画像4601に埋め込む。電子
透かしパターンの埋め込まれた画像は電子透かし埋め込
み画像4610として出力される。
【0224】図50に示した電子透かしパターン埋め込
み処理装置における処理例を説明したフローを図51に
示す。ステップS4701では、電子透かしパターンを
埋め込む元画像を入力する。ステップS4702では、
画像情報調査部4603において、入力画像の大きさや
フレームレートなど画像の情報を調べる。
み処理装置における処理例を説明したフローを図51に
示す。ステップS4701では、電子透かしパターンを
埋め込む元画像を入力する。ステップS4702では、
画像情報調査部4603において、入力画像の大きさや
フレームレートなど画像の情報を調べる。
【0225】ステップS4703では、電子透かしパタ
ーン修正部4608において、入力画像の画像情報に合
わせて電子透かしパターンを修正する。ステップS47
04では、画像特性調査部4605が、相関係数を求め
る際の小領域の大きさなど、予め画像特性基準記憶部4
604に用意してある複数の画像特性基準の中から入力
画像の情報に適したものを選択する。ステップS470
5では、入力画像の画像情報に合わせて画像特性基準を
修正する。
ーン修正部4608において、入力画像の画像情報に合
わせて電子透かしパターンを修正する。ステップS47
04では、画像特性調査部4605が、相関係数を求め
る際の小領域の大きさなど、予め画像特性基準記憶部4
604に用意してある複数の画像特性基準の中から入力
画像の情報に適したものを選択する。ステップS470
5では、入力画像の画像情報に合わせて画像特性基準を
修正する。
【0226】ステップS4706では、画像特性調査部
4605が、修正された画像特性基準に基づいて人間が
電子透かしパターンを認知し難い部分を調査する。ステ
ップS4707では、電子透かしパターン埋め込み部4
609が、ステップS4706で求められた電子透かし
パターンが認知し難い部分を利用して、電子透かしパタ
ーンを元画像に埋め込む。ステップS4708では、電
子透かしパターンが埋め込まれた画像を出力する。
4605が、修正された画像特性基準に基づいて人間が
電子透かしパターンを認知し難い部分を調査する。ステ
ップS4707では、電子透かしパターン埋め込み部4
609が、ステップS4706で求められた電子透かし
パターンが認知し難い部分を利用して、電子透かしパタ
ーンを元画像に埋め込む。ステップS4708では、電
子透かしパターンが埋め込まれた画像を出力する。
【0227】図50に示した電子透かし埋め込み処理装
置によれば、複数の基準画像における画像特性基準を記
憶してあるので、入力される元画像に応じて適宜格納さ
れている特性基準を選択して対応付けることが可能とな
り、画像特性基準を格納していないフォーマットを持つ
画像が入力された場合にのみ対応付ける処理を実行すれ
ばよく、様々なフォーマットの画像に対する電子透かし
埋め込み領域を効率的に設定することが可能となる。
置によれば、複数の基準画像における画像特性基準を記
憶してあるので、入力される元画像に応じて適宜格納さ
れている特性基準を選択して対応付けることが可能とな
り、画像特性基準を格納していないフォーマットを持つ
画像が入力された場合にのみ対応付ける処理を実行すれ
ばよく、様々なフォーマットの画像に対する電子透かし
埋め込み領域を効率的に設定することが可能となる。
【0228】例えばSD画像もHD画像もそれぞれ複数
の種類が存在するが、SD画像にはSD画像の基準パラ
メータを修正したものを用い、HD画像にはHD画像の
基準パラメータを修正したものを用いることで、画像フ
ォーマットの違いによる電子透かしパターン埋め込み画
像の視覚特性の変化をより一層抑えられる。
の種類が存在するが、SD画像にはSD画像の基準パラ
メータを修正したものを用い、HD画像にはHD画像の
基準パラメータを修正したものを用いることで、画像フ
ォーマットの違いによる電子透かしパターン埋め込み画
像の視覚特性の変化をより一層抑えられる。
【0229】[システム構成]上述の実施例で述べた一
連の処理は、ハードウェア、またはソフトウェア、ある
いは両者の複合構成によって実行することが可能であ
る。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シ
ーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェア
に組み込まれたデータ処理装置内のメモリにインストー
ルして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な
汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行
させることが可能である。一連の処理をソフトウェアに
よって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが、例えば汎用のコンピュータや1チップのマイ
クロコンピュータ等にインストールされる。図52は、
上述した一連の処理、具体的には、電子透かし埋め込
み、検出の少なくともいずれかの処理を実行する装置の
システム構成例を示している。
連の処理は、ハードウェア、またはソフトウェア、ある
いは両者の複合構成によって実行することが可能であ
る。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シ
ーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェア
に組み込まれたデータ処理装置内のメモリにインストー
ルして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な
汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行
させることが可能である。一連の処理をソフトウェアに
よって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが、例えば汎用のコンピュータや1チップのマイ
クロコンピュータ等にインストールされる。図52は、
上述した一連の処理、具体的には、電子透かし埋め込
み、検出の少なくともいずれかの処理を実行する装置の
システム構成例を示している。
【0230】システムは、CPU(Central Processing
Unit)202を有する。CPU(Central processing Uni
t)202は、各種アプリケーションプログラムや、OS
(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read
-Only-Memory)203は、CPU202が実行するプロ
グラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを
格納する。RAM(Random Access Memory)204は、
CPU202の処理において実行されるプログラム、お
よびプログラム処理において適宜変化するパラメータの
格納エリア、ワーク領域として使用される。CPU20
2、ROM203、RAM204、およびハードディス
ク205はバス201によって接続されており、相互に
データ転送が実行可能である。さらに入出力インタフェ
ース211に接続された各種入出力装置とのデータ転送
が可能となっている。
Unit)202を有する。CPU(Central processing Uni
t)202は、各種アプリケーションプログラムや、OS
(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read
-Only-Memory)203は、CPU202が実行するプロ
グラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを
格納する。RAM(Random Access Memory)204は、
CPU202の処理において実行されるプログラム、お
よびプログラム処理において適宜変化するパラメータの
格納エリア、ワーク領域として使用される。CPU20
2、ROM203、RAM204、およびハードディス
ク205はバス201によって接続されており、相互に
データ転送が実行可能である。さらに入出力インタフェ
ース211に接続された各種入出力装置とのデータ転送
が可能となっている。
【0231】キーボード212、マウス213はCPU
202に各種の指令を入力するためにユーザにより操作
され、コマンド入力データ入力などの際にユーザによっ
て操作され、キーボードマウスコントローラ214介し
て入力される。
202に各種の指令を入力するためにユーザにより操作
され、コマンド入力データ入力などの際にユーザによっ
て操作され、キーボードマウスコントローラ214介し
て入力される。
【0232】ドライブ209は、フロッピー(登録商
標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only
Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Dig
ital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリな
どのリムーバブル記録媒体210の記録再生を実行する
ドライブであり、各リムーバブル記録媒体210からの
プログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体2
10に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。
標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only
Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Dig
ital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリな
どのリムーバブル記録媒体210の記録再生を実行する
ドライブであり、各リムーバブル記録媒体210からの
プログラムまたはデータ再生、リムーバブル記録媒体2
10に対するプログラムまたはデータ格納を実行する。
【0233】CPU202は、入出力インタフェース2
10を介して、キーボード212やマウス213等を介
して指令が入力されると、入力にしたがって、ROM(R
eadOnly Memory)203に格納されているプログラムを
実行する。
10を介して、キーボード212やマウス213等を介
して指令が入力されると、入力にしたがって、ROM(R
eadOnly Memory)203に格納されているプログラムを
実行する。
【0234】上述の実施例における電子透かしの埋め込
み対象となる画像、あるいは検出対象となる画像は、入
力部207に接続されたカメラ2071他の入力機器、
例えばスキャナ等のデータ入力装置、あるいはドライブ
209に接続されたフロッピーディスク、CD−ROM
(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto opti
cal)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気
ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2
10から入力可能である。なお、本システムは音声デー
タの入力もマイク2072を介して可能な構成である。
さらに、通信部208を介して受信するデータを電子透
かしの埋め込み対象とする画像データ、あるいは検出対
象となる画像データとして処理することも可能である。
み対象となる画像、あるいは検出対象となる画像は、入
力部207に接続されたカメラ2071他の入力機器、
例えばスキャナ等のデータ入力装置、あるいはドライブ
209に接続されたフロッピーディスク、CD−ROM
(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto opti
cal)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気
ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2
10から入力可能である。なお、本システムは音声デー
タの入力もマイク2072を介して可能な構成である。
さらに、通信部208を介して受信するデータを電子透
かしの埋め込み対象とする画像データ、あるいは検出対
象となる画像データとして処理することも可能である。
【0235】CPU202は、ROM格納プログラムに
限らず、ハードディスク205に格納されているプログ
ラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部
208で受信されてハードディスク205にインストー
ルされたプログラム、またはドライブ209に装着され
たリムーバブル記録媒体210から読み出されてハード
ディスク205にインストールされたプログラムを、R
AM(Random Access Memory)204にロードして実行す
ることも可能である。
限らず、ハードディスク205に格納されているプログ
ラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部
208で受信されてハードディスク205にインストー
ルされたプログラム、またはドライブ209に装着され
たリムーバブル記録媒体210から読み出されてハード
ディスク205にインストールされたプログラムを、R
AM(Random Access Memory)204にロードして実行す
ることも可能である。
【0236】図52に示す構成を持つシステムにおい
て、CPU202は、上述した各実施例にしたがった処
理、あるいは上述したブロック図、フローチャートに従
って行われる処理を行う。そして、CPU202は、そ
の処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフ
ェース211を介して、LCD(Liquid Crystal Displa
y)やCRTなどの表示装置2061、スピーカ2062
に対して出力部206を介して出力する。また、処理デ
ータは通信部208からの送信、さらには、ハードディ
スク205等の記録媒体に対する格納処理が可能であ
る。
て、CPU202は、上述した各実施例にしたがった処
理、あるいは上述したブロック図、フローチャートに従
って行われる処理を行う。そして、CPU202は、そ
の処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフ
ェース211を介して、LCD(Liquid Crystal Displa
y)やCRTなどの表示装置2061、スピーカ2062
に対して出力部206を介して出力する。また、処理デ
ータは通信部208からの送信、さらには、ハードディ
スク205等の記録媒体に対する格納処理が可能であ
る。
【0237】各種処理の実行プログラムは、システムに
内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205
やROM203に予め記録しておくことができる。ある
いは、プログラムはフロッピーディスク、CD−ROM
(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto opti
cal)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気
ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2
10に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておく
ことができる。このようなリムーバブル記録媒体210
は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供するこ
とができる。
内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205
やROM203に予め記録しておくことができる。ある
いは、プログラムはフロッピーディスク、CD−ROM
(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto opti
cal)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気
ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2
10に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておく
ことができる。このようなリムーバブル記録媒体210
は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供するこ
とができる。
【0238】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体210からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットと
いったネットワークを介して、コンピュータに有線で転
送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてく
るプログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハー
ドディスク205にインストールすることができる。
ーバブル記録媒体210からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットと
いったネットワークを介して、コンピュータに有線で転
送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてく
るプログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハー
ドディスク205にインストールすることができる。
【0239】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0240】また、プログラムは、1つのコンピュータ
により処理されるものであっても良いし、複数のコンピ
ュータによって分散処理されるものであっても良い。さ
らに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて
実行されるものであっても良い。
により処理されるものであっても良いし、複数のコンピ
ュータによって分散処理されるものであっても良い。さ
らに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて
実行されるものであっても良い。
【0241】以上、特定の実施例を参照しながら、本発
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。実施例では、電子透かしの埋
め込み、検出処理対象としてHDおよびSD画像信号に
ついて説明してきたが、本発明の構成は、これらの特定
の画像信号に限定されず、フォーマット変換処理の実行
される可能性のある信号に対して適用可能である。すな
わち、例示という形態で本発明を開示してきたのであ
り、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を
判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄
を参酌すべきである。
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。実施例では、電子透かしの埋
め込み、検出処理対象としてHDおよびSD画像信号に
ついて説明してきたが、本発明の構成は、これらの特定
の画像信号に限定されず、フォーマット変換処理の実行
される可能性のある信号に対して適用可能である。すな
わち、例示という形態で本発明を開示してきたのであ
り、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を
判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄
を参酌すべきである。
【0242】なお、明細書に記載された各種の処理は、
記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実
行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあ
るいは個別に実行されてもよい。また、本明細書におい
てシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、
各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実
行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあ
るいは個別に実行されてもよい。また、本明細書におい
てシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、
各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【0243】
【発明の効果】以上、説明してきた本発明の構成によれ
ば、以下に説明する様々な効果が得られる。まず、本発
明の電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋
め込み処理方法によれば、モニターに映し出される画像
に対する視聴者からの角周波数や角速度を基準に、人間
に認知し難い部分を探し出すことにより、電子透かし埋
め込み領域を選択する構成としたので、画像フォーマッ
トの違いによる電子透かしパターン埋め込み画像の視覚
特性の変化を抑え、各フォーマットに対応した電子透か
し埋め込み処理が可能となる。
ば、以下に説明する様々な効果が得られる。まず、本発
明の電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋
め込み処理方法によれば、モニターに映し出される画像
に対する視聴者からの角周波数や角速度を基準に、人間
に認知し難い部分を探し出すことにより、電子透かし埋
め込み領域を選択する構成としたので、画像フォーマッ
トの違いによる電子透かしパターン埋め込み画像の視覚
特性の変化を抑え、各フォーマットに対応した電子透か
し埋め込み処理が可能となる。
【0244】さらに、本発明の構成によれば、例えばS
D画像のように1つの基準画像の画像フォーマットに対
する電子透かしパターンの埋め込み方を示すパラメータ
のみを格納し、これを、他の画像フォーマットの電子透
かしパターン埋め込み時に変換して使用する構成とした
ので、1つの基準画像についての電子透かし埋め込み処
理用パラメータを持つのみで様々な画像フォーマットに
対して適用することが可能となる。
D画像のように1つの基準画像の画像フォーマットに対
する電子透かしパターンの埋め込み方を示すパラメータ
のみを格納し、これを、他の画像フォーマットの電子透
かしパターン埋め込み時に変換して使用する構成とした
ので、1つの基準画像についての電子透かし埋め込み処
理用パラメータを持つのみで様々な画像フォーマットに
対して適用することが可能となる。
【0245】さらに、本発明の構成によれば、基準画像
フォーマットに対する電子透かしパターンの埋め込み方
を示すパラメータを、例えばSD画像用の基準パラメー
タとHD画像用の基準パラメータというように複数の基
準パラメータを格納し、例えばSD画像にはSD画像の
基準パラメータを修正したものを用い、HD画像にはH
D画像の基準パラメータを修正したものを用いること
で、画像フォーマットの違いによる電子透かしパターン
埋め込み画像の視覚特性の変化をより一層抑えられる。
フォーマットに対する電子透かしパターンの埋め込み方
を示すパラメータを、例えばSD画像用の基準パラメー
タとHD画像用の基準パラメータというように複数の基
準パラメータを格納し、例えばSD画像にはSD画像の
基準パラメータを修正したものを用い、HD画像にはH
D画像の基準パラメータを修正したものを用いること
で、画像フォーマットの違いによる電子透かしパターン
埋め込み画像の視覚特性の変化をより一層抑えられる。
【図1】元画像と電子透かしパターン、電子透かし埋め
込み画像と電子透かしパターンの内積値の相対頻度分布
を説明する図である。
込み画像と電子透かしパターンの内積値の相対頻度分布
を説明する図である。
【図2】電子透かしの有無の判別基準を説明する図であ
る。
る。
【図3】電子透かしの検出に適用される閾値(th)を
説明する図である。
説明する図である。
【図4】電子透かし埋め込み量をもっとも少なくする閾
値(th)を説明する図である。
値(th)を説明する図である。
【図5】確率pFPとpFNが小さい場合の閾値(th)を
説明する図である。
説明する図である。
【図6】複数の電子透かしパターンの画像への埋め込み
処理を説明する図である。
処理を説明する図である。
【図7】元画像の小領域への分割を説明する図である。
【図8】同一情報ビットの複数小領域への割り当てを説
明する図である。
明する図である。
【図9】電子透かしパターンの埋め込み装置の処理につ
いて説明する図である。
いて説明する図である。
【図10】電子透かしの検出装置の処理について説明す
る図である。
る図である。
【図11】HD画像とSD画像の変換処理について説明
する図である。
する図である。
【図12】HD画像とSD画像の変換処理について説明
する図である。
する図である。
【図13】HD画像とSD画像の変換処理について説明
する図である。
する図である。
【図14】HD画像とSD画像の変換処理におけるピク
セルの対応について説明する図である。
セルの対応について説明する図である。
【図15】HD画像とSD画像の変換処理におけるピク
セルの対応について説明する図である。
セルの対応について説明する図である。
【図16】HD画像とSD画像の変換処理における小領
域設定調整について説明する図である。
域設定調整について説明する図である。
【図17】HD画像とSD画像の変換処理における小領
域設定調整について説明する図である。
域設定調整について説明する図である。
【図18】HD画像とSD画像の変換処理における小領
域設定の問題点について説明する図である。
域設定の問題点について説明する図である。
【図19】画像のエッジ部分を説明する画像例を示す図
である。
である。
【図20】画像のエッジ部分を説明する画像例における
画素値変化を説明する図である。
画素値変化を説明する図である。
【図21】画像のエッジ部分、すなわち画素値の変更が
認知し難い部分を説明する図である。
認知し難い部分を説明する図である。
【図22】2つの画像の相関の設定例を示す図である。
【図23】画像のエッジ部分、すなわち画素値の変更が
認知し難い部分の探索処理例を説明する図である。
認知し難い部分の探索処理例を説明する図である。
【図24】SD画像とHD画像の対応関係について説明
する図である。
する図である。
【図25】SD画像とHD画像の対応関係について説明
する図である。
する図である。
【図26】同一小領域のSD画像とHD画像の対応関係
について説明する図である。
について説明する図である。
【図27】SD画像とHD画像の対応関係について説明
する図である。
する図である。
【図28】画素値の変更が認知し難い部分のSD画像と
HD画像の対応関係について説明する図である。
HD画像の対応関係について説明する図である。
【図29】画像のエッジ部分における画素値変化を説明
する図である。
する図である。
【図30】画像の動き量とSD画像とHD画像の対応関
係について説明する図である。
係について説明する図である。
【図31】HD画像とSD画像の変換処理について説明
する図である。
する図である。
【図32】HD画像とSD画像の変換時の小領域設定処
理について説明する図である。
理について説明する図である。
【図33】SD画像からHD画像へ変換した場合の電子
透かしの設定値について説明する図である。
透かしの設定値について説明する図である。
【図34】SD画像とHD画像との変換処理において適
用される最小公倍数画像について説明する図である。
用される最小公倍数画像について説明する図である。
【図35】SD画像とHD画像との最小公倍数画像を用
いた変換処理について説明する図である。
いた変換処理について説明する図である。
【図36】SD画像とHD画像との最小公倍数画像を用
いた変換処理について説明するフロー図である。
いた変換処理について説明するフロー図である。
【図37】SD画像とHD画像との変換処理において重
なり領域を持つ小領域構成について説明する図である。
なり領域を持つ小領域構成について説明する図である。
【図38】電子透かしパターンの修正を行なって埋め込
む処理を実行する電子透かしパターン埋め込み装置の構
成例を説明する図である。
む処理を実行する電子透かしパターン埋め込み装置の構
成例を説明する図である。
【図39】電子透かしパターン埋め込み装置における電
子透かしパターン修正部を中心とした詳細構成図であ
る。
子透かしパターン修正部を中心とした詳細構成図であ
る。
【図40】電子透かしパターンの修正を行なって電子透
かし検出処理を実行する電子透かしパターン検出装置の
構成例を説明する図である。
かし検出処理を実行する電子透かしパターン検出装置の
構成例を説明する図である。
【図41】電子透かしパターン検出装置における電子透
かしパターン修正部を中心とした詳細構成図である。
かしパターン修正部を中心とした詳細構成図である。
【図42】電子透かしパターンの修正を行なって埋め込
む処理を実行する電子透かしパターン埋め込み装置の構
成例を説明する図である。
む処理を実行する電子透かしパターン埋め込み装置の構
成例を説明する図である。
【図43】SD画像とHD画像との角周波数の差異につ
いて説明する図である。
いて説明する図である。
【図44】SD画像とHD画像との角速度の差異につい
て説明する図である。
て説明する図である。
【図45】SD画像とHD画像との角周波数の調整につ
いて説明する図である。
いて説明する図である。
【図46】SD画像とHD画像との角速度の調整につい
て説明する図である。
て説明する図である。
【図47】SD画像とHD画像との角周波数の調整のた
めの小領域設定について説明する図である。
めの小領域設定について説明する図である。
【図48】唯一の基準画像フォーマットに従ったパラメ
ータにより電子透かし埋め込み領域を設定し、電子透か
しパターンの修正を行なって埋め込む処理を実行する電
子透かしパターン埋め込み装置の構成例を説明する図で
ある。
ータにより電子透かし埋め込み領域を設定し、電子透か
しパターンの修正を行なって埋め込む処理を実行する電
子透かしパターン埋め込み装置の構成例を説明する図で
ある。
【図49】唯一の基準画像フォーマットに従ったパラメ
ータにより電子透かし埋め込み領域を設定して電子透か
しの埋め込みを実行する処理フローを示す図である。
ータにより電子透かし埋め込み領域を設定して電子透か
しの埋め込みを実行する処理フローを示す図である。
【図50】複数の基準画像フォーマットに従ったパラメ
ータを利用した電子透かし埋め込み領域を設定し、電子
透かしパターンの修正を行なって埋め込む処理を実行す
る電子透かしパターン埋め込み装置の構成例を説明する
図である。
ータを利用した電子透かし埋め込み領域を設定し、電子
透かしパターンの修正を行なって埋め込む処理を実行す
る電子透かしパターン埋め込み装置の構成例を説明する
図である。
【図51】複数の基準画像フォーマットに従ったパラメ
ータを利用した電子透かし埋め込み領域を設定して電子
透かしの埋め込みを実行する処理フローを示す図であ
る。
ータを利用した電子透かし埋め込み領域を設定して電子
透かしの埋め込みを実行する処理フローを示す図であ
る。
【図52】電子透かしの生成、埋め込み、検出の少なく
ともいずれかの処理を実行するシステム構成例を示す図
である。
ともいずれかの処理を実行するシステム構成例を示す図
である。
202 CPU 203 ROM 204 RAM 205 ハードディスク 206 出力部 207 入力部 208 通信部 209 ドライブ 210 リムーバブル記録媒体 212 キーボード 213 マウス 214 キーボードマウスコントローラ 2061 表示装置 2062 スピーカ 2071 カメラ 2072 マイク 1601 元画像 1602 埋め込み情報 1603 電子透かしパターン生成キー記憶部 1604 電子透かしパターン生成部 1605 電子透かしパターン埋め込み部 1606 電子透かし埋め込み画像 1701 電子透かし検出対象画像 1702 電子透かしパターン生成キー記憶部 1703 電子透かしパターン生成部 1704 電子透かしパターン修正部 1705 画像情報検査部 1706 検出部 1707 検出情報 2001,2002 重なり領域 2101 SD画像サイズ 2102 最小公倍数画像 2201 SD画像サイズ 2202 最小公倍数画像 2203 HD画像サイズ 2204 単位領域 2501 重なり領域 2601 元画像 2602 埋め込み情報 2603 電子透かしパターン生成キー記憶部 2604 電子透かしパターン生成部 2605 電子透かしパターン修正部 2606 画像情報検査部 2607 電子透かしパターン埋め込み部 2608 電子透かし埋め込み画像 2611 電子透かしパターンWLCM生成手段 2612 電子透かしパターンWb生成手段 2801 電子透かし検出対象画像 2802 電子透かしパターン生成キー記憶部 2803 電子透かしパターン生成部 2804 電子透かしパターン修正部 2805 画像情報検査部 2806 検出部 2807 検出情報 2811 電子透かしパターンWLCM生成手段 2812 電子透かしパターンWb生成手段 3101 元画像 3102 埋め込み情報 3103 画像情報調査部 3104 画像特性調査部 3105 電子透かしパターン生成キー記憶部 3106 電子透かしパターン生成部 3107 電子透かしパターン修正部 3108 電子透かしパターン埋め込み部 3109 電子透かし埋め込み画像 4401 元画像 4402 埋め込み情報 4403 画像情報調査部 4404 画像特性基準記憶部 4405 画像特性調査部 4406 電子透かしパターン生成キー記憶部 4407 電子透かしパターン生成部 4408 電子透かしパターン修正部 4409 電子透かしパターン埋め込み部 4410 電子透かし埋め込み画像 4601 元画像 4602 埋め込み情報 4603 画像情報調査部 4604 画像特性基準記憶部 4605 画像特性調査部 4606 電子透かしパターン生成キー記憶部 4607 電子透かしパターン生成部 4608 電子透かしパターン修正部 4609 電子透かしパターン埋め込み部 4610 電子透かし埋め込み画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 祐樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 相馬 俊一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CA16 CB16 CB19 CD05 CE08 CH03 DA20 DC16 5C063 AB01 AB03 AB05 CA23 CA34 CA36 DA01 DA07 DA13 DA20 DB02 DB09 5C076 AA14 AA21 AA22 BA06 CA10 5J104 AA13 AA14
Claims (17)
- 【請求項1】電子透かしパターン埋め込み処理を実行す
る電子透かし埋め込み処理装置であり、 特定の基準画像フォーマットに対応する電子透かし埋め
込み領域探索用パラメータを格納した記憶手段と、 電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、前
記記憶手段に格納された前記パラメータを用いて前記元
画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行す
る画像特性調査手段と、 前記画像特性調査手段の判定領域に基づいて、電子透か
しパターンの埋め込み処理を実行する電子透かしパター
ン埋め込み手段と、 を有することを特徴とする電子透かし埋め込み処理装
置。 - 【請求項2】前記記憶手段に格納された前記電子透かし
埋め込み領域探索用パラメータは、前記基準画像フォー
マットに対応する画像における相関係数算出用小領域サ
イズ、または画像フィルタリング用ハイパスフィルタ係
数、または動画像における動き量を示すパラメータ、少
なくともいずれかのパラメータを含むことを特徴とする
請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。 - 【請求項3】前記画像特性調査手段は、電子透かしパタ
ーン埋め込み処理対象である元画像と前記基準画像フォ
ーマットとの対比データに基づいて、両画像における対
応画素数を算出し、該算出結果に基づいて電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴と
する請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。 - 【請求項4】前記画像特性調査手段は、電子透かしパタ
ーン埋め込み処理対象である元画像と前記基準画像フォ
ーマットとの対比データに基づいて、両画像における電
子透かしパターン埋め込み領域の対応角周波数を一致さ
せて、前記元画像に対する電子透かし埋め込み領域判定
処理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に
記載の電子透かし埋め込み処理装置。 - 【請求項5】前記画像特性調査手段は、電子透かしパタ
ーン埋め込み処理対象である元画像と前記基準画像フォ
ーマットとの対比データに基づいて、両画像における電
子透かしパターン埋め込み領域の対応角速度を一致させ
て、前記元画像に対する電子透かし埋め込み領域判定処
理を実行する構成であることを特徴とする請求項1に記
載の電子透かし埋め込み処理装置。 - 【請求項6】前記記憶手段は、唯一の基準画像フォーマ
ットに対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメー
タを格納し、 前記画像特性調査手段は、前記記憶手段に格納された前
記パラメータを用いて、電子透かしパターン埋め込み処
理対象である元画像と前記基準画像フォーマットとの対
比データに基づいて、前記元画像における電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する構成であることを特徴と
する請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。 - 【請求項7】前記記憶手段は、複数の基準画像フォーマ
ットに対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメー
タを格納し、 前記画像特性調査手段は、前記記憶手段に格納された複
数のパラメータから選択したパラメータを用いて、電子
透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前記基
準画像フォーマットとの対比データに基づいて、前記元
画像における電子透かし埋め込み領域判定処理を実行す
る構成であることを特徴とする請求項1に記載の電子透
かし埋め込み処理装置。 - 【請求項8】前記電子透かし埋め込み処理装置は、さら
に、 予め設定された第1の画像フォーマットに対応する電子
透かしパターンを生成する電子透かしパターン生成手段
と、 前記電子透かしパターン生成手段において生成した電子
透かしパターンに基づいて、前記第1の画像フォーマッ
トと異なる第2の画像フォーマットに対応する修正電子
透かしパターンを生成する処理を実行する電子透かしパ
ターン修正手段と、 を有し、 前記電子透かしパターン埋め込み手段は、前記電子透か
しパターン修正手段において修正された電子透かしパタ
ーンをデータに埋め込む処理を実行する構成であること
を特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理
装置。 - 【請求項9】電子透かしパターン埋め込み処理を実行す
る電子透かし埋め込み処理方法であり、 電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と記
憶手段に格納された電子透かし埋め込み領域探索用パラ
メータに対応する基準画像フォーマットとの対比データ
を取得するステップと、 前記対比データに基づいて、前記基準画像フォーマット
に対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメータを
用いて前記元画像における電子透かし埋め込み領域判定
処理を実行する電子透かし埋め込み領域判定処理ステッ
プと、 前記電子透かし埋め込み領域判定処理ステップにおける
判定領域に基づいて、電子透かしパターンの埋め込み処
理を実行する電子透かしパターン埋め込みステップと、 を有することを特徴とする電子透かし埋め込み処理方
法。 - 【請求項10】前記電子透かし埋め込み領域探索用パラ
メータは、前記基準画像フォーマットに対応する画像に
おける相関係数算出用小領域サイズ、または画像フィル
タリング用ハイパスフィルタ係数、または動画像におけ
る動き量を示すパラメータ、少なくともいずれかのパラ
メータを含むことを特徴とする請求項9に記載の電子透
かし埋め込み処理方法。 - 【請求項11】前記電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップは、 電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における対応画素数を算出し、該算出結果に基づい
て電子透かし埋め込み領域判定処理を実行する処理であ
ることを特徴とする請求項9に記載の電子透かし埋め込
み処理方法。 - 【請求項12】前記電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップは、 電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における電子透かしパターン埋め込み領域の対応角
周波数を一致させて、前記元画像に対する電子透かし埋
め込み領域判定処理を実行する処理であることを特徴と
する請求項9に記載の電子透かし埋め込み処理方法。 - 【請求項13】前記電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップは、 電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と前
記基準画像フォーマットとの対比データに基づいて、両
画像における電子透かしパターン埋め込み領域の対応角
速度を一致させて、前記元画像に対する電子透かし埋め
込み領域判定処理を実行する処理であることを特徴とす
る請求項9に記載の電子透かし埋め込み処理方法。 - 【請求項14】前記電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップは、 記憶手段に格納された唯一の基準画像フォーマットに対
応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメータを用い
て、電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像
と前記基準画像フォーマットとの対比データに基づい
て、前記元画像における電子透かし埋め込み領域判定処
理を実行することを特徴とする請求項9に記載の電子透
かし埋め込み処理方法。 - 【請求項15】前記電子透かし埋め込み領域判定処理ス
テップは、 記憶手段に格納された複数の基準画像フォーマットに対
応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメータから選
択したパラメータを用いて、電子透かしパターン埋め込
み処理対象である元画像と前記基準画像フォーマットと
の対比データに基づいて、前記元画像における電子透か
し埋め込み領域判定処理を実行することを特徴とする請
求項9に記載の電子透かし埋め込み処理方法。 - 【請求項16】前記電子透かし埋め込み処理方法は、さ
らに、 予め設定された第1の画像フォーマットに対応する電子
透かしパターンを生成する電子透かしパターン生成ステ
ップと、 前記電子透かしパターン生成手段において生成した電子
透かしパターンに基づいて、前記第1の画像フォーマッ
トと異なる第2の画像フォーマットに対応する修正電子
透かしパターンを生成する処理を実行する電子透かしパ
ターン修正ステップとを有し、 前記電子透かしパターン埋め込みステップは、前記電子
透かしパターン修正ステップにおいて修正された電子透
かしパターンをデータに埋め込む処理を実行することを
特徴とする請求項9に記載の電子透かし埋め込み処理方
法。 - 【請求項17】電子透かしパターン埋め込み処理をコン
ピュータ・システム上で実行せしめるプログラムであっ
て、 電子透かしパターン埋め込み処理対象である元画像と記
憶手段に格納された電子透かし埋め込み領域探索用パラ
メータに対応する基準画像フォーマットとの対比データ
を取得するステップと、 前記対比データに基づいて、前記基準画像フォーマット
に対応する電子透かし埋め込み領域探索用パラメータを
用いて前記元画像における電子透かし埋め込み領域判定
処理を実行する電子透かし埋め込み領域判定処理ステッ
プと、 前記電子透かし埋め込み領域判定処理ステップにおける
判定領域に基づいて、電子透かしパターンの埋め込み処
理を実行する電子透かしパターン埋め込みステップと、 を有することを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001154101A JP2002354219A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001154101A JP2002354219A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002354219A true JP2002354219A (ja) | 2002-12-06 |
Family
ID=18998503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001154101A Pending JP2002354219A (ja) | 2001-05-23 | 2001-05-23 | 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002354219A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110276707A (zh) * | 2018-03-16 | 2019-09-24 | 临沂大学 | 一种图像数据保护和篡改检测技术方案 |
CN113015004A (zh) * | 2021-03-15 | 2021-06-22 | 北京奇艺世纪科技有限公司 | 水印视频帧的识别方法、生产方法、装置及电子设备 |
-
2001
- 2001-05-23 JP JP2001154101A patent/JP2002354219A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110276707A (zh) * | 2018-03-16 | 2019-09-24 | 临沂大学 | 一种图像数据保护和篡改检测技术方案 |
CN110276707B (zh) * | 2018-03-16 | 2023-06-23 | 临沂大学 | 一种图像数据保护和篡改检测技术方案 |
CN113015004A (zh) * | 2021-03-15 | 2021-06-22 | 北京奇艺世纪科技有限公司 | 水印视频帧的识别方法、生产方法、装置及电子设备 |
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