JP2002247335A - 電子透かし埋め込み処理装置及び方法、電子透かし検出処理装置及び方法、並びに記憶媒体 - Google Patents

電子透かし埋め込み処理装置及び方法、電子透かし検出処理装置及び方法、並びに記憶媒体

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JP2002247335A
JP2002247335A JP2001037909A JP2001037909A JP2002247335A JP 2002247335 A JP2002247335 A JP 2002247335A JP 2001037909 A JP2001037909 A JP 2001037909A JP 2001037909 A JP2001037909 A JP 2001037909A JP 2002247335 A JP2002247335 A JP 2002247335A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に検出できるという条件を満たしなが
ら、容易に認知されない電子透かし成分を信号内に埋め
込む。 【解決手段】 電子透かしの埋め込み時には電子透かし
パターンの相関が高くなるパターンの場所を埋め込み先
となる元画像の中から選んで埋め込む。また、電子透か
し検出時には、そのパターンの位置を検索する。元画像
の電子透かしパターン埋め込み位置は電子透かしパター
ンを潜在的に保有していることと同義であり、検出強度
が強くなる。また、埋め込みが困難な信号の場合に電子
透かしの強度を弱めることで信号の知覚的劣化を防ぐこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像などのコンテ
ンツ中にほとんど知覚できない形で付加的な情報を埋め
込むための電子透かし埋め込み処理装置及び方法、並び
に電子透かし検出処理装置及び方法に係り、特に、著作
権保護などの目的でコンテンツに対して付加的な情報を
埋め込むための電子透かし埋め込み処理装置及び方法、
並びに電子透かし検出処理装置及び方法に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、確実に検出でき
るという条件を満たしながら、容易に認知されない電子
透かし成分を信号内に埋め込むことができる電子透かし
埋め込み処理装置及び方法、並びに電子透かし検出処理
装置及び方法に係り、特に、元の信号自身が潜在的に持
っている電子透かし成分を利用して知覚的信号劣化の改
善並びに検出率の改善を実現した電子透かし埋め込み処
理装置及び方法、並びに電子透かし検出処理装置及び方
法に関する。
【0003】
【従来の技術】最近、デジタルVTRやMD(ミニディ
スク(商標))記録再生装置などのデジタル記録装置が
普及し始めている。さらに、記録機能を備えたDVD
(デジタルビデオディスク(商標)あるいはデジタル・
バーサタイル・ディスク)装置も登場し、パーソナル・
コンピュータ(PC)などの機器に搭載されるようにな
ってきている。
【0004】このようなデジタル情報記録装置によれ
ば、デジタル形式のデータやコンテンツの複製や改竄は
極めて容易であり、著作権侵害の危険に無防備にさらさ
れているとさえ言える。したがって、著作権法やその他
の複製に関する法規制を強化するだけでは不充分であ
り、情報技術の観点からもデータやコンテンツの正当な
利用を支援し若しくは不正利用を排除して、著作権の保
護を拡充する必要があると思料される。
【0005】デジタル情報記録装置において、主情報信
号としてのデジタル映像信号やデジタル・オーディオ信
号、さらにはコンピュータ用のデジタル・データに付随
して、付加情報信号を重畳すなわち埋め込むようにすれ
ばよい。付加情報として、例えば、データやコンテンツ
の複製制御を規定する情報("COPY ONCE"や"NEVER COP
Y"など)や著作権情報(著作権表示など)を埋め込め
ば、所定の情報記録・再生装置においてコンテンツのコ
ピー制御を行なうことができる。
【0006】従来のデータ伝送・配信・配布システムに
おいては、付加情報は、デジタル情報信号に直接重畳す
るのではなく、ヘッダ部などの間接的な部分に付加する
ようにしている。このため、フィルタリングや改竄によ
り、比較的容易に付加情報を欠落させることができるの
で、記録装置や再生装置で、必要な付加情報を検出する
ことが不可能になるという事態が発生する。特に、付加
情報としてデータやコンテンツの不正な複製を防止する
ための制御情報や著作権情報を含ませているような場合
には、付加情報の欠落のために当初の目的を達成できな
いという事態を招来する。
【0007】また、上述のような情報信号の間接的な部
分に付加情報を埋め込む場合には、デジタル情報をアナ
ログ信号に変換したときには主情報信号しか得られない
ため、付加情報は欠落してしまうことになる。このこと
は、付加情報信号として上述のような複製防止のための
制御信号を重畳して、不正なデジタル情報信号の複製を
抑制できるような施策が施されていたとしても、アナロ
グ信号に変換された以降の過程ではもはやそのような施
策がまったく効果がないことを意味する。
【0008】このようなデジタル・データやコンテンツ
の保護上の技術的問題に鑑み、昨今では付加情報信号を
デジタル情報信号本体に付加する技術として「電子透か
し」("Digital Watermarking" 又は"Data Hiding"とも
言う)が脚光を浴び、さまざまな提案がなされている。
【0009】電子透かしとは、画像や音楽などのコンテ
ンツ中に、ほとんど目に見えない又は耳に聞こえない形
で付加情報を埋め込むことを意味する(例えば、「電子
透かしを支えるデータ・ハイディング技術(上・下)」
(日経エレクトロニクス1997年2月24日号並びに
同年3月10日号)を参照のこと)。
【0010】現在、画像に利用する電子透かしにはさま
ざまな手法が提案されており、その1つとして、元画像
が持つ統計的性質に基づいた手法を挙げることができ
る。すなわち、埋め込み先であるホスト信号の統計的性
質を利用して、ホスト信号の一部に元の情報とは異なる
情報を挿入することで実現される。例えば、著作権情報
を電子透かしとしてホスト信号に埋め込むことで、後に
コンテンツを採取したときに、透かしすなわち著作権情
報を浮き上がらせて、データの流通経路や使用権の有無
を検査したり、コピー制御情報を検証し、ひいては違法
コピーを抑制することができる。
【0011】ところで、統計的な手法により電子透かし
を検出する場合、埋め込むべき電子透かし成分はある一
定以上の強さが元画像すなわちホスト信号内に埋め込ま
れていなければならない。しかしながら、電子透かしを
確実に検出できるという条件を満足しながら、電子透か
しパターンを元画像に埋め込んだ場合、電子透かしパタ
ーンが容易に認知できるある種の画像において、電子透
かしを不当な第3者によって認知されてしまうというお
それがある。
【0012】逆に、電子透かしパターンの埋め込み時に
電子透かしパターンを認知し得る画像であっても電子透
かしパターンを認知することが難しいという程度の強度
で電子透かしパターンを埋め込んだ場合、検出強度が低
下して、電子透かしの検出が困難になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、確実
に検出できるという条件を満たしながら、容易に認知さ
れない電子透かし成分を信号内に埋め込むことができ
る、優れた電子透かし埋め込み処理装置及び方法、並び
に電子透かし検出処理装置及び方法を提供することにあ
る。
【0014】本発明の更なる目的は、元の信号自身が潜
在的に持っている電子透かし成分を利用して知覚的信号
劣化の改善並びに検出率の改善を実現することができ
る、優れた電子透かし埋め込み処理装置及び方法、並び
に電子透かし検出処理装置及び方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、元信号に電子透かしパターンを埋め込むための電子
透かし埋め込み処理装置又は方法であって、元信号自身
が潜在的に保有している電子透かし成分からなる電子透
かしパターン位置を探索する探索部又はステップと、元
信号の該電子透かしパターン位置に電子透かしパターン
を埋め込む電子透かしパターン埋め込み部又はステップ
と、を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処
理装置又は方法である。
【0016】元信号自身が潜在的に保有している電子透
かしパターン成分とは、要するに、元信号内の信号成分
で電子透かしパターンと相関があるもののことである。
したがって、本発明の第1の側面に係る電子透かし埋め
込み処理装置及び方法によれば、電子透かしパターンと
元信号との相関の高い位置に電子透かしを埋め込むこと
ができるので、電子透かし検出時においては、埋め込ん
だ電子透かしとともに検出されるので、検出強度が強く
なり、確実な検出を可能とすることができる。
【0017】本発明の第1の側面に係る電子透かし埋め
込み処理装置及び方法によれば、元信号自身が潜在的に
保有している電子透かしパターン成分を利用して埋め込
むことによって、元信号自身が潜在的に保有している電
子透かしパターン成分の分だけ電子透かしパターンの埋
め込み強度を減少させることができる。
【0018】また、本発明の第1の側面に係る電子透か
し埋め込み処理装置及び方法によれば、元信号自身が潜
在的に保有している電子透かしパターン成分の分を考慮
して電子透かしパターンを埋め込むので、実質的に電子
透かしパターン埋め込み後の信号と電子透かしパターン
との相関の分布の分散が限りなく0に近づくので、この
点でも、電子透かしパターンの埋め込み強度を減少させ
ることができる。
【0019】電子透かしパターンの埋め込み強度を弱め
ることができる結果として、電子透かしの確実な検出を
可能としつつ信号の知覚的劣化を防ぐことを可能にする
ことができる。また、電子透かしパターンと元信号の相
関の高い位置に電子透かしパターンを埋め込むので、マ
スキング効果により電子透かしパターンを知覚する(見
破る)ことが困難になる。
【0020】また、本発明の第2の側面は、元画像に電
子透かしパターンを埋め込むための電子透かし埋め込み
処理装置又は方法であって、元画像と電子透かしパター
ンの相関が大きくなる電子透かしパターン位置を探索す
る探索部又はステップと、元画像の該電子透かしパター
ン位置に電子透かしパターンを埋め込む電子透かしパタ
ーン埋め込み部又はステップと、を具備することを特徴
とする電子透かし埋め込み処理装置又は方法である。
【0021】本発明の第2の側面に係る電子透かし埋め
込み処理装置及び方法によれば、電子透かしパターンと
元画像との相関の高い位置すなわち元画像自身が潜在的
に保有している電子透かしパターン成分を利用して埋め
込むことによって、元画像自身が潜在的に保有している
電子透かしパターン成分の分だけ電子透かしパターンの
埋め込み強度を減少させることができる。電子透かしパ
ターンの埋め込み強度を弱めることができる結果とし
て、電子透かしの確実な検出を可能としつつ画像の知覚
的劣化を防ぐことを可能にすることができる。また、電
子透かしパターンと元画像の相関の高い位置に電子透か
しパターンを埋め込むので、マスキング効果により電子
透かしパターンを知覚する(見破る)ことが困難にな
る。
【0022】また、本発明の第3の側面は、元画像に電
子透かしパターンを埋め込むための電子透かし埋め込み
処理装置又は方法であって、元画像と電子透かしパター
ンの相関が大きくなる電子透かしパターン位置、角度、
縮尺、アスペクト比を探索する探索部又はステップと、
元画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
位置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透かしパター
ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込み部又はステッ
プと、を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み
処理装置又は方法である。
【0023】本発明の第3の側面に係る電子透かし埋め
込み処理装置及び方法によれば、電子透かしパターンの
位置だけでなく、その角度、縮尺、アスペクト比を変更
して、元画像との相関の高い位置すなわち元画像自身が
潜在的に保有している電子透かしパターン成分を探索す
るようにした。したがって、本発明の第2の側面よりも
さらに効果的に電子透かし埋め込み強度を低減させるこ
とができる。
【0024】また、本発明の第4の側面は、元画像に電
子透かしパターンを埋め込むための電子透かし埋め込み
処理装置又は方法であって、複数の電子透かしパターン
を用意する電子透かしパターン提供部又はステップと、
該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
子透かしパターン並びにその位置を探索する探索部又は
ステップと、該画像との相関が最も大きくなった電子透
かしパターン並びにその位置にて電子透かしパターンを
埋め込む電子透かしパターン埋め込み部又はステップ
と、を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処
理装置又は方法である。
【0025】また、本発明の第5の側面は、元画像に電
子透かしパターンを埋め込むための電子透かし埋め込み
処理装置又は方法であって、複数の電子透かしパターン
を用意する電子透かしパターン提供部又はステップと、
該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
子透かしパターン並びにその位置、角度、縮尺、アスペ
クト比を探索する探索部又はステップと、該画像との相
関が最も大きくなった電子透かしパターン並びにその位
置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透かしパターン
を埋め込む電子透かしパターン埋め込み部又はステップ
と、を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処
理装置又は方法である。
【0026】本発明の第4並びに第5の各側面に係る電
子透かし埋め込み処理装置又は方法は、上記した本発明
の第2並びに第3の各側面に係る電子透かし埋め込み処
理装置又は方法に対して、電子透かしパターンそのもの
を置き換えるという処理を追加変更した構成を備えてい
る。したがって、複数の電子透かしパターンの中から元
画像に適合したものを取捨選択しながら電子透かし埋め
込み処理を行うことができるので、さらに効果的に電子
透かし埋め込み強度を低減させることができる。
【0027】また、本発明の第6の側面は、信号に埋め
込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検出
処理装置又は方法であって、入力された信号と電子透か
しパターンの相関が大きくなる位置を探索する探索部又
はステップと、該信号と電子透かしパターンとの相関が
最も大きくなった位置にて検出された情報を出力する検
出部又はステップと、を具備することを特徴とする電子
透かし検出処理装置又は方法である。
【0028】本発明の第6の側面に係る電子透かし検出
処理装置又は方法は、上記した本発明の第1の側面に係
る電子透かし埋め込み処理装置又は方法に対応した電子
透かしパターンの検出処理を行うことができる。すなわ
ち、電子透かしパターンと元信号の相関の高い位置に電
子透かしを埋め込むため、元信号上の電子透かしパター
ン埋め込み位置は電子透かしパターンを潜在的に保有し
ていることと同義である。したがって、電子透かし検出
時においては埋め込んだ電子透かしとともに検出される
ので、埋め込み強度が弱くても電子透かしを確実に検出
することができる。
【0029】また、本発明の第7の側面は、画像に埋め
込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検出
処理装置又は方法であって、入力された画像と電子透か
しパターンの相関が大きくなる位置を探索する探索部ス
テップと、該画像と電子透かしパターンとの相関が最も
大きくなった位置にて埋め込み情報を検出する検出部ス
テップと、を具備することを特徴とする電子透かし検出
処理装置又は方法である。
【0030】本発明の第7の側面に係る電子透かし検出
処理装置又は方法は、上記した本発明の第2の側面に係
る電子透かし埋め込み処理装置又は方法に対応した電子
透かしパターンの検出処理を行うことができる。すなわ
ち、電子透かしパターンと元画像との相関の高い位置す
なわち元画像自身が潜在的に保有している電子透かしパ
ターン成分を利用して電子透かしパターンが埋め込れて
いるので、入力画像内で電子透かしパターンとの相関が
大きくなる位置を探索して、その位置で埋め込み情報を
検出することによって、埋め込み強度が弱くても電子透
かしを確実に検出することができる。
【0031】また、本発明の第8の側面は、画像に埋め
込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検出
処理装置又は方法であって、入力された画像と電子透か
しパターンの相関が大きくなる位置、角度、縮尺、アス
ペクト比を探索する探索部又はステップと、該画像と電
子透かしパターンとの相関が最も大きくなった位置、角
度、縮尺、アスペクト比にて埋め込み情報を検出する検
出部又はステップと、を具備することを特徴とする電子
透かし検出処理装置又は方法である。
【0032】本発明の第8の側面に係る電子透かし検出
処理装置又は方法は、上記した本発明の第3の側面に係
る電子透かし埋め込み処理装置又は方法に対応した電子
透かしパターンの検出処理を行うことができる。すなわ
ち、電子透かしパターンと元画像との相関の高い位置、
角度、縮尺、アスペクト比にて電子透かしパターンが埋
め込れているので、入力画像内で電子透かしパターンと
の相関が大きくなる位置、角度、縮尺、アスペクト比を
探索して、その位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋
め込み情報を検出することによって、埋め込み強度が弱
くても電子透かしを確実に検出することができる。
【0033】また、本発明の第9の側面は、画像に埋め
込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検出
処理装置又は方法であって、複数の電子透かしパターン
を用意する電子透かしパターン提供部又はステップと、
該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
子透かしパターン並びにその位置を探索する探索部又は
ステップと、該画像との相関が最も大きくなった電子透
かしパターン並びにその位置にて埋め込み情報を検出す
る検出部又はステップと、を具備することを特徴とする
電子透かし検出処理装置又は方法である。
【0034】また、本発明の第10の側面は、画像に埋
め込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検
出処理装置又は方法であって、複数の電子透かしパター
ンを用意する電子透かしパターン提供部又はステップ
と、該用意された各電子透かしパターンについて、入力
された画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくな
る電子透かしパターン並びにその位置、角度、縮尺、ア
スペクト比を探索する探索部又はステップと、該画像と
の相関が最も大きくなった電子透かしパターン並びにそ
の位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋め込み情報を
検出する検出部又はステップと、を具備することを特徴
とする電子透かし検出処理装置又は方法である。
【0035】本発明の第9並びに第10の各側面に係る
電子透かし検出処理装置又は方法は、上記した本発明の
第7並びに第8の各側面に係る電子透かし検出処理装置
又は方法に対して、電子透かしパターンそのものを置き
換えるという処理を追加変更した構成を備えている。し
たがって、複数の電子透かしパターンの中から入力画像
に適合したものを取捨選択しながら電子透かし埋め込み
処理を行うことができるので、埋め込み強度が弱くても
電子透かしを確実に検出することができる。
【0036】また、本発明の第11の側面は、元画像に
電子透かしパターンを埋め込む電子透かし埋め込み処理
をコンピュータ・システム上で実行するように記述され
たコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可読形式
で物理的に格納した記憶媒体であって、前記コンピュー
タ・ソフトウェアは、元画像と電子透かしパターンの相
関が大きくなる電子透かしパターン位置を探索する探索
ステップと、元画像の該電子透かしパターン位置に電子
透かしパターンを埋め込む電子透かしパターン埋め込み
ステップと、を具備することを特徴とする記憶媒体であ
る。
【0037】また、本発明の第12の側面は、元画像に
電子透かしパターンを埋め込む電子透かし埋め込み処理
をコンピュータ・システム上で実行するように記述され
たコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可読形式
で物理的に格納した記憶媒体であって、前記コンピュー
タ・ソフトウェアは、元画像と電子透かしパターンの相
関が大きくなる電子透かしパターン位置、角度、縮尺、
アスペクト比を探索する探索ステップと、元画像との相
関が最も大きくなった電子透かしパターン位置、角度、
縮尺、アスペクト比にて電子透かしパターンを埋め込む
電子透かしパターン埋め込みステップと、を具備するこ
とを特徴とする記憶媒体である。
【0038】また、本発明の第13の側面は、画像に埋
め込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検
出処理をコンピュータ・システム上で実行するように記
述されたコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可
読形式で物理的に格納した記憶媒体であって、前記コン
ピュータ・ソフトウェアは、入力された画像と電子透か
しパターンの相関が大きくなる位置を探索する探索ステ
ップと、該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大
きくなった位置にて埋め込み情報を検出する検出ステッ
プと、を具備することを特徴とする記憶媒体である。
【0039】また、本発明の第14の側面は、画像に埋
め込まれた電子透かしパターンを検出する電子透かし検
出処理をコンピュータ・システム上で実行するように記
述されたコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可
読形式で物理的に格納した記憶媒体であって、前記コン
ピュータ・ソフトウェアは、入力された画像と電子透か
しパターンの相関が大きくなる位置、角度、縮尺、アス
ペクト比を探索する探索ステップと、該画像と電子透か
しパターンとの相関が最も大きくなった位置、角度、縮
尺、アスペクト比にて埋め込み情報を検出する検出ステ
ップと、を具備することを特徴とする記憶媒体である。
【0040】本発明の第11乃至第14の各側面に係る
記憶媒体は、例えば、様々なプログラム・コードを実行
可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュ
ータ・ソフトウェアをコンピュータ可読な形式で提供す
る媒体である。このような媒体は、例えば、CD(Comp
act Disc)やFD(Floppy Disk)、MO(Magneto-Opt
ical disc)などの着脱自在で可搬性の記憶媒体であ
る。あるいは、ネットワーク(ネットワークは無線、有
線の区別を問わない)などの伝送媒体などを経由してコ
ンピュータ・ソフトウェアを特定のコンピュータ・シス
テムに提供することも技術的に可能である。
【0041】このような記憶媒体は、コンピュータ・シ
ステム上で所定のコンピュータ・ソフトウェアの機能を
実現するための、コンピュータ・ソフトウェアと記憶媒
体との構造上又は機能上の協働的関係を定義したもので
ある。換言すれば、本発明の第11乃至第14の各側面
に係る記憶媒体を介して所定のコンピュータ・ソフトウ
ェアをコンピュータ・システムにインストールすること
によって、コンピュータ・システム上では協働的作用が
発揮され、本発明の第2及び第3の各側面に係る電子透
かし埋め込み処理装置及び方法、並びに第7及び第8の
各側面に係る電子透かし検出処理装置及び方法と同様の
作用効果を得ることができる。
【0042】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明は、ホスト信号すなわち元
画像自身が潜在的に持っている電子透かし成分を利用す
ることで、電子透かし検出強度を同程度に保ちつつ電子
透かしパターン埋め込み量を減少させて、画質劣化の改
善及び検出率の改善を実現するものである。
【0044】ここでは、まず電子透かしの埋め込みや電
子透かしの検出などについて説明する。
【0045】電子透かしの埋め込み 画像に利用する電子透かしにはさまざまな手法が提案さ
れているが、そのうちの1つとして統計的性質に基づい
た手法を挙げることができる。電子透かしを埋め込む元
画像をPとし、−1と1からなる電子透かしパターンを
Wとする。このとき、下式の性質を満たすものとする。
【0046】
【数1】
【0047】例として、元画像Pとこれに埋め込む電子
透かしパターンWを下式のように置く。すなわち、
【0048】
【数2】
【0049】但し、上式では説明の簡素化のため、元画
像Pの大きさを5×4とした。画像では隣り合うピクセ
ルは一般に近い値を持つという性質があることから、元
画像Pの隣り合う各要素を近い値とした。[数2]に示
す例では、元画像Pと電子透かしパターンWの大きさを
同じにしたが、必ずしも同じ大きさである必要はない。
同じ大きさでないときは、元画像Pと電子透かしパター
ンWの重なっている部分について演算を施すことにな
る。
【0050】電子透かしの埋め込みは、下式を用いて行
われる。すなわち、
【0051】
【数3】
【0052】ここで、Mは元画像Pに対して電子透かし
パターンWを埋め込んだ画像である。上記の[数2]で
示した例では、下式のように計算される。すなわち、
【0053】
【数4】
【0054】電子透かしの検出 一方、電子透かしの検出は、この電子透かしパターンW
を用いて行う。電子透かしの埋め込まれていない元画像
Pに対する電子透かしの検出を下式のように定義する。
すなわち、
【0055】
【数5】
【0056】ここで、演算子"・"は行列の内積のことで
あり、sは元画像Pと電子透かしパターンWとの内積値
である。
【0057】電子透かしパターンWの要素の総和が0で
あることと([数1]を参照のこと)、画像の隣り合う
ピクセルは近い値を持つという一般的傾向から、内積値
sは0の近傍値となる。上記の[数2]に示した例で
は、その内積値は以下のようになる。すなわち、
【0058】
【数6】
【0059】次いで、電子透かしの埋め込まれている画
像Mに対して同様の演算を施す。すなわち、
【0060】
【数7】
【0061】元画像Pと電子透かしパターンWとの内積
値sが0の近傍値になるのに対して、電子透かしの埋め
込まれた画像Mと電子透かしパターンの内積値s'は、
下式に示す電子透かしパターンW自身の内積値の近傍値
となる。
【0062】
【数8】
【0063】この内積値W・Wは、電子透かしの埋め込
み強度の尺度として利用することができる。電子透かし
パターンを埋め込む際に目標とする内積値W・Wが大き
いことを電子透かしの埋め込み強度が「強い」と表現
し、逆に、内積値W・Wが小さいことを電子透かしの埋
め込み強度が「弱い」と表現する。
【0064】また、元画像Pと電子透かしパターンWと
の内積値s、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透
かしパターンWとの内積値s'の絶対値が大きな値とな
るとき、電子透かしの検出強度が「強い」と表現し、逆
に、内積値sや内積値s'の絶対値が小さな値となると
き、電子透かしの検出強度が[弱い]と表現する。
【0065】また、電子透かしの検出強度が強いこと
を、画像と電子透かしパターンとの相関が「大きい」又
は「高い」と表現し、逆に、電子透かしの検出強度が弱
いことを、画像と電子透かしパターンとの相関が「小さ
い」又は「低い」と表現することもある。
【0066】元画像Pと電子透かしパターンWとの内積
値s、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透かしパ
ターンWとの内積値s'をさまざまな画像において求め
ると、それらの相対頻度分布は確率密度関数fとf'に
よって表され、図1に示したようになる。
【0067】画像に電子透かしが埋め込まれているかど
うかを判断する際は、電子透かしの埋め込まれていない
画像Pと電子透かしパターンWとの内積が0を中心に分
布することと、電子透かしが埋め込まれている画像Mと
電子透かしパターンWとの内積値がW・Wを中心に分布
することを利用する。電子透かしの有無を確認したい画
像と電子透かしパターンWとの内積値s"を求め、所定
の閾値thに対して以下のように電子透かしパターンの
有無の判別基準を定める。すなわち、
【0068】
【数9】
【0069】これを図示すると、図2に示す通りとな
る。この閾値thは、内積値sの確率密度関数fと内積
値s'の確率密度関数f'の統計的性質に基づいて定まる
値である。
【0070】電子透かしが埋め込まれていないにも拘わ
らず閾値thを越えること、すなわち電子透かしが埋め
込まれていないにも拘わらず電子透かしが埋め込まれて
いると判定することを"false positive"という。逆に、
電子透かしが埋め込まれているにも拘わらず閾値thを
越えないこと、すなわち電子透かしが埋め込まれている
にも拘わらず電子透かしが埋め込まれていないと判定す
ることを"false negative"という。false positiveにな
る確率PFPとfalse negativeになる確率PFNを定める
と、閾値thが定まる。但し、確率密度関数f'の分布
の中心W・Wが充分に大きくないと、確率PFPと確率P
FNをともに満足させることが不可能になりうる。そこ
で、電子透かしパターンWの元画像への埋め込み処理
を、上記の[数3]から下式に変更する。すなわち、
【0071】
【数10】
【0072】cは負でないスカラー値である。この変更
に伴い、電子透かしの埋め込み強度を電子透かしパター
ンW自身の内積値W・Wから、スカラー値cを乗じたc
W・Wとする。
【0073】閾値thを定めるためには、まず電子透か
しを用いるアプリケーションにおいて必要とされる確率
FPと確率PFNをそれぞれ定め、そのときの境界値th
FPと境界値thFNを定める。このとき、下式が満たされ
ていなければならない。すなわち、
【0074】
【数11】
【0075】次に、thFP≦thFNを満たすように確率
密度関数fと確率密度関数f'の統計的性質を勘案しな
がら、確率密度関数f'の中心位置cW・Wを定める。
最後に、閾値thを定める。閾値thのとり得る範囲を
図3に示しておく。
【0076】電子透かしパターンWを元画像Pに埋め込
む際、元画像に対する変更が多ければ多いほど、すなわ
ちcW・Wが大きければ大きいほど、画像の受けるダメ
ージは大きくなる。そこで、cW・Wが所望の確率PFP
と確率PFNを満たし、且つ、cW・Wが最小となるよう
にスカラー値cを定めることが一般的である。つまり、
下式に示すような関係が成立し、図4に示すようにな
る。
【0077】
【数12】
【0078】電子透かしを用いるアプリケーションによ
っては、確率PFPと確率PFNに関して極めて小さな値が
求められることがある。特に、確率PFPはその要求が顕
著である。例えば、電子透かしを著作権保護に利用する
場合、違法複製画像を合法的な画像と誤って判断したと
しても、ユーザ・クレームにつながり難いのに対して、
合法的な画像を誤って違法複製画像と判断すると、末端
ユーザにおいて合法的な複製行為を果たし得ず、ユーザ
・クレームにつながる可能性が大きいので、確率PFP
対する要求は自ずと高くなる。図5には、図4よりもさ
らに確率PFPと確率PFNを小さくした例を示している。
【0079】確率PFPと確率PFNは限りなく0に近いこ
とが理想的である。しかしながら、そのように閾値th
を定めると、埋め込まなければならない電子透かしの強
度cW・Wが増大してしまい、電子透かしの埋め込みに
よる画質への影響を無視できなくなる。電子透かしの検
出の信頼性と電子透かしによる画質への影響はトレード
オフの関係にある。
【0080】電子透かしの検出の信頼性を確保しつつ、
電子透かしの画質への影響を極力抑えるために、今まで
にも数多の手法が提案されている。広く採用されている
基本的な方法として、元画像内のエッジ部分に強く埋め
込み、平坦な部分には弱く埋め込むというものが挙げら
れる。これは、ピクセル値の変更が数値的に同じである
とき、平坦な部分ではその変更が目立ち易いが、エッジ
部分ではその変更が目立ち難いという人間の一般的な視
覚特性を利用したものである。エッジ部分と平坦部分で
電子透かしの埋め込み強度に強弱を付けた場合であって
も、画像全体として一定量の電子透かしパターンが埋め
込まれていれば、その電子透かしの検出の信頼性はほぼ
同程度となる。
【0081】埋め込み情報の多ビット化 上述した電子透かし埋め込み検出方法では、画像に電子
透かしパターンが埋め込まれているのかそれとも埋め込
まれていないのかという2通りしか判別することができ
ない。言い換えれば、1ビットの情報しか表現すること
ができない。以下では、埋め込む情報を多ビット化する
方法について説明する。
【0082】多ビットの情報を電子透かしによって画像
に埋め込む方法は、複数の電子透かしパターンを用いる
方法と、画像を小領域に分割する方法と、これらを複合
して用いる方法とに大別される。
【0083】複数の電子透かしパターンを用いる方法で
は、複数の電子透かしパターンのそれぞれに異なる意味
を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって所望の情
報を表現する方法と、複数の電子透かしパターンを同時
に重ねて画像に埋め込みその組み合わせによって所望の
情報を表現する方法、そして、これら2つの方法を複合
して用いる方法が考えられる。複数の電子透かしパター
ンを元画像に埋め込む様子を図6に示している。
【0084】複数の電子透かしパターンのそれぞれに異
なる意味を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって
所望の情報を表現する方法では、画像に埋め込みたい情
報のビット数をbとしたとき、必要となる電子透かしパ
ターンの種類nはn=b2となる。他方、複数の電子透
かしパターンを同時に重ねて画像に埋め込みその組み合
わせによって所望の情報を表現する方法では、必要とな
る電子透かしパターンの種類nはn=bとなる。但し、
後者は電子透かしパターンの種類が少なくて済むもの
の、複数の電子透かしパターンを画像に重ねて埋め込む
ため、画像の劣化に対する適切な処置を必要とする場合
が多い。最後に、これら2つの方法を複合した方法で
は、必要となる電子透かしパターンの種類はb≦n≦b
2となり、上記の各方法の特徴を併せ持つことができ
る。
【0085】画像を小領域に分割する方法は、多ビット
の情報を電子透かしによって埋め込むもう1つの方法で
あり、小領域毎に異なる役割を持たせることで、画像の
中に複数の電子透かしを同時に存在させようというもの
である。小領域の配置の仕方に関してはさまざまな提案
がなされている。ここでは、図7に示すように、小領域
を格子状に配置した場合を例にとって説明する。但し、
同図において添え字i,jは負でない整数である。
【0086】画像を小領域に分割する際には、分割数が
問題になる。画像に埋め込みたい情報がbビットである
とき、画像をb個の小領域に分割する方法がまず考えら
れる。しかしながら、さまざまな画像に対して電子透か
しパターンを埋め込む場合、画像の持つ視覚特性を考慮
して電子透かしパターンを埋め込むことが多いことか
ら、この方法では問題が発生し易い。例えば、エッジ部
分に強く、平坦部分に弱く埋め込むなどの処理を施すと
き、あるビットに対応する小領域が偶然にも平坦部分で
あった場合に、そこの領域に埋め込まれている電子透か
しを検出できなくなるおそれがある。たとえ1箇所でも
検出に失敗した領域があると、残りの領域に埋め込まれ
ている電子透かしが検出されたとしても、複数の電子透
かし全体の組み合わせとしての意味がなくなるという事
態に陥る。画像を小領域に分割するときには、埋め込み
たい情報量bよりも多い個数の小領域に分割する方が、
さまざまな画像に対して安定して電子透かしの検出を行
えるという利点がある。たとえ1つの小領域で電子透か
しパターンの埋め込み強度が非常に弱くなったとして
も、同じビット情報を埋め込む残りの小領域で必要な電
子透かしパターンの埋め込み量が確保されていれば、全
体として電子透かしの検出が可能となるのである。
【0087】図8には、埋め込み情報が8ビットである
ときの画像を小領域に分割した例を示している。同じビ
ットに対応する複数の小領域が画像中に割り当てられて
いるという点を充分理解されたい。
【0088】電子透かし埋め込み画像の位置ずれ対策 動画像に電子透かしを適用するとき、デジタル−アナロ
グ−デジタル変換などの経路を通過した画像が多少の位
置ずれを起こしている可能性があることも考慮しなけれ
ばならない。
【0089】一般用のモニタは画像の全領域を表示する
ようには作られていないこと(すなわちホスト信号中に
非表示部分を含むこと)が多いため、多少の位置ずれは
視聴者に気付かれる可能性はほとんどない。このため、
位置ずれを起こしても大きな問題にはなり難い。これに
対し、電子透かしを画像から検出しようとするとき、電
子透かしパターンを埋め込んだ画像が位置ずれを起こし
た場合、電子透かしの検出がまったく行えないことすら
あり得る。電子透かしの検出においては、画像の位置ず
れが起きても検出が行えるよう対処することが必要不可
欠である。
【0090】画像のずれ位置は単純な作業によって調べ
ることができる。例えば、すべての画像ずれを想定し
て、電子透かしの検出を行うときに電子透かしパターン
をずらすことで調べることができる。起こり得るすべて
のずれについて電子透かしの検出を行った場合、画像の
ずれ位置と電子透かしパターンのずれ位置が一致したと
きが最も強く電子透かしを検出するはずである。このと
きの検出値を検出結果として用いることができる。但
し、電子透かしパターンをずらす際に、ただずらしただ
けでは、ずらせばずらすほど検出強度が下がってしまい
比較にならない。そこで、電子透かしパターンをずらす
ときには、電子透かしパターンが途切れず続いているも
のとして処理する。連続的な電子透かしパターンを考え
るとき、基本となる最小の電子透かしパターンをのこ
と、本明細書では「基本電子透かしパターン」と名付け
る。
【0091】図9には、電子透かしパターンがトーラス
状に連続している場合を例示している。
【0092】電子透かしパターンをずらして検出を行う
ときにもう1つ問題になるのが、小領域毎に埋め込む電
子透かしパターンどうしの相関の度合いである。特定の
小領域どうしで電子透かしパターンの相関が強い場合、
電子透かしとして埋め込んだ情報とは異なる情報を検出
し得る。図9に示す例では、ビットb0とビットb3、ビ
ットb4とビットb7、ビットb1とビットb2、ビットb
5とビットb6のそれぞれに対応する小領域に埋め込む電
子透かしパターンの相関が互いに大きい場合には、画像
のずれ位置の検索は垂直方向に本来の位置から画像半分
だけずれた位置を本来の位置だと誤って判定してしまう
可能性がある。したがって、異なる小領域に埋め込む電
子透かしパターンどうしは相関が低いこと、理想的には
相関がないことが望まれる。
【0093】また、図10に示すように、画像のずれ位
置を探索するために、ずれ位置探索専用の電子透かしパ
ターンWLOCATIONを元画像に別途埋め込むという方法を
採用することもできる。この方法によれば、多ビット情
報を埋め込むための電子透かしパターンWにおける情報
ビット毎に割り当てられる小領域に対応する電子透かし
パターンどうしの相関の度合いは問題とならない。ずれ
位置探索専用の電子透かしパターンWLOCATION自身がず
れたときの相関が低く抑えられていなければならないの
は上述と同様である。
【0094】電子透かしパターンが繰り返し連続してい
ると設定したとき、基本電子透かしパターンの大きさを
元画像の大きさと同じにすることに理由がなくなる。ま
た、電子透かしパターンを移動させることで画像のずれ
量を探索するとき、図11に示すように、基本電子透か
しパターンの大きさが小さい方がずれ位置を探索しなけ
ればならない場合の数が少なくて済む。例えば、基本電
子透かしパターンの大きさを720×480ピクセル相
当とし、画像ずれがピクセル単位で発生したと仮定する
と、720×480通り探索しなければならない。これ
に対し、基本電子透かしパターンの大きさをもっと小さ
い360×240ピクセル相当とすると、360×24
0通りの探索で事足りる。
【0095】電子透かしパターンの埋め込みの流れ 図12には、電子透かしパターンを元画像に埋め込む電
子透かしパターン埋め込み装置の構成を模式的に示して
いる。以下、同図を参照しながら電子透かしパターンの
埋め込み処理について説明する。
【0096】元画像1201は、電子透かしパターンの
埋め込む先となる画像であり、例えば、テープやハード
・ディスクなどの一般的な画像蓄積装置(図示しない)
から読出し/再生されたり、あるいはカメラなどの一般
的な画像取り込み装置(図示しない)から供給される。
【0097】電子透かしパターン生成部1204は、画
像に埋め込む情報1202と電子透かしパターン生成キ
ー記憶部1203に格納された電子透かしパターン生成
キーを基に電子透かしパターンを生成する。
【0098】電子透かしパターン埋め込み部1205
は、電子透かしパターン生成部1204によって生成さ
れた電子透かしパターンを元画像1201に埋め込む。
元画像のエッジ部分や平坦部分での電子透かしパターン
の埋め込み強度を調整するのは、この電子透かしパター
ン埋め込み部1205である。電子透かしパターンが埋
め込まれた画像は、電子透かし埋め込み画像1206と
して出力される。
【0099】電子透かしパターン生成キーは、図7に示
した画像の小領域への分割の仕方や、図8に示した埋め
込み情報のビットに対応する小領域の割り当て方などの
規定を表現したデータで構成される。
【0100】電子透かしの検出の流れ 図13には、電子透かしを検出するための電子透かし検
出装置の構成を模式的に示している。但し、同図に示す
電子透かし検出装置は、図10に示したような画像のず
れ位置探索用電子透かしを別途に用いない構成例であ
る。
【0101】電子透かしパターン生成部1303は、電
子透かしパターン生成キー記憶部1302に格納された
電子透かしパターン生成キーを基に電子透かしパターン
を生成する。
【0102】画像ずれ位置探索部兼情報検出部1304
は、電子透かしパターン生成部1303にて生成された
電子透かしパターンを用いて、画像ずれ位置を探索しな
がら、入力画像1301の電子透かしを検出する。画像
ずれ位置探索部兼情報検出部1304で検出された情報
は、検出情報1305として電子透かし検出装置外へ出
力される。
【0103】また、図14には、電子透かしパターンの
検出処理を行う電子透かし検出装置に関する他の構成例
を示している。同図に示す例は、図10に示したような
画像ずれ位置探索用電子透かしを別途に用いている。
【0104】画像ずれ位置探索部1403は、画像ずれ
位置探索用電子透かしパターン記憶部1402が記憶す
る画像ずれ位置探索用電子透かしパターンを用いて、入
力画像のずれ位置を探索する。
【0105】電子透かしパターン生成部1405は、電
子透かしパターン生成キー記憶部1404が記憶する電
子透かしパターン生成キーを基に電子透かしパターンを
生成する。
【0106】情報検出部1406は、画像と画像ずれ位
置情報を画像ずれ位置探索部1403から入力するとと
もに、情報用電子透かしパターンを電子透かしパターン
生成部1405から入力して、これらに基づいて埋め込
み情報を検出する。情報検出部1406にて検出された
情報は検出情報1407として電子透かし検出装置外へ
出力される。
【0107】なお、画像ずれ位置探索用電子透かしパタ
ーンが固定ではなく電子透かしパターン生成キー140
4に依存するような場合は、画像ずれ位置探索用電子透
かしパターン記憶部1402を画像ずれ位置探索用電子
透かしパターンを動的に生成する生成部として装置構成
を改めて、電子透かしパターン生成キー記憶部1404
が記憶する電子透かしパターン生成キーを用いて動的生
成するようにすればよい。
【0108】電子透かしパターンと元画像との相関を利
用した電子透かしパターン埋め込み 前述したように、本発明は、元画像自身が潜在的に持っ
ている電子透かし成分を利用することで、電子透かし検
出強度を同程度に保ちつつ電子透かしパターン埋め込み
量を減少させて、画質劣化の改善及び検出率の改善を実
現するものである。
【0109】本発明がかかる作用効果を備えていること
の根拠を、図15を参照しながら説明する。
【0110】図1に示したように、元画像と電子透かし
パターンとの内積値の分布は確率密度関数fによって表
されるが、同一画像内で電子透かしパターンをずらして
いった場合の内積値の分布も類似の確率密度関数fL
表すことができる。
【0111】電子透かし検出時には、画像と電子透かし
パターンの内積値が所定の閾値thに達しているとき
に、電子透かしが埋め込まれていると判断する。したが
って、電子透かしパターンと元画像との内積値がs1
なる電子透かしパターン位置にて電子透かしパターンを
元画像に埋め込む場合は、少なくともth−s1の強度
で電子透かしパターンを埋め込まなければならない。こ
れに対し、電子透かしパターンと元画像との内積値がs
2となる電子透かしパターン位置にて電子透かしパター
ンを元画像に埋め込む場合はth−s2の強度で電子透
かしを埋め込むことで、その検出時には所定の閾値th
に達する。電子透かしパターンの元画像への埋め込み強
度には、s2−s1だけの相違があるにも拘わらず、それ
ぞれの電子透かし埋め込み画像における検出強度は同程
度になる。
【0112】電子透かしパターンをずらして元画像に埋
め込む処理は、図9並びに図11を参照しながら既に説
明したように、電子透かしパターンをずらして元画像と
相関をとることで電子透かしを検出した方法と同様のや
り方である。電子透かしパターンが連続的に続いている
ように設定して、元画像に対応する電子透かしパターン
部分を元画像に埋め込むようにすればよい。
【0113】本発明では、図15に示したように、電子
透かしパターンの埋め込み位置に応じて元画像と電子透
かしパターンとの相関が相違するという性質を積極的に
利用する。したがって、電子透かし埋め込み装置側は、
電子透かしパターンの元画像への埋め込み処理に電子透
かしの検出処理を追加したシステム構成となる。すなわ
ち、電子透かしパターン埋め込み処理の前処理として、
元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
かしパターン位置を探索し、その位置に電子透かしパタ
ーンを埋め込むことで、元画像自身が潜在的に保有して
いる電子透かしパターン成分を利用することができるの
である。本明細書中では、「元画像自身が潜在的に保有
している電子透かしパターン成分」とは、元画像内の映
像成分で電子透かしパターンと相関があるもののことと
定義する。
【0114】図16には、従来の手法に従って電子透か
しを元画像に埋め込む場合の電子透かしパターン埋め込
み強度qnormal=cW・Wと、本発明に従って元画像自
身が潜在的に保有している電子透かしパターン成分を利
用して電子透かしを元画像に埋め込む場合の電子透かし
パターン埋め込み強度qnewの相違をグラフで示してい
る。
【0115】従来の手法では、元画像と電子透かしパタ
ーンの相関の分布を考慮して、安定的に閾値thに達す
るように電子透かしパターンの埋め込み強度qnormal
設定していた。これに対して、本発明では、元画像自身
が潜在的に保有している電子透かしパターン成分を利用
して埋め込むことによって、元画像自身が潜在的に保有
している電子透かしパターン成分の分だけ電子透かしパ
ターンの埋め込み強度を減少させることができる。
【0116】また本発明に係る手法によれば、元画像自
身が潜在的に保有している電子透かしパターン成分の分
を考慮して電子透かしパターンを埋め込むので、実質的
に電子透かしパターン埋め込み後の画像と電子透かしパ
ターンとの相関の分布は、分散が限りなく0に近づく。
このため、電子透かしパターンの埋め込み強度の目標値
は閾値thそのものとなり、この点でも従来の手法より
も電子透かしパターンの埋め込み強度を減少させること
ができる。
【0117】上述した理由により、従来の手法に比し、
本発明に係る元画像自身が潜在的に保有している電子透
かしパターン成分を利用した電子透かしパターン埋め込
み方法は、同程度の電子透かし検出強度を実現しなが
ら、電子透かしパターンの埋め込み強度をqnormal−q
newだけ減少させることができる訳である。
【0118】元画像が潜在的に保有する電子透かしパタ
ーン成分を利用した埋め込み 図17には、本発明に係る電子透かしパターンを元画像
に埋め込む電子透かし埋め込み装置の一構成例を模式的
に示している。同図に示す例は、元画像が潜在的に保有
する電子透かしパターン成分を利用して、電子透かしパ
ターンを元画像に埋め込むものである。
【0119】元画像1701は、電子透かしパターンの
埋め込む先となる画像であり、例えば、テープやハード
・ディスクなどの一般的な画像蓄積装置(図示しない)
から読出し/再生されたり、あるいはカメラなどの一般
的な画像取り込み装置(図示しない)から供給される。
【0120】電子透かしパターン生成部1704は、電
子透かしパターン生成キー記憶部1703が記憶する電
子透かしパターン生成キーを用いて、埋め込み情報17
02から電子透かしパターンを生成する。
【0121】探索部1705は、元画像1701と電子
透かしパターン1704が出力する電子透かしパターン
の相関が大きくなる埋め込み位置を探索する。
【0122】電子透かしパターン埋め込み部1706
は、元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電
子透かしパターン位置情報並びに元画像を探索部170
5から入力するとともに、電子透かしパターン生成部1
704から電子透かしパターンを入力して、元画像と電
子透かしパターンの相関が大きくなる電子透かしパター
ン位置に電子透かしパターンを埋め込む。
【0123】このようにして電子透かしパターンが埋め
込まれた画像は、電子透かし埋め込み済み画像1707
として出力される。
【0124】図18には、図17に示した電子透かしパ
ターン埋め込み装置上において、ただ1つの電子透かし
パターンを用いて、電子透かしパターンと元画像の相関
が高くなるパターン位置を選んで元画像に電子透かしパ
ターンを埋め込むための処理手順をフローチャートの形
式で示している。以下、このフローチャートを参照しな
がら、ただ1つの電子透かしパターンを用いて、電子透
かしパターンと元画像の相関が高くなるパターン位置を
選んで元画像に電子透かしパターンを埋め込む処理につ
いて説明する。
【0125】まず、電子透かしで埋め込む情報と電子透
かしパターン生成キーを基に、電子透かしパターンを生
成する(ステップS1)。
【0126】次いで、電子透かしの埋め込み先となる元
画像を入力して(ステップS2)、この元画像と電子透
かしパターンの相関が大きくなる電子透かしパターン位
置を探索する(ステップS3)。
【0127】そして、ステップS1で生成された電子透
かしパターンを、前ステップS3で探索された電子透か
しパターン埋め込み位置で埋め込んで(ステップS
4)、この電子透かしが埋め込まれた画像を電子透かし
埋め込み装置外に出力する(ステップS5)。
【0128】このような電子透かし埋め込み方法、すな
わち、元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる
電子透かしパターン位置に電子透かしパターンを埋め込
むという方法は、図13並びに図14に示したような電
子透かし検出装置に対して設計変更・修正を加える必要
がほとんどない。
【0129】これに対し、従来の電子透かし検出方法に
変更を加えることで可能となる新たな電子透かしパター
ン埋め込み方法も想到される。例えば、図19に示した
ような探索方法である。
【0130】図19(a)では、電子透かしパターンを
元画像に対して回転させることで、元画像との相関が大
きくなる角度を探索する。また、図19(b)では、電
子透かしパターンの縮尺を変えることで、元画像との相
関が大きくなる縮尺を探索する。また、図19(c)で
は、電子透かしパターンのアスペクト比を変更すること
で、元画像との相関が大きくなるアスペクト比を探索す
る。図9並びに図11に示した場合と同様に、電子透か
しパターンが繰り返し連続的に続いているという設定で
ある。
【0131】元画像と電子透かしパターンの相関が大き
くなる電子透かしパターン位置、角度、縮尺、アスペク
ト比を利用した電子透かしパターン埋め込み処理を行う
ためには、図17に示した電子透かし埋め込み装置のう
ち、探索部1705と電子透かしパターン埋め込み部1
706の機能構成を変更・修正する必要がある。すなわ
ち、探索部1705では、元画像と電子透かしパターン
の相関が大きくなる電子透かしパターン位置、角度、縮
尺、アスペクト比を探索して、該探索された電子透かし
パターン埋め込み位置、角度、縮尺、アスペクト比と元
画像を電子透かしパターン埋め込み部1706に送出す
る。また、電子透かしパターン埋め込み部1706は、
これらの探索情報及び電子透かしパターンを用いて元画
像に電子透かしパターンを埋め込む。
【0132】このように、電子透かし埋め込み処理に対
して図19に示したような電子透かしの角度、縮尺、ア
スペクト比などを探索するという追加変更を行う場合、
図13並びに図14に示した電子透かしパターンの検出
処理を行う電子透かし検出装置の構成は、それぞれ図2
0並びに図21のように変更すればよい。
【0133】まず、図20に示した電子透かし検出装置
について説明する。
【0134】電子透かしパターン生成部2003は、電
子透かしパターン生成キー記憶部2002に格納された
電子透かしパターン生成キーを基にして電子透かしパタ
ーンを生成する。
【0135】図13に示した画像ずれ位置探索部兼情報
検出部1304は、入力画像と電子透かしパターンの相
関の大きい位置の探索を行っていた。これに対して、探
索部兼情報検索部2004は、入力画像と電子透かしパ
ターンの相関の大きい位置、角度、縮尺、アスペクト比
の探索を行う。そして、入力画像との相関が最も大きく
なった位置、角度、縮尺、アスペクト比になったときに
検出された情報は、検出情報2005として装置外へ出
力される。
【0136】一方、図21に示した電子透かし検出装置
においては、図14中の画像ずれ位置探索部1403が
入力画像と電子透かしパターンの相関の大きい位置を探
索していたのに対して、探索部2103は、画像ずれ位
置の探索の他、元画像と電子透かしパターンの相関の大
きい位置、角度、縮尺、アスペクト比の探索を行う。
【0137】電子透かしパターン生成部2105は、電
子透かしパターン生成キー記憶部2104が記憶する電
子透かしパターン生成キーを基に電子透かしパターンを
生成する。
【0138】情報検出部2106は、位置、角度、縮
尺、アスペクト比、及び入力画像を探索部2103から
入力するとともに、情報用電子透かしパターンを電子透
かしパターン生成部2105から入力して、位置、角
度、縮尺、アスペクト比などの情報に基づいて埋め込み
情報を検出する。情報検出部2106にて検出された情
報は検出情報2107として出力される。
【0139】電子透かしパターンの位置、角度、縮尺、
アスペクト比を変更して元画像との相関が大きい位置、
角度、縮尺、アスペクト比を求めるだけでなく、電子透
かしパターンそのものを他の電子透かしパターンに置き
換えるという方法も想到される。すなわち、電子透かし
パターンを他のものに入れ替えていき、元画像と各電子
透かしパターンとの相関を順に求めて、大きな相関が得
られる電子透かしパターンを探索すればよい。図22に
は、電子透かしパターンを順次入れ替えていき、元画像
と相関の大きな電子透かしパターンを探索する様子を示
している。
【0140】このようにして、複数の電子透かしパター
ンの中から元画像との相関の大きなものを選択的に利用
して電子透かし埋め込み処理を行った場合、電子透かし
パターンを検出するためには、図20及び図21にそれ
ぞれ示された電子透かし検出装置の構成を変更・修正す
る必要がある。図23には、複数の電子透かしパターン
の中から入力画像との相関の大きなものを選択的に利用
して埋め込まれた電子透かしを検出するための、図20
に示した電子透かし検出装置の変形例を示している。ま
た、図24には、複数の電子透かしパターンの中から入
力画像との相関の大きなものを選択的に利用して埋め込
まれた電子透かしを検出するための、図21に示した電
子透かし検出装置の変形例を示している。
【0141】まず、図23に示した電子透かし検出装置
について説明する。
【0142】電子透かしパターン生成部2303は、電
子透かしパターン生成キー記憶部2302に格納された
電子透かしパターン生成キーを基にして電子透かしパタ
ーンを生成する。
【0143】探索部兼情報検出部2304は、入力画像
2301と電子透かしパターン生成部2303から供給
される電子透かしパターンを用いて、入力画像と電子透
かしの相関が大きくなる位置、角度、縮尺、アスペクト
比を探索する。
【0144】続いて、電子透かしパターン生成部230
3は、電子透かしパターン生成キー記憶部2302から
新たな電子透かしパターン生成キーを得て、電子透かし
パターンを生成する。
【0145】探索部兼情報検出部2304は、電子透か
しパターン生成部2303から新たな電子透かしパター
ンを入力し、入力画像とこの電子透かしパターンの相関
の大きくなる位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索す
る。
【0146】この電子透かし検出装置には、複数の電子
透かしパターンが用意されており、すべての電子透かし
パターンについて上述と同様の処理を繰り返し実行す
る。そして、入力画像との相関が最も大きくなった電子
透かしパターン、位置、角度、縮尺、アスペクト比にな
ったときの検出情報を検出情報2305として装置外へ
出力する。
【0147】一方、図24に示した電子透かし検出装置
においては、まず、探索用電子透かしパターン記憶部2
402から探索部2403に対して探索用電子透かしパ
ターンが送られる。探索部2403は、入力画像とこの
電子透かしパターンの相関が大きくなる位置、角度、縮
尺、アスペクト比を探索する。
【0148】続いて、新たな電子透かしパターンが探索
用電子透かしパターン記憶部2402から探索部240
3に送らる。そして、探索部2403では、入力画像と
電子透かしパターンの相関が大きくなる位置、角度、縮
尺、アスペクト比の探索が行われる。
【0149】用意されている複数の電子透かしパターン
について同様の探索処理を繰り返し実行する。そして、
入力画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくな
る電子透かしパターン、位置、角度、縮尺、アスペクト
比になったときの位置、角度、縮尺アスペクト比の情報
と入力画像を後段の情報検出部2406に送る。
【0150】電子透かしパターン生成部2405は、電
子透かしパターン生成キー記憶部2404に記憶されて
いる電子透かしパターン生成キーを用いて電子透かしパ
ターンを生成して、情報検索部2406に送る。
【0151】情報検索部2406は、探索部2403か
ら位置、角度、尺度、アスペクト比と入力画像を得ると
ともに、電子透かしパターン生成部2405から電子透
かしパターンを得て、これらを基に情報の検索を行う。
ここで検出された情報は、検出情報2407として装置
外に出力される。
【0152】探索用電子透かしパターンが電子透かしパ
ターン生成キーを利用して電子透かしパターンを動的に
生成する場合には、探索用電子透かしパターン記憶部2
402を探索用電子透かしパターン生成部として装置構
成を変更して、電子透かしパターン生成キー記憶部24
04から電子透かしパターン生成キーを受け取るように
すればよい。
【0153】図25には、本発明の他の実施形態に係る
電子透かし埋め込み装置の構成を模式的に示している。
この電子透かし埋め込み装置は、電子透かしパターンの
位置、角度、縮尺、アスペクト比を変更して元画像との
相関が大きい位置、角度、縮尺、アスペクト比を求める
だけでなく、電子透かしパターンそのものを他の電子透
かしパターンに入れ替えるという手法により電子透かし
パターンを元画像に埋め込む処理を行う。
【0154】元画像2501は、電子透かしパターンの
埋め込む先となる画像であり、例えば、テープやハード
・ディスクなどの一般的な画像蓄積装置(図示しない)
から読出し/再生されたり、あるいはカメラなどの一般
的な画像取り込み装置(図示しない)から供給される。
【0155】電子透かしパターン生成部2504は、電
子透かしパターン生成キー記憶部2503が記憶する電
子透かしパターン生成キーを用いて埋め込み情報250
2から電子透かしパターンを生成する。
【0156】探索部2505は、元画像2501と電子
透かしパターン生成部2504が生成した電子透かしパ
ターンとの相関が大きくなる埋め込み位置、角度、縮
尺、アスペクト比を探索する。
【0157】続いて、電子透かしパターン生成部250
4は、電子透かしパターン生成キー記憶部2503から
入力される新たな電子透かしパターン生成キーを用い
て、電子透かしパターンを新たに生成する。この電子透
かしパターンと元画像2501を用いて、相関が大きく
なる埋め込み位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索す
る。そして、用意されている複数の電子透かしパターン
のすべてについて同様な処理を繰り返し実行して、相関
が最も大きくなったときの電子透かしパターン、位置、
角度、縮尺、アスペクト比の情報を、電子透かしパター
ン埋め込み部2506に送出する。
【0158】電子透かしパターン埋め込み部2506
は、探索部2505から元画像と電子透かしパターンの
相関が大きくなる電子透かしパターン、位置、角度、縮
尺、アスペクト比の情報と元画像を入力するとともに、
電子透かしパターン生成部2504から電子透かしパタ
ーンを入力して、元画像と電子透かしパターンの相関が
大きくなる電子透かしパターン、位置、角度、縮尺、ア
スペクト比で埋め込む。電子透かしパターンが埋め込ま
れた画像は、電子透かし埋め込み済み画像2507とし
て装置外へ出力される。
【0159】図26には、図25に示した電子透かし埋
め込み装置上で電子透かしパターンを元画像に埋め込む
ための処理手続をフローチャートの形式で示している。
この処理手順に従えば、電子透かしパターンの位置、角
度、縮尺、アスペクト比を変更して元画像との相関が大
きい位置、角度、縮尺、アスペクト比を求めるだけでな
く、電子透かしパターンそのものを他の電子透かしパタ
ーンに入れ替えるという方法によって電子透かしパター
ンを元画像に埋め込むことができる。以下、このフロー
チャートを参照しながら、電子透かし埋め込み処理につ
いて説明する。
【0160】まず、元画像を入力し(ステップS1
1)、次いで、埋め込み情報と電子透かしパターン生成
キーを基にして電子透かしパターンを生成する(ステッ
プS12)。
【0161】そして、この電子透かしパターンを用い
て、元画像と電子透かしパターンとの相関が大きくなる
電子透かしパターンの位置、角度、縮尺、アスペクト比
を探索する(ステップS13)。ステップS14では用
意されたすべての電子透かしパターンについて探索が終
わったか否かを判別し、未探索の電子透かしパターンが
残っている場合にはステップS12に戻って電子透かし
パターンの生成と探索を繰り返し行う。
【0162】ステップS15では、このような探索結果
に基づいて、元画像と相関が最も大きくなった電子透か
しパターン、位置、角度、縮尺、アスペクト比にて元画
像に電子透かしパターンを埋め込む。そして、ステップ
S16では、電子透かしパターンが埋め込まれた画像を
出力する。
【0163】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。
【0164】本明細書では、画像コンテンツに電子透か
しパターンを埋め込む場合を例にとって説明してきた
が、本発明の要旨はこれに限定されない。例えば、元信
号が音楽など画像・映像以外のメディア・コンテンツで
ある場合であっても、本発明を同様に適用し同等の作用
効果を奏することができる。
【0165】要するに、例示という形態で本発明を開示
してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。
本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許
請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0166】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
確実に検出できるという条件を満たしながら、容易に認
知されない電子透かし成分を信号内に埋め込むことがで
きる、優れた電子透かし埋め込み処理装置及び方法を提
供することができる。
【0167】本発明に係る電子透かし埋め込み処理装置
及び方法によれば、電子透かしパターンと元画像の相関
の高い位置に電子透かしを埋め込むので、元画像上の電
子透かしパターン埋め込み位置は電子透かしパターンを
潜在的に保有していることと同義であり、電子透かし検
出時に埋め込んだ電子透かしとともに検出されるため、
検出強度が強くなり、確実な電子透かし検出を可能とす
る。
【0168】また、本発明に係る電子透かし埋め込み処
理装置及び方法によれば、電子透かしパターンと元画像
の相関の高い位置に電子透かしを埋め込むので、元画像
上の電子透かしパターン埋め込み位置は電子透かしパタ
ーンを潜在的に保有していることと同義であり、電子透
かし検出時に埋め込んだ電子透かしとともに検出される
ため、電子透かしを埋め込むことが困難な画像の場合に
埋め込む電子透かしの強度を弱めることで、画像の知覚
的劣化を防ぐことを可能とすると同時に、電子透かしの
確実な検出を可能とする。
【0169】また、本発明に係る電子透かし埋め込み処
理装置及び方法によれば、電子透かしパターンと元画像
の相関の高い位置に電子透かしを埋め込むので、元画像
上の電子透かしパターン埋め込み位置は電子透かしパタ
ーンを潜在的に保有していることと同義であり、電子透
かし検出時に埋め込んだ電子透かしとともに検出される
ため、潜在的な電子透かしパターンを多量に保有してい
る場合に埋め込む電子透かしの強度を弱めることで、電
子透かしの確実な検出を可能としつつ、画像の知覚的劣
化を防ぐことを可能とする。
【0170】また、本発明に係る電子透かし埋め込み処
理装置及び方法によれば、電子透かしパターンと元画像
の相関の高い位置に電子透かしパターンを埋め込むの
で、マスキング効果により電子透かしパターンを知覚し
難く、通常のコンテンツ鑑賞時に支障をきたさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】元画像Pと電子透かしパターンWとの内積値s
と、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透かしパタ
ーンWとの内積値s'との相対頻度分布を示した図であ
る。
【図2】電子透かしの有無の判別基準を説明するための
図である。
【図3】閾値thのとり得る範囲を示した図である。
【図4】cW・Wが所望の確率PFPと確率PFNを満た
し、且つ、cW・Wが最小となるようにスカラー値cを
定めた様子を示した図である。
【図5】図4よりもさらに確率PFPと確率PFNを小さく
した例を示した図である。
【図6】複数の電子透かしパターンを元画像に埋め込む
様子を示した図である。
【図7】元画像内で小領域を格子状に配置した様子を示
した図である。
【図8】埋め込み情報が8ビットであるときの小領域の
分割例を示した図である。
【図9】電子透かしパターンがトーラス状に連続してい
る様子を示した図である。
【図10】ずれ位置探索専用の電子透かしパターンW
LOCATIONを元画像に別途埋め込んだ様子を示した図であ
る。
【図11】基本となる電子透かしの大きさが小さい場合
にずれ位置を探索する様子を示した図である。
【図12】電子透かしパターンを元画像に埋め込む電子
透かし埋め込み装置の構成を模式的に示した図である。
【図13】画像から電子透かしパターンを検出するため
の電子透かし検出装置の構成を模式的に示した図であ
る。
【図14】画像ずれ位置探索用電子透かしを別途に用い
た場合の電子透かしを検出するための電子透かし検出装
置の構成を模式的に示した図である。
【図15】本発明が及ぼす作用効果を説明するための図
である。
【図16】従来の手法に従って電子透かしを元画像に埋
め込む場合の電子透かしパターン埋め込み強度qnormal
=cW・Wと、本発明に従って元画像自身が潜在的に保
有している電子透かしパターン成分を利用して電子透か
しを元画像に埋め込む場合の電子透かしパターン埋め込
み強度qnewの相違を示した図である。
【図17】元画像が潜在的に保有する電子透かしパター
ン成分を利用して電子透かしパターンを元画像に埋め込
む電子透かし埋め込み装置の構成を模式的に示した図で
ある。
【図18】図17に示した電子透かしパターン埋め込み
装置上において、ただ1つの電子透かしパターンを用い
て、電子透かしパターンと元画像の相関が高くなるパタ
ーン位置を選んで元画像に電子透かしパターンを埋め込
むための処理手順を示したフローチャートである。
【図19】電子透かしの探索方法に関する他の例を説明
するための図である。
【図20】電子透かしの角度、尺度、アスペクト比など
の追加変更を行うために、図13に示した電子透かし検
出装置を追加変更した構成例を示した図である。
【図21】電子透かしの角度、尺度、アスペクト比など
の追加変更を行うために、図14に示した電子透かし検
出装置を追加変更した構成例を示した図である。
【図22】電子透かしパターンを順次入れ替えていき、
元画像と相関の大きな電子透かしパターンを探索する様
子を示した図である。
【図23】複数の電子透かしパターンの中から元画像と
の相関の大きなものを選択的に利用して埋め込まれた電
子透かしを検出するための、図20に示した電子透かし
検出装置の変形例を示した図である。
【図24】複数の電子透かしパターンの中から元画像と
の相関の大きなものを選択的に利用して埋め込まれた電
子透かしを検出するための、図21に示した電子透かし
検出装置の変形例を示した図である。
【図25】電子透かしパターンの位置、角度、縮尺、ア
スペクト比を変更して元画像との相関が大きい位置、角
度、縮尺、アスペクト比を求めるだけでなく、電子透か
しパターンそのものを他の電子透かしパターンに入れ替
えて電子透かしパターンを元画像に埋め込む処理を行
う、本発明の実施形態に係る電子透かし埋め込み装置の
構成を模式的に示した図である。
【図26】電子透かしパターンそのものを他の電子透か
しパターンに入れ替えるという方法によって電子透かし
パターンを元画像に埋め込むための処理手順を示したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1703…電子透かしパターン生成キー記憶部 1704…電子透かしパターン生成部 1705…探索部 1706…電子透かしパターン埋め込み部 2002…電子透かしパターン生成キー記憶部 2003…電子透かしパターン生成部 2004…情報部兼情報検索部 2102…探索用電子透かしパターン記憶部又は生成部 2103…探索部 2104…電子透かしパターン生成キー記憶部 2105…電子透かしパターン生成部 2106…情報検索部 2302…電子透かしパターン生成キー記憶部 2303…電子透かしパターン生成部 2304…探索部兼情報検出部 2402…探索用電子透かしパターン記憶部又は生成部 2403…探索部 2404…電子透かしパターン生成キー記憶部 2405…電子透かしパターン生成部 2406…情報検索部 2503…電子透かしパターン生成キー記憶部 2504…電子透かしパターン生成部 2505…探索部 2506…電子透かしパターン埋め込み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 祐樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 相馬 俊一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CA08 CA12 CA16 CB08 CB12 CB16 CC01 CE08 CH08 5C063 AB05 AC10 CA40 5C076 AA14 BA06 5J104 AA14 AA15

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】元信号に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理装置であって、 元信号が潜在的に保有している電子透かし成分からなる
    電子透かしパターン位置を探索する探索部と、 元信号の該電子透かしパターン位置に電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込み部と、を具備
    することを特徴とする電子透かし埋め込み処理装置。
  2. 【請求項2】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理装置であって、 元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
    かしパターン位置を探索する探索部と、 元画像の該電子透かしパターン位置に電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込み部と、を具備
    することを特徴とする電子透かし埋め込み処理装置。
  3. 【請求項3】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理装置であって、 元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
    かしパターン位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索す
    る探索部と、 元画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    位置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込み部と、を具備
    することを特徴とする電子透かし埋め込み処理装置。
  4. 【請求項4】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理装置であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供部と、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置を探索する探索部と、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置にて電子透かしパターンを埋め込む電子
    透かしパターン埋め込み部と、を具備することを特徴と
    する電子透かし埋め込み処理装置。
  5. 【請求項5】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理装置であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供部と、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置、角度、縮尺、アスペ
    クト比を探索する探索部と、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透
    かしパターンを埋め込む電子透かしパターン埋め込み部
    と、を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処
    理装置。
  6. 【請求項6】元信号に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理方法であって、 元信号が潜在的に保有している電子透かし成分からなる
    電子透かしパターン位置を探索する探索ステップと、 元信号の該電子透かしパターン位置に電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込みステップと、
    を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処理方
    法。
  7. 【請求項7】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理方法であって、 元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
    かしパターン位置を探索する探索ステップと、 元画像の該電子透かしパターン位置に電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込みステップと、
    を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処理方
    法。
  8. 【請求項8】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理方法であって、 元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
    かしパターン位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索す
    る探索ステップと、 元画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    位置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込みステップと、
    を具備することを特徴とする電子透かし埋め込み処理方
    法。
  9. 【請求項9】元画像に電子透かしパターンを埋め込むた
    めの電子透かし埋め込み処理方法であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供ステップと、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置を探索する探索ステッ
    プと、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置にて電子透かしパターンを埋め込む電子
    透かしパターン埋め込みステップと、を具備することを
    特徴とする電子透かし埋め込み処理方法。
  10. 【請求項10】元画像に電子透かしパターンを埋め込む
    ための電子透かし埋め込み処理方法であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供ステップと、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置、角度、縮尺、アスペ
    クト比を探索する探索ステップと、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透
    かしパターンを埋め込む電子透かしパターン埋め込みス
    テップと、を具備することを特徴とする電子透かし埋め
    込み処理方法。
  11. 【請求項11】信号に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理装置であって、 入力された信号と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置を探索する探索部と、 該信号と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置にて検出された情報を出力する検出部と、を具備
    することを特徴とする電子透かし検出処理装置。
  12. 【請求項12】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理装置であって、 入力された画像と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置を探索する探索部と、 該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置にて埋め込み情報を検出する検出部と、を具備す
    ることを特徴とする電子透かし検出処理装置。
  13. 【請求項13】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理装置であって、 入力された画像と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索する探索部
    と、 該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋め込み情報を
    検出する検出部と、を具備することを特徴とする電子透
    かし検出処理装置。
  14. 【請求項14】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理装置であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供部と、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置を探索する探索部と、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置にて埋め込み情報を検出する検出部と、
    を具備することを特徴とする電子透かし検出処理装置。
  15. 【請求項15】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理装置であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供部と、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置、角度、縮尺、アスペ
    クト比を探索する探索部と、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋め込
    み情報を検出する検出部と、を具備することを特徴とす
    る電子透かし検出処理装置。
  16. 【請求項16】信号に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理方法であって、 入力された信号と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置を探索する探索ステップと、 該信号と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置にて検出された情報を出力する検出ステップと、
    を具備することを特徴とする電子透かし検出処理方法。
  17. 【請求項17】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理方法であって、 入力された画像と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置を探索する探索ステップと、 該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置にて埋め込み情報を検出する検出ステップと、を
    具備することを特徴とする電子透かし検出処理方法。
  18. 【請求項18】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理方法であって、 入力された画像と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索する探索ステ
    ップと、 該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋め込み情報を
    検出する検出ステップと、を具備することを特徴とする
    電子透かし検出処理方法。
  19. 【請求項19】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理方法であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供ステップと、 該用意された各電子透かしパターンについて、入力され
    た画像と電子透かしパターンの相関が最も大きくなる電
    子透かしパターン並びにその位置を探索する探索ステッ
    プと、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置にて埋め込み情報を検出する検出ステッ
    プと、を具備することを特徴とする電子透かし検出処理
    方法。
  20. 【請求項20】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理方法であって、 複数の電子透かしパターンを用意する電子透かしパター
    ン提供ステップと、該用意された各電子透かしパターン
    について、入力された画像と電子透かしパターンの相関
    が最も大きくなる電子透かしパターン並びにその位置、
    角度、縮尺、アスペクト比を探索する探索ステップと、 該画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    並びにその位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋め込
    み情報を検出する検出ステップと、を具備することを特
    徴とする電子透かし検出処理方法。
  21. 【請求項21】元画像に電子透かしパターンを埋め込む
    電子透かし埋め込み処理をコンピュータ・システム上で
    実行するように記述されたコンピュータ・ソフトウェア
    をコンピュータ可読形式で物理的に格納した記憶媒体で
    あって、前記コンピュータ・ソフトウェアは、 元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
    かしパターン位置を探索する探索ステップと、 元画像の該電子透かしパターン位置に電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込みステップと、
    を具備することを特徴とする記憶媒体。
  22. 【請求項22】元画像に電子透かしパターンを埋め込む
    電子透かし埋め込み処理をコンピュータ・システム上で
    実行するように記述されたコンピュータ・ソフトウェア
    をコンピュータ可読形式で物理的に格納した記憶媒体で
    あって、前記コンピュータ・ソフトウェアは、 元画像と電子透かしパターンの相関が大きくなる電子透
    かしパターン位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索す
    る探索ステップと、 元画像との相関が最も大きくなった電子透かしパターン
    位置、角度、縮尺、アスペクト比にて電子透かしパター
    ンを埋め込む電子透かしパターン埋め込みステップと、
    を具備することを特徴とする記憶媒体。
  23. 【請求項23】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理をコンピュータ・システ
    ム上で実行するように記述されたコンピュータ・ソフト
    ウェアをコンピュータ可読形式で物理的に格納した記憶
    媒体であって、前記コンピュータ・ソフトウェアは、 入力された画像と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置を探索する探索ステップと、 該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置にて埋め込み情報を検出する検出ステップと、を
    具備することを特徴とする記憶媒体。
  24. 【請求項24】画像に埋め込まれた電子透かしパターン
    を検出する電子透かし検出処理をコンピュータ・システ
    ム上で実行するように記述されたコンピュータ・ソフト
    ウェアをコンピュータ可読形式で物理的に格納した記憶
    媒体であって、前記コンピュータ・ソフトウェアは、 入力された画像と電子透かしパターンの相関が大きくな
    る位置、角度、縮尺、アスペクト比を探索する探索ステ
    ップと、 該画像と電子透かしパターンとの相関が最も大きくなっ
    た位置、角度、縮尺、アスペクト比にて埋め込み情報を
    検出する検出ステップと、を具備することを特徴とする
    記憶媒体。
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