JP2002344720A - 電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム - Google Patents

電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプログラム

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JP2002344720A
JP2002344720A JP2001147903A JP2001147903A JP2002344720A JP 2002344720 A JP2002344720 A JP 2002344720A JP 2001147903 A JP2001147903 A JP 2001147903A JP 2001147903 A JP2001147903 A JP 2001147903A JP 2002344720 A JP2002344720 A JP 2002344720A
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JP2001147903A
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Osamu Nakamura
理 中村
Takashi Kobashi
貴志 小橋
Yuki Matsumura
祐樹 松村
Shunichi Soma
俊一 相馬
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子透かしの安定した検出を可能とする電子
透かし埋め込み処理装置および方法を提供する。 【解決手段】 電子透かしを埋め込んだ画像から各ビッ
トに対応する電子透かしをそれぞれ検出し、各ビットに
対応する電子透かしの検出強度の過不足に基づいて、各
ビットの電子透かしパターンの強度を設定して再埋め込
みまたは追加埋め込みを実行する構成とした。また、目
標検出強度を設定し、設定目標値に基づいて、低強度の
ビットについて追加埋め込み、また過剰強度のビットに
ついて逆相関のパターン埋め込みを行なう。また、元画
像の小領域データに基づいて、追加または調整埋め込み
強度を設定する。本構成により、埋め込み画像における
電子透かしの安定した検出と電子透かしパターンによる
画質の劣化の抑制を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像等のデータに
著作権情報、編集情報などの付加情報を埋め込みまたは
読み取る技術に関し、例えば画像中に通常の観察状態で
は認識困難な付加情報として電子透かし(ウォーターマ
ーク:Digital Watermarkingまたは、DataHidingとも呼
ばれる)を埋め込む処理を実行する電子透かし埋め込み
処理装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びに
プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル技術の進歩に伴い、記録、再生
処理の繰り返し実行による画質劣化、音質劣化等の発生
しないデジタル記録再生装置が普及し、また一方では、
様々な画像、音楽等のデジタテルコンテンツがDVD,
CDなどの媒体またはネットワーク等を通じて配信、流
通可能な状態となってきている。
【0003】デジタル記録再生では、アナログ記録再生
と異なり、記録再生処理を繰り返し実行してもデータの
劣化が発生しないため、オリジナルデータと同様の品質
が保たれる。このようなデジタル記録再生技術の普及は
不正コピーの氾濫を招く結果となり、著作権の保護とい
う観点から大きな問題となっている。
【0004】デジタルコンテンツについての不正な複製
(コピー)による著作権侵害に対処するため、デジタル
コンテンツに複製制御のための複製制御情報を付加し、
コンテンツの記録再生時に複製制御情報を読み取り、読
み取られた制御情報に従った処理を実行することにより
不正な複製を防止する構成が提案されている。
【0005】コンテンツ複製制御態様には様々な態様が
あるが、例えば代表的方式として、CGMS(Copy
Generation Management Sys
tem;コピー・ジェネレーション・マネージメント・
システム)方式がある。このCGMS方式は、アナログ
映像信号(CGMS−Aと呼ばれる)であれば、その輝
度信号の垂直ブランキング期間内の特定の1水平区間、
例えばNTSC信号の場合には、第20水平区間の有効
映像部分に重畳する20ビットの付加情報のうちの2ビ
ットを複製制御用の情報として重畳し、また、デジタル
映像信号(CGMS−Dと呼ばれる)であれば、デジタ
ル映像データに挿入付加する付加情報として、複製制御
用の2ビットの情報を含めて伝送する方式である。
【0006】このCGMS方式の場合の2ビットの情報
(以下、CGMS情報という)の意味内容は、[00]
……複製可能[10]……1回複製可能(1世代だけ複
製可能)[11]……複製禁止(絶対複製禁止)であ
る。
【0007】上述のCGMS方式は代表的な複製制御方
式の1例であり、他にもコンテンツの著作権保護のため
の方式が様々ある。例えば放送局が行なうデジタル放送
などでは、デジタルデータを構成するトランスポートス
トリーム(TS)パケットに含まれる番組配列情報(S
I:Service Information)内にデジタル複製制御記述
子(Digital Copy Control Descriptor)を格納し、受
信機器において受信したデータを記録装置に記録する際
に記述子に従った複製世代制御を行なう方式がある。
【0008】しかし、上述の制御情報は例えばコンテン
ツのヘッダ等にビットデータとして付加されるものであ
り、付加されたデータの改竄の可能性を完全に排除する
ことが困難である。データ改竄の可能性の排除という点
で有利な構成が電子透かし(ウォーターマーク)であ
る。電子透かし(ウォーターマーク)は、通常のコンテ
ンツ(画像データまたは音声データ)の再生状態では視
覚あるいは知覚困難であり、電子透かしの検出、埋め込
みは特定のアルゴリズムの実行、または特定のデバイス
による処理によってのみ可能となる。受信器、記録再生
装置等におけるコンテンツ処理時に電子透かし(ウォー
ターマーク(WM))を検出して、電子透かしに従った
制御を行なうことにより、より信頼度の高い制御が可能
となる。
【0009】電子透かし(ウォーターマーク(WM))
によってコンテンツに埋め込まれる情報としては、上述
の複製制御情報に限らず、コンテンツの著作権情報、コ
ンテンツ加工情報、コンテンツ構成情報、コンテンツ処
理情報、コンテンツ編集情報、あるいはコンテンツ再生
処理方式等、様々な情報が埋め込み可能であり、例えば
コンテンツの編集処理時に編集情報を埋め込み、各編集
ステップにおいて、電子透かしを参照して処理ステップ
を確認することなどが行なわれる。このような編集情報
は、例えばコンテンツの編集ステップ毎にコンテンツに
対して新たな電子透かしとして埋め込まれ、最終的にコ
ンテンツから取り除かれるなどの処理が行なわれる。
【0010】[電子透かしの埋め込み]画像等の信号に
適用する電子透かしとしては様々な手法が提案されてい
る。1つの代表的な電子透かしは、元信号としてのデー
タ、例えば画像のもつ統計的性質に基づいた手法であ
り、この画像のもつ統計的性質に基づいた電子透かしの
埋め込み処理について説明する。電子透かしの埋め込み
対象となる元画像をP、元画像Pに対して埋め込む電子
透かしパターンをWとする。このとき、電子透かしパタ
ーンWは、下式の性質を満たすものとする。
【0011】
【数1】
【0012】例として、元画像Pと、電子透かしパター
ンWを下式のようにおく。すなわち、
【0013】
【数2】
【0014】ただし、上記式では、簡単のため元画像P
の大きさを5×4ピクセルとしている。画像では隣り合
うピクセルは一般的に近い値を持つという性質があるこ
とから、元画像Pの隣り合う各要素を近い値として設定
してある。上記[数2]に示す例では、元画像Pと電子
透かしパターンWの大きさを同じに設定したが、元画像
Pと電子透かしパターンWの大きさは、必ずしも同じ大
きさである必要はない。同じ大きさでないときは元画像
と電子透かしパターンの重なっている部分について演算
を施すことになる。
【0015】電子透かしの埋め込み処理は下式に基づい
て実行される。
【0016】
【数3】M=P+W
【0017】ここで、Mは元画像Pに対して電子透かし
パターンWを埋め込んだ画像を示す。Mの値は、前記の
[数2]に示す例では次のように計算される。
【0018】
【数4】
【0019】[電子透かしの検出]電子透かしの検出は
この電子透かしパターンWを用いる。電子透かしWの埋
め込まれていない元画像Pに対する電子透かしの検出を
下式のように定義する。
【0020】
【数5】s=P・W
【0021】と定義する。ここで演算子“・”は行列の
内積であり、sは元画像Pと電子透かしパターンWとの
内積値である。
【0022】電子透かしパターンの要素の総和が0であ
ること([数1]参照のこと)と、画像の隣り合うピク
セルは一般に近い値を持つ傾向があることから、内積値
sは0の近傍値となる。上記[数2]に示した例では、
その内積値は以下のようになる。
【0023】
【数6】
【0024】次に、電子透かしの埋め込まれている画像
Mに対して同様の演算を施す。電子透かしWの埋め込ま
れている画像Mに対する電子透かしの検出は、上記と同
様、下記式に従って内積値s’を求める。
【0025】
【数7】
【0026】元画像Pと電子透かしパターンWとの内積
値が0の近傍値になるのに対し、電子透かしの埋め込ま
れた画像Mと電子透かしパターンWとの内積値s’は、
電子透かしパターンW自身の内積値の近傍となる。すな
わち、
【0027】
【数8】W・W
【0028】上記式[数8]の近傍の値となる。この内
積値W・Wは電子透かしの埋め込み強度の尺度として利
用できる。電子透かしパターンを埋め込む際に目標とす
る内積値W・Wが大きいとき電子透かしの埋め込み強度
が「強い」と表現し、内積値W・Wが小さいとき電子透
かしの埋め込み強度が「弱い」と表現する。
【0029】また、元画像Pと電子透かしパターンWの
内積値s、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透か
しパターンWとの内積値s’の絶対値が大きな値となる
とき電子透かしの検出強度が「強い」と表現し、内積値
sや内積値s’の絶対値が小さな値となるとき電子透か
しの検出強度が「弱い」と表現する。
【0030】また、電子透かしの検出強度が強いことを
画像と電子透かしパターンとの相関が「大きい」又は
「高い」、電子透かしの検出強度が弱いことを画像と電
子透かしパターンとの相関が「小さい」又は「低い」と
表現することもある。
【0031】元画像Pと電子透かしパターンWの内積値
s、電子透かしの埋め込まれた画像Mと電子透かしパタ
ーンWとの内積値s’を様々な画像において求めると、
それらの相対頻度分布は確率密度関数fとf’によって
表され、図1のようになる。
【0032】画像に電子透かしが埋め込まれているかど
うかを判断する際は、電子透かしの埋め込まれていない
画像Pと電子透かしパターンWとの内積値sが0を中心
に分布することと、電子透かしが埋め込まれている画像
Mと電子透かしパターンWとの内積値s’が電子透かし
パターンW自身の内積値であるW・Wを中心に分布する
ことを利用する。電子透かしの有無を確認したい画像と
電子透かしパターンWとの内積値s”を求め、ある閾値
(th)に対する比較を行ない電子透かしパターンの有
無の判別を行なう。具体的には下式が適用可能である。
【0033】
【数9】s”<th then no-watermark s”≧th then watermarked
【0034】上記式は、電子透かしの有無を確認したい
画像と電子透かしパターンWとの内積値s”が閾値(t
h)より小であるときは電子透かしパターンの埋め込み
なし。内積値s”が閾値(th)以上であるときは電子
透かしパターンの埋め込みありと判定することを示して
おり、図示すると図2のようになる。
【0035】この閾値(th)は内積値sの確率密度関
数fと内積値s’の確率密度関数f’の統計的性質から
定める値である。電子透かしが埋め込まれていないにも
かかわらず閾値(th)を超えること、つまり電子透か
しが埋め込まれていないにもかかわらず電子透かしが埋
め込まれていると判定することを“false positive”と
いう。逆に電子透かしが埋め込まれているにもかかわら
ず閾値に満たないこと、つまり電子透かしが埋め込まれ
ているにもかかわらず電子透かしが埋め込まれていない
と判定することを“false negative”という。
【0036】このような誤判定である“false positiv
e”になる確率pFPと“false negative”になる確率p
FNを定めると閾値(th)は定まる。但し、確率密度関
数f’の分布の中心位置W・Wが十分に大きくないと確
率pFPと確率pFNをともに満足させることが不可能にな
りうる。そこで、電子透かしパターンWの元画像への埋
め込み処理を上記式[数3]から下式に変更する。すな
わち、
【0037】
【数10】M=P+cW
【0038】に変更する。上記式において、cは負でな
いスカラー値である。この変更に伴い、電子透かしの埋
め込み強度を電子透かしパターンW自身の内積値W・W
から、スカラー値を乗じたcW・Wとする。
【0039】閾値を定めるためには、まず電子透かしを
用いるアプリケーションにて必要とされる確率pFPと確
率pFNを定め、そのときの境界値thFPと境界値thFN
を定める。このとき、下式が満足されていることが必要
である。
【0040】
【数11】thFP≦thFN
【0041】次に、上記式thFP≦thFNを満たすよう
に確率密度関数fと確率密度関数f’の統計的性質を勘
案しながら確率密度関数f’の中心位置cW・Wを定め
る。最後に閾値(th)を定める。閾値(th)のとり
得る範囲は図3の通りである。
【0042】電子透かしパターンWを元画像Pに埋め込
む際、元画像Pに対する変更が多ければ多いほど、つま
りcW・Wが大きければ大きいほど、画像の受けるダメ
ージは大きくなる。そこで、cW・Wが所望の確率pFP
と確率pFNを満たし、かつ、cW・Wが最小となるよう
にスカラー値cを定めることが一般的である。つまり下
式に示す関係が成立する。これは具体的には図4に示す
関係となる。
【0043】
【数12】thFP=thFN=th
【0044】電子透かしを用いるアプリケーションによ
っては、確率pFPと確率pFNに関して極めて小さな値が
求められることがある。特に確率pFPはその要求が著し
い。例えば、電子透かしを著作権保護に利用する場合、
違法複製画像を合法的な画像と誤って判断したとしても
ユーザークレームにはつながり難いのに対し、合法的な
画像を誤って違法複製画像だと判断するとユーザークレ
ームにつながる可能性が大きいためである。図4の例よ
りも確率pFPと確率pFNを小さくした例が図5である。
【0045】確率pFPと確率pFNは限りなく0に近いこ
とが理想的である。しかしながら、そのように閾値(t
h)を定めると埋め込まなければならない電子透かしの
強度cW・Wが増大してしまい、電子透かしの埋め込み
による画質への影響が無視できなくなる。電子透かしの
検出の信頼性と電子透かしによる画質への影響はトレー
ドオフの関係にある。
【0046】電子透かしの検出の信頼性を確保しつつ、
電子透かしの画質への影響を極力抑える種々の手法が提
案されている。広く採用されている基本的な方法とし
て、元画像内のエッジ部分に強く埋め込み平坦な部分に
は弱く埋め込むというものが挙げられる。ピクセル値の
変更が数値的に同じであるとき、平坦な部分ではその変
更が目立ちやすいが、エッジ部分ではその変更が目立ち
難いという人間の視覚特性を利用したものである。エッ
ジ部分と平坦部分で電子透かしの埋め込み強度に強弱を
つけた場合であっても、画像全体として一定量の電子透
かしパターンが埋め込まれていれば、その電子透かしの
検出の信頼性はほぼ同程度となる。
【0047】[埋め込み情報の多ビット化]ここまでの
内容は画像に対しての電子透かしパターンの埋め込み処
理方法とその電子透かしの検出処理方法である。この電
子透かし埋め込み検出方法では、画像に電子透かしパタ
ーンが埋め込まれているのかそれとも埋め込まれていな
いのかの2通りしか判別ができない。言い換えれば1ビ
ットの情報しか表現できない。以下では埋め込む情報を
多ビット化する方法について触れる。
【0048】多ビットの情報を電子透かしにて画像に埋
め込む方法は、複数の電子透かしパターンを用いる方法
と画像を小領域に分割する方法とこれらの複合に大別さ
れる。
【0049】複数の電子透かしパターンを用いる方法で
は、複数の電子透かしパターンのそれぞれに異なる意味
を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって所望の情
報を表現する方法と複数の電子透かしパターンを同時に
重ねて画像に埋め込みその組み合わせによって所望の情
報を表現する方法、そして、これら2つの方法を複合し
た方法が考えられる。複数の電子透かしパターンを元画
像に埋め込む様子を図6に示す。
【0050】複数の電子透かしパターンのそれぞれに異
なる意味を持たせ排他的に画像に埋め込むことによって
所望の情報を表現する方法では、画像に埋め込みたい情
報のビット数をbとしたとき、必要となる電子透かしパ
ターンの種類nはn=2bとなる。他方、複数の電子透
かしパターンを同時に重ねて画像に埋め込みその組み合
わせによって所望の情報を表現する方法では、必要とな
る電子透かしパターンの種類nはn=bとなる。但し、
後者は電子透かしパターンの種類が少なくて済むもの
の、電子透かしパターンを画像に複数重ねて埋め込むた
め画像の劣化に対する適切な処置を必要とする場合が多
い。最後にこれら2つの方法を複合した方法では、必要
となる電子透かしパターンの種類nはb≦n≦2bとな
り、両方法の特徴を併せ持ったものとなる。
【0051】画像を小領域に分割する方法は、多ビット
の情報を電子透かしにて画像に埋め込むもう1つの方法
であり、小領域毎に異なる役割を持たせることで画像の
中に複数の電子透かしを同時に存在させようというもの
である。小領域の配置の仕方は種々提案されている。こ
こでは図7のように小領域を格子状に配置した例で説明
を行なう。図7におけるi,jは負でない整数である。
【0052】画像を小領域に分割する際に分割数が問題
になる。画像に埋め込みたい情報がbビットであると
き、画像をb個の小領域に分割する方法がまず考えらる
が、様々な画像に対して電子透かしパターンを埋め込む
場合、画像の持つ視覚特性を考慮して電子透かしパター
ンを埋め込むことが多いことからこの方法は問題が発生
しやすい。例えば埋め込み画像のエッジ部分に強く、画
像の平坦部分に弱く埋め込むなどの処理を加えるとき、
あるビットに対応する小領域が偶然にも平坦部分であっ
た場合に、そこの領域に埋め込まれている電子透かしを
検出できない恐れがある。たとえ1つの領域でも電子透
かし検出に失敗した領域があると、残りの領域に埋め込
まれている電子透かしが検出されたとしても、全体の組
み合わせとしての意味がなくなるという事態に陥る。画
像を小領域に分割するときには、bよりも多い小領域に
分割する方が、様々な画像に対して安定して電子透かし
の検出を行なえるという利点がある。たとえ1小領域で
電子透かしパターンの埋め込み強度が非常に弱くなった
としても、同じビット情報を埋め込む残りの小領域で必
要な電子透かしパターンの埋め込み量が確保されていれ
ば全体として電子透かしの検出が可能となるのである。
【0053】図8に埋め込み情報が8ビットであるとき
の小領域の分割例を示す。同じビットに対応する複数の
小領域が画像中に割り当てられている。
【0054】[電子透かしパターンの埋め込みの流れ]
電子透かしパターンの画像への埋め込み処理を実行する
電子透かしパターン埋め込み処理装置構成例を図9に示
す。以下、図9を参照して電子透かしパターンの画像へ
の埋め込み処理について説明する。
【0055】元画像901は、電子透かしパターンの埋
め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVDな
どの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャナ、
デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給された
画像など、様々な画像が含まれる。
【0056】電子透かしパターン生成部904は画像に
埋め込む埋め込み情報902と電子透かしパターン生成
キー(key)記憶部903の電子透かしパターン生成キ
ー(key)とに基づいて電子透かしパターンを生成す
る。埋め込み情報902は、先に説明した複製制御情
報、著作権情報、編集情報など様々であり、任意な情報
である。電子透かしパターン生成キー(key)は、具体
的には電子透かしパターンを画像に埋め込む際の画像分
割情報や、ビット配列情報などであり、埋め込み情報9
02を電子透かしパターンとして生成するために必要と
なる加工情報である。
【0057】電子透かしパターン埋め込み部905で
は、電子透かしパターン生成部904にて生成された電
子透かしパターンを入力データとしての元画像901へ
埋め込む。元画像のエッジ部分や平坦部分での電子透か
しパターンの埋め込み強度を調整するのはこの電子透か
しパターン埋め込み部905である。電子透かしパター
ンの埋め込まれた画像は電子透かし埋め込み画像906
として出力される。
【0058】このように、電子透かしパターン生成部9
04は、埋め込み情報902を、図7に示した画像の小
領域への分割方法や図8に示した埋め込み情報のビット
に対応する小領域の割り当て方等の規定を表現した電子
透かしパターン生成キー(key)に基づいて電子透かし
パターンの生成を実行し、電子透かしパターン埋め込み
部905が、画像に応じて埋め込み強度を調整して電子
透かしパターンを画像に埋め込む。
【0059】[電子透かしの検出の流れ]次に、電子透
かしパターンが埋め込まれた画像から電子透かしを検出
する電子透かし検出処理装置の構成例を図10に示す。
以下、図10を参照して電子透かし検出処理について説
明する。
【0060】画像1001は、電子透かしパターンの埋
め込まれた処理対象画像であり例えばハードディスク、
DVDなどの記憶媒体から読み出されたり、通信媒体を
介して供給された画像など、様々な画像が含まれる。
【0061】電子透かしパターン生成部1003は電子
透かしパターン生成キー(key)記憶部1002の電子
透かしパターン生成キー(key)から電子透かしパター
ンを生成する。電子透かしパターン生成キー(key)
は、具体的には電子透かしパターンを画像に埋め込む際
の画像分割情報や、ビット配列情報などであり、電子透
かしパターンの検出に必要となる情報である。
【0062】検出部1004では、電子透かしパターン
生成部1003にて生成された電子透かしパターンを用
いて、入力画像1001の電子透かしを検出する。検出
処理は、先に説明したように生成された電子透かしパタ
ーンを用いて検出対象画像との相関を内積値によって取
得し、取得した内積値と閾値(th)との比較(数9参
照)を実行する。さらに先に図6〜図8を用いて説明し
たような電子透かしによる多ビット情報がある場合は、
多ビット情報の取得を行なう。検出部1004にて検出
された情報は検出情報1005として出力される。
【0063】
【発明が解決しようとする課題】多ビットの情報を電子
透かしにて埋め込む場合について考察する。各ビットの
情報は、電子透かしパターンを複数用いて表現する方法
でも、画像を小領域に分割して表現する方法のいずれで
も良い。
【0064】各ビット情報b0〜b7を持つ電子透かしパ
ターンWを図11のように一律の埋め込み強度で元画像
に埋め込んだ画像から電子透かしを検出することを想定
する。図11において、横軸は、電子透かしの埋め込み
強度を示す。このような一律の埋め込み強度で元画像に
埋め込んだ画像から電子透かしを検出する場合、各ビッ
トに対応する電子透かしの検出強度はそれぞれが、先に
説明した図1と類似した振舞を示すことから、図12の
実線で示す矢印のようにばらついたものとなる。
【0065】このように各ビット毎に検出強度のばらつ
きが発生するのは、元画像の各ビットに対応する画像領
域の元画像自体の持つ情報と検出に用いる電子透かしパ
ターンとの相関が発生することに基づくものである。元
画像自体の画像情報には、電子透かし検出に用いる電子
透かしパターンと類似した情報あるいは逆の情報が含ま
れることがある。このような場合に相関に基づく電子透
かし検出を行なった場合、検出される相関値に影響を与
えるのである。この影響は、相関を強める(+)に作用
する場合と相関を弱める(−)に作用する場合とがあ
る。
【0066】一例として、各ビット情報b0〜b7に対し
て元画像による相関の影響が図12の点線で示す矢印の
ようになった場合、各ビットの検出強度は図11の電子
透かしパターン埋め込み強度と図12の点線の矢印を加
算した、図12の実線で示す矢印で示す強度になる。図
11以降の各図においては8ビットの情報b0〜b7を持
つ電子透かしパターンの例として説明するが、8ビット
以外の情報を持つ電子透かしパターンを適用した場合も
同様である。
【0067】電子透かしパターンの埋め込み時に、画像
内のエッジ部分と平坦部分で電子透かしの埋め込み強度
を増減させる等の画像に依存した電子透かし埋め込み強
度調整を行なう場合がある。このような画像の部分毎に
異なる強度での電子透かし埋め込み処理を行なった画像
について、電子透かし検出処理を実行すると、図13の
ように各ビット間の検出強度のばらつきが更に増大する
ことがある。
【0068】例えば図13に示すような各ビット間の検
出強度に大きなばらつきが生じると、図13のビットb
2のように電子透かしを検出したと判断する検出閾値t
bに達しないビットが存在する確率が増大する。この
図13に示すように、多ビットの情報を表現するとき検
出に失敗したビットが存在すると、ビット情報に誤り訂
正分の冗長性を持たせていない場合は全体としての検出
が失敗したことになり、誤り訂正分の冗長性を持たせて
いる場合でも全体としての信頼性の低下を招く。
【0069】全ビットでの検出の成功失敗は検出強度の
低いものに左右されることになるため、例えば図13に
示すビットb5に対応する電子透かしのように他のビッ
トに対応する電子透かしよりも検出強度が強いビット
は、検出強度が強いことが有効に利用されない。言い換
えると、有効に利用されない程、電子透かしパターンを
強く埋め込んでも全ビットでの検出には貢献せず、必要
以上の画質の劣化を導いているといえる。
【0070】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、多ビットの情報を電子透かしにて画像に埋め込
む際に、各ビット間の検出強度を調整し、全ビットの安
定的な電子透かしの検出を可能とするとともに、画質の
向上を実現する構成を提供する電子透かし埋め込み処理
装置、および電子透かし埋め込み処理方法、並びにプロ
グラムを提供することを目的とする。
【0071】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面は、
データに対する電子透かしパターン埋め込み処理を実行
する電子透かし埋め込み処理装置であり、多ビット情報
の電子透かしパターンを生成する電子透かしパターン生
成手段と、前記電子透かしパターン生成手段において生
成された電子透かしパターンをデータに埋め込む処理を
実行する電子透かしパターン埋め込み手段と、前記電子
透かしパターン埋め込み手段によって埋め込まれた電子
透かしパターン埋め込みデータから電子透かしパターン
を構成する各ビットの検出強度を測定する検出手段とを
有し、前記検出手段の検出した各ビットの検出値強度に
基づいて求められる強度調整値に従った強度を有する電
子透かしパターン埋め込みデータを生成する構成を有す
ることを特徴とする電子透かし埋め込み処理装置にあ
る。
【0072】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記検出手段は、多ビット
情報の電子透かしパターンの各ビットについて検出強度
の相対的に弱いビットを検出し、前記電子透かしパター
ン埋め込み手段は、前記検出強度の相対的に弱いビット
についての追加埋め込み処理または調整埋め込み処理を
実行する構成を有することを特徴とする。
【0073】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記検出手段は、多ビット
情報の電子透かしパターンの各ビットについて、電子透
かし検出閾値より検出強度の弱いビットを検出し、前記
電子透かしパターン埋め込み手段は、前記検出閾値より
検出強度の弱いビットについての追加埋め込み処理また
は調整埋め込み処理を実行する構成を有することを特徴
とする。
【0074】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記検出手段は、多ビット
情報の電子透かしパターンの各ビットについて、電子透
かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標検出値より
検出強度の弱いビットを検出し、前記電子透かしパター
ン埋め込み手段は、前記目標検出値より検出強度の弱い
ビットについての追加埋め込み処理または調整埋め込み
処理を実行する構成を有することを特徴とする。
【0075】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記検出手段は、多ビット
情報の電子透かしパターンの各ビットについて検出強度
の相対的に強いビットを検出し、前記電子透かしパター
ン埋め込み手段は、前記検出強度の相対的に強いビット
について、元の埋め込み電子透かしパターンとの逆相関
を持つ電子透かしパターンによる追加埋め込み処理また
は調整埋め込み処理を実行する構成を有することを特徴
とする。
【0076】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記検出手段は、多ビット
情報の電子透かしパターンの各ビットについて、電子透
かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標検出値より
検出強度の強いビットを検出し、前記電子透かしパター
ン埋め込み手段は、前記目標検出値より検出強度の強い
ビットについて、元の埋め込み電子透かしパターンとの
逆相関を持つ電子透かしパターンによる追加埋め込み処
理または調整埋め込み処理を実行する構成を有すること
を特徴とする。
【0077】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かしパターン埋
め込み手段は、前記検出手段の検出した各ビットの検出
値強度に基づいて求められる強度調整値に従った強度を
有するとともに、埋め込み対象データである画像データ
のビット埋め込み小領域データに基づいて再調整された
強度を有する電子透かしパターンの埋め込み処理を実行
する構成を有することを特徴とする。
【0078】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かしパターン埋
め込み手段は、元データに対する電子透かし埋め込み処
理を実行する第1の電子透かしパターン埋め込み手段
と、前記検出手段の検出値に基づいて、電子透かし再埋
め込み処理を実行する第2の電子透かしパターン埋め込
み手段と、を有する構成であることを特徴とする。
【0079】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かしパターン埋
め込み手段は、元データに対する電子透かし埋め込み処
理を実行するとともに、前記検出手段の検出値に基づい
て、電子透かし再埋め込み処理についても実行する電子
透かしパターン埋め込み手段として構成されていること
を特徴とする。
【0080】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かしパターン埋
め込み手段は、前記検出手段の検出値に基づいて、電子
透かし埋め込み済みデータに対して追加または調整用の
電子透かしパターンの埋め込み処理を実行する構成を有
する。
【0081】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
装置の一実施態様において、前記電子透かしパターン埋
め込み手段は、前記検出手段の検出値に基づいて、電子
透かし埋め込み対象データに対して、強度調整値に従っ
た強度を有する電子透かしパターンの埋め込み処理を実
行する構成を有することを特徴とする。
【0082】さらに、本発明の第2の側面は、データに
対する電子透かしパターン埋め込み処理を実行する電子
透かし埋め込み処理方法であり、多ビット情報の電子透
かしパターンを生成する電子透かしパターン生成ステッ
プと、前記電子透かしパターン生成手段において生成さ
れた電子透かしパターンをデータに埋め込む処理を実行
する電子透かしパターン埋め込みステップと、前記電子
透かしパターン埋め込みステップによって埋め込まれた
電子透かしパターン埋め込みデータから電子透かしパタ
ーンを構成する各ビットの検出強度を測定する検出ステ
ップと、前記検出ステップにおいて検出した各ビットの
検出値強度に基づいて求められる強度調整値に従った強
度を有する電子透かしパターンに調整する調整電子透か
しパターン埋め込み処理ステップと、を有することを特
徴とする電子透かし埋め込み処理方法にある。
【0083】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記検出ステップは、多ビ
ット情報の電子透かしパターンの各ビットについて検出
強度の相対的に弱いビットを検出し、前記調整電子透か
しパターン埋め込み処理ステップは、前記検出強度の相
対的に弱いビットについての追加埋め込み処理または調
整埋め込み処理を実行することを特徴とする。
【0084】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記検出ステップは、多ビ
ット情報の電子透かしパターンの各ビットについて、電
子透かし検出閾値より検出強度の弱いビットを検出し、
前記調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップは、
前記検出閾値より検出強度の弱いビットについての追加
埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行することを
特徴とする。
【0085】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記検出ステップは、多ビ
ット情報の電子透かしパターンの各ビットについて、電
子透かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標検出値
より検出強度の弱いビットを検出し、前記調整電子透か
しパターン埋め込み処理ステップは、前記目標検出値よ
り検出強度の弱いビットについての追加埋め込み処理ま
たは調整埋め込み処理を実行することを特徴とする。
【0086】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記検出ステップは、多ビ
ット情報の電子透かしパターンの各ビットについて検出
強度の相対的に強いビットを検出し、前記調整電子透か
しパターン埋め込み処理ステップは、前記検出強度の相
対的に強いビットについて、元の埋め込み電子透かしパ
ターンとの逆相関を持つ電子透かしパターンによる追加
埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行することを
特徴とする。
【0087】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記検出ステップは、多ビ
ット情報の電子透かしパターンの各ビットについて、電
子透かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標検出値
より検出強度の強いビットを検出し、前記調整電子透か
しパターン埋め込み処理ステップは、前記目標検出値よ
り検出強度の強いビットについて、元の埋め込み電子透
かしパターンとの逆相関を持つ電子透かしパターンによ
る追加埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行する
ことを特徴とする。
【0088】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記調整電子透かしパター
ン埋め込み処理ステップは、前記検出ステップにおいて
検出した各ビットの検出値強度に基づいて求められる強
度調整値に従った強度を有するとともに、埋め込み対象
データである画像データのビット埋め込み小領域データ
に基づいて再調整された強度を有する電子透かしパター
ンの埋め込み処理を実行することを特徴とする。
【0089】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記調整電子透かしパター
ン埋め込み処理ステップは、前記検出ステップにおいて
取得される検出値に基づいて、電子透かし埋め込み済み
データに対して追加または調整用の電子透かしパターン
の埋め込み処理を実行することを特徴とする。
【0090】さらに、本発明の電子透かし埋め込み処理
方法の一実施態様において、前記調整電子透かしパター
ン埋め込み処理ステップは、前記検出ステップにおいて
取得される検出値に基づいて、電子透かし埋め込み対象
データに対して、強度調整値に従った強度を有する電子
透かしパターンの埋め込み処理を実行することを特徴と
する。
【0091】さらに、本発明の第3の側面は、データに
対する電子透かしパターン埋め込み処理をコンピュータ
・システム上で実行せしめるプログラムであって、多ビ
ット情報の電子透かしパターンを生成する電子透かしパ
ターン生成ステップと、前記電子透かしパターン生成手
段において生成された電子透かしパターンをデータに埋
め込む処理を実行する電子透かしパターン埋め込みステ
ップと、前記電子透かしパターン埋め込みステップによ
って埋め込まれた電子透かしパターン埋め込みデータか
ら電子透かしパターンを構成する各ビットの検出強度を
測定する検出ステップと、前記検出ステップにおいて検
出した各ビットの検出値強度に基づいて求められる強度
調整値に従った強度を有する電子透かしパターンに調整
する調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップと、
を有することを特徴とするプログラムにある。
【0092】なお、本発明のプログラムは、例えば、様
々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ
・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供す
る媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記憶媒体に格
納されて提供可能であり、本発明のプログラム記憶媒体
は、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎
用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ・プ
ログラムをコンピュータ可読な形式で提供する媒体であ
る。媒体は、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるい
は、ネットワークなどの伝送媒体など、その形態は特に
限定されない。
【0093】このようなプログラムは、プロセッサ制御
の下でプログラムの読み取りに基づき、システムの有す
る各種機能の実行を規程するとともに、システム上の協
働的作用を発揮するものであり、本発明の他の側面と同
様の作用効果を得ることができるものである。
【0094】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0095】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子透かし埋め込
み処理装置の実施例について、図を参照しながら説明す
る。
【0096】[ビット間の検出強度調整]本発明の電子
透かし埋め込み処理においては、多ビット情報(例えば
ビットb 0〜b7)を持つ電子透かしパターンについて、
各ビットに対応する電子透かし間の検出強度を調整す
る。この調整態様別に以下、説明する。
【0097】(検出強度の弱いビットに対する処理)ま
ず、検出強度の弱いビットに対する処理を実行する構成
について、説明する。まず、各ビットに対応する電子透
かし間の検出強度の違いを考慮せずに電子透かしパター
ンを埋め込み、続いて埋め込んだ電子透かしパターンを
検出する。
【0098】このときの電子透かし検出強度は、先に説
明した図13のように各ビットに対応する電子透かしに
よってばらつきをもったものが検出されたとする。図1
3のような検出強度が得られたときに問題となるのはビ
ットb2に対応する電子透かしの検出強度が電子透かし
の検出閾値thbに達していないことである。すなわ
ち、電子透かし検出強度s2<thbであり、この状態で
電子透かし検出処理を実行しても、ビットb2に対応す
るデータは取得されず、全体として電子透かしの検出が
できないという結果を招く。
【0099】そこで、本発明の電子透かし埋め込み処理
においては、図14に示すように、ビットb2に対応す
る電子透かしの検出強度をs2から閾値thb以上になる
ようにビットb2に対応する電子透かしパターンの追加
埋め込み処理を実行するか、または強度を調整した後、
調整強度を持つ電子透かしパターンの元画像に対する埋
め込み処理を実行する。この追加埋め込み処理または調
整埋め込み処理により、再埋め込み後の画像での電子透
かし検出強度は図15のように各ビットに対応する電子
透かしの検出強度が全て閾値thbに達した状態とな
る。
【0100】このように、多ビット情報(例えばビット
0〜b7)を持つ電子透かしパターンについて、各ビッ
トの検出強度を判定し、閾値thb以下のビットについ
て、閾値thb以上になるように追加埋め込み処理また
は調整埋め込み処理を実行することにより、電子透かし
検出時に、全てのビット情報が確実に検出可能になる。
【0101】しかし、さらに、図15の検出強度をもつ
電子透かし埋め込み済み画像に、画像処理やフォーマッ
ト変換等の処理が加えられたとき、各ビットに対する電
子透かしの検出強度の低下は各ビットとも類似した傾向
を示し、例えば図16のようになる。各ビットに対応す
る電子透かしは図15に示した時点では閾値thbに全
て達していたが、画像処理やフォーマット変換等の処理
を実行すると、例えば、図16に示すように、ビットb
2,b3,b6の3つのビットに対応する電子透かしの検
出強度が閾値thbを下回るような事態が発生する。こ
れはこれら3つのビットに対応する電子透かしの検出強
度がもともと閾値thbの近傍にあったため、画像処理
やフォーマット変換等の処理によって埋め込んだ電子透
かしに影響が発生し、検出強度の低下が発生したことが
考えられる。
【0102】このように、電子透かしの埋め込み画像に
対する画像処理やフォーマット変換等の処理が実行され
る場合には、これらを考慮した追加埋め込み処理または
調整埋め込み処理が必要となる。
【0103】図14では電子透かしが埋め込まれている
かそうでないかを判断する閾値th bより検出値が下回
っていたら、検出値が閾値thbに達するように再埋め
込みをした。すなわち、図14に示した特定ビットに対
応する電子透かしパターンの再埋め込みは、閾値thb
を基準とした追加埋め込みを実行していたが、画像処理
やフォーマット変換等の処理の影響を考慮してこの追加
埋め込み処理または調整埋め込み処理の基準を変更す
る。すなわち、閾値thbよりも少し大きな値star get
が検出値となるように処理を実行する。
【0104】つまり、電子透かし埋め込み処理に際して
電子透かし検出処理を実行し、閾値thbよりも少し大
きな値として設定した目標検出値stargetよりも検出値
が低いものとなっていた場合には、検出値が目標検出値
targetに達するようにそのビットに対応する電子透か
しパターンの再埋め込み処理を行なう。再埋め込みは、
電子透かしパターンの追加埋め込み処理を実行するか、
または強度を調整した後、調整強度を持つ電子透かしパ
ターンの埋め込み処理を実行する。
【0105】このような目標検出値stargetに達するよ
うにビットに対応する電子透かしパターンの再埋め込み
処理の実行例を図17に示す。初期埋め込み処理時の電
子透かし検出強度が図13に示すような強度であった場
合、追加埋め込み処理または調整埋め込み処理により、
各ビットの強度を図17に示すように調整する。図17
では、ビットb2,b3,b6に対して再埋め込みを行な
っており、ビットb2,b3,b6の検出強度は閾値thb
に対して、(starget−thb)の余裕をもつように追
加埋め込みが実行される。目標検出値stargetは、電子
透かし埋め込み画像に対する画像処理が実行されても、
電子透かしを正確に検出できるように設定される値であ
る。この目標検出値stargetは、電子透かし埋め込み画
像に対して実行される画像処理の態様に応じた設定値で
あり、電子透かし埋め込み強度cW・Wと同様な性質の
ものである。
【0106】図17における目標検出値stargetは固定
値として予め定めることもできるが、埋め込み画像に応
じて可変的に定めることもできる。例えば、初めに各ビ
ットに対応する電子透かし間の検出強度の違いを考慮せ
ずに埋め込み、続いて埋め込んだ電子透かしパターンを
検出する。このときの検出強度を基に目標検出値sta
rgetを定めるのである。
【0107】目標検出値stargetの定め方としては、例
えば各ビット検出強度の平均値や中央値に設定する方法
が適用可能である。可変的に定めることの利点は、画像
によっては電子透かしパターンが埋め込み難い、電子透
かしパターンを認知し易い等の性質をもつことがあるた
め、その性質を見極めて目標検出値stargetを定めるこ
とで元画像の特性に合わせた埋め込み強度に設定するこ
とが可能になるという点である。
【0108】初めに埋め込んだ電子透かしの検出強度が
弱いビットが多い場合、そのときの画像は電子透かしパ
ターンが埋め込み難い、電子透かしパターンを認知し易
い等の性質を持つ可能性が高い。このように目標検出値
targetを可変的に決定して、電子透かしの埋め込み強
度調整を実行すると、電子透かし検出強度はフレーム間
で異なったものとなりうるが、各ビットに対応する電子
透かし間の検出強度はフレーム間でバランスのとれたも
のとすることができる。
【0109】(検出強度の強いビットに対する処理)各
ビットに対応する電子透かし間の検出強度を調整する手
法のもう1つの方法を以下説明する。上述した例では、
多ビットの電子透かし埋め込み処理を行ない、検出処理
を実行して、ビットb2,b3,b6のように検出強度が
低いものを図17のように補強することで各ビットに対
応する電子透かし間の検出強度を調整した。
【0110】しかし、図17のように調整された検出強
度にはもう1つの側面として、ビットb5に対応する電
子透かしのように検出強度が過剰に強いものがそのまま
放置されているという問題がある。図17のように検出
強度が弱いビットの検出強度を補強することにより安定
した検出の実現という課題は果たされている。しかしな
がら、電子透かしパターンによる画質の劣化を極力抑え
ることを考えるとき、画像に埋め込む電子透かしパター
ンの強度は弱ければ弱いほど良い。
【0111】図17のビットb5に対応する電子透かし
の検出強度のように他のビットに対応する電子透かしの
検出強度よりも強いものは、ビット全体としての電子透
かしの検出に貢献しないほどの過剰分を擁しているとい
える。電子透かしの埋め込みは多少なりとも画質の劣化
を招くものであることから、ビット全体の検出に貢献し
ないほどの埋め込み強度は、極力抑え、元画像に対する
影響を低減させることが望ましい。
【0112】過剰な強度で埋め込まれていた電子透かし
パターンの埋め込み強度を抑えることによって、ビット
全体として必要とされる検出強度を維持したまま画質の
劣化を抑えることができる。このことから、ビットb5
のように過剰に強く埋め込まれているビットの検出強度
が、他のビットに対応する電子透かしの検出強度程度に
なるように、過剰に強く埋め込まれているビットの埋め
込み強度を弱めることで、元画像に対する画質劣化を低
減させることが可能となる。
【0113】図17のビットb5のように過剰に強く埋
め込まれているビットの埋め込み強度を弱めるために
は、例えば、図18に示すように目標検出強度s'
targetを、閾値thb<s'targetとして設定し、検出値
が目標検出強度s'targetの近傍値となるように埋め込
み調整を行なう方法がある。
【0114】この手法を図18と図19を参照しながら
説明する。図18は目標検出値s't argetを上回ってい
るビットを特定し、図19ではそれを調整して検出値が
目標検出値s'targetの近傍値になる処理例を説明して
いる。具体的には、まず電子透かしパターンの埋め込み
を行ない、続いて検出を行う。検出値は、図18の実線
のようになったものとする。ここで予め定めた目標検出
強度s'targetを上回っているビットには、対応する電
子透かしパターンと逆の相関を持つ電子透かしパターン
をそのビットに対応する小領域に適宜埋め込む。
【0115】逆の相関を持つ電子透かしパターンとは、
そのビットに対応する電子透かしパターンの各要素値の
符号を反転することで得られる。つまり、元の電子透か
しパターンをWとしたとき、前述した[数10]のM=
P+cWにおいて、cの値を負にすることで得られる。
この埋め込み強度は図19において点線の矢印で示して
いる通りである。元の埋め込み電子透かしパターンWに
対して、点線の矢印の長さに相当する逆の相関を持つ電
子透かしパターンを追加して埋め込むことにより、初め
に埋め込まれた電子透かしパターンが相殺される。結果
的に画質の劣化が抑制され、かつ、検出強度が弱めら
れ、各ビットを目標検出値s'target程度に調整するこ
とができる。このように逆相関の電子透かしパターンの
追加埋め込み処理を実行するか、あるいは、強度を調整
した調整済みの電子透かしパターンを元画像に対して埋
め込んでもよい。
【0116】目標検出強度s'targetは、予め固定値と
して定めることもできるが、埋め込み画像に応じて可変
的に定めることもできる。例えば、初めに各ビットに対
応する電子透かし間の検出強度の違いを考慮せずに埋め
込み、続いて埋め込んだ電子透かしパターンを検出した
ときの検出強度を基に目標検出値s'target定めるので
ある。
【0117】目標検出値s'targetの定め方としては、
例えば各ビット検出強度の平均値や中央値に設定する方
法が適用可能である。可変的に定めることの利点は、画
像によっては電子透かしパターンが埋め込み難い、電子
透かしパターンを認知し易い等の性質をもつことがある
ため、その性質を見極めて値s'targetを定めることで
元画像の特性に合わせた埋め込み強度に設定することが
可能になるという点である。例えば、図20では、最も
検出強度の低いビットb2の検出強度に値s'ta rgetを定
め、ビットb2以外のビットの検出強度が弱められるよ
うに調整している。
【0118】検出強度が弱いビットに対応する電子透か
しの検出強度を補うために目標とする目標検出強度s
targetと、検出強度が過剰に強いビットに対応する電子
透かしの検出強度を調整するために目標とする目標検出
強度s'targetは別々のものとして設定することができ
る。これにより、それぞれに合った埋め込み調整処理が
行なえ、画質劣化の抑制と電子透かしの安定した検出が
容易にできる。
【0119】検出強度が弱いビットに対応する電子透か
しの検出強度を補うために目標とする目標検出強度s
targetと、検出強度が過剰に強いビットに対応する電子
透かしの検出強度を調整するために目標とする目標検出
強度s'targetを同一のものst arget=s'targetとして
設定することができる。これにより、処理が簡略化さ
れ、手続きを容易に実現できる。
【0120】[同一ビット内の小領域間の検出強度調
整]各ビットの検出強度の過不足分を調整するために再
埋め込みをする際、各ビットを構成する各小領域毎の再
埋め込み強度を調整することができる。例えば、図13
に示したようにビットb2の検出強度が低く、再埋め込
みが必要であるとする。また、ビットb2が図21
(a)に示すように4つの小領域の合成により構成され
ているとする。ビットb2を構成する4つの小領域
2,0,b2,1,b2,2,b2 ,3は、小領域b2,0とb2,2が空
の部分であり、小領域b2,1とb2,3は山の部分である。
空の部分は画素値の変更が認知され易いが、山の部分は
画素値の変更が認知され難い。このことを利用し、図2
1(c)のようにビットb2に対する再埋め込み強度の
各小領域への割り振りを小領域b2,0とb2,2は弱く、小
領域b2,1とb2,3は強くというようにすることで、検出
強度を保ちつつ画像全体としての画質の劣化を抑えるこ
とができる。
【0121】同様に、例えば、図18に示したようにビ
ットb5の検出強度が過剰に強く、電子透かしパターン
の過剰埋め込み分を調整するために逆の相関の電子透か
しパターンを埋め込む必要があるとする。又、ビットb
5が図21(a)に示すように4つの小領域の合成によ
り構成されているとする。ビットb5を構成する4つの
小領域b5,0,b5,1,b5,2,b5,3は、小領域b5,0とb
5,2が空の部分であり、小領域b5,1とb5,2は山の部分
である。空の部分は画素値の変更が認知され易いが、山
の部分は画素値の変更が認知され難い。このことを利用
し、図21(e)のようにビットb5に対する再埋め込
み強度の各小領域への割り振りを小領域b5 ,0とb5,2
弱く、小領域b5,1とb5,3は強くというようにすること
で、検出強度を保ちつつ画像全体としての画質の劣化を
抑えることができる。ここでの埋め込み強度とは[数1
0]のc又はcW・Wの値を指すものであり、負の向き
にあるときはcの値が負であることを示す。
【0122】画素値の変更が認知され易いのか認知され
難いのかの判断は、各小領域単位の埋め込み強度を設定
する際に求めることもできるが、最初に電子透かしパタ
ーンを埋め込んだときの評価結果を再利用することもで
きる。これにより、画素値の変更が認知され易いのか認
知され難いのかの判断を複数回行なわないで良くなる。
【0123】元画像に対して最初の電子透かし埋め込み
処理時に予定閾値を超える強度の電子透かしパターンが
埋め込まれている場合、特定ビットに対する再埋め込み
強度は微弱なものとなる可能性が高いことから、検出強
度が不足している場合は図21(b)のように、そのビ
ットに対応する各小領域への埋め込み強度を均一にして
もよい。同様に、検出強度が過剰な場合は図21(d)
のように負の向きの電子透かしの埋め込み強度を均一に
してもよい。
【0124】[検出強度調整を再埋め込みにより行なう
電子透かし埋め込み処理装置]多ビット情報を電子透か
しにて画像に埋め込む際に、各ビットに対応する電子透
かしの検出強度を同程度に調整する埋め込み処理装置の
構成例として、電子透かしの初期(仮)埋め込み処理を
実行する電子透かし埋め込み部と、電子透かしの初期
(仮)埋め込み処理画像の検出を実行する検出部と、検
出部の検出結果に基づく電子透かし再埋め込み処理を実
行する電子透かし再埋め込み部とを有する構成例を図2
2に示す。
【0125】なお、図22において、グレーの太線矢印
は、画像データ(元画像、または電子透かし埋め込み画
像)の流れを示し、白の太線矢印は、電子透かしパター
ン情報の流れを示し、黒の細線矢印は情報の流れを示
す。検出部2206から出る黒の細線矢印は、電子透か
しパターンに基づく検出結果情報である。
【0126】元画像2201は、電子透かしパターンの
埋め込み対象画像であり例えばハードディスク、DVD
などの記憶媒体から読み出されたり、あるいはスキャ
ナ、デジタルカメラなどの画像取り込み装置から供給さ
れた画像など、様々な画像が含まれる。
【0127】パターン生成部2204は、画像に埋め込
む埋め込み情報2202と電子透かしパターン生成キー
(key)記憶部2203の電子透かしパターン生成キー
(key)とに基づいて電子透かしパターンを生成する。
埋め込み情報2202は、複製制御情報、著作権情報、
編集情報など様々であり、任意な情報である。電子透か
しパターン生成キー(key)は、具体的には電子透かし
パターンを画像に埋め込む際の画像分割情報や、ビット
配列情報などであり、埋め込み情報2202を電子透か
しパターンとして生成するために必要となる加工情報で
ある。
【0128】生成された電子透かしパターンは埋め込み
部2205にて元画像2201に埋め込まれる。埋め込
み部2205では、画像のエッジ部分には強く埋め込ん
だり平坦部分には弱く埋め込んだりというような元画像
2201の特性を利用した電子透かしの埋め込みを行な
うことができる。検出部2206では、パターン生成部
2204にて生成された電子透かしパターンを用いて、
電子透かしパターンが埋め込まれた画像から各ビットに
対応する電子透かしの検出を行なう。再埋め込み部22
07は、検出部2206から画像と検出結果を受け取
り、パターン生成部2204から電子透かしパターンを
受け取る。再埋め込み部2207では検出部2206で
の検出結果に基づいて電子透かしの再埋め込みが必要な
ビットに対応する電子透かしとその再埋め込み強度を決
定し、さらにそのビットに対応する各小領域単位の再埋
め込み強度を決定する。そして、埋め込み部2205で
電子透かしパターンが埋め込まれた画像に対して再埋め
込みを行なう。
【0129】再埋め込み部2207で実行する再埋め込
み処理は、例えば図13のビットb 2のように検出強度
が不足している場合は、初めに埋め込んだ電子透かしパ
ターンと同じパターンによって行なわれ、一方、図18
のビットb5のように検出強度が過剰である場合は、初
めに埋め込んだ電子透かしパターンと逆の相関を持つパ
ターンによって行なわれる。逆の相関を持つパターンと
は初めの電子透かしパターンの各要素値の符号を反転す
ることで得られるので、再埋め込み部2207で、パタ
ーン生成部2204で生成された電子透かしパターンの
要素値の符号を必要に応じて反転してから埋め込むこと
で対応できる。必要なビット全てに対して再埋め込みが
なされた画像は電子透かし埋め込み画像2208として
出力される。
【0130】図22に示した電子透かし埋め込み処理装
置の処理の流れを説明するフローを図23に示す。フロ
ーに示す各ステップについて説明する。ステップS23
01では電子透かし埋め込み処理装置に電子透かしを埋
め込む元画像を入力する。ステップS2302では、そ
の入力元画像に電子透かしパターンの埋め込み処理を実
行する。
【0131】ステップS2303では、ステップS23
02で電子透かしパターンを埋め込んだ画像から各小領
域単位に電子透かしを検出する。ステップS2304で
は各小領域単位の検出結果を各小領域が対応するビット
単位に変換する。ステップS2305では、この結果か
ら各ビット間の検出強度が同程度になるように各ビット
に対応する電子透かしパターンの再埋め込みの必要性や
再埋め込みをする際の埋め込み強度を決定する。画像に
よっては電子透かしパターンの埋め込みが困難であった
り埋め込まれた電子透かしパターンが認知し易かったり
するので、ステップS2304の全ビットに対応する電
子透かしの検出強度から全ビットが目標とする目標検出
値stargetを決定し、そこから各ビットに対応する電子
透かしパターンの埋め込み強度を決定しても良い。
【0132】ステップS2306では、各ビット単位の
再埋め込み強度をそのビットが対応する各小領域単位に
割り振る。この割り振りは、先に図21を用いて説明し
たように各小領域が占める画像内での状態によって変化
させることができる。例えば、平坦な部分にある小領域
には再埋め込み強度の割り振りを弱くし、エッジ部分に
ある小領域には再埋め込み強度の割り振りを強くするな
どである。この各小領域単位の再埋め込み強度に従っ
て、S2307は調整電子透かしパターン埋め込み処理
ステップであり、S2302で電子透かしパターンが埋
め込まれた画像に対して再埋め込みを行なう。再埋め込
み処理が行なわれた画像はS2308にて出力される。
【0133】図22、図23において説明したように、
本実施例の電子透かし埋め込み処理装置では、電子透か
しを埋め込んだ画像から各ビットに対応する電子透かし
をそれぞれ検出する。本構成によれば、電子透かしパタ
ーンの検出強度が足りないビットに対応する電子透かし
パターンを各ビット単位、各小領域単位に再埋め込みし
て各ビットに対応する電子透かし間の検出強度のばらつ
きを抑えることが可能となり、電子透かしの安定した検
出が可能となる。
【0134】また、電子透かしパターンの検出強度が過
剰なビットに対応する電子透かしパターンと逆の相関を
持つ電子透かしパターンを各ビット単位、各小領域単位
に再埋め込みをして各ビットに対応する電子透かし間の
検出強度のばらつきを抑えることも可能となり、全ビッ
トの検出強度を維持したまま画質の劣化を抑制できる。
【0135】[検出強度調整を繰り返し埋め込みにより
行なう電子透かし埋め込み処理装置]次に、多ビット情
報を電子透かしにて画像に埋め込む際に、各ビットに対
応する電子透かしの検出強度を同程度に調整する埋め込
み処理装置の構成例として、電子透かしの初期(仮)埋
め込み処理を実行するとともに、検出部の検出結果に基
づいて再埋め込みが必要なビットに対応する電子透かし
の再埋め込み処理についても実行する電子透かし埋め込
み部を有する構成例を図24に示す。
【0136】なお、図24において、グレーの太線矢印
は、画像データ(元画像、または電子透かし埋め込み画
像)の流れを示し、白の太線矢印は、電子透かしパター
ン情報の流れを示し、黒の細線矢印は情報の流れを示
す。検出部2406から出る黒の細線矢印は、電子透か
しパターンに基づく検出結果情報である。
【0137】元画像2401は、先の図22の構成と同
様、電子透かしパターンの埋め込み対象画像であり例え
ばハードディスク、DVDなどの記憶媒体から読み出さ
れたり、あるいはスキャナ、デジタルカメラなどの画像
取り込み装置から供給された画像など、様々な画像が含
まれる。
【0138】パターン生成部2404は、埋め込み情報
2402と電子透かしパターン生成キー(key)記憶部2
403の電子透かしパターン生成キー(key)から電子透
かしパターンを生成する。生成された電子透かしパター
ンは埋め込み部2405にて元画像2401に埋め込ま
れる。埋め込み部2405では、エッジ部分には強く埋
め込んだり平坦部分には弱く埋め込んだりというような
元画像2401の特性を利用した電子透かしの埋め込み
を行なうことができる。
【0139】検出部2406では、パターン生成部24
04にて生成された電子透かしパターンを用いて、電子
透かしパターンが埋め込まれた画像から各ビットに対応
する電子透かしの検出を行なう。この検出結果により、
各ビットに対応する電子透かしの検出強度が同程度であ
り、かつ、目標検出値stargetの近傍値であることがわ
かった場合は、この画像を電子透かし埋め込み済み画像
2407として出力する。
【0140】検出部2406の検出結果により、各ビッ
トに対応する電子透かしの検出強度が同程度でない、又
は、目標検出値stargetの近傍値でないことがわかった
場合は、埋め込み部2405から得た電子透かしパター
ン埋め込み済み画像と検出部2406の検出結果を共に
埋め込み部2405に戻す。埋め込み部2405では、
検出部2406の検出結果に基づいて電子透かしの再埋
め込みが必要なビットに対応する電子透かしとその再埋
め込み強度を決定し、さらにそのビットに対応する各小
領域単位の再埋め込み強度を決定して、検出部2406
から戻された画像に対して再埋め込みを行なう。
【0141】埋め込み部2405で実行する電子透かし
再埋め込み処理は、例えば図13に示すビットb2のよ
うに検出強度が不足している場合は、初めに埋め込んだ
電子透かしパターンと同じパターンによって行なわれ、
一方、図18のビットb5のように検出強度が過剰であ
る場合は、初めに埋め込んだ電子透かしパターンと逆の
相関を持つパターンによって行なわれる。逆の相関を持
つパターンとは初めの電子透かしパターンの各要素値の
符号を反転することで得られるので、埋め込み部240
5で、パターン生成部2404で生成された電子透かし
パターンの要素値の符号を必要に応じて反転してから埋
め込むことで対応できる。必要なビット全てに対して再
埋め込みがなされた画像は検出部2406へ送られ、再
検出が行なわれる。検出部2406での再検出の結果に
よって、再度上記と同様の処理を続ける。
【0142】図24に示した電子透かし埋め込み処理装
置の処理の流れを説明するフローを図25に示す。フロ
ーに示す各ステップについて説明する。ステップS25
01では電子透かし埋め込み処理装置に電子透かしを埋
め込む元画像を入力する。ステップS2502では、そ
の入力元画像に小領域単位に電子透かしパターンの埋め
込み処理を実行する。
【0143】ステップS2503では、ステップS25
02で電子透かしパターンを埋め込んだ画像から各小領
域単位に電子透かしを検出する。ステップS2504で
は各小領域単位の検出結果を各小領域が対応するビット
単位に変換する。ステップS2505では、この結果か
ら各ビット間の検出強度が同程度になっているか判断
し、同程度になっている場合はステップS2508へ飛
んでこの画像を電子透かし埋め込み済み画像として出力
して終了する。
【0144】ステップS2505で検出強度が同程度に
なっていない場合は、調整電子透かしパターン埋め込み
処理を実行する。この場合は、ステップS2506へ飛
んで各ビット間の検出強度が同程度になるように各ビッ
トに対応する電子透かしパターンの再埋め込みの必要性
や再埋め込みをする際の埋め込み強度を決定する。
【0145】画像によっては電子透かしパターンの埋め
込みが困難であったり埋め込まれた電子透かしパターン
が認知し易かったりするので、ステップS2504の全
ビットに対応する電子透かしの検出強度から全ビットが
目標とする目標検出値starg etを決定し、そこから各ビ
ットに対応する電子透かしパターンの埋め込み強度を決
定しても良い。
【0146】ステップS2507では、各ビット単位の
再埋め込み強度をそのビットが対応する各小領域単位に
割り振る。この割り振りは、先に図21を用いて説明し
たように各小領域が占める画像内での状態によって変化
させることができる。例えば、平坦な部分にある小領域
には再埋め込み強度の割り振りを弱くし、エッジ部分に
ある小領域には再埋め込み強度の割り振りを強くするな
どである。この各小領域単位の再埋め込み強度が設定さ
れたら、ステップS2502へ戻り、設定された埋め込
み強度に従って、ステップS2502で電子透かしパタ
ーンが埋め込まれた画像に対して再埋め込みを行なう。
続く処理は上記の繰り返しである。
【0147】図24、図25において説明したように、
本実施例の電子透かし埋め込み処理装置では、電子透か
しを埋め込んだ画像から各ビットに対応する電子透かし
をそれぞれ検出する。本構成によれば、電子透かしパタ
ーンの検出強度が足りないビットに対応する電子透かし
パターンを各ビット単位、各小領域単位に繰り返し再埋
め込みして各ビットに対応する電子透かし間の検出強度
のばらつきを抑えることが可能となり、安定した電子透
かしの検出が行なえる。
【0148】また、電子透かしパターンの検出強度が過
剰なビットに対応する電子透かしパターンと逆の相関を
持つ電子透かしパターンを各ビット単位、各小領域単位
に繰り返し再埋め込みをして各ビットに対応する電子透
かし間の検出強度のばらつきを抑えることも可能とな
り、全ビットの検出強度を維持したまま画質の劣化を抑
制できる。
【0149】[検出強度調整を仮埋め込みにより行なう
電子透かし埋め込み処理装置]次に、多ビット情報を電
子透かしにて画像に埋め込む際に、各ビットに対応する
電子透かしの検出強度を同程度に調整する埋め込み処理
装置の構成例として、電子透かしの初期(仮)埋め込み
処理を実行する電子透かし仮埋め込み部と、電子透かし
の初期(仮)埋め込み処理画像の検出を実行する検出部
と、検出部の検出結果に基づく電子透かし埋め込み処理
を実行する電子透かし埋め込み部とを有し、電子透かし
埋め込み部が、仮埋め込み部の埋め込み強度情報と検出
部での検出結果に基づいて、各ビットに対応する小領域
単位の埋め込み強度を決定する処理を実行する電子透か
し埋め込み処理装置の構成例を図26に示す。
【0150】なお、図26において、グレーの太線矢印
は、画像データ(元画像、または電子透かし埋め込み画
像)の流れを示し、白の太線矢印は、電子透かしパター
ン情報の流れを示し、黒の細線矢印は情報の流れを示
す。検出部2606から出る黒の細線矢印は、電子透か
しパターンに基づく検出結果情報である。
【0151】元画像2601は、先の図22、図24の
構成と同様、電子透かしパターンの埋め込み対象画像で
あり例えばハードディスク、DVDなどの記憶媒体から
読み出されたり、あるいはスキャナ、デジタルカメラな
どの画像取り込み装置から供給された画像など、様々な
画像が含まれる。
【0152】パターン生成部2604は、埋め込み情報
2602と電子透かしパターン生成キー(key)記憶部2
603の電子透かしパターン生成キー(key)から電子透
かしパターンを生成する。生成された電子透かしパター
ンは仮埋め込み部2605にて元画像2601に埋め込
まれる。仮埋め込み部2605では、エッジ部分には強
く埋め込んだり平坦部分には弱く埋め込んだりというよ
うな元画像2601の特性を利用した電子透かしの埋め
込みを行なうことができる。
【0153】検出部2606では、パターン生成部26
04にて生成された電子透かしパターンを用いて、電子
透かしパターンが埋め込まれた画像から各ビットに対応
する電子透かしの検出を行なう。
【0154】埋め込み部2607では、仮埋め込み部2
605の埋め込み強度に関する情報と検出部2606で
の検出結果に基づいて、元画像2601に電子透かしパ
ターンを埋め込む。この際、各ビットに対応する電子透
かしとその埋め込み強度を決定し、さらにそのビットに
対応する各小領域単位の埋め込み強度を決定する。電子
透かしパターンの埋め込みがなされた画像は電子透かし
埋め込み画像2608として出力される。
【0155】図26に示した電子透かし埋め込み処理装
置の処理の流れを説明するフローを図27に示す。フロ
ーに示す各ステップについて説明する。ステップS27
01では電子透かし埋め込み処理装置に電子透かしを埋
め込む元画像を入力する。ステップS2702では、そ
の入力元画像に各小領域単位に電子透かしパターンを埋
め込む。
【0156】ステップS2703では、ステップS27
02で電子透かしパターンを埋め込んだ画像から各小領
域単位に電子透かしを検出する。ステップS2704で
は各小領域単位の検出結果を各小領域が対応するビット
単位に変換する。ステップS2705では、この結果と
ステップS2702での埋め込み強度の関係から各ビッ
ト間の検出強度が同程度になるように各ビットに対応す
る電子透かしパターンの埋め込み強度を決定する。画像
によっては電子透かしパターンの埋め込みが困難であっ
たり埋め込まれた電子透かしパターンが認知し易かった
りするので、ステップS2704の全ビットに対応する
電子透かしの検出強度から全ビットが目標とする目標検
出値stargetを決定し、そこから各ビットに対応する電
子透かしパターンの埋め込み強度を決定しても良い。
【0157】ステップS2706では、各ビット単位の
埋め込み強度をそのビットが対応する各小領域単位に割
り振る。この割り振りは、先に図21を用いて説明した
ように各小領域が占める画像内での状態によって変化さ
せることができる。例えば、平坦な部分にある小領域に
は埋め込み強度の割り振りを弱くし、エッジ部分にある
小領域には埋め込み強度の割り振りを強くするなどであ
る。この各小領域単位の埋め込み強度に従ってステップ
S2707は、調整電子透かしパターン埋め込み処理ス
テップであり、元画像2601に対して電子透かしパタ
ーン埋め込み処理を行なう。埋め込み処理が行なわれた
画像はステップS2708にて出力される。
【0158】図26、図27において説明したように、
本実施例の電子透かし埋め込み処理装置では、電子透か
しパターンの仮埋め込みを行ない、この画像から電子透
かしを検出する。本構成によれば、埋め込み時の埋め込
み強度と検出時の検出強度に基づいて、改めて元画像に
対する埋め込み強度を各ビット単位、小領域単位に設定
することが可能となり、この新たな設定に基づいて元画
像に対して電子透かしパターンの埋め込みを実行可能と
なり、これにより得られる電子透かしパターン埋め込み
済み画像は、電子透かしパターンの埋め込み処理を1度
しか受けていないことから、画質の劣化を抑制したもの
とすることができる。
【0159】[検出強度調整を繰り返し仮埋め込みによ
り行なう電子透かし埋め込み処理装置]次に、多ビット
情報を電子透かしにて画像に埋め込む際に、各ビットに
対応する電子透かしの検出強度を同程度に調整する埋め
込み処理装置の構成例として、電子透かしの初期(仮)
埋め込み処理を実行する電子透かし仮埋め込み部と、電
子透かしの初期(仮)埋め込み処理画像の検出を実行す
る検出部と、検出部の検出結果に基づく電子透かし埋め
込み処理を実行する電子透かし埋め込み部とを有し、電
子透かし仮埋め込み部が、検出値に基づいて繰り返し電
子透かしの仮埋め込みを実行して埋め込み強度の調整を
実行して、電子透かし埋め込み部が電子透かし仮埋め込
み部からの強度情報に基づいて、電子透かしの埋め込み
を実行する処理装置の構成例を図28に示す。
【0160】なお、図28において、グレーの太線矢印
は、画像データ(元画像、または電子透かし埋め込み画
像)の流れを示し、白の太線矢印は、電子透かしパター
ン情報の流れを示し、黒の細線矢印は情報の流れを示
す。検出部2806から出る黒の細線矢印は、電子透か
しパターンに基づく検出結果情報である。
【0161】元画像2801は、先の図22他の構成と
同様、電子透かしパターンの埋め込み対象画像であり例
えばハードディスク、DVDなどの記憶媒体から読み出
されたり、あるいはスキャナ、デジタルカメラなどの画
像取り込み装置から供給された画像など、様々な画像が
含まれる。
【0162】パターン生成部2804は、埋め込み情報
2802と電子透かしパターン生成キー(key)記憶部2
803の電子透かしパターン生成キー(key)から電子透
かしパターンを生成する。生成された電子透かしパター
ンは仮埋め込み部2805にて元画像2801に埋め込
まれる。仮埋め込み部2805では、エッジ部分には強
く埋め込んだり平坦部分には弱く埋め込んだりというよ
うな元画像2801の特性を利用した電子透かしの埋め
込みを行なうことができる。
【0163】検出部2806では、パターン生成部28
04にて生成された電子透かしパターンを用いて、仮埋
め込み部2805で電子透かしパターンが埋め込まれた
画像から各ビットに対応する電子透かしの検出を行な
う。この検出結果により、各ビットに対応する電子透か
しの検出強度が同程度であり、かつ、目標検出値starg
etの近傍値であることがわかった場合は、埋め込み部2
807へ飛ぶ。埋め込み部2807は仮埋め込み部28
05での埋め込み強度に関する情報と検出部2806で
の検出結果に基づいて、元画像2801に対して電子透
かしパターンを埋め込み、電子透かし埋め込み済み画像
2808として出力する。
【0164】検出部2806の検出結果により、各ビッ
トに対応する電子透かしの検出強度が同程度でない、又
は、目標検出値stargetの近傍値でないことがわかった
場合は、仮埋め込み部2805から得た電子透かしパタ
ーン埋め込み済み画像と検出部2806の検出結果を共
に、仮埋め込み部2805に戻す。仮埋め込み部280
5では、検出部2806の検出結果に基づいて電子透か
しの再埋め込みが必要なビットに対応する電子透かしと
その再埋め込み強度を決定し、さらにそのビットに対応
する各小領域単位の再埋め込み強度を決定して、検出部
2806から戻された画像に対して再埋め込みを行な
う。
【0165】仮埋め込み部2805で実行する電子透か
し再埋め込み処理は、例えば図13のビットb2のよう
に検出強度が不足している場合は、初めに埋め込んだ電
子透かしパターンと同じパターンによって行なわれ、一
方、図18のビットb5のように検出強度が過剰である
場合は、初めに埋め込んだ電子透かしパターンと逆の相
関を持つパターンによって行なわれる。逆の相関を持つ
パターンとは初めの電子透かしパターンの各要素値の符
号を反転することで得られるので、仮埋め込み部280
5で、パターン生成部2804で生成された電子透かし
パターンの要素値の符号を必要に応じて反転してから埋
め込むことで対応できる。
【0166】検出部2806では、仮埋め込み部280
5で実行された電子透かし再埋め込み処理の結果出力さ
れる電子透かしパターン再埋め込み画像から各ビットに
対応する電子透かしの再検出を行なう。この検出結果に
より、各ビットに対応する電子透かしの検出強度が同程
度であり、かつ、目標検出値stargetの近傍値であるこ
とがわかった場合は、埋め込み部2807へ飛ぶ。埋め
込み部2807は仮埋め込み部2805での埋め込み強
度に関する情報と検出部2806での検出結果に基づい
て、元画像2801に対して電子透かしパターンを埋め
込み、電子透かし埋め込み済み画像2808として出力
する。
【0167】検出部2806の再検出結果により、各ビ
ットに対応する電子透かしの検出強度が同程度でない、
又は、目標検出値stargetの近傍値でないことがわかっ
た場合は、再度上記と同様の仮埋め込み部2805にお
ける再埋め込み、検出処理を続け、検出結果において、
各ビットに対応する電子透かしの検出強度が同程度であ
り、かつ、目標検出値stargetの近傍値となった時点で
埋め込み部2807における実際の電子透かし埋め込み
処理を実行する。この埋め込み部2807で実行される
電子透かし埋め込み処理は、仮埋め込み部2805での
埋め込み強度に関する情報と検出部2806での検出結
果に基づいて実行されることになり、各ビットに対応す
る電子透かしの検出強度が同程度または目標検出値s
targetの近傍値に揃えられたものとなる。
【0168】図28に示した電子透かし埋め込み処理装
置の処理の流れを説明するフローを図29に示す。フロ
ーに示す各ステップについて説明する。ステップS29
01では電子透かし埋め込み処理装置に電子透かしを埋
め込む元画像を入力する。ステップS2902では、そ
の元画像に小領域単位に電子透かしパターンを埋め込
む。
【0169】ステップS2903では、ステップS29
02で電子透かしパターンを埋め込んだ画像から各小領
域単位に電子透かしを検出する。ステップS2904で
は各小領域単位の検出結果を各小領域が対応するビット
単位に変換する。ステップS2905では、この結果か
ら各ビット間の検出強度が同程度になっているか判断
し、同程度になっている場合はステップS2908へ飛
んで、ステップS2902での埋め込み強度に関する情
報とステップS2903での検出結果に基づいて元画像
に対して電子透かしパターンを埋め込む。ステップS2
909ではこの画像を電子透かし埋め込み済み画像とし
て出力して終了する。
【0170】ステップS2905にて検出強度が同程度
になっていない場合は、調整電子透かしパターン埋め込
み処理を実行する。この場合は、ステップS2906へ
飛んで各ビット間の検出強度が同程度になるように各ビ
ットに対応する電子透かしパターンの再埋め込み強度を
決定する。画像によっては電子透かしパターンの埋め込
みが困難であったり埋め込まれた電子透かしパターンが
認知し易かったりするので、ステップS2904の全ビ
ットに対応する電子透かしの検出強度から全ビットが目
標とする目標検出値stargetを決定し、そこから各ビッ
トに対応する電子透かしパターンの埋め込み強度を決定
しても良い。
【0171】ステップS2907では、各ビット単位の
再埋め込み強度をそのビットが対応する各小領域単位に
割り振る。この割り振りは、先に図21を用いて説明し
たように各小領域が占める画像内での状態によって変化
させることができる。例えば、平坦な部分にある小領域
には再埋め込み強度の割り振りを弱くし、エッジ部分に
ある小領域には再埋め込み強度の割り振りを強くするな
どである。この各小領域単位の再埋め込み強度が設定さ
れたら、ステップS2902へ戻り、設定された埋め込
み強度に従って、ステップS2902で電子透かしパタ
ーンの埋め込まれた画像に対して再埋め込みを行なう。
続く処理は上記の繰り返しである。
【0172】図28、図29において説明したように、
本実施例の電子透かし埋め込み処理装置では、電子透か
しパターンの仮埋め込みを行ない、この画像から電子透
かしを検出する。本構成によれば、埋め込み時の埋め込
み強度と検出時の検出強度に基づいて、改めてこの画像
に対する再埋め込み強度を各ビット単位、小領域単位に
設定し、設定された再埋め込み強度に基づいて繰り返し
再埋め込みを行ない、最適な埋め込み強度を求めること
ができ、最適な埋め込み強度に基づいて元画像に対して
電子透かしパターンの埋め込みが可能となる。これによ
り得られる電子透かしパターン埋め込み済み画像は、電
子透かしパターンの埋め込み処理を1度しか受けていな
いことから、画質の劣化を抑制したものとなる。
【0173】[検出強度調整を埋め込み直しにより行な
う電子透かし埋め込み処理装置]次に、多ビット情報を
電子透かしにて画像に埋め込む際に、各ビットに対応す
る電子透かしの検出強度を同程度に調整する埋め込み処
理装置の構成例として、電子透かしの初期(仮)埋め込
み処理を実行するとともに、検出部の検出結果に基づい
て再埋め込みが必要なビットに対応する電子透かしの再
埋め込み処理についても実行する電子透かし埋め込み部
を有し、電子透かし埋め込み部は、検出部の検出結果に
基づいて電子透かしの埋め込み強度を決定し、さらにそ
のビットに対応する各小領域単位の埋め込み強度を決定
して、元画像に対して埋め込みを行なう構成例を図30
に示す。
【0174】なお、図30において、グレーの太線矢印
は、画像データ(元画像、または電子透かし埋め込み画
像)の流れを示し、白の太線矢印は、電子透かしパター
ン情報の流れを示し、黒の細線矢印は情報の流れを示
す。検出部3006から出る黒の細線矢印は、電子透か
しパターンに基づく検出結果情報である。
【0175】元画像3001は、先の図22、図24の
構成と同様、電子透かしパターンの埋め込み対象画像で
あり例えばハードディスク、DVDなどの記憶媒体から
読み出されたり、あるいはスキャナ、デジタルカメラな
どの画像取り込み装置から供給された画像など、様々な
画像が含まれる。
【0176】パターン生成部3004は、埋め込み情報
3002と電子透かしパターン生成キー(key)記憶部3
003の電子透かしパターン生成キー(key)から電子透
かしパターンを生成する。生成された電子透かしパター
ンは埋め込み部3005にて元画像3001に埋め込ま
れる。埋め込み部3005では、エッジ部分には強く埋
め込んだり平坦部分には弱く埋め込んだりというような
元画像3001の特性を利用した電子透かしの埋め込み
を行なうことができる。
【0177】検出部3006では、パターン生成部30
04にて生成された電子透かしパターンを用いて、電子
透かしパターンが埋め込まれた画像から各ビットに対応
する電子透かしの検出を行なう。この検出結果により、
各ビットに対応する電子透かしの検出強度が同程度であ
り、かつ、目標検出値stargetの近傍値であることがわ
かった場合は、この画像を電子透かし埋め込み済み画像
3007として出力する。
【0178】検出部3006の検出結果により、各ビッ
トに対応する電子透かしの検出強度が同程度でない、又
は、目標検出値stargetの近傍値でないことがわかった
場合は、検出結果を埋め込み部3005に戻す。埋め込
み部3005では、検出部3006の検出結果に基づい
て電子透かしの埋め込み強度を決定し、さらにそのビッ
トに対応する各小領域単位の埋め込み強度を決定して、
元画像3001に対して埋め込みを行なう。電子透かし
パターンが埋め込まれた画像は検出部3006へ送ら
れ、再検出が行なわれる。検出部3006での再検出の
結果によって、再度、埋め込み部3005での埋め込み
処理、検出部3006での検出処理が繰り返し実行され
る。
【0179】図30に示した電子透かし埋め込み処理装
置の処理の流れを説明するフローを図31に示す。フロ
ーに示す各ステップについて説明する。ステップS31
01では電子透かし埋め込み処理装置に電子透かしを埋
め込む元画像を入力する。ステップS3102では、そ
の元画像に小領域単位に電子透かしパターンを埋め込
む。
【0180】ステップS3103では、ステップS31
02で電子透かしパターンを埋め込んだ画像から各小領
域単位に電子透かしを検出する。ステップS3104で
は各小領域単位の検出結果を各小領域が対応するビット
単位に変換する。ステップS3105では、この結果か
ら各ビット間の検出強度が同程度になっているか判断
し、同程度になっている場合はステップS3108へ飛
んでこの画像を電子透かし埋め込み済み画像として出力
して終了する。
【0181】ステップS3105にて検出強度が同程度
になっていない場合は、調整電子透かしパターン埋め込
み処理を実行する。この場合は、ステップS3106へ
飛んで各ビット間の検出強度が同程度になるように各ビ
ットに対応する電子透かしパターンの埋め込み強度を決
定する。画像によっては電子透かしパターンの埋め込み
が困難であったり埋め込まれた電子透かしパターンが認
知し易かったりするので、ステップS3104の全ビッ
トに対応する電子透かしの検出強度から全ビットが目標
とする目標検出値stargetを決定し、そこから各ビット
に対応する電子透かしパターンの埋め込み強度を決定し
ても良い。
【0182】ステップS3107では、各ビット単位の
埋め込み強度をそのビットが対応する各小領域単位に割
り振る。この割り振りは、先に図21を用いて説明した
ように各小領域が占める画像内での状態によって変化さ
せることができる。例えば、平坦な部分にある小領域に
は再埋め込み強度の割り振りを弱くし、エッジ部分にあ
る小領域には再埋め込み強度の割り振りを強くするなど
である。この各小領域単位の埋め込み強度が設定された
ら、ステップS3102へ戻り、設定された埋め込み強
度に従って元画像に対して埋め込みを行なう。続く処理
は上記の繰り返しである。
【0183】図30、図31において説明したように、
本実施例の電子透かし埋め込み処理装置では、電子透か
しパターンの埋め込みを行ない、この画像から電子透か
しを検出する。本構成によれば、埋め込み時の埋め込み
強度と検出時の検出強度に基づいて、改めて元画像に対
する埋め込み強度を各ビット単位、小領域単位に設定
し、設定された埋め込み強度に基づいて繰り返し埋め込
みを行ない、最適な埋め込み強度を求める。最適な埋め
込み強度が求まったら、その新たな設定に基づいて元画
像に対して電子透かしパターンの埋め込みを行なうこと
が可能となる。これにより得られる電子透かしパターン
埋め込み済み画像は、電子透かしの埋め込み処理を1度
しか受けていないことに加えて、最適な埋め込み強度を
求める際にも元画像に対して埋め込み検出特性の評価を
していることから、画質の劣化を抑制したものとなる。
【0184】[システム構成]上述の実施例で述べた一
連の処理は、ハードウェア、またはソフトウェア、ある
いは両者の複合構成によって実行することが可能であ
る。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シ
ーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェア
に組み込まれたデータ処理装置内のメモリにインストー
ルして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な
汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行
させることが可能である。一連の処理をソフトウェアに
よって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプロ
グラムが、例えば汎用のコンピュータや1チップのマイ
クロコンピュータ等にインストールされる。図32は、
上述した一連の処理、具体的には、電子透かしの生成、
埋め込み、検出の少なくともいずれかの処理を実行する
装置、および情報再生装置のシステム構成例を示してい
る。
【0185】システムは、CPU(Central Processing
Unit)202を有する。CPU(Central processing Uni
t)202は、各種アプリケーションプログラムや、OS
(Operating System)を実際に実行する。ROM(Read
-Only-Memory)203は、CPU202が実行するプロ
グラム、あるいは演算パラメータとしての固定データを
格納する。RAM(Random Access Memory)204は、
CPU202の処理において実行されるプログラム、お
よびプログラム処理において適宜変化するパラメータの
格納エリア、ワーク領域として使用される。CPU20
2、ROM203、RAM204、およびハードディス
ク205はバス201によって接続されており、相互に
データ転送が実行可能である。さらに入出力インタフェ
ース211に接続された各種入出力装置とのデータ転送
が可能となっている。
【0186】キーボード212、マウス213はCPU
202に各種の指令を入力するためにユーザにより操作
され、コマンド入力データ入力などの際にユーザによっ
て操作され、キーボードマウスコントローラ214介し
て入力される。
【0187】ドライブ209は、フロッピーディスク、
CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO
(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatil
e Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバ
ブル記録媒体210の記録再生を実行するドライブであ
り、各リムーバブル記録媒体210からのプログラムま
たはデータ再生、リムーバブル記録媒体210に対する
プログラムまたはデータ格納を実行する。
【0188】CPU202は、入出力インタフェース2
10を介して、キーボード212やマウス213等を介
して指令が入力されると、入力にしたがって、ROM(R
eadOnly Memory)203に格納されているプログラムを
実行する。
【0189】上述の実施例における電子透かしの埋め込
み対象となる画像、あるいは検出対象となる画像は、入
力部207に接続されたカメラ2071他の入力機器、
例えばスキャナ等のデータ入力装置、あるいはドライブ
209に接続されたフロッピー(登録商標)ディスク、
CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO
(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatil
e Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバ
ブル記録媒体210から入力可能である。なお、本シス
テムは音声データの入力もマイク2072を介して可能
な構成である。さらに、通信部208を介して受信する
データを電子透かしの埋め込み対象とする画像データ、
あるいは検出対象となる画像データとして処理すること
も可能である。
【0190】CPU202は、ROM格納プログラムに
限らず、ハードディスク205に格納されているプログ
ラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部
208で受信されてハードディスク205にインストー
ルされたプログラム、またはドライブ209に装着され
たリムーバブル記録媒体210から読み出されてハード
ディスク205にインストールされたプログラムを、R
AM(Random Access Memory)204にロードして実行す
ることも可能である。
【0191】図32に示す構成を持つシステムにおい
て、CPU202は、上述した各実施例にしたがった処
理、あるいは上述したブロック図、フローチャートに従
って行われる処理を行う。そして、CPU202は、そ
の処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフ
ェース211を介して、LCD(Liquid CryStal Displa
y)やCRTなどの表示装置2061、スピーカ2062
に対して出力部206を介して出力する。また、処理デ
ータは通信部208からの送信、さらには、ハードディ
スク205等の記録媒体に対する格納処理が可能であ
る。
【0192】各種処理の実行プログラムは、システムに
内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205
やROM203に予め記録しておくことができる。ある
いは、プログラムはフロッピーディスク、CD−ROM
(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto opti
cal)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気
ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2
10に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておく
ことができる。このようなリムーバブル記録媒体210
は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供するこ
とができる。
【0193】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体210からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットと
いったネットワークを介して、コンピュータに有線で転
送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてく
るプログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハー
ドディスク205にインストールすることができる。
【0194】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0195】また、プログラムは、1つのコンピュータ
により処理されるものであっても良いし、複数のコンピ
ュータによって分散処理されるものであっても良い。さ
らに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて
実行されるものであっても良い。
【0196】以上、特定の実施例を参照しながら、本発
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。実施例では、電子透かしの埋
め込み、検出処理対象として画像信号について説明して
きたが、本発明の構成は、画像信号に限定されず、周波
数変換処理の実行される可能性のある信号に対して音
声、画像すべての信号に対して適用可能である。すなわ
ち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、
限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断
するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参
酌すべきである。
【0197】なお、明細書に記載された各種の処理は、
記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実
行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあ
るいは個別に実行されてもよい。また、本明細書におい
てシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、
各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
【0198】
【発明の効果】以上、説明してきた本発明の構成によれ
ば、以下に説明する様々な効果が得られる。まず、本発
明の電子透かし埋め込み処理装置、および電子透かし埋
め込み処理方法によれば、電子透かしを埋め込んだ画像
から各ビットに対応する電子透かしをそれぞれ検出し、
各ビットに対応する電子透かしの検出強度の過不足に基
づいて、各ビットの電子透かしパターンの強度を設定し
て再埋め込みまたは追加埋め込みを実行する構成とし、
また、目標検出強度に基づいて、低強度のビットについ
て追加埋め込み、また過剰強度のビットについて逆相関
のパターン埋め込みを行なう構成としたので、検出時に
安定した検出が可能となる。
【0199】また、本発明の電子透かし埋め込み処理装
置、および電子透かし埋め込み処理方法によれば、画像
処理の影響を考慮した検出強度目標値に基づいて、各ビ
ットの電子透かしパターンの強度を設定して再埋め込み
または追加埋め込みを実行する構成としたので、電子透
かし埋め込み処理後に実行される画像処理によって電子
透かしが影響を受けた場合であっても、検出時に安定し
た検出が可能となる。
【0200】電子透かしを埋め込んだ画像から各ビット
に対応する電子透かしをそれぞれ検出し、各ビットに対
応する電子透かしの検出強度の過不足に基づいて全ビッ
トの目標検出強度を可変的に定める構成であるので、電
子透かしパターンの埋め込み難さや埋め込み画像の電子
透かしパターンの認知の容易さなど画像の性質を反映し
た埋め込み強度設定を実現できる。このことにより、埋
め込み画像における電子透かしの安定した検出と電子透
かしパターンによる画質の劣化の抑制を実現できる。
【0201】また、本発明の電子透かし埋め込み処理装
置、および電子透かし埋め込み処理方法によれば、図2
2、図23において説明したように、電子透かしを埋め
込んだ画像から各ビットに対応する電子透かしをそれぞ
れ検出する構成によれば、電子透かしパターンの検出強
度が足りないビットに対応する電子透かしパターンを各
ビット単位、各小領域単位に再埋め込みして各ビットに
対応する電子透かし間の検出強度のばらつきを抑えるこ
とが可能となり、電子透かしの安定した検出が可能とな
り、また、電子透かしパターンの検出強度が過剰なビッ
トに対応する電子透かしパターンと逆の相関を持つ電子
透かしパターンを各ビット単位、各小領域単位に再埋め
込みをして各ビットに対応する電子透かし間の検出強度
のばらつきを抑えることも可能となり、全ビットの検出
強度を維持したまま画質の劣化を抑制できる。
【0202】また、本発明の電子透かし埋め込み処理装
置、および電子透かし埋め込み処理方法によれば、図2
4、図25において説明したように、電子透かしを埋め
込んだ画像から各ビットに対応する電子透かしをそれぞ
れ検出する構成によれば、電子透かしパターンの検出強
度が足りないビットに対応する電子透かしパターンを各
ビット単位、各小領域単位に繰り返し再埋め込みして各
ビットに対応する電子透かし間の検出強度のばらつきを
抑えることが可能となり、安定した電子透かしの検出が
可能となり、また、電子透かしパターンの検出強度が過
剰なビットに対応する電子透かしパターンと逆の相関を
持つ電子透かしパターンを各ビット単位、各小領域単位
に繰り返し再埋め込みをして各ビットに対応する電子透
かし間の検出強度のばらつきを抑えることも可能とな
り、全ビットの検出強度を維持したまま画質の劣化を抑
制できる。
【0203】また、本発明の電子透かし埋め込み処理装
置、および電子透かし埋め込み処理方法によれば、図2
6、図27において説明したように、電子透かしパター
ンの仮埋め込みを行ない、この画像から電子透かしを検
出する構成によれば、埋め込み時の埋め込み強度と検出
時の検出強度に基づいて、改めて元画像に対する埋め込
み強度を各ビット単位、小領域単位に設定することが可
能となり、この新たな設定に基づいて元画像に対して電
子透かしパターンの埋め込みを実行可能となり、これに
より得られる電子透かしパターン埋め込み済み画像は、
電子透かしパターンの埋め込み処理を1度しか受けてい
ないことから、画質の劣化を抑制したものとすることが
できる。
【0204】また、本発明の電子透かし埋め込み処理装
置、および電子透かし埋め込み処理方法によれば、図2
8、図29において説明したように、電子透かしパター
ンの仮埋め込みを行ない、この画像から電子透かしを検
出する構成によれば、埋め込み時の埋め込み強度と検出
時の検出強度に基づいて、改めてこの画像に対する再埋
め込み強度を各ビット単位、小領域単位に設定し、設定
された再埋め込み強度に基づいて繰り返し再埋め込みを
行ない、最適な埋め込み強度を求めることができ、最適
な埋め込み強度に基づいて元画像に対して電子透かしパ
ターンの埋め込みが可能となる。これにより得られる電
子透かしパターン埋め込み済み画像は、電子透かしパタ
ーンの埋め込み処理を1度しか受けていないことから、
画質の劣化を抑制したものとなる。
【0205】また、本発明の電子透かし埋め込み処理装
置、および電子透かし埋め込み処理方法によれば、図3
0、図31において説明したように、電子透かしパター
ンの埋め込みを行ない、この画像から電子透かしを検出
する構成によれば、埋め込み時の埋め込み強度と検出時
の検出強度に基づいて、改めて元画像に対する埋め込み
強度を各ビット単位、小領域単位に設定し、設定された
埋め込み強度に基づいて繰り返し埋め込みを行ない、最
適な埋め込み強度を求める。最適な埋め込み強度が求ま
ったら、その新たな設定に基づいて元画像に対して電子
透かしパターンの埋め込みを行なうことが可能となる。
これにより得られる電子透かしパターン埋め込み済み画
像は、電子透かしの埋め込み処理を1度しか受けていな
いことに加えて、最適な埋め込み強度を求める際にも元
画像に対して埋め込み検出特性の評価をしていることか
ら、画質の劣化を抑制したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】元画像と電子透かしパターン、電子透かし埋め
込み画像と電子透かしパターンの内積値の相対頻度分布
を説明する図である。
【図2】電子透かしの有無の判別基準を説明する図であ
る。
【図3】電子透かしの検出に適用される閾値(th)を
説明する図である。
【図4】電子透かし埋め込み量をもっとも少なくする閾
値(th)を説明する図である。
【図5】確率PFPとPFNが小さい場合の閾値(th)を
説明する図である。
【図6】複数の電子透かしパターンの画像への埋め込み
処理を説明する図である。
【図7】元画像の小領域への分割を説明する図である。
【図8】同一情報ビットの複数小領域への割り当てを説
明する図である。
【図9】電子透かしパターンの埋め込み処理装置の処理
について説明する図である。
【図10】電子透かしの検出装置の処理について説明す
る図である。
【図11】多ビット電子透かしパターンの各ビットの一
様な強度での埋め込み処理を説明する図である。
【図12】多ビット電子透かしパターンの各ビットの一
様な強度での埋め込み時の検出強度を説明する図であ
る。
【図13】多ビット電子透かしパターンの各ビットの検
出強度不足を説明する図である。
【図14】多ビット電子透かしパターンの各ビットの検
出強度不足に対する追加埋め込み処理または調整埋め込
み処理を説明する図である。
【図15】多ビット電子透かしパターンの各ビットの検
出強度不足に対する追加埋め込み後の検出処理を説明す
る図である。
【図16】多ビット電子透かしパターンの画像処理によ
る各ビットの検出強度不足を説明する図である。
【図17】多ビット電子透かしパターンの画像処理によ
る各ビットの検出強度不足に対する追加埋め込み処理ま
たは調整埋め込み処理を説明する図である。
【図18】多ビット電子透かしパターンの過剰埋め込み
ビットを説明する図である。
【図19】多ビット電子透かしパターンの過剰埋め込み
ビットに対する調整埋め込み処理を説明する図である。
【図20】多ビット電子透かしパターンの過剰埋め込み
ビットに対する調整埋め込み処理における目標値を説明
する図である。
【図21】多ビット電子透かしパターンの各ビットの小
領域毎の調整処理を説明する図である。
【図22】電子透かし埋め込み処理装置構成例を示す図
である。
【図23】図22に示す電子透かし埋め込み処理装置に
おける処理フローを示す図である。
【図24】電子透かし埋め込み処理装置構成例を示す図
である。
【図25】図24に示す電子透かし埋め込み処理装置に
おける処理フローを示す図である。
【図26】電子透かし埋め込み処理装置構成例を示す図
である。
【図27】図26に示す電子透かし埋め込み処理装置に
おける処理フローを示す図である。
【図28】電子透かし埋め込み処理装置構成例を示す図
である。
【図29】図28に示す電子透かし埋め込み処理装置に
おける処理フローを示す図である。
【図30】電子透かし埋め込み処理装置構成例を示す図
である。
【図31】図30に示す電子透かし埋め込み処理装置に
おける処理フローを示す図である。
【図32】電子透かしの生成、埋め込み、検出の少なく
ともいずれかの処理を実行するシステム構成例を示す図
である。
【符号の説明】
202 CPU 203 ROM 204 RAM 205 ハードディスク 206 出力部 207 入力部 208 通信部 209 ドライブ 210 リムーバフル記録媒体 211 入出力インタフェース 212 キーボード 213 マウス 214 キーボードマウスコントローラ 2061 表示装置 2062 スピーカ 2071 カメラ 2072 マイク 901 元画像 902 埋め込み情報 903 電子透かしパターン生成キー記憶部 904 電子透かしパターン生成部 905 電子透かしパターン埋め込み部 906 電子透かし埋め込み画像 1001 電子透かし検出対象画像 1002 電子透かしパターン生成キー記憶部 1003 電子透かしパターン生成部 1004 検出部 1005 検出情報 2201 元画像 2202 埋め込み情報 2203 電子透かしパターン生成キー記憶部 2204 電子透かしパターン生成部 2205 電子透かしパターン埋め込み部 2206 検出部 2207 再埋め込み部 2208 電子透かし埋め込み画像 2401 元画像 2402 埋め込み情報 2403 電子透かしパターン生成キー記憶部 2404 電子透かしパターン生成部 2405 電子透かしパターン埋め込み部 2406 検出部 2407 電子透かし埋め込み画像 2601 元画像 2602 埋め込み情報 2603 電子透かしパターン生成キー記憶部 2604 電子透かしパターン生成部 2605 電子透かしパターン仮埋め込み部 2606 検出部 2607 電子透かしパターン埋め込み部 2608 電子透かし埋め込み画像 2801 元画像 2802 埋め込み情報 2803 電子透かしパターン生成キー記憶部 2804 電子透かしパターン生成部 2805 電子透かしパターン仮埋め込み部 2806 検出部 2807 電子透かしパターン埋め込み部 2808 電子透かし埋め込み画像 3001 元画像 3002 埋め込み情報 3003 電子透かしパターン生成キー記憶部 3004 電子透かしパターン生成部 3005 電子透かしパターン埋め込み部 3006 検出部 3007 電子透かし埋め込み画像
フロントページの続き (72)発明者 松村 祐樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 相馬 俊一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 BA01 CB19 CE08 CE09 CG07 DA08 5C063 AB05 DA01 DA20 DB09 5C076 AA14 BA06

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データに対する電子透かしパターン埋め込
    み処理を実行する電子透かし埋め込み処理装置であり、 多ビット情報の電子透かしパターンを生成する電子透か
    しパターン生成手段と、 前記電子透かしパターン生成手段において生成された電
    子透かしパターンをデータに埋め込む処理を実行する電
    子透かしパターン埋め込み手段と、 前記電子透かしパターン埋め込み手段によって埋め込ま
    れた電子透かしパターン埋め込みデータから電子透かし
    パターンを構成する各ビットの検出強度を測定する検出
    手段とを有し、 前記検出手段の検出した各ビットの検出値強度に基づい
    て求められる強度調整値に従った強度を有する電子透か
    しパターン埋め込みデータを生成する構成を有すること
    を特徴とする電子透かし埋め込み処理装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段は、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについて
    検出強度の相対的に弱いビットを検出し、 前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 前記検出強度の相対的に弱いビットについての追加埋め
    込み処理または調整埋め込み処理を実行する構成を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋め込
    み処理装置。
  3. 【請求項3】前記検出手段は、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについ
    て、電子透かし検出閾値より検出強度の弱いビットを検
    出し、 前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 前記検出閾値より検出強度の弱いビットについての追加
    埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行する構成を
    有することを特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋
    め込み処理装置。
  4. 【請求項4】前記検出手段は、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについ
    て、電子透かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標
    検出値より検出強度の弱いビットを検出し、 前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 前記目標検出値より検出強度の弱いビットについての追
    加埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行する構成
    を有することを特徴とする請求項1に記載の電子透かし
    埋め込み処理装置。
  5. 【請求項5】前記検出手段は、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについて
    検出強度の相対的に強いビットを検出し、 前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 前記検出強度の相対的に強いビットについて、元の埋め
    込み電子透かしパターンとの逆相関を持つ電子透かしパ
    ターンによる追加埋め込み処理または調整埋め込み処理
    を実行する構成を有することを特徴とする請求項1に記
    載の電子透かし埋め込み処理装置。
  6. 【請求項6】前記検出手段は、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについ
    て、電子透かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標
    検出値より検出強度の強いビットを検出し、 前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 前記目標検出値より検出強度の強いビットについて、元
    の埋め込み電子透かしパターンとの逆相関を持つ電子透
    かしパターンによる追加埋め込み処理または調整埋め込
    み処理を実行する構成を有することを特徴とする請求項
    1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  7. 【請求項7】前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 前記検出手段の検出した各ビットの検出値強度に基づい
    て求められる強度調整値に従った強度を有するととも
    に、埋め込み対象データである画像データのビット埋め
    込み小領域データに基づいて再調整された強度を有する
    電子透かしパターンの埋め込み処理を実行する構成を有
    することを特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋め
    込み処理装置。
  8. 【請求項8】前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 元データに対する電子透かし埋め込み処理を実行する第
    1の電子透かしパターン埋め込み手段と、 前記検出手段の検出値に基づいて、電子透かし再埋め込
    み処理を実行する第2の電子透かしパターン埋め込み手
    段と、 を有する構成であることを特徴とする請求項1に記載の
    電子透かし埋め込み処理装置。
  9. 【請求項9】前記電子透かしパターン埋め込み手段は、 元データに対する電子透かし埋め込み処理を実行すると
    ともに、前記検出手段の検出値に基づいて、電子透かし
    再埋め込み処理についても実行する電子透かしパターン
    埋め込み手段として構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  10. 【請求項10】前記電子透かしパターン埋め込み手段
    は、 前記検出手段の検出値に基づいて、電子透かし埋め込み
    済みデータに対して追加または調整用の電子透かしパタ
    ーンの埋め込み処理を実行する構成を有することを特徴
    とする請求項1に記載の電子透かし埋め込み処理装置。
  11. 【請求項11】前記電子透かしパターン埋め込み手段
    は、 前記検出手段の検出値に基づいて、電子透かし埋め込み
    対象データに対して、強度調整値に従った強度を有する
    電子透かしパターンの埋め込み処理を実行する構成を有
    することを特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋め
    込み処理装置。
  12. 【請求項12】データに対する電子透かしパターン埋め
    込み処理を実行する電子透かし埋め込み処理方法であ
    り、 多ビット情報の電子透かしパターンを生成する電子透か
    しパターン生成ステップと、 前記電子透かしパターン生成手段において生成された電
    子透かしパターンをデータに埋め込む処理を実行する電
    子透かしパターン埋め込みステップと、 前記電子透かしパターン埋め込みステップによって埋め
    込まれた電子透かしパターン埋め込みデータから電子透
    かしパターンを構成する各ビットの検出強度を測定する
    検出ステップと、 前記検出ステップにおいて検出した各ビットの検出値強
    度に基づいて求められる強度調整値に従った強度を有す
    る電子透かしパターンに調整する調整電子透かしパター
    ン埋め込み処理ステップと、 を有することを特徴とする電子透かし埋め込み処理方
    法。
  13. 【請求項13】前記検出ステップは、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについて
    検出強度の相対的に弱いビットを検出し、 前記調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップは、 前記検出強度の相対的に弱いビットについての追加埋め
    込み処理または調整埋め込み処理を実行することを特徴
    とする請求項12に記載の電子透かし埋め込み処理方
    法。
  14. 【請求項14】前記検出ステップは、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについ
    て、電子透かし検出閾値より検出強度の弱いビットを検
    出し、 前記調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップは、 前記検出閾値より検出強度の弱いビットについての追加
    埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行することを
    特徴とする請求項12に記載の電子透かし埋め込み処理
    方法。
  15. 【請求項15】前記検出ステップは、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについ
    て、電子透かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標
    検出値より検出強度の弱いビットを検出し、 前記調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップは、 前記目標検出値より検出強度の弱いビットについての追
    加埋め込み処理または調整埋め込み処理を実行すること
    を特徴とする請求項12に記載の電子透かし埋め込み処
    理方法。
  16. 【請求項16】前記検出ステップは、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについて
    検出強度の相対的に強いビットを検出し、 前記調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップは、 前記検出強度の相対的に強いビットについて、元の埋め
    込み電子透かしパターンとの逆相関を持つ電子透かしパ
    ターンによる追加埋め込み処理または調整埋め込み処理
    を実行することを特徴とする請求項12に記載の電子透
    かし埋め込み処理方法。
  17. 【請求項17】前記検出ステップは、 多ビット情報の電子透かしパターンの各ビットについ
    て、電子透かし検出閾値を上回る強度値に設定した目標
    検出値より検出強度の強いビットを検出し、 前記調整電子透かしパターン埋め込み処理ステップは、 前記目標検出値より検出強度の強いビットについて、元
    の埋め込み電子透かしパターンとの逆相関を持つ電子透
    かしパターンによる追加埋め込み処理または調整埋め込
    み処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の
    電子透かし埋め込み処理方法。
  18. 【請求項18】前記調整電子透かしパターン埋め込み処
    理ステップは、 前記検出ステップにおいて検出した各ビットの検出値強
    度に基づいて求められる強度調整値に従った強度を有す
    るとともに、埋め込み対象データである画像データのビ
    ット埋め込み小領域データに基づいて再調整された強度
    を有する電子透かしパターンの埋め込み処理を実行する
    ことを特徴とする請求項12に記載の電子透かし埋め込
    み処理方法。
  19. 【請求項19】前記調整電子透かしパターン埋め込み処
    理ステップは、 前記検出ステップにおいて取得される検出値に基づい
    て、電子透かし埋め込み済みデータに対して追加または
    調整用の電子透かしパターンの埋め込み処理を実行する
    ことを特徴とする請求項12に記載の電子透かし埋め込
    み処理方法。
  20. 【請求項20】前記調整電子透かしパターン埋め込み処
    理ステップは、 前記検出ステップにおいて取得される検出値に基づい
    て、電子透かし埋め込み対象データに対して、強度調整
    値に従った強度を有する電子透かしパターンの埋め込み
    処理を実行することを特徴とする請求項12に記載の電
    子透かし埋め込み処理方法。
  21. 【請求項21】データに対する電子透かしパターン埋め
    込み処理をコンピュータ・システム上で実行せしめるプ
    ログラムであって、 多ビット情報の電子透かしパターンを生成する電子透か
    しパターン生成ステップと、 前記電子透かしパターン生成手段において生成された電
    子透かしパターンをデータに埋め込む処理を実行する電
    子透かしパターン埋め込みステップと、 前記電子透かしパターン埋め込みステップによって埋め
    込まれた電子透かしパターン埋め込みデータから電子透
    かしパターンを構成する各ビットの検出強度を測定する
    検出ステップと、 前記検出ステップにおいて検出した各ビットの検出値強
    度に基づいて求められる強度調整値に従った強度を有す
    る電子透かしパターンに調整する調整電子透かしパター
    ン埋め込み処理ステップと、 を有することを特徴とするプログラム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7634105B2 (en) 2005-08-30 2009-12-15 Fujitsu Limited Method and apparatus for embedding information in imaged data, printed material, and computer product
JP2010258585A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Hitachi Ins Software Ltd 電子透かし埋め込み装置及び方法、そのプログラム
JP2016039561A (ja) * 2014-08-08 2016-03-22 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 電子透かし情報埋め込みシステム、電子透かし情報埋め込み方法及び電子透かし情報埋め込みプログラム
US10651935B2 (en) 2016-10-12 2020-05-12 Fujitsu Limited Signal adjustment apparatus and signal adjustment method

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