JP2002353609A - はんだ付け装置とそのはんだ付け方法 - Google Patents

はんだ付け装置とそのはんだ付け方法

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JP2002353609A
JP2002353609A JP2001158492A JP2001158492A JP2002353609A JP 2002353609 A JP2002353609 A JP 2002353609A JP 2001158492 A JP2001158492 A JP 2001158492A JP 2001158492 A JP2001158492 A JP 2001158492A JP 2002353609 A JP2002353609 A JP 2002353609A
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heating
component
temperature
soldered
soldering
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JP2001158492A
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Yuji Yamazaki
雄司 山崎
Masao Hirano
正夫 平野
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの平均的な加熱条件で複数種類の基板及
び電子部品に対応することは困難であって、電子部品の
うち温度上昇し難いものははんだ付けができないし、逆
に温度上昇し易いものは部品熱損傷が生じる。 【解決手段】 電子部品3(3−1〜3−n)を実装面
に搭載した基板2を、所定の加熱条件に基づいて加熱源
1−1〜1−nで加熱して電子部品3(3−1〜3−
n)を基板2にはんだ付けするはんだ付け装置であっ
て、加熱条件を、基板2の熱容量、電子部品3(3−1
〜3−n)の熱容量及び電子部品3(3−1〜3−n)
の温度応答性のいずれか、もしくはこれらの組み合わせ
に基づいて設定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、はんだペーストを
加熱溶融し、基板上に電子部品をはんだ付けするはんだ
付け装置とそのはんだ付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、はんだ付けの加熱にはリフロー装
置が用いられていた。このリフロー装置は、図9に示す
ように、温度設定の異なる複数のリフロー炉41、4
2、43を連結した構造になっており、これらのリフロ
ー炉41、42、43の中を、はんだ付けすべき電子部
品46を搭載した基板44がコンベア45により搬送さ
れて移動し、加熱されるものである。
【0003】すなわち、図10に示すように、コンベア
45で搬入した基板44が移動していく複数のリフロー
炉41、42、43の雰囲気温度イ、ロ、ハの組み合わ
せと、コンベア45の速度の調整により、必要な基板温
度プロフアイルを形成しリフロー処理するようにしたも
のである。
【0004】また、従来のはんだ付け方法として、特開
平8−162747号公報に開示された技術がある。こ
の開示技術は、基板上にマスクを取り付けて、加熱源か
らの熱風や赤外線を電子部品のうちの弱耐熱部品に直接
当てないようにして、弱耐熱部品の過昇温を防止するも
のである。
【0005】弱耐熱部品とは、例えばプラスチックレン
ズやLEDなどを指し、鉛フリーはんだ導入によりはん
だ溶融温度が上昇し部品耐熱温度に近づくと、はんだ付
け時の弱耐熱部品の熱損傷がますます大きな問題とな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た前者の従来のはんだ付け装置によれば、必要な温度プ
ロフアイルが、投入する基板ごとに異なっていると、そ
の都度リフロー炉41、42、43の雰囲気温度イ、
ロ、ハの調整が必要である。
【0007】リフロー装置を構成する各リフロー炉4
1、42、43は、設定された雰囲気温度イ、ロ、ハを
保持するために熱容量が大きくしてあり、そのため、図
11に示すように雰囲気温度イ、ロ、ハの調整(変更)
には30分程度かかる。また温度調整している間は基板
44を投入することができず、リフロー装置の稼動時間
の低下の要因となっていた。
【0008】また、同じ基板44及び電子部品46を加
熱するのでなく、基板44及び電子部品46の種類を変
更しながら加熱する生産形態の場合、加熱条件のための
変更時間の生産ロスを回避するため、基板44及び電子
部品46に応じた最適な加熱条件で加熱できず、やむを
得ず加熱対象となる基板44及び電子部品46のすべて
をカバーできる平均的な加熱条件で加熱している。
【0009】今後、弱耐熱部品が増加したり、鉛フリー
はんだが導入されると、各基板44及び電子部品46に
応じて安定したはんだ付けができる加熱条件の幅がます
ます狭くなり、1つの平均的な加熱条件で複数種類の基
板44及び電子部品46に対応することは困難になる。
すなわち、電子部品46のうち温度上昇し難いものはは
んだ付けができないし、逆に温度上昇し易いものは部品
熱損傷が生じるという問題点があった。
【0010】また、Pbフリーになるとはんだの融点が
上がり、加熱条件の上、下限の幅が狭くなり、従来のは
んだ付け装置と異なり、むしろ、電子部品の特性に合わ
せて(アクティブセンス)加熱条件を設定し、作り分け
る必要がある。
【0011】また、後者の従来のはんだ付け装置によれ
ば、マスクを取り付けて基板を加熱する場合、加熱対象
の基板以外にもマスクが加熱エネルギーを消費するた
め、エネルギー効率が悪く、また、マスクが熱風の流れ
を乱し、基板の温度ばらつきが生じるという問題点があ
った。
【0012】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであって、その第1の目的とするところは、各基
板及びはんだ付け対象部品に応じた最適な加熱条件で、
それぞれの基板及びはんだ付け対象部品を加熱すること
ができて、弱耐熱部品や、鉛フリーはんだにおける安定
したはんだ付けが可能になるはんだ付け装置を提供する
ことにある。
【0013】また、本発明の第2の目的とするところ
は、弱耐熱部品の過昇温防止を行うために、例えば、マ
スクを取り付けて基板を加熱するというような加熱方法
を取る必要がなく、マスクが消費加する熱エネルギーを
なくし、マスクによる熱風の乱流をなくして、基板の温
度ばらつきを抑えることができるはんだ付け装置を提供
することにある。
【0014】また、本発明の第3の目的とするところ
は、各基板及びはんだ付け対象部品に応じた最適な加熱
条件で、それぞれの基板及びはんだ付け対象部品を加熱
することができて、弱耐熱部品や、鉛フリーはんだにお
ける安定したはんだ付けが可能になるはんだ付け方法を
提供することにある。
【0015】また、本発明の第4の目的とするところ
は、弱耐熱部品の過昇温防止を行うために、例えば、マ
スクを取り付けて基板を加熱するというような加熱方法
を取る必要がなく、マスクが消費加する熱エネルギーを
なくし、マスクによる熱風の乱流をなくして、基板の温
度ばらつきを抑えることができるはんだ付け方法を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明に係るはんだ付け装置は、はんだ付
け対象部品を実装面に搭載した基板を、所定の加熱条件
に基づいて加熱手段で加熱してはんだ付け対象部品を基
板にはんだ付けするはんだ付け装置であって、加熱条件
を、基板の熱容量、はんだ付け対象部品の熱容量及びは
んだ付け対象部品の温度応答性のいずれか、もしくはこ
れらの組み合わせに基づいて設定するようにしたもので
ある。
【0017】そして、はんだ付け対象部品の温度応答性
(部品温度応答性)は、一定温度の温風を一定時間はん
だ付け対象部品に吹き付けて、このはんだ付け対象部品
の温度上昇に基づいて算出されることが好ましい。
【0018】また、はんだ付け対象部品の温度応答性
(部品温度応答性)は、一定エネルギーの赤外線を一定
時間はんだ付け対象部品に照射して、このはんだ付け対
象部品の温度上昇に基づいて算出されることが好まし
い。
【0019】また、はんだ付け対象部品の温度応答性
(部品温度応答性)は、一定温度の温風と一定エネルギ
ーの赤外線とを重畳して一定時間はんだ付け対象部品に
供給して、このはんだ付け対象部品の温度上昇に基づい
て算出されることが好ましい。
【0020】ここで、はんだ付け対象部品とは、例えば
電子部品であり、基板の熱容量とは、例えば基板材質、
基板厚さ、基板重量から計算式を用いて算出されるし、
はんだ付け対象部品の熱容量とは、例えば電子部品の部
品材質、部品重量から計算式を用いて算出される。ま
た、はんだ付け対象部品の温度応答性(部品温度応答
性)は、例えば温風発生器からの一定温度の温風を電子
部品に吹き付けて一定時間加熱した時の部品温度におけ
る傾き(温度上昇)から計算式により算出されるし、ま
た、部品温度応答性は、例えば赤外線放射ヒータからの
一定エネルギーの赤外線を電子部品に照射して一定時間
加熱した時の部品温度における傾き(温度上昇)から計
算式により算出される。また、部品温度応答性は、一定
温度の温風と一定エネルギーの赤外線とを重畳して一定
時間電子部品3に供給して、この電子部品3の温度上昇
に基づいて計算式により算出される場合もある。
【0021】かかる構成により、加熱対象となる基板及
びはんだ付け対象部品のすべてをカバーできる平均的な
加熱条件ではなく、各基板及びはんだ付け対象部品に応
じた最適な加熱条件を迅速に設定することができて、そ
れぞれの基板及びはんだ付け対象部品を最適な加熱条件
で加熱できる。
【0022】このために、はんだ付け対象部品のうち温
度上昇し難いものははんだ付けができない、逆に温度上
昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるといった不具
合が解決できるし、鉛フリーはんだにおける電子部品の
安定したはんだ付けが可能になる。
【0023】また、本発明に係るはんだ付け装置は、上
記した本発明に係るはんだ付け装置において、加熱手段
は、はんだ付け処理炉内に配置された複数の加熱源で構
成してあり、これらの加熱源は、はんだ付け処理炉内に
搬入された基板の複数のはんだ付け対象部品の個々に対
応しており、加熱源は、それぞれに、その加熱温度が加
熱エネルギー制御手段により制御されるものである。
【0024】そして、加熱エネルギー制御手段は、加熱
源の加熱温度を制御する温度制御手段と、基板の熱容
量、はんだ付け対象部品の熱容量及びはんだ付け対象部
品の温度応答性のいずれか、もしくはこれらの組み合わ
せに基づいて目標温度値を設定する温度設定手段と、目
標温度値と温度制御手段からのフイードバック量とから
制御値を算出する比較手段とを備え、制御値に基づいて
温度制御手段により加熱エネルギーが目標温度値に近付
くように加熱源を制御するようにした。
【0025】ここで、加熱源とは、例えば温風発生器や
赤外線放射ヒータなどであり、温度制御手段とは、例え
ば温度制御器であり、温度設定手段、例えば温度設定器
であり、比較手段とは、例えば比較器である。
【0026】かかる構成により、基板に搭載された個々
のはんだ付け対象部品については、それぞれの目標温度
値が、基板熱容量、部品熱容量及び部品温度応答性のい
ずれか、もしくはこれらの組み合わせから温度設定手段
により設定される。
【0027】そして、目標温度値と温度制御手段からの
フイードバック量とに基づいて制御値が算出され、この
制御値に基づいて温度制御手段が加熱源を制御し、温度
(加熱エネルギー)が目標温度値に近付くように制御さ
れる。
【0028】このために、はんだ付け対象部品のうち温
度上昇し難いものははんだ付けができない、逆に温度上
昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるといった不具
合が解決できるし、鉛フリーはんだにおける電子部品の
安定したはんだ付けが可能になる。
【0029】また、本発明に係るはんだ付け装置は、上
記した本発明に係るはんだ付け装置において、加熱手段
が、リフロー炉に収容された基板およびはんだ付け対象
部品を加熱するものであり、加熱手段の加熱エネルギー
が加熱エネルギー制御手段により調整できるリフロー装
置を用いた。
【0030】かかる構成により、リフロー装置において
も、各基板及びはんだ付け対象部品に応じた最適な加熱
条件を迅速に設定することができて、それぞれの基板及
びはんだ付け対象部品を最適な加熱条件で加熱できる。
【0031】このために、はんだ付け対象部品のうち温
度上昇し難いものははんだ付けができない、逆に温度上
昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるといった不具
合が解決できるし、鉛フリーはんだにおける電子部品の
安定したはんだ付けが可能になる。
【0032】また、上記の第2の目的を達成するため
に、本発明に係るはんだ付け装置は、はんだ付け対象部
品を実装面に搭載した基板を加熱手段で加熱してはんだ
付け対象部品を基板にはんだ付けするはんだ付け装置で
あって、加熱手段は、はんだ付け処理炉内に配置された
複数の加熱源で構成してあり、これらの加熱源を、はん
だ付け処理炉内に搬入された基板の複数のはんだ付け対
象部品の個々に対応させて、複数の加熱源からの加熱エ
ネルギーを加熱エネルギー制御手段により個別に調整し
て、基板に加熱強度分布を作るようにしたものである。
【0033】ここで、加熱強度分布とは、例えばはんだ
付け対象部品である電子部品の個々に対応させて、これ
らの電子部品に与える加熱エネルギーの強度を異ならせ
ることである。
【0034】かかる構成により、複数の加熱源からの加
熱エネルギを個別に調整し、基板上に加熱強度分布を作
ることができる。このために、弱耐熱部品の過昇温防止
を行うために、例えば、マスクを取り付けて基板を加熱
するというような加熱方法を取る必要がなく、マスクが
消費加する熱エネルギーをなくし、マスクによる熱風の
乱流をなくして、基板の温度ばらつきを抑えることがで
きる。
【0035】また、本発明に係るはんだ付け装置は、上
記した本発明に係るはんだ付け装置において、加熱エネ
ルギー制御手段は、加熱源の加熱温度を制御する温度制
御手段と、はんだ付け対象部品の部品温度を検出する部
品温度検出手段と、目標温度値を設定する部品温度設定
手段と、目標温度値と部品温度から制御値を算出する比
較手段とを備え、制御値に基づいて温度制御手段により
加熱エネルギーが目標温度値に近付くように加熱源を制
御するようにした。
【0036】そして、加熱源は、はんだ付け処理炉内に
おいて、複数のはんだ付け対象部品の個々に対応してい
て、基板の部品搭載面側及び非部品搭載面側のいづれか
の片側から、もしくは両側から基板を加熱するようにし
た。
【0037】ここで、加熱源とは、例えば温風発生器や
赤外線放射ヒータなどであり、温度制御手段とは、例え
ば温度制御器であり、部品温度設定手段とは、例えば部
品温度設定器であり、部品温度検出手段とは、例えば部
品温度検出であり、比較手段とは、例えば比較器であ
る。
【0038】かかる構成により、個々のはんだ付け対象
部品において、部品温度検出手段が検出したはんだ付け
対象部品の部品温度と、部品温度設定手段が設定した目
標温度値とを比較手段により比較して制御値を算出し、
この制御値を温度制御手段に入力し、この温度制御手段
が制御値に基づいて加熱源を制御し、温度(加熱エネル
ギー)を目標温度値に近付くようにすることができる。
【0039】また、上記の第3の目的を達成するため
に、本発明に係るはんだ付け方法は、加熱手段による加
熱によりはんだ付け対象部品を基板にはんだ付けするは
んだ付け方法であって、基板の熱容量、はんだ付け対象
部品の熱容量及びはんだ付け対象部品の温度応答性のい
ずれか、もしくはこれらの組み合わせに基づいて、基板
及びはんだ付け対象部品の状態に応じた加熱条件を設定
して、この加熱条件に基づいた加熱手段による加熱によ
りはんだ付け対象部品を基板にはんだ付けするようにし
たものである。
【0040】したがって、加熱対象となる基板及びはん
だ付け対象部品のすべてをカバーできる平均的な加熱条
件ではなく、各基板及びはんだ付け対象部品に応じた最
適な加熱条件を迅速に設定することができて、それぞれ
の基板及びはんだ付け対象部品を最適な加熱条件で加熱
できる。
【0041】このために、はんだ付け対象部品のうち温
度上昇し難いものははんだ付けができない、逆に温度上
昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるといった不具
合が解決できるし、鉛フリーはんだにおける電子部品の
安定したはんだ付けが可能になる。
【0042】また、本発明に係るはんだ付け方法は、加
熱手段が、リフロー炉に収容された基板およびはんだ付
け対象部品を加熱するものであり、加熱手段の加熱エネ
ルギーが調整できるリフロー装置を用いたものである。
【0043】したがって、リフロー装置においても、各
基板及びはんだ付け対象部品に応じた最適な加熱条件を
迅速に設定することができて、それぞれの基板及びはん
だ付け対象部品を最適な加熱条件で加熱でき、弱耐熱部
品や、鉛フリーはんだにおける電子部品の安定したはん
だ付けが可能になる。
【0044】また上記の第4の目的を達成するために、
本発明に係るはんだ付け方法は、加熱手段による加熱に
よりはんだ付け対象部品を基板にはんだ付けするはんだ
付け方法であって、加熱手段は、はんだ付け処理炉内に
配置された複数の加熱源を有し、これらの加熱源を、は
んだ付け処理炉内に搬入された基板の複数のはんだ付け
対象部品の個々に対応させ、複数の加熱源からの加熱エ
ネルギーを個別に調整して基板に加熱強度分布を作り、
この加熱強度分布に基づいた加熱手段の加熱によりはん
だ付け対象部品を基板にはんだ付けするようにしたもの
である。
【0045】したがって、加熱源からの加熱エネルギー
を、はんだ付け対象部品の熱容量に合わせて個別に調整
して、基板に加熱強度分布をつけることが可能になり、
はんだ付け対象部品うちで弱耐熱部品については加熱強
度を弱くすることができて、弱耐熱部品の過昇温防止が
可能になる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0047】(実施の形態1)本発明に係るはんだ付け
装置(実施の形態1)を図1乃至図5に示す。
【0048】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態
1)は、外乱が入らないように密封されたはんだ付け処
理炉(図示せず)を有しており、このはんだ付け処理炉
には、開閉扉(図示せず)を有する基板搬入口(いずれ
も図示せず)と、開閉扉を有する基板搬出口(図示せ
ず)とがそれぞれ設けてある。
【0049】そして、はんだ付け処理炉内には基板設置
部(図示せず)が設けてあり、この基板設置部には、は
んだ付け処理炉内に搬入された基板2が設置されるもの
である。この基板2の実装面には、複数のはんだ付け対
象部品である電子部品3(3−1〜3−n)が、それぞ
れの端子部であるリード端子(図示せず)をはんだペー
ストを介して搭載してある。
【0050】また、はんだ付け処理炉内には、互いに所
定の間隔をおいて配置された複数の加熱源1−1〜1−
nが水平な同一面上に配置してある。これらの加熱源1
−1〜1−nは、はんだ付け処理炉内に搬入されて基板
設置部に設置された基板2の複数の電子部品3(3−1
〜3−n)の個々に対応していて、電子部品3(3−1
〜3−n)を加熱するように構成してある。加熱源1−
1〜1−nとしては、赤外線放射ヒータ、温風発生器等
である。
【0051】そして、加熱源1−1(1−2〜1−n)
は、それぞれに、その加熱温度が加熱エネルギー制御手
段としての温度制御装置F1〜Fnにより制御されるも
のである。
【0052】加熱源1−1(1−2〜1−n)の温度制
御装置F1(F2〜Fn)は、加熱源1−1(1−2〜
1−n)の加熱温度及び加熱時間を制御する温度制御手
段としての温度制御器4−1(4−2〜4−n)と、温
度設定手段である温度設定器5−1(5−2〜5−n)
と、比較手段である比較器6−1(6−2〜6−n)と
を備えており、温度設定器5−1(5−2〜5−n)の
出力側が比較器6−1(6−2〜6−n)の一方の入力
側に接続してあり、この比較器6−1(6−2〜6−
n)の他方の入力側には、温度制御器4−1(4−2〜
4−n)からフィードバックされる信号の出力部(図示
せず)が接続してある。
【0053】温度設定手段としての温度設定器5−1
(5−2〜5−n)は、はんだ溶融・接合の目標温度値
aを設定するものであり、この目標温度値aは、[表
1]に示すテーブルから加熱エネルギー(加熱条件)を
決定し、この加熱エネルギー(加熱条件)に基づいて算
出されるものである。なお、上記したテーブルの諸元は
一例を示すものである。
【0054】
【表1】
【0055】そして、テーブルに表すように、加熱エネ
ルギーは、基板熱容量C1と部品熱容量C2と部品温度
応答性Hとのいずれか、もしくはこれらの組み合わせに
基づいて計算式により算出される。そして、基板熱容量
C1は、基板材質、基板厚さ、基板重量から計算式を用
いて算出されるし、部品熱容量C2は、電子部品3(3
−1〜3−n)の部品材質、部品重量から計算式を用い
て算出される。
【0056】また、部品温度応答性Hは、図3の
(1)、(2)に示すように温風発生器7からの一定温
度の温風を電子部品3(3−1〜3−n)に吹き付けて
一定時間加熱した時の部品温度における傾き(温度上
昇)から計算式により決定される。この部品温度応答性
Hの適用は、加熱源1−1〜1−nが温風発生器である
場合である。
【0057】また、加熱源1−1〜1−nが赤外線放射
ヒータの場合には、部品温度応答性Hは、図4の
(1)、(2)に示すように赤外線放射ヒータ8からの
一定エネルギーの赤外線を電子部品3(3−1〜3−
n)に照射して一定時間加熱した時の部品温度における
傾き(温度上昇)から計算式により決定される。この部
品温度応答性Hの適用は、加熱源1−1〜1−nが赤外
線放射ヒータである場合である。
【0058】また、部品温度応答性Hは、一定温度の温
風と一定エネルギーの赤外線とを重畳して一定時間電子
部品3に供給して、この電子部品3の温度上昇に基づい
て計算式により算出される場合もある。
【0059】そして、温度制御装置F1(F2〜Fn)
は図5に示す温度調節器Kに組み込まれており、この温
度調節器Kの表側には、設定温度表示部R及び操作部S
との他に、基板熱容量C1と部品熱容量C2と部品温度
応答性Hとを設定するテーブルMと、設定用摘みNとが
設けてある。
【0060】次に、上記のように構成されたはんだ付け
装置の作動を説明する。
【0061】はんだ付け処理炉内に、その実装面に複数
の電子部品3(3−1〜3−n)を搭載した基板2が搬
入されて基板設置部に設置される。この場合、加熱源1
−1〜1−nは、基板2の複数の電子部品3(3−1〜
3−n)の個々に対応するようになる。
【0062】そして、基板2に搭載された電子部品3−
1については、この電子部品3−1についての目標温度
値aが、上記したテーブルの諸元(基板熱容量C1、部
品熱容量C2、部品温度応答性Hのいずれか、もしくは
これらの組み合わせ)から温度設定器5−1により設定
されていて、この目標温度値aと温度制御器4−1から
のフイードバック量bとが比較器6−1により比較され
て制御値cが算出され、この制御値cが温度制御器4−
1に入力されて、温度制御器4−1が制御値cに基づい
て加熱源1−1を制御し、温度(加熱エネルギー)が目
標温度値aに近付くようになる。
【0063】このために、電子部品3−1のリード端子
は、はんだ溶融温度直上近傍に加熱され、電子部品3−
1の安定したはんだ付けが行われる。
【0064】そして、基板2に搭載された電子部品3−
2〜3−nについても、電子部品3−1と同様に、それ
ぞれが対応する加熱源1−2〜3−nが制御されて、温
度(加熱エネルギー)が目標温度値aに近付くようにな
り、安定したはんだ付けが行われる。
【0065】上記したように、本実施の形態1によるは
んだ付け装置によれば、基板2に搭載された複数の電子
部品3(3−1〜3−n)は、それぞれの目標温度値a
が、上記したテーブルKの諸元(基板熱容量C1、部品
熱容量C2、部品温度応答性Hのいずれか、もしくはこ
れらの組み合わせ)から温度設定器5−1(5−2〜5
−n)により設定される。
【0066】したがって、加熱対象となる基板2及び電
子部品3(3−1〜3−n)のすべてをカバーできる平
均的な加熱条件ではなく、各基板2及び電子部品3−1
〜3−nに応じた最適な加熱条件を迅速に設定すること
ができて、それぞれの基板2及び電子部品3(3−1〜
3−n)を最適な加熱条件で加熱できる。
【0067】このために、電子部品3(3−1〜3−
n)のうち温度上昇し難いものははんだ付けができな
い、逆に温度上昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じ
るといった不具合が解決できるし、鉛フリーはんだにお
いても電子部品3(3−1〜3−n)の安定したはんだ
付けが可能になる。
【0068】また、本実施の形態1によるはんだ付け方
法によれば、同様に電子部品3(3−1〜3−n)のう
ち温度上昇し難いものははんだ付けができない、逆に温
度上昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるといった
不具合が解決できるし、鉛フリーはんだにおいても安定
したはんだ付けが可能になる。
【0069】(実施の形態2)本発明に係るはんだ付け
装置(実施の形態2)を図6に示す。
【0070】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態
2)は、外乱が入らないように密封された加熱空間を形
成する加熱用シールド構成のリフロー炉11と、このリ
フロー炉11に温風を供給する加熱源としての温風発生
器12とを備えている。そして、リフロー炉11内には
基板2が固定状態で設置される基板固定用治具14が設
けてあり、また、リフロー炉11には、基板2を出し入
れする出入口(図示せず)が設けてあり、この出入口に
は開閉扉(図示せず)が設けてある。
【0071】そして、リフロー炉11の上面側には温風
吹出し口15が設けてあり、この温風吹出し口15には
温風を整流する温風整流部16が設けてある。この温風
整流部16は、複数の整流板17を互いに平行にして配
置したものである。
【0072】温風発生器12は、ダクト18内に収容さ
れた赤外線放射ヒータ12Aと、ダクト18内に空気
(風)を供給する空気供給手段としての送風機(ファ
ン)13とを備えている。そして、ダクト18の下端部
がリフロー炉11の温風吹出し口15に接続してある。
【0073】そして、温風発生器12は、その加熱温度
が加熱エネルギー制御手段としての温度制御装置FXに
より制御されるものである。この温度制御装置FXは、
温風発生器12の加熱温度及び加熱時間を制御する温度
制御手段としての温度制御器19と、温度設定手段であ
る温度設定器20と、比較手段である比較器21とを備
えており、この温度設定器20の出力側が比較器21の
一方の入力側に接続してあり、この比較器21の他方の
入力側には、温度制御器19からフィードバックされる
信号の出力部(図示せず)が接続してある。
【0074】温度設定手段としての温度設定器20は、
はんだ溶融・接合の目標温度値dを設定するものであ
り、この目標温度値dは、上記した本実施の形態1の場
合と同様に、[表1]に示すテーブルの諸元(基板熱容
量C1、部品熱容量C2、部品温度応答性Hのいずれ
か、もしくはこれらの組み合わせ)から加熱エネルギー
(加熱条件)を決定し、この加熱エネルギー(加熱条
件)に基づいて計算式から算出されるものである。
【0075】また、送風機13は風量及び送風時間(送
風タイミング)を制御する風量制御手段としての風量制
御器(図示せず)により制御するようにしてもよい。
【0076】このために、風量制御器により送風機13
への風量(供給エネルギー量)と送風時間(送風タイミ
ング)とを制御することができるし、また、温度制御器
19により温風発生器12での温風の温度(加熱エネル
ギー)(加熱条件)と加熱時間(加熱タイミング)とを
制御することができる。
【0077】次に、上記のように構成されたはんだ付け
装置の作動を説明する。
【0078】まず、送風機13の駆動によりダクト18
内に空気を取り込んで、この空気を温風発生器12に供
給し、この温風発生器12で空気を瞬時に加熱して温風
にし、この温風を、リフロー炉11の温風吹出し口15
から、このリフロー炉11内に吹き込み、このリフロー
炉11内に設置された基板2とこの基板2に搭載された
電子部品3とを加熱する。
【0079】この基板2及び電子部品3の加熱により、
この基板2に形成された導電パターン(図示せず)と電
子部品3との間に装填されたはんだペースト(クリーム
はんだ)(図示せず)を、このはんだペーストに含有さ
れるフラックスを活性化させる温度に加熱し、さらに、
はんだ溶融温度以上に加熱し、導電パターンに電子部品
3をはんだ付けする。
【0080】この場合、目標温度値dが、上記したテー
ブルの諸元(基板熱容量C1、部品熱容量C2、部品温
度応答性Hのいずれか、もしくはこれらの組み合わせ)
から温度設定器20により設定されていて、この目標温
度値dと温度制御器19からのフイードバック量eとが
比較器21により比較されて制御値fが算出されて、こ
の制御値fが温度制御器19に入力される。そして、温
度制御器19が制御値fに基づいて加熱源である温風発
生器12を制御し、温度(加熱エネルギー)が目標温度
値dに近付くようになる。
【0081】このために、電子部品3のリード端子は、
はんだ溶融温度直上近傍に加熱され、電子部品3の安定
したはんだ付けが行われる。
【0082】上記したように、本実施の形態2によるは
んだ付け装置によれば、リフロー装置においても、各基
板2及び電子部品3に応じた最適な加熱条件を迅速に設
定することができて、それぞれの基板2及び電子部品3
を最適な加熱条件で加熱できる。
【0083】このために、電子部品3のうち温度上昇し
難いものははんだ付けができない、逆に温度上昇し易い
弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるといった不具合が解決
できるし、鉛フリーはんだにおいても電子部品3の安定
したはんだ付けが可能になる。
【0084】また、本実施の形態2によるはんだ付け方
法によれば、同様に電子部品3のうち温度上昇し難いも
のははんだ付けができない、逆に温度上昇し易い弱耐熱
部品は部品熱損傷が生じるといった不具合が解決できる
し、鉛フリーはんだにおいても電子部品3の安定したは
んだ付けが可能になる。
【0085】(実施の形態3)本発明に係るはんだ付け
装置(実施の形態3)を図7及び図8に示す。
【0086】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態
3)は、複数の加熱源を用いて基板2を固定した状態で
加熱し、これらの加熱源からの加熱エネルギーを個別に
調整し、基板2上に加熱強度分布を作られるようにする
ことで、弱耐熱部品の過昇温防止を可能にするものであ
る。
【0087】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態
3)は、外乱が入らないように密封されたはんだ付け処
理炉(図示せず)を有しており、このはんだ付け処理炉
には、開閉扉(図示せず)を有する基板搬入口(いずれ
も図示せず)と、開閉扉を有する基板搬出口(図示せ
ず)とがそれぞれ設けてある。
【0088】そして、はんだ付け処理炉内には基板設置
部(図示せず)が設けてあり、この基板設置部には、は
んだ付け処理炉内に搬入された基板2が設置されるもの
である。この基板2の実装面には、複数のはんだ付け対
象部品である複数の電子部品3(3−1〜3−n)が、
その端子部であるリード端子(図示せず)をはんだペー
ストを介して搭載してある。
【0089】また、はんだ付け処理炉内には、互いに所
定の間隔をおいて配置された複数の加熱源1−1〜1−
nが水平な同一面上に配置してある。これらの加熱源1
−1〜1−nは、はんだ付け処理炉内に搬入されて基板
設置部に設置された基板2の複数の電子部品3(3−1
〜3−n)の個々に対応していて、電子部品3(3−1
〜3−n)を加熱するように構成してある。加熱源1−
1〜1−nとしては、赤外線放射ヒータ、温風発生器等
である。
【0090】そして、加熱源1−1〜1−nは、それぞ
れに、その加熱温度が加熱エネルギー制御手段としての
温度制御装置FY1〜FYnにより制御されるものであ
る。
【0091】温度制御装置FY1は、加熱源1−1の加
熱温度を制御する部品温度制御手段としての部品温度制
御器22−1と、電子部品3−1の温度を検出する部品
温度検出手段である部品温度検出器23−1と、部品温
度設定手段である部品温度設定器25−1と、比較手段
である比較器24−1とを備えており、部品温度検出器
23の出力側は比較器24−1の一方の入力側に接続し
てあり、この比較器24−1の他方の入力側は部品温度
設定器25−1の出力側に接続してある。そして、比較
器24−1の出力側は部品温度制御器22−1の制御部
(図示せず)に接続してある。
【0092】また、温度制御装置FY2は、加熱源1−
2の加熱温度を制御する部品温度制御手段としての部品
温度制御器22−2と、電子部品3−2の温度を検出す
る部品温度検出手段である部品温度検出器23−2と、
部品温度設定手段である部品温度設定器25−2と、比
較手段である比較器24−2とを備えており、部品温度
検出器23−2の出力側は比較器24−2の一方の入力
側に接続してあり、この比較器24−2の他方の入力側
は部品温度設定器25−2の出力側に接続してある。
【0093】そして、温度制御装置FY3〜FYnは、
上記した温度制御装置FY1と同様な構成を有してい
る。
【0094】次に、上記のように構成されたはんだ付け
装置の作動を説明する。
【0095】はんだ付け処理炉内に、その実装面に複数
の電子部品3(3−1〜3−n)を搭載した基板2が搬
入されて基板設置部に設置される。この場合、加熱源1
−1〜1−nは、基板2の複数の電子部品3(3−1〜
3−n)の個々に対応する。
【0096】電子部品3−1において、部品温度検出器
23−1が検出した電子部品3−1の温度値gと、部品
温度設定器25−1が設定した目標温度値hとを比較器
24−1により比較して制御値iを算出し、この制御値
iを部品温度制御器22−1に入力する。そして、部品
温度制御器22−1が制御値iに基づいて加熱源1−1
を制御し、温度(加熱エネルギー)を目標温度値hに近
付くようにする。
【0097】また、電子部品3−2においては、部品温
度検出器23−2が検出した電子部品3−2の温度値g
と、部品温度設定器25−2が設定した目標温度値hと
を比較器24−2により比較して制御値iを算出し、こ
の制御値iを部品温度制御器22−2に入力する。そし
て、部品温度制御器22−2が制御値iに基づいて加熱
源1−2を制御し、温度(加熱エネルギー)を目標温度
値hに近付くようにする。
【0098】同様に、電子部品3−3〜3−nにおいて
は、加熱源1−3〜1−nが、それぞれの温度制御装置
FY3〜FYnにより制御されて、温度(加熱エネルギ
ー)を目標温度値hに近付くようにする。
【0099】このように、加熱源1−1〜1−nからの
加熱エネルギーを、電子部品1−3〜3−nの熱容量に
合わせて個別に調整して、基板2に加熱強度分布をつけ
ることが可能になり、電子部品3−1〜3−nのうちで
弱耐熱部品については加熱強度を弱くすることができ
て、弱耐熱部品の過昇温防止が可能になる。
【0100】なお、加熱源1−1〜1−nは、はんだ付
け処理炉内において、基板2の複数のはんだ付け対象部
品である電子部品3(3−1〜3−n)の個々に対応し
ていて、基板2の上方に配置するようにしたが、基板2
の下方に、電子部品3(3−1〜3−n)の個々に対応
するようにして配置してもよいし、また、基板2の上、
下方に、電子部品3(3−1〜3−n)の個々に対応す
るようにして配置してもよい。
【0101】上記したように本実施の形態3によるはん
だ付け装置によれば、複数の加熱源1−1〜1−nから
の加熱エネルギを個別に調整し、基板2上に加熱強度分
布をつけることができる。このために、弱耐熱部品の過
昇温防止を行うために、例えば、マスクを取り付けて基
板を加熱するというような加熱方法を取る必要がなく、
マスクが消費加する熱エネルギーをなくし、マスクによ
る熱風の乱流をなくして、基板の温度ばらつきを抑える
ことができる。
【0102】また、本実施の形態3によるはんだ付け方
法によれば、同様に複数の加熱源1−1〜1−nからの
加熱エネルギを個別に調整し、基板2上に加熱強度分布
をつけることができて、弱耐熱部品の過昇温防止を行う
ためのマスクを取り付けて基板を加熱するというような
加熱方法を取る必要がなく、マスクが消費加する熱エネ
ルギーをなくし、マスクによる熱風の乱流をなくして、
基板の温度ばらつきを抑えることができる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るはん
だ付け装置によれば、加熱対象となる基板及びはんだ付
け対象部品のすべてをカバーできる平均的な加熱条件で
はなく、各基板及びはんだ付け対象部品に応じた最適な
加熱条件を迅速に設定することができて、それぞれの基
板及びはんだ付け対象部品を最適な加熱条件で加熱でき
る。
【0104】また、リフロー装置においても、各基板及
びはんだ付け対象部品に応じた最適な加熱条件を迅速に
設定することができて、それぞれの基板及びはんだ付け
対象部品を最適な加熱条件で加熱できる。
【0105】このために、基板及びはんだ付け対象部品
のうち温度上昇し難いものははんだ付けができない、逆
に温度上昇し易い弱耐熱部品は部品熱損傷が生じるとい
った不具合が解決できるし、また、鉛フリーはんだにお
いても電子部品の安定したはんだ付けが可能になる。
【0106】また、本発明に係るはんだ付け装置によれ
ば、複数の加熱源からの加熱エネルギを個別に調整し、
基板上に加熱強度分布をつけることができる。このため
に、弱耐熱部品の過昇温防止を行うために、例えば、マ
スクを取り付けて基板を加熱するというような加熱方法
を取る必要がなく、マスクが消費加する熱エネルギーを
なくし、マスクによる熱風の乱流をなくして、基板の温
度ばらつきを抑えることができる。
【0107】また、本発明に係るはんだ付け方法によれ
ば、はんだ付け対象部品のうち温度上昇し難いものはは
んだ付けができない、逆に温度上昇し易い弱耐熱部品は
部品熱損傷が生じるといった不具合が解決できるし、ま
た、鉛フリーはんだにおいても電子部品の安定したはん
だ付けが可能になる。
【0108】また、本発明に係るはんだ付け方法によれ
ば、複数の加熱源からの加熱エネルギを個別に調整し、
基板上に加熱強度分布をつけることができて、弱耐熱部
品の過昇温防止を行うためのマスクを取り付けて基板を
加熱するというような加熱方法を取る必要がなく、マス
クが消費加する熱エネルギーをなくし、マスクによる熱
風の乱流をなくして、基板の温度ばらつきを抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態1)
の一部省略した斜視図である。
【図2】同はんだ付け装置(実施の形態1)の温度制御
装置の構成説明図である。
【図3】(1)は同はんだ付け装置(実施の形態1)に
おける部品温度応答性を検出するために行われる温風発
生器による電子部品の加熱の説明図である。(2)は加
熱時間と部品温度との関係を示す線図である。
【図4】(1)は同はんだ付け装置(実施の形態1)に
おける部品温度応答性を検出するために行われる赤外線
放射ヒータによる電子部品の加熱の説明図である。
(2)は加熱時間と部品温度との関係を示す線図であ
る。
【図5】温度調節器の斜視図である。
【図6】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態2)
の構成説明図である。
【図7】本発明に係るはんだ付け装置(実施の形態3)
の一部省略した斜視図である。
【図8】同はんだ付け装置(実施の形態3)の温度制御
装置の構成説明図である。
【図9】従来のはんだ付け装置(リフロー装置)の構成
説明図である。
【図10】従来のはんだ付け装置(リフロー装置)にお
ける加熱時間と、各炉雰囲気温度と、部品温度との関係
を示す線図である。
【図11】従来のはんだ付け装置(リフロー装置)にお
ける時間と炉内温度との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1−1〜1−n 加熱源 2 基板 3(3−1〜3−n) 電子部品(はんだ付け対象部
品) 4−1〜4−n 温度制御器(温度制御手段) 5−1〜5−n 温度設定器(温度設定手段) 6−1〜6−n 比較器(比較手段) 7 温風発生器 8 赤外線放射ヒータ 11 リフロー炉 12 温風発生器 13 送風機(ファン) 14 基板固定用治具 15 温風吹出し口 16 温風整流部 17 整流板 18 ダクト 19 温度制御器(温度制御手段) 20 温度設定器(温度設定手段) 21 比較器(比較手段) 22−1〜22−n 温度制御器(温度制御手段) 23−1〜23−n 部品温度検出器(部品温度検出手
段) 24−1〜24−n 比較器(比較手段) 25−1〜25−n 部品温度設定器(部品温度設定手
段) C1 基板熱容量 C2 部品熱容量 H 部品温度応答性 F1〜Fn 温度制御装置(加熱エネルギー制御手
段) FX 温度制御装置(加熱エネルギー制御手
段) FY1〜FYn 温度制御装置(加熱エネルギー制御手
段) K 温度調節器 M テーブル N 設定用摘み a 目標温度値 b フイードバック量 c 制御値 d 目標温度値 e フイードバック量 f 制御値 g 部品温度値 h 目標温度値 i 制御値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B23K 101:42 B23K 101:42

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだ付け対象部品を実装面に搭載した
    基板を、所定の加熱条件に基づいて加熱手段で加熱して
    前記はんだ付け対象部品を前記基板にはんだ付けするは
    んだ付け装置であって、 前記加熱条件を、前記基板の熱容量、前記はんだ付け対
    象部品の熱容量及び前記はんだ付け対象部品の温度応答
    性のいずれか、もしくはこれらの組み合わせに基づいて
    設定するようにしたことを特徴とするはんだ付け装置。
  2. 【請求項2】 前記はんだ付け対象部品の温度応答性
    は、一定温度の温風を一定時間前記はんだ付け対象部品
    に吹き付けて、このはんだ付け対象部品の温度上昇に基
    づいて算出される請求項1に記載のはんだ付け装置。
  3. 【請求項3】 前記はんだ付け対象部品の温度応答性
    は、一定エネルギーの赤外線を一定時間前記はんだ付け
    対象部品に照射して、このはんだ付け対象部品の温度上
    昇に基づいて算出される請求項1に記載のはんだ付け装
    置。
  4. 【請求項4】 前記はんだ付け対象部品の温度応答性
    は、一定温度の温風と一定エネルギーの赤外線とを重畳
    して一定時間前記はんだ付け対象部品に供給して、この
    はんだ付け対象部品の温度上昇に基づいて算出される請
    求項1に記載のはんだ付け装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段は、はんだ付け処理炉内に
    配置された複数の加熱源で構成してあり、これらの加熱
    源は、前記はんだ付け処理炉内に搬入された前記基板の
    前記複数のはんだ付け対象部品の個々に対応しており、 前記加熱源は、それぞれに、その加熱温度が加熱エネル
    ギー制御手段により制御される請求項1乃至請求項4の
    いずれかに記載のはんだ付け装置。
  6. 【請求項6】 前記加熱エネルギー制御手段は、前記加
    熱源の加熱温度及び加熱時間を制御する温度制御手段
    と、前記基板の熱容量、前記はんだ付け対象部品の熱容
    量及び前記はんだ付け対象部品の温度応答性のいずれ
    か、もしくはこれらの組み合わせに基づいて目標温度値
    を設定する温度設定手段と、前記目標温度値と前記温度
    制御手段からのフイードバック量とから制御値を算出す
    る比較手段とを備え、前記制御値に基づいて前記温度制
    御手段により加熱エネルギーが前記目標温度値に近付く
    ように前記加熱源を制御するようにした請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載のはんだ付け装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段が、リフロー炉に収容され
    た前記基板および前記はんだ付け対象部品を加熱するも
    のであり、前記加熱手段の加熱エネルギーが加熱エネル
    ギー制御手段により調整できるリフロー装置を用いた請
    求項1乃至請求項4のいずれかに記載のはんだ付け装
    置。
  8. 【請求項8】 はんだ付け対象部品を実装面に搭載した
    基板を加熱手段で加熱して前記はんだ付け対象部品を前
    記基板にはんだ付けするはんだ付け装置であって、 前記加熱手段は、はんだ付け処理炉内に配置された複数
    の加熱源で構成してあり、これらの加熱源を、前記はん
    だ付け処理炉内に搬入された前記基板の前記複数のはん
    だ付け対象部品の個々に対応させて、前記複数の加熱源
    からの加熱エネルギーを加熱エネルギー制御手段により
    個別に調整して、前記基板に加熱強度分布を作るように
    したことを特徴とするはんだ付け装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱エネルギー制御手段は、前記加
    熱源の加熱温度を制御する温度制御手段と、前記はんだ
    付け対象部品の部品温度を検出する部品温度検出手段
    と、目標温度値を設定する部品温度設定手段と、前記目
    標温度値と前記部品温度から制御値を算出する比較手段
    とを備え、前記制御値に基づいて前記温度制御手段によ
    り前記加熱エネルギーが前記目標温度値に近付くように
    前記加熱源を制御するようにした請求項8に記載のはん
    だ付け装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱源は、はんだ付け処理炉内に
    おいて、前記複数のはんだ付け対象部品の個々に対応し
    ていて、前記基板の部品搭載面側及び非部品搭載面側の
    いづれかの片側から、もしくは両側から前記基板を加熱
    するようにした請求項8又は請求項9に記載のはんだ付
    け装置。
  11. 【請求項11】 加熱手段による加熱によりはんだ付け
    対象部品を基板にはんだ付けするはんだ付け方法であっ
    て、 前記基板の熱容量、前記はんだ付け対象部品の熱容量及
    び前記はんだ付け対象部品の温度応答性のいずれか、も
    しくはこれらの組み合わせに基づいて、前記基板及び前
    記はんだ付け対象部品の状態に応じた加熱条件を設定し
    て、この加熱条件に基づいた前記加熱手段の加熱により
    前記はんだ付け対象部品を前記基板にはんだ付けするよ
    うにしたことを特徴とするはんだ付け方法。
  12. 【請求項12】 前記加熱手段が、リフロー炉に収容さ
    れた前記基板および前記はんだ付け対象部品を加熱する
    ものであり、前記加熱手段の加熱エネルギーが調整でき
    るリフロー装置を用いた請求項11に記載のはんだ付け
    方法。
  13. 【請求項13】 加熱手段による加熱によりはんだ付け
    対象部品を基板にはんだ付けするはんだ付け方法であっ
    て、 前記加熱手段は、はんだ付け処理炉内に配置された複数
    の加熱源を有し、これらの加熱源を、前記はんだ付け処
    理炉内に搬入された前記基板の複数の前記はんだ付け対
    象部品の個々に対応させ、前記複数の加熱源からの加熱
    エネルギーを個別に調整して前記基板に加熱強度分布を
    作り、この加熱強度分布に基づいた前記加熱手段の加熱
    により前記はんだ付け対象部品を前記基板にはんだ付け
    するようにしたことを特徴とするはんだ付け方法。
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