JP2002352472A - 光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法 - Google Patents

光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法

Info

Publication number
JP2002352472A
JP2002352472A JP2002069647A JP2002069647A JP2002352472A JP 2002352472 A JP2002352472 A JP 2002352472A JP 2002069647 A JP2002069647 A JP 2002069647A JP 2002069647 A JP2002069647 A JP 2002069647A JP 2002352472 A JP2002352472 A JP 2002352472A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
optical information
recording medium
information recording
dielectric layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002069647A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3908571B2 (ja
Inventor
Yoshitaka Sakagami
嘉孝 坂上
Kenichi Osada
憲一 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002069647A priority Critical patent/JP3908571B2/ja
Publication of JP2002352472A publication Critical patent/JP2002352472A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3908571B2 publication Critical patent/JP3908571B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐食性に優れ、信号振幅が改善した信頼性の高
い光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再
生方法を提供する。 【解決手段】透明基板(1)上にエネルギービームの照射
によってアモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能
な可逆的変化を生ずる記録層(14)と、反射層(17)と、記
録層(14)と反射層(17)の間に介在させた誘電体層(16)を
含む相変化光学的情報記録媒体であって、反射層(17)の
主成分がAg元素であり、誘電体層(16)の主成分がTa
の酸化物、Taの窒化物およびTaの窒酸化物から選ば
れる少なくとも一つである。記録層(14)と誘電体層(16)
の間に、さらに界面層(15)を介在させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光線等の
光学的手段を用いて情報を高速かつ高密度に記録、再生
する光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録
再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザー光線を利用して高密度な情報の
再生または記録を行う技術は公知であり、おもに光ディ
スクとして実用化されている。
【0003】光ディスクは再生専用型、追記型、書き換
え型に大別することができる。再生専用型はコンパクト
ディスクやレーザーディスク(登録商標)として、また
追記型や書き換え型は文書ファイル、データファイル等
として実用化されている。書き換え型光ディスクの中に
はおもに、光磁気と相変化型がある。相変化光ディスク
は記録層がレーザー光線の照射によってアモルファスと
結晶間(または結晶とさらに異なる構造の結晶間)で可
逆的に状態変化を起こすことを利用する。これは、レー
ザー光照射により薄膜の屈折率または消衰係数のうち少
なくともいずれか一つが変化して記録を行い、この部分
で透過光または反射光の振幅が変化し、その結果検出系
に至る透過光量または反射光量が変化することを検出し
て信号を再生する。
【0004】相変化光ディスクには基板上に誘電体層、
記録層、反射層、保護層を有した構成のものが一般的で
ある。そのディスク構成の一例としては、基板上に第一
の誘電体層、記録層、第二の誘電体層、そして反射層、
保護層を順に積層したものがある。さらに反射層の上に
誘電体層を積層したものもある。また、前記各層の積層
順を逆にして、反射層、誘電体層、記録層、誘電体層の
順に積層したものもある。
【0005】ここで、誘電体層の役割について説明す
る。この層は、記録層を外部からの機械的なダメージか
ら保護する役割、多重反射による干渉効果を利用して光
学的変化を強調する役割、外気からの影響を遮断し化学
的な変化を防止する役割、信号の繰り返し記録の場合に
起きる基板表面の荒れや記録層の熱的ダメージを低減す
る役割等を有している。
【0006】また、特開平09(1997)−834298号
公報や、特開平10(1998)−275360号公報に示さ
れている上記誘電体層と記録層の間にGeONやGeN
界面層を設け、サイクル特性を向上させた構成の光ディ
スクもある。
【0007】基板の材質は、ガラス、石英、ポリカーボ
ネート、または、ポリメチルメタクリレートを使用でき
る。また基板は平滑な平板でも表面にトラッキングガイ
ド用の溝状の凸凹があってもよい。この凸凹の内、情報
の記録再生を行うレーザ光の入射側から見た場合、遠く
にある部分すなわち、ディスク基板上の凸部がランド、
近くにある部分すなわちディスク基板上の凹部がグルー
ブと呼ばれる。
【0008】保護層としては樹脂を溶剤に溶かして塗布
・乾燥したものや樹脂板を接着剤で接着したもの等が使
える。
【0009】記録層、誘電体層、反射層は真空蒸着、ま
たはスパッタリングなどの方法で、透明基板の上に形成
する。
【0010】より高密度な記録再生を行うためレーザ光
を光ディスクに照射する光学系の対物レンズの開口数を
大きくすることにより、レーザ光スポットを小さくする
ことが提案されている(例えば、特開平10(1998)−1
54351)。この場合、記録再生特性におけるディス
クのチルトトレランスを確保する目的で、レーザ入射光
側の保護層厚を薄くする。例えば、現在商品化されてい
るDVD−RAMの保護層厚0.6mmに比べて非常に
薄い0.1mm厚のポリカーボネートシートを保護層と
して用いる。
【0011】このような保護層の薄膜化においては、従
来のようなディスク基板上に、第1の誘電体層、記録
層、第2の誘電体層、反射層を順次積層した積層順で
は、0.1mmシート上に膜を形成せねばならず、これ
は量産を考えた場合、0.1mmシートのハンドリング
が困難で実用的ではない。そこで各層の積層順を逆に
し、すなわち0.1mmシートではない基板(例えば
1.1mm厚のポリカーボネート基板)上に反射層、第
2の誘電体層、記録層、第1の誘電体層を設ける製造方
法が考えられる。しかし、このような場合には、例えば
Agを主成分とした反射層の表面は、幅約50nm、高
さ約10nmもの凹凸になっており、最初に反射層を積
層する場合には反射層の凹凸の上に誘電体層や記録層を
積層することになり、記録層表面も大きな凹凸になり、
膜厚が一定に形成されていないことがわかった。これ
は、記録再生時にノイズとなり信号品質を劣化させる原
因となる。また、この反射層の凹凸は基板上に誘電体
層、記録層、誘電体層、反射層の順に積層した従来の場
合にもAg反射層が薄い場合には、記録再生特性を悪化
させる問題がある。
【0012】この問題を解決するためには、Ag反射層
成膜時に従来はアルゴンガスによりスパッタリングをお
こなってきたが、そのアルゴンガスに酸素または窒素を
添加することによりAg反射層の表面性が飛躍的に改善
される。Ag反射層成膜時に酸素等を添加することは反
射層の表面性改善に対して必須であると考えている。し
かし、添加ガス量を増やしすぎると、窒素添加の場合は
アジ化銀という爆発性の化合物ができてしまう危険性が
ある。また、酸素添加の場合には、酸素を入れることで
Ag元素が活性化され、AgがSと反応して生じるAg
の腐食と同じ現象が生じるという新たな問題が生ずる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、耐食性に優れ、信号振幅が改善し
た信頼性の高い光学的情報記録媒体とその製造方法およ
びその記録再生方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の光学的情報記録媒体は、透明基板上にエネ
ルギービームの照射によってアモルファス相と結晶相の
間で光学的検出可能な可逆的変化を生ずる記録層と、反
射層と、前記記録層と前記反射層の間に介在させた誘電
体層を含む相変化光学的情報記録媒体であって、前記反
射層の主成分がAg元素であり、前記誘電体層の主成分
がTaの酸化物、Taの窒化物およびTaの窒酸化物か
ら選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする。
【0015】前記において、主成分とは50モル%以
上、さらに好ましくは80モル%以上である。
【0016】次に本発明の光学的情報記録媒体の製造方
法は、透明基板上にエネルギービームの照射によってア
モルファス相と結晶相の間で光学的検出可能な可逆的変
化を生ずる記録層を成膜する記録層成膜工程と、反射層
を成膜する反射層成膜工程と、前記記録層と前記反射層
の間に位置する誘電体層を成膜する誘電体層成膜工程と
を有する相変化光学的情報記録媒体の製造方法であっ
て、前記反射層の主成分がAg元素であり、前記誘電体
層の主成分がTaの酸化物、Taの窒化物およびTaの
窒酸化物から選ばれる少なくとも一つであり、前記Ag
を主成分とする反射層の成膜工程において酸素または窒
素のうち少なくとも一方を含むスパッタガスを用いて成
膜することを特徴とする。
【0017】次に本発明の光学的情報記録媒体の記録再
生方法は、透明基板上にエネルギービームの照射によっ
てアモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能な可逆
的変化を生ずる記録層と、反射層と、前記記録層と前記
反射層の間に介在させた誘電体層を含む相変化光学的情
報記録媒体の記録再生方法であって、前記反射層の主成
分がAg元素であり、前記誘電体層の主成分がTaの酸
化物、Taの窒化物およびTaの窒酸化物から選ばれる
少なくとも一つである光学的情報記録媒体に対して、波
長300〜500nmのレーザー光線を用いて情報を記
録および再生することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は下記の構成を採用すると
ころにそのポイントがある。 (1)透明基板上に、エネルギービームの照射によっ
て、アモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能な可
逆的変化を生ずる記録層と、反射層と、前記記録層と前
記反射層の間に位置する誘電体層を少なくとも設けた相
変化光ディスクであって、前記誘電体層がTaの酸化物
または窒酸化物を主成分とする。 (2)記録層と誘電体層間または、反射層と誘電体層の
間に炭素(C)、または元素α(αはSn、In、Z
r、Si、Cr、Al、V、Nb、Mo、W、Ti、M
g、Geのうち少なくとも1元素)の窒化物、酸化物、
炭化物または窒酸化物を含む層を設ける。
【0019】Ag反射層腐食とディスクの冷却能向上の
2つの課題に対して、Taの酸化物、窒化物、または窒
酸化物を主成分とする第2の誘電体層を導入することが
有効であることがわかった。Ag反射層腐食に関しては
Taの窒化物、酸化物、または窒酸化物はS元素を含ん
でいないため、腐食の第1段階であるAgのイオン化が
起こらず、高温高湿試験後においても腐食は見られな
い。また、ディスクの冷却能向上に関しては、Taの酸
化物、窒化物、または窒酸化物はZnS−SiO 2とほ
ぼ同じ光学定数を有し、かつ熱伝導度がZnS−SiO
2より良好(冷却能が大)であるという膜特性のため、
第2の誘電体層にZnS−SiO2を用いた場合とディ
スク反射率は同じであるが信号振幅が改善した結果が得
られる。
【0020】また、高温高湿試験後にTaの酸化物、窒
化物や窒酸化物膜と記録層間で剥離が生じるという課題
に対しては、記録層と誘電体層間にCまたは、元素α
(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
素)の窒化物、または酸化物、または炭化物、または窒
酸化物を含む界面層を設けることにより、Taの酸化物
や窒酸化物膜の成膜条件に関わらず、剥離が生じないデ
ィスクが得られる。
【0021】また、Ag反射層の表面性を改善するため
に酸素や窒素を添加することに対して生じたAgの腐食
に対しては、記録層と誘電体層の間または、反射層と誘
電体層の間に界面層を設けることにより酸素により活性
化されたAgの拡散を妨げ、腐食が生じないディスクが
得られた。
【0022】以上のようにAg反射層の腐食を改善する
上で、Taの酸化物、窒化物、または窒酸化物を誘電体
層としてもちい、かつCまたは、元素α(αはSn、I
n、Zr、Si、Cr、Al、V、Nb、Mo、W、T
i、Mg、Geのうち少なくとも1元素)の窒化物、ま
たは酸化物、または炭化物、または窒酸化物を含む界面
層を設けるこれら2つの層を形成するのが好ましい。
【0023】本発明においては、前記基板上に反射層、
誘電体層および記録層がこの順番に成膜されているのが
好ましい。この好ましい例によれば、青色発光レーザを
用いた場合、記録層側から照射できるからである。
【0024】また、前記記録層と誘電体層の間に、さら
に第1の界面層を介在させることが好ましい。この好ま
しい例によれば、記録層と誘電体層との間の元素の拡散
を防ぐことができる。また、前記誘電体層と反射層の間
に、さらに第2の界面層を介在させることが好ましい。
この好ましい例によれば、反射層のAgの拡散を防ぐこ
とができる。
【0025】前記第1の界面層の膜厚は1nm以上10
nm以下が好ましく、さらに好ましくは1nm以上5n
m以下の範囲である。
【0026】前記第2の界面層の膜厚は1nm以上10
nm以下が好ましく、さらに好ましくは1nm以上5n
m以下の範囲である。
【0027】前記記録層は、Sb及びTe元素を含んで
いることが好ましい。
【0028】前記誘電体層は、さらにSiO2、Al2
3、GeN、Si34、Al34、GeON、SiON
およびAlONから選ばれる少なくとも一つを含んでい
てもよい。
【0029】また、前記基板と対向する外表面に、さら
に保護膜を備えたことが好ましい。保護膜は例えば光硬
化樹脂により形成できる。
【0030】
【実施例】以下、具体的実施例により本発明をさらに詳
細に説明する。
【0031】(実施例1)図1を用いて本実施例で用い
たディスクの構造について説明する。誘電体層、記録
層、反射層は通常のスパッタリングの薄膜形成方法で、
透明樹脂ディスク基板11上に形成した。ディスク基板
11上に、第1の誘電体層12、記録層14、第2の誘
電体層16、反射層17を順次設ける。さらにその上に
密着した保護層18を設けた。
【0032】本実施例では、基板11として、ポリカー
ボネート基板を用いた。また、ディスク基板は表面にト
ラッキング用の溝状の凸凹があるものを用いた。
【0033】保護層18としては、基板11上に成膜し
た積層した膜上に紫外線(UV)硬化樹脂(接着剤)を
用いてポリカーボネート基板を接着した。
【0034】第2の誘電体層としてTaの酸化物、窒酸
化物をもちいた場合について、高温高湿試験後のAg腐
食観察結果について述べる。
【0035】本実施例で用いたディスク構成は、0.3
4ミクロン毎にグルーブとランドが交互に形成された直
径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート製信
号記録用トラックを持つ基板を用いた。
【0036】ディスク基板上に第1の誘電体層としてZ
nS−SiO2混合膜を厚さ100nmスパッタリング
により形成した。
【0037】記録層組成は、Ge:Sb:Te=21.
5:24.7:53.8の原子%比とし、12nmスパ
ッタリングにより形成した。
【0038】第2の誘電体層としてレファレンスとし
て、ZnS−SiO2膜を厚さ50nm形成した。ま
た、第2の誘電体層として本発明のようにTaの酸化
物、窒酸化物を用いた場合の成膜条件は以下のとおりで
ある。Ta25組成のスパッタリングターゲットを用
い、成膜ガスとしてArとO2の混合ガス(O2濃度:1
0%)を用いてTaの酸化物を50nm成膜した。ま
た、成膜ガスとしてArとN2の混合ガス(N2濃度:1
0%)を用いてTaの窒酸化物を50nm成膜した。
【0039】反射層はスパッタリングによりAg膜を厚
み100nmに成膜を行った。その上にポリカーボネー
トの保護層を設けた。
【0040】これらのディスクを90℃、相対湿度80
%、100Hrの条件で耐候性試験を行い、腐食を光学
顕微鏡で観察した。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1より、第2の誘電体層としてZnS−
SiO2を用いた場合には、腐食が観察された。一方、
本発明のように第2の誘電体層としてTaの酸化物、窒
酸化物を用いた場合には腐食がなかった。以上のよう
に、第2の誘電体層としてTaの酸化物、窒酸化物を設
けることで、Agの腐食のないディスクが得られた。
【0043】なお、記録層として、GeSbTe系の組
成のものについて述べたが、Sb、Te元素を少なくと
も1種類含む他の組成の記録層を用いた場合にも、同様
の結果が得られた。
【0044】なお本実施例では基板11上に第1の誘電
体層12、記録層14、第2の誘電体層16、反射層1
7の順に積層した場合について説明したが、図2に示す
ように、基板11上に反射層17、第2の界面層19、
第2の誘電体層16、第1の界面層15、記録層14、
第1の誘電体層12、保護層18の順に積層した場合に
も、同様の結果が得られた。第1の界面層15および第
2の界面層19は、アルゴンガス(80vol.%)と窒素ガ
ス(20vol.%)の混合ガス中でスパッタリング法により
厚み5nmのGeN膜として形成した。
【0045】なお、界面層として、Cまたは、元素α
(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
素)の窒化物、または酸化物、または炭化物、または窒
酸化物層とした場合、第1の誘電体層と記録層間に界面
層、または記録層と第2の誘電体層間に界面層を設けた
場合、または上記の両方に界面層を備えたディスク構成
の場合にも同様の結果が得られた。
【0046】なお、本実施例では誘電体層にTaの酸化
物またはTaの窒酸化物の場合について述べたが、Ta
の酸化物またはTaの窒酸化物にSiO2、Al23
GeN、Si34、Al34、GeON、SiON、A
lONのうち少なくとも1種類を含んだ構成の場合にも
同様の結果が得られた。
【0047】(実施例2)実施例1のディスクにおい
て、Taの酸化物、窒酸化物を用いた場合の信号振幅評
価結果について述べる。
【0048】本実施例で用いたディスク構成は、実施例
1と同じものを用いた。
【0049】これらのディスクについて記録再生特性評
価を行った。この記録再生特性評価方法について述べ
る。この光ディスクに信号を記録、再生するのに用いた
レーザの波長は400nm、開口数0.65のものを用
いた。また、信号方式は(8−16)変調方式、線速
8.6m/sで最短マーク長(3Tマーク)0.26ミ
クロンのマークを適正なレーザ光パワーでグルーブ部に
記録し、この信号振幅を測定した。表2に信号振幅結果
を示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2より、レファレンスである第2の誘電
体層にZnS−SiO2を用いた場合より、本発明のよ
うにTaの酸化物または、Taの窒酸化物を用いた場合
の方が、信号振幅が改善しているのがわかる。以上のよ
うに第2の誘電体層にTaの酸化物またはTaの窒酸化
物を用いることで冷却能が向上し、記録マークが大きく
形成でき信号振幅が改善する。
【0052】実施例1および実施例2より、第2の誘電
体層としてTaの酸化物または窒酸化物を用いた場合に
は、Ag腐食もなく信号振幅の改善したディスクが得ら
れた。
【0053】なお、記録層として、GeSbTe系の組
成のものについて述べたが、Sb、Te元素を少なくと
も1種類含む他の組成の記録層を用いた場合にも、同様
の結果が得られた。
【0054】なお本実施例では図3に示すように、基板
11上に第1の誘電体層12、記録層14、第2の誘電
体層16、反射層17、保護層18の順に積層した場合
について述べたが、基板11上に反射層、第2の誘電体
層、記録層、第1の誘電体層の順に積層した場合にも、
同様の結果が得られた。
【0055】なお、界面層として、Cまたは、元素α
(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
素)の窒化物、または酸化物、または炭化物、または窒
酸化物層とした場合、第1の誘電体層と記録層間に界面
層、または記録層と第2の誘電体層間に界面層を設けた
場合、または上記の両方に界面層を備えたディスク構成
の場合にも同様の結果が得られた。
【0056】なお、本実施例では誘電体層にTaの酸化
物またはTaの窒酸化物の場合について述べたが、Ta
の酸化物またはTaの窒酸化物にSiO2、Al23
GeN、Si34、Al34、GeON、SiON、A
lONのうち少なくとも1種類を含んだ構成の場合にも
同様の結果が得られた。
【0057】(実施例3)記録層と第2の誘電体層(T
aの酸化物、窒酸化物)の間に、元素α(αはSn、I
n、Zr、Si、Cr、Al、V、Nb、Mo、W、T
i、Mg、Geのうち少なくとも1元素)の窒化物、ま
たは酸化物、または炭化物、または窒酸化物層を設けた
場合の、Taの酸化物または窒酸化物の成膜条件と膜剥
離について述べる。
【0058】本実施例で用いたディスク構成は、実施例
1と同じものを用いた。
【0059】また、第2の誘電体層として本発明のよう
にTaの酸化物または窒酸化物を用いた場合の成膜条件
は以下のとおりである。Ta25組成のスパッタリング
ターゲットを用い、成膜ガスとしてArとO2の混合ガ
ス(O2濃度:0〜50%)を用いてTaの酸化物を5
0nm成膜した。さらに、成膜ガスとしてArとN2
混合ガス(N2濃度:0〜50%)を用いてTaの窒酸
化物を50nm成膜した。
【0060】また図2に示すように、記録層14と第2
の誘電体層16間に剥離防止用に界面層としてGeN膜
を設けた場合についても検討した。GeN膜は、Geを
アルゴンガス(80vol.%)と窒素ガス(20vol.%)の混合
ガス中でスパッタリングして厚み5nmで形成した。
【0061】これらのディスクを温度90℃、相対湿度
80%、時間100Hrの条件で耐候性試験を行い、記
録層とTaの酸化物、窒酸化物層間の剥離を光学顕微鏡
で観察した。その結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】表3より、記録層と第2の誘電体層間にG
eN膜がない場合には、Taの成膜条件がO2:10〜
20%、またはN2:10〜20%の場合には剥離は観
察されなかったが、その他の場合には剥離が生じた。一
方、本発明のように、GeN膜を設けた場合には、Ta
の成膜条件がO2:10〜50%、N2:10〜50%の
範囲で剥離が生じておらず、GeN膜がない場合より剥
離のない成膜条件範囲が大幅に拡大した。
【0064】なお、記録層として、GeSbTe系の組
成のものについて述べたが、Sb、Te元素を少なくと
も1種類含む他の組成の記録層を用いた場合にも、同様
の結果が得られた。
【0065】なお、本実施例では、基板11上に第1の
誘電体層、記録層、第2の誘電体層、反射層の順に積層
した場合について述べたが、基板11上に反射層、第2
の誘電体層、記録層、第1の誘電体層の順に積層した場
合にも、同様の結果が得られた。
【0066】なお、界面層として、Cまたは、元素α
(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
素)の窒化物、または酸化物、または炭化物、または窒
酸化物層とした場合、第1の誘電体層と記録層間に界面
層、または記録層と第2の誘電体層間に界面層を設けた
場合、または上記の両方に界面層を備えたディスク構成
の場合にも同様の結果が得られた。
【0067】なお、本実施例では誘電体層にTaの酸化
物またはTaの窒酸化物の場合について述べたが、Ta
の酸化物またはTaの窒酸化物にSiO2、Al23
GeN、Si34、Al34、GeON、SiON、A
lONのうち少なくとも1種類を含んだ構成の場合にも
同様の結果が得られた。
【0068】(実施例4)反射層成膜時に酸素ガスを添
加し反射層の表面性を改善したディスクの高温高湿試験
後のAg腐食観察結果について述べる。
【0069】本実施例で用いたディスク構成は、0.3
4ミクロン毎にグルーブとランドが交互に形成された直
径φ120mmのポリカーボネート製信号記録用トラッ
クを持つ基板を用いた。
【0070】ディスクの成膜は実施例1と同様である
が、図4に示すように、各層の積層順のみ反射層、誘電
体層、記録層、誘電体層の順に行った。すなわち厚み
1.1mm基板11上にAg反射層17を100nm形
成し、第2の誘電体層16としてTa25を50nm、
記録層14を12nm、第1の誘電体層12としてZn
S−SiO2混合膜を厚さ100nmスパッタリングに
より形成した。その表面に保護層18を形成した。保護
層18は、厚さ80μmのポリカーボネートシートをU
V硬化樹脂接着剤(厚み20μm)を用いて、トータル
厚み100μmに形成した。
【0071】反射層成膜時の添加ガス量を酸素を0〜4
0vol.%まで変化させた。
【0072】また、実施例3と同様にGeN界面層15
の膜厚を変化させて設けた場合を検討した。
【0073】これらのディスクを温度90℃、相対湿度
80%、時間100Hrの条件で耐候性試験を行い、腐
食を光学顕微鏡で観察した。まず、GeN界面層厚を5
nmと一定として記録層とTa25誘電体層間に設けた
場合におけるAg成膜時の腐食の酸素濃度依存性を表4
に示す。
【0074】
【表4】
【0075】表4より、GeN界面層がない場合にはT
25誘電体層を用いた場合においても、Ag成膜時の
酸素濃度が3vol.%以上ではAg反射層腐食が生じる。
しかし、本発明のようにGeN界面層を介在させた場合
には、この界面層によりAgの拡散が抑制され腐食が生
じない信頼性の高いディスクが得られた。また、Ag成
膜時の酸素濃度が3vol.%未満ではAg反射層の表面性
は改善されておらず、記録再生時のノイズ評価結果よ
り、酸素濃度は3vol.%以上必要であることを確認し
た。
【0076】次に、腐食のGeN界面層厚依存性を表5
に示す。この条件はAg反射層成膜時の酸素添加量は2
0vol.%と一定とした。
【0077】
【表5】
【0078】表5より、GeN界面層厚が1nm以上あ
れば、Ag反射層腐食が防げることがわかる。
【0079】なお、GeN界面層を反射層とTa25
電体層間に設けた場合についても同様の検討をおこなっ
た。その結果は上記2つの結果と同様であり、腐食が改
善した結果となった。
【0080】また、記録層として、GeSbTe系の組
成のものについて述べたが、Sb、Te元素を少なくと
も1種類含む他の組成の記録層を用いた場合にも、上記
2つと同様の結果が得られた。
【0081】また、本実施例では基板11に反射層、第
2の誘電体層、記録層、第1の誘電体層の順に積層した
場合について述べたが、基板11に第1の誘電体層、記
録層、第2の誘電体層、反射層の順に積層した場合、反
射層厚が30nm以下の薄い場合にも、上記2つと同様
の結果が得られた。
【0082】なお、界面層として、Cまたは、元素α
(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
素)の窒化物、または酸化物、または炭化物、または窒
酸化物層とした場合、第1の誘電体層と記録層間に界面
層、または記録層と第2の誘電体層間に界面層を設けた
場合、または上記の両方に界面層を備えたディスク構成
の場合にも上記2つと同様の結果が得られた。
【0083】本実施例では誘電体層にTaの酸化物また
はTaの窒酸化物の場合について述べたが、Taの酸化
物、窒化物またはTaの窒酸化物にSiO2、Al
23、GeN、Si34、Al34、GeON、SiO
N、AlONのうち少なくとも1種類を含んだ構成の場
合にも同様の結果が得られた。
【0084】(比較例1)図5に示す構成のディスクを
作製した。この構成は、青色レーザ光の波長領域(30
0〜500nm)での記録再生用に開発したものであ
る。すなわち、ディスク基板11上に、第1の誘電体層
12、記録層14、第2の誘電体層16、反射層17を
順次積層し、さらにその上に密着した保護層を設けた構
成である。この場合、第1、第2の誘電体層としては、
ZnS:80mol%−SiO2:20mol%を、記
録層としてはGeSbTe系組成のものを、反射層とし
ては、Ag系材料をそれぞれ用いた。
【0085】図5に示すディスク構成に至るまでに、種
々の反射層材料を検討した。反射層材料決定にあたって
は、2つのポイントから選定した。1つめは、ディスク
構成での記録層のアモルファス状態と結晶状態の反射率
差を大きくし信号振幅を大きくできる反射層の光学定数
を有しているかどうかである。青色レーザ光での波長に
おいて反射層材料とディスク構成での記録層のアモルフ
ァス状態と結晶状態の反射率差を表6に示す。各層の膜
厚を変化させれば、表6の反射率差の値は変わる。表6
は、各層膜厚をそれぞれの反射層材料毎に記録感度やデ
ィスクの量産を考えた場合の現実的な膜厚、例えば膜厚
が厚すぎる場合は材料費や製膜サイクルの面で問題が生
ずるため、実用化の範囲内で最適化した場合の結果であ
る。
【0086】
【表6】
【0087】表6より反射層材料としてAg、Al、N
iをもちいた場合には、アモルファス状態と結晶状態の
反射率差が大きく、すなわち、信号品質の良好なディス
ク特性が得られる。 さらに、記録層の放熱速度を速く
することでより大きな記録マークを形成でき、それによ
り信号品質が向上する。表7に各反射層材料の熱伝導率
を示す。
【0088】
【表7】
【0089】表7より、AgはAlやNiの約2倍以上
の熱伝導率があることがわかる。
【0090】これら2つのポイントから判断して反射層
材料としてAg系材料が最も適していた。また、これら
の反射層材料を用いてディスク化し、信号品質を比較し
ても、Ag反射層をもちいた場合の信号品質が最も良好
であった。
【0091】また、第1、第2の誘電体層の材料として
ZnS:80mol%−SiO2:20mol%を用い
た理由は、前述の誘電体層としての役割のすべてを満足
するという点である。さらに、記録層材料として用いた
GeSbTe系組成を用いた理由は、ディスク構成での
記録層のアモルファス状態と結晶状態の反射率差に大き
な影響を与える光学定数の変化が、青色レーザ光の波長
域においても大きく適していたためである。
【0092】種々の評価検討の結果、以下の2点が図5
に示すディスクの課題として挙げられた。
【0093】課題の1点目は膜腐食である。このディス
クを、通常のライフ試験条件である温度90℃、相対湿
度80%、時間100hrの環境下に放置し、その後、
光学顕微鏡により膜の腐食を観察した。その結果、上記
構成のディスクでは、透過光で見た場合、白色の直径
0.1mmほどの腐食が多数生じていた。このAg腐食
のメカニズムとして以下のことが推測できる。この腐食
は第2の誘電体層中に含まれるS元素と反射層の主成分
であるAg元素が反応しAg元素がイオン化する。一般
にAg製品は年月が経つと表面が黒っぽく変色してくる
が、これは空気中のS元素とAgの反応の結果であっ
て、SとAgが反応しやすいことはよく知られているこ
とである。Ag元素がイオン化することでAgの移動度
が増加し、ZnS−SiO2誘電体層中に存在するパス
(Agイオンが通過できる穴)を通って記録層にまで達
する。オージェ電子分光法によりAg元素が記録層中に
多量に存在していることを確認した。記録層に達したA
gイオンはAgと親和性の高いTeやSbと結合する。
この反応が連続して起こることにより、ZnS−SiO
2層に存在するパス周辺部では反射層中のAg量が減少
し光透過性が増す。さらに記録層中に移動したAgがT
eやSbと反応することにより光透過性が増し、それを
我々は腐食として光学顕微鏡で観察していると考えられ
る。しかし、先に述べたがこれらのAgの腐食の原因物
質のどれもが他の特性の点からも優れており、どの1つ
の元素も除くことができなかった。
【0094】課題の2点目は冷却能不足による信号品質
低下である。相変化光ディスクではレーザ光の照射によ
って記録層を局所的に加熱し、比較的強いパワーで照射
した部分は溶融後急冷過程でアモルファス化し、また比
較的弱いパワーで照射した部分はアニール過程で結晶化
するという変化を可逆的に行い書換え記録を行ってい
る。前記第2の誘電体層にZnS−SiO2を用いた4
層構成ディスクでは、記録層のアモルファス化の際、冷
却速度不足のため一度溶融した部分の外側が再結晶化し
てしまっていたことがわかった。この再結晶化によりア
モルファス領域(記録マーク)が小さくなり、ついては
信号振幅が小さくなり信号品質が低下するという課題で
ある。この課題に対しては、ディスク構成を冷却しやす
い構成に変更することで解決できる。冷却しやすい構成
にするためには、反射層の厚膜化や第2の誘電体層の薄
膜化が考えられる。しかし、ディスクの量産を考えた場
合、Ag反射層の厚膜化は膜材料費の上昇をもたらすた
め、コストという問題があるため採用できない。また、
第2の誘電体層の薄膜化は記録層の結晶状態とアモルフ
ァス状態の反射率に大きな影響を及ぼし、薄膜化により
信号品質が低下するという問題が浮上する。これらの課
題のため、ディスクの冷却速度改善のためには他のアプ
ローチが必要となる。
【0095】そこで、Ag反射層腐食とディスクの冷却
速度改善の2つの課題を解決する手段として、第2の誘
電体層としてTaの酸化物、窒化物や窒酸化物を誘電体
層として用いることを検討した。しかし、この場合、T
aの成膜条件によっては高温高湿試験後にTaの酸化物
や窒酸化物膜と記録層間で剥離が生じるという第3の課
題が生じた。剥離を生じないTaの成膜条件のマージン
は小さく、ディスクの量産を考えた場合、歩留まりを落
とす可能性がある。
【0096】以上の結果、本発明のように反射層の主成
分がAg元素であり、誘電体層の主成分がTaの酸化
物、窒化物およびTaの窒酸化物から選ばれる少なくと
も一つとしなければ、耐食性に優れ、信号振幅が改善し
た信頼性の高い光ディスクを得ることはできなかった。
【0097】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
反射層の主成分がAg元素であり、誘電体層の主成分が
Taの酸化物、Taの窒化物およびTaの窒酸化物から
選ばれる少なくとも一つとすることにより、耐食性に優
れ、信号振幅が改善した信頼性の高い光ディスクを提供
することができる。
【0098】とくに、第2の誘電体層としてTaの酸化
物、Taの窒化物または窒酸化物を用い、さらに記録層
と第2の誘電体層間または、反射層と第2の誘電体層の
間にCまたは、元素α(αはSn、In、Zr、Si、
Cr、Al、V、Nb、Mo、W、Ti、Mg、Geの
うち少なくとも1元素)の窒化物、または酸化物、また
は炭化物、または窒酸化物層を設けることで耐食性に優
れ、信号振幅が改善した信頼性の高い光ディスクを提供
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における光ディスクの断面図
【図2】本発明の実施例1における別の光ディスクの断
面図
【図3】本発明の実施例2における光ディスクの断面図
【図4】本発明の実施例4における光ディスクの断面図
【図5】比較例1における従来の光ディスクの断面図
【符号の説明】
11 ディスク基板 12 第1の誘電体層 14 記録層 15 第1の界面層 16第2の誘電体層 17 反射層 18 保護層 19 第1の界面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 G11B 7/24 534N 535 535G 535H 538 538E B41M 5/26 7/004 Z G11B 7/004 7/26 531 7/26 531 B41M 5/26 X Fターム(参考) 2H111 EA04 EA12 EA23 FA11 FA12 FA14 FA21 FA23 FA24 FA25 FA27 FA28 FA30 FB09 FB12 5D029 JA01 JB18 LA13 LA14 LA16 LA17 LA20 LB07 LB11 MA13 5D090 AA01 BB05 CC02 CC04 CC14 CC16 DD01 FF11 KK06 5D121 AA04 AA05 EE03 EE14 EE17 EE27

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上にエネルギービームの照射に
    よってアモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能な
    可逆的変化を生ずる記録層と、反射層と、前記記録層と
    前記反射層の間に介在させた誘電体層を含む相変化光学
    的情報記録媒体であって、 前記反射層の主成分がAg元素であり、 前記誘電体層の主成分がTaの酸化物、Taの窒化物お
    よびTaの窒酸化物から選ばれる少なくとも一つである
    ことを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記基板上に反射層、誘電体層および記
    録層がこの順番に成膜されている請求項1に記載の光学
    的情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層と誘電体層の間に、さらに第
    1の界面層を介在させる請求項1に記載の光学的情報記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 前記誘電体層と反射層の間に、さらに第
    2の界面層を介在させる請求項1に記載の光学的情報記
    録媒体。
  5. 【請求項5】 前記第1の界面層が、炭素(C)、元素
    α(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
    b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
    素)の窒化物、前記元素αの酸化物、前記元素αの炭化
    物および前記元素αの窒酸化物から選ばれる少なくとも
    一つを含む請求項3に記載の光学的情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記第2の界面層が、炭素(C)、元素
    α(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、N
    b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
    素)の窒化物、前記元素αの酸化物、前記元素αの炭化
    物および前記元素αの窒酸化物から選ばれる少なくとも
    一つを含む請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記第1の界面層の膜厚が1nm以上1
    0nm以下の範囲である請求項3に記載の光学的情報記
    録媒体。
  8. 【請求項8】 前記第2の界面層の膜厚が1nm以上1
    0nm以下の範囲である請求項4に記載の光学的情報記
    録媒体。
  9. 【請求項9】 前記記録層は、Sb及びTe元素を含ん
    でいる請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記誘電体層は、さらにSiO2, Al2O3,
    GeN, Si3N4, Al3N4,GeON, SiONおよびAlONから選ばれ
    る少なくとも一つを含む請求項1に記載の光学的情報記
    録媒体。
  11. 【請求項11】 前記基板と対向する外表面に、さらに
    保護膜を備えた請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記誘電体層には、S元素を含んでい
    ない請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  13. 【請求項13】 透明基板上にエネルギービームの照射
    によってアモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能
    な可逆的変化を生ずる記録層を成膜する記録層成膜工程
    と、 反射層を成膜する反射層成膜工程と、 前記記録層と前記反射層の間に位置する誘電体層を成膜
    する誘電体層成膜工程とを有する相変化光学的情報記録
    媒体の製造方法であって、 前記反射層の主成分がAg元素であり、 前記誘電体層の主成分がTaの酸化物、Taの窒化物お
    よびTaの窒酸化物から選ばれる少なくとも一つであ
    り、 前記Agを主成分とする反射層の成膜工程において酸素
    または窒素のうち少なくとも一方を含むスパッタガスを
    用いて成膜することを特徴とする光学的情報記録媒体の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 スパッタガス中の酸素濃度が3vol.%
    以上40vol.%以下である請求項13に記載の光学的情
    報記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記基板上に反射層、誘電体層および
    記録層をこの順番に成膜する請求項13に記載の光学的
    情報記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記記録層と誘電体層の間に、さらに
    第1の界面層を成膜する請求項13に記載の光学的情報
    記録媒体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記誘電体層と反射層の間に、さらに
    第2の界面層を成膜する請求項13に記載の光学的情報
    記録媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の界面層が、炭素(C)、元
    素α(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、
    Nb、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1
    元素)の窒化物、前記元素αの酸化物、前記元素αの炭
    化物および前記元素αの窒酸化物から選ばれる少なくと
    も一つを含む請求項16に記載の光学的情報記録媒体の
    製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第2の界面層が、炭素(C)、元
    素α(αはSn、In、Zr、Si、Cr、Al、V、
    Nb、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1
    元素)の窒化物、前記元素αの酸化物、前記元素αの炭
    化物および前記元素αの窒酸化物から選ばれる少なくと
    も一つを含む請求項17に記載の光学的情報記録媒体の
    製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の界面層の膜厚が1nm以上
    10nm以下の範囲である請求項16に記載の光学的情
    報記録媒体の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第2の界面層の膜厚が1nm以上
    10nm以下の範囲である請求項17に記載の光学的情
    報記録媒体の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記記録層は、Sb及びTe元素を含
    んでいる請求項13に記載の光学的情報記録媒体の製造
    方法。
  23. 【請求項23】 前記誘電体層は、さらにSiO2、A
    23、GeN、Si34、Al34、GeON、Si
    ONおよびAlONから選ばれる少なくとも一つを含む
    請求項13に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記基板と対向する外表面に、さらに
    樹脂製保護膜を形成する請求項13に記載の光学的情報
    記録媒体の製造方法。
  25. 【請求項25】 透明基板上にエネルギービームの照射
    によってアモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能
    な可逆的変化を生ずる記録層と、反射層と、前記記録層
    と前記反射層の間に介在させた誘電体層を含む相変化光
    学的情報記録媒体の記録再生方法であって、 前記反射層の主成分がAg元素であり、 前記誘電体層の主成分がTaの酸化物、Ta窒化物およ
    びTaの窒酸化物から選ばれる少なくとも一つである光
    学的情報記録媒体に対して、 波長300〜500nmのレーザー光線を用いて情報を
    記録および再生することを特徴とする光学的情報記録媒
    体の記録再生方法。
JP2002069647A 2001-03-19 2002-03-14 光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法 Expired - Fee Related JP3908571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002069647A JP3908571B2 (ja) 2001-03-19 2002-03-14 光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001077854 2001-03-19
JP2001-77854 2001-03-19
JP2002069647A JP3908571B2 (ja) 2001-03-19 2002-03-14 光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002352472A true JP2002352472A (ja) 2002-12-06
JP3908571B2 JP3908571B2 (ja) 2007-04-25

Family

ID=26611513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002069647A Expired - Fee Related JP3908571B2 (ja) 2001-03-19 2002-03-14 光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3908571B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055800A1 (ja) * 2002-12-13 2004-07-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光学的情報記録媒体およびその製造方法
WO2004085167A1 (ja) * 2003-03-24 2004-10-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 情報記録媒体およびその製造方法
WO2005091282A1 (en) * 2004-03-18 2005-09-29 Ricoh Company, Ltd. Optical recording medium and two layered optical recording medium, recording and reproducing method and recording and reproducing apparatus using media
US7767285B2 (en) 2003-10-29 2010-08-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Phase-change optical recording medium
KR101051242B1 (ko) * 2003-05-20 2011-07-21 파나소닉 주식회사 광학적 정보 기록 매체 및 그 제조 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055800A1 (ja) * 2002-12-13 2004-07-01 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光学的情報記録媒体およびその製造方法
CN100378835C (zh) * 2002-12-13 2008-04-02 松下电器产业株式会社 光学信息记录介质及其制造方法
WO2004085167A1 (ja) * 2003-03-24 2004-10-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 情報記録媒体およびその製造方法
KR101051242B1 (ko) * 2003-05-20 2011-07-21 파나소닉 주식회사 광학적 정보 기록 매체 및 그 제조 방법
US7767285B2 (en) 2003-10-29 2010-08-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Phase-change optical recording medium
WO2005091282A1 (en) * 2004-03-18 2005-09-29 Ricoh Company, Ltd. Optical recording medium and two layered optical recording medium, recording and reproducing method and recording and reproducing apparatus using media

Also Published As

Publication number Publication date
JP3908571B2 (ja) 2007-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7169533B2 (en) Optical information recording medium, method for manufacturing the same and recording/reproduction method
EP0978831B1 (en) Optical information recording medium and method for producing the same, method for recording and reproducing information thereon and recording/reproducing apparatus
US7932015B2 (en) Optical recording medium
EP1349160B1 (en) Optical information recording medium and method for manufacturing the same
KR100709931B1 (ko) 정보 기록 매체 및 그 제조 방법
EP1414029A2 (en) Optical recording medium and method for manufacturing the same
KR20000077244A (ko) 광학정보 기록매체
KR100365675B1 (ko) 광학적정보 기록매체와 그 제조방법, 기록재생방법 및기록재생장치
WO2006043357A1 (ja) 光学的情報記録媒体及びその製造法
KR20050120639A (ko) 정보기록 매체 및 그 제조 방법
EP1178477A1 (en) Phase change optical recording medium and process for manufacturing same
JP4509431B2 (ja) 情報記録媒体
JP3908571B2 (ja) 光学的情報記録媒体とその製造方法およびその記録再生方法
JP2000215516A (ja) 光学的情報記録媒体とその製造方法、その記録再生方法および記録再生装置
JPWO2004032130A1 (ja) 光学的情報記録媒体とその製造方法
US20070104919A1 (en) Write-once optical disk and optical recording method
JPWO2009072285A1 (ja) 情報記録媒体、及びその製造法、ならびに記録再生装置
JP4125566B2 (ja) 多層相変化型光情報記録媒体及びその記録再生方法
KR101017004B1 (ko) 광기록 매체 및 그 제조 방법
WO2004034390A1 (ja) 光学的情報記録媒体及びその製造方法
JP5838306B2 (ja) 情報記録媒体とその製造方法
JP2002074746A (ja) 光学的情報記録媒体
JP2002298436A (ja) 光学的情報記録媒体とその製造方法
WO2010095466A1 (ja) 情報記録媒体
JP2699690B2 (ja) 光学的情報記録用媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060526

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061204

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20061221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110126

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110126

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120126

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130126

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130126

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140126

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees