JP2002074746A - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

光学的情報記録媒体

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JP2002074746A
JP2002074746A JP2000264977A JP2000264977A JP2002074746A JP 2002074746 A JP2002074746 A JP 2002074746A JP 2000264977 A JP2000264977 A JP 2000264977A JP 2000264977 A JP2000264977 A JP 2000264977A JP 2002074746 A JP2002074746 A JP 2002074746A
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Yoshitaka Sakagami
嘉孝 坂上
Kenichi Osada
憲一 長田
Noboru Yamada
昇 山田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク基板11上に、第1の誘電体層1
2、第2の誘電体層13、記録層14、第3の誘電体層
15、第4の誘電体層16、反射層17を順次積層し、
さらにその上に密着した保護層を設けたディスクにおい
て、高温高湿試験に投入すると膜腐食が観察された。 【解決手段】 (1)誘電体層と反射層間に元素α(α
はSn、In、Zr、Si、Cr、Al、Ta、V、N
b、Mo、W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元
素)の窒化物、あるいは酸化物、あるいは炭化物、ある
いは窒酸化物を含むバリア層19を設ける。 (2)元素αを含むバリア層厚を1〜20μmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光線等の
光学的手段を用いて情報を高速かつ高密度に記録、再生
する光学的情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザー光線を利用して高密度な情報の
再生あるいは記録を行う技術は公知であり、主に光ディ
スクとして実用化されている。
【0003】光ディスクは再生専用型、追記型、書き換
え型に大別することができる。再生専用型はコンパクト
ディスクやレーザーディスク(登録商標)として、また
追記型や書き換え型は文書ファイル、データファイル等
として実用化されている。書き換え型光ディスクの中に
は主に、光磁気と相変化型がある。相変化光ディスクは
記録層がレーザー光線の照射によってアモルファスと結
晶間(あるいは結晶とさらに異なる構造の結晶間)で可
逆的に状態変化を起こすことを利用する。これは、レー
ザ光照射により薄膜の屈折率あるいは消衰係数のうち少
なくともいずれか一つが変化して記録を行い、この部分
で透過光あるいは反射光の振幅が変化し、その結果検出
系に至る透過光量あるいは反射光量が変化することを検
出して信号を再生する。
【0004】相変化光ディスクには基板上に誘電体層、
記録層、反射層、保護層を有した構成のものが一般的で
ある。そのディスク構成の一例としては、基板上に第一
の誘電体層、記録層、第二の誘電体層、そして反射層、
保護層を順に積層したものがある。
【0005】誘電体層としてはSiO2、SiO、Ti
2、MgO、Ta25、Al23、GeO2、SiC、
ZnS、ZnSe、ZnTe、PbSや、Ge34、S
3 4、SbN、BN、AlN等のような窒化物を主成
分としたあるいはこれらの混合物が使える。
【0006】ここで、誘電体層の役割について少し述べ
ることにする。この層の役割は、例えば、記録層を外部
からの機械的なダメージから保護する役割、多重反射に
よる干渉効果を利用して光学的変化を強調する役割、外
気からの影響を遮断し化学的な変化を防止する役割、信
号の繰り返し記録の場合に起きる基板表面の荒れや記録
層の熱的ダメージを低減する役割等がある。
【0007】また、特開平09−834298号(WO
97/34298号)公報に示されている上記誘電体層
と記録層の間にGeONやGeN誘電体層を設け、サイ
クル特性を向上させた構成の光ディスクもある。
【0008】基板の材質は、ガラス、石英、ポリカーボ
ネート、あるいは、ポリメチルメタクリレートを使用で
きる。また基板は平滑な平板でも表面にトラッキングガ
イド用の溝状の凸凹があってもよい。この凸凹の内、情
報の記録再生を行うレーザ光の入射側から見た場合、遠
くにある部分すなわち、ディスク基板上の凸部がラン
ド、近くにある部分すなわちディスク基板上の凹部がグ
ルーブと呼ばれる。
【0009】保護層としては樹脂を溶剤に溶かして塗布
・乾燥したものや樹脂板を接着剤で接着したもの等が使
える。
【0010】記録層、誘電体層、反射層は真空蒸着、ま
たはスパッタリングなどの方法で、透明基板の上に形成
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】我々は、図2に示す構
成のディスクを作製した。この構成は、青色レーザ光の
波長領域(300〜500μm)での記録再生特性に優
れ、多数回サイクル後にも信号劣化の小さいことを目標
として開発したものである。すなわち、ディスク基板1
1上に、第1の誘電体層12、第2の誘電体層13、記
録層14、第3の誘電体層15、第4の誘電体層16、
反射層17を順次積層し、さらにその上に密着した保護
層18を設けた構成である。この場合、第1、第3の誘
電体層としては、ZnS:80mol%−SiO2:2
0mol%を、第2、第3の誘電体層としては、Ge:
50at%−N:50at%を、記録層としてはGeS
bTe系組成のものを、反射層としては、Ag系材料を
それぞれ用いた。
【0012】図2に示すディスク構成に至るまでに、種
々の反射層材料を検討した。反射層材料決定にあたって
は、2つのポイントから選定した。1つめは、ディスク
構成での記録層のアモルファス状態と結晶状態の反射率
差を大きくし信号振幅を大きくするために、青色レーザ
光での波長における反射層の光学定数からAg系やAl
系材料が選ばれた。さらに、記録層の放熱速度を速くす
る必要があり、Al系より熱伝導率の高いAg系材料が
選ばれ、これら2つのポイントから判断して反射層材料
としてAg系材料が最も適していた。
【0013】また、第1、第4の誘電体層の材料として
ZnS:80mol%−SiO2:20mol%を用い
た理由は、前述の誘電体層としての役割のすべてを満足
するという点や、例えばTaの酸化物誘電体層で起こる
耐侯性試験後に膜剥離が生じるということもなく最も適
していたためである。さらに、記録層材料として用いた
GeSbTe系組成を用いた理由は、ディスク構成での
記録層のアモルファス状態と結晶状態の反射率差に大き
な影響を与える光学定数の変化が、青色レーザ光の波長
域においても適していたためである。
【0014】このディスクや、基板上への積層順を逆に
し、反射層、第4の誘電体層、第3の誘電体層、記録
層、第2の誘電体層、第1の誘電体層、保護層の順に積
層し、保護層側からレーザ光を照射する構成のディスク
を、通常のライフ試験条件である90℃80%100h
rの環境化に放置し、その後、光学顕微鏡により膜の腐
食を観察した。その結果、上記構成のディスクでは、透
過光で見た場合、白色の直径0.1mmほどの腐食が多
数生じていた。この腐食部位では、反射層であるAgが
変質していると推測される。さらに種々の検討を重ねた
結果、このAgの腐食は、第4の誘電体層中に含まれる
Sと、記録層中に含まれるTe、Sb等が関与し、これ
らの元素の何らかの化学変化によるものであることが分
かった。しかし、先に述べたが、これらのAg腐食の原
因物質のどれもが他の特性の点からは最も優れており、
どの1つの元素を除くことができない。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、(1)誘電体層と反射層間に元素α(αはSn、I
n、Zr、Si、Cr、Al、Ta、V、Nb、Mo、
W、Ti、Mg、Geのうち少なくとも1元素)の窒化
物、あるいは酸化物、あるいは炭化物、あるいは窒酸化
物のバリア層を設ける。(2)元素αを含むバリア層厚
を1〜20μmとする。
【0016】誘電体層と反射層間に元素αの窒化物、あ
るいは酸化物、あるいは炭化物、あるいは窒酸化物のバ
リア層を設けることで、耐食性に優れた信頼性の高い光
ディスクを提供することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を説明
する。図1を用いて本実施の形態で用いたディスクの構
造について説明する。誘電体層、記録層、反射層は通常
のスパッタリングの薄膜形成方法で、透明樹脂ディスク
基板11上に形成する。ディスク基板11上に、第1の
誘電体層12、第2の誘電体層13、記録層14、第3
の誘電体層15、第4の誘電体層16、バリア層19、
反射層17を順次設ける。さらにその上に密着した保護
層18を設ける場合もある。
【0018】基板11の材質は、ポリカーボネート、あ
るいは、ポリメチルメタクリレート等の樹脂基板を使用
できるが本実施の形態ではポリカーボネート基板を用い
た。また、ディスク基板は表面にトラッキング用の溝状
の凸凹があるものを用いた。
【0019】保護層18としては、樹脂を溶剤に溶かし
て塗布・乾燥したものや、樹脂板を接着剤で接着したも
の等が使える。
【0020】記録層14に用いる記録層材料としては、
アモルファス・結晶間の相変化をするカルコゲン合金が
よく知られており、例えばSbTe系、GeSbTe
系、GeSbTeSe系、GeSbTePd系、TeG
eSnAu系、AgSbTe系、GeTe系、GaSb
系、InSe系、InSb系、InSbTe系、InS
bSe系、InSbTeAg系等、例えば上記系統の組
成の相変化特性または光学特性に影響を及ぼさない範囲
で他の元素を含む組成が一般には使えるが、本実施の形
態では、GeSbTe系組成のものについて詳細なデー
タを述べる。
【0021】誘電体層12、16としてはSiO2、S
iO、TiO2、MgO、Ta25、Al23、Ge
2、SiC、ZnS、ZnSe、ZnTe、PbS
や、Ge3 4、Si34、SbN、BN、AlN等のよ
うな窒化物を主成分とするもの等あるいはこれらの混合
物が一般には使えるが、本実施の形態では、第1および
第4の誘電体層をZnSとSiO2の混合物を用いた。
その組成はZnS:80mol%−SiO2:20mo
l%のものを用いた。
【0022】誘電体層13、15としては主材料として
Ge元素、Si元素のうち少なくとも1種類とN元素を
含めば良く、例えば、Ge−N−O、Ge−Si−N−
O等のように他の元素や他の元素を複数個、含有しても
良い。他の元素の例としては、例えば、Al、B、B
a、Bi、C、Ca、Ce、Cr、Dy、Eu、Ga、
H、In、K、La、Mn、Nb、Ni、O、Pb、P
d、S、Si、Sn、Ta、Ti、V、W、Yb、Z
n、Zr等が挙げられる。本実施の形態では、第2およ
び第3の誘電体層としてGe−Nを用いた。その組成
は、Ge:50at%−N:50at%のものを用い
た。
【0023】反射層17としてはAu、Al、Cu、C
r、Ni、Ti、Ag等の金属材料を主成分とした材
料、あるいはこれらの混合物、さらには所定の波長にお
ける反射率の大きな誘電体多層膜等が一般には使える
が、本実施の形態ではAg反射層を用いた。
【0024】バリア層19としてはSn、In、Zr、
Si、Cr、Al、Ta、V、Nb、Mo、W、Ti、
Mg、Ge、あるいはこれらの元素を主成分とした窒化
物、酸化物、窒酸化物、炭化物が使える。さらに上記元
素を複数個含有しても良い。本実施の形態では、バリア
層19としてGe−Cr−Nを用いた。GeとCrの組
成比は7:3のものを用いた。
【0025】以下、具体的実施の形態をもって本発明を
さらに詳細に説明する。
【0026】(実施の形態1)バリア層を図2に示すよ
うなディスク構成において、種々の層と層の間に設けた
場合について、高温高湿試験後の腐食観察結果について
述べる。
【0027】本実施の形態で用いたディスク構成は、
0.34ミクロン毎にグルーブとランドが交互に形成さ
れたφ120mmのポリカーボネート製信号記録用トラ
ックを持つ基板を用いた。
【0028】ディスク基板上に第1の誘電体層としてZ
nS−SiO2混合膜を厚さ100μmスパッタリング
により形成した。
【0029】記録層組成は、Ge:Sb:Te=21.
5:24.7:53.8の原子%比とし、12μmスパ
ッタリングにより形成した。
【0030】第2、第3の誘電体層としてGeN膜を厚
さ5μm形成した。
【0031】第4の誘電体層としてZnS−SiO2
を厚さ50μm形成した。
【0032】反射層はAg膜を100μmスパッタリン
グにより成膜を行った。そしてその上にポリカーボネー
トの保護層を設けた。
【0033】また、バリア層としてGeCrNを5μm
スパッタリングにより以下の(表1)に示す層と層の間
に形成した。これら8種類のディスクを90℃80%1
00Hrの条件で耐候性試験を行い、腐食を光学顕微鏡
で観察した。
【0034】
【表1】
【0035】(表1)より、バリア層がない場合や、バ
リア層が第4の誘電体層16と反射層17の間にない場
合には、腐食が観察された。一方、本発明のようにバリ
ア層が第4の誘電体層16と反射層17の間に設けた場
合には、腐食がなかった。以上のように、誘電体層と反
射層の間にGeCrNバリア層を設けることで、Ag腐
食のないディスクが得られた。
【0036】この腐食のメカニズムとしては、Sと記録
層元素(Te、Sb)の両方がAgの腐食には必要であ
ることが別の実験より明確になっている。本発明のよう
に、バリア層を第4の誘電体層16と反射層17の間に
設けることで、腐食に対して効果があるが、その効果の
理由としては以下のように考えている。
【0037】本実施の形態より、腐食に対して効果のあ
るのは、バリア層が第4の誘電体層16(Sを含む)と
反射層17の間に設けた場合のみであり、例えば、第3
の誘電体層15と第4の誘電体層16の間にバリア層を
設けても腐食は発生する。これらの結果から、Sはバリ
ア層中を耐湿試験中に移動できない。あるいは、第4の
誘電体層16上にバリア層を成膜する場合、第4の誘電
体層16中に存在する結合していないフリーのSは、バ
リア層成膜中にバリア層の最表面に移動しないのではな
いかと考えられる。すなわち、SとAgは接することが
できない。
【0038】一方、記録層元素(Te、Sb)は、第3
の誘電体層15中、第4の誘電体層16中およびバリア
層中を耐湿試験中に移動できる。あるいは、第3の誘電
体層15や第4の誘電体層16およびバリア層を成膜中
にその最表面に移動することができる。すなわち、Ag
と接することができる。そのため、第3の誘電体層15
と第4の誘電体層16の間にバリア層を設けた場合に
は、AgとSと記録層元素の全てが接することができ、
Agが腐食する。
【0039】一方、バリア層を第4の誘電体層16と反
射層17の間に設けることでAgと記録層元素(Te、
Sb)は接することができるが、SがAgや記録層元素
と接することができず、腐食しないのではないかと考え
ている。しかし、Ag腐食において、Sや記録層元素と
Agとの間でどのような反応が起きているのかを含め
て、メカニズムは明確になっていない。
【0040】なお、記録層として、GeSbTe系の組
成のものについて述べたが、Sb、Te、Se元素を少
なくとも1種類含む他の組成の記録層を用いた場合に
も、同様の結果が得られた。
【0041】なお、本実施の形態では、バリア層して、
GeCrN層を用いた場合について述べたが、Sn、I
n、Zr、Si、Cr、Al、Ta、V、Nb、Mo、
W、Ti、Mg、Ge、元素を主成分とした窒化物、酸
化物、窒酸化物、炭化物を用いた場合にも、同様の結果
が得られた。
【0042】なお、基板上への積層順を逆にし、反射
層、第4の誘電体層、第3の誘電体層、記録層、第2の
誘電体層、第1の誘電体層、保護層の順に積層し、保護
層側からレーザ光を照射する構成のディスクにおいても
同様の実験を行った結果、反射層と第4の誘電体層の間
にバリア層を設けた場合のみ、Ag腐食のない結果が得
られた。
【0043】(実施の形態2)図1に示すようなディス
ク構成において、バリア層厚を0〜30μm変化させた
場合について、高温高湿試験後の腐食、膜の割れの観察
結果および、記録再生特性結果について述べる。
【0044】本実施の形態で用いたディスク構成は、実
施の形態1と同じものを用いた。バリア層としてGeC
rNを0〜30μmスパッタリングにより第4の誘電体
層と反射層の間に設けた。ただしその場合、GeCrN
バリア層の光学長(実際の長さと屈折率の積)と第4の
誘電体層の光学長をプラスした厚みが、常にGeCrN
バリア層厚が0μmの場合の第4の誘電体層の光学長と
等しい厚みになるように、第4の誘電体層厚を変化させ
た。これは、第4の誘電体層の膜厚補正をしないままバ
リア層厚を厚くすることで、ディスク構成での反射率が
変化し、記録再生特性に影響がでないようにするために
行った。
【0045】これら6種類のディスクを90℃80%1
00Hrの条件で耐候性試験を行い、腐食および膜の割
れを光学顕微鏡で観察した。また、耐候性試験前に記録
再生特性評価を行った。この記録再生特性評価方法につ
いて述べる。この光ディスクに信号を記録、再生するの
に用いたレーザの波長は400μm、開口数0.65の
ものを用いた。また、信号方式は(8−16)変調方
式、線速8.6m/sで最短マーク長(3Tマーク)
0.26ミクロンのマークを適正なレーザ光パワーでグ
ルーブ部に記録し、このC/N比を測定した。ここで、
C/N比については、50dB以上得られた場合を良好
とした。(表2)にバリア層厚と記録再生特性および腐
食、膜の割れ観察結果を示す。
【0046】
【表2】
【0047】(表2)より、バリア層厚に関わらず、C
/N比は50dB以上と良好であった。また、バリア層
がない場合は腐食が観察された。しかし、バリア層が1
μm以上設けられると腐食は観察されなかった。さら
に、バリア層が0〜20μmの場合にはバリア層である
GeCrN膜の割れも観察されなかった。しかし、バリ
ア層が30μmの場合には、バリア層であるGeCrN
膜の割れが観察された。さらに90℃80%の耐侯性試
験をプラス100H行ったところ、バリア層厚20μm
のサンプルもバリア層であるGeCrN膜の割れが生じ
た。バリア層が厚い場合には、膜応力が大きくなり膜の
割れが生じやすくなったためではないかと考えているが
理由は明確ではない。耐侯性試験については90℃80
%の場合、100Hの試験にクリアすれば商品としては
充分であると考えるが、さらなる信頼性を追求した場合
には、200Hの試験にクリアすることが望まれる。
【0048】以上のように、誘電体層と反射層の間にG
eCrNバリア層を1〜20μm設けることで、Agの
腐食、膜の割れのないかつ記録再生特性の良好なディス
クが得られた。さらなる信頼性向上のためには、GeC
rNバリア層厚としては1〜10μmが望ましい。
【0049】なお、本実施の形態では、記録層として、
GeSbTe系の組成のものについて述べたが、Sb、
Te、Se元素を少なくとも1種類含む他の組成の記録
層を用いた場合にも、同様の結果が得られた。
【0050】なお、本実施の形態では、バリア層して、
GeCrN層を用いた場合について述べたが、Sn、I
n、Zr、Si、Cr、Al、Ta、V、Nb、Mo、
W、Ti、Mg、Ge、元素を主成分とした窒化物、酸
化物、窒酸化物、炭化物を用いた場合にも、同様の結果
が得られた。
【0051】
【発明の効果】誘電体層と反射層間に元素α)の窒化
物、あるいは酸化物、あるいは炭化物、あるいは窒酸化
物のバリア層を設けることで、耐食性に優れた信頼性の
高い光ディスクを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に用いた光ディスクの構造
【図2】本発明の実施の形態に用いた光ディスクの構造
【符号の説明】
11 ディスク基板 12 第1の誘電体層 13 第2の誘電体層 14 記録層 15 第3の誘電体層 16 第4の誘電体層 17 反射層 18 保護層 19 バリア層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 535 G11B 7/24 535G 535H 538 538E (72)発明者 山田 昇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D029 JA01 LA14 LA15 LA16 LA17 LB03 LB07 LB11 LC21 MA13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、エネルギービームの照射に
    よって、アモルファス相と結晶相の間で光学的検出可能
    な可逆的変化を生ずる記録層と、反射層と、前記記録層
    と前記反射層の間に位置する誘電体層とを少なくとも設
    けた相変化光ディスクであって、前記誘電体層と前記反
    射層間に元素α(αはSn、In、Zr、Si、Cr、
    Al、Ta、V、Nb、Mo、W、Ti、Mg、Geの
    うち少なくとも1元素)の窒化物、あるいは酸化物、あ
    るいは炭化物、あるいは窒酸化物を含むバリア層を設け
    ることを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 【請求項2】記録層がSb、Te、Seのうち少なくと
    も1種類を含んでいることを特徴とする請求項1記載の
    光学的情報記録媒体。
  3. 【請求項3】反射層の主成分がAgであることを特徴と
    する請求項1または2記載の光学的情報記録媒体。
  4. 【請求項4】誘電体層がSを含んでいることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の光学的情報記録媒
    体。
  5. 【請求項5】バリア層中に少なくともGeを含んでいる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学
    的情報記録媒体。
  6. 【請求項6】元素αを含むバリア層厚が1〜20nmで
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    光学的情報記録媒体。
  7. 【請求項7】元素αを含むバリア層厚が1〜10nmで
    あることを特徴とする請求項6記載の光学的情報記録媒
    体。
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