JP2002352265A - 画像処理方法及び画像処理用プログラム - Google Patents

画像処理方法及び画像処理用プログラム

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JP2002352265A JP2001162160A JP2001162160A JP2002352265A JP 2002352265 A JP2002352265 A JP 2002352265A JP 2001162160 A JP2001162160 A JP 2001162160A JP 2001162160 A JP2001162160 A JP 2001162160A JP 2002352265 A JP2002352265 A JP 2002352265A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海面や地表面等の境界面における階調の変化
を簡単に表現することが可能な画像処理方法を提供す
る。 【解決手段】 仮想3次元空間1に、略水平な海面モデ
ル2と、その海面モデル2の表面と交差する方向に延び
る背景モデル3とをそれぞれ配置する。海面モデル2よ
りも上方の視点4から背景モデル3を見たときの画像
を、背景モデル3の表面の海面モデル2との交差位置A
よりも下側の所定範囲3aに略鉛直方向に沿って階調が
変化するグラデーションを付加しながら描画する。視点
4から見える海面モデル2を、半透明モデルとして、背
景モデル3の画像と合成して描画する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータグラ
フィックス技術を用いた画像処理方法及びプログラムに
関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータグラフィックス技術を利用
して水面や地表面等の境界面をリアルに表現する方法と
して従来より種々の方法が提案され、実行されている。
例えば水面等の境界面を構成するモデルの形状やその表
面に対する光源計算を工夫して水面の質感を表現する試
みがなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水面や地表
面等の境界面を表現する際の課題の一つとして、それら
の面における光の反射をどのように表現するかという課
題がある。例えば、海面のように比較的広い範囲の水面
を観察する場合、視点のすぐ近くでは水面を見下ろすよ
うになるので光の反射の影響が小さくて水面が暗く見
え、視点から遠ざかるほど光の反射の影響が増加して水
面が明るく見えるようになる。このような反射の影響を
表現する方法の一例として、水面を構成するモデルの各
部の輝度を視点からの距離に応じて変化させることが考
えられる。しかし、そのような水面モデルの輝度調整を
行う場合、視点が変化する毎に水面上の各点までの距離
や各点の輝度の演算を繰り返す必要が生じ、手間が掛か
る。特に海面のような広範囲の面を描く際にはその手間
が顕著である。
【0004】そこで、本発明は海面や地表面等の境界面
における階調の変化を簡単に表現することが可能な画像
処理方法及びその方法を実現するためのプログラムを提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0006】本発明の画像処理方法は、仮想3次元空間
(1)に、略水平方向に延びる表面を有する第1のモデ
ル(2)とその第1のモデルの前記表面と交差する方向
に延びる第2のモデル(3)とをそれぞれ配置し、前記
第1のモデルよりも上方の視点(4)から前記第2のモ
デルを見たときの画像を、当該第2のモデルの表面の前
記第1のモデルとの交差位置(A)よりも下側の所定範
囲(3a)に略鉛直方向に沿って階調が変化するグラデ
ーションを付加しながら描画し、前記視点から見える前
記第1のモデルを、半透明モデルとして、前記第2のモ
デルの画像と合成して描画することにより、上述した課
題を解決する。
【0007】この発明によれば、半透明状に描かれた第
1のモデルを通して第2のモデルのグラデーション部を
観察できるので、第1のモデルによって表現された境界
面の階調が視点からの距離に応じて変化して見えるよう
になる。これにより、視点からの距離に応じた光の反射
具合の変化等が表現される。視点が変化した場合には、
第2のモデルのグラデーション部の見え方も変化する。
従って、第2のモデルのグラデーション部を何ら変化さ
せなくても、視点の移動に伴って光の反射具合が変化し
ているような画像を提供することができる。
【0008】また、本発明の画像処理用プログラムは、
コンピュータ(10)を画像処理装置として機能させる
ためのプログラムであって、仮想3次元空間(1)に、
略水平方向に延びる表面を有する第1のモデル(2)と
その第1のモデルの前記表面と交差する方向に延びる第
2のモデル(3)とをそれぞれ配置する工程と、前記第
1のモデルよりも上方の視点(4)から前記第2のモデ
ルを見たときの画像を、当該第2のモデルの表面の前記
第1のモデルとの交差位置(A)よりも下側の所定範囲
(3a)に略鉛直方向に沿って階調が変化するグラデー
ションを付加しながら描画する工程と、前記視点から見
える前記第1のモデルを、半透明モデルとして、前記第
2のモデルの画像と合成して描画する工程とを前記コン
ピュータに実行させるように構成されることにより、上
述した課題を解決する。
【0009】この画像処理用プログラムをコンピュータ
により実行すれば、コンピュータを本発明の画像処理方
法を実現する画像処理装置として機能させることができ
る。
【0010】さらに、本発明は、仮想3次元空間(1)
に、略水平方向に延びる表面を有する第1のモデル
(2)とその第1のモデルの前記表面と交差する方向に
延びる第2のモデル(3)とをそれぞれ配置する装置
と、前記第1のモデルよりも上方の視点(4)から前記
第2のモデルを見たときの画像を、当該第2のモデルの
表面の前記第1のモデルとの交差位置(A)よりも下側
の所定範囲(3a)に略鉛直方向に沿って階調が変化す
るグラデーションを付加しながら描画する装置と、前記
視点から見える前記第1のモデルを、半透明モデルとし
て、前記第2のモデルの画像と合成して描画する装置と
を備えた画像処理装置として具現化されてもよい。
【0011】本発明においては、前記第2のモデルの表
面を、前記視点からみて略左右方向の中央が両端部より
も窪むように湾曲させてもよい。より具体的には、前記
第2のモデルの表面を、略鉛直方向に軸線を有する円筒
体の内面、又は球体の内面を構成するように湾曲させて
もよい。
【0012】このような湾曲を第2のモデルの表面に与
えた場合、第1のモデルの表面よりも上方の視点からみ
て、第2のモデルのグラデーション部が上向きに凸とな
るように湾曲して観察される。これにより、現実の世界
において、水平線や海面上の反射の相違によって観察さ
れる左右方向の線又は帯が地球の丸みの影響で湾曲して
見える様子が画像上で再現される。
【0013】また、本発明では、前記第2のモデルのグ
ラデーションを、上側が明るく、下側が暗くなるように
設定してもよい。これにより視点から離れるほど反射の
影響が強くなって水面や地表面等の境界面が輝いて見え
る様子を表現することができる。
【0014】前記第2のモデルの表面の前記グラデーシ
ョンが付加された範囲よりも更に下側の部分を、前記グ
ラデーションの下端と同一の単一階調にて描画してもよ
い。第2のモデルのグラデーション部が第1のモデルの
表面との交差位置から一定範囲までに制限されている場
合、視点の位置や視点によってはグラデーション部分よ
りも更に下側の領域が視野に入ることになる。そこで、
グラデーション部よりも下側の領域をグラデーションの
下端と同一階調で描画しておけば、そのようにグラデー
ション部以外が視野に入ったときでも画像の階調変化に
不自然さが生じない。
【0015】しかも、第1のモデルの表面と視点から第
2のモデルを見る方向との角度が小さいほど第1のモデ
ルの画像がグラデーション部の影響を受ける範囲が増加
する。従って、視点を第1のモデルの近くに設定して第
2のモデルのグラデーション部を浅い角度で見たとき
は、画像全体に亘って緩やかに階調が変化する。その反
対に、第1のモデルの上方の視点からグラデーション部
を真下に見下ろすように観察したときは、第1のモデル
の画像におけるグラデーション部による影響を受ける範
囲が小さくなる。こうした視点位置の変化と階調変化と
の関係が、視点からの距離に応じた画素毎の輝度計算の
ような面倒な演算を行わなくても得られるため、ゲーム
機のように視点が絶えず変化するような画像処理装置に
対しても本発明は無理なく適用できる。
【0016】前記第1のモデルの表面に起伏を表現する
ための模様を付加してもよい。これにより、グラデーシ
ョンと模様とが相俟って画像のリアリティが高まる。望
ましくは、前記模様をフレーム間で動かすようにしても
よい。このようにすれば、海面が波立っている様子や草
原が風で動いている様子等が模様の動きとグラデーショ
ンとによって表現される。
【0017】なお、本発明のプログラムは記憶媒体に記
録された状態で利用者に提供されてもよいし、有線又は
無線のネットワークを通じて利用者に配布されてもよ
い。本明細書の境界面とは、例えば水面や地表面のよう
に視覚上何らかの境界として認識できる実在の面又は仮
想的な面を意味し、水面や地面は当然として、例えば草
原や森林とその上方の空間との境界部分、雪原とその上
方の空間との境界部分等も境界面の概念に含まれる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
画像処理装置のブロック図である。画像処理装置10
は、記憶媒体(例えばDVD−ROM)25に記録され
た画像処理用プログラムに従って所定の画像描画処理を
実行するコンピュータとして構成されている。画像処理
装置10は、マイクロプロセッサを主体として構成され
たCPU11と、そのCPU11に対する主記憶装置と
してのROM12及びRAM13と、CPU11からの
指示に基づいて画像処理及び音声処理に適した処理を行
う画像描画装置14及びサウンド処理装置16と、記憶
媒体としてのDVD−ROM25からプログラムやデー
タを読み取るためのDVD−ROM読取装置18とを有
している。ROM12には、画像処理装置10の全体の
動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティング
システムが書き込まれる。RAM13には記憶媒体とし
てのDVD−ROM25から読み取ったプログラムやデ
ータが必要に応じて書き込まれる。
【0019】CPU11の内部には、いわゆる3次元コ
ンピュータグラフィックスにおけるポリゴン座標変換や
ベクトル演算等のジオメトリ処理を行うための画像処理
用演算部11aが設けられる。この画像処理用演算部1
1aは例えばマイクロプロセッサと特定のソフトウエア
との組み合わせによって構成される。
【0020】一方、画像描画装置14はCPU11から
ポリゴンデータ等を受け取ってビデオメモリ15に描画
するいわゆるレンダリング処理を実行するとともに、そ
のビデオメモリ15にレンダリングされた画像データに
基づいて一フレームを構成するビデオ再生信号を生成
し、そのビデオ再生信号を所定のタイミングでモニタ1
9に出力する。
【0021】なお、図1において、ビデオメモリ15は
画像描画装置14に対応して描画専用のメモリとして設
けられているが、メインメモリとしてのRAM13上に
ビデオメモリが確保されてもよい。また、CPU11及
び画像描画装置14によってそれぞれどのような処理を
負担するかはハードウエアの構成に依存して相違するも
のであり、本発明は上記の構成に限定されるものではな
い。
【0022】サウンド処理装置16は、DVD−ROM
25から読み出された音声、楽音等のデータや音源デー
タ等を再生してスピーカ20から出力させる。読取装置
18は、CPU11からの指示に従ってDVD−ROM
25上に記録されたプログラムやデータを読み取り、そ
の読み取った内容に対応した信号を出力する。
【0023】さらに、CPU11にはバス24を介して
入力装置22及び外部記憶装置23がそれぞれ接続され
る。外部記憶装置23は例えば不揮発性の半導体メモ
リ、ハードディスク、光磁気ディスク等の書換えが可能
な記憶装置である。このような構成はあくまで一例であ
り、本発明の画像処理方法が適用されるコンピュータの
構成は適宜変更されてよい。なお、CPU11に対する
各装置の接続態様は図1に限定されない。
【0024】記憶媒体としてのDVD−ROM25に記
録された画像処理用プログラムには、本発明に従って海
面等の境界面を描くための境界面描画用モジュールが含
まれている。また、DVD−ROM25には、画像処理
用プログラムに従って各種の画像を描画するために必要
な画像描画用データが記録される。そのデータには上述
した画像処理用プログラムによって3次元画像を描画す
るために使用されるモデルデータが含まれている。モデ
ルデータはモデル毎、あるいはモデルをさらに分割した
モデルのパーツ毎に設けられている。各モデル又はその
パーツのデータは、モデルを構成する複数のポリゴンの
頂点座標等の情報を含んでいる。また、特に、上記の境
界面描画用モジュールによって境界面、例えば海面を描
くために使用されるデータとして、第1のモデルとして
の海面モデルのデータと、第2のモデルとしての背景モ
デルのデータとが含まれている。
【0025】次に、上記の境界面描画用モジュールによ
って海面の画像を形成する方法の概要を説明する。図2
は本発明に従って仮想3次元空間1に配置された海面モ
デル2及び背景モデル3の縦断面図であり、図3はそれ
らのモデル2、3が配置された仮想3次元空間1の全体
の斜視図である。これらの図に明らかなように、海面モ
デル2は水平方向に延びる平板状に構成され、背景モデ
ル3はその海面モデル3と交差する方向に延びる壁状に
構成されている。
【0026】海面モデル2は、一枚のポリゴンの表面に
海面の波やうねりを表現する海面テクスチャを貼り付け
て構成される。海面モデル2のデータは、海面モデル2
を構成するポリゴンの頂点座標のデータや海面テクスチ
ャを特定するデータを含んでいる。また、海面モデル2
には半透明属性が設定されている。例えば、アルファブ
レンディング法により海面モデル2を半透明に描画する
場合、海面テクスチャのデータの各画素の色成分(R,
G,B)を指定するチャンネルとともに、ブレンド率
(合成率)を指定するアルファチャンネルが海面テクス
チャのデータに設けられる。海面テクスチャの描画時に
は、アルファチャンネルにて指定されたブレンド率に従
って海面テクスチャの各画素のR,G,B値と、海面モ
デル2に重なるべき背景モデル3上の各画素のR,G,
B値とが合成されることにより、海面テクスチャが半透
明状に描かれる。なお、海面モデル2を複数のポリゴン
によって構成することにより、その海面モデル2の表面
にうねりや波を表現する起伏を付加できるようにしても
よい。
【0027】一方、背景モデル3は、図3から明らかな
ように、仮想3次元空間1を囲む球体の一部として構成
されている。このような球形に湾曲するモデル3は例え
ば複数のポリゴンを組み合わせて形成される。背景モデ
ル3のデータは、背景モデル3を構成するポリゴンの頂
点座標のデータや、それらのポリゴンの表面に付加する
色を指定するデータを含んでいる。そして、本実施形態
では、背景モデル3の海面モデル2との交差位置Aより
も下側の一定範囲(図2に太線で示す部分)に、その交
差位置Aから下に向かうほど階調が暗くなるグラデーシ
ョン部3aが生じるように、背景モデル3を構成する各
画素の色が指定されている。例えば、海面を描く場合、
グラデーション部3aは白から黒へと漸次階調が変化す
るように設定される。但し、グラデーション部3aには
他の色を付けてもよい。グラデーション部3aよりも下
側の領域に関しては、グラデーション部3aの下端の階
調と同一の単一階調に設定される。なお、図3ではグラ
デーション部3aを複数の線によって模式的に示した
が、グラデーションは連続的に変化するものでもよい
し、所定階調ずつ段階的に変化するものでもよい。
【0028】以上のようなモデル2、3を、海面モデル
2の上方に設定された視点4から斜めに見下ろしたとき
に得られる画像の一例を図4に示す。この図から明らか
なように、海面モデル2が半透明に描かれるため、それ
を透過して背景モデル3のグラデーション部3aが観察
され、その結果として遠方の海面は明るく、近くの海面
は暗く見えるようになる。
【0029】しかも、背景モデル3が球状に湾曲してい
るので、グラデーション部3aが上向きに凸となるよう
に湾曲して観察される。これにより、現実の世界におい
て、水平線や海面上の反射の相違によって観察される左
右方向の線又は帯が地球の丸みの影響で湾曲して見える
様子が画像上で再現される。その結果、画像のリアリテ
ィが高まる。なお、球面形状に限らず、背景モデル3を
視点からみたときに左右方向の中央が両端部よりも窪む
ように湾曲させることで同様の作用効果が得られる。例
えば、視点4からみて、略鉛直方向に軸線を有する円筒
体の内面形状を描くように背景モデル3を湾曲させても
よい。また、水平線を湾曲させる必要がなければ、背景
モデル3を鉛直方向に延びる一枚のポリゴンによって平
板状に構成してもよい。
【0030】図2に示すように視点4が移動した場合
(但し、視点4からの視野角が一定でかつ視点4から背
景モデル3までの距離がほぼ等しいと仮定)、グラデー
ション部3aが視野に占める範囲が変化する。これによ
り、視点4を海面モデル2に近付けるほどグラデーショ
ン部3aが海面の画像において占める割合が大きくな
る。従って、海面モデル2の近くに視点4を設定して
(図2の左側の視点4)、海面モデル3をその近くから
遠方まで広範囲に観察したときの画像においては、遠方
から視点の間近まで海面のほぼ全体に亘って階調が緩や
かに変化する。これにより、遠方の海面ほど光が反射し
て白く見える状態をよく再現できる。一方、視点4を上
方に移動させて海面モデル2を見下ろすように観察した
ときの画像においては、海面の中でグラデーション部3
aが占める割合が減り、しかもグラデーション部3aに
よる階調変化も急になり、得られる画像では相対的に階
調が暗い部分が増加して光の反射が目立たなくなる。
【0031】上記した視点4とグラデーション部3aに
よって与えられる階調変化との関係は、現実の世界で海
面を観察するときの視点に応じた光の反射の影響とよく
一致する。そして、背景モデル3の海面モデル2よりも
下側に位置する部分に一定のグラデーション部3aを設
けるだけで視点の位置に応じた光の反射の影響の変化を
自然に表現することができるから、視点4から海面モデ
ル2や背景モデル3までの距離、視点4から海面モデル
2を観察する角度、視点4からの撮影範囲5の画角等の
撮影状況に応じてグラデーション部3aを変化させた
り、海面モデル2の輝度を変化させる等の演算処理は不
要である。従って、ゲーム機のように視点が絶えず変化
するようなコンピュータでも、視点の変化に応じて光の
反射具合が変化する画像を容易に提供することができ
る。
【0032】図5は、一フレームの海面の画像を描画す
るために、画像処理用プログラムの境界面描画モジュー
ルに従って画像処理装置10が実行する境界面描画処理
の手順を示すフローチャートである。この処理では、ま
ず、仮想3次元空間1に海面モデル2及び背景モデル3
が配置され(ステップS1)、その後、仮想3次元空間
1における次のフレームの撮影条件、例えば視点4、そ
の視点4からの撮影方向、撮影画角等が決定される。画
像処理装置10がゲーム機として構成されている場合に
は、入力装置22から入力される情報を参照して次のフ
レームにおける視点等が決定される(ステップS2)。
【0033】続いて、背景モデル3を視点4から所定の
撮影条件に従って撮影した画像がビデオメモリ15に描
画される(ステップS3)。このとき背景モデル3には
上述したグラデーション部3aが描画される。背景モデ
ル3の描画が終了すると、次に海面モデル2を構成する
ポリゴンに対する海面テクスチャのマッピング位置が所
定方向に所定量だけスクロールされる(ステップ4)。
その後、海面モデル2が半透明モデルとしてビデオメモ
リ15に描画される(ステップS5)。
【0034】以上の処理はフレーム毎に繰り返される。
フレーム間で海面モデル2のテクスチャがスクロールさ
れることと、グラデーション部3aにより海面の階調が
表現されることとが相俟って、複雑な演算処理を行うこ
となく海面をリアルに表現することができる。なお、海
面テクスチャの動きはスクロールに限らず、規則的又は
不規則にテクスチャを動かしてもよい。
【0035】以上の実施形態では、本発明により海面を
描く場合を説明したが、本発明はこのような実施形態に
限定されず、種々のシーンの描画に利用できる。例え
ば、第1のモデルとして地表面を表すモデルを用意し、
その地表面モデルのテクスチャと背景モデル3のグラデ
ーション部3aとによって地表面における光の反射の変
化を表現してもよい。地表面は地面が露出している面に
限定されず、例えば草原や雪原のように何らかの要素に
よって覆われている面でもよい。本発明により草原を表
現する場合には、例えば地表面のモデルに草原を表現し
た緑色系のテクスチャを貼り、そのテクスチャを半透明
でグラデーション部に重ねて描くことにより、テクスチ
ャに階調変化を与えればよい。
【0036】図6は本発明により描かれた海面の画像の
実例を示し、図7にはその画像を描くために使用された
背景モデルのグラデーション部を示す。これらの図から
明らかなように、本発明によれば、遠方が白く輝き、手
前が暗くなるような階調変化を有する海面を簡単にかつ
高品質に描くことができる。
【0037】なお、本発明は視点から遠くなるほど階調
が明るくなる画像の描画に限らず、その反対方向に階調
を変化させてもよい。例えば、海底が比較的明るい砂地
等で構成された海辺においては、沖に向かって水深が増
すほどに海面の色が濃く見えることがある。このような
状況を再現するためには背景モデルのグラデーションを
上側が暗く、下側が暗くなるようにすればよい。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、半透明状に描かれた第1のモデルを通して第2のモ
デルのグラデーション部を観察できるので、第1のモデ
ルによって表現された境界面の階調が視点からの距離に
応じて変化して見えるようになる。これにより、視点か
らの距離に応じた光の反射具合の変化等が表現される。
視点が変化した場合には、第2のモデルのグラデーショ
ン部の見え方も変化する。従って、第2のモデルのグラ
デーション部を何ら変化させなくても、視点の移動に伴
って光の反射具合が変化しているような画像を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理方法を実行するための画像処
理装置のブロック図。
【図2】本発明の画像処理方法に従ってモデルを仮想3
次元空間に配置した状態を示す縦断面図。
【図3】本発明の画像処理方法に従ってモデルを仮想3
次元空間に配置した状態を示す斜視図。
【図4】図3の視点から矢印方向に見たときに形成され
る画像を模式的に示す図。
【図5】図1の画像処理装置にて実行される境界面描画
処理の手順を示すフローチャート。
【図6】本発明に従って描画された画像の実例を示す
図。
【図7】図6の画像にて使用されているグラデーション
の実例を示す図。
【符号の説明】
1 仮想3次元空間 2 海面モデル(第1のモデル) 3 背景モデル(第2のモデル) 4 視点 5 撮影範囲 10 画像処理装置 11 CPU 11a 画像処理用演算部 14 画像描画装置 15 ビデオメモリ 25 DVD−ROM(記憶媒体)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮想3次元空間に、略水平方向に延びる
    表面を有する第1のモデルとその第1のモデルの前記表
    面と交差する方向に延びる第2のモデルとをそれぞれ配
    置し、 前記第1のモデルよりも上方の視点から前記第2のモデ
    ルを見たときの画像を、当該第2のモデルの表面の前記
    第1のモデルとの交差位置よりも下側の所定範囲に略鉛
    直方向に沿って階調が変化するグラデーションを付加し
    ながら描画し、 前記視点から見える前記第1のモデルを、半透明モデル
    として、前記第2のモデルの画像と合成して描画する画
    像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のモデルの表面を、前記視点か
    らみて略左右方向の中央が両端部よりも窪むように湾曲
    させる請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記第2のモデルの表面を、略鉛直方向
    に軸線を有する円筒体の内面、又は球体の内面を構成す
    るように湾曲させる請求項1に記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記第2のモデルのグラデーションを、
    上側が明るく、下側が暗くなるように設定する請求項1
    〜3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第2のモデルの表面の前記グラデー
    ションが付加された範囲よりも更に下側の部分を、前記
    グラデーションの下端と同一の単一階調にて描画する請
    求項1〜4のいずれかに記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のモデルの表面に起伏を表現す
    るための模様を付加する請求項1〜5のいずれかに記載
    の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記模様をフレーム間で動かすようにし
    た請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 コンピュータを画像処理装置として機能
    させるためのプログラムであって、 仮想3次元空間に、略水平方向に延びる表面を有する第
    1のモデルとその第1のモデルの前記表面と交差する方
    向に延びる第2のモデルとをそれぞれ配置する工程と、 前記第1のモデルよりも上方の視点から前記第2のモデ
    ルを見たときの画像を、当該第2のモデルの表面の前記
    第1のモデルとの交差位置よりも下側の所定範囲に略鉛
    直方向に沿って階調が変化するグラデーションを付加し
    ながら描画する工程と、 前記視点から見える前記第1のモデルを、半透明モデル
    として、前記第2のモデルの画像と合成して描画する工
    程と、を前記コンピュータに実行させるように構成され
    た画像処理用プログラム。
  9. 【請求項9】 前記第2のモデルの表面を、前記視点か
    らみて略左右方向の中央が両端部よりも窪むように湾曲
    させて描く請求項7に記載の画像処理用プログラム。
  10. 【請求項10】 前記第2のモデルの表面を、略鉛直方
    向に軸線を有する円筒体の内面、又は球体の内面を構成
    するように湾曲させて描く請求項8に記載の画像処理用
    プログラム。
  11. 【請求項11】 前記第2のモデルのグラデーション
    を、上側が明るく、下側が暗くなるように設定する請求
    項8〜10のいずれかに記載の画像処理用プログラム。
  12. 【請求項12】 前記第2のモデルの表面の前記グラデ
    ーションが付加された範囲よりも更に下側の部分を、前
    記グラデーションの下端と同一の単一階調にて描画する
    請求項8〜11のいずれかに記載の画像処理用プログラ
    ム。
  13. 【請求項13】 前記第1のモデルの表面に起伏を表現
    するための模様を付加する請求項8〜12のいずれかに
    記載の画像処理用プログラム。
  14. 【請求項14】 前記模様をフレーム間で動かすように
    した請求項13に記載の画像処理用プログラム。
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