JP2002351169A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2002351169A
JP2002351169A JP2001156875A JP2001156875A JP2002351169A JP 2002351169 A JP2002351169 A JP 2002351169A JP 2001156875 A JP2001156875 A JP 2001156875A JP 2001156875 A JP2001156875 A JP 2001156875A JP 2002351169 A JP2002351169 A JP 2002351169A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
transport
roller pair
image forming
curved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001156875A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Kawachi
国弘 河内
Kyoichi Mizuno
享一 水野
Hiroshi Akita
宏 秋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001156875A priority Critical patent/JP2002351169A/ja
Publication of JP2002351169A publication Critical patent/JP2002351169A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conveyance By Endless Belt Conveyors (AREA)
  • Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
  • Counters In Electrophotography And Two-Sided Copying (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着装置を通過後の用紙に発生したカールを
修正するとともに、カール修正機構に必要となる部品点
数を増大させることがない画像形成装置の提供を目的と
する。 【解決手段】 像担持体の表面に形成したトナー像を転
写部にて像担持体から用紙に転写し、転写されたトナー
像を定着ローラ対にて用紙に定着する画像形成装置にお
いて、前記定着ローラ対の搬送方向下流側に設けてあり
前記用紙を任意の曲率の搬送ガイドにより再度前記転写
部に搬送する湾曲搬送経路部と、前記定着ローラ対に挟
持搬送される用紙をさらに挟持搬送するように前記湾曲
搬送経路部に配置されており、前記定着ローラ対の搬送
速度よりも搬送速度を遅くした搬送ローラ対とを備える
ことを特徴とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、トナー像を記録
用紙に加熱定着して出力する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法により記録用紙の表面にトナ
ー像を形成する画像形成装置として、複写機、レーザプ
リンタ、ファクシミリ装置などが広く用いられており、
斯様な画像形成装置に備え付けるべき、さまざまな定着
装置が知られている。
【0003】ハロゲンランプなどを熱源とする加熱ロー
ラと、熱源を持たない加圧ローラとにより用紙上のトナ
ー像を定着させる定着装置では、加熱ローラと加圧ロー
ラとを互いに当接させた圧接部に未定着の用紙を進入さ
せ、加熱ローラと加圧ローラとによって挟持搬送しつつ
トナーを熱定着する例が多い。
【0004】かかる定着装置においては、圧接部に進入
した用紙の表裏で温度差が発生するので、定着装置を通
過後の用紙にはカールが観察される。斯様なカールは、
用紙において加熱ローラと接する側の面(未定着のトナ
ー像の存在する面であり、以下、表面と呼ぶ。)と加圧
ローラと接する面(未定着のトナー像の存在しない面で
あり、以下裏面と呼ぶ。)とを比較すると、表面側の膨
張が大きいために発生するものである。
【0005】ところで斯様なカールが発生したまま用紙
を画像形成装置の内部で搬送すると、紙詰まりが発生し
易くなるとの問題が良く知られている。斯様な紙詰まり
は、特に、裏面への画像形成プロセスにかかる用紙の搬
送中に発生し易い。又、裏面への転写プロセスにおい
て、カールが発生した状態では、用紙の先端位置が用紙
の進行方向に対して若干後退した状況となるため、転写
ずれが発生し易くなるとの問題が良く知られている。
【0006】斯様な問題を解決すべきカール修正機構と
して、定着装置を通過した直後の用紙をファンからの送
風により冷却して修正する例や、カールとは逆向きの弧
を描く搬送経路をベルト搬送機構により構成し、定着装
置を通過した直後の用紙をしごいて、カールを取り除く
例が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のカー
ル修正機構を設けると、例えばファンやベルト搬送機構
などの部品点数が増えるし、構成も複雑となるので、コ
ストの増大や組み立て作業の工数の増大につながるとの
問題がある。
【0008】そこで本願発明は、定着装置を通過後の用
紙に発生したカールを修正するとともに、カール修正機
構に必要となる部品点数を増大させることがない画像形
成装置の提供を目的とする。
【0009】又、本願発明は、定着装置を通過後の用紙
に発生したカールを修正するとともに、カール修正機構
に必要となる部品点数の過大な増大を不要とした画像形
成装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は請求項1
に記載の画像形成装置によって解決できる。即ち、請求
項1に記載の画像形成装置は、像担持体の表面に形成し
たトナー像を転写部にて像担持体から用紙に転写し、転
写されたトナー像を加熱ローラと加圧ローラとを備える
定着ローラ対にて用紙に定着する画像形成装置におい
て、前記定着ローラ対の搬送方向下流側に設けてあり前
記用紙を任意の曲率の搬送ガイドにより再度前記転写部
に搬送する湾曲搬送経路部と、前記定着ローラ対に挟持
搬送される用紙をさらに挟持搬送するように前記湾曲搬
送経路部に配置されており、前記定着ローラ対の搬送速
度よりも搬送速度を遅くした搬送ローラ対とを備えるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項1に記載の画像形成装置によれば、
定着装置を通過後の用紙に発生したカールを修正すると
ともに、カール修正機構に必要となる部品点数の過大な
増大が不要とした。
【0012】本発明の課題は請求項4に記載の画像形成
装置によって解決できる。即ち、請求項4に記載の画像
形成装置は、像担持体の表面に形成したトナー像を転写
部にて像担持体から用紙に転写し、転写されたトナー像
を加熱ローラと加圧ローラとを備える定着ローラ対にて
用紙に定着する画像形成装置において、前記定着ローラ
対の搬送方向下流側に設けてあり前記用紙を任意の曲率
の搬送ガイドにより再度前記転写部に搬送する湾曲搬送
経路部と、前記定着ローラ対に挟持搬送される用紙をさ
らに挟持搬送するように湾曲搬送経路部に配置されてお
り、前記定着ローラ対の搬送速度と等しい搬送速度の第
一の搬送ローラ対と、前記第一の搬送ローラ対の搬送方
向下流側であって、前記第一の搬送ローラ対に挟持搬送
される用紙をさらに挟持搬送するように前記湾曲搬送経
路部に配置されており、前記第一の搬送ローラ対の搬送
速度よりも搬送速度を遅くした第二の搬送ローラ対とを
備えることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
定着装置を通過後の用紙に発生したカールを修正すると
ともに、カール修正機構に必要となる部品点数の過大な
増大が不要とした。
【0014】
【発明の実施の形態】本願発明に係る第1の実施の形態
を、以下、図面に基づいて説明する。
【0015】図1は、デジタル式画像形成装置(以下、
単に画像形成装置という)1の構成を示す図である。
【0016】図において、画像形成装置1は、自動原稿
搬送装置(通称ADF)Aと、自動原稿搬送装置により
搬送される原稿の画像を読み取るための原稿画像読取部
Bと、読み取った原稿画像を処理する画像制御部Cと、
画像処理後の画像データに従って像担持体としてのドラ
ム状の感光体10上に書き込みを行う書き込みユニット
12を含む書き込み部Dと、感光体10およびその周囲
に帯電電極14、磁気ブラシ型現像装置からなる現像器
16、転写電極18、分離電極20、クリーニング手段
21等の画像形成手段を含む画像形成部Eと、画像を形
成する用紙Pを収納する給紙トレイ22、24のための
収納部Fを有している。なお、感光体10は本発明の像
担持体の一例であり、転写電極18は本発明の転写部の
一例である。
【0017】自動原稿搬送装置Aは、原稿載置台26
と、ローラR1を含むローラ群および原稿の移動通路を
適宜切り換えるための切換手段等(参照記号なし)を含
む原稿搬送処理部28とを主要素とする。
【0018】原稿画像読取部Bは、プラテンガラスGの
下にあり、光路長を保って往復移動できる二つのミラー
ユニット30、31、固定の結像レンズ(以下、単にレ
ンズという)33、ライン状の撮像素子(以下、CCD
という)35等からなり、書き込み部Dは、レーザ光源
40、ポリゴンミラー(偏光器)42等からなる。
【0019】転写材としての用紙Pの移動方向からみ
て、転写電極18の手前側に示すR10はレジストロー
ラであり、分離電極20の下流側にHで示してあるのは
定着装置である。
【0020】定着装置Hは、詳細は後述するが、加熱ロ
ーラ91と、加熱ローラ91に圧接しながら回転する加
圧ローラ92を備えている。
【0021】以下に、画像形成装置1の作動について説
明する。原稿載置台26上に載置される原稿(図示せ
ず)の1枚が原稿搬送処理部28によって搬送され、ロ
ーラR1の下を通過中に、露光手段Lによる露光が行わ
れる。原稿からの反射光は、固定位置にあるミラーユニ
ット30、31およびレンズ33を経てCCD35上に
結像され、読み取られる。原稿画像読取部Bで読み取ら
れた画像情報は、画像処理手段により処理され、符号化
されて画像制御部C内に設けてあるメモリーに格納され
る。
【0022】画像データは画像形成に応じて呼び出さ
れ、当該画像データに従って書き込み部Dにおけるレー
ザ光源40が駆動され、感光体10上に露光が行われ
る。
【0023】当該露光に先立ち、矢印方向(反時計方
向)に回転する感光体10は、帯電電極14のコロナ放
電作用により所定の表面電位を付与されるが、露光によ
り露光部の電位が露光量に応じて減じ、結果として、画
像データに応じた静電潜像が感光体10上に形成され
る。
【0024】静電潜像は、現像器16により反転現像さ
れ、可視像(トナー像)とされる。一方、感光体10上
のトナー像の先端部が転写領域に到達する前に、例え
ば、給紙トレイ22内の1枚の用紙Pが給紙搬送されて
レジストローラR10に到達し、先端規制される。用紙
Pは、トナー像、即ち感光体10上の画像領域に合致す
るように、同期を取って回転を開始するレジストローラ
R10により転写領域に向けて搬送される。
【0025】転写領域において、感光体10上のトナー
像は転写電極18の作用により用紙P上に転写され、次
いで、当該用紙Pは分離電極20の作用により感光体1
0から分離される。
【0026】その後、定着装置Hに配設された加熱ロー
ラ91および加圧ローラ92による加圧、加熱によっ
て、トナー像は用紙P上に溶融定着され、当該用紙P
は、排紙通路78および排紙ローラ79を介して排紙ト
レイT上に排紙される。
【0027】給紙トレイ24における参照記号Sは、図
示しないコイルバネ等の付勢手段により、常時、自由端
が上方向に付勢される可動板であり、この結果、最上位
紙が後述する送り出しローラに接触するようになってい
る。
【0028】給紙トレイ22も上述の構成と同じ構成を
有している。給紙トレイ22、24は、実施の態様にお
いて、上下方向2段に配設した形態であるが、それ以上
の数の給紙トレイを備えることもできる。
【0029】給紙トレイの内、下段(実施の態様におい
て給紙トレイは2段重ねであるので下段としたが、最下
段の意)に配置した給紙トレイ24の底部(底壁と同
義)と装置本体の底壁との間に、所定の間隙を持った空
間部25を形成してある。空間部25は、用紙Pの両面
に画像を形成する態様(モード)において使用するもの
であり、用紙の表裏反転用の第2搬送路80(後記)と
共同して用紙の表裏反転を達成することに寄与する。
【0030】給紙トレイ22、24のそれぞれの先端部
(給紙方向からみて、収納される用紙Pの先端に対応す
る)上部に示す50および53はローラからなる給紙手
段(以下、送り出しローラという)、51および54は
フィードローラ、52および55は重送防止ローラであ
る。
【0031】60は手差し給紙部の手差し給紙トレイ
で、画像形成装置1の本体側壁に対して下端を支点とし
て開閉できるように構成してある。61は手差し給紙ト
レイ60上に載置される用紙を画像形成に伴って送り出
すためのローラからなる送り出しローラ、63は送り出
しローラ61の下流に設けてあるフィードローラ、65
はフィードローラ63と圧接し、用紙Pの複数枚送りを
防止するための重送防止ローラで、前述した給紙トレイ
22、24の場合と実質的に同じ構成を有する。66
は、手差し給紙トレイ60から送り出される用紙Pの搬
送路で、フィードローラ63のすぐ左横に示す一対の搬
送ローラを経て後記する合流部に連通している。
【0032】70は、用紙P上に転写による画像形成を
行わせるための第1搬送路で、適宜の給紙トレイから送
り出される用紙の移動方向から見て、下方から上方に延
びている。72は上段の給紙トレイ22に収納される用
紙用の給紙通路、74は下段の給紙トレイ24に収納さ
れる用紙用の給紙通路であり、76は両トレイ22およ
び24から送られる用紙Pが合流する合流部(第1搬送
路70の一部)である。78は、所定の画像形成がなさ
れた用紙を排紙トレイT上に排紙するための排紙通路で
ある。
【0033】80は、用紙の両面に画像形成を行う場合
に使用する用紙の表裏反転用の第2搬送路であり、図の
上方において、第1搬送路と連通している。
【0034】なお、第1搬送路70および第2搬送路8
0上に位置する、一対の丸印で示す部材73、75およ
び81〜83は、搬送ローラ対である。
【0035】第2搬送路80は、用紙の移動方向から見
て、上方から下方に向かって延びており、第2搬送路8
0の下端部は略垂直に延びる搬送路としてあり、その下
端は下段の給紙トレイ24の給紙部よりも下側に延び、
そして、第1搬送路70と接続(連通)している。
【0036】上記から理解されるように、第1搬送路7
0と第2搬送路80とは、装置本体の一側壁側において
縦方向に長いループ状をなしている。
【0037】第1搬送路70と第2搬送路80との接続
部には、可逆回転可能な一対のローラからなる搬送手段
(以下、スイッチバック用ローラという)R20を設け
てある。当該接続部は、用紙Pが第2搬送路80から第
1搬送路70に連続的に搬送されるものでないことか
ら、両搬送路を分ける分岐部ともいえる。スイッチバッ
ク用ローラR20の下側には、空間部25に繋がる通路
が設けてあり、用紙Pの表裏反転に際して、第2搬送路
80を移動してくる用紙Pを空間部25に向かわせるよ
う、湾曲状に形成されている。
【0038】画像形成プロセスにおいて、第2搬送路8
0を移動してくる用紙Pの先端が空間部25に向けて送
り出された時、当該用紙Pの後端はスイッチバック用ロ
ーラR20で保持されているように構成してあり、従っ
て、空間部25には用紙の一部分が収納されることにな
る。
【0039】90は(上側)分岐ガイドで、第1面に画
像形成された用紙Pを排紙通路78に向かわせたり、又
は、第2搬送路80に向かわせたりするように制御され
る。換言すれば、ユーザ設定の画像形成の形態(用紙の
片面のみに画像を形成するモードか、用紙の両面に画像
を形成するモードか)に応じて制御され、用紙搬送路を
切り換えるということができる。
【0040】例えば、用紙の両面に画像形成を行うモー
ドが設定されている場合、分岐ガイド90は、第1面に
転写トナー像を有するに至った用紙Pを第2搬送路80
に送り込むように、図の破線位置に位置づけられ、第2
搬送路80に用紙Pを送り込んだ後は、図の実線位置を
とるように図示しない制御部を介して制御される。
【0041】上記構成の画像形成装置1における用紙の
第2面に対する画像形成プロセスは下記の通りである。
【0042】前述した如く、第1面に画像形成された用
紙Pが第1搬送路70を上昇移動し、その先端が分岐ガ
イド90に達したとき、当該分岐ガイド90は図の破線
位置に保たれているので、用紙Pは第2搬送路80に進
入し、移動を継続する。
【0043】第2搬送路80の進入部は緩やかな円弧を
描いており、用紙Pのスムーズな移動を保証する。
【0044】第2搬送路80を下降し、その下端に達す
ると、用紙Pはスイッチバック用ローラR20に挟持、
搬送され、第2搬送路から外れた下方に搬送され、下段
の給紙トレイ24の下に形成してある空間部25に導か
れる。
【0045】このとき、用紙Pの画像形成された第1面
は下側に向いている。やがて、スイッチバック用ローラ
R20が用紙Pの後端を挟持した状態で回転を停止し、
その後、これまでと逆方向に回転を開始すると、用紙P
は表裏を反転された状態、即ち、画像が形成されていな
い第2面が感光体10側に向いた状態で第1搬送路70
に送り込まれ、レジストローラR10で先端規制され
る。
【0046】分岐ガイド90、第2搬送路80、搬送ロ
ーラ対81〜83およびスイッチバック用ローラR20
を総称して用紙反転機構という。
【0047】一方、感光体10上には、前述したプロセ
スにより第2のトナー画像が形成されており、当該感光
体10の回転に同期してレジストローラR10が回転を
始めると、第2のトナー画像領域と重なる状態で前記用
紙Pが転写領域に進入する。
【0048】以後、転写処理、分離処理、定着処理がさ
れた用紙Pの先端が分岐ガイド90に達した時点では、
既に、分岐ガイド90は図の実線位置に保たれており、
第1搬送路70と排紙通路78とを連通状態とし、第2
搬送路80との連通を絶っているので、両面に画像を形
成された用紙Pは、排紙通路78に進入し、排紙ローラ
79を介して排紙トレイT上に排出される。
【0049】図2は、定着装置Hの近傍を説明するため
の模式的概略図である。図において、感光体10からト
ナー像を転写された用紙Pは、縦方向に搬送され、水平
方向に隣接して配設された二つのローラ(加熱ローラ9
1と加圧ローラ92)が形成する圧接部に挟持され、加
熱および加圧により定着されて、更に、上方に搬送され
る。以下、加熱ローラ91と加圧ローラ92とによるロ
ーラ対を定着ローラ対91Pと呼ぶ。
【0050】一般的な加熱ローラは、金属パイプ、ガラ
スパイプ等を基体とし、その外周に形成したシリコンゴ
ム層、熱線吸収層等と、基体の内側又は外周近傍には、
ハロゲンヒータ等の加熱源(不図示)が配設されてい
る。本実施の形態では、加熱ローラ91は、基体を円筒
状の芯金91a(アルミニウム合金又は鉄等の金属パイ
プ)で形成し、外周面に離型層91bが形成している。
離型層91bはPFA(パーフルオロアルコキシ)等の
離型性の良い樹脂とし、定着後の用紙Pの巻き付きやト
ナーのオフセットを防止する。又、分離爪93は加熱ロ
ーラ91の外周面に巻き付こうとする用紙Pの先端を剥
がすための部材である。加熱ローラ91の内部には、加
熱源であるハロゲンランプ200を配設している。
【0051】一般的な加圧ローラは金属パイプを基体と
し、外周はシリコンゴム等の弾性体で形成されている。
本実施の形態では、加圧ローラ92は、基体を円筒状の
芯金92a(金属パイプ)で形成し、その外周面にシリ
コンゴム等の弾性体層92bを形成し、更に、その外周
面にPFAチューブ(不図示)をかぶせて形成した。
【0052】湾曲搬送経路部801は第2搬送路80の
一部を構成していて、外周側ガイド802、内周側ガイ
ド803を備えている。湾曲搬送経路部801は、定着
装置Hを通過して上向きに搬送される用紙Pの搬送の向
きを下向きに転回させる。なお、外周側ガイド802と
内周側ガイド803とにより本発明の搬送ガイドの一例
が構成される。
【0053】画像形成装置1では、図では加熱ローラ9
1が左側、加圧ローラ92が右側に配置してあり、湾曲
搬送経路部801は、用紙Pの搬送方向に従って、反時
計方向に曲がるように湾曲している。
【0054】搬送ローラ対81は、湾曲搬送経路部80
1の湾曲が終了し、第2搬送路80の直線状の部分に移
行する境界の部位に配置してある。定着ローラ対91P
により挟持された用紙Pが搬送ローラ対81でも挟持さ
れるように、搬送経路長さ(パス長)が設定してある。
【0055】又、搬送ローラ対81と定着ローラ対91
Pとの線速は、搬送ローラ対81の線速の方が遅く、詳
細には後述するが、具体的には線速比で2%程度(1.
9%〜2.1%)遅い。
【0056】なお、加熱ローラ91は中央部が最も痩せ
た逆クラウン形状として、用紙Pのしわの発生などを防
止している。斯様な形状なので、定着ローラ対91Pの
線速は、加熱ローラ91にて一番径が細い部位である中
央部の線速を採用する。
【0057】次に、図3と図4を用いて、湾曲搬送経路
部801を搬送途中の用紙Pの状態を示す。
【0058】図3と図4は、定着装置Hの近傍を搬送途
中の用紙Pの状態を示す模式図である。
【0059】未定着のトナー像が転写済みの用紙Pは、
定着装置Hの下方から上方に向けて搬送されて、定着ロ
ーラ対91Pが圧接を開始する点S(以下、これを圧接
開始点Sという)にて挟持される。定着ローラ対91P
とに挟持された用紙Pは、トナー像の定着がなされつつ
駆動を受けてさらに上方に向けて搬送されて、湾曲搬送
経路部801に進入する。
【0060】定着装置Hを通過した用紙Pにはカールが
発生した状態で搬送される。カールが発生した用紙P
は、部位によって外周側ガイド802や内周側ガイド8
03に接触したり浮き上がったりしながら、搬送され
る。
【0061】図3は用紙Pの先端が外周側ガイド802
に接触し、先端よりやや後方の部位が内周側ガイド80
3に接触した状態であり、後方から押し出されつつ搬送
されている状態である。
【0062】なお、図3、4では加熱ローラ91と接す
る用紙Pの表面側が外周側ガイド802、加熱ローラ9
1に接し、裏面側が内周側ガイド803、加圧ローラ9
2に接する構成となっている。
【0063】そして、用紙Pに発生したカールは、加熱
ローラ91に接する用紙Pの表面側と加圧ローラ92に
接する裏面側との温度差が原因で発生するものであり、
用紙Pの表面側が裏面側よりも大きく膨張した状態であ
る。従って、湾曲搬送経路部801の湾曲の向きと、用
紙Pのカールの向きとは同じ向きに湾曲している。
【0064】図4は用紙Pの先端が搬送ローラ対81に
挟持された状態を示している。用紙Pの先端近傍が搬送
ローラ対81に挟持された状態で、尾端又は尾端よりも
先端に近い部位は、定着ローラ対91Pに挟持されてい
る。
【0065】搬送ローラ対81と定着ローラ対91Pと
は前述のとおり搬送速度に差があり、用紙Pの搬送の向
きに対して下流側に配置してある搬送ローラ対81の方
が遅いので、搬送ローラ対81と定着ローラ対91Pの
搬送速度が等しい場合に比べて、湾曲搬送経路部801
の内部で用紙Pがたるむことになる。
【0066】即ち、用紙Pがたるむより前に、まず、カ
ールした用紙Pが外周側ガイド802に押しつけられる
状態(不図示)になり、その後も、更に搬送ローラ対8
1と定着ローラ対91Pの搬送速度差のある状態で搬送
が続くので、ポイントP1、P2、P3、P4のように
用紙Pが外周側ガイド802から浮き上がり始めて、た
るむようになる。
【0067】そして、斯様なたるみは用紙Pが先ず外周
側のガイドに接して余裕が無くなった上で発生するか
ら、結局カールがとれる向きのたるみとなり、斯様な作
用により、定着時に生じたカールを取り除くことが可能
となった。
【0068】つまり、図3のように、湾曲搬送経路部8
01にて用紙Pの先端が搬送ローラ対81に挟持されて
いない状態では、用紙Pについたカールはとれない状態
であるが、図4のように、用紙Pが湾曲搬送経路部80
1にて挟持搬送される状態に至ると、搬送ローラ対81
と定着ローラ対91Pとの搬送速度差により用紙Pが湾
曲搬送経路部801の内部でたるむ。このたるみは搬送
速度差によって強制的になされたカールとは逆向きの湾
曲であるから、カールを取り除くものである。
【0069】次に、図5の線速比に応じたカール量を示
すグラフを用いて、本実施の形態におけるカール修正の
効果について、説明する。
【0070】図5は、搬送ローラ対81と定着ローラ対
91Pとの線速比を変更した場合の用紙Pでのカール量
を示すグラフである。
【0071】加熱ローラ91の回転数は97.982
(rpm)、加熱ローラ91の中央部の直径は35.0
3(mm)、加熱ローラ91の中央部の線速は179.
715(mm/sec)に固定してある。又、搬送ロー
ラ対81の回転数は230.258(rpm)に固定し
て直径を変更すれば、搬送ローラ対81の線速が変化す
るので、搬送ローラ対81の線速の変更によって線速比
を変更している。
【0072】図5のグラフで、縦軸のカール量(mm)
の測定は、用紙Pを平面上に静止させて置き、用紙Pの
表面における4点の測定箇所P11、P12、P13、
P14と平面との距離を測定している。なお、各測定箇
所P11、P12、P13、P14はおのおの用紙Pの
四隅付近に対応している。
【0073】測定箇所P11は黒ダイヤ印、測定箇所P
12は四角印、測定箇所P13は三角印、測定箇所P1
4は×印でカール量をプロットした。又測定箇所P11
からP14の平均値を黒丸印でカール量をプロットし
た。又横軸は搬送ローラ対81の備える一方の搬送ロー
ラ(符号無し)の直径(mm)とした。
【0074】両端に矢印を記した範囲Aは、加熱ローラ
91の線速179.715(mm/sec)よりも1.
9%から2.1%遅い範囲であり、本発明の提案する範
囲である。
【0075】両端に矢印を記した範囲Bは、搬送ローラ
対81と定着ローラ対91Pとの線速がほぼ等しい範囲
で、従来条件である。
【0076】表からみて搬送ローラの直径が14.3
(mm)以上となると、カール量が大きくなって転写ず
れが発生するようになってしまい、この場合の線速比は
0.7%以内となっている。
【0077】以上の結果に示されるように、搬送ローラ
対81の搬送速度は定着ローラ対91Pの搬送速度より
も線速比で1.9%から2.1%遅い構成とすることが
好ましく、斯様な構成によりカールを修正することが可
能となる。
【0078】次に図6を用いて本願発明に係る第2の実
施の形態を説明する。図6は、第2の実施の形態に係る
デジタル式画像形成装置(以下、単に画像形成装置とい
う)が備える定着装置の近傍を搬送途中の用紙の状態を
示す模式図である。
【0079】第2の実施の形態の画像形成装置は、湾曲
搬送経路部801に第2の搬送ローラ対81Aを追加し
た点が異なる他は、第1の実施の形態に係る画像形成装
置1と略同様の構成を備えている。従って同様な構成に
ついては詳細な説明は省略する。
【0080】搬送ローラ対81(以下、第1の搬送ロー
ラ対81とも呼ぶ)と定着ローラ対91Pとの線速は、
等速になっており、第2の搬送ローラ対81Aと第1の
搬送ローラ対81との線速は、第2の搬送ローラ対81
Aの線速の方が遅く、具体的には線速比で1.9%〜
2.1%遅いことが好ましい。
【0081】即ち、第1の搬送ローラ対81の搬送速度
が遅いので、湾曲搬送経路部801の内部で、定着ロー
ラ対91Pと搬送ローラ対81との間で用紙Pがたるむ
ことになる。
【0082】つまり、湾曲搬送経路部801にて用紙P
の先端が搬送ローラ対81に挟持されていない状態で
は、用紙Pについたカールはとれない状態であるが、用
紙Pが湾曲搬送経路部801にて挟持搬送される状態に
至ると、定着ローラ対91Pと搬送ローラ対81との搬
送速度差により用紙Pが湾曲搬送経路部801の内部で
たるむ。このたるみは搬送速度差によって強制的になさ
れたカールとは逆向きの湾曲であるから、カールを取り
除くものである。
【0083】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、定着装置を通過後の用紙に発生したカールを修正す
るとともに、カール修正機構に必要となる部品点数を増
大させることがない。
【0084】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
定着装置を通過後の用紙に発生したカールを修正すると
ともに、カール修正機構に必要となる部品点数の過大に
増大させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】定着装置の近傍を説明するための模式的概略図
である。
【図3】定着装置の近傍を搬送途中の用紙の状態を示す
模式図である。
【図4】定着装置の近傍を搬送途中の用紙の状態を示す
模式図である。
【図5】搬送ローラ対と定着ローラ対との線速比を変更
した場合の用紙でのカール量を示すグラフである。
【図6】定着装置の近傍を搬送途中の用紙の状態を示す
模式図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 81、81A 搬送ローラ対 91P 定着ローラ対 91 加熱ローラ 92 加圧ローラ 93 分離爪 801 湾曲搬送経路部 802 外周側ガイド 803 内周側ガイド P 用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H028 BA06 BA09 BA16 2H072 AB20 BA03 BA12 CA01 CB06 HB05 JA02 JA04 3F049 AA01 DA12 EA14 LA02 LA05 LA07 LB03 3F100 AA02 CA13 CA15 CA17 EA05 3F101 FA01 FB08 FC11 LA02 LA05 LA07 LB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体の表面に形成したトナー像を転
    写部にて像担持体から用紙に転写し、転写されたトナー
    像を加熱ローラと加圧ローラとを備える定着ローラ対に
    て用紙に定着する画像形成装置において、前記定着ロー
    ラ対の搬送方向下流側に設けてあり前記用紙を任意の曲
    率の搬送ガイドにより再度前記転写部に搬送する湾曲搬
    送経路部と、前記定着ローラ対に挟持搬送される用紙を
    さらに挟持搬送するように前記湾曲搬送経路部に配置さ
    れており、前記定着ローラ対の搬送速度よりも搬送速度
    を遅くした搬送ローラ対とを備えることを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記搬送ローラ対の搬送速度は前記定着
    ローラ対の搬送速度よりも線速比で1.9%から2.1
    %遅いことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記湾曲搬送経路部は、前記加熱ローラ
    と接する用紙の表面が外周となるように湾曲しているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 像担持体の表面に形成したトナー像を転
    写部にて像担持体から用紙に転写し、転写されたトナー
    像を加熱ローラと加圧ローラとを備える定着ローラ対に
    て用紙に定着する画像形成装置において、前記定着ロー
    ラ対の搬送方向下流側に設けてあり前記用紙を任意の曲
    率の搬送ガイドにより再度前記転写部に搬送する湾曲搬
    送経路部と、前記定着ローラ対に挟持搬送される用紙を
    さらに挟持搬送するように湾曲搬送経路部に配置されて
    おり、前記定着ローラ対の搬送速度と等しい搬送速度の
    第一の搬送ローラ対と、前記第一の搬送ローラ対の搬送
    方向下流側であって、前記第一の搬送ローラ対に挟持搬
    送される用紙をさらに挟持搬送するように前記湾曲搬送
    経路部に配置されており、前記第一の搬送ローラ対の搬
    送速度よりも搬送速度を遅くした第二の搬送ローラ対と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第二の搬送ローラ対の搬送速度は前
    記第一の搬送ローラ対の搬送速度よりも線速比で1.9
    %から2.1%遅いことを特徴とする請求項4に記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記湾曲搬送経路部は、前記加熱ローラ
    と接する用紙の表面が外周となるように湾曲しているこ
    とを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
JP2001156875A 2001-05-25 2001-05-25 画像形成装置 Pending JP2002351169A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001156875A JP2002351169A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001156875A JP2002351169A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002351169A true JP2002351169A (ja) 2002-12-04

Family

ID=19000819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001156875A Pending JP2002351169A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002351169A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009132539A (ja) * 2009-03-16 2009-06-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置
JP2010143648A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010143648A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2009132539A (ja) * 2009-03-16 2009-06-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090060614A1 (en) Sheet discharge control system and image forming apparatus including same
CN107065472B (zh) 成像设备
US6965750B2 (en) Image forming apparatus
JP2011088693A (ja) 画像形成装置
JP2009196803A (ja) 用紙搬送装置
JP5427444B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP4475210B2 (ja) 画像形成装置
JP3912127B2 (ja) 画像形成装置
JPH063900A (ja) 画像形成装置
JP3780786B2 (ja) 定着装置
JP2001048399A (ja) 画像形成装置
JP2002351169A (ja) 画像形成装置
JP2009113929A (ja) 用紙のカール矯正装置、画像形成装置及び後処理装置
JP2001154521A (ja) 定着装置
JP4858649B2 (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP4099995B2 (ja) 定着装置
JP2001031309A (ja) 画像形成装置
US20190086857A1 (en) Image forming apparatus and image forming method
JPH11268856A (ja) 画像形成装置
JP4468273B2 (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
JP2004029060A (ja) 屈曲搬送路を有する画像形成装置
JP2005263348A (ja) 画像形成装置の排紙機構
JP5045197B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP4729966B2 (ja) 定着装置及びこれを用いた画像形成装置
JP3798631B2 (ja) 画像形成装置