JP2002350835A - 偏光膜貼付機のパネル位置決め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層パネルに偏光膜を貼付する際、貼付され
る側のパネルを位置決めして積層パネルの両面に貼付さ
れる偏光膜の軸ずれをなくす。 【解決手段】 液晶パネル１，２を含む積層パネルＰが
載置されるテーブルＴを有し、積層パネルＰに偏光膜を
貼付するパネル位置決め装置で、積層パネルＰの各辺に
割り当てられた少なくとも４本の位置決めピン２０と、
各位置決めピン２０をテーブルＴに対して昇降かつ平行
移動させるピン駆動手段とを含み、各位置決めピン２０
の高さ位置を偏光膜が貼付される液晶パネルの側辺に当
接する高さ位置に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、偏光膜貼付機のパ
ネル位置決め装置に関し、さらに詳しく言えば、液晶パ
ネルに偏光膜を貼付する際のパネル位置決め技術に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、液晶パネルは、その外側表面に
偏光膜等の光学部材が貼付けられている。この偏光膜貼
付工程を簡単に説明すると、 液晶パネルをテーブルに載置する、 一方の液晶パネル表面に偏光膜を貼付する、 液晶パネルを反転する、 他方の液晶パネル表面に偏光膜を貼付する、 ことからなっている。また、偏光膜貼付機としても、液
晶パネルを枚葉搬送し、少なくとも上記〜を実施す
るステージを有している。すなわち、液晶パネルを偏光
膜貼付機に投入することで液晶パネルの両面に偏光膜が
貼付けられるという一貫ラインの偏光膜貼付装置があ
る。

【０００３】また、近年、表示・用途の多様化に伴い、
液晶パネルの形態も多様化してきており、偏光膜を貼付
する液晶パネルとして単層の液晶パネルばかりでなく、
２枚の液晶パネルを含む積層パネルも知られている。

【０００４】２枚の液晶パネルを含む積層パネルの一つ
として、図５に示すように、２４０°ねじれのＳＴＮ型
液晶パネルからなる駆動用の液晶表示パネル１と、光学
位相補償用の２４０°逆ねじれのＳＴＮ型液晶パネルか
らなる干渉パネル２とを積層したＤ（ｄｏｕｂｌｅ ｌ
ａｙｅｒｅｄ）−ＳＴＮがある。

【０００５】このＤ−ＳＴＮには、液晶表示パネル１お
よび干渉パネル２の各片面（外側面）にそれぞれ偏光膜
３が貼付されるが、各パネル１，２に偏光膜３を貼付し
てからパネルの積層を行うと、両パネル１，２ともに一
方の面は偏光膜を貼付する必要がないために、従来の偏
光膜貼付工程の，が不要なフローとなり、上記一貫
ラインの偏光膜貼付機を占有する時間が長くなり、製造
効率が悪くなる。

【０００６】そこで、先に液晶表示パネル１と干渉パネ
ル２とを所定の接着手段を介して貼り合わせて積層パネ
ルＰとし、その後に積層パネルＰの両面に偏光膜３を貼
付するようにしている。偏光膜貼付機の偏光膜貼付ステ
ージには、パネル位置決め装置が設けられており、その
パネル位置決め装置の平面図を図６に、図６のＡ−Ａ線
断面を図７に示す。

【０００７】これによると、パネル位置決め装置は、積
層パネルＰが載置されるテーブルＴに組み込まれている
複数本の位置決めピンを備えている。この例では、積層
パネルＰの長辺側に各２本、短辺側に各１本の合計６本
の位置決めピン１０ａ〜１０ｆが設けられている。

【０００８】テーブルＴには、各位置決めピン１０ａ〜
１０ｆを積層パネルＰの各辺に対して進退可能とする長
孔１１が形成されている。各位置決めピン１０ａ〜１０
ｆは図示しないピン駆動手段により、各長孔１１に沿っ
て水平方向に往復的に駆動される。

【０００９】積層パネルＰの位置決めは例えば次のよう
にして行われる。まず、短辺側の一方の位置決めピン１
０ａと、長辺側の一方の位置決めピン１０ｂ，１０ｃと
が基準ピンとして位置決め位置にまで先に動かされる。
そして、パネル搬送手段によって、この基準ピンに積層
パネルＰの隣接する２辺が突き当てられる。

【００１０】その後に、残された３本の位置決めピン１
０ｄ，１０ｅ，１０ｆがプッシャーピンとして動かされ
る。これにより、積層パネルＰは６本の位置決めピン１
０ａ〜１０ｆにより押さえられて所定位置に位置決めさ
れ、その片側面に偏光膜３が貼付される。

【００１１】貼付後、各位置決めピン１０ａ〜１０ｆの
拘束が解かれ、積層パネルＰを反転ステージまで搬送し
て反転した後、偏光膜貼付ステージのテーブルＴ上に載
置され、上記と同様にして位置決めされた後、他方の面
に偏光膜３が貼付される。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来装置には次のような課題があった。すなわち、液晶
表示パネル１は端子部１ａを備えているため、その外形
寸法が干渉パネル２よりも大きい。

【００１３】したがって、テーブルＴ上に液晶表示パネ
ル１側を上にして配置した場合でも、それを反転させて
干渉パネル２側を上に配置した場合（図７参照）でも、
積層パネルＰは液晶表示パネル１側を基準として位置決
めされる。特に、Ｄ−ＳＴＮの場合、偏光膜の軸角方向
と偏光膜が貼付される側のラビング方向とが所定の角度
からずれてしまうと光学的な補償が取れなくなるおそれ
がある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明のパネル位置決め
装置によれば、テーブル上に載置された積層パネルの偏
光膜が貼付される上側のパネルが位置決めピンによって
位置決めされるため、上記した課題が解決される。

【００１５】そのため、本発明は、液晶パネルが載置さ
れるテーブルを有し、上記液晶パネル偏光膜を貼付する
偏光膜貼付機のパネル位置決め装置において、上記テー
ブルの上方にあって上記液晶パネルの各辺に割り当てら
れた少なくとも４本の位置決めピンと、上記各位置決め
ピンを上記テーブルに対して昇降かつ平行移動させるピ
ン駆動手段とを含み、上記ピン駆動手段により、上記各
位置決めピンが、上記偏光膜が貼付される液晶パネルの
側辺に当接する高さ位置に制御されることを特徴として
いる。

【００１６】この各位置決めピンの高さ位置制御には種
々の方法が採用可能であるが、構造の簡素化および制御
の容易性の面から、上記各位置決めピンを保持して昇降
する支持フレームと、上記各位置決めピンが上記テーブ
ル上に接する高さ位置を上記支持フレームの最下降位置
とする高さ基準台と、上記高さ基準台に選択的に配置さ
れるスペーサとを備えた構成であることが好ましい。

【００１７】

【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施形態について説明する。図１はこの実施形態に
係る偏光膜貼付機のパネル位置決め装置の正面図で、図
２は位置決めピンの配置状態を示す模式的平面図であ
る。本実施形態における位置決め対象は、上記従来装置
と同じく、液晶表示パネル１と干渉パネル２とを貼り合
わせてなる積層パネルＰである。

【００１８】このパネル位置決め装置においても、テー
ブルＴ上に載置された積層パネルＰを位置決めするため
の複数本、この実施形態では６本の位置決めピン２０ａ
〜２０ｆを備えている。

【００１９】すなわち、積層パネルＰの２対の対向する
２辺の内、短辺側には位置決めピン２０ａ，２０ｄが１
本ずつ配置され、一方の長辺側には位置決めピン２０
ｂ，２０ｃが、また、他方の長辺側には位置決めピン２
０ｅ，２０ｆがそれぞれ配置されている。なお、図１に
おいて、位置決めピン２０ｅ，２０ｆは位置決めピン２
０ｂ，２０ｃに重なっていて見えない。

【００２０】各位置決めピン２０ａ〜２０ｆは、テーブ
ルＴの上方に位置するように支持フレーム３０に吊り下
げられている。支持フレーム３０には、各位置決めピン
２０ａ〜２０ｆごとに、その各位置決めピンを水平方
向、すなわちテーブルＴのワーク載置面に対して平行な
方向に移動させるためのアクチュエータ３１が設けられ
ている。

【００２１】このパネル位置決め装置は、支持フレーム
３０を昇降させるシリンダ４０と、支持フレーム３０の
最下降位置を規定する高さ基準台５０とを備えている。
なお、図示されていないが、実際には支持フレーム３０
はリニアガイドなどの案内手段を有する支柱により支持
されている。

【００２２】支持フレーム３０には、高さ基準台５０に
当接するストッパ板３２が設けられている。このストッ
パ板３２が高さ基準台５０に直接当接した位置が支持フ
レーム３０の最下降位置であり、この実施形態では、各
位置決めピン２０ａ〜２０ｆがテーブルＴ上に接する位
置を支持フレーム３０の最下降位置としている。

【００２３】高さ基準台５０には、液晶表示パネル１お
よび干渉パネル２のパネル厚とほぼ同じ厚さを有するス
ペーサ５１が選択的に配置される。すなわち、高さ基準
台５０上にスペーサ５１を配置したとき、各位置決めピ
ン２０ａ〜２０ｆは、テーブルＴからパネル厚分持ち上
げられた高さ位置をとる。

【００２４】次に、このパネル位置決め装置の動作につ
いて説明する。まず、図３に示すように、積層パネルＰ
が液晶表示パネル１側を上、干渉パネル２を下にしてテ
ーブルＴ上に載置された場合、高さ基準台５０にスペー
サ５１が置かれる。

【００２５】したがって、各位置決めピン２０ａ〜２０
ｆは、支持フレーム３０を介してシリンダ４０により上
側の液晶表示パネルの側面に対向する位置まで降ろされ
る。このとき、各位置決めピン２０ａ〜２０ｆは、図２
の実線で示すように積層パネルＰから離れた位置に置か
れている。

【００２６】次に、短辺側の一方の位置決めピン２０ａ
と、長辺側の一方の位置決めピン２０ｂ，２０ｃとが基
準ピンとして図２の鎖線で示す位置決め位置にまで先に
動かされる。その後に、残された３本の位置決めピン２
０ｄ，２０ｅ，２０ｆがプッシャーピンとして同じく図
２の鎖線で示す位置決め位置にまで動かされる。

【００２７】これにより、液晶パネル１側が６本の位置
決めピン２０ａ〜２０ｆにより押さえられて位置決めさ
れ、テーブルＴに配設された図示しない吸着手段によっ
てテーブルＴに吸着される。

【００２８】吸着後、各位置決めピン２０ａ〜２０ｆが
図２の実線で示す位置にまで後退し、上昇した後、液晶
パネル１の片側面に偏光膜３（図５参照）が貼付され
る。そして、反転ステージまで搬送され積層パネルＰが
反転される。すなわち、今度は図４に示すように、干渉
パネル２側が上、液晶表示パネル１側が下とされる。

【００２９】そして、反転した後、積層パネルＰの他方
の面である干渉パネル２側に偏光膜を貼付するステージ
に搬送される。この貼付ステージにも上記同様のパネル
位置決め装置が配設されている。

【００３０】各位置決めピン２０ａ〜２０ｆの動作は上
記と同じであるため、干渉パネル２側が６本の位置決め
ピン２０ａ〜２０ｆにより押さえられて位置決めされ、
干渉パネル２の片側面に偏光膜３が貼付される。なお、
図３および図４では作図の都合上、２本の位置決めピン
のみを示すにとどまり、他の位置決めピンを代表する意
味で参照符号を２０としている。

【００３１】このように、本発明によれば、偏光膜が貼
付される側のパネルを位置決めするようにしているた
め、偏光軸方向とラビング方向とのずれを最小限にする
ことができる。

【００３２】次に、単層の一般的な液晶パネルに偏光膜
を貼付する場合を説明する。この場合、高さ基準台５０
からスペーサ５１が外される。このスペーサ５１を外し
たことにより、各位置決めピン２０ａ〜２０ｆは、支持
フレーム３０を介してシリンダ４０によりテーブルＴの
ワーク載置面上にまで降ろされる。そして、単層の液晶
パネルを上記積層パネルＰと同様に位置決めして偏光膜
を貼付する。

【００３３】このように、高さ基準台５０からスペーサ
５１を配設したり、取り外したりすることで、液晶パネ
ルの形態によらず偏光板を貼付することができ、汎用性
の高い偏光膜貼付機を提供することができる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
２枚の液晶パネルを含む積層パネルが載置されるテーブ
ルを有し、液晶パネルを偏光膜を貼付する偏光膜貼付機
のパネル位置決め装置において、テーブルの上方にあっ
て液晶パネルの各辺に割り当てられた少なくとも４本の
位置決めピンと、各位置決めピンをテーブルに対して昇
降かつ平行移動させるピン駆動手段とを含み、ピン駆動
手段により、各位置決めピンが、偏光膜が貼付される液
晶パネルの側辺に当接する高さ位置に制御されるように
したことにより、液晶パネルの形態によらず、液晶パネ
ルに偏光膜の軸ずれを生ずることなく正確に貼付するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る偏光膜貼付機のパネル
位置決め装置を示す正面図。

【図２】上記パネル位置決め装置の位置決めピンの配置
を示す模式的平面図。

【図３】本発明の第１動作説明図。

【図４】本発明の第２動作説明図。

【図５】本発明が位置決め対象とする積層パネルの一例
を分解して示す側面図。

【図６】従来装置の平面図。

【図７】図６のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】

１ 液晶表示パネル ２ 干渉パネル ３ 偏光膜 ２０ａ〜２０ｆ 位置決めピン ３０ 支持フレーム ３１ アクチュエータ ３２ ストッパ板 ４０ シリンダ ５０ 高さ基準台 ５１ スペーサ Ｐ 積層パネル Ｔ テーブル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2H049 AA31 BB51 BC14 BC22 2H088 FA30 HA18 MA20 2H091 FA08X FA08Z LA30 5G435 AA17 BB12 FF05 KK05 KK10

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶パネルが載置されるテーブルを有
   し、上記液晶パネルに偏光膜を貼付する偏光膜貼付機の
   パネル位置決め装置において、 上記テーブルの上方にあって上記液晶パネルの各辺に割
   り当てられた少なくとも４本の位置決めピンと、上記各
   位置決めピンを上記テーブル面に対して昇降かつ平行移
   動させるピン駆動手段とを含み、上記ピン駆動手段によ
   り、上記各位置決めピンが、上記偏光膜が貼付される液
   晶パネルの側辺に当接する高さ位置に制御されることを
   特徴とする偏光膜貼付機のパネル位置決め装置。
2. 【請求項２】 上記ピン駆動手段は、上記各位置決めピ
   ンを保持して昇降する支持フレームと、上記各位置決め
   ピンが上記テーブル上に接する高さ位置を上記支持フレ
   ームの最下降位置とする高さ基準台と、上記高さ基準台
   に配置されるスペーサとを備えている請求項１に記載の
   偏光膜貼付機のパネル位置決め装置。