JP2002350560A - レーダ雨量補正・配信システム - Google Patents
レーダ雨量補正・配信システムInfo
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Abstract
補正し、補正したレーダ雨量データをリアルタイムに通
知できるようにするレーダ雨量補正・配信システムを提
供することである。 【解決手段】 所定の場所に設置され、所定時間毎に測
定した雨量データを送出するテレメータ及びレーダ雨量
計と、テレメータ及びレーダ雨量計を管理する測定器管
理手段と、テレメータ及びレーダ雨量計から送出される
雨量データを記録する雨量記録手段と、他システムとの
通信を行う通信手段とを有する雨量観測システムと、雨
量観測システムからの雨量データに基づいて、雨量強度
に応じて補正に用いるテレメータ観測所の数を適宜変化
させてレーダ雨量データの補正を行うキャリブレーショ
ン手段と、このキャリブレーション手段により生成され
た補正雨量データを他システムに配信するデータ配信手
段とを備えたレーダ雨量補正システムとにより構成さ
れ、補正雨量データを通信ネットワークシステムを介し
リアルタイムに所定のプラットホームへ配信する。
Description
信システムに関する。詳しくは、テレメータ及びレーダ
雨量計で測定した雨量に基づき、雨量強度に応じて補正
したレーダ雨量データを通信ネットワークシステムを介
しリアルタイムに所定のプラットホームへ配信するレー
ダ雨量補正・配信システムに関する。
測地点に配置されたテレメータ(地上雨量計)及びレー
ダ(RADAR;Radio Detection A
ndRanging)雨量計とによって測定されたそれ
ぞれの雨量に基づいて雨量測定を行っている。テレメー
タ雨量計は、口径20cmの受水口で受けた降雨を転倒
ますで接点パルスに変換することにより測定し、その遠
隔地のデータを河川管理者や道路管理者のいる集中局へ
伝送する。レーダ雨量計は、アンテナを回転させながら
電波を繰り返し発射し、電波の直進性・等速性・散乱性
を利用して、雨により散乱し返ってくる電波を同一のア
ンテナで受信することによりアンテナの向きと電波の
往復に要する時間から雨の位置を、反射波の強さから
雨の性質や強さ等を、レーダ方程式や地上雨量との気象
学的経験により関係づけられるZ−R関係を利用して算
出することにより測定を行う。
空間的な変動は大きく、特に強い雨の場合には、数百メ
ートル離れるだけでも降雨の強さがかなり変わり、これ
を測定する為には相当密にテレメータを配置しなけれ
ば、降雨の空間分布を評価することが難しいという問題
がある。
強度分布を瞬時に測定できる利点を持つが、実際の地上
雨量とレーダ雨量計で測定された雨量が異なってしまう
という問題がある。この原因の一つは、レーダ雨量計と
テレメータとの観測空間のスケールの違いにあり、レー
ダ雨量計の観測単位(1km×1kmの面)と、地上雨
量計(直径20cmのいわゆる点)の違いによるもので
ある。
テレメータの雨量を利用してレーダ雨量計の雨量を逐次
補正し、観測空間スケールの違いに起因する誤差を補正
することによってレーダ雨量計の精度の向上を図ってお
り、図2に示すように、レーダ雨量計のある”メッシュ
a”740と、”メッシュa”740から所定の距離離
れた場所に設置された”地上雨量計1”710、と”地
上雨量計2”720と”地上雨量計3”730で雨量を
測定する場合、”地上雨量計1”710〜”地上雨量計
3”730で測定したそれぞれの雨量Rgi(i=1〜
3)とその直上メッシュのレーダ雨量計で測定した雨量
Rri(i=1〜3)との比を求め、これを補正値fi
(i=1〜3)として算出し、算出された各補正値f1
〜f3から地上雨量計の無いレーダ雨量計の”メッシュ
a”740の補正係数faを求め、この補正係数faに
よりa地点(”メッシュa”740)のレーダ雨量計の
雨量を逐次補正することにより実際の地上雨量とレーダ
雨量計で測定された雨量との誤差を小さくする。
地上雨量計(テレメータ)の配置状態から、テレメータ
の設置されていない地点のレーダ雨量計のメッシュをど
のように推定するかによって、例えば、「二宮・秋山の
方法」や「距離重み法(重み付き平均値法)」、「全域
一様補正法」等の方法に分かれる。
おいて、地上雨量計1〜3(710、720、730)
で測定される雨量の補正値f1、f2、f3から最適な
曲面を求め、その曲面のa地点(”メッシュa”74
0)にあたる場所の補正係数faをレーダ雨量に掛け合
わせることによってa地点(”メッシュa”740)の
レーダ雨量計の補正雨量とする方法であるが、補正値f
1、f2、f3から最適な曲面を求めることが困難であ
るという問題がある。
法)」は、同じく図2において、地上雨量計1〜3(7
10、720、730)で測定される雨量の補正値f
1、f2、f3をa地点(”メッシュa”740)まで
の距離に応じて補正係数の重みを変えて補正係数faを
求め、この補正係数faによりa地点(”メッシュa”
740)のレーダ雨量計の雨量を補正する方法であり、
各地上雨量計からa地点までの距離が同じであればそれ
ぞれの平均値となるが、実際には多くの地上雨量計を利
用しているので計算が複雑であると共に、距離のみの指
標で雨量強度によるデータの信頼性による指標が考慮さ
れていないという問題がある。
ダ雨量計と地上雨量計の雨量を総雨量平均又は時間平均
雨量等と比較して、その比が”1”に近づくように補正
を行う、或いは、その比を全域一様に用いて補正を行う
方法であるが、補正を行う当該”メッシュa”740と
地上雨量計との距離の指標が考慮されていない、又、上
述の「距離重み法」と同様に雨量強度によるデータの信
頼性による指標が考慮されていないという問題がある。
雨量データを必要とするユーザや関係機関に正確な情報
をリアルタイムに通知できないという問題や、雨量デー
タに基づいて行われる洪水予報、水防警報、交通規制等
やこれに伴う管理体制/防災体制に支障をきたす場合が
あるという問題を有する。
ーダ雨量に補正し、補正したレーダ雨量データをリアル
タイムに通知できるようにすることに解決しなければな
らない課題を有する。
め、本発明に係るレーダ雨量補正・配信システムは次の
ような構成にすることである。
に測定した雨量データを送出するテレメータ及びレーダ
雨量計と、前記テレメータ及びレーダ雨量計を管理する
測定器管理手段と、前記テレメータ及びレーダ雨量計か
ら送出される雨量データを記録する雨量記録手段と、他
システムとの通信を行う通信手段とを有する雨量観測シ
ステムと、前記雨量観測システムからの雨量データに基
づいて、雨量強度に応じて補正に用いるテレメータ観測
所の数を適宜変化させてレーダ雨量データの補正を行う
キャリブレーション手段と、該キャリブレーション手段
により生成された補正雨量データを他システムに配信す
るデータ配信手段とを備えたレーダ雨量補正システムと
により構成され、前記補正雨量データを通信ネットワー
クシステムを介しリアルタイムに所定のプラットホーム
へ配信できるようにしたことを特徴とするレーダ雨量補
正・配信システム。 (2)前記通信ネットワークは、無線ネットワーク、有
線ネットワーク、衛星通信ネットワークの全て又は何れ
かを選択又は組み合わせたものからなることを特徴とす
る(1)に記載のレーダ雨量補正・配信システム。 (3)前記プラットホームの機器は、パソコン、PHS
を含む携帯電話機、携帯情報機器、カーナビゲーション
機器、情報家電機器の全て又は何れかを選択又は組み合
わせたものからなることを特徴とする(1)に記載のレ
ーダ雨量補正・配信システム。
により、テレメータ及びレーダ雨量計で測定した雨量に
基づき、降雨の強さに応じた雨量データを補正し、補正
した後の補正雨量データを必要とするユーザや関係機関
にリアルタイムに通知することが可能となる。
正・配信システムの実施の形態を図面を参照して説明す
る。
は、雨量測定装置100と、雨量観測システム200
と、レーダ雨量補正システム300とから構成され、都
道府県/市町村等の関係機関400や通信ネットワーク
500を介して接続されるプラットホーム600にリア
ルタイムで配信する。
110と、レーダ観測部120とから構成されており、
所定の場所に設置され、設置箇所及び設置範囲の雨量を
測定し、所定時間毎に測定した雨量を雨量観測システム
200に送出する。
(地上雨量計)によって、口径20cmの受水口で受け
た降雨を転倒ますで接点パルスに変換することにより測
定した雨量データを雨量観測システム200に伝送す
る。レーダ観測部120は、レーダ121と、データ処
理部123を有するレーダサイト122からなり、レー
ダ121を回転させながら電波を繰り返し発射し、電波
の直進性・等速性・散乱性を利用し、雨により散乱し返
ってくる電波を受信し、データ処理部123でレーダ1
21の向きと電波の往復に要する時間から雨の位置を割
り出し、反射波の強さから雨の性質や強さ等をレーダ方
程式や地上雨量との気象学的経験により関係づけられる
Z−R関係を利用して雨量を算出し、雨量観測システム
200に伝送する。
設置され、設置箇所及び設置範囲の雨量を測定し、所定
時間毎に測定した雨量データを送出する雨量測定装置1
00の管理を行う測定器管理手段210と、雨量測定装
置100からの雨量データを記録/蓄積する雨量記録手
段220と、雨量記録手段220に記録/蓄積した雨量
データを配信したり、他システムとの通信を行う通信手
段230とから構成される。
測システム200からの雨量データに基づいて、雨量強
度に応じて計算に用いるテレメータ観測所の数を適宜変
化させて雨量データの補正を行うダイナミックウインド
ウ法によるキャリブレーション手段310と、キャリブ
レーション手段310により計算した補正レーダ雨量デ
ータを他システムに配信するデータ配信手段320とか
ら構成される。
ン手段310は、ダイナミックウインドウ法によるキャ
リブレーション手法を用いており、その概要を説明する
と、テレメータ(地上雨量計)のあるメッシュiにおい
て補正係数の観測値 を求め、テレメータの無いメッシュの補正係数を補間に
よって求めるが、対象メッシュのテレメータ地点の観測
値fiを移動平均的に平均することによって任意メッシ
ュの補正係数を推定する。本方法では、距離による重み
は設定せず、各テレメータ地点での補正係数fi自体の
信頼度による重み付けを行う。これを数式で表すと ここでFは任意のレーダメッシュの補正係数、fiは周
辺テレメータ地点の補正係数観測値、Cvi’は[式
3]による変動係数の修正値、1/Cvi’はfiに付
加する重みである。Cvi’の計算式は次の通りであ
る。 Cviは雨量強度の関数として表される変動係数であ
る。この変動係数Cviが大きいほどメッシュ平均雨量
とテレメータ雨量の面積スケールの違いによる誤差が大
きくなることによって、補正係数fiの推定精度が低下
するため、補正係数fiに付加する重みは小さくなる。
(0.408/Rgi)は、テレメータが1mmピッチ
でしか雨量をカウントしないことによる「量子化誤差」
による重みである。
ーダメッシュの補正係数Fの推定精度がある一定値以上
になったと判断される空間で行われ、その判断は[式
4]によって行う。 σs2は相対推定誤差、nは空間内に含まれる地上観測
地点数である。相対推定誤差σs2に適当な値、例え
ば”0.15”を設定し、[式4]の右辺の値が”0.
15”を下回る最小の空間内でサンプリングを行うこと
により、当該メッシュ周辺テレメータのみが用いられる
ことになり、結果として補正係数の空間変動による任意
のレーダメッシュの補正係数Fの推定誤差の拡大を防ぐ
という方法である。
ターネット網、GPS(Global Positio
ning System)510、携帯電話網などの有
線ネットワーク、無線ネットワーク、衛星通信ネットワ
ークである。
トワーク500に接続する機能や衛星からの信号を受信
する機能を備えたパソコン610、PHS(Perso
nal Handyphone System)を含む
携帯電話機620、カーナビゲーションシステム機器6
30、デジタル情報家電機器640、携帯情報端末65
0等であり、雨量観測システム200やレーダ雨量補正
システム300からの補正レーダ雨量データをリアルタ
イムに取得する。
ステムにより雨量データを配信する場合について説明す
る。
0のテレメータ観測部110(テレメータ111)及び
レーダ観測部(レーダ雨量計)120は、測定した雨量
を所定時間(5分)毎に雨量観測システム200へ送
る。雨量観測システム200は、測定器管理手段210
により雨量測定装置100を常時管理し、テレメータ観
測部110及びレーダ観測部120から所定時間毎に送
られてくる雨量を雨量データとして雨量記録手段220
に記録すると共に、通信手段230によって記録した雨
量データをオンラインでレーダ雨量補正システム300
へ送る。又、雨量レーダ補正システムから返送されてき
た補正レーダ雨量データを県や市町村等の関係機関40
0へ送る。
測システム200から送られてくる雨量に基づき、キャ
リブレーション手段310によって雨量強度に応じてテ
レメータ111の数(テレメータ観測所の数)を適宜変
化させてレーダ雨量データの補正を行う。
するレーダ雨量計のある”メッシュa”740と、”メ
ッシュa”740から所定の距離離れたそれぞれの場所
に”地上雨量計1”710、と”地上雨量計2”720
と”地上雨量計3”730とが配置されている観測範囲
である場合、雨量強度が弱い時は、”地上雨量計1”7
10、”地上雨量計2”720、”地上雨量計3”73
0の3カ所の補正値f1、f2、f3を用いた平均値を
使用し、雨量強度がやや強くなった時は”地上雨量計
1”710、”地上雨量計2”720の2カ所の補正値
f1、f2を用いた平均値を使用し、雨量強度が最も強
い時は3カ所の”地上雨量計1”710、”地上雨量計
2”720、”地上雨量計3”730の中で最も強い雨
量を測定した地上雨量計の補正値を用いるというよう
に、雨量強度に応じてレーダ雨量の補正計算に用いるテ
レメータ(地上雨量計)の数を適宜変化させることによ
り補正レーダ雨量データを生成する。
タ配信手段320により雨量観測システム200に返送
したり、インターネットや携帯電話網などの通信ネット
ワーク500やGPS510を介して接続されるパソコ
ン610、携帯電話機620、カーナビゲーションシス
テム630、情報家電640や洪水予測システム660
/土砂災害予測システム670等のプラットホーム60
0へリアルタイムに配信する。
ナビゲーションシステム630、携帯情報端末機64
0、情報家電650等のプラットホーム600の機器
は、レーダ雨量補正システム300から直接補正レーダ
雨量データを受信してアラームを出したり、洪水予測シ
ステム660/土砂災害予測システム670等で処理さ
れた降雨状況や災害予測情報等を閲覧する。
テムによって、テレメータ及びレーダ雨量計で測定した
雨量に基づき、降雨の強さに応じて補正された正確なレ
ーダ雨量データを算出し、このレーダ雨量データを必要
なユーザや関係機関にリアルタイムに通知することがで
きるので、レーダ雨量実況値、累加雨量値、雨域移動解
析による予測雨量値、レーダ雨量を用いた洪水予測シス
テムや土砂災害予測システム等に活用すれば、現状の把
握や予測情報の提供を高い精度で行うことが可能とな
り、的確・迅速な避難行動を支援し、水害・土砂災害を
最小限にくい止めることに寄与することができる。
構成を示した概略図である。
法を説明する為の概略図である。
11;テレメータ、120;レーダ観測部、121;レ
ーダ、122;レーダサイト、123;データ処理部、
200;雨量観測システム、210;測定器管理手段、
220;雨量記録手段、230;通信手段、300;レ
ーダ雨量補正システム、310;キャリブレーション手
段、320;データ配信手段、400;関係機関、50
0;通信ネットワーク、510;GPS、600;プラ
ットホーム、610;パソコン(PC)、620;携帯
電話機(PHS含む)、630;カーナビゲーション、
640;情報家電機器、660;洪水予測システム、6
70;土砂災害予測システム、710;地上雨量計、7
20;地上雨量計、730;地上雨量計、740;メッ
シュa
Claims (3)
- 【請求項1】所定の場所に設置され、所定時間毎に測定
した雨量データを送出するテレメータ及びレーダ雨量計
と、 前記テレメータ及びレーダ雨量計を管理する測定器管理
手段と、前記テレメータ及びレーダ雨量計から送出され
る雨量データを記録する雨量記録手段と、他システムと
の通信を行う通信手段とを有する雨量観測システムと、 前記雨量観測システムからの雨量データに基づいて、雨
量強度に応じて補正に用いるテレメータ観測所の数を適
宜変化させてレーダ雨量データの補正を行うキャリブレ
ーション手段と、該キャリブレーション手段により生成
された補正雨量データを他システムに配信するデータ配
信手段とを備えたレーダ雨量補正システムとにより構成
され、前記補正雨量データを通信ネットワークシステム
を介しリアルタイムに所定のプラットホームへ配信でき
るようにしたことを特徴とするレーダ雨量補正・配信シ
ステム。 - 【請求項2】前記通信ネットワークは、無線ネットワー
ク、有線ネットワーク、衛星通信ネットワークの全て又
は何れかを選択又は組み合わせたものからなることを特
徴とする請求項1に記載のレーダ雨量補正・配信システ
ム。 - 【請求項3】前記プラットホームの機器は、パソコン、
PHSを含む携帯電話機、携帯情報機器、カーナビゲー
ション機器、情報家電機器の全て又は何れかを選択又は
組み合わせたものからなることを特徴とする請求項1に
記載のレーダ雨量補正・配信システム。
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JP2001163191A JP4640718B2 (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | レーダ雨量補正・配信システム |
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