JP2002350439A - エラスチン分解物の測定方法及び測定キットならびに大動脈解離症の検出方法及び検出キット - Google Patents

エラスチン分解物の測定方法及び測定キットならびに大動脈解離症の検出方法及び検出キット

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JP2002350439A
JP2002350439A JP2001162792A JP2001162792A JP2002350439A JP 2002350439 A JP2002350439 A JP 2002350439A JP 2001162792 A JP2001162792 A JP 2001162792A JP 2001162792 A JP2001162792 A JP 2001162792A JP 2002350439 A JP2002350439 A JP 2002350439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大動脈解離症の検出に有用な、簡便で精度良
く被験者の循環液中のエラスチン分解物量の測定を行う
ための免疫学的測定方法を提供する。 【解決手段】 ハイブリドーマHASG-30(FERM P-1833
6)により産生されるモノクローナル抗体、又は、その
モノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分
解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第1抗
体と、ハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)により産
生されるモノクローナル抗体、又は、そのモノクローナ
ル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解物に対する
特異性及び親和性を持つ抗体である第2抗体とをエラス
チン分解物に免疫学的に結合させることを含む、エラス
チン分解物の免疫学的測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エラスチン分解物
の測定方法及び測定キットならびに大動脈解離症の検出
方法及び検出キットに関する。
【0002】
【従来の技術】大動脈解離症(大動脈瘤とも呼称され
る)は、急激な胸痛・腹痛を伴う疾患であって、大動脈
血管の内膜の一部が裂けて、その内膜裂孔から内膜内に
血液が流入して血管壁の解離を生じることにより発症す
る。発症部位の大部分は大動脈であるが、脈管の分枝に
およぶこともある。発症要因としては、遺伝的な要因
や、大動脈内膜の変成および脆弱化に加え、大動脈の拡
張や高血圧も指摘されている[日本外科学会誌 97, 873
-878 (1996)]。この疾患は、患者側には事前の自覚的な
症状もなく突然発症する急性期疾患であり、血管の破裂
に至った場合は患者の致死率も大変高い。発症した場合
は、迅速に病巣の解離部位を人工血管に置換する外科的
処置をとるのが一般的である。また、胸部の大動脈解離
症の場合は、解離発生時には激しい胸痛を伴うことがあ
る。これは急性心筋梗塞症の初期症状と極めて類似して
いる。急性心筋梗塞症は、例えば心電図検査や血液生化
学検査等により診断することは比較的容易である。大動
脈解離症は、これらの心電図検査や血液生化学検査等で
は病態を把握することができないとともに、発症した場
合の致死率も非常に高いことから、治療法の選択の為に
その鑑別診断が極めて重要となる[総合臨床 48, 2151-
2155 (1999)]。
【0003】大動脈解離症の診断には、X線撮影検査、
血管造影CT/MRI検査、経食道エコー検査などの既に確立
された専用機器を用いる画像検査法により、患者の病巣
部を直接目視するのが一般的である。それらの画像か
ら、血管の解離部位の直径を読み取り数値化して診断す
る方法も行われている。また、上記の様な画像診断を定
期的に複数回にわたって実施し、その解離部位の初診時
からの年単位の拡大速度を計算し、数値化して統計デー
タと比較して診断する方法も試みられている。
【0004】しかし、これらの画像診断はいずれも特殊
な装置とともに高度な医療技術を要するものであり、患
者はその診断の際にも循環器専門医療機関にて受診する
必要性にせまられることが多い。また、造影剤の投与等
の患者への一定の身体的負担があるとともに、一人の患
者の検査にもかなりの時間と費用を要するものである。
さらに、これらの画像検査法は、検査自体が大がかりな
ものであることから、高血圧や動脈硬化症等の既往症が
ある患者や、既に大動脈解離を一度以上発症した患者の
経過観察に使用されることが多く、既往症や自覚症状の
ない患者に実施される機会は少ない。また、突然の解離
症発症患者のための緊急検査へも十分に備えることがで
きない。そのため、緊急検査にも対応できるような簡便
で短時間に正確に診断できる技術の確立が望まれてい
る。
【0005】最近、腹部大動脈解離症の患者において血
中エラスチン分解物濃度と腹部大動脈解離症の進行との
関連が報告されている[Eur. J. Vasc. Endovasc. Sur
g., 14, 12-16 (1997)]。この報告においては、画像検
査から算出した患者の大動脈瘤病巣部の年単位拡大速度
(Annal expansion)や初診時の腹部大動脈瘤病巣部直
径(Initial abdominal aortic aneurysms size)の数
値と、血中エラスチン分解物濃度とがわずかな正の相関
性を示したことが記載されている。さらに最近になっ
て、尿中エラスチン分解物濃度と大動脈瘤診断との関連
が報告されている[Biol. Pharm. Bull., 22, 854-857(1
999)]。この報告には、尿中エラスチン分解物濃度が、
正常人群と大動脈瘤患者群との間で統計的に相違するこ
とが記載されている。しかし、血液などの循環液中のエ
ラスチン分解物と大動脈解離症の有無との関連を検討し
た報告はない。
【0006】免疫学的測定方法によりヒト血中を循環し
ているエラスチン分解物量の測定が可能であることは示
されている[Meth. Enzymol., 163, 656-673 (1988); Cl
in.Physiol. Biochem., 8, 273-282 (1990); J. Immuno
l. Methods, 164, 175-187(1993); Eur. J. Vasc. Endo
vasc. Surg., 14, 12-16 (1997)]。しかし、これらのエ
ラスチン分解物の免疫学的測定方法は、エラスチン分解
物をウサギ等の動物へ免疫することによって得られる抗
血清由来のポリクローナル抗体を使用したものや、モノ
クローナル抗体を用いても競合法によるものであり、そ
の測定の特異性や再現性などの性能面で改善の余地があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、大動脈解離症の検出に有用な、簡便で精度良く被験
者の循環液中のエラスチン分解物量の測定を行うための
免疫学的測定方法及びそのためのキットを提供すること
である。
【0008】本発明の第2の課題は、簡便で短時間に正
確に検出できる大動脈解離症の検出方法及びそのための
検出キットを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するために、ヒト大動脈由来のエラスチン分
解物に対して特異的に反応するモノクローナル抗体を複
数種類作製した。そして、それらのうちの特定の2種を
用いてヒト循環液中のエラスチン分解物を測定した場合
に大動脈解離症の検出に有用な結果が得られることを見
い出し、本発明を完成した。
【0010】本発明は、ハイブリドーマHASG-30(FERM
P-18336)により産生されるモノクローナル抗体、又
は、そのモノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラ
スチン分解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体であ
る第1抗体と、ハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)
により産生されるモノクローナル抗体、又は、そのモノ
クローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解物
に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第2抗体と
をエラスチン分解物に免疫学的に結合させることを含
む、エラスチン分解物の免疫学的測定方法(以下、「本
発明測定法」ともいう)を提供する。
【0011】本発明測定法は、好ましくは、第1抗体及
び第2抗体を用いる酵素免疫測定法である。
【0012】本発明測定法においては、第1抗体がハイ
ブリドーマHASG-30(FERM P-18336)により産生される
モノクローナル抗体であり、第2抗体がハイブリドーマ
HASG-2(FERM P-18335)により産生されるモノクローナ
ル抗体であることが好ましい。
【0013】本発明は、また、本発明測定法により、循
環液中のエラスチン分解物の量を測定し、その測定値に
基づいて大動脈解離症を検出することを含む、大動脈解
離症の検出方法を提供する。
【0014】さらに、本発明は、ハイブリドーマHASG-3
0(FERM P-18336)により産生されるモノクローナル抗
体、又は、そのモノクローナル抗体と同等の、ヒト大動
脈エラスチン分解物に対する特異性及び親和性を持つ抗
体である第1抗体と、ハイブリドーマHASG-2(FERM P-1
8335)により産生されるモノクローナル抗体、又は、そ
のモノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン
分解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第2
抗体とを含む、エラスチン分解物の免疫学的測定キット
(以下、「本発明測定キット」ともいう)を提供する。
【0015】本発明測定キットにおいては、第1抗体及
び第2抗体の一方が固相に固定され、及び、もう一方が
酵素により標識されていることが好ましい。
【0016】本発明測定キットにおいては、また、第1
抗体がハイブリドーマHASG-30(FERM P-18336)により
産生されるモノクローナル抗体であり、第2抗体がハイ
ブリドーマHASG-2(FERM P-18335)により産生されるモ
ノクローナル抗体であることが好ましい。
【0017】本発明測定キットは、好ましくは、大動脈
解離症の検出用である。
【0018】さらに、また、本発明は、ハイブリドーマ
HASG-2(FERM P-18335)により産生されるモノクローナ
ル抗体、及び、ハイブリドーマHASG-30(FERM P-1833
6)により産生されるモノクローナル抗体を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】<1>本発明測定法 本発明測定法は、エラスチン分解物の免疫学的測定方法
であり、ハイブリドーマHASG-30により産生されるモノ
クローナル抗体、又は、そのモノクローナル抗体と同等
の、ヒト大動脈エラスチン分解物に対する特異性及び親
和性を持つ抗体である第1抗体と、ハイブリドーマHASG
-2により産生されるモノクローナル抗体、又は、そのモ
ノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解
物に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第2抗体
とをエラスチン分解物に免疫学的に結合させることを含
むことを特徴とする。
【0020】HASG-2及びHASG-30は、独立行政法人産業
技術総合研究所特許微生物寄託センターに2001年5月18
日に寄託され、受託番号FERM P-18335及びFERM P-18336
が付与されている。HASG-2により産生されるモノクロー
ナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解物に対す
る特異性及び親和性を持つ抗体、及び、HASG-30により
産生されるモノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エ
ラスチン分解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体
は、以下に挙げるような方法により選択することができ
る。
【0021】同等の特異性及び親和性を持つ抗体は、例
えば競合試験により選択することができる(Antibodies
A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory
(1988) p.567)。具体的には、抗原物質であるヒト大動
脈エラスチン分解物を適当な濃度で生理緩衝液に溶解
し、マイクロプレート固相部に吸着させる。ブロッキン
グ処理を行った後に、酵素標識したHASG-2またはHASG-3
0モノクローナル抗体とともに評価すべき抗体を同量で
添加する。同様な特異性及び親和性を有する抗体は、酵
素標識したHASG-2またはHASG-30モノクローナル抗体の
反応を阻害する性能を確認することにより選択すること
ができる。
【0022】別法としては、例えばペプチドマッピング
法により選択することができる。具体的には、抗原物質
であるヒト大動脈エラスチン分解物を高速液体クロマト
グラフィー装置等により、分子量や疎水性等の違いによ
り分離し、分離された様々なエラスチン抗原断片に対す
る結合をHASG-2及びHASG-30モノクローナル抗体と比較
することにより、特異性及び親和性を評価するものであ
る。HASG-2またはHASG-30モノクローナル抗体が反応す
る抗原断片に同等に反応する抗体はそれぞれ同等の特異
性を有すると判断される。
【0023】ヒト大動脈エラスチン分解物は、Biochem.
J., 61, 11-21(1955)に記載の方法によって得られ得る
ものであり、市販品として入手することができる。
【0024】使用される抗体としては、ヒト大動脈エラ
スチン分解物をマウスやラット、ハムスター等の齧歯類
動物に免疫して作製されるモノクローナル抗体が好まし
い。動物種は特に限定されるものではないが、一般的に
Balb/Cマウスが最もよく用いられる。
【0025】本発明測定法においては、第1抗体がハイ
ブリドーマHASG-30により産生されるモノクローナル抗
体であり、第2抗体がハイブリドーマHASG-2により産生
されるモノクローナル抗体であることが好ましい。
【0026】抗体は、所定の特性及び親和性を有する限
り、Fab、Fab'、F(ab')2などのフラグメントであっても
よいし、また、標識化や固相化などにより修飾されてい
てもよい。
【0027】本発明測定法は、特定の第1抗体及び第2
抗体を用いることの他は、二つの抗体を抗原に免疫学的
に結合させる通常のサンドイッチ法と同様でよい。
【0028】免疫学的測定方法には、その検出方法によ
って、放射性物質標識物を用いる方法、ラテックス凝集
方法、蛍光標識物を用いる方法、電気化学発光を用いる
方法、酵素を用いる方法などがあり、特に限定されるも
のではないが、本発明測定法は、安全で簡便なことから
酵素免疫測定方法(ELISA)であることが好ましい。
【0029】ELISAにおいては、その測定方式としても
様々な方法が知られているが、特に簡便で定量性が高い
方法としてペルオキシダーゼを標識酵素として用いたサ
ンドイッチ方式を用いることが好ましい。具体的には、
第1抗体と第2抗体の一方を市販96ウエルマイクロプ
レートの底面などの固相に吸着させる。次に、固相への
自然吸着を低減するためにミルクカゼインなどのブロッ
キングタンパク質を吸着させる。そこへあらかじめ濃度
の明らかな標準ヒト大動脈エラスチン分解物溶液と被験
生体試料を加えて一定時間静置する。試料中のエラスチ
ン分解物抗原を固相上の抗体に免疫学的に結合させた後
にプレートを洗浄し、今度はペルオキシダーゼなどの酵
素標識した他方の抗体を適当な濃度で加える。一定時間
まで静置して固相上の抗体とエラスチン分解物抗原と標
識抗体の3者の複合体を固相上に形成させる。その後に
固相を洗浄して、過酸化水素とABTS等の発色基質の混合
溶液を添加し標識酵素による発色を得る。酵素反応を阻
害剤を添加して停止させた後に、その発色の吸光度をプ
レートリーダー等の機器により測定する。被験液の吸光
度と標準品の吸光度を検量線等を用いて比較することに
より精度良く被験液中のエラスチン分解物量を知ること
ができる。
【0030】本発明者らは、本発明測定法により、大動
脈解離症の患者が、極めて高い陽性率で高い血中エラス
チン分解物濃度を示すことを初めて発見した。また、健
常人ではほとんど陽性となるケースはなく、急性心筋梗
塞患者においても陽性となった症例はわずかであり、急
性心筋梗塞患者との鑑別診断においても本測定方法が有
効であることが示された。
【0031】従って、本発明は、本発明測定法により、
循環液中のエラスチン分解物の量を測定し、その測定値
に基づいて大動脈解離症を検出することを含む、大動脈
解離症の検出方法も提供する。
【0032】循環液とは、血清、血漿、髄液、腹水とい
った生体内を循環する体液又はその画分であり、医療機
関等において通常採取されるものであれば特に限定され
るものではないが、被験者からの血清などの血液に由来
するものが特に好適である。
【0033】循環液中のエラスチン分解物の測定値に基
づいて大動脈解離症を検出する方法としては、健常人の
平均値を有意に超える測定値が得られた場合に、大動脈
解離症である(又は大動脈解離症である可能性が高い)
と判定する方法が挙げられる。
【0034】<2>本発明測定キット 本発明測定キットは、エラスチン分解物の免疫学的測定
キットであり、ハイブリドーマHASG-30により産生され
るモノクローナル抗体、又は、そのモノクローナル抗体
と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解物に対する特異性
及び親和性を持つ抗体である第1抗体と、ハイブリドー
マHASG-2により産生されるモノクローナル抗体、又は、
そのモノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチ
ン分解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第
2抗体とを含むことを特徴とする。
【0035】第1抗体及び第2抗体は、本発明測定方法
に関して記載した通りである。
【0036】本発明測定キットにおいては、第1抗体及
び第2抗体の一方が固相に固定され、及び、もう一方が
酵素により標識されていることが好ましい。
【0037】固相としては、二つの抗体を抗原に免疫学
的に結合させる通常のサンドイッチ法に使用されるもの
が挙げられ、形状や材質は特に限定されない。具体的に
は、マイクロタイタープレート、ビーズなどが挙げられ
る。抗体の固相への固定は、通常の方法に従って行うこ
とができる。
【0038】標識としては、二つの抗体を抗原に免疫学
的に結合させる通常のサンドイッチ法に使用されるもの
が挙げられ、例えば、放射性物質、ラテックス、蛍光物
質、化学発光物質、金属コロイド粒子、酵素などが挙げ
られる。本発明測定キットにおいては、標識は酵素であ
ることが好ましい。標識と抗体との結合は、通常の方法
に従って行うことができる。
【0039】本発明測定キットにおける抗体は溶液とさ
れたものでも、凍結乾燥されたものであってもよい。
【0040】本発明測定キットは、第1抗体及び第2抗
体の他に、免疫学的測定法で通常に使用される試薬を含
んでいてもよい。この様な試薬としては、標準抗原(ヒ
ト大動脈エラスチン分解物)液、基質溶液、検体希釈
液、洗浄液などが挙げられる。
【0041】本発明測定キットは、本発明測定法に従っ
て使用することができる。本発明測定キットは、好まし
くは、大動脈解離症の検出用である。
【0042】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0043】
【実施例1】1)ヒト大動脈エラスチン分解物に対する
モノクローナル抗体の作製 ヒト大動脈エラスチン分解物(エラスチン・プロダクツ
社製)を、Balb/C雌マウス(6週齢)の腹腔内へ、一匹
当たり0.1 mgの量でコンプリート・フロイント・アジュ
バント(ディフコ社製)とともに投与した。3週間後に
で同量のヒト大動脈エラスチン分解物をインコンプリー
ト・フロイント・アジュバント(ディフコ社製)ととも
に腹腔内へ投与した。さらに3週間後に同マウスへヒト
大動脈エラスチン分解物のみを一匹当たり0.1 mg投与し
た。最終の免疫感作が終了した3日後にマウスから脾臓
を摘出した。以降の作業は無菌クリーンベンチ内で実施
した。摘出した脾臓をメッシュで分散させ、あらかじめ
培養しておいたSp2/0-Ag14マウスミエローマ細胞と混合
し、50%ポリエチレングリコール1500(ベーリンガーマ
ンハイム社製)存在下で細胞融合した。融合したハイブ
リドーマ細胞は、96ウエルマイクロカルチャープレー
ト数枚に分散させ、10%牛胎児血清とHAT試薬(シグ
マ・アルドリッチ社製)を含むRPMI1640液体培地(シグ
マ・アルドリッチ社製)中で1〜2週間培養した。この
間にモノクローナル抗体を安定的に産生するハイブリド
ーマ細胞のみが生存し、融合しなかったミエローマ細胞
やマウス脾臓細胞は死滅した。ヒト大動脈エラスチン分
解物に対するモノクローナル抗体を産生する細胞の選択
は抗原固相プレートによるELISAにより実施した。すな
わち、ハイブリドーマ細胞のコロニーが十分に育った時
点でその培養上清を採取し、免疫抗原を固相吸着した96
ウエルマイクロプレート(ナルジェ・ヌンク社製)へ添
加して、その上清中のモノクローナル抗体を免疫抗原と
反応させた。その後に、マウスIgGへ反応する2次抗体
のペルオキシダーゼ標識物(ダコ・ジャパン社製)を適
当な濃度で添加した。一定時間後にプレートを洗浄し、
ABTS基質溶液(ロシュ・ダイアグノスティック社製)を
加えた。その発色の有無により目的のモノクローナル抗
体産生ハイブリドーマを複数株選択した。選択された株
は、それぞれ数回のクローニングを施した。それぞれの
モノクローナル抗体の大量製造は、常法に従いマウス腹
水からプロテインA固定化セファロースゲル(ファルマ
シア社製)を用いたアフィニィティークロマトグラフィ
ーにより行った。
【0044】2)血清中大動脈エラスチン分解物の測定 (1)項で作製されたモノクローナル抗体を精製IgGと
して用意した。これらの内の2種の種々の組合せ(競合
試験によりモノクローナル抗体が互いに競合しないこと
を確認した組合せ)について以下の測定を行った。第1
のモノクローナル抗体を最終濃度0.01mg/mLとしてPBSに
溶解して96ウエルマイクロプレート(ナルジェ・ヌン
ク社製)の各ウエルに0.1mLずつ添加した。含有される
モノクローナル抗体を吸着させた後に溶液を捨てて、ブ
ロッキングを目的として1%スキムミルクを含有するPBS
溶液を各ウエルに0.2mLずつ添加した。1時間後にスキ
ムミルク溶液を廃棄し、PBSにて洗浄した。洗浄したウ
エルに、あらかじめ濃度を設定した標準大動脈エラスチ
ン分解物、または被験血清を添加した。そのプレートを
フィルムでカバーして1時間室温にて静置した後に溶液
をすべて廃棄して、0.05%Tween-20(シグマ・アルドリ
ッチ社製)を含むPBSにて3回洗浄した。その後に、過
ヨウ素酸法 [Antibodies: a Laboratory Manual, by E
d. Harlow & D.Lane, Cold Spring Harbor Laboratory
Press p.348 (1988)]によりペルオキシダーゼ(ロシュ
・ダイアグノスティックス社)にて標識された第2のモ
ノクローナル抗体を含む1%スキムミルク含有PBS溶液を
各ウエルに0.1mLずつ添加した。その後、フィルムでカ
バーして室温にて1時間静置した。反応が終了した後
に、プレート中の溶液をすべて廃棄し、0.05%Tween-20
を含むPBSにて3回洗浄した。洗浄が終了した後に、過
酸化水素含有ABTS基質溶液(ロシュ・ダイアグノスティ
ク社製)を各ウエルに0.1mLずつ添加した。そのままプ
レートを静置して10分間発色させた。その後にプレー
トの各ウエルへ2mMアジ化ナトリウム水溶液を0.1mLずつ
添加し、よく混和して反応を停止させた。反応停止後に
マイクロプレートリーダー(モレキュラーデバイス社
製)にてプレート各ウエルの490nm波長における吸光度
を測定し、発色の強さを数値化した。
【0045】上記の測定系により、ヒト大動脈エラスチ
ン分解物をゲル濾過クロマトグラフィーにより分画した
得た各画分について測定を行ったところ、特定の2種の
モノクローナル抗体を用いた場合に、分子量の低い分解
物も検出できることが判明した。
【0046】この2種のモノクローナル抗体を産生する
2株は、それぞれHASG-2とHASG-30と命名された。HASG-
2及びHASG-30は、独立行政法人産業技術総合研究所特許
微生物寄託センターに2001年5月18日に寄託され、受託
番号FERM P-18335及びFERMP-18336が付与されている。
【0047】上記の測定系において、第1のモノクロー
ナル抗体としてHASG-2が産生するモノクローナル抗体
を、第2のモノクローナル抗体としてHASG-30が産生す
るモノクローナル抗体を用いて、以下の実験を行った
【0048】上記測定方法によって、100例の健常成人
(男性70例、女性30例)、26例の急性心筋梗塞症
患者、および11例の大動脈解離症患者の血清中の抗原
量を測定した。市販解析プログラムソフト(SOFTmax-J
Ver.2.1 和光純薬工業社製)を用いて、標準ヒト大動
脈エラスチン分解物溶液の抗原濃度と吸光度値から標準
曲線を作製し(図1)、被験血清中の抗原濃度を算定し
た。結果を図2に示す。
【0049】健常人100例の平均値は、44.44 ng/mL
であった。また、標準偏差は10.8 ng/mLとなり、平均値
+標準偏差の2倍を目安として、66.0 ng/mLを正常値上
限とすると、11例の大動脈解離症患者(平均値と標準偏
差は、111.65 + 66.04 ng/mL)では、11例中で8例が陽
性(72.7%)となったが、26例の急性心筋梗塞症患者
(平均値と標準偏差は、55.42 + 38.66 ng/mL)では、
26例においてはわずかに3例のみが陽性(11.5%)と
なった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、血清などの循環液中の
エラスチン分解物量を測定することにより、特別な装置
を用いることなく、迅速で簡便に、高い陽性率で大動脈
解離症を検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒト大動脈エラスチン分解物濃度と吸光度と
の関係を示す標準曲線である。
【図2】 大動脈解離11例、心筋梗塞(急性期)26
例、及び健常人100例の血清中エラスチン分解物濃度
の分布を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイブリドーマHASG-30(FERM P-1833
    6)により産生されるモノクローナル抗体、又は、その
    モノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分
    解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第1抗
    体と、ハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)により産
    生されるモノクローナル抗体、又は、そのモノクローナ
    ル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解物に対する
    特異性及び親和性を持つ抗体である第2抗体とをエラス
    チン分解物に免疫学的に結合させることを含む、エラス
    チン分解物の免疫学的測定方法。
  2. 【請求項2】 第1抗体及び第2抗体を用いる酵素免疫
    測定法である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 第1抗体がハイブリドーマHASG-30(FER
    M P-18336)により産生されるモノクローナル抗体であ
    り、第2抗体がハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)
    により産生されるモノクローナル抗体である請求項1ま
    たは2記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法により、循環液中のエラスチン分解物の量を測定し、
    その測定値に基づいて大動脈解離症を検出することを含
    む、大動脈解離症の検出方法。
  5. 【請求項5】 ハイブリドーマHASG-30(FERM P-1833
    6)により産生されるモノクローナル抗体、又は、その
    モノクローナル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分
    解物に対する特異性及び親和性を持つ抗体である第1抗
    体と、ハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)により産
    生されるモノクローナル抗体、又は、そのモノクローナ
    ル抗体と同等の、ヒト大動脈エラスチン分解物に対する
    特異性及び親和性を持つ抗体である第2抗体とを含む、
    エラスチン分解物の免疫学的測定キット。
  6. 【請求項6】 第1抗体及び第2抗体の一方が固相に固
    定され、及び、もう一方が酵素により標識されている請
    求項5記載のキット。
  7. 【請求項7】 第1抗体がハイブリドーマHASG-30(FER
    M P-18336)により産生されるモノクローナル抗体であ
    り、第2抗体がハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)
    により産生されるモノクローナル抗体である請求項5ま
    たは6記載のキット。
  8. 【請求項8】 大動脈解離症の検出用である請求項5〜
    7のいずれか1項に記載のキット。
  9. 【請求項9】 ハイブリドーマHASG-2(FERM P-18335)
    により産生されるモノクローナル抗体。
  10. 【請求項10】 ハイブリドーマHASG-30(FERM P-1833
    6)により産生されるモノクローナル抗体。
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