JP2002350413A - 分離用カラム - Google Patents

分離用カラム

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JP2002350413A
JP2002350413A JP2001155232A JP2001155232A JP2002350413A JP 2002350413 A JP2002350413 A JP 2002350413A JP 2001155232 A JP2001155232 A JP 2001155232A JP 2001155232 A JP2001155232 A JP 2001155232A JP 2002350413 A JP2002350413 A JP 2002350413A
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Yoshio Okamoto
佳男 岡本
Chankvetadze Bezhan
ベツアン・チャンクベターゼ
Tomoyo Yamamoto
智代 山本
Tsuneki Wakita
常希 脇田
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Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Epoxy Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再現良く、簡易に製造でき、安定性に富むフ
リットを持った分離用カラム及びそれを用いた光学異性
体の分離方法の提供。 【解決手段】 アルコキシシランの脱水縮合反応により
得られるフリットを有することを特徴とする分離用カラ
ム、アルコキシシラン溶液を導入したカラム内で脱水縮
合反応を行う分離用カラムの製造方法、及びこの分離用
カラムを用い、光学異性体を分離することを特徴とする
光学異性体の分離方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分離分析手段であ
る、液体クロマトグラフィー法、キャピラリー電気泳動
法、ガスクロマトグラフィー法等に用いられる分離用カ
ラム、その製造方法及びそれを用いた光学異性体の分離
方法に関するものである。特に、高感度、微量、迅速分
析を可能とする、優れた光学異性体分離用カラムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】多くの
有機化合物には光学異性体が存在するが、これら光学異
性体の物理的、化学的性質、例えば沸点、融点、溶解度
などの物性は全く同一である。しかしながら光学異性体
間には生理活性の点でしばしば差異が見られることが広
く知られている。このために医薬品の分野においては光
学異性体間でその薬効、毒性の点で顕著な差が見られる
場合がしばしばあり、香料、食品添加物においても、匂
い、味の点で差異の見られる場合がある。
【0003】このような社会的な要請のもと、光学異性
体の片方のみを製造する手段が広く検討されているが、
同時に光学異性体を分析する技術も研究され進展してき
た。先に述べたように光学異性体の物理的、化学的性質
は全く同一であるために、通常の沸点や溶解度、分配係
数、電荷の大きさといった物性の違いによって分離を行
う手段では分析が行えない。
【0004】そこで光学異性体間の立体的な配置を室温
に近い条件で識別(不斉識別)することが可能な光学異
性体の分離、分析手段として高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)法による光学異性体分離方法が進展してき
た。ここで用いているHPLC用カラムとは不斉識別剤その
もの、あるいは不斉識別剤を適当な担体上に担持させた
キラル固定相が使用されている。例えば、光学活性ポリ
メタクリル酸トリフェニルメチル(特開昭57−150432
号)、セルロース、アミロース誘導体(Y.Okamoto,M.Ka
washima and K.Hatada, J.Am.Chem.Soc.,106,5337,198
4)、オボムコイド(特開昭63−307829号)等が開発さ
れている。これらHPLC用キラル固定相の中でも、セルロ
ース誘導体やアミロース誘導体をシリカゲル上に担持さ
せた光学分割カラムは、非常に幅広い化合物に対し、高
い不斉識別能を有することが知られている。
【0005】しかしながらこれらHPLC法において、分離
の際にある程度の量(約0.1μg以上)の試料が必要であ
るが、上述した生体成分、代謝研究等の分野で用いるに
は、試料の絶対量が極めて微量であるため、例えば10〜
0.1pgの試料が精度高く分析出来る手法が望まれてい
る。またHPLC法では移動相溶剤量が多量に排出されるこ
とから、これらの溶剤量の削減が環境問題の点から指摘
されている。
【0006】また、近年HPLC法とは分離手法の異なるキ
ャピラリー電気泳動法(CE)による光学分割技術の研究
が進められている。キャピラリー電気泳動法とは、キャ
ピラリーと呼ばれる細管を用い、両端に電圧を印加する
ことで、電荷、サイズなどの違いにより試料を分離する
技術である。従来、CE法を用いた光学分割法は泳動液中
にシクロデキストリンやその誘導体を添加して行うCZE
(キャピラリーゾーン電気泳動)法、MEKC(ミセル動電
クロマト)法が良く知られている(Journal ofChromatog
raphy A, 659, (1994) 449)。またシクロデキストリン
以外にもヘパリン(Anal. Chem., 66(1994), 3054)、硫
酸化多糖類であるガラクトサミン、グルクロン酸、フコ
ース(特開平9−143202号)、デキストラン等(Journal
of Chromatography A, 735,(1996) 345)を泳動液に添加
した例が報告されている。
【0007】キャピラリーカラムの製造方法には高度な
技術を要する。特に、キャピラリー内に充填剤を保持す
るためのフリットの作製技術が問題となり、キャピラリ
ー電気泳動法では、これが通電を遮断する気泡の問題に
関係してくる。
【0008】従来、フリットの作製にはシリカゲル又は
その誘導体を焼結させる方法が用いられていたが、フリ
ットの長さの調整が困難な上、加熱部分が折れやすく作
製には高度な技術を要した。そのため、フリット作製を
不要とするフリットレスカラムの研究も行われている(A
nal. Chem., vol.68, No.17, 2753-2757, 1996, Electr
ophoresis, vol.20, No.1, 43-49, 1999, Anal. Chem.,
vol.72, No.15, 3605-3610, 2000, Chromatography, v
ol.21, No.3, 195-202, 2000)。
【0009】本発明の目的は、再現良く、簡易に製造で
き、安定性に富むフリットを持った分離用カラム及びそ
れを用いた光学異性体の分離方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち本発明は、アルコキシシランの脱
水縮合反応により得られるフリットを有することを特徴
とする分離用カラム、アルコキシシラン溶液を導入した
カラム内で脱水縮合反応を行う分離用カラムの製造方
法、及びこの分離用カラムを用い、光学異性体を分離す
ることを特徴とする光学異性体の分離方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明におけるアルコキシシラン
の脱水縮合反応は、式(1)に示すような、シリケート
の加水分解とそれに続くシラノール基の縮合反応という
素反応からなる。
【0013】
【化1】
【0014】ここで、Rは無置換又は置換基を有してい
てもよい芳香族炭化水素基、水素原子、炭素数1〜20の
アルキル基から選ばれる少なくとも1種である。本発明
で用いられる好ましいアルコキシシランとしては、テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリメトキ
シシラン、トリエトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シランなどが挙げられる。また、アルコキシシラン単体
のみならず、例えばエチレングリコールなどの二価アル
コールやエステル類などと共重合させてもよい。
【0015】このようなアルコキシシランの脱水縮合反
応により、三次元架橋したマトリックスが形成され、こ
れが本発明のフリットとなる。かかるフリットを有する
本発明のカラムを製造するには、あらかじめ適当な溶媒
中でアルコキシシラン溶液を調製した後、この溶液をカ
ラム内に導入し、0℃から180℃で脱水縮合反応を行う
のが好ましい。
【0016】アルコキシシラン溶液の調製に用いられる
溶剤としては、水、アセトン、メチルエチルケトン、ア
セトフェノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、安息香酸メチ
ル、酢酸フェニル等のエステル系溶剤、テトラヒドロフ
ラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、tert-
ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶剤、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等
のアミド系溶剤、N,N−ジメチルイミダゾリジノン等
のイミド系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化
炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶剤、ペ
ンタン、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭
化水素系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール系溶剤、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン系溶剤が挙
げられ、これらの溶剤は単独でも2種以上の混合溶剤と
して用いてもよい。更に加水分解触媒として、酢酸、塩
酸、硫酸等の酸、又はアンモニウム、水酸化ナトリウム
等の塩基を添加し、アルコキシシラン溶液の調製用溶剤
とする。アルコキシシラン溶液中のアルコキシシランの
濃度は0.05〜5重量%が好ましい。
【0017】カラム内へのアルコキシシラン溶液の導入
量は特に制限はないが、カラム中のアルコキシシラン溶
液部分の長さが0.2〜4cm、更には0.5〜2cmとなるよう
に導入するのが好ましい。
【0018】本発明に用いられるカラムは通常使用され
るものであれば特に限定されないが、カラムの内径は1
〜5000μmが好ましく、10〜1000μmが更に好ましく、
10〜200μmが特に好ましい。またカラムの長さはいか
なる長さでも良いが、20〜100cmが好ましい。
【0019】カラムの材質は液体クロマトグラフィーや
電気泳動分析の使用に供されるものであれば特に限定さ
れないが、特にガラスないしはシリカを含む材質が望ま
しく、現在電気泳動で多用されている溶融シリカ製のキ
ャピラリーカラムが最も好ましい。
【0020】本発明のカラムは、内部に充填剤が保持さ
れていることが好ましく、本発明に用いられる充填剤
は、分析の目的に応じていかなるものも使用することが
できるが、光学分割用充填剤、特に多糖誘導体からなる
充填剤を用いるのが好ましい。
【0021】本発明に用いられる多糖誘導体を構成する
多糖とは、合成多糖、天然多糖及び天然物変成多糖のい
ずれかを問わず、光学活性であればいかなるものでもよ
いが、好ましくは結合様式の規則性の高いものが望まし
い。例示すればβ−1,4−グルカン(セルロース)、
α−1,4−グルカン(アミロース、アミロペクチ
ン)、α−1,6−グルカン(デキストラン)、β−
1,6−グルカン(ブスツラン)、β−1,3−グルカ
ン(例えばカードラン、シゾフィラン等)、α−1,3
−グルカン、β−1,2−グルカン(Crown Gall多
糖)、β−1,4−ガラクタン、β−1,4−マンナ
ン、α−1,6−マンナン、β−1,2−フラクタン
(イヌリン)、β−2,6−フラクタン(レバン)、β
−1,4−キシラン、β−1,3−キシラン、β−1,
4−キトサン、α−1,4−N−アセチルキトサン(キ
チン)、プルラン、アガロース、アルギン酸等であり、
アミロースを含有する澱粉も含まれる。これらの中で
は、高純度の多糖を容易に入手できるセルロース、アミ
ロース、β−1,4−キシラン、β−1,4−キトサ
ン、キチン、β−1,4−マンナン、イヌリン、カード
ラン等が好ましく、特にセルロース、アミロースが好ま
しい。
【0022】これら多糖の数平均重合度(1分子中に含
まれるピラノースあるいはフラノース環の平均数)は好
ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、特に上
限はないが、500以下であることが取り扱いの容易さの
点で望ましい。
【0023】本発明に用いられる多糖誘導体としては、
上記のような多糖の水酸基の一部に該水酸基と反応しう
る官能基を有する化合物を、従来公知の方法でエステル
結合、ウレタン結合、あるいはエーテル結合等させるこ
とにより誘導体化して得られる化合物が挙げられる。こ
こで水酸基と反応しうる官能基を有する化合物として
は、イソシアン酸誘導体、カルボン酸、エステル、酸ハ
ライド、酸アミド、ハロゲン化物、エポキシ化合物、ア
ルデヒド、アルコール、あるいはその他脱離基を有する
化合物であればいかなるものでもよく、これらの脂肪
族、脂環族、芳香族、ヘテロ芳香族化合物等、更には硝
酸等の無機酸を用いることができる。特にエステル誘導
体又はカルバメート誘導体が好ましい。
【0024】多糖誘導体は、下記に記載する担体に担持
させる方法、多糖誘導体自身を破砕、あるいは球状粒子
化する方法等のいずれの方法によってもカラムに充填す
ることができる。
【0025】ここでいう担持とは、担体上に多糖誘導体
が固定化されていることであり、その方法は多糖誘導体
と担体との間の物理的な吸着、担体との間の化学結合、
多糖誘導体同士の化学結合、第三成分の化学結合、多糖
誘導体への光照射、ラジカル反応などいかなる方法でも
良い。さらにここでいう担体とは、多孔質有機担体又は
多孔質無機担体があげられ、好ましくは多孔質無機担体
である。特に好ましい担体としてシリカゲルがあげら
れ、その表面は残存シラノールの影響を排除するために
表面処理が施されていることが好ましいが、全く表面処
理が施されていなくても問題ない。
【0026】これらの充填剤の中では、重合性官能基を
有する担体、重合性官能基を有する多糖誘導体及び重合
性モノマーを重合反応させて、これら3者間で化学結合
を形成させたものが好ましい。
【0027】担体に導入する重合性官能基としてはラジ
カル重合、アニオン重合、カチオン重合、重縮合などの
重合反応に関与することのできる官能基であれば、いか
なるものでも良いが、アクリル酸誘導体、メタクリル酸
誘導体、スチレンなどに代表されるビニル基がより望ま
しい。
【0028】多糖誘導体に導入する重合性官能基として
はラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、重縮合
などの重合反応に関与することのできる官能基であれ
ば、いかなるものでも良いが、アクリル酸誘導体、メタ
クリル酸誘導体、スチレンなどに代表されるビニル基が
より望ましい。多糖誘導体へ導入される重合性官能基の
割合は、ピラノースあるいはフラノース環の3個の水酸
基の置換度として0.01から2.9の官能基置換度が好まし
く、0.1から1.5が更に好ましい。
【0029】重合性モノマーとしてはラジカル重合、ア
ニオン重合、カチオン重合、重縮合などの重合反応に関
与することのできるモノマーであればいかなるものでも
良いが、より好ましくはアクリル酸誘導体、メタクリル
酸誘導体、スチレンなどに代表されるビニルモノマーで
ある。
【0030】本発明の分離用カラムは、液体クロマトグ
ラフィー用カラム、特に高速液体クロマトグラフィー用
カラムとして有用であり、この液体クロマトグラフィー
法に用いる移動相は、水系、有機溶剤系のいずれのもの
でも構わない。
【0031】また本発明のキャピラリーカラムは、液体
クロマトグラフィー法のみならず、ガスクロマトグラフ
ィー、電気泳動用、特にキャピラリーエレクトロクロマ
トグラフィー用(CEC用)、CZE(キャピラリーゾーン電
気泳動)法、MEKC(ミセル動電クロマト)法のキャピラ
リーカラムとしても使用することができる。
【0032】本発明の分離用カラムを用いると、各種光
学異性体を効率よく分離することができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0034】実施例1:フリットを有するキャピラリー
カラムの製造 内径75μm、長さ18.5cmのフューズドシリカキャ
ピラリーカラムに対してアルカリ前処理後、希塩酸、イ
オン交換水を通液し、よく洗浄後、アセトン通液後、乾
燥窒素の通気により乾燥した。
【0035】酢酸水溶液(0.01M)1ml中にポリエチレン
グリコール(平均分子量約10,000)100mg、テトラメト
キシシラン0.45mlを加えて氷浴中で30分間攪拌した。そ
の後、超音波により脱気し、上記のキャピラリーカラム
に1cmの長さになるまで導入した。両端をシリコーンゴ
ムで閉じ、40℃で一晩反応させた。反応後、蒸留水で洗
浄し、50℃で加熱し、フリットを有するキャピラリーカ
ラムを得た。
【0036】実施例2:内部に充填剤が保持されている
フリットを有するキャピラリーカラムの製造 窒素雰囲気下、セルロース(商品名アビセル、メルク社
製)10gに乾燥ピリジン200mlを加え、これに塩化トリフ
ェニルメチル(塩化トリチル)20.6gを加えて115℃で24
時間の加熱・攪拌を行った後、メタノール3Lへ注ぎ込
み、6位がトリチル化されたセルロース誘導体を得た。
【0037】この6−トリチルセルロース10gを乾燥ピ
リジン150mlに溶解後、3,5−ジクロロフェニルイソシア
ネート18.6gを加えて115℃で48時間の加熱・攪拌を行っ
た後、メタノール3Lへ注ぎ込み、6位がトリチル化され
2,3位が3,5−ジクロロフェニルカルバメート化されたセ
ルロース誘導体を得た。得られた6−トリチル−2,3−
ビス(3,5−ジクロロフェニルカルバメート)セルロー
ス10gをメタノール1Lと濃塩酸0.25gの混合溶液に添加
し、12時間、室温で攪拌後、濾取し、6位のトリチル基
を除去した6−ヒドロキシ−2,3−ビス(3,5−ジクロロ
フェニルカルバメート)セルロースを得た。
【0038】これを5gとり乾燥ピリジン70mlに溶解
後、4−ビニルフェニルイソシアネート405mgを加えて1
15℃で24時間の加熱・攪拌を行った後、3,5−ジクロロ
フェニルイソシアネート1.05gを添加し、さらに115℃で
24時間の加熱・攪拌を行った。反応混合物を2Lのメタノ
ールに注ぎ込み、目的の6位の一部に重合性ビニルフェ
ニルカルバメートが導入されたセルロース3,5−ジクロ
ロフェニルカルバメート誘導体(以下CVDCPCとい
う)を得た。重合性ビニルフェニルカルバメートの置換
度は0.25である。
【0039】従来の表面処理法によりビニル基を導入し
たシリカゲル(粒径3μm、孔径1000Å)上で、C
VDCPC64mgとスチレン6.4mgをテトラヒドロフラン
(THF)0.9mlに溶解させ、これに2.78mgの2,2'-アゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)/THF(1.0ml)溶液を加え、60
℃で20時間の重合反応を行い、充填剤を得た。
【0040】この充填剤10mgを、ヘキサン−イソプロ
パノール(9:1)1mlに分散させ、実施例1で作成し
たフリットを有するカラムに、400kg/cm2の圧
力で充填して、充填剤が保持されているフリットを有す
るキャピラリーカラムを得た。
【0041】実施例3 内径75μm、長さ18.5cmのフューズドシリカキャ
ピラリーカラムの代わりに、内径100μm、長さ2
5.0cmのフューズドシリカキャピラリーカラムを用
いる以外は、実施例1及び2と同様にして、充填剤が保
持されているフリットを有するキャピラリーカラムを得
た。
【0042】実施例4 実施例2及び3で得られたキャピラリーカラムを用い、
Prince capillary electrophoresis instrument (Lauer
labs, Emmen, The Metherlands)システム、検出器とし
てJASCO CE 971 UV Intelligent(日本分光社製)を用
い、以下に示す7種のラセミ体(a)〜(g)について、下記
条件で光学分割を行った。その結果を表1に示す。な
お、表1において、分離係数(α)は、以下の式で定義
される。
【0043】α=k2’/k1’ ここで、k1’はより弱く保持される光学異性体の保持
係数、k2’はより強く保持される光学異性体の保持係
数を示す。
【0044】
【化2】
【0045】移動相:ヘキサン/イソプロパノール=9
/1(v/v) 検出 :UV214nm ポンプ送液(定圧法):20bar
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によると、再現良く、安定性に富
むフリットを持った分離用カラムを、簡易に製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 57/00 350 C07B 57/00 350 C07C 33/46 C07C 33/46 39/15 39/15 49/657 49/657 49/92 49/92 C07D 301/32 C07D 301/32 303/04 303/04 303/48 303/48 487/08 487/08 G01N 27/447 G01N 30/88 W 30/88 C07M 7:00 // C07M 7:00 G01N 27/26 331G 311E (72)発明者 山本 智代 愛知県春日井市神屋町654−265 (72)発明者 脇田 常希 三重県多気郡多気町牧245 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB02 BB33 CC01 KK07 UU10 XX03 4C050 AA03 AA07 BB08 CC08 DD10 EE02 FF02 GG01 HH01 4H006 AA02 AC83 AD17 FC52 FC54 FE11 FE13 FE71 FE74

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランの脱水縮合反応により
    得られるフリットを有することを特徴とする分離用カラ
    ム。
  2. 【請求項2】 内部に充填剤が保持されていることを特
    徴とする請求項1記載の分離用カラム。
  3. 【請求項3】 充填剤が光学分割用充填剤であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の分離用カラム。
  4. 【請求項4】 充填剤が多糖誘導体からなることを特徴
    とする請求項3記載の分離用カラム。
  5. 【請求項5】 高速液体クロマトグラフィー用カラムで
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の分離用カラム。
  6. 【請求項6】 キャピラリー電気泳動法に用いられるカ
    ラムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一
    項に記載の分離用カラム。
  7. 【請求項7】 アルコキシシラン溶液を導入したカラム
    内で脱水縮合反応を行うことを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか一項に記載の分離用カラムの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分
    離用カラムを用い、光学異性体を分離することを特徴と
    する光学異性体の分離方法。
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