JP2002350268A - 圧力検出装置用パッケージ - Google Patents

圧力検出装置用パッケージ

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JP2002350268A
JP2002350268A JP2001162938A JP2001162938A JP2002350268A JP 2002350268 A JP2002350268 A JP 2002350268A JP 2001162938 A JP2001162938 A JP 2001162938A JP 2001162938 A JP2001162938 A JP 2001162938A JP 2002350268 A JP2002350268 A JP 2002350268A
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electrode
pressure
semiconductor element
insulating plate
insulating
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JP2001162938A
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English (en)
Inventor
Koji Kinomura
浩司 木野村
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1気圧に高い圧力を感度よく検出することが
可能な圧力検出装置を提供すること。 【解決手段】 一方の主面に半導体素子3が搭載される
絶縁基体1と、この絶縁基体1に配設され、半導体素子
3の電極が接続される複数の配線導体5と、絶縁基体1
の他方の主面との間に密閉空間Sを形成するように可撓
な状態で絶縁基体1にろう付けされた絶縁板2と、密閉
空間S内における絶縁基体1の他方の主面に被着され、
配線導体5の一つ5aに電気的に接続された静電容量形
成用の第一電極7と、絶縁板2の内側主面に第一電極7
と対向するように被着され、配線導体5の他の一つ5b
に電気的に接続された静電容量形成用の第二電極9とを
具備して成る圧力検出装置用パッケージにおいて、密閉
空間S内の圧力を20℃において80〜120kPaとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧力を検出するた
めの圧力検出装置に使用される圧力検出装置用パッケー
ジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧力を検出するための圧力検出装
置として静電容量型の圧力検出装置が知られている。こ
の静電容量型の圧力検出装置は、例えば図2に断面図で
示すように、セラミックス材料や樹脂材料から成る配線
基板21上に、静電容量型の感圧素子22と、パッケージ28
に収容された演算用の半導体素子29とを備えている。感
圧素子22は、例えばセラミックス材料等の電気絶縁材料
から成り、上面中央部に静電容量形成用の一方の電極23
が被着された凹部を有する絶縁基体24と、この絶縁基体
24の上面に絶縁基体24との間に密閉空間を形成するよう
にして可撓な状態で接合され、下面に静電容量形成用の
他方の電極25が被着された絶縁板26と、各静電容量形成
用の電極23・25をそれぞれ外部に電気的に接続するため
の外部リード端子27とから構成されており、外部の圧力
に応じて絶縁板26が撓むことにより各静電容量形成用の
電極23・25間に形成される静電容量が変化する。そし
て、この静電容量の変化を演算用の半導体素子29により
演算処理することにより外部の圧力を検出することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の圧力検出装置によると、感圧素子22と半導体素子29
とを配線基板21上に個別に実装していることから、圧力
検出装置が大型化してしまうとともに圧力検出用の電極
23・25と半導体素子29との間の配線が長いものとなり、
この長い配線間に不要な静電容量が形成されるため感度
が低いという問題点を有していた。
【0004】そこで、本願出願人は、先に特願2000-178
618において、一方の主面に半導体素子が搭載される搭
載部を有する絶縁基体と、この絶縁基体の表面および内
部に配設され、半導体素子の各電極が電気的に接続され
る複数の配線導体と、絶縁基体の他方の主面の中央部に
被着され、配線導体の一つに電気的に接続された静電容
量形成用の第一電極と、絶縁基体の他方の主面に、この
主面の中央部との間に密閉空間を形成するように可撓な
状態でろう付けされた絶縁板と、この絶縁板の内側主面
に第一電極に対向して被着され、配線導体の他の一つに
電気的に接続された静電容量形成用の第二電極とを具備
する圧力検出装置用パッケージを提案した。
【0005】この圧力検出装置用パッケージによると、
一方の主面に半導体素子が搭載される搭載部を有する絶
縁基体の他方の主面に静電容量形成用の第一電極を設け
るとともに、この第一電極に対向する静電容量形成用の
第二電極を内側面に有する絶縁板を、絶縁基体の他方の
主面との間に密閉空間を形成するようにして可撓な状態
でろう付けさせたことから、半導体素子を収容するパッ
ケージに感圧素子が一体に形成され、その結果、圧力検
出装置を小型とすることができるとともに圧力検出用の
電極と半導体素子とを接続する配線を短いものとして、
これらの配線間に発生する不要な静電容量を小さなもの
とすることができる。
【0006】なお、このような圧力検出装置用パッケー
ジにおいては、絶縁基体と絶縁板とのろう付けは、約1
気圧の大気圧中で行なわれており、具体的には絶縁基体
の他方の主面の外周部および絶縁板の内側主面の外周部
に互いに対向する枠状のろう付け用のメタライズ層をそ
れぞれ設けておくとともに、これらのろう付け用メタラ
イズ層同士を間に銀−銅合金等から成るろう材箔を挟ん
で重ねあわせ、これを例えばトンネル炉を使用して大気
圧と同じ約1気圧の水素ガスと窒素ガスとの混合ガスか
ら成る還元雰囲気中で約850〜900℃の温度に加熱してろ
う材を溶融させた後、これを常温まで冷却することによ
って絶縁基体と絶縁板とがろう付けされている。このと
き、絶縁基体の他方の主面と絶縁板との間に形成された
密閉空間内にはトンネル炉内のガスが封入されるととも
に、この封入されたガスはろう付け時の約850〜900℃の
温度における約1気圧(約100kPa程度)の圧力から
常温に冷却される過程でボイル−シャルルの法則に従っ
て約1/3の約30kPa程度の圧力に下がってしまう。
【0007】しかしながら、この特願2000-178618で提
案した圧力検出装置用パッケージによると、絶縁基体の
他方の主面と絶縁板との間に形成された密閉空間に常温
における圧力が1気圧の約1/3程度の約30kPa程度
と低いことから、絶縁板は約1気圧の大気圧中ではすで
に内側に大きく撓んだ状態となっており、そのため1気
圧に近い圧力あるいはそれを超える圧力が印加された場
合には撓みの変化量が小さく、外部圧力変化を敏感に捉
えることができないという問題点を有していた。
【0008】本発明は、かかる上述の問題点に鑑み完成
されたものであり、その目的は、1気圧に近い圧力ある
いはそれを超える圧力が印加された場合に感度が高く、
外部の圧力を正確に検出することが可能な小型の圧力検
出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の圧力検出装置用
パッケージは、一方の主面に半導体素子が搭載される搭
載部を有する絶縁基体と、この絶縁基体の表面および内
部に配設され、半導体素子の各電極が電気的に接続され
る複数の配線導体と、絶縁基体の他方の主面との間に密
閉空間を形成するように可撓な状態で絶縁基体にろう付
けされた絶縁板と、密閉空間内における絶縁基体の他方
の主面に被着され、配線導体の一つに電気的に接続され
た静電容量形成用の第一電極と、絶縁板の内側主面に第
一電極と対向するように被着され、配線導体の他の一つ
に電気的に接続された静電容量形成用の第二電極とを具
備して成る圧力検出装置用パッケージであって、密閉空
間内の圧力が20℃において80〜120kPaであることを
特徴とするものである。
【0010】本発明の圧力検出装置用パッケージによれ
ば、絶縁基体の他方の主面と絶縁板との間に形成された
密閉空間内の圧力が20℃において80〜120kPaである
ことから、約1気圧の大気圧中での初期状態において絶
縁板には殆ど撓みが発生しておらず、そのため約1気圧
の大気圧に近い圧力あるいはそれを超える圧力が印加さ
れた場合に絶縁板が撓みやすく、感度が高い。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面を基に
詳細に説明する。図1は、本発明の圧力検出装置用パッ
ケージの実施の形態の一例を示す断面図であり、図中、
1は絶縁基体、2は絶縁板、3は半導体素子である。
【0012】絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体
や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・ガラ
ス−セラミックス等のセラミックス材料から成る積層体
であり、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合
であれば、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化マグネシ
ウム・酸化カルシウム等のセラミック原料粉末に適当な
有機バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して泥
漿状となすとともにこれを従来周知のドクタブレード法
を採用してシート状に成形することにより複数枚のセラ
ミックグリーンシートを得、しかる後、これらのセラミ
ックグリーンシートに適当な打ち抜き加工・積層加工・
切断加工を施すことにより絶縁基体1用の生セラミック
成形体を得るとともにこの生セラミック成形体を約1600
℃の温度で焼成することにより製作される。
【0013】絶縁基体1は、その下面中央部に半導体素
子3を収容するための凹部1aが形成されており、それ
により半導体素子3を収容する容器として機能する。そ
して、この凹部1aの底面中央部が半導体素子3が搭載
される搭載部1bとなっており、この搭載部1bに半導
体素子3を搭載するとともに凹部1a内に例えばエポキ
シ樹脂等の樹脂製封止材4を充填することにより半導体
素子3が封止される。なお、この例では半導体素子3は
樹脂製封止材4を凹部1a内に充填することにより封止
されるが、半導体素子3は絶縁基体1の下面に金属やセ
ラミックスから成る蓋体を凹部1aを塞ぐように接合さ
せることにより封止されてもよい。
【0014】また、搭載部1bには半導体素子3の各電
極と接続される複数の配線導体5が導出しており、これ
らの配線導体5と半導体素子3の各電極を半田バンプ6
等の電気的接続手段を介して接合することにより半導体
素子3の各電極と各配線導体5とが電気的に接続される
とともに半導体素子3が搭載部1bに固定される。な
お、この例では、半導体素子3の電極と配線導体5とは
半田バンプ6を介して接続されるが、半導体素子3の電
極と配線導体5とはボンディングワイヤ等の他の種類の
電気的接続手段により接続されてもよい。
【0015】配線導体5は、半導体素子3の各電極を外
部電気回路および後述する第一電極7・第二電極9に電
気的に接続するための導電路として機能し、その一部は
絶縁基体1の外周下面に導出し、別の一部は第一電極7
・第二電極9に電気的に接続されている。そして、半導
体素子3の各電極をこれらの配線導体5に半田バンプ6
を介して電気的に接続するとともに半導体素子3を樹脂
製封止材4で封止した後、配線導体5の絶縁基体1外周
下面に導出した部位を外部電気回路基板の配線導体に半
田等の導電性接合材を介して接合することにより、内部
に収容する半導体素子3が外部電気回路に電気的に接続
されることとなる。
【0016】このような配線導体5は、タングステンや
モリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤
・可塑剤・分散剤等を添加混合して得たメタライズペー
ストを従来周知のスクリーン印刷法を採用して絶縁基体
1用のセラミックグリーンシートに所定のパターンに印
刷塗布し、これを絶縁基体1用の生セラミック成形体と
ともに焼成することによって絶縁基体1の内部および表
面に所定のパターンに形成される。なお、配線導体5の
露出表面には、配線導体5が酸化腐食するのを防止する
とともに配線導体5と半田等との接合を良好なものとす
るために、通常であれば、厚みが1〜10μm程度のニッ
ケルめっき層と厚みが0.1〜3μm程度の金めっき層と
が順次被着されている。
【0017】また、絶縁基体1の上面外周部には高さが
0.01〜5mm程度の枠状の突起部1cが設けられてお
り、それにより上面中央部に底面が略平坦な略円形の凹
部1dが形成されている。この凹部1dは、後述するよ
うに、絶縁板2との間に密閉空間Sを形成するためのも
のであり、この凹部1dの底面には静電容量形成用の第
一電極7が被着されている。
【0018】この第一電極7は、後述する第二電極9と
ともに感圧素子用の静電容量を形成するためのものであ
り、例えば略円形のパターンに形成されている。そし
て、この第一電極7には配線導体5の一つ5aが接続さ
れており、それによりこの配線導体5aに半導体素子3
の電極を半田バンプ6等の電気的接続手段を介して接続
すると半導体素子3の電極と第一電極7とが電気的に接
続されるようになっている。
【0019】このような第一電極7は、タングステンや
モリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤
・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペース
トを従来周知のスクリーン印刷法を採用して絶縁基体1
用のセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これを絶
縁基体1用の生セラミック成形体とともに焼成すること
によって絶縁基体1の凹部1d底面に所定のパターンに
形成される。なお、第一電極7の露出表面には、第一電
極7が酸化腐食するのを防止するために、通常であれ
ば、厚みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着さ
れている。
【0020】また、絶縁基体1の突起部1cの上面には
その全周にわたり枠状の第一接合用メタライズ層8が被
着されており、この第一接合用メタライズ層8には、下
面に第二接合用メタライズ層10を有する絶縁板2が銀−
銅合金等から成るろう材を介してろう付けされている。
【0021】この第一接合用メタライズ層8には配線導
体5の一つ5bが接続されており、それによりこの配線
導体5bに半導体素子3の電極を半田バンプ6等の電気
的接続手段を介して電気的に接続すると配線導体5bお
よび第一接合用メタライズ層8および第二接合用メタラ
イズ層10を介して第二電極9と半導体素子3の電極とが
電気的に接続されるようになっている。
【0022】第一接合用メタライズ層8は、タングステ
ンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成
り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・
溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペ
ーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用して絶縁基
体1用のセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これ
をセラミック基体1用の生セラミック成形体とともに焼
成することによってセラミック基体1の突起部1c上面
に枠状の所定のパターンに形成される。なお、第一接合
用メタライズ層8の表面には、第一接合用メタライズ層
8が酸化腐食するのを防止するとともに第一接合用メタ
ライズ層8と導電性接合材との接合を強固なものとする
ために、通常であれば、厚みが1〜10μm程度のニッケ
ルめっき層が被着されている。
【0023】また、絶縁基体1の上面には凹部1dとの
間に密閉空間Sを形成するようにして絶縁板2がろう付
けされている。この絶縁板2は、酸化アルミニウム質焼
結体や窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・
ガラス−セラミックス等のセラミックス材料から成る厚
みが0.01〜5mmの略平板であり、外部の圧力に応じて
絶縁基体1側に撓むいわゆる圧力検出用のダイアフラム
として機能する。
【0024】なお、絶縁板2は、その厚みが0.01mm未
満では、その機械的強度が小さいものとなってしまうた
め、これに大きな外部圧力が印加された場合に破壊され
てしまう危険性が大きなものとなり、他方、5mmを超
えると、小さな圧力では撓みにくくなり、圧力検出用の
ダイアフラムとしては不適となってしまう。したがっ
て、絶縁板2の厚みは0.01〜5mmの範囲が好ましい。
【0025】このような絶縁板2は、例えば酸化アルミ
ニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウ
ム・酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の
セラミック原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤・可塑
剤・分散剤を添加混合して泥漿状となすとともにこれを
従来周知のドクタブレード法を採用してシート状に成形
することによりセラミックグリーンシートを得、しかる
後、このセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加
工や切断加工を施すことにより絶縁板2用の生セラミッ
ク成形体を得るとともにこの生セラミック成形体を約16
00℃の温度で焼成することにより製作される。
【0026】また、絶縁板2の下面中央部には、静電容
量形成用の略円形の第二電極9が被着されている。この
第二電極9は前述の第一電極7とともに感圧素子用の静
電容量を形成するための電極として機能する。
【0027】このような第二電極9は、タングステンや
モリブデン・銅・銀等の金属粉末メタライズから成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤
・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメタライズペース
トを従来周知のスクリーン印刷法を採用して絶縁板2用
のセラミックグリーンシートに印刷塗布し、これを絶縁
板2用の生セラミック成形体とともに焼成することによ
って絶縁板2の下面の中央部に所定のパターンに形成さ
れる。なお、第二電極9の露出表面には、第二電極9が
酸化腐食するのを防止するために、通常であれば、厚み
が1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されてい
る。
【0028】さらに、絶縁板2の下面外周部には、第二
電極9に電気的に接続された枠状の第二接合用メタライ
ズ層10が被着されている。この第二接合用メタライズ層
10は絶縁板2を絶縁基体1に接合するための接合用下地
金属層として機能し、第一接合用メタライズ層8と第二
接合用メタライズ層10とを銀−銅合金等のろう材を介し
てろう付けすることにより絶縁基体1に絶縁板2が接合
されるとともに配線導体5bと第二電極9とが電気的に
接続される。
【0029】このような第二接合用メタライズ層10は、
タングステンやモリブデン・銅・銀等の金属粉末メタラ
イズから成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機
バインダ・溶剤・可塑剤・分散剤を添加混合して得たメ
タライズペーストを従来周知のスクリーン印刷法を採用
して絶縁板2用のセラミックグリーンシートに印刷塗布
し、これを絶縁板2用の生セラミック成形体とともに焼
成することによって絶縁板2の下面の外周部に所定のパ
ターンに形成される。なお、第二接合用メタライズ層10
の表面には、第二接合用メタライズ層10が酸化腐食する
のを防止するととも第二接合用メタライズ層10と導電性
接合材との接合を良好とするために、通常であれば、厚
みが1〜10μm程度のニッケルめっき層が被着されてい
る。
【0030】このとき、第一電極7と第二電極9とは、
絶縁基体1と絶縁板2との間に形成された密閉空間Sを
挟んで対向しており、これらの間には、第一電極7や第
二電極9の面積および第一電極7と第二電極9との間隔
に応じて所定の静電容量が形成される。そして、絶縁板
2の上面に外部の圧力が印加されると、その圧力に応じ
て絶縁板2が絶縁基体1側に撓んで第一電極7と第二電
極9との間隔が変わり、それにより第一電極7と第二電
極9との間の静電容量が変化するので、外部の圧力の変
化を静電容量の変化として感知する感圧素子として機能
する。そして、この静電容量の変化を凹部1a内に収容
した半導体素子3に配線導体5a・5bを介して伝達
し、これを半導体素子3で演算処理することによって外
部の圧力の大きさを知ることができる。
【0031】そして、本発明においては、密閉空間S内
の圧力が20℃において80〜120kPaとなっており、そ
のことが重要である。このように密閉空間S内の圧力が
80〜120kPaとなっていることから、約1気圧の大気
圧中では初期状態において絶縁板2は殆ど撓んでおら
ず、したがって、約1気圧に近い圧力あるいはそれを超
える圧力が印加された場合に絶縁板2が良好に撓んでそ
の圧力を感度よく検出することができる。
【0032】なお、密閉空間S内の圧力が20℃において
80kPa未満の場合、絶縁板2が約1気圧の大気圧中で
の初期状態において既に内側に大きく撓んだ状態とな
り、1気圧に近い圧力あるいはそれを超える圧力が印加
されたときに絶縁板2の撓みの変化量が小さく、圧力を
感度良く検出することができなくなる傾向にあり、他
方、120kPaを超えると、逆に絶縁板2が約1気圧の
大気圧中での初期状態において外側に大きく撓んだ状態
となり、1気圧に近い圧力が印加されても絶縁板2の撓
みの変化量が小さく、圧力を感度よく検出することがで
きなくなる傾向にある。したがって、密閉空間S内の圧
力は、20℃において80〜120kPaの範囲に特定され
る。
【0033】このように密閉空間S内の圧力を20℃にお
いて80〜120kPaとするには、第一接合用メタライズ
層8と第二接合用メタライズ層10とを銀−銅合金等のろ
う材を介してろう付けする際に、そのろう付けを加圧炉
を用いた加圧環境下で行なえばよい。例えば導電性接合
材として銀−銅合金を用いる場合であれば、ろう付けの
温度を850〜900℃とするとともに加圧炉内の圧力を240
〜360kPa程度としてろう付けすればよい。ろう付け
の際に密閉空間S内に850〜900℃において240〜360kP
a程度のガスが封入されるとともにこれを常温に冷却す
る際に密閉空間S内のガスがボイル−シャルルの法則に
従って20℃において80〜120kPaとなる。なお、ろう
付けを行なう雰囲気中のガスとしては、例えば水素と窒
素との混合ガスやヘリウム等を用いればよい。
【0034】上述のように、本発明の圧力検出装置用パ
ッケージによれば、一方の主面に半導体素子3が搭載さ
れる絶縁基体1の他方の主面に、静電容量形成用の第一
電極7を設けるとともにこの第一電極7と対向する静電
容量形成用の第二電極9を内側主面に有する絶縁板2を
絶縁基体1との間に密閉空間Sを形成するように可撓な
状態で接合させたことから、半導体素子3を収容する容
器と感圧素子とが一体となり、その結果、圧力検出装置
を小型化することができる。また、静電容量形成用の第
一電極7および第二電極9を、絶縁基体1に設けた配線
導体5a・5bを介して半導体素子3に接続することか
ら、第一電極7および第二電極9を短い距離で半導体素
子3に接続することができ、その結果、これらの配線導
体5a・5b間に発生する不要な静電容量を小さなもの
として感度の高い圧力検出装置を提供することができ
る。
【0035】なお、第一電極7と第二電極9との間隔が
1気圧中において0.01mm未満の場合、絶縁板2に大き
な圧力が印加された際に、第一電極7と第二電極9とが
接触して圧力を検出することができなくなってしまう危
険性があり、他方、5mmを超えると、第一電極7と第
二電極9との間に形成される静電容量が小さなものとな
り、圧力を検出する感度が低いものとなる傾向にある。
したがって、第一電極7と第二電極9との間隔は、1気
圧中において0.01〜5mmの範囲が好ましい。
【0036】かくして、上述の圧力検出装置用パッケー
ジによれば、搭載部1bに半導体素子3を搭載するとと
もに半導体素子3の各電極とメタライズ配線導体5とを
電気的に接続し、しかる後、半導体素子3を封止するこ
とによって1気圧に近い圧力あるいはそれを超える圧力
が印加された場合に感度が高く、外部の圧力を正確に検
出することが可能な小型の圧力検出装置となる。
【0037】なお、本発明は、上述の実施の形態の一例
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲であれば種々の変更は可能である。
【0038】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の圧力検
出装置用パッケージによれば、一方の主面に半導体素子
が搭載される搭載部を有する絶縁基体の他方の主面に静
電容量形成用の第一電極を設けるとともに、この第一電
極と対向する静電容量形成用の第二電極を内側面に有す
る絶縁板を、絶縁基体の他方の主面との間に密閉空間を
形成するようにして可撓な状態で接合させたことから、
半導体素子を収容するパッケージと感圧素子とが一体と
なり、その結果、圧力検出装置を小型とすることができ
る。また、静電容量形成用の第一電極および第二電極
を、絶縁基体に設けた配線導体を介して半導体素子に接
続することから、第一電極および第二電極を短い距離で
半導体素子に接続することができ、その結果、これらの
配線導体間に発生する不要な静電容量を小さなものとし
て感度の高い圧力検出装置を提供することができる。さ
らに、絶縁基体の他方の主面と絶縁板との間に形成され
た密閉空間内の圧力が20℃において80〜120kPaであ
ることから、約1気圧の大気圧中での初期状態において
絶縁板には殆ど撓みが発生しておらす、そのため約1気
圧の大気圧に近い圧力あるいはそれを超える圧力が印加
された場合に絶縁板が撓みやすく、感度が極めて高い圧
力検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧力検出装置用パッケージの実施の形
態の一例を示す断面図である。
【図2】従来の圧力検出装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・絶縁基体 2・・・・・絶縁板 3・・・・・半導体素子 5・・・・・配線導体 7・・・・・第一電極 9・・・・・第二電極 S・・・・・密閉空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の主面に半導体素子が搭載される搭
    載部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の表面および内部
    に配設され、前記半導体素子の各電極が電気的に接続さ
    れる複数の配線導体と、前記絶縁基体の他方の主面との
    間に密閉空間を形成するように可撓な状態で前記絶縁基
    体にろう付けされた絶縁板と、前記密閉空間内の前記他
    方の主面に被着され、前記配線導体の一つに電気的に接
    続された静電容量形成用の第一電極と、前記絶縁板の内
    側主面に前記第一電極と対向するように被着され、前記
    配線導体の他の一つに電気的に接続された静電容量形成
    用の第二電極とを具備して成る圧力検出装置用パッケー
    ジであって、前記密閉空間内の圧力が20℃において8
    0〜120kPaであることを特徴とする圧力検出装置
    用パッケージ。
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