JP2002349673A - 歯 車 - Google Patents

歯 車

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JP2002349673A
JP2002349673A JP2001146546A JP2001146546A JP2002349673A JP 2002349673 A JP2002349673 A JP 2002349673A JP 2001146546 A JP2001146546 A JP 2001146546A JP 2001146546 A JP2001146546 A JP 2001146546A JP 2002349673 A JP2002349673 A JP 2002349673A
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JP
Japan
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gear
teeth
tooth
rigidity
gears
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JP2001146546A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kikuchi
博之 菊池
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EIDP Inc
Original Assignee
EI Du Pont de Nemours and Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い寸法精度であっても、噛み合い時の衝撃
を減衰でき、微細な送り変動、速度変動、振動を有効に
抑制することが可能であり且つ騒音を低減することがで
きる歯車を提供する。 【解決手段】 互いに剛性が異なる材料で構成された少
なくとも二つの歯列を同軸上に所定間隔置いて隣り合う
ように設け、一方の歯車と他方の歯車間の回動伝達の
際、任意のタイミングにおいて一方の歯車の少なくとも
一の歯列のいずれかの歯が対応する他方の歯車のいずれ
かの歯と常に接触して噛み合うように、2つの歯列の歯
のピッチを互いにずらしたことを特徴とする歯車。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯車及びこれを用い
た動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の歯列を円周ピッチをずらし
て同軸に配置した歯車構造を採用することによって噛み
合い率を大きくし、これにより噛み合いの際、各歯にか
かる荷重を分散することにより耐久性を向上させ、振
動、騒音をも低減することが知られている。
【0003】また、一体成形された複数の歯列を有し、
安価で噛み合い精度が高く、噛み合い時の衝撃を減衰で
き、送り変動、速度変動、振動及び騒音を有効に低減さ
せることができる歯車も知られている。例えば、特開平
7−4474号公報には、1個の歯車に二つの歯車部も
しくは互いに異なる材質から一体成形によって構成され
る二つの歯列を設け、両歯列の歯が互いに1/2ピッチ
ずれるように構成することにより噛み合い率を高め、騒
音低減を図った歯車が開示されている。また、特許第2
710861号公報には、ポリアセタールなどのプラス
チックまたは金属などを用いて一体成形によって単一の
歯車基板の外周面に円周ピッチが同一の歯列が単一材料
で複数形成され、各歯列が隣り合う歯列に対して円周方
向へ1/2ピッチずらされ、各歯列において、各歯の歯
元部分の一部が隣り合う前後の歯の歯元部分の1部に対
して均等な公差面をもって一体化した歯車が開示されて
いる。この場合は、構造的な強化が正回転、逆回転の双
方で均等に発揮されるように交差面が歯の前後で均等と
なるようにしているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
歯車構造では、隣り合う歯列の寸法精度のばらつきによ
り、2組の歯列が同時に相手歯車と噛み合わない可能性
があり、期待する噛み合い精度または構造強化を得るた
めには、歯列に対して高い寸法精度または歯の変形がな
いことが必要となりコスト高になる。
【0005】また、歯車の噛み合い、解離の際に発生す
る衝撃現象を緩和させる効果は期待できず、プリンター
など記録装置を含む精密機器において使用する場合、依
然として、歯車の微細振動、微細な送り変動、微細な速
度変動及び騒音の低減を実現するものではなかった。
【0006】本発明の目的は、前記の如き1個の歯車に
形状の異なる二つの歯車部もしくは互いに剛性の異なる
材質から一体成形によって構成される二つの歯列を所定
間隔置いて設けた歯車において、低い寸法精度であって
も、噛み合い時の衝撃を減衰でき、微細な送り変動、速
度変動、振動を有効に抑制することが可能であり且つ騒
音を低減することができる歯車を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の歯車は、互いに剛性が異なる材料で構成
された少なくとも二つの歯列を同軸上に所定間隔置いて
隣り合うように設け、一方の歯車と他方の歯車間の回動
伝達の際、任意のタイミングにおいて一方の歯車の少な
くとも一の歯列のいずれかの歯が対応する他方の歯車の
いずれかの歯と常に接触して噛み合うように、2つの歯
列の歯のピッチを互いにずらしたことを特徴とする。
【0008】具体的には、回動伝達の際、任意のタイミ
ングにおいて、一方の歯車のいずれか一方の歯列の歯が
他方の歯車の歯と噛み合い、且つ一方の歯車の相対的に
高い剛性を有する歯列の歯が対応する他方の歯車の歯と
噛み合い回動し始めるときと、一方の歯車の低い剛性を
有する歯列の歯が対応する他方の歯車の歯と離れるとき
とがほぼ同時となるよう、2つの歯列の歯のピッチが互
いにずれている。また、前記の如き歯車において、前記
歯車が一方向のみで回動伝達する際、前記低い剛性を有
する歯列の歯は、当該歯部の中心線に対し前記回動伝達
のための噛み合い面と反対側において欠落部を有するこ
とを特徴とする。また、前記の如き歯車において、前記
低い剛性の歯列を構成している材料が、他方の相対的に
高い剛性の歯列を構成している材料のヤング率によって
代表される剛性の1/10より小さい剛性を有すること
を特徴とする。
【0009】前記の如き本発明によれば、歯列の寸法精
度が低くても、歯車の噛み合いが離れる時に生じる回転
速度の変化を補正し、噛み合い時の衝撃を発生し難くで
き、微細な送り変動、速度変動、振動を有効に抑制する
ことが可能であり且つ騒音を低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1乃至4
を参照して説明する。図2に示すように、例えば、本発
明の歯車を含んだ動力伝達装置においては、駆動歯車1
0及び従動歯車20を備え、駆動歯車及び従動歯車とも
に、円周方向に並んだ二つの歯列を有する複列の歯車で
構成されている。また、二つの歯列は、各々主歯列1及
び副歯列2で構成されている。各々の主歯列と副歯列と
は、主歯列に対して、副歯列がより剛性の低い互いに異
なる材料で構成されており、主歯列と副歯列の歯のピッ
チは以下に示すような、主歯列と副歯列の噛み合い関係
を実現すべく隣り合う二つの歯列の歯のピッチが互いに
ずれている。すなわち、本発明の第一の実施の形態にお
いては、駆動歯車10及び従動歯車20の両者の主歯列
1及び副歯列2同士が互いに噛み合い、主歯10a及び
主歯20aが互いに噛み合いを離れるときに、副歯11
b及び副歯20bが互いに噛み合いを開始し始め(図2
a)、主歯11a及び主歯20aが互いに噛み合い始め
るまで、副歯11b及び副歯20bが互いに噛み合い、
ピッチずれ分δに相当する距離だけ変形する(図2
b)。さらに、主歯11a及び主歯20aが互いに噛み
合い始めたときに、ほぼ同時に副歯11b及び副歯20
bの噛み合いが離れる(図2c)。
【0011】このように構成した歯車装置においては、
主歯列の回転速度の低下を副歯列が噛み合い回動を伝達
することにより補い、さらに伝達力の大部分を高剛性材
料からなる主歯列が担うことによって、副歯列は相対的
に低い強度の材料で構成することが可能となる。
【0012】次に図3において、従来の平歯車と本発明
に従った複列の歯車を噛み合わせた第二の実施形態につ
いて説明する。平歯車の歯30及び主歯20aが互いに
噛み合いを離れるときに、平歯車の歯31及び副歯20
bが互いに噛み合いを開始し始め(図3a)、歯31及
び主歯20aが互いに噛み合い始めるまで、歯31及び
副歯20bが互いに噛み合い、副歯20bがピッチずれ
分δに相当する距離だけ変形する(図3b)。さらに、
歯31及び主歯20aが互いに噛み合い始めたときに、
ほぼ同時に歯31及び副歯20bの噛み合いが離れる
(図3c)。
【0013】なお、本発明においては、前記の如く主歯
列の歯の噛み合いが離れる時に生じる回転速度の減少を
回転方向に補正することを目的としているので、その回
転方向における噛み合いのみが必要であることから、歯
部の噛み合いに寄与しない部分は不要となる。従って、
副歯列の歯に対しては高い寸法精度が要求されない。
【0014】図4は、本発明に従った歯車のうち相対的
に剛性が小さい副歯列の歯部の一部が欠落していること
を示したものである。歯部の中心線に対し回転方向の噛
み合い面の反対側の任意の歯肉は不要となる。その場
合、欠落部分5は歯部の中心線を越えると、円滑な回転
方向の噛み合いを実現することが困難になることが考え
られる。
【0015】本発明の歯車は、従来からよく知られてい
る射出成形、2色成形、オーバモールド成形などによっ
て成形することができる。例えば、図1に示すように、
主ギア3を最初に射出成形した後、主ギアをキャビティ
に挿入した状態で副ギア4を射出成形することによって
得られる本発明の歯車をオーバモールド成形して製造す
ることができる。本発明の歯車に使用される材料は、主
ギア用としてポリアセタール、ポリアミド、ポリエチレ
ンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂やPPSなどの熱
硬化性樹脂が挙げられ、副ギア用材料は主ギア用材料の
ヤング率と比較して1/10以下のヤング率を有する材
料である必要があり、例えばポリエステルエラストマ
ー、ブタジエンゴムなどの低剛性材料から選ぶことがで
きる。主ギア用材料と副ギア用材料のヤング率の比が1
0:1より小さい場合、副ギアの噛み合い時に振動が正
逆両方向に大きくなるために前記主ギアの回転速度減少
の補正を効率的に行うことができない。
【0016】なお、本実施の形態においては、主歯列、
副歯列ともに同一のピッチとしたが、互いに噛み合う歯
列同士のピッチが同一であれば、主歯列と副歯列のピッ
チを必ずしも同一とする必要はない。
【0017】
【実施例】本発明の第一の実施形態による歯車装置の一
例として、次のような歯車を製作し、両者を用いて動力
伝達装置を構成した。
【0018】(具体的なピッチの決定例) 主(高剛性)歯列のピッチ径: 歯車の種類:平歯車 歯車の直径:90mm 歯幅:18mm 歯数:180 材質:ポリアセタール ヤング率:2830MPa 副(低剛性)歯列のピッチ径: 歯車の種類:平歯車 歯車の直径:90mm 歯幅:1.8mm 歯数:180 材質:ポリエステルエラストマー(デュポン商品名:ハ
イトレル(登録商標)) ヤング率:23.5MPa ピッチのずらし量δ:0.1mm
【0019】同様に、本発明の第二の実施形態による歯
車装置の一例として、次のような歯車を製作し、両者を
用いて動力伝達装置を構成した。 従来の平歯車 歯車の種類:平歯車 歯車の直径:90mm 歯幅:20mm 歯数:180 材質:ポリアセタール ヤング率:2830MPa 主(高剛性)歯列のピッチ径: 歯車の種類:平歯車 歯車の直径:90mm 歯幅:18mm 歯数:180 材質:ポリアセタール ヤング率:2830MPa 副(低剛性)歯列のピッチ径: 歯車の種類:平歯車 歯車の直径:90mm 歯幅:1.8mm 歯数:180 材質:ポリエステルエラストマー(デュポン商品名:ハ
イトレル(登録商標)) ヤング率:23.5MPa ピッチのずらし量δ:0.1mm
【0020】いずれの実施例においても、従来の歯車装
置に比して、低い寸法精度であっても噛み合い時の衝撃
を減衰でき、騒音の低減、回転効率の向上等を実現でき
ることが確認された。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、主歯列の回転の伝達に
副歯列が遊びなく関与することによって、主歯列の回転
伝達の際に生じる位相を低減し回転を安定させることが
できるので、噛み合い時の衝撃を減衰でき、微細な送り
変動、速度変動、振動を有効に抑制することが可能であ
り且つ騒音を低減することができる。また、歯列の加工
精度を高くする必要がないので、低コストになる。ま
た、主歯列と副歯列のずらし量が微少なので、組み付け
工程上の大きな変更が必要なく、実用化が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯車の上半分側面図、下半分断面図で
ある。
【図2】駆動歯車と従動歯車とがともに複列歯車である
場合の第一の実施の形態を示す状態遷移図である。
【図3】駆動歯車が通常の単列歯車であり、従動歯車が
複列歯車である場合の第二の実施の形態を示す状態遷移
図である。
【図4】主歯列に対する副歯列の形状を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 主歯列 2 副歯列 3 主ギア 4 副ギア 5 欠落部分 10a、11a、12a、20a、21a 主歯 11b、20b、21b 副歯 δ ピッチのずらし量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J009 DA01 DA11 DA16 EA11 EA21 EA32 EB02 EB10 EB15 FA18 3J030 AA01 AB03 BA01 BB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに剛性が異なる材料で構成された少
    なくとも二つの歯列を同軸上に所定間隔置いて隣り合う
    ように設け、一方の歯車と他方の歯車間の回動伝達の
    際、任意のタイミングにおいて一方の歯車の少なくとも
    一の歯列のいずれかの歯が対応する他方の歯車のいずれ
    かの歯と常に接触して噛み合うように、2つの歯列の歯
    のピッチを互いにずらしたことを特徴とする歯車。
  2. 【請求項2】 一方の歯車の相対的に高い剛性を有する
    歯列の歯が対応する他方の歯車の歯と噛み合い回動し始
    めるときと、一方の歯車の低い剛性を有する歯列の歯が
    対応する他方の歯車の歯と離れるときとがほぼ同時とな
    るよう、2つの歯列の歯のピッチを互いにずらしたこと
    を特徴とする請求項1に記載の歯車。
  3. 【請求項3】 前記互いに剛性が異なる材料で構成され
    た少なくとも二つの歯列の歯の形状が互いに異なること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の歯車。
  4. 【請求項4】 前記歯車が一方向のみで回動伝達する
    際、前記低い剛性を有する歯列の歯は、当該歯部の中心
    線に対し前記回動伝達のための噛み合い面と反対側にお
    いて欠落部を有することを特徴とする請求項1乃至3に
    記載の歯車。
  5. 【請求項5】 前記低い剛性の歯列を構成している材料
    は、前記相対的に高い剛性の歯列を構成している材料の
    ヤング率によって代表される剛性の1/10より小さい
    剛性を有することを特徴とする請求項1乃至4に記載の
    歯車。
  6. 【請求項6】 互いに噛み合う歯車の少なくとも一が請
    求項1乃至5に記載の歯車を含むことを特徴とする動力
    伝達装置。
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