JP2002349591A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

Info

Publication number
JP2002349591A
JP2002349591A JP2001157215A JP2001157215A JP2002349591A JP 2002349591 A JP2002349591 A JP 2002349591A JP 2001157215 A JP2001157215 A JP 2001157215A JP 2001157215 A JP2001157215 A JP 2001157215A JP 2002349591 A JP2002349591 A JP 2002349591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
elastic
fitting groove
sealing
outer ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001157215A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Asai
拡光 浅井
Fumio Ueki
史雄 植木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2001157215A priority Critical patent/JP2002349591A/ja
Publication of JP2002349591A publication Critical patent/JP2002349591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/784Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
    • F16C33/7843Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7816Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material
    • F16C33/783Details of the sealing or parts thereof, e.g. geometry, material of the mounting region
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/04Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
    • F16C19/06Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2300/00Application independent of particular apparatuses
    • F16C2300/02General use or purpose, i.e. no use, purpose, special adaptation or modification indicated or a wide variety of uses mentioned

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックシール部材の取付け嵌合部をシ
ール嵌合溝の内側面に良好に密着させることができると
共にプラスチックシール部材のクリープ変形が発生し難
く、長期にわたりシール性能を維持でき、生産性の向上
を図ることができる良好な転がり軸受を提供する。 【解決手段】 単列深溝玉軸受21は、内外輪間を封止す
る環状のシール板23を備える。外輪26のシール嵌合溝31
に嵌合保持されるシール板23の外周部23a には、シール
嵌合溝31の内側面31b に密着することによって外輪26の
内周端縁を封止する封止用環状突部33と、シール嵌合溝
31の外側面31c に弾性変形した状態で当接することで封
止用環状突部33を内側面31b に押圧付勢する弾性反発力
を発生する弾性突片35とを備えた取付け嵌合部が形成さ
れている。基部から先端部に向かって徐々に肉厚が漸減
する弾性突片35は、該先端部に平坦な当接面35a を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は転がり軸受に関し、
特に、転がり軸受の内外輪間にグリース等の潤滑剤を封
入する為のプラスチックシール部材の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図4に示した単列深溝玉軸受(以下、玉
軸受という)1は、内輪5と外輪6との間に転動体とし
て複数の玉7を装備した構成である。これら玉7は、保
持器8により、周方向に沿って等間隔に保持されてい
る。そして、前記玉軸受1の軸線方向両側端には、内外
輪間にグリース等の潤滑剤を封入すると共に、水や粉塵
等の侵入を防止するシール板3が取り付けられている。
前記外輪6内周面の軸線方向両端部近傍には、前記シー
ル板3の外周部3aを嵌合保持する為のシール嵌合溝1
1が設けられている。
【0003】前記シール嵌合溝11は、底面11aと、
該底面11aの軸受内方側の端縁から半径方向内方に延
出した内側面11bと、該内側面11bに対向するよう
に底面11aの軸受外方側の端縁から延出した外側面1
1cとを備えている。この外側面11cは、溝幅が底面
11aに向かって徐々に狭まるように所定の角度で傾斜
した傾斜面になっている。
【0004】前記シール板3は、実開平6−35662
号公報に開示された構造のもので、外輪6のシール嵌合
溝11に嵌合保持される外周部3aと、内輪5外周面の
軸線方向両端部近傍に近接又は接触する内周部3bと、
内外輪間の軸受内空間9を覆う中間部3cとを、プラス
チックやエラストマ等によって一体成形したプラスチッ
クシール部材である。前記プラスチックの種類として
は、強度や耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチッ
ク単体、もしくは、ガラス繊維や炭素繊維などの短繊維
を配合して強化した複合材が用いられる。
【0005】前記シール板3の外周部3aには、図5に
も示すように、シール嵌合溝11の内側面11bに密着
することによって外輪6の内周端縁を封止する封止用環
状突部13と、シール嵌合溝11の外側面11cに弾性
変形した状態で当接することで封止用環状突部13を前
記内側面11bに押圧付勢する弾性反発力を発生する弾
性突片15とを備えた取付け嵌合部が形成されている。
【0006】そこで、前記シール板3は、外周部3aを
半径方向内方に弾性変形させながらシール嵌合溝11に
嵌合させられ、該外周部3aの半径方向の弾性変形がシ
ール嵌合溝11内で解除された時に、図6(a)に示す
ように、弾性突片15の先端が弾性変形した状態でシー
ル嵌合溝11の外側面11cに当接することで、該弾性
突片15の弾性反発力が封止用環状突部13をシール嵌
合溝11の内側面11bに押圧し、前記外輪6に嵌合保
持される。尚、前記シール板3の弾性突片15は、先端
が弾性変形し易いように、裾部から先端に向かって徐々
に肉厚が薄くなり、先端が鋭角に尖った断面三角形状に
成形された環状突起列である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した従
来のシール板3の場合は、弾性突片15の先端の肉厚が
比較的薄肉に形成され、且つ尖っているので、シール嵌
合溝11に嵌合させられた弾性突片15の弾性反発力が
小さく、前記封止用環状突部13を前記内側面11bに
押圧させる力が弱くなってしまう。
【0008】そこで、前記シール嵌合溝11の加工精度
が良くなかったり、前記シール板3自体に成形歪みが生
じている場合、前記内側面11bに押圧される前記封止
用環状突部13は、押圧力不足により平坦になり難く、
内側面11bに対する密着度が低下して隙間が発生する
ので、本来のシール性能が得られなくなる可能性があっ
た。
【0009】又、前記シール嵌合溝11内に嵌合させら
れている前記弾性突片15の先端は、常に弾性変形した
状態でシール嵌合溝11の外側面11cに接触してお
り、前述のように先端が尖った形態で薄肉の場合は、雰
囲気温度や軸受の回転に伴う発熱が先端部に及ぼす負担
が大きく、図6(b)に示したように、弾性突片15の
先端がクリープ変形を起こし易い。更に、プラスチック
は金属より線膨張係数が大きいため、前記シール板3は
温度が上がると拡径方向に膨張するので、前記弾性突片
15は常温状態より弾性変形量(締付け力)が大きくな
り、よりクリープ変形を起こし易い。
【0010】雰囲気温度80℃以上では殆どの場合、シ
ール板3は短時間でクリープ変形を起こし、常温に戻し
たときは前記弾性突片15の先端が、クリープ変形によ
って図6(b)に示すようにカールし、外側面11cに
対する押さえ力が小さくなる。そして、前記シール板3
の外周部3aには軸線方向へのガタ付きが発生し、外輪
6とシール板3との間で滑りが発生するようになるの
で、シール板3はシール性能が低下すると共に小さな力
で外輪6から抜け落ちてしまう。
【0011】そこで、前記弾性突片15の弾性反発力を
大きくする為、該弾性突片15自体の長さを長くする
と、弾性変形量が大きくなり過ぎるために、上述のクリ
ープ変形が顕著に発生してしまう。更に、前記弾性突片
15自体の長さが長いと、前記シール板3は前記シール
嵌合溝11内に完全に入り難くなり、完全に入らないと
シール板3自体が外方または内方に大きく湾曲する。そ
して、シール板3が外方に湾曲した時は、その一部分が
軸受の側面から外方へ突出し、シール板3が内方に湾曲
した時は、内輪5との接触力が大きくなりトルクの増
大、又は保持器8や又玉7との接触を招くという問題も
あった。
【0012】また、前記シール板3を射出成形する際に
は、前記弾性突片15が比較的薄肉に形成され、且つ先
端が尖っているので、先端部への溶融樹脂の回りが悪
く、均一に樹脂が充填出来にくいので生産性の向上が難
しいという問題もあった。従って、本発明の目的は上記
課題を解消することに係り、プラスチックシール部材の
取付け嵌合部をシール嵌合溝の内側面に良好に密着させ
ることができると共にプラスチックシール部材のクリー
プ変形が発生し難く、長期にわたりシール性能を維持で
き、生産性の向上を図ることができる良好な転がり軸受
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、外
周部に形成した取付け嵌合部が外輪内周面の軸線方向両
端部近傍に形成したシール嵌合溝内に嵌合されることに
よって、内外輪間を封止する環状のプラスチックシール
部材を備えた転がり軸受であって、前記取付け嵌合部
が、前記シール嵌合溝の内側面に密着することによって
前記外輪の内周端縁を封止する封止用環状突部と、前記
シール嵌合溝の外側面に弾性変形した状態で当接するこ
とによって前記封止用環状突部を前記内側面に押圧付勢
する弾性反発力を発生する弾性突片とを備えており、前
記弾性突片は、基部から前記シール嵌合溝の外側面に当
接する先端部に向かって徐々に肉厚が漸減すると共に、
該先端部に平坦な当接面を備えていることを特徴とする
転がり軸受により達成される。
【0014】上記構成によれば、外輪のシール嵌合溝の
外側面に弾性変形状態で当接する弾性突片の先端部は、
先端が尖った従来のプラスチックシール部材の弾性突片
の先端部と比較すると、平坦な当接面を備えるので肉厚
が厚く、剛性が高い。そこで、前記弾性突片の先端部の
弾性変形量が僅かでも、その弾性変形によって発生する
弾性反発力は強く、プラスチックシール部材自体に成形
歪みが生じたり、シール嵌合溝の加工精度が良くなかっ
たりしていても、封止用環状突部を全周に渡ってシール
嵌合溝の内側面に良好に密着させることができる。
【0015】また、所定の当接面幅を備えて肉厚が厚い
前記弾性突片の先端部は、剛性が高く、少ない弾性変形
量でプラスチックシール部材の封止用環状突部をシール
嵌合溝の内側面に良好に密着させることができるので、
雰囲気温度や軸受の回転に伴う発熱の影響によるクリー
プ変形が発生し難くなる。更に、前記プラスチックシー
ル部材は、従来のプラスチックシール部材と比較して、
弾性突片の先端部の肉厚が増大した分、射出成形時の先
端部への溶融樹脂の回りが容易になり、均一に樹脂を充
填出来る。
【0016】尚、好ましくは前記弾性突片の先端部にお
ける当接面の外周側角部に、滑らかな曲面形状又は面取
りが施される。上記構成によれば、プラスチックシール
部材の取付け嵌合部をシール嵌合溝内に嵌合する際、弾
性突片の先端部の挿入がスムーズに行え、前記取付け嵌
合部を確実にシール嵌合溝内に嵌合できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態に係る転がり軸受を詳細に説明する。図1
は本発明の一実施形態に係る転がり軸受の縦断面図、図
2は図1に示したプラスチックシール部材の要部拡大図
である。
【0018】本実施形態における転がり軸受としての単
列深溝玉軸受(以下、玉軸受という)21は、図1に示
したように、内輪25と外輪26との間に転動体として
複数の玉27を装備した構成である。これら玉27は、
保持器28により、周方向に沿って等間隔に保持されて
いる。そして、前記玉軸受21の軸線方向両側端には、
内外輪間にグリース等の潤滑剤を封入すると共に、水や
粉塵等の侵入を防止するプラスチックシール部材である
シール板23が取り付けられている。
【0019】前記外輪26内周面の軸線方向両端部近傍
には、前記シール板23の外周部23aに形成した取付
け嵌合部を嵌合保持する為のシール嵌合溝31が設けら
れている。また、前記内輪25外周面の軸線方向両端部
には、前記シール板23の内周部23bと摺接するシー
ル摺接面32が形成されている。
【0020】前記シール嵌合溝31は、底面31aと、
該底面31aの軸受内方側の端縁から半径方向内方に延
出した内側面31bと、該内側面31bに対向するよう
に底面31aの軸受外方側の端縁から延出した外側面3
1cとを備えている。この外側面31cは、溝幅が底面
31aに向かって徐々に狭まるように所定の角度で傾斜
した傾斜面になっている。更に、本実施形態の前記内側
面31bも、溝幅が底面31aに向かって徐々に狭まる
ように傾斜した傾斜面になっている。又、前記シール摺
接面32は、内輪外周面側に向かって、徐々に外側に向
かう傾斜面に形成されている。
【0021】前記シール板23は、外輪26のシール嵌
合溝31に嵌合保持される外周部23aと、内輪25の
シール摺接面32に摺接するリップ部である内周部23
bと、内外輪間の軸受内空間29を覆う中間部23cと
を、プラスチックやエラストマ等によって一体成形した
プラスチックシール部材である。
【0022】そして、前記シール板23の外周部23a
には、図2に示したように、前記シール嵌合溝31の内
側面31bに密着することによって前記外輪26の内周
端縁を封止する封止用環状突部33と、前記シール嵌合
溝31の外側面31cに弾性変形した状態で当接するこ
とで封止用環状突部33を前記内側面31bに押圧付勢
する弾性反発力を発生する弾性突片35とを備えた取付
け嵌合部が形成されている。
【0023】本実施形態の弾性突片35は、封止用環状
突部33と同様に、シール板23の外周部23aの全周
に渡って連続した環状に形成されている。更に、前記弾
性突片35は、前記外側面31cに当接した際に先端が
弾性変形し易いように、屈曲部となる基部から先端部に
向かって徐々に肉厚が漸減すると共に、該先端部に平坦
な当接面35aを備えた環状突起列である。
【0024】ここで、前記先端部の当接面幅寸法t
1 は、前記基部の肉厚寸法tに対して、(t/30)≦
1 <(t/7)の範囲に設定されることが好ましい。
また、シール板23の最大径である弾性突片35の外周
面の外径d1 は、シール嵌合溝31の外側面31cの端
縁の最小径dよりも大きく、且つ、底面31aの内径d
2 よりも小さく設定されている。
【0025】即ち、本実施形態における玉軸受21のシ
ール板23では、図2に示したように、外輪26のシー
ル嵌合溝31の外側面31cに弾性変形状態で当接する
弾性突片35の先端部は、図5に示した従来のシール板
3の弾性突片15における尖った先端部と比較すると、
平坦な当接面35aを備えるので肉厚が厚く、剛性が高
い。
【0026】そこで、前記弾性突片35の先端部の弾性
変形量が僅かでも、その弾性変形によって発生する弾性
反発力は強く、シール板23自体に成形歪みが生じた
り、シール嵌合溝31の加工精度が良くなかったりして
いても、封止用環状突部33を全周に渡ってシール嵌合
溝31の内側面31bに良好に密着させることができ、
安定したシール性能を得ることができる。
【0027】また、所定の当接面幅t1 を備えて肉厚が
厚い前記弾性突片35の先端部は、剛性が高く、少ない
弾性変形量で前記シール板23の封止用環状突部33を
シール嵌合溝31の内側面31bに良好に密着させるこ
とができるので、雰囲気温度や軸受の回転に伴う発熱の
影響によるクリープ変形が発生し難くなる。そこで、前
記弾性突片35の先端部におけるクリープ変形に起因す
るシール性能の低下を抑制することができる。
【0028】更に、前記シール板23は、図5に示した
従来のシール板3と比較して、弾性突片35の先端部の
肉厚が増大した分、射出成形時の先端部への溶融樹脂の
回りが容易になり、均一に樹脂を充填出来る。そこで、
前記シール板23は、射出成形時の樹脂回りの改善によ
って、射出成形性(加工性)が極めて良くなり、不良品
の発生も殆どなくなるので、生産性の向上を図ることが
できる。
【0029】図3は、本発明の他の実施形態に係るプラ
スチックシール部材の要部縦断面図である。本実施形態
に係るシール板43は、前記シール嵌合溝31の内側面
31bに当接する前記弾性突片35の先端部における当
接面35aの外周側角部35bに、半径Rの滑らかな曲
面形状を施したもので、それ以外の構成は上記実施形態
に示したシール板23と共通である。
【0030】即ち、本実施形態のシール板43によれ
ば、前記シール嵌合溝31における外側面31cの端縁
の最小径dが極端に小さい場合や、該端縁の表面粗さが
粗い場合においても、前記シール板43の取付け嵌合部
をシール嵌合溝31内に嵌合する際の前記弾性突片35
の先端部の挿入がスムーズに行え、前記取付け嵌合部を
確実にシール嵌合溝31内に嵌合できる。勿論、前記弾
性突片35の先端面35aの外周側角部35bに、滑ら
かな曲面形状ではなく、面取りを施しても良い。
【0031】次に、上記各実施形態で示したシール板2
3(実施例1)及びシール板43(実施例2)と、図5
に示した従来のシール板3(比較例1)とについて、外
輪26(6)のシール嵌合溝31(3)に対する取付け
嵌合部の挿入性、シール嵌合溝31(3)の内側面31
b(3b)に対する封止用環状突部33(13)の密着
性、一定時間使用した時のクリープ変形の有無、シール
嵌合溝31(3)への嵌合装着時の挿入変形の適否、射
出成形時の成形性について比較評価試験を行った。その
評価結果を下記表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示したように、本発明の実施形態に
係るシール板23及びシール板43は、従来のシール板
3に比べて何れの特性も良好な結果が得られ、本発明の
構成による効力が証明された。
【0034】尚、本発明の転がり軸受における外輪のシ
ール嵌合溝や、プラスチックシール部材の封止用環状突
部及び弾性突片等の構成は、上記各実施形態の構成に限
定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の
形態を採りうることは言うまでもない。
【0035】例えば、上記実施形態における玉軸受21
のシール板23は、リップ部が内輪に摺接する接触形の
プラスチックシール部材であるが、リップ部が内輪に接
触しない非接触形のプラスチックシール部材を備えた転
がり軸受にも応用できる。又、上記実施形態において
は、単列深溝玉軸受について説明したが、本発明は転が
り軸受の内外輪間にグリース等の潤滑剤を封入する為の
プラスチックシール部材を備えた各種の転がり軸受に適
用可能である。
【0036】
【発明の効果】上述した如き本発明の転がり軸受によれ
ば、外輪のシール嵌合溝の外側面に弾性変形状態で当接
する弾性突片の先端部は、先端が尖った従来のプラスチ
ックシール部材の弾性突片の先端部と比較すると、平坦
な当接面を備えるので肉厚が厚く、剛性が高い。そこ
で、前記弾性突片の先端部の弾性変形量が僅かでも、そ
の弾性変形によって発生する弾性反発力は強く、プラス
チックシール部材自体に成形歪みが生じたり、シール嵌
合溝の加工精度が良くなかったりしていても、封止用環
状突部を全周に渡ってシール嵌合溝の内側面に良好に密
着させることができる。
【0037】また、所定の当接面幅を備えて肉厚が厚い
前記弾性突片の先端部は、剛性が高く、少ない弾性変形
量でプラスチックシール部材の封止用環状突部をシール
嵌合溝の内側面に良好に密着させることができるので、
雰囲気温度や軸受の回転に伴う発熱の影響によるクリー
プ変形が発生し難くなる。更に、前記プラスチックシー
ル部材は、従来のプラスチックシール部材と比較して、
弾性突片の先端部の肉厚が増大した分、射出成形時の先
端部への溶融樹脂の回りが容易になり、均一に樹脂を充
填出来る。従って、プラスチックシール部材の取付け嵌
合部をシール嵌合溝の内側面に良好に密着させることが
できると共にプラスチックシール部材のクリープ変形が
発生し難く、長期にわたりシール性能を維持でき、生産
性の向上を図ることができる良好な転がり軸受を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る転がり軸受の縦断面
図である。
【図2】図2は図1に示したプラスチックシール部材の
要部拡大図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係るプラスチックシー
ル部材の要部縦断面図である。
【図4】従来の転がり軸受の要部縦断面図である。
【図5】図4に示したプラスチックシール部材の要部拡
大図である。
【図6】(a)は図4に示したプラスチックシール部材
のクリープ変形前の状態を示す拡大図、(b)は図4に
示したプラスチックシール部材のクリープ変形後の状態
を示す拡大図である。
【符号の説明】
21 単列深溝玉軸受(転がり軸受) 23 シール板(プラスチックシール部材) 23a 外周部 23b 内周部 23c 中間部 25 内輪 26 外輪 27 玉 31 シール嵌合溝 31a 底面 31b 内側面 31c 外側面 33 封止用環状突部 35 弾性突片 35a 先端面 35b 外周側角部
フロントページの続き Fターム(参考) 3J016 AA02 BB12 CA02 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 BA54 BA56 BA73 FA13 FA31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に形成した取付け嵌合部が外輪内
    周面の軸線方向両端部近傍に形成したシール嵌合溝内に
    嵌合されることによって、内外輪間を封止する環状のプ
    ラスチックシール部材を備えた転がり軸受であって、 前記取付け嵌合部が、前記シール嵌合溝の内側面に密着
    することによって前記外輪の内周端縁を封止する封止用
    環状突部と、前記シール嵌合溝の外側面に弾性変形した
    状態で当接することによって前記封止用環状突部を前記
    内側面に押圧付勢する弾性反発力を発生する弾性突片と
    を備えており、 前記弾性突片は、基部から前記シール嵌合溝の外側面に
    当接する先端部に向かって徐々に肉厚が漸減すると共
    に、該先端部に平坦な当接面を備えていることを特徴と
    する転がり軸受。
  2. 【請求項2】 前記弾性突片の先端部における当接面の
    外周側角部に、滑らかな曲面形状又は面取りが施されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
JP2001157215A 2001-05-25 2001-05-25 転がり軸受 Pending JP2002349591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157215A JP2002349591A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 転がり軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157215A JP2002349591A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 転がり軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002349591A true JP2002349591A (ja) 2002-12-04

Family

ID=19001109

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001157215A Pending JP2002349591A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 転がり軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002349591A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4306815A1 (en) * 2022-07-15 2024-01-17 Aktiebolaget SKF Bearing unit with rolling bodies

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4306815A1 (en) * 2022-07-15 2024-01-17 Aktiebolaget SKF Bearing unit with rolling bodies

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2008243242B2 (en) Universal joint boot
JP6663630B2 (ja) 密封装置
JP5348365B2 (ja) ユニバーサルジョイント用密封装置
US6402158B1 (en) Seal disk for bearings
US9638252B2 (en) Bearing comprising a resilient bearing flange
JP2002349591A (ja) 転がり軸受
JP3848825B2 (ja) 軸受シールの装着構造
JP3280301B2 (ja) ベアリング用シール板
JP4066136B2 (ja) 転がり軸受
JP3991190B2 (ja) 転がり軸受
JP2006162016A (ja) 等速ジョイント用ブーツ
US6715922B2 (en) Rolling bearing with sealing device
JP4877289B2 (ja) 等速ジョイント用ブーツ
JP2526723Y2 (ja) 密封装置
JP2005054827A (ja) 密封装置
JPH0732985Y2 (ja) ベアリング用シール板
JPH018738Y2 (ja)
JP2000257641A (ja) 転がり軸受用密封装置
JPH0545336U (ja) 密封装置
JP2000170779A (ja) ベアリング用シール板
JP2002115762A (ja) 密封装置
JPH11351264A (ja) 密封装置
JPH04105270U (ja) オイルシール用プロテクタ
JP2000002255A (ja) 密封装置
JP2003172368A (ja) 転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040402

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070627