JP2002348147A - 着色ガラスの消色方法 - Google Patents

着色ガラスの消色方法

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JP2002348147A
JP2002348147A JP2001162147A JP2001162147A JP2002348147A JP 2002348147 A JP2002348147 A JP 2002348147A JP 2001162147 A JP2001162147 A JP 2001162147A JP 2001162147 A JP2001162147 A JP 2001162147A JP 2002348147 A JP2002348147 A JP 2002348147A
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colored glass
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colored
laser beam
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Takashi Yamate
貴志 山手
Nobuyuki Itakura
伸行 板倉
Shinji Nishikawa
晋司 西川
Hiroyuki Tamon
宏幸 多門
Hiroshi Kamimura
宏 上村
Kohei Sumino
広平 角野
Tomoko Akai
智子 赤井
Masaru Yamashita
勝 山下
Tetsuo Yazawa
哲夫 矢澤
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Central Glass Co Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C23/00Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments
    • C03C23/0005Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments by irradiation
    • C03C23/0025Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments by irradiation by a laser beam

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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ光照射によって消色可能な着色ガラスに
位置精度良く、エネルギーロス少なく、実生産において
タクトタイムよく自在に文字、図柄またはバーコードを
描画する、および、着色ガラスを消色することでリサイ
クル使用可能とする。 【解決手段】レーザ発振器、光変調器、ガルバノメータ
ミラー、およびfθレンズまたはリニアトランスレータ
に搭載された集光レンズおよび対物レンズからなるレー
ザ照射装置より、着色ガラスにレーザ光を照射し加熱し
てガラスの状態変化により消色することを特徴とする着
色ガラスの消色方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
着色ガラスを消色する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明材料にレーザ光を照射してレーザマ
ーキングする方法について、特開平2−242220号
公報、特開平3−124486号公報、特開平4−71
792号公報および特開平11−156568号公報に
て開示されている。
【0003】例えば、特開平2−242220号公報に
て、レーザ光を吸収する透明なプラスチックを設けてな
る眼鏡枠において、前記プラスチックにレーザ光を照射
して内部に焼け焦げ模様を現出させたことを特徴とする
模様入りメガネ枠部品が開示されている。しかしなが
ら、係る公報に記載の方法においては、対象物がプラス
チックなどのレーザ光照射によって焼け焦げを生じる材
料に制限されるという問題があった。
【0004】また、特開平3−124486号公報に
て、対象物の内部にレーザ光を収束させて表面に損傷を
与えることなく内部にマークするレーザマーキング方法
が開示されている。しかしながら、係る公報に記載のレ
ーザマーキング方法においては、対象物がガラスの場
合、レーザ光を内部に集光させるとクラックが発生し表
面まで到達することがあり、対象物が脆くなるという問
題があった。
【0005】また、特開平4−71792号公報にて、
透明基板内部に焦点を結ぶようにレーザ光を照射して透
明基板内部を選択的に不透明化することによりマーキン
グする方法が開示されている。しかしながら、かかる公
報に記載のマーキング方法においては、レーザ照射によ
ってガラス内部にマーキングすることが可能であるが、
レーザ光の集光位置を材料の深さ方向に厳密に制御でき
ないため、薄い透明材料のマーキングに適さないという
問題があった。
【0006】また、特開平11−156568号公報に
て、マーキング対象物を透過する波長域のレーザ光を、
fθレンズを用いて対象物の内部に集光させてマーキン
グする方法が開示されている。しかしながら、係る公報
に記載のマーキング方法においては、マーキングがレー
ザ光を照射したことによる内部のクラックによるので、
マーキング対象は透明材料に制限されるという問題があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−24222
0号公報、特開平3−124486号公報、特開平4−
71792号公報、または特開平11−156568号
公報に記載の方法は、プラスチック、ガラスなどの透明
材料に文字、図柄などをレーザマーキングする方法であ
るが、レーザ光を透明材料内部で集光させたことによ
る、プラスチック内部の焼け焦げ現象、またはガラス内
部のクラック発生による不透明化によりマーキングする
方法なので、ミクロン(μm)単位の極微細なマーキン
グがし辛いという問題があった。
【0008】一方、着色ガラスのリサイクルにおいて、
加熱処理によって消色可能な着色ガラス、例えば、ガラ
ス内部の非架橋酸素ホールセンタ、貴金属コロイド、遷
移金属イオンにより、全面または文字及び図柄などが部
分的に着色されたガラスの着色部を消色することによっ
てリサイクルする際に、着色ガラスの加熱は加熱炉内で
行われ、着色板ガラス全体を加熱しなければならず、昇
温と高温に大きな電力などのエネルギーが必要であり、
エネルギーロスが大きいという問題があった。また、着
色部のみを加熱すると熱割れする恐れもある。
【0009】着色ガラスをレーザ光により消色させるこ
とで微細な書き込み、すなわち、精緻描画が行えるだけ
でなく、ガラスを着色したとしても容易に消色でき、リ
サイクル可能なガラスの消色方法を提供することを本発
明の課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題を
解決するものであり、レーザ光を着色ガラスに照射して
着色ガラスにクラックなどのダメージを与えることなく
消色させることで、消色部としての文字や図柄を精緻に
描画することを可能とするものである。また、本発明
は、着色ガラスのリサイクルに適用できる。
【0011】本発明は、レーザ発振器、光変調器、ガル
バノメータミラーおよびfθレンズからなるレーザ照射
装置より、着色ガラスにレーザ光を照射し加熱すること
で、ガラスを状態変化させることにより消色することを
特徴とする着色ガラスの消色方法である。
【0012】更に、本発明は、レーザ発振器、光変調
器、リニアトランスレータに搭載された集光レンズ、対
物レンズおよびガルバノメータミラーからなるレーザ照
射装置により、着色ガラスにレーザ光を照射し加熱する
ことで、ガラスを状態変化させることにより消色するこ
とを特徴とする着色ガラスの消色方法である。
【0013】更に、本発明は、レーザ発振器が連続レー
ザ発振器、またはパルスレーザ発振器であり、用いるレ
ーザ光の種類が赤外光、近赤外光または紫外光であるこ
とを特徴とする上記の着色ガラスの消色方法である。
【0014】更に、本発明は、光変調器が音響光学変調
器または電気光学変調器であることを特徴とする上記の
着色ガラスの消色方法である。
【0015】更に、本発明は、複数のガルバノメータミ
ラーによって、着色ガラス板へのレーザ光の照射位置を
移動させることを特徴とする上記の着色ガラスの消色方
法である。
【0016】更に、本発明は、水平方向および/または
垂直方向に移動可能なステージによって、着色ガラスを
移動させることを特徴とする上記の消色方法である。
【0017】更に、本発明は、前記着色ガラスは、非架
橋酸素ホールセンタ、貴金属コロイド、遷移金属イオン
により着色されていることを特徴とする上記の着色ガラ
スの消色方法である。
【0018】更に、本発明は、前記のガラスの状態変化
がガラス中の非架橋酸素ホールセンタを消失させる、ま
たはガラス中の金属イオンの価数を変化させることであ
ることを特徴とする前記着色ガラスの消色方法である。
【0019】更に、本発明は、上記の着色ガラスの消色
方法によって、文字、図柄またはバーコードが描画され
ていることを特徴とする着色ガラスである。
【0020】本発明の着色ガラスの消色方法に使用する
レーザ照射装置の構成物であるレーザ発振器には、連続
的にレーザ光を発光する連続レーザ発振器、パルス状に
レーザ光を発光するパルスレーザ発振器のどちらを用い
ても構わない。
【0021】また、用いるレーザ光の種類は、赤外光、
近赤外光、可視光または紫外光が挙げられ、波長100
nm以上、1mm(106nm)以下の光を使用するこ
とができ、例えばアルゴンイオンレーザ発振器またはU
Vパルスレーザ発振器を使用することができる。
【0022】本発明の着色ガラスの消色方法に使用する
レーザ照射装置の構成物である光変調器は、スイッチン
グ素子としての役割を果たす。すなわち、レーザ光の進
行方向を変えるか、遮蔽と透過を切り替えることで、加
工物に対してレーザ光の照射のON/OFFを正確に制
御するものである。ON/OFFを行うことで、文字、
作画が非連続となり様々な描画に対応できる。光変調器
には、音響光学変調器(以後、AOMと略する)または
電気光学変調器(以後、EOMと略する)のいずれを用
いても構わない。
【0023】AOMは、ONの状態では、無線周波数域
のRF波を超音波に変える圧電素子、すなわち、トラン
スデューサにより石英ガラスに超音波を伝搬させ、 石
英ガラスの密度揺らぎにより回折格子を形成してレーザ
光を回折させその光路を変化させる、OFFの状態で
は、レーザ光を石英ガラス内に直進させるスイッチング
素子である。
【0024】EOMは、レーザ光に電圧を掛け偏光方向
を変えることで、偏光板により通過または遮蔽させるス
イッチング素子である。
【0025】本発明の着色ガラスの消色方法に使用する
レーザ照射装置の構成物であるガルバノメータミラー
は、可動可能な複数のミラー、通常、Xミラー、Yミラ
ーからなり、ミラーの角度を変えてレーザ光の光軸を振
ることが可能である。Xミラー、Yミラーの角度を制御
調整しつつ操作し、光軸を振って対象物である着色ガラ
スへのレーザ光の照射位置を移動させて、精度よく着色
ガラスを消色することができ、結果として着色ガラスに
文字、図柄、バーコードなどが描画できる。
【0026】例えば、着色ガラスに製造番号、製造日、
メーカー名などの文字情報、または1次元および2次元
のバーコードなどを容易に書き込むことができるばかり
でなく、レーザ光を絞り込むことで、1mmの間隔内に
数10本以上の線を書き込むことのできる分解能を要
し、精緻描画が行える。
【0027】また、レーザ光の照射を用いる本発明の方
法は、エネルギーロスが少なく実生産においてタクトタ
イムが短く経済生産に優れる。
【0028】本発明の着色ガラスの消色方法に使用する
レーザ照射装置の構成物として、fθレンズ、または、
リニアトランスレータに搭載された光軸上を移動可能な
集光レンズ(以後、Zレンズと略する)、および対物レ
ンズは、ガルバノメータミラーによって円弧状に走査さ
れたレーザ光のフォーカス、すなわち、焦点位置を補正
し、平面上に集光させ解像度を上げる役割を果たす。
【0029】本発明の着色ガラスの消色方法に使用する
レーザ照射装置の構成物であるステージは、例えば、照
射面に対し水平方向に移動可能なX−Y軸ステージと垂
直方向に移動可能なZ軸ステージで構成され、高速でレ
ーザ光を走査する際、着色ガラスを移動させることによ
り着色ガラスの消色を効率よく行うことができる。ま
た、移動可能なステージに取り付けられた着色ガラスを
一定間隔で移動させた後、静止させて、前述のガルバノ
メータミラーによりレーザ光を走査して消色を行うこと
で、文字または図柄を等間隔で複数描画することができ
る。
【0030】本発明に用いる着色ガラスはレーザ光照射
によって消色可能な着色ガラスであれば、着色板ガラス
に限らず、着色瓶であってもよく形状は問わない。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、レーザ光の焦点位置の制
御にfθレンズを用いた本発明に使用するレーザ照射装
置の一例の説明図である。fθレンズ5は、ガルバノメ
ータミラーによって走査されるレーザ光をターゲット6
に集光する。
【0032】連続レーザ発振器1であるアルゴンイオン
レーザ発振器1により発光したレーザ光は、スイッチン
グ素子であるAOM2を通過した後、ガルバノメータミ
ラーであるXミラー3およびYミラー4により反射し、
fθレンズ5を透過した後、ターゲット6である着色ガ
ラス6に照射させて、該着色ガラス6へのレーザ光照射
部を消色する。
【0033】該着色ガラス6の消色は、照射面に対し水
平方向に移動可能なX−Y軸ステージと垂直方向に移動
可能なZ軸ステージからなるXYZ−ステージ7に載せ
て、ステージ7を移動させつつ、着色ガラス6上にレー
ザ光を走査させて行うこともできる。
【0034】コンピュータ10に入力されたデジタルコ
マンドデータは、デジタル・アナログ・コンバータ11
(以後、DACと略する)によってアナログ信号に変換
される。AOMドライバ8は、コンピュータ10から送
信されDAC11によってアナログ信号に変換されたレ
ーザ変調信号を無線周波数の信号、すなわち、RF信号
に変換し、図示しない圧電素子、すなわち、トランスデ
ューサを介して、AOM2の中に超音波を発生させる。
AOM2に入射したレーザ光は、超音波が形成する回折
格子によって回折され、その光路が変化する。その結
果、レーザ光はON/OFFする。一方、コンピュータ
10にデジタルコマンドデータとして入力され、DAC
11によってアナログ信号に変換されたコントロール信
号は、サーボドライバ9に受信されて、サ−ボドライバ
9が、ガルバノメータミラーであるXミラー3およびY
ミラー4の動作を制御しつつ駆動させ、着色ガラス6上
のレーザ光の照射位置を移動させる。なお、着色ガラス
6へのレーザ光による書き込み内容は、前記デジタルコ
マンドデータを変更することで、容易に変えられる。
【0035】図2は、レーザ光の焦点位置の制御にZレ
ンズおよび対物レンズを用いた本発明で使用するレーザ
照射装置の一例の説明図である。集光レンズであるZレ
ンズ12および対物レンズ13のうち、図示しないリニ
アトランスレータに搭載されたZレンズ12を、リニア
トランスレータにより光軸上を動かすことによって、着
色ガラス6の照射面におけるレーザビーム径を制御す
る。
【0036】パルスレーザ発振器1であるUVパルスレ
ーザ発振器1には、通常、AOMまたはEOMからなる
光変調器が通称Qスイッチとして既に組み込まれてい
る。UVパルスレーザ発振器1より発光させたレーザ光
は、Zレンズ12、次いで対物レンズ13を通過した
後、ガルバノメータミラーであるXミラー3およびYミ
ラー4により反射し、その後、ターゲット6である着色
ガラス6に照射させて、着色ガラス6へのレーザ光の照
射部を消色する。着色ガラス6の消色は、照射面に対し
水平方向に移動可能なX−Y軸ステージと垂直方向に移
動可能なZ軸ステージからなるXYZ−ステージ7に載
せて、ステージ7を移動させつつ着色ガラス6上にレー
ザ光を走査させて行うこともできる。
【0037】コンピュータ10にデジタルコマンドデー
タとして入力され、DAC11によってアナログ信号に
変換されたコントロール信号は、サーボドライバ9に受
信されて、サ−ボドライバ9が、Zレンズ12、ガルバ
ノメータミラーであるXミラー3およびYミラー4の動
作を制御しつつ駆動させ、着色ガラス6上のレーザ光の
照射位置を移動させる。なお、着色ガラス6へのレーザ
光による書き込み内容は、前記デジタルコマンドデータ
を変更することで、容易に変えられる。
【0038】本発明の消色方法により消色される着色ガ
ラス6には、加熱処理によって消色可能な着色ガラス、
例えば、非架橋酸素ホールセンタ、貴金属コロイド、ま
たは遷移金属イオンにより着色されている着色ガラス6
などを使用することが好ましい。
【0039】なお、非架橋酸素ホールセンタによる着色
ガラス6とは、ソーダライムシリケートガラス等のアル
カリガラス中の非架橋酸素Si−O−Naに、高エネル
ギー光を照射しO−Naより電子を放出させることによ
り、可視光が吸収される非架橋酸素ホールセンタを形成
させて、高エネルギー光を照射した部分が茶色に着色さ
れたガラス6である。
【0040】また、貴金属コロイドによる着色ガラス6
とは、貴金属イオン(例えばAg+)と光還元剤(例え
ばCe3+)を含むガラスに紫外線を照射した後、加熱し
て、銀が凝集した銀コロイド微粒子を生成させて、紫外
光を照射した部分が黄色に着色されたガラス6である。
【0041】また、遷移金属イオンによる着色ガラス6
とは、酸化還元イオン対(遷移金属イオンやAs、Sb
等の複数の原子価状態を持つイオン、例えばMn2+とF
3+の組合せ)を含有するガラスに紫外線を照射して、
有色のMn3+を生成させることによって、着色されたガ
ラス6である。
【0042】いずれの着色ガラス6も本発明に使用する
レーザ照射装置により、レーザ光を照射して加熱するこ
とで消色することが可能であり、着色部と消色部のコン
トラストが高く、本発明に使用するレーザ照射装置によ
り精緻描画ができるので、記録媒体分野に応用できる可
能性がある。
【0043】また、本発明の着色ガラスの消色方法は、
従来のガラスのマーキング方法であるレーザの光の集光
部にクラックを生じさせることに比べ、ガラスにダメー
ジを与えない。
【0044】本発明を以下の実施例によって詳細に説明
するが、本発明は、以下の実施例によって、限定される
ものではない。
【0045】
【実施例】図3は、実施例で使用したレーザ照射装置の
説明図である。
【0046】図3に示すように、図示しない連続レーザ
発振器であるアルゴンイオンレーザ発振器1およびAO
M2、ガルバノメータ内のXミラー3、Yミラー4、f
θレンズ5、および図示しない水平方向に移動可能なX
−Y軸ステージと垂直方向に移動可能なZ軸ステージか
らなるXYZ−ステージ7に付設されたホルダからな
り、ホルダにターゲット6である着色ガラス6が取り付
けられる。
【0047】アルゴンイオンレーザ発振器1より、出力
2wで発振されたレーザ光、すなわち、レーザビーム1
4を、AOM2を通過させた後、Xミラー3とYミラー
4とで反射させ、次いでfθレンズ5を通過させ、ホル
ダに取り付けられた板厚2mm、30mm角のX線照射
による非架橋酸素ホールセンタ形成により濃褐色に着色
されたターゲット6である着色ガラス6の表面に照射さ
せた。
【0048】AOM2によるレーザビーム14のON/
OFFと、Xミラー3およびYミラー4の角度を操作す
ることで、レーザビーム14の光軸を降ることにより、
濃褐色の背景に幅50μmの消色による無色のライン
で、絵柄を自在に描画する事ができた。その際、レーザ
ビーム14のビーム径を50μmに調整した。次いで、
XYZ−ステージ7を操作して水平移動させることで、
図柄を等間隔で複数、描画することができた。
【0049】なお、レーザビーム14のトレース部、す
なわち、着色ガラス6の消色部には、クラックなどの欠
陥は発生していなかった。
【0050】また、ビーム径を絞らないでレーザ出力を
上げて、ビーム径20mmで照射し、XYZ−ステージ
7を100mm/secの速度で水平に往復運動させつ
つ動かし、レーザビーム14を着色ガラス6の全面に走
査させたところ、短時間で着色ガラス6全面を消色する
ことができた。
【0051】なお、ステージおよびホルダは、板ガラス
だけでなく着色瓶も取り付けられるように工夫した。
【0052】
【発明の効果】本発明の着色ガラスの消色方法は、消色
可能な着色ガラスの表面に精度よくレーザ光を照射して
消色する方法であり、該着色ガラスを部分的に消色する
ことによって、着色ガラスに文字、図柄、バーコードを
を精緻描画することができる。また、移動可能なステー
ジを等間隔に移動させることにより、文字または図柄を
等間隔に複数描画することができる。
【0053】本発明に用いたレーザ装置は、前記着色ガ
ラス全面にレーザ光を高速スキャンニングしつつ照射す
ることで着色ガラス全面の消色ができるので、本発明の
着色ガラスの消色方法は、着色ガラスのリサイクルに適
用が可能である。
【0054】更に、本発明の着色ガラスの消色方法は、
文字や絵柄などに部分的に着色された着色ガラスに対し
ては、ガルバノメータミラーであるXミラー、Yミラー
を操作調整し、レーザ光の光軸を着色部の形状に合わせ
て走査して、着色部に限って照射することで着色部だけ
を部分的に消色することが可能となり、消色のために着
色ガラス全体を加熱することに比べて、短時間かつ低エ
ネルギーで着色ガラスを透明ガラスに変えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ光の焦点位置の制御にfθレンズを用い
た本発明で使用するレーザ照射装置の一例の説明図であ
る。
【図2】レーザ光の焦点位置の制御にZレンズおよび対
物レンズを用いた本発明で使用するレーザ照射装置の一
例の説明図である。
【図3】実施例で使用したレーザ照射装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1.レーザ発振器 2.音響光学変調器(AOM) 3.Xミラー 4.Yミラー 5.fθレンズ 6.ターゲット(着色ガラス) 7.XYZ−ステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板倉 伸行 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内 (72)発明者 西川 晋司 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内 (72)発明者 多門 宏幸 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内 (72)発明者 上村 宏 三重県松阪市大口町1510番地 セントラル 硝子株式会社硝子研究所内 (72)発明者 角野 広平 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 独立行 政法人産業技術総合研究所 関西センター 内 (72)発明者 赤井 智子 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 独立行 政法人産業技術総合研究所 関西センター 内 (72)発明者 山下 勝 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 独立行 政法人産業技術総合研究所 関西センター 内 (72)発明者 矢澤 哲夫 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 独立行 政法人産業技術総合研究所 関西センター 内 Fターム(参考) 2C362 CB67 4E068 AB00 AH01 CE05 DB13 4G059 AA18 AB05 AC30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ発振器、光変調器、ガルバノメータ
    ミラーおよびfθレンズからなるレーザ照射装置より、
    着色ガラスにレーザ光を照射し加熱することで、ガラス
    を状態変化させることにより消色することを特徴とする
    着色ガラスの消色方法。
  2. 【請求項2】レーザ発振器、光変調器、リニアトランス
    レータに搭載された集光レンズ、対物レンズおよびガル
    バノメータミラーからなるレーザ照射装置により、着色
    ガラスにレーザ光を照射し加熱することで、ガラスを状
    態変化させることにより消色することを特徴とする着色
    ガラスの消色方法。
  3. 【請求項3】レーザ発振器が連続レーザ発振器、または
    パルスレーザ発振器であり、用いるレーザ光の種類が赤
    外光、近赤外光または紫外光であることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の着色ガラスの消色方法。
  4. 【請求項4】光変調器が音響光学変調器または電気光学
    変調器であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載の着色ガラスの消色方法。
  5. 【請求項5】複数のガルバノメータミラーによって、着
    色ガラス板へのレーザ光の照射位置を移動させることを
    特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の着
    色ガラスの消色方法。
  6. 【請求項6】水平方向および/または垂直方向に移動可
    能なステージによって、着色ガラスを移動させることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の着
    色ガラスの消色方法。
  7. 【請求項7】前記着色ガラスは、非架橋酸素ホールセン
    タ、貴金属コロイド、または遷移金属イオンにより着色
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のい
    ずれかに記載の着色ガラスの消色方法。
  8. 【請求項8】前記のガラスの状態変化がガラス中の非架
    橋酸素ホールセンタを消失させる、またはガラス中の金
    属イオンの価数を変化させることであることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の着色ガラス
    の消色方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の
    着色ガラスの消色方法によって、文字、図柄またはバー
    コードが描画されていることを特徴とする着色ガラス。
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