JP2002346694A - マルチゲート鋳造用金型及び鋳造方法 - Google Patents

マルチゲート鋳造用金型及び鋳造方法

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JP2002346694A
JP2002346694A JP2001155144A JP2001155144A JP2002346694A JP 2002346694 A JP2002346694 A JP 2002346694A JP 2001155144 A JP2001155144 A JP 2001155144A JP 2001155144 A JP2001155144 A JP 2001155144A JP 2002346694 A JP2002346694 A JP 2002346694A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湯口周りにおいて溶湯が凝固し難く溶湯の補
給が確保され、又、薄肉部への溶湯充填性に優れてい
て、湯廻り不良、引け巣等の鋳造欠陥が少なく、且つ、
機械的強度に優れた鋳物製品を得られるマルチゲート鋳
造用金型、及び、その金型を用いた鋳造方法を提供する
こと。 【解決手段】 湯口周り及び堰や湯道を、分割入れ子で
構成したマルチゲート鋳造用金型の提供による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、鋳物製品の鋳造
に用いられ、キャビティに溶湯を充填する湯口を複数備
えるマルチゲート鋳造用金型及び鋳造方法に関する。詳
しくは、キャビティ、あるいは、堰、湯道の面を構成す
る面の少なくとも一部が、金型内の分割入れ子により形
成されることによって、溶湯の充填性向上が図られ、溶
湯の補給が確保され、湯廻り不良の発生が防止され、コ
スト低減と機械的強度向上を両立させた優れた鋳物製品
を得ることが出来るマルチゲート鋳造用金型と、その金
型を用いた鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 鋳造は、製品形状のキャビティを有す
る金型に溶湯を充填し、溶湯を冷却・固化させて製品を
得る成形手段であり、複雑形状の製品を一工程で製造す
ることが可能であるため、車両用部品をはじめ、様々な
工業製品の鋳造において広範に利用されている。
【0003】 特に近年においては、例えば、特開平5
−269563号公報に開示されているように、複数の
湯口を有するマルチゲート金型を利用した鋳造が行われ
ている。マルチゲート金型は、溶湯を複数の湯口から金
型内に注湯するため、溶湯が金型内を流れる距離が短
く、溶湯の温度低下が少ないため、金型内での湯流れが
よく、鋳造欠陥が少なく、薄肉製品にも対応可能である
という利点を有する。
【0004】 金型における湯口とは、溶湯が流れる湯
道のキャビティ側の開口端にあって、溶湯の流路のなか
で、その断面積が最も小さい部分であり、溶湯から金型
への熱伝導により溶湯の温度が低下し易い。従って、湯
口周りは、金型のなかで最も溶湯が凝固し易い部分の1
つである。湯口周りにおいて溶湯が凝固すると、キャビ
ティへの注湯が困難になり、湯廻り不良等の鋳造欠陥の
原因となり好ましくない。堰や湯道においても、溶湯が
凝固するとキャビティへの注湯が困難になるという点で
同様に好ましくない。
【0005】 湯口周り及び堰や湯道の温度低下を防止
する方法としては、この部分をセラミック等の断熱材で
構成する方法が考えられる。しかしながら、断熱材が崩
壊性を有する材料であるところ、特に堰において、即
ち、湯口より製品部となるキャビティ側において、溶湯
との接触面を断熱材で構成すると、鋳物製品に崩壊した
材料が混入し、外観不良及び機械的性質の低下等の欠陥
を生ずるおそれがある点において好ましくない。堰で成
形される部分は、後に研削等で削られ製品部とならない
が、製品部に続く部分であるため、なるべく鋳造欠陥を
生じさせないことが好ましい。従って、かかる方法は製
品部とならず製品部から離れた湯道には有効な方法であ
るものの、湯口よりキャビティ側については不適当な方
法といえる。
【0006】 そこで、従来は、湯口の断面積を通常よ
り大きく構成する方法(以下、第1の方法と記す。)、
金型を高温に保持する方法(以下、第2の方法と記
す。)等を用いて、特に湯口周りの温度低下防止が行わ
れてきた。第1の方法は、湯口のなかを熱源である溶湯
が大量に流れるため、第2の方法は金型全体の温度を高
く保持しているため、何れも湯口周りの温度が低下し難
くなり、溶湯の凝固を防止することが出来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、第1
の方法は鋳造歩留まり(材料利用率)が低下するという
問題があった。第1の方法では、溶湯をキャビティに注
湯するという本来の機能からすれば、湯口を必要以上に
大きく構成しているため、堰で成形される製品として不
要な部分、即ち、後で研削除去すべき部分が増加するこ
とになるからである。又、金型をコンパクト化すること
が困難であるという難点もあった。
【0008】 更には、湯口周りの温度低下を防止する
ことに重点をおくがあまり、逆に溶湯が凝固し難くな
り、湯切りの際に引け巣及びピンホール等の鋳造欠陥が
発生し易くなる点においても問題であった。かかる問題
を回避するためには、例えば、特開平5−269563
号公報に開示されているように、本来保温すべき湯口周
りに、金型の冷却能力を調整する機能として冷却装置を
付設するという非合理的な構造を採らざるを得なかっ
た。
【0009】 一方、第2の方法は、鋳物製品の機械的
特性が低下するという問題があった。第2の方法では、
金型全体の温度を高く保持しているため、本来は急速に
冷却することにより機械的強度の低下につながる金属組
織の粗大化を防止しなければならない製品部の溶湯まで
凝固が遅くなってしまうからである。
【0010】 本発明は、このような従来技術の問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、特に湯口周りにおいて、溶湯が凝固し難いことに加
え、鋳造歩留まりが高く、引け巣等の鋳造欠陥が少な
く、且つ、機械的強度に優れた鋳物製品を得られるマル
チゲート鋳造用金型、及び、その金型を用いた鋳造方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】 金型構造について鋭意
検討が行われた結果、マルチゲート鋳造用金型におい
て、湯口周り及び堰や湯道を分割入れ子で構成すること
によって、従来技術の問題点を解決出来ることが見出さ
れ、本発明が完成された。
【0012】 即ち、本発明によれば、鋳物製品の鋳造
に用いられ、キャビティに溶湯を充填する湯口を複数備
える金型であって、鋳物製品は、厚肉部と薄肉部とから
なり、キャビティのうち薄肉部を成形するキャビティC
nの少なくとも一部の面が、分割入れ子により形成され
ることを特徴とするマルチゲート鋳造用金型が提供され
る。鋳物製品が、薄肉部たる筒状のリムと、リムを接続
する厚肉部たるスポークと、から構成される車両用ホイ
ールである場合には、キャビティのうち少なくともリム
を成形するキャビティClの外周面が、分割入れ子によ
り形成されることが好ましい。
【0013】 又、本発明によれば、鋳物製品の鋳造に
用いられ、キャビティに溶湯を供給する湯口と、湯口ま
での溶湯流路である湯道と、湯口からキャビティまでの
間の堰と、からなる湯口系を複数備える金型であって、
少なくとも1つの湯口系において、少なくとも湯道を構
成する面の一部及び堰を構成する面の一部の何れかを含
み、湯口周りの一部の面若しくは全面が、金型内の分割
入れ子により形成されることを特徴とするマルチゲート
鋳造用金型が提供される。
【0014】 鋳物製品が、厚肉部と薄肉部とからなる
場合には、キャビティのうち薄肉部を成形するキャビテ
ィCnとつながる湯口系Gnが、分割入れ子が備わる少
なくとも1つの湯口系に含まれることが好ましい。換言
すれば、キャビティのうち薄肉部を成形するキャビティ
Cnとつながる湯口系Gnにおいて、湯道Rnを構成す
る面、及び、堰Lnを構成する面のうち、少なくとも堰
Lnを構成する一部の面を含み、一部の面若しくは全面
が、金型内の分割入れ子により形成されることが好まし
い。
【0015】 又、鋳物製品が、筒状のリムと、リムを
接続するスポークと、から構成される車両用ホイールで
ある場合には、キャビティのうちリムを成形するキャビ
ティClとつながる湯口系Glが、分割入れ子が備わる
少なくとも1つの湯口系に含まれることが好ましい。換
言すれば、キャビティのうちリムを成形するキャビティ
Clとつながる湯口系Glにおいて、湯道Rlを構成す
る面、及び、堰Llを構成する面のうち、少なくとも堰
Llを構成する一部の面を含み、一部の面若しくは全面
が、金型内の分割入れ子により形成されることが好まし
い。
【0016】 本発明においては、分割入れ子と金型本
体との間に、概ね1mm以上の高さの空隙層、及び/又
は、間隙部、を有することが好ましい。又、本発明のマ
ルチゲート鋳造用金型は、少なくとも1つの湯口を備え
る下型と、下型とともにキャビティを形成する上型及び
横型と、からなることが好ましい。本発明は、低圧鋳造
方法に好適に用いることが出来る。
【0017】 更に、本発明によれば、筒状のリムと、
リムを接続するスポークと、から構成される車両用ホイ
ールの低圧鋳造方法であって、少なくともリムを成形す
るキャビティClの外周面が、金型本体との間に概ね1
mm以上の高さの空隙層及び/又は間隙部を有する分割
入れ子により形成されるマルチゲート鋳造用金型を用い
て、キャビティClへの溶湯充填性を確保し、リムの機
械的性質を向上させることを特徴とする鋳造方法が提供
される。
【0018】 又、本発明によれば、筒状のリムと、リ
ムを接続するスポークと、から構成される車両用ホイー
ルの低圧鋳造方法であって、リムを成形するキャビティ
Clに溶湯を供給する湯口Glから、キャビティClま
での間の、堰Llを構成する少なくとも一部の面が、金
型本体との間に概ね1mm以上の高さの空隙層及び/又
は間隙部を有する分割入れ子により形成されるマルチゲ
ート鋳造用金型を用い、キャビティClへの溶湯補給を
確保し、リムの機械的性質を向上させることを特徴とす
る鋳造方法が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】 以下、本発明のマルチゲート鋳
造用金型について、詳細に説明する。本発明のマルチゲ
ート鋳造用金型は、厚肉部と薄肉部とからなる製品を成
形する空間であるキャビティのうち薄肉部を成形するキ
ャビティCnの少なくとも一部の面を、分割入れ子によ
り構成した点に、第1の特徴がある。本発明の金型にお
いて、かかる構造を採用したのは、以下の理由による。
【0020】 第1の理由は、キャビティCnの少なく
とも一部の面を金型本体から分離し、溶湯から金型本体
への熱伝導性を低下させるためである。薄肉部において
は、厚肉部と比較して体積が小さいことから保有熱量も
少なく凝固時間が短い。このため、従来は、湯廻り不
良、即ち、薄肉部に溶湯が充分に行きわたらないうちに
凝固が始まり未成形部分が生じるという欠陥が起こりが
ちであった。換言すれば、湯廻り不良を起こさないため
には、鋳物製品の各部分に、一定以上の厚さの差を設け
ないことが条件になっていて、自由に製品の成形形状を
設計することが出来なかった。本発明のマルチゲート鋳
造用金型によれば、この問題を解消出来る。分割入れ子
と金型本体との分割(Parting Line、以
下、PLともいう)面における熱伝導性は一体構造と比
較して顕著に低下するため、金型本体への熱伝導による
溶湯の温度低下を防止することが可能となり、溶湯充填
性が向上するからである。
【0021】 尚、熱伝導性とは、温度の異なる物体が
接したときに高温側から低温側への熱の移動し易さを指
す。熱伝導性の違いは、伝熱面積、時間、温度差を一定
にしたときの熱量で表される熱伝導率で数値化して示す
ことが出来るものであるが、本発明のマルチゲート鋳造
用金型では、分割入れ子により形成した部分において、
分割入れ子により形成しない場合に比べて相対的に、熱
伝導性を低下させることが出来ればよく、熱伝導率によ
り限定されるものではない。
【0022】 第2の理由は、キャビティCnの少なく
とも一部の面を小体積の部材で構成し、溶湯から熱を奪
う力を低下せしめるためである。熱伝導は、溶湯と、そ
れに接する面の温度が等しくなるまで行われるため、溶
湯と接する面を構成する部材の体積が大きいほど溶湯の
熱を奪う力が大きくなる。分割入れ子のような小体積の
部材は、大体積の部材と比較して溶湯の熱を奪う力が顕
著に低下するため、金型本体への熱伝導による溶湯の温
度低下を防止することが可能となり、第1の理由と同様
に、湯廻り不良を起こさず、鋳物製品の成形形状を限定
させない。
【0023】 本発明のマルチゲート鋳造用金型におい
ては、第1の特徴に係る上記の2つの作用が相俟って、
薄肉部を成形するキャビティCnを構成する面の温度低
下を遅延させ、溶湯の凝固時間を長くし充填性を向上さ
せ、湯廻り不良等の鋳造欠陥を防止する効果を得ること
が出来る。
【0024】 又、本発明のマルチゲート鋳造用金型に
おいては、製品を成形する空間であるキャビティに溶湯
を注湯する流路である湯道及び堰のうち、湯口周りを分
割入れ子により構成した点に、第2の特徴がある。本発
明の金型において、かかる構造を採用したのは、上記し
た第1の特徴と同様に、以下の理由による。
【0025】 即ち、第1の理由は、少なくとも湯口周
りを構成する一部の面を含む面を金型本体から分離し、
溶湯から金型本体への熱伝導を低下させるためである。
湯口周りは、キャビティに溶湯を導く流路である湯道及
び堰のなかで、最も断面積の小さい部分であるため、凝
固し易い。湯口周りが凝固してしまうと、溶湯が補給し
難くなるので、従来は、湯口を大きくしたり金型の温度
を高くして、湯口周りの溶湯の凝固を遅延させていた。
このため、製品とはならない堰で成形される部分(後に
研削すべき部分)の体積が大きくなって歩留まり(材料
利用率を指す)が低下したり、望ましい機械的性質が得
られなかったり、金型が大型化してしまう等の問題を抱
えていた。本発明のマルチゲート鋳造用金型によれば、
分割入れ子と金型本体とのPL面における熱伝導性が低
下するため、金型本体への熱伝導による溶湯の温度低下
を防止することが可能となり、湯口を大きくしなくて
も、又、金型の温度を高くしなくても、溶湯補給の確保
がなされ、この問題を解消出来る。
【0026】 第2の理由も、上記した第1の特徴の第
2の理由と同様に、少なくとも湯口周りを構成する一部
の面を含む面を小体積の部材で構成し、溶湯から熱を奪
う力を低下せしめるためである。湯口周りを、分割入れ
子のような小体積の部材により構成すれば、金型本体へ
の熱伝導による溶湯の温度低下を防止することが可能と
なり、第1の理由と同様に、湯口を大きくすることによ
る製品として不要な部分の増加を招くことがなく、鋳造
歩留まりの低下を防止することが出来、金型のコンパク
ト化も可能である。更には、金型全体の温度を高く保持
する必要もないので製品の機械的特性が低下することも
ない。
【0027】 本発明のマルチゲート鋳造用金型におい
ては、第2の特徴に係る上記の2つの作用が相俟って、
湯道及び堰のうち、特に湯口周りにおいて、凝固収縮時
の溶湯補給を確保し、引け巣等の鋳造欠陥の発生及び機
械的性質の低下等を防止する効果を得ることが出来る。
【0028】 以下、本発明のマルチゲート鋳造用金型
の構成について、図面を参照しながら説明する。但し、
本発明は、これらの実施形態に限定されるものではな
い。図2は、本発明に係るマルチゲート鋳造用金型の一
実施形態を示す断面図である。マルチゲート鋳造用金型
21は、成形空間であるキャビティ4を形成する上型1
と下型3とからなり、厚肉部と薄肉部とがある鋳物製品
の鋳造に用いられる金型である。キャビティ4に溶湯を
供給する湯口28と、金型外部から湯口28までの溶湯
流路である湯道27と、湯口28からキャビティ4の間
の堰29からなる湯口系を2つ備えており、一方の湯口
28は、キャビティ4のうち厚肉部を成形するキャビテ
ィ22につながる経路に備わり、他方の湯口28は、薄
肉部を成形するキャビティ23につながる経路に備わ
る。そして、キャビティ23を形成する面は、マルチゲ
ート鋳造用金型21内の分割入れ子25a、25bによ
り形成されている。更には、上型1と分割入れ子25a
との間、及び、下型3と分割入れ子25bとの間には、
それぞれ空隙層26が形成されている。
【0029】 マルチゲート鋳造用金型21において
は、薄肉部を成形するキャビティ23の少なくとも一部
の面を分割入れ子により形成することが好ましく、又、
上型1と下型3、即ち、金型本体と、分割入れ子との間
に、空隙層を形成することが好ましいが、分割入れ子自
体がキャビティ23を構成する面積や、分割入れ子の体
積や、空隙層を設けるか否か、あるいは設けた場合の空
隙層の高さ等は限定されない。鋳物製品の厚肉部と薄肉
部との厚さの比を鑑み、薄肉部が先に凝固して溶湯充填
性が低下し湯廻り不良等の鋳造欠陥が生じることがない
ように設定すればよい。
【0030】 例えば、本発明のマルチゲート鋳造用金
型は、図2に示すマルチゲート鋳造用金型21の通りで
もよいが、図2に示すマルチゲート鋳造用金型21に比
べ相対的に、薄く放熱し易い上型1側の分割入れ子25
aを薄くして体積を小さくし空隙層26の高さを高くし
熱伝導性を低下させた上で、下型3側の分割入れ子25
bを設けないといった構成でも構わない。尚、分割入れ
子25a、25bを設けるだけでPL面の形成により熱
伝導性は低下するため、空隙層26を設ける場合には、
その高さを概ね1mm以上とすることが、効果が顕著に
現れるので、好ましい。
【0031】 次に、図3を参照して説明する。図3
は、本発明に係るマルチゲート鋳造用金型の他の一実施
形態を示す断面図である。マルチゲート鋳造用金型31
は、成形空間であるキャビティ4を形成する上型1と中
型2及び下型3とからなり、図2に示すマルチゲート鋳
造用金型21と同様に、厚肉部と薄肉部とを有する鋳物
製品の鋳造に用いられる金型である。キャビティ4に溶
湯を供給する湯口38と、金型外部から湯口38までの
溶湯流路である湯道37と、湯口38からキャビティ4
の間の堰39からなる湯口系を2つ備えており、一方の
湯口38は、キャビティ4のうち厚肉部を成形するキャ
ビティ32につながる経路に備わり、他方の湯口38
は、薄肉部を成形するキャビティ33につながる経路に
備わっている。
【0032】 そして、キャビティ33を形成する面
は、マルチゲート鋳造用金型31内の分割入れ子35
a、35bにより形成されている。又、上型1と分割入
れ子35aとの間、及び、中型2と分割入れ子35a及
び35bとの間には、それぞれ間隙部34が形成されて
いる。更には、マルチゲート鋳造用金型31には、湯口
38と、湯口38までの溶湯流路である湯道37と、湯
口38からキャビティ4までの間の堰39とからなる2
つの湯口系のうち、キャビティ33につながる湯口系に
おいて、湯道37を構成する面、及び、堰39を構成す
る面の全面が、分割入れ子35c、35e、及び、35
d、35fにより形成されている。
【0033】 マルチゲート鋳造用金型31において
は、マルチゲート鋳造用金型21と同じように、薄肉部
を成形するキャビティ33の少なくとも一部の面を分割
入れ子により形成することが好ましく、又、上型1と中
型2及び下型3、即ち、金型本体と、分割入れ子との間
に、間隙部を形成することが好ましいが、分割入れ子自
体がキャビティ33を構成する面積や、分割入れ子の体
積や、間隙部を設けるか否か、あるいは設けた場合の間
隙部の空間体積や、間隙部と分割入れ子との当接面積等
は限定されない。鋳物製品の厚肉部と薄肉部との厚さの
比を鑑み、薄肉部が先に凝固して溶湯充填性が低下しな
いように設定すればよい。尚、間隙部は空隙層と同じ役
割を果たし、層状ではないといった形状の差異のみを有
する。
【0034】 又、マルチゲート鋳造用金型31におい
ては、少なくとも1つの湯口系において、湯道37を構
成する面、及び、堰39を構成する面のうち、湯口38
周りであって湯道37若しくは堰39を構成する一部の
面を含み、一部の面若しくは全面が、金型内の分割入れ
子により形成されることが好ましいが、少なくとも1つ
の湯口系において少なくとも湯口38周りの面が分割入
れ子により形成されればよく、分割入れ子自体が湯道3
7若しくは堰39を構成する面積や、分割入れ子の体積
や、分割入れ子の数等は限定されない。金型内における
湯道及び堰の位置及び金型の厚さ等から放熱経路を勘案
し、湯道及び堰内の溶湯が先に凝固して溶湯補給が確保
出来なくなり引け巣等の鋳造欠陥の発生及び機械的性質
の低下等が生じることがないように設定すればよい。
【0035】 例えば、本発明のマルチゲート鋳造用金
型は、図3に示すようにキャビティ33周りの分割入れ
子35a、35b、及び、間隙部34を構成することは
好ましい形態であるが、図3に示すマルチゲート鋳造用
金型31よりも相対的に、分割入れ子35aをより薄く
して体積を小さくし、上型1と中型2内に形成される間
隙部34の高さをより高く体積も大きくして、熱伝導性
を低下させた上で、下型3側にも分割入れ子35bとの
間に間隙部を設けるといった構成でも構わない。
【0036】 又、図3に示すマルチゲート鋳造用金型
31のように、凝固が早くなり易い薄肉部を成形するキ
ャビティ33につながる湯口系の全面を、分割入れ子3
5c、35e、及び、35d、35fにより形成するこ
とは好ましい形態であるが、図3に示すマルチゲート鋳
造用金型31よりも相対的に、分割入れ子の体積をより
小さくし湯口周りのみに設けてもよく、又、キャビティ
32につながる他方の湯口系においても、分割入れ子に
より湯道37及び堰39の一部の面若しくは全面を形成
しても構わない。
【0037】 続いて、鋳物製品が車両用ホイールであ
る場合を一例として、本発明のマルチゲート鋳造用金型
を説明する。図1は、本発明に係るマルチゲート鋳造用
金型の一実施例を示す断面図である。図1に示すマルチ
ゲート鋳造用金型11は、図4に斜視図が示される車両
用ホイール41を成形する金型である。又、図5は、図
4に示す車両用ホイールのAA’方向における断面を示
した図であり、図1に示すマルチゲート鋳造用金型11
における成形空間たるキャビティ4と同方向からみた断
面図である。車両用ホイール41は、薄肉部たる筒状の
リムと、そのリムを接続する厚肉部たるスポーク44と
から構成され、リムは、スポーク44側のアウターリム
43と、その反対側端部のインナーリム42からなる。
【0038】 図1は、低圧鋳造方法に用いる場合のマ
ルチゲート鋳造用金型11を表しており、マルチゲート
鋳造用金型11は、溶湯が図示しない保持炉から金型へ
押し上げられる流路であるストーク5に接続されてい
る。マルチゲート鋳造用金型11は、成形空間であるキ
ャビティ4を形成する上型1と中型2及び下型3とから
なり、厚肉であるスポーク44と薄肉であるリムとから
なる車両用ホイールの鋳造に用いられる金型である。キ
ャビティ4は、厚肉であるスポーク44を成形するキャ
ビティ12と、薄肉であるリムを成形するキャビティ1
3とからなる。
【0039】 マルチゲート鋳造用金型11は、キャビ
ティ4に溶湯を供給する湯口18と、ストーク5から湯
口18までの溶湯流路である湯道17と、湯口18から
キャビティ4の間の堰19からなる湯口系7,8を備え
ている。一方の湯口系8は、キャビティ4のうちスポー
クを成形するキャビティ12につながり、他方の湯口系
7は、リムを成形するキャビティ13につながってい
る。尚、湯口系7は、図1には示されないが、リムを成
形する円筒状のキャビティ13の円周に等間隔でつなが
るように複数系統設けることが好ましい。図4に示す車
両用ホイール41を成形するマルチゲート鋳造用金型1
1の場合には、キャビティ13においてスポーク44が
アウターリム43と接続する部分に相当する場所に湯口
18が備わるように、スポーク44の数と同じ5箇所の
湯口系7を設けることが好ましい。
【0040】 キャビティ12を形成する面は上型1と
下型3とからなる。又、キャビティ13を形成する面は
上型1と中型2とからなり、キャビティ13からみて金
型外側に位置する中型2においては、ボルト20で固定
された分割入れ子15dを備え、薄肉であるリムの成形
空間であるキャビティ13の金型外側の概ね全面が、そ
の分割入れ子15dにより形成されている。中型2と分
割入れ子15dとの間には、間隙部14が形成されてい
る。
【0041】 2つの湯口系7,8のうち、湯口系7に
おいて、湯道17は下型3内に形成され、堰19は下型
3と横型2とから形成される。湯口系8においては、湯
道17及び堰19は下型3内に形成される。マルチゲー
ト鋳造用金型11では、2つの湯口系7,8のうち、湯
口系7において、湯道17を構成する面、及び、堰19
を構成する面の全面が、中型2内の15aと、下型3内
の分割入れ子15b、15cにより形成されている。更
には、中型2と分割入れ子15aとの間には、空隙層1
6が形成されている。
【0042】 本発明のマルチゲート鋳造用金型11に
おいては、薄肉のリムを成形するキャビティ13の外周
面が、分割入れ子15dにより形成されているため、金
型本体への熱伝導による溶湯の温度低下を防止すること
が可能となり、溶湯充填性が向上する。又、キャビティ
4のうちリムを成形するキャビティ13とつながる湯口
系7が、分割入れ子15a、15b、15cにより形成
されているため、金型本体への熱伝導による溶湯の温度
低下を防止することが可能となり、溶湯補給が確保され
る。
【0043】 従って、金型温度を高くしなくても、湯
廻り不良等の鋳造欠陥を起こし難い。金型温度を高くし
ないため、成形される車両用ホイール41には、より高
い機械的性質が付与され得て、その結果、より薄肉化、
即ち、軽量化を図ることが出来る。又、湯廻り不良を起
こし難いため、より自由に車両用ホイール41の成形形
状を設計することが可能である。更には、湯口18を広
げたり堰19を大きくして溶湯凝固遅延を図る必要がな
いため、金型を無用に大きくする必要がなく、より金型
作製コストが削減され、尚且つ、堰19で成形される製
品部とならない部分を小さく出来るので、歩留まりが向
上し、原料コストが低減される。
【0044】 又、この車両用ホイールを成形する金型
は、マルチゲートを採用した鋳造用金型であって、上記
したように、好ましくは、湯口系7がリムを成形する円
筒状のキャビティ13の円周に等間隔でつながるように
複数系統設けられるため、溶湯充填に際し、通常のセン
ターゲート方式の金型より溶湯の移動距離が短くなり、
充填がより容易になって、尚更に、湯廻り不良が生じ難
くなり、又、溶湯充填に要する時間が短くて済み、鋳造
全工程に要する時間が短縮され、鋳物製品生産のスルー
プット向上が図られる。
【0045】 よって本発明のマルチゲート鋳造用金型
11を用いて作製される車両用ホイール41は、より軽
量で、意匠的にも優れたものとなり得て、且つ、より安
価に作製することが可能である。従って、競合品に比
べ、より高い競争力を備えることが出来る。
【0046】 次に、材料について説明する。本発明の
マルチゲート鋳造用金型を構成する材料は、公知の材料
を用いればよく、本発明は使用する材料を限定するもの
ではない。金型全体としては、溶湯の凝固が速いほうが
生産性の向上が図れて好ましく、分割入れ子により形成
される金型の一部分では、溶湯の流動性を確保するため
に溶湯の凝固を遅くすることが好ましいことから、金型
本体は、より熱伝導性の高い、即ち、熱伝導率の大きな
材料を用い、分割入れ子には、より熱伝導性の低い、即
ち、熱伝導率の小さい材料を用いることが、より好まし
い。例えば、前者としては銅やベリリウム銅、後者とし
ては鋳鉄や鋳鋼が挙げられる。
【0047】 上記したマルチゲート鋳造用金型は、種
々の鋳造法に適用可能であるが、低圧鋳造方法に好適に
用いることが出来る。低圧鋳造方法とは、一般に、金型
と、金型の下に備わり溶湯が入れられた保持炉を用い
て、保持炉内に例えば窒素ガスの注入等で概ね0.1〜
0.5kg/cm2の極低い圧力を付加するか、若しく
は、金型側から真空で吸引して、溶湯の温度を一定温度
に保ったまま、ストークを介して金型内へ押し上げ、金
型で凝固させて成形し、鋳物製品を得るという工程から
なる製造方法である。溶湯の金型への充填が終われば、
ストークのなかに残った溶湯は保持炉に戻る。この低圧
鋳造方法は、所謂スクイズ鋳造法、ダイカスト法に比
べ、スクイズ鋳造法より溶湯充填速度が速いためスルー
プットが大きく、ダイカスト法のように圧入しないた
め、より高品質であり、両者に比べて金型を含む設備費
が安価であるという利点を有する。
【0048】 次に、本発明の鋳造方法について説明す
る。本発明の鋳造方法は、筒状のリムと、リムを接続す
るスポークとから構成される車両用ホイールを鋳造する
方法であり、上記した低圧鋳造方法である。本発明の第
1の鋳造方法は、少なくともリムを成形するキャビティ
Clの外周面が、金型本体との間に概ね1mm以上の高
さの空隙層及び/又は間隙部を有する分割入れ子により
形成されるマルチゲート鋳造用金型を用いて、キャビテ
ィCl側で溶湯の早期凝固を防止することによってキャ
ビティClへの溶湯充填性を確保し、金型温度を高くす
ることなく鋳造欠陥発生を防ぎ、特にリムの機械的性質
を向上させ得る。
【0049】 又、本発明の第2の鋳造方法は、リムを
成形するキャビティClに溶湯を供給する湯口Glか
ら、キャビティClまでの間の堰Llを構成する少なく
とも一部の面が、金型本体との間に概ね1mm以上の高
さの空隙層及び/又は間隙部を有する分割入れ子により
形成されるマルチゲート鋳造用金型を用いて、湯口系に
おいて溶湯の早期凝固を防止することによってキャビテ
ィClへの溶湯補給を確保し、金型温度を高くすること
なく鋳造欠陥発生を防止し、特にリムの機械的性質を向
上させ得る。
【0050】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明のマルチ
ゲート鋳造用金型、及び、マルチゲート鋳造用金型を用
いた鋳造方法によれば、湯口を必要以上に大きくしなく
ても、溶湯温度をより低くおさえても、溶湯充填完了前
に、薄肉部を成形するキャビティ、あるいは、湯口周り
及び堰において、溶湯が凝固し溶湯の充填性が低下した
り、溶湯の補給が確保出来なかったり、鋳造歩留まりが
低減したりすることがない。従って、鋳造欠陥の少ない
機械的強度に優れた鋳物製品を、より低コストに作製す
ることが出来る。そして、例えば、アルミニウム合金を
用いて、鋳物製品として軽量の車両用ホイールを、より
安価で供給すれば、自動車等の燃費低減が図られ、地球
規模の課題である排出二酸化炭素の削減に寄与し地球温
暖化防止等の環境対策に貢献することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマルチゲート鋳造用金型の一実
施例を示す断面図である。
【図2】 本発明に係るマルチゲート鋳造用金型の他の
一実施形態を示す断面図である。
【図3】 本発明に係るマルチゲート鋳造用金型の更に
他の一実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明に係るマルチゲート鋳造用金型で鋳造
される鋳物製品の一例を示す斜視図である。
【図5】 図4に示す鋳物製品のAA’方向における断
面図である。
【符号の説明】
1…上型、2…横型、3…下型、4…キャビティ、5…
ストーク、7,8…湯口系、11,21,31…マルチ
ゲート鋳造用金型、12…キャビティ(Cs)、13…
キャビティ(Cl)、14,34…間隙部、15a〜1
5d,25a〜25b,35a〜35f…分割入れ子、
16,26…空隙層、17,27,37…湯道、18,
28,38…湯口、19,29,39…堰、20…ボル
ト、22,32…キャビティ(Ck)、23,33…キ
ャビティ(Cn)、41…車両用ホイール、42…イン
ナーリム、43…アウターリム、44…スポーク。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 18/04 B22D 18/04 M P B60B 3/06 B60B 3/06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳物製品の鋳造に用いられ、キャビティ
    に溶湯を充填する湯口を複数備える金型であって、 前記鋳物製品は、厚肉部と薄肉部とからなり、 前記キャビティのうち前記薄肉部を成形するキャビティ
    Cnの少なくとも一部の面が、分割入れ子により形成さ
    れることを特徴とするマルチゲート鋳造用金型。
  2. 【請求項2】 前記鋳物製品は、前記薄肉部たる筒状の
    リムと、前記リムを接続する前記厚肉部たるスポーク
    と、から構成される車両用ホイールであり、 前記キャビティのうち少なくとも前記リムを成形するキ
    ャビティClの外周面が、前記分割入れ子により形成さ
    れる請求項1に記載のマルチゲート鋳造用金型。
  3. 【請求項3】 鋳物製品の鋳造に用いられ、キャビティ
    に溶湯を供給する湯口と、前記湯口までの溶湯流路であ
    る湯道と、前記湯口から前記キャビティまでの間の堰
    と、からなる湯口系を複数備える金型であって、 少なくとも1つの湯口系において、少なくとも前記湯道
    を構成する面の一部及び前記堰を構成する面の一部の何
    れかを含み、湯口周りの一部の面若しくは全面が、前記
    金型内の分割入れ子により形成されることを特徴とする
    マルチゲート鋳造用金型。
  4. 【請求項4】 前記鋳物製品は、厚肉部と薄肉部とから
    なり、 前記キャビティのうち前記薄肉部を成形するキャビティ
    Cnとつながる湯口系Gnが、前記分割入れ子が備わる
    少なくとも1つの湯口系に含まれる請求項3に記載のマ
    ルチゲート鋳造用金型。
  5. 【請求項5】 前記鋳物製品は、筒状のリムと、前記リ
    ムを接続するスポークと、から構成される車両用ホイー
    ルであり、 前記キャビティのうち前記リムを成形するキャビティC
    lとつながる湯口系Glが、前記分割入れ子が備わる少
    なくとも1つの湯口系に含まれる請求項3に記載のマル
    チゲート鋳造用金型。
  6. 【請求項6】 前記分割入れ子と金型本体との間に、略
    1mm以上の高さの空隙層、及び/又は、間隙部、を有
    する請求項1〜5の何れか一項に記載のマルチゲート鋳
    造用金型。
  7. 【請求項7】 低圧鋳造方法に用いられる請求項1〜6
    の何れか一項に記載のマルチゲート鋳造用金型。
  8. 【請求項8】 少なくとも1つの湯口を備える下型と、
    前記下型とともにキャビティを形成する上型及び横型
    と、からなる請求項1〜7の何れか一項に記載のマルチ
    ゲート鋳造用金型。
  9. 【請求項9】 筒状のリムと、前記リムを接続するスポ
    ークと、から構成される車両用ホイールの低圧鋳造方法
    であって、 少なくとも前記リムを成形するキャビティClの外周面
    が、金型本体との間に略1mm以上の高さの空隙層及び
    /又は間隙部を有する分割入れ子により形成されるマル
    チゲート鋳造用金型を用い、前記キャビティClへの溶
    湯充填性を確保し前記リムの機械的性質を向上させるこ
    とを特徴とする鋳造方法。
  10. 【請求項10】 筒状のリムと、前記リムを接続するス
    ポークと、から構成される車両用ホイールの低圧鋳造方
    法であって、 前記リムを成形するキャビティClに溶湯を供給する湯
    口Glから、前記キャビティClまでの間の、堰Llを
    構成する少なくとも一部の面が、金型本体との間に略1
    mm以上の高さの空隙層及び/又は間隙部を有する分割
    入れ子により形成されるマルチゲート鋳造用金型を用
    い、前記キャビティClへの溶湯補給を確保し前記リム
    の機械的性質を向上させることを特徴とする鋳造方法。
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