JP2002346613A - 熱間圧延用複合ロールおよびそれを用いた熱間圧延方法 - Google Patents

熱間圧延用複合ロールおよびそれを用いた熱間圧延方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯鋼または鋼板の熱間連続圧延用として、圧
延鋼材との間で高い摩擦力を有し摩耗が少なく、かつ偏
平や降伏損傷しない熱間圧延複合ロールおよびそれを用
いた熱間圧延方法を提供する。 【解決手段】 帯鋼または鋼板を熱間連続圧延する仕上
げタンデム圧延機群の後方3基の圧延機に作動ロールと
して組み込まれる熱間圧延用複合ロールであって、該ロ
ールの直径を250〜620mmとし、縦弾性係数を2
00〜260Gpaにすると共に、外層の化学成分が質
量比で、C:1.0〜3.0%、Si:0.2〜2.0
%、Mn:0.2〜2.0%、V:3.0〜10.0
%、Cr:3.0〜10.0%およびMo,Wの1種ま
たは2種を2.0〜10.0%含有し、残部Feおよび
不可避的不純物からなることを特徴とする熱間圧延用複
合ロールおよびそのロールを用いて後方3基の仕上圧延
機の少なくとも1基以上の圧延機にて圧下率40%以上
で圧延する熱間圧延方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼の圧延におい
て、特に熱間帯鋼連続圧延、すなわちホットストリップ
ミルの仕上圧延機群に用いられる作動ロールおよびその
ロールを用いた圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱間仕上げタンデム圧延におい
て、圧下率を大きくすれば、圧延時間が短縮され圧延中
の圧延鋼材の温度低下を少なく抑えることができるた
め、圧延前の圧延鋼材の加熱温度を低くでき省エネルギ
ー効果が大きい。一方、近年、金属組織を微細化するこ
とにより、引張強度、靱性、疲労強度などの特性が向上
することが確認され、本鋼材の実機圧延機での生産が課
題となっている。熱間帯鋼連続圧延機にて微細粒組織を
得るための重要な要素技術の一つとして、例えば圧延の
最終1もしくは2パスでの高圧下圧延が、特定の圧延鋼
材および圧延条件下で特公平5−65564号公報にて
提案されている。
【0003】しかしながら、特に、仕上げ厚み6.0m
m以下の薄板を仕上げタンデム圧延機群にて圧延するに
際し、高圧下圧延を行うとすると従来材質のロールでは
スリップ現象が現れ、安定的な圧延ができないという問
題があった。そのために高圧下圧延を可能とするため、
特開平6−122002号公報においては、粗圧延機に
おいて圧延ロールと鋼材との間の摩擦係数を増加させる
ため金属、金属炭化物、金属窒化物等の粉粒体をロール
と圧延鋼材との間に介在させながら圧延することが開示
されている。しかしながら、この方法は設備的にも、ま
た粉粒体が使用消耗する両面からコスト増に繋がり望ま
しいものではなかった。
【0004】このような状況下において、この種のロー
ル材質としては、従来高合金グレン鋳鉄ロールが一般に
使用されてきたが、近年、特許国際公開WO88/07
594号公報もしくはWO91/19824号公報に開
示されているV,Cr,Mo,Wを多量に含有し摩耗の
少ない白鋳鉄が仕上げ前段圧延機では全面的に既存ロー
ルから切り替わり、後段圧延機においても一部普及して
いる。このロールは摩耗が極めて小さいが、ロールと圧
延鋼材間の摩耗は個々のロールで著しく異なっている。
【0005】後段圧延機群にて高圧下圧延を実現するに
おいては、前段圧延機群に比べ圧延鋼材の板厚が著しく
小さく、鋼材の温度も低く変形しにくいために、作動ロ
ールとの短い接触部において大きな圧延荷重に耐え、安
定して鋼材を圧延する、すなわち、摩擦により前進させ
ることができるロールが不可欠である。従って、圧延鋼
材との間で高く安定した摩擦係数を確保し、さらにロー
ル偏平が小さいロールが強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題を解消するためのものであって、熱間帯鋼連続
圧延において、圧延鋼材との間で高い摩擦を有し摩耗が
少なく、かつ偏平や降伏損傷しない作動ロールを提供す
ると共に、これを用いて仕上げ後段群において高圧下圧
延を行うことにより、生産性が高く経済的な圧延方法を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】その発明の要旨とすると
ころは、 (1)帯鋼または鋼板を熱間連続圧延する仕上げタンデ
ム圧延機群の後方3基の圧延機に作動ロールとして組み
込まれる熱間圧延用複合ロールであって、該ロールの直
径を250〜620mmとし、縦弾性係数を200〜2
60Gpaにすると共に、外層の化学成分が質量比で、
C:1.0〜3.0%、Si:0.2〜2.0%、M
n:0.2〜2.0%、V:3.0〜10.0%、C
r:3.0〜10.0%およびMo,Wの1種または2
種を2.0〜10.0%含有し、残部Feおよび不可避
的不純物からなることを特徴とする熱間圧延用複合ロー
ル。
【0008】(2)質量比で、Ni:0.2〜5.0%
またはCo:0.2〜10.0%の1種または2種を含
有したことを特徴とする前記(1)に記載の熱間圧延用
複合ロール。 (3)帯鋼または鋼板を熱間連続圧延にて圧延成形する
熱間圧延方法において、仕上げタンデム圧延機群の後方
3基の圧延機の少なくとも1基以上の圧延機にて前記
(1)または(2)に記載の圧延用複合ロールを使用
し、圧下率40%以上で圧延することを特徴とする熱間
圧延方法にある。
【0009】先ず、本発明ロール材の金属組織について
述べる。耐摩耗性を確保し、圧延鋼材との間で大きな摩
擦を確保するためには、炭化物は硬くて粒状のものが望
ましく、MC型炭化物を主体に使用する。特に本発明を
適用するホットストリップ仕上後段圧延機群において高
圧下圧延を実現するためには、MC炭化物の晶出量は面
積率で5%以上確保することが必要である。一方、同時
に晶出する、M7 3 ,M2 CもしくはM3 C炭化物は
少量では本発明の効果を損なうものではないが、10%
以下にすることが望ましい。すなわち、これらの炭化物
はMC炭化物に比べ粗大で、かつ集合して晶出するため
にその量が多過ぎるとかえってロール表面は平坦にな
り、また、粒状で微細なMC炭化物の効果も損ない、圧
延鋼材との間で十分な摩擦を確保できなくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る化学成分の限
定した理由を述べる。 C:1.0〜3.0% Cは、ロールの性能に直接影響する硬さを得るために最
も重要な元素である。しかし、1.0%より少ないと耐
摩耗性および耐肌荒れ性を向上させるために有効な硬い
炭化物の晶析出が少なく、さらに基地に固溶するCが不
足し、焼入れによっても十分な基地硬さが得られなくな
ると同時に、合金添加の効果を十分発揮できず耐摩耗性
が著しく劣化し向上が望めない。一方、2.0%を超え
ると脆い炭化物の晶出量が増加し、特に粗大な炭化物が
凝集して結晶粒界に晶出し、前述の通り圧延中にこれが
表層から剥離し圧延製品を損傷し使用に耐えないため、
これを上限とした。
【0011】Si:0.2〜2.0%、Mn:0.2〜
2.0% Si、Mnは、本発明を特徴ずけるものではないが、共
に脱酸効果および溶湯の流動性を高めることを目的とし
て、各々0.2〜2.0%の一般の高速度鋼に含まれて
いる量を含有させるが、しかし、0.2%未満であると
その効果が不十分であり、2.0%を超えると靱性が低
下するためその範囲とする。
【0012】V:3.0〜10.0% Vは、優先的にCと結合し、前記既存ロールに認められ
るセメンタイト(Fe3C)やクロム炭化物(Cr7
3 )に比べ極めて硬く粒状のMC型炭化物、すなわち、
VC炭化物を晶出し耐摩耗性を向上させるために極めて
有効な元素である。また、本発明においては晶出炭化物
の平均粒径を15μm以下にすることが望ましく、微小
で粒状に晶出し、かつ極めて硬いVC炭化物を積極的に
利用することが不可欠である。また、VC炭化物は溶湯
より優先的に初晶として晶出し、凝固組織を決定する理
由からもVは重要な元素であり、その含有量はCとの関
係で選択される。本発明のC:1.0〜3.0%範囲で
は、3.0%未満ではVC炭化物が晶析出せず、耐摩耗
性を向上させ得ないため下限とした。一方、10%を超
えると前記の通り初晶の炭化物が多量に晶出し、材料強
度を損なうと共に炭化物が粒界に偏析して、これが圧延
使用中に欠け落ち耐肌荒れ性を損なうためこれを上限と
した。
【0013】Cr:3.0〜10.0% Crは、単独ではCと結合してCr7 3 炭化物として
結晶粒界に網目状に多量に凝集して晶出するため、これ
を多量に生成させないため10.0%以下に限定して含
有させる。また、Mo,Wとともに硬いM2 C型の共晶
炭化物を形成することがあるが、後述する通り、その晶
出量を限定する必要がある。一方、Crは基地組織にも
固溶し焼入れにより硬さを向上させ、さらに焼戻しにお
いては析出硬化を促進するために有効な元素であり、そ
の効果を発揮するためには3.0%以上含有することが
必要であり、これを下限値とした。
【0014】Mo,Wの1種または2種を2.0〜1
0.0% MoおよびWは、主として硬いM2 C型の共晶炭化物を
形成し耐摩耗性を向上させるもので、前記特許において
は積極的に用いられていた。この炭化物は棒状に結晶粒
界に晶出する。この点、前述の凝集して晶出するFe3
CやCr7 3 炭化物ほど著しく有害ではないが、複数
の炭化物が密集して晶出した場合は、結果的に大きな炭
化物とみなされ、これが欠け落ちるため晶出量を少量に
抑制することが不可欠であり、実用的には組織に占める
面積比で3%以下とすることが望ましい。なお、本発明
材においては鋳造時に晶出したM2 C型炭化物はその後
の熱処理工程を経てM6 C型炭化物になる。一方、Mo
はCrと同様、一部が基地組織にも固溶し焼入れにより
硬さを向上させ、さらに焼戻しにおいて析出硬化を促進
し、Wも一部が基地組織にも固溶し高温での強度および
硬さを向上するため、熱間圧延に供した場合、耐摩耗性
を向上させる作用を有しており、その効果が現れるため
には1種または2種を2.0〜10.0%含有すること
が必要であり、前記晶出炭化物の量を考慮した場合、望
ましくは両元素の総量が4%以上15%以下である。
【0015】Ni:0.2〜5.0% Niは、0.2%以上を添加すると焼入性を向上させる
効果を有する。直径の大きいロールなどが大きい硬化深
度が要求される場合には、その要求に応じて添加すると
良い。しかし、多量に添加すると残留オーステナイトが
過剰になり、かえって高硬度が得られなくなるため、
5.0%以下の範囲で用いることが有効である。
【0016】Co:0.2〜10.0% Coは、0.5%以上添加すると高温使用下で基地の硬
さと強度を向上させるもので、特に熱間圧延用ロールに
は10.0%以下の範囲で用いることが有効である。A
l,Ti,Zrは、MC型炭化物の晶出核を生成し、炭
化物の大きさを減少し、かつ、分散晶出させる効果があ
り、この目的で添加されても本発明の効果を損なうもの
ではない。
【0017】高圧下圧延を行った場合には、圧延荷重は
基本的に大きくなる。このときロールの縦弾性係数が小
さいとロールが大きく偏平し鋼材との接触長が大きくな
り、このことが、さらに圧延荷重を増大させることにな
り、経済的でなく圧延作業も不安定になる。本発明がな
された仕上圧延機群の後方圧延機においては、特にこの
現象が起こらないようにすることが必要である。そこで
ロールの偏平を小さく抑え、本発明の効果を達成するた
め、発明材の縦弾性係数を200GPa以上とした。な
お、縦弾性係数の上限値は鉄系ロールにて実用的に可能
な260GPaとした。
【0018】さらに、仕上後段圧延機群において高圧下
圧延を行うに際し、ロール直径を小さくすれば圧延荷
重、すなわち、駆動動力を小さくでき経済的である。し
かしながら、前述の通り小径ではロールと圧延鋼材との
接触長さがさらに小さくなり、特に40%以上の圧下率
では従来のロールでは圧延に必要な摩擦力を確保でき
ず、小径化が難しかった。一方、本発明ロール材におい
ては十分な摩擦力を確保できるため、ロールを小径とす
ることができ、実用的にその効果が顕著になる値とし
て、従来は、625〜800mmであったロールの直径
を620mm以下とし、その下限値は前記圧延機群にお
いては折損事故等の圧延事故の発生を実用的に防止でき
るロール強度が確保できる250mmとした。
【0019】次に、製造方法について述べる。先ず、本
発明の化学成分からなる溶湯を耐火枠と芯材との間に注
入して誘導加熱を行ない、次いで、該耐火枠の下方に設
けた水冷モールドで前記溶湯を凝固して外層部を形成
し、しかる後、一体となった外周部と芯材を順次下方へ
引出して複合ロールを製造する。これにより、本発明材
の理想的な鋳造組織となり、かつ、他法に比べ極めて緻
密な組織が得られるものである。
【0020】次に、本発明の基地組織を達成するための
熱処理について述べる。前述の通り、本発明において
は、先ず焼入れにより基地組織をマルテンサイトもしく
はベイナイトとする必要がある。そこで熱処理炉にてロ
ール全体を約1000℃に加熱し、一定時間保持した
後、大気中もしくは衝風にて常温近くまで冷却すること
により焼入れ硬化する。勿論、焼入れ時に割れが発生し
ない範囲で冷却速度を高めてもよく、本発明の効果を損
なうものではない。
【0021】しかしながら、焼入れにより生成されたマ
ルテンサイトもしくはベイナイトは非常に硬いが、高温
では不安定な組織であるため、特に熱間圧延に供する本
発明においては、使用中に高温に加熱され別の組織に不
均一に変態し望ましくない。そこで、焼入れ後は引続き
500℃以上で焼戻しを実施し、析出硬化作用と適度の
靱性を付与するとともに焼入れにより生じた大きな残留
応力を低減させ、耐事故性を向上させる。
【0022】
【実施例】本発明の実施例として表1に示す化学成分に
て連続鋳掛け法にて鋳造し、前記熱処理を施した後、図
1に示す熱間圧延設備の構成図のように、6基の仕上連
続圧延機を有するホットストリップミルにおいて仕上後
段圧延機群3として仕上後段作動ロール1のところに組
み込み圧延作業に供した。なお、符号2は補強ロールで
あり、4は仕上前段圧延機群であり、5は粗圧延機を示
す。また、ロールの直径は600mmとしたが、表1に
示すNo.2の本発明例であるロールでは最終No.6
圧延機の上方ロールを直径490mmの小径ロールと
し、下方ロールを直径600mmとした。なお、ロール
は胴長1850mm、全長4470mmとした。圧下率
は前段から順に、50%、45%、40%、50%、4
5%、40%とし、後段圧延機3基は、いずれも圧下率
40%以上にて厚み2.0mmの帯鋼に熱間圧延成形を
行ったがスリップ現象は生じることなく圧延が可能であ
った。
【0023】
【表1】
【0024】これに対し、No.3の従来例において
は、従来の高合金グレン鋳鉄ロールにて通常行われてい
る圧延条件、すなわち、後段圧延機3基は40%未満で
ある30〜20%の圧下率での圧延作業条件を示した。
また、No.4の従来例においては、従来の高合金グレ
ン鋳鉄ロールを用いて試験的に後段圧延機にて40%以
上の圧下率で行った結果を示したが、スリップが発生し
圧延をすることが出来なかった。
【0025】図2は、本発明に係るロールと従来ロール
の圧延可能な圧下率範囲を示す図であり、図3は、本発
明に係るロールと従来ロールを使用に供した際の圧延鋼
材との摩擦係数を示す図である。いずれも最終仕上N
o.6圧延機にて、いずれも直径600mmの前記従来
ロールと本発明ロールを用いて圧下率を10〜50%変
化させて圧延を行った結果である。従来ロールでは圧下
率が35%以上ではスリップによる圧延ができなかった
のに対し、本発明ロールでは高い摩擦係数、すなわち、
摩擦力を確保し、高圧下率でも圧延が可能であった。な
お、摩擦係数は柳本らにより提案された圧延荷重と摩擦
係数との関係式(日本機械学会論文集42(1976)
第965頁参照)を用いて実際の圧延荷重より求めた。
【0026】このように、従来ロールでは高圧下圧延を
行ったところ、スリップ現象が生じ、圧延作業ができな
かったのに対し、本発明ロールを供することにより高圧
下条件下においても安定した圧延が可能となった。な
お、ここでは連続鋳掛け法による複合ロールを本発明の
実施例として示したが、遠心鋳造法等の既存の製造方法
による複合ロールにおいても、本発明の作用・効果は得
られる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によりホット
ストリップミルの仕上後段圧延機列での高圧下圧延が可
能となり経済的で生産性の向上ができ、さらに圧延製品
の品質向上がなされ、本発明は工業的に大きな価値を有
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明材になる熱間連続圧延設備の構成図、
【図2】本発明に係るロールと従来ロールの圧延可能な
圧下率範囲を示す図、
【図3】本発明に係るロールと従来ロールを使用に供し
た際の圧延鋼材との摩擦係数を示す図である。
【符号の説明】
1 仕上後段作動ロール 2 補強ロール 3 仕上後段圧延機群 4 仕上前段圧延機群 5 粗圧延機
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月26日(2002.2.2
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】Co:0.2〜10.0% Coは、0.2%以上添加すると高温使用下で基地の硬
さと強度を向上させるもので、特に熱間圧延用ロールに
は10.0%以下の範囲で用いることが有効である。A
l,Ti,Zrは、MC型炭化物の晶出核を生成し、炭
化物の大きさを減少し、かつ、分散晶出させる効果があ
り、この目的で添加されても本発明の効果を損なうもの
ではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/56 C22C 38/56 // B21B 1/26 B21B 1/26 E (72)発明者 大友 清司 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社エンジニアリング事業本 部内 (72)発明者 倉橋 隆郎 大阪府大阪市大正区船町1−1−66 株式 会社中山製鋼所内 (72)発明者 竹士 伊知郎 大阪府大阪市大正区船町1−1−66 株式 会社中山製鋼所内 (72)発明者 吉村 卓郎 大阪府大阪市大正区船町1−1−66 株式 会社中山製鋼所内 Fターム(参考) 4E002 AD04 BA01 BC05 CB09 4E016 AA03 BA02 CA04 CA08 DA11 DA19 EA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯鋼または鋼板を熱間連続圧延する仕上
    げタンデム圧延機群の後方3基の圧延機に作動ロールと
    して組み込まれる熱間圧延用複合ロールであって、該ロ
    ールの直径を250〜620mmとし、縦弾性係数を2
    00〜260Gpaにすると共に、外層の化学成分が質
    量比で、C:1.0〜3.0%、Si:0.2〜2.0
    %、Mn:0.2〜2.0%、V:3.0〜10.0
    %、Cr:3.0〜10.0%およびMo,Wの1種ま
    たは2種を2.0〜10.0%含有し、残部Feおよび
    不可避的不純物からなることを特徴とする熱間圧延用複
    合ロール。
  2. 【請求項2】 質量比で、Ni:0.2〜5.0%また
    はCo:0.2〜10.0%の1種または2種を含有し
    たことを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延用複合ロ
    ール。
  3. 【請求項3】 帯鋼または鋼板を熱間連続圧延にて圧延
    成形する熱間圧延方法において、仕上げタンデム圧延機
    群の後方3基の圧延機の少なくとも1基以上の圧延機に
    て請求項1または2に記載の圧延用複合ロールを使用
    し、圧下率40%以上で圧延することを特徴とする熱間
    圧延方法。
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