JP2002346557A - 廃水処理方法 - Google Patents

廃水処理方法

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JP2002346557A JP2001157590A JP2001157590A JP2002346557A JP 2002346557 A JP2002346557 A JP 2002346557A JP 2001157590 A JP2001157590 A JP 2001157590A JP 2001157590 A JP2001157590 A JP 2001157590A JP 2002346557 A JP2002346557 A JP 2002346557A
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Yutaka Takeda
豊 武田
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
Naomi Imada
尚美 今田
Koichi Yokoyama
公一 横山
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光触媒式廃水処理装置の性能を長期間高く維
持し、廃水中の有害有機物を連続的に効率よく処理する
ことができる、廃水処理方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物埋立処分場の浸出水を、光源と光
触媒とを有する光触媒式廃水処理装置に導入して浸出水
に含まれる有害有機物を光触媒の存在下に分解、除去す
る廃水処理方法において、光触媒式廃水処理装置6に流
入する浸出水に、pHが5以下となるように塩酸を連続
的または間欠的に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃水処理方法に係
り、特に、廃棄物埋立処分場において浸出する浸出廃水
中の有害有機物を光触媒式廃水処理装置を用いて分解、
除去する廃水処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】廃棄物埋立処分場は地下水に対して耐水
構造となっており、その底部には集水設備が設けられて
いる。この集水設備に集まる水、いわゆる浸出水は、降
雨による浸透水、ごみ層の圧密の進行に伴って排出され
る保有水、ごみ層内部の有機物の分解による分解水など
である。このような浸出水には、例えばトリハロメタ
ン、ダイオキシン類等に代表される難分解性有機物が多
く残留しており、人体や自然環境に有害なために、これ
をどのように処理するかが重要な課題となっていた。
【0003】このような状況に鑑み、カルシウム(C
a)除去装置、生物処理装置、凝集沈殿槽、砂ろ過槽な
どを採用した浸出水の処理方法が提案されたが、これだ
けでは難分解性有機物を充分に処理することができない
ため、上記処理手段の後流に光触媒反応器を設けて難分
解性有機物を分解、除去する、浸出水の高度処理が提案
されている。このような従来技術に関するものとして、
例えば、特開平9−122640号公報等が挙げられ
る。
【0004】図6は、このような従来技術に適用される
光触媒式廃水処理装置の系統図である。図において、こ
の装置は、原水タンク1と、該原水タンク1に供給ポン
プ2を介して連結された循環タンク4と、該循環タンク
4に循環ポンプ5を介して連結された光触媒反応器モジ
ュール6と、該光触媒反応器モジュール6の出口液を前
記循環タンク4に循環する循環ライン7と、前記循環タ
ンク4から処理水を排出する排水ポンプ3とから主とし
て構成されている。原水としての、例えば浸出水は、原
水タンク1から供給ポンプ2によって循環タンク4に導
入され、その後、循環ポンプ5、光触媒反応器モジュー
ル6、循環ライン7を経て前記循環タンク4に流入する
ように循環され、浸出水中の有害有機物が光触媒によっ
て分解される。
【0005】しかしながら、浸出水にはナトリウムなど
を含むアルカリ塩やカルシウムなどを含むアルカリ土類
塩、さらに鉄などが数ppm 〜数100ppm 溶解してお
り、これらが光触媒表面に析出して触媒性能を低下させ
ることが指摘されている。これに対し、(1)反応器に
水を流して光触媒を洗浄、再生させる技術、例えば特開
平11−151483号公報、(2)光触媒を無機酸入
り洗浄容器に導入して付着した物質を除去する技術、例
えば特開2000−4253号公報等が提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記反応器に水を流し
て光触媒を洗浄する方法においては、触媒に付着、堆積
した塩類を充分に脱着させることが難しく、また光触媒
を無機酸入り洗浄容器に導入して付着物質を除去する技
術では、光触媒の性能を一定限度まで回復させることは
できるが、付着物を完全に除去することは困難であっ
た。また、付着物は光触媒のみならず、反応器の内側に
も同様に付着するため、光触媒だけを抜き出して酸洗浄
する従来技術では反応器に付着した付着物を完全に除去
することができないため光源からの光量が不足し、光触
媒反応器としての性能を充分に回復させることはできな
かった。
【0007】本発明の課題は、上記従来技術の問題点を
解決し、光触媒式廃水処理装置の性能を長期間高く維持
し、廃水中の有害有機物を連続的に、かつ効率よく処理
することができる、廃水処理方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者らは、浸出水処理に使用した光触媒の劣化原因
について詳細に検討した結果、浸出水中の炭酸カルシウ
ム、鉄等が触媒表面に付着することが光触媒の劣化原因
であることを明らかにし、これらを触媒表面から取り除
いて性能を回復させるためには、従来から行なわれてい
る酸洗浄が有効であるが、浸出水処理に数ヶ月間使用し
た光触媒を抜出して酸洗浄しても触媒性能が初期状態ま
で回復しないことが判明した。
【0009】図4に、浸出水処理に使用した光触媒の模
擬物質分解率の経時変化を、酸洗浄の前後で比較した結
果を示す。浸出水処理に使用した光触媒の性能は、使用
期間が長くなるにつれて低下し、およそ9ヶ月経過した
光触媒の性能は、初期の約60%程度にまで低下する
(図4のa)。そこで、数ヶ月ごとに抜出した触媒を
0.1mol/l の塩酸水溶液中に浸漬して付着物を洗浄す
る試験を行なって活性の回復を図ったところ、浸出水中
での使用期間が比較的短い触媒の活性は酸による洗浄で
ある程度回復するが、長い期間浸出水処理に使用した触
媒は、酸洗浄しても性能が回復し難く、特に9ヶ月近く
使用した触媒ではほとんど性能が回復しないことが分か
った。また、浸出水中の付着物は、光触媒だけでなく反
応管表面にも付着することから光触媒式廃水処理装置の
性能を回復させるためには光触媒だけでなく反応器に付
着した付着物も同時に除去する必要があることが改めて
分かった。
【0010】そこで、本発明者は、光触媒や反応器への
析出物の付着機構について詳細に検討したところ、以下
の知見を得た。
【0011】すなわち図5は、析出物の光触媒への付着
状況を模式的に示したものである。浸出水の処理に使用
された光触媒51には、浸出水中に含まれるカルシウム
や鉄等が溶液中から徐々に析出して炭酸カルシウムや水
酸化鉄等の粒子状析出物52となって付着し始める(図
5(A))。その後、しばらくすると、はじめに付着し
た粒子状析出物52が基点となってさらに付着が進み、
難溶解性析出物53となる(図5(B))。さらに時間
が経つと、光触媒の内部にまで結晶化が進行して付着が
強固になり、付着物が除去され難くなる(図5
(C))。図5(B)や(C)のように強固に付着し、
結晶化が進行した後は、酸洗浄しても触媒表面からこれ
ら付着物を完全に取除くことができないため、性能回復
率は著しく低くなる。このような現象は触媒だけでなく
反応管についても同様である。
【0012】本発明者は、上記知見に基いて鋭意研究し
た結果、被処理液としての廃水に連続的に塩酸を添加し
てpHを下げるか、または光触媒に対してカルシウム塩
や鉄分等の付着が始まった初期の時点(図5(A))
で、反応器に流入する廃水に間欠的に塩酸を添加してそ
のpHを下げることにより、前記付着初期の粒子状態の
炭酸カルシウムや水酸化鉄の反応性が高いので、これら
が容易に溶解、除去されることを見出し、本発明に到達
した。
【0013】すなわち、本願で特許請求する発明は、以
下のとおりである。 (1)廃水を光源と光触媒とを有する光触媒式廃水処理
装置に導入して前記廃水に含まれる有害有機物を光触媒
の存在下に分解、除去する廃水処理方法において、前記
光触媒式廃水処理装置に流入する廃水に塩酸を添加する
ことを特徴とする廃水処理方法。 (2)前記廃水のpHが5以下となるように塩酸を添加
することを特徴とする上記(1)に記載の廃水処理方
法。 (3)前記塩酸の添加を連続的または間欠的に行うこと
を特徴とする上記(1)または(2)に記載の廃水処理
方法。 (4)前記廃水が、廃棄物埋立処分に伴う浸出水である
ことを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載の
廃水処理方法。 (5)前記廃水処理装置から排出された廃水を中和処理
することを特徴とする上記(1)〜(4)の何れかに記
載の廃水処理方法。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例を用いて詳
細に説明する。図1は、本発明方法に適用される光触媒
式廃水処理装置の系統図である。図1において、この装
置が図6の従来技術と異なるところは、循環タンク4
に、塩酸供給ライン8および塩酸供給ポンプ11を介し
て塩酸タンク10を連結した点である。光触媒反応器モ
ジュール6は、例えば内管と外管とからなる二重管構造
を呈しており、内管の中に殺菌灯またはブラックライト
が配置され、外管の内壁面に光触媒がセットされた光触
媒反応器を多数直列に連結したものである。
【0015】このような構成において、廃棄物埋立処分
場で浸出した浸出水は、例えばカルシウム除去、BO
D、COD、T−N、SS分などを除去するための生物
処理槽、COD、SS、T−Pや微量重金属類を除去す
るための凝集沈殿設備等を経て処理され、砂ろ過塔で沈
殿物が除去された後、原水タンク1に貯留される。原水
タンク1に貯留された浸出水は、供給ポンプ2によって
循環タンク4に導入され、ここで塩酸供給ポンプ11お
よび塩酸供給ライン8を介して、塩酸水溶液(以下、単
に塩酸という)が添加されて、例えばpH1〜5に調整
されたのち、光触媒反応器モジュール6の図示省略した
内管と外管との間に流入し、光触媒上で有害有機物が分
解される。光触媒反応器モジュール6を流出した、有害
有機物の一部が分解された浸出水は、循環ライン7を経
て再び循環タンク4に流入し、必要に応じて再度塩酸が
添加されてpH調整されたのち、光触媒反応器モジュー
ル6に循環され、再度有害有機物の分解が行われる。こ
のようにして光触媒反応器モジュール6に複数回循環し
て有害有機物が分解された浸出水は排出ポンプ3を経て
処理液として系外へ排出される。
【0016】本実施例によれば、光触媒反応器モジュー
ル6に流入する浸出水に塩酸を添加することにより、光
触媒反応器モジュール6の光触媒および反応器壁面への
アルカリ塩類等の析出物の付着が抑制されるので、従来
技術のように、劣化した触媒の再生だけでは達成できな
かった、長期間安定した有害有機物処理を効率よく行な
うことができる。また、被処理水である浸出水の導入を
停止させる必要がなく連続的処理が可能となるので処理
効率が向上するとともに、触媒や反応管を取出して洗浄
するといった操作も不要となり、触媒を取り出すことに
よる触媒の劣化がなくなり、触媒交換頻度も少なくなる
ので、ランニングコスト等を著しく低減することができ
る。
【0017】本実施例において、塩酸の添加は自動で行
なってもよいが、手動で行うこともできる。また浸出水
を循環処理する場合、塩酸の添加位置は、循環タンク4
に添加する他、循環タンク4の出口(図1中C)、光触
媒反応器モジュール6の入口(図1中B)、または出口
(図1中A)のどの位置であってもよい。また浸出水の
循環回数は、要求される処理水の性状に応じて適宜選択
される。なお、一回パスで処理目的が達成できるとき
は、循環処理する必要はない。
【0018】本発明において、光触媒反応器モジュール
の構造は、光源と光触媒の間を被処理廃液が通過できる
構造であることが好ましく、例えば中央に円柱型光源を
配した円筒二重管構造等が好適である。使用する光触媒
は公知のものでよいが、触媒成分として酸化チタンを用
いたものは高い触媒作用が得られる。光触媒の形状は、
板状、ハニカム状、円筒状等どのような形状であっても
よいが、蛍光灯等の円柱型光源を用いる場合は、光を均
一に受光できる円筒型であることが好ましい。光源とし
ては、通常光触媒反応に用いられる380nm以下の紫外
光を発する光源、例えば殺菌灯、ブラックライトが好適
に用いられる。
【0019】本発明において、被処理水のpHが5以
下、好ましくはpH1〜pH5となるように塩酸が添加
される。pHが5より高いとカルシウム塩や鉄などの成
分付着を完全に除去することができず、pHが低すぎる
と酸使用量が増加する他、触媒基材として無機繊維を用
いた場合では、繊維が溶出するなどの問題を生じるおそ
れがある。
【0020】本発明において、塩酸の添加は連続的であ
ってもよいが、塩酸使用量の低減、処理液のpH調製等
のメンテナンスを考慮して図5(A)に示したような炭
酸カルシウム等の付着が生じ始めたときだけ添加しても
容易に堆積物を除去できるので、間欠的に塩酸を添加す
る方法も有効である。塩酸を連続的に添加する場合は廃
水のpHを高めに、間欠的に添加する場合は低めに設定
することが好ましい。また被処理液中に含まれる光触媒
劣化物質量が多い場合にはpHを低めにするなど、条件
によって塩酸の添加量、添加頻度を調節することが好ま
しい。
【0021】塩酸を間欠的に添加する場合の塩酸添加周
期は、浸出水の処理量や浸出水中に含まれる光触媒の劣
化原因物質の量などにより異なるが、少なくとも1ヶ月
に1度、好ましくは1〜数週間に1度程度の割合で添加
するのが好ましい。
【0022】図3(A)に、浸出水に塩酸を間欠的に添
加して有害有機物を分解、除去する際のタイムテーブル
の一例を示す。図において、一定量の浸出水に対して一
定期間ごとに間欠的に塩酸が添加されている。このよう
な操作を行なうことにより、光触媒や反応器表面に付着
し始めたカルシウム塩等が上記塩酸酸性によって溶解し
て取り除かれるので、光触媒および反応管の初期状態を
長期間維持することができる。
【0023】本発明において、被処理液である廃水は、
例えば廃棄物埋立処分場の浸出水である。
【0024】本発明において、有害有機物が除去された
塩酸酸性処理液は、別途設けられた中和処理装置また
は、例えば光触媒反応器モジュール6の前段に設けられ
た、既存の中和処理装置(凝集沈殿設備)に戻して中和
処理される。既存の装置を用いることによって中和処理
装置の追加が不要となる。
【0025】本発明において、廃水処理を一次的に停止
し、光触媒反応器に、廃水に代えて塩酸溶液を流通させ
ることによって光触媒反応器を初期状態に戻すこともで
きる。図2は、このような廃水処理に適用される装置で
あり、図1と異なるところは、塩酸供給ライン8、塩酸
タンク10および塩酸供給ポンプ11の代わりに、被処
理水の循環ライン7とは別に塩酸循環ライン9および塩
酸タンク12を設けた点である。なお、循環ポンプ5は
兼用できる。
【0026】このような構成の装置において、被処理水
である浸出水を循環ライン7を介して光触媒反応器モジ
ュール6に循環させることにより浸出水中の有害有機物
が分解、処理される。このとき、所定の間隔で循環ライ
ン7を停止して塩酸循環ライン8に切り替えることによ
り光触媒反応器モジュール6の光触媒および反応器壁面
に付着した析出物が塩酸水溶液によって洗浄、除去され
る。析出物の洗浄が終了し、性能が回復した光触媒反応
器モジュール6に再度原水である浸出水を流入させて同
様の有害有機物処理が行われ、以下浸出水処理と塩酸水
溶液による洗浄が繰り返される。
【0027】上記処理方法のタイムテーブルを図3
(B)に示す。図において、浸出水処理を定期的に停止
させ、該浸出水処理を停止したときに塩酸水溶液の循環
が行われている。このように操作することにより、光触
媒や反応器表面に付着し始めたカルシウム塩等が溶解、
洗浄されるので、触媒および反応管を初期状態に戻すこ
とができる。塩酸を循環させる頻度は、処理条件によっ
ても異なるが、なるべく早い時期に定期的に行なうこと
が好ましい。
【0028】
【実施例】次に本発明の具体的実施例を説明する。 実施例1 平織りしたEガラス繊維に酸化チタン、シリカゾル、P
VAを用いて調製したスラリを含浸させ、成形後、乾
燥、焼成して得られた直径100mm、長さ1000mmの
円筒状触媒の中央に40w の円筒状殺菌灯を配置し、こ
れを12本直列に連結したものを光触媒反応器モジュー
ルとして用いた図1の光触媒式廃水処理装置において、
ゴミ焼却炉施設から浸出した浸出水を20 l/minの速度
で1時間循環させたのち系外に排出する、浸出水処理試
験を、該浸出水の塩酸濃度が0.1(mol/l) となるよう
に塩酸を添加し、この塩酸添加浸出水を2週間に1度2
時間だけ循環させる条件で連続6ヶ月間行った。試験終
了後、光触媒を抜出し、3cm角に切り出して表1の条件
で模擬物質の分解試験を行なったところ、試験前の初期
性能と同等であった。
【0029】
【表1】 比較例1 塩酸を全く添加しなかった以外は上記実施例1と同様の
条件で同様にして浸出水処理試験を連続6ケ月間行い、
試験後、同様の模擬物質分解試験を行ったところ、試験
終了後の触媒には白色および褐色の析出物が付着してお
り、その性能は初期の約30%まで低下していた。
【0030】実施例1および比較例1の結果から、2週
間おきに塩酸添加処理を行なった実施例1は、塩酸添加
処理を行なわない比較例1に比べて長期間安定に排水処
理を行うことができることが分かった。
【0031】実施例2 上記実施例1で用いた光触媒反応器モジュールを採用し
た図1の装置を用い、原水である浸出水に、そのpHが
1〜5となるように連続的に塩酸を添加しながら前記光
触媒反応器モジュール6に循環させて実施例1と同様の
浸出水中の有害有機物を処理したところ、光触媒表面お
よび反応管へのカルシウム塩等の付着がなく、長期間安
定に、かつ効率よく処理することができた。なお、本実
施例では常時酸性の処理液が得られるので中和処理が必
要となる。
【0032】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の発明によれば、
光触媒式廃水処理装置の性能を長期間初期状態に保つこ
とができるので、廃水中の有害有機物を連続的、かつ効
率よく分解、処理することができる。また触媒の抜出し
操作が不要となり触媒交換頻度も大幅に低減できる。
【0033】本願の請求項2に記載の発明によれば、上
記発明の効果に加え、最適塩酸消費量により、ランニン
グコストの低減を図ることができる。
【0034】本願の請求項3に記載の発明によれば、上
記発明の効果に加え、塩酸消費量をより低減し、ランニ
ングコストの更なる低減を図ることができる。
【0035】本願の請求項4に記載の発明によれば、廃
棄物埋立処分に伴う浸出水中の有害有機物を連続的、か
つ効率よく分解、処理することができる。
【0036】本願の請求項5に記載の発明によれば、上
記発明の効果に加え、二次汚染のおそれのない処理水が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される光触媒式廃水処理装置の系
統を示す図。
【図2】本発明に適用される別の廃水処理装置の系統を
示す図。
【図3】廃水処理方法におけるタイムテーブルの一例を
示す図。
【図4】光触媒の酸洗浄効果を示す図。
【図5】光触媒への析出物の付着状況を示す図。
【図6】従来技術の説明図。
【符号の説明】
1…原水タンク、2…供給ポンプ、3…排水ポンプ、4
…循環タンク、5…循環ポンプ、6…光触媒反応器モジ
ュール、7…循環ライン、8…塩酸供給ライン、9…塩
酸循環ライン、10…塩酸タンク、11…塩酸供給ポン
プ、12…塩酸タンク、51…光触媒、52…粒子状析
出物、53…難溶解性析出物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今田 尚美 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 横山 公一 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 4D037 AA11 AB14 BA18 CA12 CA14 4D050 AA12 AB19 BB01 BC04 BC09 CA13 4G069 AA03 AA08 BA02B BA04B BA48A CA05 CA10 CA11 DA06 EA09 FA03 FB15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃水を光源と光触媒とを有する光触媒式
    廃水処理装置に導入して前記廃水に含まれる有害有機物
    を光触媒の存在下に分解、除去する廃水処理方法におい
    て、前記光触媒式廃水処理装置に流入する廃水に塩酸を
    添加することを特徴とする廃水処理方法。
  2. 【請求項2】 前記廃水のpHが5以下となるように塩
    酸を添加することを特徴とする請求項1に記載の廃水処
    理方法。
  3. 【請求項3】 前記塩酸の添加を連続的または間欠的に
    行うことを特徴とする請求項1または2に記載の廃水処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記廃水が、廃棄物埋立処分に伴う浸出
    水であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の廃水処理方法。
  5. 【請求項5】 前記廃水処理装置から排出された廃水を
    中和処理することを特徴とする請求項1〜4の何れかに
    記載の廃水処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103086563A (zh) * 2011-11-03 2013-05-08 云南大学 一种多级太阳光光催化处理垃圾渗滤液工艺

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