JP2002346135A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】 明細書
【発明の名称】 遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動入賞情報を所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備え、該始動入賞記憶手段の始動入賞記憶情報に基づいて表示装置における図柄の変動表示ゲームを行い、表示装置に表示される停止図柄が特別な態様であると、変動入賞装置を開成する遊技機において、
予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、上記始動入賞記憶手段に記憶される始動入賞情報の記憶上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設け、
上記記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を少なくするように変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞情報があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するようにしたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】 上記記憶上限変更制御手段は、上記始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞情報の記憶を無効とし、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶手段の記憶数が減数されることにより、始動入賞記憶手段の記憶数が新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】 上記記憶上限変更制御手段により始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更が一時保留された場合、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームを高速変動に変更するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動入賞情報を所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備え、該始動入賞記憶手段の始動入賞記憶情報に基づいて表示装置における図柄の変動表示ゲームを行い、表示装置に表示される停止図柄が特別な態様であると、変動入賞装置を開成する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機には、予め定めた始動入賞口へ遊技球が入賞することで、変動表示装置を用いた変動表示ゲームが行われるものがあり、この種の遊技機では、変動表示ゲーム中等に更に始動入賞口への球入賞が発生し、この始動入賞に基づいて変動表示ゲームを行えない若しくは行わない場合に、これらの始動入賞球を全て無効とするのではなく、所定数まで始動入賞情報(始動入賞球の検出情報や、始動入賞検出に基づいて変動表示ゲーム用に取得した乱数値などの情報)を記憶する機能を付加している。なお、これら始動入賞記憶数の報知は、遊技盤の所定位置、例えば、変動表示装置の装飾パーツ上や変動表示装置の表示領域内に始動記憶領域を形成して、可視表示する構成が一般的に採用されている。
【0003】
上述した従来の遊技機における始動入賞記憶は、4個MAXを採用するものが主流で、始動入賞記憶が上限の4個に達した後は、それ以上始動入賞球が検出されても始動入賞記憶に加算されないオーバーフロー状態となり、この始動入賞記憶に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶が減数されるまで、折角の始動入賞が無効となってしまうのである。特に、遊技者に有利な遊技展開を期せる特別遊技状態や特定遊技状態(確変等)においては、始動入賞口への入賞頻度が上がったり、変動表示ゲームの開始が規制されたりすることに起因して、始動入賞記憶に加算されないオーバーフロー入賞が通常の遊技状態時よりも増える傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、始動入賞に基づく補助遊技から移行する特別遊技中は、補助遊技の実行が規制されているので、特別遊技中に始動入賞記憶が消化されることはなく、特別遊技の終了後に始動入賞記憶を消化することとなる。遊技者としては、更に続けて特別遊技が発生することを期待するが、従前の始動入賞記憶数は4個MAXに過ぎないため、記憶上限数一杯まで始動入賞球が記憶されていたとしても、始動入賞記憶に基づき行われる補助遊技の実行回数は決して多くないことから、始動入賞記憶を消化して行う補助遊技から特別遊技が発生する可能性は低いのである。
【0005】
そこで、本発明は、始動入賞記憶の対象とならずにオーバーフローとされる始動入賞球の発生を抑制すると共に、特別遊技の連続発生に対する遊技者の期待感を効果的に高め得る遊技機の提案を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動入賞情報を所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備え、該始動入賞記憶手段の始動入賞記憶情報に基づいて表示装置における図柄の変動表示ゲームを行い、表示装置に表示される停止図柄が特別な態様であると、変動入賞装置を開成する遊技機において、予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、上記始動入賞記憶手段に記憶される始動入賞情報の記憶上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設け、上記記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を少なくするように変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞情報があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の遊技機において、上記記憶上限変更制御手段は、上記始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞情報の記憶を無効とし、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶手段の記憶数が減数されることにより、始動入賞記憶手段の記憶数が新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、上記記憶上限変更制御手段により始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更が一時保留された場合、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームを高速変動に変更するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る遊技機の実施形態を、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
遊技媒体としての遊技球を弾発する弾球遊技を行える遊技機1は、図1に示すように、遊技機本体2とCRサンドユニット3とから構成してあり、遊技機本体2には遊技に関連した各種機能(後に詳述)を付加し、CRサンドユニット3にはプリペイドカード(所定の金額で予め販売される弾球遊技用のカードであって、通貨と等価な有価データを記憶させたものをいう)の使用を可能ならしめるカード制御機能や球貸制御機能等を付加してある。
【0011】
上記遊技機本体2は、中空箱枠状の機枠の前面側へ額縁状の前面枠を回動可能に設けることで構成してある。そして、上記前面枠にはガラス枠6および前面パネル5を回動可能に設けてある。また、透明なガラスが配設されるガラス枠4の後方には、ガイドレール6で囲まれた遊技部7を有する遊技盤8を配設してある。
【0012】
上記遊技盤8は弾球遊技の主体となるもので、図2に示すように、ロータリーソレノイド等の電気的駆動源によって弾発された遊技球が上記ガイドレール6に沿って遊技部7内へ到達すると、遊技釘に当たったり風車によって流下方向を変えられたりして流下して行き、遊技部7内に設けた入賞領域たる各種入賞口9a…の何れかに入賞すると、各入賞口9a…毎に設けた入賞口センサ(図示省略)によって各入賞球が検出され、この検出信号に基づいて入賞(遊技価値付与状態の発生)に対する遊技価値としての賞球(賞遊技価値)が遊技者に与えられ、入賞口9a…の何れにも入賞しなかった球は、アウト口10より外れ球として回収される。
【0013】
なお、遊技者が付与される賞遊技価値は賞球に限定されるものではない。例えば、封入球式の遊技機(遊技者が実際の球を取り扱うことなく、機内に封入された球を循環させて弾球遊技を行えるようにした遊技機)においては、仮想的な球数データを追加するような形態で遊技価値の付与動作が行われることとなる。また、遊技者への付与対象となる遊技価値も、パチンコ球やメダル等の遊技媒体に限らず、種々の景品等を遊技者に与えるようにしても良い。
【0014】
また、遊技部7には、入賞口9a…の他に普図始動ゲート9b,9bを設けてあり、これら普図始動ゲート9b,9bは遊技球が通過するだけのゲートタイプで、入賞口9a…のように賞球付与の対象とはならない。しかし、普図始動ゲート9b,9bの通過球を普図始動ゲートセンサが検出すると、これが普通電動役物11に設けた普通図柄表示器12の変動表示開始条件となって、複数種類の識別情報を変動表示して図柄を停止させる普図変動表示ゲームが開始される。
【0015】
上述した普図変動表示ゲームの結果である停止図柄が、予め定めた特別の識別情報(当り図柄)であった場合には、普通電動役物11の開閉部材11a,11aが近接して始動口11bへ球が入賞し難い状態(遊技者にとって不利な第1状態)から、開閉部材11a,11aが左右に離隔して始動口11bへの入賞が容易な状態(遊技者にとって有利な第2状態)となる。なお、普通電動役物11が第2状態に変換されるのは、2〜3秒程度の比較的短い時間で、1回もしくは2回程度の一時的なものである。
【0016】
上記普通電動役物11の始動口11bに遊技球が入賞して、これを始動口センサが検出すると、遊技部7の中央付近に設けた比較的大型の変動表示装置である特別図柄表示装置13による補助遊技が開始される。補助遊技とは、例えば、始動口11bへ球が入賞したことに基づいて乱数を取得し、判定時にこの乱数が大当り用の乱数値に該当するか否かを判定し、判定結果に応じた識別情報(例えば、3桁)を特別図柄表示装置13が備える変動表示部14に表示させるように、変動表示部14の識別情報(例えば、3桁)の変動表示後に停止させる遊技であり、判定結果が大当りの場合には、停止図柄の組み合わせを予め定めた特別な態様(例えば、3桁の数字が「777」や「333」に揃った賞態様)に導出し、判定結果がはずれの場合には、停止図柄の組み合わせを所定のハズレ図柄(大当り図柄では無い諸々の図柄)に導出するものである。
【0017】
そして、上記補助遊技において大当りの判定に基づく賞態様が導出されると、遊技部7の中央下部に設けた変動入賞装置15の大入賞口を開閉する開閉板16が所定条件に則って開閉動作(例えば、盤面上を流下してくる球を大入賞口へ入賞させない遊技者にとって不利な第1状態と、盤面上を流下してくる球を受け止めて大入賞口へ招じ入れる遊技者にとって有利な第2状態とに変換)することにより、遊技者が比較的短時間に多くの賞球を獲得できる可能性の高い遊技である特別遊技が実行される。すなわち、普通電動役物11の始動口11bは、球入賞が特別遊技への移行に関わる補助遊技を開始する要件となる始動入賞領域として機能するのである。
【0018】
なお、本実施形態における遊技機1での特別遊技は、一連のサイクル遊技からなるもので、変動入賞装置15の開閉扉16が開成してから所定時間(例えば30秒)が経過するか、若しくは所定個数(例えば10個)の入賞球が大入賞口カウントセンサによって検出されるか、何れかの条件が達成されるまでを1サイクルとし、この1サイクル終了条件が達成される迄の間に大入賞口継続センサが球を検出することでサイクル更新条件が達成されると、サイクル更新が行われ、特別遊技が継続することとなる。これにより、変動入装置10への球入賞に基づく多くの賞球を比較的短時間に遊技者が獲得できる可能性の高い特別遊技が実現されるのである。なお、遊技店と遊技者との利益バランスを図るため、サイクル遊技が延々更新され続ける事の無いよう、サイクル更新の可能な回数に上限値(例えば、8回)を設け、最終サイクルにおいては、サイクル更新条件を無効として特別遊技が終了するようにしても良い。
【0019】
上述した特別遊技が終了したときに、始動口センサの検出出力に基づく始動入賞記憶があれば、この始動入賞記憶に基づいて再び補助遊技(変動表示部14を備える特別図柄表示装置13を用いた変動表示ゲーム)が行われることとなる。一方、特別遊技が終了したときに、始動入賞記憶がなければ、補助遊技を実行することなく通常の遊技状態へ復帰する。なお、始動入賞記憶の有無を遊技者が確認し易い状態で情報表示できるように、専用の始動入賞記憶表示部を適所に設けたり、特別図柄表示装置13の変動表示部14に表示させたりしても良い。また、特別遊技への移行条件となった補助遊技における賞態様が、特別な賞態様であった場合には、当該特別遊技終了後に何らかの特典(例えば、補助遊技で賞態様となる確率を高くする確変状態といった特定遊技状態の発生など)を与える遊技内容とすることもある。
【0020】
また、上記ガラス枠4の下方に位置する前面パネル5には、賞球(遊技部7内の各種入賞口9a…に入賞することに基づいて遊技者が獲得する球)や貸球(当該遊技店から遊技者に貸し出された球)を貯留する球供給皿17を設けてあり、この球供給皿17より発射球待機部へ球を供給し、この発射球待機部に待機している遊技球を弾発ユニットの弾発機構によって弾発するのである。また、前面枠5の下部適所には、上記弾発ユニットの作動・停止や弾発勢の調整等を操作するための操作ハンドル18や、上記球供給皿17に貯留できずに溢れた球(オーバーフロー球)を受け入れる球受皿19等を適宜に設けてある。
【0021】
なお、上記した遊技機本体2において、機枠,前面枠,ガラス枠4,前面パネル5等よりなる本体枠は、遊技機1で弾球遊技を行うための共通機能を備えたものであり、この本体枠に対して遊技盤8は着脱分離可能な構成としてある。すなわち、遊技内容の異なる弾球遊技を行えるように、異なる盤面構成の遊技盤8に交換することができるのである。
【0022】
一方、上記CRサンドユニット3内には、球貸制御に関連した諸機能を持たせてあり、カード挿排口より挿入されたプリペイドカードの有価データを読み取ると共に、例えば上記球供給皿17の適所に設けた球貸ボタンを遊技客が操作することに応じて所定数の遊技球を貸し出し、貸し出した遊技球に相当する通貨を減算した値にプリペイドカードの有価データを書き換え、返却ボタンを遊技客が操作するか、もしくはプリペイドカードの有価データの残数が“0”になった場合に、内部に取り込んでいたプリペイドカードをカード挿排口より排出するのである。
【0023】
なお、本実施形態として示す遊技機1は、上述したように、別体のCRサンドユニット3を備えることで遊技球の貸出機能を含むものとし、遊技機本体2の排出装置により制御される排出ユニットから賞球用の遊技球と貸出用の遊技球を排出する構造ものであるが、このようなCRサンドユニット側に設ける遊技球の貸出機能やカード制御機能等を遊技機本体側に包含させた構造の遊技機としても良い。
【0024】
上述した遊技機1は、遊技店の島設備20に装着されて使用されるもので、例えば、島設備20の上部パネル20aに情報表示装置21を各遊技機1に対応させて設けてあり、この情報表示装置21に遊技機1から収集した各種の情報を表示したり、当該遊技店における各機器類を統括的に制御する管理装置から送られた情報を表示したりする。この情報表示装置21は、液晶表示器等からなる表示パネル21aを備えるもので、例えば、データ選択スイッチ21bを遊技者が選択操作することで、遊技者が望む情報表示に切り換えられる機能を有する。また、情報表示装置21には装飾ランプ22,22も設けてあり、当該遊技機1で特別遊技が発生した場合等の演出効果を高めるような発光表示を行ったり、遊技者によって呼出スイッチ21dが操作された場合に近くの店員に呼出の要求があったことを知らせる発光表示を行ったりする。なお、情報表示装置21は、各遊技機1に対応して設けておけば良いので、例えば、CRサンドユニット3の側方に並設するようにしても良い。
【0025】
次に、遊技機1における各種制御機能を図3に基づいて説明する。遊技制御のために必要な各制御装置は、遊技機本体2の裏面側適所に設けてあり、このような制御装置としては、遊技機1の遊技機本体2における遊技制御を統括的に行う遊技制御装置22、該遊技制御装置22からの賞球排出指令やCRサンドユニット3からの貸球排出指令を受けて排出ユニットおよび流路切換ユニットを制御して球排出動作(賞球排出動作もしくは貸球排出動作)を行わせる排出制御装置23、上記遊技制御装置22からの指令により特別図柄表示装置13への表示制御を行う表示制御装置24、賞球排出表示LED,遊技機状態表示LED,装飾表示LED等の装飾表示器への表示制御を行う装飾制御装置25、音出力手段であるスピーカへの音声出力を制御する音制御装置26等がある。
【0026】
遊技制御装置22は、弾球遊技に必要な各種の遊技装置(変動入賞装置15等)の動作制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイクロコンピュータ27と、水晶の発信周波数を分周して所定時間幅のクロックを生成して遊技用マイクロコンピュータ27等へ供給する発振器(CLK)28と、各種センサ等からの検出信号を受ける入力インターフェース29a、各種の電気装置や制御装置へ指令信号等を出力する出力インターフェース29b等を含む。なお、遊技用マイクロコンピュータ27は、CPU27a,ROM27b,RAM27cを内蔵したアミューズチップ用のICとしてワンチップに集積されたものである。なお、遊技用マイクロコンピュータ27のRAM27cは、停電発生時にもバックアップ電源30により記憶内容がバックアップされるようにしてある。
【0027】
上記入力インターフェース29aには、普通電動役物11の始動口11bに入賞した球を検出する始動口検出センサ31からの始動入賞検出信号が、普図始動ゲート9b,9bを通過した球を検出する普図始動ゲートセンサ32からのゲート通過検出信号が、変動入賞装置15内の継続口に入った継続入賞球のみを検出する大入賞口継続センサ33からの継続入賞球検出信号が、変動入賞装置15内への全入賞球を検出する大入賞口カウントセンサ34からの大入賞口入賞球検出信号が、各入賞口9a…に各々入賞した入賞球を検出する入賞口センサ35…からの入賞球検出信号が、球供給皿17へ入りきらずに球排出流路に球が溢れている状態を検出するオーバーフローセンサ36からのオーバーフロー状態検出信号が、排出ユニットへ供給する遊技球が不足している状態を検出する半端球センサ37からの半端状態検出信号が、ガラス枠4が開放された状態であることを検出するガラス枠開放センサ38からのガラス枠開放状態検出信号が、各々入力される。
【0028】
一方、上記出力インターフェース29bからは、排出制御装置23,表示制御装置24,装飾制御装置25,音制御装置26へ各々適宜な指令信号を出力することと併せて、普通図柄表示器12へ普通図柄の変動表示制御信号を、変動入賞装置15の開閉扉16を開閉動作させる電気的駆動源である大入賞口ソレノイド39へ大入賞口開放動作信号を、普通電動役物11の開閉部材11aを開閉動作させる電気的駆動源である普電ソレノイド40へ始動口開放動作信号を、各々出力する。
【0029】
上述したような遊技制御装置22を備える遊技機1は、遊技者にとって有利な遊技展開を期せる特別遊技(変動入賞装置15を用いた遊技)を実行可能で、予め定めた始動入賞領域たる始動口11bへの球入賞が特別遊技への移行に関わる補助遊技を開始する要件となり、始動口11bへの入賞に基づく始動入賞情報は所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備えるものとなる。しかも、本実施形態に係る遊技機1は、「予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、始動入賞記憶手段における始動入賞記憶の上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段」としての機能を遊技制御装置22に設けたもので、始動入賞口11bへの記憶上限数が変更することが可能なのである。
【0030】
すなわち、遊技機1においては、予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、上記始動入賞記憶手段における始動入賞記憶の上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設けることで、従来は不変であった始動入賞の記憶上限数が遊技中に変更されるため、記憶上限変更条件の成立により始動入賞記憶の上限数が多い値に変更される可能性があることから、遊技者の期待感を効果的に高めることができる上に、オーバーフロー入賞の頻度が減る可能性が生じ、オーバーフロー入賞を回避するために発射行為を一時的に停止するような行為を抑制できる。なお、始動入賞記憶のオーバーフローを回避するために発射停止することは遊技者にとってやむを得ないことであるが、その間は弾球遊技が中断することとなって、実質的な遊技機の稼働率が低下するため、遊技店の売り上げに影響するし、遊技者にとっても弾球遊技の中断によって興趣が減退してしまう場合もあり、遊技店および遊技者の双方にとって発射停止行為は望ましいものとは言えないのである。
【0031】
加えて、記憶上限数変更制御手段を設けた遊技機1においては、記憶上限変更条件が成立する毎に記憶上限変更制御手段によって上限数が変更される可能性があるので、変更された記憶上限数に応じた遊技戦略を講じるなど熟練者にとって遊技技量を発揮する機会が生じて興趣が高まるという効果も期せる。
【0032】
また、記憶上限変更条件の成立毎に上限数が変更される可能性があることから、常に記憶上限数が低い状態に保持されないだけではなく、常に記憶上限数が高い状態に保持されることもないので、始動入賞記憶のオーバーフロー回避のために始動入賞記憶の上限数を高い値に固定した場合とは異なり、遊技者に誤解を与えることを回避できる。すなわち、始動入賞口への入賞割合が標準程度(例えば、記憶上限が8個MAXに固定されている場合、記憶数4までは満遍なく記憶されるが、それ以上の記憶数となる機会は稀な入賞状態)に設定されている遊技機で遊技を行った遊技者に対し、始動入賞記憶の未記憶数が多く残っている(記憶数5〜8まで記憶される機会が殆ど無い)劣悪な設定の遊技機であるという誤解を与え難くすることができ、当該遊技店に対する悪いイメージを抑止できるのである。
【0033】
次に、図4に基づいて、上述した構成の遊技機1における始動入賞記憶の上限数変更制御の流れを説明する。なお、この保留上限値決定処理は、例えば4ms毎のタイマ割り込みにより随時実行されるものである。また、遊技機1の稼働直後は、初期化処理によって保留上限値(始動入賞記憶の上限数)が4個に設定された状態であり、その後の遊技により保留上限値が変更される。
【0034】
保留上限値決定処理に際しては、先ず、大当り遊技開始時(特別遊技への移行時)であるか否かを判定し(ステップS1)、大当り遊技開始時でなければ、大当り遊技終了時(特別遊技から通常遊技への移行時)であるか否かを判定し(ステップS2)、大当り遊技終了時でもなければ、そのまま保留上限値決定処理を終了する。一方、上記ステップS2で大当り遊技終了時と判定した場合には、次遊技状態(大当り遊技終了後の遊技状態)が特定遊技状態であるか否かを判定し(ステップS3)、次遊技状態が特定遊技状態でなければ、そのまま保留上限値決定処理を終了する。しかし、上記ステップS3で、次遊技状態が特定遊技状態であった場合には、保留上限値を10個に設定し(ステップS4)、特定遊技状態の開始に伴って始動入賞の記憶上限値が10個に変更されることとなる。
【0035】
ここで、本実施形態における特定遊技状態とは、通常遊技状態よりも遊技者に有利となるような特典が付与されて行われる遊技状態のことで、次回の特別遊技が発生することにより消滅する(特別遊技開始時の判定が、実質的に特定遊技終了の判定となる)遊技状態のことである。特定遊技状態で付与される特典は、特に限定されるものではないが、例えば、特別図柄表示装置13を用いて行う変動表示ゲームで大当り(賞態様)が発生する確率を高めて、比較的少ない変動表示ゲームの実行回数で次の特別遊技が発生するような特典を与えるものでも良いし、始動口11bへ遊技球が入賞し易いように球の流下方向を始動口11bへ向ける補助入賞機能を能動化するような特典を与えるものでも良いし、変動表示ゲームにおける賞態様発生確率と始動口11bへの入賞頻度を共に高めるような特典を与えるようにしても良い。
【0036】
なお、始動口11bへの球入賞が通常時よりも容易となる遊技状態を特定遊技状態に設定すると共に、特定遊技状態に変更されることを記憶上限変更条件と設定し、更に、記憶上限変更条件の達成に基づく始動入賞記憶の上限数の変更制御に際して、上記記憶上限変更制御手段は、当該特定遊技状態に変更される前の上限数(例えば、4個)よりも高い上限数(例えば、10個)を新たな上限数とするようにした場合には、始動口11bへの入賞頻度が上がってもオーバーフローとして無効となることを効果的に回避させることができ、始動入賞に基づく補助遊技を高頻度で実行できる。従って、比較的短時間の遊技を行う間に、始動入賞に基づく補助遊技から特別遊技へ移行する可能性が高くなり、遊技者の特別遊技発生に対する期待感を効果的に高めることができる。
【0037】
このような始動入賞記憶数の変更状態を遊技者へ分かりやすく報知するために、本実施形態における遊技機1では、特別図柄表示装置13の変動表示部14を記憶上限状態報知手段として用いるものとし、記憶上限変更制御手段による上限数の変更制御に関連した上限数情報を遊技者へ報知するものとした。なお、上限数情報をスピーカから音声情報として出力することにより、記憶上限状態報知手段としても良い。
【0038】
本実施形態における記憶上限状態報知手段の具体例は、図5に示すように、変動表示部14に始動入賞記憶表示部41を設けたものである。図5(a)は4MAXタブ41aが有効となって始動入賞記憶が最高4個まで(表示制御可能な記憶表示領域である四角枠を4個のみ表示)であることを示し、図5(b)は10MAXタブ41bが有効となって始動入賞記憶が最高10個まで(表示制御可能な記憶表示領域である四角枠を10個表示)であることを示している。このように、4MAXタブ41aと10MAXタブ41bの何れが有効状態であるかによって、始動入賞記憶の上限数を上限数情報として報知するようにすれば、現在の始動入賞記憶の上限数を分かりやすく遊技者に報知することが可能となる。
【0039】
そして、これら4MAXタブ41aおよび10MAXタブ41bで始動入賞記憶数を表示する場合、その記憶数に応じて選定した記憶表示領域を有効表示色とし、他の記憶表示領域を無効表示色とするように表示制御する。例えば、記憶上限数が4個で現在の始動入賞記憶数が2個の場合には、「1」を付した記憶表示領域と「2」を付した記憶表示領域を赤色(有効表示色)とし、それ以外の記憶表示領域を白色(無効表示色)とする(図5(a)参照)。すなわち、記憶表示領域の表示数に対応させて始動入賞記憶を報知するのである。なお、表示制御可能な表示領域の数が4個とか10個と比較的少ない場合には、有効表示色となっている表示領域の数を遊技者が把握する事は容易であるものの、表示領域の数が多くなると把握し難くなってゆくので、その場合には、始動入賞記憶数に応じた番号の付された表示領域(例えば、始動入賞記憶数が3の場合には、「3」を付した記憶表示領域)のみを有効表示色に変えて、始動入賞記憶数を報知するようにしても良い。
【0040】
このように、4MAXタブ41aが有効な場合には4個の記憶表示領域を表示し、10MAXタブ41bが有効な場合には10個の記憶表示領域を表示することで、表示制御可能な記憶表示領域の数を変化させる事に関連させて上限数を報知し、併せて記憶数に応じた数の記憶表示領域を表示制御することで、現在の始動入賞記憶数を報知すれば、遊技者は、記憶上限状態報知手段が表示制御可能な記憶表示領域の数(4MAXタブ41aが有効な場合は4個の記憶表示領域で、10MAXタブ41bが有効な場合は10個の記憶表示領域)から記憶上限数を、有効表示に表示制御された記憶表示領域の表示数(有効表示色となっている記憶表示領域の数)から実際の記憶数を、各々容易に知ることができる。よって、上限数が変更された場合でも、遊技者は変更後の記憶上限数と現在の記憶数とを瞬時に把握でき、現状に即した遊技戦略を速やかに立てることができ、遊技者の便に供し得る。
【0041】
なお、図5に示す記憶上限状態報知手段の例では、4MAXタブ41aと10MAXタブ41bの何れか一方が手前にあるように表示制御することで、有効状態となっている上限数を示すものとしたが、有効状態と非有効状態とを識別可能に表示する手法は、これに限定されるものではない。例えば、有効状態のタブと非有効状態のタブとの表示色を異ならせたり、有効状態と非有効状態とでタブ自体の形態(大きさや形やデザインなど)を異ならせたりしても、4MAXタブ41aもしくは10MAXタブ41bにおける有効状態および非有効状態を遊技者らが容易に識別できる。
【0042】
また、図5に示す記憶上限状態報知手段の例では、変更制御可能な複数種類の上限数(4MAXと10MAXの2種類の上限数)を含んだ情報を報知できるタブ状のデザインを採用して、「有効となっている上限数」と「始動入賞記憶数」に加えて「変更制御可能な上限数の種類」を含む上限数情報を報知することで、変更され得る記憶上限数の種別を予め遊技者に認識させて期待感を高めるものとしたが、これに限定されるものではない。少なくとも「有効となっている上限数」と「始動入賞記憶数」とを上限数情報として報知できれば、記憶上限状態報知手段はどのような報知態様としても良い。なお、変更制御可能な複数種類の上限数を記憶上限情報報知手段が報知する場合も、上限数毎にタブ分けする表示手法に限らず、例えば、全ての上限数の種類を同時に表示しておき、有効となっている上限数に該当する箇所だけで始動入賞記憶を報知をすれば、「変更制御可能な上限数の種類」が表示されている中で「有効となっている上限数」と「始動入賞記憶数」を遊技者に報知できる。
【0043】
上述したように、特定遊技状態の開始に伴って保留上限値が10個に変更設定された後、変動表示ゲームで賞態様が発生して特別遊技が開始されると、上記ステップS1で大当り遊技開始時と判定されることから、保留上限値が4個に変更設定される(ステップS5)。すなわち、本実施形態においては、特別遊技終了後の遊技状態が特定遊技状態か否かに応じて、始動入賞記憶の上限数を10個に変更するか4個のままにするかが分かれ、始動入賞記憶の上限数が10個に変更された場合は、次の特別遊技開始に伴って、始動入賞記憶の上限数が再び4個に戻されるのである。
【0044】
なお、始動入賞記憶の上限数を変更する際には、それまでに記憶されている始動入賞記憶をクリアして、すぐに新しい上限数での始動記憶が可能なようにしても良いが、折角の始動入賞記憶が無効化されると、遊技者に多大な不利益を与えることとなる。そこで、本実施形態に係る遊技機1においては、記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を変更前よりも少ない数に変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞記憶があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するようにした。斯くすれば、記憶上限変更制御手段が、記憶上限数を変更前よりも少ない数に変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞記憶があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶が記憶上限数の変更に伴って無効化され、遊技者に多大な不利益を与えることを防げる。
【0045】
また、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した記憶上限変更制御手段は、その後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞の記憶を無効とし、全ての始動入賞記憶が消化された後に記憶上限数の変更制御を行うようにすれば、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、始動入賞記憶の無い状態から新たな記憶上限数へ移行させることができ、記憶上限数が変更されたことを遊技者に強く印象づけられるという効果があるものの、新たな始動入賞記憶が可能になるためには、全記憶数分の変動表示ゲームが消化されるまで待たなければならず、遊技者にもどかしい思いをさせる可能性もある。
【0046】
そこで、本実施形態に係る遊技機1においては、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した記憶上限変更制御手段は、その後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞の記憶を無効とし、始動入賞記憶が消化されて新たな記憶上限数に等しくなった場合に記憶上限数の変更制御を行うようにした。斯くすれば、始動入賞記憶が消化されて新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した記憶上限変更制御手段が記憶上限数の変更制御を行うようにしたので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、新たな記憶上限数への移行を自然に行うことができる。
【0047】
上述したような始動入賞記憶数の変更過程の一例を、図6に基づいて説明する。図6(1)は、始動入賞記憶表示部41の10MAXタブ41bが有効(始動入賞記憶の記憶上限数が10個)で始動入賞記憶がフルな状態であり、図6(2)は、記憶上限数が変更されて4MAXタブ41aが有効となったものの、それまでの未消化分の始動入賞記憶(10個)が保留されたままであることを示す。記憶上限値が4個に変更された後は新たな始動入賞の記憶が無効化され、貯まっている始動入賞記憶を順次消化してゆくこととなる(例えば、図6(3)は6個まで記憶を消化した状態を示す)。そして、図6(4)のように、始動入賞記憶部が4個となって新たな記憶上限数と一致すると、4MAXタブ41aが有効な状態における通常の始動入賞記憶処理に移行する。なお、図6(4)では始動入賞記憶部がフルな状態で更なる始動入賞記憶はできないが、図6(5)のように記憶数に空きができれば始動入賞記憶が可能となる。
【0048】
上述した保留上限値決定処理の第1例においては、特定遊技状態の間に限って保留上限値を4個から10個へ変更するような処理としたが、保留上限値の変更タイミングや変更手法はこれに限定されるものではない。例えば、始動入賞記憶手段の記憶可能な始動入賞情報の上限数を選定する上限数選定手段を遊技制御装置22が備えるものとし、記憶上限変更制御手段は、上記上限数選定手段が選定した上限数を新たな上限数とするように、始動入賞記憶手段の記憶上限数を変更させれば、バリエーションに富んだ始動入賞記憶の選定手法を採用することが出来る。この時、上限数選定手段は、予め用意された複数の上限数を所定の序列に従って順次切り換えてゆくようにすれば、記憶上限変更手段の機能を複雑化することなく、多種類の上限数を設定することが出来る。しかし、序列に基づいて記憶上限数を切り換えてゆく場合は、切り換える序列を一旦知られてしまうと、次に選定される記憶上限数を予測する事が容易となり、興趣を高めることが出来ない。
【0049】
そこで、予め複数種類の上限数を用意して選択肢とし、その中からランダムに一つの上限数を選び出すことにより、新たな上限数を選定するようにしておけば、予測し難い新たな上限数に対する遊技者の期待感が高いものとなる。このような保留上限値決定処理の第2例を図7に基づいて説明する。
【0050】
先ず、特定遊技状態終了時か否かを判定し(ステップS11)、特定遊技状態終了時でなければ続いて特定遊技状態開始時か否かを判定し(ステップS12)、特定遊技状態開始時でもなければ、保留上限値の変更タイミングではないので、そのまま保留上限値決定処理を終了する。一方、上記ステップS12で特定遊技状態開始時と判定された場合には、保留上限値決定用乱数を取得し(ステップS13)、この取得した乱数が当りに該当するか否かを判定する(ステップS14)。取得した乱数が当りであった場合には、保留上限値を10個に変更設定して(ステップS15)、特定遊技状態中には保留上限値が高められた状態で遊技を行うことが可能となるのである。しかし、取得した乱数が外れ(当りに該当しない乱数)であった場合には、保留上限値が10個に変更されることはなく、4個の保留上限値のまま特定遊技状態での遊技を行うこととなる。
【0051】
すなわち、この保留上限値決定処理によれば、特定遊技状態開始時という記憶上限変更条件が達成された際に、乱数を取得して保留上限値を2種類の何れかに決定することで、上限値4個と10個の何れが選択されるか予測不可能な保留上限値の決定を行うことができるのである。なお、保留上限値決定処理の第2例においては、ステップS11で特定遊技状態終了時と判定した場合に無条件で保留上限値を4個に設定するので(ステップS16)、保留上限値が10個に変更設定された状態で特定遊技を行っても、その特定遊技状態の終了に伴って保留上限値は4個に戻ることとなる。しかし、特定遊技状態終了時にも同様の保留上限値をランダムに選定するような処理を採用しても良いし、選定する保留上限値も2種類に限らず、3種類以上の保留上限値から選び出すようにしても良い。
【0052】
また、上述した第2例の保留上限値決定処理では、始動入賞記憶の記憶上限変更条件として、遊技機1における遊技状態の遷移するタイミング(特定遊技状態の開始および終了)としたが、これに限定されるものではなく、特別な入賞口へ球が入賞したり特別な通過ゲートを球が通過した事を記憶上限変更条件と設定しても良いし、遊技状態の変更とは関連しない様々な条件(遊技の継続時間や発射球数なとが予め定めた規定条件を満たすこと等)を記憶上限変更条件に設定しても良い。
【0053】
しかし、遊技機1で遊技を行っている遊技者にとっては、自らが行った遊技結果として変更される遊技状態に関連して記憶上限値が変更されるようになっていた方が、遊技上の戦略も立てやすいし、遊技意欲も惹起される。そこで、特別遊技への移行条件達成や特別遊技の終了(遊技機1における遊技状態の変更)に関連させて記憶上限変更条件を設定するものとしても良い。このように、遊技機1における遊技状態の変更(特別遊技状態の発生や終了など)に関連させて記憶上限変更条件を設定すれば、遊技状態の変更に伴って始動入賞記憶手段における始動入賞記憶の上限数が変更されることとなり、その相乗効果によって遊技状態が変更される際の遊技者の興趣を効果的に高めることが出来る。このような保留上限値決定処理の第3例を図8に基づいて説明する。
【0054】
先ず、大当り終了時か否かを判定し(ステップS21)、大当り終了時でなければ続いて大当り発生時か否かを判定し(ステップS22)、大当り発生時でもなければ、保留上限値の変更タイミングではないので、そのまま保留上限値決定処理を終了する。一方、上記ステップS22で大当り発生時と判定された場合には、その大当り図柄が「333」もしくは「777」の何れか一方であるか否かを判定し(ステップS23)、大当り図柄がこれら2種の何れかであった場合には、保留上限値を50個に設定して(ステップS24)、始動入賞に基づく変動表示ゲームの実行が規制されている大当り中(特別遊技状態中)には保留上限値が50個にまで高められた状態で遊技を行うことができるのである。
【0055】
上記ステップS23で大当り図柄が「333」でも「777」でもなかった場合には、続いて大当り図柄が「111」又は「555」又は「999」の何れかに該当するか否かを判定し(ステップS25)、大当り図柄がこれら3種類の何れかであった場合には、保留上限値を10個に設定して(ステップS26)、始動入賞に基づく変動表示ゲームの実行が規制されている大当り中には保留上限値が10個に高められた状態で遊技を行うことができるのである。しかし、ステップS25において何れにも該当しない大当り図柄(例えば、「222」「444」「666」「888」)であった場合には、保留上限値の変更は行われず、標準設定通りの保留上限値4個のままで特別遊技が行われることとなる。
【0056】
すなわち、この保留上限値決定処理によれば、大当り発生の要因となった補助遊技(変動表示ゲーム)の結果に応じて、保留上限値が50個,10個、4個の何れかが選択され、それに応じた保留上限値で特別遊技が行われるのである。なお、保留上限値決定処理の第3例においては、ステップS21で大当り終了時と判定した場合に無条件で保留上限値を4個に設定して(ステップS27)、保留上限値が50個や10個に変更設定された状態で特別遊技が行われていた場合でも、その特別遊技の終了に伴って保留上限値は4個に戻ることとなる。
【0057】
加えて、保留上限値決定処理の第3例においては、大当り終了時に、既に保留済みの始動入賞記憶を速やかに消化できるように、変動表示ゲームを高速変動ゲームに設定する(ステップS28)。すなわち、変動表示ゲーム1回当りに要する時間を短縮して行うことで、始動入賞記憶の消化を促進し、たとえ始動入賞記憶が50個フルになっていた場合でも迅速且つ効率的に新たな記憶上限値へ移行させることが出来る上に、始動入賞記憶に基づく補助遊技から新たな特別遊技の発生までの時間を実質的に短縮できるという効果もある。なお、始動入賞記憶を無効としないで速やかに消化するためには、補助遊技の実行制御を行う補助遊技制御手段が補助遊技の実行態様を変更して始動入賞記憶を速やかに消化できれば良いので、変動表示ゲームの実行時間を短縮する高速変動に限らず、複数の変動表示ゲームを同時並行させて行うようにしても良い。
【0058】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態は全て例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、上記の実施形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものではなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内での全ての変更が含まれる。
【0059】
たとえば、上記実施形態においては、特別図柄表示装置13を変動表示させる変動表示ゲームを補助遊技とする遊技内容の遊技機として示したが、補助遊技はこれに限定されるものではなく、変動入賞装置や分別装置内の特別な入賞領域に球が入賞するか否かによって特別遊技移行条件の成否を判別するような遊技でも良い。とにかく、遊技者にとって有利な遊技展開を期せる特別遊技への移行に関わる補助遊技の開始条件が始動入賞領域への球入賞で、この始動入賞球に基づく補助遊技の開始を保留していることを所定数まで記憶可能な遊技機であればよい。
【0060】
また、上述した保留上限値の変更設定と種々の遊技条件とを組み合わせて、遊技性を高めることもできる。例えば、始動入賞口へ球を導く誘導機能(上記実施形態では、開閉部材11a,11aが開いて始動口11bへ球を誘導する普通電動役物11)を備えた遊技機で、大当り終了後に記憶上限数を選択するようにしておき、その選択肢として、(1)ノーマル状態(記憶上限数が低く〔例えば1個等〕、始動入賞口への誘導機能を無効)、(2)スーパーチャンス状態(記憶上限数が高く〔例えば8個等〕、始動入賞口への誘導機能を能動化)を設定し、発生した大当りが終了する毎に(1)もしくは(2)の何れか抽選(もしくは交互に選択)するようにしても良い。このような設定の遊技機では、(1)のノーマル状態では変動表示ゲームの実行回数が実質的に減少して大当りの発生し難い遊技を行うこととなるが、(2)のスーパーチャンス状態では始動入賞口への入賞球数が増大して獲得賞球数が多くなる上に、変動表示ゲームが効率良く連続して行われて次回の大当りの発生も早くなり、始動入賞記憶の記憶上限数変更に伴う遊技性の変化を一層顕著に遊技者に印象づけることが可能となる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る遊技機によれば、予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、始動入賞記憶手段に記憶される始動入賞情報の記憶上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設けたので、記憶上限変更条件の成立により始動入賞記憶の上限数が多い値に変更される可能性があることから、遊技者の期待感を効果的に高めることができる上に、オーバーフロー入賞の頻度を抑制できる。
【0062】
しかも、記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を少なくするように変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞情報があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶が記憶上限数の変更に伴って無効化され、遊技者に多大な不利益を与えることを防げる。
【0063】
また、請求項2に係る遊技機によれば、記憶上限変更制御手段は、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞情報の記憶を無効とし、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶手段の記憶数が減数されることにより、始動入賞記憶手段の記憶数が新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更制御を行うようにしたので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、新たな記憶上限数への移行を自然に行うことが出来る。
【0064】
また、請求項3に係る遊技機によれば、記憶上限変更制御手段により始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更が一時保留された場合、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームを高速変動に変更するようにしたので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、新たな記憶上限数への移行を迅速且つ効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本実施形態に係る遊技機の正面図である。
【図2】
遊技盤の正面図である。
【図3】
遊技機における入出力に関連した機能ブロック図である。
【図4】
保留上限値決定処理の第1例を示すフローチャートである。
【図5】
記憶上限変更状態を報知可能な始動入賞記憶表示部が形成された特別図柄表示装置の変動表示部の表示イメージを示す説明図である。
【図6】
始動入賞記憶表示部における記憶上限の変更過程の一例を示す説明図である。
【図7】
保留上限値決定処理の第2例を示すフローチャートである。
【図8】
保留上限値決定処理の第3例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
11 普通電動役物
11b 始動口
27 遊技用マイクロコンピュータ
27c RAM
31 始動口検出センサ
41 始動入賞記憶表示部
【発明の名称】 遊技機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動入賞情報を所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備え、該始動入賞記憶手段の始動入賞記憶情報に基づいて表示装置における図柄の変動表示ゲームを行い、表示装置に表示される停止図柄が特別な態様であると、変動入賞装置を開成する遊技機において、
予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、上記始動入賞記憶手段に記憶される始動入賞情報の記憶上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設け、
上記記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を少なくするように変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞情報があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するようにしたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】 上記記憶上限変更制御手段は、上記始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞情報の記憶を無効とし、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶手段の記憶数が減数されることにより、始動入賞記憶手段の記憶数が新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】 上記記憶上限変更制御手段により始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更が一時保留された場合、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームを高速変動に変更するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動入賞情報を所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備え、該始動入賞記憶手段の始動入賞記憶情報に基づいて表示装置における図柄の変動表示ゲームを行い、表示装置に表示される停止図柄が特別な態様であると、変動入賞装置を開成する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機には、予め定めた始動入賞口へ遊技球が入賞することで、変動表示装置を用いた変動表示ゲームが行われるものがあり、この種の遊技機では、変動表示ゲーム中等に更に始動入賞口への球入賞が発生し、この始動入賞に基づいて変動表示ゲームを行えない若しくは行わない場合に、これらの始動入賞球を全て無効とするのではなく、所定数まで始動入賞情報(始動入賞球の検出情報や、始動入賞検出に基づいて変動表示ゲーム用に取得した乱数値などの情報)を記憶する機能を付加している。なお、これら始動入賞記憶数の報知は、遊技盤の所定位置、例えば、変動表示装置の装飾パーツ上や変動表示装置の表示領域内に始動記憶領域を形成して、可視表示する構成が一般的に採用されている。
【0003】
上述した従来の遊技機における始動入賞記憶は、4個MAXを採用するものが主流で、始動入賞記憶が上限の4個に達した後は、それ以上始動入賞球が検出されても始動入賞記憶に加算されないオーバーフロー状態となり、この始動入賞記憶に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶が減数されるまで、折角の始動入賞が無効となってしまうのである。特に、遊技者に有利な遊技展開を期せる特別遊技状態や特定遊技状態(確変等)においては、始動入賞口への入賞頻度が上がったり、変動表示ゲームの開始が規制されたりすることに起因して、始動入賞記憶に加算されないオーバーフロー入賞が通常の遊技状態時よりも増える傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、始動入賞に基づく補助遊技から移行する特別遊技中は、補助遊技の実行が規制されているので、特別遊技中に始動入賞記憶が消化されることはなく、特別遊技の終了後に始動入賞記憶を消化することとなる。遊技者としては、更に続けて特別遊技が発生することを期待するが、従前の始動入賞記憶数は4個MAXに過ぎないため、記憶上限数一杯まで始動入賞球が記憶されていたとしても、始動入賞記憶に基づき行われる補助遊技の実行回数は決して多くないことから、始動入賞記憶を消化して行う補助遊技から特別遊技が発生する可能性は低いのである。
【0005】
そこで、本発明は、始動入賞記憶の対象とならずにオーバーフローとされる始動入賞球の発生を抑制すると共に、特別遊技の連続発生に対する遊技者の期待感を効果的に高め得る遊技機の提案を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動入賞情報を所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備え、該始動入賞記憶手段の始動入賞記憶情報に基づいて表示装置における図柄の変動表示ゲームを行い、表示装置に表示される停止図柄が特別な態様であると、変動入賞装置を開成する遊技機において、予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、上記始動入賞記憶手段に記憶される始動入賞情報の記憶上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設け、上記記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を少なくするように変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞情報があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の遊技機において、上記記憶上限変更制御手段は、上記始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞情報の記憶を無効とし、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶手段の記憶数が減数されることにより、始動入賞記憶手段の記憶数が新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、上記記憶上限変更制御手段により始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更が一時保留された場合、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームを高速変動に変更するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る遊技機の実施形態を、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
遊技媒体としての遊技球を弾発する弾球遊技を行える遊技機1は、図1に示すように、遊技機本体2とCRサンドユニット3とから構成してあり、遊技機本体2には遊技に関連した各種機能(後に詳述)を付加し、CRサンドユニット3にはプリペイドカード(所定の金額で予め販売される弾球遊技用のカードであって、通貨と等価な有価データを記憶させたものをいう)の使用を可能ならしめるカード制御機能や球貸制御機能等を付加してある。
【0011】
上記遊技機本体2は、中空箱枠状の機枠の前面側へ額縁状の前面枠を回動可能に設けることで構成してある。そして、上記前面枠にはガラス枠6および前面パネル5を回動可能に設けてある。また、透明なガラスが配設されるガラス枠4の後方には、ガイドレール6で囲まれた遊技部7を有する遊技盤8を配設してある。
【0012】
上記遊技盤8は弾球遊技の主体となるもので、図2に示すように、ロータリーソレノイド等の電気的駆動源によって弾発された遊技球が上記ガイドレール6に沿って遊技部7内へ到達すると、遊技釘に当たったり風車によって流下方向を変えられたりして流下して行き、遊技部7内に設けた入賞領域たる各種入賞口9a…の何れかに入賞すると、各入賞口9a…毎に設けた入賞口センサ(図示省略)によって各入賞球が検出され、この検出信号に基づいて入賞(遊技価値付与状態の発生)に対する遊技価値としての賞球(賞遊技価値)が遊技者に与えられ、入賞口9a…の何れにも入賞しなかった球は、アウト口10より外れ球として回収される。
【0013】
なお、遊技者が付与される賞遊技価値は賞球に限定されるものではない。例えば、封入球式の遊技機(遊技者が実際の球を取り扱うことなく、機内に封入された球を循環させて弾球遊技を行えるようにした遊技機)においては、仮想的な球数データを追加するような形態で遊技価値の付与動作が行われることとなる。また、遊技者への付与対象となる遊技価値も、パチンコ球やメダル等の遊技媒体に限らず、種々の景品等を遊技者に与えるようにしても良い。
【0014】
また、遊技部7には、入賞口9a…の他に普図始動ゲート9b,9bを設けてあり、これら普図始動ゲート9b,9bは遊技球が通過するだけのゲートタイプで、入賞口9a…のように賞球付与の対象とはならない。しかし、普図始動ゲート9b,9bの通過球を普図始動ゲートセンサが検出すると、これが普通電動役物11に設けた普通図柄表示器12の変動表示開始条件となって、複数種類の識別情報を変動表示して図柄を停止させる普図変動表示ゲームが開始される。
【0015】
上述した普図変動表示ゲームの結果である停止図柄が、予め定めた特別の識別情報(当り図柄)であった場合には、普通電動役物11の開閉部材11a,11aが近接して始動口11bへ球が入賞し難い状態(遊技者にとって不利な第1状態)から、開閉部材11a,11aが左右に離隔して始動口11bへの入賞が容易な状態(遊技者にとって有利な第2状態)となる。なお、普通電動役物11が第2状態に変換されるのは、2〜3秒程度の比較的短い時間で、1回もしくは2回程度の一時的なものである。
【0016】
上記普通電動役物11の始動口11bに遊技球が入賞して、これを始動口センサが検出すると、遊技部7の中央付近に設けた比較的大型の変動表示装置である特別図柄表示装置13による補助遊技が開始される。補助遊技とは、例えば、始動口11bへ球が入賞したことに基づいて乱数を取得し、判定時にこの乱数が大当り用の乱数値に該当するか否かを判定し、判定結果に応じた識別情報(例えば、3桁)を特別図柄表示装置13が備える変動表示部14に表示させるように、変動表示部14の識別情報(例えば、3桁)の変動表示後に停止させる遊技であり、判定結果が大当りの場合には、停止図柄の組み合わせを予め定めた特別な態様(例えば、3桁の数字が「777」や「333」に揃った賞態様)に導出し、判定結果がはずれの場合には、停止図柄の組み合わせを所定のハズレ図柄(大当り図柄では無い諸々の図柄)に導出するものである。
【0017】
そして、上記補助遊技において大当りの判定に基づく賞態様が導出されると、遊技部7の中央下部に設けた変動入賞装置15の大入賞口を開閉する開閉板16が所定条件に則って開閉動作(例えば、盤面上を流下してくる球を大入賞口へ入賞させない遊技者にとって不利な第1状態と、盤面上を流下してくる球を受け止めて大入賞口へ招じ入れる遊技者にとって有利な第2状態とに変換)することにより、遊技者が比較的短時間に多くの賞球を獲得できる可能性の高い遊技である特別遊技が実行される。すなわち、普通電動役物11の始動口11bは、球入賞が特別遊技への移行に関わる補助遊技を開始する要件となる始動入賞領域として機能するのである。
【0018】
なお、本実施形態における遊技機1での特別遊技は、一連のサイクル遊技からなるもので、変動入賞装置15の開閉扉16が開成してから所定時間(例えば30秒)が経過するか、若しくは所定個数(例えば10個)の入賞球が大入賞口カウントセンサによって検出されるか、何れかの条件が達成されるまでを1サイクルとし、この1サイクル終了条件が達成される迄の間に大入賞口継続センサが球を検出することでサイクル更新条件が達成されると、サイクル更新が行われ、特別遊技が継続することとなる。これにより、変動入装置10への球入賞に基づく多くの賞球を比較的短時間に遊技者が獲得できる可能性の高い特別遊技が実現されるのである。なお、遊技店と遊技者との利益バランスを図るため、サイクル遊技が延々更新され続ける事の無いよう、サイクル更新の可能な回数に上限値(例えば、8回)を設け、最終サイクルにおいては、サイクル更新条件を無効として特別遊技が終了するようにしても良い。
【0019】
上述した特別遊技が終了したときに、始動口センサの検出出力に基づく始動入賞記憶があれば、この始動入賞記憶に基づいて再び補助遊技(変動表示部14を備える特別図柄表示装置13を用いた変動表示ゲーム)が行われることとなる。一方、特別遊技が終了したときに、始動入賞記憶がなければ、補助遊技を実行することなく通常の遊技状態へ復帰する。なお、始動入賞記憶の有無を遊技者が確認し易い状態で情報表示できるように、専用の始動入賞記憶表示部を適所に設けたり、特別図柄表示装置13の変動表示部14に表示させたりしても良い。また、特別遊技への移行条件となった補助遊技における賞態様が、特別な賞態様であった場合には、当該特別遊技終了後に何らかの特典(例えば、補助遊技で賞態様となる確率を高くする確変状態といった特定遊技状態の発生など)を与える遊技内容とすることもある。
【0020】
また、上記ガラス枠4の下方に位置する前面パネル5には、賞球(遊技部7内の各種入賞口9a…に入賞することに基づいて遊技者が獲得する球)や貸球(当該遊技店から遊技者に貸し出された球)を貯留する球供給皿17を設けてあり、この球供給皿17より発射球待機部へ球を供給し、この発射球待機部に待機している遊技球を弾発ユニットの弾発機構によって弾発するのである。また、前面枠5の下部適所には、上記弾発ユニットの作動・停止や弾発勢の調整等を操作するための操作ハンドル18や、上記球供給皿17に貯留できずに溢れた球(オーバーフロー球)を受け入れる球受皿19等を適宜に設けてある。
【0021】
なお、上記した遊技機本体2において、機枠,前面枠,ガラス枠4,前面パネル5等よりなる本体枠は、遊技機1で弾球遊技を行うための共通機能を備えたものであり、この本体枠に対して遊技盤8は着脱分離可能な構成としてある。すなわち、遊技内容の異なる弾球遊技を行えるように、異なる盤面構成の遊技盤8に交換することができるのである。
【0022】
一方、上記CRサンドユニット3内には、球貸制御に関連した諸機能を持たせてあり、カード挿排口より挿入されたプリペイドカードの有価データを読み取ると共に、例えば上記球供給皿17の適所に設けた球貸ボタンを遊技客が操作することに応じて所定数の遊技球を貸し出し、貸し出した遊技球に相当する通貨を減算した値にプリペイドカードの有価データを書き換え、返却ボタンを遊技客が操作するか、もしくはプリペイドカードの有価データの残数が“0”になった場合に、内部に取り込んでいたプリペイドカードをカード挿排口より排出するのである。
【0023】
なお、本実施形態として示す遊技機1は、上述したように、別体のCRサンドユニット3を備えることで遊技球の貸出機能を含むものとし、遊技機本体2の排出装置により制御される排出ユニットから賞球用の遊技球と貸出用の遊技球を排出する構造ものであるが、このようなCRサンドユニット側に設ける遊技球の貸出機能やカード制御機能等を遊技機本体側に包含させた構造の遊技機としても良い。
【0024】
上述した遊技機1は、遊技店の島設備20に装着されて使用されるもので、例えば、島設備20の上部パネル20aに情報表示装置21を各遊技機1に対応させて設けてあり、この情報表示装置21に遊技機1から収集した各種の情報を表示したり、当該遊技店における各機器類を統括的に制御する管理装置から送られた情報を表示したりする。この情報表示装置21は、液晶表示器等からなる表示パネル21aを備えるもので、例えば、データ選択スイッチ21bを遊技者が選択操作することで、遊技者が望む情報表示に切り換えられる機能を有する。また、情報表示装置21には装飾ランプ22,22も設けてあり、当該遊技機1で特別遊技が発生した場合等の演出効果を高めるような発光表示を行ったり、遊技者によって呼出スイッチ21dが操作された場合に近くの店員に呼出の要求があったことを知らせる発光表示を行ったりする。なお、情報表示装置21は、各遊技機1に対応して設けておけば良いので、例えば、CRサンドユニット3の側方に並設するようにしても良い。
【0025】
次に、遊技機1における各種制御機能を図3に基づいて説明する。遊技制御のために必要な各制御装置は、遊技機本体2の裏面側適所に設けてあり、このような制御装置としては、遊技機1の遊技機本体2における遊技制御を統括的に行う遊技制御装置22、該遊技制御装置22からの賞球排出指令やCRサンドユニット3からの貸球排出指令を受けて排出ユニットおよび流路切換ユニットを制御して球排出動作(賞球排出動作もしくは貸球排出動作)を行わせる排出制御装置23、上記遊技制御装置22からの指令により特別図柄表示装置13への表示制御を行う表示制御装置24、賞球排出表示LED,遊技機状態表示LED,装飾表示LED等の装飾表示器への表示制御を行う装飾制御装置25、音出力手段であるスピーカへの音声出力を制御する音制御装置26等がある。
【0026】
遊技制御装置22は、弾球遊技に必要な各種の遊技装置(変動入賞装置15等)の動作制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイクロコンピュータ27と、水晶の発信周波数を分周して所定時間幅のクロックを生成して遊技用マイクロコンピュータ27等へ供給する発振器(CLK)28と、各種センサ等からの検出信号を受ける入力インターフェース29a、各種の電気装置や制御装置へ指令信号等を出力する出力インターフェース29b等を含む。なお、遊技用マイクロコンピュータ27は、CPU27a,ROM27b,RAM27cを内蔵したアミューズチップ用のICとしてワンチップに集積されたものである。なお、遊技用マイクロコンピュータ27のRAM27cは、停電発生時にもバックアップ電源30により記憶内容がバックアップされるようにしてある。
【0027】
上記入力インターフェース29aには、普通電動役物11の始動口11bに入賞した球を検出する始動口検出センサ31からの始動入賞検出信号が、普図始動ゲート9b,9bを通過した球を検出する普図始動ゲートセンサ32からのゲート通過検出信号が、変動入賞装置15内の継続口に入った継続入賞球のみを検出する大入賞口継続センサ33からの継続入賞球検出信号が、変動入賞装置15内への全入賞球を検出する大入賞口カウントセンサ34からの大入賞口入賞球検出信号が、各入賞口9a…に各々入賞した入賞球を検出する入賞口センサ35…からの入賞球検出信号が、球供給皿17へ入りきらずに球排出流路に球が溢れている状態を検出するオーバーフローセンサ36からのオーバーフロー状態検出信号が、排出ユニットへ供給する遊技球が不足している状態を検出する半端球センサ37からの半端状態検出信号が、ガラス枠4が開放された状態であることを検出するガラス枠開放センサ38からのガラス枠開放状態検出信号が、各々入力される。
【0028】
一方、上記出力インターフェース29bからは、排出制御装置23,表示制御装置24,装飾制御装置25,音制御装置26へ各々適宜な指令信号を出力することと併せて、普通図柄表示器12へ普通図柄の変動表示制御信号を、変動入賞装置15の開閉扉16を開閉動作させる電気的駆動源である大入賞口ソレノイド39へ大入賞口開放動作信号を、普通電動役物11の開閉部材11aを開閉動作させる電気的駆動源である普電ソレノイド40へ始動口開放動作信号を、各々出力する。
【0029】
上述したような遊技制御装置22を備える遊技機1は、遊技者にとって有利な遊技展開を期せる特別遊技(変動入賞装置15を用いた遊技)を実行可能で、予め定めた始動入賞領域たる始動口11bへの球入賞が特別遊技への移行に関わる補助遊技を開始する要件となり、始動口11bへの入賞に基づく始動入賞情報は所定の上限数まで記憶可能な始動入賞記憶手段を備えるものとなる。しかも、本実施形態に係る遊技機1は、「予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、始動入賞記憶手段における始動入賞記憶の上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段」としての機能を遊技制御装置22に設けたもので、始動入賞口11bへの記憶上限数が変更することが可能なのである。
【0030】
すなわち、遊技機1においては、予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、上記始動入賞記憶手段における始動入賞記憶の上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設けることで、従来は不変であった始動入賞の記憶上限数が遊技中に変更されるため、記憶上限変更条件の成立により始動入賞記憶の上限数が多い値に変更される可能性があることから、遊技者の期待感を効果的に高めることができる上に、オーバーフロー入賞の頻度が減る可能性が生じ、オーバーフロー入賞を回避するために発射行為を一時的に停止するような行為を抑制できる。なお、始動入賞記憶のオーバーフローを回避するために発射停止することは遊技者にとってやむを得ないことであるが、その間は弾球遊技が中断することとなって、実質的な遊技機の稼働率が低下するため、遊技店の売り上げに影響するし、遊技者にとっても弾球遊技の中断によって興趣が減退してしまう場合もあり、遊技店および遊技者の双方にとって発射停止行為は望ましいものとは言えないのである。
【0031】
加えて、記憶上限数変更制御手段を設けた遊技機1においては、記憶上限変更条件が成立する毎に記憶上限変更制御手段によって上限数が変更される可能性があるので、変更された記憶上限数に応じた遊技戦略を講じるなど熟練者にとって遊技技量を発揮する機会が生じて興趣が高まるという効果も期せる。
【0032】
また、記憶上限変更条件の成立毎に上限数が変更される可能性があることから、常に記憶上限数が低い状態に保持されないだけではなく、常に記憶上限数が高い状態に保持されることもないので、始動入賞記憶のオーバーフロー回避のために始動入賞記憶の上限数を高い値に固定した場合とは異なり、遊技者に誤解を与えることを回避できる。すなわち、始動入賞口への入賞割合が標準程度(例えば、記憶上限が8個MAXに固定されている場合、記憶数4までは満遍なく記憶されるが、それ以上の記憶数となる機会は稀な入賞状態)に設定されている遊技機で遊技を行った遊技者に対し、始動入賞記憶の未記憶数が多く残っている(記憶数5〜8まで記憶される機会が殆ど無い)劣悪な設定の遊技機であるという誤解を与え難くすることができ、当該遊技店に対する悪いイメージを抑止できるのである。
【0033】
次に、図4に基づいて、上述した構成の遊技機1における始動入賞記憶の上限数変更制御の流れを説明する。なお、この保留上限値決定処理は、例えば4ms毎のタイマ割り込みにより随時実行されるものである。また、遊技機1の稼働直後は、初期化処理によって保留上限値(始動入賞記憶の上限数)が4個に設定された状態であり、その後の遊技により保留上限値が変更される。
【0034】
保留上限値決定処理に際しては、先ず、大当り遊技開始時(特別遊技への移行時)であるか否かを判定し(ステップS1)、大当り遊技開始時でなければ、大当り遊技終了時(特別遊技から通常遊技への移行時)であるか否かを判定し(ステップS2)、大当り遊技終了時でもなければ、そのまま保留上限値決定処理を終了する。一方、上記ステップS2で大当り遊技終了時と判定した場合には、次遊技状態(大当り遊技終了後の遊技状態)が特定遊技状態であるか否かを判定し(ステップS3)、次遊技状態が特定遊技状態でなければ、そのまま保留上限値決定処理を終了する。しかし、上記ステップS3で、次遊技状態が特定遊技状態であった場合には、保留上限値を10個に設定し(ステップS4)、特定遊技状態の開始に伴って始動入賞の記憶上限値が10個に変更されることとなる。
【0035】
ここで、本実施形態における特定遊技状態とは、通常遊技状態よりも遊技者に有利となるような特典が付与されて行われる遊技状態のことで、次回の特別遊技が発生することにより消滅する(特別遊技開始時の判定が、実質的に特定遊技終了の判定となる)遊技状態のことである。特定遊技状態で付与される特典は、特に限定されるものではないが、例えば、特別図柄表示装置13を用いて行う変動表示ゲームで大当り(賞態様)が発生する確率を高めて、比較的少ない変動表示ゲームの実行回数で次の特別遊技が発生するような特典を与えるものでも良いし、始動口11bへ遊技球が入賞し易いように球の流下方向を始動口11bへ向ける補助入賞機能を能動化するような特典を与えるものでも良いし、変動表示ゲームにおける賞態様発生確率と始動口11bへの入賞頻度を共に高めるような特典を与えるようにしても良い。
【0036】
なお、始動口11bへの球入賞が通常時よりも容易となる遊技状態を特定遊技状態に設定すると共に、特定遊技状態に変更されることを記憶上限変更条件と設定し、更に、記憶上限変更条件の達成に基づく始動入賞記憶の上限数の変更制御に際して、上記記憶上限変更制御手段は、当該特定遊技状態に変更される前の上限数(例えば、4個)よりも高い上限数(例えば、10個)を新たな上限数とするようにした場合には、始動口11bへの入賞頻度が上がってもオーバーフローとして無効となることを効果的に回避させることができ、始動入賞に基づく補助遊技を高頻度で実行できる。従って、比較的短時間の遊技を行う間に、始動入賞に基づく補助遊技から特別遊技へ移行する可能性が高くなり、遊技者の特別遊技発生に対する期待感を効果的に高めることができる。
【0037】
このような始動入賞記憶数の変更状態を遊技者へ分かりやすく報知するために、本実施形態における遊技機1では、特別図柄表示装置13の変動表示部14を記憶上限状態報知手段として用いるものとし、記憶上限変更制御手段による上限数の変更制御に関連した上限数情報を遊技者へ報知するものとした。なお、上限数情報をスピーカから音声情報として出力することにより、記憶上限状態報知手段としても良い。
【0038】
本実施形態における記憶上限状態報知手段の具体例は、図5に示すように、変動表示部14に始動入賞記憶表示部41を設けたものである。図5(a)は4MAXタブ41aが有効となって始動入賞記憶が最高4個まで(表示制御可能な記憶表示領域である四角枠を4個のみ表示)であることを示し、図5(b)は10MAXタブ41bが有効となって始動入賞記憶が最高10個まで(表示制御可能な記憶表示領域である四角枠を10個表示)であることを示している。このように、4MAXタブ41aと10MAXタブ41bの何れが有効状態であるかによって、始動入賞記憶の上限数を上限数情報として報知するようにすれば、現在の始動入賞記憶の上限数を分かりやすく遊技者に報知することが可能となる。
【0039】
そして、これら4MAXタブ41aおよび10MAXタブ41bで始動入賞記憶数を表示する場合、その記憶数に応じて選定した記憶表示領域を有効表示色とし、他の記憶表示領域を無効表示色とするように表示制御する。例えば、記憶上限数が4個で現在の始動入賞記憶数が2個の場合には、「1」を付した記憶表示領域と「2」を付した記憶表示領域を赤色(有効表示色)とし、それ以外の記憶表示領域を白色(無効表示色)とする(図5(a)参照)。すなわち、記憶表示領域の表示数に対応させて始動入賞記憶を報知するのである。なお、表示制御可能な表示領域の数が4個とか10個と比較的少ない場合には、有効表示色となっている表示領域の数を遊技者が把握する事は容易であるものの、表示領域の数が多くなると把握し難くなってゆくので、その場合には、始動入賞記憶数に応じた番号の付された表示領域(例えば、始動入賞記憶数が3の場合には、「3」を付した記憶表示領域)のみを有効表示色に変えて、始動入賞記憶数を報知するようにしても良い。
【0040】
このように、4MAXタブ41aが有効な場合には4個の記憶表示領域を表示し、10MAXタブ41bが有効な場合には10個の記憶表示領域を表示することで、表示制御可能な記憶表示領域の数を変化させる事に関連させて上限数を報知し、併せて記憶数に応じた数の記憶表示領域を表示制御することで、現在の始動入賞記憶数を報知すれば、遊技者は、記憶上限状態報知手段が表示制御可能な記憶表示領域の数(4MAXタブ41aが有効な場合は4個の記憶表示領域で、10MAXタブ41bが有効な場合は10個の記憶表示領域)から記憶上限数を、有効表示に表示制御された記憶表示領域の表示数(有効表示色となっている記憶表示領域の数)から実際の記憶数を、各々容易に知ることができる。よって、上限数が変更された場合でも、遊技者は変更後の記憶上限数と現在の記憶数とを瞬時に把握でき、現状に即した遊技戦略を速やかに立てることができ、遊技者の便に供し得る。
【0041】
なお、図5に示す記憶上限状態報知手段の例では、4MAXタブ41aと10MAXタブ41bの何れか一方が手前にあるように表示制御することで、有効状態となっている上限数を示すものとしたが、有効状態と非有効状態とを識別可能に表示する手法は、これに限定されるものではない。例えば、有効状態のタブと非有効状態のタブとの表示色を異ならせたり、有効状態と非有効状態とでタブ自体の形態(大きさや形やデザインなど)を異ならせたりしても、4MAXタブ41aもしくは10MAXタブ41bにおける有効状態および非有効状態を遊技者らが容易に識別できる。
【0042】
また、図5に示す記憶上限状態報知手段の例では、変更制御可能な複数種類の上限数(4MAXと10MAXの2種類の上限数)を含んだ情報を報知できるタブ状のデザインを採用して、「有効となっている上限数」と「始動入賞記憶数」に加えて「変更制御可能な上限数の種類」を含む上限数情報を報知することで、変更され得る記憶上限数の種別を予め遊技者に認識させて期待感を高めるものとしたが、これに限定されるものではない。少なくとも「有効となっている上限数」と「始動入賞記憶数」とを上限数情報として報知できれば、記憶上限状態報知手段はどのような報知態様としても良い。なお、変更制御可能な複数種類の上限数を記憶上限情報報知手段が報知する場合も、上限数毎にタブ分けする表示手法に限らず、例えば、全ての上限数の種類を同時に表示しておき、有効となっている上限数に該当する箇所だけで始動入賞記憶を報知をすれば、「変更制御可能な上限数の種類」が表示されている中で「有効となっている上限数」と「始動入賞記憶数」を遊技者に報知できる。
【0043】
上述したように、特定遊技状態の開始に伴って保留上限値が10個に変更設定された後、変動表示ゲームで賞態様が発生して特別遊技が開始されると、上記ステップS1で大当り遊技開始時と判定されることから、保留上限値が4個に変更設定される(ステップS5)。すなわち、本実施形態においては、特別遊技終了後の遊技状態が特定遊技状態か否かに応じて、始動入賞記憶の上限数を10個に変更するか4個のままにするかが分かれ、始動入賞記憶の上限数が10個に変更された場合は、次の特別遊技開始に伴って、始動入賞記憶の上限数が再び4個に戻されるのである。
【0044】
なお、始動入賞記憶の上限数を変更する際には、それまでに記憶されている始動入賞記憶をクリアして、すぐに新しい上限数での始動記憶が可能なようにしても良いが、折角の始動入賞記憶が無効化されると、遊技者に多大な不利益を与えることとなる。そこで、本実施形態に係る遊技機1においては、記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を変更前よりも少ない数に変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞記憶があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するようにした。斯くすれば、記憶上限変更制御手段が、記憶上限数を変更前よりも少ない数に変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞記憶があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶が記憶上限数の変更に伴って無効化され、遊技者に多大な不利益を与えることを防げる。
【0045】
また、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した記憶上限変更制御手段は、その後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞の記憶を無効とし、全ての始動入賞記憶が消化された後に記憶上限数の変更制御を行うようにすれば、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、始動入賞記憶の無い状態から新たな記憶上限数へ移行させることができ、記憶上限数が変更されたことを遊技者に強く印象づけられるという効果があるものの、新たな始動入賞記憶が可能になるためには、全記憶数分の変動表示ゲームが消化されるまで待たなければならず、遊技者にもどかしい思いをさせる可能性もある。
【0046】
そこで、本実施形態に係る遊技機1においては、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した記憶上限変更制御手段は、その後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞の記憶を無効とし、始動入賞記憶が消化されて新たな記憶上限数に等しくなった場合に記憶上限数の変更制御を行うようにした。斯くすれば、始動入賞記憶が消化されて新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した記憶上限変更制御手段が記憶上限数の変更制御を行うようにしたので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、新たな記憶上限数への移行を自然に行うことができる。
【0047】
上述したような始動入賞記憶数の変更過程の一例を、図6に基づいて説明する。図6(1)は、始動入賞記憶表示部41の10MAXタブ41bが有効(始動入賞記憶の記憶上限数が10個)で始動入賞記憶がフルな状態であり、図6(2)は、記憶上限数が変更されて4MAXタブ41aが有効となったものの、それまでの未消化分の始動入賞記憶(10個)が保留されたままであることを示す。記憶上限値が4個に変更された後は新たな始動入賞の記憶が無効化され、貯まっている始動入賞記憶を順次消化してゆくこととなる(例えば、図6(3)は6個まで記憶を消化した状態を示す)。そして、図6(4)のように、始動入賞記憶部が4個となって新たな記憶上限数と一致すると、4MAXタブ41aが有効な状態における通常の始動入賞記憶処理に移行する。なお、図6(4)では始動入賞記憶部がフルな状態で更なる始動入賞記憶はできないが、図6(5)のように記憶数に空きができれば始動入賞記憶が可能となる。
【0048】
上述した保留上限値決定処理の第1例においては、特定遊技状態の間に限って保留上限値を4個から10個へ変更するような処理としたが、保留上限値の変更タイミングや変更手法はこれに限定されるものではない。例えば、始動入賞記憶手段の記憶可能な始動入賞情報の上限数を選定する上限数選定手段を遊技制御装置22が備えるものとし、記憶上限変更制御手段は、上記上限数選定手段が選定した上限数を新たな上限数とするように、始動入賞記憶手段の記憶上限数を変更させれば、バリエーションに富んだ始動入賞記憶の選定手法を採用することが出来る。この時、上限数選定手段は、予め用意された複数の上限数を所定の序列に従って順次切り換えてゆくようにすれば、記憶上限変更手段の機能を複雑化することなく、多種類の上限数を設定することが出来る。しかし、序列に基づいて記憶上限数を切り換えてゆく場合は、切り換える序列を一旦知られてしまうと、次に選定される記憶上限数を予測する事が容易となり、興趣を高めることが出来ない。
【0049】
そこで、予め複数種類の上限数を用意して選択肢とし、その中からランダムに一つの上限数を選び出すことにより、新たな上限数を選定するようにしておけば、予測し難い新たな上限数に対する遊技者の期待感が高いものとなる。このような保留上限値決定処理の第2例を図7に基づいて説明する。
【0050】
先ず、特定遊技状態終了時か否かを判定し(ステップS11)、特定遊技状態終了時でなければ続いて特定遊技状態開始時か否かを判定し(ステップS12)、特定遊技状態開始時でもなければ、保留上限値の変更タイミングではないので、そのまま保留上限値決定処理を終了する。一方、上記ステップS12で特定遊技状態開始時と判定された場合には、保留上限値決定用乱数を取得し(ステップS13)、この取得した乱数が当りに該当するか否かを判定する(ステップS14)。取得した乱数が当りであった場合には、保留上限値を10個に変更設定して(ステップS15)、特定遊技状態中には保留上限値が高められた状態で遊技を行うことが可能となるのである。しかし、取得した乱数が外れ(当りに該当しない乱数)であった場合には、保留上限値が10個に変更されることはなく、4個の保留上限値のまま特定遊技状態での遊技を行うこととなる。
【0051】
すなわち、この保留上限値決定処理によれば、特定遊技状態開始時という記憶上限変更条件が達成された際に、乱数を取得して保留上限値を2種類の何れかに決定することで、上限値4個と10個の何れが選択されるか予測不可能な保留上限値の決定を行うことができるのである。なお、保留上限値決定処理の第2例においては、ステップS11で特定遊技状態終了時と判定した場合に無条件で保留上限値を4個に設定するので(ステップS16)、保留上限値が10個に変更設定された状態で特定遊技を行っても、その特定遊技状態の終了に伴って保留上限値は4個に戻ることとなる。しかし、特定遊技状態終了時にも同様の保留上限値をランダムに選定するような処理を採用しても良いし、選定する保留上限値も2種類に限らず、3種類以上の保留上限値から選び出すようにしても良い。
【0052】
また、上述した第2例の保留上限値決定処理では、始動入賞記憶の記憶上限変更条件として、遊技機1における遊技状態の遷移するタイミング(特定遊技状態の開始および終了)としたが、これに限定されるものではなく、特別な入賞口へ球が入賞したり特別な通過ゲートを球が通過した事を記憶上限変更条件と設定しても良いし、遊技状態の変更とは関連しない様々な条件(遊技の継続時間や発射球数なとが予め定めた規定条件を満たすこと等)を記憶上限変更条件に設定しても良い。
【0053】
しかし、遊技機1で遊技を行っている遊技者にとっては、自らが行った遊技結果として変更される遊技状態に関連して記憶上限値が変更されるようになっていた方が、遊技上の戦略も立てやすいし、遊技意欲も惹起される。そこで、特別遊技への移行条件達成や特別遊技の終了(遊技機1における遊技状態の変更)に関連させて記憶上限変更条件を設定するものとしても良い。このように、遊技機1における遊技状態の変更(特別遊技状態の発生や終了など)に関連させて記憶上限変更条件を設定すれば、遊技状態の変更に伴って始動入賞記憶手段における始動入賞記憶の上限数が変更されることとなり、その相乗効果によって遊技状態が変更される際の遊技者の興趣を効果的に高めることが出来る。このような保留上限値決定処理の第3例を図8に基づいて説明する。
【0054】
先ず、大当り終了時か否かを判定し(ステップS21)、大当り終了時でなければ続いて大当り発生時か否かを判定し(ステップS22)、大当り発生時でもなければ、保留上限値の変更タイミングではないので、そのまま保留上限値決定処理を終了する。一方、上記ステップS22で大当り発生時と判定された場合には、その大当り図柄が「333」もしくは「777」の何れか一方であるか否かを判定し(ステップS23)、大当り図柄がこれら2種の何れかであった場合には、保留上限値を50個に設定して(ステップS24)、始動入賞に基づく変動表示ゲームの実行が規制されている大当り中(特別遊技状態中)には保留上限値が50個にまで高められた状態で遊技を行うことができるのである。
【0055】
上記ステップS23で大当り図柄が「333」でも「777」でもなかった場合には、続いて大当り図柄が「111」又は「555」又は「999」の何れかに該当するか否かを判定し(ステップS25)、大当り図柄がこれら3種類の何れかであった場合には、保留上限値を10個に設定して(ステップS26)、始動入賞に基づく変動表示ゲームの実行が規制されている大当り中には保留上限値が10個に高められた状態で遊技を行うことができるのである。しかし、ステップS25において何れにも該当しない大当り図柄(例えば、「222」「444」「666」「888」)であった場合には、保留上限値の変更は行われず、標準設定通りの保留上限値4個のままで特別遊技が行われることとなる。
【0056】
すなわち、この保留上限値決定処理によれば、大当り発生の要因となった補助遊技(変動表示ゲーム)の結果に応じて、保留上限値が50個,10個、4個の何れかが選択され、それに応じた保留上限値で特別遊技が行われるのである。なお、保留上限値決定処理の第3例においては、ステップS21で大当り終了時と判定した場合に無条件で保留上限値を4個に設定して(ステップS27)、保留上限値が50個や10個に変更設定された状態で特別遊技が行われていた場合でも、その特別遊技の終了に伴って保留上限値は4個に戻ることとなる。
【0057】
加えて、保留上限値決定処理の第3例においては、大当り終了時に、既に保留済みの始動入賞記憶を速やかに消化できるように、変動表示ゲームを高速変動ゲームに設定する(ステップS28)。すなわち、変動表示ゲーム1回当りに要する時間を短縮して行うことで、始動入賞記憶の消化を促進し、たとえ始動入賞記憶が50個フルになっていた場合でも迅速且つ効率的に新たな記憶上限値へ移行させることが出来る上に、始動入賞記憶に基づく補助遊技から新たな特別遊技の発生までの時間を実質的に短縮できるという効果もある。なお、始動入賞記憶を無効としないで速やかに消化するためには、補助遊技の実行制御を行う補助遊技制御手段が補助遊技の実行態様を変更して始動入賞記憶を速やかに消化できれば良いので、変動表示ゲームの実行時間を短縮する高速変動に限らず、複数の変動表示ゲームを同時並行させて行うようにしても良い。
【0058】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態は全て例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、上記の実施形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものではなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈すべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲内での全ての変更が含まれる。
【0059】
たとえば、上記実施形態においては、特別図柄表示装置13を変動表示させる変動表示ゲームを補助遊技とする遊技内容の遊技機として示したが、補助遊技はこれに限定されるものではなく、変動入賞装置や分別装置内の特別な入賞領域に球が入賞するか否かによって特別遊技移行条件の成否を判別するような遊技でも良い。とにかく、遊技者にとって有利な遊技展開を期せる特別遊技への移行に関わる補助遊技の開始条件が始動入賞領域への球入賞で、この始動入賞球に基づく補助遊技の開始を保留していることを所定数まで記憶可能な遊技機であればよい。
【0060】
また、上述した保留上限値の変更設定と種々の遊技条件とを組み合わせて、遊技性を高めることもできる。例えば、始動入賞口へ球を導く誘導機能(上記実施形態では、開閉部材11a,11aが開いて始動口11bへ球を誘導する普通電動役物11)を備えた遊技機で、大当り終了後に記憶上限数を選択するようにしておき、その選択肢として、(1)ノーマル状態(記憶上限数が低く〔例えば1個等〕、始動入賞口への誘導機能を無効)、(2)スーパーチャンス状態(記憶上限数が高く〔例えば8個等〕、始動入賞口への誘導機能を能動化)を設定し、発生した大当りが終了する毎に(1)もしくは(2)の何れか抽選(もしくは交互に選択)するようにしても良い。このような設定の遊技機では、(1)のノーマル状態では変動表示ゲームの実行回数が実質的に減少して大当りの発生し難い遊技を行うこととなるが、(2)のスーパーチャンス状態では始動入賞口への入賞球数が増大して獲得賞球数が多くなる上に、変動表示ゲームが効率良く連続して行われて次回の大当りの発生も早くなり、始動入賞記憶の記憶上限数変更に伴う遊技性の変化を一層顕著に遊技者に印象づけることが可能となる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る遊技機によれば、予め定めた記憶上限変更条件の成立に基づいて、始動入賞記憶手段に記憶される始動入賞情報の記憶上限数を変更可能な記憶上限変更制御手段を設けたので、記憶上限変更条件の成立により始動入賞記憶の上限数が多い値に変更される可能性があることから、遊技者の期待感を効果的に高めることができる上に、オーバーフロー入賞の頻度を抑制できる。
【0062】
しかも、記憶上限変更制御手段は、記憶上限数を少なくするように変更する場合、変更後の記憶上限数を越えてオーバーフローとなる始動入賞情報があることを条件に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留するので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶が記憶上限数の変更に伴って無効化され、遊技者に多大な不利益を与えることを防げる。
【0063】
また、請求項2に係る遊技機によれば、記憶上限変更制御手段は、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更を一時保留した後に検出された始動入賞球に基づく始動入賞情報の記憶を無効とし、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームが行われて始動入賞記憶手段の記憶数が減数されることにより、始動入賞記憶手段の記憶数が新たな記憶上限数に等しくなった場合に、始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更制御を行うようにしたので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、新たな記憶上限数への移行を自然に行うことが出来る。
【0064】
また、請求項3に係る遊技機によれば、記憶上限変更制御手段により始動入賞記憶手段に対する記憶上限数の変更が一時保留された場合、始動入賞情報に基づく変動表示ゲームを高速変動に変更するようにしたので、始動入賞記憶手段に既に記憶されている始動入賞記憶を無効化することなく、新たな記憶上限数への移行を迅速且つ効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本実施形態に係る遊技機の正面図である。
【図2】
遊技盤の正面図である。
【図3】
遊技機における入出力に関連した機能ブロック図である。
【図4】
保留上限値決定処理の第1例を示すフローチャートである。
【図5】
記憶上限変更状態を報知可能な始動入賞記憶表示部が形成された特別図柄表示装置の変動表示部の表示イメージを示す説明図である。
【図6】
始動入賞記憶表示部における記憶上限の変更過程の一例を示す説明図である。
【図7】
保留上限値決定処理の第2例を示すフローチャートである。
【図8】
保留上限値決定処理の第3例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
11 普通電動役物
11b 始動口
27 遊技用マイクロコンピュータ
27c RAM
31 始動口検出センサ
41 始動入賞記憶表示部
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