JP2002345946A - 創傷保護フィルム - Google Patents

創傷保護フィルム

Info

Publication number
JP2002345946A
JP2002345946A JP2001157814A JP2001157814A JP2002345946A JP 2002345946 A JP2002345946 A JP 2002345946A JP 2001157814 A JP2001157814 A JP 2001157814A JP 2001157814 A JP2001157814 A JP 2001157814A JP 2002345946 A JP2002345946 A JP 2002345946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protection film
wound protection
wound
polyurethane resin
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001157814A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Ikeguchi
明宏 池口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001157814A priority Critical patent/JP2002345946A/ja
Publication of JP2002345946A publication Critical patent/JP2002345946A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 医療用及び衛生材料用に適するように、高い
透湿性を有し、かつ吸水時の膨潤も少なく、皮膚との追
従性がある柔軟で耐久性のある創傷保護フィルムを提供
する。 【解決手段】 熱可塑性ポリウレタン樹脂を製膜するこ
とにより得られる創傷保護フィルムであって、上記熱可
塑性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分としてM
DIを用い、連鎖伸長剤として1,4−ブタンジオール
を用い、ポリオール成分として分子量1000〜400
0のポリテトラメチレンエーテルグリコール、及び/又
は、分子量1000〜3000のポリオキシプロピレン
ポリオキシエチレン共重合体を用いてなるものである創
傷保護フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サージカルドレッ
シング用フィルム、創傷保護を目的とする創傷保護フィ
ルムの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】物理的要因や感染症等によってヒトの皮
膚等に創傷が生じた場合、これを修復するように体内機
構が働くが、雑菌の感染等を防止し、また、機械的刺激
を避けるためにも、創傷箇所を物理的に保護する必要が
ある。
【0003】医療現場においては、このような外傷等に
起因する皮膚等の創傷に対して、通常は、サージカルド
レッシング用テープ、創傷保護フィルム等により、創傷
箇所を覆うように保護することが行われている。
【0004】このような創傷保護フィルムは、創傷部分
が機械的刺激を受けないように、一定の弾力性を有する
ことが必要となり、また、一定の強靱性を有することも
必要となるし、かつ、皮膚が呼吸を継続しやすいよう
に、空気の透過性や、水分の透過性(透湿性)等をも併
せ有することが必要となる。このような材質として、こ
れまでポリウレタン樹脂が選択され、ポリウレタン樹脂
製のフィルムが創傷保護フィルムとして用いられること
が多かった。
【0005】また、このような創傷保護フィルムの改良
は、種々の方法で行われており、ポリウレタン樹脂の透
湿性を向上させる方法として、ポリオール成分にポリエ
チレングリコールを導入することが有効であることは良
く知られている(Journal of Applie
d PolymerScience,Vol,16,2
108−2114,1972)。
【0006】しかし、良好な透湿度を得ようとしてポリ
オール成分中のポリエチレングリコールの含有量を増す
と、吸水時の膨潤が著しく増大し、機械的物性にも劣る
という欠点があった。
【0007】そこで、湿式製膜によってポリウレタンを
多孔質化することが行われ、透湿度の高いフィルムを得
る技術が存在する。しかし、皮膜の透明性や強度が要求
される場合や、雑菌等の透過を嫌う医療及び衛生材料等
には多孔質フィルムは適しておらず、何らかの改良が必
要であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記現状に鑑み、本発
明は、医療用及び衛生材料用に適するように、高い透湿
性を有し、かつ吸水時の膨潤も少なく、皮膚との追従性
がある柔軟で耐久性のある創傷保護フィルムを提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を製膜することにより得られる創傷保護フ
ィルムであって、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、イ
ソシアネート成分としてMDIを用い、連鎖伸長剤とし
て1,4−ブタンジオールを用い、ポリオール成分とし
て分子量1000〜4000のポリテトラメチレンエー
テルグリコール、及び/又は、分子量1000〜300
0のポリオキシプロピレンポリオキシエチレン共重合体
を用いてなるものであることを特徴とする創傷保護フィ
ルムである。以下に本発明を詳述する。
【0010】本発明の創傷保護フィルムに用いられるフ
ィルムは、熱可塑性ポリウレタン樹脂を製膜したもので
ある。上記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、イソシアネー
ト成分としてMDIを用い、連鎖伸長剤として1,4−
ブタンジオールを用い、ポリオール成分として分子量1
000〜4000のポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール、及び/又は、分子量1000〜3000のポリオ
キシプロピレンポリオキシエチレン共重合体を用いてな
る。
【0011】上記イソシアネート成分、上記連鎖伸長剤
以外のものを用いると、作業性及び機械的物性が低下し
て、本発明の目的を達成することができない。
【0012】上記ポリプロピレンポリオキシエチレン共
重合体は、フィルムに高透湿性を付与する上で重要であ
り、全オキシエチレン含量が30重量%以上であるもの
が好ましく、分子量が1000より小さいと透湿性が不
充分となる。
【0013】上記ポリプロピレンポリオキシエチレン共
重合体は、ランダム共重合体であるものが好ましく、ブ
ロック共重合体であると、水膨潤性が大きくなって、本
発明の目的を達成することができない。本発明の創傷保
護フィルムの厚みは、10〜100μmである。10μ
m未満であるとフィルムとしての強靱性を維持すること
ができず、100μmを超えると皮膚への追従性が劣化
し透湿度が低下するため、いずれも本発明の目的を達成
することができない。
【0014】本発明の創傷保護フィルムの透湿度は、3
000〜6000g/(m・24h)である。300
0g/(m・24h)未満であったり、6000g/
(m・24h)を超えたりすると、創傷を負った皮膚
から蒸発する水蒸気量を充分に逃がしてやることができ
なくなったり、過度に蒸発させることとなり、いずれも
本発明の目的を達成することができない。
【0015】このことに関して、どの程度の水蒸気透過
性を持つ材料を用いれば良いかは、創傷面からの水分の
散逸量をもとに決めることができる。通常、皮膚の水分
散逸量は、下記表1のような蒸発水蒸気量と皮膚温度と
皮膚の損傷程度によって定めることができる。
【0016】
【表1】
【0017】透湿度が低すぎると、創傷部を湿気の多い
ものにし、創傷部の周囲に浸軟を引き起こす。以上のこ
とから、粘着剤などの多層構造となることを考えると、
フィルム単体での透湿度は、3000〜6000g/
(m・24h)となる。
【0018】本発明の創傷保護フィルムは、10%モジ
ュラスが3MPa以下、伸長回復率が90%以上である
ことが好ましい。10%モジュラスが3MPaを超える
と、皮膚への追従性が劣化して、伸長回復率が90%未
満であると、伸びきって形態保持性がなくなり、創傷保
護フィルムとしての機械的特性が劣化することとなる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0020】実施例 ポリオール及びイソシアネートとして表2に示したもの
を用い、連鎖伸長剤として1,4−ブタンジオールを用
いた熱可塑性ポリウレタン樹脂を使用して、厚み30μ
mの創傷保護フィルムを、溶剤キャスト法により作製し
た。以下のようにして、透湿度、10%モジュラス、伸
長回復率を計測したところ、表2に示すとおりであっ
た。 透湿度:JIS Z 0208を参考とした。 10%モジュラス(引張試験):INSTRONを用
い、常温、引張速度300mm/minで引張試験を行
った。 伸長回復率:標線間をデジタルノギスで測定し、INS
TRONを用いて、常温、引張速度300mm/min
で50%伸長後すぐに戻し、再び標線間を測定した。伸
長後の標線間が初期と同じならば伸長回複率100%と
し、以下のように算出した。 伸長回復率(%)={1−(伸長後のひずみ/0.
5)}×100
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明のフィルムは、透湿性はあるが、
非多孔質であるため、細菌などの通過を阻止し、かつ皮
膚呼吸はでき、しかも皮膚追従性が良いため、かゆみ、
かぶれ等の発生、皮膚からのはく離、あるいは感染等の
危険性がなく、快適で早期の治療が可能となる。そのた
め、本発明のフィルムはサージカルドレッシングや創傷
保護材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 AA03 AA12 BA14 BB02 BB07 BB08 CA211 CB011 CC01 CC08 DA02 4F071 AA51X AA53 AF08Y AF15Y AH19 BB02 BC01 4J034 BA08 CA04 CB03 DA01 DB04 DG03 DG04 DG06 DG08 DG09 DG10 HA01 HA07 HA11 HC12 HC64 HC67 QC08 QD06 RA02 SA02 SB04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリウレタン樹脂を製膜するこ
    とにより得られる創傷保護フィルムであって、前記熱可
    塑性ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分としてM
    DIを用い、連鎖伸長剤として1,4−ブタンジオール
    を用い、ポリオール成分として分子量1000〜400
    0のポリテトラメチレンエーテルグリコール、及び/又
    は、分子量1000〜3000のポリオキシプロピレン
    ポリオキシエチレン共重合体を用いてなるものであるこ
    とを特徴とする創傷保護フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリオキシプロピレンポリオキシエチレ
    ン共重合体は、ランダム共重合体であることを特徴とす
    る請求項1記載の創傷保護フィルム。
  3. 【請求項3】 透湿度が、3000〜6000g/(m
    ・24h)である請求項1又は2記載の創傷保護フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 10%モジュラスが、3MPa以下、伸
    長回復率が90%以上であることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の創傷保護フィルム。
JP2001157814A 2001-05-25 2001-05-25 創傷保護フィルム Pending JP2002345946A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157814A JP2002345946A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 創傷保護フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001157814A JP2002345946A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 創傷保護フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002345946A true JP2002345946A (ja) 2002-12-03

Family

ID=19001617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001157814A Pending JP2002345946A (ja) 2001-05-25 2001-05-25 創傷保護フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002345946A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006325675A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Bando Chem Ind Ltd 創傷保護フィルム及び医療用貼付材
JP2017148991A (ja) * 2016-02-23 2017-08-31 株式会社きもと 保護フィルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006325675A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Bando Chem Ind Ltd 創傷保護フィルム及び医療用貼付材
JP2017148991A (ja) * 2016-02-23 2017-08-31 株式会社きもと 保護フィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3345059B2 (ja) ポリウレタンフォームの製法
EP0371736B1 (en) Wound covering
US5204110A (en) High absorbency hydrogel wound dressing
US3692023A (en) Formable orthopedic cast materials, resultant casts and method
TWI288003B (en) Multi-layer absorbent wound dressing
US4614787A (en) Drug dispensing wound dressing
JP3099970B2 (ja) 多層包帯
US5735812A (en) Water soluble wound dressing materials
US20040018227A1 (en) Multilayered microporous foam dressing and method for manufacturing the same
US7022890B2 (en) Wound dressing suitable for insertion in nasal passages
JPS587251A (ja) 複合傷用包帯
JPH0261257B2 (ja)
JPH02503283A (ja) 接着剤面を有する多孔性吸収シート
JPH0798051B2 (ja) ロール状の創傷保護材
JP2003532504A (ja) 腹部創傷包帯
JPH10505769A (ja) 滲出液処置用スピロソーベント包帯
US20140249496A1 (en) Compositions for use as or in wound dressings
JPH06508287A (ja) 接着剤組成物および製品
CN109331215A (zh) 一种医用抗菌海绵及其制备方法
WO2008156285A1 (en) Method for producing hydrophilic foam dressing and hydrophilic foam dressing produced thereby
EP1082146B1 (en) Polyurethane foams for use in wound dressings
JPH05501073A (ja) 接着性ドレッシング
US4215693A (en) Biological surgical dressing
USRE32991E (en) Drug dispensing wound dressing
JP2002345946A (ja) 創傷保護フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040610