JP2002345929A - コンタクトレンズ用の眼科用組成物 - Google Patents

コンタクトレンズ用の眼科用組成物

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JP2002345929A
JP2002345929A JP2001158776A JP2001158776A JP2002345929A JP 2002345929 A JP2002345929 A JP 2002345929A JP 2001158776 A JP2001158776 A JP 2001158776A JP 2001158776 A JP2001158776 A JP 2001158776A JP 2002345929 A JP2002345929 A JP 2002345929A
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cationic polymer
contact lenses
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sodium
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JP2001158776A
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Shuichi Nishihata
秀一 西畑
Hidekazu Miyamoto
英和 宮本
Kimihiro Makino
公博 牧野
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Senju Pharmaceutical Co Ltd
Nicca Chemical Co Ltd
Original Assignee
Senju Pharmaceutical Co Ltd
Nicca Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ソフトコンタクトレンズを含めた各種のコンタ
クトレンズに対して、優れた殺菌効力及び保存効力を有
し、且つ前眼部組織に対して安全性の高いコンタクトレ
ンズ用消毒剤及びコンタクトレンズ装用時の点眼剤とし
て有用なコンタクトレンズ用の眼科用組成物を提供す
る。 【解決手段】一般式[1]で表される重量平均分子量が
10,000〜50,000であるカチオンポリマーを
0.000000001〜0.0009(W/V)%の濃度
で含有することを特徴とするコンタクトレンズ用の眼科
用組成物。ただし、Rは炭素数2〜6のヘテロアルキレ
ン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基で
あり、Yは炭素数2〜10のアルキレン基であり、A-
はアニオンであり、nは40〜250である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンタクトレンズ
用の眼科用組成物に関する。さらに詳しくは、本発明
は、低濃度でも有効な殺菌性及び保存性を有するカチオ
ンポリマーを含有し、しかも前眼部組織に対して安全性
の高いコンタクトレンズ用の眼科用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非酸素透過性ハードコンタクトレ
ンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、ソフトコン
タクトレンズ等の各種コンタクトレンズが広く普及して
いる。これらのコンタクトレンズの殺菌には、煮沸によ
る殺菌方法や、殺菌剤を含有するコンタクトレンズ用剤
に浸漬する方法が行われている。煮沸による殺菌方法
は、コンタクトレンズの殺菌に優れた効果を示すが、煩
雑な手法を要する上に、コンタクトレンズの劣化を引き
起こす原因ともなる。殺菌剤を用いる方法は比較的簡便
な手法で行うことができるが、従来汎用されている殺菌
剤、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、p−オキシ安息香酸エステル、グルコン酸クロルヘ
キシジン、塩化セチルピリジニウム等は、特にソフトコ
ンタクトレンズに吸着され易く、しかも吸着されたもの
が放出されにくいのでレンズに蓄積することが知られて
おり、これらの殺菌剤が吸着・蓄積したコンタクトレン
ズを眼に装着した場合、前眼部組織が刺激され、アレル
ギー反応、炎症、角膜びらん等を引き起こすおそれがあ
る。また、特表平5−502874号公報には、コンタ
クトレンズ消毒剤、保存剤として、また保存されたコン
タクトレンズケア剤として使用し得る安全で有効な組成
物として、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エ
チレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]等の
二つの炭素原子に共有結合した酸素原子を有するイオネ
ンポリマーを含有する非酸化的な組成物が提案されてい
る。これらのカチオンポリマーは、皮膚及び粘膜刺激性
が低く、コンタクトレンズへの吸着、吸収、残留等が少
ないことが知られている。しかし、これらのカチオンポ
リマーは、十分な抗菌性を得るためには高濃度の接触が
必要であり、それに起因して、使用者の眼粘膜に対する
安全性の低下、コンタクトレンズへの吸着の増加、残留
による眼粘膜刺激等の障害が生じやすいという問題があ
った。一方、コンタクトレンズ装用時に点眼する点眼剤
については、点眼剤の防腐剤として一般に使用されてい
る塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、p−オ
キシ安息香酸エステル、グルコン酸クロルヘキシジン、
塩化セチルピリジニウム等はコンタクトレンズ、特にソ
フトコンタクトレンズに吸着されやすく、前述のコンタ
クトレンズ用の消毒剤と同様の問題がある。従って、ソ
フトコンタクトレンズを含むコンタクトレンズ全般に対
して、優れた殺菌効力及び保存効力を有し、且つ前眼部
組織に対して安全性の高いコンタクトレンズ用の眼科用
組成物であるコンタクトレンズ用消毒剤及びコンタクト
レンズ装用時の点眼剤が待ち望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ソフトコン
タクトレンズを含めた各種のコンタクトレンズに対し
て、優れた殺菌効力及び保存効力を有し、且つ前眼部組
織に対して安全性の高いコンタクトレンズ用消毒剤及び
コンタクトレンズ装用時の点眼剤として有用なコンタク
トレンズ用の眼科用組成物を提供することを目的として
なされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、主鎖にヘテロア
ルキレン構造とアルキレン構造と第四級アンモニウム構
造を有する高重合度のカチオンポリマーが、低濃度で有
効な殺菌性、抗菌性及び保存性を示し、コンタクトレン
ズ用の眼科用組成物として有効であることを見いだし、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(1)一般式[1]で表される重量平均
分子量が10,000〜50,000であるカチオンポリ
マーを0.000000001〜0.0009(W/V)%
の濃度で含有することを特徴とするコンタクトレンズ用
の眼科用組成物、
【化2】 (ただし、式中、Rは炭素数2〜6のヘテロアルキレン
基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であ
り、Yは炭素数2〜10のアルキレン基であり、A-
アニオンであり、nは40〜250である。)、(2)
一般式[1]で表されるカチオンポリマーにおいて、R
が3−オキサペンチレン基であり、Yがトリメチレン基
であり、A-が塩化物イオンである第1項に記載のコン
タクトレンズ用の眼科用組成物、(3)コンタクトレン
ズ用の眼科用組成物が、コンタクトレンズ用消毒剤であ
り、一般式[1]で表される重量平均分子量が10,0
00〜50,000であるカチオンポリマーを0.000
07〜0.0009(W/V)%の濃度で含有する第1項又
は第2項に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成物、
(4)一般式[1]で表される重量平均分子量が10,
000〜50,000であるカチオンポリマーを0.00
008〜0.0005(W/V)%の濃度で含有する第3項
に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成物、(5)タ
ンパク質分解酵素を含有する第3項又は第4項に記載の
コンタクトレンズ用の眼科用組成物、(6)コンタクト
レンズ用の眼科用組成物が、コンタクトレンズ装用時の
点眼剤であり、一般式[1]で表される重量平均分子量
が10,000〜50,000であるカチオンポリマーを
0.00000001〜0.0009(W/V)%の濃度で
含有する第1項又は第2項に記載のコンタクトレンズ用
の眼科用組成物、(7)一般式[1]で表される重量平
均分子量が10,000〜50,000であるカチオンポ
リマーを0.00001〜0.0005(W/V)%の濃度
で含有する第6項に記載のコンタクトレンズ用の眼科用
組成物、(8)カチオンポリマーの重量平均分子量が、
30,000〜34,000である第1項ないし第7項に
記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成物、及び、
(9)コンタクトレンズが、ソフトコンタクトレンズで
ある第1項ないし第8項の何れかに記載のコンタクトレ
ンズ用の眼科用組成物、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のコンタクトレンズ用の眼
科用組成物は、一般式[1]で表される重量平均分子量
が10,000〜50,000であるカチオンポリマーを
0.000000001〜0.0009(W/V)%の濃度
で含有する。
【化3】 一般式[1]において、Rは炭素数2〜6のヘテロアル
キレン基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン
基であり、Yは炭素数2〜10のアルキレン基であり、
-はアニオンであり、nは40〜250である。炭素
数2〜6のヘテロアルキレン基又はヒドロキシル基を有
するヘテロアルキレン基に特に制限はないが、ヘテロ原
子が酸素又は硫黄であることが好ましい。このようなヘ
テロアルキレン基としては、例えば、式[2]で表され
る3−オキサペンチレン基、式[3]で表される3,5
−ジオキサヘプチレン基、式[4]で表される3−チオ
ペンチレン基等を挙げることができ、ヒドロキシル基を
有するヘテロアルキレン基としては、例えば、式[5]
で表される2−ヒドロキシ−3−オキサペンチレン基等
を挙げることができる。 −CH2CH2OCH2CH2− …[2] −CH2CH2OCH2OCH2CH2− …[3] −CH2CH2SCH2CH2− …[4] −CH2CH(OH)OCH2CH2− …[5] 炭素数2〜10のアルキレン基に特に制限はなく、直鎖
状のアルキレン基と分岐を有するアルキレン基のいずれ
をも用いることができる。このようなアルキレン基とし
ては、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレ
ン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメ
チレン基、デカメチレン基等を挙げることができる。A
-で表されるアニオンは、第4級アンモニウム塩を形成
するアニオンであれば特に制限はなく、例えば、塩化物
イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、
硝酸イオン、リン酸イオン、炭酸イオン等の無機アニオ
ン、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、乳酸、フ
マル酸、アジピン酸等の酸に由来する有機アニオン等を
挙げることができる。これらの中で、塩化物イオンを好
適に用いることができる。
【0006】本発明組成物において、一般式[1]で表
されるカチオンポリマーの重量平均分子量は10,00
0〜50,000であり、より好ましくは20,000〜
40,000である。本発明組成物において、一般式
[1]で表されるカチオンポリマーの重量平均分子量が
10,000未満であると、細菌に対する抗菌性が不十
分となり、眼粘膜に対する刺激性が生ずるおそれがあ
る。一般式[1]で表されるカチオンポリマーの重量平
均分子量が50,000を超えると、カチオンポリマー
の粘度が高くなり、作業性が不良となるおそれがある。
一般式[1]で表されるカチオンポリマーの重量平均分
子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーに
より、酢酸緩衝液(pH4.7)を溶離液として分子量分
布曲線を求め、ポリオキシエチレングリコール標準試料
に対応する重量平均分子量に換算して求めることができ
る。本発明組成物において、一般式[1]で表されるカ
チオンポリマーの濃度が0.000000001(W/V)
%未満であると、細菌に対する保存効力が不足するおそ
れがある。一般式[1]で表されるカチオンポリマーの
濃度が0.0009(W/V)%を超えると、コンタクトレ
ンズ装着時の眼に対する刺激性が強くなるおそれがあ
る。本発明組成物においては、一般式[1]で表される
カチオンポリマーにおいて、Rが3−オキサペンチレン
基であり、Yがトリメチレン基であり、A-が塩化物イ
オンであることが好ましい。このような構造を有するカ
チオンポリマーは、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミ
ニオ)トリメチレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロ
ライド]と呼ぶことができる。ポリ[オキシエチレン(ジ
メチルイミニオ)トリメチレン(ジメチルイミニオ)エチ
レンジクロライド]の重量平均分子量は、30,000〜
34,000であることが好ましく、31,000〜3
3,000であることがより好ましく、約32,000で
あることがさらに好ましい。
【0007】本発明のコンタクトレンズ用の眼科用組成
物は、コンタクトレンズ用消毒剤又はコンタクトレンズ
装用時の点眼剤として好適に用いることができる。本発
明組成物をコンタクトレンズ用消毒剤として用いるとき
は、一般式[1]で表される重量平均分子量が10,0
00〜50,000、好ましくは、30,000〜34,
000、より好ましくは31,000〜33,000であ
るカチオンポリマーを0.00007〜0.0009(W/
V)%の濃度で含有することが好ましく、0.00008
〜0.0005(W/V)%の濃度で含有することがより好
ましい。該カチオンポリマーの濃度が0.00007(W
/V)%未満であると、細菌に対する殺菌効力が不足する
おそれがある。該カチオンポリマーの濃度が0.000
9(W/V)%を超えると、消毒されたコンタクトレンズ
を装着したとき、眼に障害を生ずるおそれがある。一般
式[1]で表されるカチオンポリマーは、沸騰水中にお
いても、分子量の低下や変質を生ずることがないので、
本発明組成物をコンタクトレンズ用消毒剤として用いた
とき、煮沸消毒することができる。また、本発明組成物
をコンタクトレンズ用消毒剤として用いることにより、
コンタクトレンズの洗浄、すすぎ、消毒及び保存を一液
で行うことができる。本発明組成物をコンタクトレンズ
用消毒剤として用いるとき、本発明組成物にタンパク質
分解酵素を含有させることができる。タンパク質分解酵
素を含有させることにより、コンタクトレンズに対する
洗浄効果を高めることができる。含有させるタンパク質
分解酵素に特に制限はなく、例えば、植物由来のパパイ
ン、動物由来のトリプシン、キモトリプシン、微生物由
来のサブチリシン、プロテアーゼ等を挙げることができ
る。
【0008】本発明組成物をコンタクトレンズ用消毒剤
として用いるとき、一般式[1]で表されるカチオンポ
リマー以外に、他の消毒剤、緩衝剤、等張化剤、界面活
性剤、キレート剤、粘稠剤、湿潤剤、洗浄力向上剤、pH
調整剤等を含有させることができる。他の消毒剤として
は、例えば、安息香酸、ソルビン酸、ホウ酸等の酸又は
その塩、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香
酸エチル、p−オキシ安息香酸プロピル等のエステル
類、グルコン酸クロルヘキシジン又はその塩、ポリヘキ
サメチレンビグアニジン塩酸塩等のビグアニド化合物類
又はその重合物、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼト
ニウム、セチルピリジニウムクロライド等の第四級アン
モニウム塩又はその重合物、過酸化水素水等を挙げるこ
とができる。これらの消毒剤は、1種を単独で用いるこ
とができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。コンタクトレンズ用消毒剤として用いる本
発明組成物に緩衝剤を含有させるとき、本発明組成物の
pHが4〜10となることが好ましく、pHが5〜8となる
ことがより好ましい。含有させる緩衝剤としては、例え
ば、ホウ酸又はその塩であるホウ砂等、クエン酸又はそ
のナトリウム塩等、酒石酸又はそのナトリウム塩等、グ
ルコン酸又はそのナトリウム塩等、酢酸又はそのナトリ
ウム塩等、リン酸又はリン酸水素二ナトリウム、リン酸
二水素ナトリウム等、各種アミノ酸等を挙げることがで
きる。これらの緩衝剤は、1種を単独で用いることがで
き、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもで
きる。等張化剤としては、水溶性で眼刺激性等の悪影響
を示さないものであれば特に制限はなく、例えば、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、グリセリ
ン等を挙げることができる。
【0009】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界
面活性剤のいずれもを使用することができる。界面活性
剤を含有させることにより、殺菌性を付与し、あるい
は、洗浄力を向上することができる。陰イオン界面活性
剤としては、例えば、ラウロイルサルコシンナトリウ
ム、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミ
ン、ミリスチルサルコシンナトリウム等を挙げることが
できる。陽イオン界面活性剤としては、例えば、塩化ベ
ンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリ
ジニウム等を挙げることができる。非イオン界面活性剤
としては、例えば、ポリソルベート80、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油60、ステアリン酸ポリオキシル4
0、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等を挙げるこ
とができる。両性界面活性剤としては、例えば、ラウリ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カ
ルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウ
ムベタイン、塩酸アルキルジアミノグリシン等を挙げる
ことができる。キレート剤としては、例えば、エデト酸
ナトリウム、クエン酸ナトリウム、縮合リン酸ナトリウ
ム等を挙げることができる。粘稠剤としては、例えば、
ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を挙げるこ
とができる。湿潤剤としては、例えば、グリセリン、ポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール等を挙げ
ることができる。
【0010】洗浄力向上剤としては、脂質分解酵素、多
糖類分解酵素、過酸化塩等を挙げることができる。脂質
分解酵素としては、例えば、ホスホリパーゼ、膵リパー
ゼ等を挙げることができる。多糖類分解酵素としては、
例えば、キトサン分解酵素、ムチン分解酵素、リゾチー
ム、ヘパリナーゼ、ヒアルロニダーゼ等を挙げることが
できる。過酸化塩としては、例えば、過炭酸塩、過ホウ
酸塩、過酸化水素等を挙げることができる。pH調整剤と
しては、例えば、塩酸、クエン酸、リン酸、酢酸、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等を挙
げることができる。本発明組成物において、コンタクト
レンズ用消毒剤の形態は、用時液状をとり得るものであ
れば特に制限はなく、常法によって製造することができ
る。本発明のコンタクトレンズ用の眼科用組成物を、コ
ンタクトレンズの殺菌剤として用いる場合は、装用後の
コンタクトレンズを本発明組成物に1〜12時間浸漬す
ることが好ましい。また、本発明組成物に、装用後のコ
ンタクトレンズを浸漬して煮沸することにより殺菌する
こともできる。
【0011】本発明組成物をコンタクトレンズ装用時の
点眼剤として用いるときは、一般式[1]で表される重
量平均分子量が10,000〜50,000、好ましく
は、30,000〜34,000、より好ましくは31,
000〜33,000であるカチオンポリマーを0.00
000001〜0.0009(W/V)%の濃度で含有する
ことが好ましく、0.00001〜0.0005(W/V)
%の濃度で含有することがより好ましい。本発明組成物
をコンタクトレンズ装用時の点眼剤として用いることに
より、眼に対して安全性の高い且つ防腐効果の優れた点
眼剤とすることができる。該カチオンポリマーの濃度が
0.00000001(W/V)%未満であると、十分な保
存効果が得られないおそれがある。該カチオンポリマー
の濃度が0.0009(W/V)%を超えると、眼に異常を
生ずるおそれがある。本発明組成物を適用するコンタク
トレンズに特に制限はなく、非酸素透過性ハードコンタ
クトレンズ、酸素透過性ハードコンタクトレンズ、ソフ
トコンタクトレンズ等のいずれのコンタクトレンズにも
適用することができる。これらの中で、含水ヒドロゲル
により構成され、装用中に涙液成分等が沈着しやすいソ
フトコンタクトレンズであっても好適に適用することが
できる。
【0012】本発明のコンタクトレンズ用の眼科用組成
物をコンタクトレンズ装用時の点眼剤として用いると
き、一般式[1]で表されるカチオンポリマー以外に、
溶解補助剤、緩衝剤、等張化剤、安定化剤、懸濁化剤、
界面活性剤、キレート剤、粘稠剤、pH調整剤等を含有さ
せることができる。溶解補助剤としては、例えば、ポリ
ビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、
ステアリン酸ポリオキシル40等を挙げることができ
る。コンタクトレンズ装用時の点眼剤として用いる本発
明組成物に緩衝剤を含有させるとき、本発明組成物のpH
が5〜9となることが好ましく、pHが6〜8となること
がより好ましい。含有させる緩衝剤としては、例えば、
ホウ酸又はその塩であるホウ砂等、クエン酸又はそのナ
トリウム塩等、酒石酸又はそのナトリウム塩等、グルコ
ン酸又はそのナトリウム塩等、酢酸又はそのナトリウム
塩等、リン酸又はリン酸水素二ナトリウム、リン酸二水
素ナトリウム等、各種アミノ酸等を挙げることができ
る。これらの緩衝剤は、1種を単独で用いることがで
き、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもで
きる。等張化剤としては、水溶性で眼刺激性等の悪影響
を示さないものであれば特に制限はなく、例えば、ソル
ビトール、グルコース、マンニトール、グリセリン、プ
ロピレングリコール、塩化ナトリウム、塩化カリウム等
を挙げることができる。安定化剤としては、例えば、ア
スコルビン酸、エデト酸ナトリウム、シクロデキストリ
ン、縮合リン酸又はその塩、亜硫酸塩、クエン酸又はそ
の塩等を挙げることができる。懸濁化剤としては、例え
ば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油60、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリエチ
レングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。
【0013】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界
面活性剤のいずれをも使用することができる。陰イオン
界面活性剤としては、例えば、ラウロイルサルコシンナ
トリウム、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノー
ルアミン、ミリスチルサルコシンナトリウム等を挙げる
ことができる。陽イオン界面活性剤としては、例えば、
塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチ
ルピリジニウム等を挙げることができる。非イオン界面
活性剤としては、例えば、ポリソルベート80、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油60、ステアリン酸ポリオキ
シル40、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等を挙
げることができる。両性界面活性剤としては、例えば、
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−
N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノグリシン等を
挙げることができる。キレート剤としては、例えば、エ
デト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、縮合リン酸又
はそのナトリウム塩等を挙げることができる。粘稠剤と
しては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、コンドロイチン硫酸ナト
リウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレ
ングリコール等を挙げることができる。pH調整剤として
は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、塩酸、リン酸、クエン酸、酢酸等を挙げる
ことができる。本発明のコンタクトレンズ用の眼科用組
成物は、低濃度でも有効な殺菌性及び保存性を有するカ
チオンポリマーを含有し、しかも前眼部組織に対して安
全性が高いので、コンタクトレンズ用消毒剤又はコンタ
クトレンズ装用時の点眼剤として好適に用いることがで
きる。
【0014】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、カチオンポリマーの重量
平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ
(GPC)[東ソー(株)、HLC−8120GPC]を
用い、酢酸緩衝液(pH4.7)を溶離液として、ポリオ
キシエチレングリコール換算により求めた。 合成例1 水50g、N,N,N',N'−テトラメチル−1,3−プロ
ピレンジアミン25g及びビス(2−クロロエチル)エー
テル27gを混合し、95℃で30時間反応させたの
ち、水28gを加えて得られたカチオンポリマーの濃度
を40重量%に調整した。このカチオンポリマー、ポリ
[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)トリメチレン(ジメ
チルイミニオ)エチレンジクロライド]の重量平均分子量
は、32,000であった。このカチオンポリマーを、
カチオンポリマーAとする。 合成例2 水50g、N,N,N',N'−テトラメチルヘキサメチレ
ンジアミン25g及びビス(2−クロロエチル)エーテル
21gを混合し、100℃で48時間反応させたのち、
水19gを加えて得られたカチオンポリマーの濃度を4
0重量%に調整した。このカチオンポリマー、ポリ[オ
キシエチレン(ジメチルイミニオ)ヘキサメチレン(ジメ
チルイミニオ)エチレンジクロライド]の重量平均分子量
は、35,000であった。このカチオンポリマーを、
カチオンポリマーBとする。 合成例3 水50g、N,N,N',N'−テトラメチル−1,3−プロ
ピレンジアミン23g及び83重量%ビス(2−クロロ
エチル)ホルマール37.5gを混合し、100℃で56
時間反応させたのち、水25gを加えて得られたカチオ
ンポリマーの濃度を40重量%に調整した。このカチオ
ンポリマー、ポリ[オキシメチレンオキシエチレン(ジメ
チルイミニオ)トリメチレン(ジメチルイミニオ)エチレ
ンジクロライド]の重量平均分子量は、25,400であ
った。このカチオンポリマーを、カチオンポリマーCと
する。 合成例4 水50g、N,N,N',N'−テトラメチル−1,3−プロ
ピレンジアミン25g及びビス(2−クロロエチル)エー
テル27gを混合し、95℃で25時間反応させたの
ち、水28gを加えて得られたカチオンポリマーの濃度
を40重量%に調整した。このカチオンポリマー、ポリ
[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)トリメチレン(ジメ
チルイミニオ)エチレンジクロライド]の重量平均分子量
は、11,500であった。このカチオンポリマーを、
カチオンポリマーDとする。
【0015】試験例 100mL中、合成例1で得られたカチオンポリマーA
を、0.001g、0.0005g、0.0001g、0.
00008g、0.00005g又は0.00001g、
緩衝剤としてホウ酸を1g、ホウ砂を1g含有し、塩酸
を用いてpH7.2に調整した処方1〜処方6の6種の眼
科用組成物を調製した。処方1〜処方6の眼科用組成物
について、殺菌効力試験を行った。処方1〜処方6の組
成物各10mLに、スタフィロコッカス アウレウス(Sta
phylococcus aureus ATCC 6538)又はエシェリ
キア コリ(Escherichia coli ATCC8739)を1
5cells/mLに調整した試験菌液0.1mLを接種し、室
温で12時間放置したのち、寒天平板混釈法により生菌
数を測定した。ただし、培養は、SCDLP寒天培地を
用いて、37℃で48時間行った。その結果、処方1〜
処方4の組成物は、いずれも生菌数0cells/mLであっ
た。処方5〜処方6の組成物は、いずれもスタフィロコ
ッカス アウレウスの生菌数は102cells/mLであり、
エシェリキア コリの生菌数は103cells/mLであっ
た。この結果から、処方1〜処方4の組成物は、103c
ells/mLの細菌を12時間で死滅させることが分かっ
た。また、処方1〜処方6の眼科用組成物について、日
本白色雄性ウサギを用いて、コンタクトレンズ装着眼刺
激性試験を行った。処方1〜処方6の組成物各2mLにコ
ンタクトレンズ[ジョンソン・エンド・ジョンソン(株)、
ソフトコンタクトレンズ「シュアビュー」]1枚を1回
8時間以上浸漬し、液交換を行った。この操作を10回
繰り返したレンズを被検レンズとし、同様の操作を生理
食塩水を用いて行ったレンズを対照レンズとした。レン
ズ装着日の1週間前に、瞬膜を切除し、前日まで抗菌眼
軟膏を塗布した。同じく、前日にフルオレセインによる
角膜染色斑の観察を行い、異常のないことを確認した。
レンズ装着当日、前眼部及び一般状態に異常がないこと
を確認したのち、被験レンズ及び対照レンズをそれぞれ
12時間装着した。観察は、前眼部の肉眼観察及びフル
オレセインによる角膜染色斑について、レンズ脱着30
分後に行った。肉眼観察は、改良Draize法に従っ
て採点した。その結果、処方1でびまん性の点状染色斑
を認めたが、処方2〜処方6においては正常範囲であっ
た。各組成物の処方を第1表に、試験結果を第2表に示
す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】さらに、処方7〜処方11の眼科用組成物
について、保存効力試験を行った。処方7〜処方11の
組成物各10mLに、スタフィロコッカス アウレウス(S
taphylococcus aureus ATCC 6538)を108cel
ls/mLに調整した試験菌液0.1mLを接種し、22℃で
放置し、1週間後及び2週間後に、寒天平板混釈法によ
り生菌数を測定した。ただし、培養はSCDLP寒天培
地を用いて、36℃で48時間行った。その結果、処方
7〜処方11の組成物は、日本薬局方保存効力試験カテ
ゴリーIAの規格に適合していた。各組成物の処方を第
3表に、試験結果を第4表に示す。
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】以上の試験結果より、本発明のコンタクト
レンズ用の眼科用組成物は、低濃度でも優れた殺菌効力
及び保存効力を示し、しかも前眼部組織に対し刺激性が
低いことが分かる。 実施例1(コンタクトレンズ用消毒剤) カチオンポリマーA 0.0005g ホウ酸 1.8g エデト酸ナトリウム 0.02g ポロキサミン 1g サブチリシンA 400UNIT 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 精製水約70mLに、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、ポロ
キサミン、サブチリシンA、カチオンポリマーAを順次
溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3に調整
後、精製水を加えて全量100mLとし、瀘過滅菌してコ
ンタクトレンズ用消毒剤とした。 実施例2(コンタクトレンズ用消毒剤) カチオンポリマーA 0.0003g リン酸水素二ナトリウム 0.2g 塩化ナトリウム 0.9g エデト酸ナトリウム 0.01g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.005g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 精製水約70mLに、リン酸水素二ナトリウム、塩化ナト
リウム、エデト酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、カチオンポリマーAを順次溶解し、塩酸又は
水酸化ナトリウムでpH7.3に調整後、精製水を加えて
全量100mLとし、瀘過滅菌してコンタクトレンズ用消
毒剤とした。 実施例3(コンタクトレンズ用消毒剤) カチオンポリマーA 0.00008g クエン酸ナトリウム 0.2g 塩化ナトリウム 0.9g ポリソルベート80 0.01g エデト酸ナトリウム 0.02g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 精製水約70mLに、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウ
ム、ポリソルベート80、エデト酸ナトリウム、カチオ
ンポリマーAを順次溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウム
でpH7.3に調整後、精製水を加えて全量100mLと
し、瀘過滅菌してコンタクトレンズ用消毒剤とした。
【0022】 実施例4(コンタクトレンズ装用時の点眼剤) カチオンポリマーA 0.0005g 塩化ナトリウム 0.55g 塩化カリウム 0.15g ホウ酸 0.5g ホウ砂 0.05g エデト酸ナトリウム 0.01g ヒドロキシエチルセルロース 0.1g ポリソルベート80 0.1g l−メントール 0.002g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 一部の滅菌精製水にヒドロキシエチルセルロースを加温
して溶かし、室温まで冷却した。次に、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、ホウ酸、ホウ砂、エデト酸ナトリウ
ム、カチオンポリマーAを順次溶解した。別に、l−メ
ントール及びポリソルベート80を加温しながら混和
し、60〜70℃に加温した一部の滅菌精製水を加え
て、激しく振り混ぜ分散させた。これらの液を合わせ、
塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3に調整後、滅菌精
製水を加えて全量100mLとし、瀘過滅菌してコンタク
トレンズ装用時の点眼剤とした。 実施例5(コンタクトレンズ装用時の点眼剤) カチオンポリマーA 0.0001g 塩化ナトリウム 0.9g リン酸水素二ナトリウム 0.2g エデト酸ナトリウム 0.01g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.05g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 約70℃に加温した滅菌精製水約70mLに、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースを加えて撹拌し、室温まで冷
却した。次に、塩化ナトリウム、リン酸水素二ナトリウ
ム、エデト酸ナトリウム、カチオンポリマーAを順次溶
解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3に調整後、
滅菌精製水を加えて全量100mLとし、瀘過滅菌してコ
ンタクトレンズ装用時の点眼剤とした。 実施例6(コンタクトレンズ装用時の点眼剤) カチオンポリマーA 0.00001g 塩化ナトリウム 0.9g クエン酸ナトリウム 0.2g エデト酸ナトリウム 0.1g ヒアルロン酸ナトリウム 0.02g ソルビン酸カリウム 0.1g l−メントール 0.005g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 滅菌精製水約70mLに、塩化ナトリウム、クエン酸ナト
リウム、エデト酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウ
ム、ソルビン酸カリウム、l−メントール、カチオンポ
リマーAを順次溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH
7.3に調整後、滅菌精製水を加えて全量100mLと
し、瀘過滅菌してコンタクトレンズ装用時の点眼剤とし
た。
【0023】 実施例7(コンタクトレンズ用消毒剤) カチオンポリマーB 0.0003g ホウ酸 1.8g エデト酸ナトリウム 0.05g トリプシン 1000UNIT 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 精製水約70mLに、ホウ酸、エデト酸ナトリウム、トリ
プシン、カチオンポリマーBを順次溶解し、塩酸又は水
酸化ナトリウムでpH7.3に調整後、精製水を加えて全
量100mLとし、瀘過滅菌してコンタクトレンズ用消毒
剤とした。 実施例8(コンタクトレンズ用消毒剤) カチオンポリマーC 0.0003g ホウ酸 1.2g ホウ砂 1g エデト酸ナトリウム 0.02g ステアリン酸ポリオキシル40 0.001g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 精製水約70mLに、ホウ酸、ホウ砂、エデト酸ナトリウ
ム、ステアリン酸ポリオキシル40、カチオンポリマー
Cを順次溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3
に調整後、精製水を加えて全量100mLとし、瀘過滅菌
してコンタクトレンズ用消毒剤とした。 実施例9(コンタクトレンズ用消毒剤) カチオンポリマーD 0.0003g 塩化ナトリウム 0.9g エデト酸ナトリウム 0.05g クエン酸ナトリウム 0.2g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 精製水約70mLに、塩化ナトリウム、エデト酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウム、カチオンポリマーDを順次溶
解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3に調整後、
精製水を加えて全量100mLとし、瀘過滅菌してコンタ
クトレンズ用消毒剤とした。
【0024】 実施例10(コンタクトレンズ装用時の点眼剤) カチオンポリマーB 0.0001g 塩化ナトリウム 0.9g リン酸水素二ナトリウム 0.2g ポリビニルアルコール 0.01g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 滅菌精製水約70mLに、塩化ナトリウム、リン酸水素二
ナトリウム、ポリビニルアルコール、カチオンポリマー
Bを順次溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3
に調整後、滅菌精製水を加えて全量100mLとし、瀘過
滅菌してコンタクトレンズ装用時の点眼剤とした。 実施例11(コンタクトレンズ装用時の点眼剤) カチオンポリマーC 0.0001g 塩化ナトリウム 0.9g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 0.05g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 滅菌精製水約70mLに、塩化ナトリウム、トリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン、カチオンポリマーCを順
次溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウムでpH7.3に調整
後、滅菌精製水を加えて全量100mLとし、瀘過滅菌し
てコンタクトレンズ装用時の点眼剤とした。 実施例12(コンタクトレンズ装用時の点眼剤) カチオンポリマーD 0.0001g マンニトール 5g ホウ酸 0.01g 塩酸 適量 水酸化ナトリウム 適量 滅菌精製水 適量 全量 100mL、pH 7.3 滅菌精製水約70mLに、マンニトール、ホウ酸、カチオ
ンポリマーDを順次溶解し、塩酸又は水酸化ナトリウム
でpH7.3に調整後、滅菌精製水を加えて全量100mL
とし、瀘過滅菌してコンタクトレンズ装用時の点眼剤と
した。
【0025】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズ用の眼科用組
成物は、低濃度でも有効な殺菌性及び保存性を有するカ
チオンポリマーを含有し、しかも前眼部組織に対して安
全性が高いので、コンタクトレンズ用消毒剤又はコンタ
クトレンズ装用時の点眼剤として好適に用いることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 13/00 G02C 13/00 // A61K 31/785 A61K 31/785 A61P 27/02 A61P 27/02 31/04 31/04 (72)発明者 宮本 英和 福井県福井市文京4丁目23番1号 日華化 学株式会社内 (72)発明者 牧野 公博 福井県福井市文京4丁目23番1号 日華化 学株式会社内 Fターム(参考) 2H006 DA08 DA09 4C058 AA09 BB07 CC02 JJ06 JJ08 4C086 AA01 FA03 MA01 MA04 MA58 NA14 ZA33 ZB35 4H011 AA02 BA01 BB19 DA13 DC05 DD07 DH08 4J043 PA02 PA19 PC015 PC016 QB16 QB52 RA11 SA06 SB01 TA43 TB01 UB011 UB012 UB122 ZA21 ZB60

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1]で表される重量平均分子量が
    10,000〜50,000であるカチオンポリマーを
    0.000000001〜0.0009(W/V)%の濃度
    で含有することを特徴とするコンタクトレンズ用の眼科
    用組成物。 【化1】 (ただし、式中、Rは炭素数2〜6のヘテロアルキレン
    基又はヒドロキシル基を有するヘテロアルキレン基であ
    り、Yは炭素数2〜10のアルキレン基であり、A-
    アニオンであり、nは40〜250である。)
  2. 【請求項2】一般式[1]で表されるカチオンポリマー
    において、Rが3−オキサペンチレン基であり、Yがト
    リメチレン基であり、A-が塩化物イオンである請求項
    1に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成物。
  3. 【請求項3】コンタクトレンズ用の眼科用組成物が、コ
    ンタクトレンズ用消毒剤であり、一般式[1]で表され
    る重量平均分子量が10,000〜50,000であるカ
    チオンポリマーを0.00007〜0.0009(W/V)
    %の濃度で含有する請求項1又は請求項2に記載のコン
    タクトレンズ用の眼科用組成物。
  4. 【請求項4】一般式[1]で表される重量平均分子量が
    10,000〜50,000であるカチオンポリマーを
    0.00008〜0.0005(W/V)%の濃度で含有す
    る請求項3に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成
    物。
  5. 【請求項5】タンパク質分解酵素を含有する請求項3又
    は請求項4に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成
    物。
  6. 【請求項6】コンタクトレンズ用の眼科用組成物が、コ
    ンタクトレンズ装用時の点眼剤であり、一般式[1]で
    表される重量平均分子量が10,000〜50,000で
    あるカチオンポリマーを0.00000001〜0.00
    09(W/V)%の濃度で含有する請求項1又は請求項2
    に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成物。
  7. 【請求項7】一般式[1]で表される重量平均分子量が
    10,000〜50,000であるカチオンポリマーを
    0.00001〜0.0005(W/V)%の濃度で含有す
    る請求項6に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成
    物。
  8. 【請求項8】カチオンポリマーの重量平均分子量が、3
    0,000〜34,000である請求項1ないし請求項7
    に記載のコンタクトレンズ用の眼科用組成物。
  9. 【請求項9】コンタクトレンズが、ソフトコンタクトレ
    ンズである請求項1ないし請求項8の何れかに記載のコ
    ンタクトレンズ用の眼科用組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005162747A (ja) * 2003-11-12 2005-06-23 Rohto Pharmaceut Co Ltd 眼科用組成物
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