JP2002345332A - 緑化コンクリート材 - Google Patents

緑化コンクリート材

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JP2002345332A
JP2002345332A JP2001158995A JP2001158995A JP2002345332A JP 2002345332 A JP2002345332 A JP 2002345332A JP 2001158995 A JP2001158995 A JP 2001158995A JP 2001158995 A JP2001158995 A JP 2001158995A JP 2002345332 A JP2002345332 A JP 2002345332A
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Reizo Hoshino
禮三 星野
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Toho Material Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物の発芽率と成長及び根の活着
の良い緑化コンクリートを提供する。 【解決手段】 この発明の緑化コンクリート材
は、セメントに対し、砕石その他の普通粗骨材を配合し
てなるコンクリート材において、シリカ系鉱物を粒径
0.1mm以上の骨材又は必要に応じてパウダー状の添
加材として添加配合するものである。上記シリカ系鉱物
には珪藻土とパーライト又はそのいずれか一方を用いる
ことができる。またコンクリートの保水性を補う保水性
助材として竹材,やし材,木材等を粉砕してなる繊維質
材又はピートモスその他の植物性繊維質材のいずれか1
種又は2種以上を添加することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は造成地の法面,建
築物表面,土木構造物表面,河川湾岸等に用いる緑化用
のコンクリート材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来上
記のような緑化コンクリートとしては比較的粒径の大き
い骨材を、例えばセメント1に対して4〜6程度の割合
で混合してポーラス状にしたものを固化させ、その骨材
間隙部分に土を入れた状態で、播種して植生を実現して
いた。
【0003】しかし上記緑化用コンクリートでは、植物
が発芽してその根が間隙内の土壌部分に根付くものの、
コンクリート自体に根が活着しないために、土の流出や
草に対する外力の作用でコンクリート面から抜け落ちる
等の欠点がある。
【0004】また上記の他にセメントに粉砕木材やチッ
プ等の有機質部材を混合して使用し、コンクリート表面
側に根張り用の多数の小穴を穿設して植生を図る試みも
行われているが、この場合もコンクリート自体に根が活
着しないために、上記同様芝の剥離や抜け落ち等の問題
がある。この発明は上記のような問題点を解決するため
の緑化コンクリート材を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のコンクリート材は、第1にセメントに対し、
砕石その他の普通粗骨材を配合してなるコンクリート材
において、シリカ系鉱物を骨材又は添加材として添加配
合してなることを特徴としている。
【0006】第2にシリカ系鉱物よりなる骨材として、
粒径0.1mm以上のものを用いたことを特徴としてい
る。
【0007】第3にシリカ系鉱物よりなる添加材として
パウダー状のものを用いたことを特徴としている。
【0008】第4にシリカ系鉱物が珪藻土とパーライト
又はそのいずれか一方であることを特徴としている。
【0009】第5にシリカを含む補助的な骨材又は添加
材としてバーミキュライトを添加配合してなることを特
徴としている。
【0010】第6にコンクリートの保水性を補う保水性
助材として竹材,やし材,木材等を粉砕してなる繊維質
材又はピートモスその他の植物性繊維質材のいずれか1
種又は2種以上を添加してなることを特徴としている。
【0011】第7に緑化用植物の種子又は胞子を添加混
入してなることを特徴としている。
【0012】第8にセメント,普通骨材,シリカ系鉱物
の骨材及び/又は添加材,補助的な添加材,保水助材の
2種以上のものを予め所定の配合で混合したものを袋そ
の他の容器に包装してなることを特徴としている。
【0013】第9に請求項1乃至8のコンクリート材を
用いて現場打ち又はプレキャスト部材として形成してな
ることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態につき説明
すると、セメントとして普通ポルトランドセメントを用
い、普通骨材としては、一般に使用される粒径の砕石又
は砂利、必要に応じて細粒砂を用いることができる。
【0015】コンクリートに植物の根の活着やそのため
の保水性を付与する鉱物としては、多量の珪酸を含有す
るシリカ系の鉱物、例えば珪藻土(SiO2含有量80%
以上),パーライト=真珠岩(同70%以上),バーミ
キュライト=蛭石(同36%以上)等が使用される。
【0016】上記シリカ系鉱物は、植生に用いられる種
類やその他の条件に応じて、例えば粒径0.1〜30m
mのものを骨材として適宜粒選又は混合状態で使用する
ほか、上記機能性付与のためのシリカ成分補給を目的と
して、シリカ成分を多量に含む珪藻土やパーライトをセ
メントと同程度の粒径(例えば45μm)に粉砕したパ
ウダー状の添加材を添加する場合がある。
【0017】なお、このシリカ成分は、セメント等に対
する所定配合割合の下で保水性や根の活着付与のために
シリカ系鉱物全体として60%以上、望ましくは70%
以上の含有量を備えていることが望ましく、添加材は主
としてこの調整のために使用される。またこれらのシリ
カ成分はセメントのアルカリを中和し、植物種子の発芽
及び育成を助長する。
【0018】なお、シリカ系の鉱物として用いる珪藻土
やパーライトは多孔質で、一般に濾過材,吸水材,土壌
改良材として用いられるが、軽量性又はその吸着性を活
かして防臭壁材等として用いることもある。
【0019】セメント中には殆ど存在しないシリカ成分
そのものが、中性か弱酸性で植物の発芽や成育に不可欠
の成分であるとともに、発明者の知見によれば、これを
コンクリートに適量を保って添加すると、コンクリート
の強度アップや早強化の作用があるほか、後述するよう
にコンクリートの保水性を高めるために木材チップ等の
有機質材を混入した場合は、コンクリート内における分
解を早め、コンクリートの多孔質化を促す効果がみられ
る。
【0020】これは珪藻土内の空隙部に水分や空気と共
にバクテリアの付着を促すことによるものと推測され、
通常は長期にわたって残存するコンクリート内の木材チ
ップ等が、約6〜10ヶ月前後で分解されてコンクリー
トがポーラス化する事実からも裏付けられる。このこと
は珪藻土自体がもつ植生への発芽成育の促進効果のほか
に、コンクリートへの植生を高める別の効果をもたらす
ことをも意味するものである。
【0021】そして珪藻土と同様に多量のシリカ成分を
含む多孔質材であるパーライトやパーミキュライトも、
コンクリート材に添加すると珪藻土と略同様な機能を発
揮することが確認された。
【0022】またこれらのほか、コンクリートの保水性
を補い粘着性の付与、ひび割れ防止等のために繊維状を
なし一定の吸水性を備えているセピオライトを、さらに
保水による膨潤化を促して止水性を付与するために少量
のベントナイトをそれぞれ必要に応じて少量添加する場
合がある。
【0023】その他、コンクリートへの保水性を付与
し、経時分解とともに植生のための肥料成分ともなる有
機質材(例えば竹材,やし材,木材等を粉砕してなる繊
維質材,ピートモスその他の植物性繊維質材)を1種又
は2種以上混合したものを添加することもできる。
【0024】
【実施例】次に、セメントと普通骨材に対して、シリカ
系鉱物として珪藻土粒,珪藻土パウダー,パーライト粒
等をその他の骨材としてゼオライト粒をそれぞれ適宜組
み合わせて添加混練したコンクリート材で、約30×1
80×200(mm)のブロックを試料A〜Eとして形
成し、それぞれ上面に直接同量の西洋芝の種を均一に播
種して東京都内の屋外環境で発芽成長させた場合(但
し、種の乾燥を防止するため適度の散水を伴う)の実施
例を表1,表2によって説明する。
【0025】表1は試料A〜Eの使用材料とその配合料
を示し、表2は各試料の発芽率,成長度合,各試料(コ
ンクリートブロック)に対する根の活着度合の観察結果
を示すものである。
【0026】表2における各観察項目は、播種後におい
て約10mmに発芽した時点から平均約40〜50mm
前後に成長する迄を観察したもので、発芽率はブロック
上面全体の発芽状況を目測することによって行った。ま
た発芽後の根の活着は、発芽した芝を指で引き抜いた際
に殆ど抵抗なく引き抜けるものを×印で、全体の半数以
上が一定の引き抜き抵抗を感じるものを△印で、さらに
大半の芝が引き抜き抵抗によって茎の切断を生じるもの
を○印で表した。
【0027】
【表1】各試料の材料配合量 単位:リットル 但し、( )内の数字は粒径(mm)
【0028】
【表2】各試料の植生状況比較 (注)A〜Bの( )内は播種日=2001年
【0029】この実験は試料A〜Eの播種日と観察日が
異なり外気温や湿度,日照量等の発芽及び成育の環境条
件が共通しないために必ずしも単純比較できない部分も
あるが、全体としての傾向や、実用性の可否についての
観察結果の判断は可能であり、A〜Eいずれの試料も、
夏や冬の酷暑期や厳寒期を除けば、概ね実用に耐えるも
のであると思料される。
【0030】同時に行った普通骨材と普通ポルトランド
セメントで成形したもの、シリカ(珪酸成分)が少なく
又は殆ど含有しない骨材や添加材(パウダー)の添加で
は播種後7日前後経過しても殆ど発芽せず、発芽しても
2〜3日以内に枯死することも確認されている。
【0031】また全体的に砕石経が小経(例えば5m
m)のもののみの場合より、10〜20mmのものを多
く含んだ粗骨材の場合がコンクリートの空隙部分が多く
なるとともに発芽や成長が良く、シリカ系鉱物も例えば
3〜30mmの粗粒径の骨材として用いた場合が、発
芽,成長,根の活着共に良い結果が出ることが判明し
た。
【0032】同様に珪藻土等の多量のシリカを含む骨材
や添加材の添加により好結果が得られ、骨材にシリカ成
分の少ないもの(例えばバーミキュライト等)を用いる
場合は、珪藻パウダーの添加等でシリカ成分を補うこと
が望ましいことも判明した。また貝殻類等の粒状物を補
助骨材として使用した場合も、上記の場合と同様にシリ
カ成分の補給を行うことが望ましい。
【0033】
【発明の効果】以上のように構成される本発明によれ
ば、コンクリート材としてセメントと普通骨材のほかに
シリカ系鉱物の骨材や添加材を添加することにより、コ
ンクリートの吸水性や保水性を与え、植物の種子の付着
や発芽,根の活着等を促すので建築物や土木構造物,築
造物表面,河川や通路法面等のコンクリート施工面への
緑化が容易に実現できる。
【0034】また粗骨材を用いることにより、保水性を
保ちながら透水性を保つので雨水の吸収や湧水の放出に
も効果的であり、ビオトープ等湿地帯の護岸材として使
用した場合の水の交換もスムースで、水質劣化の防止も
実現できる。
【0035】さらにコンクリート材に木材チップ等の有
機質添加材を添加することにより、吸水性,保水性が高
まるとともに、植生の肥料成分としても機能するほか、
分解性もよく、分解後はコンクリートの多孔質化を実現
するので、植物の活着や透水性,保水性をさらに高める
等の効果がある。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントに対し、砕石その他の普通粗
    骨材を配合してなるコンクリート材において、シリカ系
    鉱物を骨材又は添加材として添加配合してなる緑化コン
    クリート材。
  2. 【請求項2】 シリカ系鉱物よりなる骨材として、粒
    径0.1mm以上のものを用いた請求項1の緑化コンク
    リート材。
  3. 【請求項3】 シリカ系鉱物よりなる添加材としてパ
    ウダー状のものを用いた請求項1又は2の緑化コンクリ
    ート材。
  4. 【請求項4】 シリカ系鉱物が珪藻土とパーライト又
    はそのいずれか一方である請求項1乃至3の緑化コンク
    リート材。
  5. 【請求項5】 シリカを含む補助的な骨材又は添加材
    としてバーミキュライトを添加配合してなる1乃至4の
    緑化コンクリート材。
  6. 【請求項6】 コンクリートの保水性を補う保水性助
    材として竹材,やし材,木材等を粉砕してなる繊維質材
    又はピートモスその他の植物性繊維質材のいずれか1種
    又は2種以上を添加してなる請求項1乃至5の緑化コン
    クリート材。
  7. 【請求項7】 緑化用植物の種子又は胞子を添加混入
    してなる請求項1乃至6の緑化コンクリート材。
  8. 【請求項8】 セメント,シリカ系鉱物の骨材及び/又
    は添加材,補助的な添加材,保水助材の2種以上のもの
    を予め所定の配合で混合したものを袋その他の容器に包
    装してなる請求項1乃至7の緑化コンクリート材。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のコンクリート材を用
    いて現場打ち又はプレキャスト部材として形成してなる
    緑化コンクリート材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006075135A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Morisho Techno:Kk 植栽基盤およびその製造方法
CN115211349A (zh) * 2022-07-20 2022-10-21 邦齐(山东)新材料科技有限公司 一种无机营养基体砖及其制备方法和其使用方法

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