JP2002344111A - 平面表示装置用基板または半導体素子の製造方法 - Google Patents

平面表示装置用基板または半導体素子の製造方法

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JP2002344111A
JP2002344111A JP2001150115A JP2001150115A JP2002344111A JP 2002344111 A JP2002344111 A JP 2002344111A JP 2001150115 A JP2001150115 A JP 2001150115A JP 2001150115 A JP2001150115 A JP 2001150115A JP 2002344111 A JP2002344111 A JP 2002344111A
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substrate
etching
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Juichi Goto
寿一 後藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理液を繰り返し用いて複数の基板または
基体を処理する工程を含む平面表示装置または半導体素
子の製造方法において、揮発成分を含む処理液の成分組
成を容易に一定に保つことができ、これにより処理液の
利用効率を向上することができるものを提供する。 【解決手段】蒸発して散失する成分組成に対応する補正
液を準備しておき、蒸発により処理液が減少したと考え
られる分量だけ、この補正液を追加する。または、処理
液に染料等の着色剤を添加しておき、着色濃度を測定す
ることにより非蒸発性成分の濃度をリアルタイムで検出
し、この検出結果に基づき成分組成の補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置その
他の平面表示装置を構成する基板、または半導体素子を
製造する方法に関し、特には、エッチング液に用いる酸
水溶液等の、揮発性成分を含む処理液を繰り返し用いて
複数の基板または基体を処理する工程を含むものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】平面表示装置を構成するアレイ基板等の
基板の上に、または半導体素子をなすためのシリコンウ
ェハー等の基体の上に、薄膜パターンを形成するにあた
り、エッチング液等の処理液が用いられている。
【0003】エッチング液等の処理液は、一般に、水そ
の他の揮発性成分を含む複数の成分からなる。
【0004】以下、液晶表示装置を構成するアレイ基板
の製造を例にとり説明する。
【0005】液晶表示装置は、通常、複数の配線パター
ン及び画素電極のパターンを有するアレイ基板と、対向
基板との間に、液晶層が保持されてなるものである。こ
れら一対の基板における液晶層に接する表面には配向膜
が配置される。
【0006】アレイ基板を製造するにあたり、配線や画
素電極をなすための薄膜の形成後、パターニングが行わ
れる。
【0007】金属薄膜をパターニングする方法には、大
別してウェットエッチングにより行う方法とドライエッ
チングによる方法とがあるが、ウェットエッチングによ
りパターニングする場合には、ドライエッチングにより
行う場合に比べて、エッチング装置が簡便であり、単位
時間あたりの処理能力を大きくできる。また、大面積に
わたる均一なエッチングを見込むことができる。そのた
め、平面表示装置用のアレイ基板上の薄膜パターンの製
造に、ウェットエッチングが多用されている。
【0008】例えば、導電率の高いアルミニウム系金属
膜と、モリブデン等の高融点金属膜とからなる金属多層
膜をガラス基板上に形成した後、レジストパターンを形
成した上で、リン酸、酢酸、硝酸及び水を所定の比率で
混合してなるエッチング液を用いて、走査線を含む配線
パターンを形成している(特開2001−77085
(特願平11−250102))。
【0009】エッチング等による基板の処理は、エッチ
ング液等の処理液をシャワー状に基板に吹き付けるか、
処理液中に基板を浸漬することにより行われる。また、
ある程度まとまった量のエッチング液を調製し、これに
より複数の基板について処理を行うのが一般的である。
シャワー方式であっても、基板を伝って流れ落ちる処理
液を集めて、ある程度循環させて使用することが行われ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
してしばらくの間、あるまとまった量の処理液を用いた
後には、揮発成分の揮発等により処理液の成分組成が変
化してしまう。エッチング処理の場合には、処理液の組
成がずれることにより得られるパターンの形状が所定の
ものからずれてしまうという問題があった。
【0011】そのため、処理液を頻繁に交換する必要が
あり、処理液そのものの薬剤コストの他、使用後の処理
液を廃棄するためのコストがかさむこととなっていた。
【0012】使用中の処理液の組成について一般的な方
法により定量分析を行った上で、各成分を計算量追加す
ることにより処理液の組成を一定に保つことも考えられ
る。
【0013】しかし、容量分析等の一般的な定量分析に
より組成分析を行う場合、サンプリングから分析結果を
得られるまでにある程度の時間を要し、この分析中にも
基板等の処理を続けるとさらに組成がずれてしまう。そ
のため、このずれによる影響が大きい場合には、分析の
間、基板等の処理を完全に停止しないと、正確な成分組
成の補正が行えないこととなる。
【0014】一方、瞬時に化学組成を正確に決定できる
ような高速かつ高性能の分析機器を用いることも考えら
れるが、装置コストが大きくなり、また、このような分
析機器を扱うための専門技術者を配置する必要が生じ
る。したがって、設備償却費や労務コストの増大により
製品コストを上昇させることとなってしまう。
【0015】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、処理液を繰り返し用いて複数の基板または基体
を処理する工程を含む平面表示装置または半導体素子の
製造方法において、処理液の使用量とその廃棄量とを低
減することができるか、または、処理液による処理工程
の信頼性を高めることができる製造方法を提供するもの
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の平面表示装置
用基板または半導体素子の製造方法は、揮発性成分を少
なくとも1種含有する処理液を繰り返し用いて複数の基
板または基体を処理する工程を含む平面表示装置用基板
または半導体素子の製造方法において、前記処理液に予
め着色剤を溶解または分散させておく工程と、前記揮発
性成分の濃度を推定するために前記処理液の着色濃度を
測定する着色度測定工程と、前記推定結果に基づき前記
処理液の成分組成を補正する濃度補正工程とを含むこと
を特徴とする。
【0017】上記構成により、処理液の成分組成を容易
に一定に保つことができる。そのため、処理液の使用量
とその廃棄量とを低減することができるか、または、処
理液による処理工程の信頼性を高めることができる。
【0018】請求項3の平面表示装置用基板または半導
体素子の製造方法は、揮発性の異なる複数の成分を所定
の比率で混合して処理液を調製する工程と、前記処理液
を繰り返し用いて複数の基板または基体を処理する工程
と、前記処理液中の成分が、蒸発して気体状態で散失す
るか、または、基板または基体に付着するか排気中に分
散した液体状態にて運び出されるにともない、処理液を
補充する工程とを含む平面表示装置用基板または半導体
素子の製造方法において、前記複数の成分のうち、他の
成分よりも前記揮発性の高い成分を前記所定の比率より
も高い比率で含む補正液を調製する工程を含み、前記処
理液を補充する工程にて、前記補正液を単独で添加する
か、または前記所定の比率の処理液とともに添加するこ
とを特徴とする。
【0019】上記構成により、処理液の成分組成の検出
または推定を容易に行うことができ、これに基づき、処
理液の成分組成を容易に一定に保つことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、図1〜
5を用いて説明する。
【0021】図1には、エッチング装置の要部について
模式的に示し、図2には、エッチング装置の全体につい
て模式的に示す。図3は、完成したアレイ基板の模式的
な積層断面図である。
【0022】図2に示すように、エッチング装置200
は、第1及び第2エッチング室210,220、第1及
び第2水洗室230,240、及びエアナイフ式乾燥室
250が直結されたインライン処理方式のものである。
【0023】2つのエッチング室210,220は、同
一の構造を有し、エッチング液または洗浄水を溜める内
槽203を備える。これらエッチング室210,220
及び水洗室230の略下半部は、内槽203を収納する
外槽204をなす。
【0024】内槽203中には基板100を上下から挟
持して水平方向に移動させるための搬送ローラー207
が備えられ、内槽203の上方には複数のシャワーノズ
ル206が備えられる。これらシャワーノズル206
は、搬送される製造中のアレイ基板(以降、単に基板と
いう)100に、エッチング液を基板全体にわたり略均
一にスプレーするように配置される。また、搬送ローラ
ー207は、エッチング液等を基板にスプレーする際、
及びこれに続いて基板100をエッチング液等に浸漬す
る際、基板100全面にわたってエッチング液等を均一
に行き渡らせるために、回転方向の切替(反転)を繰り
返して基板を小刻みに往復運動させるように構成され
る。
【0025】各エッチング室210,220の基板挿入
口201と内槽203との間には、基板100にエッチ
ング液を吹き付ける入り口シャワー208が備えられ
る。入り口シャワー208の液噴出口の幅は、処理され
る基板100の幅よりも大きく、基板100の全面にわ
たってエッチング液が均一に行き渡るように構成されて
いる。このようにして、例えば、エッチングの対象であ
る、矩形で外形400×500mmのガラス基板上のA
l−Nd合金と、エッチング液である混酸との反応が、
基板100面内においてなるべく均一になるようにされ
る。
【0026】一方、各エッチング室210,220の基
板排出口と内槽203との間には、基板100上のエッ
チング液を払い落とすためのエアナイフ209が備えら
れる。
【0027】図1に示すように、各エッチング室21
0,220には、エッチング液供給循環系統300が付
属する。このエッチング液循環補給系統300は、エッ
チング液タンク301、エッチング液供給ポンプ30
2、補正液タンク303、補正液補給用ポンプ304、
及び、エッチング液濃度計測器305が備えられる。
【0028】補正液補給用ポンプ304は、小規模のも
のであれば、バイブレーションポンプや、チューブ式ポ
ンプにより構成することができる。また、エッチング液
濃度計測器305は、後述のような濃度計測を行わない
のであれば、すなわち、特定成分の濃度を着色濃度等を
用いて計測するのでなければ、省くことができる。
【0029】エッチング液供給ポンプ302により、エ
ッチング液は、エッチング液タンク301の底部を出
て、シャワーノズル206及び入り口シャワー208か
ら基板100に吹き付けられ、内槽203のドレイン、
及び外槽204のドレインを経て、エッチング液タンク
301の上部に戻される。
【0030】エッチング液タンク301には、タンク内
における濃度及び温度の分布を均一にするために、タン
ク内強制循環ポンプ306が付属し、これにより、エッ
チング液タンク301の底部から外へと引き出されたエ
ッチング液が戻し配管307を経てエッチング液タンク
301の上部に戻される。また、エッチング液タンク3
01には、所定比率の新たなエッチング液(原組成液)
を補充するためのエッチング液補充用配管308、及び
貯えられたエッチング液の量を検出する液面高さ検出器
309が付属する。
【0031】タンク内強制循環ポンプ306からエッチ
ング液タンク301へ至る戻し配管307の上部から
は、分岐配管311が分岐し、この途中に濃度測定器3
10が配される。分岐配管311の排出端(上端)は、
濃度測定器310より下流側で、エッチング液補充用配
管308の排出端部308aと接続している。また、こ
の排出端部308aには補正液供給管312が接続し、
この補正液供給管312を通じて、補正液タンク303
中の補正液が、補正液補給用ポンプ304により適宜、
エッチング液タンク301へと供給される。
【0032】補正液は、典型的には、待機状態におけ
る、エッチング液から失われる成分に対応する組成のも
のを用意する。待機状態においては、基板に付着してエ
ッチング液が失われることや、エアナイフ使用に伴う排
気とともにミスト状態で失われることがないため、ほ
ぼ、蒸発等により気体状態で失われるものと考えられ
る。そのため、エッチング液からの各成分の蒸発のしや
すさに対応した組成、特には、溶液中の活量(溶液中に
おける蒸気圧、相互作用が少ない場合には[モル濃度]X
[順物質の蒸気圧]で近似)を考慮した上での成分の蒸気
圧に対応する組成の混合液を補正液として準備しておく
ことができる。
【0033】液面高さ検出器309により、所定量のエ
ッチング液の減少が観測された場合、適宜、原組成液ま
たは補正液を添加する。補正液は、急激に添加するとエ
ッチング液の濃度が局所的にずれてしまう可能性もある
ので、充分な時間をかけて徐々に添加する。
【0034】所定量のエッチング液の減少が観測される
ごとに、補正液を添加するのでも良く、複数回のうちに
1回の割合で補正液の添加を行い、他は原組成液のみ添
加するのでも良い。原組成液と補正液との両方を添加す
る場合、例えば、補正液による補充を優先させ、補正液
の供給が完了した時点で、所定液面高さまで満たすため
の不足分の新たなエッチング液を供給することもでき
る。また、原組成液と補正液とを同時にまたは混合した
上で添加することもできる。
【0035】基板処理時間と待機時間との比率がほぼ決
まっているときには、これらのトータルで失われる成分
組成に対応する補正液を準備しておき、補正液のみを添
加することもできる。
【0036】なお、基板挿入口201から基板100を
投入する前、または排出から投入までの大気状態におい
ても、エッチング液タンク301にて40℃に調製され
たエッチング液が、シャワーノズル206から吹き出さ
れてドレインから排出される。このようにして、第1エ
ッチング室210及び第2エッチング室220中の温度
が40℃に保持される。
【0037】このような装置を用いて、液晶表情装置の
アレイ基板を作製するための金属膜や透明導電膜のエッ
チングを行う。
【0038】図3の積層断面図には、アレイ基板の基本
的な構成について、TFTをスイッチング素子とするア
クティブマトリクス型液晶表示装置用のものを例にと
り、模式的に示す。
【0039】アクティブマトリクス型液晶表示装置用の
アレイ基板は、ガラス等の透明絶縁基板101上にほぼ
平行に、かつ等間隔に配列された走査線105と、この
走査線105にほぼ直交し走査線105を覆うゲート絶
縁膜により走査線105から電気的に絶縁された信号線
116と、これら走査線105及び信号線116がなす
マトリクス状の区画ごとに配置される、ITO(Indium
Tin Oxide)からなる画素電極と、走査線105及び信号
線116がなす交点付近に配置され、信号線116から
画素電極への信号入力をスイッチングする逆スタガ型の
TFT117とからなる。
【0040】走査線105は、例えば、ネオジム(N
d)を2モル%(原子%)含有するAl合金(以下、A
l−Nd合金と略称する)といった、アルミニウムを主
成分とする合金またはアルミニウムの単体の膜、すなわ
ちアルミニウム系金属膜からなる。
【0041】また、信号線116と、TFT117のソ
ース及びドレイン電極111,112とは、例えば、モ
リブデン(Mo)層、Al−Nd合金層、及び、モリブデン
(Mo)層をこの順に堆積させてなる多層金属膜からなる。
【0042】走査線105を含む下層金属配線パター
ン、及び、信号線116を含む上層金属配線パターン
は、アルミニウム系金属膜またはこれを含む金属多層膜
をスパッタリングにより堆積した後、レジストパターン
の下で、リン酸(Phosphoric acid)、酢酸(Acetic aci
d)、硝酸(Nitric acid)及び水の混合液(PAN系エッ
チング液)によってエッチングすることにより作製す
る。ここで、PAN系エッチング液の概略の重量濃度組
成は、具体例で、リン酸72%、酢酸10%、硝酸2
%、及び純水16%である。
【0043】また、透明画素電極をパターニングするた
めのITO膜のエッチングには、3.4%シュウ酸水溶
液を用いる。
【0044】まず、PAN系エッチング液によりアルミ
ニウム系金属膜をエッチングする場合のエッチング工程
及びエッチング液の濃度補正について説明する。
【0045】図4〜5のグラフは、エッチング装置をほ
ぼ連続に運転した場合における濃度組成の変化について
示す。図4は、適宜に濃度補正液を用いる濃度補正を行
った実施例に係るグラフであり、図5は、原組成のエッ
チング液の補充のみを行った場合の比較例に係るグラフ
である。
【0046】ここで、補正液としては、重量組成で、酢
酸55%、硝酸10%、及び純水35%の混合液を用い
た。
【0047】しかし、上記の所定比率のPAN系エッチ
ング液に対する補正液としては、酢酸50〜60%、硝
酸5〜15%、及び純水30〜40%の範囲で適宜選択
することができる。PAN系エッチング液の成分中、リ
ン酸の蒸発は他の成分に比べて著しく少ないため、補正
液中には含めていない。
【0048】図4に示す実施例の場合、140リットル
のエッチング液タンク301から3リットルのエッチン
グ液が失われる度に、計算量の補正液と、上記比率の新
たなPAN系エッチング液(以降、原組成液と呼ぶ)と
を加えた。これにより、各成分の濃度が長期にわたって
ほぼ一定となっている。特には、蒸発により損失の大き
い硝酸の濃度を1.6〜1.8%の狭いレンジ内で安定
させることができた。そして、上記した調整によって同
様に行うことにより、数週間またはそれ以上の長期にわ
たって成分組成を一定に保つことが可能である。エッチ
ングによる金属由来のイオン濃度も徐々に増加するの
で、あまり長期にわたってエッチング液を連続使用でき
ないが、120時間(5日)程度の連続使用が可能と推
測され、少なくとも60時間の連続使用には全く問題が
ないと考えられる。
【0049】一方、図5に示す比較例の場合、140リ
ットルのエッチング液タンク301から5リットルのエ
ッチング液が失われる度に、PAN系エッチング液(原
組成液)のみを補充した。この結果、特には、硝酸の濃
度が、最初の5リットルの追加の直後で、既に、1.5
%未満となっており、エッチングに悪影響を及ぼすおそ
れがあるだけの成分濃度ズレが生じている。ここで、5
リットル追加時までの経過時間は、12時間であり、補
正液を用いない場合、約12時間でエッチング液の交換
が必要となっていたことが裏付けられる。
【0050】したがって、上記の方法により、PAN系
エッチング液を入れ替えることなく使用できる連続使用
時間を5〜10倍とすることができる。また、エッチン
グ液の使用量及び廃棄処理量を、1/3〜1/6とする
ことができる。
【0051】上記の説明においては、PAN系エッチン
グ液の濃度を補正するにあたり、以前の同様の状態での
結果に基づいて濃度を推定するとして説明したが、下記
のシュウ酸水溶液によるエッチングの場合と同様の方法
により、少なくとも一つの成分の濃度を検出して行うこ
とも可能である。
【0052】次に、シュウ酸水溶液を用いるITO膜の
エッチング工程及びエッチング液の濃度補正について説
明する。エッチング装置は、上記のPAN系エッチング
液によるエッチングの場合と全く同様である。
【0053】重量濃度で3.4%のシュウ酸水溶液を調
製し、これに水溶性または水中分散性の着色剤、すなわ
ち水性の染料または顔料を添加しておく。ここで用いる
着色剤は、例えば、チモールブルーまたはオーラミンG
である。
【0054】シュウ酸水溶液から水が蒸発することによ
り、エッチング液の濃度が濃くなるが、この濃度を着色
剤の濃度により検出する。例えば、上記濃度測定器31
0が、流通型ガラスセルと、分光光度計または比色計と
からなり、自動処理によってリアルタイムにシュウ酸の
濃度を検出する。チモールブルーまたはオーラミンG
は、シュウ酸と同様、ほとんど蒸発により失われること
がないので、これら染料の濃度によりシュウ酸水溶液の
濃縮の度合いを知ることができる。
【0055】また、マイコン等の自動処理装置、または
着色濃度のセンサーに濃度の上限と下限とを設定してお
き、以下のような濃度補正操作を実行するように設定し
ておくことができる。まず、濃度が下限を下回ったとき
に、上記7%シュウ酸水溶液を徐々に添加し、また、万
一、添加しすぎて濃度の上限を越えた場合には純水を添
加するようにする。
【0056】通常は、エッチング液であるシュウ酸水溶
液の濃度検出結果にしたがい、濃度の大きいシュウ酸水
溶液、例えば7%シュウ酸水溶液を、濃度補正に必要な
計算量だけ徐々に添加する。このようにして、上記と同
様、120時間または60時間の連続使用が可能とな
り、エッチング液の使用量及び廃棄処理量を1/3〜1
/6とすることができる。
【0057】ここで用いる着色剤としては、水溶性また
は水中分散性に優れ、乾燥した場合にも容易に洗い流す
ことのできるものであって、製造対象の基板等に悪影響
を及ぼすおそれのないものであれば、いずれも使用でき
る。一般的な染料のうち、金属錯体を含むものや、反応
性を有するもの、または水溶性がなく油溶性のみ有する
ものなどは使用できないが、酸性または塩基性基等によ
り水溶性を有する各種の染料を用いることができる。こ
れには、一般的なアゾ系、キノン系、キノンイミン系等
のものが含まれる。特に適した染料としては、上記チモ
ールブルー等の他、インジゴ、サフラニンT、マラカイ
トグリーン等が挙げられる。真に水溶性の染料以外に
も、水中分散性が優れたものであって有機系のものであ
れば種々の顔料が使用できる。
【0058】また、上記分光光度計に代えて、強度が一
定の発光ダイオードや比較的簡単な半導体レーザー装置
と、フォトダイオードまたはフォトトランジスタとの組
み合わせであっても良い。場合によっては、流通型セル
等を用いず、適宜サンプリングして、着色剤濃度が既知
のものと目視により比較して濃度を検出する比色管法を
用いても良い。
【0059】また、着色剤としたが、必ずしも可視光線
領域に吸収を有するものである必要はなく、近赤外線や
近紫外線領域に吸収を有するものであっても良い。
【0060】さらに、エッチング液の成分がこれらの領
域に吸収を有するのであれば、この吸収を測定すること
により、濃度についての概略値または正確な値を知るこ
とができる。
【0061】上記実施例において、上記に説明した以外
の工程については、特開2001−77085に記載の
実施例と全く同様にして行った。
【0062】上記実施例によると、処理液の成分組成を
容易に一定に保つことができ、これにより、処理液の使
用量と使用後の廃棄処理量とを大幅に低減することがで
きる。したがって、処理液の使用に関連したコストを著
しく低減することができる。
【0063】上記実施例においては、エッチング液を例
にとり説明したが、レジストの剥離液として用いる混合
溶媒等であっても全く同様である。このような剥離液に
着色剤を加える場合には、溶剤溶解性をもつものであれ
ば良く、油溶性の染料、例えばインシュリン、オイルレ
ッドXO、オレンジSS、スーダンG等を用いることが
できる。
【0064】上記実施例においては、液晶表示装置用ア
レイ基板の製造を例にとり説明したが、有機EL用等の
平面表示装置に用いるアレイ基板であっても同様であ
り、また、同様の処理液を用いて他の半導体素子を作製
するものであっても良い。
【0065】
【発明の効果】処理液の成分組成を容易に一定に保つこ
とができる。そのため、処理液の使用量とその廃棄量と
を低減することができるか、または、処理液による処理
工程の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るエッチング装置の要部について模
式的に示す縦断面図である。
【図2】実施例に係るエッチング装置の全体について模
式的に示す縦断面図である。
【図3】実施例に係る液晶表示装置用アレイ基板の模式
的な積層断面図である。
【図4】実施例に係るエッチング液の濃度組成の維持に
ついて示すグラフである。
【図5】比較例に係るエッチング液の濃度組成の経時的
変化について示すグラフである。
【符号の説明】
100 製造中のアレイ基板 200 エッチング装置 206 シャワーノズル 209 エアナイフ 210 第1エッチング室 220 第2エッチング室 230 水洗室 300 エッチング液供給循環系統 301 エッチング液タンク 303 補正液タンク 304 補正液補給用ポンプ 305 エッチング液濃度計測器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1333 500 G02F 1/1333 500 5F043 H01L 21/304 643 H01L 21/304 643B 651 651G 21/306 21/306 F Fターム(参考) 2H088 FA18 FA21 HA01 MA16 2H090 JC19 4G075 AA24 AA30 BA10 BC06 BD16 FB01 4K057 WA19 WB05 WB15 WB17 WE02 WE04 WE12 WH10 WL10 WM04 WN01 WN04 5E339 BE13 BE16 BE17 EE03 5F043 AA24 DD13 EE21 EE23 EE29 EE33 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】揮発性成分を少なくとも1種含有する処理
    液を繰り返し用いて複数の基板または基体を処理する工
    程を含む平面表示装置用基板または半導体素子の製造方
    法において、 前記処理液に予め着色剤を溶解または分散させておく工
    程と、 前記処理液の着色濃度を測定する着色度測定工程と、 前記推定結果に基づき前記処理液の成分組成を補正する
    濃度補正工程とを含むことを特徴とする平面表示装置用
    基板または半導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記処理液が、前記基板または基体上に形
    成した膜をパターニングするのに用いるエッチング液で
    あり、前記揮発性成分と、非揮発性または難揮発性の成
    分とからなり、 前記着色度測定工程により、前記非揮発性または難揮発
    性の成分の濃度が推定され、 この推定の結果に基づき前記濃度補正工程にて前記揮発
    性成分が追加されることを特徴とする請求項1記載の平
    面表示装置用基板または半導体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】揮発性の異なる複数の成分を所定の比率で
    混合して処理液を調製する工程と、 前記処理液を繰り返し用いて複数の基板または基体を処
    理する工程と、 前記処理液中の成分が、蒸発して気体状態で散失する
    か、または、基板または基体に付着するか排気中に分散
    した液体状態にて運び出されるにともない、処理液を補
    充する工程とを含む平面表示装置用基板または半導体素
    子の製造方法において、 前記複数の成分のうち、他の成分よりも前記揮発性の高
    い成分を前記所定の比率よりも高い比率で含む補正液を
    調製する工程を含み、 前記処理液を補充する工程にて、前記補正液を単独で添
    加するか、または前記所定の比率の処理液とともに添加
    することを特徴とする平面表示装置用基板または半導体
    素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記補正液が、前記気体状態で散失する成
    分比に対応する組成を有することを特徴とする請求項3
    記載の平面表示装置用基板または半導体素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記処理液が、リン酸、酢酸、硝酸及び水
    からなるエッチング液であり、この処理液により、アル
    ミニウム系金属膜またはこれを含む積層金属膜がエッチ
    ングによりパターニングされ、 前記補正液として、酢酸、硝酸及び水の混合液が用いら
    れることを特徴とする請求項3記載の平面表示装置用基
    板または半導体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】前記処理液に予め着色剤が添加され、 前記処理液の着色度を測定することにより、該処理液に
    含まれる不揮発性または難揮発性の成分の濃度を推定す
    る工程を含み、この推定に基づき前記補正液の添加が行
    われることを特徴とする請求項3記載の平面表示装置用
    基板または半導体素子の製造方法。
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