JP2002343767A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JP2002343767A
JP2002343767A JP2001143065A JP2001143065A JP2002343767A JP 2002343767 A JP2002343767 A JP 2002343767A JP 2001143065 A JP2001143065 A JP 2001143065A JP 2001143065 A JP2001143065 A JP 2001143065A JP 2002343767 A JP2002343767 A JP 2002343767A
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film
pattern
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JP2001143065A
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English (en)
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Yasuhiko Sato
康彦 佐藤
Kiyonobu Onishi
廉伸 大西
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体装置の製造等の場合、被加工膜に加工精
度良くパターンを形成する上では、マスク材のエッチン
グ耐性を高めることが重要になる。 【解決手段】被加工膜103(例:絶縁膜)上に、半導
体元素(例:Si)と酸素との結合、或いは金属元素
(例:Al)と酸素との結合を有する酸化化合物を材料
に用い、マスク材である中間膜104を形成する。その
後、中間膜104に、エネルギービーム105(例:フ
ラッシュランプ光)を照射し、密度の高い中間膜104
−1を形成する。その後、中間膜104−1上に形成さ
れた、レジストパターン107をマスクにして、中間膜
パターン108を形成する。その後、中間膜パターン1
08をマスクに用い、被加工膜103をドライエッチン
グして、被加工膜パターン109を形成する。マスク材
のエッチング耐性が向上し、被加工膜には、寸法制御性
良くパターンが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成方法
に係わり、特に、半導体装置の製造において、半導体基
板上にパターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置を製造する過程では、半導体
基板上に被加工膜(例:絶縁膜、導電膜)を形成し、エ
ッチングによって、被加工膜に所定の寸法及び形状のパ
ターンを形成する工程が多数回行われる。
【0003】被加工膜にパターンを形成する過程では、
一般に、フォトレジスト(以下、レジストとする)と呼
ばれる感光性材料を用い、所謂、露光工程、現像処理工
程等を行う、リソグラフィー技術が用いられる。
【0004】リソグラフィー技術を用いた場合には、以
下のような手順で、被加工膜にパターンを形成する。即
ち、先ず、被加工膜上にレジスト膜を塗布形成し、露光
用マスク(=レティクル)介して、レジスト膜の所定の
領域にパターン露光を施す。次に、露光後のレジスト膜
に現像処理工程を施し、露光部または未露光部を除去し
てレジストパターンを形成する。次に、このレジストパ
ターンをマスクにして、ドライエッチング技術を用い、
被加工膜にパターンを形成する。
【0005】近年では、レジスト膜に露光を施す場合、
解像度の向上、スループット等の観点から、短波長の露
光光を使用することが求められ、例えば、KrFエキシ
マレーザー、またはArFエキシマレーザー等の紫外光
を発する光源が用いられている。また、LSIの微細化
が進展するに伴い、必要な解像度が露光光の波長以下に
なり、露光量余裕度、フォーカス余裕度等、露光プロセ
ス上の余裕度が不足してきている。
【0006】これらのプロセス余裕度(=プロセスマー
ジン)を補うには、レジスト膜の膜厚を更に薄くして解
像性を向上させることが有効だが、一方では、被加工膜
をエッチングする過程で、マスク材として必要なレジス
ト膜の膜厚を確保できなくなるという問題が生じる。
【0007】この問題を解決するためには、例えば、レ
ジストパターンを、一旦、下層の膜に転写して、同寸法
及び同形状のパターンを形成し、その後、この下層の膜
のパターンをマスクにして、ドライエッチングを行い、
このマスクと同寸法及び同形状のパターンを被加工膜に
形成するパターンの転写方法が用られる。このようなパ
ターンの転写方法は、所謂、多層レジスト法等で利用さ
れている。
【0008】尚、この場合、下層の膜には、有機シリコ
ン酸化膜等、塗布法で形成されるSOG(Spin-on-Glas
s)膜が使用される。SOG膜には、スピンコーティン
グ法等、簡易な塗布法で成膜することができ、経済性に
優れているという特長がある。
【0009】しかしながら、SOG膜は、CVD法、或
はスパッタリング法等といった物理化学的な成膜方法に
よって形成された膜に比べ、膜の構造が低密度である。
それゆえに、被加工膜をエッチングする過程でマスク材
に用いた場合、CVD法、或はスパッタリング法等によ
って成膜された膜よりもエッチング耐性が低く、被加工
膜のパターンに加工変換差が生じるという問題があっ
た。
【0010】尚、被加工膜のパターンの加工変換差と
は、マスクパターンの寸法値と加工後の被加工膜の寸法
値との差を示すもので、マスクパターンを被加工膜に転
写する過程でのエッチングの加工精度を表すものであ
る。
【0011】以上を鑑み、多層レジスト法を含め、被加
工膜に加工精度良くパターンを形成する上では、マスク
材のエッチング耐性を高めることが重要になる。従っ
て、本発明は、パターンの転写プロセスにおいて、SO
G膜等がマスク材に用いられた場合に、マスク材のエッ
チング耐性を向上させ、被加工膜を寸法制御性良くエッ
チング加工することを目的とする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被加
工膜にパターンを形成する過程で、SOG膜等がマスク
材に用いられた場合に、マスク材のエッチング耐性を向
上させ、被加工膜を寸法制御性良くエッチング加工する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、被加工膜上
に、半導体元素と酸素との結合、または金属元素と酸素
との結合を有する化合物を含むマスク材を形成する工程
と、 前記マスク材上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜にレジストパターンを形成する工程
と、 前記レジストパターンをマスクにして、前記マス
ク材にパターンを形成する工程と、前記マスク材に形成
されたパターンをマスクにして、前記被加工膜をドライ
エッチングし、被加工膜パターンを形成する工程とを有
し、前記マスク材、または前記マスク材に形成されたパ
ターンに前記エネルギービームを照射することを特徴と
するパターン形成方法を提供するものである。
【0014】本発明によれば、被加工膜にパターンを形
成する過程で、マスク材のエッチング耐性を向上させ、
被加工膜を寸法制御性良くエッチング加工することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1(a)乃至(f)を参
照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0016】先ず、シリコン基板101上に、金属配線
層102等を介して、被加工膜103として、例えば、
層間絶縁膜を形成する。
【0017】尚、被加工膜103は特に限定されること
はない。例えば、絶縁材料の他に、アルミニウム(A
l)、アルミニウムシリサイド(AlSi)、銅(C
u)、タングステン(W)、タングステンシリサイド
(WSi)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)等
の導電性材料、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(S
i)等の半導体材料を用いることができる。また、絶縁
性材料であれば、有機系材料の他、酸化シリコン(Si
O)、窒化シリコン(SiN)、酸化窒化シリコン(S
iON)、有機樹脂等を挙げることができる。
【0018】公知の如く、被加工膜にパターンを形成す
る過程では、被加工膜上に形成されるマスク材のパター
ンを用いて、エッチング工程が行われる。また、このマ
スク材のパターンは、より上層の膜に形成されたパター
ンを、公知の方法でマスク材に転写することによって形
成される。従って、被加工膜103にパターンを形成す
る場合には、後述するように、上層の膜から、マスク材
を介して、下層に位置する被加工膜103に、ドライエ
ッチング等を用いて順次パターンが転写されることにな
る。
【0019】以上より、本実施の形態では、被加工膜1
03にパターンを形成する過程で、上層膜と下層の被加
工膜との間に位置するマスク材を中間膜と定義する。即
ち、中間膜とは、被加工膜にパターンを形成する過程
で、直接マスク材として作用するものである。
【0020】本実施の形態において、マスク材である中
間膜は、半導体元素と酸素との結合、または金属元素と
酸素との結合を有する化合物を含む。従って、この中間
膜にエネルギービームを照射すると、高エッチング耐性
を示し、特に、被加工膜103が有機系材料の場合に
は、マスク材として好適に用いることができるようにな
る。
【0021】この場合、被加工膜として、有機系材料
は、多層レジスト法に用いる下層レジスト、または低誘
電の絶縁膜等に用いられる。また、具体的な材料として
は、例えば、ノボラック、ポリビニルフェノール、ポリ
メタクリレート、ポリアリーレン、ポリイミド、ポリア
リーレンエーテル、カーボン等の炭素原子を含む有機系
材料等が挙げられる。
【0022】また、被加工膜に有機系材料を用いる場
合、炭素含有量は10wt%以上であることが好まし
い。その理由は、エッチングを行う過程で、炭素含有量
が10wt%以下では、中間膜との選択比(=エッチン
グレートの差)が小さくなるからである。また、用途に
よって膜厚は異なるが、概ね20〜10000nmの範
囲にあることが好ましい。その理由は、20nm以下で
は被加工膜がもった作用を発揮することが難しくなり、
10000nm以上では、中間膜パターンを被加工膜に
転写する過程で、加工変換差が顕著に発生するためであ
る。
【0023】図1(a)乃至(f)は、各パターンの長
さ方向に平行な方向の断面図を表す。
【0024】先ず、シリコン基板101上に、所定の絶
縁膜(特に図示せず)を介して、金属配線層102を形
成する。次いで、金属配線層102上に、被加工膜10
3として層間絶縁膜を形成する。
【0025】次に、被加工膜103上に、マスク材であ
る中間膜104を形成する(図1(a)を参照する)。
【0026】被加工膜103の膜厚が20〜10000
nmの範囲にある場合、中間膜104の膜厚は、20〜
5000nmの範囲にあることが好ましい。その理由
は、中間膜104の膜厚が20nmより薄い場合、被加
工膜103をエッチングする過程で、マスクとなる中間
膜104が消費されてしまい、被加工膜103を所定の
寸法及び形状に加工することが困難になるからである。
また、中間膜104の膜厚が5000nmより厚い場
合、上層のレジストパターンを中間膜104に転写する
過程で、中間膜104のパターンに寸法の加工変換差が
顕著に発生するためである。
【0027】また、中間膜104は、塗布法を用いて形
成すると良い。その理由は、塗布法は、CVD(Chemic
al−Vapour−Deposition)法と比べ、条件設定、工程
数、及び所要時間等、プロセスが簡易であり、従って、
プロセス上のコストを低く抑えることができるからであ
る。
【0028】以下に、塗布法を用い、マスク材である中
間膜104を形成する場合について詳述する。
【0029】まず、半導体元素と酸素との結合、或いは
金属元素と酸素との結合を有する酸化化合物を溶剤に溶
解させ、中間膜104の材料となる溶液を調整する。
【0030】この場合、半導体元素としては、例えば、
ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)等を挙げるこ
とができる。また、金属元素としては、例えば、アルミ
ニウム(Al)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(G
e)、ジルコニウム(Zi)、タングステン(W)等を
挙げることができる。
【0031】尚、半導体材料としてシリコン(Si)を
使用する場合、半導体装置の製造工程では、中間膜10
4の材料を調製する上で、前述の半導体元素において、
シリコン(Si)を使用することが好ましい。その理由
は、半導体装置を製造する過程では、シリコン(Si)
以外の半導体元素、または金属元素を使用した場合、所
謂、コンタミ汚染を引き起こす場合があるからである。
【0032】以上のような酸化化合物の具体例として
は、例えば、下記式(1)、(2)に記載する化合物等
を挙げることができる。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】式(1)、(2)に示すように、半導体元
素、或いは金属元素の各々には、水素基、水酸基、或い
は炭素を含む官能基が置換基として結合していることが
好ましい。その理由は、後の工程(図1(b)を参照す
る)に示すように、エネルギービーム105を照射する
ことによって、これらの置換基が脱離し、緻密化と酸化
が進行して、マスク材としてのエッチング耐性が向上す
るからである。また、置換基が水酸基の場合には、エネ
ルギービーム105を照射することによって、水酸基が
脱水縮合し、その結果、中間膜104は緻密化され、マ
スク材としてのエッチング耐性が向上するからである。
【0036】また、式(1)、(2)に示す酸化化合物
の分子量は、特に限定されることはないが、溶液中にお
いては、100〜100、000程度の範囲内にあるこ
とが好ましい。その理由は、分子量の値が100未満で
あると、シリコン基板101上に塗布形成された後、ベ
ーキング処理工程で昇華しやすくなり、一方、分子量の
値が100、000を超えると、溶剤に十分に溶解され
ず、溶液材料を調製することが困難になるためである。
【0037】また、中間膜104の材料となる溶液に
は、エネルギービーム105を吸収する化合物を添加し
て調製しても良い。その理由は、このような化合物を添
加することによって、後のエネルギービームを照射する
工程(図1(b)を参照する)で、中間膜104が、エ
ネルギービーム105を吸収して高温に加熱され、緻密
化されるからである。
【0038】また、エネルギービーム105を照射する
手段として、フラッシュランプを用いることが好まし
い。その理由は、照射強度が大きく、マスク材である中
間膜104の緻密化、または酸化を促進させることがで
きるからである。
【0039】この場合、エネルギービーム105を吸収
する化合物は、フラッシュランプの出力波長領域(=3
00〜700nm)において、光を吸収する化合物であ
る必要がある。従って、例えば、クマリン、クルクミン
等の染料、ジアゾナフトキノン等の感光剤、または、ポ
リサリフォン、ポリイミド、ポリシラン等のポリマー材
等を挙げることができる。
【0040】また、酸化化合物と、エネルギービームを
吸収する化合物は同一であってもよい。例えば、半導体
元素と酸素とが結合した化合物、或いは金属元素と酸素
とが結合した化合物が、エネルギービームを吸収する化
合物であっても良い。また、酸化化合物とエネルギービ
ームを吸収する化合物が共重合した化合物であっても良
い。また、酸化化合物の側鎖にエネルギービームを吸収
する置換基が結合した化合物であっても良い。このよう
な化合物としては、フラッシュランプを用いてエネルギ
ービームを照射する場合、例えば、前述の式(1)の1
−6、1−7、または、式(2)の2−1乃至2−5に
記載する化合物等を挙げることができる。
【0041】また、中間膜104の材料となる溶液に
は、必要に応じて、貯蔵安定性を図るために熱重合防止
剤を添加して調製することもできる。その他にも、中間
膜104の材料となる溶液に、被加工膜への密着性を向
上させる密着性向上剤、導電性物質、光、熱で導電性が
生じる物質、または、塗布性を向上させる界面活性剤を
添加して調製してもよい。
【0042】また、溶剤(=溶媒)は、特に限定される
ことはないが、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶剤、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセ
テート、エチルセロソルアセテート等のセロソルブ系溶
剤、乳酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソア
ミル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、イ
ソプロパニール等のアルコール系溶剤、その他アニソー
ル、トルエン、キシレン、ナフサ、水等を挙げることが
できる。
【0043】以上の方法で、中間膜104の材料となる
溶液を調整し、スピンコーティング法等によって、この
溶液を被加工膜103上に塗布形成し、その後、加熱処
理を行って溶剤を気化させ、中間膜104を被加工膜1
03上に形成する。ここで、加熱処理の温度は特に限定
されることはないが、100〜500℃の範囲にあるこ
とが好ましい。その理由は、100℃以下であれば,塗
布膜から溶剤を十分に気化させることできず、500℃
以上であれば、被加工膜103等が熱の影響で変質する
可能性があるからである。
【0044】加熱処理後、中間膜104の固形分を10
0重量部とした場合、中間膜104に含まれる半導体元
素、或いは金属元素の含有率は、5〜98重量部の範囲
にあることが好ましい。その理由は、含有率が5重量部
未満であると、中間膜104に有機成分が過度に含まれ
ることになり、後の工程(図1(b)を参照する)で中
間膜104にエネルギービーム105を照射しても、置
換基を充分に揮発させることが困難になるからである。
また、含有率が98重量部を越えると、酸化化合物が溶
剤に十分には溶解せず、塗布性が劣化し、被加工膜10
3上に中間膜104を均一な膜厚で塗布形成することが
困難になるからである。
【0045】次に、中間膜104にエネルギービーム1
05を照射する(図1(b)を参照する)。中間膜10
4に含まれる置換基は分解しやすいために、被加工膜1
03をエッチングする過程でマスクに用いた場合、エッ
チング耐性を劣化させる原因になる。しかしながら、エ
ネルギービーム105を照射することで置換基を脱離さ
せ、酸化を促進させることで、中間膜104を緻密な状
態に改質し、マスク材としてのエッチング耐性を高める
ことができる。
【0046】エネルギービーム105としては、光、或
は電子ビームを用いる。光を用いる場合には、その波長
領域は100〜700nmの範囲に在ることが好まし
い。従って、中間膜104には、この波長領域の範囲に
在るように調整し、光を照射すれば良い。また、照射量
については限定されることはないが、光を用いた場合に
は、1mJ/cm2〜100J/cm2の範囲にあること
が好ましく、電子ビームを用いた場合には、1μC/c
2〜100C/cm2の範囲にあることが好ましい。そ
の理由は、光を用いた場合、1mJ/cm2以下では、
照射量が小さく十分に中間膜104を緻密化することが
難しく、100J/cm2以上では、照射量が高すぎて
スループットが低下してしまうからである。また、電子
ビームを用いた場合には、1μC/cm2以下であれ
ば、照射量が小さく十分に中間膜104を緻密化するこ
とが難しく、100C/cm2以上では、照射量が高す
ぎてスループットが低下してしまうからである。
【0047】また、シリコン基板101を加熱した状態
で、中間膜104にエネルギービーム105を照射して
もよい。この場合、低エネルギー、且つ低照射量でエネ
ルギービームを中間膜に照射し、緻密化することができ
る。
【0048】次に、中間膜104上にレジスト溶液を塗
布して、加熱処理を行い、レジスト膜106を形成する
(図1(c)を参照する)。
【0049】レジスト膜106の膜厚を薄くすれば、そ
れだけ、露光時の露光量余裕度、フォーカス余裕度、或
は解像度を向上させることができる。それゆえ、中間膜
104を寸法制御性よくエッチング加工できるかぎりに
おいて、できるだけ、レジスト膜106の膜厚は薄くす
る。従って、中間膜104の膜厚が20〜5000nm
であれば、レジスト膜106の膜厚は、10〜1000
0nmの範囲にあることが好ましい。
【0050】ここで、レジストの種類は、特に限定され
ることはなく、目的に応じて、ポジ型またはネガ型を選
択して使用することができる。また、レジスト溶液を調
製する場合には、下記式(3)に示す材料等を用い、レ
ジスト膜を形成することができる。
【0051】
【化3】
【0052】ポジ型のレジストとしては、例えば、ナフ
トキノンジアジドとノボラック樹脂とからなるレジスト
(IX−770、JSR社製)、t−BOCで保護した
ポリビニルフェノール樹脂と酸発生剤とからなる化学増
幅型レジスト(APEX−E、シップレー社製)等が挙
げられる。また、ネガ型のレジストとしては、例えば、
ポリビニルフェノール、メラミン樹脂、および光酸発生
剤からなる化学増幅型レジスト(SNR200、シップ
レー社製)、またはポリビニルフェノールとビスアジド
化合物とからなるレジスト(RD−2000N、日立化
成社製)等が挙げられるが、これらの材料に限定される
ことはない。
【0053】これらの材料を含むレジスト溶液を中間膜
104上に、例えば、スピンコーティング法、ディップ
法などで塗布形成した後、加熱処理して溶剤を気化さ
せ、レジスト膜106を形成する。
【0054】次に、レジスト膜106に、露光用マスク
(=レティクル)を介して、パター露光を照射する。
【0055】ここで、露光光源には、水銀灯のg線(波
長=436nm)、i線(波長=365nm)、或は、
XeF(波長=351nm)、XeCl(波長=308
nm)、KrF(波長=248nm)、KrCl(波長
=222nm)、ArF(波長=193nm)、F
(波長=151nm)等のエキシマレーザー、X線、
電子ビーム、イオンビーム等を用いることができる。
【0056】露光終了後、必要に応じて、ポストエスク
ポジャーベーキングを行う。その後、TMAH、コリン
等のアルカリ性現像液を供給して現像処理を行い、レジ
スト膜106にレジストパターン107を形成する(図
1(d)を参照する)。
【0057】次に、エッチングによって、レジストパタ
ーン107を中間膜104に転写して、中間膜パターン
108を形成する(図1(e)を参照する)。
【0058】この場合、エッチングの方式としては、中
間膜104を微細加工することが可能なものであれば、
特に限定されることはない。例えば、ウェットエッチン
グ方法、或は、ドライエッチング方法であれば、反応性
イオンエッチング法、マグネトロン型反応性イオンエッ
チング法、電子ビームイオンエッチング法、ICPエッ
チング法、またはECRイオンエッチング法等のドライ
エッチング方法が挙げられる。また、ドライエッチング
方法を用いる場合には、フッ素原子(F)を含むソース
ガスを用いることが好ましく、その場合、中間膜104
を寸法精度良く加工することができる。
【0059】次に、ドライエッチング法を用いて、中間
膜パターン108を被加工膜103に転写して被加工膜
パターン109を形成する(図1(f)を参照する)。
【0060】この場合、ドライエッチングの方式として
は、被加工膜103を微細加工することが可能なもので
あれば、特に限定されることはない。被加工膜103
は、前述の如く、例えば、反応性イオンエッチング法、
マグネトロン型反応性イオンエッチング法、電子ビーム
イオンエッチング法、ICPエッチング法、またはEC
Rイオンエッチング法等、微細加工が可能なものであれ
ば特に限定されることはない。ソースガスとしては、酸
素原子(F)、窒素原子(N)、塩素原子(Cl)、臭
素原子(Br)からなる群のうち、少なくとも何れか一
つを含むガスを用いることが好ましい。これらの原子を
含むガスを用いて放電させて得られたエッチャントに対
して、無機元素と酸素の結合をもった化合物は、不活性
であるため中間膜として好適に作用する。
【0061】特に、エネルギービームを照射して中間膜
を緻密化しているので、更に高いエッチング耐性が得ら
れ、被加工膜103を異方性良くエッチング加工するこ
とが可能になる。酸素原子を含むエッチングガスとして
は、O2、CO、CO2、窒素原子を含むエッチングガス
としては、N2, NH3、塩素原子を含むエッチングガス
としては、Cl2、HCl、BCl3、また、臭素原子を
含むエッチングガスとしては、HBr、Br2を挙げる
ことができる。これらのエッチングガスは、混合して使
用しても良い。さらに、エッチングガスには、硫黄原子
(S)を含んでいても良く、その理由は、被加工膜を異
方性良く加工できるからである。この他に、アルゴン
(Ar)、ヘリウム(He)などのガスを含んでいても
良い。
【0062】以上のように、本実施の形態では、一例と
して、エネルギービームを照射して、マスク材である中
間膜を緻密化した後、この中間膜上にレジスト膜を塗布
形成する場合について説明した。しかしながら、エネル
ギービームを照射する工程は、中間膜パターンを被加工
膜に転写する前に行うのであれば、特に限定されること
はない。従って、中間膜パターンを形成した後に、中間
膜にエネルギービームが作用するように調整して行って
も良い。また、レジスト膜を塗布形成した後、または、
レジストパターンを形成した後に、マスク材である中間
膜に作用するように調整し、エネルギービームを照射し
ても良い。
【0063】
【実施例】以下に、図1乃至3を用いて、本実施の形態
に関係する各実施例について説明する。また、必要に応
じて、各比較例を参照し、各実施例の有効性に付いて述
べるものとする。 [実施例1]以下、図1(a)乃至(f)を参照して、本
実施例のパターン形成方法について説明する。
【0064】先ず、シリコン基板101上に、ライン幅
(=配線の幅)が180nmであり、積層構造(=Ti
/Al/Ti=10/480/10nm)の金属配線層
102を、スペース幅(=配線の間隔)360nmで形
成する。
【0065】次に、金属配線層102上に、層間絶縁膜
(=被加工膜103)を形成する。
【0066】ここでは、層間絶縁膜(=被加工膜10
3)の材料として、ポリアリーレンエーテル10gをシ
クロヘキサノン90gに溶解させた溶液を調整し、この
溶液をシリコン基板101上にスピンコーティングす
る。その後、シリコン基板101をホットプレート上に
載置し、350℃で2分間程ベーキング処理を行って、
膜厚700nmの層間絶縁膜(=被加工膜103)を形
成する。
【0067】次に、スピンコーティング法等、塗布法を
用いて、層間絶縁膜(=被加工膜103)上に、マスク
材である中間膜104を形成する(図1(a)を参照す
る)。
【0068】本実施例では、下記(S1)乃至(S3)
に記載する方法の何れかを用いて、マスク材である中間
膜104を形成することができる。
【0069】即ち、(S1)では、先ず、前記式(1)
の1−7に記載する酸化化合物(共重合比:n/m=1
/7)10gをシクロヘキサン90gに溶解して中間膜
104の材料となる溶液を調整した後、スピンコーティ
ング法を用いて、これを被加工膜103上に塗布形成す
る。その後、大気中において、180℃で60秒間程ベ
ーキング処理(=加熱処理)を行って溶剤を気化させ、
次いで、300℃で120秒間ベーキング処理を行って
中間膜104を形成する。
【0070】また、(S2)では、(S1)の処理条件
において、添加する酸化化合物として、式(1)の1−
1に記載された酸化化合物8g、及び式(1)の1−6
に記載された酸化化合物(共重合比:n/m=1/1)
2gを用いる。
【0071】また、(S3)では、(S1)の処理条件
において、添加する酸化化合物として、式(2)の2−
2に記載された酸化化合物10gを用いる。
【0072】次に、マスク材である中間膜104に、エ
ネルギービーム105を照射する(図1(b)を参照す
る)。ここでは、エネルギービーム105として、フラ
ッシュランプ光を用い、中間膜104に照射量10J/
cm2で照射する。
【0073】尚、エネルギービーム105として、フラ
ッシュランプ光を照射した後、マスク材である中間膜1
04は、膜質が緻密化されるように改質され、中間膜1
04−1となる(図1(c)を参照する)。
【0074】ここで、前述の(S1)乃至(S3)の方
法で形成された各中間膜において、フラッシュランプの
出力ピーク波長領域(=400nm)で、吸光度がどの
程度であるかを測定した。また、エネルギービーム10
5として、フラッシュランプ光を照射する前後におい
て、各中間膜の成分、及びそれらの密度の変化について
調べた。その結果を下記表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1に示すように、(S1)乃至(S3)
の方法によって形成された各中間膜((S1)乃至(S
3)の膜)は、何れもフラッシュランプ光を吸収する度
合い、即ち、吸光度が高いことが分かる。
【0077】また、フラッシュランプ光を照射する前後
において、これらの各中間膜の元素分析を行い、酸素
(O)とシリコン(Si)(または、酸素(O)とチタ
ン(Ti))、及び炭素(C)とシリコン(Si)(ま
たは炭素(C)とチタン(Ti))の含有量の比率を求
めた結果、炭素成分の比率の低下から有機成分の減少傾
向が、また、酸素成分の比率の増加から酸化が進んでい
ることが分かる。
【0078】また、各中間膜の密度を測定した結果か
ら、フラッシュランプ光の照射により、何れの中間膜も
膜質が緻密化されていることが分かる。これは、中間膜
が、フラッシュランプの光を吸収して高温に加熱される
ためと考えられる。
【0079】尚、フラッシュランプ光を照射した後に
は、金属配線層102の変形及び変質は見られなかっ
た。
【0080】次に、式(3)の3−1に記載される平均
重量分子量12、000の溶解抑止剤9gと式(3)の
3−2に記載される酸発生剤1gを乳酸エチル90gに
溶解させてレジスト溶液を調製し、マスク材でである中
間膜104−1上に、このレジスト溶液をスピンコーテ
ィング法で塗布した後、ホットプレートを用いて140
℃で90秒間のベーキング処理を行い、膜厚が200n
mのレジスト膜106を形成する(図1(c)を参照す
る)。
【0081】次に、光源にArFエキシマレーザーを用
いて、露光用マスク(=レティクル)介してレジスト膜
106にパターン露光を行い、その後、140℃で90
秒間のベーキング処理を行う。その後、0.21規定の
テトラヒドロキシアンモニウムを用いて、露光後のレジ
スト膜106に現像処理を施し、レジストパターン10
7からなる、110nmのラインアンドスペースパター
ンを形成する。後述するように、レジストパターン10
7は、ドライエッチング法を用いて、マスク材である中
間膜パターン104−1に転写される。即ち、中間膜1
04−1には、レジストパターン107の寸法及び形状
に従って、パターンが形成されることになる。ここで
は、中間膜104−1に形成されるパターン(=マスク
パターン)の底部寸法をXとする(図1(d)を参照す
る)。
【0082】次に、ドライエッチング法を用いて、レジ
ストパターン107を中間膜104−1に転写して、中
間膜パターン108(=マスクパターン)を形成する。
ここで、中間膜パターン108は、前述の如く、底部寸
法がXとなるように形成される(図1(e)を参照す
る)。
【0083】ここでは、エッチング装置にマグネトロン
型反応性イオンエッチング装置を用い、中間膜パターン
108を形成する。また、エッチングは、CF4/O2
Ar(各成分の流量比:20/100/200scc
m)の混合ガスを用い、反応容器内の真空度を75mT
orr、励起密度を1.3W/cm2、また、シリコン
基板の温度を40℃の条件に設定して行う。
【0084】(S1)乃至(S3)の何れの方法で形成
された中間膜((S1)乃至(S3)の膜)を用いた場
合にも、図1(e)に示すように、中間膜パターン10
8を異方性良く加工することができた。
【0085】次に、ドライエッチング法を用いて、中間
膜パターン108を層間絶縁膜(=被加工膜103)に
転写して、被加工膜パターン109を形成する(図1
(f)を参照する)。
【0086】ここでは、エッチング装置にマグネトロン
型反応性イオンエッチング装置を使用する。エッチング
は、N2/O2 (各成分の流量比:20/100scc
m)の混合ガスを用い、反応容器内の真空度を75mT
orr、励起密度を1.3W/cm2、また、シリコン
基板の温度を40℃の条件に設定して行う。
【0087】このとき、被加工膜パターン109の底部
寸法Y(図1(f)に図示)と、中間膜パターン108
の底部寸法X(図1(d)に図示)との差で定義される
加工変換差(=Y−X)を、各中間膜(=(S1)乃至
(S3)の膜)毎に測定した。
【0088】その結果を、エネルギービーム105とし
て、フラッシュランプ光を照射しない場合と比較すべ
く、下記表2に示す。
【0089】
【表2】
【0090】これより、(S1)乃至(S3)の方法に
よって形成された、何れの中間膜((S1)乃至(S
3)の膜)を用いた場合でも、エッチング加工する過程
では、層間絶縁膜(=被加工膜103)における加工変
換差は許容量(=±5nm)の範囲内に在り、寸法制御
性良く被加工膜パターン109が形成されていることが
分かる。
【0091】前記表2には、各中間膜(=(S1)乃至
(S3)膜)のエッチングレートについての測定結果も
示されている。その結果、エネルギービーム105とし
て、フラッシュランプ光を照射すると、各中間膜(=
(S1)乃至(S3)膜)のエッチングレートは、照射
しない場合に比べて低下していることが分かる。従っ
て、層間絶縁膜(=被加工膜103)のエッチングレー
ト(=320nm/分)と比較すると、更に小さくな
り、前述の層間絶縁膜(=被加工膜103)にパターン
を形成する過程で、マスク材としての充分なエッチング
耐性を有していることが分かる。その結果、層間絶縁膜
(=被加工膜103)を寸法制御性良く加工し、パター
ンを形成することができたと考えられる。
【0092】ここで、以下の如く、本実施例を他の方法
と比較し、その有効性を検討する。
【0093】尚、以下に述べる比較例では、[実施例1]
で示した(S1)乃至(S3)の各方法によって形成さ
れた中間膜(=(S1)乃至(S3)の膜)を用い、
[実施例1]の効果について検討する。 (比較例1) [実施例1]では、エネルギービーム105として、マス
ク材である中間膜104にフラッシュランプ光を照射す
る。これに替わり、本比較例では、ランプアニール装置
を用いて、800℃で1時間程加熱して、(S1)乃至
(S3)の方法で形成された各中間膜(=(S1)乃至
(S3)の膜、以下省略する)をアニール処理する。下
記表3には、アニール処理後に測定した、各中間膜の元
素組成比、及びその密度を示す。
【0094】
【表3】
【0095】ここで、前記表1を参照すると、[実施例
1]の如くフラッシュランプ光を照射した場合、各中間
膜の元素組成比は、本比較例の中間膜の元素組成比(表
3に示す)と略同じ値を示すことが分かる。これより、
[実施例1]の如くフラッシュランプ光を照射した場合に
は、加熱によってアニール処理を行う場合と同程度に、
中間膜では酸化と緻密化が進行することが分かる。従っ
て、本比較例からも、[実施例1]に示すフラッシュラン
プ光の照射が、加熱によるアニール処理と同等の効果を
与えることが分かる。
【0096】また、上記表3に、[実施例1]と同様に
して、層間絶縁膜(=被加工膜103)の加工変換差、
及び各中間膜のエッチングレートを測定した結果を示
す。これより、[実施例1]で用いた各中間膜と同程度
のエッチング耐性があり、加工変換差も許容値の範囲
(±5nm)内にあることが分かる。
【0097】本比較例を用いた場合、層間絶縁膜(=被
加工膜103)の直下に位置する金属配線層102は、
800℃の高温下に曝されるため、変質及び変形し易く
なる。従って、本比較例のように、高温で加熱処理を行
う場合、中間膜を効果的に緻密化することはできるが、
シリコン基板上の材料が熱の影響を受け、変形または変
質する場合があるので問題となる。
【0098】前述の如く、[実施例1]に示したパターン
形成方法では、マスク材である中間膜104のみが、選
択的にフラッシュランプ光を吸収して温度が上昇する。
これより、シリコン基板、及びシリコン基板上に成膜さ
れた他の材料が、変形または変質するような問題を防ぐ
ことができる。 (比較例2)本比較例では、エネルギービームとして、
フラッシュランプ光が照射されていない中間膜104の
特性について検討する。
【0099】また、前記表1、表2を参照して、[実施
例1]で示された(S1)乃至(S3)の方法で形成さ
れた各中間膜(=(S1)乃至(S3)の膜、以下省略
する)について検討する。
【0100】前記表1に示すように、エネルギービーム
照射前の中間膜の密度は、エネルギービーム照射後の密
度と比べて低く、中間膜104の膜質が充分に緻密化さ
れていないことが分かる。
【0101】前記表2には、エネルギービームが未照射
の場合の各中間膜のエッチングレート、及び層間絶縁膜
(=被加工膜103)の加工変換差を測定した結果が示
されている。これより、エネルギービームが未照射の場
合、エネルギービームを照射した場合の中間膜と比べて
エッチングレートが大きくなり、エッチング耐性が劣る
ことが分かる。また、層間絶縁膜(=被加工膜103)
の加工変換差も許容値の範囲(=±5nm)を大きく超
えていることが分かる。
【0102】このようにエッチング耐性が低いのは、前
述の如く、エネルギービームを照射しない場合の中間膜
の密度が、フラッシュランプ光を照射した場合の密度と
比べて低く、中間膜の膜質が緻密化されていないためで
あると考えられる。 (比較例3)本比較例では、中間膜にはLPCVD(=
減圧CVD)法で成膜された膜、即ち、中間膜(R)を
用いる。この中間膜(R)には、一例として、LPCV
D法で成膜されたSiO2膜を用いる。
【0103】下記表4には、エネルギービームとして、
フラッシュランプ光を照射した場合の中間膜(R)の吸
光度、また、フラッシュランプ光の照射前後での元素組
成比、及び密度について測定した結果を示す。
【0104】
【表4】
【0105】表4に示すように、中間膜(R)(例:S
iO2膜)の吸収スペクトルを測定した結果、フラッシ
ュランプの出力波長領域(=300乃至600nm)で
は光の吸収は見られなかった。
【0106】また、表4に示すように、フラッシュラン
プ光を照射する前後で測定した結果、中間膜(R)の元
素組成比、及び密度の変化は殆ど見られなかった。これ
は、本比較例の中間膜(R)(例:SiO2)が、フラ
シュランプの出力波長領域において光を吸収せず、加熱
されないためであると考えられる。
【0107】下記表5には、フラッシュランプ光の照射
の有無で分けて、中間膜のエッチングレート、及び層間
絶縁膜(=被加工膜103)の加工変換差を測定した結
果を示す。但し、表4に示すように、中間膜(R)は、
エネルギービームを照射する前後において、密度の変化
が見られないので、下記表5では、エネルギービームが
未照射の場合の結果として記載する。
【0108】
【表5】
【0109】表5に示すように、本比較例の中間膜
(R)と[実施例1]の(S1)乃至(S3)の方法で形
成された中間膜(=(S1)乃至(S3)の膜)とを比
較すると、層間絶縁膜(=被加工膜103)をエッチン
グする過程では、各中間膜のエッチングレートが略同程
度の値を示し、層間絶縁膜(=被加工膜103)の加工
変換差も許容値の範囲(=±5nm)内にあることが分
かる。
【0110】これより、[実施例1]の各方法(=(S
1)乃至(S3)の方法)で形成された中間膜は、LP
CVD法で成膜された中間膜(R)(例:SiO2)と
同程度のエッチング耐性を有し、層間絶縁膜(=被加工
膜103)の加工変換差を抑制することができる。
【0111】従って、本比較例から、[実施例1]によっ
て形成された中間膜は、SOG膜等の塗布法で形成され
た場合でも、LPCVD法で成膜された膜と同等のエッ
チング耐性を得られることが分かる。
【0112】以上より、[実施例1]のパターン形成方法
を用いれば、マスク材である中間膜に、SOG膜等の塗
布法で形成された膜を用いた場合でも、シリコン基板を
含む他の部材に悪影響を与えずに、この膜のエッチング
耐性を高めることができる。従って、被加工膜に形成す
るパターンの加工精度を高めることができる。 [実施例2]本実施例のパターン形成方法では、エネルギ
ービームとして電子ビームを用い、マスク材である中間
膜に照射する。
【0113】以下、図1(a)乃至(f)を参照して、
本実施例のパターン形成方法について説明する。
【0114】先ず、[実施例1]と同様にして、シリコン
基板101上に、金属配線層102、次いで、層間絶縁
膜(=被加工膜103)を順次形成する。その後、下記
(S4)に示す方法を用いて、マスク材である中間膜1
04を層間絶縁膜(=被加工膜103)上に形成する
(図1(a)を参照する)。
【0115】即ち、(S4)に示す方法の場合、先ず、
式(1)の1−1に記載される酸化化合物8gをシクロ
ヘキサン90gに溶解して、中間膜104の材料となる
溶液を調整し、スピンコーティング法を用いて、その溶
液を層間絶縁膜(=被加工膜103)上に塗布する。そ
の後、大気中において、180℃で60秒間程ベーキン
グ処理して溶媒を気化させ、更に、300℃で120秒
間ベーキング処理を行って中間膜104(=(S4)の
膜)を形成する。
【0116】次に、エネルギービーム105を中間膜1
04に照射する。本実施例では、エネルギービーム10
5として電子ビームを用い、これを加速電圧25keV
及び照射量10C/cm2の条件で中間膜104に照射
する(図1(b)を参照する)。
【0117】ここで、電子ビームを照射した前後におい
て、マスク材である中間膜104の元素組成比、及びそ
の密度について測定した。その結果を下記表6に示す。
【0118】
【表6】
【0119】表6に示すように、本実施例の如く、(S
4)の方法で形成された中間膜104に電子ビームを照
射した場合、その密度は、[実施例1]の場合と略同じ値
を示すことが分かる(前記表1を参照する)。これよ
り、マスク材である中間膜104は、電子ビームを照射
することによって、[実施例1]の場合と同程度に緻密化
されていることが分かる。
【0120】尚、[実施例1]の場合と同様に、層間絶縁
膜(=被加工膜103)、金属配線層102には変質及
び変形は見られなかった。
【0121】次に、[実施例1]と同様にして、マスク材
である中間膜104上に、レジスト膜105を塗布形成
する(図1(c)を参照する)。
【0122】次に、[実施例1]と同様に、光源にArF
エキシマレーザーを用いて、露光用マスク(=レティク
ル)を介してパターン露光を行い、その後、現像処理工
程を行って、レジストパターン106を形成する(図1
(d)を参照する)。
【0123】次に、[実施例1]と同様にして、レジスト
パターン106を中間膜104に転写して、中間膜パタ
ーン108(=マスクパターン)を形成する(図1
(e)を参照する)。
【0124】次に、[実施例1]と同様にして、中間膜パ
ターン108をマスクにしてエッチングを行い、層間絶
縁膜(=被加工膜103)に中間膜パターン108を転
写し、被加工膜パターン109を形成する(図1(f)
を参照する)。
【0125】ここで、電子ビームの照射の有無で分け、
(S4)の方法で形成された中間膜104のエッチング
レート、及び層間絶縁膜(=被加工膜103)の加工変
換差を調べた。その結果を下記表7に示す。
【0126】
【表7】
【0127】前記表1を参照すると、本実施例の如く、
(S4)の方法で形成された中間膜に電子ビームを照射
する場合、照射後の中間膜は、[実施例1]の場合(=
(S1)乃至(S3)の方法で形成された各中間膜に、
エネルギービームとしてフラッシュランプ光を照射す
る)と同程度のエッチングレートを示す。また、層間絶
縁膜(=被加工膜103)の加工変換差の値も許容値
(=±5nm)範囲内にあることが分かる。従って、本
実施例に示す、(S4)の方法で形成された中間膜(=
(S4)の膜)は、[実施例1]に示す方法で形成された
各中間膜((S1)乃至(S3)の膜)と同程度のエッ
チング耐性があることが分かる。
【0128】以上より、本実施例のように、マスク材で
ある中間膜に、エネルギービームとして電子ビームを照
射する場合でも、[実施例1]と同様の効果を得ることが
できる。
【0129】ここで、以下の如く、本実施例を他の方法
と比較し、その有効性を検討する。
【0130】尚、以下に述べる比較例には、[実施例2]
に示す(S4)の方法によって形成された中間膜(=
(S4)の膜)を用い、[実施例2]の効果について検討
する。 (比較例4)本比較例では、[実施例2]において、マス
ク材である中間膜104に電子ビームを照射せず、被加
工膜パターン109を形成する。
【0131】[実施例2]に示す手順、即ち、前述の(S
4)に示す方法で、中間膜104を層間絶縁膜(=被加
工膜103)上に形成する。
【0132】ここで、電子ビームの照射の有無で分け、
層間絶縁膜(=被加工膜103)の加工変換差、及び中
間膜104のエッチングレートについて調べた。その結
果を下記表8に示す。また、電子ビームの照射前後にお
いて、中間膜104の密度について調べ、その結果を表
9に示す。
【0133】
【表8】
【0134】
【表9】
【0135】表8に示すように、電子ビームが未照射の
場合には、[実施例2]の(S4)の方法で形成された中
間膜104(=(S4)の膜)のエッチングレート(=
6.6(nm/分))より大きくなり、エッチング耐性
が劣ることが分かる。また、層間絶縁膜(=被加工膜1
03)の加工変換差も許容値の範囲(=±5nm)を大
きく超えていることが分かる。
【0136】電子ビームが未照射の場合に、マスク材で
ある中間膜104のエッチング耐性が低いのは、上記表
9に示すように、その密度が電子ビームを照射した場合
と比べて低く、膜質が緻密化されていないためであると
考えられる。
【0137】以上より、[実施例2]に示すように、エネ
ルギービームとして電子ビームを照射すると、マスク材
である中間膜のエッチング耐性を高める上で効果がある
ことが分かる。 [実施例3]本実施例のパターン形成方法では、マスク材
である中間膜に、エネルギービームとして紫外光を照射
する。
【0138】また、この場合、[実施例1]に示すのと同
様の手順で中間膜を形成し、被加工膜にパターンを形成
する。以下に、本実施例のパターン形成方法を、図1
(a)乃至(f)を参照して説明する。
【0139】先ず、[実施例1]と同様にして、シリコン
基板101上に金属配線層102を形成し、次いで、層
間絶縁膜(=被加工膜103)を順次形成する。
【0140】次に、以下に示す(S5)、または(S
6)に記載する方法の何れかを用い、層間絶縁膜(=被
加工膜103)上に、マスク材である中間膜104を形
成する(図1(a)を参照する)。
【0141】即ち、(S5)の方法の場合には、前記式
(1)の1−1に記載する酸化化合物8gをシクロヘキ
サン90gに溶解させて中間膜104の材料となる溶液
を調整し、スピンコーティング法等を用いて、この溶液
を被加工膜103上に塗布する。その後、この溶液を、
大気中において、180℃で60秒間程ベーキング処理
して溶媒を気化させ、次いで、300℃で120秒間程
ベーキング処理して、マスク材である中間膜104を形
成する。
【0142】また、(S6)の方法の場合には、前記式
(1)1−2に記載する酸化化合物8gをシクロヘキサ
ン90gに溶解して中間膜104の材料となる溶液を調
整し、その後、(S5)と同様の手順で中間膜104を
形成する。
【0143】次に、エネルギービーム105として、紫
外光(例:ArFエキシマレーザー)を用い、これを照
射量10J/cm2で、((S5)または(S6)の方
法で形成された)中間膜104に照射する(図1(b)
を参照する)。
【0144】尚、(S5)及び(S6)の方法で形成さ
れた膜は、紫外光を吸収するか、または、紫外光に励起
反応する。従って、本実施例のように、エネルギービー
ム105として、ArFエキシマレーザー等の紫外光を
用いる場合に有効である。
【0145】ここで、エネルギービーム105(=紫外
光)の照射前後において、中間膜104の元素組成比、
及びその密度を測定した。その結果を下記表10に示
す。
【0146】
【表10】
【0147】表10に示すように、本実施例の如く、
(S5)または(S6)の方法で形成された中間膜(=
(S5)または(S6)の膜)に紫外光を照射する場
合、[実施例1]の場合(=(S1)乃至(S3)の方法
の何れかで形成された中間膜に、フラッシュランプを用
いてエネルギービームを照射する)と同様に、エネルギ
ービーム105の照射によって中間膜104が緻密化さ
れていることが分かる。
【0148】また、表10には、ArFエキシマレーザ
ーの波長193nmでの吸光度を測定した結果を示す。
【0149】これより、(S5)の方法で形成した中間
膜(=(S5)の膜)は、エネルギービーム(=紫外
光)を吸収するが、(S6)の方法で形成した中間膜
(=(S6)の膜)は、エネルギービーム(=紫外光)
を吸収しないことが分かる。このように、本実施例で
は、必ずしもエネルギービーム(=紫外光)を吸収する
材料を用いて中間膜を形成する必要はなく、(S6)の
膜に示すように、エネルギービーム(=紫外光)に励起
反応して、緻密化及び酸化が進行する材料を用いて、マ
スク材となる中間膜を形成してもよい。
【0150】尚、層間絶縁膜(=被加工膜103)、金
属配線層102については、[実施例1]と同様に、変質
及び変形は見られなかった。
【0151】次に、[実施例1]と同様にして、中間膜1
04上にレジスト膜106を塗布形成する(図1(c)
を参照する)。
【0152】次に、光源にArFエキシマレーザーを用
い、露光用マスク(=レティクル)を介してパターン露
光を行い、レジストパターン107を形成する(図1
(d)を参照する)。
【0153】次に、[実施例1]と同様にして、レジスト
パターン107を、マスク材である中間膜104に転写
して、中間膜パターン108(=マスクパターン)を形
成する(図1(e)を参照する)。
【0154】次に、[実施例1]と同様にして、中間膜パ
ターン108をマスクに用い、層間絶縁膜(=被加工膜
103)をドライエッチングする。ここで、中間膜パタ
ーン108は、層間絶縁膜(=被加工膜103)に転写
され、被加工膜パターン109が形成される(図1
(f)を参照する)。
【0155】ここで、層間絶縁膜(=被加工膜103)
をエッチングする過程で、紫外光の照射の有無で分け、
中間膜のエッチングレート、加工変換差を調べた。その
結果を下記表11に示す。
【0156】
【表11】
【0157】表11に示すように、本実施例では、 [実
施例1]の場合(=(S1)乃至(S3)の方法の何れ
かで形成された中間膜にフラッシュランプ光を照射す
る)、と同程度に、中間膜のエッチング耐性があり、加
工変換差も許容値の±5nm以内に収まっていることが
分かる。
【0158】以上より、本実施例のように、マスク材で
ある中間膜に、エネルギービームとして紫外光を照射し
ても、[実施例1と]同様の効果を得ることができる。
【0159】ここで、以下の如く、本実施例を他の方法
と比較し、その有効性を検討する。
【0160】尚、以下に述べる比較例では、[実施例3]
で示した(S5)、及び(S6)の各方法によって形成
された中間膜(=(S5)、(S6)の膜)を用い、
[実施例3]の効果について検討する。 (比較例5)本比較例では、[実施例3]において、マス
ク材である中間膜104に紫外光を照射せず、被加工膜
パターン109を形成する。
【0161】ここで、紫外光の照射の有無で分け、中間
膜パターン108をマスクにして、被加工膜パターン1
09を形成する過程の層間絶縁膜(=被加工膜103)
の加工変換差、及び中間膜108のエッチングレートに
ついて調べた。その結果を下記表12に示す。また、中
間膜108の密度についても調べ、その結果を表13に
示す。
【0162】尚、紫外光には、[実施例3]と同様に、A
rFエキシマレーザーを用いる。
【0163】
【表12】
【0164】
【表13】
【0165】表12に示すように、紫外光(例:ArF
エキシマレーザー)を照射しない場合には、[実施例3]
に示す、(S5)または(S6)の方法で形成された中
間膜104(=(S5)または(S6)の膜)のエッチ
ングレートより大きくなり、エッチング耐性が劣ること
が分かる。また、層間絶縁膜(=被加工膜103)の加
工変換差も許容値の範囲(=±5nm)を大きく超えて
いることが分かる。
【0166】また、紫外光(例:ArFエキシマレーザ
ー)を照射しない場合に、中間膜104のエッチング耐
性が低いのは、表13に示すように、その密度が紫外光
(例:ArFエキシマレーザー)を照射した場合と比べ
て低く、膜質が緻密化されていないためであると考えら
れる。
【0167】以上より、[実施例3]に示すように、エネ
ルギービームとして、紫外光(例:ArFエキシマレー
ザー)を照射すると、マスク材である中間膜のエッチン
グ耐性を高める上で効果があることが分かる。 [実施例4]以下、本実施例のパターン形成方法につい
て、図1(a)〜(f)を参照して説明する。
【0168】本実施例では、マスク材である中間膜10
4に、加熱処理を行いながら、尚且つエネルギービーム
105を照射する。また、エネルギービーム105とし
ては、フラッシュランプ光を使用する。
【0169】先ず、[実施例1]と同様にして、シリコン
基板101上に、金属配線層102、次いで、層間絶縁
膜(=被加工膜103)を順次形成する。その後、層間
絶縁膜(=被加工膜103)上に、マスク材である中間
膜104を形成する(図1(a)を参照する)。
【0170】本実施例では、中間膜104は、[実施例
1]で示した(S1)乃至(S3)の方法の何れかを用
いて形成することができる。
【0171】次に、中間膜104に、エネルギービーム
105として、フラッシュランプ光を照射量5J/cm
2で照射する(図1(b)を参照する)。ここでは、ホ
ットプレートを用いて、シリコン基板101を300℃
で加熱処理した状態で、中間膜104に、エネルギービ
ーム105としてフラッシュランプ光を照射する。
【0172】尚、この場合、エネルギ−ビーム105を
照射するときには、シリコン基板101、及びシリコン
基板101上の他の部材に、熱による悪影響を与えない
ようにして、シリコン基板101の温度が500℃を越
えないように調整すると良い。
【0173】ここで、エネルギービーム105(例:フ
ラッシュランプ光)の照射後において、中間膜104の
元素組成比、及び密度を測定する。中間膜104には、
[実施例1]と同様に、(S1)乃至(S3)の方法で形
成された各中間膜を用いるものとする。その結果を下記
表14に示す。
【0174】
【表14】
【0175】表14に示すように、[実施例1]で示され
た測定結果(表1を参照する)よりも、中間膜104が
更に緻密化されていることが分かる。これは加熱処理を
行いながら、フラッシュランプからエネルギービーム1
05を照射することによって、中間膜104の温度が、
より高温に上昇したためであると考えられる。
【0176】尚、層間絶縁膜(=被加工膜103)、金
属配線層102には、[実施例1]と同様に、変質及び変
形は見られなかった。
【0177】次に、[実施例1]の場合と同様に、中間膜
104上にレジスト膜106を塗布形成する(図1
(c)を参照する)。
【0178】次に、レジスト膜106に、露光用マスク
(=レティクル)を介してパターン露光を行い、その
後、現像処理工程を行って、レジストパターン107を
形成する(図1(d)を参照する)。
【0179】次に、[実施例1]の場合と同様にして、レ
ジストパターン107を中間膜104に転写し、中間膜
パターン108(=マスクパターン)を形成する(図1
(e)を参照する)。
【0180】次に、[実施例1]の場合と同様に、中間膜
パターン108をマスクにして、ドライエッチングによ
って、層間絶縁膜(=被加工膜103)にパターンを形
成する。ここで、中間膜パターン108が層間絶縁膜
(=被加工膜103)に転写され、被加工膜パターン1
09が形成される(図1(f)を参照する)。
【0181】表14に示すように、本実施例によって形
成された中間膜108は、[実施例1]の(S1)乃至
(S3)の方法で形成された中間膜を上回るエッチング
耐性を有し、層間絶縁膜(=被加工膜103)の加工変
換差も更に小さくなっていることが分かる。
【0182】尚、[実施例1]において述べたと同様に、
表14に記す層間絶縁膜(=被加工膜203)の加工変
換差は、被加工膜パターン109の底部寸法と、中間膜
パターン108の底部寸法との差で定義される。
【0183】以上より、本実施例のように、加熱処理を
行いながらエネルギービームを照射することによって、
更に、マスク材である中間膜を緻密化することができ、
被加工膜の加工変換差を抑制することができる。 [実施例5]以下に、本実施例のパターン形成方法につい
て、図2(a)乃至(f)を参照して説明する。
【0184】本実施例では、レジストパターンを形成し
た後に、マスク材である中間膜にエネルギービームを照
射する。また、エネルギービームを照射する手段とし
て、フラッシュランプを使用する。
【0185】[実施例1]と同様にして、シリコン基板上
201に、金属配線層202を形成し、次いで、層間絶
縁膜(=被加工膜203)、マスク材である中間膜20
4を順次形成する(図2(a)を参照する)。ここで、
中間膜204は、[実施例1]と同様に(S1)乃至(S
3)の方法の何れかで形成することができる。
【0186】次に、[実施例1]と同様にして、中間膜2
04上にレジスト膜205を塗布形成する(図2(b)
を参照する)。
【0187】次に、露光用マスク(=レティクル)を介
してパターン露光を行い、その後、現像処理工程を行っ
て、レジストパターン206を形成する(図2(c)を
参照する)。
【0188】次に、[実施例1]と同様にして、マスク材
である中間膜204にエネルギービーム207を照射す
る(図2(d)を参照する)。エネルギービーム207
としては、フラッシュランプ光を用いる。
【0189】ここで、エネルギービーム207の照射後
において、中間膜204の元素組成比、及び密度を測定
した。その結果を下記表15に示す。
【0190】
【表15】
【0191】表15に示すように、エネルギービーム2
07を照射することによって、中間膜204の密度が、
[実施例1]の場合と同程度迄に増加している(前出の表
1を参照する)。従って、マスク材である中間膜204
は、[実施例1]と同程度までに緻密化されていることが
分かる。
【0192】尚、このとき、レジストパターン206に
は、変質及び変形は見られなかった。
【0193】これは、レジスト膜205が、フラッシュ
ランプの出力波長領域において、光を吸収しないためで
あると考えられる。
【0194】また、このとき、[実施例1]の場合と同様
に、層間絶縁膜(=被加工膜203)、及び金属配線層
202には、変質及び変形は見られなかった。
【0195】次に、[実施例1]と同様にして、ドライエ
ッチング法を用い、レジストパターン206を中間膜2
04に転写し、中間膜パターン208(=マスクパター
ン)を形成する(図2(e)を参照する)。
【0196】次に、[実施例1]と同様に、ドライエッチ
ング法を用い、中間膜パターン208を層間絶縁膜(=
被加工膜203)に転写し、被加工膜パターン209を
形成する(図2(f)を参照する)。
【0197】表15に示すように、被加工膜203をエ
ッチングする過程で、中間膜204のエッチングレート
は、本実例による方法では、[実施例1]の場合と同程度
に、中間膜204を緻密化してエッチング耐性を高めて
おり、層間絶縁膜(=被加工膜203)の加工変換差も
許容値の±5nm以内に収まることが分かる。
【0198】尚、[実施例1]において述べたと同様に、
表15に記す層間絶縁膜(=被加工膜203)の加工変
換差は、被加工膜パターン209の底部寸法と、中間膜
パターン208の底部寸法との差で定義される。
【0199】以上より、本実施例のように、レジストパ
ターン形成後に、マスク材である中間膜にエネルギービ
ームを照射しても [実施例1]の場合と同様の効果を得
ることができる。 [実施例6]以下に、本実施例のパターン形成方法につい
て、図3(a)乃至(f)を参照して説明する。
【0200】本実施例では、パターンが形成された中間
膜にエネルギービームを照射し、その後、中間膜のパタ
ーンをマスクにして被加工膜にパターンを形成する。
【0201】先ず、[実施例1]と同様にして、シリコン
基板上301に金属配線層302を形成し、次いで、金
属配線層302を覆うようにして、シリコン基板301
上に、層間絶縁膜(=被加工膜303)、マスク材であ
る中間膜304を順次形成する(図3(a)を参照す
る)。
【0202】次に、[実施例1]と同様にして、中間膜3
04上にレジスト膜305を塗布形成する(図3(b)
を参照する)。
【0203】次に、露光用マスク(=レティクル)を介
してパターン露光を行い、その後、現像処理を行って、
レジスト膜305にレジストパターン306を形成する
(図3(c)を参照する)。
【0204】次に、[実施例1]と同様にして、レジスト
パターン306を、マスク材である中間膜304に転写
して、中間膜パターン307(=マスクパターン)を形
成する(図3(d)を参照する)。
【0205】次に、[実施例1]と同様にして、中間膜パ
ターン307(=マスクパターン)にエネルギービーム
308を照射する(図3(e)を参照する)。エネルギ
ービーム308として、フラッシュランプ光を用いる。
【0206】ここで、中間膜304(及び中間膜30
7)の元素組成比、及び密度をエネルギービーム308
の照射後において測定する。その結果を表16に示す。
【0207】[実施例1]と同様に、エネルギービーム3
08の照射によって、中間膜(ここでは、中間膜パター
ン307)が緻密化され、中間膜パターン307−1と
なる。
【0208】尚、レジストパターン306には、変質及
び変形は見られなかった。これは、レジストが、フラッ
シュランプの出力波長領域において、光を吸収しないた
めであると考えられる。
【0209】また、金属配線層302、層間絶縁膜(=
被加工膜303)には、[実施例1]と同様に、変質及び
変形は見られなかった。
【0210】次に、[実施例1]と同様にして、ドライエ
ッチング法を用い、中間膜パターン307を層間絶縁膜
(=被加工膜303)に転写して被加工膜パターン30
9を形成する(図3(f)を参照する)。
【0211】ここで、層間絶縁膜(=被加工膜303)
をエッチングする過程で、中間膜のエッチングレート、
及び層間絶縁膜(=被加工膜303)の加工変換差等を
測定した。その結果を下記表16に示す。
【0212】
【表16】
【0213】表16に示すように、[実施例1]で用いた
中間膜((S1)乃至(S3)の膜)と同程度のエッチ
ング耐性があり(前出表1、表2を参照する)、層間絶
縁膜(=被加工膜303)の加工変換差も許容値の範囲
(=±5nm)内にあることが分かる。
【0214】尚、[実施例1]において述べたと同様に、
表16に示す層間絶縁膜(=被加工膜303)の加工変
換差は、被加工膜パターン309の底部寸法と、中間膜
パターン307の底部寸法との差で定義される。
【0215】以上、本実施例の如く、マスク材である中
間膜にパターン形成した後に、このパターンにエネルギ
ービームを照射しても、[実施例1]と同様の効果を得る
ことができる。
【0216】
【発明の効果】本発明によれば、被加工膜にパターンを
形成する過程で、マスク材のエッチング耐性を向上さ
せ、被加工膜を寸法制御性良くエッチング加工すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関係するパターン形成方法を
表す工程の断面図である。
【図2】本発明の実施例に関係するパターン形成方法を
表す工程の断面図である。
【図3】本発明の実施例に関係するパターン形成方法を
表す工程の断面図である。
【符号の説明】
101、201、301・・・シリコン基板 102、202、302・・・金属配線層 103、203、303・・・被加工膜 104、204、304・・・中間膜 104−1・・・中間膜(エネルギービーム照射後) 105、207、308・・・エネルギービーム 106、205、305・・・レジスト膜 107、206、306・・・レジストパターン 108、208、307・・・中間膜パターン 109、209、309・・・被加工膜パターン 307−1・・・中間膜パターン(エネルギービーム照
射後)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 AA04 CA02 CA03 CA04 DA01 DA11 DA22 DA23 DA25 DA26 DA29 DB03 DB13 DB23 EA04 EA06 EB08 5F046 NA01 NA12 NA17 NA18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工膜上に、半導体元素と酸素との結
    合、または金属元素と酸素との結合を有する化合物を含
    むマスク材を形成する工程と、 前記マスク材上にレジスト膜を形成する工程と、 前記レジスト膜にレジストパターンを形成する工程と、 前記レジストパターンをマスクにして、前記マスク材に
    パターンを形成する工程と、 前記マスク材に形成されたパターンをマスクにして、前
    記被加工膜をドライエッチングし、被加工膜パターンを
    形成する工程とを有し、 前記マスク材、または前記マスク材に形成されたパター
    ンに前記エネルギービームを照射することを特徴とする
    パターン形成方法。
  2. 【請求項2】前記半導体元素には、水素基、ヒドロキシ
    基、または炭素原子を含む官能基が結合していることを
    特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】前記金属元素には、水素基、ヒドロキシ
    基、または炭素原子を含む官能基が結合していることを
    特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】前記マスク材、または前記マスク材に形成
    されたパターンに前記エネルギービームを吸収させ、前
    記マスク材、または前記マスク材に形成されたパターン
    の温度を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の
    パターン形成方法。
  5. 【請求項5】前記エネルギービームは、光、電子ビー
    ム、イオンビーム、またはX線の何れかであることを特
    徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】前記エネルギービームは、フラッシュラン
    プを光源として、前記マスク材、または前記マスク材に
    形成されたパターンに照射することを特徴とする請求項
    1に記載のパターン形成方法。
  7. 【請求項7】前記マスク材、または前記マスク材に形成
    されたパターンを加熱しながら、前記エネルギービーム
    を照射することを特徴とする請求項1に記載のパターン
    形成方法。
  8. 【請求項8】前記被加工膜は、炭素原子を含む材料から
    なることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方
    法。
  9. 【請求項9】前記ドライエッチングは、酸素系ガス、ま
    たは窒素系ガスをソースガスとしてなされることを特徴
    とする請求項1に記載のパターン形成方法。
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