JP2002343451A - 空気電池 - Google Patents

空気電池

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JP2002343451A JP2001142614A JP2001142614A JP2002343451A JP 2002343451 A JP2002343451 A JP 2002343451A JP 2001142614 A JP2001142614 A JP 2001142614A JP 2001142614 A JP2001142614 A JP 2001142614A JP 2002343451 A JP2002343451 A JP 2002343451A
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軍 石
Tatsu Nagai
龍 長井
Yasuo Arishima
康夫 有島
Hiroshi Kayano
博志 柏野
Shinsuke Shibata
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵特性およびサイクル特性が優れた空気電
池を提供する。 【解決手段】 空気極を正極とし、カチオン交換膜を電
解質とし、水素吸蔵合金を負極の作用物質とする空気電
池において、負極の水素吸蔵合金として粒子表面にアニ
オン交換体と電子伝導体との混合物またはアニオン交換
機能と電子伝導性とを併有する材料からなる被覆層を有
するものを用いる。そして、上記水素吸蔵合金として
は、アニオン交換体と電子伝導体との混合物またはアニ
オン交換機能と電子伝導性とを併有する材料からなる被
覆層の表面にカチオン交換体と電子伝導体との混合物ま
たはカチオン交換機能と電子伝導性とを併有する材料か
らなる被覆層を有するものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金中に
含まれる水素と空気中の酸素との反応によって電池反応
が構成される空気電池に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコン、携帯電話など近年のコードレ
ス機器の普及に伴い、その電源である二次電池はますま
す小型化、高容量化が要望されている。そのような要望
に応え得る電池の一例として空気電池が考えられる。こ
の空気電池は、空気中の酸素を正極の活物質として利用
する電池であり、電池内容積の大半を負極の充填に費や
すことが可能であることから、エネルギー密度を増加さ
せるためには好適な電池であると考えられ、既に、負極
に金属亜鉛を用いた空気−亜鉛電池が一次電池として実
用化されている。
【0003】また、水素吸蔵合金は、水素を利用するた
めの担体として有効な材料であり、これを活用して高容
量の電池にすることも可能と考えられ、既にニッケル−
金属水素化二次電池として実用化されている。さらに、
カチオン交換膜を用いた固体高分子燃料電池は、正極に
酸素、負極に水素を活物質として利用する電池であって
燃料電池各種の中で比較的低温(80℃前後)で作動し
高電流密度が得られることから、家庭用コージェネレー
ションシステム(燃料電池から発生する電気と熱の両方
のエネルギーを利用するシステム)や電気自動車用の電
池として盛んに開発が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空気−
亜鉛電池は、エネルギー密度が高くなるものの、出力密
度が低いという問題がある。この原因は、空気中の二酸
化炭素の吸収による性能劣化を防止するために正極に酸
素を取り込むための空気孔を小さくしているので、正極
に酸素を充分に取り込めないという点にある。これは、
アルカリ性の電解液を用いる限り避けることができず、
また、この空気−亜鉛電池では、二次電池化を図ると充
放電を行う際に負極の亜鉛の形態変化が著しいため実用
化が困難であるという問題があった。
【0005】また、ニッケル−金属水素化物二次電池
は、正極活物質である水酸化ニッケルの充填に負極とほ
ぼ同等の体積を要するため、エネルギー密度を高くする
という観点からは充分とは言い難く、固体高分子型燃料
電池は、負極活物質である水素の供給を水素ボンベから
行ったり、メタノールや天然ガスなどを改質して水素を
発生させるために改質器を必要とするなど、電池本体以
外の部分にかなりの体積が費やされるという問題があっ
た。
【0006】そこで、従来の空気電池、ニッケル−金属
水素化物電池および固体高分子型燃料電池の有する問題
点を解決するために、空気極と水素吸蔵合金とを組み合
わせ、電解質としてカチオン交換膜を用いて空気電池を
作製することが検討されているが、水素吸蔵合金とカチ
オン交換膜との反応により、水素吸蔵合金の腐食が生じ
て、所望とする空気電池を得ることができないという問
題があった。
【0007】従って、本発明は、水素吸蔵合金を作用物
質とする負極、カチオン交換膜からなる電解質、空気極
からなる正極を用いる空気電池における問題点を解決
し、貯蔵特性およびサイクル特性の優れた空気電池を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、空気極を正極
とし、カチオン交換膜を電解質とし、水素吸蔵合金を負
極の作用物質とする空気電池において、負極の水素吸蔵
合金の粒子表面にアニオン交換体と電子伝導体との混合
物またはアニオン交換機能と電子伝導性とを併有する材
料の被覆層を形成することによって、上記課題を解決し
たものである。また、本発明においては、前記アニオン
交換体と電子伝導体との混合物またはアニオン交換機能
と電子伝導性とを併有する第一の被覆層の表面にカチオ
ン交換体と電子伝導体との混合物またはカチオン交換機
能と電子伝導性とを併有する材料で第二の被覆層を形成
したことを好ましい形態とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、負極の水素吸蔵
合金の粒子表面にアニオン交換体と電子伝導体との混合
物またはアニオン交換機能と電子伝導性とを併有する材
料の被覆層を形成するのは、水素吸蔵合金の腐食を防止
すると共に水素吸蔵合金中のH+ が表面のアニオン交換
領域を経由し、カチオン交換膜で構成される電解質を通
過して空気極で構成される正極に容易に到達し、かつ電
子が水素吸蔵合金の粒子表面の電子伝導領域を経由して
容易に負極の集電体に至る環境を提供するためである。
【0010】上記目的を達成するには、アニオン交換体
は次のような特性を有していることが好ましい。すなわ
ち、アニオン交換体は固定イオン濃度が1〜15meq
/gH2 O、特に5〜10meq/gH2 Oであること
が好ましい。固定イオン濃度を1meq/gH2 O以上
にすることによって、水素イオン以外のカチオンの透過
を抑制して、水素イオンの選択透過性を高くし、それに
よって、水素吸蔵合金の腐食を抑制し、また固定イオン
濃度を15meq/gH2 O以下にすることによって、
水の分解を抑制して電池反応をスムーズに進行させるこ
とができる。また、アニオン交換体はイオン交換基が導
入されたセグメントとイオン交換基が実質的に導入され
ていないセグメントからなるブロック共重合体で構成さ
れる場合には、水素イオン選択透過性が高く、かつ機械
的性質が優れているので好ましい。このようなアニオン
交換体としては、例えば、後記の実施例で用いるような
ポリエピクロロヒドリンとトリエチレンジアミンとの反
応物などが好適なものとして例示される。また、本発明
において、電子伝導体としては、例えば、活性炭、銀、
銅、ニッケルなどの金属粉などが好適に用いられる。
【0011】上記アニオン交換体と電子伝導体との混合
比としては、重量比で9:1〜2:8が好ましく、特に
10:4〜4:10が好ましい。すなわち、アニオン交
換体と電子伝導体との混合比を上記のようにすることに
より、水素イオン選択透過性を高め、かつ電子伝導性を
確保して、貯蔵特性およびサイクル特性の優れた空気電
池を容易に得ることができる。
【0012】また、本発明においては、水素吸蔵合金粒
子の表面を被覆するにあたって、上記アニオン交換体と
電子伝導体との混合物以外にも、アニオン交換機能と電
子伝導性を併有する材料を用いることができる。
【0013】このアニオン交換体と電子伝導体との混合
物またはアニオン交換機能と電子伝導性とを併有する材
料からなる被覆層の厚みとしては、1〜6μmが好まし
く、特に2.5〜4.5μmが好ましい。被覆層の厚み
を1μm以上にすることによって、水素イオン選択透過
性を高めて水素吸蔵合金の腐食を適切に抑制することが
でき、被覆層の厚みを6μm以下にすることによって、
水素イオンの透過が妨げられて水の分解が生じるのを防
止することができる。
【0014】上記アニオン交換体と電子伝導体との混合
物またはアニオン交換機能と電子伝導性とを併有する材
料からなる第1の被覆層の表面に形成するカチオン交換
体と電子伝導体との混合物またはカチオン交換機能と電
子伝導性とを併有する材料からなる第2の被覆層は、上
記第1の被覆層の効果をより適切に発現させることを目
的とするのであり、この被覆層を構成する成分としての
カチオン交換体のイオン交換容量は0.8〜1.3ミリ
当量/g乾燥樹脂の範囲が好ましく、特に0.9〜1.
1ミリ当量/g乾燥樹脂の範囲が好ましい。イオン交換
容量を0.8ミリ当量/g乾燥樹脂にすることによって
電気抵抗を低く保ち、イオン交換容量を1.3ミリ当量
/g乾燥樹脂以下にすることによって水素イオンの選択
透過性の低下を抑制して、水素イオンの選択透過性を良
好に保ち得る。このカチオン交換体としては、電気抵抗
の面からスルホン酸基またはその塩をカチオン交換基と
して有するものが好ましく、また、充放電寿命の面から
カチオン交換体の主鎖はフッ素系ポリマーであることが
好ましい。そして、電子伝導体としては、前記アニオン
交換体と混合するものと同様のものが用いられ、カチオ
ン交換体とこの電子伝導体との混合比は、前記アニオン
交換体の場合と同様の理由から、9:1〜2:8が好ま
しく、特に10:4〜4:10が好ましい。
【0015】また、カチオン交換機能と電子伝導性とを
併有する材料としては、例えば、ポリ(3,4−エチレ
ンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレン−4−スルフ
ォネート)複合物〔Poly(3,4−ethylen
edioxythiophene)/Poly(sty
rene−4−sulfonate)composit
e〕、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポ
リビニルサルフェート)複合物〔Poly(3,4−e
thylenedioxythiophene/pol
yvinylsulfate)composite〕な
どが好適に用いられる。
【0016】このカチオン交換体と電子伝導体との混合
物またはカチオン交換機能と電子伝導性とを併有する材
料からなる被覆層の厚みとしては、1〜6μm、特に
2.5〜4.5μmが好ましい。
【0017】本発明において、正極としては空気極を用
いるが、その空気極としては、特に特定のものに限られ
ることなく、従来同様のものも用いることができる。ま
た、負極の作用物質として用いる水素吸蔵合金として
は、例えば、LaNi5 で代表されるAB5 型水素吸蔵
合金、ZnMn2 もしくはその置換体で代表されるAB
2 型水素吸蔵合金、Mg2 Niもしくはその置換体で代
表されるマグネシウム系のA2 B型水素吸蔵合金、固溶
体型V基水素吸蔵合金などの水素を吸蔵・放出できる水
素吸蔵合金が挙げられ、それらのうち少なくとも1種が
用いられる。
【0018】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、以下の実施例などにおい
て、溶液や分散液などの濃度を示す際の%や水素吸蔵合
金の組成を示す際の%は、特にその基準を付記しないか
ぎり重量%である。
【0019】実施例1 負極を次に示すように作製した。まず、ポリエピクロロ
ヒドリン、トリエチレンジアミン、電子伝導体としての
Cabot社製の活性炭BP−2000およびトルエン
を下記に示す組成で混合してアニオン交換体と電子伝導
体を含有するスラリー状物を得た。
【0020】 ポリエピクロロヒドリン 1.0g トリエチレンジアミン 1.0g 活性炭BP−2000 0.8g トルエン 20ml
【0021】上記アニオン交換体と電子伝導体を含有す
るスラリー状物に2mol/lの水酸化カリウム水溶液
を添加してアニオン交換体をOH- 型にした後、その中
に5gの水素吸蔵合金〔組成:MmNi3.5 Co0.75
0.4 Al0.3 (ここで、MmはLa:33%、Ce:
47%、Pr:5%、Nd:15%を含有するミッシュ
メタル)〕を入れて、超音波をかけながら、回転数70
0rpmでトルエンを添加して粘度を調節しつつ攪拌し
て、粘度が5000mPa・sのスラリー状物を調製し
た。さらに上記スラリー状物を50℃で2時間超音波分
散を行って、水素吸蔵合金の粒子表面へのアニオン交換
体と電子伝導体との混合物の被覆処理を行い、その被覆
処理後の水素吸蔵合金を分離し、乾燥して粒子表面にア
ニオン交換体と電子伝導体との混合物からなる被覆層を
有する水素吸蔵合金を得た。この水素吸蔵合金の粒子表
面を被覆するアニオン交換体と電子伝導体との混合物か
らなる被覆層の厚みは平均で約3.5μmであり、ま
た、該被覆層を構成するアニオン交換体と電子伝導体と
の混合物中におけるアニオン交換体と電子伝導体との比
率は重量比で2.5:1であった。
【0022】つぎに、Nafion(ナフィオン)液
(5%)〔デュポン社製のテトラフルオロエチレンとパ
ーフルオロスルホニル・エトキシビニルエーテルとの共
重合体の加水分解物であるNafion(商品名)を濃
度が5%になるように溶剤に溶解したもの〕と活性炭B
P−2000(前出)とを下記に示す組成で混合して、
カチオン交換体と電子伝導体とを含有するスラリー状物
を調製した。
【0023】 Nafion液(5%) 10g 活性炭BP−2000 0.20g
【0024】このカチオン交換体と電子伝導体との混合
物を含有するスラリー状物の中に前記の粒子表面にアニ
オン交換体と電子伝導体との混合物からなる被覆層を有
する水素吸蔵合金を入れ、回転数700rpmでメタノ
ールを添加して粘度を調節しながら攪拌して、粘度が5
000mPa・sのスラリー状物を調製した。さらに上
記スラリー状物を50℃で2時間超音波分散を行って、
水素吸蔵合金の粒子表面のアニオン交換体と電子伝導体
との混合物からなる被覆層の表面にカチオン交換体と電
子伝導体との混合物の被覆処理を行った。このカチオン
交換体と電子伝導体との混合物からなる被覆層の厚みは
平均で約4μmであり、また、該被覆層を構成するカチ
オン交換体と電子伝導体との混合物からなるカチオン交
換体と電子伝導体との比率は重量比で2.5:1であっ
た。
【0025】上記のようにして得られた粒子表面にアニ
オン交換体と電子伝導体との混合物からなる被覆層を有
し、さらにその第1の被覆層の表面にカチオン交換体と
電子伝導体との混合物からなる第2の被覆層を有する水
素吸蔵合金を図1に模式的に示す。図1において、1は
水素吸蔵合金であり、その水素吸蔵合金1の粒子表面に
アニオン交換体と電子伝導体との混合物からなる第1の
被覆層2が形成され、さらにその第1の被覆層2の表面
にカチオン交換体と電子伝導体との混合物からなる第2
の被覆層3が形成されている。この図1は水素吸蔵合金
1、被覆層2および被覆層3を模式的に示したものであ
り、水素吸蔵合金1と被覆層2と被覆層3の寸法比を必
ずしも正確に示したものではない。
【0026】そして、上記の粒子表面にアニオン交換体
と電子伝導体との混合物からなる被覆層を有し、さらに
その被覆層の表面にカチオン交換体と電子伝導体との混
合物からなる被覆層を有する水素吸蔵合金を炭素集電体
〔JAPAN GORE−TEX INC.製の炭素繊
維布のGORE−TEX CARBEL(商品名)〕に
充填〔この充填は、水素吸蔵合金の表面に形成した第2
の被覆層(カチオン交換体と電子伝導体との混合物から
なる被覆層)が乾ききらないうちに行う〕した後、60
℃で2時間乾燥し、その後、125kg/cm2 の圧力
で加圧成形して負極を基体に担持させた状態で作製し
た。
【0027】正極を構成する空気極は、白金黒(表面
積:26.1m2 /g)とIrO2 (表面積:40m2
/g)とを重量比1:1で混合し、この混合物からなる
空気極触媒とカチオン交換樹脂液〔前出のNafion
(商品名)液〕とを混合して、固形分として空気極触媒
80%とカチオン交換樹脂20%とを含むスラリー状物
を調製し、得られたスラリー状物を白金メッキしたチタ
ン網からなる集電体に塗布し、乾燥することによって作
製した。
【0028】電解質としては、カチオン交換膜〔Naf
ion117(商品名)、デュポン社製、テトラフルオ
ロエチレンとパーフルオロ・スルホニル・エトキシビニ
ルエーテルとの共重合体の加水分解物を製膜したもの〕
を用い、この電解質を前記の空気極からなる正極と負極
とで挟み込み、正極上にポリテトラフルオロエチレンシ
ートを載置して125℃、125kg/cm2 の条件で
30秒間ホットプレスして一体化した。
【0029】このようにして一体化した電極体の要部を
図2に示す。図2において、11は前記の空気極からな
る正極で、12はカチオン交換膜からなる電解質であ
り、13は前記のような粒子表面に特定の被覆層を有す
る水素吸蔵合金を作用物質とする負極であり、この負極
13と正極11との間に電解質12が配置している。そ
して、14は正極11を構成する空気極の支持体として
のチタン網であり、その表面には白金メッキが施されて
おり、15はその外側に配置するポリテトラフルオロエ
チレンシートであり、このポリテトラフルオロエチレン
シート15は気体を通すが、液体は通さないという作用
を有している。なお、この図2は、電極体の構成を概略
的に示したものであり、正極11や負極13の内部構成
の詳細などは図示していない。
【0030】このようにして一体化した一体化電極を電
池容器内に収納し、電解質が充分に濡れる程度に水を注
入し、封口して空気電池を組み立てた。この電池の充填
容量は336mAhであった。
【0031】比較例1 負極は、水素吸蔵合金粉末90%と乾燥後重量で10%
となるカチオン交換樹脂液とを混合したものをペースト
化し、得られたペーストを実施例1と同様の炭素集電体
に充填し、実施例1と同様に60℃で2時間乾燥した
後、125kg/cm2 の圧力で加圧成形して負極を作
製した。用いた水素吸蔵合金は実施例1と同様に組成が
MmNi3.5 Co0.75Mn0.4 Al0.3 で示されるもの
であり、カチオン交換樹脂液はNafion液(前出)
であった。
【0032】そして、この負極を用いた以外は、実施例
1と同様に空気電池を作製した。この電池の充填容量は
340mAhであった。
【0033】上記実施例1および比較例1の電池を80
℃で10日間貯蔵した後に室温下で5mA/cm2 の電
流密度で0.3Vまで放電して放電容量を測定した。そ
の結果を表1に示す。また、貯蔵前の電池に5mA/c
2 の電流密度で20時間充電し、該電池を5mA/c
2 の電流密度で0.3Vまで放電する充放電サイクル
を繰り返し、放電ができなくなるまでのサイクル数を調
べた。その結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示すように、実施例1の電池は、比
較例1の電池に比べて、80℃で10日間貯蔵後の放電
容量が大きく、貯蔵特性が優れ、かつ放電ができなくな
るまでのサイクル数が大きく、サイクル特性が優れてい
た。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、貯蔵
特性およびサイクル特性が優れた空気電池を提供するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒子表面にアニオン交換体と電子伝導体との混
合物からなる被覆層を形成し、さらにその被覆層の表面
にカチオン交換体と電子伝導体との混合物からなる被覆
層を有する水素吸蔵合金を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る空気電池の発電要素部分を含む一
体化電極体の要部を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 水素吸蔵合金 2 アニオン交換体と電子伝導体との混合物からなる
被覆層 3 カチオン交換体と電子伝導体との混合物からなる
被覆層 11 正極 12 電解質 13 負極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有島 康夫 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 柏野 博志 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 柴田 進介 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5H032 AA01 AS01 CC16 EE04 EE08 5H050 AA07 BA20 CA12 CB17 CB18 DA03 DA13 EA23 FA17 FA18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気極を正極とし、カチオン交換膜を電
    解質とし、水素吸蔵合金を負極の作用物質とする空気電
    池において、負極の水素吸蔵合金の粒子表面にアニオン
    交換体と電子伝導体との混合物またはアニオン交換機能
    と電子伝導性とを併有する材料からなる被覆層を有する
    ことを特徴とする空気電池。
  2. 【請求項2】 前記アニオン交換体と電子伝導体との混
    合物またはアニオン交換機能と電子伝導性とを併有する
    材料からなる被覆層の表面にカチオン交換体と電子伝導
    体との混合物またはカチオン交換機能と電子伝導性とを
    併有する材料からなる被覆層を有することを特徴とする
    請求項1記載の空気電池。
JP2001142614A 2001-05-14 2001-05-14 空気電池 Withdrawn JP2002343451A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009259791A (ja) * 2008-03-19 2009-11-05 Sumitomo Chemical Co Ltd 電極およびそれを有する電池
JP2011134628A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology リチウム−空気電池

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