JP2002342921A - 磁気転写用マスター担体 - Google Patents

磁気転写用マスター担体

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JP2002342921A
JP2002342921A JP2001146026A JP2001146026A JP2002342921A JP 2002342921 A JP2002342921 A JP 2002342921A JP 2001146026 A JP2001146026 A JP 2001146026A JP 2001146026 A JP2001146026 A JP 2001146026A JP 2002342921 A JP2002342921 A JP 2002342921A
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Seiichi Watanabe
清一 渡辺
Kazunori Komatsu
和則 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードディスク等のスレーブ媒体にサーボ信
号のような情報信号の磁気転写を行う磁気転写方法に使
用する凹凸パターンを有するマスター担体を、フレキシ
ブルに簡易かつ安価に精度良く作製できるようにする。 【解決手段】 情報に応じた凹凸が形成された原盤に、
樹脂液を塗布し硬化後に剥離した凹凸パターンに磁性層
32を被覆してなる可撓性樹脂盤31でマスター担体3を構
成してなり、可撓性を有し密着性を高める。紫外線硬化
樹脂等を使用するのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報が担持された
マスター担体からスレーブ媒体へ磁気転写する磁気転写
方法に使用する磁気転写用マスター担体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体においては一般に、情報量
の増加と共に多くの情報を記録する大容量で安価で、さ
らに好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せるよう
な、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれてい
る。それらの一例としてハードディスク、高密度フレキ
シブルディスクが知られ、その大容量を実現するために
は、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドが走査し、高い
S/N比で信号を再生する、いわゆるトラッキングサー
ボ技術が、大きな役割を担っている。ディスクの1周の
中で、ある間隔でトラッキング用のサーボ信号、アドレ
ス情報信号、再生クロック信号等が、いわるプリフォー
マットとして記録されている。
【0003】磁気ヘッドはこのようなプリフォーマット
の信号を読み取って自らの位置を修正することにより正
確にトラック上を走行することが可能に設定されてい
る。現在のプリフォーマットは、ハードディスクではこ
のハードディスクに対して組み付けられている記録再生
用の磁気ヘッドをそのまま使用して、ハードディスクを
回転させながら1トラックずつサーボ信号を書き込んで
作製し、また、フレキシブルディスクでは専用のサーボ
記録装置を用いて1枚ずつまた1トラックずつ記録して
作製される。
【0004】しかしながら、磁気ヘッドを用いて1トラ
ックずつ記録するものでは、プリフォーマット作製に時
間が掛かるために、またフレキシブルディスク用のサー
ボ記録装置は高価であり、この信号書き込み工程が製造
コストの大きな部分を占めることになっており、その低
コスト化が望まれている。
【0005】一方、1トラックずつプリフォーマットを
書くのではなく、磁気転写方法によりそれを実現する方
法も提案されている。例えば、特開昭63−18362
3、特開平10−40544および特開平10−269
566に磁気転写の技術が開示されている。
【0006】これらの磁気転写は、基板の表面に情報信
号に対応する凹凸形状が磁性体によって形成されたマス
ター担体の表面を、強磁性薄膜あるいは強磁性粉塗布層
が形成されたスレーブ媒体(シート状もしくはディスク
状磁気記録媒体)の表面に密着させ、この状態で転写用
磁界を印加し、マスター担体に担持した情報(例えばサ
ーボ信号)に対応する磁化パターンをスレーブ媒体の記
録面に転写記録するものである。
【0007】また、従来の磁気転写に使用されるマスタ
ー担体は、シリコン基板、ガラス基板等の硬質材料に、
フォトファブリケーション、スパッタ、エッチングなど
の処理を施して凹凸パターンを形成したもので構成され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーボ信号
を磁気記録媒体に記録するのに磁気転写方法を適用する
場合、マスター担体には1μm単位以下のサーボパター
ンを3.5型磁気記録媒体(直径3.5インチ)あるい
は2.5型磁気記録媒体(直径2.5インチ)の全面積
にわたって、任意の位置に精度よく配置して形成する必
要がある。また、それぞれのサーボパターンが情報の番
地を示すことから、全て異なったパターン形状を作製す
る必要がある。
【0009】上記のような微細パターンは、半導体・磁
気ヘッドのリソグラフィー技術によって作製可能である
が、この技術は原図を縮小して精度を高めているため
に、1回の露光で作製できるパターン形成範囲が2cm
角程度に限定される。大面積のパターンを作製する場
合、この2cm角のパターン形成範囲を繰り返し記録す
ることで作製可能であるが、同一パターンが形成される
ため、前述のように全て異なったパターンを形成するサ
ーボ記録方式には適用できない。
【0010】また、ハードディスクのようにスレーブ媒
体が硬質の場合には、磁気転写時にその表面に密着させ
るマスター担体も硬質であると、両者の密着が十分に得
られにくく、密着不良が発生すると全面で均等に精度の
よい磁気転写を行うことが困難となる。特に、マスター
担体は凹凸パターンを形成する工程があることから、そ
の表面(凸部表面)を高い平面度で形成することは困難
であり、中央部分が高くなるように湾曲している場合が
あり、両者を密着させたときに、スレーブ媒体の平面度
との誤差の重なりにより磁気転写に障害となる隙間が発
生して転写信号品位が劣化し、磁気転写の実用化の障害
となっている。
【0011】一方、マスター担体はスレーブ媒体と密着
させて磁気転写を行うことで、繰り返しての磁気転写に
応じて情報を担持したパターン面形状が摩耗して転写精
度が低下したり、塵埃の介在によって傷が付いたりして
寿命となって交換が必要となる。この点からマスター担
体は、その製造の容易性、低コスト化が要望される。つ
まり、マスター担体の基板に1枚ずつ微細パターンを精
度良く露光等によって形成することは、品質管理が煩雑
で、品質安定性および生産コストの点で不利となるもの
である。
【0012】本発明はこのような問題に鑑みなされたも
ので、硬質のスレーブ媒体に対しても良好な密着性が得
られると共に安価で簡易に作製し得る磁気転写用マスタ
ー担体およびその製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気転写用マス
ター担体は、情報を担持したマスター担体からスレーブ
媒体へ磁気転写する磁気転写方法に使用するマスター担
体であって、情報に応じた凹凸が形成された原盤に樹脂
液を塗布し硬化後に剥離した凹凸パターンに磁性層を被
覆してなる可撓性樹脂盤で構成したことを特徴とするも
のである。
【0014】前記樹脂液が、紫外線硬化樹脂、電子線硬
化樹脂等のエネルギー線硬化樹脂、特に紫外線硬化樹脂
を含むものが好適である。また、前記樹脂盤の凹凸パタ
ーンと反対側の裏面に、可撓性補強部材を設けたものが
好ましい。この可撓性補強部材としては、高分子材料が
好適で、ゴム材料等の弾性材料で構成してもよい。樹脂
盤と可撓性補強部材との接合は、接着剤等による貼り合
わせ、高分子材料の塗設等によって行うことが可能であ
る。
【0015】本発明の磁気転写用マスター担体の製造方
法は、情報に応じた凹凸を形成した原盤に樹脂液を塗布
し、硬化後に剥離した凹凸パターンに磁性層を被覆して
なる可撓性樹脂盤でマスター担体を構成するものであ
る。
【0016】具体的な樹脂盤の作製は次のように行う。
フォトレジストを塗布したガラス板を回転させながら、
サーボ信号等の情報に対応して変調したレーザー光また
は電子ビームを照射し、ガラス全面のフォトレジストに
所定のパターンを露光する。その後、フォトレジストを
現像処理して露光部分を除去し、除去部分のガラス板を
エッチングしネガ状凹凸パターンを有する原盤を形成す
る。フォトレジストを除去した原盤に紫外線硬化樹脂、
電子線硬化樹脂等のエネルギー線硬化樹脂を含む樹脂液
を、スピンコート、バーコートなどによって均一に塗布
し、紫外線または電子線等の照射によって硬化させた
後、硬化した樹脂盤を原盤から剥離してなる。
【0017】他には、上記フォトレジストを除去して凹
凸のついたガラス板をもとにメッキ処理および電鋳処理
を施し、ポジ状凹凸パターンを有する原盤となるマザー
板を作製する。これにさらに電鋳処理を施して反転した
ネガ状凹凸パターンを有する原盤となるメッキ板を作製
する。または前記フォトレジストを現像処理したガラス
板上に直接メッキ処理および電鋳処理を施して、原盤と
なるメッキ板を作製する。上記各種原盤に樹脂液を塗布
し、硬化させてネガ状またはポジ状凹凸パターンを有す
る樹脂盤を作製する。
【0018】上記樹脂盤が磁気転写用マスター担体の基
板となり、その表面の凹凸パターンは任意の位置にμm
単位以下の微細パターンに作製でき、このパターン上に
スパッタリング等によって磁性層を所定の厚さに被覆
し、必要に応じて裏面に可撓性補強部材を設けてなり、
表面の磁性層の凹凸形状でパターンに対応した情報を担
持してなる磁気転写用マスター担体が得られる。また、
1枚の原盤から多数の樹脂盤を作製することができる。
【0019】前記のような磁気転写用マスター担体を使
用した磁気転写方法は、マスター担体の情報を担持した
面とスレーブ媒体の面とを密着させて転写用磁界を印加
して行う。例えば、上記のように樹脂盤の表面の情報に
対応する微細凹凸パターン部分に磁性層が形成されたマ
スター担体と転写を受けるスレーブ媒体とを使用し、予
めスレーブ媒体の磁化をトラック方向に初期直流磁化
し、前記マスター担体と前記初期直流磁化したスレーブ
媒体とを密着させて該スレーブ媒体面の初期直流磁化方
向と略逆向きの方向に転写用磁界を印加して磁気転写を
行うのが好適である。
【0020】なお、前記樹脂盤の凹凸パターンは、レー
ザーまたは電子ビームの照射パターンに対してポジ状パ
ターンでもネガ状パターンでも、すなわち凹凸が逆にな
っていても、磁気転写工程における初期磁化と転写用磁
界の方向を逆にすれば同じ磁気転写パターンを得ること
ができる。
【0021】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、磁気転写
用マスター担体を情報に対応した微細凹凸パターンを有
する可撓性樹脂盤で構成したことにより、マスター担体
は可撓性を有し、ハードディスクのように硬質のスレー
ブ媒体に対しても密着性が向上し精度のよい磁気転写が
可能となると共に、マスター担体を所定の精度で安価に
作製できる。特に、1枚の原盤から樹脂液塗布により同
様の樹脂盤が多数作製でき、磁気転写の回数に対応して
順次マスター担体を交換して、品質の安定した磁気転写
が実施できる。
【0022】樹脂液塗布による樹脂盤は、厚みを薄くす
れば可撓性のより高いマスター担体が得られるが、薄く
すると使用において折れたり破けたりしやすくなること
から、柔軟な可撓性補強部材で裏打ちして補強しそれを
防ぐことが好適である。
【0023】樹脂液として、紫外線硬化樹脂、電子線硬
化樹脂等のエネルギー線硬化樹脂、特に紫外線硬化樹脂
を含むものを使用すると、この樹脂液は粘度が低く、原
盤の微細凹凸パターン内に充填され精度の良いパターン
形成が行える。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は本発明に係るマスター担体を使用し
た磁気転写方法を示す図であって、(a)は磁場を一方向
に印加してスレーブ媒体を直流磁化する工程、(b)はマ
スター担体とスレーブ媒体とを密着して反対方向に磁界
を印加する工程、(c)は磁気転写後の状態をそれぞれ示
す図である。図2および図3はそれぞれマスター担体の
樹脂盤の作製工程例を順に示す図である。なお、各図は
模式図であり、実際の寸法とは異なる比率で示してい
る。
【0025】磁気転写方法の概要は次のようなものであ
る。まず図1(a)に示すように、最初にスレーブ媒体2
に初期静磁界Hinをトラック方向の一方向に印加して予
め初期磁化(直流消磁)を行う。その後、図1(b)に示す
ように、このスレーブ媒体2の磁気記録面とマスター担
体3の樹脂盤31の微細凹凸パターンに磁性層32が被
覆されてなる情報担持面とを密着させ、スレーブ媒体2
のトラック方向に前記初期磁界Hinとは逆方向に転写用
磁界Hduを印加して磁気転写を行う。その結果、図1
(c)に示すように、スレーブ媒体2の磁気記録面(トラ
ック)にはマスター担体3の情報担持面の磁性層32の
密着凸部と凹部空間との形成パターンに応じた磁化パタ
ーンが転写記録される。上記説明は面内記録についての
ものであるが、垂直記録についてもほぼ同様に適用可能
である。
【0026】マスター担体3の樹脂盤31は、後述する
ように凹凸パターンを有する原盤に樹脂液を塗布し硬化
させて剥離して形成されてなり、この樹脂盤31の裏面
には可撓性補強部材35が貼り付けられて補強されてい
る。可撓性補強部材35は高分子材料が好適で、ゴム材
料等の弾性材料で構成してもよく、樹脂盤31との接合
は、接着剤等による貼り合わせ、高分子材料の塗設等に
よって行う。
【0027】なお、上記マスター担体3は樹脂盤31の
凹凸パターンが図1のポジ状パターンと逆の凹凸形状の
ネガ状パターンの場合であっても、初期磁界Hinの方向
および転写用磁界Hduの方向を上記と逆の方向にするこ
とによって同様の磁化パターンが転写記録できる。
【0028】マスター担体3の樹脂盤31の第1の作製
工程を、図2(a)〜(f)に基づいて述べる。(a)〜(d)
の工程で原盤20を作製する。まず(a)のように表面が
平滑なガラス板10(石英板でもよい)の上にフォトレ
ジスト液をスピンコート等で塗布してフォトレジスト1
1を形成し、このフォトレジスト11を有するガラス板
10を回転させながら、サーボ信号に対応して変調した
レーザー光L(または電子ビーム、以下の形態で同様)
を照射し、ガラス板10全面のフォトレジスト11に所
定のプリフォーマットパターンを円周上の各フレームに
対応する部分に露光する。その後、(b)のようにフォト
レジスト11を現像処理し、露光部分を除去した後、エ
ッチング工程でフォトレジスト11が除去された部分の
ガラス板10をエッチングし、(c)のように露光パター
ンに応じた穴10aを形成する。その後、残ったフォト
レジスト11を除去し、(d)のように表面に穴10aに
よる凹凸パターンを有するガラス板10による原盤20
(第1の原盤)を得る。
【0029】次に、前記原盤20(ガラス板10)の表
面に、(e)のように紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂等
のエネルギー線硬化樹脂を含む樹脂液12をスピンコー
ト、バーコート等により均一に塗布し、その後、紫外
線、電子線等を照射して樹脂液12を硬化させる。そし
て、原盤20から剥離して、(f)のように硬化後のポジ
状凹凸パターンを有する樹脂盤31Aを得る。
【0030】上記樹脂盤31Aの表面の凹凸パターン
は、原盤20(ガラス板10)の凹凸形状が反転された
ものであり、任意の位置にμm単位以下の精度でパター
ンが作製されている。この樹脂盤31Aの凹凸パターン
上に磁性層32を被覆し、必要に応じて裏面に可撓性補
強部材35を貼り合わせてマスター担体3とする。
【0031】第2の作製工程を、図3(a)〜(h)に示
す。(a)〜(d)のガラス板10の上へのフォトレジスト
11の形成、レーザー光Lによるパターンの露光、現像
処理、エッチングを行い、凹凸形状を有するガラス板1
0の形成は、図2と同様である。次に、(e)のようにガ
ラス板10の表面の凹凸パターンに銀メッキ13した上
に電鋳を施し、ポジ状凹凸パターンを有するマザー板1
4(第2の原盤)を作製し、(f)のようにガラス板10
から剥離する。このマザー板14(第2の原盤)の表面
の凹凸パターンに、(g)のように樹脂液12を前述と同
様に塗布し、紫外線照射等で硬化させ、マザー板14か
ら剥離して、(h)のように硬化後のネガ状凹凸パターン
を有する樹脂盤31Bを得る。
【0032】上記樹脂盤31Bの表面の凹凸パターン
は、ガラス板10の凹凸形状と同じネガ状であり、この
樹脂盤31Bの凹凸パターン上に磁性層32を被覆し、
必要に応じて可撓性補強部材35を裏打ちしてマスター
担体3とする。この樹脂盤31Bによるマスター担体3
では、前述のように初期磁界Hinと転写用磁界Hduとを
図1(a),(b)とは逆方向とすることで、図1(c)と同
様の磁化パターンに磁気転写が行える。
【0033】なお、マザー板14(第2の原盤)を得る
場合に、ガラス板10にエッチングは施さず、図2(b)
に示すフォトレジスト11による凹凸パターン上に直接
電鋳を施してもよい。また、上記樹脂盤31Bのパター
ンをポジ形状とする場合には、マザー板14にさらに電
鋳を施して反転した第3の原盤を得て、これに樹脂液を
塗布し硬化させればよい。また、第3の原盤を得る場合
に、マザー板14は高分子樹脂で形成してパターンの反
転を行うようにしてもよい。
【0034】前記マザー板14(第2の原盤)または第
3の原盤の電鋳材料としては、NiもしくはNi合金を
使用することができる。また、その耐久性を向上させる
ために、その凹凸形状の表面に、スパッタカーボン、D
LC(ダイヤモンドライクカーボン)などの保護膜を形
成してもよい。
【0035】前記ガラス板10(第1の原盤20)、マ
ザー板14(第2の原盤)または第3の原盤を繰り返し
使用し、1枚の原盤から複数の樹脂盤31を作製する。
【0036】樹脂盤31の樹脂液材料としては、紫外線
硬化樹脂、電子線硬化樹脂等のエネルギー線硬化樹脂、
熱硬化樹脂、ホットメルトなどが使用できる。塗布方法
としては、スピンコート、バーコートが均一塗布が行え
る点で好適である。これらの樹脂液としては、粘度が低
く凹凸パターンの凹部内にまで充填され、硬化時の収縮
率が小さいものがパターン再現性の点で好適である。
【0037】具体例としては、紫外線硬化プレポリマー
が使用できる。これは官能基としてアクリロイル基を1
〜数個もち、紫外線により光重合モノマーなどとラジカ
ル重合反応を起こし架橋、重合するものである。プレポ
リマーは骨格を構成する分子の構造により、ポリエステ
ルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシ
アクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアク
リレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレ
ートなどがある。プレポリマーの分子量は1000〜7
000位のものを使用する。前記光重合モノマーには、
単官能アクリレート、多官能アクリレートが用いられ
る。代表的モノマーとしてはジエチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレートなどがある。光重合開始剤としては、イ
ソブチルベンゾインエーテルなどのベンゾインエーテル
類、α−アシロキシムエステル類、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノンなどのベンジルケタール
類、ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノン誘
導体、ベンゾフェノンなどのケトン類、ケトン−アミン
類が用いられる。紫外線照射装置としては市販のものを
使用できる。
【0038】樹脂盤31の凹凸パターンの深さ(突起の
高さ)は、50〜1000nmの範囲が好ましく、さら
に好ましくは100〜500nmの範囲である。
【0039】前記樹脂盤31がマスター担体3の基板と
なり、その表面の微細パターンの上に磁性層32を被覆
し、図1(b)のようなスレーブ媒体2に密着する磁性層
32部分と凹部空間とが、サーボ信号パターンなどに対
応した情報を担持しているマスター担体3を得る。
【0040】上記磁性層32の形成は、磁性材料を真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等
の真空成膜手段、メッキ法などにより成膜する。磁性層
32の磁性材料としては、Co、Co合金(CoNi、
CoNiZr、CoNbTaZr等)、Fe、Fe合金
(FeCo、FeCoNi、FeNiMo、FeAlS
i、FeAl、FeTaN)、Ni、Ni合金(NiF
e)が用いることができる。特に好ましくはFeCo、
FeCoNiである。磁性層32の厚みは、50〜50
0nmの範囲が好ましく、さらに好ましくは100〜4
00nmである。
【0041】なお、磁性層32の上にDLC等の保護膜
を設けることが好ましく、潤滑剤層を設けても良い。ま
た保護膜として5〜30nmのDLC膜と潤滑剤層が存
在することがさらに好ましい。潤滑剤は、スレーブ媒体
2との接触過程で生じるずれを補正する際の、摩擦によ
る傷の発生などの耐久性の劣化を改善する。
【0042】スレーブ媒体2としては、ハードディス
ク、高密度フレキシブルディスクなどが使用され、その
磁気記録層は塗布型磁気記録層あるいは金属薄膜型磁気
記録層が形成されている。金属薄膜型磁気記録層につい
ては、磁性材料としてはCo、Co合金(CoPtC
r、CoCr、CoPtCrTa、CoPtCrNbT
a、CoCrB、CoNi等)、Fe、Fe合金(Fe
Co、FePt、FeCoNi)を用いることができ
る。これは磁束密度が大きいこと、磁界印加方向と同じ
方向(面内記録なら面内方向、垂直記録なら垂直方向)
の磁気異方性を有していることが、明瞭な転写が行える
ため好ましい。そして磁性材料の下(支持体側)に必要
な磁気異方性をつけるために非磁性の下地層を設けるこ
とが好ましい。結晶構造と格子定数を磁性層に合わすこ
とが必要である。そのためにはCr、CrTi、CoC
r、CrTa、CrMo、NiAl、Ru等を用いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態に係る磁気転写方法を
示す図
【図2】マスター担体の樹脂盤の第1の作製工程順を示
す図
【図3】マスター担体の樹脂盤の第2の作製工程順を示
す図
【符号の説明】
2 スレーブ媒体 3 マスター担体 10 ガラス板 11 フォトレジスト 12 樹脂液 14 マザー板(第2の原盤) 20 第1の原盤 31,31A,31B 樹脂盤 32 磁性層 35 可撓性補強部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を担持したマスター担体からスレー
    ブ媒体へ磁気転写する磁気転写方法に使用するマスター
    担体であって、 情報に応じた凹凸が形成された原盤に樹脂液を塗布し硬
    化後に剥離した凹凸パターンに磁性層を被覆してなる可
    撓性樹脂盤で構成したことを特徴とする磁気転写用マス
    ター担体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7160477B2 (en) 2005-01-26 2007-01-09 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method for making a contact magnetic transfer template
US7572499B2 (en) 2005-01-26 2009-08-11 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Contact magnetic transfer template

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