JP2002341449A - 撮像妨害方法及びシステム - Google Patents

撮像妨害方法及びシステム

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JP2002341449A JP2001146887A JP2001146887A JP2002341449A JP 2002341449 A JP2002341449 A JP 2002341449A JP 2001146887 A JP2001146887 A JP 2001146887A JP 2001146887 A JP2001146887 A JP 2001146887A JP 2002341449 A JP2002341449 A JP 2002341449A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリーン反射型では実用上十分な妨害効果
が得られない。 【解決手段】 スクリーン上に投影された映像が不正に
撮像されるのを妨害する撮像妨害方法として、視聴者側
から見てスクリーン後方に配置された少なくとも一基以
上の赤外線光投射手段より視聴者方向に赤外線光を投射
する方法を採用する。この方法によれば、赤外線光が不
正行為者の撮像手段に直線的に入射されるため、撮像装
置に入射される赤外線光の光量を増大でき妨害効果が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影システムにお
いてスクリーン上から映像が不正に複製されるのを妨害
するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる不正行為を妨害する技術を提案す
るものに以下のようなものがある。この技術は、人間の
視覚特性と撮像カメラの撮像特性の違いに着目し、妨害
手段として赤外線光を使用するものである。具体的に
は、映像投影機の近傍位置その他の遠方位置に配置した
赤外線光投射機からスクリーン面に向けて赤外線光を投
射し、その反射光が不正行為者の撮像カメラに入射され
るようにする仕組みを採用する。すなわち、不正に撮像
された映像に、本編の映像とは無関係な赤外線光の光像
を記録させる仕組みを採用する。この結果、不正に撮像
された映像の画質は損なわれ、場合よっては不正行為地
の特定も可能となる。勿論、赤外線光は人間には認識さ
れないので、視聴者が本編の映像を楽しむ上では何らの
支障はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に使用
される映画用スクリーンは赤外線光の反射率があまり高
くない。このため、従来システムのように、赤外線光投
射機を映像投影機と隣接するように配置したのでは、光
路長が長くなる上に反射率の低いスクリーン面での反射
を必須とするため、従来システムが想定するような効果
を実際に得るのは困難である。また、不正行為者の撮像
結果に有効な妨害エネルギーを与えるには、かなり出力
の高い赤外線投射機を使用する必要があるという技術的
課題があった。
【0004】本発明は以上の課題を考慮したもので、低
出力の赤外線投射機を用いながら、従来技術と同等又は
それ以上の妨害効果が得られる実用技術を提案すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、以下の各手段を提案する。
【0006】(A)第1の手段として、スクリーン側に
配置した少なくとも一基以上の赤外線光投射手段より視
聴者方向に赤外線光を投射し、赤外線光が不正行為者の
撮像手段に入射されるようにする手法を提案する。この
ように反射率の低いスクリーン面での赤外線光の反射を
必要としない手法を採用することにより、投射された赤
外線光を効率良く不正行為者の撮像手段に入射させるこ
とができる。かくして、低出力の赤外線光投射手段を用
いる場合でも十分な光量の赤外線光を撮像手段に入射さ
せることができる。
【0007】(B)第2の手段として、積極的に赤外線
光を反射する赤外線光反射手段によって反射された赤外
線光が不正行為者の撮像手段に入射されるようにする手
法を提案する。この場合にも反射率の低いスクリーン面
での赤外線光の反射を必要としないため、投射された赤
外線光を効率良く不正行為者の撮像手段に入射させるこ
とができる。かくして、低出力の赤外線光投射手段を用
いる場合でも十分な光量の赤外線光を撮像手段に入射さ
せることができる。
【0008】(C)第3の手段として、赤外線光を常時
発光させる手法ではなく、間欠発光させる手法を提案す
る。間欠発光によって様々な効果が期待できる。例え
ば、赤外線光を所望の情報に応じて出力すれば、不正行
為地の特定を可能とできる。また例えば、赤外線光の発
光強度を頻繁に変更すれば、輝度レベルが頻繁に変動し
て視聴に耐えられないようにできる。
【0009】(D)第4の手段として、スクリーン面の
明るさが低い部分(スクリーン面の明るさが所定値以下
の領域や時間帯)に選択的に赤外線光を投射する手法を
採用する。この手法を用いれば、映像光の光量が弱い部
分で赤外線光が発光する又は光量が増加することになる
ため、赤外線光の影響を相対的に高めることができる。
この結果、妨害効果を一層高めることができる。また、
赤外線光に何らかの情報を重畳する場合でもその記録を
より確実なものとできる (E)第5の手段として、スクリーン近傍に配置した少
なくとも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を投
射させ、スクリーン上で反射された赤外線光が不正行為
者の撮像手段に入射されるようにする手法を提案する。
この手法は従来技術と原理を同じとするが、スクリーン
面近傍に赤外線光投射手段を選択配置することで、スク
リーン面で反射される赤外線光の光量を格段に大きくす
ることを目的とする。このため、妨害効果を一層高める
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(A)概念的実施形態 まず、本願明細書で提案する撮像妨害方法及びシステム
の概念的実施形態を説明する。
【0011】(1)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、視聴者側から
見てスクリーン後方に配置された少なくとも一基以上の
赤外線光投射手段より視聴者方向に赤外線光を投射し、
当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射されるよう
にするものを提案する。
【0012】この方法は反射率の低いスクリーン面での
反射を必要としないため、投射された赤外線光を効率良
く不正行為者の撮像手段に入射させることができる。し
かも低出力の赤外線光投射手段を用いる場合でも十分な
光量の赤外線光を撮像手段に入射させることができる。
【0013】なお赤外線光の投射方法としては様々な方
法が考えられるが、一例として以下のようなものが考え
られる。例えば赤外線光の少なくとも一部がスクリーン
以外の空間を通る方法、赤外線光の少なくとも一部がス
クリーンを透過する方法、赤外線光の少なくとも一部が
スクリーン上に配置された通過部を通る方法その他が考
えられる。
【0014】ここで1番目の例や3番目の例のように、
赤外線光が撮像手段に直接入射される方式の場合には光
量が極端に低下する要因がないため、非常に高い妨害効
果が期待できる。
【0015】なお1番目の例には、スクリーン以外の物
体であって赤外線光の反射率の高いもの(例えば、壁や
赤外線光反射鏡(いわゆるホットミラー))で反射され
る場合も含まれる。もっとも、ここでの赤外線光を反射
させる物体は赤外線光を散乱させるものでも良い。以
下、赤外線光を反射させるものに同じである。
【0016】また3番目の例の通過部には、一方向に伸
びる切れ目や隙間(例えばスリット)、スクリーンを貫
通する穴部(例えば、小孔、穴、)その他の赤外線光が
スクリーンの裏側から表側に通過できる構造体が考えら
れる。ここで、通過部はスクリーン上に1つ以上設けら
れていれば良い。もっとも、通過部が多いほど一般には
スクリーン前方に出力される赤外線光は増加する。また
通過部は、スクリーン全面に均一に配置されていても良
いし、特定の領域(例えば、スクリーン中央部やスクリ
ーン周辺部)にのみ集中していても良い。
【0017】これに対し、2番目の例のようにスクリー
ンを透過した赤外線光が撮像手段に直接入射される場合
には、スクリーンの構造にもよるが、かなりの妨害効果
を期待できる。特に、本来の映像がスクリーン後方より
投射されるタイプでは、赤外線光の透過率も高いと考え
られるため、十分な妨害効果が期待できる。
【0018】なお2番目の例には、赤外線が透過する領
域が他の領域に比べて部材の厚みが薄くなっており(例
えば、凹形状となっており)赤外線光が透過し易くなっ
ているもの、赤外線光を透過し易い部材が埋め込まれて
おり当該部材を透過する方法、スクリーン全体が赤外線
光を透過し易いものその他が考えられる。
【0019】以上いずれの場合にも、スクリーン上への
映像の投射方向は、視聴者側からスクリーン方向への場
合と、視聴者から見てスクリーン後方側からスクリーン
方向(視聴者方向)への場合のいずれもが考えられる。
後述する他の方法についても同様である。
【0020】(2)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、視聴者側から
見てスクリーン前方に配置された少なくとも一基以上の
赤外線光投射手段より視聴者方向に赤外線光を投射し、
赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射されるようにす
る手法を提案する。
【0021】この方法の場合も反射率の低いスクリーン
面での反射を必要としないため、投射された赤外線光を
効率良く不正行為者の撮像手段に入射させることができ
る。しかもこの方法は、赤外線光を不正行為者の間近か
ら投射できる上に、赤外線光投射手段と撮像手段の間に
障害物がほとんど存在しないため、先の方法以上に十分
な光量の赤外線光を撮像手段に入射させることができ
る。
【0022】なお、赤外線光投射手段はその投射方向が
固定されているものでも良いし、その投射方向が自動的
に可変されるものでも良い。ここで、可変方向は特定方
向(一方向のみならず、複数方向の場合もある)に限ら
れていても良いし、特に限定されなくても良い。投射方
向を可変することによって不正な撮像行為が行われ得る
空間が生じないようにできる。他の方法についても同様
である。
【0023】因みに、赤外線光投射手段と赤外線光反射
手段とを組み合わせて用いる場合には、少なくとも一方
が投射方向を可変できるもの又は反射方向を可変できる
ものであれば、前述の場合と同様に広範囲に赤外線光を
投射できる。またこの方法の場合も、赤外線光が反射率
の高いもの(例えば、壁や赤外線光反射鏡)で反射され
る場合を排除するものではない。
【0024】(3)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、スクリーン周
辺に配置された少なくとも一基以上の赤外線光投射手段
より赤外線光を視聴者側に直接投射し、当該赤外線光が
不正行為者の撮像手段に直接入射されるようにするもの
を提案する。
【0025】この方法の場合も反射率の低いスクリーン
面での反射を必要としないため、投射された赤外線光を
効率良く不正行為者の撮像手段に入射させることができ
る。この方法の場合も、赤外線光を不正行為者の間近か
ら投射でき、しかも赤外線光投射手段と撮像手段の間に
障害物がほとんど存在しないため、(1)の方法以上に
十分な光量の赤外線光を撮像手段に入射させることがで
きる。
【0026】ここでスクリーン周辺にはスクリーンの外
縁に沿った空間だけでなく、さらにその外方に広がる空
間も含まれる。またスクリーン周辺は、スクリーンと厳
密な意味で同一面上ある必要はなく、スクリーンを含む
仮想面に対して前後にある程度の幅をもつ場合を想定す
る。
【0027】(4)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、少なくとも一
基以上の赤外線光投射手段から投射された赤外線光を赤
外線光反射手段により視聴者側に反射し、当該反射光が
不正行為者の撮像手段に直接入射されるようにするもの
を提案する。
【0028】この方法は反射手段として反射率の低いス
クリーン面を用いるのではなく、反射率の高い赤外線光
反射手段を用いることで、十分な光量の赤外線光を不正
行為者の撮像手段に入射させるものである。かかる方法
を採用しても、赤外線光投射手段の低出力化を実現でき
る。
【0029】ここで赤外線光反射手段の設置場所は問わ
ない。例えば、視聴者側から見てスクリーンの前方でも
良いし、スクリーンの後方でも良いし、スクリーンの周
辺でも良い。いずれの場合でも、不正行為者の撮像手段
に十分な光量の赤外線光を反射できる位置であることが
望まれる。
【0030】なお、赤外線光反射手段又はその反射面は
駆動手段によってその反射方向が自在に可変されるもの
でも良い。このような赤外線光反射手段を用いることに
より、反射方向が固定のものに比して赤外線により妨害
可能な範囲を拡張できる。
【0031】因みに、赤外線光反射手段には、例えば赤
外線光反射鏡がある。当該部材がフイルム状であるの
か、所定の形状や厚みを有するのかは問わない。
【0032】(5)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、少なくとも一
基以上の赤外線光投射手段を間欠発光させ、所定の点滅
パターンが不正行為者の撮像手段に記録されるようにす
るものを提案する。
【0033】この方法は赤外線光を間欠発光させること
により、不正に記録された映像に本編とは無関係な点滅
パターンが記録されるようにするものである。このとき
記録される点滅パターンは撮像手段にどのような形態で
赤外線光が入射されるかによって異なる。
【0034】例えば、散乱光のように光束が均一に広が
った状態の赤外線光が入射される場合であれば、画面全
体の輝度レベルが頻繁に変動することになるため視聴に
耐えない状態にできる。また例えば、赤外線光の光束の
広がりがある程度限定されている場合(点像に近いもの
も含む。)には、画面の一部領域の輝度レベルが頻繁に
変動することになるが、この場合も視聴に耐えない状態
になる点で同じである。
【0035】因みに、この発光制御の方法は前述の
(1)〜(4)の方法と組み合わせることも勿論可能で
ある。すなわち、赤外線光投射手段の設置場所は問わな
いし、赤外線光反射手段で積極的に反射させる方法と組
み合わせることも可能である。なお、赤外線光の発光を
制御する方法には次のような方法も考えられる。
【0036】(5a)所定のコード情報に基づいて少な
くとも一基以上の赤外線光投射手段を間欠発光させ、時
間軸方向の情報を記録させる方法 この方法は発光タイミング自体に情報を重畳させるもの
である。すなわち、所望の情報(例えば、出力日時、出
力場所、スクリーン番号(各スクリーンを一意に特定可
能な番号)、出力装置、出力実行者その他の不正行為地
を特定するのに必要な情報)を2値的な点像パターンと
して記録させるものである。勿論、間欠発光自体によっ
て視聴に障害を与えることもできる。
【0037】なお複数基の赤外線光投射手段を用いる場
合には、それらを一斉に点灯又は消灯させても良いし、
(5b)のように発光位置をリレー式で順次変更しつつ
も発光タイミング自体は1基の赤外線光投射手段を制御
するのと同じにしても良い。因みに、複数基の赤外線光
投射手段を用いる場合の発光位置はランダムに変更して
も良いし、予め定めた規則に従って順次変更しても良
い。
【0038】(5b)所定のコード情報に基づいて複数
基の赤外線光投射手段をリレー式で間欠発光させ、時間
軸方向の情報を記録させる方法 この方法は(5a)のように発光タイミング自体に意味
がある場合(光像位置には意味がない)にも適用可能で
あるが、記録される光像位置自体に所望の情報を重畳さ
せることができる方法である。例えば、2つの光像位置
の一方に2値データの「1」を、他方に2値データの
「0」を割り当てる場合、所望の情報を表わす2値デー
タ列に基づいて光像位置を切替える方法が該当する。勿
論、間欠発光自体によって視聴に障害を与えることもで
きる。なお、記録される光像がの面積が小さい場合に
は、視聴者による視聴に影響を与えずに(多くの視聴者
にはノイズ程度にしか認識されない)、所望の情報を記
録できる。
【0039】(5c)所定のコード情報に基づいて複数
基の赤外線光投射手段をリレー式で間欠発光させ、2次
元的な情報を記録させる方法 この方法は光像の現れる位置を時間軸方向に圧縮して一
つの面として把握するとき、2次元的な情報(図形、記
号、その他の識別可能な形状)が記録されているのが判
明する方法である。例えば、スクリーンを4つの領域に
分割し、ある劇場については全ての領域に光像が現れる
パターンを適用し、またある劇場については右上隅を除
く3つの領域に光像が現れるパターンを適用するという
ように、光像位置自体に情報を対応づける方法である。
もっとも、光像位置の遷移軌跡に2次元的な情報が埋め
込まれるようにすることも可能である。例えば、光像を
出現順に結ぶと何らかの2次元的な情報が現れるように
することもできる。また、光像の遷移方向自体に情報を
重畳させることもできる。
【0040】(5d)複数基の赤外線光投射手段を所定
の組み合わせで発光させ、2次元的な情報を記録させる
方法 この方法は、例えば(5c)では時間軸方向に分散され
ていた光像位置が1つの画面上で一時に確認可能とする
方法である。例えば、複数の光像にバーコードのパター
ンを対応させることも可能である。また、光像によって
表現可能なパターン(図形パターン)に多値情報を割り
当てておき、表示されるパターンを時間軸方向に沿って
変更することにより、より多くの情報が記録されるよう
にすることもできる。これは、時間軸方向と2次元方向
に情報を重畳する複合手法である。
【0041】(5e)複数の発光素子を配列した赤外線
光投射手段を視聴者側から見てスクリーンの背後に少な
くとも一基以上配置し、各発光素子の発光を個別に制御
することにより、当該赤外線光の発光パターンにより不
正行為者の撮像手段に所定の情報が記録されるようにす
る方法 この方法は(5d)と類似の発明である。ただし、赤外
線光投射手段として複数の発光素子からなるものを使用
し、赤外線光投射手段の配置位置もスクリーンの背後と
する。このように発光素子単位で発光を制御しても、1
つの面上で一時に確認可能な状態で情報を表示できる。
勿論、光像によって表現可能なパターン(図形パター
ン)に多値情報を割り当て、これを時間軸方向に変更す
ることにより、より多くの情報が記録されるようにする
こともできる。なお、1つの赤外線光投射手段に配列さ
れた複数の発光素子の発光のみで所定の情報が表示され
るようにしても良いし、異なる赤外線光投射手段に配列
された複数の発光素子の発光との組み合わせで所定の情
報が表示されるようにしても良い。
【0042】(6)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、視聴者側から
見てスクリーン背面に設けた少なくとも一基以上の光セ
ンサによって対面するスクリーン面の明るさを検出し、
検出されたスクリーン面の明るさが低下するに従って赤
外線光投射手段から投射される赤外線光の光量を増加さ
せるようにするものを提案する。
【0043】この方法はスクリーン面のうち輝度が低い
場面や領域に投射される赤外線光の光量を増加させる方
法である。この方法を用いれば、スクリーン面の輝度が
高く(画面が明るく)赤外線光による妨害効果が小さい
場合には赤外線光の光量を小さくし、スクリーン面の輝
度が小さく(画面が暗く)赤外線光による妨害効果が大
きい場合には赤外線光の光量を大きくできるため、光量
が同じ赤外線光を常時発光する場合や画面全体について
均一に赤外線光を投射する場合に比して妨害効果をより
高めることができる。
【0044】なお、赤外線光投射装置の設置位置は問わ
ない。また、赤外線光をどのような経路で不正行為者の
撮像手段に入射させるかについても、スクリーン上での
反射を必要とするもの、スクリーン以外の空間を通って
直接入射されるもの、スクリーンを通過又は透過するも
の等が考えられる。勿論、この方法を上述の(1)〜
(5)の方法と組み合わせることも可能である。
【0045】(6a)視聴者側から見てスクリーン背面
に設けた少なくとも一基以上の光センサによって対面す
るスクリーン面の明るさを検出し、スクリーン面の明る
さが所定輝度以下のとき、少なくとも一基以上の赤外線
光投射手段より赤外線光を投射させ、当該赤外線光が不
正行為者の撮像手段に入射されるようにする方法 この方法はスクリーン面が暗い場面や時点に赤外線光を
投射させるため、本編の映像に対する赤外線光の輝度レ
ベルを相対的に高くでき、赤外線光の影響を効果的に増
幅できるものである。このため、赤外線光投射手段は低
出力のものでも十分な効果を発揮できる。この場合も、
赤外線光投射手段の設置位置は問わない。また、赤外線
光をどのような経路で不正行為者の撮像手段に入射させ
るかについても、スクリーン上での反射を必要とするも
の、スクリーン以外の空間を通って直接入射されるも
の、スクリーンを通過又は透過するもの等が考えられ
る。勿論、この方法を上述の(1)〜(5)の方法と組
み合せることも可能である。
【0046】因みに、スクリーンの明るさを判定する部
分をスクリーン中央付近とすることも可能である。スク
リーン中央付近の輝度が低い時点で赤外線光を発光する
ことにより、赤外線光の光像をより目立たせることがで
きる。また映像が暗いか否かの判定に使用する検出結果
は、確実性を高める上では複数の検出結果を使用し、ス
クリーン面の明るさが所定輝度以下となる検出結果が所
定数以上のときに赤外線光を投射させるようにすれば、
判定の精度を高めることができる。なお複数の検出結果
の平均値をスクリーン面の明るさとし閾値とを比較して
も良い。
【0047】ここでスクリーンの明るさの判定閾値とな
る「所定輝度」は、スクリーンに投影される映像によら
ず固定でも良いし、映像ごとに異なる値を用いても良
い。またこれらの所定輝度は映画館のように業務上のシ
ステムにおいては管理者側で独自に調整できるようにし
ても良い。なおこの場合には、安全を期す上では設定輝
度以下には調整できない機能を搭載することで悪意の管
理者に対抗できる。また、所定輝度は、ネットワークを
通じて接続されたコンテンツの配信者側の指定によって
制御されるようになっていても良い。もっともオフライ
ンで通知されても良い。
【0048】また赤外線光を投射するか否かの判定閾値
となる「所定数」は勿論1つを含む。なお一般に、判定
閾値が高くなるに従って判定精度は上がる。この数値も
映画館のように業務上のシステムにおいては管理者側で
独自に調整できるようにしても良い。なおこの場合に
は、安全を期す上では検出結果が入力されない接続とな
っている場合(NO SIGNALの場合)には赤外線
光を常時発光させる他、判定対象となる検出結果の数以
上には調整できない機能を搭載することで悪意の管理者
に対抗できる。また当該数値もネットワークを通じて接
続されたコンテンツの配信者側の指定によって制御され
るようになっていても良い。もっともオフラインで通知
されても良い。
【0049】ここでの赤外線光の発光は記録される光像
がスクリーン全体に及ぶような発光でも良いし、部分的
な1又は複数の領域のみに及ぶようなものでも良い。因
みに、赤外線光の発光を制御する方法には次のような方
法も考えられる。
【0050】(6b)視聴者側から見てスクリーン背面
に設けた複数基以上の光センサによって、各光センサが
対面するスクリーンの明るさを検出し、当該スクリーン
の明るさが所定輝度以下のとき、当該検出結果の得られ
た光センサに対応する領域に関連付けられた少なくとも
一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を個別に投射
させ、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射され
るようにする方法 この方法はスクリーン面のうち輝度が低い部分領域につ
いて適応的に赤外線光を投射し、当該部分領域について
赤外線光の光像が記録されるようにする方法である。こ
の方法を用いれば、輝度が低い領域部分で赤外線光が記
録されるため、不正に撮像された映像の視聴が困難にな
る。勿論、この方法を上述の(1)〜(5)の方法と組
み合せることも可能である。
【0051】(6c)スクリーン上の輝度が所定輝度値
以下に下がる時間情報を記録媒体より再生し、再生され
た情報に基づいて少なくとも一基以上の赤外線光投射手
段より赤外線光を投射させ、当該赤外線光が不正行為者
の撮像手段に入射されるようにする方法 この方法は実測値の検出結果に基づいて赤外線光の発光
を実時間制御するのではなく、本編の配信者や配給者等
から提供される情報に基づいて赤外線光の発光を制御す
る方法である。すなわち、この方法は(6)の方法の情
報を記録媒体から入手するものであり、光センサ等を必
要としないものである。
【0052】なお再生対象となる記録媒体は、赤外線光
の発光制御に必要な情報が格納された状態で配信者や配
給者等から投影者側に配給されたものの他、投影者側が
ネットワークを介して受信された情報を格納するのに使
用したものも考えられる。勿論、この方法を上述の
(1)〜(5)の方法と組み合せることも可能である。
【0053】(6d)スクリーン上の輝度が所定輝度値
以下に下がる領域情報と時間情報を記録媒体より再生
し、再生された情報に基づいてスクリーン上の対応領域
に関連付けられた少なくとも一基以上の赤外線光投射手
段より赤外線光を個別に投射させ、当該赤外線光が不正
行為者の撮像手段に入射されるようにする方法 この方法は実時間での検出結果に基づいて赤外線光の発
光を制御するのではなく、本編の配信者や配給者等から
提供される情報に基づいて赤外線光の発光を制御する方
法である。このような方法を採用しても、スクリーン面
のうち輝度が低い部分領域について適応的に赤外線光を
投射し、当該部分領域について赤外線光の光像が記録さ
れるようにするという目的を達成できる。勿論、この方
法を上述の(1)〜(5)の方法と組み合せることも可
能である。
【0054】(6e)スクリーン上の輝度が所定輝度値
以下に下がる時間情報を上記映像の投影に同期してネッ
トワークより受信し、受信された情報に基づいて少なく
とも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を個別に
投射させ、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射
されるようにする方法 この方法は、ネットワークを通じて(6)の方法に係る
情報を入手し、赤外線光の発光を制御する方法である。
このような方法を採用しても、スクリーン面のうち輝度
が低い時間について適応的に赤外線光を投射し、当該時
間に赤外線光の光像が記録されるようにするという目的
を達成できる。なお本編のスクリーン上への出力が1回
のみの場合にはスクリーンへの出力と同期して受信す
る。また本編のスクリーン上への出力が複数回に及ぶ場
合、出力のたびに所定の情報(スクリーン上の輝度が所
定輝度値以下に下がる時間情報)を受信する方式を採用
しても良いが、最初の1回のみは実時間で所定の情報を
入手し、以後の出力には1回目の受信時に記録しておい
た情報を用いるといった使い方も可能である。勿論、こ
の方法を上述の(1)〜(5)の方法と組み合せること
も可能である。
【0055】(6f)スクリーン上の輝度が所定輝度値
以下に下がる領域情報と時間情報を上記映像の投影に同
期してネットワークより受信し、受信された情報に基づ
いてスクリーン上の対応領域に関連付けられた少なくと
も一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を個別に投
射させ、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射さ
れるようにする方法 この方法は、ネットワークを通じて(6c)に係る情報
を入手し、赤外線光の発光を制御する方法である。この
ような方法を採用しても、スクリーン面のうち輝度が低
い部分領域について適応的に赤外線光を投射し、当該部
分領域について赤外線光の光像が記録されるようにする
という目的を達成できる。なお本編のスクリーン上への
出力が1回のみの場合にはスクリーンへの出力と同期し
て受信する。また本編のスクリーン上への出力が複数回
に及ぶ場合、出力のたびに所定の情報(スクリーン上の
輝度が所定輝度値以下に下がる領域情報と時間情報)を
受信する方式を採用しても良いが、最初の1回のみは実
時間で所定の情報を入手し、以後の出力には1回目の受
信時に記録しておいた情報を用いるといった使い方も可
能である。勿論、この方法を上述の(1)〜(5)の方
法と組み合せることも可能である。
【0056】(6g)前記映像がフイルム式の投影手段
によって投影される場合、コマ送り用シャッターが投影
光を遮光する期間中に、少なくとも一基以上の赤外線光
投射手段を発光させ、その赤外線光が不正行為者の撮像
手段に入射されるようにする方法 この方法はフイルム式の投影手段を使用する場合に特有
なものである。すなわち、この発明は、フイルムのコマ
送り時にコマ送り用シャッターが閉じ、投影光を遮光す
る特質に着目した発明である。この発明は、当該コマ送
り用シャッターが閉じる瞬間にスクリーン面の輝度が低
下するのを考慮して赤外線光を投射させることにより赤
外線光の光像が確実に記録されるようにするものであ
る。このような方法を用いても、赤外線光の光像を記録
させるという目的を実現できる。なお、コマ送り用シャ
ッターが投影光を遮光する期間は、コマ送り動作から検
出又は予測しても良いし、コマ送り用シャッターの動作
を基に直接検出又は予測しても良い。勿論、この方法を
上述の(1)〜(5)の方法と組み合せることも可能で
ある。
【0057】(7)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、スクリーン近
傍に配置した少なくとも一基以上の赤外線光投射手段よ
り赤外線光を投射し、スクリーン上で反射された赤外線
光が不正行為者の撮像手段に入射されるようにするもの
を提案する。
【0058】この方法は、スクリーン前方近傍位置より
スクリーンに向けて赤外線光を投射し、その反射光が不
正行為者の撮像手段に入射されるようにする点において
従来システムと原理を同じとする。しかし、この方法は
赤外線光投射手段の配置位置をスクリーン近傍と最適化
することにより、スクリーン表面で反射される赤外線光
の光量を従来システムに比して格段に増加させるもので
ある。
【0059】この構成を採用することにより、従来シス
テムと同程度の技術的効果であればより出力の小さい赤
外線光投射手段を用いることができる。また従来システ
ムと同程度の出力の赤外線光投射手段を用いるのであれ
ば、妨害効果を格段に高めることができる。一般には、
より小さい出力の赤外線光投射手段を用いることで、高
い妨害効果を得ることができる。
【0060】(8)スクリーン上に投影された映像が不
正に撮像されるのを妨害する方法として、スクリーン近
傍に配置した少なくとも一基以上の赤外線光投射手段の
投射方向をスクリーンサイズの変更に連動させて自動的
に調整し、調整後の投射方向に赤外線光を投射すること
により、スクリーン上で反射された赤外線光が不正行為
者の撮像手段に入射されるようにするものを提案する。
【0061】この方法はスクリーンのサイズ変更に連動
させて赤外線光の投射方向(スクリーン上に投影される
赤外線光の投影位置)を自動的に調整することにより、
スクリーンサイズに応じた最適な投射方向を確保できる
ようにするものである。特に、スクリーンの隅部を投射
する赤外線光投射手段についてはスクリーンサイズの変
更によって折角の赤外線光が不正行為の妨害に寄与しな
いおそれがあるため重要性は高い。またこの調整を手作
業で行うことも可能であるが、この発明の場合には、作
業者はスクリーンサイズの変更だけを考慮して行動すれ
ば良く、作業効率を高めることができる。なお、赤外線
光投射手段はスクリーン近傍に配置したものに限らな
い。
【0062】(9)投影システムのスクリーン上に投影
された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステムと
して、不正行為者の撮像手段に赤外線光が入射されるよ
うに、視聴者側から見てスクリーン後方に少なくとも一
基以上の赤外線光投射手段を配置するものを提案する。
【0063】このシステムは、前述の(1)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムはスクリー
ン後方より赤外線光を投射し、スクリーン面での反射を
不要とすることで、赤外線光を効率良く不正行為者の撮
像手段に入射させるものである。(1)の記載はこのシ
ステムでも流用する。
【0064】(10)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステム
として、赤外線光が不正行為者の撮像手段に直接入射さ
れるように、視聴者側から見てスクリーン前方に少なく
とも一基以上の赤外線光投射手段を配置するものを提案
する。
【0065】このシステムは、前述の(2)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムはスクリー
ン前方より赤外線光を投射し、スクリーン面での反射を
不要とすることで、赤外線光を効率良く不正行為者の撮
像手段に入射させるものである。(2)の記載はこのシ
ステムでも流用する。
【0066】(11)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステム
として、赤外線光が不正行為者の撮像手段に直接入射さ
れるように、スクリーン周辺に少なくとも一基以上の赤
外線光投射手段を配置するものを提案する。
【0067】このシステムは、前述の(3)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムはスクリー
ン周辺より赤外線光を投射し、スクリーン面での反射を
不要とすることで、赤外線光を効率良く不正行為者の撮
像手段に入射させるものである。(3)の記載はこのシ
ステムでも流用する。
【0068】(12)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステム
として、赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外
線光投射手段と、反射光が不正行為者の撮像手段に直接
入射されるように、少なくとも一基以上の赤外線光投射
手段から投射された赤外線光を視聴者側に反射する赤外
線光反射手段とを備えるものを提案する。
【0069】このシステムは、前述の(4)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムは、赤外線
光を積極的に反射する赤外線光反射手段を用いること
で、不正行為者の撮像手段に入射される赤外線光の光量
を増加させるものである。(4)の記載はこのシステム
でも流用する。
【0070】なお、赤外線光反射手段又はその反射面を
可変制御する駆動手段の駆動方式は問わない。また、赤
外線光反射手段の反射面全体が常に同一の方向に制御さ
れる必要はなく、反射面が複数の領域に別れており、し
かもそれらの反射面が独立に制御可能な場合には、それ
ぞれを異なる方向に制御しても良い。
【0071】(13)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステム
として、赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外
線光投射手段と、所定の点滅パターンが不正行為者の撮
像手段に記録されるように、少なくとも一基以上の赤外
線光投射手段を間欠発光させる発光制御手段とを備える
ものを提案する。
【0072】このシステムは、前述の(5)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムは、赤外線
光を間欠発光させることにより、不正に記録された映像
に本編とは無関係な点滅パターンが記録されるようにす
るものである。(5)の記載はこのシステムでも流用す
る。
【0073】なお発光制御手段としては、例えばコンピ
ュータ、特定用途向けIC、クロック又はその分周出力
に応じて発光を切替制御するスイッチ手段、コンデンサ
の充放電に応じて発光を切替制御するスイッチ手段等の
電子回路の他、機械的な機構によって発光を切替制御す
るスイッチ手段その他が考えられる。言うまでもなく、
これらの機能はソフトウェア的にもハードウェア的にも
実現可能である。因みに、かかるシステムにも、前述の
(5a)〜(5e)の方法に対応するシステムが考えら
れる。
【0074】(13a)(13)の発光制御手段に代え
て、不正行為者の撮像手段に時間軸方向の情報が記録さ
れるように、所定のコード情報に基づいて少なくとも一
基以上の赤外線光投射手段を間欠発光させる発光制御手
段を用いるシステム このシステムは、前述の(5a)の方法に対応するもの
である。すなわち、このシステムは、発光タイミング自
体に情報を重畳させるものである。(5a)の記載はこ
のシステムでも流用する。
【0075】(13b)(13)の発光制御手段に代え
て、不正行為者の撮像手段に時間軸方向の情報が記録さ
れるように、所定のコード情報に基づいて複数基の赤外
線光投射手段をリレー式で間欠発光させる発光制御手段
を用いるシステム このシステムは、前述の(5b)の方法に対応するもの
である。すなわち、このシステムは、発光タイミング自
体に意味がある場合もあるが、記録される光像位置自体
に所望の情報を重畳させることも可能なものである。
(5b)の記載はこのシステムでも流用する。
【0076】(13c)(13)の発光制御手段に代え
て、不正行為者の撮像手段に2次元的な情報が記録され
るように、所定のコード情報に基づいて複数基の赤外線
光投射手段をリレー式で間欠発光させる発光制御手段を
用いるシステム このシステムは、前述の(5c)の方法に対応するもの
である。すなわち、このシステムは、光像の現れる位置
を時間軸方向に圧縮した面として把握するとき、2次元
的な情報(図形、記号、その他の識別可能な形状)が記
録されているのが判明するようにするシステムである。
(5c)の記載はこのシステムでも流用する。
【0077】(13d)(13)の発光制御手段に代え
て、不正行為者の撮像手段に2次元的な情報が記録され
るように、複数基の赤外線光投射手段を所定の組み合わ
せで間欠発光させる発光制御手段を用いるシステム このシステムは、前述の(5d)の方法に対応するもの
である。すなわち、このシステムは、前述の(13c)
では時間軸方向に分散されていた光像位置を全て点灯さ
せ、1つの画面上で一時に確認可能とするものである。
(5d)の記載はこのシステムでも流用する。
【0078】(13e)赤外線光を投射する発光素子が
複数配列されてなる、少なくとも一基以上の赤外線光投
射手段と、視聴者側から見てスクリーン背後に配置され
た上記赤外線光投射手段の各発光素子を個別に制御し、
当該赤外線光の発光パターンにより不正行為者の撮像手
段に所定の情報が記録されるようにする赤外線光投射制
御部とを用いるシステム このシステムは、前述の(5e)の方法に対応するもの
である。すなわち、このシステムは(13d)と類似の
発明である。勿論、(5e)の記載はこのシステムでも
流用する。なお赤外線光投射制御部としては、例えばコ
ンピュータ、特定用途向けIC、クロック又はその分周
出力に応じて発光を切替制御するスイッチ手段、コンデ
ンサの充放電に応じて発光を切替制御するスイッチ手段
等の電子回路の他、機械的な機構によって発光を切替制
御するスイッチ手段その他が考えられる。
【0079】(14)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害
システムとして、赤外線光を投射する少なくとも一基以
上の赤外線光投射手段と、視聴者側から見てスクリーン
背面に設けられ、対面するスクリーンの明るさを検出す
る少なくとも一基以上の光センサとを備え、上記光セン
サの検出結果を、検出されたスクリーン面の明るさが低
下するに従って赤外線光の光量を増加させる光量調整信
号として対応する赤外線光投射手段に出力するものを提
案する。
【0080】このシステムは、前述の(6)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムは、スクリ
ーン面のうち輝度が低い場面や領域について適応的に赤
外線光の光量を増加させることで、不正行為者の撮像手
段に赤外線光が記録され易くするものである。(6)の
記載はこのシステムでも流用する。
【0081】因みに光センサには、例えばフォトダイオ
ード、フォトトランジスタを適用し得る。なおかかるシ
ステムにも、前述の(6a)〜(6g)の方法に対応す
るシステムが考えられる。
【0082】(14a)投影システムのスクリーン上に
投影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステ
ムとして、赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤
外線光投射手段と、視聴者側から見てスクリーン背面に
近接して設けられた少なくとも一基以上の光センサと、
前記光センサの出力信号を入力し、光センサに対面する
スクリーン面の明るさが所定輝度以下のとき、少なくと
も一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を投射させ
る赤外線光投射制御部とを備えるものを提案する。
【0083】このシステムは、前述の(6a)の方法に
対応するものである。すなわち、このシステムは、スク
リーン面の明るさの検出結果に基づいてスクリーン面が
暗い場面や領域に赤外線光を投射させることで、不正行
為者の撮像手段に赤外線光の光量が記録され易くするも
のである。(6a)の記載はこのシステムでも流用す
る。
【0084】なお赤外線光投射制御部には、例えばコン
ピュータ、特定用途向けICその他の電子回路を適用し
得る。具体的には、所定値を記録する記憶手段と、当該
所定値と検出値を比較する比較手段と、比較結果を基に
赤外線光投射手段の発光を具体的に制御する手段とを必
要とする。
【0085】因みに、複数の比較結果を考慮する場合に
は、該当する機能手段が必要となる。例えば、輝度が所
定値以下である個所が1画面中又は対象領域中で所定数
以上のときに限り赤外線光投射手段を発光させるのであ
れば、輝度値が所定数以下の光センサの数を計数する手
段、比較基準値となる所定数を記憶する記憶手段、これ
ら所定数と実測値(計数値)を比較する比較手段等が更
に必要となる。
【0086】また例えば、輝度が所定値以下である個所
の1画面上での分布パターンに応じて赤外線光投射手段
の発光を切替えるのであれば、考慮する分布パターンを
記憶する記憶手段、実測されたパターンがいずれの分布
パターンに合致するか、記憶されている分布パターンと
の対比により判定する判定手段、確定した分布パターン
に基づいて発光制御する赤外線光投射手段を特定する手
段等が更に必要となる。言うまでもなく、これらの機能
はソフトウェア的にもハードウェア的にも実現可能であ
る。
【0087】(14b)(14a)の赤外線光投射制御
部に代えて、スクリーン面の明るさが所定輝度以下のと
き、当該検出結果の得られた光センサに対応する領域に
関連付けられた少なくとも一基以上の赤外線光投射手段
より赤外線光を個別に投射させる赤外線光投射制御部を
用いるシステム このシステムは、前述の(6b)の方法に対応するもの
である。すなわち、このシステムは、スクリーン面のう
ち輝度の低い部分領域について適応的に赤外線光を投射
することで、スクリーン全面ではなく個別領域について
赤外線光の光像が記録され易くするものである。(6
b)の記載はこのシステムでも流用する。
【0088】(14c)(14a)の光センサ及び赤外
線光投射制御部に代えて、スクリーン上の輝度が所定輝
度値以下に下がる時間情報を記録媒体より再生する再生
手段と、再生された情報に基づいて一基以上の赤外線光
投射手段より赤外線光を投射させる赤外線光投射制御部
とを用いるシステム このシステムは、前述の(6c)に対応するものであ
る。すなわちこのシステムは、輝度の低下する時間帯を
実測結果から判定するのではなく、既に情報として記録
媒体に記録されている場合を想定するものである。この
システムは光センサを設置する必要がない。(6c)の
記述はこのシステムでも流用する。
【0089】(14d)(14a)の光センサ及び赤外
線光投射制御部に代えて、スクリーン上の輝度が所定輝
度値以下に下がる領域情報と時間情報を記録媒体より再
生する再生手段と、再生された情報に基づいてスクリー
ン上の対応領域に関連付けられた少なくとも一基以上の
赤外線光投射手段より赤外線光を個別に投射させる赤外
線光投射制御部とを用いるシステム このシステムは、前述の(6d)に対応するものであ
る。すなわちこのシステムは、輝度が低い部分領域とそ
の時間帯を実測結果から判定するのではなく、既に情報
として記録媒体に記録されている場合を想定するもので
ある。このシステムは光センサを設置する必要がない。
(6d)の記述はこのシステムでも流用する。
【0090】(14e)(14a)の光センサ及び赤外
線光投射制御部に代えて、スクリーン上の輝度が所定輝
度値以下に下がる時間情報を映像の投影に同期してネッ
トワークより受信する受信手段と、受信された情報に基
づいて少なくとも一基以上の赤外線光投射手段より赤外
線光を投射させる赤外線光投射制御部とを用いるシステ
ム このシステムは、前述の(6e)に対応するものであ
る。すなわちこのシステムも、輝度の低下する時間帯を
実測結果から判定するのではなく、ネットワークを介し
て受信する場合を想定するものである。このシステムは
光センサや輝度検出手段を設置する必要がない。(6
e)の記述はこのシステムでも流用する。
【0091】(14f)(14a)の光センサ及び赤外
線光投射制御部に代えて、スクリーン上の輝度が所定輝
度値以下に下がる領域情報と時間情報を映像の投影に同
期してネットワークより受信する受信手段と、受信され
た情報に基づいてスクリーン上の対応領域に関連付けら
れた少なくとも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線
光を個別に投射させる赤外線光投射制御部とを用いるシ
ステム このシステムは、前述の(6f)の方法に対応するもの
である。すなわちこのシステムは、輝度が低い部分領域
とその時間帯を実測結果から判定するのではなく、ネッ
トワークを介して受信するものである。このシステムは
光センサを設置する必要がない。(6f)の記述はこの
システムでも流用する。
【0092】(14g)(14a)の光センサ及び赤外
線光投射制御部に代えて、フイルム式投影手段における
コマ送り用シャッターが投影光を遮光する期間を検出す
る遮光期間検出手段と、前記遮光期間検出手段の検出結
果を基に前記赤外線光投射手段の発光を制御する赤外線
光投射制御部とを用いるシステム このシステムは、前述の(6g)の方法に対応するもの
である。すなわちこのシステムは、フイルムのコマ送り
時におけるスクリーン面の輝度の低下を考慮して赤外線
光を投射させることにより赤外線光の光像が確実に記録
されるようにするものである。(6f)の記述はこのシ
ステムでも流用する。
【0093】なお遮光期間検出手段としては、コマ送り
を機械的に検出する方法、コマ送りを静電容量の変化等
から電子的に検出する方法、シャッター機構の動作より
機械的に検出する方法、シャッター機構の動作を電子的
に検出する方法その他を用いるものが考えられる。
【0094】(15)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステム
として、スクリーン上で反射された赤外線光が不正行為
者の撮像手段に入射されるように、視聴者側から見てス
クリーン前方のスクリーン面近傍に少なくとも一基以上
の赤外線光投射手段を配置するものを提案する。
【0095】このシステムは、前述の(7)の方法に対
応するものである。すなわちこのシステムは、スクリー
ン近傍位置よりスクリーンに向けて赤外線光を投射する
ことで、十分な光量の反射光が不正行為者の撮像手段に
入射されるようにするものである。(7)の記述はこの
システムでも流用する。
【0096】(16)投影システムのスクリーン上に投
影された映像が不正に撮像されるのを妨害するシステム
として、スクリーン面近傍に配置され、スクリーンに向
けて赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光
投射手段と、前記赤外線光投射手段を駆動し、その投射
方向を可変する投射方向駆動手段と、スクリーンサイズ
に応じた各赤外線光投射手段の投射方向情報を格納する
記憶手段と、スクリーンサイズの変更指示の検出時、前
記記憶手段より対応する投射方向情報を読み出して前記
投射方向駆動手段に与え、前記赤外線光投射手段から出
力される赤外線光の投射方向を自動調整する投射方向制
御手段とを備えるものを提案する。
【0097】このシステムは、前述の(8)の方法に対
応するものである。すなわち、このシステムはスクリー
ンのサイズ変更に連動させて赤外線光の投射方向を自動
的に調整させることで、スクリーンサイズ(アスペクト
比)に応じた最適な投射方向を確保できるようにするも
のである。(7)の記述はこのシステムでも流用する。
【0098】なおこのシステムは、投影される映像に適
したスクリーンサイズが複数あり、それらを適宜切替え
る必要がある投影システムに好適なものである。例え
ば、映画館等の業務用システムの場合、スクリーンサイ
ズ(アスペクト比)には、スタンダード(1:1.3
3)、ヨーロッパビスタ(1:1.66)、アメリカビ
スタ(1:1.85)、スコープ(1:2.35)その
他がある。なおここでの数値は代表的な数値についての
例示であって、これに限られるものではない。
【0099】また、記憶手段に記憶される投射方向情報
としては、例えば水平角や仰角その他の情報が考えられ
る。勿論、角度ではなく移動量その他の制御値でも良
い。また、投射方向駆動手段としては、例えば赤外線光
投射手段を取付軸に対して回動させる手段、赤外線光投
射手段が固定されている台座を回転及び又は水平移動さ
せる手段その他の手段を用い得る。また、投射方向制御
手段としては、例えばコンピュータ、特定用途向けIC
その他の電子回路を用い得る。
【0100】(B)具体的実施形態 続いて、本願明細書で提案する撮像妨害方法及びシステ
ムの具体的実施形態を説明する。 (1)第1の実施形態例 図1に、第1の実施形態例を示す。この実施形態例は、
スクリーン後方から客席方向に赤外線光を投射する方式
の発明に関するものである。なお図1は、映画館その他
の劇場システムへの適用例を表わしている。なお言うま
でもなく技術自体は、ホームシアターにも適用可能であ
る。いずれにしても、スクリーン上に投影される映像
は、映画だけでなくテレビジョン番組その他の著作物を
含む。続いて、図1に示すシステムを構成する各装置の
具体例を説明する。
【0101】プロジェクタ装置1は、スクリーン2に視
聴対象となる映像を投影する投影装置である。プロジェ
クタ装置1には、例えば映画フイルムを投影するフイル
ムプロジェクタ、スライドを投影するスライドプロジェ
クタ、OHP(Overhead Projector)、ディジタル画像
をそのまま投影する液晶プロジェクタ、DMD(digita
l micromirror device)プロジェクタやCRTプロジェ
クタ等がある。
【0102】なお図1は、プロジェクタ装置1を客席4
の後ろ側に配置し、スクリーン表面での反射光を視聴者
が視聴するタイプについて表わしているが、プロジェク
タ装置1の配置位置はこれに限るものでない。例えば、
プロジェクタ装置1を客席4の前方(すなわち、スクリ
ーン2と客席4の間)に配置する場合、客席4の上部に
配置する場合、側壁側に配置する場合が考えられる。勿
論、スクリーン後方から映像を投影し、その透過光を視
聴者が視聴する方式の場合(いわゆる背面投影型の場
合)には、プロジェクタ装置1はスクリーン2の後方に
配置される。
【0103】図1のスクリーン2は、劇場用のスクリー
ンである。一般にはスクリーン後方に配置された音源か
らの音を視聴者側に効率よく伝搬させるべく、サウンド
・パーフォレーションと呼ばれる音源用の穴(背面と前
面を直結する通気孔その他の構造)が形成されている。
サウンド・パーフォレーションの形状、大きさ、配置は
問わない。図2はサウンド・パーフォレーションの一例
である。もっとも本願明細書の場合、サウンド・パーフ
ォレーションは赤外線光をスクリーン後方から前面に通
過させるための通過部として利用される。
【0104】なお、図1のスクリーン2は、サウンド・
パーフォレーションを有しないものでも構わない。ただ
しその場合には、スクリーン自体が赤外線光を透過し易
い素材で構成されていたり、赤外線光を透過し易い部材
が埋め込まれていたり、スクリーンの厚みが部分的に薄
くなっている等の特性を有することが望まれる。
【0105】赤外線光投射装置3は、スクリーンに投影
された映像が不正に撮像されるのを妨害すべく赤外線光
を投射する投射装置である。赤外線光は視聴者に知覚さ
れない一方で、撮像手段のCCD(固体撮像素子)には
感知されるという特質を利用する。赤外線光投射装置3
には、例えば発光ダイオードその他の赤外線光を主成分
とする光束を発光する素子の他、赤外線光通過フィルタ
を光路上に配置し、赤外線光のみを最終的に出力させる
形態のもの、可視光カットフィルタや紫外線カットフィ
ルタを光路上に配置し、赤外線光を最終的に出力させる
形態のもの等が考えられる。
【0106】赤外線光投射装置3の配置位置は、スクリ
ーンの背面近傍が一般的であると考えられる。ただし、
場所はスクリーン面を含む仮想基準面に対して客席4か
ら見て後方に配置されていればどこでも良い。例えば赤
外線光投射装置3をスクリーン2の斜め後方(スクリー
ン2の枠外)に配置し、赤外線光の一部又は全てがスク
リーン2以外の空間を通って客席4に投射されるように
しても良い。なおスクリーン自体に埋め込まれていても
良い。
【0107】またスクリーン後方の空間であれば、赤外
線光投射装置3が配置される高さは問わない。スクリー
ン2の下段付近(スクリーン2の下辺より赤外線光投射
装置3の高さが上の場合もあれば下の場合もある。)で
も良いし、スクリーン2の中段付近でも良いし、スクリ
ーン2の上段付近(スクリーン2の上辺より赤外線光投
射装置3の高さが上の場合もあれば下の場合もある。)
でも良い。なお赤外線光投射装置3を配置する最適な高
さは、客席4とスクリーン2の位置関係によっても異な
る。一般には、不正な撮像に使用される撮像手段の撮像
範囲内(若しくは画角内)に収まるように赤外線光投射
装置3を配置する。
【0108】なお赤外線光の投射方向は、投射された光
束が不正な撮像が行われ得る領域又は空間へ向かってい
れば良い。少なくとも、客席4の配置された領域におい
て障害物のない状態で撮像が可能な高さの範囲を投射光
束で覆うことが可能な方向が選択される。例えば、図3
に示すように、スクリーン2の左右両端付近に赤外線光
投射装置3を配置する場合には、当該配置位置より斜め
前方に赤外線光を投射させるようにしても良い。また例
えば、スクリーン2の上段付近に赤外線光投射装置3を
配置するのであれば、赤外線光の投射方向は斜め下向き
となる。なお妨害効果を高める上では、不正な撮像に使
用される撮像手段の光学系の光軸と赤外線光の光軸とが
できるだけ平行になるようにするのが望ましい。
【0109】ただし、赤外線光反射鏡(いわゆるホット
ミラー)やその他の赤外線光反射部材を用いて赤外線光
の光軸を変更する場合には、反射後の光軸が上記所定の
領域又は空間に向かっていれば良い。また前述のように
赤外線光を反射手段で反射させるのではなく、赤外線光
投射装置3そのものを駆動し、赤外線光の投射方向が前
述の所定の領域又は空間に向くようにしても良い。例え
ば、赤外線光投射装置3を水平方向に駆動し、反射光が
客席側を走査するようにしても良い。
【0110】いずれにしても、撮像装置の光学軸と赤外
線光の光軸との角度差ができるだけ小さくなるように、
赤外線光投射装置の配置(位置及び高さ)や投射方向を
決定することが望まれる。これは撮像装置の光学軸と赤
外線光の光軸との角度差が小さいと、それだけ赤外線光
が記録され易くなり妨害効果が高くなるためである。こ
のことは他の実施形態例においても同様である。
【0111】また赤外線光は光束に広がりをもつ拡散光
のようなものでも良いし、光束を絞ったスポット光のよ
うなものでも良い。またスクリーン上に焦点を結ぶよう
に赤外線光を投射し、所定の情報(例えば、出力日時、
出力場所、スクリーン番号、出力装置、出力実行者その
他の不正行為地を特定するのに必要な情報)が文字情報
(記号その他の識別可能な図形情報を含む)が記録され
るようにしても良い。なおこれらの情報を与える赤外線
光は常時発光(点灯)の場合が一般的であるが、赤外線
光を間欠的に発光される方式により所定の情報を与える
ことも可能である。
【0112】この他、赤外線光の投射方法には、赤外線
光を間欠的に発光する方法もある。赤外線光を間欠的に
投射すると、記録された画面の輝度が本編の映像とは無
関係に変動するため視聴自体を困難とさせることができ
る。なお、間欠タイミングや赤外線光投射装置3の発光
位置を制御することにより、記録された光像の出現タイ
ミングや出現位置により所望の情報が読み取れるように
することもできる。因みに、前述したいずれの間欠発光
手法を採用するかは問わない。具体的な発光手法につい
ては後述する他の実施形態で説明する。
【0113】また、赤外線光投射装置3の数は1基に限
らない。例えば、図1や図3においては、赤外線光投射
装置3を2基用いる場合を表わしている。当然3基以上
の赤外線光投射装置3を配置するのは自由である。また
図1や図3では、一基の赤外線光投射装置3に赤外線発
光素子が1つしか搭載されていないかのように表わして
いるが、一基の赤外線光投射装置3に複数個の赤外線発
光素子が搭載される場合もあり得る。この場合、全ての
赤外線発光素子を同時に発光制御するか、個別に発光制
御するかは自由である。
【0114】本実施形態のようにスクリーン2の後方よ
り客席に向けて赤外線光を投射することにより、すなわ
ちスクリーン上に投影された映像を不正に撮像する撮像
装置とこれを妨害する赤外線光を投射する赤外線光投射
装置3とが向き合うように配置し、赤外線光投射装置3
から投射された赤外線光が直接的に撮像装置に入射され
るようにしたことにより、撮像装置に入射される赤外線
光の光量を増加させることができる。
【0115】この結果、従来システム以上に高い妨害効
果を期待できる。また従来システムと同程度の妨害効果
で良い場合には、従来システム以上に発光輝度(出力)
の小さい赤外線光投射装置3を使用できる。このことは
装置やシステムの経済性を高める効果をもつ。
【0116】なお赤外線光がスクリーンを透過する場合
でも、スクリーンに赤外線光を透過し易いものを用いる
ことにより(例えば、材質自体が透過し易いものの他、
赤外線光を透過し易い部材が部分的に埋め込まれている
ものや赤外線光を透過し易い凹部が部分的に形成されて
いるものを用いることにより)、従来システム以上の妨
害効果を実現できる。特に、このように赤外線光を透過
し易いスクリーンの場合には、従来システムを適用して
も十分な光量の反射光を期待し得ないため、本実施形態
例の方が断然有利である。例えば、背面投影型のプロジ
ェクタ装置を用いるシステムの場合には、従来システム
を適用しても期待するような効果は得られない。
【0117】以上のように、赤外線光がどのような経路
でスクリーン前方領域又は空間に出力される場合でも、
本実施形態に係るシステムは従来システム以上の妨害効
果を実現できる。
【0118】(2)第2の実施形態例 図4に、第2の実施形態例を示す。この実施形態例は、
スクリーン前方から客席方向に赤外線光を投射するタイ
プの発明に関するものである。なお図4も、映画館その
他の劇場システムへの適用例を表わしている。第1の実
施形態例と同様、その技術自体はホームシアターにも適
用可能である。勿論、スクリーン上に投影される映像
は、映画だけでなくテレビジョン番組その他の著作物を
含む。続いて、図4に示すシステムを構成する各装置の
具体例を説明する。なおプロジェクタ装置1については
第1の実施形態例と同様であるので省略する。
【0119】スクリーン2は、第1の実施形態例の場合
とは異なり、どのような構造のものでも良い。すなわ
ち、図4のスクリーンは赤外線光が透過し易い構造のも
のでも、赤外線光を通過させる構造を有するものでも、
赤外線光が通過も透過し得ないものでも良い。勿論、理
由は赤外線光投射装置3がスクリーン2の前方に配置さ
れ、赤外線光を撮像装置に入射させる上でスクリーンの
存在が障害とならないためである。
【0120】赤外線光投射装置3の装置構成自体は第1
の実施形態例と同じである。違いは、赤外線光投射装置
3の配置位置や投射方法等である。赤外線光投射装置3
の配置位置は、映像本編の視聴の障害にならないよう
に、スクリーンの両側近辺が一般的と考えられる。ただ
し、場所はスクリーン面を含む仮想基準面より客席側に
配置されていればどこでも良い。
【0121】例えばスクリーン下辺の中央付近であっ
て、映像が投影される領域より下方に配置されていても
良い。同様に、スクリーン上辺の中央付近であって、映
像が投影される領域より上方に配置されていても良い。
またスクリーン面を含む仮想基準面より客席側の側壁部
分に配置されていても良い。映画館のような劇場システ
ムであれば、座席の背もたれ部分上部であって、スクリ
ーンとは反対方向に赤外線光を投射するように埋め込む
ことも可能である。このような構成を採る場合には、か
なり低出力のものを用いたとしても撮像装置の近くから
赤外線光を投射できるため高い妨害効果を期待できる。
また赤外線光投射装置3の配置場所は客席上方の天井で
も良い。なお赤外線光投射装置3は、視聴の妨げになら
ないのであればスクリーン2の表面(客席側の面)に取
り付けるのが望ましい。
【0122】また、赤外線光投射装置3を配置する高さ
は問わないのは第1の実施形態例と同様である。なお赤
外線光投射装置3を配置する最適な高さは、客席4とス
クリーン2の位置関係によっても異なる。一般には、不
正な撮像に使用される撮像手段の撮像範囲内(若しくは
画角内)に収まるように赤外線光投射装置3を配置す
る。
【0123】同じく、赤外線光の投射方向も、投射され
た光束が不正な撮像が行われ得る領域又は空間へ向かっ
ていれば良い。少なくとも、客席4の配置された領域に
おいて障害物のない状態で撮像が可能な高さの範囲を投
射光束で覆うことが可能な方向が選択される。また、赤
外線光反射鏡(いわゆるホットミラー)やその他の赤外
線光反射部材を用いて赤外線光の光軸を変更する場合に
は、反射後の光軸が上記所定の領域又は空間に向かって
いれば良い。また前述のように赤外線光を反射手段で反
射させるのではなく、赤外線光投射装置3そのものを駆
動し、赤外線光の投射方向が前述の所定の領域又は空間
に向くようにしても良い。例えば、赤外線光投射装置3
を水平方向に駆動し、反射光が客席側を走査するように
しても良い。
【0124】なおこの場合も、撮像装置の光学軸と赤外
線光の光軸との角度差ができるだけ小さくなるように、
赤外線光投射装置の配置(位置及び高さ)や投射方向を
決定することが望まれる。これは撮像装置の光学軸と赤
外線光の光軸との角度差が小さいと、それだけ赤外線光
が記録され易くなり妨害効果が高くなるためである。
【0125】また赤外線光は光束に広がりをもつ拡散光
のようなものでも良いし、光束を絞ったスポット光のよ
うなものでも良い。なお赤外線光は常時発光(点灯)で
も良いが、赤外線光を間欠的に発光されるようにしても
良い。赤外線光を間欠的に投射すると、記録された画面
の輝度が本編の映像とは無関係に変動するため視聴自体
を困難とさせることができる。ここで、間欠発光の間隔
はランダムに変化するようにしても良い。発光間隔をラ
ンダムに変更せせることにより、画像処理によっても、
不正に撮像された映像から輝度変化を取り除けないよう
にできる。
【0126】なお、間欠タイミングを制御したり、赤外
線光投射装置3が複数基ある場合にその発光位置を制御
することにより、記録された光像の出現タイミングや出
現位置により所望の情報が読み取れるようにすることも
できる。因みに、前述したいずれの間欠発光手法を採用
するかは問わない。具体的な発光手法については後述す
る他の実施形態で説明する。
【0127】またこの実施形態例の場合も、赤外線光投
射装置3の数は1基に限らない。例えば図4では、赤外
線光投射装置3を2基用いているが当然3基以上の赤外
線光投射装置3を配置しても良いし、1基のみを配置す
るようにしても良い。また図4では、一基の赤外線光投
射装置3に赤外線発光素子が1つしか搭載されていない
かのように表わしているが、一基の赤外線光投射装置3
に複数個の赤外線発光素子が搭載される場合もあり得
る。この場合、全ての赤外線発光素子を同時に発光制御
するか、個別に発光制御するかは自由である。
【0128】本実施形態例のようにスクリーン2の前方
より客席に向けて赤外線光を投射することにより、すな
わちスクリーン上に投影された映像を不正に撮像する撮
像装置とこれを妨害する赤外線光を投射する赤外線光投
射装置3とを向き合うように配置し、しかも第1の実施
形態例よりも撮像装置に近い位置から赤外線光を投射で
きるため、第1の実施形態例以上に撮像装置に入射され
る赤外線光の光量を増加させることができる。
【0129】かくしてこの場合も、従来システム以上に
高い妨害効果を期待できる。また従来システムと同程度
の妨害効果で良い場合には、従来システム以上に発光輝
度(出力)の小さい赤外線光投射装置3を使用できる。
このことは装置やシステムの経済性を高める効果をも
つ。
【0130】なお赤外線光を透過し易いスクリーンの場
合、従来システムの方式では十分な光量の反射光を期待
できないが、本実施形態例の場合にはスクリーン表面で
の反射を一切必要としないため、本実施形態例の方が断
然有利である。例えば、背面投影型のプロジェクタ装置
を用いるシステムの場合には、従来システムを適用して
も期待するような効果は得られない。
【0131】以上のように、赤外線光がどのような経路
でスクリーン前方領域又は空間に出力される場合でも、
本実施形態に係るシステムは従来システム以上の妨害効
果を実現できる。
【0132】(3)第3の実施形態例 図5及び図6に、第3の実施形態例を示す。この実施形
態例は、スクリーン周辺から客席方向に赤外線光を投射
する方式の発明に関するものである。なお図5はスクリ
ーン2の上辺より外側(上方)に赤外線光投射装置3を
配置する場合の例、図6はスクリーン2の上辺より外側
(上方)と左右両側よりも外側に赤外線光投射装置3を
配置する場合の例を表わすものである。因みにいずれの
図面も、映画館その他の劇場システムへの適用例を表わ
している。
【0133】またこの実施形態例の場合も第1の実施形
態例と同様、その技術自体はホームシアターにも適用可
能である。勿論、スクリーン上に投影される映像は、映
画だけでなくテレビジョン番組その他の著作物を含む。
続いて、図5及び図6に示すシステムを構成する各装置
の具体例を説明する。なおプロジェクタ装置1について
は第1の実施形態例と同様であるので省略する。
【0134】スクリーン2は第2の実施形態例と同じも
のを使用する。すなわち、スクリーンは赤外線光が透過
し易い構造のものでも、赤外線光を通過させる構造を有
するものでも、赤外線光が通過も透過し得ないものでも
良い。勿論、理由は赤外線光投射装置3がスクリーン2
の周辺に配置され、赤外線光を撮像装置に入射させる上
でスクリーンの存在が障害とならないためである。
【0135】赤外線光投射装置3の装置構成自体は第1
の実施形態例と同じである。違いは、赤外線光投射装置
3の配置位置や投射方法等である。赤外線光投射装置3
の配置位置は、スクリーンの外縁近傍が一般的と考えら
れる。これは本編の映像が投影される領域に近いほど一
般には投射された赤外線光が記録され易く(撮像範囲内
にあって直接記録されるか、撮像範囲に影響を与え易
く)、妨害効果が高いためである。もっとも、赤外線光
が記録され易いか否かは撮像装置の画角との関係で定ま
る相対的なものであり、スクリーンの外縁から外方に離
れた空間であっても妨害効果が低下するとは限らない。
【0136】例えば図5に示すように、スクリーン上辺
に接するように2基の赤外線光投射装置3を配置する
と、広範囲に赤外線光を投射し易くなる。また例えば図
6に示すように、スクリーン上辺に接するように数基の
赤外線光投射装置3を配置すると共に、スクリーン両側
(左右)にそれぞれ1基の赤外線光投射装置3を配置す
ると、投射される赤外線光の光軸と撮像装置の光学軸と
の違いから生じる妨害可能領域の死角を補い合える効果
がある。例えば図6の場合であれば(特に図6の場合に
は客席側の床面が傾斜していることに原因もあるが)、
客席の後列側に撮像装置が配置されると、スクリーン上
方から投射される赤外線光がそもそも撮像装置に入射さ
れない可能性がある。しかし、スクリーン両側(左右)
から赤外線光を投射すると、後方の客席にも十分な光量
の赤外線光を直接投射できるため、システム全体として
妨害可能領域に死角が生じ難くできる。なお、客席最前
列側に死角を作らないためにはスクリーン下辺の外方に
赤外線光投射装置を配置したり、第1の実施形態例の技
術、すなわちスクリーン後方から赤外線光を投射する技
術を組み合せるのが効果的である。
【0137】また、赤外線光投射装置3を配置する高さ
は問わないのは第1の実施形態例や第2の実施形態例と
同様である。なお赤外線光投射装置3を配置する最適な
高さは、客席4とスクリーン2の位置関係によっても異
なる。
【0138】同様に、赤外線光の投射方向も、投射され
た光束が不正な撮像が行われ得る領域又は空間へ向かっ
ていれば良い。少なくとも、客席4の配置された領域に
おいて障害物のない状態で撮像が可能な高さの範囲を投
射光束で覆うことが可能な方向が選択される。また、赤
外線光反射鏡(いわゆるホットミラー)やその他の赤外
線光反射部材を用いて赤外線光の光軸を変更する場合に
は、反射後の光軸が上記所定の領域又は空間に向かって
いれば良い。また前述のように赤外線光を反射手段で反
射させるのではなく、赤外線光投射装置3そのものを駆
動し、赤外線光の投射方向が前述の所定の領域又は空間
に向くようにしても良い。例えば、赤外線光投射装置3
を水平方向に駆動し、反射光が客席側を走査するように
しても良い。
【0139】勿論この場合も、撮像装置の光学軸と赤外
線光の光軸との角度差ができるだけ小さくなるように、
赤外線光投射装置の配置(位置及び高さ)や投射方向を
決定することが望まれる。これは撮像装置の光学軸と赤
外線光の光軸との角度差が小さいと、それだけ赤外線光
が記録され易くなり妨害効果が高くなるためである。
【0140】また赤外線光は光束に広がりをもつ拡散光
のようなものでも良いし、光束を絞ったスポット光のよ
うなものでも良い。なお赤外線光は常時発光(点灯)で
も良いが、赤外線光を間欠的に発光されるようにしても
良い。赤外線光を間欠的に投射すると、記録された画面
の輝度が本編の映像とは無関係に変動するため視聴自体
を困難とさせることができる。なお、間欠タイミングを
制御したり、赤外線光投射装置3が複数基ある場合にそ
の発光位置を制御することにより、記録された光像の出
現タイミングや出現位置により所望の情報が読み取れる
ようにすることもできる。因みに、前述したいずれの間
欠発光手法を採用するかは問わない。具体的な発光手法
については後述する他の実施形態で説明する。
【0141】またこの実施形態例の場合も、赤外線光投
射装置3の数は1基に限らない。例えば図5では、赤外
線光投射装置3を2基用いているが当然3基以上の赤外
線光投射装置3を配置しても良いし、1基のみを配置す
るようにしても良い。また図5では、一基の赤外線光投
射装置3に赤外線発光素子が1つしか搭載されていない
かのように表わしているが、一基の赤外線光投射装置3
に複数個の赤外線発光素子が搭載される場合もあり得
る。この場合、全ての赤外線発光素子を同時に発光制御
するか、個別に発光制御するかは自由である。
【0142】本実施形態例のようにスクリーン2の周辺
より客席に向けて赤外線光を投射することにより、すな
わちスクリーン上に投影された映像を不正に撮像する撮
像装置とこれを妨害する赤外線光を投射する赤外線光投
射装置3とが向き合うように配置し、しかも第1の実施
形態例よりも撮像装置に近い位置から赤外線光を投射で
きるため、第1の実施形態例以上に撮像装置に入射され
る赤外線光の光量を増加させることができる。
【0143】かくしてこの場合も、従来システム以上に
高い妨害効果を期待できる。また従来システムと同程度
の妨害効果で良い場合には、従来システム以上に発光輝
度(出力)の小さい赤外線光投射装置3を使用できる。
このことは装置やシステムの経済性を高める効果をも
つ。
【0144】なお赤外線光を透過し易いスクリーンの場
合、従来システムの方式では十分な光量の反射光を期待
できないが、本実施形態例の場合にはスクリーン表面で
の反射を一切必要としないため、本実施形態例の方が断
然有利である。例えば、背面投影型のプロジェクタ装置
を用いるシステムの場合には、従来システムを適用して
も期待するような効果は得られない。
【0145】以上のように、赤外線光がどのような経路
でスクリーン前方領域又は空間に出力される場合でも、
本実施形態に係るシステムは従来システム以上の妨害効
果を実現できる。
【0146】(4)第4の実施形態例 図7に、第4の実施形態例を示す。この実施形態例は、
赤外線光を高い反射率で反射する赤外線光反射鏡5に投
射し、その反射光を不正行為者の撮像装置に入射させる
方式の発明に関するものである。なお図7に示すシステ
ムでは、赤外線光反射鏡5を駆動装置6で駆動し、反射
方向自体を可変できるようにしている。
【0147】なお図7も、映画館その他の劇場システム
への適用例を表わしている。第1の実施形態例と同様、
その技術自体はホームシアターにも適用可能である。勿
論、スクリーン上に投影される映像は、映画だけでなく
テレビジョン番組その他の著作物を含む。続いて、図7
に示すシステムを構成する各装置の具体例を説明する。
なおプロジェクタ装置1については第1の実施形態例と
同様であるので省略する。
【0148】スクリーン2は、赤外線光反射鏡5をどこ
に配置するかで異なる。例えば図7の場合、赤外線光反
射鏡5はスクリーン2の周辺に位置するため、反射面を
赤外線光の投射源と同一視すると第3の実施形態例と同
じ構成になる。この場合は、第3の実施形態例のスクリ
ーンのように、スクリーン2に求められる素材や構造は
どのようなものでも良い。赤外線光反射鏡5をスクリー
ン2の前方に配置する場合も同様である。
【0149】ただし、赤外線光反射鏡5をスクリーン2
の後方に配置し、その反射光がスクリーン2を通過又は
透過して客席側に投射されるようにする場合には、スク
リーン2に、第1の実施形態例のスクリーンのように特
定の構造や素材で構成されるものを用いる必要がある。
なお、赤外線光反射鏡5をスクリーン2の後方に配置す
る場合でも、反射光がスクリーン以外の空間を通過する
方式の場合には、第2の実施形態例や第3の実施形態例
のようにスクリーン2の構造等は問わない。
【0150】赤外線光投射装置3の装置構成自体は第1
の実施形態例と同じである。違いは、赤外線光投射装置
3の配置位置や投射方法等である。赤外線光投射装置3
の配置場所は、赤外線光反射鏡5の反射面との関係で定
まる。
【0151】例えば、図7に示すように赤外線光反射鏡
5の反射面がスクリーン2に対して平行又はそれに近い
位置関係に配置されるのであれば、赤外線光反射鏡5が
スクリーン2に対してどのような位置関係に配置される
場合でも、赤外線光投射装置3は赤外線光反射鏡5より
も客席寄りに配置する。勿論、反射光を客席方向に反射
させるためである。
【0152】これに対し、例えば赤外線光反射鏡5の反
射面がスクリーン2と直交又はそれに近い位置関係に配
置されるのであれば、赤外線光反射鏡5がスクリーン2
に対してどのような位置関係に配置される場合でも、赤
外線光投射装置3は赤外線光反射鏡5よりも後方(客席
側からスクリーン方向を見て)に配置する。この場合、
反射面に対する赤外線光の入射角(反射面の法線に対し
てなす角)は一般に大きくなる。
【0153】いずれにしても赤外線光は、反射後の赤外
線光が不正行為可能な領域又は空間の少なくとも一部を
照明するようなに赤外線光投射装置3から投射される。
なお反射面とスクリーンとの位置関係はこれらの場合に
限られることはなく、これらの中間的な位置関係を当然
に採り得る。勿論、赤外線光反射鏡5の反射面の位置関
係に応じ、赤外線光投射装置3の最適な配置位置やその
投射方向は異なる。
【0154】なお図7の場合には、赤外線光反射鏡5
(反射面)を駆動装置6で駆動できるため、赤外線光投
射装置3の投射方向が固定でも、赤外線光の反射方向を
可変でき、撮像妨害可能範囲に死角が生じないようにで
きる。
【0155】因みにこの実施形態例では、赤外線光反射
鏡5(反射面)を駆動可能としているが、赤外線光反射
鏡5(反射面)が固定の場合には(すなわち、駆動装置
6が存在しない構成の場合には)、複数基の赤外線光投
射装置3を様々な位置に配置し、各赤外線光投射装置3
から投射された赤外線光の反射光によって撮像妨害可能
範囲に死角が生じないようにすれば良い。なお反対に、
赤外線光投射装置3を駆動装置6で駆動し、赤外線光反
射鏡5によって反射される赤外線光の反射方向を可変す
ることも可能である。
【0156】赤外線光反射鏡5は、赤外線光の反射率が
高い鏡である。なお、赤外線光のみについて反射率が高
い必要はなく、他の帯域の光についても反射率が高くて
も良い。もっとも、可視光については反射率が低いこと
が一般には望ましい。もっとも、可視光が入射されるお
それのない位置に赤外線光反射鏡5が配置されるのであ
れば、可視光についても高い反射率をもっていても問題
はない。
【0157】赤外線光反射鏡5は平板形状であっても良
いし、凹面鏡や凸面鏡のような形状でも良い。なお凸面
鏡を用いる場合には、赤外線光の投射方向が固定の場合
や赤外線光反射鏡5の駆動範囲が制限される場合(固定
されている場合も含む。)でも、赤外線光を広範囲に反
射できる利点がある。この場合、投射する赤外線光には
拡散光束を使用する。
【0158】また赤外線光反射鏡5は、片面にのみ反射
面をもつ片面鏡でも良いし、両面に反射面をもつ両面鏡
でも良い。また赤外線光反射鏡5は、一枚の鏡から形成
されていても良いが、複数枚の鏡の集合体として形成さ
れていても良い。例えば、複数個の微小な鏡を平面上に
配列したものでも良い。また例えば、複数個の微小な鏡
が全体として多面体(球体を含む。)を形成するように
配列されたものでも良い。
【0159】ここで、赤外線光反射鏡5が多面体形状で
あれば、赤外線光反射鏡5が固定であっても1つの光束
を複数の方向に反射するような使い方ができる。勿論、
赤外線光反射鏡5が多面体形状の場合においてこれを駆
動する場合には、少ない駆動量でも反射面の角度が大き
く変化させて広範囲に反射光を反射させることもでき
る。
【0160】なお図7においては、赤外線光反射鏡5を
用いているが、赤外線光を高い反射率で反射できれば良
いのであって、反射面が鏡面処理されていなくても良
い。すなわち、赤外線光を反射する手段としては、赤外
線光反射鏡だけでなく、散乱板のようなものでも良い。
【0161】なお図7においては、スクリーン上辺の中
央付近に1個の赤外線光反射鏡5を配置しているが、赤
外線光反射鏡5の配置個所や個数はこれに限られるもの
でない。例えば、スクリーン下辺の中央付近に配置して
も良いし、スクリーンの両側(左右の各辺)付近に配置
しても良い。勿論、各辺の中央付近に配置する必要はな
く、どの位置に配置しても良い。またスクリーン近傍だ
けでなく、側壁や天井、スクリーンの前方や後方など、
様々な位置に配置し得る。勿論、個数についても1個だ
けでなく、複数の配置場所に赤外線光反射鏡5を配置し
得る。
【0162】駆動装置6は赤外線光反射鏡5又はその反
射面を駆動して、赤外線光の反射方向を可変するための
手段である。図8に駆動装置6の一例を示す。図8に示
す駆動装置は、モータ6A及び回転軸6Bを主要部とす
る。図8の場合、モータ6Aが、回転軸6Bに取り付け
られた赤外線光反射鏡5を一方向に回転駆動(360
°)する。すなわち、反射面(図8の場合は赤外線光反
射鏡5それ自体)の角度を可変させることで、赤外線光
が客席側を水平方向に走査するようにしている。
【0163】因みに回転角や回転速度は目的とする効果
に応じて適当なものを選択的に使用する。例えば反射光
が客席側を走査するのに必要最小限度の範囲(例えば9
0°の範囲)で赤外線光反射鏡5を往復駆動させるよう
な駆動方法でも良い。また、駆動速度についても複数コ
マについて赤外線光の走査が1回完了するような低速の
場合から、1コマについて赤外線光の走査が複数回完了
するような高速の場合まで考えられる。この駆動速度の
違いは、不正に撮像された映像に現れる光像の出現頻度
に関係する。
【0164】また図8の駆動手段の場合には、駆動手段
5による駆動軸が1軸である場合について表わしている
が、例えば水平方向と垂直方向というように駆動軸が軸
方向を異にする2軸である場合にも適用し得る。このよ
うに軸方向を異にする駆動軸を増やすことにより、赤外
線光によって走査が可能な範囲を広げることができる。
勿論、駆動軸は2軸に限らず、3軸以上でも良い。なお
図8においては、最も簡単な駆動機構としてモータ6A
の回転軸6Bに赤外線光反射鏡5を固定した場合につい
て表わしたが、モータ6Aの動力を伝達する手段とし
て、ギヤその他の機構やゴムその他の弾性部材を使用し
ても良い。また、動力源もモータ6Aのように回転方向
のものの他、リニアモータのように線方向のもの、弾性
波モータのように弾性波を利用するもの、電磁石を使用
するもの等が考えられる。例えば、スクリーン2の一辺
に沿って赤外線光反射鏡5を平行移動させ、反射された
赤外線光の照明範囲を移動させることもできる。
【0165】また図8は赤外線光反射鏡5が一枚の鏡で
形成されている場合の駆動装置例を表わしているが、赤
外線光を反射する手段としての赤外線光反射鏡5が複数
枚で構成される場合には、反射鏡のそれぞれを個別独立
に駆動できるようにそれぞれに駆動装置を設けることも
できる。
【0166】本実施形態例のように赤外線光を客席側に
向けて反射する赤外線光反射鏡5を配置することによ
り、すなわちスクリーンよりも反射率の高い赤外線光反
射鏡5を用いて赤外線光を客席側に反射させることによ
り、第1の実施形態例以上に撮像装置に入射される赤外
線光の光量を増加させることができる。
【0167】かくしてこの場合も、従来システム以上に
高い妨害効果を期待できる。また従来システムと同程度
の妨害効果で良い場合には、従来システム以上に発光輝
度(出力)の小さい赤外線光投射装置3を使用できる。
このことは装置やシステムの経済性を高める効果をも
つ。
【0168】しかも、赤外線光反射鏡5又はその反射面
を駆動装置6によって駆動し、当該反射面で反射される
赤外線光の反射方向を可変できるようにすることによ
り、広範囲について強度の高い赤外線光を反射できると
いう効果を実現できる。この効果は、反射面が固定され
る従来システムでは実現し得ない効果である。
【0169】なお本実施形態においては、一枚の赤外線
光反射鏡5を駆動することによって反射光の照明する範
囲を移動させる場合について述べたが、赤外線光の射出
方向(赤外線光反射鏡5に対する入射角)を異にする赤
外線光投射装置3を複数配置し、それぞれを順番に発光
することにより、反射光が客席側を走査するように移動
させる仕組みを採用しても良い。また、一枚の赤外線光
反射鏡5に対し、赤外線光の射出方向(赤外線光反射鏡
5に対する入射角)を異にする複数の赤外線光投射装置
3から一斉に照射し、広範囲を一斉に照明させることも
可能である。
【0170】(5)第5の実施形態例 図9に、第5の実施形態例を示す。この実施形態例は、
赤外線光を間欠発光させることにより、不正に記録され
た映像に本編とは無関係の光像パターンを記録させる発
明に関するものである。この発明は、前述の実施形態例
や他の実施形態例は勿論のこと、従来システム(プロジ
ェクタ装置近傍位置その他の遠方位置からスクリーン2
に向けて赤外線光を投射し、その反射光を不正行為者の
撮像装置に入射させるシステム)についても適用できる
ものである。図9は第1の実施形態例に適用する場合の
構成例である。
【0171】なお本実施形態例も他の実施形態例と同
様、映画館その他の劇場システムは勿論、ホームシアタ
ーにも適用できる。また、スクリーン上に投影される映
像は、映画だけでなくテレビジョン番組その他の著作物
を含む。続いて、図9に示すシステムを構成する各装置
の具体例を説明する。なお発光制御部7以外は第1の実
施形態例と同様であるので省略する。本発明を他の実施
形態例と組み合せる場合も同様である。
【0172】発光制御の方法として最も単純なものは、
発光と消灯とを基本周期で交互に繰り返す点滅パターン
である。この場合の発光制御部7は例えば発振器やマル
チバイブレータその他の発振手段で実現できる。もっと
もこの場合でも、発光制御部7はコンピュータや特定用
途向けICその他のロジック回路で構成することもでき
る。赤外線光を点滅させると、記録映像上における赤外
線光の光像が薄くとも、赤外線光を視聴者に知覚され易
くでき、視聴に支障をきたすようにできる。勿論、記録
される光像の輝度が大きい場合には、輝度レベルの変化
を大きくでき、不正に撮像された映像を視聴に耐えない
ものに劣化できる。
【0173】より複雑な制御を必要とする場合には、記
録させる所定の情報(例えば出力日時、出力場所、スク
リーン番号等)を表わす発光コード(又は発光パター
ン)の記録部と、当該記録部から発光コードに応じた発
光制御情報(発光と消灯)信号を読み出して出力する出
力部とを必要とする。勿論、管理者が入力した任意の所
望の情報に応じて発光コードが自動的に変更されるよう
にするためには、所望の情報を対応する発光コードに変
換する変換テーブルその他の変換手段を更に設ければ良
い。
【0174】なお発光制御部7は、図9に示すように、
赤外線光投射装置3とは独立の装置でも良いし、赤外線
光投射装置3の内部に一体に設けられていても良い。な
お、発光制御部7を赤外線光投射装置3の内部に一体に
設ける場合であって、複数の赤外線光投射装置3を用い
る場合にはそれらの同期を採る。
【0175】続いて、他の発光制御例を説明する。基本
的な発光制御の方法は専ら記録された映像の視聴を困難
にするものであったが、間欠発光自体を制御することで
所望の情報を記録させることができる。勿論、発光タイ
ミングは発光制御部7の制御による。
【0176】例えば図10に示すように、映画館IDの
「001」を表わす発光コードが「100011100
10」である場合に、2値データの「1」を発光に、
「0」を消灯に割り当てると、時間軸方向に所望の情報
を埋め込むことが可能となる。図10では、1フレーム
(1フィールド)が発光と消灯の最小単位のようにも見
えるが、発光コードの1つの値を表わすのに必要な最小
単位は自由に変更し得る。例えば、0.5秒を最小単位
としても良いし、1秒を最小単位としても良い。不正な
撮像行為が行われると、このような光像が記録され、記
録映像の視聴が困難になるだけでなく、当該映像が流出
した場合には不正な撮像が行われた行為地の特定に使用
できる。なお図10は発光源が1つの場合を表わしてい
るが、複数の発光源も同様に発光制御できる。
【0177】図11に、時間軸方向に所望の情報を埋め
込む別の制御手法を示す。前述の図10の場合には、光
像の記録位置を固定していたが(すなわち発光源が固定
されていた)、図11に示すように光像の記録位置自体
をリレー式に遷移させることもできる。図11の場合、
光像の記録位置に意味をもたない。このようにしても図
11と同じ情報を記録することができる。
【0178】因み図11は赤外線光の光像が記録される
位置をスクリーン4隅の4箇所とし、発光コード値が
「0」から「1」に切り替わる時点で光像の記録位置を
時計周りに進めるという規則を適応させる場合の発光パ
ターン例とその記録例である。勿論、他の規則を適応さ
せることもできる。例えば、発光コード値に「1」が現
れるたびに光像の記録位置を時計周りに進めるもの、光
像の移動方向を反時計周りとするもの、予め定めた発光
位置の遷移規則に従って隣接する光像候補点以外にも光
像が遷移するようにするもの他が考えられる。
【0179】また図12に、時間軸方向に所望の情報を
埋め込む別の制御手法を示す。図12は、複数の光像が
現れる組み合わせパターンに、発光コード値の「1」と
「0」を割り当てることで、情報の記録を実現させるも
のである。この場合は、光像の出現位置にも意味がある
例である。図12は、発光コード値の「0」にスクリー
ン左上隅と右下隅の2箇所に光像が現れる組み合わせパ
ターンを対応させ、発光コード値の「1」にスクリーン
左上隅の光像のみが現れる組み合わせパターンを対応さ
せる場合の記録例である。このような制御方法を適用し
ても、不正行為地を特定可能とできる。なお勿論、赤外
線光の光像が記録される位置はスクリーン4隅の他の位
置でも良いし、各コード値を表わす組み合せパターンは
他のものでも良い。例えば、前述の場合において、発光
コード値の「1」にはスクリーン右上隅と左下隅の2箇
所に光像が現れる組み合わせパターンを対応させても良
い。
【0180】図13は、図12の変形例である。図12
の例の場合には、発光コード値の「0」「1」を光像の
組み合わせパターンに対応付けたが、この例は単一の光
像にのみ対応付ける場合の例である。すなわち、光像の
出現位置にも意味がある例である。図13では、発光コ
ード値の「0」にスクリーン左上隅の光像を対応させ、
発光コード値の「1」にスクリーン右下隅の光像を対応
させている。もっとも、2つの光像の発光タイミングを
同期制御する点では、図13も図12の制御手法の一つ
である。
【0181】以上の例は、時間軸方向に出現する光像パ
ターンのそれぞれに意味がある場合であるが、光像パタ
ーン像自体に情報を重畳させる方法も考えられる。例え
ば図14に示すように、時間経過に伴って光像の出現位
置が遷移しても、光像の出現位置の遷移や出現順には意
味がなく、所定時間内に現れた光像の位置のパターンに
のみ意味をもつ場合も考えられる。すなわち、図14は
光像の出現位置が「左上隅→右下隅→左上隅→左下隅→
左上隅→右下隅」と遷移しているが、時間軸を無視した
(時間軸を圧縮した)平面上で確認される光像パターン
自体に意味をもたせるものである。ここでは、右上隅を
除く3点に光像が現れるパターンが所定の情報を表わし
ている。このような情報の重畳を意図した発光の制御方
法も考えられる。もっとも、右上隅を除く3点に光像が
一斉に現れるように発光を制御しても良い。
【0182】本実施形態例のように赤外線光を間欠的に
発光制御することにより、すなわちスクリーン上に赤外
線光の光像(スポット光)を間欠的に投射することによ
り、視聴を困難にするだけでなく所定の情報も記録でき
る。しかも、本実施形態例のように間欠発光自体に情報
を重畳する場合には、光像自体は識別の容易な大きなス
ポット光で良く、本編の映像の内容や輝度に関わらず識
別できる可能性が高い。一方、従来システムのように赤
外線光をスクリーン上に結像させることで文字情報を記
録させる場合には、本編の映像の内容や輝度によっては
文字情報の読み取り自体が困難となる不具合がある。
【0183】なお上述の説明では、基本的に1つの情報
を記録させることを前提に説明したが(この場合は、所
定間隔で同一パターンが繰り返し出現することになる
が)、複数の情報を記録させたい場合には所定周期で異
なる情報に対応した光像パターンを投射させるように制
御すれば良い。
【0184】(6)第6の実施形態例 図15に、第6の実施形態例を示す。この実施形態例
は、赤外線光による妨害効果を高めるため、スクリーン
面の輝度が低い場面で赤外線光を投射する又はスクリー
ン面のうち輝度が低い領域について選択的に赤外線光を
投射する方式の発明に関するものである。この発明も、
前述の実施形態例や他の実施形態例は勿論のこと、従来
システム(プロジェクタ装置近傍位置その他の遠方位置
からスクリーン2に向けて赤外線光を投射し、その反射
光を不正行為者の撮像装置に入射させるシステム)にも
適用可能なものである。
【0185】図15は、映画館その他の劇場システムへ
の適用例であるが、他の実施形態例と同様、その技術自
体はホームシアターにも適用可能である。勿論、スクリ
ーン上に投影される映像は、映画だけでなくテレビジョ
ン番組その他の著作物を含む。
【0186】続いて、図15に示すシステムを構成する
各装置の具体例を説明する。図15に示すシステムは、
第1の実施形態例に係るシステムと同様、赤外線光投射
装置3をスクリーン2の後方に配置するものである。こ
の点で本実施形態例は第1の実施形態例の一例でもあ
る。従って、プロジェクタ装置1やスクリーン2には第
1の実施形態例と同じものを使用する。勿論、赤外線光
投射装置3についても第1の実施形態例と同じものを用
い得る。すなわち赤外線光投射装置3はスクリーンの後
方だけでなく、スクリーンの前方や周辺に配置されてい
ても良い。
【0187】ただし本実施形態例においては、スクリー
ン上での輝度が低い部分に赤外線光を選択的に投射する
ため、赤外線光投射装置3を少なくとも想定される仮想
領域の数だけ用意する。ここではスクリーン表面が28
個(=4行×7列)の部分領域に仮想的に区分されてい
る場合を想定するので、赤外線光投射装置3が少なくと
も28個必要になる。この実施形態例では、スクリーン
表面の明るさを検出する光センサ8も仮想する部分領域
と同数、すなわち28個用意する。なお部分領域の数は
スクリーン2の大きさ、配置する赤外線光投射装置3の
大きさや配置方法その他を考慮して適応するシステム毎
に適当な数を決定する。
【0188】光センサ8は、スクリーン2を透過した又
は通過した投影光を基に対応するスクリーン2の明るさ
を検出する手段である。光センサには、例えばフォトダ
イオードやフォトトランジスタを使用する。光センサ8
はスクリーン2の背面側に配置する。光センサ9を配置
すべきスクリーン2からの距離は、各光センサ8が担当
する部分領域の面積によっても異なる。例えば、部分領
域の面積が小さければ対応する領域の明るさを正確に検
出すべくスクリーン2の裏側に近接して配置する必要が
あるが、部分領域の面積が大きければスクリーン2から
多少離れていても良い。
【0189】一般に光センサ8は各部分領域の中央付近
に配置する。これは光センサ8の検出値が各部分領域の
明るさの代表値となるからである。ただし、厳密な意味
において部分領域の中央である必要はない。また1つの
部分領域の明るさを検出するのに複数の光センサ8を用
いる場合には、必ずしも各部分領域の中央に光センサ8
が設けられるとは限らない。
【0190】なおスピーカがスクリーンの背面側に設け
られていない場合には、前述の赤外線光投射装置3や光
センサ8を比較的自由に配置し得るが、スクリーンの背
後にスピーカシステムを配置する場合にはスピーカによ
る再生の妨げにならない位置に配置する必要がある。
【0191】なお前述の赤外線光投射装置3と光センサ
8は個々独立の装置として別々に配置しても良いが、例
えば図16に示すような発光ユニットとして一体に配置
しても良い。因み図16の場合、赤外線光投射装置3
は、複数個(ここでは6個)の赤外線発光素子3Aを単
一面上に配置したユニット装置であるものとする。光セ
ンサ8は赤外線光投射装置3の中央付近に配置する。こ
のような赤外線光投射装置3が図15の各部分領域に配
置される。
【0192】また光センサ8からは対応するスクリーン
の明るさに応じた検出信号(例えば電流値、電圧値)S
2が出力される。当該検出信号はアナログ信号でも良い
し、ディジタル信号でも良い。因みに図16の場合、赤
外線光投射装置3には赤外線光投射制御装置10より赤
外線発光素子3Aの発光を制御する制御信号S3が入力
される。
【0193】シャッターセンサ9は、プロジェクタ装置
1がフイルム式のプロジェクタ装置に効果的な装置であ
る。従って、プロジェクタ装置1にディジタル信号方式
のプロジェクタを用いる場合には、このようなシャッタ
ーセンサ9は構成上存在しないものとなる。ここで、シ
ャッターセンサ9は、フイルム式のプロジェクタ装置
(いわゆる映写機)のシャッターが投影光を遮光する期
間に赤外線光をスクリーン上に投射させるために使用さ
れる。すなわちシャッターセンサ9は、シャッターが閉
じてスクリーン上の明るさが低下する期間又はタイミン
グを検出するのに使用される。
【0194】図17に本機能の代表的な構成例を示す。
映写機は、アパチャー(プロジェクタのフイルム投射
窓)にフイルム11が静止しているときに光源光12を
照射して映像をスクリーンに投影する動作と、フイルム
11に照射される光源光12を遮光してその間にフイル
ムをコマ送りする動作とを繰り返すことで映像をスクリ
ーンに投影する。なお図中のレンズ14は、光源光をス
クリーン2に投影する投影レンズである。
【0195】一般に、光源光の遮光に用いるシャッター
13には、円盤に切れ目を入れたものが使用される。通
常、かかる切れ目は円盤の対角位置に2箇所形成され
る。通常、当該円盤は1秒間に24回転し、1コマ当た
り光源光を2回遮光する(図18(B))。インタース
プロケット15は、1コマ当たり2回現れる遮光時のう
ち一方の期間にフイルム11を1コマ送る(図18
(A))。かくして、シャッター13の動作タイミング
に連動する赤外線光投射装置3は、1コマあたり2回赤
外線光を投射する(図18C))。
【0196】シャッターセンサ9は光学式のものだけで
なく、電子式のものや機械式のものも考えられる。例え
ば光学式の場合、図19に示すような方法が考えられ
る。図19は、シャッター13が光源光を遮光する位置
関係(回転位置)にあることを、シャッター表面で反射
された光束から検出する方法である。図19(A)は光
源光12が投影されている状態、19(B)はシャッタ
ー13の遮光が開始された状態、図19(C)はシャッ
ター13が光源光12を遮光している状態を表わしてい
る。
【0197】なお図19の方法を採用する場合、シャッ
ターセンサ9は、遮光時にシャッター13の羽根と対面
するように配置する。このときシャッターセンサ9とし
ては、例えばシャッター13との対向面に発光ダイオー
ド(発光手段)とフォトダイオード(受光手段)を配置
したものを使用する。かかる配置を採用すれば、光源光
の遮光時にフォトダイオードで受光される光量が高く、
投影時には光量が低下するため、シャッターの位置関係
を検出できる。
【0198】また光学式の方法には、円盤の回転領域を
挟んで対面するように発光ダイオードとフォトダイオー
ドを配置し、発光ダイオードから射出された光線がフォ
トダイオードに入射されるか否かによって、シャッター
13の位置関係(回転位置)を検出する方法もある。こ
の場合、発光ダイオードからフォトダイオードに向けて
発光された光線が受光されるタイミングと遮光されるタ
イミングから円盤の回転位置を検出できる。
【0199】この他、シャッターセンサ9には、円盤の
回転位置を機械的に検出する方法もある。例えば、回転
軸に対して同軸に取り付けられたギヤの回転位置(歯車
の位置)からシャッターの回転位置を機械的に検出する
ことも可能である。また例えば、円盤の回転領域を挟む
ように電極を配置し、その静電容量の変化から電極間に
円盤の羽根が位置しているか、切れ目が位置しているか
を検出する方法も考えられる。また回転軸の駆動情報そ
のものからシャッターの回転位置を検出する方法も考え
られる。
【0200】なお言うまでもないが、シャッターの形状
が異なる場合やシャッターの方式が異なる場合には、各
形状や方式に応じたものがシャッターセンサ9として採
用される。例えば、シャッターの開閉を電子的に制御す
る場合には、当該開閉信号を利用して光源光が遮光され
る期間を検出する方法も可能である。
【0201】なお検出結果の利用方法には、シャッター
の閉動作を検出した場合に赤外線光を発光させる方法の
他、検出結果からシャッターの閉動作を予測し、予測さ
れたタイミングで赤外線光を発光させる方法が考えられ
る。
【0202】赤外線光投射制御装置10は、光センサ8
から入力される光センサ出力S2やシャッターセンサ9
から入力されるシャッター情報S4に基づいて赤外線光
投射装置3(図16の構成の場合には、各赤外線発光素
子3A)の発光を制御する手段である。
【0203】赤外線光投射制御装置10の内部構成は適
用するシステムに応じて異なる。例えば図15に示すよ
うに、赤外線光投射装置3を一括制御するシステム構成
の場合には、一般にコンピュータ(処理部(制御装置と
演算装置を有する)と、記憶装置と、入出力装置とを有
する)を使用する。ただし、当該コンピュータに実行さ
せるプログラムの機能を電子回路として実現することも
可能である。
【0204】もっとも赤外線光投射制御装置10が常に
必要とされるわけではない。例えば、光センサ8の検出
結果を赤外線光投射装置3の光量調整信号としてそのま
ま使用し、スクリーンが暗い場面や領域で赤外線光の光
量が増加するようにすれば、制御装置を用いなくても所
望の妨害効果を実現できる。因みにここでの検出結果は
アナログ的に変化する場合を想定する。もっとも、アナ
ログ信号をディジタル信号に変換する機能を有する光セ
ンサであれば多値的な情報が光量調整信号として出力さ
れる。
【0205】因みに、光センサ8がスクリーンの明るさ
が所定の基準値よりも明るいか否か判定する機能を有し
ていれば(検出結果と所定のしきい値とを比較する比較
機能を有していれば)、光センサ8の検出結果を赤外線
光投射装置3に直接入力し、赤外線光の投射と非投射を
切り替え制御するシステム構成を採り得る。勿論この場
合は、スクリーンの明るさが所定のしきい値よりも低い
場合に赤外線光を投射させるものとする。
【0206】また例えば、シャッターセンサ9の検出結
果を赤外線光投射装置3のオンオフ制御信号としてその
まま使用し、スクリーンが暗くなるコマ送りの瞬間に赤
外線光を投射するようにすれば、制御装置を用いなくて
も所望の妨害効果を実現できる。
【0207】赤外線光投射制御装置10を用いる場合の
説明に戻る。例えば、赤外線光投射制御装置10は、シ
ャッターセンサ9によってシャッターの閉動作(すなわ
ち赤外線光の遮光)が検出されたとき、制御信号S3を
出力し、赤外線光投射装置3に赤外線光の投射を命じ
る。このとき赤外線光投射制御装置10は、全ての赤外
線光投射装置に赤外線光の投射を命じても良い(図15
の場合、28個の赤外線光投射装置全てについて投射を
命じても良い)。また赤外線光投射制御装置10は、一
部の赤外線光投射装置に対してのみ赤外線光の投射を命
じても良い。例えば図15の場合、発光パターンが千鳥
格子になるように赤外線光の投射を命じても良い。ま
た、発光パターンが他の識別可能な図形パターン(文字
や記号を含む。)を形成するように赤外線光の投射を命
じても良い。
【0208】なお赤外線光投射装置10が、図16に示
すように複数の赤外線発光素子の集合として構成されて
いる場合、赤外線光投射装置10に赤外線光の投射命令
を出す場合でも図20(A)に示すように全ての赤外線
発光素子に発光を命じる場合の他、図20(B)に示す
ように一部の赤外線発光素子にのみ発光を命じる場合も
あり得る。図20(B)のように赤外線発光素子の発光
を制御することにより、隣接する他の赤外線光投射装置
10の発光パターンと組み合わせてより複雑な図形パタ
ーンを記録可能とできる。
【0209】次に光センサ8の検出結果が赤外線光投射
制御装置10に入力される場合の制御動作例を説明す
る。もっとも簡単な制御方法は、光センサ8の検出出力
を基にスクリーンの明るさを判定し、所定の明るさより
も輝度が低い場合には当該光センサが監視対象とする領
域に割り当てられた赤外線光投射装置3を発光制御する
方法である。かかる制御機能をハードウェアとしてもソ
フトウェアとしても実現できることは勿論である。
【0210】なお当該判定をディジタル的に処理する場
合には、比較基準値となるしきい値を記憶する記憶手段
と、入力値(光センサの出力がアナログ信号の場合には
ディジタル信号に変換する手段によって変換後の値)を
前述のしきい値と比較する比較手段と、比較結果を対応
する赤外線光投射装置3に出力する出力手段とで赤外線
光投射制御装置10を構成すれば良い。これに対し、当
該判定をアナログ的に処理する場合には、光センサの入
力と基準値(例えば抵抗分圧によって生成する)とを比
較する差動増幅回路構成の比較回路段と、差動出力を出
力する出力段とで赤外線光投射制御装置10を構成すれ
ば良い。
【0211】因みにここでのしきい値は、例えば撮像装
置の記録特性(例えば、固体撮像素子の光学特性)や人
間の視覚特性を考慮した経験値や実測値を基に決定すれ
ば良い。また光センサの設置密度が比較的高い場合に、
ある特定の光センサの出力が比較的低輝度でも、その周
辺の光センサの出力が高輝度であるときは、低輝度領域
での赤外線光の発光があまり効果をもたないため、かか
る条件が満たされる場合には赤外線光を発光させないよ
うにすることもできる。
【0212】もっともスクリーンの輝度が低い部分に選
択的に赤外線光を投射する場合でも、図20(B)に示
すように該当領域に対応する赤外線発光素子の一部のみ
を発光させる方法も考えられる。この場合には、所定の
発光パターンを記憶する記憶手段や発光パターンを生成
するプログラムステップを前述の構成に追加する。
【0213】以上の制御動作は、基本的に赤外線光の投
射対象領域に光センサ8が1つだけ配置されている場合
の動作例であるが、赤外線光の投射対象領域について光
センサが複数配置されている場合には以下のような動作
方法を採用し得る。なお赤外線光の投射対象領域は、図
15の部分領域それぞれを言う場合もあれば、部分領域
複数個の領域(最大ではスクリーン全体)を言う場合も
あり得る。
【0214】いずれにしても制御動作自体は同じため、
以下ではスクリーン全体を赤外線光投射領域とする場合
について説明する。すなわち図15であれば、28個の
検出結果をどのように利用して赤外線光の投射命令を出
すかについて説明する。
【0215】例えば判断基準として、スクリーンの輝度
が低いと検出した光センサ8の数を使用する方法があ
る。なお輝度が低いか否かの判断自体には、先に説明し
た手法をそのまま適用するものとする。
【0216】この場合、赤外線光投射制御装置10は、
記憶手段に記憶している所定のしきい値と、計数手段に
よって計数された各時点における検出値(低輝度と判定
された光センサの数)とを比較手段で比較し、検出値が
所定のしきい値より大きいとき、投射対象領域であるス
クリーン全体に赤外線光を投射させるように発光命令を
出す。なお赤外線光投射制御装置10は、複数の光像に
より所定のパターンを形成させる場合には、当該パター
ンに対応する赤外線光投射装置にのみ発光命令を出す。
このとき、赤外線光投射制御装置10は、所定のパター
ンに対応付けた赤外線光投射装置の位置情報を記録手段
より読み出すことにより、又は、所定のパターンに対応
付けた赤外線光投射装置の位置情報を演算することによ
り特定する。
【0217】また判断基準には、スクリーンの輝度が低
いと検出した光センサ8の位置を使用する方法がある。
例えば、スクリーン中央付近に配置された光センサ8の
出力を判断対象とする方法がある。スクリーンの中央付
近は視覚的にも目立つ部分のため、スクリーン中央部に
確実に赤外線光の光像を記録できるという利点がある。
また例えば、スクリーン周辺(例えば、スクリーン外
周、4隅のうちの1つ、4隅全て、その他)に配置され
た光センサ8の出力を判断対象とする方法がある。スク
リーン周辺は中央部分に比べると妨害効果が限定される
可能性もあるが、判断対象の周辺部が暗いときは他の領
域(スクリーン中央部も含めて)も暗い場合もあるた
め、一定の妨害効果が期待できる。また周辺部であって
も赤外線光の光像が頻繁に出現させることで十分な妨害
効果を実現できる。
【0218】また例えば、スクリーン上に設定した複数
の判定ポイント(例えば、スクリーンの4隅と中央部分
の5つのポイント)に配置された光センサ8の出力を判
断対象とする方法その他が考えられる。測定ポイントの
数や設定方法にもよるが、少なくともスクリーンの暗い
部分に赤外線光を投射できる。なお上述のように判定ポ
イントを固定する場合には、これら判定ポイントについ
てのみ光センサ8を配置すれば良い。
【0219】なお上述の例では基本的に判定領域又はポ
イントで低輝度が検出されたか否かで赤外線光の発光を
制御しているが、1つの判定領域又はポイントに複数の
光センサ8が配置されている場合には、低輝度との判定
結果が得られた光センサの個数が所定数以上の場合にの
み当該判定領域又はポイントについて低出力との判定を
行うようにしても良い。
【0220】また上述の例では特定の判定ポイントにつ
いての検出結果を判定要素としたが、スクリーン後方に
配置されている全ての光センサを判定要素とし、低輝度
との判定結果が得られた光センサの分布パターンに基づ
いて赤外線光を投射させるか否か判定するようにしても
良い。この場合、赤外線光を投射させる分布パターンと
赤外線光を投射させない分布パターンとを用意し、又は
いずれか一方の分布パターンを用意し、分布パターンと
の一致度合いに応じて赤外線光を投射させるか否かを判
定させることもできる。
【0221】ここでの赤外線光投射制御装置は、判定用
の分布パターンを記憶する記憶手段と、低輝度との判定
結果の得られた光センサの実測分布パターンを逐次記憶
する分布パターンと、これらの一致度を判定する判定手
段とをさらに備えることになる。
【0222】勿論、判定の結果、赤外線光を投射させる
場合において、複数の光像により所定のパターンを形成
させる場合の動作は上述の技術を適用できる。
【0223】本実施形態例のように赤外線光をスクリー
ン面の輝度が低い場面や領域に選択的に投射することに
より、すなわち赤外線光の光像の輝度が本編の映像に比
して確実に大きくなる場面又は領域で赤外線光を投射す
ることになるため、不正行為者の撮像装置に赤外線光を
確実に記録できる。特に、図15に示すように個々の光
像が投射される領域を比較的小領域に限定する場合に
は、光束の広がりを絞り込める分、スクリーン上におけ
る光像の輝度を上げることができるため、赤外線光投射
装置自体の出力レベルは小さくても良い。
【0224】また妨害効果が認められる場面又は領域で
のみ赤外線光を発光させるため、消費電力や製品寿命の
長期化も実現できる。
【0225】(7)第7の実施形態例 図21に、第7の実施形態例を示す。この実施形態例
は、第6の実施形態例の変形例である。従って、赤外線
光による妨害効果を高めるため、スクリーン面の輝度が
低い場面で赤外線光を投射する又はスクリーン面のうち
輝度が低い領域について選択的に赤外線光を投射する点
は同じである。
【0226】ただし本実施形態例と第6の実施形態例
は、スクリーン面の輝度が低下する領域や時点に関する
情報を入手する方法の点で相違する。すなわち本実施形
態例は、スクリーンの平均輝度が低下する時点の情報
(時間情報)やスクリーン上において輝度が低下する部
分領域と時点に関する情報(すなわち位置情報と時間情
報)を記録媒体やネットワークを通じて入手する点で第
6の実施形態例と異なる。
【0227】このため本実施形態例の場合には、光セン
サが不要となる。なお基本的な構成は第6の実施形態例
と同じである。従って、スクリーンの構造や赤外線光投
射装置の配置については第6の実施形態例と同様で良
い。なお図21においては、赤外線光投射装置3をスク
リーン2の背後に配置しているが、勿論、スクリーン2
の前方から照射しても良い。
【0228】番組サーバ16は、映像データS5をプロ
ジェクタ装置1に出力する装置である。ここで、映像デ
ータS5は、記録媒体(例えば、ビデオテープ、CD−
ROM、DVD等)17から再生されたデータの場合も
あれば、ネットワーク18を介して配信を受けたデータ
の場合もある。ただし、プロジェクタ装置1がフイルム
式のプロジェクタ装置の場合には、かかる映像データS
5の出力はない。
【0229】番組サーバ16は、赤外線光を投射するの
に適した時点の情報や部分領域の位置情報を記録媒体1
7から再生したり、ネットワーク18を介して受信する
装置としても機能する。すなわち番組サーバ16は、赤
外線投射制御データS6を赤外線光投射制御装置10に
出力する装置としても機能する。なお記録媒体は、郵便
サービスや宅配サービスを通じて提供されたものでも良
いし、ネットワーク18を通じて予め配信を受けたデー
タを記録したものでも良い。
【0230】ここで、プロジェクタ装置1に出力される
映像データS5と、赤外線光投射制御装置10に出力さ
れる赤外線投射制御データS6との同期は、番組サーバ
16において実行される。勿論、図21に示すように、
ディジタル式の投影システムの場合には、共通の同期情
報や再生時間情報を基にデータ間の同期を制御する。因
みに、プロジェクタ装置1がフィルム式の場合には、フ
ィルムから読み出される同期信号や位置情報、またシャ
ッター13の回転位置情報を基に赤外線投射制御データ
S6の出力タイミングを制御する。
【0231】赤外線投射制御データS6には、スクリー
ンの輝度が低下する時点の情報(時間情報)のみが含ま
れる場合、スクリーン上において輝度が低下する部分領
域と時点に関する情報(すなわち位置情報と時間情報)
が含まれる場合、これらの複合情報が含まれる場合が考
えられる。
【0232】例えばプロジェクタ装置1がフイルム式の
装置の場合、赤外線投射制御データS6には、シャッタ
ー13が光源光を遮光する時点の情報、事前に検出され
たスクリーンの平均輝度が低下する時点の情報(映像の
内容によるもの)、事前に検出されたスクリーン輝度が
部分的に低下する時点の情報(映像の内容によるもの)
が考えられる。
【0233】またプロジェクタ装置1がディジタル式の
装置の場合、赤外線投射制御データS6には、事前に検
出されたスクリーンの平均輝度が低下する時点の情報
(映像の内容によるもの)、事前に検出されたスクリー
ン輝度が部分的に低下する時点の情報(映像の内容によ
るもの)が考えられる。
【0234】赤外線光投射制御装置10は、実際に赤外
線光投射装置3の発光を具体的に制御する手段である。
第6の実施形態例と同様、赤外線光投射制御装置10
は、全ての赤外線光投射装置3に赤外線光の投射を命じ
ても良いし、一部の赤外線光投射装置3に対してのみ赤
外線光の投射を命じても良い。勿論、赤外線光投射装置
3が図16に示すように複数の赤外線発光素子の集合と
して構成される場合には、複数の赤外線発光素子の全て
を発光させても良いし、その一部についてのみ発光させ
ても良い。
【0235】本実施形態例の場合にも、赤外線光をスク
リーン面の輝度が低い場面や領域に選択的に投射するこ
とにより、すなわち赤外線光の光像の輝度が本編の映像
に比して確実に大きくなる場面又は領域で赤外線光を投
射することにより、不正行為者の撮像装置に赤外線光を
確実に記録させることができる。特に、図21に示すよ
うに個々の光像が投射される領域を比較的小領域に限定
する場合には、光束の広がりを絞り込める分、スクリー
ン上に投射される光像の輝度を上げることができるた
め、赤外線光投射装置自体の出力レベルは小さくても良
い。
【0236】また妨害効果が認められる場面又は領域で
のみ赤外線光を発光させるため、消費電力や製品寿命の
長期化も実現できる。
【0237】(8)第8の実施形態例 図22に、第8の実施形態例を示す。この実施形態例
は、赤外線光投射装置3をスクリーン前方の近傍位置に
配置し、当該赤外線光投射装置3よりスクリーンに向け
て赤外線光を投射することで、従来システム以上にスク
リーン表面で反射される赤外線光の光量を増加させる発
明に関するものである。
【0238】もっとも図22は、上述の第6の実施形態
例(シャッター情報に基づいて赤外線光の発光タイミン
グを制御する発明)や第7の実施形態例(赤外線投射制
御データに基づいて赤外線光の発光タイミングを制御す
る発明)と当該発明との複合システムについて表わして
いる。
【0239】またこの実施形態例は、コンテンツに依存
するスクリーンサイズの変動に応じ、赤外線光の投射方
向を自動調整する発明についての適用例でもある。
【0240】図22も、映画館その他の劇場システムへ
の適用例を表わしている。他の実施形態例と同様、その
技術自体はホームシアターにも適用可能である。勿論、
スクリーン上に投影される映像は、映画だけでなくテレ
ビジョン番組その他の著作物を含む。
【0241】まず、本実施形態例に特有の赤外線光投射
装置3の配置方法について説明する。例えば、図22に
示すように、赤外線光投射装置3は、スクリーン周辺部
(例えば、スクリーン枠又は縁の外方領域)のやや前方
付近に配置する。この場合、赤外線光はスクリーン面の
照射位置に応じて水平に近い角度から直角に近い範囲で
入射され、スクリーン2で乱反射等された赤外線光が不
正行為者の撮像手段に入射される。赤外線光の入射角
は、スクリーン2の大きさや赤外線光投射装置3の配置
位置に応じて定まるものであり、特定の範囲に限られる
ものではない。
【0242】なお図22は、スクリーンの長辺方向(横
方向)に対して8基の赤外線光投射装置3を上下各辺に
沿って配置し、スクリーンの短辺(縦方向)に対して5
基の赤外線光投射装置3を左右各辺に沿って配置してい
るが、いずれか一辺にのみ赤外線光投射装置3を配置し
ても、任意の二辺に赤外線光投射装置3を配置しても、
任意の三辺に赤外線光投射装置3を配置しても良い。勿
論、配置する赤外線光投射装置3の数は任意である。
【0243】因みに、赤外線光投射装置3はスクリーン
2の近傍に配置されていれば、スクリーン周辺部のみな
らず、プロジェクタ装置1とスクリーン2の中点位置よ
りもスクリーン寄りに配置されていれば良い。例えば、
プロジェクタ装置とスクリーン間の距離をLとすると
き、赤外線光投射装置3の配置位置はスクリーンからL
/3、L/4、L/5…のいずれでも良い。
【0244】次に、図22に示すシステムのうち特徴的
な装置について説明する。なお、他の装置例については
他の実施形態例と共通するため説明を省略する。特徴的
な装置は、投射方向駆動装置19とスクリーン・マスク
変更装置20の2つである。これらは投影される映像に
適したスクリーンサイズが複数ある場合に、スクリーン
サイズの切替に連動して自動的に赤外線光の投射位置又
は方向を自動調整するための装置である。
【0245】図23に、赤外線光投射装置3の投射方向
駆動装置19への取付例を示す。図23は、赤外線光投
射装置3の背面部(赤外線光の投射方向とは反対側)を
投射方向駆動装置19に回動自在に取り付けた状態を表
わしている。なお回動軸は光軸方向と直交するものとす
る。赤外線光投射装置3は投射方向駆動装置19のモー
ターとギヤ等を介して連結されており、モーターの回転
量に応じて所定方向に所定角だけ回動し得るように取り
付けられている。
【0246】もっとも、駆動手段は動力を回転量によっ
て伝達する方式に限らず、線方向の移動量によって動力
を伝達するものでも良い。また駆動手段は赤外線光投射
装置3を直接の駆動対象としても良いし、ギヤやゴムそ
の他の連結器を介しての間接的な駆動対象としても良
い。また図23の場合には、移動方向を1方向のみとし
ているが、2方向に移動可能としても良い。例えば、水
平方向と垂直方向の二方向に移動可能としても良い。
【0247】スクリーン・マスク変更装置20は、スク
リーンサイズの変更指示に応じ、赤外線光投射装置の駆
動制御情報を自動的に投射方向駆動装置19に与える手
段である。例えば、スクリーン・マスク変更装置20と
しては、スクリーンサイズとそれに適した各赤外線光投
射装置の投射方向に関する情報(例えば、投射方向や角
度に関する情報)を対応付けて記憶する記憶部と、スク
リーンサイズの変更時、変更後のスクリーンサイズに適
した数値を記憶部から読み出して各位置の投射方向駆動
装置19に出力する制御部とで構成される。もっとも、
投射方向駆動装置19に対して出力する情報を、この例
のように目標値(最適値)そのものとしない場合には、
現在の値に対する調整量(差分値)を演算して与えても
良い。スクリーン・マスク変更装置20から投射方向駆
動装置19に対しては、これらいずれかのデータが制御
データS7として出力される。
【0248】なおスクリーンサイズの変更指示又は最適
なスクリーンサイズ情報は、操作者の手動操作に連動し
て与えられる場合と、映像コンテンツに関連付けて記録
されている情報に基づいて自動的に与えられる場合とが
ある。例えば映画館の場合、スクリーンサイズ(アスペ
クト比)の変更時、暗幕(マスク)位置を変更するボタ
ン操作が劇場側担当者によって行われるが、当該ボタン
操作を投射方向の変更操作にも流用する。また後者のよ
うに記録されている情報を用いる場合としては、映像コ
ンテンツを記録する媒体自体に最適情報が記録されてい
る場合と、映像コンテンツとは別の記録媒体に対応表と
して記録されている場合とが考えられる。
【0249】なお図22は、投射方向駆動装置19とス
クリーンマスク変更装置20とを別装置で表わしている
が、これらを単一の装置で構成することも可能である。
また赤外線光の投射方向の調整は、個別の赤外線光投射
装置ごとに行う場合だけでなく、列単位や隣接する数基
の赤外線光投射装置単位で行っても良い。
【0250】本実施形態例のように赤外線光をスクリー
ンの近傍位置からスクリーンに向けて照射し、その反射
光が不正行為者の撮像装置に入射されるようにすれば、
従来システムに比べ反射光量を格段に大きくできるた
め、不正な撮像行為に対する妨害効果をより高めること
ができる。しかも、スクリーンの輝度が低下する場面や
輝度の低い領域に選択的に赤外線光を投射する技術を組
み合せることにより、不正に撮像された映像の画質を損
なわせる効果を高めることができる。勿論、赤外線光の
投射に際し、間欠投射や選択投射技術を組み合せること
により所望の情報を確実に記録させることができる。
【0251】また本実施形態例のように、スクリーンサ
イズに応じて赤外線光の投射方向を自動調整することに
より、赤外線光が映像コンテンツの領域以外に投射され
るような事態を有効に回避できる。すなわち、使用可能
な赤外線光投射装置を最大限有効活用して妨害効果を高
めることが可能となる。
【0252】なお上述の説明では、赤外線光をスクリー
ンの近接前方位置より投射する発明と、投射方向の自動
調整機能に関する発明と、低輝度領域や場面での選択投
射技術に関する発明の複合システムについて説明した
が、赤外線光をスクリーンの近接前方位置より投射する
発明のみのシステム構成や投射方向の自動調整機能に関
する発明のシステム構成も考えられる。
【0253】(9)第9の実施形態例 上述の各実施形態例においては、概念的実施形態例の具
体例について代表的なものについて述べたが、上述の実
施形態例の複合システムや変形例等様々な実施形態例が
考えられる。
【0254】
【発明の効果】本願明細書に記載の発明によれば、以下
の効果を実現できる。 (A)スクリーン側に配置した少なくとも一基以上の赤
外線光投射手段より視聴者方向に赤外線光を投射し、赤
外線光が不正行為者の撮像手段に入射させることによ
り、投射された赤外線光を効率良く不正行為者の撮像手
段に入射させることができ、低出力の赤外線光投射手段
を用いる場合でも十分な妨害効果を実現できる。
【0255】(B)積極的に赤外線光を反射する赤外線
光反射手段によって反射された赤外線光を不正行為者の
撮像手段に入射させることにより、投射された赤外線光
を効率良く不正行為者の撮像手段に入射させることがで
き、低出力の赤外線光投射手段を用いる場合でも十分な
妨害効果を実現できる。
【0256】(C)赤外線光を間欠発光させることによ
り以下のような効果を実現できる。例えば、赤外線光を
所望の情報に応じて出力することにより、不正に撮像さ
れた映像から不正行為地を特定可能とできる。また例え
ば、赤外線光の発光強度を頻繁に変更することにより、
輝度レベルが頻繁に変動して視聴に耐えられないように
できる。
【0257】(D)スクリーン面の明るさが低い部分
(スクリーン面の明るさが所定値以下の領域や時間帯)
に選択的に赤外線光を投射することにより、赤外線光の
影響を相対的に高めることができ、妨害効果を一層高め
ることができる。また、赤外線光に何らかの情報を重畳
する場合でもその記録をより確実なものとできる (E)スクリーン近傍に配置した少なくとも一基以上の
赤外線光投射手段よりスクリーンに向けて赤外線光を投
射させることにより、スクリーン上で反射されて不正行
為者の撮像手段に入射される赤外線光の光量を格段に大
きくでき、妨害効果を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクリーンの背面側から視聴者方向に赤外線光
を投射する方式の実施形態例(その1)を示す図であ
る。
【図2】劇場用スクリーンの概念図である。
【図3】スクリーンの背面側から視聴者方向に赤外線光
を投射する方式の実施形態例(その2)を示す図であ
る。
【図4】スクリーンの前方位置から視聴者方向に赤外線
光を投射する方式の実施形態例を示す図である。
【図5】スクリーンの周辺から視聴者方向に赤外線光を
投射する方式の実施形態例(その1)を示す図である。
【図6】スクリーンの周辺から視聴者方向に赤外線光を
投射する方式の実施形態例(その2)を示す図である。
【図7】赤外線光を高反射率で反射する手段を用いる方
式の実施形態例を示す図である。
【図8】赤外線光を高反射率で反射する手段の駆動装置
例を示す図である。
【図9】赤外線光を間欠発光させる方式の実施形態例を
示す図である。
【図10】赤外線光を間欠発光させる場合の発光パター
ン例(その1)を示す図である。
【図11】赤外線光を間欠発光させる場合の発光パター
ン例(その2)を示す図である。
【図12】赤外線光を間欠発光させる場合の発光パター
ン例(その3)を示す図である。
【図13】赤外線光を間欠発光させる場合の発光パター
ン例(その4)を示す図である。
【図14】赤外線光を間欠発光させる場合の発光パター
ン例(その5)を示す図である。
【図15】スクリーン面の輝度が低い場面や領域に選択
的に赤外線光を投射させる方式の実施形態例(その1)
を示す図である。
【図16】ユニット構成の赤外線光投射装置例を示す図
である。
【図17】フイルム式のプロジェクタ装置の構成例を示
す図である。
【図18】シャッター動作と赤外線光の投射動作の関係
を示す図である。
【図19】シャッターセンサの配置例を示す図である。
【図20】ユニット構成の赤外線光投射装置の発光制御
例を示す図である。
【図21】スクリーン面の輝度が低い場面や領域に選択
的に赤外線光を投射させる方式の実施形態例(その2)
を示す図である。
【図22】スクリーン近傍位置より赤外線光を投射させ
る方式の実施形態例を示す図である。
【図23】赤外線光投射装置の投射方向駆動装置への取
付例を示す図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ装置、2 スクリーン、3 赤外線光
投射装置、5 赤外線光反射鏡、6 駆動装置、7 発
光制御部、8 光センサ、9 シャッターセンサ、10
赤外線光投射制御装置、13 シャッター、15 イ
ンタースプロケット、16 番組サーバ、17 記録媒
体、18 ネットワーク、19 投射方向駆動装置、2
0 スクリーン・マスク変更装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 頭師 教文 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 工藤 裕子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C058 BA35 BB25 EA02 EA33

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリーン上に投影された映像が不正に
    撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 視聴者側から見てスクリーン後方に配置された少なくと
    も一基以上の赤外線光投射手段より視聴者方向に赤外線
    光を投射し、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入
    射されるようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撮像妨害方法において、
    前記赤外線光の少なくとも一部は、前記スクリーン以外
    の空間を通り前記不正行為者の撮像手段に直接入射され
    ることを特徴とする撮像妨害方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の撮像妨害方法において、
    前記赤外線光の少なくとも一部は、前記スクリーンを透
    過して前記不正行為者の撮像手段に入射されることを特
    徴とする撮像妨害方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の撮像妨害方法において、
    前記赤外線光の少なくとも一部は、前記スクリーン上に
    配置された通過部を通じて、前記不正行為者の撮像手段
    に直接入射されることを特徴とする撮像妨害方法。
  5. 【請求項5】 スクリーン上に投影された映像が不正に
    撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 視聴者側から見てスクリーン前方に配置された少なくと
    も一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を視聴者側
    に直接投射し、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に
    直接入射されるようにすることを特徴とする撮像妨害方
    法。
  6. 【請求項6】 スクリーン上に投影された映像が不正に
    撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン周辺に配置された少なくとも一基以上の赤外
    線光投射手段より赤外線光を視聴者側に直接投射し、当
    該赤外線光が不正行為者の撮像手段に直接入射されるよ
    うにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  7. 【請求項7】 スクリーン上に投影された映像が不正に
    撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 少なくとも一基以上の赤外線光投射手段から投射された
    赤外線光を赤外線光反射手段により視聴者側に反射し、
    当該反射光が不正行為者の撮像手段に直接入射されるよ
    うにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の撮像妨害方法において、
    前記赤外線光反射手段を駆動手段で駆動し、その反射方
    向を可変制御することにより、赤外線光反射手段によっ
    て反射された反射光が視聴者側の領域を走査するように
    することを特徴とする撮像妨害方法。
  9. 【請求項9】 スクリーン上に投影された映像が不正に
    撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 少なくとも一基以上の赤外線光投射手段を間欠発光さ
    せ、所定の点滅パターンが不正行為者の撮像手段に記録
    されるようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  10. 【請求項10】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 所定のコード情報に基づいて少なくとも一基以上の赤外
    線光投射手段を間欠発光させ、不正行為者の撮像手段に
    時間軸方向の情報が記録されるようにすることを特徴と
    する撮像妨害方法。
  11. 【請求項11】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 所定のコード情報に基づいて複数基の赤外線光投射手段
    をリレー式で間欠発光させ、不正行為者の撮像手段に時
    間軸方向の情報が記録されるようにすることを特徴とす
    る撮像妨害方法。
  12. 【請求項12】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 所定のコード情報に基づいて複数基の赤外線光投射手段
    をリレー式で間欠発光させ、不正行為者の撮像手段に2
    次元的な情報が記録されるようにすることを特徴とする
    撮像妨害方法。
  13. 【請求項13】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 複数基の赤外線光投射手段を所定の組み合わせで発光さ
    せ、不正行為者の撮像手段に2次元的な情報が記録され
    るようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  14. 【請求項14】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 複数の発光素子を配列した赤外線光投射手段を視聴者側
    から見てスクリーンの背後に少なくとも一基以上配置
    し、各発光素子の発光を個別に制御することにより、当
    該赤外線光の発光パターンにより不正行為者の撮像手段
    に所定の情報が記録されるようにすることを特徴とする
    撮像妨害方法。
  15. 【請求項15】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 視聴者側から見てスクリーン背面に設けた少なくとも一
    基以上の光センサによって対面するスクリーン面の明る
    さを検出し、検出されたスクリーン面の明るさが低下す
    るに従って赤外線光投射手段から投射される赤外線光の
    光量を増加させることを特徴とする撮像妨害方法。
  16. 【請求項16】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 視聴者側から見てスクリーン背面に設けた少なくとも一
    基以上の光センサによって対面するスクリーン面の明る
    さを検出し、スクリーン面の明るさが所定輝度以下のと
    き、少なくとも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線
    光を投射させ、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に
    入射されるようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の撮像妨害方法におい
    ては、スクリーン中央付近に配置された光センサからの
    検出結果であって、スクリーン面の明るさが所定輝度以
    下となる検出結果が所定数以上のとき、赤外線光を投射
    させることを特徴とする撮像妨害方法。
  18. 【請求項18】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 視聴者側から見てスクリーン背面に設けた複数基以上の
    光センサによって、各光センサが対面するスクリーンの
    明るさを検出し、当該スクリーンの明るさが所定輝度以
    下のとき、当該検出結果の得られた光センサに対応する
    領域に関連付けられた少なくとも一基以上の赤外線光投
    射手段より赤外線光を個別に投射させ、当該赤外線光が
    不正行為者の撮像手段に入射されるようにすることを特
    徴とする撮像妨害方法。
  19. 【請求項19】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる時間情報
    を記録媒体より再生し、再生された情報に基づいて少な
    くとも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を投射
    させ、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射され
    るようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  20. 【請求項20】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる領域情報
    と時間情報を記録媒体より再生し、再生された情報に基
    づいてスクリーン上の対応領域に関連付けられた少なく
    とも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を個別に
    投射させ、当該赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射
    されるようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  21. 【請求項21】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる時間情報
    を上記映像の投影に同期してネットワークより受信し、
    受信された情報に基づいて少なくとも一基以上の赤外線
    光投射手段より赤外線光を投射させ、当該赤外線光が不
    正行為者の撮像手段に入射されるようにすることを特徴
    とする撮像妨害方法。
  22. 【請求項22】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる領域情報
    と時間情報を上記映像の投影に同期してネットワークよ
    り受信し、受信された情報に基づいてスクリーン上の対
    応領域に関連付けられた少なくとも一基以上の赤外線光
    投射手段より赤外線光を個別に投射させ、当該赤外線光
    が不正行為者の撮像手段に入射されるようにすることを
    特徴とする撮像妨害方法。
  23. 【請求項23】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 前記映像がフイルム式の投影手段によって投影される場
    合、コマ送り用シャッターが投影光を遮光する期間中
    に、少なくとも一基以上の赤外線光投射手段を発光さ
    せ、その赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射される
    ようにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  24. 【請求項24】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン近傍に配置した少なくとも一基以上の赤外線
    光投射手段より赤外線光を投射し、スクリーン上で反射
    された赤外線光が不正行為者の撮像手段に入射されるよ
    うにすることを特徴とする撮像妨害方法。
  25. 【請求項25】 スクリーン上に投影された映像が不正
    に撮像されるのを妨害する撮像妨害方法であって、 スクリーン近傍に配置した少なくとも一基以上の赤外線
    光投射手段の投射方向をスクリーンサイズの変更に連動
    させて自動的に調整し、調整後の投射方向に赤外線光を
    投射することにより、スクリーン上で反射された赤外線
    光が不正行為者の撮像手段に入射されるようにすること
    を特徴とする撮像妨害方法。
  26. 【請求項26】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 不正行為者の撮像手段に赤外線光が入射されるように、
    視聴者側から見てスクリーン後方に少なくとも一基以上
    の赤外線光投射手段を配置したことを特徴とする撮像妨
    害システム。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の撮像妨害システムに
    おいて、前記赤外線光の少なくとも一部が、前記スクリ
    ーンを透過することなく前記不正行為者の撮像手段に直
    接入射されるように赤外線光投射手段を配置したことを
    特徴とする撮像妨害システム。
  28. 【請求項28】 請求項26記載の撮像妨害システムに
    おいて、前記赤外線光の少なくとも一部が、前記スクリ
    ーンを透過して前記不正行為者の撮像手段に入射される
    ように赤外線光投射手段を配置したことを特徴とする撮
    像妨害システム。
  29. 【請求項29】 請求項26記載の撮像妨害システムに
    おいて、前記赤外線光の少なくとも一部が、前記スクリ
    ーン上に配置された通過部を通じて、前記不正行為者の
    撮像手段に直接入射されるように赤外線光投射手段を配
    置したことを特徴とする撮像妨害システム。
  30. 【請求項30】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光が不正行為者の撮像手段に直接入射されるよう
    に、視聴者側から見てスクリーン前方に少なくとも一基
    以上の赤外線光投射手段を配置したことを特徴とする撮
    像妨害システム。
  31. 【請求項31】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光が不正行為者の撮像手段に直接入射されるよう
    に、スクリーン周辺に少なくとも一基以上の赤外線光投
    射手段を配置したことを特徴とする撮像妨害システム。
  32. 【請求項32】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 反射光が不正行為者の撮像手段に直接入射されるよう
    に、少なくとも一基以上の赤外線光投射手段から投射さ
    れた赤外線光を視聴者側に反射する赤外線光反射手段と
    を備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  33. 【請求項33】 請求項32記載の撮像妨害システムに
    おいて、 前記赤外線光反射手段における反射光が視聴者側の領域
    を走査するように、赤外線光反射手段又はその反射面を
    可変制御する駆動手段を更に備えることを特徴とする撮
    像妨害システム。
  34. 【請求項34】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 所定の点滅パターンが不正行為者の撮像手段に記録され
    るように、少なくとも一基以上の赤外線光投射手段を間
    欠発光させる発光制御手段とを備えることを特徴とする
    撮像妨害システム。
  35. 【請求項35】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 不正行為者の撮像手段に時間軸方向の情報が記録される
    ように、所定のコード情報に基づいて少なくとも一基以
    上の赤外線光投射手段を間欠発光させる発光制御手段と
    を備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  36. 【請求項36】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 不正行為者の撮像手段に時間軸方向の情報が記録される
    ように、所定のコード情報に基づいて複数基の赤外線光
    投射手段をリレー式で間欠発光させる発光制御手段とを
    備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  37. 【請求項37】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 不正行為者の撮像手段に2次元的な情報が記録されるよ
    うに、所定のコード情報に基づいて複数基の赤外線光投
    射手段をリレー式で間欠発光させる発光制御手段とを備
    えることを特徴とする撮像妨害システム。
  38. 【請求項38】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 不正行為者の撮像手段に2次元的な情報が記録されるよ
    うに、複数基の赤外線光投射手段を所定の組み合わせで
    間欠発光させる発光制御手段とを備えることを特徴とす
    る撮像妨害システム。
  39. 【請求項39】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する発光素子が複数配列されてなる、少
    なくとも一基以上の赤外線光投射手段と、 視聴者側から見てスクリーン背後に配置された上記赤外
    線光投射手段の各発光素子を個別に制御し、当該赤外線
    光の発光パターンにより不正行為者の撮像手段に所定の
    情報が記録されるようにする赤外線光投射制御部とを備
    えることを特徴とする撮像妨害システム。
  40. 【請求項40】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 視聴者側から見てスクリーン背面に設けられ、対面する
    スクリーンの明るさを検出する少なくとも一基以上の光
    センサとを備え、上記光センサの検出結果を、検出され
    たスクリーン面の明るさが低下するに従って赤外線光の
    光量を増加させる光量調整信号として対応する赤外線光
    投射手段に出力することを特徴とする撮像妨害システ
    ム。
  41. 【請求項41】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 視聴者側から見てスクリーン背面に設けた少なくとも一
    基以上の光センサと、 前記光センサの出力信号を入力し、光センサに対面する
    スクリーン面の明るさが所定輝度以下のとき、少なくと
    も一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光を投射させ
    る赤外線光投射制御部とを備えることを特徴とする撮像
    妨害システム。
  42. 【請求項42】 請求項41記載の撮像妨害システムに
    おいて、 前記赤外線光投射制御部は、スクリーン中央付近に配置
    された光センサからの検出結果であって、スクリーン面
    の明るさが所定輝度以下となる検出結果が所定数以上の
    とき、赤外線光を投射させることを特徴とする撮像妨害
    システム。
  43. 【請求項43】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 視聴者側から見てスクリーン背面に設けた複数基以上の
    光センサと、 前記光センサの出力信号を入力し、光センサに対面する
    スクリーン面の明るさが所定輝度以下のとき、当該検出
    結果の得られた光センサに対応する領域に関連付けられ
    た少なくとも一基以上の赤外線光投射手段より赤外線光
    を個別に投射させる赤外線光投射制御部とを備えること
    を特徴とする撮像妨害システム。
  44. 【請求項44】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる時間情報
    を記録媒体より再生する再生手段と、 再生された情報に基づいて少なくとも一基以上の赤外線
    光投射手段より赤外線光を投射させる赤外線光投射制御
    部とを備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  45. 【請求項45】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる領域情報
    と時間情報を記録媒体より再生する再生手段と、 再生された情報に基づいてスクリーン上の対応領域に関
    連付けられた少なくとも一基以上の赤外線光投射手段よ
    り赤外線光を個別に投射させる赤外線光投射制御部とを
    備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  46. 【請求項46】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる時間情報
    を映像の投影に同期してネットワークより受信する受信
    手段と、 受信された情報に基づいて少なくとも一基以上の赤外線
    光投射手段より赤外線光を投射させる赤外線光投射制御
    部とを備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  47. 【請求項47】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射
    手段と、 スクリーン上の輝度が所定輝度値以下に下がる領域情報
    と時間情報を映像の投影に同期してネットワークより受
    信する受信手段と、 受信された情報に基づいてスクリーン上の対応領域に関
    連付けられた少なくとも一基以上の赤外線光投射手段よ
    り赤外線光を個別に照明させる赤外線光投射制御部とを
    備えることを特徴とする撮像妨害システム。
  48. 【請求項48】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 赤外線光を投射する発光素子が複数配列されてなる、少
    なくとも一基以上の赤外線光投射手段と、 フイルム式投影手段におけるコマ送り用シャッターが投
    影光を遮光する期間を検出する遮光期間検出手段と、 前記遮光期間検出手段の検出結果を基に前記赤外線光投
    射手段の発光を制御する赤外線光投射制御部とことを特
    徴とする撮像妨害システム。
  49. 【請求項49】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 スクリーン上で反射された赤外線光が不正行為者の撮像
    手段に入射されるように、視聴者側から見てスクリーン
    前方のスクリーン面近傍に少なくとも一基以上の赤外線
    光投射手段を配置したことを特徴とする撮像妨害システ
    ム。
  50. 【請求項50】 投影システムのスクリーン上に投影さ
    れた映像が不正に撮像されるのを妨害する撮像妨害シス
    テムであって、 スクリーン面近傍に配置され、スクリーンに向けて赤外
    線光を投射する少なくとも一基以上の赤外線光投射手段
    と、 前記赤外線光投射手段を駆動し、その投射方向を可変す
    る投射方向駆動手段と、 スクリーンサイズに応じた各赤外線光投射手段の投射方
    向情報を格納する記憶手段と、 スクリーンサイズの変更指示の検出時、前記記憶手段よ
    り対応する投射方向情報を読み出して前記投射方向駆動
    手段に与え、前記赤外線光投射手段から出力される赤外
    線光の投射方向を自動調整する投射方向制御手段とを備
    えることを特徴とする撮像妨害システム。
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