JP2002341118A - 光反射シート及びその製造方法、並びにこの光反射シートを用いた面光源装置と液晶ディスプレイ装置 - Google Patents

光反射シート及びその製造方法、並びにこの光反射シートを用いた面光源装置と液晶ディスプレイ装置

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JP2002341118A
JP2002341118A JP2001143731A JP2001143731A JP2002341118A JP 2002341118 A JP2002341118 A JP 2002341118A JP 2001143731 A JP2001143731 A JP 2001143731A JP 2001143731 A JP2001143731 A JP 2001143731A JP 2002341118 A JP2002341118 A JP 2002341118A
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Yoshinori Suga
義訓 菅
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Yuka Denshi Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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Yuka Denshi Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型液晶ディスプレイ装置のバックライトと
して用いるのに十分な光学特性を備える光学系を実現す
るのに必要な高品質且つ製造容易な光反射シート及び効
率よく低コスト且つ大量に製造する方法を提供するこ
と、並びにこの光反射シートを用いて構造シンプルで照
明光率が優れた光学系を有する面光源装置及び液晶ディ
スプレイ装置を提供すること。 【解決手段】 傾斜した光反射面からなるほぼ同一及び
/又はほぼ相似形の基本ユニット28がピッチ5000
μm以下にて多数配列して形成された光反射シート27
に、少なくとも基本ユニット28が形成された表面層3
3と、この表面層33を支持する背面支持層34の2層
から構成され、且つ背面支持層34は二軸延伸熱可塑性
樹脂フィルムよりなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光反射シート及びそ
の製造方法、並びにこの光反射シートを用いた面光源装
置と液晶ディスプレイ装置に関し、更に詳細には、例え
ばパーソナルコンピュータ向けモニターや薄型TV等の
表示装置に利用するのに適する液晶ディスプレイ装置及
びこの装置の構成要素である面光源装置、更にはこの面
光源装置の構成要素である光反射シート及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、パーソナルコンピュータ向けモニ
ターや薄型TV等の表示装置として透過型の液晶表示
(ディスプレイ)装置が多用されており、このような液
晶表示装置では、通常、液晶素子の背面に面状の照明装
置即ちバックライト(面光源装置)が配設されている。
この面光源装置は、例えば冷陰極放電管等の線状光源を
面状の光に変換する機構とされている。
【0003】具体的には、液晶素子の背面直下に光源を
配設する方法や、側面に光源を設置し、アクリル板等の
透光性の導光体を用いて面状に光を変換して面光源を得
る方法(サイドライト方式)が代表的であり、光出射面
にはプリズムアレー等からなる光学素子を配設して所望
の光学特性を得る機構とされるのが一般的である。特
に、薄型且つ輝度分布の均一性に優れた面光源としては
サイドライト型が好適であり、数多くが実用に供されて
いる。
【0004】従来のサイドライト方式の面光源装置は、
図25に示されるように透光性の平板からなる基板即ち
導光体1の一側端1aに当該側端面に沿うように線状光
源2を配設し、この線状光源2を覆うようにリフレクタ
3が取り付けられ、線状光源2による直接光とリフレク
タ3で反射された反射光とが導光体1に、光入射端面で
ある一側端1aから内部に入射する機構とされている。
【0005】導光体1の一表面は光出射面1bとされ、
この光出射面1bの上方にはほぼ三角プリズム状のアレ
ー4を形成した調光シート5が頂角を観察者側に向けて
配設され、他方、導光体1における光出射面1bとは反
対側の面1cには光散乱性インキにより多数のドット6
aを所定のパターンで印刷形成してなる光取り出し機構
6が設けられている。
【0006】このような光取り出し機構6が形成されて
いる導光体1における光出射面1bとは反対側の面1c
側には、この面1cに近接して反射シート7が配設され
ている。また、この種の面光源装置の別な代表例として
は、図26に示されるようにほぼ三角プリズム状のアレ
ー4を形成した調光シート5が頂角を導光体1の光出射
面1b側に向けて光出射面1bの上方に配設されてい
る。
【0007】そして、導光体1の光出射面1bとは反対
側の面1cに設けられる光取り出し機構6は、各表面が
粗面に形成されている多数の粗面部6bをパターン化し
て構成されている。このようなサイドライト方式の面光
源装置は、軽量、薄型という液晶表示装置の一般的特徴
をより有効に引き出すことができることから、携帯用パ
ーソナルコンピュータ等の液晶表示装置のバックライト
として多く使用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の透過型液晶ディスプレイ装置は、構造が依然とし
て複雑であるという問題があった。その理由は、特に面
光源装置において所望の光学特性を得ることのできる構
造簡素で光の利用効率に優れた照明光学系が得られてい
なかったために当該面光源装置の構造を複雑化せざるを
得ず、その結果コストが高くなる等、この種の液晶ディ
スプレイ装置の普及が妨げられていたのである。
【0009】すなわち、例えば、透過型液晶ディスプレ
イ装置のバックライト光学系として用いる図25及び図
26に示される面光源装置では、面光源装置からの照明
光を可能な限り有効に利用するためプリズムシート等の
光学シート(調光シート5)類を多用していた。そのた
め、照明光学系の構造が複雑となり、その結果組立て性
が悪く、しかも歩留まりも低くなることから、高コスト
化を招いていたのである。
【0010】そこで、本発明者は上記の問題を解決する
方策として、図27に示されるような面光源装置を10
を提案した。この面光源装置10は、一表面である光出
射面に例えばプリズムアレー等からなる集光素子12を
一体的に形成した導光体11を用い、この導光体11の
一側端11aにはリフレクタ3で覆われた線状光源2を
従来と同様に配設し、さらに光出射面11bとは反対側
の面11c側には、傾斜した光反射面13aからなるほ
ぼ同一形状の基本ユニット13を多数配設した光反射シ
ート14を配設して構成されたものである。
【0011】この面光源装置10によると、導光体11
からの出射光線の大部分が一旦は光反射シート14の側
に選択的に向かうように導光体11の構造設計がなさ
れ、尚かつ傾斜した光反射面13aからなるほぼ同一形
状の基本ユニット13を光反射シート14の表面に多数
配設した光学系を構成することにより、プリズムシート
等の効果で構造を複雑化する調光シートを用いずとも、
光学的な効率に優れた面光源装置を得ることが可能であ
ることを見出した。
【0012】特に、導光体11の面11cに、図28に
示されるように有効開口幅に対して十分に大きな高さを
有した平滑面からなる凸状突起15aからなる光取り出
し機構15を形成し、この光取り出し機構15を用いて
光の出射方向をコントロールすることで、導光体11か
らの出射光線を集中的に光反射シート14側に向かわせ
ることが容易となり、尚かつ、大型化した場合にも金型
製作等が容易であるため、極めて実用性に富んだ面光源
装置が得られることを見出した。
【0013】また、同時に、図27に示されるように、
導光体11の光出射面11bに三角プリズムアレー等に
代表される集光素子12を設けることで、より集光性に
優れた極めて効率的な光学系を得ることが可能であるこ
とを見出した。すなわち、導光体11から出射する照明
光は、一旦、光反射シート14の側に集中的に出射さ
れ、光反射シート14で反射した後に導光体11に再入
射して照明光17として利用されることとなるため(導
光体11の光入射面11bから見た光路は図15に示さ
れる)、導光体自身がプリズムシートとしての作用を果
たすことが可能となり、従来型の面光源装置に見られる
光路8(図29)とは本質的に異なる、極めて優れた集
光特性を実現することが可能となるのである。
【0014】しかしながら、このように、上記の光学系
は極めて優れた利点を有するものの、光学系の構造が従
来型の面光源装置に比べて極めて簡単な構造となってい
るため、大型液晶ディスプレイ等の高い精度が要求され
る面光源装置に前述した光学系を適用しようとすると、
光反射シートと導光体の位置関係が十分に精密に保持さ
れず、その結果、面光源の照明品質に直接影響を与え、
外観的に好ましくないムラが発生するという問題があっ
た。また、光反射シートを効率よく製造する方法も無か
ったため、低コスト且つ大量に製造することが困難であ
るという問題もあった。
【0015】本発明の目的は、かかる従来の問題点を解
決するためになされたもので、大型液晶ディスプレイ装
置のバックライトとして用いるのに十分な光学特性(外
観品質)を備える光学系を実現するのに必要な高品質且
つ製造容易な光反射シートを提供することと共にこの光
反射シートを効率よく低コスト且つ大量に製造する製造
方法を提供すること、及びこの光反射シートを用いるこ
とにより構造がシンプルで照明光率が優れた光学系を有
する面光源装置及び液晶ディスプレイ装置を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は光反射シートで
あり、前述した技術的課題を解決するために以下のよう
に構成されている。すなわち、本発明は、傾斜した光反
射面からなるほぼ同一及び/又はほぼ相似形の基本ユニ
ットがピッチ5000μm以下にて多数配列して形成さ
れた光反射シートであって、少なくとも基本ユニットが
形成された表面層と、この表面層を支持する背面支持層
の2層から構成され、且つ背面支持層は二軸延伸熱可塑
性樹脂フィルムよりなることを特徴とする。
【0017】<本発明における具体的構成>本発明の光
反射シートは、前述した必須の構成要素からなるが、そ
の構成要素が具体的に以下のような場合であっても成立
する。その具体的構成要素とは、二軸延伸熱可塑性樹脂
フィルムがポリエチレンテレフタレート若しくはポリプ
ロピレンであることを特徴とする。
【0018】また本発明では、光反射シートが表面層の
側に向かって凸状に反っていることが好ましい。更に、
光反射面は金属材質からなり、且つこの金属材質上には
透明絶縁性物質によるコーティング層が設けられている
ことが好ましい。
【0019】本発明は光反射シートの製造方法であり、
前述した技術的課題を解決するために以下のように構成
されている。すなわち、本発明は、前述したそれぞれの
特徴を備える光反射シートを製造する方法において、基
本ユニットの形状をロールトゥロールプロセスによって
形成することを特徴とする。また、前述したそれぞれの
特徴を備え且つ表面層が熱可塑性樹脂から構成される光
反射シートの製造方法において、基本ユニットの形状を
エンボスロールによって転写することを特徴とする。
【0020】また、本発明は面光源装置であり、前述し
た技術的課題を解決するために以下のように構成されて
いる。すなわち、本発明は、一表面を光出射面とする導
光体と、この導光体に設けられた光取り出し機構と、導
光体の側端部に配設された光源とを含み、更に導光体の
光出射面と対向する面側には前述したそれぞれの特徴を
備える光反射シートを備えていることを特徴とする。
【0021】本発明の面光源装置では、導光体の光出射
面の中心付近における出射方向選択率が60%〜100
%であることが好ましい。また、導光体の光出射面に
は、稜線を光源の配設された側端部にほぼ垂直な方向と
した、ピッチ10μm、頂角60度〜150度の範囲と
する三角プリズムアレーからなる集光素子を設けること
が好ましい。
【0022】更に、本発明の面光源装置では、導光体に
設けられた光取り出し機構が不規則に配置された平滑面
からなる凸状突起であり、その際、凸状突起の突起量は
2μm〜300μmであることが好ましい。更にまた、
導光体に設けられた光取り出し機構を不規則に配置され
た粗面からなるパターンとすることもできる。また、本
発明は、前述した特徴を備える面光源装置をバックライ
ト光学系に用いて従来の技術的課題を解決した液晶ディ
スプレイ装置でもある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光反射シート及び
その製造方法、並びにこの光反射シートを用いた面光源
装置と液晶ディスプレイ装置を図に示される実施形態に
ついて更に詳細に説明する。図2及び図3はそれぞれ本
発明の好適な2つの実施形態に係る面光源装置20の主
要部を概略的に示している。
【0024】これらの実施形態に係る面光源装置20
は、ほぼ透明な平板からなる基板即ち導光体21を備
え、この導光体21の一側端には当該側端部に沿って線
状光源22が配設されている。この線状光源22として
は、蛍光管又はLEDアレー等を用いることができる
が、特にこれらに限定されるものではない。線状光源2
2としては、発光効率に優れ、小型化の容易な冷陰極管
の利用が最も好適である。
【0025】線状光源22の配置形態としては、この態
様に限定されるものではなく、この他にも、一側端部に
のみ冷陰極管が配設された1灯式の態様、一側端部に2
本の冷陰極管が配設された2灯式の態様、1灯又は2灯
の冷陰極管が一側端部に配設され、これが対向する側端
部にも設けられ、合計2灯又は4灯となっている態様等
が代表的である。
【0026】また、線状光源22の態様として、本発明
においてはなにも線状光源に限定されるものではなく、
例えば小型の面光源装置では図4に示されるようにLE
D等の点光源を用いることもできる。すなわち、図4
(a)は、導光体21のコーナー部を平面で見て三角形
状にカットして形成されたコーナーカット面21dに、
点光源であるLED22aを配置した例を示している。
また、図4(b)は、導光体21の一側端部に光学ロッ
ド22bを近接配置し、この光学ロッド22bの端面に
点光源であるLED22aを配置した例を示している。
【0027】この導光体21の一側端には、線状光源2
2を覆うようにランプリフレクタ26が取り付けられ、
線状光源22による直接光とランプリフレクタ26で反
射された反射光とが導光体21に、光入射端面である一
側端面21aから内部に入射する機構とされている。
【0028】導光体21は、例えば、板厚が約2〜4m
m程度の四角形状をした透光性の薄板であり、図2又は
図3で見て上面である一方の表面が光を出射する光出射
面21bであり、これとは反対側の他方の表面(図2又
は図3で見て下面)は光出射面と対向する面21cであ
る。図2及び図3において、符号23は導光体11の光
出射面21bに垂直な線即ち導光体21の法線を示して
いる。
【0029】本発明の一実施形態に係る面光源装置20
における導光体21としては、図2に示されるように導
光体21の光入射面21aに対する法線方向にほぼ平行
な稜線24aを備える三角プリズムアレー24が集光素
子240として光出射面21bに形成され、集光作用を
高める構造とされている。
【0030】また、集光素子240として、図3に示さ
れる他の実施形態ように導光体21の光入射面21aに
対する法線方向にほぼ平行な稜線25aを備える断面正
弦波状の凹凸からなるアレー状素子25を光出射面21
bに形成してもよい。これら三角プリズムアレー24に
おける各プリズム部24bの配列ピッチP1や断面正弦
波状の凹凸からなるアレー状素子25における各素子部
25bの配列ピッチP1は、視認できない程度に微細化
されていることが望ましい。
【0031】導光体21の光出射面21bとは反対側の
面21c側には、当該面21cに近接して光反射シート
27が配設されている。光反射シート27は、傾斜した
光反射面28aを備える多数の基本ユニット28が微細
なピッチP2で基材の表面に形成されて構成されてい
る。ここで、基本ユニット28とは、図5〜図12に示
されるようにほぼ同一及び/又はほぼ相似形状の傾斜し
た傾斜面28aの集合体として得られる光反射シート2
7の基本形状単位を意味する。
【0032】すなわち、基本ユニット28とは、それ以
上分割すると同一性もしくは相似性が消失してしまう最
少の形状単位、所謂ユニットセルである。また、ピッチ
P2とは、図5〜図12に示されるように、これら基本
ユニット28の配列によって作られる基本周期の内、最
小の長さとして定められる。
【0033】更に、導光体21には光取り出し機構29
0が設けられている。この光取り出し機構290は、導
光体21に入射した光線を選択的に光反射シート27の
側に出射させるように構成され、照明光線を集中的に、
一旦、光反射シート27の側に出射させる構造とされて
いる。
【0034】すなわち、導光体21に設けられる光取り
出し機構290は方向選択性を有する光出射素子29と
して機能するものであり、従来型の面光源装置に見られ
る粗面パターンやインキ印刷パターンによる単純な光散
乱によって光を取り出す態様とは本質的に異なるもので
ある。
【0035】より具体的には、出射方向の選択性を示す
指標(出射方向選択率)を用いて定義した、光反射シー
ト27方向に照明光線が選択的に出射する割合が、好ま
しくは60〜100%、より好ましくは70〜100
%、さらに好ましくは75〜100%とされ、照明光線
が光反射シート27による光学作用を十分に受けるよ
う、選択的に光反射シート27の側に出射する構造とさ
れるのである。
【0036】ここで、出射方向選択率とは上述の如く、
光反射シートの方向へ選択的に照明光線を出射する能力
を数値化して表した値であり、出射方向選択率の測定方
法は次の通りである。先ず、図13に示されるように光
反射シート27の代わりに植毛紙等のほぼ完全に光を吸
収する黒色のシート30を配設し、導光体21を通常の
向きにセットして光源22の配設される側端部21aに
直角に交わり且つ法線23に平行な仮想の平面内におけ
る任意の方向101への出射角度分布を輝度計を用いて
測定する。
【0037】そして、この時に得られた出射角度に対す
る輝度変化を示すグラフの積分値(図14(a)に斜線
で示される部分の面積)をLaとする。次に、導光体2
1を通常の向きとは裏返しに(本来、光出射面21bと
なるべき面が黒色シート30の側に来る向き)にセット
して、同様に、方向101への出射角度分布を図14
(b)に示されるように輝度計を用いて測定する。
【0038】この時に得られた出射角度に対する輝度変
化を示すグラフの積分値Lbを求め、これらから算出さ
れるLb/(La+Lb)の値が前述の出射方向選択率
(光反射シート方向へ選択的に光線を出射する割合)と
なるのである。なお、本発明においては出射方向選択率
は光出射面21bの中心付近で測定されるものとする。
【0039】このようにして得られた出射方向選択率の
値が、前述したように好ましくは60〜100%、より
好ましくは70〜100%、さらに好ましくは75〜1
00%とされ、光反射シート27の方向へ選択的に照明
光線を出射することによって、光反射シート27表面に
設けられた基本ユニット28の効果を有効に活用するこ
とが可能となるため、光学的集光作用や光学的変角作用
を果たし、好ましい光学特性を得ることが出来るのであ
る。
【0040】また上述したように、一旦、集中的に光反
射シート27の側に照明光線を出射させる光学設計を行
ったことの効果は、特に、導光体21の光出射面21a
にプリズムアレー等の集光素子240が設けられた場合
に発揮されるものである。すなわち、図15に示される
ような光路16、31、32を経ることが可能となるた
め、導光体自身がプリズムシートとして機能することが
できるようになるのであり、従来型の単純にプリズムを
導光体上に賦与したのみの面光源装置に見られる光線経
路8(図29)とは本質的に異なった、極めて優れた集
光特性を実現することが可能となるのである。
【0041】ここで、出射方向選択率を好ましくは60
%以上に保ち、集中的に光反射シート17側へ照明光線
を出射させる光取り出し機構290の具体的構造は、各
種の態様が考えられ特に限定はされない。しかしなが
ら、最も好適な態様としては、図2及び図3に示される
ように導光体21における光出射面21bとは反対側の
面21c(光出射シート側の面)に平滑な表面からなる
凸状突起29aを多数形成した光取り出し機構290を
挙げることができる。
【0042】この他にも、図16〜図18に示されるよ
うに、各種の表面形状設計によって、導光体21から出
射する大部分の出射光線が光反射シート27の方向に向
かうように設計することが可能となるのである。すなわ
ち、図16に示される態様は、導光体21における光反
射シート27側の面に断面三角形状の多数の突起29b
を所定のパターンで形成して光取り出し機構290とし
たものである。
【0043】また、図17に示される態様は、導光体2
1における光反射シート27側の面21cに凹状のへこ
みを形成することで相対的に突出部29cを形成して光
取り出し機構290としたものである。更に、図18に
示される態様は、導光体21における光反射シート27
側の面21cに断面V字状の多数の溝部29dを所定の
間隔で形成し、これにより光取り出し機構290とした
ものである。
【0044】これら各種態様の他にも、特定方向に対し
て前方散乱性を有する散乱体を導光体21内に設ける態
様、ホログラム素子、表面レリーフ素子等の回折光学素
子を導光体21の表面に設ける態様等、前述したように
出射方向選択率を好ましくは60%以上に保ち、集中的
に光反射シートの側へ照明光線を出射することができる
光取り出し機構であれば、特に限定されるものではな
い。
【0045】ところで、前述したようにこの種の光学系
においては面光源装置を発光させた際にモアレ模様やニ
ュートンリング状の模様等、光の干渉現象に起因すると
考えられる外観的に見苦しいムラが発生し、大型液晶デ
ィスプレイ装置のバックライト光源手段として十分な照
明光の品質を得ることが困難となる問題があった。
【0046】すなわち、大型のバックライトモジュール
を上記の光学系を用いて構成しようとすると、リング状
の帯が出現したり、光出射面の全面に亘ってうっすらと
縞状の明暗が出現したりして、大型液晶ディスプレイ装
置のバックライトとしては実用性が不十分となってしま
うのである。
【0047】これらの原因及び対策について鋭意、検討
を重ねた結果、光反射シートが僅かに撓むことから、導
光体と光反射シートの間に場所によって不規則に間隙が
生じ、これが外観悪化現象の大きな原因となっているこ
とを見出した。すなわち、光反射シートに、導光体との
間隙を一定して保持するための機構を設ける必要がある
のである。
【0048】また一方、本発明において用いられる光反
射シート27には表面部分に傾斜した光反射面28aか
らなる微細な基本ユニット28が設けられる必要がある
ため、基本ユニット28の構造が容易に形成できる構造
となっていることも極めて重要なことなのである。従っ
て、前述した2つの課題を満足する光反射シートの構造
として、光反射シート27は図1に示されるように基本
ユニット28が形成された表面層33と、この表面層3
3を支持する背面支持層34の2層から構成されること
が必要である。
【0049】すなわち、表面層33は容易に基本ユニッ
ト28の形状が形成できるように熱可塑性樹脂、光硬化
性樹脂、或いは熱硬化性樹脂からなり、背面支持層34
は導光体21と光反射シート27の間隙が一定に保たれ
るように剛直性に優れた二軸延伸熱可塑性樹脂フィルム
が用いられるのである。このような構造とすることで、
生産が容易且つ安価に前述した光反射シート27を生産
することが可能となるのである。
【0050】背面支持層34の材質として特に好適なの
はポリエチレンテレフタレート若しくはポリプロピレン
からなる二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムであり、厚みと
しては50〜300μm、好ましくは70〜250μ
m、更に好ましくは100〜200μmである。
【0051】また、光反射シート27は、図19(a)
に示される如く導光体21に向かって凸状に反っている
ことが好適であり、このような反りを光反射シート27
に与えることによって、導光体21の方向に光反射シー
ト27が押しつけられる応力が働くため、導光体21と
光反射シート27の間隔が一定に保たれやすくなる。但
し、図19(b)に示されるような反り方向では外観が
悪化し易いので好ましくない。
【0052】このような光反射シート27の製造方法と
しては、図20に示されるようにロールトゥロールプロ
セスによって連続的に生産されることが量産性の点から
最も好ましく、安定した品質で大量に生産することがで
きる。このロールトゥロールプロセスとは、図20から
明らかなように供給ロール38から熱可塑性樹脂フィル
ム36を巻取りロール39に向かって送給する間に、熱
可塑性樹脂フイルム36に基本ユニット28の形状を連
続的に形成すると共にその熱可塑性樹脂フイルム36の
裏面側に背面支持層34を連続的に積層する方法であ
る。
【0053】すなわち、図21に示されるように傾斜面
からなる基本ユニット28の形状が形成されたエンボス
ロール35を加熱し、ポリカーボネート等の熱可塑性樹
脂フィルム36に形状転写して基本ユニット28を形成
し、基本ユニット形状が転写された熱可塑性樹脂フィル
ム36の非転写側表面に、図20に示されるように背面
支持層34として二軸延伸熱可塑性樹脂フィルム37を
張り合わせる。このようなロールトゥロールプロセスを
用いた製造方法は、装置構成が簡素でありながら生産性
が極めて高く、本発明の光反射シートの製造に好適であ
る。
【0054】このように光反射シート27の積層構造を
工夫して製造を行うことで、従来問題となっていた大型
液晶モジュールに用いた際のモアレ模様等の外観悪化現
象えお抑えることが可能となり、簡素な構造でありなが
ら極めて実用性に優れた面光源装置を得ることができ
る。
【0055】ここで、本発明による面光源装置を構成す
る各部材の構成要件について、更に詳細に述べる。最初
に、導光体21に設けられる光取り出し機構290の態
様として、最も好適には、図2及び図3に示されるよう
に突起量2μm〜300μm、好ましくは5μm〜20
0μm、更に好ましくは10μm〜100μmとして平
滑面からなる凸状突起が、干渉を生じることの無いよう
に不規則に多数分布している態様が挙げられる。
【0056】次ぎに、凸状突起29aの形状について更
に詳しく説明すると、凸状突起29aを光取り出し機構
290とする導光体において、光反射シートの側に出射
する光線の割合を主として決定しているのは、図22に
示されるように光源が配設された側端部に垂直な方向
(矢印40)に対する断面で見た凸状突起の幅W(有効
開口幅)に対する深さhの比である。
【0057】すなわち、深さhが有効開口幅Wに対して
深くなればなるほど、図28(b)の光線経路16に見
られるように、光反射シート27の側に出射する光線量
が多くなり、突起の底面での全反射を経て、光反射シー
トの側に向かうことのない光線量が減少するのである。
【0058】したがって、凸状突起の有効開口幅Wに対
する深さhの比(h/W)について好ましくは0.3〜
1.5の範囲、より好ましくは0.5〜1.3の範囲、
更に好ましくは0.7〜1.2の範囲とされ、光反射シ
ートの側に集中的に照明光を出射する構造とされること
が好ましい。
【0059】また、凸状突起29aの不規則な配置は、
光学的な干渉を生じることの無いように、できる限り乱
雑に分布していることが好ましいのは言うまでもない
が、あまりにも乱雑に分布し過ぎ、凸状突起同士がぶつ
かってしまうのは好ましくない。このようになると、凸
状突起29aそのものの外形が変わってしまうため、前
述したh/Wの値に影響を与え、光学的な制御が難しく
なるからである。図23に見られるようにランダムであ
りながら、隣接した凸状突起同士が接触していない構造
が最も好ましい。
【0060】更に、輝度性能がそれほど大きく必要とさ
れない場合には、従来型の導光体に頻繁に見られる粗面
を光取り出し機構とした態様も実施可能であり、粗面か
らなるパターンをできる限り不規則なパターンとするこ
とで、光学的な干渉を抑制し、実用的に十分な照明光特
性を得ることが可能となる。
【0061】ところで、本発明では、図2及び図3に示
される各実施形態の面光源装置20のように導光体21
の少なくとも一方の面には、三角プリズムアレー24又
は断面正弦波状の凹凸からなるアレー状素子25等に代
表される集光素子240が、稜線を光源の配設された側
端部に垂直な方向として、設けられることが好ましいこ
とは前述した通りであるが、この効果についてさらに詳
細に説明する。
【0062】本発明においては、平滑面からなる凸状突
起29aに代表されるような光取り出し機構290の効
果によって、図15に示されるように、一旦、導光体か
らの出射光線の大部分が光反射シートの側に出射され
る。そして、光反射シートに設けられた傾斜した光反射
面からなるほぼ同一/又はほぼ相似形の基本ユニットの
効果によって、出射光線の方向は導光体の法線方向に変
角され、再度、導光体に入射して導光体に設けられた、
三角プリズムアレー等の集光素子によって集光されるの
である。
【0063】そのため、従来型の面光源装置においても
三角プリズムアレー等を導光体に―体的に形成して集光
性を向上させることの提案はあったが、これらと比べ
て、本発明の面光源装置は、光学的観点からみた状況が
全く異なるのであり、集光性という点で、本質的に有利
な光学系を得ることができるのである。この状況は、図
15及び図29から明らかである。
【0064】すなわち、従来型の面光源装置では導光体
から直接的に導光体の光出射面1bに向かおうとする光
線成分が多かったため、図29に示す光線の軌跡に見ら
れるように、導光体と空気層との界面を一回しか経由し
ないため、十分な集光を果たすことができなかったので
ある。
【0065】しかしながら、本発明の面光源装置では、
図15に示されるように導光体21からの出射光線の大
部分16が、一旦、光反射シート27の側に出射される
ため、図15に示す光線の軌跡に見られるように、導光
体21と空気層との界面を2度も経ることが可能となる
ため、導光体21自体が厚みの厚いレンズアレーシート
として機能することになり、集光性という観点で格段に
優れた性能を得ることが可能となるのである。
【0066】集光素子240としては、集光性を増大さ
せる等の光学的機能を実現させるという観点で、適宜、
形状設計されるものであり、表面構造は特段限定される
ものではない。しかしながら、導光体21に本来必要と
される、側端から入射した光線を全反射条件に基づいて
損失なく伝搬させるという機能を損なってしまっては、
面光源装置として機能を果たさなくなる。
【0067】そのため、少なくとも、集光素子240の
稜線(尾根線)24b、25bは光源が配設された側端
部にほぼ垂直な方向となるように設けられる。このよう
にすることで、集光素子240によって全反射条件が乱
されることが最小限に留められるため、導光体中を光線
が伝搬し易くなり、尚かつ集光素子の効果が十分に発揮
されるようになるのである。
【0068】また、導光体21に設けられる、三角プリ
ズムアレー24又は断面正弦波状の凹凸からなるアレー
状素子25等に代表される集光素子は、視認できない程
度にできる限り微細化されているのが望ましく、1μm
〜500μm、好ましくは5μm〜300μm、更に好
ましくは10μm〜150μmのピッチとされる。この
ような集光素子の具体的な形状としては、図2に示され
るような三角プリズムアレー24、図3に示されるよう
な断面正弦波状の凹凸からなるアレー状素子25を挙げ
ることができる。
【0069】特に、集光性、加工の容易性の観点から好
ましいのは図2に示されるような三角プリズムアレー2
4を用いる態様であり、導光体21の光出射面側に登頂
角δが60〜150度、好ましくは70度〜120度、
さらに好ましくは80度〜110度なる三角プリズムア
レー24が設けられ、光源22の配設された側端部21
aに対してプリズムアレー24の尾根線24aがほぼ垂
直となるようにした態様が用いられる。
【0070】このように導光体21の光出射面21bに
三角プリズムアレー24を一体的に形成したことによ
り、前述したように導光体自体が厚みの厚いプリズムシ
ートとして機能することになるため、非常に単純な構成
でありながら、従来型の光学系に比較して格段に優れた
光学特性を実現することが可能となるのである。
【0071】本発明において用いられる光反射シート2
7は屈曲性を有した厚み50〜1000μm、好ましく
は70〜500μm、特に好ましくは100〜250μ
m程度の基材が好ましいが、厚み等の形態は応用対象に
よって適宜選択され、必ずしもこれに限定されるもので
はない。また、導光体21を収納する面光源装置のフレ
ーム部分に―体的に成型を行うことによって光反射シー
ト27の効果を得ることも可能である。
【0072】また、光反射シート27に設けられる光反
射面28aの反射率は、高効率化の観点から、言うまで
もなく高反射率であることが望ましく、好ましくは反射
率70%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ま
しくは85%以上とされる。ここで、本発明において反
射率70%以上とは、表示用途に用いられることから、
可視光線スペクトル領域において前述の反射率が達成さ
れることを意味することは言うまでもない。すなわち、
JIS−Z8120に定められる如く、可視光線スペク
トル領域において入射光束エネルギ―に対する反射光束
エネルギ―の比が前記の値となるのである。
【0073】また、本発明において、光反射シ―ト27
で色調が変化することは避けるべきであり、可視光線ス
ペクトルの範囲において出来る限りフラットな反射特性
を有することが好ましい。したがって、可視スペクトル
のほぼ中心に位置する550nmにおける分光反射率の
値を用いて反射率とし、好ましい値の範囲を規定するこ
とも出来る。
【0074】加えて、上述の反射率は反射を実質的に起
こす傾斜面の表面に位置する材質の反射率を意味するの
であり、具体的には傾斜面28aの表面部に銀やアルミ
ニウムに代表されるように、高い反射率を有し、色調変
化が少ない材質が設けられることが好ましい。また、光
反射面の上にコ―ト層等を設ける場合があるが、ここで
云う反射率はコ―ト層等のない、金属材質等の反射に実
質的に寄与する材質自体の表面の反射率を意味するので
ある。
【0075】また、傾斜面からなる基本ユニット28の
配列が画面上で認識できなくなるようにするため、ほぼ
同一及び/又はほぼ相似形の基本ユニット28の配列ピ
ッチP2はできる限り微細化されていることが重要であ
り、具体的には5000μm以下、好ましくは1000
μm以下、より好ましくは500μm以下とされる。
【0076】光反射シート27の表面に設けられる反射
率70%以上の傾斜した光反射面28aからなるほぼ同
一及び/又はほぼ相似形の基本ユニット28として、代
表的には図5(a)及び図5(b)に示されるように基
本ユニット28が断面鋸歯状とされるか、或いは図11
(a)及び図11(b)に示されるように基本ユニット
28が山形状とされ、ピッチ3000μm以下、好まし
くは800μm以下、より好ましくは300μm以下
で、光反射シート27を上方から見た際に尾根線28b
が平行に配列した、平行直線状で且つ平坦な傾斜光反射
面28aからなる基本ユニット28の配列が用いられて
いる態様が挙げられる。
【0077】これは、図5(a)及び図5(b)や図1
1(a)及び図11(b)に示されるように傾斜した平
坦な光反射面28aの尾根線28bがほぼ平行配列した
態様では、ダイヤモンドバイトやエンドミルを用いた切
削加工が適用し易いため、賦形のための金型製作が容易
であり、微細化が行い易く、量産性も極めて高いためで
ある。
【0078】このような平行直線状で且つ平坦な傾斜光
反射面28aが多数配列した光反射シート27を用いる
ことで、前述の凸状突起29aからなる不規則なパター
ンを光取り出し機構290とし且つ導光体21から出射
する光束の大部分が光反射シート27の配設側に向かう
よう設計された導光体21からの出射光線が、平行直線
状で且つ平坦な傾斜光反射面28aの効果によって導光
体21の法線23方向に反射され、尚かつ光学的干渉を
生じることなく、しかも導光体21の少なくとも一方の
表面には集光性等の光学特性を改良すべく設けられた集
光素子240が存在するため、非常に簡素な構成である
にもかかわらず、面光源装置20として極めて品質の高
い照明光線を得ることができるのである。
【0079】図24に示されるように、ほぼ同―及び/
又はほぼ相似形の基本ユニット28に用いられる傾斜面
28aの傾斜角度αとして好適な範囲は、用いる光取り
出し機構290の形態によって様々であり、導光体21
からの出射光線の方向を光出射面21bの法線23方向
に変換するという観点で、適宜決められるべきものであ
る。
【0080】例えば、本発明において好適に用いられる
平滑面からなる凸状突起29aを光取り出し機構290
とする態様では、傾斜した光反射面28aの傾斜角度α
が好ましくは7度〜50度の範囲、より好ましくは10
度〜40度の範囲、さらに好ましくは15度〜34度の
範囲が好適に用いられる。
【0081】また、各基本ユニット28を構成する傾斜
した光反射面28aの断面は、図6、図7、図9及び図
12に示されるように凹状となっていることが集光性の
観点からは好ましい。更に、各基本ユニット28を構成
する光反射面28aの断面形状としては、本発明におい
て好適に用いられる平行直線状で且つ傾斜した光反射面
28aが多数配列した態様のみならず、図8や図10に
示されるように凹面鏡状の基本ユニット28を配列した
態様等においても好適に用いられる。
【0082】この際にも、傾斜した光反射面28aの傾
斜角度αとして好適に用いられる範囲は導光体21から
の出射光線の方向を光出射面21bの法線23方向に変
換するという観点で決定されるべきであり、例えば、前
述の平滑面からなる凸状突起29aを光取り出し機構2
90とする態様では、図25(b)に示されるように凹
状断面の中心部での接線の傾斜角度αが好ましくは7度
〜50度の範囲、より好ましくは10度〜40度の範
囲、さらに好ましくは15度〜34度の範囲とされる。
【0083】このような断面凹状の光反射面28aから
なる基本ユニット28を反射素子として光反射シート2
7に設けることによって、導光体21に設けられた光取
り出し機構290から出射するブロードな拡がりを有す
る光束16を、よりシャープな角度特性を持つ光束31
(より平行光束に近い光束)に変換しながら、導光体21
の法線23方向に出射させることができるようになるの
であり、言い換えれば、凹面鏡ミラーの集光効果によっ
て導光体21からの出射光線をよりコリメートされた導
光体21の法線23方向に対して極めて輝度の高い出射
光線に変換することができるのである。
【0084】従って、従来型の面光源装置では、プリズ
ムアレー等の製造が困難で高価な部材を用いて実現して
いた集光効果を、このような部材を用いずとも実現可能
になるのであり、ほぼ同等な光学特性を保ちながら、面
光源装置を極めて簡略化された構成にすることができる
ようになり、組立て工程数の低減、歩留まりの向上、ゴ
ミ混入確率の低減、低コスト化等、実用的な面光源装置
として極めて多くの利点を備えているのである。
【0085】本発明において光反射シート27に用いら
れる反射材質については特に限定されるものではない
が、銀もしくはアルミニウムを表面にコーテイングして
光反射面28aを形成するのが製造の容易性から最も好
適である。光反射率の面では銀を用いることが好まし
く、製造の容易性や低コストの面からはアルミニウムを
用いることが好ましい。また、これらの光反射性金属物
質のコーティングには真空蒸着、スパッタリング、及び
イオンプレーティング等のドライプロセスを用いて薄膜
形成する方法が代表的である。
【0086】また、例えば銀による真空蒸着をする以前
に、傾斜した光反射面28aからなるほぼ同―及び/又
はほぼ相似形状の基本ユニット28が賦形された基材シ
ート表面をサンドブラスト加工する等して、マット処理
を施すこともできる。このように処理することで、正反
射性の光反射面に適度の光拡散性を持たせることができ
るようになり、出射光線の角度分布特性の拡大、照明光
線のぎらつき抑制、或いは液晶セルのゲートアレーとの
干渉に由来するモアレ模様の発生防止等の効果を得るこ
とが可能となる。
【0087】また、銀反射層等の光沢性金属表面は非常
に傷つき易く、また酸化劣化等も発生しやすい状態にあ
るため、しかも金属が表面に露出した状態ではリーク等
の電気的に好ましくない現象も発生するため、表面には
保護層41としてシリカをスパッタリングするか、若し
くは紫外線硬化性アクリル樹脂塗料を塗布する等して傷
つき等による光学特性の悪化を防止するのが好ましい。
さらには、この保護層41としてガラスビーズ等に代表
される光透過性ビーズのコーティング層を設けることに
よって前述の傾斜した光反射面からなるほぼ同―及び/
又はほぼ相似形状の基本ユニットにマット処理を施した
のと同―の効果を得ることもできるようになる。
【0088】加えてこの透明コート層(保護層41)に光
学薄膜としての機能を持たせ、入射光線の制御性をさら
に高度化することもできる。例えば、λ/4板、λ/2
板等の光学薄膜を設けることもできるし、これらの光学
薄膜をさらに積層することによってビームスプリッター
機能や偏光変換機能等の入射光線の偏光状態を制御する
機能をも有した光反射シートを得ることも可能である。
【0089】また、光反射層はなにも正反射性の金属材
質による光反射層のみに制限されるものではなく、例え
ばチタニア等の白色顔料を混練したポリエステル樹脂に
よる拡散反射性の光反射層を用いることもできる。この
場合には入射光線は拡散反射性の光反射面によって色々
な方向に散乱されるため、反射光の指向性を拡大するこ
とが可能となり、照明光線の視野角度特性をAg薄膜等
の正反射性光反射面を用いた場合よりもさらに拡大する
ことが可能となるのである。
【0090】拡散反射層の形成法としてはこの他にも、
発泡性ポリエステル樹脂、発泡性ポリオレフイン樹脂、
発泡性ABS樹脂等から拡散反射性の光反射層を得る態
様、基材表面に白色顔料からなる塗料をコーテイングす
る態様等が挙げられる。本発明の好ましい態様において
は、光反射シート27は樹脂材料によって形成される。
特にポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、又は環状ポリオレフイン系樹脂が好適に
用いられ、凹状光反射面アレーの形成には熱プレス成形
による賦形、もしくは光硬化性樹脂による賦形が好適に
用いられる。
【0091】本発明において、液晶ディスプレイ装置と
は液晶分子の電気光学効果、即ち光学異方性(屈折率異
方性)、配向性等を利用し、任意の表示単位に電界印加
或いは通電して液晶の配向状態を変化させ、光線透過率
や反射率を変えることで駆動する、光シャッタの配列体
である液晶セルを用いて表示を行うものをいう。
【0092】具体的には、透過型単純マトリクス駆動ス
ーパーツイステッドネマチックモード、透過型アクティ
ブマトリクス駆動ツイステッドネマチックモード、透過
型アクティブマトリクス駆動インプレーンスイッチング
モード、透過型アクティブマトリクス駆動マルチドメイ
ンヴァーチカルアラインドモード等の液晶表示素子が挙
げられる。
【0093】本発明により、構造がシンプルで照明効率
が優れていながら、照明光線の実用的な品質(発光面内
でのモアレ模様やニュートンリングの様な僅かな輝度ム
ラ)の点で不十分であった前述の面光源装置について、
実用に供するに必要十分な特性を賦与することが可能と
なった。本面光源装置を液晶表示素子のバックライト光
源手段として液晶ディスプレイ装置を構成することによ
り、光学的効率に優れ、構造が簡単で且つ組立て性に優
れた安価な液晶ディスプレイ装置を提供することが可能
となる。
【0094】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。 (実施例1)導光体21として289.6×216.8m
m、厚みが厚肉部2.0mm、薄肉部0.6mmなる、
短辺方向に厚みが変化する、楔形状の環状ポリオレフィ
ン系樹脂(日本ゼオン製、ゼオノア)を使用し、厚肉側
の長辺部に管径1.8mmの冷陰極管(ハリソン東芝ラ
イティング製)からなる線状光源22を配設し、さらに
該冷陰極管の周囲をAg蒸着層を光反射面とするリフレ
クター板(三井化学製シルバーリフレクタープレート)
にて覆い、導光体21の厚肉側の側端部(光入射面)2
1bに効率良く線状光源22からの出射光線が入射する
ようにした。
【0095】導光体21の光出射面21bと対向する面
21cには、線状光源22から離れるにしたがって直径
が徐々に大きくなる、平滑面からなる菱形状の凸状突起
29aを図23に示されるようにパターニングした。凸
状突起29aの深さhは80.0μmとし、凸状突起2
9aの有効開口幅Wは65.0μm〜140.0μmの
範囲で徐々に大きくなるように変化する態様とされてい
る。また、凸状突起29aの配置は、図23に示される
如く、凸状突起29a同士が相互に接触しない程度にラ
ンダムに分布された態様とされ、凸状突起の規則的な配
置によって好ましくない光学的な干渉現象が生じないよ
うに工夫されている。
【0096】ここで、平滑面からなる凸状突起29aの
形成に用いる金型は、厚さ80μmなるドライフィルム
レジストをSUS基板上にラミネートし、フォトリソグ
ラフィーによってパターンを形成し、該ドライフィルム
レジストによるパターニングを施したSUS基板上にN
i電極を蒸着し、これを母型としてニッケル電鋳法によ
って得ている。このようにして得た平滑面からなる凸状
突起が多数形成された金型を用いて、射出成型機(東芝
機械製)を用いて定法の射出成型を行い導光体を成型し
た。
【0097】図23に示されるように、導光体21の光
出射面21b側には頂角90度の三角プリズム状アレー
24の集光素子240が、その尾根線24aを光入射面
である導光体21の側端部21aに垂直となるように設
けられている。導光体21の出射方向選択率を測定する
ため、図13に示される如く、光反射シート27が本来
配設される位置に光反射率2%以下なる黒色のシート3
0を配設し、光源22の配設される側端部21aに直角
に交わり且つ法線23に平行な仮想の面内における任意
の方向101への出射角度分布を輝度計(トプコム製B
M−7)を用いて測定した。光出射面の中心位置での測
定結果を図14(a)に示す。
【0098】次に、導光体21を前記とは逆の向きに
(本来、光出射面21bとなるべき面が黒色シート30
の側に来る向きに)セットして、同様に中心位置で光源
22の配設される側端部21aに直角に交わり且つ法線
23に平行な仮想の面内における任意の方向101への
出射角度分布を測定した。測定結果を図14(b)に示
す。これらの測定曲線42、43に関しそれぞれの0度
〜180度までの積分値を求め、前記La、Lb値を算
出し、これにより光出射面の中心位置での出射方向選択
率Lb/(La+Lb)を求めた結果、81.2%が得
られ、光反射シート27の方向に十分選択的に照明光線
が出射する光学系が得られていることが確認された。
【0099】光反射シート27としては、図5に示され
る形状で且つ尾根線28bが略平行に配列した直線状で
断面鋸歯状の光反射面28aを基本ユニット28とする
光反射シート27が用いられた。ピッチP2は50μm
とされ、光反射層にはアルミニウムの蒸着層が用いら
れ、このアルミニウム蒸着層表面にはシリカがスパッタ
リングによってコーテイングされている。
【0100】該光反射シート表面に配設される基本ユニ
ット28の形成は、図1に示されるように延伸を行って
いないポリカーボネートフィルム(厚み50μm)を表
面層33として、熱変形温度以上に加熱したエンボスロ
ール35を用いて、ロールトゥロールプロセスで図20
に示される如くエンボス加工を連続的に行った。
【0101】さらに、基本ユニット形状を形成した無延
伸ポリカーボネートフィルムは、剛直性を確保するた
め、背面支持層34として二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚み175μm)に接着して光反射
シート27の基材とされた。ここで、光反射シート27
の反り方向は、図19(a)に示される如く、傾斜面か
らなる基本ユニット28が形成された側が凸となる方向
とされている。
【0102】光反射面28aの傾斜角度αは32.5度
とされ、導光体21から光反射シート27の側に選択的
に出射する光線が、光反射シート27の作用によって方
向変換され、さらには導光体21の光出射面21b側に
設けられた三角プリズムアレー24の効果によって集光
を果たしながら、導光体21の法線23方向に照明光線
を出射する光学系を得た。
【0103】インバーターを介して冷陰極管光源22を
高周波点灯し、面光源装置を得た。光出射面を詳細に見
ても、光学的な干渉に由来するモアレ縞やニュートンリ
ングは全く発生せず、光反射シートが多少撓んでも輝度
ムラとして感知することはできない程度であったため、
実用十分な外観品質を有していた。
【0104】管電流を6mAとし、輝度測定装置(トプ
コム製、BM−7)を用いて面内25点の平均輝度を測
定した結果、平均輝度1697nitが得られ、輝度性
能及び輝度ムラとも、液晶ディスプレイパネルのバック
ライト光源として実用に十分な光学特性であることが確
認された。
【0105】また、照明光線の特性は、水平方向及び垂
直方向共に十分に集光が果たされているため、特にノー
ト型パーソナルコンピュータやハンドへルド型コンピュ
ータに用いる液晶ディスプレイ装置のバックライトとし
て極めて好適な特性を有していた。加えて、通常配設さ
れるプリズムシートを用いていないため、シート間への
ゴミの混入等による不良も極めて発生しづらく、組立て
性が高く、歩留まりも極めて良好であった。
【0106】さらに、従来型の面光源装置で発生してい
た光源近傍に現れる輝線の発生も少なく、画像品質に極
めて優れたものであり、尚かつ、平滑面からなる凸状突
起29aによる光取り出し機構290の配置パターンは
容易に修正可能であったため、外観の調整も短期間に成
し遂げることが出来るため実用性に優れていた。
【0107】(比較例)実施例記載の導光体と同一の外
形を有する導光体21を用い、光反射シートを2層構成
とせず、厚み180μmの無延伸ポリカーボネートを熱
プレス成形によって形状づけし、該シートの表面に実施
例と同一の方法で光反射面を形成したことの他は実施例
と同一の条件にて面光源装置を作成した。
【0108】光出射面上に容易に認識できる光学的な干
渉に由来する模様が認められ、背面からの応力の違いに
よってシートの撓み方の違いが容易に生じ、それらがム
ラとして認識できてしまうため、画像品質が極めて低
く、大型液晶ディスプレイ装置のバックライト光源とし
ては十分な照明品質を得ることができなかった。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の面光源装
置によれば、前述した優れた光学特性を備え、構造が簡
単で且つ組立て性に優れた安価な面光源装置を得ること
ができ、特に、本発明にかかる光学系では問題となり易
い、光学的な干渉現象に由来する縞状のムラを除去する
ことが可能となり、大型液晶ディスプレイ装置のバック
ライトとして用いるに十分な光学特性を賦与することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る面光源装置に用いら
れる光反射シートの積層構造を示す部分的な断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態に係る面光源装置の主要部
を概略的に示す斜視図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る面光源装置の主要
部を概略的に示す斜視図である。
【図4】本発明の面光源装置において導光体の側端部に
配設される光源の構成例を概略的に示す平面図である。
【図5】本発明の面光源装置に用いられる光反射シート
であって、稜線が平行に配列した、平行直線状で且つ傾
斜した平坦な光反射面からなる基本ユニットが多数表面
に形成された光反射シートの部分的な平面図及び5b−
5b線で切断して示す断面図である。
【図6】本発明の面光源装置に用いられる光反射シート
であって、稜線が平行に配列した、平行直線状で且つ凹
状の傾斜光反射面からなる基本ユニットが多数表面に形
成された他の態様の光反射シートの部分的な平面図及び
6b−6b線で切断して示す断面図である。
【図7】本発明の面光源装置に用いられる光反射シート
であって、傾斜光反射面からなる基本ユニットが多数表
面に形成された更に他の態様の光反射シートの部分的な
平面図及び7b−7b線で切断して示す断面図である。
【図8】本発明の面光源装置に用いられる光反射シート
であって、凹面鏡状の光反射面からなる基本ユニットが
多数表面に形成された更に他の態様の光反射シートの部
分的な平面図及び8b−8b線で切断して示す断面図で
ある。
【図9】本発明の面光源装置に用いられる光反射シート
であって、凹状の光反射面からなる基本ユニットが多数
表面に形成された更に他の態様の光反射シートの部分的
な平面図及び9b−9b線で切断して示す断面図であ
る。
【図10】本発明の面光源装置に用いられる光反射シー
トであって、凹面鏡状の光反射面からなる基本ユニット
が多数表面に形成された更に他の態様の光反射シートの
部分的な平面図及び10b−10b線で切断して示す断
面図である。
【図11】本発明の面光源装置に用いられる光反射シー
トであって、稜線が平行に配列した、平行直線状で且つ
傾斜した平坦な光反射面からなる基本ユニットが多数表
面に形成された他の態様の光反射シートの部分的な平面
図及び11b−11b線で切断して示す断面図である。
【図12】本発明の面光源装置に用いられる光反射シー
トであって、稜線が平行に配列した、平行直線状で且つ
凹状の傾斜光反射面からなる基本ユニットが多数表面に
形成された他の態様の光反射シートの部分的な平面図及
び12b−12b線で切断して示す断面図である。
【図13】本発明における導光体の光束の方向選択性の
測定法を示す構成説明図である。
【図14】図13に示される測定法で本発明における導
光体の光束の方向選択性を測定した際に、光源の配設さ
れる側端部に対向する方向への出射角度分布を示す導光
体の特性図である。
【図15】本発明の面光源装置において導光体から出射
して光反射シートで反射されて光出射面についての法線
方向に出射する光線の軌跡を示す構成説明図である。
【図16】本発明の面光源装置において導光体の光出射
面とは反対側の面に形成された多数の凸状突起からなる
光取り出し機構の一態様を、導光体の一部を拡大して概
略的に示す断面図である。
【図17】本発明の面光源装置において導光体の光出射
面とは反対側の面に形成された多数の凸状突起からなる
光取り出し機構の他の態様を、導光体の一部を拡大して
概略的に示す断面図である。
【図18】本発明の面光源装置において導光体の光出射
面とは反対側の面に形成された多数の凸状突起からなる
光取り出し機構の更に他の態様を、導光体の一部を拡大
して概略的に示す断面図である。
【図19】本発明の面光源装置において光反射シートを
導光体方向に凸状に反らせて配置した状態及びその逆の
配置状態をそれぞれ概略的に示す構成説明図である。
【図20】本発明の光反射シートを製造する装置を概略
的に示す構成説明図である。
【図21】図20に示される製造装置で用いられるエン
ボスロールで熱可塑性樹脂フィルムに多数の基本ユニッ
トを転写している状態を示す部分的な斜視図である。
【図22】導光体に設けられる光取り出し機構を構成す
る凸状突起について深さhと有効開口幅Wとの定義を示
す概略的な構成説明図である。
【図23】本発明の面光源装置における最も好ましい実
施形態の主要部を概略的に示す斜視図である。
【図24】図5に示される光反射シートに形成された基
本ユニットの傾斜した平坦な光反射面を部分的に拡大
し、光反射面の傾斜角度を示す断面図、及び図6に示さ
れる光反射シートに形成された基本ユニットの凹状の傾
斜光反射面を部分的に拡大し、光反射面の傾斜角度を示
す断面図である。
【図25】従来の面光源装置の一例を概略的に示す断面
図である。
【図26】従来の面光源装置の他の例を概略的に示す断
面図である。
【図27】本発明者が以前に提案した面光源装置の一例
についてその主要部を概略的に示す斜視図である。
【図28】図24に示される面光源装置を構成する導光
体に光取り出し機構として設けられた凸状突起が光源か
ら離れるにしたがってその直径が大きくなる状態を概略
的に示す構成説明図である。
【図29】従来の面光源装置おける導光体の光出射面に
集光素子を一体的に形成した場合の光線の軌跡を概略的
に示す構成説明図である。
【符号の説明】
20 面光源装置 21 導光体 21a 光入射面 21b 光出射面 21c 光出射面とは反対側の面 22 光源 23 光出射面についての法線 24 三角プリズムアレー 25 断面正弦波状の凹凸からなるアレー状素子 26 ランプリフレクター 27 光反射シート 28 基本ユニット 28a 傾斜した光反射面 28b 尾根線 29 方向性光出射素子 29a 凸状突起 30 黒色のシート 31、32 光線の軌跡 33 表面層 34 背面支持層 35 エンボスロール 36 熱可塑性樹脂フィルム 37 二軸延伸熱可塑性樹脂フィルム 38 供給ロール 39 巻取りロール 40 導光体の光入射面に直交する方向を示す矢印 41 コーティング層 42 測定曲線 43 測定曲線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21Y 103:00 F21Y 103:00 Fターム(参考) 2H042 DA02 DA04 DA11 DA17 DA21 DD01 DE04 2H091 FA14 FA23Z FA41Z FC19 LA18 5G435 AA01 AA17 BB12 BB15 EE27 FF03 FF08 FF12 GG03 GG24 KK07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜した光反射面からなるほぼ同一及び
    /又はほぼ相似形の基本ユニットがピッチ5000μm
    以下にて多数配列して形成された光反射シートであっ
    て、 少なくとも前記基本ユニットが形成された表面層と、こ
    の表面層を支持する背面支持層の2層から構成され、且
    つ前記背面支持層は二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムより
    なることを特徴とする光反射シート。
  2. 【請求項2】 前記二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムはポ
    リエチレンテレフタレート若しくはポリプロピレンであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光反射シート。
  3. 【請求項3】 前記光反射シートは前記表面層の側に向
    かって凸状に反っていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の光反射シート。
  4. 【請求項4】 前記光反射面は金属材質からなり、且つ
    前記金属材質上には透明絶縁性物質によるコーティング
    層が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の光反射シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の光反射
    シートにおいて、前記基本ユニットの形状はロールトゥ
    ロールプロセスによって形成されることを特徴とする光
    反射シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記表面層が熱可塑性樹脂から構成され
    る請求項1〜4に記載の光反射シートにおいて、前記基
    本ユニットの形状はエンボスロールによって転写される
    ことを特徴とする光反射シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 一表面を光出射面とする導光体と、この
    導光体に設けられた光取り出し機構と、前記導光体の側
    端部に配設された光源と、前記導光体の前記光出射面と
    対向する面側に配設された請求項1〜4のいずれかに記
    載の光反射シートとから構成されることを特徴とする面
    光源装置。
  8. 【請求項8】 前記導光体の前記光出射面の中心付近に
    おける出射方向選択率は60%〜100%であることを
    特徴とする請求項7に記載の面光源装置。
  9. 【請求項9】 前記導光体の前記光出射面には、稜線を
    前記光源の配設された側端部にほぼ垂直な方向とした、
    ピッチ10μm、頂角60度〜150度の範囲とする三
    角プリズムアレーからなる集光素子が設けられているこ
    とを特徴とする請求項7又は8に記載の面光源装置。
  10. 【請求項10】 前記導光体に設けられた前記光取り出
    し機構は不規則に配置された平滑面からなる凸状突起で
    あり、前記凸状突起の突起量は2μm〜300μmであ
    ることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の面
    光源装置。
  11. 【請求項11】 前記導光体に設けられた前記光取り出
    し機構は不規則に配置された粗面からなるパターンであ
    ることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の面
    光源装置。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のいずれかに記載の面
    光源装置がバックライト光学系に用いられた液晶ディス
    プレイ装置。
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