JP2002340662A - 計量機を備えた車輌 - Google Patents

計量機を備えた車輌

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JP2002340662A JP2001152338A JP2001152338A JP2002340662A JP 2002340662 A JP2002340662 A JP 2002340662A JP 2001152338 A JP2001152338 A JP 2001152338A JP 2001152338 A JP2001152338 A JP 2001152338A JP 2002340662 A JP2002340662 A JP 2002340662A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなる路面状況においても、外力の影響を
受けずに、精度良く、正確なタンク内の貯蔵量の計量を
可能とする計量機を備えた車輌を提供する。 【解決手段】 タンク12を備えた車輌において、タン
ク12の荷重を受け持つ1個又は複数個の計量ロードセ
ル20を車体11上に設置し、計量ロードセル20のう
ち少なくとも1個は、車体上で車長方向へスライド可能
なスライド機構を有する計量ロードセル20B、20D
とし、かつ、計量ロードセル20と傾斜特性が同じであ
る1個または複数個の基準ロードセル21を、車体11
上で計量ロードセル20と同一の傾斜角を持つ面に設置
し、基準ロードセル21の上面に、傾斜補正の基準とな
る重量体22を固定し、基準ロードセル21及び計量ロ
ードセル20と接続され傾斜補正を行う演算部15を車
体11上に設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計量機を備えた車
輌に関し、詳しくは、被計量物を収容するタンク等の容
器内の内容物の収容量を、いかなる状況下においても高
精度で計量可能な計量機を備えた車輌に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、バキュームカー等の固体あるいは
/及び液体運搬用のタンク車輌において、タンク等の容
器内の固形分を含む液体等の内容物の貯蔵量を把握する
ことは、タンクへの貯蔵や回収業務を効率化するために
重要である。従って、タンク等の容器内の内容物の計測
精度を向上させることが望まれている。
【0003】また、上記のような計量に用いられるロー
ドセルは、通常、荷重の方向とロードセルの負荷軸を一
致するように設置した場合に、所定の出力と性能を発揮
するように設計されている。よって、負荷軸と一致しな
い荷重(傾斜荷重)を受けた場合、負荷軸と直角方向の
力の成分がロードセルに作用するため、この影響で正確
な計量ができない場合がある。
【0004】具体的には、固定面と荷重負荷面が平行な
平面を持つロードセルでタンク等を支え、計量する場合
に、固定面が水平面に設置されると、荷重負荷面にはタ
ンク等の重量が垂直に負荷されるが、固定面が傾斜面に
設置されると、荷重負荷面には傾斜荷重が作用する。よ
って、水平面をxy平面とし、z軸方向に荷重Wが作用
する場合を考えると、傾斜面としてxy平面がx軸回り
にα度回転したx’y’平面(座標系x’y’z’)が
さらにy’軸回りにβ度回転したx”y”平面(座標系
x”y”z”)に設置されたロードセルに作用する荷重
の成分は、傾斜面での座標系x”y”z”では、(W
x”,Wy”,Wz”)=(Wcosαsinβ,Ws
inα,Wcosαcosβ)となり、ロードセル荷重
負荷面に垂直な荷重Wcosαcosβと横荷重成分W
cosαsinβおよびWsinαが作用することにな
る。
【0005】さらに、車輌上のタンク等の容器内の貯蔵
量を測定する際、車輌の静止状況等によれば正確な貯蔵
量を計測できないことがあり、路面の傾斜等いかなる状
況下においても、タンク等の容器内の貯蔵量の計測が可
能な計量機の開発が求められ、種々の提案がなされてい
る。
【0006】例えば、特開平8−93045号では、タ
ンク内の貯蔵量を計量するために、車体にはタンク近傍
にロードセルが設けられ、少なくとも計測時にタンクの
荷重がロードセルに加わるように構成されている一方、
上記ロードセルにはその歪量又は磁化強さの変化量から
タンク内の液体収蔵量を演算する演算制御装置が設けら
れているタンク車輌が提案されている。
【0007】また、特開平8−4102号では、傾斜の
ある路面上での計量を可能にするために、タンク底部近
傍には収容液圧検知用の圧力センサーを、タンク上部近
傍にはタンク傾斜角検出手段を設けた液体収容タンクを
備えたバキュームカー等の液体運搬車とそれを用いた液
体集配量計量方法が提案されている。
【0008】さらに、傾斜角度の補正方法としては、以
下に示すような方法が提案されている。使用されるロー
ドセルが横荷重成分WcosαsinβおよびWsin
αに対して出力が無視できるほど小さく、かつ、垂直な
荷重Wcosαcosβに相当する出力を正確に出力す
るなら、傾斜角α、βを検出し三角関数cosαcos
βを計算することにより、荷重Wを算出している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−93045号のタンク車輌では、車上にはかりを組
み込むために昇降機構やガイド機構が必要となり、車体
の大がかりな改造や補強を要するという問題がある。ま
た、ガイド機構での摩擦により正確な貯蔵量の計量がで
きないという問題がある。さらには、傾斜した路面上の
計測では、傾斜角の測定による煩雑な計算が必要である
上に、計測精度も良くないという問題がある。
【0010】また、特開平8−4102号の液体集配量
計量方法では、傾斜誤差補正のため傾斜角度計を使用し
ているため、三角関数を使用した複雑な演算が必要であ
り、そのためのハード、ソフトの負担が大きくなるとい
う問題がある。また、傾斜角度検出誤差に起因するタン
ク内の収容量の計量誤差が大きいという問題がある。
【0011】このように、上記傾斜角度による演算で計
量誤差を補正する方法では、直交する2方向の傾斜角α
およびβを別々の傾斜角度検出器で検出する必要があ
り、三角関数に関する計算では、関数値テーブルが必要
で、ハード、ソフトの負担増が生じる。また、角度検出
誤差による演算結果の誤差が生じやすくなる問題があ
る。
【0012】さらに、車体には路面の影響により、一方
向のみの単純な傾斜ではなく、ねじれや変形を生じるこ
ともある上に、タンクと車体の温度差による熱膨張の違
いで車体またはタンクとロードセル等の計量機の間に熱
応力が生じることもある。このように、ロードセル等の
計量機に、タンクの荷重の他、水平力やねじり、熱応力
といった外力が働いた場合には、上記のような従来の計
量機では、計量機の出力に対する外力の影響が大きく、
計量精度が悪くなるという問題がある。従って、大きな
水平力等の外力をロードセルに伝えない構造で、かつ、
車輌の走行や急停止時の慣性力に対して十分な強度を持
って安全に固定されているロードセル等のタンク車輌上
の計量機が求められている。
【0013】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
のであり、熱膨張による応力等の外力の影響を受けずに
正確なタンク等の容器内の貯蔵量の計量が可能であり、
車体の大幅な改造をすることなしに設置が容易で、安全
性に優れた高精度の計量機を備えた車輌を提供すること
を第1の課題とし、車体が傾斜した場合、実際の傾斜角
度を検出することなく、傾斜補正を行い、いかなる路面
状況においても、外力の影響を受けずに、精度良く、正
確なタンク等の容器内の貯蔵量の計量を可能とする計量
機を備えた車輌を提供することを第2の課題としてい
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、被計量物を収容する容器と、計量機を備
えた車輌において、上記容器の荷重を受け持つ1個又は
複数個のロードセルを車体上に設置し、該ロードセルの
うち少なくとも1個は、車体上で車長方向へスライド可
能なスライド機構を有するロードセルとしていることを
特徴とする計量機を備えた車輌を提供している。
【0015】このように、被計量物を収容するタンク等
の容器と、計量機を備えた車輌において、車長方向へス
ライド可能なスライド機構を有するロードセルを設置す
ることにより、タンク等の容器の荷重以外の水平力やね
じり及びタンク等の容器と車体の温度差による熱膨張の
違いで車体またはタンク等の容器とロードセルの間に発
生する熱応力等の外力をロードセルのスライドにより吸
収することができる。よって、外力がロードセルの計量
値の出力に及ぼす影響を低減することができ、精度良く
タンク等の容器内の貯蔵量を計量することができる。車
長方向にスライド自在なロードセルを設置することによ
り、特に熱膨張によって生じる応力の影響を低減するこ
とができ、正確な計量を可能としている。
【0016】ロードセルのスライド機構は、熱膨張によ
る応力等の外力を吸収できる構成であればよいが、上記
スライド機構を有するロードセルは、少なくとも一部が
スライドガイドにより保持され、該スライドガイドによ
り保持される部分をロードセルがスライドする構成とす
るのが良い。このように、スライドガイドにより保持さ
れる部分で、ロードセルがスライド自在としているた
め、ロードセルのスライド方向を限定することができ、
スライドによる位置ズレを防止することができる。
【0017】スライドガイドは、1ヶ所、あるいは複数
ヶ所にてロードセルを保持することができ、タンク等の
容器の荷重を計量できる範囲内で、ロードセルの少なく
とも一部を保持し、かつ強度、安全性を有する構成であ
ればよい。特に、安定性の点より、ロードセルの両端部
の2ヶ所を、コ字、ロ字、L字形状、あるいはこれらの
組み合わせ等のスライドガイドにより保持する構成とす
るのが好ましい。その他、凹部、凸部を有するスライド
ガイドによりロードセルを保持することもできる。
【0018】また、ロードセルと、ロードセルを安定し
て載置するベース板との間は固定するが、車体と上記ベ
ース板の間にゴム材を挟むことにより、ゴムの変形を利
用し、車体の車長方向に対して、ロードセルにスライド
機構を持たせることもできる。
【0019】上記ロードセルは、車体の主桁上に設置さ
れている。これにより、タンク等の容器やロードセルは
車輌の走行や急停止時の慣性力に対しても十分な強度を
保持し、ロードセルは車体に安全に固定され、精度良く
計量することができる。また、車輌上の主桁は、少なく
とも、車体上で車長方向に平行な2本からなる構成とす
るのが好ましい。これにより、バランス良くタンク等の
容器の重量を受け持つことができる。上記被計量物を収
容する容器としては、バキュームカー、ゴミ収集車等に
用いられるタンク、コンテナ等の種々の容器が挙げられ
る。収容される被計量物としては、種々の固体、液体、
気体、あるいは、これらの混合物等が挙げられる。
【0020】ロードセルは、車長方向に長く、角柱状の
形状であることが好ましい。これにより、車長方向への
スライドがスムーズとなる。また、ロードセルには段部
を設けることが好ましく、特にロードセルをスライドガ
イドで保持した場合、ロードセルが保持部分をスライド
しても上記段部によりロードセルが抜け落ちないような
構成とするのが良い。なお、ロードセルの上面と下面は
平面とし、下面を固定面として主桁の上面と当接させて
設置するのが好ましい。
【0021】ロードセルは、ロードセル上面の中央付近
に平面の荷重負荷面を持ち、固定面と荷重負荷面は互い
に平行な平面としている。この上面の荷重負荷面でブラ
ケットを介してタンク等の容器を支える構造としてお
り、荷重負荷面とブラケットとは、ボルト等で締結して
いる。これにより安定した計量精度を得ることができ
る。また、ロードセルとタンク等の容器間を連結するブ
ラケットを4ヶ所以上設けることにより、タンク等の容
器を車体に安定して固定することができ、走行時の安全
性を高めることができる。また、大きな水平力に対し
て、これをロードセルに伝えない構造であれば、さらに
計量精度を向上することができる。
【0022】ロードセルには、荷重検出部を設け、荷重
検出部に歪みゲージ等の検出センサを取り付け荷重を読
み取る構成としている。荷重検出部は、荷重負荷面とロ
ードセルの固定面の間に有する構成とし、荷重検出部に
は、ロードセルの左右面(車長方向に向かって左側面、
右側面)から削孔して歪部を設け、ロードセルの中心軸
に近い部位に歪ゲージ(ストレインゲージ)が接着して
あるのが好ましい。このように、歪みゲージは、ねじり
やモーメントによって生じる応力が零となる中立軸(ロ
ードセルの中心軸)付近に接着してあるため、これらの
応力による出力の影響が小さいロードセルの構造とする
ことができる。また、中心軸に近い部位に歪みゲージを
接着しているため、ロードセルが傾斜しても出力誤差が
出にくい。なお、荷重検出部は、2ヶ所以上であること
が好ましい。
【0023】上記スライド機構を有するロードセルは2
個以上設置し、車輌の主桁上で左右対称位置に設置する
のがよい。これにより、計量値の信頼性を向上すること
ができる。また、車輌上には、上記スライド機構を有す
るロードセル以外に、スライド機構を持たない通常のロ
ードセルも併せて設置してもよく、全てのロードセルに
スライド機構を持たせていなくても、外力の影響を受け
ず精度良く計量できる構成であればよい。この場合、ス
ライド機構を有するロードセルを車輌の左右各主桁上
で、後輪側に1ヶ所ずつ、通常のロードセルを車輌の左
右各主桁上で、前輪側に1ヶ所ずつ、計4ヶ所にロード
セルを設置するのがよい。このような配置とすることに
より、バランスよく安定してタンク等の容器を受け持つ
ことができ、簡単な構成で外力の影響なく精度良い計量
が可能となる。
【0024】本発明は、さらに、被計量物を収容する容
器と、計量機を備えた車輌において、上記容器の荷重を
受け持つ1個または複数個の計量ロードセルと、該計量
ロードセルと傾斜特性が同じである1個または複数個の
基準ロードセルとを車体上で同一の傾斜角を持つ面に設
置し、上記基準ロードセルの上面に、傾斜補正の基準と
なる重量体を固定し、上記基準ロードセル及び計量ロー
ドセルと接続され傾斜補正を行う演算部を車体上に設け
ていることを特徴とする計量機を備えた車輌を提供して
いる。
【0025】このように、タンク等の容器の荷重を受け
持ち、タンク等の容器の重量を計量する計量ロードセル
とは別に、計量ロードセルと傾斜特性が同じである基準
ロードセルを用い、基準ロードセルには、傾斜補正の基
準となる重量体(一定質量)を荷重負荷面が傾斜しても
動かないように固定し、上記計量ロードセルと基準ロー
ドセルは車体の傾斜に対して、同一の傾斜角を持つ面に
設置している。上記構成により、車体傾斜時に基準ロー
ドセルに固定した重量体の重量を基準ロードセルで計量
し、該傾斜時の重量体の重量と水平時での重量体の重量
とを比較し、演算部で車体傾斜の程度を演算することが
でき、その結果を傾斜特性が同じである計量ロードセル
にフィードバックすることで、車体傾斜時のタンク等の
容器の重量を正確に得ることができる。従って、多方向
への多様な傾きに対しても、傾斜角度の値を必要なし
に、基準ロードセルと演算部により簡易に傾斜補正をす
ることができ、精度良く計量することができる。
【0026】具体的には、直交する2方向の傾斜角α及
びβを持つ傾斜面で荷重Wを受ける時、ロードセルの負
荷面に垂直な荷重はWcosαcosβとなる。基準と
なる重量体の重量をWsとし、水平時にこれを記憶す
る。傾斜面では基準ロードセルはWs×cosαco
sβの荷重を受け、この時の出力をWsとすると、Ws
=Ws×cosαcosβとなり、Ws/Ws=c
osαcosβとなる。
【0027】一方、タンク等の容器の重量をWとする
時、傾斜面での計量ロードセルからの計量値をWiとす
ると、Wi=W×cosαcosβとなるから、 W=Wi/(cosαcosβ)=Wi×(Ws/W
s) となり、傾斜角度による三角関数の計算をすることなし
に計量値(Wi、Ws、Ws)の乗除により、タンク
等の容器の重量Wを正確に算出することができる。即
ち、上記構成の計量機によれば、いかなる傾斜に対して
も、容易に傾斜誤差補正をすることができ、正確な計量
値を得ることができる。
【0028】基準ロードセルと計量ロードセルは同じロ
ードセルを使用することは可能であるが、基準ロードセ
ルは、計量ロードセルの定格容量の1/100程度の定
格容量にするのが良い。これにより、装置の小型化とコ
ストの削減を図ることができる。なお、ロードセルの横
荷重成分WcosαsinβおよびWsinαに対する
出力の影響が小さいロードセルが望ましい。
【0029】演算部はケーブルを通じて基準ロードセル
及び計量ロードセルと接続されており、基準ロードセル
からの計量値Wsを受けて一時これを記憶する記憶部、
及び、計量値Wsと記憶部からの出力Wsと計量ロー
ドセルからの計量値Wiを受けてWi×Ws/Wsを
計算し、これを出力する演算処理部とからなる構成とす
るのが好ましい。
【0030】上記計量ロードセルと基準ロードセルは、
車体の主桁上に設置されていることが好ましい。これに
より、両者を安定して固定することができると共に、容
易に同一の傾斜角を持つ面に設置することができる。
【0031】計量ロードセルと基準ロードセルとは、そ
の設置位置、設置数には特に限定されず、傾斜特性が同
じで、互いに同じように傾くように設置されていればよ
い。また、計量ロードセルは上記のようなスライド自在
な構成としてもよい。
【0032】基準ロードセルに載せる基準となる重量体
としては、取り扱いの点より分銅が好ましい。材質は金
属製で、腐食等により質量の変化を生じないことが好ま
しい。基準となる重量体は基準ロードセルに固定し、位
置ズレがなく基準ロードセルと同様に傾斜するようにし
ている。
【0033】重量体の重量は基準ロードセルの定格重量
に対して5重量%〜80重量%、さらには10重量%〜
30重量%とするのが好ましい。上記範囲としているの
は、5重量%より小さいと、ロードセルからの出力が小
さくなり測定誤差が生じるためであり、80重量%より
大きいと、重量体に加速度等がかかった際に基準ロード
セル定格重量を越える恐れがあるためである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明のタンク車輌上に計
量機が設置されている計量機を備えた車輌としてタンク
車輌10を示す。タンク車輌10はし尿回収用バキュー
ムーカーとし、車体11に設けたタンク12には吸引装
置(図示せず)が設けられ、これによりし尿の回収・排
出を可能としている。
【0035】図2に示すように、タンク車輌の車体11
には、2本の主桁13(13A、13B)が車体11の
長手方向に渡って、互いに平行に設けられている。各主
桁13には、計量ロードセル20(20A、20B、2
0C、20D)が各2個ずつ、それぞれ車長方向に対し
て同じ位置に設置されている。また、計量ロードセル2
0と傾斜特性が同じである基準ロードセル21を車輌の
前方に対して左側の主桁13A上に1個設置し、計量ロ
ードセル20と基準ロードセル21とは同一の傾斜角を
持つ面に設置している。即ち、4つの計量ロードセル2
0と1つの基準ロードセル21を左右の主桁13上に設
置し、各ロードセルは、車長方向に長く、角柱状の形状
としている。
【0036】1つの主桁上に設置された2つの計量ロー
ドセルの内、車体11の前方側に位置する計量ロードセ
ル20A、20Cは主桁13上に完全に固定し、一方、
車体11の後方側に位置する計量ロードセル20B、2
0Dはスライド機構を持たせており、主桁13上を車長
方向にのみスライド自在な構成としている。なお、計量
ロードセル20の定格重量は5tとしている。
【0037】基準ロードセル21は、主桁上13Aで2
つの計量ロードセル20A、20Bの間で、主桁13A
と固定されており、基準ロードセル21の上には、傾斜
補正の基準となる重量体22として分銅を載せ、基準ロ
ードセルと分銅は固定されている。なお、基準ロードセ
ル21の定格重量を50kg、分銅の重量を10kgと
している。
【0038】また、車体11上には傾斜補正を行う演算
部15を運転席下に設けており、基準ロードセル21及
び計量ロードセル20とケーブル31により接続されて
いる。演算部15には、演算制御装置が搭載されてお
り、上述したように、実際の傾斜面での測定時に基準ロ
ードセル21で計量した重量体22の重量Wsと、水平
時に基準ロードセル21で計量した重量体22の重量W
の値より水平時に対する傾斜時の重量体22の重量
の変化割合を計算し、傾斜面での計量ロードセル20の
計量値Wiの値により、水平時での計量値Wの結果(W
=Wi×(Ws/Ws))を出力する構成としてい
る。
【0039】車体11には、タンク12を備えており、
タンク12は、タンク12の4隅に各々外側下方に向か
って突出するように取り付けられた4本のブラケットを
介して車体の主桁13上に支えられており、タンク12
とブラケットの重量が4個の計量ロードセル20に伝わ
る構成としている。タンク12の荷重は、4つの計量ロ
ードセル20にほぼ均一にかかるようにされており、各
計量ロードセル20の荷重負荷面にて、それぞれタンク
12の荷重を受け持っている。
【0040】具体的には、図3に示すように、タンク1
2の荷重はブラケット14を介して計量ロードセル20
Bの荷重負荷面20Baにてタンク12の荷重を受け持
っている。車体11の後方側に設置したスライド機構を
有する計量ロードセル20Bは、計量ロードセル20B
が車体11の車長方向(図中の矢印の方向)にスライド
する構成としている。具体的には、計量ロードセル20
Bの両端部20Bbは、2つのスライドガイド25(2
5a、25b)にて挟み込まれて保持され、スライドガ
イドを構成するコ字形状の2つの金物25a、25bと
が4本のボルト26により固定されることで、計量ロー
ドセル20Bを支えている。スライドガイド25は、コ
字形状の2つの金物(25a、25b)を組み合わせて
ロ字形状としている。
【0041】図3、図4(A)(B)(C)に示すよう
に、計量ロードセル20Bはベース板27を介して4本
の締結ボルト28により主桁13Aに取り付けている。
計量ロードセル20Bには段部20Bcが設けられてお
り、スライドガイド25に挟まれる計量ロードセルの両
端部20Bbは、ロードセルの中央部よりも断面積を小
さくし、計量ロードセル20Bがスライドガイド25の
保持部分29を図中矢印の方向にスライドしても、段部
20Bcがストッパーとなり計量ロードセル20Bがス
ライドガイド25から抜け落ちないような構成としてい
る。また、計量ロードセル20Bの段部20Bcとスラ
イドガイド25の間には隙間30が設けられており、隙
間30の長さ分だけスライドガイド25間を、計量ロー
ドセル20Bがスライド可能な構成としている。なお、
通常の状態では、計量ロードセル20Bの車長方向の両
端面20Bdは、2つのスライドガイドの端面と一致す
るようにしている。また、ケーブル31を通じて演算部
と接続している。
【0042】計量ロードセル20Bは、荷重負荷面と両
端の固定面の間に4ヶ所の荷重検出部32を有する構成
とし、荷重検出部32には、計量ロードセル20Bの端
面20Beから削孔して歪部33を設け、角柱の中心軸
に近い部位に歪ゲージ34(ストレインゲージ)を接着
し取り付けている。
【0043】このように、スライド機構を有する計量ロ
ードセル20B、20Dを設置することにより、計量ロ
ードセル20B、20Dが主桁13上をスライドするこ
とが可能となり、タンク12と車体11に温度差がある
場合の熱膨張等をスライドにより吸収することができ
る。また、計量ロードセル20と傾斜特性を同じとする
基準ロードセル21を設置することにより、基準となる
重量体22の傾斜による重量変化を読み取り、この値を
演算部15で演算し、その結果を計量ロードセル20に
適用することで、傾斜補正を行うことができる。従っ
て、いかなる状況においても、タンク12内の重量を正
確に、精度良く計測することができる。
【0044】傾斜補正構造は、具体的には、図5に示す
ように、計量ロードセル20と、計量ロードセルと傾斜
特性が同じである基準ロードセル21を同一傾斜角を持
つS面に設置することで、いかなる傾斜面においても、
上記2種のロードセルの傾斜による重量変化が等しくな
ることを利用し、基準ロードセル21上の重量体22の
重量変化より、計量ロードセル20に加わる荷重を演算
し、傾斜補正を行っている。
【0045】また、上記実施形態では、スライドガイド
により計量ロードセルにスライド機構を持たせている
が、図6に示すように、計量ロードセル40とベース板
41とをボルト26により固定し、ベース板41と車体
11の主桁13とを締結ボルト28により固定する際
に、主桁とベース板41の間にゴム板42を挟むことに
より、ゴムの弾性変形により主桁13の車長方向に、計
量ロードセル40がスライド可能とするスライド機構を
持たせることもできる。
【0046】なお、計量ロードセル、基準ロードセルの
配置位置、配置数は上記実施形態に限定されず、1個ま
たは複数個設置することができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、車輌上に設置するロードセルのうち、少なく
とも1個をスライド可能な構成としているため、熱膨張
による応力等の外力の影響を受けずに、精度良くタンク
内の貯蔵量を計量することができる。
【0048】また、基準ロードセルと、計量ロードセ
ル、及びそれらと連結されている演算部を設置している
ため、車体が傾斜した場合でも、実際の傾斜角度を検出
することなく、傾斜による重量体の重量の変化割合を計
算し傾斜補正を行うことができ、いかなる路面状況にお
いても、外力の影響を受けずに、精度良く、タンク内の
貯蔵量を計量することができる。
【0049】従って、車体の大幅な改造をすることなし
に、上記のようなロードセルを設置するだけで、容易に
安全性に優れた高精度の計量機を備えた車輌を提供する
ことができる。これにより、バキュームカー等のタンク
を備えた車輌での計量集配作業の効率化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明計量機を備えた車輌からなるタンク車
輌の概略図である。
【図2】 ロードセルの配置構成を示す、タンクを除く
車体の概略図である。
【図3】 ロードセルとタンクの取り付け状況を示す図
である。
【図4】 スライド機構を有する計量ロードセルの構成
を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図、
(C)は正面図である。
【図5】 基準ロードセルによる傾斜補正機構を示す図
である。
【図6】 計量ロードセルのスライド機構の他の実施形
態を示す図である。
【符号の説明】
10 タンク車輌 11 車体 12 タンク 13 主桁 15 演算部 20 計量ロードセル 20B、20D スライド機構を有する計量ロードセル 21 基準ロードセル 22 重量体 25 スライドガイド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計量物を収容する容器と、計量機を備
    えた車輌において、上記容器の荷重を受け持つ1個又は
    複数個のロードセルを車体上に設置し、該ロードセルの
    うち少なくとも1個は、車体上で車長方向へスライド可
    能なスライド機構を有するロードセルとしていることを
    特徴とする計量機を備えた車輌。
  2. 【請求項2】 上記スライド機構を有するロードセル
    は、少なくとも一部がスライドガイドにより保持され、
    該スライドガイドにより保持される部分をロードセルが
    スライドする構成としている請求項1に記載の計量機を
    備えた車輌。
  3. 【請求項3】 上記ロードセルは、車体の主桁上に設置
    されている請求項1または請求項2に記載の計量機を備
    えた車輌。
  4. 【請求項4】 被計量物を収容する容器と、計量機を備
    えた車輌において、 上記容器の荷重を受け持つ1個または複数個の計量ロー
    ドセルと、該計量ロードセルと傾斜特性が同じである1
    個または複数個の基準ロードセルとを車体上で同一の傾
    斜角を持つ面に設置し、 上記基準ロードセルの上面に、傾斜補正の基準となる重
    量体を固定し、 上記基準ロードセル及び計量ロードセルと接続され傾斜
    補正を行う演算部を車体上に設けていることを特徴とす
    る計量機を備えた車輌。
  5. 【請求項5】 上記計量ロードセルと基準ロードセル
    は、車体の主桁上に設置されている請求項4に記載の計
    量機を備えた車輌。
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