JP2002339639A - 非常用扉及びこれを備えた車両 - Google Patents

非常用扉及びこれを備えた車両

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JP2002339639A
JP2002339639A JP2001143243A JP2001143243A JP2002339639A JP 2002339639 A JP2002339639 A JP 2002339639A JP 2001143243 A JP2001143243 A JP 2001143243A JP 2001143243 A JP2001143243 A JP 2001143243A JP 2002339639 A JP2002339639 A JP 2002339639A
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Masao Yasukawa
雅夫 安川
Toshio Hirasawa
俊雄 平澤
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    • E05D15/28Suspension arrangements for wings supported on arms movable in horizontal plane
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
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    • E05Y2400/10Electronic control
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新交通システム等に供する車両に設けた非常
用扉及び同非常用扉を備えた車両において、同非常用扉
を簡便な構成の下で操作性を改善して大きな力を要する
ことなく容易に開閉できる様にしたものを提供すること
を課題とする。 【解決手段】 車体及び扉にそれぞれ座を設け、車体床
面もしくは走行路面に垂直のピンでこれらの座をアーム
に枢支連結してリンク機構を構成することにより、同扉
はアームを介して車体に設けた座の周りで垂直ピンで枢
支されて開閉移動可能に支持され、アームの回転半径を
変えることにより扉の開閉移動範囲を小さくし、また、
アームと車体及び扉の連結は、前記垂直のピンで枢支し
て扉が傾斜していても扉の重力に逆らって上方に持ち上
げる必要もなく、小さな力で開閉操作を可能とし、コン
パクト化と操作性の向上を図った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は種々の交通システム
に供する車両、特に新交通システムに供する車両に設け
た非常用扉及び同非常用扉を備えた車両に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】軌道を走行する車両で形成された交通シ
ステム中、新交通システムに着目してみる。新交通シス
テムは人口の比較的密集した都市空間における安全で低
公害の中量輸送システムとして開発されたもので、専用
の軌道をゴムタイヤで支持された車両が、案内軌条でガ
イドされて走行する方式が一般的である。
【0003】図4及び図5に基づいて一般的な新交通シ
ステムにおける車両、及び同車両の編成の概要を、ま
た、図6乃至図8に基づいて前記車両に採用された非常
用扉の概要を説明する。
【0004】図4は車両編成の外観を示す説明図、図5
は車両編成の具体的な事例を(a)〜(f)に列挙して
示す説明図、図6は従来の車両の構造を示し、(a)は
要部の側面図、(b)は(a)の矢視G−Gに当たる正
面図、図7は前記車両に採用される非常用扉を示し、
(a)はその正面図、(b)は(a)の矢視E−E図、
(c)は(b)の矢視F−F図、そして図8は列車の連
結部における非常用扉の開閉状況を示し、(a)は直線
軌条における説明図、(b)は曲線軌条における説明図
である。
【0005】図4の表示から理解できるように、列車5
1の編成は、先頭車両52および後尾車両53の間に複
数の中間車両54を連結して形成されており、これの代
表的な例を具体的に示すと、図5(a)〜(f)の様
に、多様な編成がある。
【0006】すなわち、図5(a)は1両のみで走行す
る列車51の例を、図5(b)は先頭車両52および後
尾車両53で編成された列車51の例を、そして図5
(c)は先頭車両52および後尾車両53の間に中間車
両54を1両(1両以上でもよい)連結した列車51の
編成を示している。
【0007】更に、図5(d)、図5(e)、図5
(f)で示すように、前記図5(a)〜図5(c)に示
すようなそれ自体で走行可能な列車51を複数連結(こ
こでは列車A51aと列車B51bの2列車を示す)し
てなる編成列車の場合もある。
【0008】また、列車51の前面と後面はデザイン
上、流線形に近い傾斜面を成し、中間の連結部の車両端
面は垂直面になっている場合が多いので、図5(d)〜
(f)の編成列車にあっては、列車A51aと列車B5
1bの連結部において、各列車の車両端面を傾斜面で表
示している。
【0009】前記のように編成される各列車において、
従来から採用されている形態の先頭車両52の前部を、
図6(a)、(b)に示している。なお、後尾車両53
の後部、図5(a)〜(f)中で図5(a)に示す車両
の前後部、図5(d)、図5(e)、図5(f)の編成
列車の前後部、及び、列車A51aと列車B51bの連
結部も同様の形状、構成となっているが、以下、代表し
て先頭車両52の前部について説明する。
【0010】図6(a)、(b)において、先頭車両5
2は車体に空気バネ55を介して台車56が設けられて
おり、その台車56をゴムタイヤ57が支持し、図示省
略の駆動モータによって回転駆動され、軌道58を走行
可能になっている。
【0011】台車56の側面には集電装置59およびガ
イドウエイ案内装置60が配設され、また、軌道58に
沿ってその両側に立設された軌道側壁61に取付けられ
た電車線63から集電装置59により電力を得て、ガイ
ドウエイ案内装置60の先端部に取り付けた案内輪62
によってガイドされて、軌道58に沿って走行する構成
になっている。
【0012】この様に構成された新交通システムの車両
には、走行中等における万一の事故から人命を守るため
に様々な安全対策が施されており、そのうちの一つに非
常用扉が有る。
【0013】すなわち、万一の事故発生時にあっては、
列車51の軌道58に沿って設けられた図示省略の避難
路へ、列車51の側面の乗降用扉又は側面の専用の非常
用扉等を非常脱出口として利用して乗客を避難させるこ
とになる。
【0014】しかし、専用軌道の幅に制約がある場合に
あっては列車51の側面に避難路が確保できないため、
軌道58を避難路として利用することになる。また、図
5(d)〜(f)に示す編成列車の場合にあって、列車
A51a又は列車B51bのいずれかの列車に支障が生
じて他方の列車へ移動する必要が生じた場合や、列車A
51a又は列車B51bのいずれかの列車の側面の避難
路が利用できない事情が生じた場合にあっては、列車A
51a又は列車B51bの連結部を通過して他方の列車
に移動をすることになる。
【0015】この様な使用に供するために、先頭車両5
2の前面(後尾車両53の後部、図5(a)〜(f)中
で図5(a)に示す車両の前後部、及び、図5(d)〜
(f)に示す編成列車の前後面及び列車A51a及び列
車B51bの連結部も同様)には非常用扉64が設けて
あり、この非常用扉64を開けることにより、列車A5
1a又は列車B51b間の移動や軌道58上への脱出・
避難ができるようになっている。
【0016】すなわち図6(a)、(b)に示すよう
に、非常用扉64は先頭車両52の前面中央の傾斜した
面に設けてあり、非常の際には非常用扉64を人手によ
って開け、図示省略のステップ、階段等の避難具を軌道
58に下して避難可能とする構成となっている。
【0017】なお、後尾車両53の後部、図5(a)〜
(f)中、図5(a)に示す車両の前後部及び図5
(d)〜(f)に示す編成列車の前後面も同様となる。
また、図5(a)〜(f)中、図5(d)〜(f)に示
す編成列車の列車A51a及び列車B51bの連結部に
あっては、図示省略の渡し板等の避難具を用いて一方の
列車から他方の列車へ移動することとなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】前記のように編成列車
の前後面及び連結部に設けられた非常用扉64は、図7
(a)、(b)及び(c)に示すように片開き扉になっ
ており、前面傾斜面に平行な軸線を持つヒンジ65で車
体に連結してあり、通常はロック機構66でロックされ
ており、非常時のみ人力によりロック機構66を解除し
て開けるようになっている。
【0019】したがって、非常用扉64は非常時に人の
力で容易に開くことが要求されるが、傾斜した面に片開
きで取付けられているため、これを開ける際に、重力に
逆らって上に持ち上げる力が必要になり操作する為に大
きな力を要する。
【0020】また、片開きであるため扉開閉時の軌跡が
大きく、例えば、図8(a)に示すように、編成列車の
列車A51a、列車B51bの連結部にあっては、互い
に相手側の車両と干渉して開閉できない事態が生じる。
【0021】さらに、図8(b)に示すように、カーブ
した軌道58に停止した際にあっては、干渉がさらに大
きくなり非常用扉64としての目的が果たせなくなる場
合もある、等々の問題点を有するものであった。
【0022】本発明は、このような従来の車両における
非常用扉の問題点を解消し、簡便な構成の下で、操作性
を改善して大きな力を要することなく容易に開閉でき、
非常用扉の目的、機能を安全、確実に果たすようにした
非常用扉、及び同非常用扉を備えた車両を提供すること
を課題とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した課題を
解決すべくなされたもので、その第1の手段として、車
体に設けた座、扉に設けた座、及びこれらの座の間を連
結するアームを有し、前記アームは車体床面もしくは走
行路面に垂直のピンにより前記それぞれの座に枢支され
てリンク機構を構成し、前記扉は前記アームを介して前
記車体に設けた座の周りに開閉移動可能に支持された非
常用扉を提供するものである。
【0024】すなわち、同第1の手段によれば、車体及
び扉にそれぞれ座を設け、車体床面もしくは走行路面に
垂直のピンでこれらの座をアームに枢支連結することに
よりリンク機構を構成しているので、扉はアームを介し
て車体に設けた座の周りで前記垂直ピンで枢支されて開
閉移動可能に支持されることになり、車体側の座と扉側
の座の間の距離、換言すれば車体床面もしくは走行路面
に垂直のピンで枢支されるアームの水平方向の距離を決
めることによりアームの回転半径を変え、扉の開閉移動
範囲を小さくする設計の採用が可能となり、しかもアー
ムと車体及び扉の連結は、前記車体床面もしくは走行路
面に垂直のピンで枢支したことにより、扉が傾斜してい
ても扉の重力に逆らって上方に持ち上げる必要もないの
で、小さな力で開閉操作を可能とし、コンパクト化して
操作性に優れた非常用扉を得ることが出来るものであ
る。
【0025】また、本発明は第2の手段として、前記第
1の手段において、前記扉に設けた座は、同扉の巾方向
中心より前記車体に設けた座に近接する位置に設けられ
て前記リンク機構を構成し、且つ同リンク機構は扉の上
下方向で平行して複数組設けた非常用扉を提供するもの
である。
【0026】すなわち、同第2の手段によれば、扉に設
けた座は、扉の巾方向中心位置より車体に設けた座の位
置に近接してリンク機構を形成し、しかもこのリンク機
構を扉の上下方向で平行して複数組設けているので、扉
の開閉移動範囲は扉幅の半分程度及びそれ以下となり、
狭いスペースでも容易に開閉操作を行うことのできる非
常用扉を得ることが出来るものである。
【0027】また、本発明は第3の手段として、前記第
1、又は第2の手段において、前記扉は巾方向で左右に
2分した2枚の扉で構成し、各扉に対してそれぞれ前記
リンク機構を設けた非常用扉を提供するものである。
【0028】すなわち、同第3の手段によれば、扉は1
枚構成ではなく、幅方向で左右に2分する2枚構成にす
ると共に、それぞれの扉に対して個々に前記リンク機構
を設けているので、2枚構成にしたことにより扉の開閉
移動範囲を小さくすることに加え、リンク機構によりこ
れを更に小さくし、より狭いスペースの確保で、容易に
開閉操作のできる非常用扉を得ることが出来るものであ
る。
【0029】更にまた、本発明は第4の手段として、前
記第1、第2又は第3の何れかの手段における非常用扉
を前後面に備えた車両を提供するものである。
【0030】すなわち、同第4の手段によれば、前記し
たリンク機構の採用により開閉移動範囲を小さくして小
スペースで容易に開閉操作を可能とした非常用扉を車両
に設けているので、複数の列車を連結した車両編成に際
し、その連結部において列車相互間隔を近接させても扉
の開閉スペースは確保でき、また、曲率の小さい軌条で
も扉開閉の自由度を確保することが出来、安全走行ので
きる車両を得ることが出来るものである。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1形態について
図1及び図2に基づいて説明する。図1は本実施の形態
に係る非常用扉の全体を概略的に示すものであり、
(a)はその正面図、(b)は(a)の矢視A−A図、
(c)は(b)の矢視B−B図、図2は図1の非常用扉
を備えた車両の先頭部を示し、(a)はその上面図、
(b)は(a)の矢視C−Cに当たる正面図である。
【0032】本実施の形態は車両に設けた非常用扉に特
定の工夫を加えたものであり、この特定された扉を採用
する新交通システムの構成、即ち列車51の構成、先頭
車両52、後尾車両53および中間車両54の各々の構
成と避難方法等に関しては、前記した一般的なもの及び
従来のものと変更ないので、これらの共通する事項につ
いては前記した説明を援用し、重複する説明を省略す
る。
【0033】すなわち、本実施の形態において、1は非
常用扉を示し、一般的な車両編成として図4、図5等で
説明した先頭車両52の前面および後尾車両53の後面
に、垂直方向に傾斜して配設されている。
【0034】なお、後尾車両53の後部、図5(a)に
示す車両の前後部、図5(d)〜(f)の編成列車の前
後部、及び、列車A51aと列車B51bの連結部も同
様の形状、構成となっているので、先頭車両52の前部
を代表例として説明する。
【0035】非常用扉1の正面中央部は見通しをよくす
るため通常ガラス窓2になっており、ロック機構11に
よってロックされている。
【0036】非常用扉1の内側において、巾方向中心軸
上には上下に適当な間隔を保って一対の座3a、3bが
水平方向で平行に固定されており、座3a、3bの各々
には車体床面もしくは走行路面に垂直にピン4a、4b
が回転自在に枢着され、かつ、ピン4a、4bにはアー
ム5a、5bが固着されている。
【0037】水平に保たれたアーム5a、5bの他方の
先端は、ピン6a、6bに固着しており、ピン6a、6
bは車体に固定された座7a、7bに垂直方向に開けら
れた穴に回転自在に嵌合している。
【0038】なお、これら座3a、3b、ピン4a、4
b、アーム5a、5b、ピン6a、6b、そして座7
a、7b等のうち、符号にaを付したものが上方、bを
付したものが下方に配置され、上方のアーム5aを中心
にしたリンク機構と、下方のアーム5bを中心にしたリ
ンク機構が形成される。
【0039】したがって、これらを総合すると、図1
(c)に示すように、車体床面もしくは走行路面に垂直
方向に延びて座3a、3b及び座7a、7bに回転自在
に枢着されたピン4a、4bとピン6a、6bを設け、
同ピン4a、4bとピン6a、6bに各々アーム5a、
5bを固着して連結することにより、上下に傾斜した非
常用扉1に対して、平行四辺形リンク機構が形成され
る。
【0040】そして、ピン6a、6bを中心にアーム5
a、5bが回転するとき、各アーム5a、5bは互いに
平行を保って開閉し、その先端で垂直方向のピン4a、
4bで連結された非常用扉1は先頭車両52の前面に対
し平行を保ったまま移動して開閉することとなり、アー
ム5a、5bの回転半径、即ち、非常用扉1の開閉移動
範囲が、同非常用扉1の巾の約半分隙間があれば開閉可
能となる。
【0041】前記の様に構成された本実施の形態におい
て、非常用扉1を開閉する様子を図2(a)、(b)に
示している。新交通システムが正常に運転されていると
きは、非常用扉1は閉鎖され、ロック機構11によって
ロックされている。
【0042】しかし、非常事態に至ったときには、ロッ
ク機構11を解除し、人力により非常用扉1を押し開け
るとアーム5a、5bは各々ピン6a、6bを中心に水
平方向に回転する。
【0043】このとき、非常用扉1は平行リンク機構に
より、その向きを変えることなく、即ち先頭車両52の
前面に対し平行を保った状態で開けられ、同非常用扉1
の開閉移動範囲は、後述する様に従来の扉のほぼ半分と
なる。
【0044】すなわち、本実施の形態では非常用扉1は
その開閉に寄与するピン4a、4b及びピン6a、6b
が車体床面もしくは走行路面に垂直となっており、同非
常用扉1の回転中心が地面に対し垂直であるため、この
非常用扉1を開閉する際に、上向きに持ち上げる力が不
要であり、小さな力で開閉できる。
【0045】また、従来のものではヒンジを中心として
扉が旋回していたが、本実施の形態では扉に設けた座3
a、3bは扉の幅方向中心位置とし、アーム5a、5b
を含めて平行リンクが形成されているため扉は車両の端
面に平行に開閉する。
【0046】このため、扉の開閉移動範囲、即ち扉開閉
時の軌跡が小さくなり、編成車両51の列車A51aと
列車B51bの連結部にあっても開閉時においても、相
手側と干渉することがない。
【0047】換言すれば、編成車両51の列車A51a
と列車B51bの連結部間隔を要すれば短くすることが
可能になるのみならず、曲率の小さい軌道のカーブ位置
で前記連結部間隔が狭くなることがあっても、相手側と
干渉することなく確実に開閉することが出来る。
【0048】なお、本実施の形態においては、前記した
ようにアーム5a又はアーム5bを含めて形成されるリ
ンク機構を上方と下方に平行して配置し、併せて平行リ
ンク機構を形成するものについて説明したが、強度等の
設計条件に応じてこのリンク機構は三組以上設けてもよ
い。
【0049】また、前記リンク機構の支点を構成すべく
非常用扉1に設けた座3a、3bの位置は、同非常用扉
1の幅方向で中心線の位置である例を説明したが、この
位置はここに限定されるものではなく、同中心線の位置
が好ましいものの、それより車体に設けた座7a、7b
に近接する位置に設け、アーム5a又はアーム5bの回
転半径をより小さくすることも出来る。
【0050】次に本発明の実施の第2形態について、図
3に基づいて説明する。図3は、本実施の形態に係る非
常用扉の全体を概略的に示すものであり、(a)はその
上面図、(b)は(a)の矢視D−Dに当たる正面図で
ある。
【0051】本実施の形態は車両に設けた非常用扉に更
に工夫を加えたものであり、この扉を備える列車51の
構成等は基本的に前記実施の第1形態と同様であるの
で、共通する事項については前記した説明を援用し、重
複する説明を省略して本実施の形態に特有の点を重点的
に説明する。
【0052】すなわち、本実施の形態において、8a、
8bは非常用扉を示し、同非常用扉8a、8bは幅方向
で左右2等分に分割(すなわち垂直方向に延びる分割線
に沿って2等分に分割)した2枚の扉として構成されて
いる。
【0053】左右2枚の扉、即ち図3(a)、(b)に
示す非常用扉8a、8bは、非常口の巾方向中心部で左
右に分かれており、各々非常用扉8a、8bの内側、巾
方向中心軸上の上下には、ピン10a、10bが垂直方
向に、回転自在に設けられている。
【0054】ピン10a、10bにはアーム9a、9b
の一方の端が固着しており、水平に保たれたアーム9
a、9bの他方の端は、車体に垂直方向に、回転自在に
枢支して設けられたピン12a、12bと連結され、ピ
ン10a、10bとピン12a、12b及びアーム9
a、9bは、前記実施の第1形態のものと同様に平行リ
ンク機構を形成している。
【0055】したがって、前記実施の第1形態における
ものと同様の理由により、アーム9a、9bがピン12
a、12bを中心に回転するとき、非常用扉8a、8b
は常に平行を保って開閉するため、非常口の巾の約1/
4の回転半径のスペースがあれば開閉可能である。
【0056】この様に、本実施の形態によれば、扉の開
閉移動範囲を前記した実施の第1形態のものより更に狭
いスペースで更に小さい力での開閉を可能とし、使い勝
手がよくなることによって、老人や小児いわゆる交通弱
者であっても容易に開閉ができる様にしたものである。
【0057】なお、本実施の形態においては、非常用扉
8a、8bは幅方向で左右2等分に分割された例を説明
したが、この分割は左右均等の2分割に限定されず、適
宜の比率で分割してもよいことは勿論である。
【0058】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上、本出願の請求項1に記載の発明に
よれば、車体に設けた座、扉に設けた座、及びこれらの
座の間を連結するアームを有し、前記アームは車体床面
もしくは走行路面に垂直のピンにより前記それぞれの座
に枢支されてリンク機構を構成し、前記扉は前記アーム
を介して前記車体に設けた座の周りに開閉移動可能に支
持されて非常用扉を構成しているので、扉はアームを介
して車体に設けた座の周りで前記垂直ピンで枢支されて
開閉移動可能に支持されることになり、車体側の座と扉
側の座の間の距離、換言すれば車体床面もしくは走行路
面に垂直のピンで枢支されるアームの水平方向の距離の
選択により、アームの回転半径を変えて扉の開閉移動範
囲を小さくする設計の採用が可能となり、しかもアーム
と車体及び扉の連結は、前記車体床面もしくは走行路面
に垂直のピンで枢支したことにより、扉が傾斜していて
も扉の重力に逆らって上方に持ち上げる必要もないの
で、小さな力で開閉操作を可能とし、コンパクト化して
操作性に優れた好適な非常用扉を得ることが出来たもの
である。
【0060】また、請求項2に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明において、前記扉に設けた座
は、同扉の巾方向中心より前記車体に設けた座に近接す
る位置に設けられて前記リンク機構を構成し、且つ同リ
ンク機構は扉の上下方向で平行して複数組設けて非常用
扉を構成しているので、扉に設けた座は、扉の巾方向中
心位置より車体に設けた座の位置に近接してリンク機構
を形成し、しかもこのリンク機構を扉の上下方向で平行
して複数組設けたことにより、扉の開閉移動範囲は扉幅
の半分程度及びそれ以下となり、狭いスペースでも容易
に、かつ効果的に開閉操作を行うことのできる好適な非
常用扉を得ることが出来たものである。
【0061】また、請求項3に記載の発明によれば、前
記請求項1又は2に記載の発明において、前記扉は巾方
向で左右に2分した2枚の扉で構成し、各扉に対してそ
れぞれ前記リンク機構を設けて非常用扉を構成している
ので、前記したように扉は1枚構成ではなく、幅方向で
左右に2分する2枚構成にすると共に、それぞれの扉に
対して個々に前記リンク機構を設けたことにより、2枚
構成で扉の開閉移動範囲を小さくすることに加え、リン
ク機構によりこれを更に小さくし、より狭いスペースの
確保によって容易に開閉操作のできる、好適な非常用扉
を得ることが出来たものである。
【0062】更にまた、請求項4に記載の発明によれ
ば、前記請求項1乃至3の何れかの発明に記載の非常用
扉を前後面に備えて車両を構成しているので、前記した
リンク機構の採用により開閉移動範囲を小さくして小ス
ペースで容易に開閉操作を可能とした非常用扉を車両に
設けることによって、複数の列車を連結した車両編成に
際し、その連結部において列車相互間隔を近接させても
扉の開閉スペースは確保でき、また、曲率の小さい軌条
でも扉開閉の自由度を確保することが出来、安全走行の
できる好適な車両を得ることが出来たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る非常用扉の全体
を概略的に示し、(a)はその正面図、(b)は(a)
の矢視A−A図、(c)は(b)の矢視B−B図であ
る。
【図2】図1の非常用扉を備えた車両の先頭部を示し、
(a)はその上面図、(b)は(a)の矢視C−Cに当
たる正面図である。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る非常用扉の全体
を概略的に示し、(a)はその上面図、(b)は(a)
の矢視D−Dに当たる正面図である。
【図4】一般的な新交通システムにおける車両編成の外
観を示す説明図である。
【図5】車両編成の具体的な事例を(a)〜(f)に列
挙して示す説明図である。
【図6】従来の車両の構造を示し、(a)は要部の側面
図、(b)は(a)の矢視G−Gに当たる正面図であ
る。
【図7】前記車両に採用される非常用扉を示し、(a)
はその正面図、(b)は(a)の矢視E−E図、(c)
は(b)の矢視F−F図である。
【図8】列車の連結部における非常用扉の開閉状況を示
し、(a)は直線軌条における説明図、(b)は曲線軌
条における説明図である。
【符号の説明】
1 非常用扉 2 ガラス窓 3a、3b 座 4a、4b ピン 5a、5b アーム 6a、6b ピン 7a、7b 座 8a、8b 非常用扉 9a、9b アーム 10a、10b ピン 11 ロック機構 12a、12b ピン 51 列車 51a 列車A 51b 列車B 52 先頭車両 53 後尾車両 54 中間車両 55 空気バネ 56 台車 57 ゴムタイヤ 58 軌道 59 集電装置 60 ガイドウエイ案内装置 61 軌道側壁 62 案内輪 63 電車線 64 非常用扉 65 ヒンジ 66 ロック機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に設けた座、扉に設けた座、及びこ
    れらの座の間を連結するアームを有し、前記アームは車
    体床面もしくは走行路面に垂直のピンにより前記それぞ
    れの座に枢支されてリンク機構を構成し、前記扉は前記
    アームを介して前記車体に設けた座の周りに開閉移動可
    能に支持されたことを特徴とする非常用扉。
  2. 【請求項2】 前記扉に設けた座は、同扉の巾方向中心
    より前記車体に設けた座に近接する位置に設けられて前
    記リンク機構を構成し、且つ同リンク機構は扉の上下方
    向で平行して複数組設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の非常用扉。
  3. 【請求項3】 前記扉は巾方向で左右に2分した2枚の
    扉で構成し、各扉に対してそれぞれ前記リンク機構を設
    けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の非常用
    扉。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至3の何れかに記載の非
    常用扉を前後面に備えたことを特徴とする車両。
JP2001143243A 2001-05-14 2001-05-14 非常用扉及びこれを備えた車両 Withdrawn JP2002339639A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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