JP2002338423A - 発汗ジェル - Google Patents

発汗ジェル

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JP2002338423A
JP2002338423A JP2001182579A JP2001182579A JP2002338423A JP 2002338423 A JP2002338423 A JP 2002338423A JP 2001182579 A JP2001182579 A JP 2001182579A JP 2001182579 A JP2001182579 A JP 2001182579A JP 2002338423 A JP2002338423 A JP 2002338423A
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JP
Japan
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glycerin
skin
acid
gel
water
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Application number
JP2001182579A
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English (en)
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Yukio Fujisaki
行雄 藤崎
Masatoshi Hayashi
雅俊 林
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YUKIPURAMU Co KK
YUKIPURAMU COMPANY KK
Original Assignee
YUKIPURAMU Co KK
YUKIPURAMU COMPANY KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【発明の名称】 発汗ジェル 【課題】濃グリセリンを配合し、その水和熱で皮膚を加
熱して発汗させるといった考え方に基づく有効な痩身用
美容化粧品の提供。 【解決手段】脂肪族多価アルコール類(グリセリン等)
の、水に希釈時の発熱はそんなに高いものでないが、被
試験者の感ずるある程度の温熱感は皮膚が特定の化学成
分によって感受する特定の知覚作用である。この温感度
合を更に高める処方として従来は清涼剤として用いられ
ているメントール等を併せて配合することにより温熱の
知覚が高まる。次に、カルボキシビニールポリマーと、
イソステアリン酸POEグリセリル及び/又はトリイソ
ステアリン酸POE硬化ヒマシ油を用いることにより、
好ましい性質の高濃度のグリセリン液のジェルが作られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明により製される調合組成物
は、ジェル状を呈し、これを人体の皮膚に塗布するとき
は温熱を感じ、発汗作用をする。即ち、温熱によって新
陳代謝を促し皮膚の美容に寄与する、体内の余分の脂肪
を燃焼し身体の痩身を幇助する、皮膚の表層を柔軟にし
て美容成分・栄養成分の吸収を促す、などの美容的効果
が期待される。従って、この本発明製品は化粧品の範疇
に属するもので、利用は美容的産業分野であり、具体的
には化粧品製造販売業・美容施術業界が対象である。
【0002】
【従来の技術】グリセリンは化粧品に広く使われている
原料である。動植物油脂類を苛性ナトリウムで処理する
とき、脂肪酸とグリセリンに分解するので、石鹸製造時
の副産物として得られる。而して濃グリセリンに水を加
えて希釈するときその水和熱で以て温度上昇することが
知られており、この現象を応用した化粧品類では、いま
のところ髭剃りムース、温湿布添付薬などが市販されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、従来の技術
の温熱自発製品は化粧品は、感温程度が今一つ優れず、
かつ持続性の無い欠点が挙げられる。また皮膚との密
着、使用後の除去が不満足な点である。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者は、上記の課題を解決
する手段を探索した結果、「<成分A>グリセリンを6
0〜92w%と、<成分B>メントール、カンフル、ボ
ルネオールの一種または二種以上を0.2〜〜5.0w
%と、<成分C>カルボキシビニルポリマーを0.2〜
4.0w%と、<成分D>イソステアリン酸POEグリ
セリル又は/及びトリイソステアリン酸POE硬化ヒマ
シ油を1〜25w%と、他に必要があれば<成分E〜S
>油脂成分、樹脂成分、界面活性剤、溶剤、粉末剤、酸
アルカリ剤、pH調整剤、イオン封鎖剤、安定剤、防腐
剤、着色料、香料、栄養美化剤、刺激剤、抗炎症薬の1
種または2種以上とを調合し、<成分T>水を加えて全
量100w%」となる発汗ジェルを発明したのである。
【0005】本発明の構成・作用効果を説明する前に、
調合に使用する原料について述べる。[配合原料の説
明]
【0006】<A>グリセリン;100%近いグリセリ
ンは結晶グリセリン[mp.18.14°C]である
が、通常市販されているグリセリンは濃グリセリンと称
し2%内外の水を含み粘稠な液体である。本発明で用い
るグリセリンは濃グリセリンである。グリセリンを水で
希釈するとき、希釈熱を発し、その分子熱は結晶グリセ
リンで1381cal、濃グリセリンで1329ca
l、95%グリセリンで1265cal、60%グリセ
リンで700calであるとの文献値がある。これより
計算して、濃グリセリンを水で希釈するとき、希釈液の
温度上昇が最も高くなるのは約60%濃度であり、その
ときの温度上昇は約5°Cである。水、エタノール、グ
リコールの溶剤とは無制限に混和するが、エーテル、ア
セトン、エステルなどの溶剤には限られた範囲でしか溶
解しない。ここて興味あることは、グリセリン、水の何
れにも溶解しない薬剤がその混液であれば溶解可能のこ
ともあるということで、この技術は調剤学で屡々応用さ
れる。例えば、バルビタールを即効性に投与するとき、
グリセリン・エタノール・水系の溶剤に溶かした液剤と
して用いる。香料に調合するバニリンもグリセリン・水
の溶剤に溶解する。本発明もこの調剤技術を応用したも
ので、即ち水に殆ど不溶のメントールなどを溶解可能に
する。グリセリンは水との親和性が非常に大であって、
濃い範囲では空気中の湿分を吸収し、逆に薄い範囲では
水分を放出する。この平衡関係は、濃度60%に対する
平衡相対湿度74%、92%に対して28%である。こ
のことは、化粧品に応用して皮膚の保湿に関係がある。
グリセリンの粘度は、濃グリセリンでは460cp(3
0°C)であったものが、水が添加と共に低下し、92
%では195cp、60%では7.3cpとなる。
【0007】<B>メントール、カンフル、ボルネオー
ル;これらは、植物体に含有するもので、水蒸気蒸留ま
た溶媒抽出で得られるが、その途中段階でのハッカ油、
樟脳油、竜脳白油といったものも本発明の対象に含まれ
る。近年は、合成法で安価に製造されており、天然品は
l型またd型であるに対し、合成品はdl型であるが、
本発明にはその何れも使用可能である。これらは化学構
造上、何れもテルペン化合物に類し、メントールは単環
−アルコール、ボルネオールは双環−アルコール、カン
フルは双環−ケトンをとる。何れも、人間の皮膚に塗擦
するとき清涼感を与え、調剤学では清涼剤の範疇に分類
されている。水に対する溶解度はメントール0.04、
カンフル0.1、ボルネオール0.05(何れもg/1
00ml)と極めて微溶である。
【0008】<C>カルボキシビニルポリマー;高分子
ビニル化合物の分子内にカルボキシル基を導入したもの
で、水と混和するときジェルを作る。エタノールにも溶
解して粘稠な糊状となる。水−グリセリンにエタノール
が加わるときの成分系にあっては作るジェルの性質が異
なる範囲がある。市販品の商品名はルビスコール、カー
ボポールなどであり、重合度、付加基数により各種番手
がある。
【0009】<D>イソステアリン酸POEグリセリル
[ISPG]、トリイソステアリン酸硬化POEヒマシ
油[TSPL];これらは界面活性剤の一種であるが、
構造的にみて、OH基の1〜3のうちいくつかを、ポリ
オキシエチレンを以て結合し、ISPGにあってはその
一つのRがイソステアリン酸であるもの、TSOLにあ
ってはポリオキシエチレンの先にイソステアリン酸を結
合させたものである。これらは可溶化の作用をする他、
本発明ではチクソトロピック現象にてエマルジョンの形
成に役立つ。他の活性剤ではカルボキシポリマーによる
ジェルと共存し得ないのみならず、これを破壊する例が
多いのである。
【0010】<E>油脂成分:本願でいう油とは、水と
混和しない所謂広義の「あぶら」であって、炭化水素、
脂肪族高級アルコール、脂肪族エーテル(ろう)、高
級脂肪酸、脂肪酸グリセリド、グリコライド、などであ
って、鉱物由来・植物由来・動物由来・人合成品を包含
するものである。これらはときとして、ジェルを破壊し
ない程度に添加されることがある。 <F>樹脂成分:天然物また合成化学品にあって、ある
程度以上の高分子構造をもつものである。本発明の主体
である水と和してジェルを作る高分子化合物に関しては
<A>に記載したところであるが、ここでいう樹脂成分
とはその他の高分子化合物であって、ジェルに特性を付
与するために加えることがある。例示すれば、アクリル
酸アミド、アクリル酸アルキル、アクリル酸エステル、
アルカノールアミン、スチレン、メタアクリル酸、およ
び共重合体、アクリロニトリルとブタジエン共重合体。
アルキッド樹脂、エポキシ系樹脂とのコポリマー、ポリ
酢酸ビニールとクロトン酸などとの共重合体、カルボキ
シビニール系樹脂でスチレン・メチルスチレン・インデ
ンなととの共重合体、マレイン酸ならびにコポリマー、
ビニールピロリドンと共重合体、アルキッド樹脂とその
共重合体、ポリエチレングリコールとエピクロルヒドリ
ンと脂肪アルキルアミンなとの共縮合物など。
【0011】<G>界面活性剤:a)カチオン型、b)
アニオン型、c)ノニオン型、d)ビニオン型、e)極
性型、の5分類される界面活性剤があり、本発明に於い
てその何れも使用の対象になるが、前記のようにその採
用は、ジェルとの相性に注意しなければならない。しか
し、特別目的の他成分を配合したときその調和を図って
加えることがある。界面活性剤の個々名について、 一
般技術書およびメーカーカタログに化学名ならび商品名
が説明されており、膨大に亙るので具体的の掲示は省略
する。
【0012】<H>溶剤:本発明において、使用される
ことのある溶剤は、グリセリン・水系に合和するものに
限られる。代表例として、シクロヘキサノール、エタノ
ール、プロパノール、エチレングリコール、プピレング
リコール、イソブチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、フルフラール、アセトン、ジアセトンアルコー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、N−メチ
ルピロリドン、など。
【0013】<I>粉末剤:ジェルは透明であり、粉末
剤を入れると濁ったものとなる。ところが化粧品分野で
は、美容に効果ありそうなものを取り入れてこれが流行
商品となることがある。粉末剤ではクレイの類が皮膚の
汚物を吸着除去するとか、或種の木粉がスクラブの作用
をし同時に含有成分が皮膚に浸透し老化を防ぐとか、の
宣伝によってこれらの泥パックが流行したことがある。
これらの効果を確認するまでもないが、本発明品との混
用によって効果が倍増するならば採用に余論はない。代
表例として、クレイ、カオリン、ベントナイト、モンモ
リナイト、タルク、マイカ、酸性白土、雲母粉、沈積泥
粉、アパタイト粉、コーラル粉、ケイ藻土、石膏、沈降
性炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、酸化ジル
コニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ、シリ
カ、ケイ酸カルシウム、亜鉛華、木炭粉、粉末活性炭、
ヤシ殻粉、木粉、海藻粉、パルプ粉、加工セルローズ
粉、結晶セルロース、米ぬか、粉乳、骨粉、卵殻粉、か
に殻粉、綿屑粉、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸アルミニウム、リジン、ナイロンパウダー、コーン
スターチ、馬鈴薯澱粉、サイクロデキストリン、乳糖、
アミホープLL、各種乾燥植物粉、など
【0014】<J>酸アルカリ剤:硫酸、塩酸、リン
酸、酢酸、クエン酸、乳酸、などの無機・有機酸類、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重
炭酸ナトリウム、アンモニア水、TEA、MAP、など
の無機・有機アルカリ。 <K>pH調整剤:重炭酸ナトリウム、酢酸Na、塩化
アンモニウム、リン酸アンモニウム、乳酸Na、クエン
酸カリウム、、アミノ酸類、など。
【0015】<L>イオン封鎖剤:エチレンジアミン酢
酸2Na、エチレンジアミンヒドロキシエチル3酢酸3
Na、ヒドメキシエチルジアミン3酢酸3Na、ジエチ
レンヒドロキシアミン5酢酸。ヒドロキシエタンジホス
ホン酸、フィチン酸、アセチレンアルコール、など。
【0016】<M>安定剤:組成物の形・品質を保つた
めの安定剤、例えばゾルを安定にするために添加するス
テアロイル乳酸ナトリウムの如きもの、配合薬剤の分解
を守るための安定剤、例えばアスコルビン酸の酸化を防
ぐためのメタりん酸マグネシウムの如きもの、容器の腐
食を防ぐための安定剤、例えば容器の脆弱化を防ぐため
に添加する没食子酸エステルのごときもの。
【0017】<N>防腐剤:パラベン、デヒドロ酢酸、
ソルビン酸カリウム、クレゾール、レゾルシン、イソプ
ロピルメチルフェノール、ジブチルヒドロキシトルエ
ン、トリクロロカルバニド、塩化メチルベンゼトニウ
ム、臭化アルキルイソキリニウム、カルベノキソロン、
グルコン酸クロロヘキシヂン、塩化亜鉛、ケーソンG
C、などを代表例として掲げる。
【0018】<O>着色料:<P〉香料:人体用組成物
として常識的の範囲での質・量。
【0019】<Q>栄養美化薬:外用塗布することによ
って、皮膚・粘膜・毛髪が美しくなるなるもの、また美
しくなると信じられるもの、これには無数にあるが、例
を上げげて参考にすると、アスコルビン酸パルチメー
ト、リボフラビン、パントテニルアルコール、d−αト
コフェロール、ビオチン、ビタミン類、アルブミン、ホ
エー、卵白、ポリグルタミン酸、アミノ酸類、りぽ核
酸、絹糸分解蛋白、パンクレアチン、オリーブ油、乳
油、卵油、ミンクワックス、精製ラノリン、アラントイ
ン、オゾゲライト、海藻エキス、桑白皮エキス、カミツ
レエキス、アロエエキス、牡蛎エキス、シイタケエキ
ス、コンフリー葉末、紅茶きのこ、ヘチマ水、ローズ
水、コメヌカ、シラカバ樹液、木酢酸、黒砂糖、ハチミ
ツ プロポリス、クロレラ、鳥糞、マンゴー果肉、黒
豆、あづき澱粉、ヒアルロン酸、コウジ酸、キトチン
酸、グルコン酸、タウリン、加水分解エラスチン、クロ
ロフィル、アルカリイオン水、など。申請書類に保湿薬
と名称されるものもこの範疇であり、トサカ抽出液、プ
ラセンタ抽出液、マルチトール、マンニット、ソルビタ
ン、リノール酸、リノール酸グリセリル、ベタイン、デ
オキシリポ核酸、各種植物エキス、など。紫外線遮蔽薬
もこの範疇に入り、パラアミノ安息香酸エチル、シノキ
サート、オキシベンゾン、ウロカニン酸、ベンゾトリア
ゾン、など。
【0020】<R>刺激剤:皮膚に刺激を与える薬剤
で、例えば、トウガラシチンキ、カンタリスチンキ、ニ
ンニク油、マスタードオイル、チョウジ油、アニスアル
デヒド、桂皮酸、メチルサルチレート、カプサイチン、
ノナン酸バニリトなど。
【0021】<S>抗炎症剤:コルチゾン、ジヒドロコ
レステリン、アラントイン、尿素、ウンデシレン酸、リ
ン酸アデノシン、塩酸グルコサミン、グアイアズレン、
ヒノキチオール、ピリドキシン、グリチルレチン、グリ
チルリチン酸K、ビタミン類、パントテン酸カルシウ
ム、スクワラン、など。
【0022】[本発明の要点と新規性]本発明の発汗ジ
ェルは上記の<A><B><C><D>の成分が必須で
あり、その組合せで目的を達成するのである。本発明品
のジェルを直接身体の局部また全身の皮膚に塗布すると
きは、温熱を感じて発汗を促し、皮膚を柔軟して美化栄
養分の吸収を促進する。
【0023】この温熱作用の説明に、従来の温熱化粧品
はグリセリンの希釈水和熱によって起きるものであると
している。この理論に対して、本発明者は疑問を持たざ
るを得ない。本発明のグリセリン60〜92w%濃度品
を皮膚に塗布すると、確かに温熱を感じ、事実サーモグ
ラフィで測定してみたところ1°C前後の昇温が認めら
れた。ただし、塗布に際して水を加えて希釈しているわ
けでないから、水の加わる要因といえば皮膚から出る汗
のみである。ところが塗布して極めて短い時間に温熱を
感ずるに反し、汗の出始める時間はそれ以後の少なくと
も30秒以後でであるから、汗水の希釈によるものでは
ないことは明らかである。また、グリセリン60w%近
くの本発明品であっても若干の温熱を感ずるわけである
が、これは前述の如く希釈熱の計算からして合わないこ
とになる。
【0024】この事に関し、本発明者の解明する考察は
次の如くであり、この様な設定説明は此れまで為された
ことがない新しい知見である。即ち、グリセリンの或る
濃度以上(60%<)のものを皮膚に接するときは、自
然と温熱を感ずる物質であり、その物質がもつ本質的な
ものであるということである。そして温熱を感じ、発汗
するとそこで希釈熱も加わり益々温熱が高まるというこ
とになる。丁度、トウガラシは物理的熱関係は全く無く
ても、これで手足を擦ると熱く感じて血流を増す生理現
象と同じ解釈である。
【0025】グリセリンが温熱剤として化粧品に用いら
れたことは公知である。反対にメントール等の成分は化
粧品分野では清涼剤として公知である。即ち、本物質を
皮膚塗布するときは、スゥーとした清涼感かあり、熱を
和し汗を引く作用のある物質である。ところが、温熱の
効果を高めるべく本発明者が多くの実験をして追求した
ところ、清涼剤である筈のメントール・カンフル・ボル
ネオールが、グリセリンとの共在において、逆に著しく
温熱効果の高める作用のあることを見いだしたのであ
る。
【0026】次なる発明の要点は、本化粧品の使用を考
えるとき、皮膚に塗布するにあたり剤形としてジェルが
最もよろしい。塗布のしやすさ、塗布物の皮膚面で密着
性、使用後の除去性、を考えたとき、ペーストでも可で
あるがこれは乾燥して肌に固着するものは不可であり、
クリームは油っぽいという難点はあるものの、ジェルと
組合わせたものでものでもよろしい。
【0027】一般にジェル化剤としては、カナーギラ
ン、アルギン酸、ゼラチン、カゼイン、ペクチン、アラ
ビアゴム、デキストリン、グアガム、キサンタンガムな
どの天然品、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエ
ステル、などの天然物変性品、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポ
リエチレンオキサイドなどの合成品がある。しかし、上
記ジェル化剤の従来の使用例は何れも水分量の多い素地
で使われているのであって、本発明の如き高濃度のグリ
セリン素地では、分離・析出・流動化したりして満足な
ジェルを得難いのである。
【0028】グリセリン60w%以上の液体をジェル化
する方法として、本発明者が研究し成功した方法は、ジ
ェル化剤にカルボキシビニルポリマーを用い、それに界
面活性剤ISPG又は/及びTSPLを用いることであ
る。この方法によって初めて、希望するところの安定な
ジェルが形成したのである。
【0029】[請求範囲の分量の設定の理由]発汗の生
理現象は、物理化学の測定と違って測定機器は適切なな
ものがなく、最終的には実際の人体による施用実験によ
らざるを得ない。しかるところ、人間は個人差もあり、
感覚の鋭鈍もあるため、複数人の統計手法によってデー
ターを纏めることになる。本発明の最終確定の実験は男
女年齢無差別の約30名によって行い、結果を聴取する
ことにより行われた。予備的実験により、各種の配合が
試された内で、グリセリン+メントール+界面活性剤の
系が最も効果があるとの結果であったので、この確認を
行う。試験方法は、供試調剤を38°Cに加温して、タ
オルに浸し、試験者の背中の左肩部に10分間おき、そ
の感触を求める。なお、右肩にはコントロールとして、
精製水を同温度に加温してものを貼付して対比させ
た。暖かく感ずる度合いを0,1,2,3,4,5の五
段階法とし、評価の計算は全員の点数を合計し、それを
人数で割った値で表す。
【0030】
【表1】
【0031】表1の結果の評価において、(a)段階度
の低いものは温熱感も低いということであるから、この
値が0.4以下のもの、(b)集団度の低いものは試験
結果にバラツキがあって効果が不安定であるから、この
値が0.3以下のもの、は本発明から除外されるべであ
る。結論は、メントールの含量が0.2w%以上、
グリセリンの含量が60〜92w%に線引き出来、カ
ンフル、ボルネオールも同様の効果があることが立証さ
れた。
【0032】本発明品の剤型はジェルが望ましいことは
使用の目的から言って当然である。前述の如く、グリセ
リンの高濃度溶液をジェルとすることは難しく、カルボ
キシビニールポリマーとISPG/TSPLSK併用に
よって可能としたことは前述の通りであるが、その配合
量の決定について、実験によって求めた。ジェルの種類
でも種々あるが、総じて粘度を一つの設定数値として取
り上げて可である。発汗ジェルに用いるに適する粘度
は、実際に施行してみて、600〜6000cp(最も
望ましいのは1000〜4000cp)であることを確
認し、この範囲に入る成分の組合わせてを求めた。測定
には最も簡便な回転式レオメーターを用いた。これに
は、グリセリンの濃度も関係するので、代表として6
2,80,92w%の三段階に就いて行った。結果は、
判りやすい易いようにグラフに纏めて、図1に示す。
【0033】この結果から、グリセリン濃度60〜92
w%溶液をジェル化するためには、カルボキシビニー
ルポリマーが0.2〜4w%、イソステアリン酸ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油(ISPG)又は/及びト
リイソステアリン酸POE硬化ヒマシ油(TSPL)が
0.2〜4w%,が適切に範囲であると結論される。
【0034】
【実施例】 [実施例 1.] 1)カルボキシビニルポリマー(#940) 1.5w% 2)DCグリセリン 80.0 3)95%エチルアルコール 2.0 4)イソステアリン酸POEグリセリル 2.5 5)トリイソステアリン酸POE硬化ヒマシ油(20) 2.5 6)l−メントール 2.0 7)水酸化カリウム 0.1 8)パラオキシ安息香酸エステル 0.4 9)香料 0.4 10)精製水 残 量 合計 100.0 この実施例は本発明の標準的なタイプであり、これに美
容成分を添加するときは、精製水の枠内で行って可であ
る。調剤には若干ノウハウがあって、カルボキシメチル
セルロースは、始めに少量のグリセリンを加えつつ練
り、メントールは予めあらかじアルコールに溶解してお
く。調合時には真空中で行うと泡の混入を防ぐことがで
きる。調合品は透明な美麗なジェルであって、粘度は1
800cp、人肌に貼付して温熱を感ずる。
【0035】 [実施例 2.] 1)カーボポール(Goodrich Co)#934 3.0w% 2)ポリグリセリン(坂本薬品工業#500) 5. 3)局方濃グリセリン 65.0 4)カンファー 0.5 5)イソステアリン酸POEグリセリル 18.0 6)メチルアミノプロパノール 0.5 7)ボリビニルピロリドン 4.0 8)ポリビニルアルコール 1.0 9)精製水 残余 合計 100.0 本実施例品はいくらか接着性のあるジェルである。貼付
に際して垂墜が少ないから、入浴して暖めた身体に塗布
すると、発汗によって痩身効果が期待される。
【0036】 [実施例 3.] 1)濃グリセリン 65.0w% 2)ハッカ油(内メントール48%) 4.0 3)トリイソステアリン酸POE硬化ヒマシ油 5.0 4)POE(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(27%)10.0 5)カルボキシビニルポリマー(#941) 2.5 6)キサンタンガム 0.5 7)エデト酸4Na 0.5 8)グリチルリチン酸DiK 0.2 9)青色4号(5%エタノール溶液) 0.2 10)ローズ水 5.0 11)精製水 残 余 合計 100.0 この実施例品は、身体に塗布して温感の後、湯で洗うと
石鹸のように泡たち、発汗と美肌と洗浄との作用をする
ものである。
【0037】 [実施例 4.] 1)濃グリセリン 65w% 2)カルボキシビニルポリマー(#940) 1 3)イソステアリン酸POEグリセリル 5 4)トリイソステアリン酸POE硬化ヒマシ油(20) 5 5)メントール 0.2 6)95%エチルアルコール 5 7)リン酸水素2ナトリウム 0.3 8)水酸化ナトリウム 0.2 9)アルギン酸ナトリウム 3.0 10)高分子シリコーン乳化液(40%) 2.0 11)海草末 2.0 12)トウガラシチンキ 0.5 13)ベントナイト 2.0 14)ヒノキエキス 2.0 15)パラベン 0.5 16)精製水 残量 合計 100.0 この実施例による発明品は、エステなどでの全身用であ
り、発汗作用のある泥パックである。また、頭髪に用い
て艶だしトリートメントにも有効である。
【0038】
【発明の効果】本発明品を塗布するときは、皮膚が温
熱を感じ、発汗する結果、運動したとと同じく、痩身が
期待さける。皮膚の汗腺・毛穴を広げる結果、汗とと
もに老廃物を排泄する。同時に配合されている界面活
性剤によって老化した皮膚および付着している汚物を洗
去する。皮膚は水分を吸収し、潤を持つ。同時に配
合してある皮膚栄養剤・美化剤の取り込みを助け、若返
った美麗な肌となる。温熱効果によって、血管を拡張
し血流をよくする。従って、肩凝り・腰冷えなどの対
応処置にも有効である。本発明品は化粧品であるが、従
来の単なる皮膚の表面を塗って美化するのではなく、皮
膚内外部から自発的な若返りを計るものであり、美容化
学の上でも新らたな化粧料を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明内容を解説するため、良好なジェルを作
るために、カルボキシビニールポリマーと界面活性剤
(イソステアリン酸POEグリセリル=ISPG、トリ
イソステアリン酸POE硬化ヒマシ油=TSPL)との
配合量の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 Fターム(参考) 4C083 AA112 AB032 AB052 AB282 AB442 AC102 AC401 AC402 AC431 AC432 AC482 AC522 AC542 AC782 AD072 AD091 AD092 AD112 AD152 AD352 AD531 AD532 BB01 BB12 BB21 BB41 BB42 BB43 BB45 BB48 CC01 CC02 DD41 EE12 EE50

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリセリンを60〜92w%と、メントー
    ル、カンフル、ボルネオールの一種または二種以上を
    0.2〜5.0w%と、カルボキシビニルポリマーを
    0.2〜4.0w%と、イソステアリン酸POEグリセ
    リル又は/及びトリイソステアリン酸POE硬化ヒマシ
    油を1〜25w%と、他に必要があれば油脂成分、樹脂
    成分、界面活性剤、溶剤、粉末剤、酸アルカリ剤、pH
    調整剤、イオン封鎖剤、安定剤、防腐剤、着色料、香
    料、栄養美化剤、刺激剤、抗炎症薬の1種または2種以
    上とを調合し、水を加えて全量100w%となることを
    特徴とする発汗ジェル。
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