JP2002336650A - 燃焼排ガスの処理方法およびそのシステム - Google Patents

燃焼排ガスの処理方法およびそのシステム

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JP2002336650A JP2001144459A JP2001144459A JP2002336650A JP 2002336650 A JP2002336650 A JP 2002336650A JP 2001144459 A JP2001144459 A JP 2001144459A JP 2001144459 A JP2001144459 A JP 2001144459A JP 2002336650 A JP2002336650 A JP 2002336650A
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Akihiro Sawada
明宏 澤田
Masazumi Taura
昌純 田浦
Makoto Egashira
誠 江頭
Yasuhiro Shimizu
康博 清水
Tatsuo Hyodo
健生 兵頭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼排ガス中に含まれるダイオキシン等の有
害な有機物を、浄化処理するのに好適な燃焼排ガスの処
理方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物焼却炉から排出される、有害物質
を含む燃焼排ガスの処理方法であって、燃焼排ガスに水
を噴霧して、排ガス中の主に灰成分とダイオキシン前駆
体を捕集した濃縮液と、残りの排ガスである残ガスと、
に分離する、分離濃縮工程、該濃縮液中にプラズマ誘起
体を配置して、外部からマイクロ波を照射する、濃縮液
処理工程、および、該濃縮液処理工程で排出される低沸
点の部分分解生成ガス中にプラズマ誘起を配置して、外
部からマイクロ波を照射する、部分分解生成ガス処理工
程、を含むことを特徴とする燃焼排ガスの処理方法、並
びに、燃焼排ガスの処理システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物焼却炉から
の燃焼排ガスの処理方法およびそのシステムに関し、さ
らに詳しくは、燃焼排ガス中に含まれるダイオキシン等
の有害な有機物を、浄化処理するのに好適な燃焼排ガス
の処理方法およびそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、廃棄物焼却炉から排出される燃焼
排ガス中に、多くの有害成分が含まれていることが問題
になっており、特にダイオキシン等の極めて有害な有機
物が含まれることが懸念されている。しかし、単に焼却
処理によってこれらの有害物質を無くそうとすると、焼
却温度を極めて高温にする必要があり、実際には、中型
や小型の焼却炉ではこのような極めて高温での連続運転
による焼却処理は困難であった。また、液相中に含まれ
る有害成分を、放電プラズマによって分解処理を行う方
法がある。この場合、液相中で放電プラズマを発生させ
るためには、通常、平行平板電極が使用されている。し
かし、この方法では、発生するプラズマと被分解物質と
の接触面積および時間が短く、分解効率が極めて悪い。
【0003】一方、有害物質にマイクロ波を照射して放
電による分解処理することが考えられ、この方法であれ
ば設備が大型化することなく処理できる。ところが、一
般的に、水中や空気中にマイクロ波を照射しても放電を
起こさせることは容易でなく、燃焼排ガスについて、そ
のままマイクロ波を照射してプラズマ処理を行うには、
大気圧下、膨大な電力を消費するので総エネルギー量に
対する分解効率が悪い。特に、マイクロ波発振器を用い
る場合には、通常、負荷した電力量の約半分しかマイク
ロ波に変換しないので、残りの電力量は熱に変換されて
無駄となってしまう。よって、燃焼排ガスの連続的な処
理を実現するには、少量の電力量でプラズマを発生させ
る技術が必要であった。
【0004】他方、焼却炉からの燃焼排ガスには灰が多
く含まれるので、これらに付着した有害物質を効果的に
処理しなければ、排ガスを無害化することはできない。
上記のようなマイクロ波を用いる場合に、単に灰を含む
排ガスにマイクロ波を照射しても、ダイオキシン等の有
害物質を含有する飛灰などを処理することは困難であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点に鑑み、燃焼排ガス中に含まれるダイオキシン類等
の有害物質やそれが付着した灰を水中に高効率に捕集す
る方法、水中でのダイオキシン類等の存在状態の評価、
プラズマ誘起体の最適化、水中でのマイクロ波誘起プラ
ズマの発生状態の制御とダイオキシン類等の分解特性の
改良、などの検討を基に、さらに分解処理システム全体
の分解効率向上および運転コストの低減を可能とする処
理方法を開発すべく、鋭意検討した。その結果、本発明
者らは、特定のプラズマ誘起体を設置した箇所にマイク
ロ波を照射することにより効果的にプラズマが発生し、
このプラズマで有害物質を分解処理することによって、
かかる課題が解決されることを見い出した。また、廃棄
物焼却炉からの燃焼排ガスについては、分離濃縮工程を
経て、主に飛灰に付着した有害物質およびダイオキシン
前駆体を含む濃縮液と排ガスに分離してから、該濃縮液
について水中と気相中のそれぞれで独立にマイクロ波誘
起プラズマの発生と分解処理を行うことにより、かかる
課題が解決されることを見い出した。本発明は、かかる
見地より完成されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、廃
棄物焼却炉から排出される、有害物質を含む燃焼排ガス
の処理方法であって、分離濃縮工程、濃縮液処理工程、
および、部分分解生成ガス処理工程を含むことを特徴と
する燃焼排ガスの処理方法を提供するものである。ここ
で上記分離濃縮工程は、燃焼排ガスに水を噴霧して、排
ガス中の主に灰成分とダイオキシン前駆体を捕集した懸
濁液を濃縮した濃縮液と、残りの排ガスである残ガス
と、に分離する工程である。上記濃縮液処理工程は、濃
縮液中にプラズマ誘起体を配置して、外部からマイクロ
波を照射する工程である。上記部分分解生成ガス処理工
程は、該濃縮液処理で発生するガス中にプラズマ誘起体
を配置して、外部からマイクロ波を照射する工程であ
る。濃縮液処理工程および部分分解生成ガス処理工程で
用いられるプラズマ誘起体は同じものを使用することが
でき、具体的には、例えばグラファイトブロック、粒状
活性炭、SiC焼結体の他、導電性の高いペロブスカイ
ト型酸化物等が挙げられる。また、マイクロ波照射に使
用するマイクロ波発振器についても、濃縮液処理工程お
よび部分分解生成ガス処理工程で同じものを使用するこ
とができる。
【0007】また、本発明は、廃棄物焼却炉から排出さ
れる、有害物質を含む燃焼排ガスの処理システムであっ
て、濃縮器、反応器、および、ガス反応器を含むことを
特徴とする燃焼排ガスの処理システムを提供するもので
ある。ここで上記濃縮器は、燃焼排ガスの導入口近傍に
水を噴霧するスプレー口が備えられ、濃縮液を排出する
排出口と残ガスを排気する排気口とを有する。上記反応
器は、上部から下部へ濃縮液が流下し、下部から上部へ
濃縮液内をキャリアーガスが流通し、内部にプラズマ誘
起体が配置され、外部にマイクロ波発振器を有する。上
記ガス反応器は、揮発性の部分分解生成ガスが流通し、
内部にプラズマ誘起体が配置され、外部にマイクロ波発
振器を有する。
【0008】焼却炉からの燃焼排ガスの処理では、排ガ
ス中に灰が多く含まれるので、これらに付着した有害物
質も同時に処理しなければならない。よって本発明で
は、濃縮器で濃縮液と残ガスとに分離してから、濃縮液
を水中でおよび気相中で無害化するために、それぞれ別
個のマイクロ波発振器を用いて処理する。具体的には、
例えばゴミ焼却場から排出される燃焼排ガス中のダイオ
キシン前駆体およびダイオキシン類等の有害物質を水で
捕集し、焼却炉からの余熱を利用して濃縮する。この濃
縮液をブロック状または多孔質のセラミックスプラズマ
誘起体が設置された反応器に導入し、マイクロ波の照射
によって、プラズマ誘起体から水相中でプラズマを発生
させ、短時間、高効率かつ低コストでダイオキシン類等
の有害物質を分解する。濃縮液の処理工程で排出される
揮発性の部分分解生成ガスについても同様に、ガス反応
器内に誘起体を設置することによって、少量の電力でも
効率よくプラズマを生じさせて、連続的に有害物質を分
解処理する。
【0009】本発明では、前記分離濃縮工程で、廃棄物
焼却炉からでる廃熱を利用して、回収液中の水分を蒸発
させ、濃縮液とすることが効率的である。また、濃縮液
処理工程でも反応器に廃棄物焼却炉からでる廃熱を送っ
て、運転当初の濃縮液の温度上昇に利用することができ
る。これによって処理プロセス全体において、効率的に
熱エネルギーを利用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る方法につい
て、添付図面を参照しながら、その具体的な実施形態を
詳細に説明する。実施の形態(その1)では、水中での
マイクロ波誘起プラズマの発生状態の制御と有害物質の
分解処理の確認、を目的とした実験例について、実施の
形態(その2)では、分解処理システム全体の分解効率
向上および運転コストの低減などを図った処理システム
について、説明する。
【0011】実施の形態(その1) 実験的にマイクロ波による放電の効果を調べるには、処
理対象の有害物質を含む溶液中に誘起体を入れて、マイ
クロ波を照射する方法(例えば開放型や密閉型)、ある
いは、イオン交換水等に誘起体を入れて、該溶液に処理
対象の有機物を含むガスをバブリング等によって溶解さ
せる方法(流通型)などがある。この流通型では、マイ
クロ波2.45GHzのマイクロ波発振器を用いる場
合、水への吸収による溶液の加熱を促し、また撹拌を促
進する効果がある。
【0012】図1には、マイクロ波による放電の効果を
調べる開放型の実験装置を示した。処理すべき有害有機
物を含む溶液13には、グラファイトブロック等のプラ
ズマ誘起体12を入れてある。試験管には石英ガラス1
1やパイレックス(登録商標)ガラス等が用いられ、例
えば内径5〜10mm、長さ50〜80cm程度で行う
ことができる。プラズマ誘起体12の形状は特に限定さ
れるものではないが、例えば約1〜10mm角のブロッ
クを0.1〜0.5g程度用いる。上部には、ヘリウム
やアルゴンガス等の不活性ガスを、冷却管15を経て流
通させる。マイクロ波発振器10からは、マイクロ波が
発振されて導波管を通して、試料管中の溶液に照射され
る。マイクロ波による照射によって誘起体にプラズマが
発生すると、有害有機物が分解されて揮発性の部分分解
生成ガスや二酸化炭素を発生し、ヘリウムガスまたはア
ルゴンガスと共に系外に排出される。この系外に排出さ
れるガス中のCO2濃度を測定することによって、マイ
クロ波による分解の効率を測定することができる。
【0013】マイクロ波の波長としては、例えば2.4
5GHzを用いることができるが、水分子への吸収・加
熱を防いで効率的に放電を誘起する観点からは、この波
長に限定されるものではなく、誘起体に作用させて放電
を生じ得る波長を幅広く用いることできる。また、出力
も限定されるものではないが、例えば100〜700W
程度の発振器を用いることができる。
【0014】マイクロ波照射においては電極が不要であ
り、照射サンプルを含む試料管(反応器)の外部から照
射可能である。そして試料管の中のプラズマ誘起体12
に向けて、マイクロ波を照射して、プラズマを発生させ
る。一般的には、何も内在物がない水中や空気中にマイ
クロ波を照射しても放電は起こり難いが、本発明で用い
るプラズマ誘起体が存在する水中では、外部からマイク
ロ波を照射した場合、その内部で集中的・局所的に放電
が生じる。このプラズマ誘電体の特徴を利用して、水中
に存在する有害物質をプラズマによって分解処理する。
ここでのプラズマ誘起体としては、例えばグラファイト
ブロック、粒状活性炭、SiC焼結体、導電性の高いペ
ロブスカイト型酸化物等が挙げられる。誘起体の形状は
特に限定されるものではないが、例えば約1〜10mm
角程度のブロックや、ブロック状以外にはハニカム形状
又は10〜30mmの気孔を有する多孔体、等の形状を
用いることができる。プラズマ誘電体の作用としては、
形状的に電界の集中が生じやすくなること、マイクロ波
を吸収しやすいのでガス成分の電子が放出しやすくな
り、放電が持続的に起こること、等が挙げられる。
【0015】実施の形態(その2) 図2は、本発明の処理方法を実施するのに好適な処理シ
ステムの一例を示すものである。ここでは、中型あるい
は小型の焼却炉1から排出される排ガスを処理するシス
テムを説明する。焼却炉1から排出された燃焼排ガス
は、ダイオキシン前駆体やダイオキシン類の化合物、ダ
イオキシン含有飛灰などの有害物質を含んでいる。この
燃焼排ガスは、有害物質の分離濃縮プロセスを行う濃縮
器2に送られる。濃縮器2内では、排ガスに対して上部
に設置されたスプレー3からスプレー水などを流すこと
によって、燃焼排ガス中のダイオキシン前駆体、ダイオ
キシン類の化合物、飛灰や粉塵等が捕集・回収される。
排ガス中には有害物質や、飛灰に付着している有害物質
が存在しており、ガスとして飛散しないように、水で捕
集する。そのため濃縮器2下部には、飛灰等が含まれた
濃縮液が貯まる。
【0016】濃縮器2から排出される成分には2種類あ
り、1つは有害物質を捕集した濃縮液であり、他の1つ
はスプレー後の残ガス成分である。濃縮液は濃縮器2の
下部から反応器4へ送られて、反応器4内で処理され
る。濃縮器2と反応器4との間には、流量調整バルブが
備えられている。また、残ガス成分は濃縮器2の上部か
ら系外に排出される。反応器4から排出されるガスはガ
ス反応器5へ送られて、ガス反応器5内で処理される。
燃焼排ガスの種類によって、濃縮器2後流の濃縮液と残
ガスに含まれる有害物質の比率は異なるが、水を噴霧す
る燃焼排ガスの温度域および噴霧方法の最適化により、
ダイオキシン前駆体およびダイオキシン類はほぼ完全に
濃縮液に回収されて、水中での処理が行われる反応器4
に導入される。
【0017】反応器4には、有害物質を含んだ液とアル
ゴンガスまたはヘリウムガス等の不活性キャリアーガス
が連続的に供給される。反応器4内には、プラズマ誘起
体6が設置されており、外部にはマイクロ波発振器7が
備えられている。誘起体6に向けてマイクロ波の照射が
行われると、少ない電力でも有効に内部で放電が生じ、
溶液中に存在するダイオキシン等の有害物質を処理でき
る。ガス反応器5には、反応器4で生成した揮発性の部
分分解ガスが連続的に供給される。ガス反応器5内に
も、プラズマ誘起体6が設置されており、外部にはマイ
クロ波発振器7が備えられている。誘起体6に向けてマ
イクロ波の照射が行われると、通常の空気中に比べて極
めて少ない電力でも効果的に内部で放電が生じ、ガス中
に存在するダイオキシンの部分分解生成ガス等の有害物
質を処理できる。
【0018】本実施の形態のシステムにおいて、プラズ
マ誘起体6としては例えばグラファイトブロック、粒状
活性炭、SiC焼結体の他、導電性の高いペロブスカイ
ト型酸化物等が用いられる。誘起体の形状は特に限定さ
れるものではないが、例えば約2〜3mm角程度のブロ
ックや、10〜30mmの気孔を有する多孔体を使用す
ることができる。
【0019】上記した濃縮液については、反応器4内で
誘起体部分がマイクロ波を吸収して、ほぼ沸騰直前程度
まで、温度が上昇する。放電のし易さを考慮すれば、処
理を始める時点から沸騰付近まで高温であることが好ま
しいが、最初は濃縮液を温度上昇させるのにマイクロ波
のエネルギーが使用される。この点を改良し、マイクロ
波のエネルギーを放電に効果的に用いるため、焼却炉1
で生じた廃熱を反応器4内での溶液の温度上昇に利用す
ることが好ましい。よって、廃熱を利用して反応器4内
の水の温度を上昇させ、例えば90℃付近にすることが
よい。また、これによって灰に付着していた有害物質
は、溶液中に混合・撹拌されて、誘電体での放電による
作用を受けやすくなる。また、マイクロ波を照射して水
溶液を沸騰させる場合には、ダイオキシン類等の部分分
解生成物をガスとして排出し、ガス反応器5に送ること
によって、該成分を気相中でのマイクロ波誘起プラズマ
分解も併用することができる。これによって、低コスト
で有害物質を完全に分解処理することができる。
【0020】プラズマ誘起体の存在下では、マイクロ波
によるプラズマが生じやすくなるので、そこに有害有機
物が存在すると、発生したプラズマによって分解され
る。誘起体は、あくまでマイクロ波によるプラズマを生
じさせ易くする物質であり、それ自体が処理対象である
有害有機物に直接作用するものではない。但し、有害有
機物を一定量、誘起体近傍に流下させるだけでは、プラ
ズマの影響を受ける滞留時間が十分に確保されない場合
も想定される。そこで例えば、反応器4内の下部に、プ
ラズマ誘起体4が貯まるように狭部を設けておき、有害
有機物の付着した灰が流下するのに、ある程度時間がか
かるような構造にしておくことが好ましい。このような
フィルター効果も併せ持つように誘起体を配置すれば、
より効率的に有害有機物の処理ができる。
【0021】また、本発明の処理システムを長時間使用
した場合には、反応器中の誘起体6は灰や残渣によって
表面の汚れや、目詰まりが生じる。このような場合に
は、反応器4上部のバルブを閉じて、逆洗によって洗い
流して洗浄することが効果的である。
【0022】
【発明の効果】本発明に係る処理方法およびシステムに
よれば、以下のような効果がある。 1) 導電率が著しく高い誘起体にマイクロ波を照射する
と、大気圧下で、しかも低い消費電力でプラズマ(マイ
クロ波誘起常圧プラズマ)を発生でき、このプラズマを
利用して各種の有害ガス成分を分解できる。 2) マイクロ波誘起プラズマは水溶液中でも発生するこ
とが確認されたので、プラズマ誘起体を用いて、例えば
多孔質化した細孔内部でプラズマを発生させれば、分解
効率の向上が図れる。 3) 廃棄物焼却炉からの燃焼排ガスを、分離濃縮工程を
経て、主に飛灰に付着した有害物質およびダイオキシン
前駆体を含む濃縮液と排ガスに分離してから、該濃縮液
について水中と気相中のそれぞれで独立にマイクロ波誘
起プラズマの発生と分解処理を行うことにより、単にマ
イクロ波を燃焼排ガスに連続照射して低濃度のダイオキ
シン類を分解する方法よりも、格段にエネルギー効率が
向上する。 4) ダイオキシン類等の有害物質を含む水溶液の濃縮と
加熱には、廃棄物焼却炉の余熱(廃熱)を利用すること
によって、プラズマ誘起体を設置した液に、2.45GHzの
マイクロ波を照射する場合のエネルギー損失を軽減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ誘起体を用いたマイクロ波照射実験を
行う際に好適な装置の一例を示す図である。
【図2】本発明の処理システムの一例を模式的に示す構
成図である。
【符号の説明】
1 焼却炉 2 濃縮器 3 スプレー 4 反応器 5 ガス反応器 6 プラズマ誘起体 7 マイクロ波発振器 10 マイクロ波発振器 11 石英ガラス(試験管) 12 プラズマ誘起体 13 有害物質含有溶液 14 パワーモニター 15 冷却管
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/16 B01D 53/34 ZAB 4G075 1/30 134F F23J 15/04 F23J 15/00 D (72)発明者 江頭 誠 長崎県長崎市文教町1−14 長崎大学工学 部内 (72)発明者 清水 康博 長崎県長崎市文教町1−14 長崎大学工学 部内 (72)発明者 兵頭 健生 長崎県長崎市文教町1−14 長崎大学工学 部内 Fターム(参考) 3K070 DA05 DA37 4D002 AA21 AC04 BA02 BA09 CA01 DA35 EA07 4D032 AC01 DA04 4D034 AA11 BA01 CA12 DA05 4D037 AA15 AB14 AB16 BA16 BB06 4G075 AA03 AA13 AA37 BA05 CA26 CA47 DA02 FC20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物焼却炉から排出される、有害物質
    を含む燃焼排ガスの処理方法であって、 燃焼排ガスに水を噴霧して、排ガス中の主に灰成分とダ
    イオキシン前駆体を捕集した懸濁液を濃縮した濃縮液
    と、残りの排ガスである残ガスと、に分離する、分離濃
    縮工程、 該濃縮液中にプラズマ誘起体を配置して、外部からマイ
    クロ波を照射する、濃縮液処理工程、および、該濃縮液
    処理工程で排出される低沸点の部分分解生成ガス中にプ
    ラズマ誘起を配置して、外部からマイクロ波を照射す
    る、部分分解生成ガス処理工程、を含むことを特徴とす
    る燃焼排ガスの処理方法。
  2. 【請求項2】 前記分離濃縮工程において、懸濁液を焼
    却炉からでる廃熱によって水分を蒸発させて濃縮するこ
    とを特徴とする請求項1記載の燃焼排ガスの処理方法。
  3. 【請求項3】 廃棄物焼却炉から排出される、有害物質
    を含む燃焼排ガスの処理システムであって、 燃焼排ガスの導入口近傍に水を噴霧するスプレー口が備
    えられ、濃縮液を排出する排出口と残ガスを排気する排
    気口とを有する濃縮器、 上部から下部へ該濃縮液が流下し、下部から上部へ濃縮
    液内をキャリアーガスが流通し、内部にプラズマ誘起体
    が配置され、外部にマイクロ波発振器を有する反応器、
    および、 該濃縮液処理工程で排出される低沸点の部分分解生成ガ
    スが流通し、内部にプラズマ誘起体が配置され、外部に
    マイクロ波発振器を有するガス反応器、を含むことを特
    徴とする部分分解生成ガス処理システム。
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