JP2002334754A - L型同軸コネクタおよびその製造方法 - Google Patents

L型同軸コネクタおよびその製造方法

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JP2002334754A
JP2002334754A JP2001138060A JP2001138060A JP2002334754A JP 2002334754 A JP2002334754 A JP 2002334754A JP 2001138060 A JP2001138060 A JP 2001138060A JP 2001138060 A JP2001138060 A JP 2001138060A JP 2002334754 A JP2002334754 A JP 2002334754A
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conductor
outer conductor
housing
coaxial connector
hollow portion
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JP2001138060A
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Yoshiharu Terada
義治 寺田
Soichi Fukao
宗一 深尾
Reiko Iida
玲子 飯田
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ORIENT MICRO WAVE KK
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】組立作業の安定性と構成部品の簡素化によるコ
スト低減を図りつつ、製品のL型同軸コネクタの信頼性
を向上する。 【解決手段】第1外部導体20と第2外部導体30をは
んだ40により結合したハウジング10のL字状中空部
分に、タ−ミナルとなる両端部にそれぞれ位置決めされ
た絶縁部材のブッシング42、44を介在して単一部材
の中心導体12を配置して構成され、第1外部導体20
には直通の円筒状中空部とその先方端部22に傾斜カッ
ト面23とを形成し、第2外部導体30には直交方向に
連通の円筒状中空部を形成し、第2外部導体中空部の一
端側に第1外部導体先端部22を嵌め込んではんだ40
により結合してハウジング10を構成したL型同軸コネ
クタ、および曲げ加工した中心導体12を仮組立した状
態で、第2外部導体に予備はんだ処理した第1外部導体
を嵌め込んではんだ付けするハウジングの形成を特徴と
するL型同軸コネクタの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、外部導体の2部
材をはんだ結合してハウジングを形成し、このハウジン
グの中空部分に絶縁ブッシングを介在して単一部材の中
心導体を配置したL型同軸コネクタおよびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、L型同軸コネクタは、図4に示す
ように、2個の外部導体2、3の結合部4をろう付けし
たハウジング1の中空部に2個の導体ピン5、6を直交
部7ではんだ付けした中心導体を配置して構成される。
中心導体のはんだ付けのために、外部導体2の先端に窓
孔が形成され、この窓穴からはんだ付け作業や特性調整
が行なわれ、その後に樹脂製キャップ8が装着される。
このようなL型同軸コネクタは、ハウジング1の製造工
程で2個の外部導体2、3の結合部4をろう付けするの
でろう材の溶解するたとえば500℃以上の高温炉での
処理が必要となる。さらに、2個の外部導体2、3をろ
う付けしたハウジング1の所定位置に外部装置と接続す
るタ−ミナルが、たとえばジャック端子と基板取付用ピ
ン端子として設けられ、中心導体となるジャック側導体
ピン5と基板側導体ピン6がそれぞれに絶縁ブッシング
9を介在して組み込まれてはんだ付けされる。各導体ピ
ン5、6はキャップ8を取り付ける窓穴を利用して、そ
れぞれ所定位置になるように配置され、導体ピン5、6
の直交部7を狙いつけてはんだ材を供給し、はんだ鏝を
入れて手動によりはんだ付けされる。このはんだ付け作
業は狭い場所で適量のはんだ材を供給しつつはんだ付け
しなければならず、熟練作業者を必要とする困難で手間
のかかる作業となる。また、作業中の異物残存や汚れの
発生が伴い易いので、作業状態によって製品の性能を大
きく左右している。組立完了後は所定の特性調整を終え
てキャップ8が窓穴に装着される。しかし、このような
L型同軸コネクタではハウジングの形成で高温下で外部
導体のろう付けを行なうので事前に単一の中心導体を組
み込むことが出来ず、それ故に使用部品点数が増え、高
温炉などの高価な設備を必要とする。また、中心導体に
使用する2個の導体ピンははんだ量や取付け位置で高い
精度での管理を必要とするため高度な熟練技能者が要求
される。特に、2本の導体ピンのはんだ付け作業ではは
んだ量によって製品の電気的性能である高周波特性にば
らつきが出やすく信頼性の低下と共に手間のかかる調整
作業の必要性が生じ、作業の困難性によるコスト上昇を
招いていた。
【0003】通常、マイクロ波信号を伝送する高周波用
部品としてのL型同軸コネクタでは、外部導体の形成す
るハウジングの材質と内面状態、これに対応する中心導
体の形状と配置状態、さらには使用材料の物理的性質な
どでVSWRを含む高周波特性が大きく左右される。一
般に部品点数の増加は作業効率低下と製品ばらつきに影
響を与えそれにより特性や信頼性を低下させたりコスト
上昇を招いている。一方、製造上、作業の簡素化や安定
化が望まれることに鑑み、本出願人はメタルインジェク
ションモ−ルド(MIM)を利用した一体型金属ハウジ
ングの利用を提案した(特開2000−340303号
参照)。しかし、この方法によるハウジング部品はモ−
ルド加工技術で均一化と量産化に適合するものの、生産
規模や製品仕様への対応性で問題が残り、必ずしも満足
なコスト・パフォ−マンスを得るものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
上述する従来の欠点に鑑み提案されたものであり、2個
の外部導体をはんだ結合してL字状中空部分を有するハ
ウジングを形成すること、このハウジング内の所定位置
に配置する中心導体を単一部材の導体線材で形成するこ
ととを組み合わせた新規かつ改良されたL型同軸コネク
タの提供を目的とする。特に、外部導体に構造上の改良
事項を加えることで作業の容易簡素化と安定化および品
質の改善と信頼性の向上を図り、部品点数の低減と作業
方法の改善変更によって製造コストの低減を図る新規且
つ改良されたL型同軸コネクタを提示することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1お
よび第2外部導体をはんだ結合したハウジング内に、単
一導体線材の略直角に曲げられた中心導体を絶縁部材の
介在により配置構成したL型同軸コネクタであり、特に
第1外部導体には直行方向に通じた円筒状中空部とその
先端部に傾斜カット面とを形成し、第2外部導体には直
交方向に連通した円筒状中空部を形成し、第1外部導体
の先端部を第2外部導体の円筒状中空部の一端に嵌め込
んではんだ付けしてL字状中空部分を有するハウジング
としたことを特徴とするL型同軸コネクタが提供され
る。
【0006】ハウジングはそのL字状中空部分の両端対
応部に外部装置を電気的機械的に接続する着脱自在の取
付手段を設けたタ−ミナルが形成され、各タ−ミナルに
対応する第1および第2外部導体には絶縁部材の第1お
よび第2ブッシングを収容し位置決めする内面段差の係
止手段を設け、さらに第1外部導体にはつば状突出部の
位置規制手段およびおよび中心導体にはブッシングと摩
擦的に係合するリブ部の係留手段を設け、第2外部導体
には組立状態の確認に役立てるための覗き窓を形成した
L型同軸コネクタを開示する。
【0007】別の観点で本発明は、直通の円筒状中空部
を形成した第1外部導体と直交方向に連通した円筒状中
空部を形成した第2外部導体とをはんだにより電気的機
械的に結合してハウジングを構成し、このハウジング内
に絶縁部材のブッシングを介在させて両端部に端子を有
する略直角に曲げられた中心導体を配置するL型同軸コ
ネクタの製造方法を提示する。すなわち、第1外部導体
の傾斜カットした先端部にはんだ層を形成する予備はん
だ工程、ガイド治具を中心導体の一方の端子に装着する
治具装着工程、ガイド治具付き中心導体を第1外部導体
および第2外部導体の各中空部に挿入配置する仮組立工
程、第1外部導体の先端部を第2外部導体の中空部に嵌
め込んでホットプレ−ト上ではんだ層を溶融してハウジ
ングを形成するはんだ付け工程、第1の絶縁部材をガイ
ド治具から中心導体に挿入しハウジングの所定位置に収
容する第1ブッシング挿着工程、ガイド治具を外し端子
固定治具を装着する治具交換工程、第2の絶縁部材を中
心導体の他端から押圧しつつ挿入しハウジングの所定位
置に収容する第2ブッシング挿着工程および端子固定治
具を外す治具離脱工程を含むL型同軸コネクタの製造方
法を開示する。ここで予備はんだ工程ははんだ層を第1
外部導体の先端部の外表面部分を主体にして溶融はんだ
の入ったポットに浸漬して行い、はんだ層を形成させた
くない第1外部導体の中空部内面にはテフロン(登録商
標)プロテクタを使用する。また、仮組立工程およびは
んだ付け工程における嵌め込み状態やはんだ付き状態を
確認チェックできるように第2外部導体には覗き窓を形
成する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のL型同軸コネクタは、第
1および第2外部導体をはんだ付けにより結合したハウ
ジング内に略直角に曲げられた単一部材の中心導体を第
1および第2絶縁部材を介在して配置構成される。すな
わち、第1外部導体に直行方向に通ずる円筒状中空部を
形成すると共に先端部を傾斜カット面とし、さらに隣接
してつば状突出部またはフランジを設けて位置規制手段
とし、第2外部導体に直交方向に連通する円筒状中空部
を形成し、この一端側に第1外部導体の先端部を嵌め込
んではんだ付けし、傾斜カット面でスム−ズに変化して
ほぼ直角に曲がるL字状中空部分を有するハウジングと
している。そして、たとえば、ジャックとピンのような
端子を両端に有する単一部材の中心導体は絶縁ブッシン
グの中央の孔を貫通させてハウジングL字状中空部分の
中心に沿って所定位置に固定される。ハウジングのL字
状中空部分の両端対応部は外部装置と接続可能なタ−ミ
ナルが形成され、それぞれのタ−ミナルには収容する各
絶縁部材を位置決めするため、第1および第2外部導体
中空部に内面段差としての係止手段を設ける。また、外
部装置との接続用にジャック側タ−ミナルとして第1外
部導体のおねじ、基板側タ−ミナルとして第2外部導体
の取付用脚片を設けるほか、第2外部導体にはその円筒
状中空部に通じた覗き窓が検査手段として形成される。
【0009】本発明の別の実施形態は、直通の中空部を
形成した第1外部導体の傾斜カットした先端部にはんだ
層を形成する予備はんだ工程、略直角に曲げられた中心
導体の一方の端子側にピン状ガイド治具を装着する治具
装着工程、ガイド治具が装着された中心導体を第1外部
導体から直交に連通の中空部を形成した第2外部導体に
挿入する仮組立工程、第1外部導体の先端部部分の外面
と第2外部導体の中空部一端側内面とをはんだ層を溶融
して電気機械的に結合するはんだ付け工程含むことを特
徴とするL型同軸コネクタの製造方法である。したがっ
て、本発明では予め加工処理された中心導体を組み込ん
だ状態で中心導体に変形を生じさせない温度範囲でハウ
ジングを形成するはんだ付け処理を行なうことを特徴と
している。ここで、予備はんだ工程は第1外部導体の一
部分をはんだポットに浸漬し、第1外部導体の中空部内
面にテフロンプロテクタを施して特定部分の外周面にの
みにはんだ層を形成する。また、第2外部導体に覗き窓
を形成し、第1外部導体の先端部の嵌め込み状態および
はんだ付け状態を確認チェック可能にするL型同軸コネ
クタの製造方法である。
【0010】
【実施例】以下、本発明に係るL型同軸コネクタの実施
例について図面を参照して詳述する。本発明に係るL形
同軸コネクタは、図1の正面および側面図および図2の
各断面図に示すように、金メッキ黄銅製ハウジング10
のL字状中空部分に、ベリリウム銅線材を略直角に曲げ
られた一端にジャック端子14と他端にピン端子16を
有する中心導体12を配置して構成される。ハウジング
10は黄銅部材の切削加工により作られた第1外部導体
20と第2外部導体30とをはんだ40によるはんだ付
け結合で形成され、そのL字状中空部分の略中心に沿っ
て中心導体12が絶縁部材のテフロンブッシング42、
44の介在でに配置されている。なお、中心導体12に
は一方のブッシング44と摩擦係合する係留手段として
のリブ部18が設けられ、絶縁部材のブッシング44と
適当な係留作用で互いの関係位置を保持している。ここ
で、第1外部導体20は直行方向に通じた円筒状中空部
を形成し、その先端部22には傾斜カット面23が、ジ
ャック側タ−ミナルとなる後端部24には外周面のおね
じ25が形成され、加えて、先端部22の後方側に隣接
する位置に位置規制手段として機能する六角形でつば状
突出部を持ったフランジ26が設けられている。この第
1外部導体20の円筒状中空部内周面は先端部22に対
応する部分が肉厚で内径を細くしてあり、ブッシング4
2が端面で当接して位置決めされる係止手段の段差27
を形成する。すなわち、先端部22の中空部内径がブッ
シング42の外径より小さくされ、後端部24側から挿
入されるブッシング42が段差27に当接して位置決め
用ストッパとして機能する。
【0011】一方、第2外部導体30は直交方向に連通
した円筒状中空部を形成する黄銅部材角柱状本体からな
り、直交して連通する円筒状中空部の一端側には第1外
部導体20の先端部22が嵌め込まれ、他端側の角柱状
本体の端面34にはプリント基板への取付に適合する4
個の脚片35が外方向に延びて設けられ、基板側タ−ミ
ナルとして外部装置との電気機械的接続のための取付手
段となる。第1外部導体の先端部22とフランジ26の
一部の外面には予備はんだ処理ではんだ層が形成され
る。フランジ26は六角形状のつば状突出部であり、第
2外部導体30の一端部に第1外部導体の先端部22が
嵌め込まれる際に、つば状突出部が第2外部の一端部に
当接して嵌め込み深さが決められる。その際、つば状突
出部の外形寸法を第2外部導体の角柱状本体の外形寸法
に合わせるとともに六角形の3辺を一致させることで嵌
め込み方向も決められ、組立時の位置規制手段として利
用できる。さらに、第2外部導体の円筒状中空部内面は
ブッシング44が端面で当接して位置決めされる係止手
段の段差37を形成しており、内側部分の内径をブッシ
ング44の外径より小さくすることで位置決め用ストッ
パとされる。加えて、第2外部導体30の脚片35と対
向する反対側の角柱状本体壁面には円筒状中空部に通ず
る覗き窓38が形成され、組立上の不具合品選別に利用
される。換言すると、この覗き窓38を利用して第1外
部導体20の先端部22が第2外部導体30に嵌め込ま
れた際、先端部のカット面23が所定の方向になってい
るこを確かめたり、はんだ付け後に先端部22の外周面
のはんだ40の付着状態を確かめるなどの検査手段とし
て機能する。かくして第1および第2外部導体20、3
0がはんだ40で結合されてハウジング10が形成さ
れ、そのL字状中空部分の中心に沿って中心導体12が
絶縁部材の第1および第2ブッシング42、44の中央
孔43、45に通され配置固定される。各外部導体と中
心導体の構成部品には金メッキが施され、それによりV
SWR等の電気的性能を安定化させて信頼性の改善され
たL型同軸コネクタが提供される。すなわち、はんだ4
0で第1および第2外部導体20、30が電気的機械的
に結合されたハウジング10のL字状中空部分に関連し
て外部装置と接続可能にしたジャック側タ−ミナルと基
板側タ−ミナルが形成され、それぞれのタ−ミナルに収
容される第1および第2テフロンブッシング42、44
の位置決めに外部導体20、30の内面段差27、37
が係止手段として利用され、加えて、ジャック側タ−ミ
ナルには第1外部導体20のおねじ25と基板側タ−ミ
ナルには第2外部導体30の取付用脚片35とが外部装
置への着脱自在の取付手段として利用されるL型同軸コ
ネクタタとなる。したがって、使用される構成部品点数
が減らされ、はんだ作業が容易で簡素化でき安価なL型
同軸コネクタが提供される。なお、タ−ミナルの取付手
段にはおねじと脚片のほかにフランジなどもあり、外部
装置、たとえば基板やシャ−シの構造に応じて差し込
み、ねじ込み、ビス止めなどが任意に選択される。同様
に中心導体両端部の端子であるジャックとピンも相手の
構造に合わせて任意に選択される。
【0012】本発明の別の実施例であるL型同軸コネク
タの製造方法は、図4のブロック図に示すように、第1
外部導体20の一部分にはんだ層28を形成する予備は
んだ工程60と、はんだ層28を形成した第1外部導体
20を第2外部導体30に嵌め込んでハウジング10を
形成するはんだ付け工程65とを含むことを特徴として
いる。詳細には、直通の円筒状中空部を形成した第1外
部導体外面の一部分にはんだ層28を形成する予備はん
だ工程60は、第1外部導体20の傾斜カットした先端
部の外表面とこれに隣接するフランジの一部外表面部分
とを溶融はんだの入ったはんだポット72に浸漬しては
んだ層28を均一厚さに形成する。その際に第1外部導
体の中空部内面には溶融はんだが侵入しないようにテフ
ロンプロテクタで覆い、先端部の外周面とフランジの片
面とにはんだ層を形成する。その結果、第1および2外
部導体のはんだ付け工程でのはんだの付着量や結合状態
にばらつきのない均一な加工処理をすると共に円筒状中
空部内面への不要はんだの付着を防止する。
【0013】一方、ベリリウム銅線材11の単一導体部
材を端子加工61でジャック端子13とピン端子14を
設け、曲げ加工62で略直角に曲げられた中心導体12
を準備し、このジャック端子にガイド治具76を取付け
る治具装着63を実施する。治具を装着した中心導体1
2は、はんだ層28を有する第1外部導体20から直交
方向に連通の円筒中空部を形成した第2外部導体30に
挿入貫通させて予備的に配置する仮組立工程64を行な
う。次いで、角柱状本体の第2外部導体30をホットプ
レ−ト74上に載置し、略直角に曲げられた中心導体1
2を仮組立した状態で第1外部導体20の先端部を第2
外部導体の円筒状中空部の所定位置に嵌め込み約180
℃の加熱処理ではんだ層を溶融してハウジング10を形
成するはんだ付け工程65を行なう。この際、加熱温度
が中心導体に塑性変形を生じさせるような500℃近い
高温でなく、所定の形状を維持する200℃以下である
ことが重要である。加えて嵌め込み状態やはんだ付き状
態を確認できるように、第2外部導体30の覗き窓を利
用してはんだ付着状態をチェックして不具合品を除去す
ることができる。2個の外部導体をはんだ結合したハウ
ジング10はそれまでの処理工程で生じた汚れや不純物
の付着を排除するために洗浄処理66を実施する。
【0014】ハウジング10内で予備的に配置されてい
る治具装着状態の中心導体12を固定するため、先ず、
絶縁部材の第1テフロンブッシング42がガイド治具7
6から挿入され、第1外部導体のジャック端子側の所定
位置に配置する第1ブッシング挿着工程67を実施す
る。次に、ジャック端子からガイド治具76を外し、代
わりに第1外部導体の円筒状中空部の後端にジャック端
子を位置決めするため固定治具78を装着する治具交換
68を実施し、一端が固定された中心導体12のピン端
子側に絶縁部材の第2テフロンブッシング44を挿入し
て第2外部導体の所定位置に配置する第2ブッシング挿
着工程69を実施する。ここで、中心導体12のピン端
子側に設けたリブ部の係留手段により、第2テフロンブ
ッシングの挿入には係留作用による摩擦力に抗する押圧
力が付与されて所定位置に固着され、それによって中心
導体の位置規制がなされる。最終工程は固定治具78を
外す治具離脱工程70であり、機械的電気的性能の調整
および検査をして完成品となる。本発明のL型同軸コネ
クタの製造方法は、はんだ付け処理によるハウジング形
成であるので処理温度が180℃程度でよく、設備的に
安価にできるはんだポットやホットプレ−ト装置が利用
でき、従来のろう付けに要求される高価な高温炉を使用
しないし熟練工を必要とする手はんだ作業を省くことが
できる。また、第1外部導体の傾斜カットした先端部と
フランジおよび第2外部導体の覗き窓は、組立状態を確
認できるメリットがあって作業上の不具合の発生を減ら
しコスト低減に大きく寄与する。なお、中心導体の両端
部の端子はジャックにするかピンにするかは外部装置と
の接続方法や取付手段で決まるものであり、それぞれ任
意に選択され、両端ともジャック端子にしたりピン端子
にされることもある。
【0015】
【発明の効果】上述する実施例からも明らかなように、
本発明のL型同軸コネクタは単一部材の中心導体を使用
して部品点数を削減すると共に曲げ加工された中心導体
に変形を起こさない程度の比較的安全な処理温度でのは
んだ付けによりハウジングを形成するので作業の簡素化
と製造コストの低減化を図る。構成部品と作業の簡素化
は製品特性の安定化を図り、品質の信頼性を高める。特
に、本発明の予備はんだ工程とはんだ付け工程は高度な
熟練技能者を必要とせず、作業効率の向上と品質の向上
が図られて安定製品の供給を実現するなどの利点があ
る。また、ろう付けをはんだ処理に変更することで高価
な高温炉を必要とせず設備費の軽減になり、作業条件と
しての処理温度の安定化と処理時間の短縮化も図られる
など生産性向上にも大きく寄与することができる。本発
明の製造方法はL型同軸コネクタに対しての適応効果が
甚大であり、コスト低減と品質向上で有利とな不具合の
発生頻度を激減して作業の安定化を図るなどの工業的価
値が大である。さらに本発明のL型同軸コネクタは結合
強度などの機械的性能のみならずVSWR、高周波漏
洩、挿入損失などの電気的性能の向上も期待されるなど
の実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るL型同軸コネクタの正面図(a)
および側面図(b)、
【図2】同じく図1に対応する部分正面断面図(a)お
よび側面断面図(b)、
【図3】本発明のL型同軸コネクタの製造方法を示すブ
ロック図、および
【図4】従来のL型同軸コネクタの断面および正面図で
ある。
【符号の説明】
10…ハウジング、 12…中心導体、 20…第1外部導体、 22…先端部 23…カット面 30…第2外部導体、 40…はんだ 42、44…絶縁部材(第1、第2ブッシング)、 60…予備はんだ工程 65…はんだ付け工程
フロントページの続き Fターム(参考) 5E021 FA03 FA16 FB11 FC38 KA02 5E051 BA05 BB02 BB04 KA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心導体がハウジングのL字状中空部分に
    絶縁部材を介在して配置され、前記ハウジングが直通の
    円筒状中空部を有する第1外部導体と直向方向に通じた
    円筒状中空部を有する第2外部導体とのはんだ付けによ
    り形成されたL型同軸コネクタ。
  2. 【請求項2】前記第1外部導体は傾斜カット面を有する
    先端部を具備し、前記ハウジングは前記第2外部導体の
    一端側に前記先端部を嵌め込んではんだ付けされたこと
    を特徴とする請求項1に記載のL型同軸コネクタ。
  3. 【請求項3】前記第1外部導体は先端部に隣接してつば
    状突出部を具備し、前記第1外部導体と前記第2外部導
    体との嵌め込みの位置規制手段としたことを特徴とする
    請求項2に記載のL型同軸コネクタ。
  4. 【請求項4】前記中心導体は両端部に端子を設けた略直
    角に曲げた単一導体線材からなり、その両端部が前記絶
    縁部材の中央孔を通して前記ハウジングのL字状中空部
    分の中心に沿って配置したことを特徴とする請求項2に
    記載のL型同軸コネクタ。
  5. 【請求項5】前記中心導体は前記絶縁部材と摩擦的に係
    合する係留手段を備えたことを特徴とする請求項4に記
    載のL型同軸コネクタ。
  6. 【請求項6】前記第2外部導体はその円筒状中空部に通
    じた覗き窓の検査手段を備え、前記ハウジングの組立状
    態を確認可能にしたことを特徴とする請求項2に記載の
    L型同軸コネクタ。
  7. 【請求項7】前記ハウジングのL字状中空部分はその両
    端対応部にタ−ミナルを備え、外部装置と電気機械的に
    接続する取付手段および前記絶縁部材を収容して位置決
    めする係止手段を設けたことを特徴とする請求項4に記
    載のL型同軸コネクタ。
  8. 【請求項8】直通の中空部を形成した第1外部導体の所
    定部分にはんだ層を形成する予備はんだ工程と、直交の
    中空部を形成した第2外部導体の一端に前記第1外部導
    体を嵌め込み前記はんだ層を溶融してハウジングを形成
    するはんだ付け工程とを含むL型同軸コネクタの製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記はんだ付け工程に先立ち、両端部に端
    子を設け略直角に曲げて中心導体を形成する線材加工工
    程と、一方の端子にガイド治具を装着する治具装着工程
    と、治具の装着された前記中心導体を前記第1外部導体
    の中空部から前記第2導体の中空部に挿入配置する仮組
    立工程とを含み、前記はんだ付け工程後に第1の絶縁部
    材を前記ガイド治具から前記中心導体に挿入し一方の端
    子を配置して前記ハウジングの所定位置に収容する第1
    ブッシング挿着工程、前記一方の端子に装着の前記ガイ
    ド治具を外し端子固定治具を取付ける治具交換工程、第
    2の絶縁部材を前記中心導体に他端から挿入し他方の端
    子を配置して前記ハウジングの所定位置に収容する第2
    ブッシング挿着工程、および前記端子固定治具を外す治
    具離脱工程を含むことを特徴とする請求項8に記載のL
    型同軸コネクタの製造方法。
  10. 【請求項10】前記予備はんだ工程は前記第1外部導体
    の先端部分の外表面にはんだ層を形成し、前記はんだ付
    け工程は仮組立された前記中心導体が形状変形を生じな
    い温度以下で加熱処理することを特徴とする請求項8に
    記載のL型同軸コネクタの製造方法。
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