JP2002333247A - 冷却水供給システム - Google Patents

冷却水供給システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種用途に対して、0℃の冷却水を供給可能
とするシステムを提供する。 【解決手段】 断熱保冷タンク(一次タンク)1と冷却
装置5との間に、フィルター4及び循環ポンプ3を介装
した冷却用循環路2を構成すると共に、前記循環路に取
出用三方弁6を介装し、取出管を冷却機構7付き冷却水
貯溜タンク(二次タンク)8に接続し、貯溜タンクから
冷却水を供給してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種食品工業に使用す
る冷却水を製造し、供給するシステムに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】清酒醸造
の仕込み水や割水、更にカット野菜の洗浄水などには冷
却水が使用される。この冷却水は、冷凍装置に接続した
熱交換器を通過させることで冷却して製出されるもの
で、具体的には、断熱構造の保冷タンクと前記熱交換器
の間に循環路を構築し、保冷タンク内の貯溜水を順次循
環させて冷却し、冷却された保冷タンク内の貯溜水を各
種食品工業用の冷却水として供給している。
【0003】前記の冷却水の製造供給システムでは、熱
交換器で循環水が0℃に冷却されるとしても、保冷タン
クへ最初に注水される水温は、通常外気温であり、この
ため冷却水供給システムを稼動させて保冷タンク内に冷
却水を貯留したとしても、経済的な効果を考慮すると、
保冷タンク内の貯溜冷却水の水温は、2℃が限度であ
る。
【0004】ところで各種食品工業で使用される冷却水
は、各種細菌の生存数が激減する0℃に近い水温である
ことが望ましい。例えば清酒醸造では、所望の発酵進行
が容易になし得るし、カット野菜では、新鮮さを保つの
に効果的である。
【0005】然し前記の従来システムでは、前記したと
おり2℃が通常であり、システムを変更しないで0℃の
冷却水を得ることは、経済的に見合わないし困難であ
る。而も仮に0℃の水温が可能となったと仮定しても、
最初の注入水に混入している微細な固形分によって一部
が凍結してしまう。
【0006】そこで本発明は、0℃の冷却水供給が可能
な新規なシステムを提案したものである。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明に係る冷却水供給システ
ムは、断熱保冷タンク(一次タンク)と冷却装置との間
に、フィルター及び循環用ポンプを介装した冷却用循環
路を構成すると共に、前記循環路に取出用三方弁を介装
し、取出管を冷却機構付き冷却水貯溜タンク(二次タン
ク)に接続し、貯溜タンクから冷却水を供給してなるこ
とを特徴とするものである。
【0008】而して一次タンクに用水を注ぎ入れ、用水
を循環路を循環させることで所定温度(2℃)まで冷却
して一次タンクに貯めておく。そして循環路の0℃以下
の冷却水(フィルターを通過させて凍結の核となる微細
固形分が除去されているので、0℃以下でも衝撃を与え
ない限り凍結しない)を三方開閉弁の切り替えで、二次
タンクに導き貯留する。二次タンクは冷却機構を付設し
ているので、水温は0℃以下に維持され、この貯溜した
0℃の冷却水を所定の使用箇所に供給する。
【0009】
【実施の形態】次に本発明の実施の形態について説明す
る。実施形態に示した冷却水供給システムは、一次冷却
機構と二次冷却機構とで構成される。
【0010】一次冷却機構は、循環構成となっており、
断熱構造の保冷タンク(一次タンク)1と接続される循
環路2に、循環ポンプ3、フィルター4、冷却装置5、
取出用三方弁6を介装してなる。
【0011】一次タンク1は、適宜な注水機構11を備
え、入水並びに出水側の循環路2と接続してなる。循環
ポンプ3は、用水を所定の循環をさせるための動力源で
あり、フィルター4は、微細な固形分を除去できる高性
能のものを採用してなる。
【0012】冷却装置5は、公知の冷凍機本体51と、
冷凍機本体51によって低温化された熱媒体と用水の熱
交換を行う熱交換器52とで構成されている。勿論熱交
換器52の本体51で冷却された熱媒体をそのまま熱交
換器の冷却源とする構造を採用しても良いし、或いは高
圧熱媒体自体を熱交換器内で放出減圧し、直接的に低温
を獲得する構造でも良い。
【0013】前記各部材で循環路2を構成するもので一
次タンク1の出水口側に、順次循環ポンプ3、フィルタ
ー4を連結接続し、フィルター4の出水側を熱交換器5
2と連結接続する。更に熱交換器52の取水側には、熱
交換器52の出水側と一次タンク1とを連通する流路
と、熱交換器52の出水側と後述する二次タンク8とを
連通する流路の切り替えを行う取出用三方弁6を接続
し、前記取出用三方弁6と一次タンク1を連結して循環
路を構成する。
【0014】二次冷却機構は、小型冷却装置7を付設し
た冷却水貯溜タンク(二次タンク)8で構成され、小型
冷却装置7は、二次タンク8の外周部分に冷却コイルを
巻装することで二次タンク内冷却水の温度上昇を防止し
ているものである。
【0015】二次タンク8は、前記取出用三方弁6の切
り替え側の取出管9と接続し、冷却水供給側に開閉弁8
1を介して供給管82を接続してなる。
【0016】而して一次冷却機構によって、水を一旦2
℃程度まで冷却して一次タンク1に貯溜し、一次冷却の
循環途中から冷却循環水を取り出し、二次冷却機構で保
冷貯溜し、使用に応じて所定(0℃)の冷却水を適宜供
給するようにしている。
【0017】更に詳細に述べると、最初に一次タンク1
に用水を供給し、この用水を循環路2を循環させ、熱交
換器52を通過することで冷却され、一次タンク1に戻
される。従って適宜時間用水を循環させることで、外気
温の最初の用水を所定温度(2℃)まで冷却することが
でき、一次タンク1に貯めておく。
【0018】一次タンク1の冷却水は、供給用水自体に
微細な固形分を含んでいるので、冷却循環を継続して0
℃になると、前記微細固形分を核として凍結が生じてし
まう。このため熱交換器52で0℃以下に冷却したとし
ても、一次タンク1内の貯溜冷却水は2℃程度としてお
く。
【0019】次に熱交換器52の出水側と二次タンク8
とを連通する流路が形成されるように、取出用三方弁6
の切り替えを行う。熱交換器52を通過した用水は、0
℃以下に冷却されても、フィルター4を通過させて凍結
の核となる微細固形分が除去されているので、特に衝撃
を与えない限り凍結しないので、0℃のまま二次タンク
8に送り込まれる。
【0020】そして二次タンク8は、断熱構造であると
共に、小型冷却装置7を付設しているので、0℃のまま
維持され貯留される。勿論二次タンク8への冷却水貯溜
に対応して一次タンク1に用水を適宜供給し、適宜三方
弁6の切り替えを行って所望の冷却水貯溜を行う。
【0021】このように二次タンク8には0℃以下の冷
却水が貯留されるので、必要とするときには開閉弁81
を開放して供給管82より放出し、所定の用途に使用す
るものである。
【0022】尚冷却装置5,7の具体的構造並びにタン
クへの組み込み構造は任意に定められるものである。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明は、断熱保冷タンク
(一次タンク)と冷却装置との間に、フィルター及び循
環用ポンプを介装した冷却用循環路を構成すると共に、
前記循環路に取出用三方弁を介装し、取出管を冷却機構
付き冷却水貯溜タンク(二次タンク)に接続し、貯溜タ
ンクから冷却水を供給してなる冷却水供給システムで、
二次タンクに水温0℃以下の冷却水の貯溜ができ、この
貯溜した0℃の冷却水を所望の用途に使用できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の簡便な構成説明図。
【符号の説明】
1 断熱保冷タンク(一次タンク) 11 注水機構 2 循環路 3 循環ポンプ 4 フィルター 5 冷却装置 51 冷凍機本体 52 熱交換器 6 取出用三方弁 7 小型冷却装置 8 冷却水貯溜タンク(二次タンク) 81 開閉弁 82 供給管 9 取出管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱保冷タンクと冷却装置との間に、フ
    ィルター及び循環用ポンプを介装した冷却用循環路を構
    成すると共に、前記循環路に取出用三方弁を介装し、取
    出管を冷却機構付き冷却水貯溜タンクに接続し、貯溜タ
    ンクから冷却水を供給してなることを特徴とする冷却水
    供給システム。
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