JP2002332689A - 最適断面設定プログラム - Google Patents

最適断面設定プログラム

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JP2002332689A JP2001140205A JP2001140205A JP2002332689A JP 2002332689 A JP2002332689 A JP 2002332689A JP 2001140205 A JP2001140205 A JP 2001140205A JP 2001140205 A JP2001140205 A JP 2001140205A JP 2002332689 A JP2002332689 A JP 2002332689A
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Makoto Takeda
真 武田
Junichi Fukushima
順一 福島
Shoji Iijima
昭治 飯島
Masaharu Takayama
正春 高山
Tomoki Mizobuchi
知己 溝渕
Hiroshi Hirayama
浩史 平山
Yoshio Hishinuma
慎夫 菱沼
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Taisei Corp
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Taisei Corp
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/10Geometric CAD
    • G06F30/13Architectural design, e.g. computer-aided architectural design [CAAD] related to design of buildings, bridges, landscapes, production plants or roads

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 設計者の熟練度に依存することなく、所望の
強度を有し、かつ最低コストとなる最適断面を、短時間
に、しかも正確に設定することが可能となる最適断面設
定プログラムを提供する。 【解決手段】 過去の類似の建物における最下階および
最上階の材料および断面を初期値とする初期値設定ステ
ップ1と、最下階と最上階との間を材料および断面が同
一の複数の上階グループにする上階グルーピング設定ス
テップ2と、各上階グループについて、複数の断面およ
び複数の材料の組合せによる複数の検討グループを設定
する上階変化ステップ3と、複数の検討グループの各々
に対して構造計算を行なう構造計算ステップ4と、複数
の検討グループの各断面および材料から、コストを算出
するコスト計算ステップ6と、最小コストを抽出する最
小コスト決定ステップ7とをコンピュータに実行させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
造の構造物において、最下階から上階までに至る最適な
躯体の断面を設定するためのプログラムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄筋コンクリート造の建物を建
設する際に、建築構造部材の最適断面を設定するにあた
っては、先ず建物の形状や仕様等の前提条件に基づいて
構造計算を行うことにより、柱、大梁および耐震壁の断
面およびコンクリートの種類や鉄筋強度等の材料を決定
し、次いでこの決定結果に基づいて、別途コスト算出を
行なっている。この際に、上記建築構造部材の最適断面
の選定においては、従来より部材の数量が少なければ最
適な部材断面とされていた(最小重量法)。また、決定
された断面が最適かどうかは、熟練した設計者が経験に
より判定しており、仮に上記断面が不適当と判断された
場合には、仮定断面を見直し、繰り返し構造計算を行な
っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、建築構造部
材の最適断面の判断基準とされる上記最小重量法に対し
ては、材料の組合せの方法によっては、当該最小重量数
量が最小コストとは限らないという問題点が従来から指
摘されていた。また、数例の断面検討を行なって設定し
ているので、検討例が限られることになり、よってコス
トを考慮した総合的な判断を行なった場合には、最適な
部材断面と材料の組合せとなっている保証はなかった。
【0004】加えて、最適な部材断面かどうかの判断
も、もっぱら設計者の熟練や経験に依存するものであ
り、これを客観的に判断する尺度を有していなかった。
また、一旦決定された断面がコスト的に不適当と判断さ
れた場合には、上記構造計算を繰り返し行なう必要があ
り、多大の手間と時間を要するという問題点もあった。
【0005】これに対して、近年、構造物の部材断面を
選定する際し、構造部材断面を仮定し、その断面やスパ
ン割りを基に重量や剛性を算定し、設計応力を算出して
断面算定を行なうための各種の構造計算プログラムが開
発されている。しかしながら、上記従来の構造計算プロ
グラムにあっては、全ての材料要素および断面要素につ
いて検討グループを設定して、最適断面を決定しようと
すると、これら断面と材料の組合せが膨大な量になり、
この結果無駄が多くなるうえに、処理に長時間を要する
ことになる。さらに、上階になるほど設計応力が小さく
なるので、最上階に向けて漸次部材断面を小さくし、材
料強度を小さくすることにより、合理的かつ低コストな
断面を設定することができるが、反面、部材断面と使用
材料と単純に組合せて算出処理を行なおうとすると、検
討すべきケースが天文学的な数値になり、現実的には処
理が困難であるという問題点があった。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、設計者の熟練度の依存することなく、所望の強度
を有し、かつ最低コストとなる最適断面を、短時間に、
しかも正確に設定することが可能となる最適断面設定プ
ログラムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る最適断面設定プログラムは、入力された建物の概
要および設計仕様から、予めデータベースに蓄えられた
過去の類似の建物における最下階の基本材料および基本
断面並びに最上階の材料および断面を初期値として抽出
する初期値設定ステップと、上記設計仕様と抽出された
初期値とに基づいて最下階と最上階との間を材料および
断面が同一の1以上の階を有する複数の上階グループに
設定する上階グルーピング設定ステップと、設定された
各々の上階グループについて、初期値設定ステップによ
って設定された最下階と最上階との断面および材料が一
定の変化割合となるように、複数の種類の断面および材
料の組合せによる複数の検討グループを設定する上階変
化ステップと、上記初期値および上階変化ステップによ
って得られた複数の検討グループの各々に対して構造計
算を行なう構造計算ステップと、上記検討グループの断
面および材料に基づいて数量計算を行ない、単価データ
ベースを参照して当該検討グループのコストを算出する
コスト計算ステップと、このコスト計算ステップにおい
て算出された結果を対比して最小コストを抽出する最小
コスト決定ステップとをコンピュータに実行させること
を特徴とするものである。
【0008】ここで、請求項2に記載のプログラムは、
上記初期値設定ステップが、上記最下階の基本材料およ
び基本断面並びに最上階の材料および断面に加えて、こ
れらの1ランク上および/または下の材料および断面を
上限値および/または下限値として抽出し、上記初期値
として設定するとともに、これら初期値に対して、上記
上階グルーピング設定ステップ以下のステップを繰り返
して、上記最小コストを抽出することを特徴とするもの
である。
【0009】また、請求項3に記載のプログラムは、請
求項1または2に記載の上階変化ステップが、上階グル
ーピング間において断面が同一および非同一ならびに材
料が同一および非同一となる複数の検討ケースを設定す
る第1のステップと、上記複数の検討ケースについて最
下階と最上階との断面および材料が一定の変化割合とな
るように複数の種類の断面および材料の組合せによる複
数の検討グループを設定する第2のステップを有するこ
とを特徴とするものである。
【0010】さらに、請求項4に記載のプログラムは、
請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記最
小コスト決定ステップによって得られた結果に対して、
上記上階グループにおける断面の余裕度を判定して、基
準を超える余裕度を有する場合に、上記上階グルーピン
グ設定ステップにおいて上階グルーピングを再設定し
て、上記上階変化ステップ以降のステップを繰り返させ
る上階グルーピング判定ステップを有することを特徴と
するものである。
【0011】また、請求項5に記載のプログラムは、請
求項1〜4のいずれかに記載の断面が、柱、大梁および
耐震壁の断面であり、かつ上記材料が、コンクリート、
主筋および補強筋であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
最適断面設定プログラムの一実施形態について説明す
る。この最適断面設定プログラムを実行するためのコン
ピュータ(ハードウエア)は、全体を統括制御するCP
U(主制御部)に、記憶装置(RAM)、入出力制御部
を介したキーボードやマウス等の入力装置、入出力デー
タを表示するモニタ、上記プログラムあるいはデータベ
ースを格納したハードディスクやCD−ROM等の記憶
媒体の駆動装置、算出結果を出力するプリンタ等の出力
装置(図示を略す。)が接続された周知のパソコンであ
る。
【0013】また、このプログラムは、建物の最適断
面、すなわち柱、大梁および耐震壁の最適断面ならび
に、これら柱梁等に使用される最適材料を設定するため
のもので、具体的に設定する上記断面とは、柱の断面、
大梁の梁幅、梁丈および耐震壁の壁厚であり、かつ上記
材料とは、コンクリート、主筋および補強筋の種類であ
る。そして、このプログラムは、上記ハードディスクや
CD−ROM等の記憶媒体に格納され、図1のフローチ
ャートに示すように、初期値設定ステップ1、上階グル
ーピング設定ステップ2、上階変化ステップ3、構造計
算ステップ4、数量計算5、コスト計算ステップ6、最
小コスト決定ステップ7および上階グルーピング判定ス
テップおよび最小コスト判定ステップからなる余裕度判
定ステップ8を上記コンピュータに実行させるように概
略構成されている。
【0014】ここで、上階変化ステップ3は、さらに上
階グループにおける断面および形状の同一および非同一
の組合せを設定する第1のステップ3aと、各組合せに
対してさらに複数の種類の断面および材料の組合せを設
定する第2のステップ3bとを有している。
【0015】このフローチャートに沿って、当該プログ
ラムによる処理手順を説明すると、先ず入力ステップ1
0において、最適断面を設定すべき建物における構法、
平面計画、用途、階床面積、階数、階高等の概要、およ
び地盤種別、地域係数、標準剪断力係数等の設計仕様を
入力する。すると、これら入力された建物の概要および
設計仕様から、予め材料および断面データベース9に蓄
えられた過去の建物のデータのうちから、類似の建物概
要および設計仕様を有する建物における最下階の基本材
料および基本断面並びに最上階の材料および断面を抽出
し、さらにこれらの1ランク上および下の材料および断
面を抽出する。そして、これら抽出された条件を、初期
値設定ステップ1において初期値i群として設定する。
【0016】ここで、1ランク上下の材料、断面を抽出
するとは、例えば、基本材料としてFc36の強度のコ
ンクリートが抽出された場合に、その上下のFc42お
よびFc30を抽出し、また柱断面として750×75
0が基本断面として抽出された場合には、その上下の8
00×800および700×700を抽出することをい
う。この際に、予め設定した材料および断面に、1ラン
ク上または1ランク下が存在しない場合には、1ランク
下または1ランク上の値のみを抽出する。
【0017】次いで、上階グルーピング設定ステップ2
において、入力された設計仕様と抽出された初期値とに
基づいて、上記最下階と最上階との間を、通常2〜4階
ごとの複数の上階グループに設定する。そして、以降の
ステップにおいて、各々の上階グループ内においては、
材料および断面が同一であるとして取り扱う。ちなみ
に、後述する図3および図4に示す建物Cにおいては、
最下階から最上階までを6のグループに設定している。
【0018】次に、この上階グルーピング設定ステップ
2において設定された各々の上階グループについて、上
階変化ステップ3において、初期値設定ステップ1によ
り設定された初期値の最下階および最上階間の断面およ
び材料が一定の変化割合となるように、複数の断面およ
び複数の材料の組合せによる複数の検討グループを設定
する。すなわち、先ず第1のステップ3aにおいて、図
2に示すように、上階グルーピング間において断面およ
び材料が同一となる検討ケース、断面が同一で材料が異
なる検討ケース、断面が非同一で材料が同一である検討
ケースおよび断面および材料が共に非同一となる検討ケ
ース等の複数の検討ケースを設定する。
【0019】次いで、第2のステップ3bにおいて、上
記第1のステップ3aにおいて設定された複数の検討ケ
ースについて、さらに最下階と最上階との断面および材
料が一定の変化割合となるように、断面要素(柱断面、
梁幅、梁丈、壁厚の寸法)および材料要素(コンクリー
ト、主筋、補強筋の種類)の組合せによる複数の検討グ
ループを設定する。そして、これら第1および第2のス
テップ3a、3bからなる上階変化ステップ3は、建物
の最下階から上方に向けて順次実施し、最上階まで設定
する。図3および図4は、当該上階変化ステップ3によ
って設定された複数の検討グループの内の一例を示すも
のである。なお、図4の各材料要素および断面要素の欄
の数字は、各々の要素の種類である。
【0020】このようにして、初期値i群に対する最下
階から最上階までの断面および材料に関する複数の検討
グループが設定される。そこで次に、構造計算ステップ
4において、順次個々の検討グループについて構造計算
を行ない、断面判定によって不適当となる組合せに付い
ては、以降の処理を行なわず、次の構造計算を行なう。
次いで、数量計算ステップ5において各検討グループの
断面および材料に基づいて数量計算を行なう。そして、
次のコスト計算ステップ6において、各数量計算の結果
に対し、材料単価および工賃を含めた総合単価データベ
ース11を参照して当該検討グループのコストを算出す
る。
【0021】以上の構造計算ステップ4からコスト計算
ステップ6までの演算を、全ての上記検討グループにつ
いて繰り返し行ない、順次算出したコストを、最小コス
ト決定ステップ7において対比して、上記初期値に対す
る最小コストの検討ケースを抽出する。そして、最小コ
ストが抽出された後に、余裕度判定ステップ8におい
て、当該検討グループについての余裕度を判定する。
【0022】この余裕度判定ステップ8は、上階グルー
ピング内における余裕度を判定する上階グルーピング判
定ステップと、先に設定した初期値i群における最小コ
ストの断面の余裕度との判定を行なう最小コスト判定ス
テップとを有している。先ず、グルーピング内における
余裕度の判定について説明すると、上述したように各上
階グループ内においては、材料および断面が同一である
として取り扱っている。この際に、上記上階グループ内
の各部材の断面選定は、当該上階グループに含まれる全
ての階に対して断面選定を行ない、その中で最大配筋量
となる断面をこの上階グループの決定断面としている。
そして、各階の断面の配筋量において最大と最小との間
の差が大きい場合は、グルーピングをさらに細分化する
必要がある。
【0023】そこで、例えば一の上階グループ内の各階
における主筋、補強筋について検定値(=設計応力/選
定された部材の耐力)を算出し、これらの最大値と最小
値との差および/または検定値が予め設定された判断基
準(例えば差が0.1以上および/または検定値が0.
9未満)に該当する場合に、上階グルーピング設定ステ
ップ2における初期のグルーピングが妥当でなかったと
判断して、再び上階グルーピング設定ステップ2に戻
り、再設定の後、上記ステップを繰り返す。
【0024】さらに、最小コスト判定ステップは、上記
余裕度を、初期値i群から抽出された最小コストのケー
スについて判定し、断面要素または材料要素のいずれか
に余裕があると判定された場合には、初期値設定ステッ
プ1に戻って余裕がある断面要素または材料要素を1ラ
ンク下げた初期値i+1群として設定し直し、同様に以
下のステップを繰り返す。そして、以上の余裕度判定ス
テップ8を、材料および断面に余裕が無くなり、最小コ
ストであると判定されるまで繰り返す。また、対象とな
る建物について得られた最適断面のデータは、当該建物
の概要および設計仕様のデータとともに、データベース
10に蓄えられ、以降の建物に対する最適断面設定の際
のデータとして利用される。
【0025】以上のように、上記最適断面設定プログラ
ムによれば、予めデータベースに蓄えられた過去の類似
の建物における最下階の基本材料および基本断面並びに
最上階の材料および断面を初期値として抽出し、当該初
期値に対して最下階と最上階との断面および材料が一定
の変化割合となるように、複数の断面および複数の材料
の組合せによる複数の検討グループを設定し、これら複
数の検討グループの各々に対して構造計算を行なった後
に、連続してコスト計算を行なうと共に、算出された結
果を対比して最小コストを抽出しているので、設計者の
熟練度の依存することなく、所望の強度を有し、かつ最
低コストとなる柱梁および耐震壁の断面を、短時間に、
しかも正確に設定することができる。
【0026】加えて、材料要素の単価は、経時的に変動
するために、適宜総合単価データベース11を更新して
おくことにより、市場材料単価を考慮した建設コスト上
合理的な計画と断面設定を行うことができ、ひいては、
構造数量の削減およびコストの低減化も図ることができ
る。
【0027】特に、上記最適断面設定プログラムにあっ
ては、初期値設定ステップにおいて、最下階の基本材料
および基本断面並びに最上階の材料および断面に加え
て、これらの1ランク上および/または下の材料および
断面を上限値および/または下限値として抽出して上記
初期値として設定し、これら初期値に対して上階グルー
ピング設定ステップ2以下のステップを繰り返して、最
小コストを抽出しているので、確実に合理的な最適断面
を短時間で設定することができる。
【0028】さらに、最小コスト決定ステップ7によっ
て得られた結果に対して、余裕度判定ステップ8におい
て上階グループにおける断面の余裕度を判定し、基準を
超える余裕度を有する場合に、上階グルーピング設定ス
テップ2における上階グルーピングを再設定しているの
で、最下階から最上階に至るまで、きめの細かい合理的
な最適断面を設定することができる。
【0029】加えて、余裕度判定ステップ8における最
小コスト判定ステップにおいて、初期値i群から抽出さ
れた最小コストのケースについて余裕があると判定され
た場合に、初期値設定ステップ1に戻って余裕がある断
面要素または材料要素を1ランク下げた初期値i+1群
として設定し直し、同様に以下のステップを繰り返して
いるので、データベース9に対応する過去のデータが不
足しているような場合においても、初期値の誤りを確実
に補正して最適断面を設定することができる。
【0030】なお、上記実施の形態においては、最適断
面を決定するための材料要素および断面要素として、そ
れぞれコンクリート、主筋および補強筋の種類並びに柱
の断面、梁幅、梁丈、耐震壁の壁厚を選択した場合に付
いてのみ説明したが、これに限定されるものではなく、
上記要素のうちの1以上を省略したり、あるいは他の材
料要素または断面要素を加えて最適断面を設定してもよ
い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5のい
ずれかに記載の最適断面設定プログラムによれば、設計
者の熟練度の依存することなく、所望の強度を有し、か
つ最低コストとなる最適断面を、短時間に、しかも正確
に設定することができるとともに、市場材料単価を考慮
した建設コスト上合理的な計画と断面設定を行うことが
でき、ひいては構造数量の削減およびコストの低減化も
図ることができる。
【0032】特に、請求項2に記載の発明によれば、デ
ータベースから抽出された最下階の基本材料および基本
断面並びに最上階の材料および断面に加えて、これらの
1ランク上および/または下の材料および断面を上限値
および/または下限値として抽出し、上記初期値として
設定することにより確実に合理的な最適断面を短時間で
設定することができ、請求項3に記載の発明によれば、
最適断面を設定する際に必要となる様々な要素の組み合
わせについて、検討を行なうことが可能になる。さら
に、請求項4に記載の発明によれば、最下階から最上階
に至るまで、きめの細かい合理的な最適断面を設定する
ことができるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の最適断面設定プログラムの一実施形態
を示すフロー図である。
【図2】図2の上階グルーピング設定ステップにおける
断面・形状の同一・非同一の組合せの例を示す模式図で
ある。
【図3】上階変化ステップによって設定された複数の検
討グループの内の一例を示す模式図である。
【図4】図3の一例に対応する断面要素および材料要素
の異同を示す表である。
【符号の説明】
1 初期値設定ステップ 2 上階グルーピング設定ステップ 3 上階変化ステップ 3a 第1のステップ 3b 第2のステップ 4 構造計算ステップ 5 数量計算 6 コスト計算ステップ 7 最小コスト決定ステップ 8 余裕度判定ステップ(上階グルーピング判定ステッ
プ) 9 材料および断面データベース 10 入力ステップ 11 総合単価データベース
フロントページの続き (72)発明者 飯島 昭治 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 高山 正春 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 溝渕 知己 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 平山 浩史 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 菱沼 慎夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 Fターム(参考) 5B046 AA03 BA01 CA04 DA09 GA01 GA02 JA01 JA08 KA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された建物の概要および設計仕様か
    ら、予めデータベースに蓄えられた過去の類似の建物に
    おける最下階の基本材料および基本断面並びに最上階の
    材料および断面を初期値として抽出する初期値設定ステ
    ップと、 上記設計仕様と抽出された上記初期値とに基づいて、上
    記最下階と上記最上階との間を、材料および断面が同一
    の1以上の階を有する複数の上階グループに設定する上
    階グルーピング設定ステップと、 設定された各々の上記上階グループについて、上記初期
    値設定ステップによって設定された最下階と最上階との
    上記断面および上記材料が一定の変化割合となるよう
    に、複数の種類の断面および材料の組合せによる複数の
    検討グループを設定する上階変化ステップと、 上記初期値および上記上階変化ステップによって得られ
    た複数の検討グループの各々に対して構造計算を行なう
    構造計算ステップと、 上記検討グループの上記断面および上記材料に基づいて
    数量計算を行ない、単価データベースを参照して当該検
    討グループのコストを算出するコスト計算ステップと、 上記コスト計算ステップにおいて算出された結果を対比
    して最小コストを抽出する最小コスト決定ステップと
    を、コンピュータに実行させることを特徴とする最適断
    面設定プログラム。
  2. 【請求項2】 上記初期値設定ステップは、上記最下階
    の基本材料および基本断面並びに最上階の材料および断
    面に加えて、これらの1ランク上および/または下の材
    料および断面を上限値および/または下限値として抽出
    し、上記初期値として設定するとともに、これら初期値
    に対して、上記上階グルーピング設定ステップ以下のス
    テップを繰り返して、上記最小コストを抽出することを
    特徴とする請求項1に記載の最適断面設定プログラム。
  3. 【請求項3】 上記上階変化ステップは、上記上階グル
    ーピング間において上記断面が同一および非同一ならび
    に上記材料が同一および非同一となる複数の検討ケース
    を設定する第1のステップと、上記複数の検討ケースに
    ついて上記最下階と最上階との上記断面および上記材料
    が一定の変化割合となるように複数の種類の断面および
    材料の組合せによる複数の検討グループを設定する第2
    のステップとを有することを特徴とする請求項1または
    2に記載の最適断面設定プログラム。
  4. 【請求項4】 上記最小コスト決定ステップによって得
    られた結果に対して、上記上階グループにおける断面の
    余裕度を判定して、基準を超える余裕度を有する場合
    に、上記上階グルーピング設定ステップにおいて上階グ
    ルーピングを再設定して、上記上階変化ステップ以降の
    ステップを繰り返させる上階グルーピング判定ステップ
    を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の最適断面設定プログラム。
  5. 【請求項5】 上記断面は、柱、大梁および耐震壁の断
    面であり、かつ上記材料は、コンクリート、主筋および
    補強筋であることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載の最適断面設定プログラム。
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