JP2002331412A - 正面フライス - Google Patents

正面フライス

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JP2002331412A
JP2002331412A JP2001139212A JP2001139212A JP2002331412A JP 2002331412 A JP2002331412 A JP 2002331412A JP 2001139212 A JP2001139212 A JP 2001139212A JP 2001139212 A JP2001139212 A JP 2001139212A JP 2002331412 A JP2002331412 A JP 2002331412A
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cutting
tip
tool
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Masaharu Takiguchi
正治 滝口
Masahiro Otani
真博 大谷
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Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超高速回転の平面切削にも切刃部材の脱落を
生じたりすることなく十分に対応可能な正面フライスを
提供する。 【解決手段】 工具本体1の先端部3において、周方向
の複数箇所に、外周面と先端面とに開口する凹所状の複
数のチップポケット4を形成する。これらチップポケッ
ト4に、それぞれ工具本体1の先端側に開口する挿入孔
6を形成する。この挿入孔6内に、先端に切刃が設けら
れた切刃部材7を、切刃を工具本体1の先端側に突出さ
せた状態で挿入配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にその工具本体
が超高速で回転させられて切削加工に供される正面フラ
イスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、加工物の平面切削に使用され
る正面フライスとしては、軸線回りに回転される工具本
体の円盤状の先端部外周にチップポケットが形成される
とともに、このチップポケットの工具回転方向後方側の
壁面に、上記工具本体先端部の外周面と先端面とに開口
する凹所状の取付座が形成され、この取付座に、コーナ
部を介して交差する外周刃と正面刃を備えた切刃が形成
された切刃部材が、クサビやクランプネジ等によって締
結されたり、あるいはろう付け等によって接合されたり
して取り付けられたものが知られている。ここで、この
切刃部材の上記切刃は、その外周刃が工具外周側に向け
られるとともに正面刃が上記軸線に直交する平面上に略
位置するようにされて、上記コーナ部を工具本体の先端
面よりも僅かに突出させて取り付けられており、加工物
が平面切削される部分の表面を上記外周刃によって比較
的小さな切り込み深さで切削するとともに、こうして切
削されて形成された加工面を上記正面刃によって平滑な
平面に仕上げてゆく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の切削
加工への高能率化の要求から、このような平面切削にお
いても工具本体をより高い送り量で送り出して切削する
ことが求められてきており、このような高い送り量を実
現するためには、工具本体を高速で回転させて高い切削
速度を得なければならない。このため、最近では工具本
体を1万回転以上で回転させながら切削を行うような場
合も増えてきており、そのような加工に使用される正面
フライスでは、切刃部材をクサビやクランプネジ等によ
って締結して取り付けていたのでは、切刃部材に作用す
る遠心力によって切刃部材のがたつきや脱落を招くおそ
れがあるので、専ら切刃部材をろう付け等によって接合
した、いわゆるろう付け式の正面フライスが用いられて
いる。
【0004】しかしながら、切削時の工具本体の回転数
が例えば5万回転を越えるような超高速回転の平面切削
では、このようなろう付け式の正面フライスでも切刃部
材を確実に取付座に保持しておくことは困難となる。こ
のため、かかる超高速回転の平面切削では、切刃部材に
作用する極めて大きな遠心力によって該切刃部材が脱落
し、工具本体から飛び出して加工物や工作機械を傷つけ
てしまったり、工具の交換のために却って加工の効率化
が損なわれたりしてしまうおそれがあった。
【0005】本発明は、このような背景の下になされた
もので、上述のような5万回転をも越えるような超高速
回転の平面切削にも切刃部材の脱落を生じたりすること
なく十分に対応可能な正面フライスを提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに
回転される工具本体の先端部に、その先端側に開口する
挿入孔が形成され、略軸形状をなし先端に切刃が設けら
れた切刃部材が、前記切刃を前記工具本体の先端側に突
出させた状態で前記挿入孔内に挿入配置されて着脱可能
に固定されていることを特徴とする。この正面フライス
においては、切刃部材は、工具本体の先端側に突出させ
た切刃によって加工物の切削を可能とした状態で、周面
を挿入孔の内面によって受けられて工具本体の径方向へ
の移動が規制されるので、工具本体を超高速回転させて
もその脱落を防止することが可能となる。この挿入孔
は、工具本体の軸線に略平行にして設けるほかにも、こ
の軸線に対して傾斜させて設けてもよい。そして、例え
ば挿入孔を工具本体の先端側から基端側に向かうにつれ
て工具外周側に傾斜させて設けた場合には、工具本体を
高速回転させた際に切刃部材に加わる遠心力が切刃部材
を挿入孔内に押し込む方向に作用することとなり、切刃
部材が工具本体から一層脱落しにくくなる。また、挿入
孔が内面で切刃部材に加わる遠心力を十分に受け止めら
れる範囲内で傾斜されるのであれば、挿入孔は、工具本
体の先端側から基端側に向かうにつれて工具内周側に傾
斜させてもよい。
【0007】ここで、この正面フライスにおいては、切
刃のすくい面の角度の異なる複数種類の切刃部材を用意
してこれら切刃部材を交換使用すれば、切削条件に応じ
て、切刃のすくい面の角度を適切に設定することがで
き、多様な切削条件に対応することが可能となる。
【0008】また、工具本体に、工具本体の先端からの
切刃部材の切刃の突出量を調整する突出量調整手段を設
けることで、必要な切り込み深さに応じて工具本体の先
端からの切刃の突出量を調整することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、本発明にかか
る正面フライスの一実施形態を示すものである。これら
の図において工具本体1は、その工具基端側(図1にお
いて上側)が軸線Oを中心とした概略多段円柱状のシャ
ンク部2とされている。また、工具本体1の先端部3
は、図2に示すように、上記軸線O方向先端側から見て
略円筒形状をなしており、これによって工具本体1が軽
量化されて一層高速で回転させることができるように図
られている。また、先端部3には、周方向の複数箇所
に、外周面と先端面とに開口する凹所状の複数のチップ
ポケット4が形成されている。本実施形態では、これら
チップポケット4は、軸線Oまわりに略等角度おきに計
5つ配置している。これらチップポケット4には、それ
ぞれ工具本体1の先端側に開口する挿入孔6が形成され
ており、この挿入孔6内には、先端に切刃が設けられた
切刃部材7が、切刃を工具本体1の先端側に突出させた
状態で挿入配置されて着脱可能に固定されている。ま
た、工具本体1には、周方向の複数箇所に、重量バラン
スを取るためのバランサー9が設けられている。この正
面フライスは、上記シャンク部2が工作機械の超高速回
転可能な主軸に取り付けられて、工具本体1が軸線O回
りに図中に符号Tで示す工具回転方向に回転されつつ該
軸線Oに垂直な送り方向に送り出されることにより、平
面切削に使用される。
【0010】ここで、挿入孔6は、チップポケット4に
おいて工具回転方向T後方の位置に開口させられてお
り、これによって挿入孔6に挿入配置される切刃部材7
の切刃をチップポケット4の工具回転方向T後方に位置
させて、切刃が加工物から削り取った切屑がチップポケ
ット4内に円滑に取り込まれるようになっている。な
お、本実施の形態では、挿入孔6を加工が簡単な丸穴と
しているが、挿入孔6は、可能であれば多角形穴など断
面が非円形の穴としてもよい。
【0011】挿入孔6は、工具本体1の軸線Oに対して
略平行にして、工具本体1の先端側から基端側まで貫通
させて設けられている。挿入孔6において少なくとも工
具基端側の部分はめねじが切られたネジ穴部6aとされ
ており、この部分には、挿入孔6内に挿入される切刃部
材7の基端面7aを、工具先端側を向く先端面11aに
よって受ける位置調整ネジ11が螺合されている。これ
らネジ穴部6aと位置調整ネジ11は、工具本体1の先
端面からの切刃部材7の切刃の突出量を調整する突出量
調整機構12を構成しており、位置調整ネジ11を操作
して、挿入孔6の軸線方向における先端面11aの位置
を調整することで、挿入孔6内に切刃部材7が挿入され
る深さを調整して、工具本体1の先端面からの切刃部材
7の切刃の突出量Dを調整することができるようになっ
ている。本実施の形態では、位置調整ネジ11は、ネジ
穴部6aよりも全長の短い無頭ネジとされており、さら
に、ネジ穴部6aにおいて位置調整ネジ11よりも工具
基端側には、工具先端側を向く先端面13aによって位
置調整ネジ11の工具基端側を向く基端面11bを受け
る固定ネジ13が螺合されている。固定ネジ13は、先
端面13aによって位置調整ネジ11の基端面11bを
受けることで、ネジ穴部6a内での位置調整ネジ11の
位置を固定してそのずれを防止するものである。
【0012】また、工具本体1には、挿入孔6の軸線に
対して略直交させて、挿入孔6から工具回転方向T側に
向けて外周面まで通じるネジ穴16が形成されている。
本実施の形態では、ネジ穴16は、挿入孔6から工具本
体1の接線方向よりも内周側に傾斜させて設けられてい
る。このネジ穴16には、挿入孔6側を向く先端面17
aで挿入孔6内の切刃部材7の側面を押圧して、切刃部
材7を挿入孔6の内面との間に挟み込んで固定するクラ
ンプネジ17が螺合されている。このクランプネジ17
の先端面17aは、クランプネジ17の軸線に対して略
直交する面とされている。
【0013】以下に、前記切刃部材7の形状について図
4を用いて説明する。図4において、(a)は切刃部材
7の正面図、(b)は先端面図、(c)は側面図、
(d)は基端面図である。前記切刃部材7は、外径が挿
入孔6の内径とほぼ等しく、一側方に、軸線に略平行な
受け面7bが形成された略円柱軸形状をなしており、そ
の長手方向の一端には、切刃をなす切刃チップ21が装
着されている。以下より、切刃部材7において切刃チッ
プ21が装着される側を先端とする。ここで、切刃部材
7の基端面7aは切刃部材7の軸線に対して略直交する
平面とされている。図3に示すように、受け面7bは、
切刃部材7を工具本体1の挿入孔6内に挿入配置した際
に上記クランプネジ17の先端面17aを面で受けるも
のである。切刃部材7は、このようにクランプネジ17
の先端面17aと受け面7bとが面接触させられること
で、挿入孔6内での軸線回りの向きが固定されるように
なっている。
【0014】切刃部材7の先端面7cは、受け面7bが
形成される側とは反対の側から受け面7b側に向かうに
つれて先端側に傾斜する傾斜面とされている。また、切
刃部材7の先端では、受け面7b側が切り欠かれて、切
刃部材7の一側方を向く取付面7dが形成されている。
受け面7bと取付面7dとの境界は、切刃部材7におい
て工具本体1の挿入孔6内に挿入される部分と挿入孔6
から突出される部分との境界であって、この境界は、挿
入孔6近傍におけるチップポケット4の壁面の傾斜に合
わせて、切刃部材7の軸線に対して傾斜させられてい
る。ここで、図4に示す切刃部材7では、取付面7d
は、切刃部材7の周方向の向きが受け面7bと同一とさ
れ、かつ先端面7cから基端側に向かうにつれて受け面
7bから離間する向きに傾斜させた傾斜面としている。
さらに、切刃部材7の先端では、受け面7bを工具回転
方向Tに向けて切刃部材7を工具本体1に装着した際に
工具外周を向く側が切り欠かれて、先端面7c及び取付
面7dに交差する側面7eが形成されている。そして、
取付面7dには、先端面7c及び側面7e側に通じる略
三角形状の凹部が形成されてチップ取付座22とされて
いる。
【0015】チップ取付座22は、先端面7cと側面7
eとの交差部を一頂点とする略三角形状の底面22a
と、この底面22aにおいて一頂点に対向する辺から取
付面7dまで立ち上がる側面22bとを有しており、略
三角形状をなす切刃チップ21が装着されるようになっ
ている。
【0016】切刃チップ21は、着座面をなす下面23
と、下面23から立ち上がる側面24、25、26と、
下面23と対向しかつ下面23に略平行な上面27とを
有する略三角形平板形状をなしている。また、本実施形
態では、上記切刃チップ21は、超硬合金等の硬質焼結
体Sと、ダイヤモンドやCBN等を主成分とする超高硬
度焼結体Hとを、その厚さ方向に層状に配して一体に焼
結成形した層状焼結体により形成されている。そして、
この切刃チップ21は、上記硬質焼結体Sとされる側を
下面23とし、上記超高硬度焼結体Hとされる側を上面
27とされている。切刃チップ21は、下面23をチッ
プ取付座22の底面22aに面接触させ、一側面24は
切刃部材7の先端側に向け、他の一側面25は切刃部材
7の側面7e側に向け、残りの一側面26をチップ取付
座22の側面22dに面接触させた状態で、チップ取付
座22に対して銀ろうによるろう付けによって接合され
ることによりチップ取付座22に取り付けられている。
【0017】切刃チップ21において、切刃部材7の先
端側を向く側面24と上面27との交差稜線部は切刃部
材7の先端面7cから突出されて正面刃31aとされ、
切刃部材7の側面7e側を向く側面25と上面27との
交差稜線部は側面7eから突出されて外周刃31bとさ
れている。また、正面刃31aと外周刃31bとが交差
する角部は先端面7c及び側面7eから突出されてコー
ナー刃31cとされている。切刃チップ21の上面27
はこれら切刃のすくい面をなすものであって、切刃チッ
プ21をチップ取付座22に装着した状態では切刃部材
7の取付面7dと略平行とされている。また、図4に示
す切刃部材7では、正面刃31aは切刃部材7の先端か
ら見て受け面7bと略平行とされている。ここで、本実
施の形態では、側面24、25はいずれも下面23から
上面27に向かうにつれて外方に向けて傾斜されてい
て、切刃チップ21はポジチップとされている。また、
正面刃31aは切刃部材7の先端に向けて凸となるなだ
らかな凸曲線状をなしており、外周刃31bは直線形状
とされている。
【0018】以下に、このように構成される正面フライ
スの組立手順について説明する。まず、工具本体1にお
いて先端部3の挿入孔6のネジ穴部6aから固定ネジ1
3を取り外す。この状態で、ネジ穴部6aに螺合される
位置調整ネジ11を操作して、挿入孔6内に切刃部材7
が挿入される深さを調整し、工具本体1の先端面からの
切刃部材7の切刃の突出量Dが適切になるように設定す
る。ここで、この切刃の突出量Dの調整は、挿入孔6内
に切刃部材7を挿入した後に行ってもよい。また、この
調整を終えた後は、固定ネジ13をネジ穴部6aに螺合
させてその先端面13aによって位置調整ネジ11の基
端面11bを受けて、ネジ穴部6a内での位置調整ネジ
11の位置を固定する。
【0019】そして、受け面7bを工具回転方向T側に
向けた状態にして切刃部材7を挿入孔6内に挿入し、そ
の後にクランプネジ17によって切刃部材7を挿入孔6
の内面に押し付けて固定し、正面フライスを完成させ
る。このとき、クランプネジ17の先端面17aを切刃
部材7の受け面7bに面接触させ、これによって挿入孔
6内での切刃部材7の向きを固定する。切刃部材7は、
このように工具本体1の先端部3に設けられる挿入孔6
によって先端部以外の他の部分を保持されることによ
り、工具本体1の径方向への移動が規制されている。
【0020】この正面フライスでは、クランプネジ17
が螺合されるネジ穴16は挿入孔6から工具本体1の接
線方向よりも内周側に傾斜させて設けられているので、
切刃部材7は受け面7bを工具本体1の接線方向よりも
内周側に向けた状態にして挿入孔6内に固定される。図
4に示す切刃部材7では、正面刃31aは先端から見て
受け面7bと略平行とされている。このため、この切刃
部材7を装着した正面フライスでは、正面刃31aが芯
下がりをなす位置にあり、径方向すくい角はポジとされ
ている。そして、正面刃31aとすくい面を共有する外
周刃31bの径方向すくい角もポジとされている。ここ
で、切刃部材7において、切刃部材7の周方向における
取付面7dの向きを受け面7bとは異なる向きに変える
ことで、切刃部材7の周方向における切刃チップ21の
上面27の向きを変えて、正面刃31a及び外周刃31
bの径方向すくい角を変更することができる。
【0021】また、この正面フライスでは、挿入孔6
は、工具本体1の軸線Oに対して略平行にして設けられ
ている。図4に示す切刃部材7では、取付面7dは先端
面7cから基端側に向かうにつれて受け面7bから離間
する向きに傾斜され、かつ取付面7dと切刃チップ21
の上面27とは略平行とされているので、切刃チップ2
1の正面刃31a及び外周刃31bの軸方向すくい角は
ポジとされている。ここで、切刃部材7において、その
軸線に対する取付面7dの傾斜角度を変えることで、切
刃チップ21の正面刃31a及び外周刃31bの軸方向
すくい角を変更することができる。
【0022】このように構成される正面フライスにおい
ては、切刃部材7の切刃を構成する切刃チップ21は切
刃部材7のチップ取付座22に対してろう付けによって
強固に固定されており、切刃部材7は工具本体1に設け
られる挿入孔6内に挿入配置されていて先端部以外の他
の部分を保持されているので、工具本体1に対する切刃
部材7の取付剛性の向上を図ることができ、たとえ工具
本体1を軸線O回りに5万回転以上の超高速で回転させ
て平面切削を行っても、遠心力によって切刃部材7が脱
落するような事態を防止することができる。従って、こ
の脱落した切刃部材7が飛び出して加工物や工作機械を
傷つけたりするようなこともなく、またこのような切刃
部材7の脱落による工具の交換も防ぐことができて加工
効率の低下を防止し、超高速回転による加工効率の向上
効果を十分に奏功することが可能となる。
【0023】さらに、切刃部材7として、切刃チップ2
1の正面刃31a及び外周刃31bの軸方向すくい角や
径方向すくい角、さらには切刃の形状を変更した切刃部
材7を複数種類用意し、これら切刃部材7を交換使用す
ることで、正面刃31a、外周刃31bの径方向すくい
角、軸方向すくい角、さらには切刃の形状を切削条件に
応じて適切に設定することができ、多様な切削条件に対
応することが可能となる。
【0024】また、この正面フライスでは、突出量調整
機構12を操作することによって、必要な切り込み深さ
に応じて、工具本体1の先端からの切刃の突出量Dを調
整することができる。
【0025】ここで、上記実施の形態では、挿入孔6
を、工具本体1の軸線Oに略平行にして設けたが、これ
に限られることなく、軸線Oに対して傾斜させて設けて
もよい。そして、例えば挿入孔6を工具本体1の先端側
から基端側に向かうにつれて工具外周側に傾斜させて設
けた場合には、工具本体1を高速回転させた際に切刃部
材7に加わる遠心力が切刃部材7を挿入孔6内に押し込
む方向に作用することとなり、切刃部材7が工具本体1
から一層脱落しにくくなる。また、挿入孔6が内面で切
刃部材7に加わる遠心力を十分に受け止められる範囲内
で傾斜されるのであれば、挿入孔6は、工具本体1の先
端側から基端側に向かうにつれて工具内周側に傾斜させ
てもよい。
【0026】また、上記実施の形態において、工具本体
1の挿入孔6内に切刃部材7を固定する手段として、ネ
ジ穴16に螺合されるクランプネジ17を用いた例を示
したが、これに限られることなく、挿入孔6内での切刃
部材7の向きを固定した状態で切刃部材7を挿入孔6内
に固定できるものであれば、任意の構成を用いることが
できる。同様に、突出量調整機構12の構成も、上記実
施の形態で示した以外の他の構成とすることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
切刃部材は、工具本体の先端側に突出させた切刃によっ
て加工物の切削を可能とした状態で、周面を工具本体の
先端側に開口する挿入孔の内面によって受けられて、工
具本体の径方向への移動が規制されるので、切刃部材を
工具外周側に向けて高い取付剛性で保持することができ
る。従って、工具本体を超高速回転させて平面切削する
場合でも、遠心力によって切刃部材が脱落して飛び出し
てしまうような事態を防止して、この飛び出した切刃部
材によって加工物や工作機械が傷つけられたり、工具交
換のために加工効率が損なわれたりするのを防ぎ、円滑
かつ効率的な平面切削加工を図ることができる。
【0028】ここで、この正面フライスにおいては、切
刃のすくい面の角度の異なる他の切刃部材を用意してこ
れら切刃部材を交換使用すれば、切削条件に応じて、切
刃のすくい面の角度を適切に設定することができ、多様
な切削条件に対応することが可能となる。
【0029】また、工具本体に、工具本体の先端からの
切刃部材の切刃の突出量を調整する突出量調整手段を設
けることで、必要な切り込み深さに応じて工具本体の先
端からの切刃の突出量を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる正面フライスを
示す側面図である。
【図2】 図1に示す正面フライスを工具本体1の軸線
O方向先端側から見た先端面図である。
【図3】 図1におけるA−A矢視断面図である。
【図4】 本発明の一実施形態にかかる正面フライスに
用いられる切刃部材の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 工具本体 6 挿入孔 7 切刃部材 12 突出量調整機構 21 切刃チップ 31a 正面刃 31b 外周刃 O 工具本体の軸線 T 工具回転方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 真博 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3C022 HH02 HH09 NN01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体の先端部
    に、その先端側に開口する挿入孔が形成され、 略軸形状をなし先端に切刃が設けられた切刃部材が、前
    記切刃を前記工具本体の先端側に突出させた状態で前記
    挿入孔内に挿入配置されて着脱可能に固定されているこ
    とを特徴とする正面フライス。
  2. 【請求項2】 前記切刃部材が、切刃のすくい面の角度
    の異なる他の切刃部材と交換可能とされていることを特
    徴とする請求項1記載の正面フライス。
  3. 【請求項3】 前記工具本体には、該工具本体の先端か
    らの前記切刃部材の切刃の突出量を調整する突出量調整
    手段が設けられていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の正面フライス。
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Cited By (4)

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