JP2002331248A - 破砕面部材、粉砕機及び破砕面部材の製造方法 - Google Patents

破砕面部材、粉砕機及び破砕面部材の製造方法

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JP2002331248A
JP2002331248A JP2001139240A JP2001139240A JP2002331248A JP 2002331248 A JP2002331248 A JP 2002331248A JP 2001139240 A JP2001139240 A JP 2001139240A JP 2001139240 A JP2001139240 A JP 2001139240A JP 2002331248 A JP2002331248 A JP 2002331248A
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roll
crushed
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Shusaku Komatsu
周作 小松
Makoto Yukiyama
誠 柚木山
Yuji Mori
有治 森
Osamu Fukuzawa
修 福沢
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Nippon Steel Corp
Tokuden Co Ltd Hyogo
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Tokushu Denkyoku Co Ltd
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    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C4/00Crushing or disintegrating by roller mills
    • B02C4/28Details
    • B02C4/30Shape or construction of rollers
    • B02C4/305Wear resistant rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C15/00Disintegrating by milling members in the form of rollers or balls co-operating with rings or discs
    • B02C15/004Shape or construction of rollers or balls

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 形成時に割れ及び部分的な剥離が発生しにく
く、材料費が低くなるとともに、耐摩耗性が良好であ
り、破砕面表面の剥離及び局所的な摩耗を抑制してその
寿命を長くすることができる破砕面部材及びその製造方
法、粉砕機を提供する。 【解決手段】 ロール4のロール母材41の側面には、
小径側から大径側に二段階で深くなる溝が形成されてお
り、この溝を埋めるように全面に高クロム鋳鉄系肉盛材
料からなる下層肉盛層42が形成されており、この下層
肉盛層42の上に、筋状肉盛層43,43,…が周方向
に沿って116本、並設されている。筋状肉盛層43,
43…は前記高クロム鋳鉄系肉盛材料をマトリックスと
してその中にタングステン炭化物粒子を均等分散させた
複合合金からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、破砕面と破砕面と
の間に材料を噛み込んで粉砕する形式の粉砕機に用いら
れる破砕面部材、該破砕面部材を備える粉砕機及び破砕
面部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】竪型ロ
ールミル等の粉砕機は、鉄鉱石、石炭、コークス、黒
鉛、高炉スラグ及び石灰石等の微粉砕に用いられてい
る。粉砕機は、一組の破砕面部材の破砕面同士を対向さ
せ、その隙間に破砕材料を噛み込んで粉砕するように構
成されている。粉砕機の破砕効率(処理量T/H)が向
上するとともに、その寿命が延長する破砕面部材とし
て、特公平2−39939号公報に開示された発明があ
る。図6は、この発明の基本構成をロールに適用した場
合を示す斜視図であり、図中10はロールである。ロー
ル10の側面には、周方向に等間隔に、所定幅を有した
凹溝10a,10a…が設けられており、この凹溝10
a,10a…に、予め成形したものを接着剤、ロー付
け、ボルトその他の機械的手段を用いて嵌着したり、溶
湯を鋳造して硬化金属を形成したり、各種溶接肉盛で硬
化溶着金属を形成したりすることにより、耐摩耗性金属
層10c,10c,…が形成されている。
【0003】図7は、ロール10の経時的変化を示す断
面図であり、図7(a)は使用前の断面図、図7(b)
は使用後の断面図である。図7に示されるように、使用
開始後しばらく経過すると、耐摩耗性が低い凸状部10
bの頂部粉砕面においては、耐摩耗性が高い耐摩耗性金
属層10cより速やかに摩耗が生じ、図7(b)に示し
た深さlの凹みが自然発生的に生じる。このように表面
に凹凸が形成されると材料の噛み込みがよくなり、破砕
効率(処理量T/H)が上昇し、耐摩耗性金属層10c
が摩耗により使用限界に達するまで、高水準の破砕効率
が維持される。
【0004】しかし、凸状部10bが大幅に摩耗した場
合、耐摩耗性金属層10cが割れたり、割れに気づかず
に運転を続けることにより、ロール10の軸受及び粉砕
機本体が破損することがあるという問題があった。そし
て、この破砕面部材は複雑な構造をしているので、製造
工数が多く、製造コストが高いという問題もあった。
【0005】また、特開平11−309596号公報に
は、竪型ロールミルの消耗部材の再生方法の発明が開示
されている。図8はこの発明の実施形態を示す要部の断
面図であり、図中21はテーブル、22はロールであ
る。この再生方法においては、まず、テーブル21及び
ロール22の摩耗部に対し、ビッカース硬度600以上
の溶加材Aを用いて多層肉盛層21A,22Aを形成
し、使用前の粉砕空間に相当する形状に復元する。次
に、多層肉盛層21A,22Aの表面上に、ビッカース
硬度750以上の溶加材Bを用いて超硬薄肉層21B,
22Bを形成する。
【0006】しかし、部材表面全体について、超硬度材
料を用いて肉盛りを実施した場合、例えばタングステン
炭化物等の超硬度材料ではビード重ね領域がアーク熱に
より再溶融され、境界割れを発生しやすく、また、溶射
により実施した場合は、機械的結合のために表面が部分
的に剥離し、部材の寿命が短くなる虞があった。そし
て、肉盛量が多いので、材料費が高価になるという問題
があった。
【0007】本願発明者らは、粒度が小さい材料を粉砕
するために破砕面部材に筋状の肉盛層を形成したときの
経験に基づき、溶加材及び肉盛層の形状を詳細に検討し
た。図9は、ロールの側面の周方向に沿って、筋状肉盛
層を複数並設した場合の、筋状肉盛層の経時的な変化を
示すロールの側面図、図10は断面図である。図中、3
0はロールであり、31は筋状肉盛層である。図9及び
図10より、筋状肉盛層31は、もっとも負荷がかかる
部分から少しずつ摩耗し、筋状肉盛層31が少しでも残
っている間は、ロール30は摩耗しないが、筋状肉盛層
31が完全になくなってしまうと、ロール30が急激に
摩耗し、スプーンカット状に深くえぐられて使用不可能
となることが判る。以上の検討結果から、本発明者ら
は、後述する複合合金材料を用いて後述する形状を有し
た筋状肉盛層を形成することにより、耐摩耗性が良好
で、寿命が長い破砕面部材を得ることができることを見
い出した。
【0008】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、破砕面の表面に、タングステン炭化物とクロム
炭化物とを含み、ビッカース硬度Hvが1200以上で
ある複合合金材料を用いて、筋状の肉盛層を破砕材料が
噛み込まれる方向に並設することにより、形成時に割れ
及び部分的な剥離が発生しにくく、材料費が低くなると
ともに、耐摩耗性が良好であり、破砕面表面の剥離及び
局所的な摩耗を抑制してその寿命を長くすることができ
る破砕面部材及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0009】また、本発明は、高さが4〜6mm、幅が
13〜17mmの筋状肉盛層を、13〜19mmの間隔
を隔てて形成することにより、噛み込み性が良好であ
り、粉砕時の圧力により剥離することがなく、粉砕運転
時に異常振動が生じることがない破砕面部材を提供する
ことを目的とする。
【0010】そして、本発明は、破砕効率が良好であ
り、破砕面部材の寿命が長い粉砕機を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1発明の破砕面部材
は、破砕面同士を対向させ、その隙間に破砕材料を噛み
込んで粉砕するための粉砕機の一組の破砕面部材におい
て、前記破砕面の表面に、タングステン炭化物とクロム
炭化物とを含み、ビッカース硬度Hvが1200以上で
ある複合合金材料を用いて、筋状に肉盛溶接した筋状肉
盛層が、前記破砕材料が噛み込まれる方向に複数並設し
てあることを特徴とする。
【0012】第1発明においては、ビッカース硬度Hv
が1200以上である複合合金材料を用いて筋状に肉盛
層を形成するので、全面的に肉盛層を形成した場合と比
較して、形成時に割れ及び部分的な剥離が発生しにく
く、材料費も低くなる。そして、従来の破砕面部材と比
較して耐摩耗性が高くなっており、破砕面表面の剥離及
び局所的な摩耗を抑制することができ、その寿命を長く
することができる。
【0013】第2発明の破砕面部材は、第1発明におい
て、前記筋状肉盛層が、高さが4〜6mm、幅が13〜
17mmであり、13〜19mmの間隔を隔てて形成し
てあることを特徴とする。
【0014】筋状肉盛層の高さは、4mm以下である場
合、破砕材料の噛み込み性が悪く、6mm以上である場
合は粉砕時の圧力により筋状肉盛層が欠落し、剥離が生
じるので、4〜6mmが好ましい。筋状肉盛層の幅は、
13mm以下ではその本数が多くなって、粉砕運転時に
異常振動が大きくなり、17mm以上では筋状肉盛層の
大きさが大きくなり過ぎ、噛み込み性が不十分になると
いう問題がある。従って、13〜17mmにするのが好
ましい。筋状肉盛層の間隔は、良好な噛み込み性及び粉
砕性を確保するために、凸部をなす筋状肉盛層と他部と
の面積比を考慮して決定されるが、13〜19mmにす
るのが好ましい。第2発明においては、筋状肉盛層の形
状及び間隔が前記範囲内に収まっているので、噛み込み
性及び粉砕性が良好であり、粉砕時の圧力により剥離す
ることがなく、粉砕運転時に異常振動が生じない。
【0015】第3発明の粉砕機は、第1又は第2発明の
破砕面部材を備えることを特徴とする。第3発明におい
ては、破砕効率が良好であり、破砕面部材の寿命が長
い。
【0016】第4発明の破砕面部材の製造方法は、前記
破砕面の表面に、ビッカース硬度Hvが略800である
高クロム鋳鉄系肉盛材料を用いて下層肉盛層を形成した
上に、前記高クロム鋳鉄系肉盛材料をマトリックスとし
てその中にタングステン炭化物粒子を均等分散させ、筋
状肉盛層を形成することを特徴とする。第5発明の破砕
面部材の製造方法は、第4発明において、前記高クロム
鋳鉄系肉盛材料が、C:5〜6重量%、Cr:20〜2
5重量%を含み、他成分として、Mo:1〜3重量%、
Nb:1〜3重量%、V:2.5〜4重量%を1又は複
数含むことを特徴とする。第6発明の破砕面部材の製造
方法は、第4又は第5発明において、前記筋状肉盛層
が、タングステン炭化物を55〜70重量%含むよう
に、前記タングステン炭化物粒子を添加することを特徴
とする。
【0017】第4乃至第6発明においては、肉盛層を筋
状に形成するので、形成時に割れ及び部分的な剥離が発
生しにくい。また、ビッカース硬度Hvが1200以上
であり、耐摩耗性が良好である肉盛層を得ることができ
るので、破砕面表面の剥離及び局所的な摩耗を抑制する
ことができ、破砕面部材の寿命を長くすることができる
とともに、良好な破砕効率を確保することができる。そ
して、容易に破砕面部材を製造することができ、製造コ
スト及び材料費も安価である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明
の実施の形態に係る竪型ロールミルを示す断面図であ
る。この竪型ロールミルは石炭粉砕用の設計能力が12
T/Hである2ロール式竪型粉砕機であり、粉砕室9内
のテーブル支持台2にテーブル1が回転自在に据え付け
られている。そして、ロール4,4が、ジャーナルアッ
センブリー5,5によってテーブル1の上面へ自転可能
に、傾動自在に保持されている。ジャーナルアッセンブ
リー5にはアーム6を介して油圧シリンダ7が連結され
ており、この油圧シリンダ7の伸縮により、ピボットピ
ン8を軸としてジャーナルアッセンブリー5が回動し、
ジャーナルアッセンブリー5に軸支されたロール4が共
動すべくなしてある。この竪型ロールミルにおいては、
粉砕室9の上面を貫通させて設けられた材料投入管9a
からテーブル1の中心付近に落下された材料が遠心力で
押し出される間に、テーブル1とロール4,4とによる
圧縮、衝撃、剪断作用によって粉砕され、材料排出管9
bから排出される。
【0019】図2はロール4を示す側面図、図3はロー
ル4を示す断面図である。ロール4は、幅315mm、
ロール径は大径側が1140mm、小径側が980mm
である。鋳鉄又はSS製のロール4のロール母材41の
側面には、小径側から大径側に二段階で深くなる溝41
aが形成されており、この溝41aを埋めるように全面
に高クロム鋳鉄系肉盛材料からなる下層肉盛層42が形
成されており、この下層肉盛層42の上に、ロール4の
小径側から大径側に延在する、本発明に係る筋状肉盛層
43,43,…が周方向に沿って116本、設けられて
いる。筋状肉盛層43,43…は前記高クロム鋳鉄系肉
盛材料をマトリックスとしてその中にタングステン炭化
物粒子を均等分散させた複合合金からなり、高さが4〜
6mm、幅が13〜17mmであり、13〜19mmの
間隔を隔てて形成されている。
【0020】図4は、テーブル1を示す平面図、図5は
図4のV−V線断面図である。テーブル1のテーブル母
材11の上面には、深さが段階的に変化する溝11aが
形成されており、この溝11aの全面にわたって深さが
二段階で変化する、高クロム鋳鉄系肉盛材料からなる下
層肉盛層12が形成されており、この下層肉盛層12の
上に、テーブル1の径方向に延在する、本発明に係る筋
状肉盛層13,13,…が周方向に沿って142本、設
けられている。筋状肉盛層13,13…は前記高クロム
系鋳鉄肉盛材料をマトリックスとしてその中にタングス
テン炭化物粒子を均等分散させた複合合金からなり、高
さが4〜6mm、幅が13〜17mmであり、13〜1
9mmの間隔を隔てて形成されている。
【0021】以下に、下層肉盛層42及び筋状肉盛層4
3の形成方法について説明する。まず、ロール母材41
の溝41a全面に、重量%にして、C:5〜6、Cr:
20〜25、Mo:1〜3、Nb:1〜3、V:2.5
〜4を含み、残りがFeであり、ビッカース硬度Hvが
800である高クロム鋳鉄系肉盛材料からなるフラック
スコアドワイヤを用いて自動連続溶接を行い、下層肉盛
層42を形成する。引続き、前記フラックスコアドワイ
ヤを下層肉盛層42上に筋状に送り込み、肉盛層を形成
しつつ、溶融プールの中へタングステン炭化物粒子を一
定割合で添加し、筋状肉盛層43を形成する。筋状肉盛
層43は、高クロム鋳鉄系肉盛材料をマトリックスとし
て、その中にタングステン炭化物が均等に分散した複合
合金からなり、マトリックス強度(靭性)と超耐摩耗性
とを有する。添加するタングステン炭化物は、重量%に
して、W:94〜96、C:3〜4、Fe:1以下、C
o:1以下、Cr:1以下を含み、粒径0.5〜2.0
mmのペレット状である。最終的に筋状肉盛層43は、
タングステン炭化物を55〜70重量%含有する。テー
ブル1の下層肉盛層12及び筋状肉盛層13も同様にし
て形成する。
【0022】
【実施例】以上のようにして破砕面が形成されたテーブ
ル1及びロール4を用いて粉砕機を構成し、2日/月の
休止と故障停止とを除き、連続運転して、粉砕機の設計
能力通りの粉砕を実施した。このときの筋状肉盛層13
及び筋状肉盛層43のビッカース硬度Hvは1300で
あった。比較例として、テーブル1の上面及びロール4
の側面に、下層肉盛層12及び下層肉盛層42を形成し
た表面上に、前記高クロム鋳鉄系肉盛材料からなる筋状
の肉盛層を形成し、このテーブル1及びロール4を用い
て粉砕機を構成し、実施例と同様に粉砕を実施した。比
較例においては、テーブル1及びロール4の寿命は略1
年であったのに対し、本発明に係る粉砕機を用いた実施
例においては、テーブル1及びロール4の寿命が1.5
〜2.0倍に伸びたのが確認された。
【0023】以上のように、本発明においては、ビッカ
ース硬度Hvが1200以上である材料を用いて、テー
ブル1及びロール4の破砕面に、筋状に、筋状肉盛層1
3及び43を形成するので、全面的に肉盛層を形成した
場合と比較して、形成時に割れ及び部分的な剥離が発生
しにくく、材料費も低くなるとともに、従来の破砕面部
材と比較して耐摩耗性が高くなっており、破砕面表面の
剥離及び局所的な摩耗を抑制することができ、テーブル
1及びロール4の寿命を長くすることができる。
【0024】なお、前記実施の形態においては、筋状肉
盛層13及び43を、破砕材料が噛み込まれる方向に交
又する方向に複数形成した場合につき説明しているがこ
れに限定されるものではなく、破砕材料が噛み込まれる
方向に対して所定角度を有した状態で形成することにし
てもよい。例えば、破砕材料が噛み込まれる方向に対し
て略45゜傾けて筋状肉盛層13及び43を形成した場
合、前記方向に交又させて形成した場合と同様の効果が
得られることが確認されている。但し、45゜傾けて形
成した場合は、筋状肉盛層13及び43の長さが長くな
り、材料使用量が増加する。また、筋状肉盛層13及び
43の並設本数も前記実施の形態において説明した本数
に限定されるものではない。
【0025】そして前記実施の形態においては、粉砕機
として竪型ロールミルに適用した場合につき説明してい
るがこれに限定されるものではなく、ロール粉砕機、コ
ーンクラッシャー及びリングロールミル等の他の粉砕機
にも適用することが可能である。
【0026】
【発明の効果】以上、詳述したように、第1発明による
場合は、ビッカース硬度Hvが1200以上である材料
を用いて、筋状に肉盛層を形成するので、全面的に肉盛
層を形成した場合と比較して、形成時に割れ及び部分的
な剥離が発生しにくく、材料費も低くなる。そして、従
来の破砕面部材と比較して耐摩耗性が高くなっており、
破砕面表面の剥離及び局所的な摩耗を抑制することがで
き、その寿命を長くすることができる。
【0027】第2発明による場合は、筋状肉盛層が、高
さが4〜6mm、幅が13〜17mmであり、13〜1
9mmの間隔を隔てて形成してあるので、破砕材料の噛
み込み性及び粉砕性が良好であり、粉砕時の圧力により
肉盛層が剥離することがなく、粉砕運転時に異常振動が
生じない。
【0028】第3発明による場合は、破砕効率が良好で
あり、破砕面部材の寿命が長い。第4乃至第6発明によ
る場合は、肉盛層を筋状に形成するので、形成時に割れ
及び部分的な剥離が発生しにくい。また、ビッカース硬
度Hvが1200以上であり、耐摩耗性が良好である肉
盛層を得ることができるので、破砕面表面の剥離及び局
所的な摩耗を抑制することができ、破砕面部材の寿命を
長くすることができるとともに、良好な破砕効率を確保
することができる。そして、容易に破砕面部材を製造す
ることができ、製造コスト及び材料費も安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る竪型ロールミルを示
す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るロールを示す側面図
である。
【図3】本発明の実施の形態に係るロールを示す断面図
である。
【図4】本発明の実施の形態に係るテーブルを示す平面
図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】従来の粉砕機のロールを示す斜視図である。
【図7】従来のロールの経時的変化を示す断面図であ
る。
【図8】従来の竪型ロールミルの要部を示す断面図であ
る。
【図9】ロールの側面の周方向に沿って筋状肉盛層を複
数並設した場合の、筋状肉盛層の経時的な変化を示す側
面図である。
【図10】ロールの側面の周方向に沿って筋状肉盛層を
複数並設した場合の、筋状肉盛層の経時的な変化を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 テーブル 11 テーブル母材 12 下層肉盛層 13 筋状肉盛層 4 ロール 41 ロール母材 42 下層肉盛層 43 筋状肉盛層 9 粉砕室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柚木山 誠 兵庫県尼崎市昭和通2丁目2番27号 特殊 電極株式会社内 (72)発明者 森 有治 兵庫県尼崎市昭和通2丁目2番27号 特殊 電極株式会社内 (72)発明者 福沢 修 兵庫県尼崎市昭和通2丁目2番27号 特殊 電極株式会社内 Fターム(参考) 4D063 EE04 EE13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕面同士を対向させ、その隙間に破砕
    材料を噛み込んで粉砕するための粉砕機の一組の破砕面
    部材において、 前記破砕面の表面に、タングステン炭化物とクロム炭化
    物とを含み、ビッカース硬度Hvが1200以上である
    複合合金材料を用いて、筋状に肉盛溶接した筋状肉盛層
    が、前記破砕材料が噛み込まれる方向に複数並設してあ
    ることを特徴とする破砕面部材。
  2. 【請求項2】 前記筋状肉盛層は、高さが4〜6mm、
    幅が13〜17mmであり、13〜19mmの間隔を隔
    てて形成してある請求項1記載の破砕面部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の破砕面部材を備え
    ることを特徴とする粉砕機。
  4. 【請求項4】 前記破砕面の表面に、ビッカース硬度H
    vが略800である高クロム鋳鉄系肉盛材料を用いて下
    層肉盛層を形成した上に、前記高クロム鋳鉄系肉盛材料
    をマトリックスとしてその中にタングステン炭化物粒子
    を均等分散させ、筋状肉盛層を形成することを特徴とす
    る破砕面部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記高クロム鋳鉄系肉盛材料は、C:5
    〜6重量%、Cr:20〜25重量%を含み、他成分と
    して、Mo:1〜3重量%、Nb:1〜3重量%、V:
    2.5〜4重量%を1又は複数含む請求項4記載の破砕
    面部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記筋状肉盛層がタングステン炭化物を
    55〜70重量%含むように、前記タングステン炭化物
    粒子を添加する請求項4又は5記載の破砕面部材の製造
    方法。
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