JP2002330902A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ぺール缶を使用した、電気掃除機の集塵室の
底板に、電動送風機の始動、停止時に発生していた底板
の変形を防止し、異常音が発生しない電気掃除機を提供
する。 【解決手段】 ぺール缶を使用した、電気掃除機３０の
集塵室３４の底板４５の全面に、上方または下方に曲面
または屈曲面を構成して、底板４５の略中央の略円形状
の平坦な面積をなくして、電動送風機３２の始動時、停
止時の負圧と大気圧との差により発生していた底板４５
の変形を抑制し、変形時発生していた異常音を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電気掃除機にオイ
ルやグリスを蓄積するペール缶を使用したペール缶の底
部の形状に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気掃除機を、図４を用いて説明
する。 掃除機本体１の上部には吸引力を発生する電動
送風機２を配設した電動送風機室３を、下方には集塵室
４を配設している本体下５を設けている。掃除機本体１
の上部には電動送風機２がサポートマエ６とサポートウ
シロ７によってボデー上８とボデー蓋９で固着されてい
る。電動送風機２によって吸込んだ塵埃を集塵するフイ
ルター１０は、集塵室４の本体下５に装着される。本体
下５は側面に設けられたホースを接続するためのホース
接続部１１と、本体下５の上方側面左右（図示せず）に
はビジョウを取付けるビジョウ取付部（図示せず）と、
本体下５の下方１２には、本体１３と底板１４を結合さ
れ環状側壁下部１５が形成される。キャスター１６と、
ローラー１７を取付けた基台１８には本体下５の環状側
壁下部１５を挿入できる環状溝１９と抜け防止用の爪
（図示せず）が設けられている。

【０００３】底板１４と本体下５の本体１３はダブルシ
ーマ加工で結合されたぺール缶により本体下５が構成さ
れている。このような電気掃除機１の本体下５において
は、本体スイッチ２１を入にすると、電動送風機２の吸
引によって本体下５の底板１４に３重の環状溝(ビード)
２０の最も内側２１が平坦で略円形状（図示せず）に広
いため、底板１４の略円形状の平坦部（図示せず）が吸
引により、電動送風機２側へ変形２２する。底板１４の
略円形状が変形(鎖線で示す)２２する時に異常音を発生
する。また、本体スイッチ２１を切にすると、電動送風
機２の停止により底板１４の略円形状は復元２３する。
略円形状が復元２３する時にも異常音が発生する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の電気掃除機１にあっては、ペール缶の下方は、気密
性、底板強度等は管理されているが、ペール缶の底板１
４が電動送風機２の始動、停止等による変形２２、復元
２３を繰り返し、底板１４の変形２２、復元２３する時
に発生する異常音が課題となっていた。

【０００５】本発明は、以上のような従来の課題を解決
するものであって、ペール缶を電気掃除機の集塵室に使
用の時、電動送風機の吸引に対して、底板が変形しな
い、すなわち異常音の発生しない電気掃除機を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記従来の課題を達成す
るため本発明は、塵埃吸引用の電動送風機を内蔵した掃
除機本体と、前記掃除機本体と空密に着脱自在で側面に
ホース接続部を有し底部分が略円形状の集塵室を設けた
本体下と、前記本体下の底縁部と嵌合する移動用車輪を
設けた基台とを備え、前記集塵室の底面を曲面または屈
曲面で構成したものである。これによって電動送風機の
始動，停止時の負圧と大気圧の変化に対して底板は十分
耐えるように曲面または屈曲面としてあるので、本体ス
イッチの入切による電動送風機の始動，停止時の吸引力
の有無に関係なく底板の変形をなくして異常音を防止す
ることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】請求項１記載の発明は、塵埃吸引
用の電動送風機を内蔵した掃除機本体と、前記掃除機本
体と空密に着脱自在で、側面にホース接続部を有し底部
分が略円形状の集塵室を設けた本体下と，前記本体下の
底縁部と嵌合する移動用車輪を設けた基台とを備え，前
記集塵室の底面を曲面または屈曲面で構成したものであ
る。

【０００８】これによって電動送風機の始動、停止時の
負圧と大気圧の変化に対して底板は十分耐えるように曲
面または屈曲面としてあるこれによって電動送風機の始
動、停止時の負圧と大気圧の変化に対して底板は十分耐
えるように平坦面のない曲面としてあるので、底板の変
形を防止するため本体スイッチの入切による、吸引力の
有無に関係なく底板の変形をなくして、異常音を防止出
来る。

【０００９】請求項２記載の発明は請求項１記載の構成
において、集塵室の底面は上方または下方のいずれかに
曲面、または段付き面、または円錐面を構成したもので
ある。そして請求項１と同じ作用、効果を奏するもので
ある。

【００１０】請求項３記載の発明は請求項１または２記
載の構成において、集塵室の底面には強度を増大のため
ビード部分を設けたものである。そして請求項２の効果
と作用を一層たかめるものである。

【００１１】

【実施例】（実施例１）以下本発明の実施例１を、図
１、２、３を用いて説明する。図１は本実施例を説明す
る電気掃除機の要部断面図である。電気掃除機３０は、
掃除機本体３１の内部には、吸引力を発生する電動送風
機３２を配設した電動送風機室３３を内蔵し、下方には
集塵室３４を配設している。掃除機本体３１の上部には
電動送風機３２がモータサポートマエ３５とモータサポ
ートウシロ３６によって取り付られており、電動送風機
３２によって吸込んだ塵埃を集塵する本体下３７と、本
体下３７の側面に設けられたホースを接続するためのホ
ース接続部３８と、本体下３７の上方側面の左右に設け
られたビジョウを取付するためのビジョウ取付部（図示
せず）と、本体下３７のダブルシーマー加工した環状部
３９は、キャスター４０、ローラー４１を取付た基台４
２の環状溝４３に嵌合されている。環状溝４３には、本
体下３７のダブルシーマー加工した環状部３９の上部を
保持している。キャスター４０、ローラー４１を取付た
基台４２には、本体下３７のダブルシーマー加工した環
状部３９と、嵌合する上開口の環状溝４３が設けられて
いる。集塵室３４の底板４５の全面には図１に示すよう
に上方側に凸状なる電動送風機から発生する負圧に十分
耐えることのできる曲面５３が構成されている。

【００１２】さらに図２（ａ）には底板４５の下面側に
向けた曲面５３を、（ｂ）には曲面５３と同じ効果を奏
する多段の段付き面５４を、（ｃ）には曲面５３とビー
ド６１の組み合わせを、（ｄ）には底板４５の上方側に
むけた円錐面５５を、図３（ａ）には底面４５に放射状
と環状のビード６１を設けたものを、（ｂ）には放射状
のビード６１の変化例１を、（ｃ）には放射状のビード
６１の変化例２を夫々示している。

【００１３】上記構成による作用は以下の通りである。
このように底板４５は電動送風機３２から発生する負圧
に十分耐えることのできる底板の構造をいろいろと形状
を組み合わせることにより本体スイッチ４７の入切
時、本体下３７の集塵室３４の底板４５の変形を防止
し、底板４５の変形時発生する異常音を防止できる。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、電動送風
機の動作時、起きる負圧と大気圧の差による底板の変形
がなくなるので異常音が起きない電気掃除機を提供する
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１を示す電気掃除機の要部破断
側面図

【図２】（ａ）本発明の実施例１の下方向への曲面状を
なす底板の断面図 （ｂ）同多段の段付き面をなす底板の断面図 （ｃ）同上方向への曲面とビードの組み合わせた底板の
断面図 （ｄ）同上方向への円錐面状をなす底板の断面図

【図３】（ａ）本発明の実施例１の底板にビードを設け
た形状の上面図 （ｂ）同変化例その１を示す上面図 （ｃ）同変化例その２を示す上面図

【図４】従来の電気掃除機の要部破断側面図

【符号の説明】

３０ 電気掃除機 ３１ 掃除機本体 ３２ 電動送風機 ３４ 集塵室 ３７ 本体下 ４２ 基台 ４５ 底板 ５３ 曲面 ５４ 段付き面 ５５ 円錐面 ６１ ビード

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 法宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 3B006 EA03

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 塵埃吸引用の電動送風機を内蔵した掃除
   機本体と、前記掃除機本体と空密に着脱自在で、側面に
   ホース接続部を有し底部分が略円形状の集塵室を設けた
   本体下と、前記本体下の底縁部と嵌合する移動用車輪を
   設けた基台とを備え、前記集塵室の底面を曲面または屈
   曲面で構成した電気掃除機。
2. 【請求項２】 集塵室の底面は上方または下方のいずれ
   かに曲面、または段付き面、または円錐面を構成した請
   求項１記載の電気掃除機。
3. 【請求項３】 集塵室の底面には強度増大のためビード
   部分を設けた請求項１または２記載の電気掃除機。