JP2002329600A - イオン加速装置 - Google Patents
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Abstract
るイオンの量が飛躍的に増大したイオン加速装置を提供
する。 【解決手段】 プラズマ発生ターゲット12と、プラズ
マ発生ターゲット12から発生したプラズマよりイオン
を引き出すための真空容器16と、イオン線形加速器3
0とが直列に接続され、真空容器16は、イオン線形加
速器30のイオン入射口近傍に取り付けられ、かつ、真
空容器16を所望の電圧に昇圧する高圧電源とを備え、
真空容器16からイオン線形加速器30に、直接、イオ
ンを入射するように構成した。
Description
したイオンを、イオン線形加速器に効率良く入射するイ
オン加速装置と、このイオン加速装置を用いた大強度の
イオン直接入射方法に関する。
形加速器、又は、ドリフトチューブ線形加速器等のイオ
ン線形加速器に入射して加速するイオン加速装置が開発
されている。
として、癌治療用加速器や半導体製造用イオン注入加速
器や、物理実験用大型複合加速器装置に利用することが
できる。
て説明する。図8は、従来のイオン加速装置100の概
略構成を示す平面図である。
100は、主として、イオン源110、ビームライン1
20、イオン線形加速器130から構成される。
要構成について順次説明する。イオン線形加速器130
には、後述するRFQ線形加速器、又は、ドリフトチュ
ーブ線形加速器等の周知のイオン線形加速器が用いられ
る。
生用レーザーLを生成するレーザー発生装置、62A、
62Bは、プラズマ発生用レーザーLをイオン源110
に誘導するミラーである。
り加速されたイオンを、上述した癌治療用加速器や半導
体製造用イオン注入加速器や、物理実験用大型複合加速
器装置等の他のアプリケーションに供するための分析電
磁石である。
在するプラズマを高周波電力やレーザー加熱等によって
真空容器中に発生させ、その真空容器に高電圧を印可さ
せることによって、その中からイオンのみを取りだし、
イオンビームとする装置である。
用いるイオン源110は、プラズマ発生用レーザーLを
照射させてプラズマを発生するプラズマ発生ターゲット
112、プラズマ発生用レーザーLをプラズマ発生ター
ゲット112に集光する集光レンズ114、発生したプ
ラズマを収容する真空容器116、イオン引き出し電極
118を備えた構成である。
で生成されたプラズマ発生用レーザーLを、2枚のミラ
ー62A、62B、及び、イオン源110の真空容器1
16内の集光レンズ114を介して、プラズマ発生ター
ゲット112に照射し、レーザーアブレーションにより
プラズマを生成する。
上述したように、イオンと電子が混在した状態であるの
で、イオン引き出し電極118に、数kV〜数10kV
の負の電圧を印加して、イオンビームを隣接するビーム
ライン120に引き出す。
石、または、アインツェル静電レンズ等の1又は複数
(図8に示すものでは2)のイオンビーム集束レンズ1
22から構成される。なお、イオンビームの状態を管理
するために、しばしば、ビーム形状診断装置124が集
束レンズ122間に設けられる。
置100の基本動作を図8を用いて説明する。従来のイ
オン加速装置100では、プラズマ発生用レーザーLを
プラズマ発生ターゲット112に照射してプラズマを生
成し、この生成されたプラズマから引き出し電極118
により引き出されたイオンは、ビームライン120を介
してイオン線形加速器130に入射される。
る引き出し電極118の形状と印可電位勾配を調整する
ことによってイオン源110以降のビームライン120
に適合するイオンビームの大きさや傾きの最大値を得る
ことができる。
イド型磁石、または、アインツェル静電レンズ等の集束
レンズ122を用いて半径の大きい平行ビームとし、ク
ーロン反発力の影響が比較的少ない状態で輸送され、イ
オン線形加速器130の入射条件に適合するビームサイ
ズに再び集束レンズ122を用いて収束され、入射され
る。
て、特開平7−111198号公報に開示されている通
り、周知のRFQ線形加速器130について、図9及び
図10を用いて補足説明する。
示す縦断正面図である。図10は、RFQ線形加速器1
30の構成を示す縦断側面図である。
Quadrupole)線形加速器130は、主とし
て、内部が真空とされる導電性の円筒容器132内に、
それぞれ直交させた4枚のヴェイン電極134(又は4
本のロッド電極)を取り付けることにより構成される。
共振器を構成し、図10に示すように、高周波導波管1
38を介して高周波電力を供給し、先端部134aが波
状に形成されているヴェイン電極134で、イオンを集
束するとともに、所望のエネルギーに中心軸方向に加速
する。
イオン加速装置において、上記したイオン源、低エネル
ギーのイオンビームを輸送するためのビームラインとイ
オン線形加速器の組み合わせは、イオンビーム内のクー
ロン反発力によるビームの発散が、特に、大電流化され
たイオン源を使用した場合に大きく、イオン線形加速器
の入射条件を満たすことができるのは、引き出されたイ
オンビームの一部分のみで、加速できるイオンの量が少
ないという問題があった。
利用したパルス型イオン源を用いた場合、イオンビーム
の電流量や発生イオンの電荷数などが、数μ秒のビーム
発生パルス内で大きく変化するため、クーロン反発力を
適切に考慮してビームラインを設計することは非常に困
難であった。
ラインも集束レンズなどの装置を含んだ複雑なものが必
要であるという問題を備えていた。
ン源、ビームラインとイオン線形加速器からなる組み合
わせを大幅に単純化し、さらにクーロン反発力の影響を
より少なくし、加速できるイオンの量が飛躍的に増大し
たイオン加速装置と、このイオン加速装置を用いて、イ
オンを効率よく入射するイオン直接入射方法を提供する
ことを目的とする。
に、本発明のイオン加速装置は、請求項1に記載のもの
は、プラズマ発生源と、前記プラズマ発生源から発生し
たプラズマよりイオンを引き出すための真空容器と、イ
オン線形加速器とが直列に接続され、前記真空容器は、
該イオン線形加速器のイオン入射口近傍に取り付けら
れ、かつ、前記真空容器を所望の電圧に昇圧する高圧電
源を備え、前記真空容器から前記イオン線形加速器に、
直接、イオンを入射するように構成した。
負の電荷を持った電子と正の電荷を持ったイオンが混在
するため、クーロン反発力は発生しないので、イオン線
形加速器の直前までその影響を回避することができ、こ
の結果、構成が単純化され、加速できるイオンの量も飛
躍的に増大する。
イオン線形加速器のイオン入射口に入射用スリットを取
り付けるように構成した。
の発散角度が大きい場合、余分なプラズマが線形加速器
の加速電極をたたき、放電を起こすのを防止することが
できる。また、イオン線形線形加速器の入り口付近で
は、通常、強力な高周波電界が発生しており、この領域
でスリットを通過した殆どの電子は線形加速器の加速チ
ャンネルに入射することができないため、イオンと電子
は効率良く分離される。
入射用スリットを、前記イオン線形加速器のイオン入射
口の径方向に調整自在に取り付けるように構成した。
て正確な入射用スリットの軸出に対する位置調整が可能
になる。
プラズマ発生源を、プラズマ発生用レーザーを照射して
プラズマを発生させるプラズマ発生ターゲットとした。
を発生することができるので、加速できるイオンの強度
を増大することができる。
真空容器内に、前記プラズマ発生ターゲットに照射する
プラズマ発生用レーザーの集光装置を取り付けるように
構成した。
ゲット上でのプラズマ発生用レーザーの密度が増大し、
プラズマの発生効率を向上させることができる。
集光装置を3軸移動可能となるように取り付けるように
構成した。
ゲット上でのプラズマ発生用レーザーの焦点位置を調整
できる。
は2以上のミラーと、1又は2以上の軸出し用レーザー
を具備し、プラズマ発生ターゲットとプラズマ発生用レ
ーザーの焦点との位置合わせを行うターゲット位置決め
装置を備えた構成とした。
ゲットとプラズマ発生用レーザーの焦点との位置合わせ
が正確に行えるようになる。
イオン線形加速器内部に設置され、プラズマ発生用レー
ザーを集光する分割型集光レンズを備えた構成とした。
ゲットとイオン線形加速器との距離が小さくなり、加速
できるイオンの量を増大することができる。
プラズマ発生ターゲットを回転可能な円筒形とした。
ゲットは、プラズマ発生用レーザーを照射すると損傷を
受けるが、プラズマ発生ターゲットを所定角度回転し照
射位置を変えることにより、プラズマ発生ターゲットを
交換することなく、常時、良好なターゲット表面が得ら
れる。
記真空容器を前記高圧電源を用いて昇圧し、イオンの入
射エネルギーをイオン線形加速器の設計入射エネルギー
とするように構成した。
る真空容器はイオン線形加速器の設計条件を満たすイオ
ンビームエネルギーに相当する電圧を印可されているた
め、スリットを通過したイオンのみがイオン線形加速器
に入射され加速される。その際、イオンビームはプラズ
マから放出された直後であるため、クーロン反発力の影
響は非常に小さく、パルス内で変化するイオン電荷数と
電流量の急激な変化の影響も回避できる。
は、請求項1乃至10のいずれかに記載のイオン加速装
置を用い、イオン線形加速器のイオン入射口から、前記
プラズマ発生源から発生したイオンを直接入射するよう
にした。
電荷を持った電子と正の電荷を持ったイオンが混在する
ため、クーロン反発力は発生しないので、イオン線形加
速器の直前までその影響を回避することができ、この結
果、構成が単純化され、加速できるイオンの量も飛躍的
に増大する。
イオン直接入射方法について、図1乃至図7を用い、図
8を参照して順次説明する。
ターゲットを用いた場合を例にとり、本発明のイオン加
速装置の一実施の形態について、図1及び図2を用いて
説明する。
0の全体を示す平面図である。図2は、本実施の形態の
イオン加速装置20に用いるイオン直接入射装置10の
プラズマ発生部分とイオン加速装置20のイオン入射口
近辺の一部拡大断面図である。
の基本構成について説明する。本実施の形態のイオン加
速装置20は、イオン線形加速器30と、イオン加速装
置20に用いるこのイオン線形加速器30のイオン入射
口38(図2参照)近傍に取り付けられるイオン直接入
射装置10とを備えた構成である。
イオン線形加速器30に関しては、例えば、図9、図1
0に示した従来のイオン線形加速器130を、ほぼその
まま用いるものとする。
示すように、プラズマ発生用レーザーLを照射してプラ
ズマを発生するプラズマ発生ターゲット12、プラズマ
発生用レーザーLをプラズマ発生ターゲット12に集光
する集光レンズ14、発生したプラズマを収容する真空
容器16、入射用スリット18(図2参照)を備えた構
成である。
に用いるイオン直接入射装置10は、従来のイオン源1
10(図8参照)とは異なり、イオン引き出し電極11
8を用いず、高圧電源(図示せず)によって、真空容器
16を昇圧し、プラズマよりイオンを引き出す。
30のイオン入射口38近傍であって、イオン線形加速
器30の共振器34に絶縁フランジ32を介して取り付
けられる。また、イオン線形加速器30のイオン入射口
38に、入射用スリット18が取り付けられている。
0とミラー62A、62Bは図8に示したものと同様の
ものを用いるものとする。
装置20の基本動作、イオン直接入射方法について図1
及び図2を用いて説明する。
ス状のプラズマ発生用レーザーLは、従来のイオン加速
装置100(図8参照)で説明したものと同様に、ミラ
ー62A、62Bにより真空容器16に導かれ、集光レ
ンズ14で反射され、プラズマ発生ターゲット12に集
光され、加熱されたプラズマ発生ターゲット12の表面
からプラズマが発生する。
とプラズマ発生ターゲット12の間を満たし、入射用ス
リット18を通過したイオンと電子は、イオン型線形加
速器30の共振器34に、イオン入射口38を経て進入
し、質量の違いからイオン線形加速器30の設計入射電
位をもったイオンは加速チャンネル(加速電極36の間
隙)に入射し、電子は発散力を受け最終的に共振器34
の内壁に吸収される。
はクーロン反発力の影響で発散する前に、イオン線形加
速器30の収束力によって捕獲され、設計されたビーム
エネルギーまで加速される。このようにすると、プラズ
マの発生する真空容器16はイオン線形加速器30の設
計条件を満たすイオンビームエネルギーに相当する電圧
を印可されているため、入射用スリット18を通過した
イオンのみがイオン線形加速器30に入射され加速され
る。
0は、イオン線形加速器30に、直接、イオンを入射す
るようにしたので、プラズマ中では、負の電荷を持った
電子と正の電荷を持ったイオンが混在するため、クーロ
ン反発力は発生しないので、イオン線形加速器の直前ま
でその影響を回避することができる。この結果、このイ
オン直接入射装置10を用いたイオン加速装置20の構
成が単純化され、このイオン加速装置20を用いること
により、本発明のイオン加速方法により加速できるイオ
ンの量も飛躍的に増大する。
に絶縁フランジ32を介して真空容器16を取り付ける
ようにしたので、真空容器16と共振器34とが絶縁で
き、イオン直接入射が安定する。
口38に入射用スリット18を取り付けるようにしたの
で、発生したプラズマの発散角度が大きい場合、余分な
プラズマが線形加速器30の加速電極36をたたき、放
電を起こす事態を防止することができる。
付近では、通常、強力な高周波電界が発生しており、こ
の領域で入射用スリット18を通過した殆どの電子は線
形加速器30の加速チャンネルに入射することができな
いため、イオンと電子は効率良く分離される。
0に用いるイオン直接入射装置10とは異なる各実施の
形態のイオン直接入射装置10A〜10Dを図3乃至図
7を用いて、順次簡単な説明を行う。
装置20のイオン直接入射装置10Aでは、図2に示す
イオン直接入射装置10と、プラズマ発生ターゲット1
2、レンズ14、真空容器16の各構成については共通
する。
に、入射用スリット18Aは、イオン線形加速器30の
絶縁フランジ32に、ねじ孔に遊びを設けて位置調整が
可能になるように取り付けられている。
に対して正確な入射用スリット18Aの軸出に対する位
置調整が可能になる。
装置20のイオン直接入射装置10Bでは、図2に示す
イオン直接入射装置10と、集光レンズ14、真空容器
16、入射用スリット18の各構成については共通す
る。
に、プラズマ発生ターゲット12Aを回転可能な円筒形
とした。
マ発生用レーザーLを照射すると損傷を受けるが、この
ような構成とすると、プラズマ発生ターゲット12Aを
所定角度回転し照射位置を変えることにより、プラズマ
発生ターゲット12Aを交換することなく、常時、良好
なターゲット表面が得られる。
装置20のイオン直接入射装置10Cでは、図2に示す
イオン直接入射装置10と、プラズマ発生ターゲット1
2、真空容器16、入射用スリット18の各構成につい
ては共通する。
に、集光装置14Aをベローズ等で取り付けることによ
り、3軸移動可能となるように構成した。
ト12上でのプラズマ発生用レーザーLの焦点位置を調
整できるようになり、プラズマの生成効率を向上させる
ことができる。
装置20のイオン直接入射装置10Dでは、図2に示す
イオン直接入射装置10と、プラズマ発生ターゲット1
2、集光レンズ14、真空容器16、入射用スリット1
8の各構成については共通する。
に、2枚のミラー42A、42Bと、2つの軸出し用レ
ーザー発生装置44A、44Bを具備し、プラズマ発生
ターゲット12とプラズマ発生用レーザーLの焦点との
位置合わせを行うターゲット位置決め装置40を、真空
容器16内に取り付けた構成とした。
ラズマ発生用レーザーLの焦点位置は、ともにイオンビ
ーム軸上になくてはならず、このためイオン線形加速器
30下流に設置された測量用望遠鏡又は測量用レーザー
を用いて調整されることが望ましい。
0下流にはビームライン(分析電磁石70等)が設置さ
れるので、プラズマ発生ターゲット12の交換時にビー
ムラインを撤去し、測量用望遠鏡又は測量用レーザーを
設置するのは煩雑である。
軸出し用レーザー発生装置44A、44Bからの測量用
レーザーL’を、真空容器16後方から照射し、この2
つの測量用レーザーL’が交差する点を、本来の位置に
合わせておくことによって簡単に、プラズマ発生ターゲ
ット12とプラズマ発生用レーザーLの焦点との位置合
わせが正確に行えるようになる。
装置20のイオン直接入射装置では、イオン線形加速器
30として、加速電極として4本のロッド電極36を備
えたRFQ線形加速器30’を用いた場合において、こ
のRFQ線形加速器30’内部に、プラズマ発生用レー
ザーを集光する分割型集光レンズ50が設置された構成
とした。
レンズ14を取り付けるスペースが不要になり、プラズ
マ発生ターゲット12とRFQ線形加速器30との距離
が、小さくなり、加速できるイオンの量を増大すること
ができる。
レンズ50を用いた場合、RFQ線形加速器30の共振
構造に対する影響を極力小さくすることが可能となる。
また、集光レンズ50の4分割化は、高周波特性の観点
から、共振器34の対称性を保つことができる点でも有
利である。
形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、
上記実施の形態では、イオン加速装置のイオン直接入射
装置は、イオン線形加速器のイオン入射口に絶縁フラン
ジを介して取り付けられる構成で説明したが、本発明の
特徴は、イオン直接入射装置をイオン線形加速器のイオ
ン入射口に直接取り付け、特に、加速できるイオンの量
を飛躍的に増大するものであるので、必ずしもこの実施
の形態に限定されるものではない。
の形態では、プラズマ発生ターゲットを用いた例で説明
した。これは、上述したように、高密度のプラズマを生
成できるので好適な実施の形態であるが、これを他のプ
ラズマ発生源、例えば、高圧放電やマイクロ波を用いて
プラズマを生成する型のものを用いるようにしても良
い。
直接入射方法は、上述のように構成されているので、以
下に記載されるような優れた効果を奏する。 (1)本発明のイオン加速装置は、請求項1に記載した
ように、プラズマ発生源と、プラズマ発生源から発生し
たプラズマよりイオンを引き出すための真空容器と、イ
オン線形加速器とが直列に接続され、真空容器は、該イ
オン線形加速器のイオン入射口近傍に取り付けられ、か
つ、真空容器を所望の電圧に昇圧する高圧電源と備え、
真空容器からイオン線形加速器に、直接、イオンを入射
するように構成すると、プラズマ中では、負の電荷を持
った電子と正の電荷を持ったイオンが混在するため、ク
ーロン反発力は発生しないので、イオン線形加速器の直
前までその影響を回避することができ、この結果、構成
が単純化され、加速できるイオンの量も飛躍的に増大す
る。
線形加速器のイオン入射口に入射用スリットを取り付け
るように構成すると、発生したプラズマの発散角度が大
きい場合、余分なプラズマが線形加速器の加速電極をた
たき、放電を起こすのを防止することができる。 (3)また、イオン線形線形加速器の入り口付近では、
通常、強力な高周波電界が発生しており、この領域でス
リットを通過した殆どの電子は線形加速器の加速チャン
ネルに入射することができないため、イオンと電子は効
率良く分離される。
スリットを、イオン線形加速器のイオン入射口の径方向
に調整自在に取り付けるように構成すると、線形加速器
に対して正確な入射用スリットの軸出に対する位置調整
が可能になる。
マ発生源を、プラズマ発生用レーザーを照射してプラズ
マを発生させるプラズマ発生ターゲットとすると、高密
度のプラズマを発生することができるので、加速できる
イオンの強度を増大することができる。
器内に、プラズマ発生ターゲットに照射するプラズマ発
生用レーザーの集光装置を取り付けるように構成する
と、プラズマ発生ターゲット上でのプラズマ発生用レー
ザーの密度が増大し、プラズマの発生効率を向上させる
ことができる。
置を3軸移動可能となるように取り付けるように構成す
ると、プラズマ発生ターゲット上でのプラズマ発生用レ
ーザーの焦点位置を調整できる。
2以上のミラーと、1又は2以上の軸出し用レーザーを
具備し、プラズマ発生ターゲットとプラズマ発生用レー
ザーの焦点との位置合わせを行うターゲット位置決め装
置を備えた構成とすると、プラズマ発生ターゲットとプ
ラズマ発生用レーザーの焦点との位置合わせが正確に行
えるようになる。
線形加速器内部に設置され、プラズマ発生用レーザーを
集光する分割型集光レンズを備えた構成とすると、プラ
ズマ発生ターゲットとイオン線形加速器との距離が小さ
くなり、加速できるイオンの量を増大することができ
る。
ズマ発生ターゲットを回転可能な円筒形とすると、プラ
ズマ発生ターゲットは、プラズマ発生用レーザーを照射
すると損傷を受けるが、プラズマ発生ターゲットを所定
角度回転し照射位置を変えることにより、プラズマ発生
ターゲットを交換することなく、常時、良好なターゲッ
ト表面が得られる。
空容器を高圧電源を用いて昇圧し、イオンの入射エネル
ギーをイオン線形加速器の設計入射エネルギーとするよ
うに構成すると、プラズマの発生する真空容器はイオン
線形加速器の設計条件を満たすイオンビームエネルギー
に相当する電圧を印可されているため、スリットを通過
したイオンのみがイオン線形加速器に入射され加速され
る。 (12)その際、イオンビームはプラズマから放出され
た直後であるため、クーロン反発力の影響は非常に小さ
く、パルス内で変化するイオン電荷数と電流量の急激な
変化の影響も回避できる。
請求項11に記載したように、請求項1乃至10のいず
れかに記載のイオン加速装置を用い、イオン線形加速器
のイオン入射口から、プラズマ発生源から発生したイオ
ンを直接入射するようにすると、プラズマ中では、負の
電荷を持った電子と正の電荷を持ったイオンが混在する
ため、クーロン反発力は発生しないので、イオン線形加
速器の直前までその影響を回避することができ、この結
果、構成が単純化され、加速できるイオンの量も飛躍的
に増大する。
ある。
射装置のプラズマ発生部分とイオン加速装置のイオン入
射口近辺の一部拡大断面図である。
射装置の他の実施の形態におけるプラズマ発生部分とイ
オン加速装置のイオン入射口近辺の一部拡大断面図であ
る。
射装置の他の実施の形態におけるプラズマ発生部分とイ
オン加速装置のイオン入射口近辺の一部拡大断面図であ
る。
射装置の他の実施の形態におけるプラズマ発生部分とイ
オン加速装置のイオン入射口近辺の一部拡大断面図であ
る。
射装置の他の実施の形態におけるプラズマ発生部分とイ
オン加速装置のイオン入射口近辺の一部拡大断面図であ
る。
射装置の他の実施の形態におけるプラズマ発生部分とR
FQ線形加速装置の加速電極(ロッド)の一部拡大斜視
図である。
る。
る。
ある。
射装置 12:プラズマ発生ターゲット 14、14A:集光レンズ(集光装置) 16:真空容器 18、18A:入射用スリット 20:イオン加速装置 30:イオン線形加速器(RFQ線形加速器) 32:絶縁フランジ(絶縁部分) 34:共振器 38:イオン入射口 40:ターゲット位置決め装置 42A、42B:ミラー 44A、44B:軸出し用レーザー装置 50:分割型集光レンズ L:プラズマ発生用レーザー
Claims (11)
- 【請求項1】 プラズマ発生源と、 前記プラズマ発生源から発生したプラズマよりイオンを
引き出すための真空容器と、 イオン線形加速器とが直列に接続され、 前記真空容器は、該イオン線形加速器のイオン入射口近
傍に取り付けられ、 かつ、前記真空容器を所望の電圧に昇圧する高圧電源を
備え、 前記真空容器から前記イオン線形加速器に、直接、イオ
ンを入射するようにしたことを特徴とするイオン加速装
置。 - 【請求項2】 前記イオン線形加速器のイオン入射口に
入射用スリットを取り付けるようにしたことを特徴とす
る請求項1に記載のイオン加速装置。 - 【請求項3】 前記入射用スリットを、前記イオン線形
加速器のイオン入射口の径方向に調整自在に取り付ける
ようにしたことを特徴とする請求項2に記載のイオン加
速装置。 - 【請求項4】 前記プラズマ発生源は、プラズマ発生用
レーザーを照射してプラズマを発生させるプラズマ発生
ターゲットであることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載のイオン加速装置。 - 【請求項5】 前記真空容器内に、前記プラズマ発生タ
ーゲットに照射するプラズマ発生用レーザーの集光装置
を取り付けるようにしたことを特徴とする請求項4に記
載のイオン加速装置。 - 【請求項6】 前記集光装置を3軸移動可能となるよう
に取り付けるようにしたことを特徴とする請求項5に記
載のイオン加速装置。 - 【請求項7】 1又は2以上のミラーと、1又は2以上
の軸出し用レーザーを具備し、プラズマ発生ターゲット
とプラズマ発生用レーザーの焦点との位置合わせを行う
ターゲット位置決め装置を備えたことを特徴とする請求
項4乃至6のいずれかに記載のイオン加速装置。 - 【請求項8】 前記イオン線形加速器内部に設置され、
プラズマ発生用レーザーを集光する分割型集光レンズを
備えたことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記
載のイオン加速装置。 - 【請求項9】 前記プラズマ発生ターゲットを回転可能
な円筒形としたことを特徴とする請求項4乃至8のいず
れかに記載のイオン加速装置。 - 【請求項10】 前記真空容器を前記高圧電源を用いて
昇圧し、イオンの入射エネルギーをイオン線形加速器の
設計入射エネルギーにするようにしたことを特徴とする
請求項1乃至9のいずれかに記載のイオン加速装置。 - 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
イオン加速装置を用い、イオン線形加速器のイオン入射
口からイオンを直接入射するようにしたことを特徴とす
るイオン直接入射方法。
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JP2001135357A JP2002329600A (ja) | 2001-05-02 | 2001-05-02 | イオン加速装置 |
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