JP2020198265A - イオン注入装置、イオン源 - Google Patents

イオン注入装置、イオン源 Download PDF

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Abstract

【課題】イオンビームがアインツェルレンズに衝突しないイオン注入装置を提供する。【解決手段】磁石装置6によって電子を閉じ込めてイオン化ガスのプラズマを形成し、プラズマ中のイオンを第一円筒部21の底面の引出電極24で引き出し、第二円筒部22の中に中央円筒電極33を配置し、第二円筒部22の両端の第一、第二円筒電極31、32と中央円筒電極33とで構成され、第一、第二円筒電極31、32と中央円筒電極33との間の中心軸線方向の距離がゼロにされたアインツェルレンズ30で集束させる。また、磁気シールド装置8によって磁石装置6が形成する磁界がアインツェルレンズ30に影響しないようにしてアインツェルレンズ30を引出電極24に近接させる。小型であってイオンビームが広がる前に集束させることができるイオン注入装置2を提供することができる。【選択図】 図2

Description

本発明はイオン源と、そのイオン源を用いたイオン注入装置の技術分野にかかり、特に、イオン量が大きいイオンビームを注入対象物に照射できるイオン注入装置と、そのイオンビームを射出できるイオン源とに関する。
図3の符号103は、従来技術のイオン源であり、このイオン源は、イオン発生部104と、イオン集束部105とを有している。
イオン発生部104はプラズマ槽115と磁石装置106とを有しており、イオン集束部105はイオンビーム槽125を有している。
プラズマ槽115の根本側はケース127の中に配置されており、プラズマ槽115の先端側がイオンビーム槽125の端部と向き合う状態で、イオンビーム槽125は、碍子123を介してケース127に取り付けられ、接地電位に接続されており、プラズマ槽115とイオンビーム槽125とは気密に接続されている。プラズマ槽115とイオンビーム槽125とは真空排気装置137によって真空排気されている。
プラズマ槽115はプラズマ電源135に接続され、20kV程度の高電圧が印加されており、プラズマ槽115の内部にイオン源136からイオン化ガスが導入され、マイクロ波源134からマイクロ波が導入されてアンテナ126によって放射され、イオン化ガスが電離して電子が生成される。
生成された電子は磁石装置106が形成する磁界によって閉じ込められてマイクロ波によって加熱され、プラズマ槽115の内部にイオン化ガスのプラズマが形成される。生成された電子はアンテナ126によってプラズマ槽115の内部に戻され、イオン化ガスを電離させる。
プラズマ槽115の内部には、プラズマ電源135によって高電圧が印加されたプラズマ電極114が配置されており、プラズマ電極114と正対する接地電位の引出電極124との間の電位差によってプラズマ中の正イオンが引出電極124によってプラズマ電極114のプラズマ孔116から引き出される。
引き出されたイオンは引出電極124の引出孔117を通過してイオンビームとなってイオンビーム槽125の内部に入射する。
イオンビーム槽125の中の、イオンビームの進行方向にはアインツェルレンズ130が配置されている。
イオンビーム槽125の中には磁石装置106が形成する磁界が侵入しており、その磁界の影響を受けないために、アインツェルレンズ130は磁石装置106から所定距離離間した位置に配置されており、イオンビーム槽125の中には、引出孔117を通過したイオンビームが通過する連絡管108が配置されている。連絡管108は接地電位に接続されており、連絡管108を通過したイオンビームはアインツェルレンズ130に入射する。
引出孔117を通過したイオンビームは連絡管108の中を通過してアインツェルレンズ130に入射する。
アインツェルレンズ130は、イオンビームの流れに沿って配置された第一、第二円筒電極131、132と、第一、第二円筒電極131、132の間に配置された中央円筒電極133とを有している。
第一、第二円筒電極131、132と中央円筒電極133とは同径の円筒形形状であり、第一、第二円筒電極131、132と中央円筒電極133との間は所定距離離間して配置され、第一、第二円筒電極131、132は接地電位に接続され、中央円筒電極133は集束電源139によって高電圧が印加されている。
連絡管108を通過したイオンビームはアインツェルレンズ130に入射してアインツェルレンズ130を通過する間に、第一円筒電極131と中央円筒電極133と第二円筒電極132とが形成する電界によって集束される。
集束されたイオンビームの進行方向には放出孔118と走行槽141が配置されており、集束されたイオンビームは放出孔118を通過して走行槽141の内部に入射し、走行槽141の中を走行する間に質量分析され、所望の質量電荷比のイオンが注入対象物に照射されると、そのイオンは注入対象物の中に注入される。
注入対象物が半導体の場合、半導体の導電率や導電型がイオン注入によって制御される。
イオンの注入に要する時間を短縮させるために、注入対象物に注入されるイオンの量を増加させるイオン注入装置が求められており、そのためには、プラズマ槽115から多量のイオンを引き出すことができるイオン源が必要となる。
プラズマ孔116を大きくすれば、プラズマ中から引き出せるイオン量は増大するが、プラズマ孔116を大きくすると、連絡管108を走行するイオンビームが大きく発散し、イオンビームがアインツェルレンズ130を通過する際に、イオンビームの外周部分がアインツェルレンズ130に衝突してしまう。
その結果、イオンビームの透過率が低下して注入対象物に到達できるイオンの量が少量しか増加しなかった。
特開平5−205648号公報 実開昭64−9347号公報
本発明は、アインツェルレンズに衝突するイオンを減少させ、注入対象物に照射されるイオンの量を増加させる技術を提供する。
本願発明の発明者等は、アインツェルレンズを引出孔に近接させれば、イオンがアインツェルレンズに衝突しなくなると考え、そのため、第一円筒電極と中央円筒電極との間の円筒の中心軸線に沿った方向の距離や中央円筒電極と第二円筒電極との間との円筒の中心軸線に沿った方向の距離を小さくすれば、アインツェルレンズの中心軸線に沿った方向の長さが短くなり、イオンがアインツェルレンズの電極に衝突しにくくなると考えた。
また、アインツェルレンズを磁石装置に近接させることができれば、イオンビームが大きく発散する前にイオンビームをアインツェルレンズに入射させることができ、イオンビームがアインツェルレンズの電極に衝突しにくくなると考えた。
本発明は上記考えに基づいて創作されたものであり、本発明は、イオンビームを射出するイオン源と、前記イオン源に接続された走行槽と、前記走行槽に設けられた質量分析部と、注入対象物が配置される試料室とを有し、前記イオン源にはイオン生成部とイオン集束部とが設けられ、前記イオン生成部で生成されたイオンが引き出され、イオンビームとなって前記イオン集束部で集束されて前記走行槽に射出され、射出された前記イオンビーム中のイオンは前記質量分析部によって質量分析され、所望の質量電荷比を有するイオンから成るイオンビームが前記試料室の内部に配置された前記注入対象物に照射され、前記注入対象物に前記イオンが注入されるイオン注入装置であって、前記イオン生成部にはプラズマ槽が設けられ、前記イオン集束部には、イオンビーム槽と、第一円筒部と、第二円筒部と、中央円筒電極と、が設けられ、前記プラズマ槽と前記第一円筒部と前記第二円筒部と前記中央円筒電極とはそれぞれ円筒形形状にされて中心軸線が一致して配置され、前記第二円筒部は前記イオンビーム槽の内部に配置され、前記中央円筒電極は前記第二円筒部の内部に配置され、前記第一円筒部と前記第二円筒部とは電気的に接続され、前記第一円筒部の一端部の底面は円板形形状の引出電極にされ、前記第一円筒部の他端部と、前記第二円筒部の両端と前記中央円筒電極の両端とは開口にされ、前記第一円筒部は前記プラズマ槽と非接触にされて前記引出電極が前記プラズマ槽の内部に挿入され、前記引出電極は前記プラズマ槽の内部に配置されたプラズマ電極と正対され、前記第一円筒部の前記他端部は前記イオンビーム槽の内部に位置し、前記中央円筒電極は前記第一円筒部の下流側に配置され、前記第二円筒部の両端は前記中央円筒電極の両端からはみ出しており、はみ出した部分の前記イオンビームの上流側を第一円筒電極とし、下流側を第二円筒電極とすると、前記第一円筒部と前記中央円筒電極の間に前記第一円筒電極で取り囲まれた空間が配置され、前記中央円筒電極の下流側には前記第二円筒電極で取り囲まれた空間が配置されており、前記引出電極と前記第一、第二円筒電極には同電位が印加され、前記中央円筒電極には前記第一、第二円筒電極よりも高電圧が印加され、前記プラズマ電極と前記引出電極との間の電位差によって前記引出電極に設けられた引出孔から前記プラズマ槽の内部のイオンが引き出されてイオンビームとなり、前記第一円筒電極と前記中央円筒電極と前記第二円筒電極とで集束されるイオン注入装置である。
本発明は、前記イオン生成部は環状の第一、第二ミラー磁石を有し、前記第二ミラー磁石は前記第一ミラー磁石よりも前記中央円筒電極に近い位置に互いに離間して配置され、前記プラズマ槽は、前記第一、第二ミラー磁石の中央の貫通孔に挿入され、前記プラズマ槽の前記第一、第二ミラー磁石の間の部分は多極磁石によって取り囲まれ、前記プラズマ槽の内部の前記第一、第二ミラー磁石の間に電子が閉じ込められ、ガス供給源から前記プラズマ槽の内部に供給されたイオン化ガスがイオンにされるイオン注入装置である。
本発明は、前記第二ミラー磁石と前記第一円筒電極との間には磁気を遮蔽する磁気シールド装置が配置されたイオン注入装置である。
本発明は、前記第一円筒部の下流側の端部の開口の周囲と、前記第二円筒部の上流側の開口の周囲とは、環状形形状の平板の肩部電極によって電気的・機械的に接続されたイオン注入装置である。
本発明は、イオン生成部とイオン集束部とが設けられ、前記イオン生成部で生成されたイオンが引き出され、イオンビームとなって前記イオン集束部で集束されて射出されるイオン源であって、前記イオン生成部にはプラズマ槽が設けられ、前記イオン集束部には、イオンビーム槽と、第一円筒部と、第二円筒部と、中央円筒電極と、が設けられ、前記プラズマ槽と前記第一円筒部と前記第二円筒部と前記中央円筒電極とはそれぞれ円筒形形状にされて中心軸線が一致して配置され、前記第二円筒部は前記イオンビーム槽の内部に配置され、前記中央円筒電極は前記第二円筒部の内部に配置され、前記第一円筒部と前記第二円筒部とは電気的に接続され、前記第一円筒部の一端部の底面は円板形形状の引出電極にされ、前記第一円筒部の他端部と、前記第二円筒部の両端と前記中央円筒電極の両端とは開口にされ、前記第一円筒部は前記プラズマ槽と非接触にされて前記引出電極が前記プラズマ槽の内部に挿入され、前記引出電極は前記プラズマ槽の内部に配置されたプラズマ電極と正対され、前記第一円筒部の前記他端部は前記イオンビーム槽の内部に露出され、前記中央円筒電極は前記第一円筒部の下流側に配置され、前記第二円筒部の両端は前記中央円筒電極の両端からはみ出しており、はみ出した部分の前記イオンビームの上流側を第一円筒電極とし、下流側を第二円筒電極とすると、前記第一円筒部と前記中央円筒電極の間に前記第一円筒電極で取り囲まれた空間が配置され、前記中央円筒電極の下流側には前記第二円筒電極で取り囲まれた空間が配置されており、前記引出電極と前記第一、第二円筒電極には同電位が印加され、前記中央円筒電極には前記第一、第二円筒電極よりも高電圧が印加され、前記プラズマ電極と前記引出電極との間の電位差によって前記引出電極に設けられた引出孔から前記プラズマ槽の内部のイオンが引き出されてイオンビームとなり、前記第一円筒電極と前記中央円筒電極と前記第二円筒電極とで集束されるイオン源である。
本発明は、前記イオン生成部は環状の第一、第二ミラー磁石を有し、前記第二ミラー磁石は前記第一ミラー磁石よりも前記中央円筒電極に近い位置に互いに離間して配置され、前記プラズマ槽は、前記第一、第二ミラー磁石の中央の貫通孔に挿入され、前記プラズマ槽の前記第一、第二ミラー磁石の間の部分は多極磁石によって取り囲まれ、前記プラズマ槽の内部の前記第一、第二ミラー磁石の間に電子が閉じ込められ、ガス供給源から前記プラズマ槽の内部に供給されたイオン化ガスがイオンにされるイオン源である。
本発明は、前記第二ミラー磁石と前記第一円筒電極との間には磁気を遮蔽する磁気シールド装置が配置されたイオン源である。
本発明は、前記第一円筒部の下流側の端部の開口の周囲と、前記第二円筒部の上流側の開口の周囲とは、環状形形状の平板の肩部電極によって電気的・機械的に接続されたイオン源である。
第二円筒部内に第二円筒部よりも小径で短い中央円筒電極を配置し、第二円筒部の両側を中央円筒電極からはみ出させ、上流側にはみ出した部分で第一円筒電極を形成させ、下流側にはみ出した部分で第二円筒電極を形成させてアインツェルレンズが得られた。
このアインツェルレンズでは、第一円筒電極と中央円筒電極の間の中心軸線に沿った方向の距離と、中心円筒電極と第二円筒電極との間の中心軸線で沿った方向の距離とはゼロになり、中心軸線方向の長さが短くなっている。その結果、アインツェルレンズの電極に衝突するイオンは減少し、また、装置も小型になった。
磁気シールド装置によって磁石装置の磁気がイオンビーム槽の内部へ侵入することが抑制されるので、アインツェルレンズは磁石装置に近接して配置されている。その結果、イオンビームが大きく発散する前にアインツェルレンズによってイオンビームを集束させるようになっている。
本発明のイオン注入装置の全体図 そのイオン源を説明するための図 従来技術のイオン源を説明するための図
<イオン注入装置>
図1は、本発明のイオン注入装置2の一例を示しており、該イオン注入装置2は、本発明のイオン源3の一例を有している。
このイオン源3には、イオンが内部を走行する走行槽41が接続されており、走行槽41には、イオン源3を上流側とすると、イオン源3の下流側には、質量分析部43と、加速部44と、スキャン部45と、注入部46とを有している。
走行槽41は真空排気装置40によって真空排気され、後述するように、イオン源3の放出口から走行槽41の内部にイオンビームが射出され、質量分析部43に入射する。
質量分析部43の内部には磁界が形成されており、イオンビーム中の所望の質量電荷比のイオンが磁界中を通過し、質量分析部43の下流側に配置された加速部44に入射する。
加速部44の内部には電界が形成されており、加速部44に入射したイオンビーム中のイオンは電界によって加速され、スキャン部45に入射し、スキャン部45を通過して注入部46が有する試料室47に入射する。
試料室47の内部には基板等の注入対象物10が配置されており、イオンビームは注入対象物10に照射される。
スキャン部45の内部には電界又は磁界又はその両方が形成されており、イオンビームは電界や磁界中を走行する間に進行方向が所望の方向に変化され、イオンビームの注入対象物10上の照射位置が移動され、注入対象物10の表面全部にイオンビームが照射される。
注入対象物10に照射されたイオンビーム中のイオンは注入対象物10の中に注入される。
<イオン源3>
図2は、イオン源3を説明するための内部概略図である。
イオン源3は、イオン生成部4と、イオン集束部5とを有している。
イオン源3は円筒形形状のプラズマ槽15と磁石装置6とを有しており、イオン集束部5は、ステンレス鋼が整形された角筒のイオンビーム槽25と電極装置7とを有している。
磁石装置6は第一、第二ミラー磁石11、12と多極磁石13とを有している。
第一、第二ミラー磁石11、12はそれぞれリング形形状であり、中央に貫通孔を有している。第一、第二ミラー磁石11、12は、ここでは複数の小さい永久磁石がリング状に配置されて一個の第一、第二ミラー磁石11、12がそれぞれ形成されている。プラズマ槽15は非磁性体である銅が整形された円筒であり、第一、第二ミラー磁石11、12の貫通孔42,48に挿入され、プラズマ槽15は第一、第二ミラー磁石11、12によって取り囲まれている。
第一、第二ミラー磁石11、12により、プラズマ槽15の内部にはプラズマ槽15の長さ方向に沿った磁力線が形成され、磁束密度は第一、第二ミラー磁石11、12の周辺で大きくなり、第一、第二ミラー磁石11、12の間で小さくなるようにされている。
多極磁石13は第一ミラー磁石11と第二ミラー磁石12との間に配置されており、多極磁石13内に配置された複数の磁極がプラズマ槽15の外周側面に配置されている。多極磁石13は多数の小磁石が、ハルバッハ配列(Halbach array)された筒形形状に配置されて構成されており、多極磁石13は、外周面上の磁場強度よりも内周面側の磁場強度が強くなるようにされている。
プラズマ槽15の両端は第一ミラー磁石11と多極磁石13と第二ミラー磁石12とが配置された範囲からはみ出しており、第一ミラー磁石11からはみ出した部分を上流部分、第二ミラー磁石12からはみ出した部分を下流部分とすると、プラズマ槽15の上流部分の側面には、ガス供給管56とマイクロ波供給管54とが接続され、上流部分の底面からプラズマ槽15の内部にはアンテナ26が突き出されている。
図2の符号38は、プラズマ槽15と磁石装置6が配置された筺体であり、イオンビーム槽25は、碍子63を介して筺体38に取り付けられている。ここでは、碍子63と筺体38の間には後述する磁気シールド装置8が配置されている。
プラズマ槽15の外部にはプラズマ電源35が配置されている。プラズマ槽15と筺体38とにはプラズマ電源35が出力する高電圧が印加されている。電極装置7とイオンビーム槽25とは接地電位に接続されている。
プラズマ槽15の第二ミラー磁石12からはみ出した部分の先端はイオンビーム槽25の一端の底面側からイオンビーム槽25の内部に挿入されており、プラズマ槽15とイオンビーム槽25との間は気密に接続されている。イオンビーム槽25の他端の底面には底板58が設けられており、底板58には放出孔18が形成されている。
電極装置7は、後述するように、取付装置50によってイオンビーム槽25に取り付けられており、電極装置7は、イオンビーム槽25の内部のプラズマ槽15の先端から離間した位置に配置され、電極装置7は、イオンビーム槽25とプラズマ槽15とは非接触で配置されている。
イオンビーム槽25には真空排気装置37が接続されており、真空排気装置37が動作するとプラズマ槽15の内部とイオンビーム槽25との内部とは真空排気される。
ガス供給管56はガス供給源36に接続され、マイクロ波供給管54はマイクロ波供給源34に接続されており、プラズマ槽15の内部が真空排気されて真空雰囲気にされ、プラズマ槽15の内部にガス供給源36からイオン化ガスが導入され、マイクロ波供給源34からマイクロ波が導入されると、マイクロ波は同軸管のアンテナ26からプラズマ槽15の内部に放射される。
プラズマ槽15の内部には、第一、第二ミラー磁石11、12と多極磁石13とによって磁界が形成されており、プラズマ槽15の内部の空間のうち、磁束密度が極大になる場所は閉曲面上に位置しており、その閉曲面を極大閉曲面64とすると、極大閉曲面64によって、磁束密度が2πfm/q(f:マイクロ波周波数、m:電子質量、q:電気素量)となるECR閉曲面65が取り囲まれており、ECR閉曲面65の中心には、磁束密度が最小となる極小点66が位置している。
正イオン生成の過程を説明すると、まず、プラズマ槽15の内部にイオン化ガスが導入された状態で、極大閉曲面64内で自然発生した暗流の電子がECR閉曲面65の内部で加速され、高速電子が発生する。
高速電子はイオン化ガスに衝突して正イオンと電子が生成され、生成された正イオンと電子は、磁界に沿った螺旋軌道の飛行を開始する。
磁界に沿った螺旋軌道を飛行する正イオンと電子とは、弱い磁界の領域から強い磁界の領域へ進むときに反発力を受けるため、正イオンと電子とは、極大閉曲面64の内部を往復移動する(磁気ミラー効果)。そしてその結果、極大閉曲面64の内部にプラズマが形成される。
正イオンと電子とが磁界に沿った往復移動をする際に、電子がECR閉曲面65を繰り返し通過することで、マイクロ波からプラズマにエネルギーが持続的に供給され、正イオンと電子とが生成され、プラズマが維持される。
第一ミラー磁石11側を上流側、第二ミラー磁石12側を下流側とすると、プラズマ槽15の内部の空間のうち、極大閉曲面64よりも上流側にはアンテナ26の先端が位置しており、プラズマ槽15の内部の極大閉曲面64よりも下流側の場所にはプラズマ電極14が配置されている。
アンテナ26にはプラズマ槽15に対する負電圧(−50〜−500V)が印加されており、負電圧が印加されたアンテナ26は、極大閉曲面64からその上流側へ漏れる電子を極大閉曲面64の内部に押し戻し、プラズマ中の電子密度を大きくする。
プラズマ電極14は円板形形状の金属電極であり、プラズマ槽15と同電位であり、プラズマ電源35が出力する20kV程度の加速電圧が印加されている。
電極装置7は、外径がプラズマ槽15の内径よりも小さい円筒形形状の第一円筒部21と、内径がプラズマ槽15の内径よりも大きい円筒形形状の第二円筒部22と、外径が第2円筒部22よりも小さい円筒形形状の中央円筒電極33とを有している。第一円筒部21と第二円筒部22とプラズマ槽15と中央円筒電極33とは同じ中心軸線28を有するように配置されている。
第一円筒部21の両端を一端部と他端部とすると、第一円筒部21の一端部はプラズマ槽15の内部にプラズマ槽15と非接触に配置され、他端部はプラズマ槽15の外部に位置するようにされている。この他端部はイオンビーム槽25の内部に位置している。
第一円筒部21の一端部の底面の底板はプラズマ槽15の内部に配置されており、プラズマ電極14に対して正対する円板形形状の引出電極24にされており、他端部の底面は開口にされている。
第二円筒部22の両端は開口にされており、第二円筒部22の両端のうち、上流側の端部開口の中心は、第一円筒部21の他端部の開口の中心と同じ位置か、又は第一円筒部21の他端部の開口の中心よりも下流側に位置するようにされている。
プラズマ槽15と、第一、第二円筒部21、22と、中央円筒電極33とは導電性を有する材料例えば金属で形成されており、第一円筒部21の下流側の端部の開口の周囲と、第二円筒部22の上流側の開口の周囲とは、環状形形状の平板の肩部電極23によって、電気的・機械的に接続されている。肩部電極23が第一、第二円筒部21、22の中心軸線28に対して直角又は直角に近い角度であるときは第一、第二円筒部21、22の間の中心軸線28に沿った方向の距離が従来技術よりも短くなる。第一、第二円筒部21、22と肩部電極23とは同電位になるようにされている。引出電極24は第一円筒部21と同電位である。
イオンビーム槽25の内周面には取付装置50が設けられており、第二円筒部22は取付装置50によってイオンビーム槽25に固定されている。従って、第一円筒部21と肩部電極23とは、第二円筒部22を介して取付装置50によってイオンビーム槽25に固定されている。
引出電極24は第一円筒部21と電気的に接続され、引出電極24と第一円筒部21と肩部電極23と第二円筒部22とは同電位になるようにされている。
引出電極24とプラズマ電極14とは中心軸線28が一致するように配置されており、プラズマ電極14にはプラズマ孔16が設けられ、引出電極24には引出孔17が設けられている。
プラズマ孔16と引出孔17と放出孔18とは円形であり、プラズマ槽15と同じ中心軸線28を有するように配置されている。プラズマ孔16と引出孔17とは同程度の大きさにされている。
第二円筒部22は接地電位であり、プラズマ電極14には20kV程度の加速電圧が印加されているから、プラズマ電極14の電位を基準とすると、引出電極24にはプラズマ電極14に印加された電圧の極性を反転した極性の電圧が印加されている。
プラズマ槽15の内部には、引出電極24の電位がプラズマ孔16を介して影響した電界が形成されており、極大閉曲面64からプラズマ電極14付近に移動した正イオンは引出電極24が形成する電界によってプラズマ孔16から引き出され、引出孔17を通過して、電極装置7の第一円筒部21の内部に入射し、入射した多量の正イオンは第一円筒部21の内部をイオンビームとなって飛行し、第一円筒部21の開口から射出されて第二円筒部22の内部に入射する。
この場合、イオンビームの直径はプラズマ孔16の直径の大きさに影響されており、プラズマ孔16の直径が大きい場合はイオンビームの直径も大きくなり、多量のイオンが引き出されるが、プラズマ孔16の直径が大きいとイオンの発散も大きくなる。
中央円筒電極33は、第二円筒部22の内部に配置されている。
中央円筒電極33の中心軸線28は、第一、第二円筒部21、22の中心軸線28と一致するように配置されている。
第一円筒部21の直径と第二円筒部22の直径と中央円筒電極33の直径とは、第一円筒部21が中央円筒電極33の中に非接触で挿入可能で、中央円筒電極33が第二円筒部22の中に非接触で挿入可能な大きさに形成されている。
中央円筒電極33と第二円筒部22との間は、アーク放電の防止のために1mm以上の距離離間させるのがよく、グロー放電防止のためにラーマ−半径rの2倍以下にするとよい。
ここで、電子の質量m(9.11×10-31kg)と、電子の速度v、電気素量q、磁束密度Bを用いると、
ラーマ−半径r = mv/(|q|・B)
、と記載することができる。
イオンビーム量を大きくするために、プラズマ孔16の直径と、引出孔17の直径と、中央円筒電極33の直径と、第二円筒部22の直径とは、下記関係が望ましい。
プラズマ孔16<引出孔17<中央円筒電極33<第二円筒部22
第二円筒部22の側面には取付孔55が設けられており、取付装置50の突起部分57が取付孔55から第二円筒部22の内部に挿入され、突起部分57の先端が中央円筒電極33に取り付けられている。中央円筒電極33は、第二円筒部22とは接触しない状態で第二円筒部22の内部に配置されている。
ここでは取付装置50は一個記載したが、取付装置50と取付孔55は複数個設け、複数個の取付装置50によって、電極装置7を支持することもできる。
第二円筒部22は中央円筒電極33の両側で中央円筒電極33からはみ出しており、中央円筒電極33よりも上流側のはみ出し部分を第一円筒電極31とし、下流側のはみ出し部分を第二円筒電極32とすると、第二円筒部22の内部の中央円筒電極33の上流側には、第一円筒電極31で取り囲まれた空間が配置され、下流側には第二円筒電極32で取り囲まれた空間が配置されている。
中央円筒電極33は第一円筒電極31の下流側に配置されており、第一円筒部21の他端部と、中央円筒電極33の上流側の端部との間は離間しており、第一円筒部21の他端部と、中央円筒電極33の上流側の端部との間は、第一円筒電極31とその第一円筒電極31で取り囲まれた空間とが配置され、中央円筒電極33の下流側の端部よりも下流側には、第二円筒電極32と、第二円筒電極32で取り囲まれた空間とが配置されている。
中央円筒電極33は、イオンビーム槽25の外部に配置された集束電源39に接続され、加速電圧よりも小さい値の集束電圧が印加され、接地電位の第一、第二円筒電極31、32と共にアインツェルレンズ(Einzel lens)30が構成されている。
集束電圧は第一円筒部21とプラズマ槽15との間の電位差20kVよりも小さい正電圧にされており、集束電圧はここでは15kV程度の大きさであり、アインツェルレンズ30は正イオンに対して減速型の凸レンズとなっている。
第二円筒部22に入射したイオンビームは第一円筒電極31と中央円筒電極33の間の電界と、中央円筒電極33と第二円筒電極32の間の電界によって集束され、ビーム径が細くなる。
つまり、イオンビームはアインツェルレンズ30を通過する間に集束され、ビーム径が細くなったイオンビームが放出孔18から走行槽41の内部に放出される。
第一円筒電極31と中央円筒電極33の間の中心軸線28方向に沿った距離はゼロと言うことができ、また、中央円筒電極33と第二円筒電極32との間の中心軸線28方向に沿った距離もゼロと言うことができる。
従って、図3の従来技術のアインツェルレンズ130では、第一円筒電極131と中央円筒電極133と第二円筒電極132とが、中心軸線128方向に沿って少なくとも放電が発生しない距離を離間する必要があるのに比べて、このアインツェルレンズ30では中心軸線28に沿った方向の長さはゼロであり、アインツェルレンズ30の長さが短く、イオンが衝突しにくく、また、装置の小型化に寄与している。
ところで、磁界は、磁石装置6によってプラズマ槽15の外部にも形成されており、正イオンが磁界の影響を受けると発散してしまう。
磁石装置6と第二円筒部22の間のプラズマ槽15の外周には、磁気を遮蔽する磁気シールド装置8が設けられている。磁気シールド装置8は板状でリング形形状の軟質磁性材料であり、プラズマ槽15は磁気シールド装置8の中央に位置する孔49に挿通されている。磁石装置6は磁気シールド装置8よりも上流側に位置しており、磁石装置6が形成する磁界は、磁気シールド装置8によって遮蔽されて磁気シールド装置8よりも下流側には広がらないようにされている。
そのため、環状形状の平板の肩部電極23によって第一円筒部21と第二円筒部22を接続してアインツェルレンズ30を磁石装置6に近接させても、アインツェルレンズ30内を走行するイオンビームが磁石装置6の磁気の影響で発散しないようにされている。また、アインツェルレンズ30が磁石装置6に近接したので、装置が小型化されている。
アインツェルレンズ30で集束されたイオンビームは上述したように走行槽41の内部を走行して、質量分析されたイオンが注入対象物10に注入される。
以上は中央円筒電極33に正電圧を印加したが、負電圧を印加して正イオンのビームを集束させることもできる。
なお、以上は正イオンを注入対象物10に注入する場合を説明したが、加速電圧を負電圧にしてイオン生成部4内で負イオンのプラズマを生成し、負イオンを注入対象物10に注入することができる。この場合、中央円筒電極33の電圧も負電圧にすることができる。
2……イオン注入装置
3……イオン源
4……イオン生成部
5……イオン集束部
6……磁石装置
7……電極装置
8……磁気シールド装置
10……注入対象物
11……第一ミラー磁石
12……第二ミラー磁石
13……多極磁石
14……プラズマ電極
15……プラズマ槽
16……プラズマ孔
17……引出孔
18……放出孔
21……第一円筒部
22……第二円筒部
23……肩部電極
24……引出電極
25……イオンビーム槽
28……中心軸線
31……第一円筒電極
32……第二円筒電極
33……中央円筒電極
37……真空排気装置
39……集束電源
43……質量分析部

Claims (8)

  1. イオンビームを射出するイオン源と、前記イオン源に接続された走行槽と、前記走行槽に設けられた質量分析部と、注入対象物が配置される試料室とを有し、
    前記イオン源にはイオン生成部とイオン集束部とが設けられ、
    前記イオン生成部で生成されたイオンが引き出され、イオンビームとなって前記イオン集束部で集束されて前記走行槽に射出され、射出された前記イオンビーム中のイオンは前記質量分析部によって質量分析され、所望の質量電荷比を有するイオンから成るイオンビームが前記試料室の内部に配置された前記注入対象物に照射され、前記注入対象物に前記イオンが注入されるイオン注入装置であって、
    前記イオン生成部にはプラズマ槽が設けられ、
    前記イオン集束部には、イオンビーム槽と、第一円筒部と、第二円筒部と、中央円筒電極と、が設けられ、
    前記プラズマ槽と前記第一円筒部と前記第二円筒部と前記中央円筒電極とはそれぞれ円筒形形状にされて中心軸線が一致して配置され、
    前記第二円筒部は前記イオンビーム槽の内部に配置され、
    前記中央円筒電極は前記第二円筒部の内部に配置され、
    前記第一円筒部と前記第二円筒部とは電気的に接続され、
    前記第一円筒部の一端部の底面は円板形形状の引出電極にされ、
    前記第一円筒部の他端部と、前記第二円筒部の両端と前記中央円筒電極の両端とは開口にされ、
    前記第一円筒部は前記プラズマ槽と非接触にされて前記引出電極が前記プラズマ槽の内部に挿入され、前記引出電極は前記プラズマ槽の内部に配置されたプラズマ電極と正対され、
    前記第一円筒部の前記他端部は前記イオンビーム槽の内部に位置し、
    前記中央円筒電極は前記第一円筒部の下流側に配置され、
    前記第二円筒部の両端は前記中央円筒電極の両端からはみ出しており、はみ出した部分の前記イオンビームの上流側を第一円筒電極とし、下流側を第二円筒電極とすると、前記第一円筒部と前記中央円筒電極の間に前記第一円筒電極で取り囲まれた空間が配置され、前記中央円筒電極の下流側には前記第二円筒電極で取り囲まれた空間が配置されており、
    前記引出電極と前記第一、第二円筒電極には同電位が印加され、前記中央円筒電極には前記第一、第二円筒電極よりも高電圧が印加され、
    前記プラズマ電極と前記引出電極との間の電位差によって前記引出電極に設けられた引出孔から前記プラズマ槽の内部のイオンが引き出されてイオンビームとなり、前記第一円筒電極と前記中央円筒電極と前記第二円筒電極とで集束されるイオン注入装置。
  2. 前記イオン生成部は環状の第一、第二ミラー磁石を有し、
    前記第二ミラー磁石は前記第一ミラー磁石よりも前記中央円筒電極に近い位置に互いに離間して配置され、
    前記プラズマ槽は、前記第一、第二ミラー磁石の中央の貫通孔に挿入され、前記プラズマ槽の前記第一、第二ミラー磁石の間の部分は多極磁石によって取り囲まれ、
    前記プラズマ槽の内部の前記第一、第二ミラー磁石の間に電子が閉じ込められ、ガス供給源から前記プラズマ槽の内部に供給されたイオン化ガスがイオンにされる請求項1記載のイオン注入装置。
  3. 前記第二ミラー磁石と前記第一円筒電極との間には磁気を遮蔽する磁気シールド装置が配置された請求項2記載のイオン注入装置。
  4. 前記第一円筒部の下流側の端部の開口の周囲と、前記第二円筒部の上流側の開口の周囲とは、環状形形状の平板の肩部電極によって電気的・機械的に接続された請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のイオン注入装置。
  5. イオン生成部とイオン集束部とが設けられ、
    前記イオン生成部で生成されたイオンが引き出され、イオンビームとなって前記イオン集束部で集束されて射出されるイオン源であって、
    前記イオン生成部にはプラズマ槽が設けられ、
    前記イオン集束部には、イオンビーム槽と、第一円筒部と、第二円筒部と、中央円筒電極と、が設けられ、
    前記プラズマ槽と前記第一円筒部と前記第二円筒部と前記中央円筒電極とはそれぞれ円筒形形状にされて中心軸線が一致して配置され、
    前記第二円筒部は前記イオンビーム槽の内部に配置され、
    前記中央円筒電極は前記第二円筒部の内部に配置され、
    前記第一円筒部と前記第二円筒部とは電気的に接続され、
    前記第一円筒部の一端部の底面は円板形形状の引出電極にされ、
    前記第一円筒部の他端部と、前記第二円筒部の両端と前記中央円筒電極の両端とは開口にされ、
    前記第一円筒部は前記プラズマ槽と非接触にされて前記引出電極が前記プラズマ槽の内部に挿入され、前記引出電極は前記プラズマ槽の内部に配置されたプラズマ電極と正対され、
    前記第一円筒部の前記他端部は前記イオンビーム槽の内部に露出され、
    前記中央円筒電極は前記第一円筒部の下流側に配置され、
    前記第二円筒部の両端は前記中央円筒電極の両端からはみ出しており、はみ出した部分の前記イオンビームの上流側を第一円筒電極とし、下流側を第二円筒電極とすると、前記第一円筒部と前記中央円筒電極の間に前記第一円筒電極で取り囲まれた空間が配置され、前記中央円筒電極の下流側には前記第二円筒電極で取り囲まれた空間が配置されており、
    前記引出電極と前記第一、第二円筒電極には同電位が印加され、前記中央円筒電極には前記第一、第二円筒電極よりも高電圧が印加され、
    前記プラズマ電極と前記引出電極との間の電位差によって前記引出電極に設けられた引出孔から前記プラズマ槽の内部のイオンが引き出されてイオンビームとなり、前記第一円筒電極と前記中央円筒電極と前記第二円筒電極とで集束されるイオン源。
  6. 前記イオン生成部は環状の第一、第二ミラー磁石を有し、
    前記第二ミラー磁石は前記第一ミラー磁石よりも前記中央円筒電極に近い位置に互いに離間して配置され、
    前記プラズマ槽は、前記第一、第二ミラー磁石の中央の貫通孔に挿入され、前記プラズマ槽の前記第一、第二ミラー磁石の間の部分は多極磁石によって取り囲まれ、
    前記プラズマ槽の内部の前記第一、第二ミラー磁石の間に電子が閉じ込められ、ガス供給源から前記プラズマ槽の内部に供給されたイオン化ガスがイオンにされる請求項5記載のイオン源。
  7. 前記第二ミラー磁石と前記第一円筒電極との間には磁気を遮蔽する磁気シールド装置が配置された請求項6記載のイオン源。
  8. 前記第一円筒部の下流側の端部の開口の周囲と、前記第二円筒部の上流側の開口の周囲とは、環状形形状の平板の肩部電極によって電気的・機械的に接続された請求項5乃至請求項7のいずれか1項記載のイオン源。
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