JP2002329353A - 光磁気ディスク製造装置及び製造方法 - Google Patents

光磁気ディスク製造装置及び製造方法

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JP2002329353A
JP2002329353A JP2001133601A JP2001133601A JP2002329353A JP 2002329353 A JP2002329353 A JP 2002329353A JP 2001133601 A JP2001133601 A JP 2001133601A JP 2001133601 A JP2001133601 A JP 2001133601A JP 2002329353 A JP2002329353 A JP 2002329353A
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chamber
forming chamber
forming
magnetic
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English (en)
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Masashi Sasaki
正志 佐々木
Masaki Takenouchi
正樹 竹之内
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性膜の成膜から次の誘電体膜の成膜を開始
するまでの時間を最小かつ一定に保つ。 【解決手段】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
の成膜室と、磁性膜を成膜する第2の成膜室と、第2の
誘電体膜を成膜する第3の成膜室と、反射膜を成膜する
第4の成膜室とがインラインで配され、第2の成膜室に
基板が搬入されて所定時間が経過してから第2の成膜室
において磁性膜の成膜を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気ディスクの
製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスクは、一般に、基板上に形
成された第1の誘電体膜、第1の磁性膜、第2の磁性
膜、非磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁性膜、第2の誘
電体膜及び反射膜などの複数の薄膜の積層により構成さ
れ、このうちの磁性膜には、希土類−遷移金属アモルフ
ァス合金からなる垂直磁化薄膜が、その総合的な特性が
優れているために最も多く用いられている。このとき、
磁性膜は単層でもよく、複数の層であっても良いことと
する。今回は複数の磁性膜からなる光磁気ディスクにつ
いて説明する。
【0003】このような光磁気ディスクの製造には、例
えば図16に示すような製造装置100が用いられる。
この製造装置100は、順次搬入される円盤状の透明基
板102が複数枚固定されたキャリア101を、真空成
膜室に搬入するため、VENT/PUNPを繰り返すロ
ーディング室103と、透明基板102上に第1の誘電
体膜を成膜するための第1の成膜室104と、第1の磁
性膜を成膜するための第2の成膜室105と、第2の磁
性膜を成膜するための第3の成膜室106と、非磁性膜
を成膜するための第4の成膜室107と、第3の磁性膜
を成膜するための第5の成膜室108と、第4の磁性膜
を成膜するための第6の成膜室109と、第2の誘電体
膜を成膜する第7の成膜室110と、反射膜を成膜する
第8の成膜室111と、キャリア101を大気中に搬出
するため、VENT/PUNPを繰り返すアンローディ
ング室112とから構成される。
【0004】そして、上記第1の成膜室104乃至上記
第8の成膜室111は連続して配されているとともに、
上記透明基板102は搬送手段によって上記第1の成膜
室104乃至上記第8の成膜室111にわたって搬送さ
れることで当該透明基板102上に上記第1の誘電体
膜、第1の磁性膜、第2の磁性膜、非磁性膜、第3の磁
性膜、第4の磁性膜、第2の誘電体膜及び反射膜がイン
ラインで連続して成膜されて光磁気ディスクが製造され
る。
【0005】そして、このような製造装置100によっ
て光磁気ディスクを製造する際の第2の成膜室における
フローチャートを図17に示す。また、第2の成膜室1
05乃至第4の成膜室107についてのタイムチャート
を図18に示す。
【0006】まず、図17に示すように、第2の成膜室
105において、当該第2の成膜室105が空になり、
キャリア受け入れOK状態になったことが確認される
(Step1)。
【0007】次に、第1の成膜室104から第2の成膜
室105へとキャリア101が搬入される(Step2)。
そして、第2の成膜室105へのキャリア搬入の完了が
確認される(Step3)。
【0008】そして、第2の成膜室105へのキャリア
搬入の搬入の完了されると、スパッタガスの供給がオン
になり(Step4)、パレットが回転を始める(Step
5)。そして、スパッタリングが行われる(Step6)。
【0009】所定時間のスパッタリングが完了すると、
スパッタガスの供給がオフになり(Step7)、パレット
の回転が停止する(Step8)。
【0010】そして、第3の成膜室106において、当
該第3の成膜室106が空になり、キャリア受け入れO
K状態になっているかどうかが確認される(Step9)。
第3の成膜室106が空になり、キャリア受け入れOK
状態になるまで待機状態となる。
【0011】第3の成膜室106において、当該第3の
成膜室106が空になり、キャリア受け入れOK状態に
なったことが確認されると、第2の成膜室105から第
3の成膜室106へとキャリア101が搬出される(St
ep10)。そして、第2の成膜室105から第3の成膜
室106へのキャリア搬出完了が確認される(Step1
1)。これにより、第2の成膜室105は空になり、第
1の成膜室104から次のキャリア受け入れOK状態と
なり、再び上記のStep1に戻る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この光
磁気ディスクの磁性膜の材料である希土類−遷移金属ア
モルファス合金は、非常に酸化されやすいものであり、
酸化されて著しく光磁気特性が低下することもある。例
えば、基板や装置部材等の中に含まれていたりする水や
酸素等の酸化性物質が、成膜中あるいは成膜直後の磁性
膜の表面に接触して酸化を引き起こし、結果的に記録媒
体の特性を低下させてしまうことは、良く知られた現象
である。
【0013】上述したような従来の製造フローによる
と、第2の成膜室105において第1の磁性膜の成膜が
終了した後に、第3の成膜室106が空になり、キャリ
ア受け入れOK状態になるまで待機状態となる。そのた
め、この方法では、第2の成膜室105で第1の磁性膜
が成膜されてから第3の成膜室106で第2の磁性膜を
成膜するまでの時間間隔があいてしまい、その間に第1
の磁性膜が酸化して特性劣化の原因となってしまうとい
う問題があった。また、上記第1の磁性膜が成膜されて
から第2の磁性膜を成膜するまでの時間間隔も均一では
ないため、第1の磁性膜の酸化状態にもばらつきが生
じ、これにより光磁気ディスクの特性も大きく変動する
ことになり、均一な特性の光磁気ディスクを得る妨げと
なっていた。
【0014】本発明は、上述したような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、磁性膜の成膜から次の構成
膜の成膜を開始するまでの時間を、最小かつ一定に保つ
ことで、磁性膜の酸化を抑え、信号特性にばらつきの少
ない光磁気ディスクを安定して製造することができる製
造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気ディスク
製造装置は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の
成膜室と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体
膜上に磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成
膜室で成膜された磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜する
第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第2の
誘電体膜上に反射膜を成膜する第4の成膜室とを備え、
上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続して配さ
れているとともに、上記基板は搬送手段によって上記第
1の成膜室乃至上記第4の成膜室にわたって搬送される
ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、磁性膜、第2
の誘電体膜及び反射膜が連続して成膜されて光磁気ディ
スクが製造されるインライン型の光磁気ディスク製造装
置である。
【0016】そして本発明の光磁気ディスク製造装置
は、上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の
成膜室での第2の誘電体膜の成膜が終了し、当該第2の
誘電体膜が成膜された基板が第3の成膜室から搬出され
て第3の成膜室が空になるまで待機し、第3の成膜室が
空になってから、上記第2の成膜室において磁性膜の成
膜を開始するように制御されていることを特徴とする。
【0017】上述したような本発明にかかる光磁気ディ
スクの製造装置では、上記第2の成膜室に基板が搬入さ
れてから、第3の成膜室での第2の誘電体膜の成膜が終
了し、当該第2の誘電体膜が成膜された基板が第3の成
膜室から搬出されて第3の成膜室が空になるまで待機
し、第3の成膜室が空になってから、上記第2の成膜室
において磁性膜の成膜を開始するように制御されている
ので、磁性膜の成膜が終了してから次の第2の磁性膜の
成膜を開始するまでの時間を、最小かつ一定に保つこと
ができる。
【0018】また、本発明の光磁気ディスク製造装置
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成膜室で
成膜された磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜する第3の
成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第2の誘電体
膜上に反射膜を成膜する第4の成膜室とを備え、上記第
1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続して配されてい
るとともに、上記基板は搬送手段によって上記第1の成
膜室乃至上記第4の成膜室にわたって搬送されることで
当該基板上に上記第1の誘電体膜、磁性膜、第2の誘電
体膜及び反射膜が連続して成膜されて光磁気ディスクが
製造されるインライン型の光磁気ディスク製造装置であ
る。
【0019】そして本発明の光磁気ディスク製造装置
は、上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経
過してから第2の成膜室において磁性膜の成膜を開始す
るように制御されていることを特徴とする。
【0020】上述したような本発明に係る光磁気ディス
ク製造装置では、上記第2の成膜室に基板が搬入され、
所定時間が経過してから第2の成膜室において磁性膜の
成膜を開始するように制御されているので、磁性膜の成
膜が終了してから次の第2の誘電体膜の成膜を開始する
までの時間を、最小かつ一定に保つことができる。
【0021】また、本発明の光磁気ディスク製造装置
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
第1の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成
膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の磁性膜を成膜
する第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第
2の磁性膜上に非磁性膜を成膜する第4の成膜室と、上
記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第3の磁性膜
を成膜する第5の成膜室と、上記第5の成膜室で成膜さ
れた第3の磁性膜上に第4の磁性膜を成膜する第6の成
膜室と、上記第6の成膜室で成膜された第4の磁性膜上
に第2の誘電体膜を成膜する第7の成膜室と、上記第7
の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射膜を成膜
する第8の成膜室とを備え、上記第1の成膜室乃至上記
第8の成膜室は連続して配されているとともに、上記基
板は搬送手段によって上記第1の成膜室乃至上記第8の
成膜室にわたって搬送されることで当該基板上に上記第
1の誘電体膜、第1の磁性膜、第2の磁性膜、非磁性
膜、第3の磁性膜、第4の磁性膜、第2の誘電体膜及び
反射膜が連続して成膜されて光磁気ディスクが製造され
るインライン型の光磁気ディスク製造装置である。
【0022】そして本発明の光磁気ディスク製造装置
は、上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の
成膜室での第2の磁性膜の成膜が終了し、当該第2の磁
性膜が成膜された基板が第3の成膜室から搬出されて第
3の成膜室が空になるまで待機し、第3の成膜室が空に
なってから、上記第2の成膜室において第1の磁性膜の
成膜を開始するように制御されていることを特徴とす
る。
【0023】上述したような本発明に係る光磁気ディス
ク製造装置では、上記第2の成膜室に基板が搬入されて
から、第3の成膜室での第2の磁性膜の成膜が終了し、
当該第2の磁性膜が成膜された基板が第3の成膜室から
搬出されて第3の成膜室が空になるまで待機し、第3の
成膜室が空になってから、上記第2の成膜室において第
1の磁性膜の成膜を開始するように制御されているの
で、第1の磁性膜の成膜が終了してから次の第2の磁性
膜の成膜を開始するまでの時間を、最小かつ一定に保つ
ことができる。
【0024】また、本発明の光磁気ディスク製造装置
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
第1の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成
膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の磁性膜を成膜
する第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第
2の磁性膜上に非磁性膜を成膜する第4の成膜室と、上
記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第3の磁性膜
を成膜する第5の成膜室と、上記第5の成膜室で成膜さ
れた第3の磁性膜上に第4の磁性膜を成膜する第6の成
膜室と、上記第6の成膜室で成膜された第4の磁性膜上
に第2の誘電体膜を成膜する第7の成膜室と、上記第7
の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射膜を成膜
する第8の成膜室とを備え、上記第1の成膜室乃至上記
第8の成膜室は連続して配されているとともに、上記基
板は搬送手段によって上記第1の成膜室乃至上記第8の
成膜室にわたって搬送されることで当該基板上に上記第
1の誘電体膜、第1の磁性膜、第2の磁性膜、非磁性
膜、第3の磁性膜、第4の磁性膜、第2の誘電体膜及び
反射膜が連続して成膜されて光磁気ディスクが製造され
るインライン型の光磁気ディスク製造装置である。
【0025】そして本発明の光磁気ディスク製造装置
は、上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経
過してから第2の成膜室において第1の磁性膜の成膜を
開始するように制御されていることを特徴とする。
【0026】上述したような本発明に係る光磁気ディス
ク製造装置では、上記第2の成膜室に基板が搬入され、
所定時間が経過してから第2の成膜室において第1の磁
性膜の成膜を開始するように制御されているので、第1
の磁性膜の成膜が終了してから次の第2の磁性膜の成膜
を開始するまでの時間を、最小かつ一定に保つことがで
きる。
【0027】また、本発明の光磁気ディスク製造方法
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成膜室で
成膜された磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜する第3の
成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第2の誘電体
膜上に反射膜を成膜する第4の成膜室とを備え、上記第
1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続してインライン
で配されているような成膜装置を用い、上記基板は搬送
手段によって上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室に
わたって搬送されることで当該基板上に上記第1の誘電
体膜、磁性膜、第2の誘電体膜及び反射膜を連続に成膜
して光磁気ディスクとする光磁気ディスク製造方法であ
る。
【0028】そして本発明の光磁気ディスクの製造方法
は、上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の
成膜室での第2の誘電体膜の成膜が終了し、当該第2の
誘電体膜が成膜された基板が第3の成膜室から搬出され
て第3の成膜室が空になるまで待機し、第3の成膜室が
空になってから、上記第2の成膜室において磁性膜の成
膜を開始することを特徴とする。
【0029】上述したような本発明にかかる光磁気ディ
スクの製造方法では、上記第2の成膜室に基板が搬入さ
れてから、第3の成膜室での第2の誘電体膜の成膜が終
了し、当該第2の誘電体膜が成膜された基板が第3の成
膜室から搬出されて第3の成膜室が空になるまで待機
し、第3の成膜室が空になってから、上記第2の成膜室
において磁性膜の成膜を開始することで、磁性膜の成膜
が終了してから次の第2の磁性膜の成膜を開始するまで
の時間を、最小かつ一定に保つことができる。
【0030】また、本発明の光磁気ディスク製造方法
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成膜室で
成膜された磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜する第3の
成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第2の誘電体
膜上に反射膜を成膜する第4の成膜室とを備え、上記第
1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続してインライン
で配されているような成膜装置を用い、上記基板は搬送
手段によって上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室に
わたって搬送されることで当該基板上に上記第1の誘電
体膜、磁性膜、第2の誘電体膜及び反射膜を連続に成膜
して光磁気ディスクとする光磁気ディスク製造方法であ
る。
【0031】そして本発明の光磁気ディスク製造方法
は、上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経
過してから第2の成膜室において磁性膜の成膜を開始す
ることを特徴とする。
【0032】上述したような本発明に係る光磁気ディス
ク製造方法では、上記第2の成膜室に基板が搬入され、
所定時間が経過してから第2の成膜室において磁性膜の
成膜を開始することで、第1の磁性膜の成膜が終了して
から次の第2の磁性膜の成膜を開始するまでの時間を、
最小かつ一定に保つことができる。
【0033】また、本発明の光磁気ディスク製造方法
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
第1の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成
膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の磁性膜を成膜
する第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第
2の磁性膜上に非磁性膜を成膜する第4の成膜室と、上
記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第3の磁性膜
を成膜する第5の成膜室と、上記第5の成膜室で成膜さ
れた第3の磁性膜上に第4の磁性膜を成膜する第6の成
膜室と、上記第6の成膜室で成膜された第4の磁性膜上
に第2の誘電体膜を成膜する第7の成膜室と、上記第7
の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射膜を成膜
する第8の成膜室とを備え、上記第1の成膜室乃至上記
第8の成膜室は連続してインラインで配されているよう
な成膜装置を用い、上記基板は搬送手段によって上記第
1の成膜室乃至上記第8の成膜室にわたって搬送される
ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、第1の磁性
膜、第2の磁性膜、非磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁
性膜、第2の誘電体膜及び反射膜を連続に成膜して光磁
気ディスクとする光磁気ディスク製造方法である。
【0034】そして本発明の光磁気ディスク製造方法
は、上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の
成膜室での第2の磁性膜の成膜が終了し、当該第2の磁
性膜が成膜された基板が第3の成膜室から搬出されて第
3の成膜室が空になるまで待機し、第3の成膜室が空に
なってから、上記第2の成膜室において第1の磁性膜の
成膜を開始することを特徴とする。
【0035】上述したような本発明に係る光磁気ディス
ク製造方法では、上記第2の成膜室に基板が搬入されて
から、第3の成膜室での第2の磁性膜の成膜が終了し、
当該第2の磁性膜が成膜された基板が第3の成膜室から
搬出されて第3の成膜室が空になるまで待機し、第3の
成膜室が空になってから、上記第2の成膜室において第
1の磁性膜の成膜を開始することで、第1の磁性膜の成
膜が終了してから次の第2の磁性膜の成膜を開始するま
での時間を、最小かつ一定に保つことができる。
【0036】また、本発明の光磁気ディスク製造方法
は、基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1の成膜室
と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に
第1の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の成
膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の磁性膜を成膜
する第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第
2の磁性膜上に非磁性膜を成膜する第4の成膜室と、上
記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第3の磁性膜
を成膜する第5の成膜室と、上記第5の成膜室で成膜さ
れた第3の磁性膜上に第4の磁性膜を成膜する第6の成
膜室と、上記第6の成膜室で成膜された第4の磁性膜上
に第2の誘電体膜を成膜する第7の成膜室と、上記第7
の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射膜を成膜
する第8の成膜室とを備え、上記第1の成膜室乃至上記
第8の成膜室は連続してインラインで配されているよう
な成膜装置を用い、上記基板は搬送手段によって上記第
1の成膜室乃至上記第8の成膜室にわたって搬送される
ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、第1の磁性
膜、第2の磁性膜、非磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁
性膜、第2の誘電体膜及び反射膜を連続に成膜して光磁
気ディスクとする光磁気ディスク製造方法である。
【0037】そして本発明の光磁気ディスク製造方法
は、上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経
過してから第2の成膜室において第1の磁性膜の成膜を
開始することを特徴とする。
【0038】上述したような本発明に係る光磁気ディス
ク製造方法では、上記第2の成膜室に基板が搬入され、
所定時間が経過してから第2の成膜室において第1の磁
性膜の成膜を開始することで、第1の磁性膜の成膜が終
了してから次の第2の磁性膜の成膜を開始するまでの時
間を、最小かつ一定に保つことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】〈第1の実施の形態〉以下、本発
明を適用した光磁気ディスク製造装置及び製造方法の実
施の形態について説明する。
【0040】まず、本発明を適用して製造される光磁気
記録媒体の一構成例を図1に示す。この光磁気ディスク
1は、透明基板2上に、第1の誘電体膜3と、第1の磁
性膜4と、第2の磁性膜5と、非磁性膜6と、第3の磁
性膜7と、第4の磁性膜8と、第の誘電体膜9と、反射
膜10とが順次積層されてなる。
【0041】透明基板2は、レーザ光に対する透光性を
有する硬質材料によって、全体略円板状に形成されてい
る。透明基板2を形成する材料としては、例えば、アク
リル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹
脂、エポキシ樹脂等の各種樹脂材料や、石英ガラス等の
ガラス材料等が用いられる。
【0042】第1の誘電体膜3は、例えば、Si
、SiN、AlN、Al、AlSiNO、
HfO、ZnS、ZrO、Y、MgO、Si
、MgF、LiF等の材料を用いて、各種スパッ
タリング法等の薄膜形成技術により薄膜状に形成されて
なる。ただし、第1の誘電体膜3を形成する材料として
は、記録信号の記録再生を行うために入射されるレーザ
光に対して透光性を有し、酸素及び水分子が透過せず、
酸素を含まない材料を用いることが望ましく、SiN、
SiあるいはAlN等を用いることが望ましい。
【0043】第1の磁性膜4は、第1の誘電体膜3上に
薄膜状に形成されている。磁性膜は、キュリー温度を超
えた温度上昇によって保磁力が減少して外部磁界の方向
に磁化反転するとともに、カー効果やファラデー効果等
の磁気光学特性を有する材料によって形成され、例え
ば、TbFeCo、TbFeCoCr、GdFeCo、
TbFe、GdFe等の希土類−遷移金属アモルファス
合金によって形成されている。
【0044】第2の磁性膜5は、第1の磁性膜4上に薄
膜状に形成されている。この第2の磁性膜5は、上述の
第1の磁性膜4と同様に、例えば、TbFeCo、Tb
FeCoCr、GdFeCo、TbFe、GdFe等の
希土類−遷移金属アモルファス合金によって形成されて
いる。
【0045】非磁性膜6は、Si、Al、Zr、Y等の
非磁性を有する材料によって、第2の磁性膜5上に薄膜
状に形成されている。
【0046】第3の磁性膜7は、第1の磁性膜4と同様
な群より選ばれた材料によって、非磁性膜6上に薄膜状
に形成されている。
【0047】第4の磁性膜8は、第1の磁性膜4と同様
な材料によって、第3の磁性膜7上に薄膜状に形成され
る。
【0048】第2の誘電体膜9は、第1の誘電体膜3と
同様な群より選ばれた材料によって、第4の磁性膜8上
に薄膜状に形成されている。
【0049】反射膜10は、第2の誘電体膜9上に薄膜
状に形成されている。反射膜10は、磁性膜及び誘電体
膜を透過したレーザ光を反射する反射膜としての機能を
有するとともに、磁性膜に向けて照射されたレーザ光に
よって、この磁性膜に熱が蓄熱されることを防止するヒ
ートシンクとしての機能を有する。反射膜10を形成す
る材料としては、熱的に良導体である非磁性金属元素又
はその化合物を単独で、あるいは複合させて用いること
が望ましく、例えば、Au、Al、Ag、AgPdC
u、AlTi、AlCu、AlCr、AlNi等によっ
て形成されている。
【0050】なお、光磁気ディスク1においては、上述
した各層に加えて、反射膜10上に保護膜11が薄膜状
に形成されていてもよい。これにより、光磁気ディスク
1は、磁性膜及び反射膜10の酸化等による劣化が抑制
される。また、光磁気ディスク1は、保護膜11が形成
されることによって、上述した各層に傷が生じることを
防止できる。保護膜11は、例えば、スピンコーターに
より塗布された紫外線硬化樹脂を硬化させること等によ
って形成する。
【0051】そして、この光磁気ディスク1に対して情
報信号を記録するときは、保護膜11の側から磁性膜に
磁界を印加するとともに、透明基板2の側から磁性膜に
光ビームを照射する。これにより、情報信号は、磁性膜
の磁化の状態として記録される。
【0052】また、光磁気ディスク1に記録された情報
信号を再生するときには、透明基板2の側から磁性膜に
光ビームを照射し、当該光ビームの戻り光を検出する。
このとき、カー効果により、磁性膜の磁化状態に依存し
て、戻り光の偏光面が回転する。そこで、この偏光面の
回転角を検出することにより、磁性膜の磁化状態が検出
され、これにより、磁性膜の磁化状態として記録された
情報信号が読み出されることとなる。
【0053】そして、以上のような構成を有する光磁気
ディスク1の製造は、透明基板2上に、上述したような
材料からなる各層を例えばスパッタリング法により順次
成膜、積層していくことにより行われる。この光磁気デ
ィスク1は、つぎのような製造装置20を用いて製造さ
れる。
【0054】即ち、この製造装置20は、図2に示すよ
うに、順次搬入される円盤状の透明基板2が複数枚固定
されたキャリア40を、真空成膜室に搬入するため、V
ENT/PUNPを繰り返すローディング室21と、透
明基板2上に第1の誘電体膜3を成膜するための第1の
成膜室22と、第1の磁性膜4を成膜するための第2の
成膜室23と、第2の磁性体膜5を成膜するための第3
の成膜室24と、非磁性膜6を成膜するための第4の成
膜室25と、第3の磁性膜7を成膜するための第5の成
膜室26と、第4の磁性膜8を成膜するための第6の成
膜室27と、第2の誘電体膜9を成膜するための第7の
成膜室28と、反射膜10を成膜するための第8の成膜
室29と、キャリア40を大気中に搬出するため、VE
NT/PUNPを繰り返すアンローディング室30とか
ら構成されてなる。
【0055】これらローディング室21、第1の成膜室
22乃至第8の成膜室29及びアンローディング室30
は、図2中横方向に並列して互いに接続されるととも
に、各空間毎に所定の真空度に保たれるように仕切られ
ている。このうち、上記ローディング室21の側面に
は、図示しないキャリア搬入口が設けられており、当該
キャリア搬入口を介して複数のキャリア40が順次送り
込まれる。
【0056】キャリア40は、上記第1の成膜室22に
順次送り出され、上記第1の成膜室22内で当該キャリ
ア40上に配設された透明基板2に対して第1の誘電体
膜3の成膜が行われた後、上記第2の成膜室23内に送
られる。従って、上述のようにローディング室21内に
複数のキャリア40を待機させることにより、上記第1
の成膜室22での成膜、更には上記第2の成膜室23乃
至第8の成膜室29での成膜がインラインで連続して行
われるようになされている。
【0057】上記キャリア40は、図3及び図4に示す
ように、円盤状のパレット41を有し、当該パレット4
1の一主面上に複数(本実施例では8枚)の透明基板2
が等間隔に配設されている。そして、このキャリア40
は、レール42上を走行することにより、ローディング
室21から第1の成膜室22乃至第8の成膜室29を経
てアンローディング室30へと搬送される。
【0058】一方、上記第1の成膜室22の上壁面に
は、図示しないArガス導入口又はN ガス導入口がそ
れぞれ設けられており、これらArガス導入口又はN
ガス導入口を介して内部にArガス若しくはNガスが
適宜導入され、所望の雰囲気に制御されるようになされ
ている。
【0059】また、この第1の成膜室22に搬入される
キャリア40と対向する壁面には、内部にターゲットが
配設されている。そして、このターゲットと、キャリア
40上に固定された透明基板2との間でスパッタリング
が行われて上記透明基板2上に第1の誘電体膜3が形成
される。
【0060】そして、この第1の誘電体膜3が設けられ
た上記透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記
第1の誘電体膜3の成膜後、上記第1の成膜室22に隣
接して配設される上記第2の成膜室23内に送り込まれ
る。この第2の成膜室23の上壁面には、図示しないA
rガス導入口及び成膜室排気系がそれぞれ設けられてお
り、上記Arガス導入口を介して内部にArガスが適宜
導入され、所望の雰囲気に制御される。
【0061】また、この第2の成膜室23の壁面には、
内部にターゲットが配設されている。そして、このター
ゲットと、上記第2の成膜室23内に送り込まれたキャ
リア40上に固定された透明基板2との間でスパッタリ
ングが行われ、上記第1の誘電体膜3上に第1の磁性膜
4が成膜される。
【0062】そして、この第1の磁性膜4が設けられた
上記透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記第
1の磁性膜4の成膜後、上記第2の成膜室23に隣接し
て配設される上記第3の成膜室24内に送り込まれる。
【0063】この第3の成膜室24は、上記第2の成膜
室23と同じ構成を有しており、上壁面には図示しない
Arガス導入口及び成膜室排気系がそれぞれ設けられて
おり、上記Arガス導入口を介して内部にArガスが適
宜導入され、所望の雰囲気に制御される。
【0064】また、この第3の成膜室24の壁面には、
内部にターゲットが配設されている。そして、このター
ゲットと、上記第3の成膜室24内に送り込まれたキャ
リア40上に固定された透明基板2との間でスパッタリ
ングが行われ、上記第1の磁性膜4上に第2の磁性膜5
が成膜される。
【0065】そして、この第2の磁性膜5が設けられた
上記透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記第
2の磁性膜5の成膜後、上記第3の成膜室24に隣接し
て配設される上記第4の成膜室25内に送り込まれる。
【0066】この第4の成膜室25は、上記第1の成膜
室22と同じ構成を有しており、上壁面に設けられた図
示しないArガス導入口又はNガス導入口により内部
が所望の雰囲気に制御されるとともに、壁面の内部にタ
ーゲットが配設され、当該第4の成膜室25内に送り込
まれたキャリア40上に固定された透明基板2との間で
スパッタリングが行われて上記第2の磁性膜5上に非磁
性膜6が形成される。
【0067】そして、この非磁性膜6が設けられた上記
透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記非磁性
膜6の成膜後、上記第4の成膜室25に隣接して配設さ
れる上記第5の成膜室26内に送り込まれる。
【0068】この第5の成膜室26の上壁面には、図示
しないArガス導入口及び成膜室排気系がそれぞれ設け
られており、上記Arガス導入口を介して内部にArガ
スが適宜導入され、所望の雰囲気に制御される。
【0069】また、この第5の成膜室26の壁面には、
内部にターゲットが配設されている。そして、このター
ゲットと、上記第5の成膜室26内に送り込まれたキャ
リア40上に固定された透明基板2との間でスパッタリ
ングが行われ、上記非磁性膜6上に第3の磁性膜7が成
膜される。
【0070】そして、この第3の磁性膜7が設けられた
上記透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記第
3の磁性膜7の成膜後、更に上記第5の成膜室26に隣
接して配設される上記第6の成膜室27内に送り込まれ
る。
【0071】この第6の成膜室27の上壁面には、図示
しないArガス導入口及び成膜室排気系がそれぞれ設け
られており、上記Arガス導入口を介して内部にArガ
スが適宜導入され、所望の雰囲気に制御される。
【0072】また、この第6の成膜室27の壁面には、
内部にターゲットが配設されている。そして、このター
ゲットと、上記第6の成膜室27内に送り込まれたキャ
リア40上に固定された透明基板2との間でスパッタリ
ングが行われ、上記第3の磁性膜7上に第4の磁性膜8
が成膜される。
【0073】そして、この第4の磁性膜8が設けられた
上記透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記第
4の磁性膜8の成膜後、上記第6の成膜室27に隣接し
て配設される上記第7の成膜室28内に送り込まれる。
【0074】この第7の成膜室28の上壁面には、図示
しないArガス導入口が設けられており、このArガス
導入口を介して内部にArガスが導入され、所望の雰囲
気に制御されるようになされている。
【0075】また、この第7の成膜室28の壁面には、
内部にターゲットが配設される。そして、このターゲッ
トと、上記第7の成膜室28内に送り込まれたキャリア
40上に固定された透明基板2との間でスパッタリング
が行われ、上記第4の磁性膜8上に第2の誘電体膜9が
成膜される。
【0076】そして、この第2の誘電体膜9が設けられ
た上記透明基板2を保持した上記キャリア40は、上記
第2の誘電体膜9の成膜後、上記第7の成膜室28に隣
接して配設される上記第8の成膜室29内に送り込まれ
る。
【0077】この第8の成膜室29の上壁面には、図示
しないArガス導入口が設けられており、このArガス
導入口を介して内部にArガスが導入され、所望の雰囲
気に制御されるようになされている。
【0078】また、この第8の成膜室29の壁面には、
内部にターゲットが配設される。そして、このターゲッ
トと、上記第8の成膜室29内に送り込まれたキャリア
40上に固定された透明基板2との間でスパッタリング
が行われ、上記第2の誘電体膜9上に反射膜10が成膜
される。
【0079】更に、この反射膜10が設けられた上記透
明基板2を保持した上記キャリア40は、当該反射膜1
0の成膜後、アンローディング室30へと送られる。そ
の後、別工程にて、例えばスピンコートによって反射膜
10上に保護膜が11が形成されて図1に示したような
光磁気ディスク1が製造される。
【0080】ここで、上述したように、従来の製造フロ
ーによると、第2の成膜室23において第1の磁性膜の
成膜が終了した後に、第3の成膜室24が空になり、キ
ャリア受け入れOK状態になるまで待機状態となってし
まう。そのため、この方法では、第2の成膜室23で磁
性膜が成膜されてから第3の成膜室24で第2の磁性膜
5を成膜するまでの時間間隔があいてしまい、その間に
第1の磁性膜が酸化して特性劣化の原因となってしまう
という問題があった。また、上記磁性膜が成膜されてか
ら第2の磁性膜5を成膜するまでの時間間隔も均一では
ないため、磁性膜の酸化状態にもばらつきが生じ、これ
により光磁気ディスクの特性も大きく変動することにな
り、均一な特性の光磁気ディスクを得る妨げとなってい
た。
【0081】そこで、本発明では、各プロセス間での時
間的関係を調整することにより、磁性膜の成膜が終了し
てから次の誘電体膜の成膜を開始するまでの時間を最小
かつ一定とし、これにより磁性膜の酸化を抑え、信号特
性にばらつきの少ない光磁気ディスク1を安定して製造
することができることを見出した。
【0082】本実施の形態に係る成膜プロセスの時間的
関係について説明する。なお、以下の説明では、第2の
成膜室23、第3の成膜室24及び第4の成膜室25に
おけるプロセスを抜き出し、第2の成膜室23を中心と
した当該第2、第3及び第4の成膜室23,24,25
におけるプロセスの時間的関係について述べる。また、
以下の説明では、各成膜室におけるキャリア40の搬入
時間及び搬出時間をともに1分間とし、第2の成膜室に
おける成膜プロセスの時間を3分間として、1サイクル
を6分間としたような場合を例に挙げて説明している
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0083】第2の成膜室23におけるフローチャート
を図5に示す。また、第2の成膜室23乃至第4の成膜
室25についてのタイムチャートを図6に示す。
【0084】まず、図5に示すように、第2の成膜室2
3において、当該第2の成膜室23が空になり、キャリ
ア受け入れOK状態になったことが確認される(Step
1)。
【0085】次に、第1の成膜室22から第2の成膜室
23へとキャリア40が搬入される(Step2)。そし
て、第2の成膜室23へのキャリア搬入の完了が確認さ
れる(Step3)。
【0086】ここで、搬入の完了が確認された後、所定
の間、待機状態となる(Step4)。このStep4における
待機時間としては、第2の成膜室23より下流側の各成
膜室の各成膜プロセスにおける最長のタクト時間(T
1)から、第2の成膜室23で行われる第2の成膜プロ
セスのタクト時間(T2)をひいた時間(T1−T2)
となる。
【0087】上記所定時間の待機状態の後、スパッタガ
スの供給がオンになり(Step5)、パレットが回転を始
める(Step6)。そして、スパッタリングが行われる
(Step7)。
【0088】所定時間のスパッタリングが完了すると、
スパッタガスの供給がオフになり(Step8)、パレット
の回転が停止する(Step9)。
【0089】そして、第3の成膜室24において、当該
第3の成膜室24が空になり、キャリア受け入れOK状
態になっているかどうかが確認される(Step10)。
【0090】第3の成膜室24において、当該第3の成
膜室24が空になり、キャリア受け入れOK状態になっ
たことが確認されると、第2の成膜室23から第3の成
膜室24へとキャリア40が搬出される(Step11)。
そして、第2の成膜室23から第3の成膜室24へのキ
ャリア搬出完了が確認される(Step12)。これによ
り、第2の成膜室23は空になり、第1の成膜室22か
ら次のキャリア受け入れOK状態となり、再び上記のSt
ep1に戻る。
【0091】このように、第1の磁性膜4の成膜が終了
した時点で、第3の成膜室24がキャリア受け入れOK
となっているように、第2の成膜室23でのプロセス開
始時間を調整することで、第1の磁性膜4を成膜してか
ら第2の磁性膜5を成膜するまでの時間を、ほぼキャリ
ア40の搬送時間だけとすることができ、第1の磁性膜
4の成膜が終了してから次の第2の磁性膜5の成膜を開
始するまでの時間を、最小かつ一定に保つことができ
る。これにより、本発明では磁性膜の酸化を抑え、信号
特性にばらつきの少ない光磁気ディスク1を安定して製
造することができる。
【0092】下流側にキャリア40が残っている場合で
も、キャリア40が更に下流側の成膜室に搬送されて上
流側の成膜室からのキャリア受け入れが可能になる時間
は予測できるため、その時間を見込んで、第1の磁性膜
の成膜を開始してもよい。但し、その時間は第1の磁性
膜4の成膜に必要な時間以下でなければならない。
【0093】なお、上述した説明では、第1の磁性膜4
を成膜する第2の成膜室23を中心とした当該第2、第
3及び第4の成膜室23,24,25におけるプロセス
の時間的関係について述べたが、第3の磁性膜7を成膜
する第5の成膜室26を中心とした当該第5、第6及び
第7の成膜室26,27,28におけるプロセスの時間
的関係についても、第2、第3及び第4の成膜室23,
24,25におけるプロセスの時間的関係と同様に行う
ことで、磁性膜と磁性膜との間に酸化層を作らずに安定
化することができ、本発明の目的を達成することができ
る。
【0094】また、上述した第1の実施の形態では、複
数の磁性膜を有し、磁性膜及び誘電体膜の組み合わせが
多層構造の信号記録部を備えた光磁気ディスクを例に挙
げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、磁性膜を1つのみ有し、磁性膜及び誘電体膜の組み
合わせが単数の信号記録部を備えた光磁気ディスクや、
信号記録部が磁性膜のみによって単層で形成されている
ような構成の光磁気ディスクの製造についても、適用可
能である。
【0095】〈第2の実施の形態〉つぎに、本発明の第
2の実施の形態について説明する。
【0096】まず、本発明を適用して製造される光磁気
記録媒体の一構成例を図7に示す。ここでは複数の磁性
膜からなる光磁気ディスクを例に挙げる。
【0097】この光磁気ディスク50は、透明基板51
上に、第1の誘電体膜52と、磁性膜53と、第2の誘
電体膜54と、反射膜55と、保護膜56とが順次積層
されてなる。この光磁気ディスク50における透明基板
51、第1の誘電体膜52、磁性膜53、第2の誘電体
膜54及び反射膜55は、上述した光磁気ディスク1に
おける透明基板2、第1の誘電体膜3、第1の磁性膜
4、第2の誘電体膜9と、反射膜10とそれぞれほぼ同
様とされているので、ここではその説明は省略する。
【0098】そして、この光磁気ディスク1は、つぎの
ような製造装置60を用いて製造される。即ち、この製
造装置60は、図8に示すように、ローディング室61
と、透明基板51上に第1の誘電体膜52を成膜するた
めの第1の成膜室62と、磁性膜53を成膜するための
第2の成膜室63と、第2の誘電体膜54を成膜するた
めの第3の成膜室64と、反射膜55を成膜するための
第4の成膜室65と、アンローディング室66とから構
成されてなる。
【0099】ここで、本発明が適用される光磁気ディス
ク50の製造装置及び製造工程については、上述した第
1の実施の形態における光磁気ディスク1の製造装置及
び製造工程とほぼ同様とされているので、ここではその
説明は省略し、上述した第1の実施の形態と異なる、各
プロセス間での時間的関係について説明する。
【0100】各プロセス間での時間的関係を後述するよ
うに調整することで、磁性膜の成膜が終了してから次の
第2の誘電体膜の成膜を開始するまでの時間を最小かつ
一定とすることができる。これにより、本発明では磁性
膜の酸化を抑え、信号特性にばらつきの少ない光磁気デ
ィスク1を安定して製造することができる。
【0101】本実施の形態に係る成膜プロセスの時間的
関係について説明する。なお、以下の説明では、磁性膜
4を成膜する第2の成膜室63、第3の成膜室64及び
第4の成膜室65におけるプロセスを抜き出し、第2の
成膜室63を中心とした当該第2、第3及び第4の成膜
室63,64,65におけるプロセスの時間的関係につ
いて述べる。
【0102】また、以下の説明では、各成膜室における
キャリア40の搬入時間及び搬出時間をともに1分間と
し、第2の成膜室63における成膜プロセスの時間を3
分間とし、1サイクルを6.5分間としたような場合を
例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0103】第2の成膜室63におけるフローチャート
を図9に示す。また、第2の成膜室63乃至第4の成膜
室65についてのタイムチャートを図10に示す。
【0104】まず、図9に示すように、第2の成膜室6
3において、当該第2の成膜室63が空になり、キャリ
ア受け入れOK状態になったことが確認される(Step
1)。
【0105】次に、第1の成膜室62から第2の成膜室
63へとキャリア40が搬入される。(Step2)そし
て、第2の成膜室63へのキャリア搬入の完了が確認さ
れる(Step3)。
【0106】ここで、第2の成膜室63へのキャリア4
0の搬入完了が確認された後、第3の成膜室64におい
て、当該第3の成膜室64が空になり、キャリア受け入
れOK状態になったか否かが確認される(Step4)。
【0107】キャリア受け入れOK状態になったことが
確認されると、スパッタガスの供給がオンになり(Step
5)、パレットが回転を始める(Step6)。そして、スパ
ッタリングが行われる(Step7)。
【0108】所定時間のスパッタリングが完了すると、
スパッタガスの供給がオフになり(Step8)、パレット
の回転が停止する(Step9)。
【0109】そして、第2の成膜室63から第3の成膜
室64へとキャリア40が搬出される(Step10)。そ
して、第2の成膜室63から第3の成膜室64へのキャ
リア搬出完了が確認される(Step11)。これにより、
第2の成膜室63は第1の成膜室62から次のキャリア
受け入れOK状態となり、再び上記のStep1に戻る。
【0110】このように、第3の成膜室64での成膜プ
ロセスを終えたキャリア40が第4の成膜室65に搬送
されて第2の成膜室63からのキャリア受け入れが可能
になった時点で、磁性膜53の成膜を開始することで、
磁性膜53を成膜してから第2の誘電体膜54を成膜す
るまでの時間を、ほぼキャリア40の搬送時間だけとす
ることができ、磁性膜53の成膜が終了してから次の第
2の誘電体膜54の成膜を開始するまでの時間を、最小
かつ一定に保つことができる。これにより、本発明では
磁性膜の酸化を抑え、信号品質にばらつきの少ない光磁
気ディスク1を安定して製造することができる。
【0111】また、この方法によると、下流側の成膜プ
ロセスにおいてトラブルによるプロセス停止があった場
合にでも、第3の成膜室64にキャリア40が残ってい
ると磁性膜53の成膜プロセスは開始しないため、特性
不良品の発生を抑えることができる。
【0112】また、上述した第2の実施の形態では、磁
性膜を1つのみ有し、磁性膜及び誘電体膜の組み合わせ
が単数の信号記録部を備えた光磁気ディスクを例に挙げ
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、信号記録部が磁性膜のみによって単層で形成されて
いるような構成の光磁気ディスクや、複数の磁性膜を有
し、磁性膜及び誘電体膜の組み合わせが多層構造の信号
記録部を備えた光磁気ディスクの製造についても、適用
可能である。
【0113】〈実験例〉つぎに、各プロセス間の時間的
関係を上述したように制御しながら光磁気ディスクを作
製し、その光磁気ディスクの特性を評価した実験例につ
いて述べる。
【0114】図1に示したような複数の磁性膜を有する
光磁気ディスクを、滞留時間を変えて作製した場合に、
滞留時間と出来上がった光磁気ディスクの記録パワーマ
ージンとの関係を図11に示す。なお、図11において
は、ディスクを複数枚作製した場合の各ディスクの特性
ばらつきをも併せて示している。
【0115】ここで、滞留時間とは、第1の磁性膜を成
膜してから、第2の磁性膜を成膜するまでの時間のこと
を示す。
【0116】また、一般的に、光磁気ディスクの記録パ
ワーとバイトエラーレートとの関係は、図12に示すよ
うになる。そして、記録パワーを増やしていってバイト
エラーレートが一番小さくなるところが最適値となる。
バイトエラーレートの設定ポイントになる記録パワーは
2点あり、この範囲の中心値に対して±X(%)で表す
ことができる。このX(%)のことを記録パワーマージ
ンと定義する。
【0117】図11から明らかなように、滞留時間が短
いほど、記録パワーマージンが大きくなっていることが
わかる。
【0118】従来の方法及び本発明の方法で光磁気ディ
スクを作製する場合の滞留時間を測定したところ、従来
の方法によれば、滞留時間は約120秒であった。それ
に対し、各プロセス間の時間的関係を第1の実施の形態
で述べたように制御しながら光磁気ディスクを作製した
場合においては、滞留時間は約60秒であり、従来の方
法に比べて滞留時間を約半分に抑えることができている
ことがわかる。
【0119】従って、本発明を適用して光磁気ディスク
を作製することで、第1の磁性膜の成膜が終了してから
次の第2の磁性膜の成膜を開始するまでの時間を最小に
することができ、これにより、第1の磁性膜の酸化を抑
え、優れた特性を有する光磁気ディスクを得ることがで
きることがわかった。
【0120】また、ディスクを複数枚作製した場合の各
ディスクの特性ばらつきについては、図11から明らか
なように、従来の方法による場合に比べて、本発明の方
法によると、ばらつきの幅が小さくなっている。
【0121】従って、本発明では、第1の磁性膜の成膜
が終了してから次の第2の磁性膜の成膜を開始するまで
の時間を一定に保つことができ、これにより、信号特性
にばらつきの少ない光磁気ディスクを得ることができる
ことがわかった。
【0122】つぎに、磁性膜を1つのみ有し、磁性膜及
び誘電体膜の組み合わせが単数の信号記録部を備えた光
磁気ディスクについても同様に、各プロセス間の時間的
関係を制御しながら光磁気ディスクを作製し、その光磁
気ディスクの特性を評価した。
【0123】ここで用いた光磁気ディスクは、例えばポ
リカーボネートからなる透明基板上に、SiNからなる
第1の誘電体膜と、磁性膜と、SiNからなる第2の誘
電体膜と、Alからなる反射膜と、保護膜とが順次積層
されてなる。
【0124】滞留時間を変えてディスクを作製し、その
滞留時間と出来上がった光磁気ディスクの特性を評価し
た。ここで、滞留時間とは、磁性膜を成膜してから、第
2の誘電体膜を成膜するまでの時間のことを示す。
【0125】まず、滞留時間と信号ノイズ比(CNR)
との関係を図13に示す。ここで信号ノイズ比は、記録
信号のキャリアとノイズとの比を表す。また、滞留時間
と記録感度(Pth)との関係を図14に示す。ここで
記録感度は、記録時に信号が書き込まれる最低のパワー
のことであり、最適パワーとはことなるがほぼ比例関係
にある。また、滞留時間とディスクのグルーブ部での反
射率(Ig)との関係を図15に示す。この反射率は、
記録感度すなわち信号品質に影響する。
【0126】図13から明らかなように、滞留時間が短
いほど、信号ノイズ比がが大きくなっていることがわか
る。また、図14から明らかなように、滞留時間が短い
ほど、記録感度にばらつきの少なくなることがわかる。
また、図15から明らかなように、滞留時間が短いほ
ど、反射率が大きくなっていることがわかる。
【0127】従来の方法及び本発明の方法で光磁気ディ
スクを作製する場合の滞留時間を測定したところ、従来
の方法によれば、滞留時間は約120秒であった。それ
に対し、各プロセス間の時間的関係を第1の実施の形態
で述べたように制御しながら光磁気ディスクを作製した
場合においては、滞留時間は30〜60秒であり、従来
の方法に比べて滞留時間を約半分に抑えることができて
いることがわかる。
【0128】従って、本発明を適用して光磁気ディスク
を作製することで、磁性膜の成膜が終了してから次の第
2の誘電体膜の成膜を開始するまでの時間を最小にする
ことができ、これにより、磁性膜の酸化を抑え、優れた
特性を有する光磁気ディスクを得ることができることが
わかった。
【0129】また、ディスクを複数枚作製した場合の各
ディスクの特性ばらつきについては、従来の方法による
場合に比べて、本発明の方法によると、ばらつきの幅が
小さくなっていることも確認された。
【0130】従って、本発明では、磁性膜の成膜が終了
してから次の第2の誘電体膜の成膜を開始するまでの時
間を一定に保つことができ、これにより、信号特性にば
らつきの少ない光磁気ディスクを得ることができること
がわかった。
【0131】
【発明の効果】本発明では、第2の成膜室に基板が搬入
され、所定の時間が経過してから、上記第2の成膜室に
おいて磁性膜の成膜を開始するように制御されているの
で、磁性膜の成膜が終了してから次の構成膜の成膜を開
始するまでの時間を、最小かつ一定に保つことができ
る。
【0132】これにより、本発明では磁性膜の酸化を抑
え、信号特性にばらつきの少ない光磁気ディスクを安定
して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して製造される光磁気ディスクの
一構成例を示す断面図である。
【図2】光磁気ディスクの製造装置の一構成例を示す模
式図である。
【図3】図2の製造装置のキャリアの一構成例を示す平
面図である。
【図4】図2の製造装置のキャリアの一構成例を示す側
面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る製造プロセスについて
第2の成膜室23におけるフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態に係る製造プロセスについて
第2の成膜室乃至第4の成膜室についてのタイムチャー
トである。
【図7】本発明を適用して製造される光磁気ディスクの
一構成例を示す断面図である。
【図8】光磁気ディスクの製造装置の一構成例を示す模
式図である。
【図9】第2の実施の形態に係る製造プロセスについて
第2の成膜室におけるフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る製造プロセスについ
て第2の成膜室乃至第4の成膜室においてのタイムチャ
ートである。
【図11】滞留時間と光磁気ディスクの記録パワーマー
ジンとの関係を示す特性図である。
【図12】光磁気ディスクの記録パワーとバイトエラー
レートとの関係を示す特性図である。
【図13】滞留時間と信号ノイズ比との関係を示す特性
図である。
【図14】滞留時間と記録感度との関係を示す特性図で
ある。
【図15】滞留時間とディスクのグルーブ部での反射率
との関係を示す特性図である。
【図16】従来の光磁気ディスクの製造装置の一構成例
を示す模式図である。
【図17】従来の製造プロセスについて第2の成膜室に
おけるフローチャートである。
【図18】従来の製造プロセスについて第2の成膜室乃
至第4の成膜室においてのタイムチャートである。
【符号の説明】
1 光磁気ディスク、 2 透明基板、 3 第1の誘
電体膜、 4 第1の磁性膜、 5 第2の磁性膜、
6 非磁性膜、 7 第3の磁性膜、 8 第4の磁性
膜、 9 第2の誘電体膜、 10 反射膜、 11
保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K029 AA11 BA03 BA24 BA26 BA35 BA58 BC06 BD12 CA05 5D075 EE03 GG01 GG03 GG12 GG16

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
    の成膜室と、 上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に磁性
    膜を成膜する第2の成膜室と、 上記第2の成膜室で成膜された磁性膜上に第2の誘電体
    膜を成膜する第3の成膜室と、 上記第3の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射
    膜を成膜する第4の成膜室とを備え、 上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続して配さ
    れているとともに、上記基板は搬送手段によって上記第
    1の成膜室乃至上記第4の成膜室にわたって搬送される
    ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、磁性膜、第2
    の誘電体膜及び反射膜が連続して成膜されて光磁気ディ
    スクが製造されるインライン型の光磁気ディスク製造装
    置において、 上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の成膜
    室での第2の誘電体膜の成膜が終了し、当該第2の誘電
    体膜が成膜された基板が第3の成膜室から搬出されて第
    3の成膜室が空になるまで待機し、 第3の成膜室が空になってから、上記第2の成膜室にお
    いて磁性膜の成膜を開始するように制御されていること
    を特徴とする光磁気ディスク製造装置。
  2. 【請求項2】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
    の成膜室と、 上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に磁性
    膜を成膜する第2の成膜室と、 上記第2の成膜室で成膜された磁性膜上に第2の誘電体
    膜を成膜する第3の成膜室と、 上記第3の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射
    膜を成膜する第4の成膜室とを備え、 上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続して配さ
    れているとともに、上記基板は搬送手段によって上記第
    1の成膜室乃至上記第4の成膜室にわたって搬送される
    ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、磁性膜、第2
    の誘電体膜及び反射膜が連続して成膜されて光磁気ディ
    スクが製造されるインライン型の光磁気ディスク製造装
    置において、 上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経過し
    てから第2の成膜室において磁性膜の成膜を開始するよ
    うに制御されていることを特徴とする光磁気ディスク製
    造装置。
  3. 【請求項3】 上記所定時間は、第3の成膜室乃至第4
    の成膜室における最長のタクト時間をT1とし、第2の
    成膜室における成膜タクト時間をT2としたときに、T
    1−T2であることを特徴とする請求項2記載の光磁気
    ディスク製造装置。
  4. 【請求項4】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
    の成膜室と、 上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に第1
    の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、 上記第2の成膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の
    磁性膜を成膜する第3の成膜室と、 上記第3の成膜室で成膜された第2の磁性膜上に非磁性
    膜を成膜する第4の成膜室と、 上記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第3の磁性
    膜を成膜する第5の成膜室と、 上記第5の成膜室で成膜された第3の磁性膜上に第4の
    磁性膜を成膜する第6の成膜室と、 上記第6の成膜室で成膜された第4の磁性膜上に第2の
    誘電体膜を成膜する第7の成膜室と、 上記第7の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射
    膜を成膜する第8の成膜室とを備え、 上記第1の成膜室乃至上記第8の成膜室は連続して配さ
    れているとともに、上記基板は搬送手段によって上記第
    1の成膜室乃至上記第8の成膜室にわたって搬送される
    ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、第1の磁性
    膜、第2の磁性膜、非磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁
    性膜、第2の誘電体膜及び反射膜が連続して成膜されて
    光磁気ディスクが製造されるインライン型の光磁気ディ
    スク製造装置において、 上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の成膜
    室での第2の磁性膜の成膜が終了し、当該第2の磁性膜
    が成膜された基板が第3の成膜室から搬出されて第3の
    成膜室が空になるまで待機し、 第3の成膜室が空になってから、上記第2の成膜室にお
    いて第1の磁性膜の成膜を開始するように制御されてい
    ることを特徴とする光磁気ディスク製造装置。
  5. 【請求項5】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
    の成膜室と、 上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電体膜上に第1
    の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、 上記第2の成膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の
    磁性膜を成膜する第3の成膜室と、 上記第3の成膜室で成膜された第2の磁性膜上に非磁性
    膜を成膜する第4の成膜室と、 上記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第3の磁性
    膜を成膜する第5の成膜室と、 上記第5の成膜室で成膜された第3の磁性膜上に第4の
    磁性膜を成膜する第6の成膜室と、 上記第6の成膜室で成膜された第4の磁性膜上に第2の
    誘電体膜を成膜する第7の成膜室と、 上記第7の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に反射
    膜を成膜する第8の成膜室とを備え、 上記第1の成膜室乃至上記第8の成膜室は連続して配さ
    れているとともに、上記基板は搬送手段によって上記第
    1の成膜室乃至上記第8の成膜室にわたって搬送される
    ことで当該基板上に上記第1の誘電体膜、第1の磁性
    膜、第2の磁性膜、非磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁
    性膜、第2の誘電体膜及び反射膜が連続して成膜されて
    光磁気ディスクが製造されるインライン型の光磁気ディ
    スク製造装置において、 上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経過し
    てから第2の成膜室において第1の磁性膜の成膜を開始
    するように制御されていることを特徴とする光磁気ディ
    スク製造装置。
  6. 【請求項6】 上記所定時間は、第3の成膜室乃至第8
    の成膜室における最長のタクト時間をT1とし、第2の
    成膜室における成膜タクト時間をT2としたときに、T
    1−T2であることを特徴とする請求項5記載の光磁気
    ディスク製造装置。
  7. 【請求項7】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
    の成膜室と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電
    体膜上に磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の
    成膜室で成膜された磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜す
    る第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第2
    の誘電体膜上に反射膜を成膜する第4の成膜室とを備
    え、上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続して
    インラインで配されているような成膜装置を用い、 上記基板は搬送手段によって上記第1の成膜室乃至上記
    第4の成膜室にわたって搬送されることで当該基板上に
    上記第1の誘電体膜、磁性膜、第2の誘電体膜及び反射
    膜を連続に成膜して光磁気ディスクとする光磁気ディス
    ク製造方法において、 上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の成膜
    室での第2の誘電体膜の成膜が終了し、当該第2の誘電
    体膜が成膜された基板が第3の成膜室から搬出されて第
    3の成膜室が空になるまで待機し、 第3の成膜室が空になってから、上記第2の成膜室にお
    いて磁性膜の成膜を開始することを特徴とする光磁気デ
    ィスク製造方法。
  8. 【請求項8】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第1
    の成膜室と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘電
    体膜上に磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上記第2の
    成膜室で成膜された磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜す
    る第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成膜された第2
    の誘電体膜上に反射膜を成膜する第4の成膜室とを備
    え、上記第1の成膜室乃至上記第4の成膜室は連続して
    インラインで配されているような成膜装置を用い、 上記基板は搬送手段によって上記第1の成膜室乃至上記
    第4の成膜室にわたって搬送されることで当該基板上に
    上記第1の誘電体膜、磁性膜、第2の誘電体膜及び反射
    膜を連続に成膜して光磁気ディスクとする光磁気ディス
    ク製造方法において、 上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経過し
    てから第2の成膜室において磁性膜の成膜を開始するこ
    とを特徴とする光磁気ディスク製造方法。
  9. 【請求項9】 上記所定時間は、第3の成膜室乃至第4
    の成膜室における最長のタクト時間をT1とし、第1の
    成膜室における成膜タクト時間をT2としたときに、T
    1−T2であることを特徴とする請求項8記載の光磁気
    ディスク製造方法。
  10. 【請求項10】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第
    1の成膜室と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘
    電体膜上に第1の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上
    記第2の成膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の磁
    性膜を成膜する第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成
    膜された第2の磁性膜上に非磁性膜を成膜する第4の成
    膜室と、上記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第
    3の磁性膜を成膜する第5の成膜室と、上記第5の成膜
    室で成膜された第3の磁性膜上に第4の磁性膜を成膜す
    る第6の成膜室と、上記第6の成膜室で成膜された第4
    の磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜する第7の成膜室
    と、上記第7の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に
    反射膜を成膜する第8の成膜室とを備え、上記第1の成
    膜室乃至上記第8の成膜室は連続してインラインで配さ
    れているような成膜装置を用い、 上記基板は搬送手段によって上記第1の成膜室乃至上記
    第8の成膜室にわたって搬送されることで当該基板上に
    上記第1の誘電体膜、第1の磁性膜、第2の磁性膜、非
    磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁性膜、第2の誘電体膜
    及び反射膜を連続に成膜して光磁気ディスクとする光磁
    気ディスク製造方法において、 上記第2の成膜室に基板が搬入されてから、第3の成膜
    室での第2の磁性膜の成膜が終了し、当該第2の磁性膜
    が成膜された基板が第3の成膜室から搬出されて第3の
    成膜室が空になるまで待機し、 第3の成膜室が空になってから、上記第2の成膜室にお
    いて第1の磁性膜の成膜を開始することを特徴とする光
    磁気ディスク製造方法。
  11. 【請求項11】 基板上に第1の誘電体膜を成膜する第
    1の成膜室と、上記第1の成膜室で成膜された第1の誘
    電体膜上に第1の磁性膜を成膜する第2の成膜室と、上
    記第2の成膜室で成膜された第1の磁性膜上に第2の磁
    性膜を成膜する第3の成膜室と、上記第3の成膜室で成
    膜された第2の磁性膜上に非磁性膜を成膜する第4の成
    膜室と、上記第4の成膜室で成膜された非磁性膜上に第
    3の磁性膜を成膜する第5の成膜室と、上記第5の成膜
    室で成膜された第3の磁性膜上に第4の磁性膜を成膜す
    る第6の成膜室と、上記第6の成膜室で成膜された第4
    の磁性膜上に第2の誘電体膜を成膜する第7の成膜室
    と、上記第7の成膜室で成膜された第2の誘電体膜上に
    反射膜を成膜する第8の成膜室とを備え、上記第1の成
    膜室乃至上記第8の成膜室は連続してインラインで配さ
    れているような成膜装置を用い、 上記基板は搬送手段によって上記第1の成膜室乃至上記
    第8の成膜室にわたって搬送されることで当該基板上に
    上記第1の誘電体膜、第1の磁性膜、第2の磁性膜、非
    磁性膜、第3の磁性膜、第4の磁性膜、第2の誘電体膜
    及び反射膜を連続に成膜して光磁気ディスクとする光磁
    気ディスク製造方法において、 上記第2の成膜室に基板が搬入され、所定時間が経過し
    てから第2の成膜室において第1の磁性膜の成膜を開始
    することを特徴とする光磁気ディスク製造方法。
  12. 【請求項12】 上記所定時間は、第3の成膜室乃至第
    8の成膜室における最長のタクト時間をT1とし、第2
    の成膜室における成膜タクト時間をT2としたときに、
    T1−T2であることを特徴とする請求項11記載の光
    磁気ディスク製造方法。
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