JP2002327311A - マタニティウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服、並びにその製作方法 - Google Patents

マタニティウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服、並びにその製作方法

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JP2002327311A
JP2002327311A JP2002048970A JP2002048970A JP2002327311A JP 2002327311 A JP2002327311 A JP 2002327311A JP 2002048970 A JP2002048970 A JP 2002048970A JP 2002048970 A JP2002048970 A JP 2002048970A JP 2002327311 A JP2002327311 A JP 2002327311A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】この発明は、腹部の増減するサイズに適応する
伸縮構造を有するマタニティウエア並びに肥満型の婦人
用・紳士用被服に関するものである。 【解決手段】織物地部分と編物地部分が一体に縫合され
た被服であって、伸縮性を持つ編物地部分を織物地部分
と同一素材で編み上げて、デザイン上、統一されたファ
ッション性を出し、かつ腹部の寸法の増減に対応して前
記編物地部分が充分に伸縮して、妊娠時あるいは肥満時
においても、通常時と同様に、違和感なく着用できるこ
とを特徴とするマタニティウエア及び肥満型の婦人用・
紳士用被服。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は、腹部の増減するサイズに
適応する伸縮構造を有するマタニティウエア及び肥満型
の婦人用・紳士用被服並びにその制作方法に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】従来、妊娠した女性の着る被服について
は、おなかの赤ちゃんを保護しなければならないという
ことと、目立つおなかは隠すものであるという概念が一
般的であったので、腹部を覆い隠す形のマタニティウエ
アしか販売されていなかった。仕方なく妊娠した女性で
ある消費者は、デザイン性のない、見栄えの悪いジャン
パースカートやワンピース等のマタニティウエアを着用
していた。
【0003】一般的にいって、妊婦は、次の二つの条件
を実現する被服を潜在的に求めていたと考えられる。 1.ゆったりとして腹部を圧迫しない被服 2.身体にフィットしたそれぞれの好みに合うファッシ
ョナブルな被服 しかし、この二つの条件は従来は相反するように考えら
れていたので、妊婦の着るものは、マタニティウエアで
あると妊婦自身も考え、周囲の人はそのように思いこん
でいた。妊娠するとおなかを隠すスタイルになるため、
逆に、妊娠したことは、すぐに周囲に明らかになった。
【0004】率直に言って、殆どすべての妊娠した女性
は、大きくなっていく腹部をなるべく目立たせないよう
にしたいという要求を持っている。この場合、妊婦の腹
部の寸法の変化を具体的に把握することが重要である。
妊婦のウエスト・中ヒップ・ヒップの寸法の変化は、統
計によれば(文化服装学院編、文化ファッション講座婦
人服3記載)、平均的にみて、図1、図2に示したとお
りであって、10ヶ月の段階で、ウエストは平常時プラ
ス23cm、中ヒップは平常時プラス20cm、ヒップ
は平常時プラス6cmから10cmである。このよう
に、個人差はあるものの寸法的な差が大きいので、妊娠
初期から妊娠10ヶ月まで全て着用できるものを案出す
るのは困難だった。それで、流通上の単価との兼ね合い
からも、妊婦服として最も縫製上簡単な腹部を覆い隠す
形のマタニティウエアが長い間(婦人が一般的に洋服を
着用するようになった戦後から約50年間)販売され、
妊婦が求めていたにもかかわらず、大きくなった腹部に
フィットさせ、しかもファッショナブルなデザインのマ
タニティウエアは、存在しなかった。
【0005】したがって、従来のマタニティウエアで
は、妊婦の大きくなるおなかに適応するように、最大限
に腹部が大きくなった状態(妊娠10ヶ月)にあわせて
裁断されたジャンパースカートやワンピースが一般的で
あった。図3に示すように、これらのジャンパースカー
トやワンピース21及びワンピース22は、前身頃の胸
部で、ヨーク23(身頃の背肩、胸部やスカートの腰部
に切り替えを入れてつけられる布)で切り替えて、おな
かの張りを覆う料を出し、妊婦のおなかの寸法の大小に
かかわりなく、すっぽりと腹部を覆うデザインである。
また、図4に示すように、後ろのウエスト部分に、リボ
ン結びのできる紐25を2本つけて、締められるように
したワンピース24が、流通していた。このように従来
の技術では、妊婦向けの被服と言えば、昔の軍隊で強制
的に着せられた軍服のように、ほとんど同一の形態であ
った。おしゃれであり、かつファッショナブルで、個人
個人の体型にフィットしたものは存在しなかった。
【0006】妊娠中の腹部を圧迫せず、しかも個人個人
の身体にフィットしたおしゃれで、ファッショナブルな
被服を作るためには、まず最初に、妊婦服でない通常の
状態で着る被服が、なぜ妊娠した女性に適応しないかを
検討する必要があろう。妊婦用でない普通のウエストゴ
ムの入ったスカートを着用した場合の問題点を、図5、
図6により説明する。ウエストゴム27の入ったスカー
ト26、及びウエストゴム30の入ったスカート29
は、ゴムだけの力で、スカートが落ちないようになって
いるため、ゴムの力はある程度強くなっている。スカー
ト26のウエストゴム27、及びスカート29のウエス
トゴム30が、強く腹部を締め付けるため、妊婦には不
向きだった。また、妊婦に限らず、普通の体型の人がこ
のスカートを着用した場合も、ウエスト部分に皺がよ
り、ゴムであることがわかってしまうので、見栄えが悪
かった。図5に示すように、妊娠初期のウエストに合わ
せたスカート26をはいた場合は、ウエストゴム27の
最大に伸びた状態で大きなおなかを覆うことはできる
が、妊娠中期になると、ウエストからヒップの部分がは
じけて、ファスナー28が締まらなくなってしまうとい
う問題点がある。一方、図6に示すように、妊娠末期の
最大に大きくなった腹部の状態に合わせたサイズのスカ
ート29をはいた場合は、産後の普通の状態に戻ると、
ウエストゴム30部分にギャザー31(布に襞がでるこ
と)がたくさんより、ぶかぶかの状態となり、見栄えが
悪く、実際よりも太った印象を与えることになり、産後
の着用はできなくなるという問題点がある。
【0007】さらに、股上部分に着目して検討したい。
妊婦のマタニティウエアを制作する場合、妊娠末期まで
膨らんだおなかを包むため、股ぐり寸法は図11におけ
るウエスト前中心位置A’’から股上の最下端の位置
C’’までの寸法、すなわち妊娠末期における前股ぐり
寸法であり、同様に後股ぐり寸法も股上の最下端の位置
C’’からウエスト後中心位置E’’までの寸法で制作
していた。産後の普通の状態に戻ると、妊娠末期の股ぐ
り寸法と普通の状態の股ぐり寸法との寸法差分が股下部
分に下がってしまっていた。このため、産前・産後に際
立った変化のない股下部分に、股上部分が全体に下がっ
てしまうため、着丈のバランスが崩れてしまい、足が短
く見えて見栄えが悪かった。ズボンの場合には、平常時
に戻ると股ぐりの位置が図11に示すように、実際の股
上の最下端を表す破線の位置よりも、ズボンの股上の最
下端の位置C’’が下に下がってしまい、股ぐりが合わ
ず下に下がった状態で着心地が悪く、また見栄えも悪か
った。自分の股上寸法の増幅に合わせて身体にフィット
するマタニティウエアは従来存在しなかった。妊娠末期
の最大に大きくなった腹部の股ぐり寸法と、産後の普通
の状態の股ぐり寸法には大きな変化があるため、この寸
法差をデザイン的にも見栄えよく、また、着心地も良い
状態になるように、いかに克服するかという問題点があ
る。
【0008】表地の身体へのフィットの問題の他に、裏
地の身体へのフィットについても検討する必要がある。
従来、ジーンズ等でつくられたカジュアルな普段着は別
として、スカートには、全体に裏地をつけたものが流通
している。全体に裏地をつけるのは、表地を補強する、
すべりを良くする、シルエットをよくする、透けて見え
ないようにするためである。そのため、裏地には、伸縮
性のない化学繊維が多く使われている。裏地がつれてし
まうと、表地にも皺が出て、シルエットが崩れるため、
裏地は表地よりもやや緩めにつける。しかし,裏地が多
くなってしまっても、もたついた感じになり、シルエッ
トが崩れる。おなかの出っ張り具合に合わせてスカート
をフィットさせるという問題を解決するには、すべりを
良くするために、伸縮性のない裏地をどうするかという
問題がある。
【0009】また、妊娠した女性だけでなく、従来の7
号・9号・11号・・・といった既製服に対応しずらく
なっている、年をとっておなかのみが大きく出るように
なった肥満型の婦人・紳士等の年配者は、スカートもし
くはズボンの着用に際し、以下の点で問題があった。 (1)大きくなったウエスト部分にゴムを挿入すると服が
下に落ちることはないが、ウエストからヒップのライン
を身体にフィットさせることはできず、腹部が窮屈にな
って生地が切れそうになるか、又はぶかぶかになって、
ウエストのゴムの部分に縦の皺がよるため、見栄えが悪
く、普段着でしか使用することはできなかった。そのた
め、外出着にするには、ウエスト部分を隠す上着が必要
になった。 (2)ウエスト部分に、織物地の折り込みを入れ、これ
を引き出すことによって、ウエスト調節が可能なスカー
トやズボンもあるが、この場合は、折り込み部分だけ
が、それ以外の部分の何重の厚さにもなるので、ごわご
わした感じ、もたつく感じがあり、着心地が大変悪かっ
た。 (3)普通のサイズのスカートを、おなかだけが大きく
出るようになった年配者が着用すると、おなかに布がと
られるため、布がせり上がり、裾のラインが前の部分だ
け上がってしまい、大変見栄えが悪かった。 (4)ウエストサイズに合わせて既製服を購入すると、
ヒップから裾に至るまでが大きなサイズとなり、ぶかぶ
かの状態で、とてもファッショナブルに着こなすことな
ど、出来なかった。 (5)紳士用ズボンの場合、腰骨の少し上でバンドを締
めるのが一般的であるが、肥満すると、ちょうどその部
分のおなかがせりだすので、バンドが出っ張ったおなか
を真上から締めつけることになり、本人にとっては大変
苦しい状態になるので、やむを得ずバンドを緩めること
になる。それで、ズボンが下に下がり、ベルトを大きな
おなかの下の部分で締めるというみっともない格好にな
らざるを得ないという悲劇が生じ、それが肥満者の深刻
な悩みとなっている。
【0010】高い価格のオーダーメイドを注文する一部
の人達は別として、年をとっておなかのみが出っ張って
きた年配者は、既製服で間に合わすため、自分の身体に
合わない服を着てきた。安い価格で、自分の身体にフィ
ットするスカートやズボンを潜在的に求めていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】被服業界は、伸縮する
部分をスカートやズボンに入れれば、身体にフィットし
たスカートやズボンを安価に製作できることを、気がつ
いていたものと考えられる。しかし、単純に、織物地と
伸縮する編物地を縫い付けただけでは、はっきりと境目
がわかってしまい、見栄えが悪く、ファッション性のあ
る被服を作ることはできなかった。おなかの出っ張り具
合にあわせて伸縮して、なおかつデザイン性のある被服
をつくるには、境目が目立たない織物地と編物地が、ど
うしても必要であった。長い間、境目が目立たない織物
地と編物地を、切望していたが、実際には存在しなかっ
た。織物地と編物地の境目を目立たせないようにするた
めには、糸の色と性質が違って見えないように、織物地
に使用する素材を、そのまま編物地の素材に使用すれば
よいと考えられる。しかし、単純に、織物地の素材で編
んだだけでは、編物地としての特長が死んでしまい、編
物地としての価値がなくなってしまう。織物地の素材で
編んだ場合の編物地は、以下のような問題点があった。 (1)伸縮率が少ない。 (2)硬くなって、風合いが悪い。 (3)硬く撚りをかけた糸が、編物の特徴であるいくつ
ものループ(輪)をつくって、編物地を構成するため、
肌にさわるとかさかさして痛い。 (4)編物地を洗うと、糸の撚りが同じ方向に戻ろうと
するので布地がゆがむ。織物地の素材で編み、かつ上記
の問題点を解決する編物地が求められていた。
【0012】従来、織物地と編物地は、それぞれそれ専
用の糸を使っていた。織物地には、布帛(裂地一般)の
糸を用い、経糸を張ったところに緯糸を打ち込むように
して、経糸の間に糸を入れて織っていくので、丈夫な糸
でないと切れてしまうため、撚糸をかけて硬い糸に仕上
げたものを使用してきた。一方、編物地には、糸に撚り
をかけすぎると、斜行(編目がずれていくこと)して編
物地が曲がってしまうためと、風合いも硬く、ふわっと
させることができないため、撚りをあまりかけない糸を
利用してきた。織物用の糸を使って、伸縮性のある編物
地を作ることは求められていたが、そうした編物地は存
在しなかった。
【0013】結局、織物用の糸を使った伸縮性のある編
物地を作ることが出来なかったために、出っ張ったおな
かにフィットして、なおかつデザイン性のある被服が、
存在しなかったのである。
【0014】また、股ぐり寸法に着目した場合、妊娠末
期の出っ張ったおなかの寸法に合わせた股ぐり寸法でな
ければ妊娠末期の出っ張ったおなかを被覆できないた
め,産後は妊娠末期の股ぐり寸法と普通の状態の股ぐり
寸法との差が下に下がってしまっていた。この股ぐり寸
法の差を克服する、妊娠中も産後も自分の股ぐり寸法に
フィットし、なおかつデザイン性のある被服が存在しな
かったのである。
【0015】この発明は、デザイン性があって、なおか
つ出っ張った腹部にフィットする伸縮性を持った被服の
制作方法を提供することを目的とする。また、出っ張っ
た腹部にも、出っ張った腹部が通常に戻った状態にもフ
ィットする被服の制作方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のマタニティウエ
ア及び肥満型の婦人用・紳士用被服は、織物地部分と編
物地部分が一体に縫合された被服であって、伸縮性を持
つ編物地部分を織物地部分と同一素材で編み上げて、デ
ザイン上、統一されたファッション性を出し、かつ腹部
の寸法の増減に対応して前記編物地部分が充分に伸縮し
て、妊娠時あるいは肥満時においても、通常時と同様
に、違和感なく着用できることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、前記編物地部分にのみ柔
軟剤を使用するウオッシュ加工を施し、織物地部分と違
和感のない柔軟性と、縦、横、斜めの伸縮性を編物地部
分に持たせたことを特徴とする。
【0018】さらに、本発明は、前記編物地部分に、柔
軟剤に滑りやすさと伸縮性を与えるぬめり加工用溶剤を
プラスしたウオッシュ加工を施すことを特徴とする。
【0019】本発明は、前記編物地部分には、伸縮性を
妨げる裏地を入れないことを特徴とする。
【0020】本発明において、前記編物地部分は、その
始端をウエスト部位とし、終端をヒップ部下端から裾ま
での間の適宜な部位までとして、帯形状、三角形状その
他デザイン上求められる形状に編まれ、織物地部分に縫
い込まれることを特徴とする。
【0021】また、本発明は、前記編物地部分を縦長に
裁断し、1本又は複数本の該編物地部分を織物地部分に
縫い込んだことを特徴とする。
【0022】本発明は、前記織物地部分をヘリンボーン
柄として、横糸に伸縮率のよいポリウレタン糸を入れて
織り、前記編物地部分を織物地部分と同一の加工糸で編
み上げたことを特徴とする。
【0023】また、本発明のマタニティウエア及び肥満
型の婦人用・紳士用被服の製作方法は、織物地部分と伸
縮性を有する編物地部分がデザイン上一体に縫合された
被服の製作方法において、妊娠前又は肥満前のウエスト
及びヒップの寸法を基準として織物地部分と編物地部分
を作図し、それぞれの作図に合わせて織物地と、織物地
と同一の素材で編み上げられた編物地部分に柔軟性、伸
縮性、円滑性を与えるために、柔軟剤にぬめり加工用溶
剤を加えてウォッシュ加工を施し、織物地部分と編物地
部分とを縫い合わせ、ファスナー、ホック等の付属品を
装着し、編物地部分に裏地を付けないことを特徴とす
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以上の問題を解決するため、本発
明の実施形態を、実施例にもとづいて図を参照して説明
する。図7は、実施例1における妊娠初期・妊娠中期・
妊娠後期の着用時の側面図であり、編物地部分の伸縮を
表したものである。図8は、実施例1におけるマタニテ
ィスカートの正面図、背面図、側面図である。図9は、
実施例1におけるマタニティスカートの編物地部分を裾
までとした場合の正面図、背面図、側面図である。図1
0は、実施例2における紳士用・婦人用ズボンの正面
図、背面図、側面図である。
【0025】<実施例1>本実施例に示すマタニティウ
エア並びに肥満型の婦人用・紳士用被服は、同一の糸を
使用した織物地部分と編物地部分からなり、織物地部分
をヘリンボーン柄とし、編物地部分を織物地部分と違和
感の無いジャガード編みにしたものである。
【0026】本実施例のマタニティスカートの作成につ
いて、以下に説明する。型紙を、図1、図2に示すよう
に標準体型の標準的な妊婦のサイズに合わせて、作成す
る。作図の際のポイントは、以下のとおりである。 (1)作図する寸法は、ウエスト・ヒップの妊娠前を基
準とする。すなわち元の体型に合わせる。 (2)従来は、ソフトにおなかにフィットさせることが
できなかったので、妊婦の出っ張ったおなかでスカート
を止めることは考えられず、肩から吊り下げたジャンパ
ースカートやワンピースしかなかった。本願発明は、妊
娠前から臨月に至るまですべて、妊婦のウエスト位置
(妊娠後期になるにつれて、前部分が少し上に上がる)
に、スカートの上部を合わせるように製作する。すなわ
ち、図7に示すように、妊娠中はおなかの出っ張った位
置を脇の編物地部分1が伸びてフィットするようにす
る。 (3)妊娠後期には、両脇部分に配した長い帯状の伸縮
する編物地部分1が縦横両方向に広がることによって、
スカート32のウエスト33が最大限に広がる。 (4)編物地部分の幅が、横方向に最大2倍伸びるよう
につくる。2倍に伸びる編み方については、後述する。 以下のように、編物地部分の型紙の幅・丈を決める。横
幅の同じ帯状の編物地にした場合について説明する。 a.編物地の幅 図1に示すように、妊娠前と妊娠10ヶ月を比較した場
合、最も大きく寸法が変化するのは、ウエストであり、
標準で平常時プラス23センチである。横方向に2倍伸
びる編物地であるから、両脇に編物地を入れると、妊婦
のウエスト変化寸法23センチの2分の1である11.
5センチが、編物地に最低限必要な幅である。最も大き
く妊婦の寸法が変化するウエストが、妊娠後期に適応す
れば、他の部位はそれぞれの時期にそれぞれの寸法に充
分に適応する。 b.編物地の丈 図2に示すように、妊婦の体型が変化するのは、ウエス
トからヒップ部下端にかけてであるので、編物地の丈
は、ウエストからヒップ部下端までとする。ウエストか
らヒップ部下端にかけての部分が伸縮しないと仮定する
と、図5に示すように妊娠中期の状態になったときに、
大きなおなかに対してスカート26が小さすぎ、ウエス
トからヒップ部下端にかけての部分が締まらなくなり、
スカート26をはくことができなくなってしまう。腹部
が最大になった妊娠後期には、さらに大きくウエストか
らヒップ部下端までが逆三角形に空いてしまう。この部
分が、図7に示すように、編物地の伸びることを必要と
する範囲である。すなわち、編物地の丈は、ウエスト3
3からヒップ部下端34までが、最低限必要な丈であ
る。 C.デザイン上、編物地は幅が同じである帯状にした
が、ウエストからヒップ部下端までが、それぞれ妊婦の
寸法の変化の2分の1が編物地になるようにして、編物
地を逆三角形型にしても良い。 d.スモールサイズ・ラージサイズにおいても、妊婦の
ウエスト変化寸法の2分の1を最低限必要な編物地の
幅、ウエストからヒップ部下端までを最低限必要な編物
地の丈とする。 (5)裏地について 裏地は、すべりをよくするために、伸縮性がない生地で
ある。編物地部分が伸縮することによって、出っ張った
おなかに適応する本発明では、編物地部分には裏地をつ
けず、織物地部分にのみ裏地を設けて縫着する。編物地
部分の方が厚いため、裏地をつけなくても違和感は無
い。
【0027】(織物地の作成について)本実施例では、
織物地部分をヘリンボーン柄で織っている。表地の生地
を形成する横糸に伸縮率のよいポリウレタン加工糸を入
れる。本実施例では、ライクラ加工糸の他に、意匠的に
表現できるネップヤーンを入れる。ネップヤーンとは、
意匠糸の一種で、繊維の小さなかたまりを糸の製造段階
で入れ、撚り込んで変化を持たせた飾り糸のことであ
る。伸縮率のよいポリウレタン加工糸には、ライクラ加
工糸があり、本実施例ではこれを使用する。ライクラ加
工糸とは、アメリカのデュポン社のポリウレタン繊維の
商標名である。生地の縦横両方向にストレッチ(伸縮)
を効かせたヘリンボーン柄の織物地を織る。以下、この
織物地を素材Aとする。ヘリンボーン柄は、ニシンの骨
つまりヘリンボーンの形にその織り目が似ていることに
由来し、杉綾とも言う。細かい針目の模様によって、織
物地に小さな凹凸がたくさんあるように見えるため、小
さな凹凸がたくさんある編物地と並べたときに境目が目
立たなく、デザイン上の工夫が施しやすいので、本実施
例はヘリンボーン柄を採用した。ヘリンボーン柄に限ら
ず、経糸または緯糸がそれぞれ浮き、織り面に斜めに綾
線が走っている綾織り、濃い糸と淡い糸が濃淡のある布
目となって凹凸があるように見える柄、織物の表に出る
目がぽつぽつと点のように見える柄であってもよい。ま
たは、織物地部分も編物地部分も無地であってもよい。
【0028】(編物地部分の作成について)本実施例の
伸縮可能な編物地の素材は、織物地で使用したものと同
一の糸を使用する。同一の糸を使用するのは、一つのデ
ザインとして編物地を織物地に縫込むことができ、デザ
イン上さまざまな工夫を凝らしファッション性の高い被
服を構成できるからである。従来のように、同一の糸で
無い場合は、織物地に縫いこんだ編物地が、つぎはぎを
したように見えてしまい、安っぽくなる。つぎはぎとい
う感じではなく、意匠としての被服を、デザイン上の観
点から構成するには、織物地と同一の糸であることが必
要である。編物地は、ウオッシュ加工で縮む部分を見越
して、図8の脇編地部分1の型紙の20パーセント大き
くしたサイズに、ジャガード編み機にて編む。織物地用
の糸は、ニット用の糸に比べて硬めとなるので、伸縮率
のよいポリウレタン加工糸と引きそろえることによっ
て、弾力と伸縮を持たせた横編立地で編む。ジャガード
編み機とは、緯(よこ)糸1本ごとに、これに組織され
る経(たて)糸の開口を規制する子孔をあけた紋紙の操
作によって文様を織り出すメカニズムを編み機に応用し
たものである。ジャガード編みの模様は、織物地のヘリ
ンボーン柄に合わせて模様を入れる。以下、この編物地
を素材Bとする。
【0029】(ウオッシュ加工について)編物地部分
は、織物地と同一の糸である布帛用の撚りの強い糸を使
用しているため、柔らかさに欠けており、編み終わった
段階では、非常にごわごわしており、伸縮性も悪い。そ
こで、編物地部分のみを、編み上がった段階で、織物地
との縫合前に、ウオッシュ加工を施す。本実施例のウオ
ッシュ加工の方法は、柔軟剤に、ぬめり加工用溶剤をプ
ラスした洗いである。 (1)柔軟剤 糸あるいは布に柔軟さを与えるための油剤である。繊維
の摩擦係数を小さくすることによって、柔軟な手触りを
与える。同時に、静電気防止作用も併せ持つ。 (2)ぬめり加工用溶剤 織物をさわったときのなめらかな手触りや、風合いを出
すための溶剤である。毛織物を仕上げるまでに、その工
程においてぬめりが不足した毛織物に対して、脂肪を与
えてぬめりを出すために用いられていた。脂肪を与える
ことにより、撚りが強い糸で作られた編物地部分を、し
っとりさせ、縦横両方向に引っ張られた際に滑りやすく
して、伸縮性を出している。本実施例では、シリコン剤
を用いる。 (3)柔軟剤を混ぜた縮じゅ液に、濃度のある高質のシ
リコン剤を加え、水温40度位でゆるやかにゆっくりな
回転で洗い、急激な高温乾燥を避け、ゆっくりと乾燥を
し、通常の2倍位の時間を費やし、風合いを充分に引き
出すように加工する。素材によって、ぬめり加工用溶剤
を入れず、柔軟剤を混ぜただけの縮じゅ液にしてもよ
い。 (4)ウオッシュ加工を経た段階で、編物地を、型紙の
大きさにする。
【0030】(織物地の裁断とダーツについて)図8の
編物地部分1を素材Bとし、その他の部分を素材Aとす
る。素材Aに織地模様に合わせ、型紙を配し、縫い代を
つけて裁断する。図9に示すように、デザイン的に編物
地部分1をウエストから裾までとしてもよい。素材Aの
部分の前後にそれぞれ2本のウエストダーツ(人体の凹
凸面に合わせて立体化するためにとるつまみ)を、ダー
ツの位置2にとり、人体にフィットさせるため立体化す
る。ダーツの代わりに、タック(縫いひだ)としてもよ
い。
【0031】(編物地部分と織物地部分及び裏地の縫合
及び附属品の装着について)素材Aと素材Bの縫合箇所
は、全てリブ伸ばし付をおこなう。リブ伸ばし付につい
ては後述する。これは、織物地に対して編物地の方が厚
さがあるため、編物地を少し伸ばし気味にして縫合し
て、織物地部分と編物地部分が同じように見えるように
するためである。前部分のコンシールファスナー装着部
4にコンシールファスナーを付け、あきの位置を目立た
せないようにする。コンシールファスナーは、かみ合わ
せのファスナーの虫部分が、隠れるようになっていて、
とりつけたときに、1本の切り替え線のように見え、洋
服の仕上がりが美しくなるファスナーである。コンシー
ルファスナーの織物地との装着部の表側は、織物地に装
着し、裏側は裏地に装着する。また、コンシールファス
ナーの編物地との装着部は、表側に編物地を装着する。
編物地部分には、裏地を付けない。コンシールファスナ
ーを素材Aと素材Bの間に結合させる際には、リブ伸ば
し付をおこなう。素材Bのリブ(織物,編物の組織上あ
らわれる畝、畦)を平らに伸ばすようにして、ステッチ
(針目)押えをする。ウエストから遠くなるにしたがっ
て、リブ伸ばしの幅を変更してステッチ押えを行う。素
材Bの一番下の部分でリブ伸ばしは1cm、下から3分
の1の部分でリブ伸ばしは0.5cmとする。その間
は、リブ伸ばしの幅を、徐々に縮めるものとする。スカ
ートの上端から3分の2までの部分のリブ伸ばしは、
0.5cmとする。本実施例では、伸ばし分を上記に設
定したが、素材により伸ばし分は異なる。伸縮する素材
Bを、切替え(布をはぎ合わせること)のデザインとし
た。切替え線(切り替えによってできる境(縫い目))
は、服の構成上、体型に合わさなければならない構造線
と、デザイン上の効果のためのデザイン線とがあるが、
この発明は、その両方を兼ね合わせたものとなってい
る。しかも、本実施例は、織り方は異なっていても、織
り地の素材が同じであるため、違和感を感じさせず、一
体感のある外観となっている。また、スカートの脇の前
部分の織物地と編物地の縫い目の位置にファスナーをつ
けたことによって、妊婦が脱ぎ着しやすいようになって
おり、機能的にもすぐれている。本実施例では、スカー
トの前部分の中心より少し脇の位置にしたが、ファスナ
ーは、どこの縫い目につけてもよい。
【0032】素材Bの編物地の山になった部分であるリ
ブを平らに伸ばすようにして、ロックの位置6にロック
し、角に補強のため閂止めを入れる。コンシールファス
ナーの上部、スプリングホック装着部5に、スプリング
ホック(かぎホック)を付ける。ロックの位置・リブ伸
ばし付位置7に、ロックし、リブ伸ばし付をおこない、
閂止の位置8に補強のため閂止めを入れる。ロックの位
置・リブ伸ばし付位置7は、織物地と編物地のはぎ位置
で、0029で述べたようにリブ伸ばし付を行い、裏側
ロックにする。編物地部分と織物地部分の縫い合わせ箇
所は、リブ伸ばし付けをおこなう。編物地部分と織物地
部分を縫い合わせていき被服を構成する。ウエストゴム
挿入部3に、織物地の裏側にゴム出し口(ゴムを出すた
めに縫い開けておく穴)をつけ、ゴムを通す穴を内側に
作り、ゴムを通す。ゴムには、長さの調節が可能なよう
に、ゴムの幅の中央にボタン止め用の穴の開いたあなあ
きゴムを使用して、身頃側にはゴム用のボタンをつけ、
ボタンのかける位置によってゴムの長さの調節が可能に
なっている。編物地部分の伸縮だけで妊婦の身体にフィ
ットするため、このウエスト部分のゴムを付けないデザ
インとしてもよい。
【0033】<実施例2>実施例2の紳士用・婦人用ズ
ボンの作成の場合について、以下に説明する。図10の
脇編地部分10を素材Bとし、その他の部分を素材Aと
する。リブ伸ばし付位置14は、ウエストから遠くなる
にしたがって、リブ伸ばしの幅を変更してステッチ押え
を行う。素材Bの一番下の部分でリブ伸ばしは1cm、
下から3分の1の部分でリブ伸ばしは0.5cmとす
る。その間は、リブ伸ばしの幅を、徐々に縮めるものと
する。ズボンの上端から3分の2までの部分のリブ伸ば
しは0.5cmとする。ロックの位置・リブ伸ばし付位
置16にロックし、リブ伸ばし付をおこない、閂止め位
置17に、補強のため閂止めを入れる。素材Aの部分の
前後のダーツの位置15にそれぞれ2本のウエストダー
ツをとる。ダーツの代わりにタックとしてもよい。ファ
スナー装着部13に、ファスナーをつける。ファスナー
は、前中心に限らず、脇の部分など、どこの縫い目につ
けてもよい。編物地部分と織物地部分を縫い合わせてい
き被服を構成する。ウエストゴム挿入部11にゴムを入
れ、ボタン装着部12にボタンを付ける。
【0034】<実施例3>実施例3の妊婦用ワンピース
においても、編物地部分の幅は、実施例1において00
24で述べたものと同様である。編物地部分の丈は、図
1に示すようにバストが平常時プラス10センチになり
上半身もふくよかになるため、わきの下からヒップ部下
端までを最低限必要な編物地の丈とする。このように構
成することによって、本実施例は成立する。
【0035】<実施例4>増減する腹部に適応する伸縮
構造を有する婦人用スカート及び婦人用・紳士用ズボン
の作成のポイントについて、以下に説明する。妊婦の実
施例で説明したように、婦人用スカート及び婦人用・紳
士用ズボンの場合にも、両脇に入れる編物地に最低限必
要な丈は、出っ張ったおなかに適応させるためであるか
ら、ウエストからヒップ部下端までである。幅について
は、10センチの変動幅であれば、変動幅の2分の1で
ある5センチが必要である。20センチの変動幅であれ
ば、10センチが必要である。標準体型のウエスト寸法
と現実の消費者の寸法とを比較して、何種類かのパター
ンを定めて、編物地部分の幅を決める。実施例1の妊婦
用では、ファスナーであることが外見上目立たないコン
シールファスナーを使用したが、デザインによって、フ
ァスナーであることがはっきりわかるタイプのファスナ
ーにしてもよい。また、妊婦用ではファスナーの取り付
ける位置を、織物地と編物地の縫い合わせる境目とした
が、デザインによって前もしくは後ろの中心にしてもよ
い。デザインによって、ベルトを通せるようにベルト通
しを付ける。
【0036】<実施例5>さらに、増減する腹部に適応
する伸縮構造を有する婦人用スカート及び婦人用・紳士
用ズボンにおいて、股ぐり寸法のフィットに焦点を当て
た作成のポイントについて、以下に説明する。図12に
示すように、妊娠末期と平常時の股ぐり寸法の差の丈の
2倍を編物地43の部分とし、前身頃における編物地部
分の丈の半分の位置をBとして制作する。編物地の部分
は妊娠末期におけるウエスト前中心位置Aの方から編み
出しても、反対方向から編み出してもよい。また、編み
目数は増幅なしに編んでもよいし、デザインによって増
やしてもよい。編物地に使用する糸は、身生地と同糸で
ある全体として一体感のあるものとしてもよいし、別糸
で編んでウエスト位置部分をデザイン上のアクセントに
してもよい。織物地は、図12に示すように、裁断、縫
製し、最後に織物地と編物地を縫合する。織物地と編物
地をこのように構成することによって、本実施例は成立
する。なお、本実施例では、編物地を妊娠末期と平常時
の股ぐり寸法の差の丈の2倍としたが、編物地43の最
下端を、股上の最下端の位置Cに近づけて、編物地部分
を長く設定してもよい。また、股上の織物地部分に、ひ
だを寄せたり美しい皺を出したり縮めたりするギャザー
を多く取り入れたデザイン等の場合は、股上の織物地部
分を長くする構成とすることもできる。また、平常時に
編物地を折り返す長さについては、二重になる部分が最
も細くなるウエストの部分だけとなるように短い丈で構
成してもよい。さらに、デザインによっては、折り返し
を3重以上にしてウエスト位置にアクセントを置くこと
もできる。婦人用、紳士用においても同様に構成するこ
とによって、本実施例は成立する。
【0037】
【発明の効果】妊婦は、この発明によるマタニティウエ
アを着ると、腹部を圧迫することなしに、腹部のウエス
ト位置に、スカートのウエスト部分をソフトにフィット
させることができる。妊娠前から臨月にいたるまで、身
体に被服をフィットさせることができるので、自分のセ
ンスに合わせてファッショナブルに着こなすことができ
るようになる。昔の軍隊で強制的に着せられた軍服のよ
うに、一目見て、「妊婦である」とわかる、ほとんど同
一の形態のファッションから、妊婦は解放される。ま
た、妊娠前も妊娠中も産後も着用することができるスタ
イルであるので、妊娠中だけ特別に被服を購入し、その
後着用しない従来型に比べて、長期にわたって着用でき
るので無駄がなく、経済的となる。肥満型の婦人は、こ
の発明によるスカート及びズボンを着ると、従来は価格
の高いオーダーメイドでないかぎり、ウエストからヒッ
プにかけて、フィットしたスカートやズボンをはくこと
はできなかったが、手ごろな価格でフィットしたものを
着用することができるようになる。ゴムでなく編物地の
伸縮により、腹部を圧迫すること無しに、ソフトにスカ
ート及びズボンをフィットさせることができるようにな
るので見栄えがよい。肥満型の紳士は、この発明による
ズボンを着用すると、ソフトに腹部にフィットするの
で、脂肪の多いウエスト部分で締めても苦しく感じるこ
となく、「腰骨のすぐ上の位置」で、ベルトを締めるこ
とができるようになり、今までよりもスタイリッシュに
着こなすことができるようになる。従来は価格の高いオ
ーダーメイドでないかぎり、ウエストから足元にかけ
て、フィットしたズボンをはくことはできなかったが、
手ごろな価格でフィットしたものを着用することができ
るようになる。
【0038】織物地と違和感なく、縦、横、斜めに伸縮
性を編物地部分に持たせることによる効果は以下のとお
りである。従来は、織物地と編物地の境目が目立つた
め、子供服や普段着といった感じがあり、ファッショナ
ブルなデザインをすることができなかった。しかし、本
発明により、織物地部分と編物地部分を外見上の相違点
とする被服でなく、編物地の伸縮性という特長を生かし
て、織物地と編物地に一体感を持たせたファッションを
自由にデザインできるようになる。
【0039】編物地部分にウオッシュ加工を施すことに
より、織物地と違和感なく、伸縮性のある編物地をつく
ることができる。伸縮性があって、しかもスーツに用い
るような素材の編物地をつくることができるので、従来
のように伸縮性がない織物地だけのデザインではなく、
伸縮性という特長を生かして身体にフィットしたデザイ
ンを可能にする。
【0040】編物地部分に裏地を入れないことにより、
編物地部分を、身体の変化に応じて自由に伸び縮みさせ
て身体にフィットさせることができる。編物地部分にだ
け裏地を入れず、織物地部分に裏地を入れても、違和感
がなく一体感のある外観であるので、織物地と編物地の
混ざった自由なデザインを可能にする。
【0041】前記編物地部分は、その始端をウエスト部
位とし、終端をヒップ下端部から裾までの間の適宜な部
位までとして、帯形状、三角形上その他デザイン上求め
られる形状に編まれ、織物地部分に縫いこまれることに
よって、以下の効果を生じる。ビジネスマンが着用する
ようなオーソドックスなスーツの場合、伸縮性のある編
物地を入れるのは脇の部分のヒップ下端部までが機能的
で、普通サイズの人と同じように身体にフィットさせる
ことができる。
【0042】デザインによって、前記編物地部分を縦長
に編み、1本又は複数本の編物地部分を織物地部分に縫
い込んだ場合も、身体にフィットさせてファッショナブ
ルに着こなせるという効果がある。また、本発明は、妊
婦、肥満型の婦人、肥満型の紳士に限定することなく、
既製服に適応しずらい身体障害者にも、身体にフィット
した被服を提供する。従来は、器具等が入るため、大き
いサイズを買って、フィットしない被服を着用せざるを
得なかったが、本発明により、伸縮性のある前記編物地
部分を入れることにより、今までよりもフィットした被
服を着ることができ、おしゃれを楽しむことができる。
【0043】前記織物地部分をヘリンボーン柄として、
横糸に伸縮率のよいポリウレタン加工糸を入れて織り、
前記編物地部分を織物地部分と同一の糸で編み上げた場
合、特に織物地部分と編物地部分の境目が目立たないオ
ーソドックスなスカートやズボンを作成することができ
る。
【0044】股ぐり寸法の増減丈の2倍の寸法を編物地
43として、股上寸法の増減丈分を長くした場合、図1
3の妊娠末期に示すように妊娠末期は編物地部分43を
一重で使用することによって、編物地部分43の伸縮が
二重のときよりも緩やかに身体にフィットする。また、
前股ぐり寸法、すなわち妊娠末期におけるウエスト前中
心位置Aから股上の最下端の位置Cでの寸法も、後股ぐ
り寸法、すなわち妊娠末期におけるウエスト後中心位置
Eから股上の最下端の位置Cまでの寸法も、たっぷりお
なかを包むことができる寸法であり、妊娠末期の身体に
フィットさせることができる。一方、図13の平常時に
示すように、産後の平常時は、編物地43の部分を折り
曲げて二重にしたことにより、編物地の引き締め効果が
一重のときよりも強力になり、細くなったおなかの線に
フィットする。また、妊娠末期におけるウエスト前中心
位置Aは、平常時においてはA’の位置になり、また、
前身頃における編物地部分の丈の半分の位置Bは、平常
時着用におけるウエスト前中心位置B’になり、また、
後身頃における編物地部分の丈の半分の位置Dは、平常
時着用におけるウエスト後中心位置D’に位置する。こ
のように平常時と妊娠末期の股ぐり寸法との差である編
物地部分の上部を折り曲げることにより、妊娠末期にお
ける股上の最下端の位置C、及び平常時着用における股
上の最下端の位置C’を、図13に示すように実際の股
上の最下端を表す破線の位置に合致させることができ
る。よって、妊娠中も平常時も、股ぐり寸法が身体に合
うようになり、ズボンの場合は従来のように股ぐり位置
がずり落ちることがなく、また、スカートの場合も股ぐ
り寸法の差分が股下に落ちてしまうことはなく、着心地
よく見栄もよく着用することができる。
【0045】織物地部分と伸縮性を有する編物地部分が
デザイン上一体に縫合された被服の製作方法において、
妊娠前又は肥満前のウエスト及びヒップの寸法を基準と
して織物地部分と編物地部分を作図し、それぞれの作図
に合わせて織物地と、織物地と同一の素材で編み上げら
れた編物地を編み、編物地部分に柔軟性、伸縮性、円滑
性を与えるために、柔軟剤にぬめり加工用溶剤を加えて
ウォッシュ加工を施し、織物地部分と編物地部分とを縫
い合わせ、ファスナー、ホック等の付属品を装着するこ
とによって、妊婦、肥満型の婦人、肥満型の紳士、既製
服に適応しずらい身体障害者は、自分の体型にフィット
した被服を着用することができる。従来は、肥満型の人
にとっては、個人の嗜好よりも、おなかが入るかどうか
が優先されて、ウエストがゴムのものを購入するか、大
きいサイズを購入して弛む部分が出てしまうかのどちら
かだった。身体障害者にとっては、障害のある部位にお
いてである。この発明により、おなかもしくは障害のあ
る部位にソフトにフィットした被服を着用することがで
きるようになり、しかも商品の選択の幅も広がると、今
までよりもおしゃれに関心がいくようになり、生活に楽
しみが出る。メンタルな面から作用して、健康も優れる
傾向にある人が多いので、健康な人を増やす作用もあ
る。特に、年をとって、おなかのみ出っ張ってきた紳士
は、この発明によるズボンを着用すると、出っ張ったお
なかの真上でベルトを締めることができるようになり、
しかも、痛くなく、ずり落ちる心配もないので、安心し
ていられる。そして、なんといっても、ずり落ちそうな
だらしない状態ではいていたズボンが、ピシッと腰骨の
すぐ上の位置で止まっていることは、精神的に気分がよ
く、また若く見える作用もあり、うれしいことずくめで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】妊婦の体型の変化を、平常時、妊娠5ヶ月、妊
娠10ヶ月における寸法で示している。
【図2】妊婦の体型の変化を、平常時から産後5ヶ月に
かけて、人体の側面図を平常時との比較の形で示してい
る。
【図3】前身頃の胸部にヨークのあるマタニティウエア
の従来例の一例である。
【図4】ウエスト部分の後ろに、リボン結びのできる紐
を2本つけたマタニティウエアの従来例の一例である。
【図5】妊娠初期のウエストに合わせたスカートの場合
における妊娠初期の着用例と妊娠中期の着用例である。
【図6】妊娠末期のウエストに合わせたスカートの場合
における妊娠末期の着用例と産後の平常時に戻った状態
の着用例である。
【図7】この発明によるスカートの実施例の一例におけ
る妊娠初期・妊娠中期・妊娠後期の着用時の側面図であ
り、編物地部分の伸縮を表したものである。
【図8】この発明による編物地部分をウエストからヒッ
プ部下端までとした場合のスカートの実施例の一例にお
ける正面図・背面図・側面図である。
【図9】この発明による編物地部分をウエストからスカ
ートの裾までとした場合のスカートの実施例の一例にお
ける正面図・背面図・側面図である。
【図10】この発明による紳士用・婦人用ズボンの実施
例の一例における正面図・背面図・側面図である。
【図11】お腹の前面部に伸縮する編物地を縫い付け、
ウエストの脇から後ろにゴムを通したマタニティウエア
の平常時に戻った状態の着用時の側面図であり、股上部
分が下に落ちていることを表したものである。
【図12】この発明による編物地部分を妊娠末期と平常
時の股ぐり寸法の差の丈の2倍にした場合のズボンの実
施例の一例における正面図である。
【図13】この発明によるスカートの実施例の一例にお
ける妊娠末期・平常時の着用時の側面図であり、どちら
の場合においても股上部分が身体にフィットしているこ
とを表したものである。
【符号の説明】
1.脇の編物地部分 2.ダーツの位置 3.ウエストゴム挿入部 4.コンシールファスナー装着部・リブ伸ばし付位置 5.スプリングホック装着部 6.ロックの位置 7.ロックの位置・リブ伸ばし付位置 8.閂止めの位置 10.脇の編物地部分 11.ウエストゴム挿入部 12.ボタン装着部 13.ファスナー装着部 14.リブ伸ばし付位置 15.ダーツの位置 16.ロックの位置・リブ伸ばし付位置 17.閂止めの位置 21.ワンピース 22.ワンピース 23.ヨーク 24.ワンピース 25.紐 26.スカート 27.ウエストゴム 28.ファスナー 29.スカート 30.ウエストゴム 31.ギャザー 32.スカート 33.ウエスト 34.ヒップ部下端 41.編物地部分 42.ウエストゴム挿入部 43.編物地部分 A.妊娠末期におけるウエスト前中心位置 B.前身頃における編物地部分の丈の半分の位置 C.股上の最下端の位置 D.後身頃における編物地部分の丈の半分の位置 A’.平常時着用における妊娠末期のウエスト前中心位
置 B’.平常時着用におけるウエスト前中心位置 C’.平常時着用における股上の最下端の位置 D’.平常時着用におけるウエスト後中心位置 A’’.従来例による平常時着用におけるウエスト前中
心位置 C’’.従来例による平常時着用における股上の最下端
の位置 E’’.従来例による平常時着用におけるウエスト後中
心位置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 1/20 A41D 1/20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織物地部分と編物地部分が一体に縫合さ
    れた被服であって、伸縮性を持つ編物地部分を織物地部
    分と同一素材で編み上げて、デザイン上、統一されたフ
    ァッション性を出し、かつ腹部の寸法の増減に対応して
    前記編物地部分が充分に伸縮して、妊娠時あるいは肥満
    時においても、通常時と同様に、違和感なく着用できる
    ことを特徴とするマタニティウエア及び肥満型の婦人用
    ・紳士用被服。
  2. 【請求項2】 前記編物地部分にのみ柔軟剤を使用する
    ウオッシュ加工を施し、織物地部分と違和感のない柔軟
    性と、縦、横、斜めの伸縮性を編物地部分に持たせたこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のマタニティウエア及
    び肥満型の婦人用・紳士用被服。
  3. 【請求項3】 前記編物地部分に、柔軟剤に滑りやすさ
    と伸縮性を与えるぬめり加工用溶剤をプラスしたウオッ
    シュ加工を施すことを特徴とする、請求項1又は2に記
    載のマタニティウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被
    服。
  4. 【請求項4】 前記編物地部分には、伸縮性を妨げる裏
    地を設けないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のマタニティウエア及び肥満型の婦人用・紳士用
    被服。
  5. 【請求項5】 前記編物地部分は、その始端をウエスト
    部位とし、終端をヒップ下端部から裾までの間の適宜な
    部位までとして、帯形状、三角形状その他デザイン上求
    められる形状に編まれ、織物地部分に縫い込まれること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のマタニテ
    ィウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服。
  6. 【請求項6】 前記編物地部分を縦長に編み、1本又は
    複数本の該編物地部分を織物地部分に縫い込んだことを
    特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のマタニテ
    ィウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服。
  7. 【請求項7】 前記織物地部分をヘリンボーン柄とし
    て、横糸に伸縮率のよいポリウレタン加工糸を入れて織
    り、前記編物地部分を織物地部分と同一の糸で編み上げ
    たことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の
    マタニティウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服。
  8. 【請求項8】 織物地部分と伸縮性を有する編物地部分
    がデザイン上一体に縫合された被服の製作方法におい
    て、妊娠前又は肥満前のウエスト及びヒップの寸法を基
    準として織物地部分と編物地部分を作図し、それぞれの
    作図に合わせて織物地と、織物地と同一の素材で編み上
    げられた編物地を編み、編物地部分に柔軟性、伸縮性、
    円滑性を与えるために、柔軟剤にぬめり加工用溶剤を加
    えてウォッシュ加工を施し、織物地部分と編物地部分と
    を縫い合わせ、ファスナー、ホック等の付属品を装着
    し、編物地部分に裏地を付けないことを特徴とするマタ
    ニティウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服の製作方
    法。
  9. 【請求項9】 織物地部分と編物地部分が一体に縫合さ
    れた被服であって、デザイン上統一されたファッション
    性を出し、かつ平常時の股上丈よりも長い股上丈を有
    し、その股上部分に編物地部分を有し、腹部の増大時は
    編物地部分を一重にして増大したおなかの上の位置まで
    被覆し、平常時は編物地部分を二重以上に折り返して被
    覆することにより、腹部の増大時も通常時も股上部分が
    上下に変動せず一定であることを特徴とするマタニティ
    ウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服。
  10. 【請求項10】 上下左右に伸縮して折り曲げる編物地
    部分を持つことを特徴とする請求項9に記載のマタニテ
    ィウエア及び肥満型の婦人用・紳士用被服の制作方法。
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